JP2004174321A - 有機物処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単且つ安価な構成で虫等の浸入を防止することができ、衛生面の向上が図れる有機物処理装置を提供する。
【解決手段】生ごみ等の有機物処理時に発生する臭気を脱臭する脱臭機構を備えた有機物処理装置において、生ごみ等の有機物を処理する処理槽内からの排気を、脱臭機構を介して装置本体外に排出する脱臭運転時用の脱臭用排気経路(脱臭用排気ダクト30等)と、脱臭機構を介さずに装置本体外に排出する通常運転時用の通常用排気経路(通常用排気ダクト27等)とを備えると共に、前記各排気経路を介した排気を装置本体外に排出する排気口29を1つで共用化した。
【選択図】 図1
【解決手段】生ごみ等の有機物処理時に発生する臭気を脱臭する脱臭機構を備えた有機物処理装置において、生ごみ等の有機物を処理する処理槽内からの排気を、脱臭機構を介して装置本体外に排出する脱臭運転時用の脱臭用排気経路(脱臭用排気ダクト30等)と、脱臭機構を介さずに装置本体外に排出する通常運転時用の通常用排気経路(通常用排気ダクト27等)とを備えると共に、前記各排気経路を介した排気を装置本体外に排出する排気口29を1つで共用化した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、生ごみ等の有機物を処理する有機物処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
生ごみ等の有機物を処理する有機物処理装置には、有機物処理時に発生する臭気をヒータと触媒等を用いて脱臭する脱臭機構を備えると共に、生ごみ等の有機物を処理する処理槽内からの排気を、脱臭機構を介して装置本体外に排出する脱臭運転時用の脱臭用排気経路と、脱臭機構を介さずに装置本体外に排出する通常運転時用の通常用排気経路とを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−219142号公報(図4)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように脱臭用排気経路と通常用排気経路の2つの排気経路を備えたものでは、排気を装置本体外へ排出する排気口が2箇所存在し、いずれか一方の排気口が使用されるので、使用されていない排気口から虫等が浸入し、衛生面の問題が生じる。なお、虫等の浸入を防止するためには、排気口付近にシャッター等の開閉機構や切替機構を備える必要があり、構成の複雑化及びコスト高を招く。
【0005】
また、脱臭運転時、脱臭用ヒータを用いて排気を高温(200℃以上)に加熱して酸化反応させて脱臭した後に、その排気を装置本体外へ全て排出していたので、ランニングコスト高の要因になっていた。
【0006】
また、処理槽から上記排気経路への排出口にはフィルタが取り外し自在に装着されるようになっているが、脱臭運転時に、万一フィルタが取り外されていても、そのままフィルタが無い状態で運転できるため、処理槽内の処理物が乾燥したときに飛散する微粉の多くが脱臭機構内に浸入して堆積するので、ヒータによって高温に加熱されることによる安全面等で問題が生じる虞がある。なお、取り外し自在なフィルタ側にマグネット等を取り付け、装置本体側にはリードスイッチ等を設けて、フィルタが無い状態では脱臭機構等が作動しないようにすることも可能であるが、構成や制御が複雑となるためコスト高となる。
【0007】
そこで、本願発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、簡単且つ安価な構成で虫等の浸入を防止することができ、衛生面の向上が図れる有機物処理装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
また、脱臭運転時のランニングコストを抑制することができる有機物処理装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
また、脱臭運転時、取り外し自在なフィルタの装着の有無に拘わらず、安価な構成で処理槽内の微粉が脱臭機構内へ侵入するのを防ぐことができ、安全性等の向上が図れる有機物処理装置を提供することを目的とするのものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本願発明は、生ごみ等の有機物処理時に発生する臭気を脱臭する脱臭機構を備えた有機物処理装置において、生ごみ等の有機物を処理する処理槽内からの排気を、脱臭機構を介して装置本体外に排出する脱臭運転時用の脱臭用排気経路と、脱臭機構を介さずに装置本体外に排出する通常運転時用の通常用排気経路とを備えると共に、前記各排気経路を介した排気を装置本体外に排出する排気口を1つで共用化したことを特徴とするものである。
【0011】
また、前記脱臭機構として処理槽からの排気を加熱脱臭するものを用いると共に、処理槽から前記各排気経路に排出する排出口を各排気経路毎に設け、脱臭運転時には、前記共用化された排気口側が正圧となり、処理槽側が負圧となることにより、前記脱臭用排気経路を介して加熱脱臭された排気の一部を前記通常用排気経路を介して処理槽内に循環させるようにしたことを特徴とするものである。
【0012】
さらに、前記処理槽からの排気が前記脱臭用排気経路に排出される排出口に、取り外し自在に装着されるフィルタと共に、取り外し不可に固定されるフィルタを備えたことを特徴とするものである。
【0013】
また、前記処理槽内に有機物を分解する微生物の担体を収納して、投入される生ごみ等の有機物を分解処理することを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
図1〜図17は本願発明の一実施形態の構成及び作用を示す図であり、この有機物処理装置は、微生物分解処理方式によるもので、微生物の担体(おが屑などの木質細片等)を収納して、生ごみ等の有機物が投入される上面開口の処理槽1が本体ケース2内に収容されて構成されている。
【0016】
上記処理槽1は、図5,図6に示すように、前後方向から見て下部側が後述の攪拌翼の回転軌跡に合わせた円弧状を成す断面略U字状に形成されている。
【0017】
また、本体ケース2は、処理槽1の上面開口縁を覆う上ケース3と、処理槽1等が載置される下ケース4と、これら上下ケース3,4間の前面側にあって後述するストッカーが取り付けられる前ケース5、背面側を覆う後ケース6及び側面側を覆うステンレス等の外装板金パネル7などから成っている。
【0018】
上ケース3の上面は、処理槽1の上面開口に対応して開口し、微生物担体や生ごみ等を投入するための投入口8が形成され、この投入口8には、図8,図9に示すように上ケース3後部側に設けられた支点9aを中心に回動し、リッドスプリング9bにより開放する方向に付勢された蓋体9が設けられている。そして、上ケース3の前面側中央部には、手で押すことによって蓋体9を開けるためのハンドルレバー10が設けられている。このハンドルレバー10に形成された凹部10aに蓋体9の前端に形成された爪部9cが引っ掛かることにより、蓋体9は閉鎖され、ハンドルレバー10を押して前記凹部10aと爪部9cの引っ掛かりを解除することにより、リッドスプリング9bの付勢力で開放するようになっている。また、上ケース3の両側部には、装置本体持ち運び用の取手部11が形成されている。
【0019】
一方、処理槽1内には、前後壁間に、複数の攪拌翼12が立設された攪拌軸13が正逆回転自在に設けられている。この攪拌軸13は、両端側が処理槽1の前後壁に形成された軸受部14,14によって支持されると共に、後壁側の軸端が背面側に設けられたギアやプーリ等から成る減速駆動機構15を介して、正逆回転駆動する攪拌用モータ16に連結され、攪拌用モータ16の回転が減速されて伝達されることにより、正逆回転駆動されるようになっている。
【0020】
