JP2004173355A - 真空用モータ - Google Patents

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JP2004173355A
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Hideo Narita
秀夫 成田
Nobuhiko Ota
暢彦 大田
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Yaskawa Electric Corp
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Abstract

【課題】樹脂からのガス放出速度が小さく、真空環境を汚染するガスの発生が少なく、渦電流による損失の少ない真空用モータを得る。
【解決手段】本発明の真空用モータは、少なくとも一部が樹脂製のキャン102で構成されたもので、キャンの表面の少なくとも一部がフッ素樹脂皮膜で被覆されたものである。また、樹脂でモールドされたコイルを有する真空用モータにおいて、樹脂の真空雰囲気にさらされる面がフッ素樹脂皮膜で被覆されたものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空環境で使用される半導体製造装置のリニアステージ等を駆動する真空用モータに関する。
【0002】
【従来の技術】
真空環境で使用される機器には、ガス放出が少ないことが要求される。真空中でのガスの放出は、材料表面に吸着された物質の離脱や、材料内部に吸蔵されるガスの拡散により生ずる。そこで、真空環境で使用される機器は、ガス放出が少ない材料で構成される。
このようなリニアモータとして、ガラス布をエポキシ樹脂で固めて構成された構造を有するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−4572号公報(第2―3頁、第3図)
【0004】
図6は従来のリニアモータのキャンの構成を示す構成説明図であり、101は筐体、102はキャン、106は樹脂板である。
この例では、樹脂板106を、ガラス繊維を充填した樹脂、もしくはカーボン繊維を充填した樹脂で構成したことにより、ヤング率を高くできると共に薄肉化が可能でありモータの重量を軽くすることが可能である。また、この例では冷媒通路に冷媒のフロリナートを流すことにより、電機子巻線を冷却することが可能である。
図7は、従来の真空用アキシャルギャップモータを示す側断面図を示している。図7において、1はステータコア、2はコイル、3はモールド樹脂、4はステータハウジングである。低・中真空領域の用途では、この例のように、真空内にモールド樹脂3が露出されたコイル構造のモータが用いられてきた。ところが、図7に示した真空用モータでは、コイル2をモールドした樹脂3からのガス放出速度が多く、到達圧力が高くなるため、高真空領域の用途では目標とする真空度が得られない。さらに、モールド樹脂3からは有機系ガスが放出され、真空環境を汚染するといった問題がある。
そこで、ガス放出速度を低減するため、モールド樹脂を金属製キャンで覆うことが公知技術として実施されている。モールド樹脂を金属製のキャンで覆うことにより、大気中の水蒸気の吸着や吸収が、モールド樹脂に比較して極端に少なくなるため、真空におけるガス放出速度は大幅に低減できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述のエポキシ樹脂製キャンを用いた従来のリニアモータでは、真空環境で半導体露光装置のリニアステージ駆動として用いるときに、キャン表面に吸着されたガスの脱離や、キャン内部に吸蔵されるガスの表面への拡散によりガス放出が生ずる。一般的にエポキシ樹脂からのガス放出速度が大きいために、目標の到達圧力を得ることができないといった問題がある。
更に、エポキシ樹脂から放出される有機系ガスが真空環境を汚染し、シリコンウエハや装置内部を汚染するといった問題がある。
また、金属製のキャン構造では、ガス放出速度が小さく、有機系ガスの放出もないが、渦電流損を生じるのでモータの特性が低下する上、製作しにくいのでコストが高くなるといった問題がある。
