JP2004172984A - 電話通信サービス方法およびシステム、ならびに電話機 - Google Patents
電話通信サービス方法およびシステム、ならびに電話機 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】インターネットのような情報通信ネットワーク上で電話通信を行う電話機やその利用者について、電話番号のような識別情報などに変更や廃止のような変動が生じるときに、容易かつ確実に他の利用者に変動を伝える。
【解決手段】電話機3は、情報通信ネットワーク2を介する電話通信の際に、ネットワーク電話サービス手段1に発呼先の電話番号を通知する。ネットワーク電話番号サービス手段1は、電話帳26を参照して、電話番号を情報通信ネットワーク2上のアドレスに変換し、発呼先に対する電話通信を中継する。電話帳26の登録事項に変更や削除があれば、その情報をネットワーク電話サービス手段1が受付け、電話帳26に反映させる。変動前の電話番号に対する発呼があれば、発呼元の電話機に対して、変動についての情報を送り、確実に変動を伝えることができる。変動について、情報を伝える相手を制限することもできる。
【選択図】 図2
【解決手段】電話機3は、情報通信ネットワーク2を介する電話通信の際に、ネットワーク電話サービス手段1に発呼先の電話番号を通知する。ネットワーク電話番号サービス手段1は、電話帳26を参照して、電話番号を情報通信ネットワーク2上のアドレスに変換し、発呼先に対する電話通信を中継する。電話帳26の登録事項に変更や削除があれば、その情報をネットワーク電話サービス手段1が受付け、電話帳26に反映させる。変動前の電話番号に対する発呼があれば、発呼元の電話機に対して、変動についての情報を送り、確実に変動を伝えることができる。変動について、情報を伝える相手を制限することもできる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネットなどの情報通信ネットワークを利用した電話通信サービス方法およびシステム、ならびに電話機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、Public Switched Telephone NetworkからPSTNと呼ばれる公衆電話回線網を介して電話通信を行うための公衆電話サービスでは、各電話機はいずれかの交換局の交換機に加入者線を介して接続され、加入者線が接続される交換機に割当てられている電話番号のうちの1つがその電話機の電話番号として付与されている。引越しなどにより電話機の住所が変わる場合、一般に異なる交換機に接続されるので、その交換機に割当てられる電話号のうち使用していない電話番号が新たな電話番号として付与される。このように発呼先の電話番号が変更されているときに、発呼元の人がその電話番号を知る方法に関し、一般的な電話通信サービスでは、発呼先の電話番号が変更された際、変更前の電話番号に対して発呼すると、一定期間音声によるアナウンスで変更の通知が行われるようなサービスが提供されている。
【0003】
近年、インターネット等の円滑な利用に必要な高速データ通信を、既設の加入者回線で可能にするため、DSL(Digital Subscriber Line )技術が開発されている。ADSL(Asymmetric DSL)は、DSL技術として実用化されている中でも代表的なものである。DSL技術は、「xDSL」として包括的に表示され、スプリッタと呼ばれるフィルタで電話信号とデータ信号とを分離する。スプリッタで分離した電話信号を従来からの電話機などに接続すれば、従来の電話通信と全く同様に使用することができる。分離したデータ信号は、電話信号とは全く独立して利用することができる。すなわち、一般電話回線である従来の加入者回線にxDSL技術を適用すれば、高速データ通信が可能なデジタル加入者線を比較的容易に実現することができる(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
インターネットの利用は、インターネット経由で音声電話通信を行うことにも及んでいる。電話通信では、音声をデジタルデータのパケットに変換して、インターネットを利用して転送する。インターネット上でのデータ転送は、基本的に無料で行われるので、低コストの通信が可能になる。電話通信をインターネットを介して行うプロトコルとしては、VoIP(Voice over Internet Protocol)が用いられる(たとえば特許文献2参照)。VoIPを用いるインターネット経由の電話通信は、IPアドレスと呼ばれるインターネット上のIPアドレスで相手を特定して行うことができる。しかしながらIPアドレスは、一般の電話利用者にとっては取扱い難く、またVoIPを用いる電話通信を行う利用者は、従来からPSTN電話機も利用していることが多い。インターネット上ではISP(Internet Service Provider )と呼ばれる通信事業者のうちに、VoIPを用いる電話通信が可能な電話機の利用者と契約し、PSTNの電話番号をIPアドレスに変換して、電話番号で発呼先を指定する電話通信を可能にする電話サービスを提供する事業者が存在する。インターネット専用の電話番号を付与するサービスも提供される。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−308352号公報
【特許文献2】
特開2001−237888号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電話番号の変更について、一般電話サービスでは、音声によりアナウンスされるため、発呼元の人がメモを取らなければならず、また聞き間違えてしまう可能性もあり完全に伝わることが困難であるという問題を有している。また、変更前の電話番号に発呼した人に変更した電話番号が知らされてしまうため、いたずら電話やダイレクトコールなどの被害を避けるために電話番号を変えたとしても解決することが困難であるという問題を有している。
【0007】
また、電話を解約した際にはこのアナウンスはなく、次にこの電話番号が別の人に割り振られた際、前使用者宛にかかってきた電話も受けることになり、次の使用者が前使用者の電話を受けずにいることが困難であるという問題を有している。
【0008】
インターネットを経由する電話通信では、ISPによって種々のサービスの提供が可能であり、電話番号の変更についても前述の一般電話サービスと同等のサービスの提供が可能である。しかし、一般電話サービスと同等のサービスの提供では、前述のような問題を解決することができない。
【0009】
本発明の目的は、インターネットのような情報通信ネットワーク上で電話通信を行う電話機やその利用者について、電話番号のような識別情報などに変更や廃止のような変動が生じるときに、容易かつ確実に他の利用者に変動を伝えることができる電話通信サービス方法およびシステム、ならびに電話機を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、情報通信ネットワークに接続されて予め識別情報が割当てられる複数の電話機間に、電話通信に関するサービスを提供する電話通信サービス方法であって、
情報通信ネットワークに接続され、電話通信サービスが提供される電話機について、その利用者と識別情報とを含むように予め定められる事項を登録しておき、
各電話機について登録事項の変動に関する情報を受付け、
受付けた情報に従って、該電話機について登録されている事項に変動を反映させるとともに、変動反映前の登録事項を保存し、
保存されている変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対する発呼を検出すると、発呼元の電話機に対して、変動を反映させた事項に関する情報を送信することを特徴とする電話通信サービス方法である。
【0011】
本発明に従えば、インターネットなどの情報通信ネットワークに接続される複数の電話機には、予め電話番号などの識別情報が割当てられ、相互間で識別情報に基づく電話通信が可能である。各電話機について、その利用者と識別情報とを含むように予め定められる事項を登録しておく。各電話機についての登録事項に変更や廃止のような変動があれば、変動に関する情報を受付けて、登録事項に反映させるとともに、変動前の登録事項も保存しておく。登録事項に変動があった電話機の識別情報に対する発呼を検出すると、発呼元の電話機に対して、変動を反映させた事項に関する情報を送信するので、識別情報などに変動が生じるときに、容易かつ確実に他の利用者に変動を伝えることができる。
【0012】
また本発明は、前記受付ける登録事項の変動に関する情報には、変動についての情報を開示する相手の電話機の指定を含めることが可能であり、
前記変動反映前の登録事項の保存の際には、指定される相手の電話機の識別情報も保存し、
前記変動を反映させた事項に関する情報の送信を、前記発呼元の電話機の識別情報が指定される相手として保存されているときのみ行うことを特徴とする。
【0013】
本発明に従えば、電話機の識別情報などの登録事項の変動に関する情報の受付けでは、その変動についての情報を開示する相手の電話機の指定を含めることが可能である。指定が含まれていると、変動反映前の登録事項の保存の際には、指定される相手の電話機の識別情報も保存しておく。変動を反映させた事項に関する情報の送信を、発呼元の電話機の識別情報が指定される相手として保存されているときのみ行うので、識別情報を変更していたずら電話やダイレクトコールなどの被害を避けるような場合でも、必要な相手には変更についての情報が確実に伝わるようにすることができる。
【0014】
また本発明は、情報通信ネットワークに接続されて予め識別情報が割当てられる複数の電話機間に、電話通信サービスを提供する電話通信システムであって、
情報通信ネットワークに接続され、電話通信サービスが提供される電話機について、その利用者と識別情報とを含むように予め定められる事項を登録する情報登録手段、およびその登録事項に関する情報を送受信する情報送受信手段を有する電話サービス手段を備え、
情報送受信手段は、電話機から該電話機について情報登録手段に登録されている事項の変動に関する情報を受付け、
情報登録手段は、情報送受信手段が受付けた情報に従って、該電話機について登録されている事項に変動を反映させるとともに、変動反映前の登録事項を保存し、
情報送受信手段は、情報登録手段に保存されている変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対する発呼を検出すると、発呼元の電話機に対して、情報登録手段で変動を反映させた事項に関する情報を送信し、
各電話機は、電話サービス手段の情報送受信手段から受信する情報に従って、発呼先の電話機について変動した情報を報知する情報報知手段を有することを特徴とする電話通信システムである。
【0015】
本発明に従えば、電話通信システムは、インターネットなどの情報通信ネットワークに接続されて予め電話番号などの識別情報が割当てられる複数の電話機間に、電話通信サービスを提供するために、各電話機について、その利用者と識別情報とを含むように予め定められる事項を登録する情報登録手段、およびその登録事項に関する情報を送受信する情報送受信手段を有する電話サービス手段を備える。情報送受信手段は、電話機からその電話機について情報登録手段に登録されている事項の変動に関する情報を受付ける。情報登録手段は、情報送受信手段が受付けた情報に従って、該電話機について登録されている事項に変動を反映させるとともに、変動反映前の登録事項を保存する。情報送受信手段は、情報登録手段に保存されている変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対する発呼を検出すると、発呼元の電話機に対して、情報登録手段で変動を反映させた事項に関する情報を送信するので、電話機についての登録事項に変動があれば、その電話機に対して発呼を行う電話機に確実に変動に関する情報を伝えることができる。各電話機は、電話サービス手段の情報送受信手段から受信する情報に従って、発呼先の電話機について変動した情報を報知する情報報知手段を有するので、たとえば識別情報に変動があれば、発呼先を変更して電話通信を行うことができる。
【0016】
また本発明は、前記情報送受信手段が受付ける登録事項の変動に関する情報には、変動についての情報を開示する相手の電話機の指定を含めることが可能であり、