また、上記減速駆動機構15の上方には、マイクロコンピュータから成る制御部等が搭載された制御基板17が取り付けられており、この制御基板17に搭載された制御部により本装置の各部が制御される。また、この制御基板17の上方の上ケース3には、脱臭のオン/オフ操作や状態表示等を行う操作表示部18が設けられている。蓋体9には、図10等に示すように、蓋体9が閉鎖状態で各状態表示が見えるように、各状態表示ランプ19a〜19gに対応する位置に孔9dが形成されて各状態表示ランプ19a〜19gの内容表示がなされており、これにより表示パネル19が構成されている。
【0021】
また、処理槽1の側面から底面側には、図5に示すようにヒータ芯線20aがアルミ箔(図示せず)で覆われて成る面状ヒータ20が貼り付けられており、上記制御部により、面状ヒータ20に内装されたサーミスタを用いて、処理槽1内を微生物の活性化に適する温度範囲内(約40℃〜60℃)に維持するように制御される。
【0022】
また、処理槽1の底部外面には、円弧状の最下部で後壁近くに、槽壁を介して非接触で処理槽1内の含水率が検出可能な光学式や熱容量式等の含水率センサ21が取り付けられており、この含水率センサ21を用いて定期的に検出される処理槽1内の含水率に基づき、運転モードの制御や後述する処理槽1内の状態表示等が行われるようになっている。
【0023】
一方、上記処理槽1の後壁上部には、一側に脱臭運転時に処理槽1内の排気を排出する脱臭排気排出口22が形成され、他側には通常運転時に処理槽1内の排気を排出する通常排気排出口23が形成されている。通常排気排出口23には、掃除等のメンテナンスを容易に行えるように取り外し自在に装着されるフィルタ24のみが備えられているが、脱臭排気排出口22には、同じく掃除等のメンテナンスを容易に行えるように取り外し自在に装着されるフィルタ25と共に、このフィルタ25が取り外された状態で脱臭運転が行われても微粉の浸入を防ぐために、取り外し不可に固定されるフィルタ26が備えられている。
【0024】
上記通常排気排出口23には、下方に延びる通常用排気ダクト27が連結され、この排気ダクト27は通常用排気ファン28を介して下ケース4の背面側と下面側に開口する排気口29に連通している。
【0025】
一方、脱臭排気排出口22には、下方に延びる脱臭用排気ダクト30が連結され、この排気ダクト30の下端側は処理槽1の下方に配置された脱臭ユニット31と脱臭用排気ファン32を介して前記排気口29に連通している。すなわち、1つの排気口29が通常排気用及び脱臭排気用として共用化されている。
【0026】
上記脱臭ユニット31は、上流側に管状ヒータ(シーズヒータ)31aが配置され、その下流側にセラミックでハニカム構造に形成された触媒31bが配置され、それらが耐熱,耐食性を有するステンレス等の金属筒状体31c内に収納され、さらに断熱材31dで覆われている。これにより、流入する排気がヒータ31aによって加熱され、この加熱された排気が触媒31bを通ることにより触媒31bが加熱されて、排気に含まれる臭気成分の酸化分解反応が促進されるようになっている。
【0027】
また、上記脱臭用排気ファン32は、排気経路を構成するファンケース32a内に収納されているが、この脱臭用排気ファン32を駆動するモータ32bは排気経路外に配置されている。
【0028】
また、図5に示すように、下ケース4の底面側には、外気を取り入れる吸気孔33が形成されており、この吸気孔33から取り入れられた外気は、脱臭ユニット31や脱臭用排気ファン32のモータ32bの熱を奪いながら脱臭用排気ファン32の吸込口32cから吸い込まれ、脱臭ユニット31を介して加熱された高温排気を希釈して、温度の低下した排気が排気口29から外部に排出されるようになっている。
【0029】
一方、図8,図9に示すように、処理槽1の底部から前壁下部にわたって、担体等の全量交換時用の底部排出口34がシャッター35により開閉可能に形成されている。上記底部排出口34の下側には、前部下方に向けて傾斜する取り出し用ガイド36が取り付けられ、シャッター35を取り外すことにより、ガイド36を経て本体ケース2の前側に交換時期に達した担体等を取り出すことができるようになっている。上記シャッター35は、ネジ止めによって底部排出口34を密閉した状態に固定されるようになっている。
【0030】
また、上記取り出し用ガイド36の下側には、前述したハンドルレバー10と図示しないワイヤーで連結されて、足で押すことにより前記蓋体9を開放するためのフットレバー37が備えられている。
【0031】
一方、処理槽1の前壁上部には、処理物をオーバーフローにより排出する上部排出口38が形成されている。この上部排出口38は前ケース5の前面側上部に露出している。
【0032】
前ケース5の前面側凹部には、上部側に前記上部排出口38に連通する流入口39aが形成されたストッカー39が着脱自在に取り付けられるようになっている。このストッカー39は、透明又は半透明樹脂で形成されており、内部に溜まった処理物が外から見えるように構成されている。
【0033】
さて、以上の構成において、本装置の使用開始時には、予め一定量の微生物担体を処理槽1内に投入しておく。そして、生ごみを処理するときは、蓋体9を開けて投入口8から処理槽1内に生ごみを投入して蓋体9を閉じる。蓋体9を閉じると、これを図示しない検出手段が検出し、その出力に基づいて制御基板17上に実装された制御部が攪拌用モータ16、面状ヒータ20及び通常用排気ファン28等への通電制御を開始する。
【0034】
攪拌用モータ16への通電制御により、攪拌翼12が立設された攪拌軸13が間欠的に(例えば30分周期で1分間ずつ2分間)正逆回転して担体と有機物とを攪拌混合すると共に、面状ヒータ20への通電制御により処理槽1内の温度を微生物の活性化に最適な範囲に維持して、担体に培養される微生物により有機物を二酸化炭素と水に分解して堆肥化する。
【0035】
また、通常用排気ファン28への通電制御により、処理槽1内の湿った空気を排気口29より外部へ排出し、処理槽1内が高湿度状態となるのを防止すると共に、処理槽1内の空気が外部に排出されるのに伴い、下ケース3の底部に形成した吸気孔33等から本体ケース2内に新鮮な外気を取り入れ、処理槽1内に微生物の活性化に必要な酸素を供給する。
【0036】
一方、通常排気により排出される排気の臭いが気になるときには、操作表示部18に設けられた脱臭ボタンをオンにする。脱臭ボタンがオンになると、制御部により、通常用排気ファン28への通電が停止されると共に、脱臭ユニット31の管状ヒータ31a及び脱臭用排気ファン32への通電が開始されることにより、処理槽1からの排気が脱臭ユニット31への脱臭用排気ダクト27に流れるようになる。これにより、外部に悪臭が排出されるのを防ぐことができる。
【0037】
すなわち、脱臭運転時の排気は、脱臭用排気ファン32が駆動されることにより、図1〜図5に矢印aで示すように、処理槽1内から脱臭排気排出口22のフィルタ25,26を通して、脱臭用排気ダクト30を通過した後、脱臭ユニット31内を通り、脱臭用排気ファン32を介して排気口29から外部に排出される。このときの排気は、脱臭ユニット31内にて、管状ヒータ31aで高温(200℃以上)に熱せられ、触媒31bにて酸化反応し、脱臭される。
【0038】
また、通常運転時の排気は、通常用排気ファン28が駆動されることにより、矢印bで示すように、処理槽1内から通常排気排出口23のフィルタ24を通して、通常用排気ダクト27を通過し、通常用排気ファン28を介して排気口29から外部に排出される。
【0039】
このように、いずれか一方の排気経路からの排気を共用化された1つの排気口29から常に排気することにより、排気口29からの排気圧で虫等の浸入を防止することができ、シャッター等の開閉機構や切替機構を備えることなく、簡単且つ安価な構成で、衛生面の向上が図れる。
【0040】
