JP2004172065A - ランプソケット及び照明器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】ランプ口金の誤装着を抑止できるランプソケットを得ることにある。
【解決手段】ソケット本体32は、先端に複数の挿入溝19が形成された突起部15を有するランプ口金13を着脱自在に装着させる。ランプソケット32本体は、突起部15が挿入される収納凹部39を有し、突起部15を収納凹部39に収納させた状態でランプ口金13を所定の方向に回転させて装着させる。回転体34は、円板状のベース51、及びこのベース51の一面に突設されてランプ口金13の挿入溝19に挿入される複数のリブ54を有する。回転体34は、ベース51の下面51bを収納凹部39の底面である下カバー33の上面33aに向けて、この収納凹部39内に回転自在に収納される。
【選択図】 図1
【解決手段】ソケット本体32は、先端に複数の挿入溝19が形成された突起部15を有するランプ口金13を着脱自在に装着させる。ランプソケット32本体は、突起部15が挿入される収納凹部39を有し、突起部15を収納凹部39に収納させた状態でランプ口金13を所定の方向に回転させて装着させる。回転体34は、円板状のベース51、及びこのベース51の一面に突設されてランプ口金13の挿入溝19に挿入される複数のリブ54を有する。回転体34は、ベース51の下面51bを収納凹部39の底面である下カバー33の上面33aに向けて、この収納凹部39内に回転自在に収納される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、片口金型ランプが着脱自在に装着されるランプソケット及びこのランプソケットを備えた照明器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
片口金型蛍光ランプにはFHTランプと称されるものがある。このFHTランプはランプ口金とこのランプ口金に取付けられた3つの略U字状の管体を連結してなる発光管とを具備している。このFHTランプに具備されるランプ口金は、上面に発光管が付設される基部、基部の下面より突設された断面四角形状の突起部、及び基部から下方へ突設された4本のランプピンを備えている。突起部の側面には係止部が突設されている。
【0003】
FHTランプに具備されるランプ口金やこのランプ口金が装着されるランプソケットの形状はIEC(国際電気標準会議)やJIS(日本工業規格)において規格化されている。例えば、使用電力が18WのFHTランプが備えるランプ口金はIEC60061のGX24q−2、使用電力が24W及び32WのFHTランプが備えるランプ口金はIEC60061のGX24q−3、使用電力が42WのFHTランプが備えるランプ口金はIECのGX24q−4によって規格化されている(図15(B)〜(D)参照。)。また、JISは多くの場合、このIECの規格を踏襲した形でランプ口金やランプソケットの形状を規格化している。
【0004】
図15(B)〜(D)に示すように、IECの規格では、FHTランプが具備するランプ口金の外形は略同形状とされている。そのため、使用電力が異なるFHTランプが誤装着されないように、ランプ口金の基部の側面には取付けるFHTランプの使用電力によって夫々異なる位置に誤装着防止用リブが設けられている。これに伴い、ランプソケットの収納凹部の内壁には、装着されるランプ口金の誤装着防止用リブに対応してリブ導入溝が形成されている。これにより、ランプ口金の誤装着防止用リブとランプソケットのリブ導入溝との位置が一致する、すなわち対応する正規の組合せであるランプ口金でなければランプソケットに装着されないようになっている。
【0005】
ところで、FHTランプをランプソケットに装着する場合、日本では、ランプ口金をランプソケットに挿入し、その後、ランプソケットに対してランプ口金を回転させることで、ランプ口金をランプソケットに係合させて装着するのが一般的である。FHTランプが着脱自在に装着されるランプソケットとしては、従来、以下のようなランプソケットが知られている。
【0006】
ランプソケットはソケット本体とソケットカバーとを備えている。ソケット本体の中央側にはランプ口金の突起部が差し込み可能な収納凹部が設けられている。収納凹部の内壁には突起部に突設された係止部が通る係止部挿入溝が設けられている。収納凹部の周囲にはランプピンが挿入可能なピン挿入孔が形成されている。収納凹部内には係止部と係合して突起部を収納凹部に対して抜け止めをする係止壁が設けられている。
【0007】
ソケットカバーはランプピンと電気的に接続するランプ端子を支持している。また、ソケットカバーには弾性接触係止バネが回転可能に配置されている。弾性接触係止バネは押し上げバネ部と回転係合部とを備えている。押し上げバネ部は、弾性接触係止バネの底面側よりも収納凹部の開口側へ切り起こされていて、ランプ口金の突起部の先端に弾性接触する。回転係合部は突起部に突設された係止部に対してランプ口金の回転方向に係合する。
【0008】
このランプソケットは、収納凹部の底面側に弾性接触係止バネが回転可能に配置され、且つ、ピン挿入孔の下側にランプ端子が配置されるようにして、ソケット本体にソケットカバーが取付けられて形成されている。
【0009】
このランプソケットは、以下のようにしてFHTランプを装着する。まず、ランプピンとピン挿入孔との位置を合わせて突起部を収納凹部に差し込む。このとき、係止部は係止挿入溝を通して弾性接触係止バネの回転係合部に挿入され、ランプピンはピン挿入孔される。突起部を押し上げバネに押し上げた状態でランプ口金をランプソケットに対して回転させると、弾性接触係合バネがランプ口金と同じ方向に回転して係止部を係止壁に導く。この状態でランプ口金から手を離すと、突起部は押し上げバネの弾性力でこの押し上げバネから離れる方向に付勢される。これにより、係止部が係止壁に押し当てられて係止部が収納凹部から抜け止めされ、同時に、ランプピンがランプ端子と電気的に接続される(例えば、特許文献1参照。)。
【0010】
また、FHTランプが着脱自在に装着されるランプソケットとしては、この他に、ソケット本体、係合手段、及び発音手段を備えたものが知られている。
【0011】
ソケット本体は、着脱自在に装着されるランプ口金を保持するものであり、中央部にランプ口金の突台部が収納される収納凹部が設けられている。収納凹部の内壁には、ランプ口金の突台部に突設された係止凸部が導入される突部導入溝縦溝と、この突部導入縦溝の下端から横方向に連続する突部係合横溝とが設けられている。
【0012】
係合手段は、この収納凹部の内壁に形成された凹凸係合部と、この凹凸係合部に係合する係合突起を有してソケット本体に対してランプ口金とともに回転する回転係合ばねとにより構成されている。この回転係合ばねは、弾性を有する金属板を加工して形成されていて、ソケット本体の収納凹部内に配設されている。
【0013】
発音手段は、ランプ口金に設けられた誤装着防止用リブと、正規の組合せではないランプ口金をランプソケットに対して所定方向に回転させたときに誤装着防止用リブと干渉してこのランプ口金が装着されるのを防止する一対の保護壁と、誤装着防止用リブで略反転動作させられる反転ばねとにより構成されている。反転ばねは、金属板により矩形状に形成されており、長手方向の一端部には両側に切り込みが入れられ且つ長手方向に延伸された動作片が設けられている。この反転ばねは動作片がソケット本体の上面側に突出するようにして突部導入溝縦内に設けられている。
【0014】
このランプソケットは、以下のようにしてランプを装着する。正規の組合せのランプ口金を備えるランプの場合、誤装着防止用リブは一対の保護壁の端部間に位置する。そして、ランプ口金をランプソケットに対して回転させると、誤装着防止用リブが反転ばねの動作片を押す。動作片が回転はねの死線を越えて反転動作し、反転ばねが突部導入縦溝の側面に衝突して衝突音を発する。また、このように、ランプ口金をランプソケットに対して所定方向に回転させることで、凹凸係合部と回転係合ばねとが係合し、ランプソケットにランプ口金が固定される。(例えば、特許文献2参照。)。
【0015】
【特許文献1】
特開平9−185979号公報(段落0013〜段落0021、図1)
【0016】
【特許文献2】
特開平9−185978号公報(段落0013〜段落0020,段落0026〜段落0027、図1,図11〜図13)
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、高照度のFHTランプの需要の高まりから57Wや75Wといった使用電力の大きいFHTランプが開発され、これに伴い、ランプ口金の基部の側面といった限られた領域内では夫々異なる位置に誤装着防止用リブを設けることが困難となった。そのため、少なくとも使用電力の小さいFHTランプが使用電力の大きいFHTランプに対応するランプソケットに誤装着されないようにランプ口金を規格化する必要が生じた。これは、使用電力の大さいFHTランプが使用電力の小さいFHTランプに対応するランプソケットに誤装着された場合は点灯しないので、誤装着に気づき易くしかも発熱したりFHTランプを破損させたりする等のおそれは無いが、使用電力の小さいFHTランプが使用電力の大きいFHTランプに対応するランプソケットに誤装着されると発熱したりFHTランプを破損させたりする等のおそれがあるためである。
【0018】
そこで、IECでは、使用電力が57WのFHTランプが備えるランプ口金を、IECのGX24q−1で規格化されているランプ口金の突起部の先端に一対の断面円弧状の挿入溝を設けることで、IECのGX24q−5として規格化した(図15(E)。)。同様に、使用電力が75WのFHTランプが備えるランプ口金を、IECのGX24q−2で規格化されているランプ口金の突起部の先端に一対の断面円弧状の挿入溝を設けることで、IECのGX24q−6として規格化した(図15(F)参照。)。そして、これに伴い、ランプソケットの収納凹部の底面にランプ口金の突起部に設けられた挿入溝に挿入されるリブを設けるようにした。
【0019】
これにより、例えば、使用電力が18WのFHTランプが備えるランプ口金が使用電力が75WのFHTランプを装着させるランプソケットに誤装着されることを抑制できる。このような背景から、今後、日本でも、収納凹部の底面にリブを設けたランプソケットの需要の高まりが予想される。
【0020】
しかし、上述のように、日本では、FHTランプをランプソケットに対して回転させることでランプ口金をランプソケットに係合させて装着するのが一般的である。特許文献1の技術では収納凹部の内底部に押し上げバネが設けられており、特許文献2の技術では収納凹部の底面に回転係止ばねが設けられている。そのため、特許文献1の技術や特許文献2の技術では、FHTランプをランプソケットに対して回転させても破損しないリブを収納凹部の底面に設けることは困難である。
【0021】