前記情報登録手段には、指定される相手の電話機の識別情報も保存し、
情報送受信手段は、前記変動を反映させた事項に関する情報の送信を、前記発呼元の電話機の識別情報が指定される相手として情報登録手段に保存されているときのみ行うことを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、情報送受信手段は、電話機の識別情報などの登録事項の変動に関する情報の受付けで、その変動についての情報を開示する相手の電話機の指定を含めることが可能である。指定が含まれていると、情報登録手段への変動反映前の登録事項の保存の際には、指定される相手の電話機の識別情報も保存しておく。情報送受信手段は、変動を反映させた事項に関する情報の送信を、発呼元の電話機の識別情報が指定される相手として保存されているときのみ行うので、識別情報を変更していたずら電話やダイレクトコールなどの被害を避けるような場合でも、必要な相手には変更についての情報が確実に伝わるようにすることができる。
【0018】
また本発明は、情報通信ネットワークを介して電話通信を行う複数の電話機について各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録し、登録事項に変動があれば、変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対して発呼を行う電話機に対し、変動を反映させた事項に関する情報を送信する電話通信サービスが提供される電話機であって、
発呼時に、発呼先の電話機について変動を反映させた事項に関する情報が送信されるとき、該情報を受信する情報受信手段と、
情報受信手段によって受信される情報を報知する情報報知手段とを含むことを特徴とする電話機である。
【0019】
本発明に従えば、電話機は、複数の電話機相互間で、インターネットなどの情報通信ネットワークを介して電話通信を行うように、電話通信サービスの提供を受ける。電話通信サービスでは、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録し、登録事項に変動があれば、変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対して発呼を行う電話機に対し、変動を反映させた事項に関する情報が送信される。電話機は、情報受信手段と情報報知手段とを含む。情報受信手段は、発呼時に、発呼先の電話機について変動を反映させた事項に関する情報が送信されるとき、その情報を受信するので、発呼先の電話機についての登録事項の変動に関する情報を確実に受信することができる。情報報知手段は、情報受信手段によって受信される情報を報知するので、発呼先の電話機についての登録事項の変動に関する情報を、発呼元の電話機の利用者に確実に伝えることができる。
【0020】
また本発明は、情報通信ネットワークを介して電話通信を行う複数の電話機について各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録し、登録事項に変動があれば、変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対して発呼を行う電話機に対し、変動を反映させた事項に関する情報を送信する電話通信サービスが提供される電話機であって、
該複数の電話機の少なくとも一部について、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を記録し、記録されている事項を参照可能な情報記録手段と、
発呼時に、電話通信サービスで発呼先の電話機について変動を反映させた事項に関する情報が送信されるとき、該情報を受信して、情報記録手段の該電話機に関する記録事項に変動がある旨を記録する情報受信手段と、
発呼時に、発呼先の電話機に関する記録事項に変動がある旨が情報記録手段に記録されているか否かを判断し、変動がある旨が記録されているとき、その変動についての情報を報知する情報報知手段とを含むことを特徴とする電話機である。
【0021】
本発明に従えば、電話機は、複数の電話機相互間で、インターネットなどの情報通信ネットワークを介して電話通信を行うように、電話通信サービスの提供を受ける。電話通信サービスでは、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録し、登録事項に変動があれば、変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対して発呼を行う電話機に対し、変動を反映させた事項に関する情報が送信される。電話機は、情報記録手段と情報受信手段と情報報知手段とを含む。情報記録手段は、情報通信ネットワークを介して電話通信が可能な複数の電話機の少なくとも一部について、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を記録し、記録されている事項を参照可能であり、電話帳などとして利用することができる。情報受信手段は、発呼時に、発呼先の電話機について変動を反映させた事項に関する情報が送信されるとき、その情報を受信して、情報記録手段の該電話機に関する記録事項に変動がある旨を記録するので、発呼先の電話機についての登録事項の変動がある旨を確実に記録することができる。情報報知手段は、発呼時に、発呼先の電話機に関する記録事項に変動がある旨が情報記録手段に記録されているか否かを判断し、変動がある旨が記録されているとき、その変動についての情報を報知するので、発呼先の電話機についての変動を、発呼元の電話機の利用者に確実に伝えることができる。
【0022】
また本発明は、情報通信ネットワークを介して電話通信を行う複数の電話機について各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録し、登録事項に変動があれば、変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対して発呼を行う電話機に対し、変動を反映させた事項に関する情報を送信する電話通信サービスが提供される電話機であって、
該複数の電話機の少なくとも一部について、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を記録し、記録されている事項を参照可能な情報記録手段と、
発呼時に、電話通信サービスで発呼先の電話機について変動を反映させた事項に関する情報が送信されるとき、該情報を受信して、情報記録手段の該電話機に関する記録事項に変動を反映させる情報受信手段を含むことを特徴とする電話機である。
【0023】
本発明に従えば、電話機は、複数の電話機相互間で、インターネットなどの情報通信ネットワークを介して電話通信を行うように、電話通信サービスの提供を受ける。電話通信サービスでは、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録し、登録事項に変動があれば、変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対して発呼を行う電話機に対し、変動を反映させた事項に関する情報が送信される。電話機は、情報記録手段と情報受信手段とを含む。情報記録手段は、情報通信ネットワークを介して電話通信が可能な複数の電話機の少なくとも一部について、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を記録し、記録されている事項を参照可能であり、電話帳などとして利用することができる。情報受信手段は、発呼時に、発呼先の電話機について変動を反映させた事項に関する情報が送信されるとき、その情報を受信して、その電話機に関する情報記録手段の記録事項に変動を反映させるので、記録事項を確実に変動に合わせることができる。
【0024】
また本発明は、前記情報受信手段によって、前記情報記録手段の該電話機に関する記録事項に変動を反映させると、記録事項に反映する変動についての情報を報知する情報報知手段をさらに含むことを特徴とする。
【0025】
本発明に従えば、情報報知手段は、情報受信手段によって情報記録手段の記録事項に変動を反映させると、その変動についての情報を報知するので、電話機の利用者に確実に伝えることができる。
【0026】
また本発明は、前記情報報知手段は、前記情報受信手段が前記電話通信サービスで発呼先の電話機について変動を反映させた事項に関する情報を受信するときに、該情報の報知も行うことを特徴とする。
【0027】
本発明に従えば、情報報知手段は、情報受信手段によって受信される情報を報知するので、発呼先の電話機についての登録事項の変動に関する情報を、電話機の利用者に確実に伝えることができる。
【0028】
また本発明は、情報通信ネットワークを介して電話通信を行う複数の電話機について各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録し、登録事項に変動があれば、変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対して発呼を行う電話機に対し、変動を反映させた事項に関する情報を送信する電話通信サービスが提供される電話機であって、
該複数の電話機の少なくとも一部について、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を記録し、記録されている事項を参照可能な情報記録手段と、
自己の電話機について、電話通信サービスでの登録事項に変動があるとき、変動についての情報を開示する相手の電話機を、情報記録手段の記録事項に基づいて指定しながら、変動の通知を行う変動通知手段とを含むことを特徴とする電話機である。
【0029】
本発明に従えば、電話機は、複数の電話機相互間で、インターネットなどの情報通信ネットワークを介して電話通信を行うように、電話通信サービスの提供を受ける。電話通信サービスでは、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録し、登録事項に変動があれば、変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対して発呼を行う電話機に対し、変動を反映させた事項に関する情報が送信される。電話機は、情報記録手段と変動通知手段とを含む。情報記録手段は、情報通信ネットワークを介して電話通信が可能な複数の電話機の少なくとも一部について、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を記録し、記録されている事項を参照可能であり、電話帳などとして利用することができる。変動通知手段は、自己の電話機について、電話通信サービスでの登録事項に変動があるとき、変動についての情報を開示する相手の電話機を、情報記録手段の記録事項に基づいて指定しながら、変動の通知を行うので、変動を通知したい相手を容易に指定して確実に変動を伝えるようにすることができる。
【0030】
また本発明は、前記登録事項の変動は、電話機の識別情報の変更であることを特徴とする。
【0031】
本発明に従えば、電話番号などの電話機の識別情報の変更を、情報通信ネットワークを介して、変更があった電話機に対して発呼を行う他の電話機に確実に伝えることができる。
【0032】
また本発明は、前記登録事項の変動は、電話機の識別情報の削除であることを特徴とする。
【0033】
本発明に従えば、電話番号などの電話機の識別情報の削除を、情報通信ネットワークを介して、識別情報が削除された電話機に対して発呼を行う他の電話機に確実に伝えることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明による電話通信サービス方法およびシステム、ならびに電話機について、実施の一形態を図1〜図6に基づいて以下に説明する。
【0035】
図1は、電話機を中心とした電話通信システムの概略的な構成を示す。ネットワーク電話サービス手段1は、インターネットなどの情報通信ネットワーク2を介して電話機3が電話通信を行うためのサービスを提供する。電話機3情報通信ネットワーク2との間は、通信回線4で接続される。通信回線4は、PSTNの加入者線の本来の伝送帯域よりもブロードバンド化されて、高周波のデジタル信号を伝送することができるものを使用する。本実施形態では、加入者線をADSL技術でブロードバンド化して通信回線4として使用する。ISDN(
