JP2004173131A - 固体撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】多チャンネル出力を行う場合であっても、各チャンネル間の調整レベルのばらつきが、撮像結果の画質低下を招かないようにする。
【解決手段】マトリクス状に二次元配列された複数の光電変換素子1と、その二次元配列の列毎に配された垂直転送レジスタ2と、前記二次元配列の水平方向へ電荷を転送する複数の水平転送レジスタ3と、各光電変換素1子のそれぞれに付設されたカラーフィルタとを備えた固体撮像装置において、前記カラーフィルタは、少なくとも特定の色成分に対応するものが前記二次元配列における同一列上に並ぶように配されている。そして、前記複数の水平転送レジスタ3のうちの一つは、前記同一列に対応して配された各垂直転送レジスタ2から電荷を受け取る。
【選択図】 図1
【解決手段】マトリクス状に二次元配列された複数の光電変換素子1と、その二次元配列の列毎に配された垂直転送レジスタ2と、前記二次元配列の水平方向へ電荷を転送する複数の水平転送レジスタ3と、各光電変換素1子のそれぞれに付設されたカラーフィルタとを備えた固体撮像装置において、前記カラーフィルタは、少なくとも特定の色成分に対応するものが前記二次元配列における同一列上に並ぶように配されている。そして、前記複数の水平転送レジスタ3のうちの一つは、前記同一列に対応して配された各垂直転送レジスタ2から電荷を受け取る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサに代表される電荷転送型の固体撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、カラー画像を撮像するための固体撮像装置としては、例えば図3に示した構成のものが知られている。すなわち、マトリクス状に二次元配列された複数の光電変換素子11を備え、各光電変換素子11に蓄積された電荷を垂直転送レジスタ12および水平転送レジスタ13によって転送する、という電荷転送型のものである。このような固体撮像装置において、通常、垂直転送レジスタ12は二次元配列の列毎に配されており、水平転送レジスタ13は多画素化や高速化等への対応を容易にするために複数チャンネル分(例えば2チャンネル分)が並設されている。
【0003】
また、マトリクス状に二次元配列された各光電変換素子11には、カラー画像の撮像を可能にするために、R(赤),G(緑),B(青)といった各色成分に対応したカラーフィルタ(例えばオンチップカラーフィルタ)が付設されている。従来、二次元配列上におけるカラーフィルタの配置は、図例のように、G色成分に対応したものが市松状に配されるとともに、R色成分およびB色成分に対応したものがそれぞれ垂直方向および水平方向の1画素おきに配されるという、いわゆるベイヤー方式が用いられている(例えば、特許文献1参照)。なお、G色成分のみが市松状に配されるのは、分光特性の中でG色成分が略中央に位置するからであり、G色成分が輝度信号を生成する際の基準となる色成分だからである。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−307095号公報(第2頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、水平転送レジスタ13が2チャンネル出力(多チャンネル出力も同様)に対応した固体撮像装置では、各チャンネル別に出力バッファや次段の処理回路等が調整されて、出力信号のレベルマッチングが図られる。そのため、カラーフィルタの配置にベイヤー方式が用いられていると、次に述べるように、各チャンネル間のばらつきが出力信号に悪影響を与えてしまい、撮像結果の画質低下を招いてしまうおそれがある。
【0006】
ベイヤー方式の場合、G色成分が市松状に配されていることから、二次元配列された各光電変換素子11上では、その奇数行にG,R,G,R…の各色成分が順に並び、その偶数行にはB,G,B,G…の各色成分が順に並ぶ。したがって、各光電変換素子11に蓄積された電荷が、垂直転送レジスタ12によって垂直方向に転送され、その後奇数行と偶数行の別に設けられた2チャンネル分の水平転送レジスタ13にて転送されると、G色成分についての信号電荷は、2チャンネル分の各水平転送レジスタ13に振り分けて出力されることになる。
【0007】
しかしながら、G色成分の信号電荷が各水平転送レジスタ13に振り分けて出力されると、上述したように水平転送レジスタ13は各チャンネル別に出力バッファや次段の処理回路等が調整されていることから、チャンネル毎の周波数特性等のマージンがかなり大きくないと、同一の信号電荷であっても出力チャンネルによっては異なる信号として出力されてしまい、撮像結果に混色が生じてしまう可能性がある。つまり、各チャンネルの調整レベルのマッチングが不完全であった場合には、G色成分の信号出力がチャンネル毎にばらついてしまう可能性がある。したがって、このような各チャンネル間の調整レベルのばらつきが出力信号に悪影響を与えてしまい、結果として撮像結果の画質低下を招いてしまうのである。
