JP2004173631A - 揚げ卵 - Google Patents

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彦一郎 国香
Yoshiro Oe
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Abstract

【課題】ふんわりとした食感としっとりとした食感を併せ持った美味しく外観に優れた揚げ卵を提供する。
【解決手段】69〜100%の卵白と31〜0%の卵黄からなる卵液、好ましくは、76〜100%の卵白と24〜0%の卵黄からなる卵液と澱粉及び/又はゼラチンを配合したスラリーを油ちょうし、得られる製品のpHを6.0〜7.5に調整してなることを特徴とする揚げ卵。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粗脂肪分を多く含むにも拘わらず、ふんわり感としっとり感があって美味しく外観に優れた新規な揚げ卵に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、揚げ卵(フライ・エッグ)としては、鍋に熱した食用油中に割卵した卵液を一個ずつ静かに流し込み、まわりに白身(卵白)が広がったら、うき寄せるようにして形を整え、2分間ぐらい油ちょうして得られる卵料理があった(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
【非特許文献1】
戸田寛著、”卵料理100選”、株式会社三交社、昭和49年4月30日、p.35
【0004】
しかし、この揚げ卵は大根おろしの中に入れて煮た後に食用に供するものであり、揚げ卵をそのまま食用にすることはできない。なぜなら、この揚げ卵は、べっとりとしてふんわり感に欠けるばかりでなく、ざらりとしてしっとり感に欠け、不味だからである。
また、全卵液(割卵した卵液の白身と黄身をときほぐしたもの)を油ちょうして得られる揚げ卵も、同じように不味である。
このような問題があるため、従来においては、揚げ卵と称される卵加工品は未だ開発されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような状況下、本発明はふんわりとした食感としっとりとした食感を併せ持った美味しく外観に優れた揚げ卵を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するための手法として、使用する卵液中の卵黄含有量を調整すること、副原料を配合すること、製品のpHを調整することに着目した。そして、鋭意研究の結果、本発明の完成に至ったものである。
すなわち、本発明の揚げ卵は、69〜100%の卵白と31〜0%の卵黄からなる卵液、好ましくは、76〜100%の卵白と24〜0%の卵黄からなる卵液と澱粉及び/又はゼラチンを配合したスラリーを油ちょうし、得られる製品のpHを6.0〜7.5に調整してなることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳述する。なお、本発明において「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」をいう。
本発明において揚げ卵とは、主原料の卵液に、例えば、食塩、グルタミン酸ナトリウム等の調味料、クエン酸等のpH調整剤、砂糖、ステビア、マルチトール等の甘味料、からし粉、胡椒等の香辛料、卵白リゾチーム、酢酸ソーダ等の静菌剤、澱粉、ゼラチン、ガム質等の品質改良剤等好みの副原料を適宜添加し、これらの原料を混合してスラリーを得、これを油ちょうして得られる卵加工品をいう。
油ちょうにより、本発明の揚げ卵は粗脂肪分を多く含んだ加工品となる。油ちょうの条件にもよるが、スラリー重量の5〜15%程度の揚げ油が油ちょう中に吸油されることになる。
【0008】
