JP2004172581A - マスクおよびマスクブランクス、並びに露光装置および露光方法、並びに電子素子の製造方法および電子素子搭載基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】パターン形成部の強度を補強しつつ、梁部の存在による相補露光回数の増大を抑制することができるマスクおよびマスクブランクス、並びに露光装置および露光方法を提供する。
【解決手段】露光領域11は、x方向(第1の方向)に延びる梁12−1により第1の露光領域11−1と、第2の露光領域11−2と、第3の露光領域11−3に分割されている。各露光領域11−1,11−2,11−3は、y方向に延びる梁12−2によってさらに区画されている。梁12−1,12−2によって、y方向に延びるストライプ状のパターン形成部13が区画される。各露光領域11−1,11−2,11−3のy方向に延びる梁12−2は、y方向にさらに延長した場合に、他の露光領域に配置されたy方向に延びる梁12−2に重ならないように配置されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば電子素子の製造に用いられるマスクおよびマスクブランクス、並びに露光装置および露光方法、並びに電子素子の製造方法および電子素子搭載基板に関する。
フォトリソグラフィに代わる次世代露光技術の一つとして、低速電子線近接転写リソグラフィ(LEEPL:Low Energy electron proximity projection lithography)がある(特許文献1および非特許文献1,2参照。)。LEEPLには、厚さ数100nmのメンブレンにデバイスパターンに相当する孔が形成されたステンシルマスクが用いられる。
LEEPLでは、マスクはレジストで被覆された基板から約50μmに位置しており、マスク上のパターンはウェーハ上のパターンと等倍の所謂等倍近接露光を用いるため、例えば100nm以下の極微細パターンを形成するためにはマスク上にも同じく100nm以下の極微細パターンの孔を形成する必要がある。
そのため、孔のアスペクト比の問題から、薄膜部(メンブレン) の厚みは500nm程度にする必要があるといわれている。この場合、メンブレンサイズを大きくするとメンブレンの自重によりメンブレンが撓み、撓みそのものと、撓みによる内部応力の変化に伴いパターンが歪むという問題が発生する。
この問題を解決する一つの方法は、ダイヤモンド等のヤング率の高い物質をメンブレン材料に用いることである(特許文献2参照。)。その場合、自重によるメンブレンの撓みを小さくするためには、メンブレンサイズの増加に応じて、メンブレンの内部応力を高める必要があるので、メンブレンの大区画化には限界がある。
別の方法として、小区画メンブレンを梁構造( グリッドまたはストラット構造) で支持する方法もある。この手法は、SCALPEL( scattering with angular limitation
in projection electron-beam lithography )や、PREVAIL( Projection Exposure with Variable Axis Immersion Lenses)等の電子線縮小描画( 電子線リソグラフィ:所謂EBステッパ) 用のマスクに用いられている(非特許文献3,4参照。)。
上記のSCALPELやPREVAIL等、所謂EBステッパ用のマスクでは、梁によって薄膜部(メンブレン)が分割されており、梁は薄膜部(メンブレン)を支持している。メンブレンの中のパターン形成エリアには、貫通孔となるデバイスパターンが形成される。
上記のマスクは、例えば、シリコン(Si)ウェーハ上にシリコン酸化膜(SiO2 )を介してシリコン活性層が形成された所謂SOI(silicon on insulatorまたはsemiconductor on insulator) ウェーハ等を用いて形成される。SOIウェーハ表面のシリコン活性層が薄膜部(メンブレン)として用いられ、シリコン活性層の裏面側からシリコンウェーハをメンブレン領域の形状にエッチングして、残った裏面のシリコン部分がそのまま梁として使用される。
特許第2951947号 特開2001−77016号公報 特許第3101582号 特開2002−192370号公報 T.Utumi, "Low voltage alternative for electron beam lithography" Journal of Vacuum Science and Technology B 10(6),11月/12 月 p.3094-3098 T.Utumi, JJAP Vol.38 p.7046 L. R. Harriott, Journal of Vacuum Science and Technology B 15,2130(1997) H. C. Pfeiffer, Japanese Journal of Applied Physics Vol.34,p.6658-6662 (1995)
しかしながら、LEEPLにおいては、上記のEBステッパ用のマスクをそのまま用いることはできない。これは、LEEPLは、等倍近接露光を採用していることから、梁が正方形のメッシュ状に配置された場合、梁直下の領域を露光することが出来なくなるからである。すなわち、梁直下の領域には、パターンを配置することができない。
一方、ステンシルマスクの場合、例えばドーナツ状のパターンを形成すると、パターンで囲まれた中央部を支持できなかったり、あるいは一方向に長いパターン等を形成したときにメンブレンがたわみ、パターンの位置精度が低くなったりする。従って、半導体ウェーハに転写するパターンを分割する必要がある。
以上のように、ステンシルマスクを用いたLEEPLでは、本来的にパターンを最低でも2分割することは必須であり、2重露光を行う必要がある。これに加え、梁が形成された箇所には露光できないことを考慮すると、例えばパターンを4分割して4重露光を行う必要があり、以下の問題がある。
第1に、4重の相補露光になることからマスク上のパターン形成領域が4倍になる。第2に、4重の相補露光になることから相補パターン間の合わせ精度が悪くなる。第3に、4重の相補分割のためのアルゴリズムが複雑になる。
一方で、ステンシルマスクを作製するためのマスクブランクスが、任意のチップサイズに対応することができればマスクのコストの低下を図ることができる。これができれば、設計の段階でチップサイズに応じたマスクブランクスを作成しておき、最終的にチップサイズの微妙な変更を行うことがあっても、梁の配置の問題からマスクブランクスを作り直す必要もなくなる。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、第1の目的は、パターン形成部の強度を補強しつつ、梁部の存在による相補露光回数の増大を抑制することができるマスクを提供することにある。
本発明の第2の目的は、任意のチップサイズに対応することができるマスクブランクスを提供することにある。
本発明の第3の目的は、上記のマスクを用いて相補露光回数の増大を抑制して、被露光体へのパターン露光のスループットを向上することができる露光装置および露光方法を提供することにある。
本発明の第4の目的は、上記のマスクを用いた露光を適用することにより、パターンの層を形成する電子素子の製造方法および複数の電子素子を搭載する電子素子搭載基板を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明のマスクは、第1の方向に伸び一定間隔を空けて複数配置された第1の梁部と、前記第1の梁部の間であって、被露光体へ転写するパターンの孔が形成された複数のパターン形成部と、を有する露光領域を備え、前記露光領域は、実質的に前記パターンが形成される3つの有効露光領域を含み、各有効露光領域の前記第1の梁部は、3つの前記有効露光領域を重ね合わせた際に、他の前記有効露光領域の前記第1の梁部と重ならない位置にそれぞれ配置されている。
上記の本発明のマスクでは、各有効露光領域の第1の梁部は、重ね合わせた際に他の有効露光領域の第1の梁部と重ならない位置にそれぞれ配置されている。すなわち、一つの有効露光領域の第1の梁部が存在する位置は、重ね合わせた場合には他の2つの有効露光領域においてパターン形成部にくることから、3重露光により全ての領域の相補露光が行われる。