本発明が解決しようとする課題は、ランプ口金の誤装着を抑止できるランプソケット、及びこのランプソケットを備えた照明器具を得ることにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明のランプソケットは、先端に複数の挿入溝が形成された突起部を有するランプ口金が着脱自在に装着されるとともに、前記突起部が挿入される収納凹部を有し、前記突起部を前記収納凹部に収納させた状態で前記ランプ口金が所定方向に回転して装着されるソケット本体と、ベース及びこのベースの一面に突設されて前記挿入溝に挿入される複数のリブを有し、前記ベースの他面を前記収納凹部の底面に向けてこの収納凹部内に回転自在に収納された回転体と、を具備していることを特徴とする。
【0023】
本発明及び以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義及び技術的意味は以下の通りである。
【0024】
リブの数は挿入溝の数に合わせて形成すればよく、1つであっても複数であってもよい。この発明のランプソケットは、例えば、IECのGX24q−5、IECのGX24q−6、或いはIECのGX24q−7で規格化されたランプ口金(図15(E)〜(G)を着脱自在に装着させるランプソケットとして好適に用いることができる。これらの口金を着脱自在に装着させる場合、リブはこれらの規格化された口金の挿入溝に挿入されるように、円弧状に2つ形成すればよい。
【0025】
回転体は、例えば板状好ましくは略円板状のベースの一面に複数のリブを設けることで形成することができる。この回転体は、例えば、ベースの中心に丸孔を開けるとともに、収納凹部の底面に前記丸孔を通過してこのベースを回転自在に支持する爪部を設けることで実施することができる。
【0026】
請求項1の発明のランプソケットによれば、ランプ口金の突起部に設けられた挿入溝に挿入されるリブを有する回転体が収納凹部内に回転自在に収納されているため、突起部の先端に挿入溝が形成されていないランプ口金の誤装着を抑止できる。しかも、リブは回転体とともに回転自在であるため、ランプ口金をランプソケットに対して回転させることによるリブの破損を抑制できる。
【0027】
請求項2に係る発明のランプソケットは、前記収納凹部に挿入された前記突起部を反挿入方向に付勢するコイルばねが前記リブに沿って設けられていることを特徴とする。
【0028】
請求項2に係る発明では、コイルばねは、回転体から不用意に外れず、しかも弾性力を発現できる程度の締め圧となるように、リブの内面或いは外面に沿わせるように圧入するのが好ましい。
【0029】
請求項2の発明のランプソケットによれば、リブに沿って設けられたコイルばねが収納凹部に挿入された突起部を反挿入方向に付勢するので、装着後の蛍光ランプのがたつきを抑制することができる。
【0030】
請求項3に係る発明のランプソケットは、前記収納凹部の底面に、孔部又は突起からなる節度用固定係合部が設けられているとともに、前記回転体の他面に、前記ランプ口金を回転させて前記ソケット本体に装着したときに前記固定係合部と嵌合する突起又は孔部からなる節度用可動係合部が設けられていることを特徴とする
請求項3に係る発明では、節度用固定係合部及び節度用可動係合部の数は1つであっても複数であってもよい。
【0031】
請求項3の発明のランプソケットでは、リブに沿って設けられたコイルばねが収納凹部に挿入された突起部を反挿入方向に付勢するだけでなく回転体を収納凹部の底面側に付勢する。そのため、ランプ口金がランプソケットに正しく装着される位置までランプ口金をソケット本体に対して回転させると、固定係合部に可動係合部が嵌合して発音する。
【0032】
したがって、請求項3の発明のランプソケットによれば、ランプ口金がランプソケットに正しく装着されたことを容易に知ることができるので、蛍光ランプの不完全な装着を抑制することができる。
【0033】
請求項4に係る発明のランプソケットは、前記リブが先細形状に形成されていることを特徴とする。
【0034】
請求項4の発明では、リブは、幅方向の中心に向かって先細となる形状や、幅方向の中心からずれた位置に向かって先細となる形状に形成してもよい。また、リブは、ランプを装着するの回転方向の回転の進行側である幅方向一端側が最も高く、進行側とは反対側である幅方向他端側に向かうに従って高さが低くなるように傾斜させてもよい。
【0035】
請求項4の発明のランプソケットによれば、例えば、ランプソケットの収納凹部にランプ口金の突起部を収納させた際にリブの幅方向の中心位置が挿入溝の幅方向の中心位置からずれていても、先細形状のリブの先端は挿入溝の中心から一端側或いは他端側の何れかにずれた位置に挿入される。そして、突起部を収納凹部に挿入していくと、挿入溝の一方の側壁がリブの一方の側壁を押しながら、回転体をリブの中心位置と挿入溝の中心位置とが一致する状態まで回転させる。
【0036】
したがって、請求項4の発明のランプソケットによれば、ランプソケットの収納凹部にランプ口金の突起部を収納させた際にリブの中心位置と挿入溝の中心位置とにずれがあっても、ランプ口金をランプソケットに容易に装着することができる。
【0037】
請求項5に係る発明の照明器具は、器具本体と、先端に複数の挿入溝が形成された突起部を有するランプ口金及びこのランプ口金に取付けられた発光管を有する片口金型ランプと、前記器具本体に設けられた請求項1〜4の内のいずれか1項に記載のランプソケットと、を具備したことを特徴とする。
【0038】
器具本体は、新設のものであっても既設のものであってもよい。また、器具本体は、ダウンライト等の埋込器具や直付器具等であってもよい。
【0039】
請求項5の発明の照明器具によれば、請求項1〜4の内のいずれか1項に記載のランプソケットを具備しているため、このソケットランプが対応する使用電力の片口金型ランプとは異なる使用電力の片口金型ランプが誤装着されるのを抑制できる照明器具が得られる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図7を参照して本発明の第1の実施形態を説明する。
【0041】
本実施形態では、例えば、図15(F)に示すランプ口金13が取付けられた使用電力が75WのFHTランプ10が着脱自在に装着されるランプソケット30aを例にとって説明する。
【0042】
FHTランプ(以下、単にランプと言う)10は、図1及び図2等に示すように、ランプ口金13とこのランプ口金13に取付けられた発光管11とを備えている。発光管11は、3つの略U字状の管体12を連結してなる。ランプ口金13は、基部14、突起部15、及びランプピン16等を備えている。
【0043】
基部14は、例えば略円筒状に形成されていて、その上面14a(図1において上側)には発光管11が取付けられている。基部14の下面14b(図1において下側)には凸部17が突設されている。凸部17は、例えば断面四角形状に形成されていて、後述するランプソケット30aの回転部材31の嵌合凹部31aと嵌合する。この凸部17の対向する一対の側面には誤装着防止用リブ18が突設されている。
【0044】
ところで、このランプ10は使用電力が75Wのものであるため、ランプ口金13としては図15(F)に示す使用電力が75W用のランプ口金13が具備されている。したがって、誤装着防止用リブ18は、凸部17の対向する一対の側面(図15(F)において上下方向の一対の側面)の内の一方の側面(図15(F)において上側の側面)の中央部よりも一端側(図15(F)において右側)にずれた位置と他方の側面(図15(F)において下側の側面)の中央部よりも他端側(図15(F)において左側)にずれた位置とに設けられている。
【0045】
突起部15は凸部17の端面に突設されている。この突起部15は、例えば断面四角形状に形成されていて、その先端面15aには円弧状の一対の挿入溝19が形成されている。
【0046】
突起部15の一対の側面には一対の係止部30が夫々突設されている。この係止部30は、突起部15の先端側に向かうに従ってこの突起部15の側面に近づくように傾斜していて、その側面は略三角形状となっている。複数本、例えば2対4本のランプピン16は突起部15の周囲に設けられている。これらランプピン16は基部14の下面から下方に向かって突出している。
【0047】
次に、ランプソケット30aについて説明する。このランプソケット30aは、ランプ10を挿入し、その後、このランプ10をランプソケット30aに対して図5及び図6において正面から見て右回り(図1において上側から見て右回り)に角度θ1だけ回転させることでランプが着脱自在に装着されるように形成されている。
【0048】
ランプソケット30aは、図1〜図4等に示すように、回転部材31、ソケット本体32、下カバー33、回転体34、及びコイルばね35等を具備している。回転部材31、ソケット本体32、下カバー33、及び回転体34は合成樹脂等により夫々形成されている。なお、図2及び図3ではコイルばね35を省略して示している。
【0049】
回転部材31の内部には、ランプ口金13の凸部17が嵌合する嵌合凹部31aが形成されている。回転部材31の内壁には、凸部17を嵌合させたときに誤装着防止用リブ18が導入されるリブ導入溝36が形成されている。
【0050】
回転部材31の底部31bの略中央部には、ランプ口金13の突起部15及びこの突起部15に設けられている係止部30が貫通する突起部貫通孔37が開けられている。また、回転部材31の底部31bには、突起部貫通孔37の周囲に位置して、ランプピン16が貫通する4つの円形状のピン貫通孔31cが開けられている。回転部材31の底部31bの外面周縁部からは、図示しないが、一対の取付け爪が下方向に延びている。
【0051】
ソケット本体32は、ランプ口金13の突起部15が挿入される収納凹部39を有し、突起部15を収納凹部39に収納させた状態でランプ口金13を図5において右回りに角度θ1だけ回転させることで、このランプ口金13を着脱自在に装着させるように形成されている。
【0052】
ソケット本体32は断面略円形状に形成されている。ソケット本体32の略中央部には、ランプ口金13の突起部15が収納される収納凹部39が形成されている。収納凹部39は、図3等に示すように、ランプ口金13をランプソケット30aに挿入した状態でこのランプソケット30aに対して図5において右回りに角度θ1回転させたときに、ランプ口金13とともに図5において右回りに角度θ1だけ回転する突起部15の回転を妨げない形状に形成されている。
【0053】
この収納凹部39の内壁には、ランプ口金13の突起部15の側面に突設された一対の係止部30が夫々導入されて案内される一対の係止部導入溝40が形成されている。図5〜図7に示すように、これら係止部導入溝40には、ランプ口金13をランプソケット30aに対して図5おいて右回りに角度θ1回転させたときに、ランプ口金13の係止部30が係合する係止凸部41が設けられている。なお、図1及び図2では、係止凸部41を省略して示している。
【0054】
ソケット本体32の上部32aには、ランプ口金13が備えるランプピン16に対応させて4つのピン挿入孔38が開けられている。これらのピン挿入孔38は、ランプ口金13をランプソケット30aに挿入した状態でこのランプソケット30aに対して図5において右回りに角度θ1回転させたときに、ランプ口金13とともに図5において右回りに角度θ1だけ回転するランプピン16の回転を妨げないように円弧状に形成されている(図5参照)。
【0055】
