JP2004171113A - データ記録再生システムおよびデータ記録再生方法およびデータ記録再生機器 - Google Patents
データ記録再生システムおよびデータ記録再生方法およびデータ記録再生機器 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】2台の記録装置に同時に同じデータを記録するミラーリング記録を行うデータ記録再生システムにおいて、有効記憶容量が大幅に低下することを回避しつつ、1台のバックアップ用の記録装置を常時稼動させることにより負荷が集中し故障率を高めてしまうことを防止して、信頼性の高いシステムとすること。
【解決手段】ミラーリング記録を行うデータ記録再生システムにおいて、複数の記録装置のうちの2台以上を、データのバックアップ記録のためのバックアップ用記録装置として機能分担させ、このバックアップ用記録装置よりも台数の多い残りの記録装置を、データのオリジナル記録のためのオリジナル用記録装置として機能分担させ、バックアップ用記録装置のうちの1台とオリジナル用記録装置のうちの1台の組み合わせを、順次変更設定して、入力されてきたディジタルデータの記録を行わせる。
【選択図】 図1
【解決手段】ミラーリング記録を行うデータ記録再生システムにおいて、複数の記録装置のうちの2台以上を、データのバックアップ記録のためのバックアップ用記録装置として機能分担させ、このバックアップ用記録装置よりも台数の多い残りの記録装置を、データのオリジナル記録のためのオリジナル用記録装置として機能分担させ、バックアップ用記録装置のうちの1台とオリジナル用記録装置のうちの1台の組み合わせを、順次変更設定して、入力されてきたディジタルデータの記録を行わせる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ記録再生システムおよびデータ記録再生方法およびデータ記録再生機器に係り、特に、2台の記録装置を1組として同時に同一のディジタルデータを記録するようにした(すなわち、ミラーリング記録を行うようにした)技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、映像等を記録再生する記録再生装置において、高画質化に対する要望が増えてきたことにより、アナログ信号の記録からディジタル信号の記録へ移行している。ディジタル信号で記録するための様々な記録媒体のうち、記録映像の検索性および操作性の観点から、最近、ハードディスクドライブ(以下、HDDと記す)を使用する装置が増加している。
【0003】
このようなHDDを記録媒体とするディジタル記録再生装置において、記録の長時間化の要求の高まりに対応するため、記録容量を増大させることが必要とされてきており、HDD単体としての容量アップが進んでいる。また一方で、SCSI、USB等のインターフェイスを使用することにより、装置本体の外部に複数のHDDを増設し、これにより、簡単に記録容量を増加することができるようにもなっている。
【0004】
ところで、HDDは可動部品が多くまた精密制御を行っているためクラッシュ等の故障が起こった場合、データが破壊されデータの読み出しができなくなるという問題があった。このため従来から、データの破壊への信頼性を高めるために、ミラーリング記録という技術を用いるシステムが知られている。このミラーリング記録という技術では、接続された複数のHDDのうちの2台のHDDを1組のペアとし、2台毎に同時に同じデータを記録するように制御する。記録中、記録しているHDDの記録残量がなくなった場合は、別の1組の(2台の)HDDに記録を継続するようにしている。これにより、片方のHDDが故障した場合でも、もう片方のHDDには記録したデータが保持できているため、データの読み出しができなくなることを防止することができる。
【0005】
しかしながら、上記した手法では、記録したデータの破壊への信頼性は向上する反面、HDD2台を1組として取り扱い、2台のHDDに1つの同じデータを同時に記録するようにするため、同じデータが常に2つ存在することになり、データを記録できる有効記録容量は半分となってしまい、結果として、HDDの記録容量単位当たりの単価が2倍になってしまう問題がある。
【0006】