上記の目的を達成するため、本発明のマスクブランクスは、第1の方向に伸び一定間隔を空けて複数配置された第1の梁部と、前記第1の梁部の間であって、被露光体へ転写するパターンの孔が形成され得る複数のパターン形成部と、を有する露光領域を備え、前記露光領域は、前記第1の方向と交わる第2の方向に延びる第2の梁部により3つの領域に分割され、かつ、分割された各領域の前記第1の梁部は、前記第1の方向に延長した場合に他の露光領域の前記第1の梁部と互いに重ならないように配置されている。
上記の本発明のマスクブランクスでは、第2の梁部により3つに分割された領域に存在する第1の梁部は、重ね合わせた際に他の露光領域の第1の梁部と重ならない位置にそれぞれ配置されている。すなわち、一つの領域の第1の梁部が存在する位置は、重ね合わせた場合には他の2つの領域においてパターン形成部にくることから、全ての領域に相補パターンを配置することが可能となる。
上記の目的を達成するため、本発明のマスクブランクスは、第1の方向に伸び一定間隔を空けて複数配置された第1の梁部と、前記第1の梁部の間であって、被露光体へ転写するパターンの孔が形成され得る複数のパターン形成部と、を有する露光領域を備え、前記露光領域は、前記第1の梁部のみにより前記パターン形成部が区画されている。
上記の本発明のマスクブランクスでは、露光領域内に第1の方向に並ぶように3つの有効露光領域を設定し、かつ各有効露光領域を第2の方向に一定量だけずらして配置することにより、各有効露光領域を重ね合わせた際に1つの有効露光領域の第1の梁部が他の2つの有効露光領域の第1の梁部と重ならないようにすることが可能となる。従って、全ての領域に相補パターンを配置することが可能なマスクブランクスが得られる。
上記の目的を達成するため、本発明は、上記のマスクを備えた露光装置であり、上記のマスクを用いて露光する露光方法である。露光方法では、マスクの全ての有効露光領域に荷電粒子線を照射する荷電粒子線照射工程と、被露光体との相対位置を移動させる移動工程と、を繰り返し行い、被露光体にマスクの全ての有効露光領域が重ね合わさるように露光する。
上記の本発明の露光方法では、上記したように荷電粒子線照射工程と移動工程とを繰り返し行うことにより多重露光して、被露光体にパターンを転写しているが、この荷電粒子線照射工程において全ての有効露光領域に荷電粒子線を照射することにより、荷電粒子線の照射回数が低減される。
上記の目的を達成するため、本発明は、上記のマスクを用いてパターンを形成する電子素子の製造方法、および電子素子搭載基板を提供するものである。
本発明によれば、パターン形成部の強度を補強しつつ、梁部の存在による相補露光回数の増大を抑制することができるマスクを実現できる。また、任意のチップサイズに対応することができるマスクブランクスを提供できる。また、上記のマスクを用いて相補露光回数の増大を抑制して、被露光体へのパターン露光のスループットを向上することができる露光装置および露光方法を提供できる。さらに、上記のマスクを用いた露光を適用した電子素子の製造方法を提供でき、さらに、複数の電子素子を搭載する電子素子搭載基板を提供できる。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では一例として、LEEPLに用いられるマスクおよびマスクブランク、並びに露光装置および露光方法について説明する。なお、本実施形態に係るマスクは、半導体ウェーハに形成されるLSIのパターン露光以外にも、液晶パネル、CCD(Charge Coupled Device)撮像素子、CMOS撮像素子等の他の電子素子の回路パターンを一度に複数個形成するのに用いることができる。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る露光装置の概略構成図である。
図1に示す露光装置1は、電子ビーム2を出射する電子銃3、電子ビーム2を制限するアパーチャ4、電子ビーム2を平行化するコンデンサレンズ5、電子ビーム2が平行なままでラスターまたはベクトル走査モードの何れかで且つマスク10に垂直に入射するように偏向させる目的を持つ一対の主偏向器6,7とを有し、さらには、微調を行う目的を持つ一対の微調整用偏向器8,9を有する。
LEEPLにおいて好適な例ではマスク10の厚み(本願明細書では、マスクの厚みに言及する場合はパターン形成用薄膜(所謂メンブレン)の厚みをいう)は約500nmであり、マスク10とウェーハWとの間の距離は約50μmである。
LEEPLには低加速電子が用いられるため、パターン形成用薄膜に所定のパターンで孔14が設けられたステンシルマスクが用いられる。図1において、マスク10の孔14を透過した電子ビーム2により、ウェーハW上のレジストRが露光される。LEEPLは等倍露光であり、マスク10とウェーハWは近接して配置される。
図2(a)は、本実施形態に係るマスクの上面から見た模式図である。
図2(a)に示すマスク10は、例えばシリコンウェーハを用いて形成され、中央部には露光領域11が形成されており、露光領域11の周囲にはシリコンウェーハの膜厚に等しい支持枠12が形成されている。
図2(b)は、図2(a)の露光領域11の拡大図である。
図2(b)に示すように、露光領域11は、支持枠12と一体化されたx方向(第2の方向)に延びる梁(第2の梁部)12−1により第1の露光領域11−1と、第2の露光領域11−2と、第3の露光領域11−3に分割されている。これにより、x方向と略垂直に交わるy方向(第1の方向)に沿って3つの露光領域11−1,11−2,11−3が配置されている。各露光領域11−1,11−2,11−3に、実質的にパターンが配置される有効露光領域が設定される。
各露光領域11−1,11−2,11−3は、y方向に延びる梁(第1の梁部)12−2によってさらに区画されており、梁12−2はx方向に延びる梁12−1に接続されている。梁12−1,12−2によって、y方向に延びるストライプ状のパターン形成部13が区画される。
パターン形成部13のx方向における幅は、梁12−2のx方向における幅の2倍以上とし、本実施形態では例えば丁度2倍とする。但し、区切りの関係から第2の露光領域11−2の両端部分におけるパターン形成部13のx方向における幅は梁12−2のx方向における幅と同じである。図2においては、マスク10の外周部の形状はシリコンウェーハを念頭に円形としたが、一般的なフォトマスクの様に矩形や他の形でも良い。
各露光領域11−1,11−2,11−3のy方向に延びる梁12−2は、y方向にさらに延長した場合に、他の露光領域に配置されたy方向に延びる梁12−2に重ならないように配置されている。
次に、上記のマスクを用いたウェーハへの露光方法について、図3および図4を参照して説明する。
図3(a)は13mm(x方向)×20mm(y方向)のチップサイズの半導体装置を作成するために作られたマスクである。すなわち、各露光領域11−1,11−2,11−3のx方向における長さは20mmであり、y方向における長さは13mmであり、各露光領域11−1,11−2,11−3のサイズがチップサイズに等しくチップサイズの全てが有効露光領域となる。なお、各露光領域11−1,11−2,11−3を区切るx方向に延びる梁12−1の幅は0.5mmであるとする。
図3(a)に示すように、x方向に電子ビーム2を走査しながらy方向に電子ビーム2をずらしていくことで3つの露光領域11−1,11−2,11−3の全てを走査する。
この電子ビーム2の走査による露光が終了した後に、図3(b)に示すように、+y方向に13.5mmだけマスク10を移動させるか若しくは、ウェーハWを−y方向に13.5mmだけ移動させ、上記と同様に3つの露光領域11−1,11−2,11−3の全てを電子ビーム2により走査する(ステップアンドリピート露光)。このy方向における移動距離は、チップサイズの13mmに各露光領域11−1,11−2,11−3のy方向における梁12−1の間隔分0.5mmを加えて算出される。
同様にして、電子ビーム2の走査による露光が終了した後に、マスク10とウェーハWとの相対位置を13.5mmだけ移動させて、3つの露光領域11−1,11−2,11−3の全てを電子ビーム2により走査する。これにより、例えば、図3(b)に示すチップChに3重相補露光が行われ、各露光領域に分割した相補パターンの全てが転写されて、デバイスパターンが復元される。