主原料の卵液は、69〜100%の卵白と31〜0%の卵黄からなるもの、好ましくは76〜100%の卵白と24〜0%からなるものを用いる。一般に、殻付き卵の卵白と卵黄の構成比は、卵白が69%、卵黄が31%といわれており、殻付き卵から製した全卵液は、この構成比になっていると考えられる。これに対して、本発明で原料とするのは、上記構成比の全卵液でも構わないが、より好ましくは、全卵液よりも卵白の構成比が高く卵黄の構成比が低い卵液である。すなわち、76〜100%の卵白と24〜0%の卵黄からなる卵液を原料とするのがよい。なぜならば、この卵白構成比の高い卵液を使用するとたいへんふんわりとしてなおかつしっとりとした揚げ卵が得られるからである。
なお、全卵液よりも卵黄構成比が高く卵白構成比が低い卵液を使用すると、後述の試験例で示すように、べっとりとしているばかりでなくざらりとした食感の揚げ卵となり、美味しい揚げ卵が得られない。理由は定かではないが、卵黄と卵白の加熱凝固状態の違いが揚げ卵の食感に影響を与えるためと考えられる。
【0009】
上記卵白としては、殻付き卵を割卵して得られる生卵白、冷凍卵白を解凍したもの、乾燥卵白等を用いることができる。また卵黄としては、上記割卵に当って卵白を除いた生卵黄、冷凍卵黄を解凍したもの、乾燥卵黄等を用いることができる。
なお、卵白と卵黄の配合比率は、乾燥卵白や乾燥卵黄を用いる場合は、それらを生卵白や生卵黄の水分含量となるように水戻ししたときの質量を基準とする。
【0010】
副原料は、澱粉及び/又はゼラチンを配合する。これらを配合することにより、ふっくら感としっとり感を併せ持った揚げ卵を得ることができる。
配合するのは澱粉のみ、もしくはゼラチンのみでも構わないが、より好ましくは、澱粉とゼラチンの両方を配合すると良い。
澱粉としては、通常流通している食用澱粉や化工澱粉を用いることができる。例えば、小麦澱粉、馬鈴薯澱粉、ワキシーコーンスターチ等の天然澱粉、またはそれらにアルファ化、エステル化、エーテル化などの1種または2種以上の処理をした化工澱粉や湿熱処理澱粉等があげられる。
また、ゼラチンとしては、通常流通している乾燥ゼラチン、水溶性ゼラチン等を用いればよい。
【0011】
澱粉とゼラチンは、乾物換算したときの澱粉とゼラチンの合計配合量がスラリーに対して0.1〜5.0%の範囲に納まるように配合するとより好ましい。これは、澱粉とゼラチンの合計配合量が0.1%より少ないとふんわり感としっとり感を生み出す効果を充分に発揮することができず、5.0%よりも多いと卵の風味が弱くなってしまう傾向があるからである。
なお、本発明において、乾物換算とは水分を除いた固形部を意味する。
【0012】
本発明の揚げ卵を得るには、上記主原料の卵液と副原料の澱粉及び/又はゼラチンに上記のような調味料や甘味料等を加え、混合してスラリーとする。
このスラリーを製するに当って、食酢、クエン酸等のpH調整剤を副原料の一つとして加え、製品のpHが6.0〜7.5に納まるように調節する。例えば、原料を混合したスラリーのpHが7.5より高く、リンゴ酢を使用してpHを調整する場合は、油ちょうの条件にもよるが、スラリーのpHを6.0〜7.0程度に調節する。そうすると油ちょうによりpHが0.5〜1.0上昇するので、製品のpHが6.0〜7.5に納まることになる。
このように製品のpHを調整することで、適度な状態に卵を凝固させ、ふんわり感としっとり感を有する外観の優れた揚げ卵を得ることができる。後述の試験例にも示すように、製品のpHが6.0よりも低いとふっくら感としっとり感に欠けた食感となり、pHが7.5よりも高いと色調が悪くなってしまい、外観の優れた揚げ卵が得られない。
【0013】
上記スラリーを油ちょうすれば本発明の揚げ卵が得られる。この油ちょうは常法によればよく、例えば110〜180℃に加熱した食用油中に、適当量のスラリーを流し込み、2〜7分間程度加熱した後油切りすればよい。そして得られる揚げ卵が大型のものとなった場合、供食しやすいサイズに加工すればよい。