また、両排気経路に共用化されている排気口29は、脱臭運転時は正圧となる。この排気口29から上方に延びている通常用排気ダクト27は処理槽1内に連通しており、脱臭運転時、処理槽1内は負圧となることにより、脱臭ユニット31で加熱されて脱臭用排気ファン32から排出される排気(廃熱)の一部が通常用排気ダクト27内を矢印a1で示すように処理槽1内へ循環される。
【0041】
このように、脱臭運転時、排気(廃熱)の一部を処理槽1内に循環させて再利用することで、処理槽1内を暖めるための面状ヒータ20の通電率が減少したり、脱臭用の管状ヒータ31aの通電率が減少することにより、ランニングコストを抑制することが可能となる。
【0042】
また、脱臭運転時に、図11〜図14に示すように、処理槽1内の処理物が乾燥して飛散した微粉dは、取り外し自在に装着されたフィルタ25によって脱臭ユニット31内への浸入が防止されるが、万一、掃除等のメンテナンスのために上記フィルタ25を取り外した後に装着するのを忘れて脱臭運転が行われた場合にも、取り外し不可に固定されたフィルタ26が設けられているので、上記同様、脱臭ユニット31内への微粉の浸入を防止することが可能となる。
【0043】
このように、脱臭運転時において、取り外し自在のフィルタ25の装着の有無に拘わらず、処理槽1内で飛散する微粉dが脱臭ユニット31内に浸入するのを防ぐことができ、安価な構成で、安全性の向上が図れる。また、微粉dが触媒31bに付着して目詰まりするようなことも防ぐことができるので、触媒31bの長寿命化を図ることができる。
【0044】
また、取り外し自在のフィルタ25は掃除等のメンテナンスが容易に行えると共に、取り外し不可のフィルタ26も、取り外し自在のフィルタ25の万一の装着忘れがない限り、当該フィルタ25によって微粉dが濾過された排気が通るので、長期間にわたって掃除等のメンテナンスは不要となる。それでも掃除が必要になった場合には、ブラシを用いたり、掃除機で吸い取ることにより、掃除することは可能である。
【0045】
なお、上述した本願発明は、微生物分解処理方式のものに限らず、加熱乾燥処理方式のものにも適用可能であるが、微生物分解処理方式のものは、処理が良好に行われているときは余り臭気が発生せず、また微生物の活性化にとって必要な酸素の供給のためには、脱臭用排気経路とは別に通風抵抗の少ない通常用排気経路を備えることが有効であるので、上述した本願発明を適用して特に効果的である。
【0046】
また、本実施形態においては、処理槽1内の処理物の状態表示にも改良が施されている。従来のこの種の装置における表示部は、一般に運転中か否かをランプの点灯/消灯等の一段階で表示するだけであったが、これでは、使用者は、運転中(通電)中か否かしか分からないので、処理槽1内の処理物が乾燥気味なのかベトベト気味なのか、あるいは処理が良好に行われているか否か等の詳しい情報が得られなかった。従って、生ごみの投入量を調整することもできず、処理の悪化を未然に防ぐことが困難であった。
【0047】
そこで、本実施形態においては、処理槽1内の含水率をほぼリアルタイムに測定できる含水率センサ21を設けて、図15のブロック図で示すように、含水率センサ21を用いて検出される処理槽1内の含水率に基づき、前記制御基板17上に搭載された制御部100で、処理槽1内の状態を複数段階に分けて表示パネル19に表示することができるようにしたものである。
【0048】
具体的には、前記図10(b)に示した表示パネル19に、図16に示すフローチャートに従って、図17に示すように含水率に応じて変化する表示が行われる。
【0049】
すなわち、運転が開始されると、先ず攪拌翼12による処理槽1内の攪拌を行って処理槽1内の含水率を均一化してから、含水率の測定が行われる(処理101→処理102)。
【0050】
そして、測定された含水率が予め定められた最適範囲内にあるか否かをチェックし、所定の最適範囲内にあれば、図10(b)に示す「最適湿度」ランプ19dを点灯し、上記を繰り返す(判断103のYes→処理104→処理101)。これにより、使用者は安心して通常の生ごみ投入を行うことができる。
【0051】
一方、最適範囲内でなければ、最適範囲より水分が多いか否かをチェックし、多い場合は、現在の表示が「ベタ湿度」か否かをチェックする(判断103のNo→判断105のYes→判断106)。現在の表示が「ベタ湿度」でなければ、検出回数をカウントするカウンターをリセットしてから「ベタ湿度」ランプ19cを点灯する(判断106のNo→処理107→処理108)。これにより、使用者に処理槽1内の処理物の水分が多すぎることを気付かせることができるので、生ごみの投入量や投入頻度を少なくするように促すことができる。
【0052】
また、現在の表示が「ベタ湿度」であれば、上記カウンターの値Nを1加算し、カウンターの値Nが3になったか否かをチェックする(判断106のYes→処理109→判断110)。カウンターの値Nが3になっていなければ、上記を繰り返すが(判断110のNo→処理101)、カウンターの値Nが3になれば、処理槽1内の処理物の高湿度状態が続いていることになるので、これ以上高湿度状態が続いて処理状態が悪化するのを防ぐため、「投入中止」ランプ19bを点灯して、上記を繰り返す(判断110のYes→処理111→処理101)。これにより、使用者に生ごみの投入を控えさせることができるので、処理状態が悪化するのを防ぐことができる。
【0053】
一方、上記判断105で、最適範囲より水分が多くないと判定された場合には、現在の表示が「やや乾燥」か否かをチェックする(判断105のNo→判断112)。現在の表示が「やや乾燥」でなければ、検出回数をカウントするカウンターをリセットしてから「やや乾燥」ランプ19eを点灯して、上記を繰り返す(判断112のNo→処理113→処理114→処理101)。これにより、使用者に処理槽1内の処理物が乾燥気味であることを気付かせることができるので、生ごみの投入量や投入頻度を多くするように促すことができる。
【0054】
また、現在の表示が「やや乾燥」であれば、上記カウンターの値Nを1加算し、カウンターの値Nが3になったか否かをチェックする(判断112のYes→処理115→処理116)。カウンターの値Nが3になっていなければ、上記を繰り返すが(判断116のNo→処理101)、カウンターの値Nが3になれば、処理槽1内の処理物の乾燥気味が続いていることになるので、これ以上の乾燥状態となって処理状態が悪化するのを防ぐため、「水補給」ランプ19fを点灯して、上記を繰り返す(判断116のYes→処理117→処理101)。これにより、使用者に水の補給を促すことができるので、乾燥状態を解消して処理状態の悪化を防ぐことができる。
【0055】
以上のように制御して、処理槽1内の状態を表示パネル19に複数段階で表示することにより、使用者は処理槽1内の状態を詳細に知ることができるので、その対策を促して、処理の悪化を未然に防ぐことができる。
【0056】
なお、上記実施形態においては、処理槽1内の処理物の水分状態を表示するようにしたが、より直接的に、図18に示すように表示パネル19を構成して、図19に示すフローチャートに従って、図20に示すように含水率に応じて変化する表示を行うようにしても良い。なお、表示パネル19の各ランプ19a〜19gの表記は一部変わるが、ランプ自体は変わらない。
【0057】
すなわち、運転が開始されると、前記同様、先ず攪拌翼12による処理槽1内の攪拌を行って処理槽1内の含水率を均一化してから、含水率の測定が行われる(処理201→処理202)。
【0058】
そして、測定された含水率が予め定められた最適範囲内にあるか否かをチェックし、所定の最適範囲内にあれば、図18に示す「ふつう」ランプ19dを点灯し、上記を繰り返す(判断203のYes→処理204→処理201)。これにより、使用者は直感的に安心して通常の生ごみ投入を行うことができる。
【0059】