図4は、例えば150mmのウェーハW上に13×20mmのサイズのチップChが41チップ配置されている図である。この41チップの全てにパターンを転写する場合には、単純な2露光でも82ショット必要であり、4重露光であれば164ショットが必要になるが、本実施形態に係る露光方法によれば、ステップアンドリピート露光において、一回の電子ビームの走査領域を全ての露光領域に設定することにより、51ショットですみ、スループットを短縮することができる。
なお、チップサイズ、ウェーハサイズ等は例として挙げただけでチップサイズは描画装置のビーム走査可能な範囲に応じて最大サイズが決まるのみで任意のサイズで良い。また、ウェーハサイズも95nm以降の微細なデザインルールの世代において主流になると考えられる200mmや300mmでも構わない。
図5(a)および(b)は、マスクにより露光される領域をa〜cに分割して、個々の領域a〜cの露光の様子を説明するための図である。
図5に示す領域aには、第2の露光領域11−2の梁12−2が存在するが、第1および第3の露光領域11−1,11−3のパターン形成部13に含まれるため、3回露光することにより相補パターンの転写が可能となる。
同様に領域bには、第3の露光領域11−3の梁12−2が存在するが、第1および第2の露光領域11−1,11−2のパターン形成部13に含まれるため、3回露光することにより相補パターンの転写が可能となる。
同様に領域cには、第1の露光領域11−1の梁12−2が存在するが、第2および第3の露光領域11−2,11−3のパターン形成部13に含まれるため、3回露光することにより相補パターンの転写が可能となる。
このように、本実施形態に係る露光方法により全ての領域に2重相補露光が可能であることから、相補パターンの転写が全ての領域に可能となる。本実施形態に係る露光方法では、例示したような3分割された各露光領域11−1,11−2,11−3のy方向の長さがチップのy方向の長さと等しいときには、3重露光で相補露光が可能となる。なお、各露光領域11−1,11−2,11−3のy方向の長さがチップのy方向の長さの整数倍であっても3重露光で全ての領域に相補露光が可能となる。
次に、上記の露光方法においてマスクとウェーハのアライメント方法の一例に関して、図6および図7を参照して説明する。LEEPLではマスクとウェーハの間隔が上述したように約50μmと近接しているため、アライメント光学系をマスクとウェーハの間に配置することが出来ない。
そこで、図6に示すようなTTR(through the reticle )アライメント方式が用いられる。TTRアライメント方式の詳細に関しては、特許文献3に詳しく記載されている。
図6は、TTRアライメント方式を説明するための図である。
図6に示すように、ウェーハWとマスク10が平行に配置され、ウェーハW上にウェーハアライメントマークWAが形成されている。ウェーハアライメントマークWAは基板表面に凹状または凸状に形成されている。一方、マスク10にはマスクアライメントマークMAとアライメント光透過用貫通孔15が形成されている。
図6の例では、マスクアライメントマークMAは貫通孔であるが、マスクアライメントマークMAは必ずしもパターン形成用薄膜を貫通する貫通孔でなくてもよく、パターン形成用薄膜の表面に形成された凹部であっても良い。
平行な光束のアライメント光LW,LMは、マスク面(図6でx−y平面に平行な面)に対して斜方から照射される。すなわち、アライメント光LW,LMの光軸は、図6でy−z平面に平行である。
アライメント光透過用貫通孔15を通ってウェーハアライメントマークWAで反射、散乱され再度アライメント光透過用貫通孔15を通ってきたアライメント光LWを検出する。また、マスクアライメントマークMAで反射、散乱されたアライメント光LMを検出する。
例えば、図6(b)に示すように複数のウェーハアライメントマークWAおよび複数のマスクアライメントマークMAが形成されており、検出されたウェーハアライメントマークWAおよびマスクアライメントマークMAの相対位置とアライメント光LW,LMの傾き角θとの相対関係からアライメントを行う。
本実施形態では、図7に示すようにアライメント光を照射しおよび検出する4個のアライメント光学系20X1,20X2,20Y1,20Y2をマスクの4隅に配置して、アライメント光をそれぞれ検出してアライメントを行う。
ここで、上記のアライメント光学系20X1,20X2,20Y1,20Y2は、アライメント光を照射し、さらに検出する方向が梁12−2の延びるy方向と平行になるように設置されている。なお、マスクアライメントマークは3つの露光領域11−1,11−2,11−3の全てに配置することが望ましい。
上記のようにアライメント光学系が設置されていることによる効果について比較例を用いて説明する。
図8に示すように、正方形のメッシュ状の梁102によりパターン形成部(パターン形成用薄膜)103を支持したマスクに対して、図9(a)に示すようにマスクの4隅にアライメント光を照射しおよび検出する4個のアライメント光学系X1,X2,Y1,Y2を配置した場合を比較例とする。
この比較例の場合には、特定の条件下ではアライメントが不可能となる場合がある。図9(b)は梁102で囲まれたパターン形成部103の一つを示す断面図である。パターン形成部103には、貫通孔からなるマスクアライメントマークMAが形成されている。
図9(b)に示すように、比較例では、マスクMの法線方向Zから測ったアライメント光Lの検出角θが、梁102の高さ及びマスクアライメントマークMAの位置とで決定される特定の臨界角θaを超えると、梁102とアライメント光Lが干渉し、アライメント光Lが検出できなくなるという問題がある。
これに対し、本実施形態では、全てのアライメント光学系20X1,20X2,20Y1,20Y2は、アライメント光を照射し検出する方向が梁12−2の延びるy方向と平行になるように設置されていることから、マスク法線方向zから図ったアライメント光Lの検出角度θが大きくなった場合にも、アライメント光(マスクアライメントマークMAからの反射、散乱光)は梁12−2によって遮られることはない。
従って、梁12−2の高さやマスクアライメントマークMAの位置に関わらずアライメントを行うことが可能である。このようにTTRアライメント方式を応用することにより、アライメント光学系がマスクとウェーハの間に配置されないため電子線露光中も常時アライメントマークを検出し、リアルタイムでチップ歪みの補正を行うことができる。
次に、上記の本実施形態に係るマスクの製造のためのプロセス前のパターンの配置方法について、図10および図11を参照して説明する。
ステンシルマスクは、例えば、図10(a)に示すドーナツ状パターン14aを形成しようとすると、パターンの中央部のパターン形成用薄膜13−1はマスクに支持されない。そこで、ドーナツ状パターン14aは、2つのパターン14a−1,14a−2に分割する必要がある。
また、例えば、図10(b)に示すようないわゆるリーフ状パターン14bを形成しようとすると、中央部を支持するパターン形成用薄膜13−2の幅が狭くなってしまう。この支持部分に応力が集中することによるマスクの破損を防止する観点から、2つのパターン14b−1,14b−2に分割する必要がある。
従って、まず設計パターンから上記のドーナツ状パターンやリーフ状パターン等の分割が必要なパターンを抽出する(図11のステップST1)。なお、ステンシルマスクにおいて、相補分割が必要となるパターンは上記の他、非常に長い直線パターン等があるが、特に限定されるものではない。
次に、チップ配置とパターン配置から上記の分割が必要なパターンが図5(b)に示す領域a〜cのうちの何れの箇所に配置されることになるかを割り出す。分割が必要とならないパターンも領域a〜cのうちの何れかの箇所に配置されることになるかを割り出す(図11のステップST2)。
上記の割り出しステップにおいて、例えば領域aにパターンを割り出すことが決定された場合に、第1の露光領域11−1と第3の露光領域11−3のパターン形成部13に相補パターンを割り振る(図11のステップST3)。この場合に、第1の露光領域11−1と第3の露光領域11−3のパターン形成部13に形成されるパターン密度が大きく異ならないようにする。また、分割が必要とならないパターンを領域aに割り出すことが決定された場合には、第1の露光領域11−1と第3の露光領域11−3のどちらに配置してもよいが、第1の露光領域11−1と第3の露光領域11−3でパターン密度が大きく異ならないようにする。