この問題を改善するための技術としては、常に記録をする特定のHDD(特定の1台のHDD)と、任意の第1のHDDとを、1組として設定して、データを記録し、任意の第1のHDDの記録残量がなくなった場合は、特定のHDDと、現在記録していた第1のHDDとは別の任意の第2のHDDとを、1組として再設定し、引き続きデータを記録する技術が知られている(特許文献1参照)。すなわち、特定のHDDは共通で、ペアとなるHDDを順次切り替えていく方法である。特定のHDDは、バックアップ用として常にデータを記録及び上書き記録を繰り返し、オリジナル用としてのデータは、任意のHDDに順次切り替えて記録するようにする。これにより、データは任意のHDDに順次記録され、また特定のHDDによりバックアップ記録されて、常に2台のHDDで同時に記録していることになり、記録時のクラッシュ等によるデータの破壊により読み出しができなくなることを防止でき、さらに、データ自体はHDD毎に別のデータを記録するため、有効記録容量の低下も防止できる。すなわち、バックアップ分の記録容量の低下で済む。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−27611号公報(第4〜7頁、図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来技術では、バックアップ用の特定のHDDは、記録時には常に記録動作していることになる。このことは、この特定のHDDの使用頻度だけが、他のHDDと比較して大きくなることになり、寿命等の信頼性に大きな影響を与えることになる。すなわち、バックアップ用の特定のHDDの信頼性が低下するという問題があった。
【0009】
本発明の目的は、2台の記録装置に同時に同じデータを記録するミラーリング記録を行うデータ記録再生システムにおいて、有効記憶容量が大幅に低下することを回避しつつ、1台のバックアップ用の記録装置を常時稼動させることにより負荷が集中し故障率を高めてしまうことを防止して、信頼性の高いシステムとすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するため、本願による代表的な1つの発明では、
複数の記録装置と、この複数の記録装置を接続し各記録装置の動作を統括制御する制御手段とを備え、この制御手段の制御のもとに、入力ディジタルデータを、前記複数の記録装置のうちの2台の記録装置に同時に記録するようにしたデータ記録再生システムにおいて、
前記複数の記録装置のうちの2台以上を、データのバックアップ記録のためのバックアップ用記録装置として機能分担させ、このバックアップ用記録装置よりも台数の多い残りの前記記録装置を、データのオリジナル記録のためのオリジナル用記録装置として機能分担させ、
前記制御手段は、前記バックアップ用記録装置の中から記録用として選択する1台と、前記オリジナル用記録装置の中から記録用として選択する1台との組み合わせを、同一組み合わせが連続しないように、かつ、総ての記録装置が必ず休止期間をもつように、順次変更設定して、入力ディジタルデータの記録を行わせるように制御する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
【0012】
図1は、本発明の第1実施形態に係るデータ記録再生システムの基本構成を示す図である。本実施形態は、記録装置としてのHDDを6台接続した構成例となっている。
【0013】
図1において、1〜6はHDD、7は、接続されている複数のHDD1〜6への記録及び再生等の制御を行うためのHDD制御手段、8は、HDD制御手段7及び図示しないデータ記録手段からの各種信号を受け渡しするためのSCSI、USB等のHDD I/F(インターフェィス)である。
【0014】
図2は、各HDDの稼動順番を示した図である。図2において、下向き正方向の縦軸は時間軸である。また、横軸方向には、HDD1からHDD6までを順に配置している。縦軸方向の矢印は、HDDが稼動(記録動作)していることを示している。データの記録に際し、記録を開始する前に、HDD制御手段7は、接続されている複数のHDD1〜6のそれぞれを、バックアップ用HDDまたはオリジナル用HDDのいずれかに設定する。例えば、ここではHDD1とHDD2をバックアップ用HDDとして設定し、HDD3、HDD4、HDD5、HDD6をオリジナル用HDDとして設定する。記録順番は、オリジナル用HDDに対しては、HDD3、HDD4、HDD5、HDD6の順に記録し、HDD6の記録が終了したあとは、再度同じ順番で、HDD3から記録を行うよう設定する。
また、バックアップ用HDDに対しては、HDD1、HDD2の順に記録し、HDD2の記録が終了したあとは、再度同じ順番で、HDD1から記録を行うよう設定する。そして、記録中には、HDD制御手段7は、記録を行っているHDDの記録可能な残容量を常にチェックしている。
【0015】