一方、最適範囲内でなければ、最適範囲より水分が多いか否かをチェックし、多い場合は、現在の表示が「控えめ」か否かをチェックする(判断203のNo→判断205のYes→判断206)。現在の表示が「控えめ」でなければ、検出回数をカウントするカウンターをリセットしてから「控えめ」ランプ19cを点灯し、上記を繰り返す(判断206のNo→処理207→処理208→処理201)。これにより、使用者に直感的に生ごみの投入量や投入頻度を少なくするように促すことができる。
【0060】
また、現在の表示が「控えめ」であれば、上記カウンターの値Nを1加算し、カウンターの値Nが3になったか否かをチェックする(判断206のYes→処理209→判断210)。カウンターの値Nが3になっていなければ、上記を繰り返すが(判断210のNo→処理201)、カウンターの値Nが3になれば、処理槽1内の処理物の高湿度状態が続いていることになるので、これ以上高湿度状態が続いて処理状態が悪化するのを防ぐため、前記実施形態と同様に「投入中止」ランプ19bを点灯して、上記を繰り返す(判断210のYes→処理211→処理201)。これにより、前記同様、使用者に生ごみの投入を控えさせることができるので、処理状態が悪化するのを防ぐことができる。
【0061】
一方、上記判断205で、最適範囲より水分が多くないと判定された場合には、現在の表示が「よゆう」か否かをチェックする(判断205のNo→判断212)。現在の表示が「よゆう」でなければ、検出回数をカウントするカウンターをリセットしてから「よゆう」ランプ19eを点灯し、上記を繰り返す(判断212のNo→処理213→処理214→処理201)。これにより、使用者に直感的に生ごみ投入量に余裕があることを気付かせることができるので、生ごみの投入量や投入頻度を多くさせることができる。
【0062】
また、現在の表示が「よゆう」であれば、上記カウンターの値Nを1加算し、カウンターの値Nが3になったか否かをチェックする(判断212のYes→処理215→処理216)。カウンターの値Nが3になっていなければ、上記を繰り返すが(判断216のNo→処理201)、カウンターの値Nが3になれば、処理槽1内の処理物の乾燥気味が続いていることになるので、これ以上の乾燥状態になって処理状態が悪化するのを防ぐため、前記実施形態と同様に「水補給」ランプ19fを点灯して、上記を繰り返す(判断216のYes→処理217→処理201)。これにより、前記実施形態同様、使用者に水の補給を促すことができるので、乾燥状態を解消して処理状態の悪化を防ぐことができる。
【0063】
以上のように制御して、処理槽1内の状態に基づく投入可能状態を直感的に表示パネル19に複数段階で表示することにより、使用者は微生物分解処理方式について知らなくても処理槽1内の投入可能状態を容易に知ることができるので、その対策を促して、処理の悪化を未然に防ぐことができる。
【0064】
【発明の効果】
以上のように本願発明によれば、生ごみ等の有機物を処理する処理槽内からの排気を、脱臭機構を介して装置本体外に排出する脱臭運転時用の脱臭用排気経路と、脱臭機構を介さずに装置本体外に排出する通常運転時用の通常用排気経路とを備えると共に、前記各排気経路を介した排気を装置本体外に排出する排気口を1つで共用化したので、いずれか一方の排気経路からの排気が共用化された1つの排気口から常に排気されることにより、排気口からの排気圧で虫等の浸入を防止することができ、シャッター等の開閉機構や切替機構を備えることなく、簡単且つ安価な構成で、衛生面の向上が図れる。
【0065】
また、前記脱臭機構として処理槽からの排気を加熱脱臭するものを用いると共に、処理槽から各排気経路に排出する排出口を各排気経路毎に設け、脱臭運転時には、共用化された排気口側が正圧となり、処理槽側が負圧となることにより、脱臭用排気経路を介して加熱脱臭された排気の一部を通常用排気経路を介して処理槽内に循環させるようにしたので、処理槽内を加熱するためのヒータの通電率が減少したり、脱臭用のヒータの通電率が減少することにより、ランニングコストを抑制することができる。
【0066】
さらに、前記処理槽からの排気が脱臭用排気経路に排出される排出口に、取り外し自在に装着されるフィルタと共に、取り外し不可に固定されるフィルタを備えたことにより、脱臭運転時において、取り外し自在のフィルタの装着の有無に拘わらず、処理槽内で飛散する微粉が脱臭機構内に浸入するのを防ぐことができ、安価な構成で、安全性等の向上が図れる。
【0067】
また、処理槽内に有機物を分解する微生物の担体を収納して、投入される生ごみ等の有機物を分解処理するものに適用することにより、このような微生物分解処理方式のものは、処理が良好に行われているときは余り臭気が発生せず、また微生物の活性化にとって必要な酸素の供給のためには、脱臭用排気経路とは別に通風抵抗の少ない通常用排気経路を備えることが有効であるので、上述した本願発明を適用して特に効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態に係る有機物処理装置の背面側から見た要部縦断面図。
【図2】同じく、左側面側から見た要部縦断面図。
【図3】同じく、底面側から見た要部横断面図。
【図4】同じく、右側面側から見た要部縦断面図。
【図5】同じく、前面側から見た要部縦断面図。
【図6】同じく、前面側から見た要部縦断面図。
【図7】同じく、全体斜視図。
【図8】同じく、左側面側から見た中央縦断面図。
【図9】同じく、その蓋体が開放された状態を示す中央縦断面図。
【図10】同じく、上面図で、(a)は全体図、(b)はその表示パネル部分の拡大図である。
【図11】同じく、取り外し自在のフィルタ装着時の作用を示す要部縦断面図。
【図12】同じく、取り外し自在のフィルタ未装着時の作用を示す要部縦断面図。
【図13】上記図11の要部拡大図。
【図14】上記図12の要部拡大図。
【図15】含水率センサに基づく表示パネルの制御ブロック図。
【図16】上記表示制御例を示すフローチャート。
【図17】上記図16のフローチャートで示す含水率に応じて変化する表示例の説明図。
【図18】他の実施形態の表示パネルの構成例を示す図。
【図19】同じく、その制御例を示すフローチャート。
【図20】上記図19のフローチャートで示す含水率に応じて変化する表示例の説明図。
【符号の説明】
1 処理槽
2 本体ケース
3 上ケース
4 下ケース
7 外装板金パネル
8 投入口
9 蓋体
10 ハンドルレバー
11 取手部
12 攪拌翼
13 攪拌軸
15 減速駆動機構
16 攪拌用モータ
17 制御基板
18 操作表示部
19a〜19g 状態表示ランプ
19 表示パネル
20 面状ヒータ
21 含水率センサ
22 脱臭排気排出口
23 通常排気排出口
24,25 取り外し自在なフィルタ
26 取り外し不可なフィルタ
27 通常用排気ダクト
28 通常用排気ファン
29 排気口
30 脱臭用排気ダクト
31 脱臭ユニット
32 脱臭用排気ファン
32b モータ
33 吸気孔
34 底部排出口
35 シャッター
37 フットレバー
38 上部排出口
39 ストッカー
100 制御部
【発明の属する技術分野】
本願発明は、生ごみ等の有機物を処理する有機物処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
生ごみ等の有機物を処理する有機物処理装置には、有機物処理時に発生する臭気をヒータと触媒等を用いて脱臭する脱臭機構を備えると共に、生ごみ等の有機物を処理する処理槽内からの排気を、脱臭機構を介して装置本体外に排出する脱臭運転時用の脱臭用排気経路と、脱臭機構を介さずに装置本体外に排出する通常運転時用の通常用排気経路とを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−219142号公報(図4)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように脱臭用排気経路と通常用排気経路の2つの排気経路を備えたものでは、排気を装置本体外へ排出する排気口が2箇所存在し、いずれか一方の排気口が使用されるので、使用されていない排気口から虫等が浸入し、衛生面の問題が生じる。なお、虫等の浸入を防止するためには、排気口付近にシャッター等の開閉機構や切替機構を備える必要があり、構成の複雑化及びコスト高を招く。