Integrated Services Digital Network )や、FTTH(Fiber To The Home )、CATV(CAble TeleVision)などを使用することもできる。専用のデータ通信線で接続することもできる。
【0036】
電話機3内には、回線インタフェース5、データ送受信部6、システム制御部7、および音声処理部8が含まれ、情報通信ネットワーク2で電話通信を行うための基本的な機能を分担している。音声処理部8には、音声入力回路9および音声出力回路10が含まれる。音声入力回路9は、マイク11から入力される電話機3の利用者の音声信号を電気的に増幅し、デジタルデータに変換する。音声出力回路10は、電話通信で受信するデジタル信号を音声信号に変換し、スピーカ12から電話機3の利用者に聞こえる音声として出力する。
【0037】
システム制御部7は、電話機3の全体的な制御を行い、電話機3の利用者とのインタフェースのために、表示部13と操作部14とを制御する。表示部13は、情報報知手段として、利用者に対して表示による情報の報知を行うことができる。電話帳15は、情報記録手段として、情報通信ネットワーク2を介して電話通信を行う電話機に関し、電話番号などの識別情報や、その電話機の利用者や所有者などの個人情報が記録される。電話帳15に記録されている情報は、発呼時などに参照可能であり、短縮番号や登録番号などの機能を設定したり、リストとして表示部13に表示し、操作部14の操作で選択して、電話番号の全部を入力しなくても、発呼を可能にする機能が設けられる。
【0038】
また、電話機3は、通信回線4として利用するPSTNの加入者線にも接続されるので、PSTNを利用して電話通信を行う機能も備えている。通信回線4には、PSTNのアナログ電話信号と高周波のデジタル電話信号とが重畳される。アナログ電話信号とデジタル電話信号とを分離するために、スプリッタと呼ばれるフィルタが使用される。
【0039】
一方、図2は、図1のネットワーク電話サービス手段1を中心とした電話通信システムの概略的な構成を示す。ネットワーク電話サービス手段1は、情報通信ネットワーク2上で電話通信を行うための各種サービスを提供するISPなどの通信事業者によって設置されるサーバ装置であり、データ送受信部21、システム制御部22、ID判定部23、および情報記憶部24を含む。情報記憶部24には、電話通信サービスを提供するように契約した利用者の識別情報としてのID情報25と、電話機に対して付与されているPSTNの電話番号と情報通信ネットワーク2上でのアドレスなどとの対応関係を記憶している電話帳26とが登録される。
【0040】
図3は、図1の電話機3が情報通信ネットワーク2を介して電話通信を行う全体的な環境を示す。情報通信ネットワーク2は、インターネット30の一部を構成する。ネットワーク電話サービス手段1は、情報通信ネットワーク2に接続されるサーバ31上に形成される。電話機3は、ADSLでブロードバンド化した通信回線を介して、サーバに接続される。情報通信ネットワーク2には、ゲートウェイ32なども設けられる。インターネット30には、他にも多くの情報通信ネットワーク33が含まれる。他の情報通信ネットワーク33にもゲートウェイ34などが設けられる。
【0041】
電話機3は、ネットワーク電話サービス手段1から提供される電話通信サービスを利用して、他の電話機40,41と電話通信を行うことができる。前述のように、電話機3には、通信回線4として使用するPSTNの加入者線からPSTN45,46,47を介して、電話機40,48と電話通信を行うことができる。電話機40は、電話機3と同様に、インターネット30を介しても、PSTN45,46,47を介しても電話通信が可能である。
【0042】
通信回線4は交換機50に接続される。交換機50にもスプリッタが設けられ、高周波のデジタル信号は、BAS(Broadband Access Server )などを介して情報通信ネットワーク2のサーバ31に伝送される。スプリッタで分離される低周波のアナログ電話信号は、PSTN45,46,47側を伝送される。電話機40が接続される交換機51は、情報通信ネットワーク33のゲートウェイ34とPSTN47とに接続先を切換えることができる。電話機41は、交換機52およびゲートウェイ32を介してサーバ31に接続される。電話機48は、PSTN46に接続される。図示を省略しているけれども、他にも多くの電話機が種々の接続形態でインターネット30またはPSTN45,46,47を介して接続され、電話機3から電話番号で呼出し、電話通信を行うことができる。
【0043】
ネットワーク電話サービス手段1の電話帳26には、インターネット30を介して相互に電話通信が可能な電話機3,40,41について、電話番号とインターネット30上でのIPアドレスとの対応関係がデータベースとして登録されている。サーバ31に接続される電話機3,41が電話番号を指定して発呼を行うと、ネットワーク電話サービス手段1は、電話帳26を参照して、電話番号をIPアドレスに変換し、発呼先を呼出し、相互間の電話通信の中継を行う。
【0044】
図4は、図3の電話機3,41をA,Bとしてそれぞれ示し、Bに電話番号変更があった場合の遷移のシーケンスを概略的に示す。電話機41の構成は電話機3と同様であるとする。遷移101では、Bの電話機がネットワーク電話サービス手段1に対し、自電話番号の変更登録を行う。図1に示すような操作部14より前電話番号とID、および新電話番号情報が入力され、システム制御部7を介して変動通知手段としてのデータ送受信部6へと渡される。IDは、ネットワーク電話サービス手段1を利用するために、ISPなどから付与される識別情報である。この変更情報は回線インタフェース5、通信回線4から情報通信ネットワーク2へと送られ、ネットワーク電話サービス手段1に渡される。
【0045】
遷移102では、図2に示すようなネットワーク電話サービス手段1において、情報送受信手段であるデータ送受信部21で受信したデータがシステム制御部22からID判定部23でIDを判定され、ネットワークサービス手段1を利用することが可能な契約者からの変更情報であるか否かが確認される。ネットワーク電話サービス手段1は、ID確認後、情報登録手段である情報記憶部24の電話帳26を更新登録する。このとき、遷移101で相手のIDを付与していれば、情報開示相手を指定することができる。情報記憶部26には、変更前の電話番号も保存しておく。なお、相手を指定する際には、電話帳15を利用することができる。電話帳15に記録されている電話番号の全部を自動的に指定したり、リスト表示して選択して指定するようにしてもよい。
【0046】
Aの電話機が遷移103で、電話帳15を参照してBの電話機に発呼すると、遷移104で、ネットワーク電話サービス手段1は、Bの電話機の前の電話番号を検出し、Aの電話機に対して、遷移105で情報変更通知を送信する。Aの電話機は、遷移106で、ネットワーク電話サービス手段1からの情報を情報受信手段としてのデータ送受信部6で受信すると、情報報知手段としての表示部13でその内容を表示し、遷移107でAの電話機の情報記録手段である電話帳15の記録事項が更新される。次にAの電話機がBの電話機に発呼する際、更新された電話番号へ発呼することができる。この発呼の際に、電話番号が更新されていることを改めて表示部13などに表示して、利用者の注意を促すように報知することもできる。また、電話帳15の記録事項の更新は行わず、変更があった旨の報知のみを行うこともできる。
【0047】
図5は、図4に示すような電話番号の変更ではなく、Bの電話機の登録を削除する場合の遷移のシーケンスを概略的に示す。遷移201では、Bの電話機がネットワーク電話サービス手段1に対し、自電話番号の削除登録を行う。操作部14より前電話番号とIDとが入力され、システム制御部7を介してデータ送受信部6へと渡される。この削除情報は回線インタフェース5、通信回線4から情報通信ネットワーク2へと送られ、ネットワーク電話サービス手段1に渡される。遷移202で、ネットワーク電話サービス手段1において、データ送受信部21で受信した削除情報は、システム制御部22により、ID判定部23にてIDを判定し、確認後情報記憶部24の電話帳26の登録事項を削除する。このとき、遷移201で相手のIDを付与していれば、情報開示相手を指定することができる。
【0048】
遷移203でAの電話機が電話帳15を参照して、遷移204でBの電話機に発呼すると、遷移205で、ネットワーク電話サービス手段1は、Bの電話機の前の電話番号を検出し、遷移206でAの電話機に対して情報削除通知を送信する。Aの電話機は、遷移207でネットワーク電話サービス手段1からの削除情報を受信するとその内容を表示部13で表示し、遷移208で電話帳15の記録内容が更新、すなわち削除される。ただし、前述のような電話番号の変更の場合と同様に、削除前の記録事項は保存される。サーバ31が電話通信サービスを提供するように契約している電話機の全て、あるいは情報開示の指定がある場合は、その全部に対して削除情報が送信されると、ネットワーク電話サービス手段1は、遷移209で、Bの電話機に関する登録事項を、電話帳26から完全削除する。Aの電話機がBの電話機に発呼する際、電話帳15に保存している削除前の記録事項に基づいて、遷移210で、「削除されています」等の表示による報知が行われる。また、電話帳15の記録事項の削除は行わず、電話番号の削除があった旨の報知のみを行うこともできる。
【0049】
以上で説明しているように、本実施の形態では、電話をかけるときなどでネットワーク電話サービス手段1にアクセスした際、そのネットワーク電話サービス手段1から相手の所在を示す電話番号などの情報が恒久的に変更されている旨の応答を受信した場合、下記のように動作する。
(1)相手の所在を示す情報が変更された旨を表示する。
(2)再度その相手にネットワーク電話サービス1にて電話しようとした時に所在を示す情報が変更された旨を報知する。
(3)電話帳15のその相手の内容に所在を示す情報が変更された旨の表示を行い、サーバ31から受け取った情報に変更する。
【0050】
また、電話をかけるときなどで、ネットワーク電話サービス手段1にアクセスした際、そのネットワーク電話サービス手段1から相手が恒久的に情報通信ネットワークサービスにて電話通信をおこなうことができなくなった旨の応答を受信した場合、下記のように動作する。
(1)ネットワークサービスにて電話できなくなった旨を表示する。
(2)再度その相手にネットワークサービスにて電話しようとした時に電話することできない旨を報知する。
(3)電話帳15のその相手の内容にネットワークサービスにて電話できなくなった旨の表示し、電話帳15からその相手の内容を削除する。
【0051】
図6は、本発明の実施の他の形態として、インターネットに接続するサーバ60に設けるネットワーク電話サービス手段61によって提供するサービスを示す。ネットワーク電話サービス手段61には、電話帳26と同様に、電話機3,41についての電話番号とIPアドレスとの対応関係の情報を登録してある電話帳62が備えられる。サーバ60を開設しているISPからサービスの提供を受ける利用者が、たとえば電話機3から電話機41に対して発呼を行う際には、電話機41の電話番号を指定して、▲1▼に示すようにサーバ60のネットワーク電話サービス手段61に問い合せる。ネットワーク電話サービス手段61は、電話帳62を参照し、指定された電話番号に対応するIPアドレスを、▲2▼に示すように返答する。電話機3は、返答されたIPアドレスに対して、▲3▼に示すように直接アクセスし、電話機41を呼出す。▲4▼に示すように、電話機41が電話機3に応答すると、電話通信が可能になる。
【0052】
このようなサービス形態でも、電話機3,41について、電話帳62の登録事項に電話番号の変更や削除などの変動があれば、前述の実施形態と同様に、ネットワーク電話サービス手段61に変動に関する情報を通知するだけで、登録事項に変動を反映させることができる。さらに、▲1▼に示すように、変動があった電話機に発呼するために電話番号を指定してIPアドレスの問い合せを行うと、▲2▼に示すようにIPアドレスを返答する際に、電話番号に変更や削除があればその情報を併せて通知することができる。IPアドレスが削除されていれば、その旨を通知する。通知を受けた電話機では、通知された情報を報知したり、所持する電話帳の記録内容に反映させたりするので、変動の情報を確実に伝えることができる。