このように設定されたHDDに対して、HDD制御手段7は、図示しないデータ記録手段から入力されてくるデータ(ここでは、例えばMPEG2方式で圧縮されたディジタル画像データ)を、例えば、HDD1とHDD3とに同時に送るように制御して、図示しないデータ記録手段からのデータを、HDD1及びHDD3で同時に記録するような制御を行う。これは、図2における時刻T1から時刻T2までの期間に相当する。そして、このHDD1及びHDD3での記録中、HDD制御手段7は、記録を行っている2台のHDD1及びHD3の残容量を常にチェックしており、残容量が一定の容量を下回ったときは、次に記録を行う2台のHDDを設定する。これは、図2における時刻T1から時刻T2までの期間から、時刻T2から時刻T3までの期間への移り変わりの処理に相当する。このとき、オリジナル用HDDとしてはHDD4を設定し、バックアップ用HDDとしてはHDD2を設定する。この制御により、ミラーリング記録を行いながらも、記録容量の低下を防止するとともに、特定の1台のバックアップ用HDDを常時稼動させることを回避できるので、結果的に信頼性を高めることができる。すなわち、バックアップ用HDDにも必ず休止期間をもたせるようにして、バックアップ用HDDの動作信頼性を高めるようにしてある。
【0016】
次に、本実施形態による記録制御の処理の流れを、図3のフローチャートを用いて説明する。図3は、本実施形態における、複数のHDDに対する通常時の記録制御、及び上記したようにHDDの残容量が所定値を下回った場合に行う記録用HDDの切り替え制御に関する処理フローの1例を示す図である。
【0017】
まず、ステップ301で処理を開始すると、ステップ302で、バックアップ用HDDとオリジナル用HDDを設定する。すなわち、バックアップ用HDDをHDD1からHDD(n)までのn台とし、オリジナル用HDDをHDD(n+1)からHDD(n+m)までのm台とする。ただし、2≦nかつn<mとする(n、mは正の整数)。次に、ステップ303で、記録するHDDを設定する。
すなわち、記録するバックアップ用HDDを、HDD(1+p)に設定し、記録するオリジナル用HDDを、HDD(n+1+q)に設定する(p、qは0または正の整数)。例えば、p=0、q=0とする。次に、ステップ304で記録を開始し、ステップ305で記録を続行する。
【0018】
次に、ステップ306でHDDの故障があるかどうか判定し、故障がある場合は、ステップ307でHDD故障の対策を行い、ステップ308で記録停止するかどうかを判定する。記録停止する場合は、ステップ309で記録停止する。ステップ308で記録停止しない場合は、ステップ310で記録中のHDDの残容量があるかどうかを判定し、残容量が一定の容量以上である場合は、ステップ305で記録を続行する。ステップ310で、いずれか一方のHDDの残容量が一定の容量を下回った場合は、ステップ311で記録を停止し、記録するHDDを変更する処理を行う。すなわち、pを1増やし、qを1増やす。次に、ステップ312で、pおよびqがHDD台数を超えないかどうか判定し、超えていない場合は、ステップ305で記録を続行する。ステップ312で超えている場合は、ステップ313で、記録するHDDを最初のHDDに設定する。すなわち、p=nならばp=0、q=mならばq=0とする。次に、ステップ305で記録を続行する。
【0019】
ここで、上記したステップ310、311では、バックアップ用HDD、オリジナル用HDDのいずれか一方のHDDの残容量が一定の容量を下回った場合には、バックアップ用HDD及びオリジナル用HDDの双方を同時に変更するようにしているが、残容量が一定の容量を下回ったHDDのみに対して、記録するドライブを変更する処理を行い、残容量が一定の容量を下回らないHDDに対しては、引き続き同じHDDに記録するような処理を行っても良い。
【0020】
また、ステップ308において記録停止の判定をしたとき、最後に記録していたHDDの番号を記録するようにしておき、記録を再開した場合は、ステップ303では、p=0、q=0とせず、最後のHDDの番号として、最後のHDDから記録を再開するようにしてもよい。
【0021】
また、ステップ302において、総てのHDDの中から、比較的耐久性能が良いものから順に、比較的稼働率の高いバックアップ用HDDとして設定することで、バックアップ用HDDとオリジナル用HDDの故障率比を近づけることができ、より信頼性の高いシステムを構築することができる。
【0022】
次に、記録中にHDDがクラッシュ等の故障を起こしたときの、上記ステップ306及びステップ307の処理の流れの詳細を、図4のフローチャートを用いて説明する。図4は、記録中、HDDに故障等の不具合が発生した場合における処理フローの1例を示す図である。
【0023】