以上のようにして、設計パターンからマスクに配置するパターンが割り振られて、描画用データが作製される。
次に、上記の本実施形態に係るマスクの製造プロセスについて、図12〜図13を参照して説明する。ステンシルマスクを製造する方法として、様々な方法があるが、ここではSOI基板からステンシルマスクを製造する方法について説明する。
まず、図12(a)に示すように、シリコン基板12a上に、酸化シリコンからなるエッチングストッパ膜16を介してシリコン層からなるパターン形成用薄膜13aが形成されたSOI基板を用意する。このSOI基板の表面には、予め両面アライナー用のアライメントマークを形成しておく。
次に、図12(b)に示すように、SOI基板の表面および裏面を含む全面に、例えばLPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition) 法によりSi34 を成膜してハードマスク17を形成する。ハードマスク17の膜厚は、例えば400nm程度である。
次に、図12(c)に示すように、SOI基板の裏面側(シリコン基板12a側)におけるハードマスク17上に、レジスト塗布、電子線描画および現像を行い、レジストをエッチングマスクとしてハードマスク17をドライエッチングすることにより、梁および支持枠のパターンをもつハードマスク17aを形成する。電子線描画は、両面アライナーを用いて、表面のアライメントマークを検出して位置合わせをして行う。ハードマスク17のエッチングは、例えばフロロカーボン系のガスを用いる。その後、レジストを除去する。
次に、図13(d)に示すように、ハードマスク17aをエッチングマスクとして、エッチングストッパ膜16に達するまでシリコン基板12aをエッチングして、梁12−1,12−2および支持枠12を形成する。シリコン基板12aのエッチングは、例えば塩素系ガスを用いる。
次に、図13(e)に示すように、SOI基板の表面側(パターン形成用薄膜13a側)におけるハードマスク17上に、レジスト塗布、電子線描画および現像を行い、レジストをエッチングマスクとしてハードマスク17をドライエッチングすることにより、露光領域となる部分のハードマスク17を除去する。電子線描画は、両面アライナーを用いて、表面のアライメントマークを検出して位置合わせをして行う。ハードマスク17のエッチングは、例えばフロロカーボン系のガスを用いる。その後、レジストを除去する。
本実施形態では、上記の工程により作製されたものをマスクブランクスとして、在庫に用意しておく。なお、本願明細書では、パターン形成用薄膜13aのうち、梁12−1,12−2により区画された領域をパターン形成部13と定義する。そして、図10および図11を参照して説明したように、設計パターンから用意された描画用データを元に以下の工程を行う。
すなわち、図13(f)に示すように、既に用意したマスクブランクスのパターン形成用薄膜13a上に、レジスト塗布、電子線描画および現像を行い、レジストをエッチングマスクとしてパターン形成用薄膜13aをドライエッチングすることにより、相補分割パターン等の孔14を形成する。パターン形成用薄膜13aのエッチングは、例えば塩素系ガスを用いる。その後、レジストを除去する。
電子線描画は、両面アライナーを用いて、表面のアライメントマークを検出して位置合わせをして行い、上述した描画用データを元に、相補分割パターンを電子線を用いて直接描画する。
最後に、梁12−1,12−2から露出したエッチングストッパ膜16をエッチングして除去し、さらにハードマスク17を除去することによりマスクが製造される。酸化シリコンからなるエッチングストッパ膜16のエッチングは、例えばフロロカーボン系ガスを用いる。
なお、上記したエッチングガスの種類は、各層のエッチングレートの違いを利用できるものであれば特に限定はない。例えば本例においてもフロロカーボン系ガスでもH2 ガスの流量比により、レジスト、窒化シリコン、酸化シリコンのそれぞれのエッチングレートが異なることを利用することができる。
後述する第2および第3実施形態で説明するように、本実施形態に係るマスクはチップサイズによらずデバイスパターンを配置することができる。
従って、図13(e)に示す工程までを予め済ませたものをマスクブランクスとして在庫に持つことが可能となり、チップサイズパターン決定後は図13(f)に示すパターン形成用薄膜13aへの相補パターンの孔14の形成工程のみをマスクブランクスに行うことで、最終的なマスクを作成することが可能となり、TATの大幅な短縮が可能となる。
これにより、他社である電子素子製造者の要求に応じてマスクブランクスあるいはマスクを対価と引き換えに提供するという、ビジネス形態をとることが容易となる。図14を用いて上記に関する具体例を説明する。
一つは、図14(a)に示すように、マスクブランクス製造者は電子素子製造者にマスクブランクスを提供するかわりに、対価を受け取る。
マスクブランクス製造者は本実施形態に係るマスクブランクスを在庫として持つことが可能となるので、電子素子製造者の依頼を受けてから直ぐにマスクブランクスを提供することが可能となる。
電子素子製造者も電子素子のデザイン決定後に、マスクブランクスを受け取り、図13(f)に示す工程を行うことにより最終マスクを作製し、最終マスクを用いて電子素子を製造することができる。
従って、電子素子のデザイン決定から最終マスクを用いての電子素子の製造までを短期間で行うことができる。
あるいは、図14(b)に示すように、マスク製造者は本実施形態に係るマスクブランクスを在庫として用意しておき、電子素子製造者にマスクを提供するかわりに、対価を受け取る。
マスク製造者は本実施形態に係るマスクブランクスを在庫として用意しておき、電子素子製造業者の依頼を受けてから直ぐに、図13(f)に示す工程を行うことによりマスクを作製して提供することが可能となる。
電子素子製造者も電子素子のデザイン決定後に、当該電子素子のデザインをマスク製造者に提供して、作製された最終マスクを受け取り、最終マスクを用いて電子素子を製造することができる。
従って、電子素子のデザイン決定から最終マスクを用いての電子素子の製造までを短期間で行うことができる。
(第2実施形態)
第1実施形態の説明は、3分割された各露光領域11−1,11−2,11−3のy方向の寸法が有効露光領域のy方向の寸法の整数倍(特に等しい場合について説明したが、整数倍でも同じである)の場合のパターン配置の例および露光方法について適用されるが、本実施形態では、整数倍ではない場合におけるマスクへのパターン配置の例および露光方法について説明する。
図15に示すように、まず、マスクの各露光領域11−1,11−2,11−3のy方向の長さが13mmであり、露光領域11−1,11−2,11−3のy方向の間隔、すなわちx方向に延びる梁12−1の幅が0.5mmである場合について説明する。この場合において、y方向の長さが10mmであるチップを露光する場合について説明する。なお、x方向に関しては任意のチップサイズに適用可能なことは図5により明らかであることから、図示の簡略化のため各露光領域11−1,11−2,11−3内に配置されたy方向に延びる梁12−2は省略してある。本実施形態に係る露光方法では、梁12−1の部分は非露光領域となることから、この部分の幅をできるだけ狭くすることが好ましい。
図16に、本実施形態に係るマスクへのチップパターンの配置例を示す。
図16に示すように、第1の露光領域11−1内の有効露光領域A、第2の露光領域11−2内の有効露光領域B、第3の露光領域11−3の有効露光領域C1,C2にパターンを配置する。なお、有効露光領域C1とC2は、重なって露光されるものではないため、1つの有効露光領域として数えるものとする。従って、本実施形態に係るマスクも本発明の3つの有効露光領域を有するマスクに含まれる。
有効露光領域Aは、第1の露光領域11−1の下辺からy方向における長さがチップの長さと同じ10mmとなるようにする。
有効露光領域Bは、第2の露光領域11−2の上辺からy方向における長さがチップの長さと同じ10mmとなるようにする。
第3の露光領域11−3には、2つの有効露光領域C1,C2が配置される。
有効露光領域C1は、第3の露光領域11−3の上辺からy方向における長さが7mmとなるようにする。有効露光領域C2は、有効露光領域C1とはy方向に0.5mmの間隔を空けて設けられ、y方向における長さが3mmになるようにする。有効露光領域C1と有効露光領域C2との間隔を0.5mmだけ空けるとは、この部分に梁を配置するわけではなく、パターンを形成しないという意である。