ソケット本体32内には、図示しないが、ピン挿入孔38の下側に位置して、端子収容部が設けられている。この端子収容部には、ランプピン16と点灯装置(図8参照)とを電気的に接続するための端子が収容されている。これらの端子は、ランプピン16をピン挿入孔38に挿入させた状態では電気的に接続せず、ランプ口金13をランプソケット30aに対して図5において右回りに角度θ1だけ回転させたときにランプピン16と電気的に接続するように設けられている。
【0056】
また、ランプソケット32の上部32aには、図示しないが、回転部材31に設けられた一対の取付け爪が係合する一対の回転部材取付け孔が形成されている。これら回転部材取付け孔は、後述するように回転部材31がランプ口金13とともに図5において右回りに角度θ1だけ回転できるように円弧状に形成されている。また、ランプソケット32の下部32bには、図示しないが、下カバー33に設けられた一対の取付け爪が係合する一対の取付け孔が形成されている。
【0057】
下カバー33は略円板状に形成されている。下カバー33の上面33aからは、後述する回転体34のベース51の丸孔52に差し込まれてこのベース51を回転自在に支持する爪部33cが設けられている。また、下カバー33の周部には点灯装置3(図8参照)から延出する電線4を貫通させて支持する貫通孔42が開けられている。電線4の先端には電極4aが設けられている。電線4の先端の電極4aは、ソケット本体32に下カバー33を取付けることで、ソケット本体32内に収容されている端子と電気的に接続する。下カバー33の上面33aの外面周縁部からは、図示しないが、一対の取付け爪が上方向に延びている。
【0058】
回転体34は、略円板状のベース51及び一対のリブ54を有している。ベース51の中央部には丸孔52が開けられている。一対のリブ54は、ベース51の上面51aに突設されている。これらのリブ54は、ランプ口金13の挿入溝19に挿入可能なように断面円弧状に形成されている。
【0059】
コイルばね35は、収納凹部39に挿入される突起部25を反挿入方向である上方向に付勢するものであり、一対のリブ54の外面に沿って設けられている。このコイルばね35は、回転体34から不用意に外れず、しかも弾性力を発現できる程度の締め圧となるように、リブ54の内面或いは外面に沿わせるように圧入するのが好ましい。
【0060】
ランプソケット30aは、以下のようにして組立てられている。
まず、ソケット本体32に回転部材31と下カバー33とを取付けてソケット本体32を組立てる。回転部材31の底部31bの外面周縁部に設けられた一対の取付け爪をソケット本体32の上部32aに設けられた一対の取付け孔に係合させて、回転部材31をソケット本体32に取付ける。このとき、回転部材31はソケット本体32に対して角度θ1の範囲内で回転可能に取付けられる。また、下カバー33の上面33aに設けられた一対の取付け爪をソケット本体32の下部32bに設けられた一対の取付け孔に係合させて、下カバー33をソケット本体32に固定する。これにより、下カバー33に支持された電線4の先端の電極4aがソケット本体32内に収容された端子と電気的に接続する。
【0061】
次に、ベース51の下面51bを収納凹部39の底面となる下カバー33の上面33aに対向させ、下カバー33に設けられた爪部33cをベース51の丸孔52に差し込むことで、回転体34を収納凹部39内に収納するとともに回転体34を回転自在に支持する。コイルばね35をリブ54の外側に圧入することで、このコイルばね35をリブ54の外面に沿うように取付ける。以上のようにして、ソケット本体32は組立てられている。
【0062】
また、このランプソケット30aには、以下のようにしてランプ10が装着される。
【0063】
ソケット本体32及び下カバー33は固定されているものとして考える。ランプソケット30aからランプ10を取外した状態、すなわち、ランプソケット30aにランプ10を装着する前の状態では、回転31はソケット本体32に対して図5において左回りに角度θ1だけずれており、回転体34はソケット本体32に対して図5において左回りに角度θ1だけずれている。
【0064】
ランプ10をソケット本体32に対して図5において左回りに角度θ1だけ傾け、ランプ口金13の誤装着防止用リブ18の位置とランプソケット30aのリブ導入溝36の位置とを合わせる。ランプ口金13をランプソケット30aに差し込んでいくと、突起部15及び係止部30は回転部材31の突起部貫通孔37を貫通し、係止部30が係止部導入溝40に導入されて案内されながら突起部15が収納凹部39に収納される。また、ランプピン16は回転部材31のピン貫通孔31c及びソケット本体32のピン挿入孔38を貫通して端子収容部に挿入される。
【0065】
さらに、ランプ口金13をランプソケット30aに差し込むと、突起部15の挿入溝19に回転体34のリブ54が嵌合する。このとき、突起部15の先端面15aはコイルばね35を押しているのでコイルばね35は縮んだ状態となっている。なお、この時点では、係止部30は係止凸部41には係合しておらず、ランプピン16は端子と電気的に接続されていない。
【0066】
突起部15の先端面15aでコイルばね35を押しながら、ランプ口金13をソケット本体32に対して図5において右回りに角度θ1だけ回転させる。このランプ口金13の回転に伴って、外カバー及び回転体34は図5において右回りに角度θ1だけ回転し、図6に示すように係止部30が係止凸部41と重なるようになる。この状態でランプ口金13を押えている力を解放すると、図7に示すように、コイルばね35の弾性力によってランプ口金13は反挿入方向である上方向に付勢されるので、係止部20は係止凸部41に押し当てられる。これにより、ランプ口金13がランプソケット30aに係止されるとともにランプピン16が端子と電気的に接続される。同時に、コイルばね35の弾性によって回転体34が下方向に付勢されるので、この回転体34は下カバー33に押し当てられて回転が抑制される。以上により、ランプ10はランプソケット30aに装着される。なお、ランプ10をランプソケット30aから取外す場合はこれと逆の操作をすればよい。
【0067】
上述のように、このランプソケット30aによれば、ランプ口金13の突起部15に設けられた挿入溝19に挿入されるリブ54を有する回転体34が収納凹部39内に回転自在に収納されているため、突起部15の先端面15aに円弧状の挿入溝19が形成されていない使用電力が18ワットのランプ10が備えるランプ口金13(図13(B)参照)の誤装着を抑止できる。しかも、リブ54は回転体34とともに回転自在であるため、ランプ口金13をランプソケット30aに対して回転させることによるリブ54の破損を抑制できる。
【0068】
また、リブ54の外面に沿わせてコイルばね35が設けているので、このコイルばね35の弾性力によりランプ口金13を上方向に付勢することができる。したがって、このランプ口金13に設けられた係止部30が係止凸部41に押し当てられるようにして係止されるので、装着後の蛍光ランプ10のがたつきを抑制することができる。
【0069】
このランプソケット30aは、例えば、図8に例示する照明器具1に用いることができる。
【0070】
この照明器具1は、例えば反射笠付きの照明器具であって、図8に示すように、反射笠を有する器具本体、ランプ10、ランプソケット30a、及び点灯装置等を備えている。
【0071】
直付器具である器具本体の長手方向の一端部には、上述したランプソケット30aが取付けられている。反射笠は例えば板金製である。この反射笠は下面が開放していて内面はソケット取付け台とは反対側の端部に向かってランプ10の発光管11に近づくように湾曲している。
【0072】
この照明器具1は、ランプ10が備えるランプ口金13をランプソケット30aに挿入し、その後、ランプ10をランプソケット30aに対して回転させることで、ランプ10を着脱自在に装着するように形成されている。また、この照明器具1では、ランプ10をランプソケット30aに装着することでランプ10と点灯装置とが電気的に接続されてランプ10が点灯するようになっている。
【0073】
ところで、ランプ口金13をランプソケット30aに押し込んで嵌合或いは係合させる照明器具では、ランプ10を取外す際にある程度力をいれてランプ10をランプソケット30aから引抜かなければならない。
【0074】
そのため、本実施形態のように、内面がソケット取付け台とは反対側の端部に向かってランプ10に近づくように湾曲している反射笠等を備えると、ランプ10を取外す際に反射笠にランプ10が当たって、ランプ10或いは反射笠を破損させるおそれがある。
【0075】
この照明器具1によれば、ランプ口金13をランプソケット30aに挿入し、その後、ランプ10をランプソケット30aに対して回転させることでランプ10を装着するものであるため、ランプ10をランプソケット30aに対して装着時とは逆方向に回転させるだけで係合が外れる。したがって、ランプ10を取外す際に過大に力をいれてランプ10を引抜く必要がなく、ランプ10や反射笠の破損を抑制できる。
【0076】
また、この照明器具1は、上述したランプソケット30aを具備しているため、このランプソケット30aが対応する使用電力のランプ10とは異なる使用電力のランプの誤装着を抑制できる。
【0077】
なお、この照明器具1が備えるランプソケット30aは、本実施形態のランプソケット30aに限定されるものではない。この照明器具1が備えるソケットとしては、例えば、後述する第2の実施形態のランプソケット30bを用いてもよい。
【0078】
また、本発明の照明器具は、上述した照明器具1に限定されるものではなく、種々の照明器具に適用することができる。
【0079】
以下、図9〜図12を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。
【0080】
この実施形態は、基本的には第1の実施形態と同様な構成であるので、同一ないし同様な構成については第1の実施形態と同符号を付して、その構成及び作用の説明を省略し、以下、異なる部分について説明する。
【0081】
このランプソケット30bは、ランプ10を挿入し、その後、このランプ10をランプソケット30bに対して図9(A)〜図12(A)において右回り(ランプソケット30bを上から見て右回り)にθ1だけ回転させることでランプ10が装着されるように形成されている。
【0082】
収納凹部39の底面となる下カバー33の上面33aには、例えば孔部からなる節度用固定係合部55が設けられている。固定係合部55は、例えは半球形状に形成されている。一方、回転体34のベース51の下面51bには、ランプ口金13をソケット本体32に装着したときに前記固定係合部55と嵌合する突起からなる節度用可動係合部56が設けられている。なお、固定係合部55として突起を設けるとともに可動係合部56として突起からなる固定係合部55と嵌合する孔部を設けてもよい。
【0083】
リブ54は先細形状に形成されている。このリブ54は、図9(B)〜図11(b)に示すように、ランプ10を装着させる方向(図11(A)〜図13(A)において右回り)に回転させたときの進行側である幅方向一端側54aが最も高く、進行側とは反対側である幅方向他端側54bに向かうに従って高さが低くなるように傾斜している。