図3のステップ306でのクラッシュ等の故障の発生の有無判別は、現在記録しているHDD(1+p)またはHDD(n+1+q)の少なくともいずれか一方が故障していれば、故障ありと判定する方法で行う。クラッシュ等の故障が発生した場合、図3のステップ307でHDDの故障対策に入り、図4のステップ401で、図4の処理フローが開始される。そして例えば、バックアップ用のHDD1とオリジナル用のHDD3に対して記録を行っているときに、HDD1が故障した場合(ステップ402で、HDD(1+p)に故障ありと判定した場合)、HDD制御手段7は、ステップ403で、HDD1とHDD3に対する記録を中止して、ステップ404で、故障したHDD1をシステムから隔離するような制御を行う。なおここで、それまでに記録したデータを保護するために、今後記録がされないようにHDD3をシステムから隔離するような制御を行っても良い。また、例えば、バックアップ用のHDD1とオリジナル用のHDD3に対して記録を行っているときに、HDD3が故障した場合(ステップ405で、HDD(n+1+q)に故障ありと判定した場合)、それまでに記録したデータを保護するために、HDD制御手段7は、ステップ406で、HDD1とHDD3に対する記録を中止して、ステップ407で、故障したHDD3をシステムから隔離するような制御を行う。ここで、それまでに記録したデータを保護するために、今後記録がされないようにHDD1をシステムから隔離するような制御を行っても良い。
【0024】
次に、ステップ408において、故障したHDDを除いたHDDをバックアップ用HDDとオリジナル用HDDのいずれかに再設定する。すなわち、バックアップ用HDDをHDD1からHDD(n’)までのn’台とし、オリジナル用HDDをHDD(n’+1)からHDD(n’+m’)までのm’台とする。例えば、バックアップ用HDDが1台のみ故障した場合は、n’=n−1、m’=mとなり、例えば、オリジナル用HDDが1台のみ故障した場合は、n’=n、m’=m−1となる。このとき、故障発生前にバックアップ用であったHDDはバックアップ用として設定し、オリジナル用であったHDDはオリジナル用として設定する。また、バックアップ用とオリジナル用のそれぞれで、記録するHDDの順番は変更しない。
【0025】
次に、ステップ409で、記録するHDDを再設定する。すなわち、バックアップ用として記録するHDD(バックアップ用HDD)を、HDD(1+p’)に設定し、オリジナル用として記録するHDD(オリジナル用HDD)を、HDD(n’+1+q’)に設定する。例えば、バックアップ用HDDが1台のみ故障した場合は、p’=p+1、q’=qとする。ただし、p’=n’の場合は、p’=0とする。また、例えば、オリジナル用HDDが1台のみ故障した場合は、p’=p、q’=q+1とする。ただし、q’=m’の場合は、q’=0とする。この結果、HDDの故障発生による記録停止を回避することが出来る。
【0026】
なお、HDDに故障が発生した場合には、この旨をユーザーに通知するようにしても、通知しないようにしても構わない。また、通知する場合の通知手法としては、音声出力、映像出力、LED等の点灯や点滅などの任意の手法をとればよい。
【0027】
次に、本実施形態による再生制御の処理の流れを、図5のフローチャートを用いて説明する。図5は、本実施形態のシステムで記録されたデータの再生を行う場合の、処理フローの1例を示す図である。なおここでは、ある時刻の映像を見たい場合等の再生する箇所を指定して再生を行う際の処理を、例にとって説明する。
【0028】
ステップ501で再生処理の開始として、再生したい箇所が指定されると、まず、ステップ502で、記録時にHDDの故障が起こったかどうかを判定する。
HDDの故障が起こっていなければ、ステップ508でオリジナル用HDDを検索する。HDDの故障が起こっていれば、ステップ503で故障したHDDがオリジナル用HDDかどうか判定する。オリジナル用HDDが故障していなければ、ステップ508でオリジナル用HDDを検索する。
【0029】
オリジナル用HDDが故障していれば、ステップ504で、故障により失われたデータ範囲を取得し、ステップ505で、バックアップされているデータ範囲を取得する。次に、ステップ506で、再生したいデータがバックアップ用HDDにのみ存在するかどうかを判定する。バックアップ用HDDにのみ存在するのでなければ、ステップ508でオリジナル用HDDを検索する。バックアップ用HDDにのみ存在するのであれば、ステップ507でHDD故障をユーザに通知し、ステップ509でバックアップ用HDDを検索する。次に、ステップ509で、検索の結果、取得できたデータを再生する。
【0030】
ここで、図5に示した処理フローでは、ステップ507において故障したことをユーザーに通知するようにしているが、通知しないようにしても構わない。また、通知する場合の通知手法としては、音声出力、映像出力、LED等の点灯や点滅などの任意の手法をとればよい。
【0031】
図6は、本発明の第2実施形態に係るデータ記録再生システムの基本構成を示す図であり、同図において、図1の第1実施形態と同一の構成要素には同一符号を付し、その説明は重複を避けるため割愛する。なお、本実施形態でも、記録装置としてのHDDを6台接続した構成例となっている。図6において、10はデータ間引き/補間手段である。