電子ビーム2による走査の後の、マスクあるいはウェーハのy方向における移動距離は、y方向におけるチップサイズに梁の幅を加えた10.5mmとする。
図17に、上記の距離で移動させた場合における各露光工程でのウェーハとマスクとの位置関係を示す。図18は、図17のD部分における詳細を示す図である。マスクはウェーハに対して同一ライン上を移動しているが、図17および図18では説明の便宜上ずらして図示している。
図18において1回目の露光の際の有効露光領域Aの上辺の位置をベースラインBLとして、この位置を0mmと定義する。2回目の露光においては、チップサイズに梁12−1の幅を加えた10.5mm移動することから、有効露光領域Bの上辺はベースラインに揃うこととなる。これにより、有効露光領域Aと有効露光領域Bの全てのパターンが露光される。
3回目および4回目の露光により、有効露光領域C1,C2の全てのパターンが隙間なく露光されるためには、図18に示す3回目の露光における有効露光領域C1の上辺の位置をαとし、4回目の露光における有効露光領域C2の下辺の位置をβとした場合に、α=βである必要がある。ここで、有効露光領域C2のy方向における長さは3mmであることから、α=β=−3mmであればよい。
これについて検討すると、有効露光領域C1の上辺は、1回目の露光の際には、ベースラインから−10(有効露光領域Aのy方向長さ)−0.5(梁のy方向の幅)−13(第2の露光領域のy方向長さ)−0.5(梁のy方向の幅)=−24mmに位置している。そして、1回の移動量はy方向に+10.5mmであり、3回目の露光の際には、2回移動することから、−24mm+(10.5×2)=−3mm=αとなり、上記の条件を満たしている。
また、有効露光領域C2の下辺は、一回目の露光の際には、ベースラインから−24(有効露光領域C1の上辺の位置)−7(有効露光領域C1のy方向長さ)−0.5(有効露光領域C1,C2間の間隔)−3(有効露光領域C2のy方向長さ)=−34.5mmに位置している。そして、1回の移動量はy方向に+10.5mmであり、4回目の露光の際には、3回移動することから、−34.5mm+(10.5×3)=−3mm=βとなり、上記の条件を満たしている。
以上をまとめて、チップサイズを一般化した場合におけるパターンの分割方法および移動距離は、図19のように示される。まず、各露光領域11−1,11−2,11−3のy方向における長さをLAとし、各露光領域11−1,11−2,11−3のy方向における間隔(梁12−1のy方向幅)をLSとし、チップのy方向における長さをLCとする。なお、各有効露光領域A,B,C1,C2のx方向における長さは、チップのx方向における長さと等しくする。
この場合に、露光毎のy方向における移動距離はLC+LSとする。
そして、有効露光領域Aは、第1の露光領域11−1の下辺からy方向における長さがチップの長さと同じLCになるようにする。
有効露光領域Bは、第2の露光領域11−2の上辺からy方向における長さがチップの長さと同じLCになるようにする。
有効露光領域C1と有効露光領域C2はLSだけ間隔を空けて配置し、有効露光領域C1のy方向長さをLBとし、有効露光領域C2のy方向長さをLTとすると以下のように規定される。
図18に示すように、2回目の露光の際の有効露光領域Bの下辺の位置と、3回目の露光の際の有効露光領域C1の下辺の位置が揃っている必要があることから、有効露光領域Bの下辺から有効露光領域C1の下辺までの長さが1回の移動距離のLC+LSである必要がある。
従って、(LA−LC)+LS+LB=LC+LSとなり、LB=LC−(LA−LC)となる。また、LB+LT=LCより、LT=LC−LBとなる。
以上のように、3分割された各露光領域11−1,11−2,11−3のy方向の長さがチップのy方向の長さの整数倍(等しい場合も含む)ではない場合においても、第3の露光領域11−3を有効露光領域C1,C2に分割して、4重露光を行うことにより、チップに相補パターンを転写することができる。上記したように、この場合におけるパターンの配置および分割方法や移動距離は、チップサイズに応じて決まる。
従って、図13(e)までの工程を経たマスクブランクスは、どのチップサイズに対しても適用可能となる。ここで、図18に示すように1回目の露光における有効露光領域Aの上辺位置と、2回目の露光における有効露光領域Aの下辺位置とは梁12−1の幅分だけずれている。すなわち、本実施形態におけるパターンの配置および露光方法では、梁12−1の存在する箇所は非露光領域となることから、この部分をできるだけ狭くすることが好ましい。
(第3実施形態)
本実施形態では、3分割された各露光領域11−1,11−2,11−3のy方向の寸法が有効露光領域のy方向の寸法の整数倍(等しい場合も含む)でない場合において、図15に示す梁12−1の部分を非露光領域とすることのないパターン配置の例および露光方法について説明する。
第2実施形態と同様に、図15に示すように、まず、マスクの各露光領域11−1,11−2,11−3のy方向の長さが13mmであり、露光領域11−1,11−2,11−3のy方向の間隔、すなわちx方向に延びる梁12−1の幅が0.5mmである場合について説明する。この場合において、y方向の長さが10mmであるチップを露光する場合について説明する。なお、x方向に関しては任意のチップサイズに適用可能なことは図5により明らかであることから、図示の簡略化のため各露光領域11−1,11−2,11−3内に配置されたy方向に延びる梁12−2は省略する。
図20に、本実施形態に係るマスクへのチップパターンの配置例を示す。
図20に示すように、第1の露光領域11−1内の有効露光領域A、第2の露光領域11−2内の有効露光領域B1,B2、第3の露光領域11−3の有効露光領域C1,C2にパターンを配置する。なお、有効露光領域B1,B2は、重なって露光されるものではないため、1つの有効露光領域として数えるものとする。有効露光領域C1,C2についても同様である。従って、本実施形態に係るマスクも本発明の3つの有効露光領域を有するマスクに含まれる。
有効露光領域Aは、第1の露光領域11−1の下辺からy方向における長さがチップの長さと同じ10mmとなるようにする。
第2の露光領域11−2には、分割された有効露光領域B1,B2が配置される。
有効露光領域B1は、第2の露光領域11−2の上辺からy方向における長さがチップの長さ10mmから梁12−1の幅0.5mmを引いた9.5mmになるようにする。
有効露光領域B2は、有効露光領域B1に間隔を空けずに隣接しておりy方向の長さが0.5mmになるようにする。
第3の露光領域11−3には、分割された有効露光領域C1と有効露光領域C2が配置される。
有効露光領域C1は、第3の露光領域11−3の上辺からy方向における長さが6mmとなるようにする。
有効露光領域C2は、有効露光領域C1に間隔を空けずに隣接しており、y方向における長さが4mmになるようにする。
電子ビーム2による走査の後の、マスクあるいはウェーハのy方向における移動距離は、y方向におけるチップサイズの10mmとする。
図21に、上記の距離で移動させた場合における各露光工程でのウェーハとマスクとの位置関係を示す。図22は、図21のD部分における詳細を示す図である。マスクはウェーハに対して同一ライン上を移動しているが、図21および図22では説明の便宜上ずらして図示している。
図22において1回目の露光の際の有効露光領域Aの上辺の位置をベースラインBLとして、この位置を0mmと定義する。2回目の露光においては、チップのy方向長さである10mmだけ移動させることから、有効露光領域Bの上辺はベースラインから梁12−1の幅に起因する−0.5mmの位置となる。これにより、梁12−1の部分を除いた有効露光領域B1のパターンが露光される。
3回目および4回目の露光により、有効露光領域C1,C2の全てのパターンが隙間なく露光されるためには、図22に示す3回目の露光における有効露光領域C1の上辺の位置をαとし、4回目の露光における有効露光領域C2の下辺の位置をβとした場合に、α=βである必要がある。ここで、有効露光領域C2のy方向における長さは4mmであることから、α=β=−4mmであればよい。また、α=−4mmのときには、有効露光領域B2の上辺と有効露光領域C1の上辺との距離が4mmであることから、3回目の露光の際に有効露光領域B2の上辺がベースラインBLに揃うこととなる。すなわち、3回目の露光の際に、2回目の露光では露光されなかった梁12−1の存在する箇所に有効露光領域B2のパターンが露光される。