【0008】
そこで、本発明は、各チャンネル間の調整レベルのばらつきが撮像結果の画質低下を招いてしまうことのない固体撮像装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために案出された固体撮像装置である。すなわち、マトリクス状に二次元配列された複数の光電変換素子と、前記二次元配列の列毎に配されて当該二次元配列の垂直方向へ電荷を転送する垂直転送レジスタと、前記垂直転送レジスタから電荷を受け取って前記二次元配列の水平方向へ転送する複数の水平転送レジスタと、各光電変換素子のそれぞれに付設されたカラーフィルタとを備えた固体撮像装置において、前記カラーフィルタは、少なくとも特定の色成分に対応するものが前記二次元配列における同一列上に並ぶように配されており、前記複数の水平転送レジスタのうちの一つは、前記同一列に対応して配された各垂直転送レジスタから電荷を受け取るものであることを特徴とする。
【0010】
上記構成の固体撮像装置によれば、少なくとも特定の色成分に対応するカラーフィルタが二次元配列の同一列上に並んでおり、しかも複数の水平転送レジスタのうちの一つがその同一列に対応して配された各垂直転送レジスタから電荷を受け取るため、特定の色成分についての信号電荷は、必ずその一つの水平転送レジスタから出力されることになる。したがって、少なくとも特定の色成分についての信号出力は、各水平転送レジスタ間における調整レベルのばらつきの影響を受けることがない。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明に係る固体撮像装置について説明する。なお、当然のことではあるが、本発明は、以下に述べる実施の形態に限定されるものではない。
【0012】
図1は、本発明に係る固体撮像装置の概略構成の一例を示す模式図である。図例のように、ここで説明する固体撮像装置は、その撮像領域に、マトリクス状に二次元配列された複数の光電変換素子1を備えているとともに、その光電変換素子1の二次元配列の列毎に垂直転送レジスタ2が配設されている。この垂直転送レジスタ2は、光電変換素子1に蓄積された電荷を、二次元配列の垂直方向へ転送するためのものである。また、二次元配列された各光電変換素子1には、カラー画像の撮像を可能にするために、R,G,Bの各色成分に対応したカラーフィルタ(例えばオンチップカラーフィルタ)が付設されている。
【0013】
これらのカラーフィルタは、従来のようなベイヤー方式で配置されているのではなく、各色成分別にそれぞれ異なる列上に並ぶ、いわゆる縦ストライプのカラー配列を用いて配されている。具体的には、図例のように、G色成分に対応したカラーフィルタが二次元配列の垂直方向に一列に並び、その隣ではR色成分に対応したカラーフィルタが二次元配列の垂直方向に一列に並び、さらにその隣ではB色成分に対応したカラーフィルタが二次元配列の垂直方向に一列に並ぶ、といった具合である。したがって、二次元配列の列毎に配された垂直転送レジスタ2は、それぞれが異なる色成分についての電荷を転送することになり、またそれぞれが一つの色成分についての電荷のみを転送することになる。
【0014】
また、各垂直転送レジスタ2から電荷を受け取って二次元配列の水平方向へ転送するために、固体撮像装置では、複数の水平転送レジスタ3を備えている。ただし、これらの水平転送レジスタ3は、カラーフィルタの色成分数と同数である三つが設けられており、それぞれが個別にR,G,Bの各色成分に対応するようになっている。具体的には、図例のように、第1の水平転送レジスタ(以下、単に「1ch」という)はG色成分のカラーフィルタ列に対応して配された垂直転送レジスタ2のみから電荷を受け取り、第2の水平転送レジスタ(以下、単に「2ch」という)はB色成分のカラーフィルタ列に対応して配された垂直転送レジスタ2のみから電荷を受け取り、第3の水平転送レジスタ(以下、単に「3ch」という)はR色成分のカラーフィルタ列に対応して配された垂直転送レジスタ2のみから電荷を受け取る、といった具合である。
【0015】
このような構成の固体撮像装置では、各光電変換素子1に電荷が蓄積されると、所定のタイミングでその電荷が垂直転送レジスタ2へ読み出され、各列の垂直転送レジスタ2が揃って垂直方向への電荷の転送を行う。そして、1〜3chの各水平転送レジスタ3が、各垂直転送レジスタ2から電荷を受け取って、その電荷を水平方向へ転送する。その後、図示しないフローティングディフージョンアンプやその他の処理回路が、1〜3chの各水平転送レジスタ3から出力される信号電荷に対する処理を行う。