【0084】
回転体34のベース51の周縁には、一対の切り欠き部57が形成されている。また、収納凹部39の内壁には内側に向かって突出する回転角度規制凸部58が形成されている。この回転角度規制凸部58は。回転体34を収納凹部39内に収納したときにベース51に設けた切り欠き部57に入り込むように形成されている。そして、回転角度規制凸部58は切り欠き部57の端面に当接して、この回転体34の回転可能角度を角度θ2の範囲内に規制している。この角度θ2は、ランプ10をランプソケット30bに装着するときにランプソケット30bに対して回転させる角度θ1と等しい或いは角度θ1よりも大きく設定するのが好ましい。
【0085】
この実施形態では、角度θ2は円弧状の挿入溝19に対する中心角と等しく設定している。そして、回転体34の切り欠き部57は、ランプ10をランプソケット30bに差し込んだときにリブ54の先端の位置が挿入溝19と必ず対向する位置に形成されている。なお、以上説明した構成以外は、図9〜図14に示されない構成も含めて第1の実施形態と同一ないし同様である。
【0086】
また、このランプソケット30bには、以下のようにしてランプ10が装着される。
【0087】
ソケット本体32及び下カバー33は固定されているものとして考える。ランプソケット30bからランプ10を取外した状態、すなわち、ランプソケット30bにランプ10を装着する前の状態では、回転部材31はソケット本体32に対して図9(A)において左回りに角度θ1だけずれている。回転体34はソケット本体32に対して図9(a)において左回りに最大で角度θ2だけずれている。
【0088】
回転体34がソケット本体32に対して図9(a)において左回りに角度θ2だけずれている場合を考える。ランプ10をソケット本体32に対して図9(a)において左回りに角度θ1だけ傾け、ランプ口金13の誤装着防止用リブ18の位置とランプソケット30bのリブ導入溝36の位置とを合わせる。ランプ口金13をランプソケット30bに差し込んでいくと、突起部15及び係止部30は回転部材31の突起部貫通孔37を貫通し、係止部30が係止部導入溝40に導入されて案内されながら突起部15が収納凹部39に収納される。また、ランプピン16は回転部材33のピン貫通孔31c及びソケット本体32のピン挿入孔38を貫通して端子収容部に挿入される。このとき、回転体34のリブ54の先端は、挿入溝19の回転の進行側とは反対側である幅方向の端側と対向する(図9(A)(B)参照)。
【0089】
さらに、ランプ口金13をランプソケット30bに差し込むと、先細形状のリブ54の先端は挿入溝19の回転の進行側とは反対側である幅方向の端側に挿入される。そして、挿入溝19の一方の側壁がリブ54の一方の側壁を押しながら、回転体34をリブ54の中心位置と挿入溝19の中心位置とが一致する状態まで回転させるので、回転体34のリブ54は突起部15の挿入溝19に良好に嵌合される(図10(A)(B)参照)。
【0090】
突起部15の先端面15aでコイルばね35を押しながら、ランプ口金13をソケット本体32に対して図10(A)において右回りに角度θ1だけ回転させる。このランプ口金13の回転に伴って、回転部材31及び回転体34は図10(A)において右回りに角度θ1だけ回転する。これにより、図11(A)に示すように、係止部30が係止凸部41と重なるようになる。
【0091】
このとき、回転体34は、リブ54の外面に沿わせて設けたコイルばね35の弾性によって下方向に付勢されているので、ランプ口金13がランプソケット30bに正しく装着される位置、すなわち、ランプ口金13をソケット本体32に対して角度θ1だけ回転させると、下カバー33の上面に設けた固定係合部55と回転体34の下面に設けた可動係合部56とが嵌合して発音するので節度が得られる。節度が得られた状態で、この状態でランプ口金13を押えている力を解放すると、コイルばね35の弾性力によってランプ口金13は上方向に付勢されるので、このランプ口金13に設けられた係止部20は係止凸部41に押し当てられる。これにより、ランプ口金13がランプソケット30bに固定されるとともにランプピン16が端子と電気的に接続される。同時に、コイルばね35の弾性によって回転体34が下方向に付勢されるので、この回転体34は下カバー33に押し当てられる。これにより、回転体34の回転は抑制される。以上により、ランプ10はランプソケット30bに装着される。なお、ランプ10をランプソケット30bから取外す場合はこれと逆の操作をすればよい。
【0092】
以上のように、このランプソケット30bによれば、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0093】
また、このランプソケット30bでは、収納凹部39に挿入された突起部15を反挿入方向に付勢するコイルばね35がリブ54に沿って設けられており、このコイルばね35が回転体34を下カバー33側である下方向に付勢している。そのため、ランプ口金13がランプソケット30bに正しく装着される位置までランプ口金13をソケット本体32に対して回転させると、収納凹部39の底面である下カバー33の上面に設けられた固定係合部55と回転体34の下面に設けられた可動係合部56とが嵌合して節度が得られる。したがって、ランプ口金13がランプソケット30bに正しく装着されたことを容易に知ることができるので、ランプ10の不完全な装着を抑制することができる。
【0094】
さらに、このランプソケット30bでは、リブ54が先細形状に形成されているので、ランプソケット30bの収納凹部39にランプ口金13の突起部15を収納させる際にリブ54の中心位置と挿入溝19の中心位置とがずれていても、ランプ口金13をランプソケット30bに容易に装着することができる。
【0095】
なお、本発明のランプソケットは、FHTランプ10に限らず、種々の片口金型ランプを装着するランプソケットに広く適用することができる。
【0096】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、ランプ口金の突起部に設けられた挿入溝に挿入されるリブを有する回転体が収納凹部内に回転自在に収納されているため、突起部の先端に挿入溝が形成されていないランプ口金の誤装着を抑止できる。
【0097】
請求項2に係る発明によれば、リブに沿って設けられたコイルばねが収納凹部に挿入された突起部を反挿入方向に付勢するため、装着後の蛍光ランプのがたつきを抑制できる。
【0098】
請求項3に係る発明によれば、ランプ口金がランプソケットに正しく装着されたときに固定係合部と可動係合部とが嵌合して節度を得るので、蛍光ランプの不完全な装着を抑制できる。
【0099】
請求項4の発明によれば、ランプソケットの収納凹部にランプ口金の突起部を収納させる際にリブの中心位置と挿入溝の中心位置とにずれがあっても、ランプ口金をランプソケットに容易に装着することができる。
【0100】
請求項5に係る発明によれば、請求項1〜4の内のいずれか1項に記載のランプソケットを備えるので、異なる使用電力の片口金型ランプの誤装着を抑制できる照明器具が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るランプソケット及びこのランプソケットに装着される蛍光ランプを示す分解斜視図。
【図2】図1のランプソケット及びこのランプソケットに装着される蛍光ランプを示す斜視図。
【図3】図1のランプソケットの収納凹部にランプ口金の突起部が収納された状態におけるランプソケットとランプ口金との位置関係を示す正面図。
【図4】図1のランプソケットを収納凹部の開口側から見た正面図。
【図5】図1のランプソケットが備える回転体のリブがランプ口金の挿入溝に挿入された状態を示す断面図。
【図6】図1のランプソケットにランプ口金が装着された状態におけるランプソケットとランプ口金との位置関係を示す正面図。
【図7】図1のランプソケットに蛍光ランプを装着した状態を一部切り欠いて示す側面図。
【図8】図1のランプソケットを備えた本発明の第1の実施形態に係る照明器具を示す側面図。
【図9】(A)は本発明の第2の実施形態に係るランプソケットの収納凹部にランプ口金の突起部が収納される前の状態におけるランプソケットとランプ口金との位置関係を示す正面図。(B)はランプソケットの収納凹部にランプ口金の突起部が収納される前の状態における回転体のリブと突起部の挿入溝との位置関係を示す断面図。
【図10】(A)は図9のランプソケットの収納凹部にランプ口金の突起部が収納された状態におけるランプソケットとランプ口金との位置関係を示す正面図。(B)は図9のランプソケットの収納凹部にランプ口金の突起部が収納された状態における回転体のリブと突起部の挿入溝との位置関係を示す断面図。
【図11】(A)は図9のランプソケットにランプ口金が装着された状態におけるランプソケットとランプ口金との位置関係を示す正面図。(B)は図9のランプソケットにランプ口金が装着された状態における回転体のリブと突起部の挿入溝との位置関係を示す断面図。
【図12】(A)は図9のランプソケットの収納凹部にランプ口金の突起部が収納された状態を示す断面図。(B)は図9のランプソケットにランプ口金が装着された状態を示す断面図。
【図13】(A)はIEC60061のGX24q−1で規格化されたランプ口金の正面図。(B)は60061のGX24q−2で規格化されたランプ口金の正面図。(C)は60061のGX24q−3で規格化されたランプ口金の正面図。(E)は60061のGX24q−4で規格化されたランプ口金の正面図。(F)は60061のGX24q−5で規格化されたランプ口金の正面図。(G)は60061のGX24q−7で規格化されたランプ口金の正面図。
【符号の説明】
1…照明器具、 2…器具本体、 10…蛍光ランプ、 13…ランプ口金、15…突起部、 15a…先端面、 19…挿入溝、30a,30b…ランプソケット、 31…ソケット本体、 34…回転体 35…コイルばね、39…収納凹部、 51…ベース、 54…リブ、 55…固定係合部、 56…可動係合部
【発明の属する技術分野】
本発明は、片口金型ランプが着脱自在に装着されるランプソケット及びこのランプソケットを備えた照明器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
片口金型蛍光ランプにはFHTランプと称されるものがある。このFHTランプはランプ口金とこのランプ口金に取付けられた3つの略U字状の管体を連結してなる発光管とを具備している。このFHTランプに具備されるランプ口金は、上面に発光管が付設される基部、基部の下面より突設された断面四角形状の突起部、及び基部から下方へ突設された4本のランプピンを備えている。突起部の側面には係止部が突設されている。
【0003】
FHTランプに具備されるランプ口金やこのランプ口金が装着されるランプソケットの形状はIEC(国際電気標準会議)やJIS(日本工業規格)において規格化されている。例えば、使用電力が18WのFHTランプが備えるランプ口金はIEC60061のGX24q−2、使用電力が24W及び32WのFHTランプが備えるランプ口金はIEC60061のGX24q−3、使用電力が42WのFHTランプが備えるランプ口金はIECのGX24q−4によって規格化されている(図15(B)〜(D)参照。)。また、JISは多くの場合、このIECの規格を踏襲した形でランプ口金やランプソケットの形状を規格化している。