これについて検討すると、有効露光領域C1の上辺は、一回目の露光の際には、ベースラインから−10(有効露光領域Aのy方向長さ)−0.5(梁のy方向の幅)−13(第2の露光領域のy方向長さ)−0.5(梁のy方向の幅)=−24mmに位置している。そして、1回の移動量はy方向に+10mmであり、3回目の露光の際には、2回移動することから、−24mm+(10×2)=−4mm=αとなり、上記の条件を満たしている。
また、有効露光領域C2の下辺は、一回目の露光の際には、ベースラインから−24(有効露光領域C1の上辺の位置)−6(有効露光領域C1のy方向長さ)−4(有効露光領域C2のy方向長さ)=−34mmに位置している。そして、1回の移動量はy方向に+10mmであり、4回目の露光の際には、3回移動することから、−34mm+(10×3)=−4mm=βとなり、上記の条件を満たしている。
以上をまとめて、チップサイズを一般化した場合におけるパターンの分割方法および移動距離は、図23のように示される。まず、各露光領域11−1,11−2,11−3のy方向における長さをLAとし、各露光領域11−1,11−2,11−3のy方向における間隔(梁12−1のy方向幅)をLSとし、チップのy方向における長さをLCとする。なお、各有効露光領域A,B1,B2,C1,C2のx方向における長さは、チップのx方向における長さと等しくする。
この場合に、露光毎のy方向における移動距離はLCとする。
そして、有効露光領域Aは、第1の露光領域11−1の下辺からy方向における長さがチップの長さと同じLCとなるようにする。
有効露光領域B1は、第2の露光領域11−2の上辺からのy方向における長さLMがチップのy方向長さLCから梁12−1のy方向幅LSだけ引いたLC−LS(=LM)になるようにする。有効露光領域B2は有効露光領域B1に間隔を空けずに隣接して配置し、y方向における長さを梁12−1のy方向幅LSと等しくなるようにする。
有効露光領域C1と有効露光領域C2は、間隔を空けずに隣接して配置し、有効露光領域C1のy方向長さをLBとし、有効露光領域C2のy方向長さをLTとすると以下のように規定される。
図22に示すように、2回目の露光の際の有効露光領域B1の下辺の位置と3回目の露光の際の有効露光領域C1の下辺の位置が揃っている必要があることから、有効露光領域B1の下辺から有効露光領域C1の下辺までの長さが1回の移動距離のLCである必要がある。
従って、LS+(LA−LC)+LS+LB=LCとなり、LB=LC−(LA−LC)−2LSとなる。また、LB+LT=LCより、LT=LC−LBとなる。
以上のように、3分割された各露光領域11−1,11−2,11−3のy方向の寸法が有効露光領域のy方向の寸法(チップのy方向の寸法と同じ)の整数倍(等しい場合も含む)ではない場合においても、第2の露光領域11−2に分割された有効露光領域B1,B2を設け、第3の露光領域11−3に分割された有効露光領域C1,C2を設けて、4重露光を行うことにより、チップに相補パターンを転写することができる。上記したように、この場合におけるパターンの配置および分割方法や移動距離は、チップサイズに応じて決まる。
従って、図13(e)までの工程を経たマスクブランクスは、どのチップサイズに対しても適用可能となる。ここで、図22に示すように1回目の露光における有効露光領域Aの上辺位置と、2回目の露光における有効露光領域Aの下辺位置とはベースラインBL上に揃うこととなる。すなわち、本実施形態におけるパターンの配置および露光方法では、梁12−1の存在する箇所は非露光領域とならずにパターンを転写することができ、梁12−1による影響をなくすことができる。
(第4実施形態)
第1から第3実施形態では、3つの露光領域11−1〜11−3がx方向に延びる梁12−1によって分離された構造をもつ例について説明したが、本実施形態では、露光領域は分離されておらず、露光対象となるチップサイズに合わせて露光領域内に有効露光領域を設ける例について説明する。
図24(a)は、本実施形態に係るマスクの上面から見た模式図である。
図24(a)に示すマスクは、例えばシリコンウェーハを用いて形成され、中央部には露光領域11が形成されており、露光領域11の周囲にはシリコンウェーハの膜厚に等しい支持枠12が形成されている。
図24(b)は、露光領域の要部拡大図である。
図24(b)に示すように、露光領域11には、端部が支持枠12と接続されたy方向に延びる梁12−2が複数設けられており、この梁12−2の間にストライプ状のパターン形成部13が形成される。
パターン形成部13のx方向における幅は、梁12−2のx方向における幅Hの2倍以上とし、本実施形態では例えば丁度2倍とする。図24においては、マスクの外周部の形状はシリコンウェーハを念頭に円形としたが、一般的なフォトマスクの用に矩形や他の形でも良い。
上記の1方向(x方向)に延びる梁12−2のみにより複数のパターン形成部13が区画された露光領域11内に、3つの有効露光領域11a−1,11a−2,11a−3が設けられる。有効露光領域とは、露光領域のうちパターンが形成される領域をいう。等倍露光では、マスクのパターンサイズとウエハのパターンサイズは等しいことから、有効露光領域の寸法はチップと等しいものとなる。以下、有効露光領域の寸法がチップの寸法と等しい等倍露光の場合を例に説明する。
各有効露光領域11a−1〜11a−3の梁12−2が、3つの有効露光領域11a−1〜11a−3を重ね合わせた際に、他の有効露光領域の梁12−2と重ならないように、露光領域11内に3つの有効露光領域11a−1〜11a−3が設定される。このような条件を満たす例として、例えば、露光領域内11に、有効露光領域11a−1,11a−2,11a−3が、y方向にいくに従って梁12−2の幅Hだけずれてそれぞれ配置される。
図25は、図24(b)のように設定された3つの有効露光領域11a−1〜11a−3を取り出し、左右を合わせて配置した図である。
図25に示すように、3つの有効露光領域11a−1〜11a−3が重ね合わさった場合には、一つの有効露光領域内におけるy方向に延びる梁12−2は、他の2つの有効露光領域内におけるy方向に延びる梁12−2に重ならない位置に配置されることがわかる。
従って、任意のどの位置においても2つの有効露光領域のパターン形成部13にパターンを配置することができる。この結果、第1実施形態と同様に全ての領域に2重相補露光が可能となる。
次に、上記のマスクを用いたウェーハへの露光方法について図26および図27を参照して説明する。
図26に示すように、本実施形態に係る露光方法においても、第1実施形態と同様に、x方向に電子ビーム2を走査しながらy方向に電子ビーム2をずらしていくことで3つの有効露光領域11a−1,11a−2,11a−3の全てを走査する。
例えば、図27(a)の太線で示すようにウェーハWに対して3つの有効露光領域11a−1〜11a−3を位置合わせして、3つの有効露光領域11a−1〜11a−3を露光する。
この電子ビーム2の走査による露光が終了した後に、図27(b)に示すように、+y方向に有効露光領域11a−1〜11a−3のy方向寸法分だけ、かつ+x方向に梁12−2の幅H分だけ有効露光領域11a−1〜11a−3が移動するように、マスクあるいはウェーハWを移動させる。その後、上記と同様に3つの有効露光領域11a−1〜11a−3の全てを電子ビーム2により走査する(ステップアンドリピート露光)。
同様にして、電子ビーム2の走査による露光が終了した後に、図27(c)に示すように、+y方向に有効露光領域11a−1〜11a−3のy方向寸法分だけ、かつ+x方向に梁12−2の幅H分だけ有効露光領域11a−1〜11a−3が移動するように、マスクあるいはウェーハWを移動させる。その後、上記と同様に3つの有効露光領域11a−1〜11a−3の全てを電子ビーム2により走査する。
以上により、例えば図27(a)〜図27(c)の斜線部で示すチップChに3重露光が行われてパターンが形成される。上記したステップアンドリピート露光を続けて全てのチップChにパターンを露光した後、現像してレジストパターンを形成し、当該レジストパターンをエッチングマスクとして被加工膜をパターン加工することにより、パターンが形成される。