【0053】
以上のように、本発明の実施により以下の効果がもたらされる。
本発明では、個人情報や電話番号情報に変更があった場合、その情報が音声ではなく発呼者の電話機に直接表示されるため、発呼者がメモを取る必要がなく、次に電話をかけたときに変更されたことが表示されるため、変更されたことを忘れて前の電話番号にかけてしまうことを防止することができる。
【0054】
また、自動的に電話帳に記録されている情報が更新されるため、更新忘れによる間違い電話も防止することができる。電話番号情報を変更する利用者は、情報通信ネットワーク上のサーバに、変更情報を伝える電話番号などの識別情報を指定して、その確認をさせることで、いたずら電話やダイレクトコールなどの被害を避けるために電話番号を変えた場合も、連絡が必要な相手だけには電話番号を変更したことを知らせることができる。このように、ネットワーク電話サービス手段に登録された種々の事項に対して、登録者が開示相手を特定できるようにすることにより、利便性とプライバシーの保護などとが両立し、利用者の選択幅が大きく広がり、大きな効果が得られる。
【0055】
また、個人情報や電話番号情報が削除された場合、発呼元の電話機に削除された旨が表示されるため、元の情報が削除されたことを忘れて電話をかけ直すということがなくなり、その電話番号が別の所有者のものになっても間違い電話をすることがない。
【0056】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、インターネットなどの情報通信ネットワークに接続される複数の電話機は、その利用者と電話番号などの識別情報とを含むように予め定められる事項を登録しておく。各電話機についての登録事項に変更や廃止のような変動があれば、変動に関する情報を受付けて、登録事項に反映させるとともに、変動前の登録事項も保存しておく。登録事項に変動があった電話機に対して発呼が行われると、発呼元の電話機に対して、変動を反映させた事項に関する情報を送信するので、容易かつ確実に他の利用者に変動を伝えることができる。
【0057】
また本発明によれば、電話機の識別情報などの登録事項の変動を指定した相手にのみ伝えることが可能であるので、識別情報を変更していたずら電話やダイレクトコールなどの被害を避けるような場合でも、必要な相手には変更についての情報が確実に伝わるようにすることができる。
【0058】
また本発明によれば、各電話機について、その利用者と電話番号などの識別情報とを含むように予め定められる事項を登録する情報登録手段は、情報送受信手段が、電話機からその電話機について登録されている事項の変動に関する情報を受付けると、登録されている事項に変動を反映させるとともに、変動反映前の登録事項を保存する。情報送受信手段は、情報登録手段に保存されている変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対する発呼を検出すると、発呼元の電話機に対して、情報登録手段で変動を反映させた事項に関する情報を送信するので、各電話機は、発呼先の電話機について変動した情報を報知する情報報知手段を有するので、たとえば識別情報に変動があれば、発呼先を変更して電話通信を行うことができる。
【0059】
また本発明によれば、電話機の識別情報などの登録事項の変動に関する情報の受付けで、その変動についての情報を開示する相手の電話機の指定を含めることが可能であり、変動を反映させた事項に関する情報を、指定される相手として保存されているときのみ行うので、識別情報を変更していたずら電話やダイレクトコールなどの被害を避けるような場合でも、必要な相手には変更についての情報が確実に伝わるようにすることができる。
【0060】
また本発明によれば、インターネットなどの情報通信ネットワークを介して電話通信サービスの提供を受ける複数の電話機は、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録しておく。電話機は、発呼先の電話機について登録事項に変動があれば、情報受信手段によって登録事項の変動に関する情報を確実に受信し、情報報知手段によって情報を報知するので、発呼先の電話機についての登録事項の変動に関する情報を、発呼元の電話機の利用者に確実に伝えることができる。
【0061】
また本発明によれば、インターネットなどの情報通信ネットワークを介して電話通信サービスの提供を受ける複数の電話機は、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録しておく。電話機は、情報記録手段によって、情報通信ネットワークを介して電話通信が可能な複数の電話機の少なくとも一部について、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を記録し、電話帳などとして利用することができる。発呼先の電話機について登録事項に変動があれば、情報受信手段によって登録事項の変動に関する情報を確実に受信し、情報記録手段の該電話機に関する記録事項に変動がある旨を記録しておき、次の発呼時に、情報報知手段によってその変動についての情報を報知するので、発呼先の電話機についての変動を、発呼元の電話機の利用者に確実に伝えることができる。
【0062】
また本発明によれば、インターネットなどの情報通信ネットワークを介して電話通信サービスの提供を受ける複数の電話機は、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録しておく。電話機は、情報記録手段によって、情報通信ネットワークを介して電話通信が可能な複数の電話機の少なくとも一部について、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を記録し、電話帳などとして利用することができる。発呼先の電話機について登録事項に変動があれば、情報受信手段によって登録事項の変動に関する情報を確実に受信し、その電話機に関する情報記録手段の記録事項に変動を反映させるので、記録事項を確実に変動に合わせることができる。
【0063】
また本発明によれば、情報通信ネットワークを介する電話通信の相手となりうる電話機についての記録事項に変動を反映させると、その変動についての情報を報知するので、電話機の利用者に変動があったことを確実に伝えることができる。
【0064】
また本発明によれば、発呼先の電話機についての登録事項の変動に関する情報を受信すると報知するので、電話機の利用者に確実に伝えることができる。
【0065】
また本発明によれば、インターネットなどの情報通信ネットワークを介して電話通信サービスの提供を受ける複数の電話機は、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録しておく。電話機は、情報記録手段によって、情報通信ネットワークを介して電話通信が可能な複数の電話機の少なくとも一部について、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を記録し、電話帳などとして利用することができる。自己の電話機について、電話通信サービスでの登録事項に変動があるとき、変動についての情報を開示する相手の電話機を、情報記録手段の記録事項に基づいて指定しながら、変動の通知を行うので、変動を通知したい相手を容易に指定して確実に変動を伝えるようにすることができる。
【0066】
また本発明によれば、電話番号などの識別情報の変更があった電話機に対して発呼を行う際に、変更についての情報が確実に伝えられる。
【0067】
また本発明によれば、電話番号などの電話機の識別情報が削除された電話機に対して発呼を行う際に、削除についての情報が確実に伝えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態による電話通信システムの概略的な構成を、電話機3側を中心として示すブロック図である。
【図2】図1の電話通信システムの概略的な構成を、ネットワーク電話サービス手段1側を中心として示すブロック図である。
【図3】図1の電話通信システムの全体的な環境を、簡略化して示すブロック図である。
【図4】図1および図2の電話通信システムで、電話番号の変更がある場合の状態遷移図である。
【図5】図1および図2の電話通信システムで、電話番号の削除がある場合の状態遷移図である。
【図6】本発明の実施の他の形態による電話通信システムの概略的な構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1,61 ネットワーク電話サービス手段
2,33 情報通信ネットワーク
3,40,41,48 電話機
4 通信回線
6,21 データ送受信部
7,22 システム制御部
8 音声処理部
13 表示部
14 操作部
15,26,62 電話帳
24 情報記憶部
30 インターネット
31,60 サーバ
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネットなどの情報通信ネットワークを利用した電話通信サービス方法およびシステム、ならびに電話機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、Public Switched Telephone NetworkからPSTNと呼ばれる公衆電話回線網を介して電話通信を行うための公衆電話サービスでは、各電話機はいずれかの交換局の交換機に加入者線を介して接続され、加入者線が接続される交換機に割当てられている電話番号のうちの1つがその電話機の電話番号として付与されている。引越しなどにより電話機の住所が変わる場合、一般に異なる交換機に接続されるので、その交換機に割当てられる電話号のうち使用していない電話番号が新たな電話番号として付与される。このように発呼先の電話番号が変更されているときに、発呼元の人がその電話番号を知る方法に関し、一般的な電話通信サービスでは、発呼先の電話番号が変更された際、変更前の電話番号に対して発呼すると、一定期間音声によるアナウンスで変更の通知が行われるようなサービスが提供されている。
【0003】
近年、インターネット等の円滑な利用に必要な高速データ通信を、既設の加入者回線で可能にするため、DSL(Digital Subscriber Line )技術が開発されている。ADSL(Asymmetric DSL)は、DSL技術として実用化されている中でも代表的なものである。DSL技術は、「xDSL」として包括的に表示され、スプリッタと呼ばれるフィルタで電話信号とデータ信号とを分離する。スプリッタで分離した電話信号を従来からの電話機などに接続すれば、従来の電話通信と全く同様に使用することができる。分離したデータ信号は、電話信号とは全く独立して利用することができる。すなわち、一般電話回線である従来の加入者回線にxDSL技術を適用すれば、高速データ通信が可能なデジタル加入者線を比較的容易に実現することができる(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
インターネットの利用は、インターネット経由で音声電話通信を行うことにも及んでいる。電話通信では、音声をデジタルデータのパケットに変換して、インターネットを利用して転送する。インターネット上でのデータ転送は、基本的に無料で行われるので、低コストの通信が可能になる。電話通信をインターネットを介して行うプロトコルとしては、VoIP(Voice over Internet Protocol)が用いられる(たとえば特許文献2参照)。VoIPを用いるインターネット経由の電話通信は、IPアドレスと呼ばれるインターネット上のIPアドレスで相手を特定して行うことができる。しかしながらIPアドレスは、一般の電話利用者にとっては取扱い難く、またVoIPを用いる電話通信を行う利用者は、従来からPSTN電話機も利用していることが多い。インターネット上ではISP(Internet Service Provider )と呼ばれる通信事業者のうちに、VoIPを用いる電話通信が可能な電話機の利用者と契約し、PSTNの電話番号をIPアドレスに変換して、電話番号で発呼先を指定する電話通信を可能にする電話サービスを提供する事業者が存在する。インターネット専用の電話番号を付与するサービスも提供される。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−308352号公報