【0004】
図15(B)〜(D)に示すように、IECの規格では、FHTランプが具備するランプ口金の外形は略同形状とされている。そのため、使用電力が異なるFHTランプが誤装着されないように、ランプ口金の基部の側面には取付けるFHTランプの使用電力によって夫々異なる位置に誤装着防止用リブが設けられている。これに伴い、ランプソケットの収納凹部の内壁には、装着されるランプ口金の誤装着防止用リブに対応してリブ導入溝が形成されている。これにより、ランプ口金の誤装着防止用リブとランプソケットのリブ導入溝との位置が一致する、すなわち対応する正規の組合せであるランプ口金でなければランプソケットに装着されないようになっている。
【0005】
ところで、FHTランプをランプソケットに装着する場合、日本では、ランプ口金をランプソケットに挿入し、その後、ランプソケットに対してランプ口金を回転させることで、ランプ口金をランプソケットに係合させて装着するのが一般的である。FHTランプが着脱自在に装着されるランプソケットとしては、従来、以下のようなランプソケットが知られている。
【0006】
ランプソケットはソケット本体とソケットカバーとを備えている。ソケット本体の中央側にはランプ口金の突起部が差し込み可能な収納凹部が設けられている。収納凹部の内壁には突起部に突設された係止部が通る係止部挿入溝が設けられている。収納凹部の周囲にはランプピンが挿入可能なピン挿入孔が形成されている。収納凹部内には係止部と係合して突起部を収納凹部に対して抜け止めをする係止壁が設けられている。
【0007】
ソケットカバーはランプピンと電気的に接続するランプ端子を支持している。また、ソケットカバーには弾性接触係止バネが回転可能に配置されている。弾性接触係止バネは押し上げバネ部と回転係合部とを備えている。押し上げバネ部は、弾性接触係止バネの底面側よりも収納凹部の開口側へ切り起こされていて、ランプ口金の突起部の先端に弾性接触する。回転係合部は突起部に突設された係止部に対してランプ口金の回転方向に係合する。
【0008】
このランプソケットは、収納凹部の底面側に弾性接触係止バネが回転可能に配置され、且つ、ピン挿入孔の下側にランプ端子が配置されるようにして、ソケット本体にソケットカバーが取付けられて形成されている。
【0009】
このランプソケットは、以下のようにしてFHTランプを装着する。まず、ランプピンとピン挿入孔との位置を合わせて突起部を収納凹部に差し込む。このとき、係止部は係止挿入溝を通して弾性接触係止バネの回転係合部に挿入され、ランプピンはピン挿入孔される。突起部を押し上げバネに押し上げた状態でランプ口金をランプソケットに対して回転させると、弾性接触係合バネがランプ口金と同じ方向に回転して係止部を係止壁に導く。この状態でランプ口金から手を離すと、突起部は押し上げバネの弾性力でこの押し上げバネから離れる方向に付勢される。これにより、係止部が係止壁に押し当てられて係止部が収納凹部から抜け止めされ、同時に、ランプピンがランプ端子と電気的に接続される(例えば、特許文献1参照。)。
【0010】
また、FHTランプが着脱自在に装着されるランプソケットとしては、この他に、ソケット本体、係合手段、及び発音手段を備えたものが知られている。
【0011】
ソケット本体は、着脱自在に装着されるランプ口金を保持するものであり、中央部にランプ口金の突台部が収納される収納凹部が設けられている。収納凹部の内壁には、ランプ口金の突台部に突設された係止凸部が導入される突部導入溝縦溝と、この突部導入縦溝の下端から横方向に連続する突部係合横溝とが設けられている。
【0012】
係合手段は、この収納凹部の内壁に形成された凹凸係合部と、この凹凸係合部に係合する係合突起を有してソケット本体に対してランプ口金とともに回転する回転係合ばねとにより構成されている。この回転係合ばねは、弾性を有する金属板を加工して形成されていて、ソケット本体の収納凹部内に配設されている。
【0013】
発音手段は、ランプ口金に設けられた誤装着防止用リブと、正規の組合せではないランプ口金をランプソケットに対して所定方向に回転させたときに誤装着防止用リブと干渉してこのランプ口金が装着されるのを防止する一対の保護壁と、誤装着防止用リブで略反転動作させられる反転ばねとにより構成されている。反転ばねは、金属板により矩形状に形成されており、長手方向の一端部には両側に切り込みが入れられ且つ長手方向に延伸された動作片が設けられている。この反転ばねは動作片がソケット本体の上面側に突出するようにして突部導入溝縦内に設けられている。
【0014】
このランプソケットは、以下のようにしてランプを装着する。正規の組合せのランプ口金を備えるランプの場合、誤装着防止用リブは一対の保護壁の端部間に位置する。そして、ランプ口金をランプソケットに対して回転させると、誤装着防止用リブが反転ばねの動作片を押す。動作片が回転はねの死線を越えて反転動作し、反転ばねが突部導入縦溝の側面に衝突して衝突音を発する。また、このように、ランプ口金をランプソケットに対して所定方向に回転させることで、凹凸係合部と回転係合ばねとが係合し、ランプソケットにランプ口金が固定される。(例えば、特許文献2参照。)。
【0015】
【特許文献1】
特開平9−185979号公報(段落0013〜段落0021、図1)
【0016】
【特許文献2】
特開平9−185978号公報(段落0013〜段落0020,段落0026〜段落0027、図1,図11〜図13)
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、高照度のFHTランプの需要の高まりから57Wや75Wといった使用電力の大きいFHTランプが開発され、これに伴い、ランプ口金の基部の側面といった限られた領域内では夫々異なる位置に誤装着防止用リブを設けることが困難となった。そのため、少なくとも使用電力の小さいFHTランプが使用電力の大きいFHTランプに対応するランプソケットに誤装着されないようにランプ口金を規格化する必要が生じた。これは、使用電力の大さいFHTランプが使用電力の小さいFHTランプに対応するランプソケットに誤装着された場合は点灯しないので、誤装着に気づき易くしかも発熱したりFHTランプを破損させたりする等のおそれは無いが、使用電力の小さいFHTランプが使用電力の大きいFHTランプに対応するランプソケットに誤装着されると発熱したりFHTランプを破損させたりする等のおそれがあるためである。
【0018】
そこで、IECでは、使用電力が57WのFHTランプが備えるランプ口金を、IECのGX24q−1で規格化されているランプ口金の突起部の先端に一対の断面円弧状の挿入溝を設けることで、IECのGX24q−5として規格化した(図15(E)。)。同様に、使用電力が75WのFHTランプが備えるランプ口金を、IECのGX24q−2で規格化されているランプ口金の突起部の先端に一対の断面円弧状の挿入溝を設けることで、IECのGX24q−6として規格化した(図15(F)参照。)。そして、これに伴い、ランプソケットの収納凹部の底面にランプ口金の突起部に設けられた挿入溝に挿入されるリブを設けるようにした。
【0019】
これにより、例えば、使用電力が18WのFHTランプが備えるランプ口金が使用電力が75WのFHTランプを装着させるランプソケットに誤装着されることを抑制できる。このような背景から、今後、日本でも、収納凹部の底面にリブを設けたランプソケットの需要の高まりが予想される。
【0020】
しかし、上述のように、日本では、FHTランプをランプソケットに対して回転させることでランプ口金をランプソケットに係合させて装着するのが一般的である。特許文献1の技術では収納凹部の内底部に押し上げバネが設けられており、特許文献2の技術では収納凹部の底面に回転係止ばねが設けられている。そのため、特許文献1の技術や特許文献2の技術では、FHTランプをランプソケットに対して回転させても破損しないリブを収納凹部の底面に設けることは困難である。
【0021】
本発明が解決しようとする課題は、ランプ口金の誤装着を抑止できるランプソケット、及びこのランプソケットを備えた照明器具を得ることにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明のランプソケットは、先端に複数の挿入溝が形成された突起部を有するランプ口金が着脱自在に装着されるとともに、前記突起部が挿入される収納凹部を有し、前記突起部を前記収納凹部に収納させた状態で前記ランプ口金が所定方向に回転して装着されるソケット本体と、ベース及びこのベースの一面に突設されて前記挿入溝に挿入される複数のリブを有し、前記ベースの他面を前記収納凹部の底面に向けてこの収納凹部内に回転自在に収納された回転体と、を具備していることを特徴とする。
【0023】
本発明及び以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義及び技術的意味は以下の通りである。
【0024】
リブの数は挿入溝の数に合わせて形成すればよく、1つであっても複数であってもよい。この発明のランプソケットは、例えば、IECのGX24q−5、IECのGX24q−6、或いはIECのGX24q−7で規格化されたランプ口金(図15(E)〜(G)を着脱自在に装着させるランプソケットとして好適に用いることができる。これらの口金を着脱自在に装着させる場合、リブはこれらの規格化された口金の挿入溝に挿入されるように、円弧状に2つ形成すればよい。
【0025】
回転体は、例えば板状好ましくは略円板状のベースの一面に複数のリブを設けることで形成することができる。この回転体は、例えば、ベースの中心に丸孔を開けるとともに、収納凹部の底面に前記丸孔を通過してこのベースを回転自在に支持する爪部を設けることで実施することができる。
【0026】
請求項1の発明のランプソケットによれば、ランプ口金の突起部に設けられた挿入溝に挿入されるリブを有する回転体が収納凹部内に回転自在に収納されているため、突起部の先端に挿入溝が形成されていないランプ口金の誤装着を抑止できる。しかも、リブは回転体とともに回転自在であるため、ランプ口金をランプソケットに対して回転させることによるリブの破損を抑制できる。
【0027】
請求項2に係る発明のランプソケットは、前記収納凹部に挿入された前記突起部を反挿入方向に付勢するコイルばねが前記リブに沿って設けられていることを特徴とする。
【0028】
請求項2に係る発明では、コイルばねは、回転体から不用意に外れず、しかも弾性力を発現できる程度の締め圧となるように、リブの内面或いは外面に沿わせるように圧入するのが好ましい。
【0029】
請求項2の発明のランプソケットによれば、リブに沿って設けられたコイルばねが収納凹部に挿入された突起部を反挿入方向に付勢するので、装着後の蛍光ランプのがたつきを抑制することができる。
【0030】