【0016】
このとき、上記構成の固体撮像装置からは、1〜3chの各水平転送レジスタ3のそれぞれが個別に各色成分に対応しているため、R,G,Bの各色成分についての信号出力が全て独立して行われる。つまり、ある色成分についての信号電荷は、必ず一つの水平転送レジスタ3から出力されることになり、複数の水平転送レジスタ3に振り分けて出力されてしまうことがない。そのために、各チャンネル別に出力バッファや次段の処理回路等の調整レベルが異なっていても、そのばらつきが出力信号に悪影響を与えることはない。
【0017】
例えば、後段の処理回路で行うホワイトバランス調整のゲイン等は、1〜3chの各チャンネル別に設定することが可能となる。すなわち、各チャンネル別に出力バッファや次段の処理回路等が調整されても、そのチャンネル間のゲイン差は、ホワイトバランス調整のゲインに吸収させることができ、ホワイトバランスを取った後では無視できるようになる。
【0018】
このように、上記構成の固体撮像装置では、縦ストライプのカラー配列を用いて1〜3chの各チャンネル別にR,G,B各色成分の信号出力を行うので、チャンネル毎の周波数特性等のマージンを特に大きくしなくとも、信号出力が各チャンネル間における周波数特性等についてのレベルマッチングの影響を受けることがない。したがって、各チャンネル間の調整レベルのばらつきによる出力信号への悪影響を排除しつつ、撮像結果に混色が生じてしまう等の画質低下の発生を回避することができる。また、ある程度のばらつきが許容されることになり、出力信号に対する調整レベルのマッチングも容易化するようになる。
【0019】
ところで、ここでは、水平転送レジスタ3が1〜3chの各チャンネル別にR,G,B各色成分の信号出力を行う場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも特定の色成分について独立したチャンネルからの信号出力を行えればよい。特定の色成分としては、R,G,Bの各色成分のうちの一つであり、分光特性の中で略中央に位置し、かつ、輝度信号を生成する際の基準となる色成分であるG色成分が挙げられる。つまり、G色成分を特定の色成分とするのは、従来のベイヤー方式においてG色成分を市松状に配するのと同様の理由によるものである。
【0020】
ここで、G色成分についてのみ独立したチャンネルからの信号出力を行うようにした例について説明する。図2は、本発明に係る固体撮像装置の概略構成の他の例を示す模式図である。図例のように、ここで説明する固体撮像装置においても、その撮像領域には、各光電変換素子1がマトリクス状に二次元配列されているとともに、その二次元配列の列毎に垂直転送レジスタ2が配設されている。
【0021】
ただし、各光電変換素子1に付設されたカラーフィルタは、特定の色成分であるG色成分に対応するものについては二次元配列の垂直方向に一列に並ぶように配されているが、それ以外のR色成分およびB色成分については同一列上に混在して配されている。具体的には、図例のように、G色成分に対応したカラーフィルタが二次元配列の垂直方向に一列に並び、その隣ではR色成分に対応したカラーフィルタとB色成分に対応したカラーフィルタとが同一列上に二画素分ずつ交互に混在して並ぶ、といった具合である。
【0022】
また、複数の水平転送レジスタ3は、特定の色成分であるG色成分に対応するものと、それ以外の色成分であるR色成分およびB色成分ものとの二つが設けられている。そして、1chの水平転送レジスタ3はG色成分のカラーフィルタ列に対応して配された垂直転送レジスタ2のみから電荷を受け取るが、2chの水平転送レジスタ3は、それ以外の垂直転送レジスタ2からR色成分およびB色成分についての電荷を二画素分ずつ交互に受け取るようになっている。
【0023】
このような構成の固体撮像装置でも、1chの水平転送レジスタ3がG色成分のみに対応しているため、G色成分についての信号出力が独立して行われる。つまり、G色成分についての信号電荷は、必ず1chの水平転送レジスタ3から出力されることになり、複数の水平転送レジスタ3に振り分けて出力されてしまうことがない。そのために、各チャンネル別に出力バッファや次段の処理回路等の調整レベルが異なっていても、そのばらつきがG色成分の出力信号に悪影響を与えることはない。
【0024】
一方、R色成分およびB色成分についての電荷は、いずれも2chの水平転送レジスタ3から出力されることになるが、その場合であっても複数の水平転送レジスタ3に振り分けて出力されるわけではないため、各チャンネル間の調整レベルばらつきがR色成分およびB色成分の出力信号に悪影響を与えることはない。しかも、1〜2chの間にゲイン差があっても、G色成分に対するR色成分およびB色成分のホワイトバランス調整についてのゲインに吸収させることができ、ホワイトバランスを取った後では無視できるようになる。