【特許文献2】
特開2001−237888号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電話番号の変更について、一般電話サービスでは、音声によりアナウンスされるため、発呼元の人がメモを取らなければならず、また聞き間違えてしまう可能性もあり完全に伝わることが困難であるという問題を有している。また、変更前の電話番号に発呼した人に変更した電話番号が知らされてしまうため、いたずら電話やダイレクトコールなどの被害を避けるために電話番号を変えたとしても解決することが困難であるという問題を有している。
【0007】
また、電話を解約した際にはこのアナウンスはなく、次にこの電話番号が別の人に割り振られた際、前使用者宛にかかってきた電話も受けることになり、次の使用者が前使用者の電話を受けずにいることが困難であるという問題を有している。
【0008】
インターネットを経由する電話通信では、ISPによって種々のサービスの提供が可能であり、電話番号の変更についても前述の一般電話サービスと同等のサービスの提供が可能である。しかし、一般電話サービスと同等のサービスの提供では、前述のような問題を解決することができない。
【0009】
本発明の目的は、インターネットのような情報通信ネットワーク上で電話通信を行う電話機やその利用者について、電話番号のような識別情報などに変更や廃止のような変動が生じるときに、容易かつ確実に他の利用者に変動を伝えることができる電話通信サービス方法およびシステム、ならびに電話機を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、情報通信ネットワークに接続されて予め識別情報が割当てられる複数の電話機間に、電話通信に関するサービスを提供する電話通信サービス方法であって、
情報通信ネットワークに接続され、電話通信サービスが提供される電話機について、その利用者と識別情報とを含むように予め定められる事項を登録しておき、
各電話機について登録事項の変動に関する情報を受付け、
受付けた情報に従って、該電話機について登録されている事項に変動を反映させるとともに、変動反映前の登録事項を保存し、
保存されている変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対する発呼を検出すると、発呼元の電話機に対して、変動を反映させた事項に関する情報を送信することを特徴とする電話通信サービス方法である。
【0011】
本発明に従えば、インターネットなどの情報通信ネットワークに接続される複数の電話機には、予め電話番号などの識別情報が割当てられ、相互間で識別情報に基づく電話通信が可能である。各電話機について、その利用者と識別情報とを含むように予め定められる事項を登録しておく。各電話機についての登録事項に変更や廃止のような変動があれば、変動に関する情報を受付けて、登録事項に反映させるとともに、変動前の登録事項も保存しておく。登録事項に変動があった電話機の識別情報に対する発呼を検出すると、発呼元の電話機に対して、変動を反映させた事項に関する情報を送信するので、識別情報などに変動が生じるときに、容易かつ確実に他の利用者に変動を伝えることができる。
【0012】
また本発明は、前記受付ける登録事項の変動に関する情報には、変動についての情報を開示する相手の電話機の指定を含めることが可能であり、
前記変動反映前の登録事項の保存の際には、指定される相手の電話機の識別情報も保存し、
前記変動を反映させた事項に関する情報の送信を、前記発呼元の電話機の識別情報が指定される相手として保存されているときのみ行うことを特徴とする。
【0013】
本発明に従えば、電話機の識別情報などの登録事項の変動に関する情報の受付けでは、その変動についての情報を開示する相手の電話機の指定を含めることが可能である。指定が含まれていると、変動反映前の登録事項の保存の際には、指定される相手の電話機の識別情報も保存しておく。変動を反映させた事項に関する情報の送信を、発呼元の電話機の識別情報が指定される相手として保存されているときのみ行うので、識別情報を変更していたずら電話やダイレクトコールなどの被害を避けるような場合でも、必要な相手には変更についての情報が確実に伝わるようにすることができる。
【0014】
また本発明は、情報通信ネットワークに接続されて予め識別情報が割当てられる複数の電話機間に、電話通信サービスを提供する電話通信システムであって、
情報通信ネットワークに接続され、電話通信サービスが提供される電話機について、その利用者と識別情報とを含むように予め定められる事項を登録する情報登録手段、およびその登録事項に関する情報を送受信する情報送受信手段を有する電話サービス手段を備え、
情報送受信手段は、電話機から該電話機について情報登録手段に登録されている事項の変動に関する情報を受付け、
情報登録手段は、情報送受信手段が受付けた情報に従って、該電話機について登録されている事項に変動を反映させるとともに、変動反映前の登録事項を保存し、
情報送受信手段は、情報登録手段に保存されている変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対する発呼を検出すると、発呼元の電話機に対して、情報登録手段で変動を反映させた事項に関する情報を送信し、
各電話機は、電話サービス手段の情報送受信手段から受信する情報に従って、発呼先の電話機について変動した情報を報知する情報報知手段を有することを特徴とする電話通信システムである。
【0015】
本発明に従えば、電話通信システムは、インターネットなどの情報通信ネットワークに接続されて予め電話番号などの識別情報が割当てられる複数の電話機間に、電話通信サービスを提供するために、各電話機について、その利用者と識別情報とを含むように予め定められる事項を登録する情報登録手段、およびその登録事項に関する情報を送受信する情報送受信手段を有する電話サービス手段を備える。情報送受信手段は、電話機からその電話機について情報登録手段に登録されている事項の変動に関する情報を受付ける。情報登録手段は、情報送受信手段が受付けた情報に従って、該電話機について登録されている事項に変動を反映させるとともに、変動反映前の登録事項を保存する。情報送受信手段は、情報登録手段に保存されている変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対する発呼を検出すると、発呼元の電話機に対して、情報登録手段で変動を反映させた事項に関する情報を送信するので、電話機についての登録事項に変動があれば、その電話機に対して発呼を行う電話機に確実に変動に関する情報を伝えることができる。各電話機は、電話サービス手段の情報送受信手段から受信する情報に従って、発呼先の電話機について変動した情報を報知する情報報知手段を有するので、たとえば識別情報に変動があれば、発呼先を変更して電話通信を行うことができる。
【0016】
また本発明は、前記情報送受信手段が受付ける登録事項の変動に関する情報には、変動についての情報を開示する相手の電話機の指定を含めることが可能であり、
前記情報登録手段には、指定される相手の電話機の識別情報も保存し、
情報送受信手段は、前記変動を反映させた事項に関する情報の送信を、前記発呼元の電話機の識別情報が指定される相手として情報登録手段に保存されているときのみ行うことを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、情報送受信手段は、電話機の識別情報などの登録事項の変動に関する情報の受付けで、その変動についての情報を開示する相手の電話機の指定を含めることが可能である。指定が含まれていると、情報登録手段への変動反映前の登録事項の保存の際には、指定される相手の電話機の識別情報も保存しておく。情報送受信手段は、変動を反映させた事項に関する情報の送信を、発呼元の電話機の識別情報が指定される相手として保存されているときのみ行うので、識別情報を変更していたずら電話やダイレクトコールなどの被害を避けるような場合でも、必要な相手には変更についての情報が確実に伝わるようにすることができる。
【0018】
また本発明は、情報通信ネットワークを介して電話通信を行う複数の電話機について各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録し、登録事項に変動があれば、変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対して発呼を行う電話機に対し、変動を反映させた事項に関する情報を送信する電話通信サービスが提供される電話機であって、
発呼時に、発呼先の電話機について変動を反映させた事項に関する情報が送信されるとき、該情報を受信する情報受信手段と、
情報受信手段によって受信される情報を報知する情報報知手段とを含むことを特徴とする電話機である。
【0019】
本発明に従えば、電話機は、複数の電話機相互間で、インターネットなどの情報通信ネットワークを介して電話通信を行うように、電話通信サービスの提供を受ける。電話通信サービスでは、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録し、登録事項に変動があれば、変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対して発呼を行う電話機に対し、変動を反映させた事項に関する情報が送信される。電話機は、情報受信手段と情報報知手段とを含む。情報受信手段は、発呼時に、発呼先の電話機について変動を反映させた事項に関する情報が送信されるとき、その情報を受信するので、発呼先の電話機についての登録事項の変動に関する情報を確実に受信することができる。情報報知手段は、情報受信手段によって受信される情報を報知するので、発呼先の電話機についての登録事項の変動に関する情報を、発呼元の電話機の利用者に確実に伝えることができる。
【0020】
また本発明は、情報通信ネットワークを介して電話通信を行う複数の電話機について各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録し、登録事項に変動があれば、変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対して発呼を行う電話機に対し、変動を反映させた事項に関する情報を送信する電話通信サービスが提供される電話機であって、
該複数の電話機の少なくとも一部について、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を記録し、記録されている事項を参照可能な情報記録手段と、
発呼時に、電話通信サービスで発呼先の電話機について変動を反映させた事項に関する情報が送信されるとき、該情報を受信して、情報記録手段の該電話機に関する記録事項に変動がある旨を記録する情報受信手段と、
発呼時に、発呼先の電話機に関する記録事項に変動がある旨が情報記録手段に記録されているか否かを判断し、変動がある旨が記録されているとき、その変動についての情報を報知する情報報知手段とを含むことを特徴とする電話機である。
【0021】
本発明に従えば、電話機は、複数の電話機相互間で、インターネットなどの情報通信ネットワークを介して電話通信を行うように、電話通信サービスの提供を受ける。電話通信サービスでは、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録し、登録事項に変動があれば、変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対して発呼を行う電話機に対し、変動を反映させた事項に関する情報が送信される。電話機は、情報記録手段と情報受信手段と情報報知手段とを含む。情報記録手段は、情報通信ネットワークを介して電話通信が可能な複数の電話機の少なくとも一部について、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を記録し、記録されている事項を参照可能であり、電話帳などとして利用することができる。情報受信手段は、発呼時に、発呼先の電話機について変動を反映させた事項に関する情報が送信されるとき、その情報を受信して、情報記録手段の該電話機に関する記録事項に変動がある旨を記録するので、発呼先の電話機についての登録事項の変動がある旨を確実に記録することができる。情報報知手段は、発呼時に、発呼先の電話機に関する記録事項に変動がある旨が情報記録手段に記録されているか否かを判断し、変動がある旨が記録されているとき、その変動についての情報を報知するので、発呼先の電話機についての変動を、発呼元の電話機の利用者に確実に伝えることができる。