請求項3に係る発明のランプソケットは、前記収納凹部の底面に、孔部又は突起からなる節度用固定係合部が設けられているとともに、前記回転体の他面に、前記ランプ口金を回転させて前記ソケット本体に装着したときに前記固定係合部と嵌合する突起又は孔部からなる節度用可動係合部が設けられていることを特徴とする
請求項3に係る発明では、節度用固定係合部及び節度用可動係合部の数は1つであっても複数であってもよい。
【0031】
請求項3の発明のランプソケットでは、リブに沿って設けられたコイルばねが収納凹部に挿入された突起部を反挿入方向に付勢するだけでなく回転体を収納凹部の底面側に付勢する。そのため、ランプ口金がランプソケットに正しく装着される位置までランプ口金をソケット本体に対して回転させると、固定係合部に可動係合部が嵌合して発音する。
【0032】
したがって、請求項3の発明のランプソケットによれば、ランプ口金がランプソケットに正しく装着されたことを容易に知ることができるので、蛍光ランプの不完全な装着を抑制することができる。
【0033】
請求項4に係る発明のランプソケットは、前記リブが先細形状に形成されていることを特徴とする。
【0034】
請求項4の発明では、リブは、幅方向の中心に向かって先細となる形状や、幅方向の中心からずれた位置に向かって先細となる形状に形成してもよい。また、リブは、ランプを装着するの回転方向の回転の進行側である幅方向一端側が最も高く、進行側とは反対側である幅方向他端側に向かうに従って高さが低くなるように傾斜させてもよい。
【0035】
請求項4の発明のランプソケットによれば、例えば、ランプソケットの収納凹部にランプ口金の突起部を収納させた際にリブの幅方向の中心位置が挿入溝の幅方向の中心位置からずれていても、先細形状のリブの先端は挿入溝の中心から一端側或いは他端側の何れかにずれた位置に挿入される。そして、突起部を収納凹部に挿入していくと、挿入溝の一方の側壁がリブの一方の側壁を押しながら、回転体をリブの中心位置と挿入溝の中心位置とが一致する状態まで回転させる。
【0036】
したがって、請求項4の発明のランプソケットによれば、ランプソケットの収納凹部にランプ口金の突起部を収納させた際にリブの中心位置と挿入溝の中心位置とにずれがあっても、ランプ口金をランプソケットに容易に装着することができる。
【0037】
請求項5に係る発明の照明器具は、器具本体と、先端に複数の挿入溝が形成された突起部を有するランプ口金及びこのランプ口金に取付けられた発光管を有する片口金型ランプと、前記器具本体に設けられた請求項1〜4の内のいずれか1項に記載のランプソケットと、を具備したことを特徴とする。
【0038】
器具本体は、新設のものであっても既設のものであってもよい。また、器具本体は、ダウンライト等の埋込器具や直付器具等であってもよい。
【0039】
請求項5の発明の照明器具によれば、請求項1〜4の内のいずれか1項に記載のランプソケットを具備しているため、このソケットランプが対応する使用電力の片口金型ランプとは異なる使用電力の片口金型ランプが誤装着されるのを抑制できる照明器具が得られる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図7を参照して本発明の第1の実施形態を説明する。
【0041】
本実施形態では、例えば、図15(F)に示すランプ口金13が取付けられた使用電力が75WのFHTランプ10が着脱自在に装着されるランプソケット30aを例にとって説明する。
【0042】
FHTランプ(以下、単にランプと言う)10は、図1及び図2等に示すように、ランプ口金13とこのランプ口金13に取付けられた発光管11とを備えている。発光管11は、3つの略U字状の管体12を連結してなる。ランプ口金13は、基部14、突起部15、及びランプピン16等を備えている。
【0043】
基部14は、例えば略円筒状に形成されていて、その上面14a(図1において上側)には発光管11が取付けられている。基部14の下面14b(図1において下側)には凸部17が突設されている。凸部17は、例えば断面四角形状に形成されていて、後述するランプソケット30aの回転部材31の嵌合凹部31aと嵌合する。この凸部17の対向する一対の側面には誤装着防止用リブ18が突設されている。
【0044】
ところで、このランプ10は使用電力が75Wのものであるため、ランプ口金13としては図15(F)に示す使用電力が75W用のランプ口金13が具備されている。したがって、誤装着防止用リブ18は、凸部17の対向する一対の側面(図15(F)において上下方向の一対の側面)の内の一方の側面(図15(F)において上側の側面)の中央部よりも一端側(図15(F)において右側)にずれた位置と他方の側面(図15(F)において下側の側面)の中央部よりも他端側(図15(F)において左側)にずれた位置とに設けられている。
【0045】
突起部15は凸部17の端面に突設されている。この突起部15は、例えば断面四角形状に形成されていて、その先端面15aには円弧状の一対の挿入溝19が形成されている。
【0046】
突起部15の一対の側面には一対の係止部30が夫々突設されている。この係止部30は、突起部15の先端側に向かうに従ってこの突起部15の側面に近づくように傾斜していて、その側面は略三角形状となっている。複数本、例えば2対4本のランプピン16は突起部15の周囲に設けられている。これらランプピン16は基部14の下面から下方に向かって突出している。
【0047】
次に、ランプソケット30aについて説明する。このランプソケット30aは、ランプ10を挿入し、その後、このランプ10をランプソケット30aに対して図5及び図6において正面から見て右回り(図1において上側から見て右回り)に角度θ1だけ回転させることでランプが着脱自在に装着されるように形成されている。
【0048】
ランプソケット30aは、図1〜図4等に示すように、回転部材31、ソケット本体32、下カバー33、回転体34、及びコイルばね35等を具備している。回転部材31、ソケット本体32、下カバー33、及び回転体34は合成樹脂等により夫々形成されている。なお、図2及び図3ではコイルばね35を省略して示している。
【0049】
回転部材31の内部には、ランプ口金13の凸部17が嵌合する嵌合凹部31aが形成されている。回転部材31の内壁には、凸部17を嵌合させたときに誤装着防止用リブ18が導入されるリブ導入溝36が形成されている。
【0050】
回転部材31の底部31bの略中央部には、ランプ口金13の突起部15及びこの突起部15に設けられている係止部30が貫通する突起部貫通孔37が開けられている。また、回転部材31の底部31bには、突起部貫通孔37の周囲に位置して、ランプピン16が貫通する4つの円形状のピン貫通孔31cが開けられている。回転部材31の底部31bの外面周縁部からは、図示しないが、一対の取付け爪が下方向に延びている。
【0051】
ソケット本体32は、ランプ口金13の突起部15が挿入される収納凹部39を有し、突起部15を収納凹部39に収納させた状態でランプ口金13を図5において右回りに角度θ1だけ回転させることで、このランプ口金13を着脱自在に装着させるように形成されている。
【0052】
ソケット本体32は断面略円形状に形成されている。ソケット本体32の略中央部には、ランプ口金13の突起部15が収納される収納凹部39が形成されている。収納凹部39は、図3等に示すように、ランプ口金13をランプソケット30aに挿入した状態でこのランプソケット30aに対して図5において右回りに角度θ1回転させたときに、ランプ口金13とともに図5において右回りに角度θ1だけ回転する突起部15の回転を妨げない形状に形成されている。
【0053】
この収納凹部39の内壁には、ランプ口金13の突起部15の側面に突設された一対の係止部30が夫々導入されて案内される一対の係止部導入溝40が形成されている。図5〜図7に示すように、これら係止部導入溝40には、ランプ口金13をランプソケット30aに対して図5おいて右回りに角度θ1回転させたときに、ランプ口金13の係止部30が係合する係止凸部41が設けられている。なお、図1及び図2では、係止凸部41を省略して示している。
【0054】
ソケット本体32の上部32aには、ランプ口金13が備えるランプピン16に対応させて4つのピン挿入孔38が開けられている。これらのピン挿入孔38は、ランプ口金13をランプソケット30aに挿入した状態でこのランプソケット30aに対して図5において右回りに角度θ1回転させたときに、ランプ口金13とともに図5において右回りに角度θ1だけ回転するランプピン16の回転を妨げないように円弧状に形成されている(図5参照)。
【0055】
ソケット本体32内には、図示しないが、ピン挿入孔38の下側に位置して、端子収容部が設けられている。この端子収容部には、ランプピン16と点灯装置(図8参照)とを電気的に接続するための端子が収容されている。これらの端子は、ランプピン16をピン挿入孔38に挿入させた状態では電気的に接続せず、ランプ口金13をランプソケット30aに対して図5において右回りに角度θ1だけ回転させたときにランプピン16と電気的に接続するように設けられている。
【0056】
また、ランプソケット32の上部32aには、図示しないが、回転部材31に設けられた一対の取付け爪が係合する一対の回転部材取付け孔が形成されている。これら回転部材取付け孔は、後述するように回転部材31がランプ口金13とともに図5において右回りに角度θ1だけ回転できるように円弧状に形成されている。また、ランプソケット32の下部32bには、図示しないが、下カバー33に設けられた一対の取付け爪が係合する一対の取付け孔が形成されている。
【0057】
下カバー33は略円板状に形成されている。下カバー33の上面33aからは、後述する回転体34のベース51の丸孔52に差し込まれてこのベース51を回転自在に支持する爪部33cが設けられている。また、下カバー33の周部には点灯装置3(図8参照)から延出する電線4を貫通させて支持する貫通孔42が開けられている。電線4の先端には電極4aが設けられている。電線4の先端の電極4aは、ソケット本体32に下カバー33を取付けることで、ソケット本体32内に収容されている端子と電気的に接続する。下カバー33の上面33aの外面周縁部からは、図示しないが、一対の取付け爪が上方向に延びている。
【0058】
回転体34は、略円板状のベース51及び一対のリブ54を有している。ベース51の中央部には丸孔52が開けられている。一対のリブ54は、ベース51の上面51aに突設されている。これらのリブ54は、ランプ口金13の挿入溝19に挿入可能なように断面円弧状に形成されている。
【0059】
コイルばね35は、収納凹部39に挿入される突起部25を反挿入方向である上方向に付勢するものであり、一対のリブ54の外面に沿って設けられている。このコイルばね35は、回転体34から不用意に外れず、しかも弾性力を発現できる程度の締め圧となるように、リブ54の内面或いは外面に沿わせるように圧入するのが好ましい。
【0060】
ランプソケット30aは、以下のようにして組立てられている。