【0025】
つまり、各チャンネル間の調整レベルのばらつきによる悪影響を排除して、撮像結果の画質低下等を回避するためには、少なくとも特定の色成分に対応するカラーフィルタが同一列上に並ぶように配されており、複数の水平転送レジスタ3のうちの一つが、その同一列に対応して配された各垂直転送レジスタ2から電荷を受け取るものであればよい。
【0026】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明に係る固体撮像装置では、少なくとも特定の色成分に対応するカラーフィルタが二次元配列の同一列上に並んでおり、しかも複数の水平転送レジスタのうちの一つがその同一列に対応して配された各垂直転送レジスタから電荷を受け取るようになっている。したがって、多チャンネル出力により多画素化や高速化等への対応を容易にする場合であっても、少なくとも特定の色成分についての信号電荷は必ず一つの水平転送レジスタから出力されることになるため、その信号電荷が各水平転送レジスタ間における調整レベルのばらつきの影響を受けることがなく、そのばらつきが撮像結果の画質低下を招いてしまうこともなくなる。しかも、ある程度のばらつきが許容されるようになり、調整レベルマッチングの容易化も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固体撮像装置の概略構成の一例を示す模式図である。
【図2】本発明に係る固体撮像装置の概略構成の他の例を示す模式図である。
【図3】従来の固体撮像装置の概略構成の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1…光電変換素子、2…垂直転送レジスタ、3…水平転送レジスタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサに代表される電荷転送型の固体撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、カラー画像を撮像するための固体撮像装置としては、例えば図3に示した構成のものが知られている。すなわち、マトリクス状に二次元配列された複数の光電変換素子11を備え、各光電変換素子11に蓄積された電荷を垂直転送レジスタ12および水平転送レジスタ13によって転送する、という電荷転送型のものである。このような固体撮像装置において、通常、垂直転送レジスタ12は二次元配列の列毎に配されており、水平転送レジスタ13は多画素化や高速化等への対応を容易にするために複数チャンネル分(例えば2チャンネル分)が並設されている。
【0003】
また、マトリクス状に二次元配列された各光電変換素子11には、カラー画像の撮像を可能にするために、R(赤),G(緑),B(青)といった各色成分に対応したカラーフィルタ(例えばオンチップカラーフィルタ)が付設されている。従来、二次元配列上におけるカラーフィルタの配置は、図例のように、G色成分に対応したものが市松状に配されるとともに、R色成分およびB色成分に対応したものがそれぞれ垂直方向および水平方向の1画素おきに配されるという、いわゆるベイヤー方式が用いられている(例えば、特許文献1参照)。なお、G色成分のみが市松状に配されるのは、分光特性の中でG色成分が略中央に位置するからであり、G色成分が輝度信号を生成する際の基準となる色成分だからである。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−307095号公報(第2頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、水平転送レジスタ13が2チャンネル出力(多チャンネル出力も同様)に対応した固体撮像装置では、各チャンネル別に出力バッファや次段の処理回路等が調整されて、出力信号のレベルマッチングが図られる。そのため、カラーフィルタの配置にベイヤー方式が用いられていると、次に述べるように、各チャンネル間のばらつきが出力信号に悪影響を与えてしまい、撮像結果の画質低下を招いてしまうおそれがある。
【0006】
ベイヤー方式の場合、G色成分が市松状に配されていることから、二次元配列された各光電変換素子11上では、その奇数行にG,R,G,R…の各色成分が順に並び、その偶数行にはB,G,B,G…の各色成分が順に並ぶ。したがって、各光電変換素子11に蓄積された電荷が、垂直転送レジスタ12によって垂直方向に転送され、その後奇数行と偶数行の別に設けられた2チャンネル分の水平転送レジスタ13にて転送されると、G色成分についての信号電荷は、2チャンネル分の各水平転送レジスタ13に振り分けて出力されることになる。