【0022】
また本発明は、情報通信ネットワークを介して電話通信を行う複数の電話機について各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録し、登録事項に変動があれば、変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対して発呼を行う電話機に対し、変動を反映させた事項に関する情報を送信する電話通信サービスが提供される電話機であって、
該複数の電話機の少なくとも一部について、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を記録し、記録されている事項を参照可能な情報記録手段と、
発呼時に、電話通信サービスで発呼先の電話機について変動を反映させた事項に関する情報が送信されるとき、該情報を受信して、情報記録手段の該電話機に関する記録事項に変動を反映させる情報受信手段を含むことを特徴とする電話機である。
【0023】
本発明に従えば、電話機は、複数の電話機相互間で、インターネットなどの情報通信ネットワークを介して電話通信を行うように、電話通信サービスの提供を受ける。電話通信サービスでは、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録し、登録事項に変動があれば、変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対して発呼を行う電話機に対し、変動を反映させた事項に関する情報が送信される。電話機は、情報記録手段と情報受信手段とを含む。情報記録手段は、情報通信ネットワークを介して電話通信が可能な複数の電話機の少なくとも一部について、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を記録し、記録されている事項を参照可能であり、電話帳などとして利用することができる。情報受信手段は、発呼時に、発呼先の電話機について変動を反映させた事項に関する情報が送信されるとき、その情報を受信して、その電話機に関する情報記録手段の記録事項に変動を反映させるので、記録事項を確実に変動に合わせることができる。
【0024】
また本発明は、前記情報受信手段によって、前記情報記録手段の該電話機に関する記録事項に変動を反映させると、記録事項に反映する変動についての情報を報知する情報報知手段をさらに含むことを特徴とする。
【0025】
本発明に従えば、情報報知手段は、情報受信手段によって情報記録手段の記録事項に変動を反映させると、その変動についての情報を報知するので、電話機の利用者に確実に伝えることができる。
【0026】
また本発明は、前記情報報知手段は、前記情報受信手段が前記電話通信サービスで発呼先の電話機について変動を反映させた事項に関する情報を受信するときに、該情報の報知も行うことを特徴とする。
【0027】
本発明に従えば、情報報知手段は、情報受信手段によって受信される情報を報知するので、発呼先の電話機についての登録事項の変動に関する情報を、電話機の利用者に確実に伝えることができる。
【0028】
また本発明は、情報通信ネットワークを介して電話通信を行う複数の電話機について各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録し、登録事項に変動があれば、変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対して発呼を行う電話機に対し、変動を反映させた事項に関する情報を送信する電話通信サービスが提供される電話機であって、
該複数の電話機の少なくとも一部について、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を記録し、記録されている事項を参照可能な情報記録手段と、
自己の電話機について、電話通信サービスでの登録事項に変動があるとき、変動についての情報を開示する相手の電話機を、情報記録手段の記録事項に基づいて指定しながら、変動の通知を行う変動通知手段とを含むことを特徴とする電話機である。
【0029】
本発明に従えば、電話機は、複数の電話機相互間で、インターネットなどの情報通信ネットワークを介して電話通信を行うように、電話通信サービスの提供を受ける。電話通信サービスでは、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録し、登録事項に変動があれば、変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対して発呼を行う電話機に対し、変動を反映させた事項に関する情報が送信される。電話機は、情報記録手段と変動通知手段とを含む。情報記録手段は、情報通信ネットワークを介して電話通信が可能な複数の電話機の少なくとも一部について、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を記録し、記録されている事項を参照可能であり、電話帳などとして利用することができる。変動通知手段は、自己の電話機について、電話通信サービスでの登録事項に変動があるとき、変動についての情報を開示する相手の電話機を、情報記録手段の記録事項に基づいて指定しながら、変動の通知を行うので、変動を通知したい相手を容易に指定して確実に変動を伝えるようにすることができる。
【0030】
また本発明は、前記登録事項の変動は、電話機の識別情報の変更であることを特徴とする。
【0031】
本発明に従えば、電話番号などの電話機の識別情報の変更を、情報通信ネットワークを介して、変更があった電話機に対して発呼を行う他の電話機に確実に伝えることができる。
【0032】
また本発明は、前記登録事項の変動は、電話機の識別情報の削除であることを特徴とする。
【0033】
本発明に従えば、電話番号などの電話機の識別情報の削除を、情報通信ネットワークを介して、識別情報が削除された電話機に対して発呼を行う他の電話機に確実に伝えることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明による電話通信サービス方法およびシステム、ならびに電話機について、実施の一形態を図1〜図6に基づいて以下に説明する。
【0035】
図1は、電話機を中心とした電話通信システムの概略的な構成を示す。ネットワーク電話サービス手段1は、インターネットなどの情報通信ネットワーク2を介して電話機3が電話通信を行うためのサービスを提供する。電話機3情報通信ネットワーク2との間は、通信回線4で接続される。通信回線4は、PSTNの加入者線の本来の伝送帯域よりもブロードバンド化されて、高周波のデジタル信号を伝送することができるものを使用する。本実施形態では、加入者線をADSL技術でブロードバンド化して通信回線4として使用する。ISDN(
Integrated Services Digital Network )や、FTTH(Fiber To The Home )、CATV(CAble TeleVision)などを使用することもできる。専用のデータ通信線で接続することもできる。
【0036】
電話機3内には、回線インタフェース5、データ送受信部6、システム制御部7、および音声処理部8が含まれ、情報通信ネットワーク2で電話通信を行うための基本的な機能を分担している。音声処理部8には、音声入力回路9および音声出力回路10が含まれる。音声入力回路9は、マイク11から入力される電話機3の利用者の音声信号を電気的に増幅し、デジタルデータに変換する。音声出力回路10は、電話通信で受信するデジタル信号を音声信号に変換し、スピーカ12から電話機3の利用者に聞こえる音声として出力する。
【0037】
システム制御部7は、電話機3の全体的な制御を行い、電話機3の利用者とのインタフェースのために、表示部13と操作部14とを制御する。表示部13は、情報報知手段として、利用者に対して表示による情報の報知を行うことができる。電話帳15は、情報記録手段として、情報通信ネットワーク2を介して電話通信を行う電話機に関し、電話番号などの識別情報や、その電話機の利用者や所有者などの個人情報が記録される。電話帳15に記録されている情報は、発呼時などに参照可能であり、短縮番号や登録番号などの機能を設定したり、リストとして表示部13に表示し、操作部14の操作で選択して、電話番号の全部を入力しなくても、発呼を可能にする機能が設けられる。
【0038】
また、電話機3は、通信回線4として利用するPSTNの加入者線にも接続されるので、PSTNを利用して電話通信を行う機能も備えている。通信回線4には、PSTNのアナログ電話信号と高周波のデジタル電話信号とが重畳される。アナログ電話信号とデジタル電話信号とを分離するために、スプリッタと呼ばれるフィルタが使用される。
【0039】
一方、図2は、図1のネットワーク電話サービス手段1を中心とした電話通信システムの概略的な構成を示す。ネットワーク電話サービス手段1は、情報通信ネットワーク2上で電話通信を行うための各種サービスを提供するISPなどの通信事業者によって設置されるサーバ装置であり、データ送受信部21、システム制御部22、ID判定部23、および情報記憶部24を含む。情報記憶部24には、電話通信サービスを提供するように契約した利用者の識別情報としてのID情報25と、電話機に対して付与されているPSTNの電話番号と情報通信ネットワーク2上でのアドレスなどとの対応関係を記憶している電話帳26とが登録される。
【0040】
図3は、図1の電話機3が情報通信ネットワーク2を介して電話通信を行う全体的な環境を示す。情報通信ネットワーク2は、インターネット30の一部を構成する。ネットワーク電話サービス手段1は、情報通信ネットワーク2に接続されるサーバ31上に形成される。電話機3は、ADSLでブロードバンド化した通信回線を介して、サーバに接続される。情報通信ネットワーク2には、ゲートウェイ32なども設けられる。インターネット30には、他にも多くの情報通信ネットワーク33が含まれる。他の情報通信ネットワーク33にもゲートウェイ34などが設けられる。
【0041】
電話機3は、ネットワーク電話サービス手段1から提供される電話通信サービスを利用して、他の電話機40,41と電話通信を行うことができる。前述のように、電話機3には、通信回線4として使用するPSTNの加入者線からPSTN45,46,47を介して、電話機40,48と電話通信を行うことができる。電話機40は、電話機3と同様に、インターネット30を介しても、PSTN45,46,47を介しても電話通信が可能である。
【0042】
通信回線4は交換機50に接続される。交換機50にもスプリッタが設けられ、高周波のデジタル信号は、BAS(Broadband Access Server )などを介して情報通信ネットワーク2のサーバ31に伝送される。スプリッタで分離される低周波のアナログ電話信号は、PSTN45,46,47側を伝送される。電話機40が接続される交換機51は、情報通信ネットワーク33のゲートウェイ34とPSTN47とに接続先を切換えることができる。電話機41は、交換機52およびゲートウェイ32を介してサーバ31に接続される。電話機48は、PSTN46に接続される。図示を省略しているけれども、他にも多くの電話機が種々の接続形態でインターネット30またはPSTN45,46,47を介して接続され、電話機3から電話番号で呼出し、電話通信を行うことができる。
【0043】
ネットワーク電話サービス手段1の電話帳26には、インターネット30を介して相互に電話通信が可能な電話機3,40,41について、電話番号とインターネット30上でのIPアドレスとの対応関係がデータベースとして登録されている。サーバ31に接続される電話機3,41が電話番号を指定して発呼を行うと、ネットワーク電話サービス手段1は、電話帳26を参照して、電話番号をIPアドレスに変換し、発呼先を呼出し、相互間の電話通信の中継を行う。