【0005】
また、脱臭運転時、脱臭用ヒータを用いて排気を高温(200℃以上)に加熱して酸化反応させて脱臭した後に、その排気を装置本体外へ全て排出していたので、ランニングコスト高の要因になっていた。
【0006】
また、処理槽から上記排気経路への排出口にはフィルタが取り外し自在に装着されるようになっているが、脱臭運転時に、万一フィルタが取り外されていても、そのままフィルタが無い状態で運転できるため、処理槽内の処理物が乾燥したときに飛散する微粉の多くが脱臭機構内に浸入して堆積するので、ヒータによって高温に加熱されることによる安全面等で問題が生じる虞がある。なお、取り外し自在なフィルタ側にマグネット等を取り付け、装置本体側にはリードスイッチ等を設けて、フィルタが無い状態では脱臭機構等が作動しないようにすることも可能であるが、構成や制御が複雑となるためコスト高となる。
【0007】
そこで、本願発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、簡単且つ安価な構成で虫等の浸入を防止することができ、衛生面の向上が図れる有機物処理装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
また、脱臭運転時のランニングコストを抑制することができる有機物処理装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
また、脱臭運転時、取り外し自在なフィルタの装着の有無に拘わらず、安価な構成で処理槽内の微粉が脱臭機構内へ侵入するのを防ぐことができ、安全性等の向上が図れる有機物処理装置を提供することを目的とするのものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本願発明は、生ごみ等の有機物処理時に発生する臭気を脱臭する脱臭機構を備えた有機物処理装置において、生ごみ等の有機物を処理する処理槽内からの排気を、脱臭機構を介して装置本体外に排出する脱臭運転時用の脱臭用排気経路と、脱臭機構を介さずに装置本体外に排出する通常運転時用の通常用排気経路とを備えると共に、前記各排気経路を介した排気を装置本体外に排出する排気口を1つで共用化したことを特徴とするものである。
【0011】
また、前記脱臭機構として処理槽からの排気を加熱脱臭するものを用いると共に、処理槽から前記各排気経路に排出する排出口を各排気経路毎に設け、脱臭運転時には、前記共用化された排気口側が正圧となり、処理槽側が負圧となることにより、前記脱臭用排気経路を介して加熱脱臭された排気の一部を前記通常用排気経路を介して処理槽内に循環させるようにしたことを特徴とするものである。
【0012】
さらに、前記処理槽からの排気が前記脱臭用排気経路に排出される排出口に、取り外し自在に装着されるフィルタと共に、取り外し不可に固定されるフィルタを備えたことを特徴とするものである。
【0013】
また、前記処理槽内に有機物を分解する微生物の担体を収納して、投入される生ごみ等の有機物を分解処理することを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
図1〜図17は本願発明の一実施形態の構成及び作用を示す図であり、この有機物処理装置は、微生物分解処理方式によるもので、微生物の担体(おが屑などの木質細片等)を収納して、生ごみ等の有機物が投入される上面開口の処理槽1が本体ケース2内に収容されて構成されている。
【0016】
上記処理槽1は、図5,図6に示すように、前後方向から見て下部側が後述の攪拌翼の回転軌跡に合わせた円弧状を成す断面略U字状に形成されている。
【0017】
また、本体ケース2は、処理槽1の上面開口縁を覆う上ケース3と、処理槽1等が載置される下ケース4と、これら上下ケース3,4間の前面側にあって後述するストッカーが取り付けられる前ケース5、背面側を覆う後ケース6及び側面側を覆うステンレス等の外装板金パネル7などから成っている。
【0018】
上ケース3の上面は、処理槽1の上面開口に対応して開口し、微生物担体や生ごみ等を投入するための投入口8が形成され、この投入口8には、図8,図9に示すように上ケース3後部側に設けられた支点9aを中心に回動し、リッドスプリング9bにより開放する方向に付勢された蓋体9が設けられている。そして、上ケース3の前面側中央部には、手で押すことによって蓋体9を開けるためのハンドルレバー10が設けられている。このハンドルレバー10に形成された凹部10aに蓋体9の前端に形成された爪部9cが引っ掛かることにより、蓋体9は閉鎖され、ハンドルレバー10を押して前記凹部10aと爪部9cの引っ掛かりを解除することにより、リッドスプリング9bの付勢力で開放するようになっている。また、上ケース3の両側部には、装置本体持ち運び用の取手部11が形成されている。
【0019】
一方、処理槽1内には、前後壁間に、複数の攪拌翼12が立設された攪拌軸13が正逆回転自在に設けられている。この攪拌軸13は、両端側が処理槽1の前後壁に形成された軸受部14,14によって支持されると共に、後壁側の軸端が背面側に設けられたギアやプーリ等から成る減速駆動機構15を介して、正逆回転駆動する攪拌用モータ16に連結され、攪拌用モータ16の回転が減速されて伝達されることにより、正逆回転駆動されるようになっている。
【0020】
また、上記減速駆動機構15の上方には、マイクロコンピュータから成る制御部等が搭載された制御基板17が取り付けられており、この制御基板17に搭載された制御部により本装置の各部が制御される。また、この制御基板17の上方の上ケース3には、脱臭のオン/オフ操作や状態表示等を行う操作表示部18が設けられている。蓋体9には、図10等に示すように、蓋体9が閉鎖状態で各状態表示が見えるように、各状態表示ランプ19a〜19gに対応する位置に孔9dが形成されて各状態表示ランプ19a〜19gの内容表示がなされており、これにより表示パネル19が構成されている。
【0021】
また、処理槽1の側面から底面側には、図5に示すようにヒータ芯線20aがアルミ箔(図示せず)で覆われて成る面状ヒータ20が貼り付けられており、上記制御部により、面状ヒータ20に内装されたサーミスタを用いて、処理槽1内を微生物の活性化に適する温度範囲内(約40℃〜60℃)に維持するように制御される。
【0022】
また、処理槽1の底部外面には、円弧状の最下部で後壁近くに、槽壁を介して非接触で処理槽1内の含水率が検出可能な光学式や熱容量式等の含水率センサ21が取り付けられており、この含水率センサ21を用いて定期的に検出される処理槽1内の含水率に基づき、運転モードの制御や後述する処理槽1内の状態表示等が行われるようになっている。
【0023】
一方、上記処理槽1の後壁上部には、一側に脱臭運転時に処理槽1内の排気を排出する脱臭排気排出口22が形成され、他側には通常運転時に処理槽1内の排気を排出する通常排気排出口23が形成されている。通常排気排出口23には、掃除等のメンテナンスを容易に行えるように取り外し自在に装着されるフィルタ24のみが備えられているが、脱臭排気排出口22には、同じく掃除等のメンテナンスを容易に行えるように取り外し自在に装着されるフィルタ25と共に、このフィルタ25が取り外された状態で脱臭運転が行われても微粉の浸入を防ぐために、取り外し不可に固定されるフィルタ26が備えられている。
【0024】
上記通常排気排出口23には、下方に延びる通常用排気ダクト27が連結され、この排気ダクト27は通常用排気ファン28を介して下ケース4の背面側と下面側に開口する排気口29に連通している。
【0025】