上記の本実施形態に係るマスクを用いた露光工程を経ることにより、ウェーハ(電子素子搭載基板)Wには、図27(a)に示すように、y方向に並んだチップChがx方向に梁12−2の幅Hだけ順にずれてチップChが形成される。
各チップの積層パターンが最終的に作製された後に、各チップを分離するダイシング工程が存在するが、このダイシング工程は以下のように行う。
すなわち、図28(b)に示すように、x方向に平行で等間隔な境界線DL1が引けるため、この境界線DL1に沿って、高速に回転するブレードによりウェーハWをダイシングする。これにより、x方向に並ぶチップ列が得られる(図では6列)。なお、このダイシングにより、y方向の最上部と最下部に位置し、チップ列を形成しない単独のチップCh1,Ch2は切り離される。
次に、図29(a)に示すように、分割された各チップ列のx方向におけるずれを解消するため、チップ列をx方向に移動させる。これは、各チップ列に対応して矢印方向に独立制御可能なステージにより実現される。
これにより、図29(b)に示すように、各チップ列をまたがる、y方向に平行で等間隔な境界線DL2が引けるため、この境界線DL2に沿って、高速に回転するブレードによりウェーハWをダイシングする。これにより、個々のチップChに分断される。
上記の本実施形態に係るマスクによれば、製造対象となるチップの設計パターンが決定した後に、露光領域に3つの有効露光領域11a−1〜11a−3を設け、3つの有効露光領域を重ねた際に1の有効露光領域の梁12−2が他の有効露光領域の梁12−2と重ならないようにすることにより、チップサイズにかかわらず単純な露光方法を採用することができる。従って、図24に示すステンシルマスクにパターンが形成されていない状態のマスクブランクスは、任意のチップサイズに適用することができ、汎用性が向上する。その他、第1実施形態に係るマスクの説明が同様に本実施形態に係るマスクについても適用され、同様の効果を奏することができる。
また、上記の本実施形態に係るマスクを電子素子の製造方法の露光工程に使用することにより、y方向(第1の方向)に並んだ複数の電子素子が、互いにx方向(第2の方向)に一定量だけずれて配置された電子素子搭載基板が得られる。
なお、ウェーハW裏面を研磨して薄型のチップを得たい場合には、ウェーハWの裏面を薄く削った後にダイシングすると薄く削ったウェーハは割れやすいため、厚いウェーハの状態で任意の厚さ分だけ切り込んだ後に、裏面研削する先ダイシング法を採用することができる。
なお、上記のようにしてダイシングする以外にも、多光子吸収を起こさせる条件でかつウェーハWの内部に焦光点を合わせて、パルスレーザ光をウェーハWのダイシングラインに照射することによりダイシングするステルスダイシング(SD:Stealth Dicing) を用いることもできる(特許文献4参照)。
本発明は、上記の実施形態の説明に限定されない。
例えば、本実施形態では、マスクの製造方法の一例について説明したが、これに限られるものではない。また、第2および第3実施形態において、3分割された各露光領域11−1,11−2,11−3のy方向の長さがチップのy方向の長さの整数倍(等しい場合も含む)ではない場合におけるパターンの配置や露光方法について説明したが、種々の変更が可能である。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
第1〜第4実施形態に係る露光装置の概略構成図である。 図2(a)は、第1〜第3実施形態に係るマスクの上面から見た模式図であり、図2(b)は、図2(a)の露光領域の拡大図である。 本実施形態に係るマスクを用いたウェーハへの露光方法について説明するための図である。 本実施形態に係るマスクを用いたウェーハへの露光方法について説明するための図である。 マスクにより露光される領域をa〜cに分割して、個々の領域a〜cの露光の様子を説明するための図である。 マスクとウェーハのアライメント方法を説明するための図である。 アライメント光学系の配置を示す図である。 比較例におけるマスクの斜視図である。 図9(a)は比較例におけるアライメント光学系の配置を示す図であり、図9(b)は上記のアライメント光学系による問題点を指摘するための図である。 相補分割が必要なパターンの一例を示す図である。 設計パターンから描画用パターンを作製する際のパターンの配置方法を説明するためのフロー図である。 第1〜第4実施形態に係るマスクおよびマスクブランクスの製造方法を説明するための工程断面図である。 第1〜第4実施形態に係るマスクおよびマスクブランクスの製造方法を説明するための工程断面図である。 本実施形態に係るマスクブランクスを用いたビジネス形態を説明するための図である。 第2実施形態に係るマスクのサイズの一例を示す図である。 第2実施形態に係るマスクのパターンの配置を説明するための図である。 第2実施形態に係るマスクを用いた露光において、マスクとウェーハとの位置関係を示す図である。 図17のD部における詳細を示す図である。 第2実施形態に係るマスクにおいて、チップサイズを一般化した場合におけるパターンの分割方法および移動距離を説明するための図である。 第3実施形態に係るマスクのパターンの配置を説明するための図である。 第3実施形態に係るマスクを用いた露光において、マスクとウェーハとの位置関係を示す図である。 図21のD部における詳細を示す図である。 第3実施形態に係るマスクにおいて、チップサイズを一般化した場合におけるパターンの分割方法および移動距離を説明するための図である。 (a)は第4実施形態に係るマスクの上面から見た模式図であり、(b)は露光領域の要部拡大図である。 第4実施形態に係るマスクの3つの有効露光領域を取り出し、左右を合わせて配置した図である。 第4実施形態に係るマスクを用いたウェーハへの露光方法について説明するための図である。 第4実施形態に係るマスクを用いたウェーハへの露光方法について説明するための図である。 第4実施形態に係るマスクを用いたウェーハへの露光後の、ダイシング方法について説明するための図である。 第4実施形態に係るマスクを用いたウェーハへの露光後の、ダイシング方法について説明するための図である。
符号の説明
1…露光装置、2,2a,2b,2c…電子線、3…電子銃、4…アパーチャ、5…コンデンサレンズ、6,7…主偏向器、8,9…微調整用偏向器、10…マスク(ステンシルマスク)、10a…マスクブランクス、11…露光領域、11−1…第1の露光領域、11−2…第2の露光領域、11−3…第3の露光領域、12…支持枠、12−1,12−2…梁、12a…シリコン基板、13…パターン形成部、13−1,13−2…パターン形成用薄膜、13a…パターン形成用薄膜、14…孔、14a…ドーナツ状パターン、14b…リーフ状パターン、14a−1,14a−2,14b−1,14b−2…パターン、15…アライメント光透過用貫通孔、16…エッチングストッパ膜、17…ハードマスク、20X1,20X2,20Y1,20Y2…アライメント光学系、A,B,B1,B2,C1,C2…領域、101…露光領域、102…梁、103…パターン形成部、X1,X2,Y1,Y2…アライメント光学系、R…レジスト、W…ウェーハ、Ch…チップ、WA…ウェーハアライメントマーク、MA…マスクアライメントマーク、LM,LW…アライメント光

Claims (18)

  1. 第1の方向に伸び一定間隔を空けて複数配置された第1の梁部と、
    前記第1の梁部の間であって、被露光体へ転写するパターンの孔が形成された複数のパターン形成部と、
    を有する露光領域を備え、
    前記露光領域は、実質的に前記パターンが形成される3つの有効露光領域を含み、
    各有効露光領域の前記第1の梁部は、3つの前記有効露光領域を重ね合わせた際に、他の前記有効露光領域の前記第1の梁部と重ならない位置にそれぞれ配置されている
    マスク。
  2. 前記露光領域は、前記第1の方向と交わる第2の方向に延びる第2の梁部により3つの領域に分割され、かつ、分割された各領域の前記第1の梁部は、前記第1の方向に延長した場合に他の露光領域の前記第1の梁部と互いに重ならないように配置されており、
    前記分割された各領域内に各有効露光領域が設定される
    請求項1記載のマスク。
  3. 前記分割された各領域の前記第1の方向の寸法が、前記有効露光領域の前記第1の方向の寸法の整数倍に規定されている
    請求項2記載のマスク。