一方、図7に示した従来の真空用モータでは、先にも述べたようにコイルをモールドした樹脂からのガス放出速度が多く、到達圧力が高くなり目標とする真空度が得られない。さらに、樹脂からは有機系ガスが放出され、真空環境を汚染するといった問題がある。
そこで、本発明は、これらの問題に鑑みてなされたものであり、真空環境に暴露されても、樹脂からのガス放出速度が小さく、また真空環境を汚染するガスの発生が少なく、さらに渦電流による損失が少ない真空モータを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも一部が樹脂製のキャンで構成された真空用モータにおいて、前記キャンの表面の少なくとも一部がフッ素樹脂の皮膜で被覆されたものである。
また、本発明は、樹脂でモールドされたコイルを有する真空用モータにおいて、前記樹脂の真空雰囲気にさらされる面がフッ素樹脂の皮膜で被覆されたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態を示すキャンの側断面図である。
キャン102は、樹脂板106と筐体101とからなり、樹脂板106の表面にフッ素樹脂皮膜107から構成されている。 樹脂板106はガラス布をエポキシ樹脂で固めたGFRP、もしくはカーボン繊維をエポキシ樹脂で固めたCFRPを用いている。フッ素樹脂皮膜107の材質として、四フッ化エチレンを用いた。これは、四フッ化エチレンなどのフッ素樹脂の表面や内部にはガスの吸着や吸蔵が少なく、エポキシ樹脂などに比較すると真空内におけるガス放出速度は小さい点に着目した。また、フッ素樹脂では有機系のガスを材料中に有することが無く、真空雰囲気を汚染する有機ガスの発生も少ない。特に、巻線を有する電気装苛手段が固定子で、永久磁石により構成される磁気装苛手段が移動子であるリニアモータの場合、該固定子を覆うキャンの表面積が比較的大きくなるため、放出ガスの問題を低減する効果は一層大きい。フッ素樹脂の皮膜107の作製は、上述の四フッ化エチレンを用いてスパッタ法により被覆した。フッ素樹脂皮膜の厚さは、薄すぎるとピンホールなど下地の樹脂と貫通した欠陥が発生する原因となり、貫通した欠陥部からのガス放出が起こるので良くない。また、厚すぎると割れや剥離を生じやすくなったりするので良くない。したがって、フッ素樹脂の皮膜厚さは0.005mmから0.02mmの範囲が適切である。なお、フッ素樹脂皮膜を真空にさらされる樹脂の面だけに被覆しても良いが、筐体との境界面のわずかな隙間からのガス放出が起こるので、図1に示したように樹脂の全面を被覆する方が望ましい。
つぎに、本実施形態の効果を排気特性で調べた。
図5は、その特性図である。フッ素樹脂皮膜を施した本実施形態のキャンと、従来例としてフッ素樹脂皮膜を施していないキャン(未処理品)とを組み込んだ真空装置において、室温で排気したときの排気時間と圧力との関係を示した特性図である。フッ素樹脂皮膜を施したキャンの圧力は、従来例よりも2桁程度減少している。
【0008】
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態を示す真空用アキシャルギャップモータのステータの側断面図である。図において、1はステータコア、2はコイル、3は樹脂、4はステータハウジング、5はフッ素樹脂皮膜である。
対地間絶縁を施したステータコア1にワニス含浸処理したコイル2を挿入した後、高粘度の樹脂3をモールドし、150℃で硬化させた。このように絶縁処理されたステータのモールド3の表面にフッ素樹脂の皮膜5を設けた。
フッ素樹脂皮膜5は、モノマーにパーフルオロベンゼンを用いたプラズマ重合法により被覆した。フッ素樹脂皮膜5の厚さは、0.005mmから0.02mmの範囲が適切である。
なお、フッ素樹脂皮膜を被覆する手段として、スパッタ法やフッ素系モノマーを用いたプラズマ重合法以外にも、真空蒸着法や蒸着重合法などの方法を用いてもよい。また、皮膜形成中の樹脂の温度はガラス転移温度以下がよい。
つぎに、本実施形態の効果を第1の実施形態と同様に排気特性で調べた。
フッ素樹脂皮膜を施した本実施形態のアキシャルギャップモータのステータと、従来例としてフッ素樹脂皮膜を施していないステータ(未処理品)とを用いた。その結果は、第1の実施形態と同じくフッ素樹脂皮膜を施したステータの場合の圧力は、従来例よりも2桁程度減少しており良好であった(図5)。
【0009】
(第3の実施形態)