【0007】
しかしながら、G色成分の信号電荷が各水平転送レジスタ13に振り分けて出力されると、上述したように水平転送レジスタ13は各チャンネル別に出力バッファや次段の処理回路等が調整されていることから、チャンネル毎の周波数特性等のマージンがかなり大きくないと、同一の信号電荷であっても出力チャンネルによっては異なる信号として出力されてしまい、撮像結果に混色が生じてしまう可能性がある。つまり、各チャンネルの調整レベルのマッチングが不完全であった場合には、G色成分の信号出力がチャンネル毎にばらついてしまう可能性がある。したがって、このような各チャンネル間の調整レベルのばらつきが出力信号に悪影響を与えてしまい、結果として撮像結果の画質低下を招いてしまうのである。
【0008】
そこで、本発明は、各チャンネル間の調整レベルのばらつきが撮像結果の画質低下を招いてしまうことのない固体撮像装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために案出された固体撮像装置である。すなわち、マトリクス状に二次元配列された複数の光電変換素子と、前記二次元配列の列毎に配されて当該二次元配列の垂直方向へ電荷を転送する垂直転送レジスタと、前記垂直転送レジスタから電荷を受け取って前記二次元配列の水平方向へ転送する複数の水平転送レジスタと、各光電変換素子のそれぞれに付設されたカラーフィルタとを備えた固体撮像装置において、前記カラーフィルタは、少なくとも特定の色成分に対応するものが前記二次元配列における同一列上に並ぶように配されており、前記複数の水平転送レジスタのうちの一つは、前記同一列に対応して配された各垂直転送レジスタから電荷を受け取るものであることを特徴とする。
【0010】
上記構成の固体撮像装置によれば、少なくとも特定の色成分に対応するカラーフィルタが二次元配列の同一列上に並んでおり、しかも複数の水平転送レジスタのうちの一つがその同一列に対応して配された各垂直転送レジスタから電荷を受け取るため、特定の色成分についての信号電荷は、必ずその一つの水平転送レジスタから出力されることになる。したがって、少なくとも特定の色成分についての信号出力は、各水平転送レジスタ間における調整レベルのばらつきの影響を受けることがない。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明に係る固体撮像装置について説明する。なお、当然のことではあるが、本発明は、以下に述べる実施の形態に限定されるものではない。
【0012】
図1は、本発明に係る固体撮像装置の概略構成の一例を示す模式図である。図例のように、ここで説明する固体撮像装置は、その撮像領域に、マトリクス状に二次元配列された複数の光電変換素子1を備えているとともに、その光電変換素子1の二次元配列の列毎に垂直転送レジスタ2が配設されている。この垂直転送レジスタ2は、光電変換素子1に蓄積された電荷を、二次元配列の垂直方向へ転送するためのものである。また、二次元配列された各光電変換素子1には、カラー画像の撮像を可能にするために、R,G,Bの各色成分に対応したカラーフィルタ(例えばオンチップカラーフィルタ)が付設されている。
【0013】
これらのカラーフィルタは、従来のようなベイヤー方式で配置されているのではなく、各色成分別にそれぞれ異なる列上に並ぶ、いわゆる縦ストライプのカラー配列を用いて配されている。具体的には、図例のように、G色成分に対応したカラーフィルタが二次元配列の垂直方向に一列に並び、その隣ではR色成分に対応したカラーフィルタが二次元配列の垂直方向に一列に並び、さらにその隣ではB色成分に対応したカラーフィルタが二次元配列の垂直方向に一列に並ぶ、といった具合である。したがって、二次元配列の列毎に配された垂直転送レジスタ2は、それぞれが異なる色成分についての電荷を転送することになり、またそれぞれが一つの色成分についての電荷のみを転送することになる。
【0014】
また、各垂直転送レジスタ2から電荷を受け取って二次元配列の水平方向へ転送するために、固体撮像装置では、複数の水平転送レジスタ3を備えている。ただし、これらの水平転送レジスタ3は、カラーフィルタの色成分数と同数である三つが設けられており、それぞれが個別にR,G,Bの各色成分に対応するようになっている。具体的には、図例のように、第1の水平転送レジスタ(以下、単に「1ch」という)はG色成分のカラーフィルタ列に対応して配された垂直転送レジスタ2のみから電荷を受け取り、第2の水平転送レジスタ(以下、単に「2ch」という)はB色成分のカラーフィルタ列に対応して配された垂直転送レジスタ2のみから電荷を受け取り、第3の水平転送レジスタ(以下、単に「3ch」という)はR色成分のカラーフィルタ列に対応して配された垂直転送レジスタ2のみから電荷を受け取る、といった具合である。