【0032】
本実施形態が先の第1実施形態と相違するのは、データ間引き/補間手段10を追加して、入力されてきた圧縮画像データを、データ間引き/補間手段10で例えば1フレームおきに間引き、この間引き処理したデータをバックアップ用HDDに記録するとともに、オリジナル用HDDには、入力されてきた圧縮画像データを間引き処理しないでそのまま記録するようにした点にある。本実施形態では、オリジナル用HDDが故障したときの復旧時は、バックアップ用HDDから読み出したデータを、データ間引き/補間手段10で補間処理して、データを復旧させる。
【0033】
これにより、本実施形態では、データ復旧時の修復データの画質は劣化するが、1台のバックアップ用HDDでバックアップする時間範囲を拡大することが可能となり、例えば図7に示すように、バックアップ用のHDD1で時刻T1からT3まで記録を行っている間に、オリジナル用のHDD3で時刻T1からT2まで記録を行い、オリジナル用のHDD4で時刻T2からT3まで記録を行うようにすることができる。したがって、より長時間の記録データを1台のバックアップ用HDDでバックアップ可能となり、システムとしてのデータ保持信頼性を向上させるできる。
【0034】
ここで、上述した各実施形態では、HDDを6台接続した例で説明したが、接続する台数は、これに限ったものではないことは言うまでもない。また、HDDの種別は、本システムの内蔵HDDまたは本システムの外付けHDDのどちらでも構わない。上述した各実施形態では、記録装置としてHDDを例にとって説明したが、本発明が適用される記録装置は、これに限ったものではないことは言うまでもない。例えば、光ディスク、光磁気ディスク、ハードディスク以外の磁気ディスクなどを使用したドライブ装置であっても構わない。
【0035】
また、上述した各実施形態では、バックアップ用HDDやオリジナル用HDDをそれぞれ循環的に、順次1台ずつ切り替えてデータを記録できるようにしているが、HDDの使用頻度を検出する手段を設け、使用頻度の低いHDDを、次に記録するHDDに設定するようにしても構わない。
【0036】
図8は、前記した第1実施形態のデータ記録再生システムに適用可能な、データ記録再生機器の要部構成を示す図である。図8に示したデータ記録再生機器は、前記したHDD制御手段7と、HDD I/F8とを備えているとともに、少なくとも2台の(2台以上の)HDDを内蔵ドライブとして具備している(ここでは、例えばHDD1とHDD2の2台を内蔵ドライブとして具備している)。
そして、このデータ記録再生機器には、SCSI、USB等のインターフェイスを用いることにより、複数のHDDを外付けで接続・増設可能となっている。
【0037】
図8では、HDD3〜HDD6の4台が、外付けHDDとして増設された例を示しており、データ記録再生機器のHDD制御手段7は、外付けのFDDの数が内蔵のHDDの数よりも多い場合、ミラーリング記録を行うに際して、内蔵の記HDD(HDD1、HDD2)を、バックアップ用HDDとして機能分担させ、外付けのHDD(HDD3〜HDD6)を、オリジナル用HDDとして機能分担させる。そして、ミラーリング記録で対となる、バックアップ用HDDとオリジナル用HDDの組み合わせを、前記と同様に、順次変更設定する。
【0038】
このように、データ記録再生機器のHDD制御手段に、本発明のミラーリング記録制御の機能を持たせておけば、外付けでHDDを増設することで、記録データの信頼性、保存性を高めながら、HDD全体の有効記録容量の低下を改善する機能が実現できる、ミラーリング記録を行うシステムを簡単に構築できる。
【0039】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、2台の記録装置に同時に同じデータを記録するミラーリング記録を行うデータ記録再生システムにおいて、バックアップ用記録装置の数を2以上かつオリジナル用記録装置の数未満とし、記録容量の低下を防止するとともに、バックアップ用記録装置の負荷集中を回避することができ、信頼性の高いシステムを構築することができる。