【0014】
本発明の揚げ卵は、凍結解凍後もふんわりとした食感としっとりとした食感を有するので、常温流通又はチルド流通の他に、冷凍揚げ卵製品として冷凍流通を行うこともできる。
【0015】
本発明の揚げ卵は、卵液を主原料とし、そのスラリーを油ちょうしてなるので、蛋白質と粗脂肪分の富んだ栄養食品となる。その上、ふんわり感としっとり感があるので美味しく供食でき、したがって、これをそのまま惣菜として、或いはサンドイッチやサラダの具材等として使用できる。
以下、本発明の実施例と試験例を述べる。
【0016】
【実施例】
以下の例で得られたスラリーと揚げ卵のpHは以下のようにして測定した。
スラリーのpH:品温20℃のスラリーを(株)堀場製作所製のpH測定装置「F−22」を用いて測定した。
揚げ卵のpH:揚げ卵をロボクープ社製「ROBOT−COUPE CUTTING MIXER R−551形式」(平刃カッター使用)を用いて3000rpmの回転数でペースト状になるまで均質化した。この均質化した揚げ卵のpHを品温20℃で(株)堀場製作所製のpH測定装置「F−22」を用いて測定した。
【0017】
実施例1
卵白80%と卵黄20%からなる卵液94.2部、化工澱粉2部、キサンタンガム0.5部、クチナシ色素0.3部及びリンゴ酢(酸度5%)4部に清水を加えて合計100部としたものをミキサー内に投入し、撹拌してスラリーを得た。このスラリーのpHは5.7であった。
このスラリー500gを直火釜内の130℃に加熱した大豆白絞油5kg中で2分間油ちょうした後油切りしたところ揚げ卵460gが得られた。この揚げ卵のpHは6.5であった。
この揚げ卵をダイサーにて15mm角にし、得られたカット品を100gずつ小袋詰めして、チルド流通用の製品としたところ、ふんわりとした食感としっとりとした食感を併せ持った美味しく外観に優れた揚げ卵製品となった。
また、同様に製した揚げ卵カット品を100gずつ小袋詰めにして急速凍結し冷凍流通用の製品とした。冷凍品は解凍したところ、ふんわりとした食感としっとりとした食感を併せ持った美味しく外観に優れた揚げ卵製品となった。
【0018】
実施例2
卵白80%と卵黄20%からなる卵液94.2部、水溶性ゼラチン0.4部、キサンタンガム0.3部、クチナシ色素0.3部及びリンゴ酢(酸度5%)4部に清水を加えて合計100部としたものをミキサー内に投入し、撹拌してスラリーを得た。このスラリーのpHは5.7であった。
このスラリー500gを直火釜内の130℃に加熱した大豆白絞油5kg中で2分間油ちょうした後油切りしたところ揚げ卵460gが得られた。この揚げ卵のpHは6.5であった。
この揚げ卵をダイサーにて15mm角にし、得られたカット品を100gずつ小袋詰めして、チルド流通用の製品としたところ、ふんわりとした食感としっとりとした食感を併せ持った美味しく外観に優れた揚げ卵製品となった。
また、同様に製した揚げ卵カット品を100gずつ小袋詰めにして急速凍結し冷凍流通用の製品とした。冷凍品は解凍したところ、ふんわりとした食感としっとりとした食感を併せ持った美味しく外観に優れた揚げ卵製品となった。
【0019】
実施例3
卵白86%と卵黄14%とからなる卵液80.9部、化工澱粉1.4部、水溶性ゼラチン1.2部、食塩1部、キサンタンガム0.5部、クチナシ色素0.3部及びリンゴ酢(酢度5%)2部に清水を加えて合計100部としたものをミキサー内に投入し、撹拌してスラリーを得た。このスラリーのpHは6.8であった。このスラリー500gを直火釜内の130℃に加熱した大豆白絞油5kg中で2分間油ちょうした後油切りしたところ揚げ卵450gが得られた。この揚げ卵のpHは7.5であった。
この揚げ卵をダイサーにて15mm角にカットし、得られたカット品を100gずつ小袋詰めにして、チルド流通用の製品としたところ、ふんわりとした食感としっとりとした食感を併せ持った、美味しく外観に優れた揚げ卵製品となった。
【0020】