図3は、本発明の第3の実施形態を示すリニアモータの斜視図、図4はその正断面図である。図において、100は固定子、200は可動子である。
可動子200は、永久磁石203間に固定子100の電機子が配置され、図示しないリニアガイド、エアスライダ、滑り案内等によって支持されている。所定の電流を電機子巻線に流すと永久磁石203の作る磁界との作用により可動子200に推力が発生し、可動子200は矢印で示す進行方向に移動する。
固定子100は、内部を中空とする口の字形の金属筐体101、筐体101の外形を象った板状樹脂製のキャン102、キャン102を筐体101に固定するためのキャン固定用ボルト103、キャン固定用ボルト103の通し穴を持ち、キャンを均等な荷重でもって押さえるための押え板104、筐体101の中空内に配置された3相の電機子巻線108、電機子巻線108を固定している巻線固定枠109、筐体101とキャン102の中を冷媒が通過する冷媒通路110、筐体101の縁よりも少し大きめに象られたOリング111、巻線固定枠109と筐体101を固定するための巻線固定用ボルト112により構成されている。なお、本実施形態では、電機子巻線108側を固定子100、永久磁石203側を可動子200としているが、その逆の構成でもよい。
本発明によれば、樹脂からのガス放出速度が小さく、また、真空環境を汚染するガスの発生が少ない真空用モータが得られる。この他に、ケミカルクリーン用途のモータなどにも応用が可能である。
【0010】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の真空用モータは、樹脂の表面の少なくとも一部がフッ素樹脂の皮膜で被覆されているので、真空環境で半導体露光装置のリニアステージ駆動用等として用いるとき、キャンからのガス放出速度を小さくし、到達圧力を大幅に下げることができ、なおかつ有機系ガスの放出がないために真空環境を汚染することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すキャンの側断面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態を示す真空用アキシャルギャップモータのステータの側断面図である。
【図3】本発明の第3の実施形態を示すリニアモータの斜視図である。
【図4】図3における正断面図である。
【図5】真空装置中における排気特性を示す特性図である。
【図6】従来のキャンの構成を示す側断面図である。
【図7】従来のステータの構成を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 ステータコア
2 コイル
3 樹脂
4 ステータハウジング
5 フッ素樹脂皮膜
100 固定子
101 筐体
102 キャン
103 キャン固定用ボルト
104 押え板
105 端子台
106 樹脂板
107 フッ素樹脂皮膜
108 電機子巻線
109 巻線固定枠
110 冷媒通路
111 Oリング
112 巻線固定用ボルト
200 可動子
201 界磁ヨーク支持部材
202 界磁ヨーク
203 永久磁石
204 冷媒供給口
205 冷媒排出口

Claims (5)

  1. 少なくとも一部が樹脂製のキャンで構成された真空用モータにおいて、
    前記キャンの表面の少なくとも一部がフッ素樹脂の皮膜で被覆されていることを特徴とする真空用モータ。
  2. 樹脂でモールドされたコイルを有する真空用モータにおいて、
    前記樹脂の真空雰囲気にさらされる面がフッ素樹脂の皮膜で被覆されていることを特徴とする真空用モータ。
  3. 前記フッ素樹脂の皮膜をスパッタ法により作製したことを特徴とする請求項1または2記載の真空用モータ。
  4. 前記フッ素樹脂の皮膜をプラズマ重合法により作製したことを特徴とする請求項1または2記載の真空用モータ。
  5. 前記真空用モータはリニアモータであることを特徴とする請求項1ないし4記載の真空用モータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008237005A (ja) * 2007-02-20 2008-10-02 Yaskawa Electric Corp 真空用モータコイルとその製造方法および真空用モータ

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