  4. 前記有効露光領域は、前記露光領域内に前記第1の方向に並んで配置され、かつ、前記有効露光領域を重ね合わせた際に、他の前記有効露光領域の前記第1の梁部と重ならないように前記第2の方向に一定量だけずれて配置されている
    請求項1記載のマスク。
  5. 第1の方向に伸び一定間隔を空けて複数配置された第1の梁部と、
    前記第1の梁部の間であって、被露光体へ転写するパターンの孔が形成され得る複数のパターン形成部と、
    を有する露光領域を備え、
    前記露光領域は、前記第1の方向と交わる第2の方向に延びる第2の梁部により3つの領域に分割され、かつ、分割された各領域の前記第1の梁部は、前記第1の方向に延長した場合に他の露光領域の前記第1の梁部と互いに重ならないように配置されている
    マスクブランクス。
  6. 第1の方向に伸び一定間隔を空けて複数配置された第1の梁部と、
    前記第1の梁部の間であって、被露光体へ転写するパターンの孔が形成され得る複数のパターン形成部と、
    を有する露光領域を備え、
    前記露光領域は、前記第1の梁部のみにより前記パターン形成部が区画されている
    マスクブランクス。
  7. 荷電粒子線の照射部と、前記照射部により照射された前記荷電粒子線の経路に設けられたマスクとを有する露光装置であって、
    前記マスクは、
    第1の方向に伸び一定間隔を空けて複数配置された第1の梁部と、
    前記第1の梁部の間であって、被露光体へ転写するパターンの孔が形成された複数のパターン形成部と、
    を有する露光領域を備え、
    前記露光領域は、実質的に前記パターンが形成される3つの有効露光領域を含み、
    各有効露光領域の前記第1の梁部は、3つの前記有効露光領域を重ね合わせた際に、他の前記有効露光領域の前記第1の梁部と重ならない位置にそれぞれ配置されている
    露光装置。
  8. 前記露光領域は、前記第1の方向と交わる第2の方向に延びる第2の梁部により3つの領域に分割され、かつ、分割された各領域の前記第1の梁部は、前記第1の方向に延長した場合に他の露光領域の前記第1の梁部と互いに重ならないように配置されており、
    前記分割された各領域内に各有効露光領域が設定される
    請求項7記載の露光装置。
  9. 前記有効露光領域は、前記露光領域内に前記第1の方向に並んで配置され、かつ、前記有効露光領域を重ね合わせた際に、他の前記有効露光領域の前記第1の梁部と重ならないように前記第2の方向に一定量だけずれて配置されている
    請求項7記載の露光装置。
  10. 前記被露光体および前記マスクには、それぞれ位置合わせマークが形成されており、
    前記第1の梁部の延びる前記第1の方向から前記被露光体および前記マスクのそれぞれの前記位置合わせマークを観察して、前記マスクと前記被露光体の位置合わせを行うアライメント光学系をさらに有する
    請求項7記載の露光装置。
  11. 第1の方向に伸び一定間隔を空けて複数配置された第1の梁部と、
    前記第1の梁部の間であって、被露光体へ転写するパターンの孔が形成された複数のパターン形成部と、
    を有する露光領域を備え、
    前記露光領域は、実質的に前記パターンが形成される3つの有効露光領域を含み、
    各有効露光領域の前記第1の梁部が、3つの前記有効露光領域を重ね合わせた際に、他の前記有効露光領域の前記第1の梁部と重ならない位置にそれぞれ配置された、
    マスクを用い、
    前記マスクの全ての前記有効露光領域に荷電粒子線を照射する荷電粒子線照射工程と、
    被露光体との相対位置を移動させる移動工程と、
    を繰り返し行い、前記被露光体に前記マスクの全ての有効露光領域が重ね合わさるように露光する
    露光方法。
  12. 前記露光領域は、前記第1の方向と交わる第2の方向に延びる第2の梁部により3つの領域に分割され、かつ、分割された各領域の前記第1の梁部は、前記第1の方向に延長した場合に他の露光領域の前記第1の梁部と互いに重ならないように配置されており、
    前記分割された各領域内に各有効露光領域が設定される
    請求項11記載の露光方法。
  13. 前記分割された各領域の前記第1の方向の寸法が、前記有効露光領域の前記第1の方向の寸法の整数倍に規定されており、
    前記相対位置を移動させる際に、前記第1の方向における分割された各領域の寸法と、前記第2の梁部の幅とを足した距離だけ移動させて、前記被露光体に3重露光を行う
    請求項12記載の露光方法。
  14. 前記有効露光領域は、前記露光領域内に前記第1の方向に並んで配置され、かつ、前記有効露光領域を重ね合わせた際に、他の前記有効露光領域の前記第1の梁部と重ならないように前記第2の方向に一定量だけずれて配置されており、
    前記相対位置を移動させる際に、前記第1の方向の有効露光領域の寸法だけ前記第1の方向に移動させ、かつ、前記一定量だけ前記第2の方向に移動させて、前記被露光体に3重露光を行う
    請求項11記載の露光方法。
  15. 基板に被加工膜を形成する工程と、前記被加工膜上に感光膜を形成する工程と、前記感光膜に対しマスクのパターンを露光する工程と、パターン露光された感光膜をエッチングマスクとして前記被加工膜をエッチングすることにより前記被加工膜をパターン加工する工程とを繰り返すことにより、パターンの層を形成する電子素子の製造方法であって、
    第1の方向に伸び一定間隔を空けて複数配置された第1の梁部と、
    前記第1の梁部の間であって、前記感光膜へ転写するパターンの孔が形成された複数のパターン形成部と、
    を有する露光領域を備え、
    前記露光領域は実質的に前記パターンが形成される3つの有効露光領域を含み、
    各有効露光領域の前記第1の梁部は、3つの前記有効露光領域を重ね合わせた際に、他の前記有効露光領域の前記第1の梁部と重ならない位置にそれぞれ配置されている
    マスクを用い、
    前記感光膜に対し前記マスクのパターンを露光する工程において、
    前記マスクの全ての前記有効露光領域に荷電粒子線を照射する荷電粒子線照射工程と、
    前記感光膜との相対位置を移動させる移動工程と、
    を繰り返し行い、前記感光膜に前記マスクの全ての有効露光領域が重ね合わさるように露光する
    電子素子の製造方法。
  16. 前記有効露光領域が、前記露光領域内に前記第1の方向に並んで配置され、かつ、前記有効露光領域を重ね合わせた際に、他の前記有効露光領域の前記第1の梁部と重ならないように前記第2の方向に一定量だけずれて配置された前記マスクを用いる
    請求項15記載の電子素子の製造方法。
  17. 前記基板に複数の電子素子のパターンの層を形成した後に、各電子素子間にレーザを照射することによりダイシングを行う
    請求項16記載の電子素子の製造方法。
  18. 基板に被加工膜を形成する工程と、前記被加工膜上に感光膜を形成する工程と、前記感光膜に対しマスクのパターンを露光する工程と、パターン露光された感光膜をエッチングマスクとして前記被加工膜をエッチングすることにより前記被加工膜をパターン加工する工程と、を繰り返すことにより形成されたパターンの層をもつ電子素子を複数搭載する電子素子搭載基板であって、
    第1の方向に伸び一定間隔を空けて複数配置された第1の梁部と、
    前記第1の梁部の間であって、前記感光膜へ転写するパターンの孔が形成された複数のパターン形成部と、
    を有する露光領域を備え、
    前記露光領域は実質的に前記パターンが形成される3つの有効露光領域を含み、
    各有効露光領域の前記第1の梁部は、3つの前記有効露光領域を重ね合わせた際に、他の前記有効露光領域の前記第1の梁部と重ならない位置にそれぞれ配置されている
    マスクを用い、
    前記感光膜に対し前記マスクのパターンを露光する工程において、
    前記マスクの全ての前記有効露光領域に荷電粒子線を照射する荷電粒子線照射工程と、
    前記感光膜との相対位置を移動させる移動工程と、
    を繰り返し行い、前記感光膜に前記マスクの全ての有効露光領域が重ね合わさるように露光することにより、第1の方向に並んだ複数の電子素子が、互いに第2の方向に一定量だけずれて配置された
    電子素子搭載基板。









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