すなわち、システムの信頼性を高めながら、システム全体の有効記録容量の低下を改善することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るデータ記録再生システムの概要を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るデータ記録再生システムにおける、記録時のHDDの稼動順序を示す説明図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るデータ記録再生システムにおける、記録制御の処理フローを示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1実施形態に係るデータ記録再生システムにおける、記録時においてHDDに故障が発生した際の故障対策の処理フローを示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1実施形態に係るデータ記録再生システムにおける、再生制御の処理フローを示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態に係るデータ記録再生システムの概要を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係るデータ記録再生システムにおける、記録時のHDDの稼動順序を示す説明図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係るデータ記録再生システムに適用可能な、データ記録再生機器の要部構成を示すブロック図である
【符号の説明】
1〜6 HDD
7 HDD制御手段
8 HDD I/F
10 データ間引き/補間手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ記録再生システムおよびデータ記録再生方法およびデータ記録再生機器に係り、特に、2台の記録装置を1組として同時に同一のディジタルデータを記録するようにした(すなわち、ミラーリング記録を行うようにした)技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、映像等を記録再生する記録再生装置において、高画質化に対する要望が増えてきたことにより、アナログ信号の記録からディジタル信号の記録へ移行している。ディジタル信号で記録するための様々な記録媒体のうち、記録映像の検索性および操作性の観点から、最近、ハードディスクドライブ(以下、HDDと記す)を使用する装置が増加している。
【0003】
このようなHDDを記録媒体とするディジタル記録再生装置において、記録の長時間化の要求の高まりに対応するため、記録容量を増大させることが必要とされてきており、HDD単体としての容量アップが進んでいる。また一方で、SCSI、USB等のインターフェイスを使用することにより、装置本体の外部に複数のHDDを増設し、これにより、簡単に記録容量を増加することができるようにもなっている。
【0004】
ところで、HDDは可動部品が多くまた精密制御を行っているためクラッシュ等の故障が起こった場合、データが破壊されデータの読み出しができなくなるという問題があった。このため従来から、データの破壊への信頼性を高めるために、ミラーリング記録という技術を用いるシステムが知られている。このミラーリング記録という技術では、接続された複数のHDDのうちの2台のHDDを1組のペアとし、2台毎に同時に同じデータを記録するように制御する。記録中、記録しているHDDの記録残量がなくなった場合は、別の1組の(2台の)HDDに記録を継続するようにしている。これにより、片方のHDDが故障した場合でも、もう片方のHDDには記録したデータが保持できているため、データの読み出しができなくなることを防止することができる。
【0005】
しかしながら、上記した手法では、記録したデータの破壊への信頼性は向上する反面、HDD2台を1組として取り扱い、2台のHDDに1つの同じデータを同時に記録するようにするため、同じデータが常に2つ存在することになり、データを記録できる有効記録容量は半分となってしまい、結果として、HDDの記録容量単位当たりの単価が2倍になってしまう問題がある。
【0006】
この問題を改善するための技術としては、常に記録をする特定のHDD(特定の1台のHDD)と、任意の第1のHDDとを、1組として設定して、データを記録し、任意の第1のHDDの記録残量がなくなった場合は、特定のHDDと、現在記録していた第1のHDDとは別の任意の第2のHDDとを、1組として再設定し、引き続きデータを記録する技術が知られている(特許文献1参照)。すなわち、特定のHDDは共通で、ペアとなるHDDを順次切り替えていく方法である。特定のHDDは、バックアップ用として常にデータを記録及び上書き記録を繰り返し、オリジナル用としてのデータは、任意のHDDに順次切り替えて記録するようにする。これにより、データは任意のHDDに順次記録され、また特定のHDDによりバックアップ記録されて、常に2台のHDDで同時に記録していることになり、記録時のクラッシュ等によるデータの破壊により読み出しができなくなることを防止でき、さらに、データ自体はHDD毎に別のデータを記録するため、有効記録容量の低下も防止できる。すなわち、バックアップ分の記録容量の低下で済む。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−27611号公報(第4〜7頁、図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来技術では、バックアップ用の特定のHDDは、記録時には常に記録動作していることになる。このことは、この特定のHDDの使用頻度だけが、他のHDDと比較して大きくなることになり、寿命等の信頼性に大きな影響を与えることになる。すなわち、バックアップ用の特定のHDDの信頼性が低下するという問題があった。