実施例4
卵白86%と卵黄14%とからなる卵液80.9部、化工澱粉1.4部、水溶性ゼラチン1.2部、食塩1部、キサンタンガム0.5部、クチナシ色素0.3部及びリンゴ酢(酢度5%)2部に清水を加えて合計100部としたものをミキサー内に投入し、撹拌してスラリーを得た。このスラリーのpHは6.8であった。このスラリー500gを直火釜内の130℃に加熱した大豆白絞油5kg中で2分間油ちょうした後油切りしたところ揚げ卵450gが得られた。この揚げ卵のpHは7.5であった。
この揚げ卵をダイサーにて15mm角にカットし、得られたカット品を100gずつ小袋詰めにして急速凍結し冷凍流通用の製品とした。冷凍品は解凍したところ、ふんわりとした食感としっとりとした食感を併せ持っており、美味しく外観に優れた揚げ卵製品となった。
なお、揚げ卵のpHは、凍結前と解凍後で変化はなかった。
【0021】
【試験例】
試験例1
実施例3における卵白と卵黄の配合比率を表1のようにした卵液を用い、リンゴ酢(酸度5%)の配合量を揚げ卵のpHが7.0になるように調整した他は、実施例3と同じ原料の配合比率及製法にして、卵白と卵黄の配合比率の異なる8種類の揚げ卵を試作した。
得られた各サンプルを試食して、ふんわり感としっとり感の有無を観察したところ表1の結果が得られた。
【0022】
【表1】
Figure 2004173631
【0023】
表1より、卵白69〜100%、卵黄31〜0%からなる卵液を原料としたスラリーを油ちょうし、得られる揚げ卵のpHを7.0に調整すればふんわり感としっとり感を併せ持った揚げ卵が得られることが理解できる。好ましくは、76〜100%の卵白と24〜0%の卵黄からなる卵液を原料とすれば良い。
なお、上記試験例において、製品の揚げ卵のpHを6.0及び7.5に調整した場合についても同様のテストをしてみたが、表1とほぼ同じ結果が得られた。
【0024】
試験例2
実施例4における卵白と卵黄の配合比率を表2のようにした卵液を用い、リンゴ酢(酸度5%)の配合量を揚げ卵のpHが7.0になるように調整した他は、実施例4と同じ原料の配合比率及製法にして、卵白と卵黄の配合比率の異なる8種類の冷凍揚げ卵を試作した。
得られた各サンプルを−20℃で30日間保管した。次に各サンプルを解凍し、試験例1と同じテストをしたところ、表2の結果が得られた。
【0025】
【表2】
Figure 2004173631
【0026】
表2より、卵白69〜100%、卵黄31〜0%からなる卵液を原料としたスラリーを油ちょうし、得られる揚げ卵のpHを7.0に調整すればふんわり感としっとり感を併せもった冷凍揚げ卵が得られることが理解できる。好ましくは、76〜100%の卵白と24〜0%の卵黄からなる卵液を原料とすれば良い。 なお、上記試験例において、製品の揚げ卵のpHを6.0及び7.5に調整した場合についても同様のテストをしてみたが、表2とほぼ同じ結果が得られた。
【0027】
試験例3
実施例3におけるリンゴ酢(酢度5%)の使用量を表3のようにし、その他の原料の使用量及び製法は実施例3と同じくしてpHが異なる8種類のスラリーを得た。
そして各スラリーを実施例3と同じ方法で油ちょうしてpHの異なる8種類のスラリーの揚げ卵を試作した。
得られた各サンプルを試食して、ふんわり感としっとり感の有無を観察すると共に、その色調をみたところ表3の結果が得られた。
【0028】
【表3】
Figure 2004173631
【0029】
表3より、卵白86%と卵黄14%とからなる卵液を用いたスラリーを油ちょうし、得られる揚げ卵のpHを6.0〜7.5になるように調整すれば、ふんわり感としっとり感があり、しかも色調が良好で外観に優れた揚げ卵が得られることが理解できる。
なお、上記試験例において、卵白と卵黄の比率を100%と0%及び69%と31%とした卵液を用いた場合についても同様のテストをしてみたが、表3とほぼ同じ結果が得られた。
【0030】
試験例4