一方、脱臭排気排出口22には、下方に延びる脱臭用排気ダクト30が連結され、この排気ダクト30の下端側は処理槽1の下方に配置された脱臭ユニット31と脱臭用排気ファン32を介して前記排気口29に連通している。すなわち、1つの排気口29が通常排気用及び脱臭排気用として共用化されている。
【0026】
上記脱臭ユニット31は、上流側に管状ヒータ(シーズヒータ)31aが配置され、その下流側にセラミックでハニカム構造に形成された触媒31bが配置され、それらが耐熱,耐食性を有するステンレス等の金属筒状体31c内に収納され、さらに断熱材31dで覆われている。これにより、流入する排気がヒータ31aによって加熱され、この加熱された排気が触媒31bを通ることにより触媒31bが加熱されて、排気に含まれる臭気成分の酸化分解反応が促進されるようになっている。
【0027】
また、上記脱臭用排気ファン32は、排気経路を構成するファンケース32a内に収納されているが、この脱臭用排気ファン32を駆動するモータ32bは排気経路外に配置されている。
【0028】
また、図5に示すように、下ケース4の底面側には、外気を取り入れる吸気孔33が形成されており、この吸気孔33から取り入れられた外気は、脱臭ユニット31や脱臭用排気ファン32のモータ32bの熱を奪いながら脱臭用排気ファン32の吸込口32cから吸い込まれ、脱臭ユニット31を介して加熱された高温排気を希釈して、温度の低下した排気が排気口29から外部に排出されるようになっている。
【0029】
一方、図8,図9に示すように、処理槽1の底部から前壁下部にわたって、担体等の全量交換時用の底部排出口34がシャッター35により開閉可能に形成されている。上記底部排出口34の下側には、前部下方に向けて傾斜する取り出し用ガイド36が取り付けられ、シャッター35を取り外すことにより、ガイド36を経て本体ケース2の前側に交換時期に達した担体等を取り出すことができるようになっている。上記シャッター35は、ネジ止めによって底部排出口34を密閉した状態に固定されるようになっている。
【0030】
また、上記取り出し用ガイド36の下側には、前述したハンドルレバー10と図示しないワイヤーで連結されて、足で押すことにより前記蓋体9を開放するためのフットレバー37が備えられている。
【0031】
一方、処理槽1の前壁上部には、処理物をオーバーフローにより排出する上部排出口38が形成されている。この上部排出口38は前ケース5の前面側上部に露出している。
【0032】
前ケース5の前面側凹部には、上部側に前記上部排出口38に連通する流入口39aが形成されたストッカー39が着脱自在に取り付けられるようになっている。このストッカー39は、透明又は半透明樹脂で形成されており、内部に溜まった処理物が外から見えるように構成されている。
【0033】
さて、以上の構成において、本装置の使用開始時には、予め一定量の微生物担体を処理槽1内に投入しておく。そして、生ごみを処理するときは、蓋体9を開けて投入口8から処理槽1内に生ごみを投入して蓋体9を閉じる。蓋体9を閉じると、これを図示しない検出手段が検出し、その出力に基づいて制御基板17上に実装された制御部が攪拌用モータ16、面状ヒータ20及び通常用排気ファン28等への通電制御を開始する。
【0034】
攪拌用モータ16への通電制御により、攪拌翼12が立設された攪拌軸13が間欠的に(例えば30分周期で1分間ずつ2分間)正逆回転して担体と有機物とを攪拌混合すると共に、面状ヒータ20への通電制御により処理槽1内の温度を微生物の活性化に最適な範囲に維持して、担体に培養される微生物により有機物を二酸化炭素と水に分解して堆肥化する。
【0035】
また、通常用排気ファン28への通電制御により、処理槽1内の湿った空気を排気口29より外部へ排出し、処理槽1内が高湿度状態となるのを防止すると共に、処理槽1内の空気が外部に排出されるのに伴い、下ケース3の底部に形成した吸気孔33等から本体ケース2内に新鮮な外気を取り入れ、処理槽1内に微生物の活性化に必要な酸素を供給する。
【0036】
一方、通常排気により排出される排気の臭いが気になるときには、操作表示部18に設けられた脱臭ボタンをオンにする。脱臭ボタンがオンになると、制御部により、通常用排気ファン28への通電が停止されると共に、脱臭ユニット31の管状ヒータ31a及び脱臭用排気ファン32への通電が開始されることにより、処理槽1からの排気が脱臭ユニット31への脱臭用排気ダクト27に流れるようになる。これにより、外部に悪臭が排出されるのを防ぐことができる。
【0037】
すなわち、脱臭運転時の排気は、脱臭用排気ファン32が駆動されることにより、図1〜図5に矢印aで示すように、処理槽1内から脱臭排気排出口22のフィルタ25,26を通して、脱臭用排気ダクト30を通過した後、脱臭ユニット31内を通り、脱臭用排気ファン32を介して排気口29から外部に排出される。このときの排気は、脱臭ユニット31内にて、管状ヒータ31aで高温(200℃以上)に熱せられ、触媒31bにて酸化反応し、脱臭される。
【0038】
また、通常運転時の排気は、通常用排気ファン28が駆動されることにより、矢印bで示すように、処理槽1内から通常排気排出口23のフィルタ24を通して、通常用排気ダクト27を通過し、通常用排気ファン28を介して排気口29から外部に排出される。
【0039】
このように、いずれか一方の排気経路からの排気を共用化された1つの排気口29から常に排気することにより、排気口29からの排気圧で虫等の浸入を防止することができ、シャッター等の開閉機構や切替機構を備えることなく、簡単且つ安価な構成で、衛生面の向上が図れる。
【0040】
また、両排気経路に共用化されている排気口29は、脱臭運転時は正圧となる。この排気口29から上方に延びている通常用排気ダクト27は処理槽1内に連通しており、脱臭運転時、処理槽1内は負圧となることにより、脱臭ユニット31で加熱されて脱臭用排気ファン32から排出される排気(廃熱)の一部が通常用排気ダクト27内を矢印a1で示すように処理槽1内へ循環される。
【0041】
このように、脱臭運転時、排気(廃熱)の一部を処理槽1内に循環させて再利用することで、処理槽1内を暖めるための面状ヒータ20の通電率が減少したり、脱臭用の管状ヒータ31aの通電率が減少することにより、ランニングコストを抑制することが可能となる。
【0042】
また、脱臭運転時に、図11〜図14に示すように、処理槽1内の処理物が乾燥して飛散した微粉dは、取り外し自在に装着されたフィルタ25によって脱臭ユニット31内への浸入が防止されるが、万一、掃除等のメンテナンスのために上記フィルタ25を取り外した後に装着するのを忘れて脱臭運転が行われた場合にも、取り外し不可に固定されたフィルタ26が設けられているので、上記同様、脱臭ユニット31内への微粉の浸入を防止することが可能となる。
【0043】
このように、脱臭運転時において、取り外し自在のフィルタ25の装着の有無に拘わらず、処理槽1内で飛散する微粉dが脱臭ユニット31内に浸入するのを防ぐことができ、安価な構成で、安全性の向上が図れる。また、微粉dが触媒31bに付着して目詰まりするようなことも防ぐことができるので、触媒31bの長寿命化を図ることができる。
【0044】
また、取り外し自在のフィルタ25は掃除等のメンテナンスが容易に行えると共に、取り外し不可のフィルタ26も、取り外し自在のフィルタ25の万一の装着忘れがない限り、当該フィルタ25によって微粉dが濾過された排気が通るので、長期間にわたって掃除等のメンテナンスは不要となる。それでも掃除が必要になった場合には、ブラシを用いたり、掃除機で吸い取ることにより、掃除することは可能である。
【0045】
なお、上述した本願発明は、微生物分解処理方式のものに限らず、加熱乾燥処理方式のものにも適用可能であるが、微生物分解処理方式のものは、処理が良好に行われているときは余り臭気が発生せず、また微生物の活性化にとって必要な酸素の供給のためには、脱臭用排気経路とは別に通風抵抗の少ない通常用排気経路を備えることが有効であるので、上述した本願発明を適用して特に効果的である。