まず、ソケット本体32に回転部材31と下カバー33とを取付けてソケット本体32を組立てる。回転部材31の底部31bの外面周縁部に設けられた一対の取付け爪をソケット本体32の上部32aに設けられた一対の取付け孔に係合させて、回転部材31をソケット本体32に取付ける。このとき、回転部材31はソケット本体32に対して角度θ1の範囲内で回転可能に取付けられる。また、下カバー33の上面33aに設けられた一対の取付け爪をソケット本体32の下部32bに設けられた一対の取付け孔に係合させて、下カバー33をソケット本体32に固定する。これにより、下カバー33に支持された電線4の先端の電極4aがソケット本体32内に収容された端子と電気的に接続する。
【0061】
次に、ベース51の下面51bを収納凹部39の底面となる下カバー33の上面33aに対向させ、下カバー33に設けられた爪部33cをベース51の丸孔52に差し込むことで、回転体34を収納凹部39内に収納するとともに回転体34を回転自在に支持する。コイルばね35をリブ54の外側に圧入することで、このコイルばね35をリブ54の外面に沿うように取付ける。以上のようにして、ソケット本体32は組立てられている。
【0062】
また、このランプソケット30aには、以下のようにしてランプ10が装着される。
【0063】
ソケット本体32及び下カバー33は固定されているものとして考える。ランプソケット30aからランプ10を取外した状態、すなわち、ランプソケット30aにランプ10を装着する前の状態では、回転31はソケット本体32に対して図5において左回りに角度θ1だけずれており、回転体34はソケット本体32に対して図5において左回りに角度θ1だけずれている。
【0064】
ランプ10をソケット本体32に対して図5において左回りに角度θ1だけ傾け、ランプ口金13の誤装着防止用リブ18の位置とランプソケット30aのリブ導入溝36の位置とを合わせる。ランプ口金13をランプソケット30aに差し込んでいくと、突起部15及び係止部30は回転部材31の突起部貫通孔37を貫通し、係止部30が係止部導入溝40に導入されて案内されながら突起部15が収納凹部39に収納される。また、ランプピン16は回転部材31のピン貫通孔31c及びソケット本体32のピン挿入孔38を貫通して端子収容部に挿入される。
【0065】
さらに、ランプ口金13をランプソケット30aに差し込むと、突起部15の挿入溝19に回転体34のリブ54が嵌合する。このとき、突起部15の先端面15aはコイルばね35を押しているのでコイルばね35は縮んだ状態となっている。なお、この時点では、係止部30は係止凸部41には係合しておらず、ランプピン16は端子と電気的に接続されていない。
【0066】
突起部15の先端面15aでコイルばね35を押しながら、ランプ口金13をソケット本体32に対して図5において右回りに角度θ1だけ回転させる。このランプ口金13の回転に伴って、外カバー及び回転体34は図5において右回りに角度θ1だけ回転し、図6に示すように係止部30が係止凸部41と重なるようになる。この状態でランプ口金13を押えている力を解放すると、図7に示すように、コイルばね35の弾性力によってランプ口金13は反挿入方向である上方向に付勢されるので、係止部20は係止凸部41に押し当てられる。これにより、ランプ口金13がランプソケット30aに係止されるとともにランプピン16が端子と電気的に接続される。同時に、コイルばね35の弾性によって回転体34が下方向に付勢されるので、この回転体34は下カバー33に押し当てられて回転が抑制される。以上により、ランプ10はランプソケット30aに装着される。なお、ランプ10をランプソケット30aから取外す場合はこれと逆の操作をすればよい。
【0067】
上述のように、このランプソケット30aによれば、ランプ口金13の突起部15に設けられた挿入溝19に挿入されるリブ54を有する回転体34が収納凹部39内に回転自在に収納されているため、突起部15の先端面15aに円弧状の挿入溝19が形成されていない使用電力が18ワットのランプ10が備えるランプ口金13(図13(B)参照)の誤装着を抑止できる。しかも、リブ54は回転体34とともに回転自在であるため、ランプ口金13をランプソケット30aに対して回転させることによるリブ54の破損を抑制できる。
【0068】
また、リブ54の外面に沿わせてコイルばね35が設けているので、このコイルばね35の弾性力によりランプ口金13を上方向に付勢することができる。したがって、このランプ口金13に設けられた係止部30が係止凸部41に押し当てられるようにして係止されるので、装着後の蛍光ランプ10のがたつきを抑制することができる。
【0069】
このランプソケット30aは、例えば、図8に例示する照明器具1に用いることができる。
【0070】
この照明器具1は、例えば反射笠付きの照明器具であって、図8に示すように、反射笠を有する器具本体、ランプ10、ランプソケット30a、及び点灯装置等を備えている。
【0071】
直付器具である器具本体の長手方向の一端部には、上述したランプソケット30aが取付けられている。反射笠は例えば板金製である。この反射笠は下面が開放していて内面はソケット取付け台とは反対側の端部に向かってランプ10の発光管11に近づくように湾曲している。
【0072】
この照明器具1は、ランプ10が備えるランプ口金13をランプソケット30aに挿入し、その後、ランプ10をランプソケット30aに対して回転させることで、ランプ10を着脱自在に装着するように形成されている。また、この照明器具1では、ランプ10をランプソケット30aに装着することでランプ10と点灯装置とが電気的に接続されてランプ10が点灯するようになっている。
【0073】
ところで、ランプ口金13をランプソケット30aに押し込んで嵌合或いは係合させる照明器具では、ランプ10を取外す際にある程度力をいれてランプ10をランプソケット30aから引抜かなければならない。
【0074】
そのため、本実施形態のように、内面がソケット取付け台とは反対側の端部に向かってランプ10に近づくように湾曲している反射笠等を備えると、ランプ10を取外す際に反射笠にランプ10が当たって、ランプ10或いは反射笠を破損させるおそれがある。
【0075】
この照明器具1によれば、ランプ口金13をランプソケット30aに挿入し、その後、ランプ10をランプソケット30aに対して回転させることでランプ10を装着するものであるため、ランプ10をランプソケット30aに対して装着時とは逆方向に回転させるだけで係合が外れる。したがって、ランプ10を取外す際に過大に力をいれてランプ10を引抜く必要がなく、ランプ10や反射笠の破損を抑制できる。
【0076】
また、この照明器具1は、上述したランプソケット30aを具備しているため、このランプソケット30aが対応する使用電力のランプ10とは異なる使用電力のランプの誤装着を抑制できる。
【0077】
なお、この照明器具1が備えるランプソケット30aは、本実施形態のランプソケット30aに限定されるものではない。この照明器具1が備えるソケットとしては、例えば、後述する第2の実施形態のランプソケット30bを用いてもよい。
【0078】
また、本発明の照明器具は、上述した照明器具1に限定されるものではなく、種々の照明器具に適用することができる。
【0079】
以下、図9〜図12を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。
【0080】
この実施形態は、基本的には第1の実施形態と同様な構成であるので、同一ないし同様な構成については第1の実施形態と同符号を付して、その構成及び作用の説明を省略し、以下、異なる部分について説明する。
【0081】
このランプソケット30bは、ランプ10を挿入し、その後、このランプ10をランプソケット30bに対して図9(A)〜図12(A)において右回り(ランプソケット30bを上から見て右回り)にθ1だけ回転させることでランプ10が装着されるように形成されている。
【0082】
収納凹部39の底面となる下カバー33の上面33aには、例えば孔部からなる節度用固定係合部55が設けられている。固定係合部55は、例えは半球形状に形成されている。一方、回転体34のベース51の下面51bには、ランプ口金13をソケット本体32に装着したときに前記固定係合部55と嵌合する突起からなる節度用可動係合部56が設けられている。なお、固定係合部55として突起を設けるとともに可動係合部56として突起からなる固定係合部55と嵌合する孔部を設けてもよい。
【0083】
リブ54は先細形状に形成されている。このリブ54は、図9(B)〜図11(b)に示すように、ランプ10を装着させる方向(図11(A)〜図13(A)において右回り)に回転させたときの進行側である幅方向一端側54aが最も高く、進行側とは反対側である幅方向他端側54bに向かうに従って高さが低くなるように傾斜している。
【0084】
回転体34のベース51の周縁には、一対の切り欠き部57が形成されている。また、収納凹部39の内壁には内側に向かって突出する回転角度規制凸部58が形成されている。この回転角度規制凸部58は。回転体34を収納凹部39内に収納したときにベース51に設けた切り欠き部57に入り込むように形成されている。そして、回転角度規制凸部58は切り欠き部57の端面に当接して、この回転体34の回転可能角度を角度θ2の範囲内に規制している。この角度θ2は、ランプ10をランプソケット30bに装着するときにランプソケット30bに対して回転させる角度θ1と等しい或いは角度θ1よりも大きく設定するのが好ましい。
【0085】
この実施形態では、角度θ2は円弧状の挿入溝19に対する中心角と等しく設定している。そして、回転体34の切り欠き部57は、ランプ10をランプソケット30bに差し込んだときにリブ54の先端の位置が挿入溝19と必ず対向する位置に形成されている。なお、以上説明した構成以外は、図9〜図14に示されない構成も含めて第1の実施形態と同一ないし同様である。
【0086】
また、このランプソケット30bには、以下のようにしてランプ10が装着される。
【0087】
ソケット本体32及び下カバー33は固定されているものとして考える。ランプソケット30bからランプ10を取外した状態、すなわち、ランプソケット30bにランプ10を装着する前の状態では、回転部材31はソケット本体32に対して図9(A)において左回りに角度θ1だけずれている。回転体34はソケット本体32に対して図9(a)において左回りに最大で角度θ2だけずれている。
【0088】
回転体34がソケット本体32に対して図9(a)において左回りに角度θ2だけずれている場合を考える。ランプ10をソケット本体32に対して図9(a)において左回りに角度θ1だけ傾け、ランプ口金13の誤装着防止用リブ18の位置とランプソケット30bのリブ導入溝36の位置とを合わせる。ランプ口金13をランプソケット30bに差し込んでいくと、突起部15及び係止部30は回転部材31の突起部貫通孔37を貫通し、係止部30が係止部導入溝40に導入されて案内されながら突起部15が収納凹部39に収納される。また、ランプピン16は回転部材33のピン貫通孔31c及びソケット本体32のピン挿入孔38を貫通して端子収容部に挿入される。このとき、回転体34のリブ54の先端は、挿入溝19の回転の進行側とは反対側である幅方向の端側と対向する(図9(A)(B)参照)。
【0089】