実施例4におけるリンゴ酢(酢酸5%)の使用量を表4のようにし、その他の原料の使用量及び製法は実施例4と同じくしてpHが異なる8種類のスラリーを得た。
そして各スラリーを実施例4と同じ製法でpHの異なる8種類のスラリーの冷凍揚げ卵を試作した。得られた各サンプルを−20℃で30日間保管した後、各サンプルを解凍して試験例3と同じテストをしたところ、表4の結果が得られた。
【0031】
【表4】
Figure 2004173631
【0032】
表4より、卵白86%と卵黄14%とからなる卵液を用いたスラリーを油ちょうし、得られる揚げ卵のpHを6.0〜7.5になるように調整すれば、ふんわり感としっとり感があり、しかも色調が良好で外観に優れた冷凍揚げ卵が得られることが理解できる。
なお、上記試験例において、卵白と卵黄の比率を100%と0%及び69%と31%とした卵液を用いた場合についても同様のテストをしてみたが、表4とほぼ同じ結果が得られた。
【0033】
試験例5
次の原料を用意した。
Figure 2004173631
【0034】
上記原料を用いてスラリーを作成し、このスラリーを用いて実施例3と同じ方法で澱粉配合量の異なる8種類の揚げ卵を試作した。得られた揚げ卵のpHは、いずれのサンプルもほぼ6.7であった。
次に、それぞれのサンプルについて試験例1と同じテストをしたところ、表5の結果が得られた。
【0035】
【表5】
Figure 2004173631
【0036】
表5より、澱粉をスラリーに対して乾物換算で0.1〜5.0%配合すると、ふんわり感としっとり感を併せ持った揚げ卵が得られることが理解できる。
なお、上記試験例において卵白と卵黄の比率を100%と0%及び69%と31%とした卵液を用いた場合と揚げ卵のpHを6.0及び7.5に調整した場合についても同様のテストをしてみたが、表5とほぼ同じ結果が得られた。
【0037】
試験例6
次の原料を用意した。
Figure 2004173631
【0038】
上記原料を用いてスラリーを作成し、このスラリーを用いて実施例4と同じ方法で澱粉配合量の異なる8種類の冷凍揚げ卵を試作した。そして、得られた各サンプルを−20℃で30日間保管した。
次に各サンプルを解凍し、試験例1と同じテストをしたところ表6の結果が得られた。
得られた揚げ卵のpHは、いずれのサンプルもほぼ6.7であった。
【0039】
【表6】
Figure 2004173631
【0040】
表6より、澱粉をスラリーに対して乾物換算で0.1〜5.0%配合すると、ふんわり感としっとり感を併せ持った冷凍揚げ卵が得られることが理解できる。
なお、上記試験例において卵白と卵黄の比率を100%と0%及び69%と31%とした卵液を用いた場合と揚げ卵のpHを6.0及び7.5に調整した場合についても同様のテストをしてみたが、表6とほぼ同じ結果が得られた。
【0041】
試験例7
次の原料を用意した。
Figure 2004173631
【0042】
上記原料を用いてスラリーを作成し、このスラリーを用いて実施例3と同じ方法でゼラチン配合量の異なる8種類の揚げ卵を試作した。得られた揚げ卵のpHは、いずれのサンプルもほぼ6.7であった。
次に、それぞれのサンプルについて試験例1と同じテストをしたろころ、表7の結果が得られた。
【0043】
【表7】
Figure 2004173631
【0044】
表7より、ゼラチンをスラリーに対して0.1〜5.0%配合すると、ふんわり感としっとり感を併せ持った揚げ卵が得られることが理解できる。
なお、上記試験例において卵白と卵黄の比率を100%と0%及び69%と31%とした卵液を用いた場合と揚げ卵のpHを6.0及び7.5に調整した場合についても同様のテストをしてみたが、表7とほぼ同じ結果が得られた。
【0045】
試験例8
次の原料を用意した。
Figure 2004173631
【0046】