【0009】
本発明の目的は、2台の記録装置に同時に同じデータを記録するミラーリング記録を行うデータ記録再生システムにおいて、有効記憶容量が大幅に低下することを回避しつつ、1台のバックアップ用の記録装置を常時稼動させることにより負荷が集中し故障率を高めてしまうことを防止して、信頼性の高いシステムとすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するため、本願による代表的な1つの発明では、
複数の記録装置と、この複数の記録装置を接続し各記録装置の動作を統括制御する制御手段とを備え、この制御手段の制御のもとに、入力ディジタルデータを、前記複数の記録装置のうちの2台の記録装置に同時に記録するようにしたデータ記録再生システムにおいて、
前記複数の記録装置のうちの2台以上を、データのバックアップ記録のためのバックアップ用記録装置として機能分担させ、このバックアップ用記録装置よりも台数の多い残りの前記記録装置を、データのオリジナル記録のためのオリジナル用記録装置として機能分担させ、
前記制御手段は、前記バックアップ用記録装置の中から記録用として選択する1台と、前記オリジナル用記録装置の中から記録用として選択する1台との組み合わせを、同一組み合わせが連続しないように、かつ、総ての記録装置が必ず休止期間をもつように、順次変更設定して、入力ディジタルデータの記録を行わせるように制御する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
【0012】
図1は、本発明の第1実施形態に係るデータ記録再生システムの基本構成を示す図である。本実施形態は、記録装置としてのHDDを6台接続した構成例となっている。
【0013】
図1において、1〜6はHDD、7は、接続されている複数のHDD1〜6への記録及び再生等の制御を行うためのHDD制御手段、8は、HDD制御手段7及び図示しないデータ記録手段からの各種信号を受け渡しするためのSCSI、USB等のHDD I/F(インターフェィス)である。
【0014】
図2は、各HDDの稼動順番を示した図である。図2において、下向き正方向の縦軸は時間軸である。また、横軸方向には、HDD1からHDD6までを順に配置している。縦軸方向の矢印は、HDDが稼動(記録動作)していることを示している。データの記録に際し、記録を開始する前に、HDD制御手段7は、接続されている複数のHDD1〜6のそれぞれを、バックアップ用HDDまたはオリジナル用HDDのいずれかに設定する。例えば、ここではHDD1とHDD2をバックアップ用HDDとして設定し、HDD3、HDD4、HDD5、HDD6をオリジナル用HDDとして設定する。記録順番は、オリジナル用HDDに対しては、HDD3、HDD4、HDD5、HDD6の順に記録し、HDD6の記録が終了したあとは、再度同じ順番で、HDD3から記録を行うよう設定する。
また、バックアップ用HDDに対しては、HDD1、HDD2の順に記録し、HDD2の記録が終了したあとは、再度同じ順番で、HDD1から記録を行うよう設定する。そして、記録中には、HDD制御手段7は、記録を行っているHDDの記録可能な残容量を常にチェックしている。
【0015】
このように設定されたHDDに対して、HDD制御手段7は、図示しないデータ記録手段から入力されてくるデータ(ここでは、例えばMPEG2方式で圧縮されたディジタル画像データ)を、例えば、HDD1とHDD3とに同時に送るように制御して、図示しないデータ記録手段からのデータを、HDD1及びHDD3で同時に記録するような制御を行う。これは、図2における時刻T1から時刻T2までの期間に相当する。そして、このHDD1及びHDD3での記録中、HDD制御手段7は、記録を行っている2台のHDD1及びHD3の残容量を常にチェックしており、残容量が一定の容量を下回ったときは、次に記録を行う2台のHDDを設定する。これは、図2における時刻T1から時刻T2までの期間から、時刻T2から時刻T3までの期間への移り変わりの処理に相当する。このとき、オリジナル用HDDとしてはHDD4を設定し、バックアップ用HDDとしてはHDD2を設定する。この制御により、ミラーリング記録を行いながらも、記録容量の低下を防止するとともに、特定の1台のバックアップ用HDDを常時稼動させることを回避できるので、結果的に信頼性を高めることができる。すなわち、バックアップ用HDDにも必ず休止期間をもたせるようにして、バックアップ用HDDの動作信頼性を高めるようにしてある。