【0015】
このような構成の固体撮像装置では、各光電変換素子1に電荷が蓄積されると、所定のタイミングでその電荷が垂直転送レジスタ2へ読み出され、各列の垂直転送レジスタ2が揃って垂直方向への電荷の転送を行う。そして、1〜3chの各水平転送レジスタ3が、各垂直転送レジスタ2から電荷を受け取って、その電荷を水平方向へ転送する。その後、図示しないフローティングディフージョンアンプやその他の処理回路が、1〜3chの各水平転送レジスタ3から出力される信号電荷に対する処理を行う。
【0016】
このとき、上記構成の固体撮像装置からは、1〜3chの各水平転送レジスタ3のそれぞれが個別に各色成分に対応しているため、R,G,Bの各色成分についての信号出力が全て独立して行われる。つまり、ある色成分についての信号電荷は、必ず一つの水平転送レジスタ3から出力されることになり、複数の水平転送レジスタ3に振り分けて出力されてしまうことがない。そのために、各チャンネル別に出力バッファや次段の処理回路等の調整レベルが異なっていても、そのばらつきが出力信号に悪影響を与えることはない。
【0017】
例えば、後段の処理回路で行うホワイトバランス調整のゲイン等は、1〜3chの各チャンネル別に設定することが可能となる。すなわち、各チャンネル別に出力バッファや次段の処理回路等が調整されても、そのチャンネル間のゲイン差は、ホワイトバランス調整のゲインに吸収させることができ、ホワイトバランスを取った後では無視できるようになる。
【0018】
このように、上記構成の固体撮像装置では、縦ストライプのカラー配列を用いて1〜3chの各チャンネル別にR,G,B各色成分の信号出力を行うので、チャンネル毎の周波数特性等のマージンを特に大きくしなくとも、信号出力が各チャンネル間における周波数特性等についてのレベルマッチングの影響を受けることがない。したがって、各チャンネル間の調整レベルのばらつきによる出力信号への悪影響を排除しつつ、撮像結果に混色が生じてしまう等の画質低下の発生を回避することができる。また、ある程度のばらつきが許容されることになり、出力信号に対する調整レベルのマッチングも容易化するようになる。
【0019】
ところで、ここでは、水平転送レジスタ3が1〜3chの各チャンネル別にR,G,B各色成分の信号出力を行う場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも特定の色成分について独立したチャンネルからの信号出力を行えればよい。特定の色成分としては、R,G,Bの各色成分のうちの一つであり、分光特性の中で略中央に位置し、かつ、輝度信号を生成する際の基準となる色成分であるG色成分が挙げられる。つまり、G色成分を特定の色成分とするのは、従来のベイヤー方式においてG色成分を市松状に配するのと同様の理由によるものである。
【0020】
ここで、G色成分についてのみ独立したチャンネルからの信号出力を行うようにした例について説明する。図2は、本発明に係る固体撮像装置の概略構成の他の例を示す模式図である。図例のように、ここで説明する固体撮像装置においても、その撮像領域には、各光電変換素子1がマトリクス状に二次元配列されているとともに、その二次元配列の列毎に垂直転送レジスタ2が配設されている。
【0021】
ただし、各光電変換素子1に付設されたカラーフィルタは、特定の色成分であるG色成分に対応するものについては二次元配列の垂直方向に一列に並ぶように配されているが、それ以外のR色成分およびB色成分については同一列上に混在して配されている。具体的には、図例のように、G色成分に対応したカラーフィルタが二次元配列の垂直方向に一列に並び、その隣ではR色成分に対応したカラーフィルタとB色成分に対応したカラーフィルタとが同一列上に二画素分ずつ交互に混在して並ぶ、といった具合である。
【0022】
また、複数の水平転送レジスタ3は、特定の色成分であるG色成分に対応するものと、それ以外の色成分であるR色成分およびB色成分ものとの二つが設けられている。そして、1chの水平転送レジスタ3はG色成分のカラーフィルタ列に対応して配された垂直転送レジスタ2のみから電荷を受け取るが、2chの水平転送レジスタ3は、それ以外の垂直転送レジスタ2からR色成分およびB色成分についての電荷を二画素分ずつ交互に受け取るようになっている。
【0023】
このような構成の固体撮像装置でも、1chの水平転送レジスタ3がG色成分のみに対応しているため、G色成分についての信号出力が独立して行われる。つまり、G色成分についての信号電荷は、必ず1chの水平転送レジスタ3から出力されることになり、複数の水平転送レジスタ3に振り分けて出力されてしまうことがない。そのために、各チャンネル別に出力バッファや次段の処理回路等の調整レベルが異なっていても、そのばらつきがG色成分の出力信号に悪影響を与えることはない。