上記原料を用いてスラリーを作成し、このスラリーを用いて実施例4と同じ方法でゼラチン配合量の異なる8種類の冷凍揚げ卵を試作した。そして、得られた各サンプルを−20℃で30日間保管した。
次に各サンプルを解凍し、試験例1と同じテストをしたところ表8の結果が得られた。
なお、得られた揚げ卵のpHはいずれのサンプルもほぼ6.7であった。
【0047】
【表8】
Figure 2004173631
【0048】
表8より、ゼラチンをスラリーに対して0.1〜5.0%配合すると、ふんわり感としっとり感を併せ持った冷凍揚げ卵が得られることが理解できる。
なお、上記試験例において卵白と卵黄の比率を100%と0%及び69%と31%とした卵液を用いた場合と揚げ卵のpHを6.0及び7.5に調整した場合についても同様のテストをしてみたが、表8とほぼ同じ結果が得られた。
【0049】
試験例9
次の原料を用意した。
Figure 2004173631
【0050】
上記原料を用いてスラリーを作成し、このスラリーを用いて実施例3と同じ方法で澱粉とゼラチン配合量の異なる9種類の揚げ卵を試作した。得られた揚げ卵のpHは、いずれのサンプルもほぼ6.7であった。
次に、それぞれのサンプルについて試験例1と同じテストをしたところ、表9の結果が得られた。
【0051】
【表9】
Figure 2004173631
【0052】
表9より、乾物換算したときの澱粉とゼラチンの合計配合量がスラリーに対して0.1〜5.0%であるときに、ふんわり感としっとり感を併せ持った揚げ卵が得られることが理解できる。
なお、上記試験例において卵白と卵黄の比率を100%と0%及び69%と31%とした卵液を用いた場合と揚げ卵のpHを6.0及び7.5に調整した場合についても同様のテストをしてみたが、表9とほぼ同じ結果が得られた。
【0053】
試験例10
次の原料を用意した。
Figure 2004173631
【0054】
上記原料を用いてスラリーを作成し、実施例4と同じ方法で澱粉とゼラチン配合量の異なる9種類の冷凍揚げ卵を試作した。そして、得られた各サンプルを−20℃で30日間保管した。
次に各サンプルを解凍し、試験例1と同じテストをしたところ表10の結果が得られた。
なお、得られた揚げ卵のpHはいずれのサンプルもほぼ6.7であった。
【0055】
【表10】
Figure 2004173631
【0056】
表10より、乾物換算したときの澱粉とゼラチンの合計配合量がスラリーに対して0.1〜5.0%であるときに、ふんわり感としっとり感を併せ持った冷凍揚げ卵が得られることが理解できる。
なお、上記試験例において卵白と卵黄の比率を100%と0%及び69%と31%とした卵液を用いた場合と揚げ卵のpHを6.0及び7.5に調整した場合についても同様のテストをしてみたが、表10とほぼ同じ結果が得られた。
【0057】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によればふんわり感としっとり感を併せ持った従来にない美味しく外観に優れた揚げ卵を提供できる。

Claims (4)

  1. 69〜100%の卵白と31〜0%の卵黄からなる卵液と澱粉及び/又はゼラチンを配合したスラリーを油ちょうし、得られる製品のpHを6.0〜7.5に調整してなることを特徴とする揚げ卵。
  2. 76〜100%の卵白と24〜0%の卵黄からなる卵液と澱粉及び/又はゼラチンを配合したスラリーを油ちょうし、得られる製品のpHを6.0〜7.5に調整してなることを特徴とする揚げ卵。
  3. 請求項1又は請求項2記載の揚げ卵を冷凍してなる冷凍揚げ卵。
  4. 乾物換算したときの澱粉とゼラチンの合計配合量がスラリーに対して0.1〜5.0%である請求項1乃至請求項3記載の揚げ卵。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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