【0046】
また、本実施形態においては、処理槽1内の処理物の状態表示にも改良が施されている。従来のこの種の装置における表示部は、一般に運転中か否かをランプの点灯/消灯等の一段階で表示するだけであったが、これでは、使用者は、運転中(通電)中か否かしか分からないので、処理槽1内の処理物が乾燥気味なのかベトベト気味なのか、あるいは処理が良好に行われているか否か等の詳しい情報が得られなかった。従って、生ごみの投入量を調整することもできず、処理の悪化を未然に防ぐことが困難であった。
【0047】
そこで、本実施形態においては、処理槽1内の含水率をほぼリアルタイムに測定できる含水率センサ21を設けて、図15のブロック図で示すように、含水率センサ21を用いて検出される処理槽1内の含水率に基づき、前記制御基板17上に搭載された制御部100で、処理槽1内の状態を複数段階に分けて表示パネル19に表示することができるようにしたものである。
【0048】
具体的には、前記図10(b)に示した表示パネル19に、図16に示すフローチャートに従って、図17に示すように含水率に応じて変化する表示が行われる。
【0049】
すなわち、運転が開始されると、先ず攪拌翼12による処理槽1内の攪拌を行って処理槽1内の含水率を均一化してから、含水率の測定が行われる(処理101→処理102)。
【0050】
そして、測定された含水率が予め定められた最適範囲内にあるか否かをチェックし、所定の最適範囲内にあれば、図10(b)に示す「最適湿度」ランプ19dを点灯し、上記を繰り返す(判断103のYes→処理104→処理101)。これにより、使用者は安心して通常の生ごみ投入を行うことができる。
【0051】
一方、最適範囲内でなければ、最適範囲より水分が多いか否かをチェックし、多い場合は、現在の表示が「ベタ湿度」か否かをチェックする(判断103のNo→判断105のYes→判断106)。現在の表示が「ベタ湿度」でなければ、検出回数をカウントするカウンターをリセットしてから「ベタ湿度」ランプ19cを点灯する(判断106のNo→処理107→処理108)。これにより、使用者に処理槽1内の処理物の水分が多すぎることを気付かせることができるので、生ごみの投入量や投入頻度を少なくするように促すことができる。
【0052】
また、現在の表示が「ベタ湿度」であれば、上記カウンターの値Nを1加算し、カウンターの値Nが3になったか否かをチェックする(判断106のYes→処理109→判断110)。カウンターの値Nが3になっていなければ、上記を繰り返すが(判断110のNo→処理101)、カウンターの値Nが3になれば、処理槽1内の処理物の高湿度状態が続いていることになるので、これ以上高湿度状態が続いて処理状態が悪化するのを防ぐため、「投入中止」ランプ19bを点灯して、上記を繰り返す(判断110のYes→処理111→処理101)。これにより、使用者に生ごみの投入を控えさせることができるので、処理状態が悪化するのを防ぐことができる。
【0053】
一方、上記判断105で、最適範囲より水分が多くないと判定された場合には、現在の表示が「やや乾燥」か否かをチェックする(判断105のNo→判断112)。現在の表示が「やや乾燥」でなければ、検出回数をカウントするカウンターをリセットしてから「やや乾燥」ランプ19eを点灯して、上記を繰り返す(判断112のNo→処理113→処理114→処理101)。これにより、使用者に処理槽1内の処理物が乾燥気味であることを気付かせることができるので、生ごみの投入量や投入頻度を多くするように促すことができる。
【0054】
また、現在の表示が「やや乾燥」であれば、上記カウンターの値Nを1加算し、カウンターの値Nが3になったか否かをチェックする(判断112のYes→処理115→処理116)。カウンターの値Nが3になっていなければ、上記を繰り返すが(判断116のNo→処理101)、カウンターの値Nが3になれば、処理槽1内の処理物の乾燥気味が続いていることになるので、これ以上の乾燥状態となって処理状態が悪化するのを防ぐため、「水補給」ランプ19fを点灯して、上記を繰り返す(判断116のYes→処理117→処理101)。これにより、使用者に水の補給を促すことができるので、乾燥状態を解消して処理状態の悪化を防ぐことができる。
【0055】
以上のように制御して、処理槽1内の状態を表示パネル19に複数段階で表示することにより、使用者は処理槽1内の状態を詳細に知ることができるので、その対策を促して、処理の悪化を未然に防ぐことができる。
【0056】
なお、上記実施形態においては、処理槽1内の処理物の水分状態を表示するようにしたが、より直接的に、図18に示すように表示パネル19を構成して、図19に示すフローチャートに従って、図20に示すように含水率に応じて変化する表示を行うようにしても良い。なお、表示パネル19の各ランプ19a〜19gの表記は一部変わるが、ランプ自体は変わらない。
【0057】
すなわち、運転が開始されると、前記同様、先ず攪拌翼12による処理槽1内の攪拌を行って処理槽1内の含水率を均一化してから、含水率の測定が行われる(処理201→処理202)。
【0058】
そして、測定された含水率が予め定められた最適範囲内にあるか否かをチェックし、所定の最適範囲内にあれば、図18に示す「ふつう」ランプ19dを点灯し、上記を繰り返す(判断203のYes→処理204→処理201)。これにより、使用者は直感的に安心して通常の生ごみ投入を行うことができる。
【0059】
一方、最適範囲内でなければ、最適範囲より水分が多いか否かをチェックし、多い場合は、現在の表示が「控えめ」か否かをチェックする(判断203のNo→判断205のYes→判断206)。現在の表示が「控えめ」でなければ、検出回数をカウントするカウンターをリセットしてから「控えめ」ランプ19cを点灯し、上記を繰り返す(判断206のNo→処理207→処理208→処理201)。これにより、使用者に直感的に生ごみの投入量や投入頻度を少なくするように促すことができる。
【0060】
また、現在の表示が「控えめ」であれば、上記カウンターの値Nを1加算し、カウンターの値Nが3になったか否かをチェックする(判断206のYes→処理209→判断210)。カウンターの値Nが3になっていなければ、上記を繰り返すが(判断210のNo→処理201)、カウンターの値Nが3になれば、処理槽1内の処理物の高湿度状態が続いていることになるので、これ以上高湿度状態が続いて処理状態が悪化するのを防ぐため、前記実施形態と同様に「投入中止」ランプ19bを点灯して、上記を繰り返す(判断210のYes→処理211→処理201)。これにより、前記同様、使用者に生ごみの投入を控えさせることができるので、処理状態が悪化するのを防ぐことができる。
【0061】
一方、上記判断205で、最適範囲より水分が多くないと判定された場合には、現在の表示が「よゆう」か否かをチェックする(判断205のNo→判断212)。現在の表示が「よゆう」でなければ、検出回数をカウントするカウンターをリセットしてから「よゆう」ランプ19eを点灯し、上記を繰り返す(判断212のNo→処理213→処理214→処理201)。これにより、使用者に直感的に生ごみ投入量に余裕があることを気付かせることができるので、生ごみの投入量や投入頻度を多くさせることができる。
【0062】
また、現在の表示が「よゆう」であれば、上記カウンターの値Nを1加算し、カウンターの値Nが3になったか否かをチェックする(判断212のYes→処理215→処理216)。カウンターの値Nが3になっていなければ、上記を繰り返すが(判断216のNo→処理201)、カウンターの値Nが3になれば、処理槽1内の処理物の乾燥気味が続いていることになるので、これ以上の乾燥状態になって処理状態が悪化するのを防ぐため、前記実施形態と同様に「水補給」ランプ19fを点灯して、上記を繰り返す(判断216のYes→処理217→処理201)。これにより、前記実施形態同様、使用者に水の補給を促すことができるので、乾燥状態を解消して処理状態の悪化を防ぐことができる。