さらに、ランプ口金13をランプソケット30bに差し込むと、先細形状のリブ54の先端は挿入溝19の回転の進行側とは反対側である幅方向の端側に挿入される。そして、挿入溝19の一方の側壁がリブ54の一方の側壁を押しながら、回転体34をリブ54の中心位置と挿入溝19の中心位置とが一致する状態まで回転させるので、回転体34のリブ54は突起部15の挿入溝19に良好に嵌合される(図10(A)(B)参照)。
【0090】
突起部15の先端面15aでコイルばね35を押しながら、ランプ口金13をソケット本体32に対して図10(A)において右回りに角度θ1だけ回転させる。このランプ口金13の回転に伴って、回転部材31及び回転体34は図10(A)において右回りに角度θ1だけ回転する。これにより、図11(A)に示すように、係止部30が係止凸部41と重なるようになる。
【0091】
このとき、回転体34は、リブ54の外面に沿わせて設けたコイルばね35の弾性によって下方向に付勢されているので、ランプ口金13がランプソケット30bに正しく装着される位置、すなわち、ランプ口金13をソケット本体32に対して角度θ1だけ回転させると、下カバー33の上面に設けた固定係合部55と回転体34の下面に設けた可動係合部56とが嵌合して発音するので節度が得られる。節度が得られた状態で、この状態でランプ口金13を押えている力を解放すると、コイルばね35の弾性力によってランプ口金13は上方向に付勢されるので、このランプ口金13に設けられた係止部20は係止凸部41に押し当てられる。これにより、ランプ口金13がランプソケット30bに固定されるとともにランプピン16が端子と電気的に接続される。同時に、コイルばね35の弾性によって回転体34が下方向に付勢されるので、この回転体34は下カバー33に押し当てられる。これにより、回転体34の回転は抑制される。以上により、ランプ10はランプソケット30bに装着される。なお、ランプ10をランプソケット30bから取外す場合はこれと逆の操作をすればよい。
【0092】
以上のように、このランプソケット30bによれば、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0093】
また、このランプソケット30bでは、収納凹部39に挿入された突起部15を反挿入方向に付勢するコイルばね35がリブ54に沿って設けられており、このコイルばね35が回転体34を下カバー33側である下方向に付勢している。そのため、ランプ口金13がランプソケット30bに正しく装着される位置までランプ口金13をソケット本体32に対して回転させると、収納凹部39の底面である下カバー33の上面に設けられた固定係合部55と回転体34の下面に設けられた可動係合部56とが嵌合して節度が得られる。したがって、ランプ口金13がランプソケット30bに正しく装着されたことを容易に知ることができるので、ランプ10の不完全な装着を抑制することができる。
【0094】
さらに、このランプソケット30bでは、リブ54が先細形状に形成されているので、ランプソケット30bの収納凹部39にランプ口金13の突起部15を収納させる際にリブ54の中心位置と挿入溝19の中心位置とがずれていても、ランプ口金13をランプソケット30bに容易に装着することができる。
【0095】
なお、本発明のランプソケットは、FHTランプ10に限らず、種々の片口金型ランプを装着するランプソケットに広く適用することができる。
【0096】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、ランプ口金の突起部に設けられた挿入溝に挿入されるリブを有する回転体が収納凹部内に回転自在に収納されているため、突起部の先端に挿入溝が形成されていないランプ口金の誤装着を抑止できる。
【0097】
請求項2に係る発明によれば、リブに沿って設けられたコイルばねが収納凹部に挿入された突起部を反挿入方向に付勢するため、装着後の蛍光ランプのがたつきを抑制できる。
【0098】
請求項3に係る発明によれば、ランプ口金がランプソケットに正しく装着されたときに固定係合部と可動係合部とが嵌合して節度を得るので、蛍光ランプの不完全な装着を抑制できる。
【0099】
請求項4の発明によれば、ランプソケットの収納凹部にランプ口金の突起部を収納させる際にリブの中心位置と挿入溝の中心位置とにずれがあっても、ランプ口金をランプソケットに容易に装着することができる。
【0100】
請求項5に係る発明によれば、請求項1〜4の内のいずれか1項に記載のランプソケットを備えるので、異なる使用電力の片口金型ランプの誤装着を抑制できる照明器具が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るランプソケット及びこのランプソケットに装着される蛍光ランプを示す分解斜視図。
【図2】図1のランプソケット及びこのランプソケットに装着される蛍光ランプを示す斜視図。
【図3】図1のランプソケットの収納凹部にランプ口金の突起部が収納された状態におけるランプソケットとランプ口金との位置関係を示す正面図。
【図4】図1のランプソケットを収納凹部の開口側から見た正面図。
【図5】図1のランプソケットが備える回転体のリブがランプ口金の挿入溝に挿入された状態を示す断面図。
【図6】図1のランプソケットにランプ口金が装着された状態におけるランプソケットとランプ口金との位置関係を示す正面図。
【図7】図1のランプソケットに蛍光ランプを装着した状態を一部切り欠いて示す側面図。
【図8】図1のランプソケットを備えた本発明の第1の実施形態に係る照明器具を示す側面図。
【図9】(A)は本発明の第2の実施形態に係るランプソケットの収納凹部にランプ口金の突起部が収納される前の状態におけるランプソケットとランプ口金との位置関係を示す正面図。(B)はランプソケットの収納凹部にランプ口金の突起部が収納される前の状態における回転体のリブと突起部の挿入溝との位置関係を示す断面図。
【図10】(A)は図9のランプソケットの収納凹部にランプ口金の突起部が収納された状態におけるランプソケットとランプ口金との位置関係を示す正面図。(B)は図9のランプソケットの収納凹部にランプ口金の突起部が収納された状態における回転体のリブと突起部の挿入溝との位置関係を示す断面図。
【図11】(A)は図9のランプソケットにランプ口金が装着された状態におけるランプソケットとランプ口金との位置関係を示す正面図。(B)は図9のランプソケットにランプ口金が装着された状態における回転体のリブと突起部の挿入溝との位置関係を示す断面図。
【図12】(A)は図9のランプソケットの収納凹部にランプ口金の突起部が収納された状態を示す断面図。(B)は図9のランプソケットにランプ口金が装着された状態を示す断面図。
【図13】(A)はIEC60061のGX24q−1で規格化されたランプ口金の正面図。(B)は60061のGX24q−2で規格化されたランプ口金の正面図。(C)は60061のGX24q−3で規格化されたランプ口金の正面図。(E)は60061のGX24q−4で規格化されたランプ口金の正面図。(F)は60061のGX24q−5で規格化されたランプ口金の正面図。(G)は60061のGX24q−7で規格化されたランプ口金の正面図。
【符号の説明】
1…照明器具、 2…器具本体、 10…蛍光ランプ、 13…ランプ口金、15…突起部、 15a…先端面、 19…挿入溝、30a,30b…ランプソケット、 31…ソケット本体、 34…回転体 35…コイルばね、39…収納凹部、 51…ベース、 54…リブ、 55…固定係合部、 56…可動係合部
Claims (5)
- 先端に複数の挿入溝が形成された突起部を有するランプ口金が着脱自在に装着されるとともに、前記突起部が挿入される収納凹部を有し、前記突起部を前記収納凹部に収納させた状態で前記ランプ口金が所定方向に回転して装着されるソケット本体と、
ベース、及びこのベースの一面に突設されて前記挿入溝に挿入される複数のリブを有し、前記ベースの他面を前記収納凹部の底面に向けてこの収納凹部内に回転自在に収納された回転体と、を具備していることを特徴とするランプソケット。 - 前記収納凹部に挿入された前記突起部を反挿入方向に付勢するコイルばねが前記リブに沿って設けられていることを特徴とする請求項1に記載のランプソケット。
- 前記収納凹部の底面に、孔部又は突起からなる節度用固定係合部が設けられているとともに、前記回転体の他面に、前記ランプ口金を回転させて前記ソケット本体に装着したときに前記固定係合部と嵌合する突起又は孔部からなる節度用可動係合部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のランプソケット。
- 前記リブが先細形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜3の内のいずれか1項に記載のランプソケット。
- 器具本体と、
先端に複数の挿入溝が形成された突起部を有するランプ口金及びこのランプ口金に取付けられた発光管を有する片口金型ランプと、
前記器具本体に設けられた請求項1〜4の内のいずれか1項に記載のランプソケットと、を具備したことを特徴とする照明器具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002339522A JP2004172065A (ja) | 2002-11-22 | 2002-11-22 | ランプソケット及び照明器具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002339522A JP2004172065A (ja) | 2002-11-22 | 2002-11-22 | ランプソケット及び照明器具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004172065A true JP2004172065A (ja) | 2004-06-17 |
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ID=32702457
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002339522A Pending JP2004172065A (ja) | 2002-11-22 | 2002-11-22 | ランプソケット及び照明器具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004172065A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR200446144Y1 (ko) * | 2007-08-30 | 2009-09-29 | 안효숙 | 오삽입 방지돌기가 부설된 램프소켓 |
WO2012160688A1 (ja) * | 2011-05-26 | 2012-11-29 | 東芝ライテック株式会社 | 照明装置 |
-
2002
- 2002-11-22 JP JP2002339522A patent/JP2004172065A/ja active Pending
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