【0044】
図4は、図3の電話機3,41をA,Bとしてそれぞれ示し、Bに電話番号変更があった場合の遷移のシーケンスを概略的に示す。電話機41の構成は電話機3と同様であるとする。遷移101では、Bの電話機がネットワーク電話サービス手段1に対し、自電話番号の変更登録を行う。図1に示すような操作部14より前電話番号とID、および新電話番号情報が入力され、システム制御部7を介して変動通知手段としてのデータ送受信部6へと渡される。IDは、ネットワーク電話サービス手段1を利用するために、ISPなどから付与される識別情報である。この変更情報は回線インタフェース5、通信回線4から情報通信ネットワーク2へと送られ、ネットワーク電話サービス手段1に渡される。
【0045】
遷移102では、図2に示すようなネットワーク電話サービス手段1において、情報送受信手段であるデータ送受信部21で受信したデータがシステム制御部22からID判定部23でIDを判定され、ネットワークサービス手段1を利用することが可能な契約者からの変更情報であるか否かが確認される。ネットワーク電話サービス手段1は、ID確認後、情報登録手段である情報記憶部24の電話帳26を更新登録する。このとき、遷移101で相手のIDを付与していれば、情報開示相手を指定することができる。情報記憶部26には、変更前の電話番号も保存しておく。なお、相手を指定する際には、電話帳15を利用することができる。電話帳15に記録されている電話番号の全部を自動的に指定したり、リスト表示して選択して指定するようにしてもよい。
【0046】
Aの電話機が遷移103で、電話帳15を参照してBの電話機に発呼すると、遷移104で、ネットワーク電話サービス手段1は、Bの電話機の前の電話番号を検出し、Aの電話機に対して、遷移105で情報変更通知を送信する。Aの電話機は、遷移106で、ネットワーク電話サービス手段1からの情報を情報受信手段としてのデータ送受信部6で受信すると、情報報知手段としての表示部13でその内容を表示し、遷移107でAの電話機の情報記録手段である電話帳15の記録事項が更新される。次にAの電話機がBの電話機に発呼する際、更新された電話番号へ発呼することができる。この発呼の際に、電話番号が更新されていることを改めて表示部13などに表示して、利用者の注意を促すように報知することもできる。また、電話帳15の記録事項の更新は行わず、変更があった旨の報知のみを行うこともできる。
【0047】
図5は、図4に示すような電話番号の変更ではなく、Bの電話機の登録を削除する場合の遷移のシーケンスを概略的に示す。遷移201では、Bの電話機がネットワーク電話サービス手段1に対し、自電話番号の削除登録を行う。操作部14より前電話番号とIDとが入力され、システム制御部7を介してデータ送受信部6へと渡される。この削除情報は回線インタフェース5、通信回線4から情報通信ネットワーク2へと送られ、ネットワーク電話サービス手段1に渡される。遷移202で、ネットワーク電話サービス手段1において、データ送受信部21で受信した削除情報は、システム制御部22により、ID判定部23にてIDを判定し、確認後情報記憶部24の電話帳26の登録事項を削除する。このとき、遷移201で相手のIDを付与していれば、情報開示相手を指定することができる。
【0048】
遷移203でAの電話機が電話帳15を参照して、遷移204でBの電話機に発呼すると、遷移205で、ネットワーク電話サービス手段1は、Bの電話機の前の電話番号を検出し、遷移206でAの電話機に対して情報削除通知を送信する。Aの電話機は、遷移207でネットワーク電話サービス手段1からの削除情報を受信するとその内容を表示部13で表示し、遷移208で電話帳15の記録内容が更新、すなわち削除される。ただし、前述のような電話番号の変更の場合と同様に、削除前の記録事項は保存される。サーバ31が電話通信サービスを提供するように契約している電話機の全て、あるいは情報開示の指定がある場合は、その全部に対して削除情報が送信されると、ネットワーク電話サービス手段1は、遷移209で、Bの電話機に関する登録事項を、電話帳26から完全削除する。Aの電話機がBの電話機に発呼する際、電話帳15に保存している削除前の記録事項に基づいて、遷移210で、「削除されています」等の表示による報知が行われる。また、電話帳15の記録事項の削除は行わず、電話番号の削除があった旨の報知のみを行うこともできる。
【0049】
以上で説明しているように、本実施の形態では、電話をかけるときなどでネットワーク電話サービス手段1にアクセスした際、そのネットワーク電話サービス手段1から相手の所在を示す電話番号などの情報が恒久的に変更されている旨の応答を受信した場合、下記のように動作する。
(1)相手の所在を示す情報が変更された旨を表示する。
(2)再度その相手にネットワーク電話サービス1にて電話しようとした時に所在を示す情報が変更された旨を報知する。
(3)電話帳15のその相手の内容に所在を示す情報が変更された旨の表示を行い、サーバ31から受け取った情報に変更する。
【0050】
また、電話をかけるときなどで、ネットワーク電話サービス手段1にアクセスした際、そのネットワーク電話サービス手段1から相手が恒久的に情報通信ネットワークサービスにて電話通信をおこなうことができなくなった旨の応答を受信した場合、下記のように動作する。
(1)ネットワークサービスにて電話できなくなった旨を表示する。
(2)再度その相手にネットワークサービスにて電話しようとした時に電話することできない旨を報知する。
(3)電話帳15のその相手の内容にネットワークサービスにて電話できなくなった旨の表示し、電話帳15からその相手の内容を削除する。
【0051】
図6は、本発明の実施の他の形態として、インターネットに接続するサーバ60に設けるネットワーク電話サービス手段61によって提供するサービスを示す。ネットワーク電話サービス手段61には、電話帳26と同様に、電話機3,41についての電話番号とIPアドレスとの対応関係の情報を登録してある電話帳62が備えられる。サーバ60を開設しているISPからサービスの提供を受ける利用者が、たとえば電話機3から電話機41に対して発呼を行う際には、電話機41の電話番号を指定して、▲1▼に示すようにサーバ60のネットワーク電話サービス手段61に問い合せる。ネットワーク電話サービス手段61は、電話帳62を参照し、指定された電話番号に対応するIPアドレスを、▲2▼に示すように返答する。電話機3は、返答されたIPアドレスに対して、▲3▼に示すように直接アクセスし、電話機41を呼出す。▲4▼に示すように、電話機41が電話機3に応答すると、電話通信が可能になる。
【0052】
このようなサービス形態でも、電話機3,41について、電話帳62の登録事項に電話番号の変更や削除などの変動があれば、前述の実施形態と同様に、ネットワーク電話サービス手段61に変動に関する情報を通知するだけで、登録事項に変動を反映させることができる。さらに、▲1▼に示すように、変動があった電話機に発呼するために電話番号を指定してIPアドレスの問い合せを行うと、▲2▼に示すようにIPアドレスを返答する際に、電話番号に変更や削除があればその情報を併せて通知することができる。IPアドレスが削除されていれば、その旨を通知する。通知を受けた電話機では、通知された情報を報知したり、所持する電話帳の記録内容に反映させたりするので、変動の情報を確実に伝えることができる。
【0053】
以上のように、本発明の実施により以下の効果がもたらされる。
本発明では、個人情報や電話番号情報に変更があった場合、その情報が音声ではなく発呼者の電話機に直接表示されるため、発呼者がメモを取る必要がなく、次に電話をかけたときに変更されたことが表示されるため、変更されたことを忘れて前の電話番号にかけてしまうことを防止することができる。
【0054】
また、自動的に電話帳に記録されている情報が更新されるため、更新忘れによる間違い電話も防止することができる。電話番号情報を変更する利用者は、情報通信ネットワーク上のサーバに、変更情報を伝える電話番号などの識別情報を指定して、その確認をさせることで、いたずら電話やダイレクトコールなどの被害を避けるために電話番号を変えた場合も、連絡が必要な相手だけには電話番号を変更したことを知らせることができる。このように、ネットワーク電話サービス手段に登録された種々の事項に対して、登録者が開示相手を特定できるようにすることにより、利便性とプライバシーの保護などとが両立し、利用者の選択幅が大きく広がり、大きな効果が得られる。
【0055】
また、個人情報や電話番号情報が削除された場合、発呼元の電話機に削除された旨が表示されるため、元の情報が削除されたことを忘れて電話をかけ直すということがなくなり、その電話番号が別の所有者のものになっても間違い電話をすることがない。
【0056】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、インターネットなどの情報通信ネットワークに接続される複数の電話機は、その利用者と電話番号などの識別情報とを含むように予め定められる事項を登録しておく。各電話機についての登録事項に変更や廃止のような変動があれば、変動に関する情報を受付けて、登録事項に反映させるとともに、変動前の登録事項も保存しておく。登録事項に変動があった電話機に対して発呼が行われると、発呼元の電話機に対して、変動を反映させた事項に関する情報を送信するので、容易かつ確実に他の利用者に変動を伝えることができる。
【0057】
また本発明によれば、電話機の識別情報などの登録事項の変動を指定した相手にのみ伝えることが可能であるので、識別情報を変更していたずら電話やダイレクトコールなどの被害を避けるような場合でも、必要な相手には変更についての情報が確実に伝わるようにすることができる。
【0058】
また本発明によれば、各電話機について、その利用者と電話番号などの識別情報とを含むように予め定められる事項を登録する情報登録手段は、情報送受信手段が、電話機からその電話機について登録されている事項の変動に関する情報を受付けると、登録されている事項に変動を反映させるとともに、変動反映前の登録事項を保存する。情報送受信手段は、情報登録手段に保存されている変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対する発呼を検出すると、発呼元の電話機に対して、情報登録手段で変動を反映させた事項に関する情報を送信するので、各電話機は、発呼先の電話機について変動した情報を報知する情報報知手段を有するので、たとえば識別情報に変動があれば、発呼先を変更して電話通信を行うことができる。
【0059】
また本発明によれば、電話機の識別情報などの登録事項の変動に関する情報の受付けで、その変動についての情報を開示する相手の電話機の指定を含めることが可能であり、変動を反映させた事項に関する情報を、指定される相手として保存されているときのみ行うので、識別情報を変更していたずら電話やダイレクトコールなどの被害を避けるような場合でも、必要な相手には変更についての情報が確実に伝わるようにすることができる。
【0060】
また本発明によれば、インターネットなどの情報通信ネットワークを介して電話通信サービスの提供を受ける複数の電話機は、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録しておく。電話機は、発呼先の電話機について登録事項に変動があれば、情報受信手段によって登録事項の変動に関する情報を確実に受信し、情報報知手段によって情報を報知するので、発呼先の電話機についての登録事項の変動に関する情報を、発呼元の電話機の利用者に確実に伝えることができる。
【0061】
また本発明によれば、インターネットなどの情報通信ネットワークを介して電話通信サービスの提供を受ける複数の電話機は、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録しておく。電話機は、情報記録手段によって、情報通信ネットワークを介して電話通信が可能な複数の電話機の少なくとも一部について、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を記録し、電話帳などとして利用することができる。発呼先の電話機について登録事項に変動があれば、情報受信手段によって登録事項の変動に関する情報を確実に受信し、情報記録手段の該電話機に関する記録事項に変動がある旨を記録しておき、次の発呼時に、情報報知手段によってその変動についての情報を報知するので、発呼先の電話機についての変動を、発呼元の電話機の利用者に確実に伝えることができる。