【0063】
以上のように制御して、処理槽1内の状態に基づく投入可能状態を直感的に表示パネル19に複数段階で表示することにより、使用者は微生物分解処理方式について知らなくても処理槽1内の投入可能状態を容易に知ることができるので、その対策を促して、処理の悪化を未然に防ぐことができる。
【0064】
【発明の効果】
以上のように本願発明によれば、生ごみ等の有機物を処理する処理槽内からの排気を、脱臭機構を介して装置本体外に排出する脱臭運転時用の脱臭用排気経路と、脱臭機構を介さずに装置本体外に排出する通常運転時用の通常用排気経路とを備えると共に、前記各排気経路を介した排気を装置本体外に排出する排気口を1つで共用化したので、いずれか一方の排気経路からの排気が共用化された1つの排気口から常に排気されることにより、排気口からの排気圧で虫等の浸入を防止することができ、シャッター等の開閉機構や切替機構を備えることなく、簡単且つ安価な構成で、衛生面の向上が図れる。
【0065】
また、前記脱臭機構として処理槽からの排気を加熱脱臭するものを用いると共に、処理槽から各排気経路に排出する排出口を各排気経路毎に設け、脱臭運転時には、共用化された排気口側が正圧となり、処理槽側が負圧となることにより、脱臭用排気経路を介して加熱脱臭された排気の一部を通常用排気経路を介して処理槽内に循環させるようにしたので、処理槽内を加熱するためのヒータの通電率が減少したり、脱臭用のヒータの通電率が減少することにより、ランニングコストを抑制することができる。
【0066】
さらに、前記処理槽からの排気が脱臭用排気経路に排出される排出口に、取り外し自在に装着されるフィルタと共に、取り外し不可に固定されるフィルタを備えたことにより、脱臭運転時において、取り外し自在のフィルタの装着の有無に拘わらず、処理槽内で飛散する微粉が脱臭機構内に浸入するのを防ぐことができ、安価な構成で、安全性等の向上が図れる。
【0067】
また、処理槽内に有機物を分解する微生物の担体を収納して、投入される生ごみ等の有機物を分解処理するものに適用することにより、このような微生物分解処理方式のものは、処理が良好に行われているときは余り臭気が発生せず、また微生物の活性化にとって必要な酸素の供給のためには、脱臭用排気経路とは別に通風抵抗の少ない通常用排気経路を備えることが有効であるので、上述した本願発明を適用して特に効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態に係る有機物処理装置の背面側から見た要部縦断面図。
【図2】同じく、左側面側から見た要部縦断面図。
【図3】同じく、底面側から見た要部横断面図。
【図4】同じく、右側面側から見た要部縦断面図。
【図5】同じく、前面側から見た要部縦断面図。
【図6】同じく、前面側から見た要部縦断面図。
【図7】同じく、全体斜視図。
【図8】同じく、左側面側から見た中央縦断面図。
【図9】同じく、その蓋体が開放された状態を示す中央縦断面図。
【図10】同じく、上面図で、(a)は全体図、(b)はその表示パネル部分の拡大図である。
【図11】同じく、取り外し自在のフィルタ装着時の作用を示す要部縦断面図。
【図12】同じく、取り外し自在のフィルタ未装着時の作用を示す要部縦断面図。
【図13】上記図11の要部拡大図。
【図14】上記図12の要部拡大図。
【図15】含水率センサに基づく表示パネルの制御ブロック図。
【図16】上記表示制御例を示すフローチャート。
【図17】上記図16のフローチャートで示す含水率に応じて変化する表示例の説明図。
【図18】他の実施形態の表示パネルの構成例を示す図。
【図19】同じく、その制御例を示すフローチャート。
【図20】上記図19のフローチャートで示す含水率に応じて変化する表示例の説明図。
【符号の説明】
1 処理槽
2 本体ケース
3 上ケース
4 下ケース
7 外装板金パネル
8 投入口
9 蓋体
10 ハンドルレバー
11 取手部
12 攪拌翼
13 攪拌軸
15 減速駆動機構
16 攪拌用モータ
17 制御基板
18 操作表示部
19a〜19g 状態表示ランプ
19 表示パネル
20 面状ヒータ
21 含水率センサ
22 脱臭排気排出口
23 通常排気排出口
24,25 取り外し自在なフィルタ
26 取り外し不可なフィルタ
27 通常用排気ダクト
28 通常用排気ファン
29 排気口
30 脱臭用排気ダクト
31 脱臭ユニット
32 脱臭用排気ファン
32b モータ
33 吸気孔
34 底部排出口
35 シャッター
37 フットレバー
38 上部排出口
39 ストッカー
100 制御部
Claims (4)
- 生ごみ等の有機物処理時に発生する臭気を脱臭する脱臭機構を備えた有機物処理装置において、
生ごみ等の有機物を処理する処理槽内からの排気を、脱臭機構を介して装置本体外に排出する脱臭運転時用の脱臭用排気経路と、脱臭機構を介さずに装置本体外に排出する通常運転時用の通常用排気経路とを備えると共に、前記各排気経路を介した排気を装置本体外に排出する排気口を1つで共用化したことを特徴とする有機物処理装置。 - 前記脱臭機構として処理槽からの排気を加熱脱臭するものを用いると共に、処理槽から前記各排気経路に排出する排出口を各排気経路毎に設け、脱臭運転時には、前記共用化された排気口側が正圧となり、処理槽側が負圧となることにより、前記脱臭用排気経路を介して加熱脱臭された排気の一部を前記通常用排気経路を介して処理槽内に循環させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の有機物処理装置。
- 前記処理槽からの排気が前記脱臭用排気経路に排出される排出口に、取り外し自在に装着されるフィルタと共に、取り外し不可に固定されるフィルタを備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の有機物処理装置。
- 前記処理槽内に有機物を分解する微生物の担体を収納して、投入される生ごみ等の有機物を分解処理することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の有機物処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002341192A JP2004174321A (ja) | 2002-11-25 | 2002-11-25 | 有機物処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002341192A JP2004174321A (ja) | 2002-11-25 | 2002-11-25 | 有機物処理装置 |
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JP2004174321A true JP2004174321A (ja) | 2004-06-24 |
Family
ID=32703631
Family Applications (1)
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JP2002341192A Pending JP2004174321A (ja) | 2002-11-25 | 2002-11-25 | 有機物処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004174321A (ja) |
-
2002
- 2002-11-25 JP JP2002341192A patent/JP2004174321A/ja active Pending
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