【0024】
一方、R色成分およびB色成分についての電荷は、いずれも2chの水平転送レジスタ3から出力されることになるが、その場合であっても複数の水平転送レジスタ3に振り分けて出力されるわけではないため、各チャンネル間の調整レベルばらつきがR色成分およびB色成分の出力信号に悪影響を与えることはない。しかも、1〜2chの間にゲイン差があっても、G色成分に対するR色成分およびB色成分のホワイトバランス調整についてのゲインに吸収させることができ、ホワイトバランスを取った後では無視できるようになる。
【0025】
つまり、各チャンネル間の調整レベルのばらつきによる悪影響を排除して、撮像結果の画質低下等を回避するためには、少なくとも特定の色成分に対応するカラーフィルタが同一列上に並ぶように配されており、複数の水平転送レジスタ3のうちの一つが、その同一列に対応して配された各垂直転送レジスタ2から電荷を受け取るものであればよい。
【0026】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明に係る固体撮像装置では、少なくとも特定の色成分に対応するカラーフィルタが二次元配列の同一列上に並んでおり、しかも複数の水平転送レジスタのうちの一つがその同一列に対応して配された各垂直転送レジスタから電荷を受け取るようになっている。したがって、多チャンネル出力により多画素化や高速化等への対応を容易にする場合であっても、少なくとも特定の色成分についての信号電荷は必ず一つの水平転送レジスタから出力されることになるため、その信号電荷が各水平転送レジスタ間における調整レベルのばらつきの影響を受けることがなく、そのばらつきが撮像結果の画質低下を招いてしまうこともなくなる。しかも、ある程度のばらつきが許容されるようになり、調整レベルマッチングの容易化も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固体撮像装置の概略構成の一例を示す模式図である。
【図2】本発明に係る固体撮像装置の概略構成の他の例を示す模式図である。
【図3】従来の固体撮像装置の概略構成の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1…光電変換素子、2…垂直転送レジスタ、3…水平転送レジスタ
Claims (4)
- マトリクス状に二次元配列された複数の光電変換素子と、
前記二次元配列の列毎に配されて当該二次元配列の垂直方向へ電荷を転送する垂直転送レジスタと、
前記垂直転送レジスタから電荷を受け取って前記二次元配列の水平方向へ転送する複数の水平転送レジスタと、
各光電変換素子のそれぞれに付設されたカラーフィルタとを備えた固体撮像装置において、
前記カラーフィルタは、少なくとも特定の色成分に対応するものが前記二次元配列における同一列上に並ぶように配されており、
前記複数の水平転送レジスタのうちの一つは、前記同一列に対応して配された各垂直転送レジスタから電荷を受け取るものである
ことを特徴とする固体撮像装置。 - 前記特定の色成分は、輝度信号を生成する際の基準となる色成分である
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。 - 前記カラーフィルタは、各色成分別にそれぞれ異なる列上に並ぶように配されており、
前記複数の水平転送レジスタは、前記カラーフィルタの色成分数と同数が設けられており、それぞれが個別に各色成分に対応する
ことを特徴とする請求項2記載の固体撮像装置。 - 前記特定の色成分以外の各色成分に対応するカラーフィルタは、前記同一列以外の列上に混在して配されており、
前記複数の水平転送レジスタは、前記特定の色成分に対応するものと当該色成分以外の各色成分に対応するものとの二つが設けられている
ことを特徴とする請求項2記載の固体撮像装置。
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JP2002338868A JP2004173131A (ja) | 2002-11-22 | 2002-11-22 | 固体撮像装置 |
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ID=32701961
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004173131A (ja) |
-
2002
- 2002-11-22 JP JP2002338868A patent/JP2004173131A/ja active Pending
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