【0062】
また本発明によれば、インターネットなどの情報通信ネットワークを介して電話通信サービスの提供を受ける複数の電話機は、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録しておく。電話機は、情報記録手段によって、情報通信ネットワークを介して電話通信が可能な複数の電話機の少なくとも一部について、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を記録し、電話帳などとして利用することができる。発呼先の電話機について登録事項に変動があれば、情報受信手段によって登録事項の変動に関する情報を確実に受信し、その電話機に関する情報記録手段の記録事項に変動を反映させるので、記録事項を確実に変動に合わせることができる。
【0063】
また本発明によれば、情報通信ネットワークを介する電話通信の相手となりうる電話機についての記録事項に変動を反映させると、その変動についての情報を報知するので、電話機の利用者に変動があったことを確実に伝えることができる。
【0064】
また本発明によれば、発呼先の電話機についての登録事項の変動に関する情報を受信すると報知するので、電話機の利用者に確実に伝えることができる。
【0065】
また本発明によれば、インターネットなどの情報通信ネットワークを介して電話通信サービスの提供を受ける複数の電話機は、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録しておく。電話機は、情報記録手段によって、情報通信ネットワークを介して電話通信が可能な複数の電話機の少なくとも一部について、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を記録し、電話帳などとして利用することができる。自己の電話機について、電話通信サービスでの登録事項に変動があるとき、変動についての情報を開示する相手の電話機を、情報記録手段の記録事項に基づいて指定しながら、変動の通知を行うので、変動を通知したい相手を容易に指定して確実に変動を伝えるようにすることができる。
【0066】
また本発明によれば、電話番号などの識別情報の変更があった電話機に対して発呼を行う際に、変更についての情報が確実に伝えられる。
【0067】
また本発明によれば、電話番号などの電話機の識別情報が削除された電話機に対して発呼を行う際に、削除についての情報が確実に伝えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態による電話通信システムの概略的な構成を、電話機3側を中心として示すブロック図である。
【図2】図1の電話通信システムの概略的な構成を、ネットワーク電話サービス手段1側を中心として示すブロック図である。
【図3】図1の電話通信システムの全体的な環境を、簡略化して示すブロック図である。
【図4】図1および図2の電話通信システムで、電話番号の変更がある場合の状態遷移図である。
【図5】図1および図2の電話通信システムで、電話番号の削除がある場合の状態遷移図である。
【図6】本発明の実施の他の形態による電話通信システムの概略的な構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1,61 ネットワーク電話サービス手段
2,33 情報通信ネットワーク
3,40,41,48 電話機
4 通信回線
6,21 データ送受信部
7,22 システム制御部
8 音声処理部
13 表示部
14 操作部
15,26,62 電話帳
24 情報記憶部
30 インターネット
31,60 サーバ
Claims (12)
- 情報通信ネットワークに接続されて予め識別情報が割当てられる複数の電話機間に、電話通信に関するサービスを提供する電話通信サービス方法であって、
情報通信ネットワークに接続され、電話通信サービスが提供される電話機について、その利用者と識別情報とを含むように予め定められる事項を登録しておき、
各電話機について登録事項の変動に関する情報を受付け、
受付けた情報に従って、該電話機について登録されている事項に変動を反映させるとともに、変動反映前の登録事項を保存し、
保存されている変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対する発呼を検出すると、発呼元の電話機に対して、変動を反映させた事項に関する情報を送信することを特徴とする電話通信サービス方法。 - 前記受付ける登録事項の変動に関する情報には、変動についての情報を開示する相手の電話機の指定を含めることが可能であり、
前記変動反映前の登録事項の保存の際には、指定される相手の電話機の識別情報も保存し、
前記変動を反映させた事項に関する情報の送信を、前記発呼元の電話機の識別情報が指定される相手として保存されているときのみ行うことを特徴とする請求項1記載の電話通信サービス方法。 - 情報通信ネットワークに接続されて予め識別情報が割当てられる複数の電話機間に、電話通信サービスを提供する電話通信システムであって、
情報通信ネットワークに接続され、電話通信サービスが提供される電話機について、その利用者と識別情報とを含むように予め定められる事項を登録する情報登録手段、およびその登録事項に関する情報を送受信する情報送受信手段を有する電話サービス手段を備え、
情報送受信手段は、電話機から該電話機について情報登録手段に登録されている事項の変動に関する情報を受付け、
情報登録手段は、情報送受信手段が受付けた情報に従って、該電話機について登録されている事項に変動を反映させるとともに、変動反映前の登録事項を保存し、
情報送受信手段は、情報登録手段に保存されている変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対する発呼を検出すると、発呼元の電話機に対して、情報登録手段で変動を反映させた事項に関する情報を送信し、
各電話機は、電話サービス手段の情報送受信手段から受信する情報に従って、発呼先の電話機について変動した情報を報知する情報報知手段を有することを特徴とする電話通信システム。 - 前記情報送受信手段が受付ける登録事項の変動に関する情報には、変動についての情報を開示する相手の電話機の指定を含めることが可能であり、
前記情報登録手段には、指定される相手の電話機の識別情報も保存し、
情報送受信手段は、前記変動を反映させた事項に関する情報の送信を、前記発呼元の電話機の識別情報が指定される相手として情報登録手段に保存されているときのみ行うことを特徴とする請求項3記載の電話通信システム。 - 情報通信ネットワークを介して電話通信を行う複数の電話機について各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録し、登録事項に変動があれば、変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対して発呼を行う電話機に対し、変動を反映させた事項に関する情報を送信する電話通信サービスが提供される電話機であって、
発呼時に、発呼先の電話機について変動を反映させた事項に関する情報が送信されるとき、該情報を受信する情報受信手段と、
情報受信手段によって受信される情報を報知する情報報知手段とを含むことを特徴とする電話機。 - 情報通信ネットワークを介して電話通信を行う複数の電話機について各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録し、登録事項に変動があれば、変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対して発呼を行う電話機に対し、変動を反映させた事項に関する情報を送信する電話通信サービスが提供される電話機であって、
該複数の電話機の少なくとも一部について、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を記録し、記録されている事項を参照可能な情報記録手段と、
発呼時に、電話通信サービスで発呼先の電話機について変動を反映させた事項に関する情報が送信されるとき、該情報を受信して、情報記録手段の該電話機に関する記録事項に変動がある旨を記録する情報受信手段と、
発呼時に、発呼先の電話機に関する記録事項に変動がある旨が情報記録手段に記録されているか否かを判断し、変動がある旨が記録されているとき、その変動についての情報を報知する情報報知手段とを含むことを特徴とする電話機。 - 情報通信ネットワークを介して電話通信を行う複数の電話機について各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録し、登録事項に変動があれば、変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対して発呼を行う電話機に対し、変動を反映させた事項に関する情報を送信する電話通信サービスが提供される電話機であって、
該複数の電話機の少なくとも一部について、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を記録し、記録されている事項を参照可能な情報記録手段と、
発呼時に、電話通信サービスで発呼先の電話機について変動を反映させた事項に関する情報が送信されるとき、該情報を受信して、情報記録手段の該電話機に関する記録事項に変動を反映させる情報受信手段を含むことを特徴とする電話機。 - 前記情報受信手段によって、前記情報記録手段の該電話機に関する記録事項に変動を反映させると、記録事項に反映する変動についての情報を報知する情報報知手段をさらに含むことを特徴とする請求項7記載の電話機。
- 前記情報報知手段は、前記情報受信手段が前記電話通信サービスで発呼先の電話機について変動を反映させた事項に関する情報を受信するときに、該情報の報知も行うことを特徴とする請求項6または8記載の電話機。
- 情報通信ネットワークを介して電話通信を行う複数の電話機について各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を登録し、登録事項に変動があれば、変動反映前の登録事項に含まれる電話機の識別情報に対して発呼を行う電話機に対し、変動を反映させた事項に関する情報を送信する電話通信サービスが提供される電話機であって、
該複数の電話機の少なくとも一部について、各電話機とその利用者との識別情報とを含むように予め定められる事項を記録し、記録されている事項を参照可能な情報記録手段と、
自己の電話機について、電話通信サービスでの登録事項に変動があるとき、変動についての情報を開示する相手の電話機を、情報記録手段の記録事項に基づいて指定しながら、変動の通知を行う変動通知手段とを含むことを特徴とする電話機。 - 前記登録事項の変動は、電話機の識別情報の変更であることを特徴とする請求項5〜10のいずれかに記載の電話機。
- 前記登録事項の変動は、電話機の識別情報の削除であることを特徴とする請求項5〜10のいずれかに記載の電話機。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010245727A (ja) * | 2009-04-03 | 2010-10-28 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 発信者情報通知要請サービスシステム、セッション制御サーバ、呼制御方法およびプログラム |
-
2002
- 2002-11-20 JP JP2002336884A patent/JP2004172984A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010245727A (ja) * | 2009-04-03 | 2010-10-28 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 発信者情報通知要請サービスシステム、セッション制御サーバ、呼制御方法およびプログラム |
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