【0016】
次に、本実施形態による記録制御の処理の流れを、図3のフローチャートを用いて説明する。図3は、本実施形態における、複数のHDDに対する通常時の記録制御、及び上記したようにHDDの残容量が所定値を下回った場合に行う記録用HDDの切り替え制御に関する処理フローの1例を示す図である。
【0017】
まず、ステップ301で処理を開始すると、ステップ302で、バックアップ用HDDとオリジナル用HDDを設定する。すなわち、バックアップ用HDDをHDD1からHDD(n)までのn台とし、オリジナル用HDDをHDD(n+1)からHDD(n+m)までのm台とする。ただし、2≦nかつn<mとする(n、mは正の整数)。次に、ステップ303で、記録するHDDを設定する。
すなわち、記録するバックアップ用HDDを、HDD(1+p)に設定し、記録するオリジナル用HDDを、HDD(n+1+q)に設定する(p、qは0または正の整数)。例えば、p=0、q=0とする。次に、ステップ304で記録を開始し、ステップ305で記録を続行する。
【0018】
次に、ステップ306でHDDの故障があるかどうか判定し、故障がある場合は、ステップ307でHDD故障の対策を行い、ステップ308で記録停止するかどうかを判定する。記録停止する場合は、ステップ309で記録停止する。ステップ308で記録停止しない場合は、ステップ310で記録中のHDDの残容量があるかどうかを判定し、残容量が一定の容量以上である場合は、ステップ305で記録を続行する。ステップ310で、いずれか一方のHDDの残容量が一定の容量を下回った場合は、ステップ311で記録を停止し、記録するHDDを変更する処理を行う。すなわち、pを1増やし、qを1増やす。次に、ステップ312で、pおよびqがHDD台数を超えないかどうか判定し、超えていない場合は、ステップ305で記録を続行する。ステップ312で超えている場合は、ステップ313で、記録するHDDを最初のHDDに設定する。すなわち、p=nならばp=0、q=mならばq=0とする。次に、ステップ305で記録を続行する。
【0019】
ここで、上記したステップ310、311では、バックアップ用HDD、オリジナル用HDDのいずれか一方のHDDの残容量が一定の容量を下回った場合には、バックアップ用HDD及びオリジナル用HDDの双方を同時に変更するようにしているが、残容量が一定の容量を下回ったHDDのみに対して、記録するドライブを変更する処理を行い、残容量が一定の容量を下回らないHDDに対しては、引き続き同じHDDに記録するような処理を行っても良い。
【0020】
また、ステップ308において記録停止の判定をしたとき、最後に記録していたHDDの番号を記録するようにしておき、記録を再開した場合は、ステップ303では、p=0、q=0とせず、最後のHDDの番号として、最後のHDDから記録を再開するようにしてもよい。
【0021】
また、ステップ302において、総てのHDDの中から、比較的耐久性能が良いものから順に、比較的稼働率の高いバックアップ用HDDとして設定することで、バックアップ用HDDとオリジナル用HDDの故障率比を近づけることができ、より信頼性の高いシステムを構築することができる。
【0022】
次に、記録中にHDDがクラッシュ等の故障を起こしたときの、上記ステップ306及びステップ307の処理の流れの詳細を、図4のフローチャートを用いて説明する。図4は、記録中、HDDに故障等の不具合が発生した場合における処理フローの1例を示す図である。
【0023】
図3のステップ306でのクラッシュ等の故障の発生の有無判別は、現在記録しているHDD(1+p)またはHDD(n+1+q)の少なくともいずれか一方が故障していれば、故障ありと判定する方法で行う。クラッシュ等の故障が発生した場合、図3のステップ307でHDDの故障対策に入り、図4のステップ401で、図4の処理フローが開始される。そして例えば、バックアップ用のHDD1とオリジナル用のHDD3に対して記録を行っているときに、HDD1が故障した場合(ステップ402で、HDD(1+p)に故障ありと判定した場合)、HDD制御手段7は、ステップ403で、HDD1とHDD3に対する記録を中止して、ステップ404で、故障したHDD1をシステムから隔離するような制御を行う。なおここで、それまでに記録したデータを保護するために、今後記録がされないようにHDD3をシステムから隔離するような制御を行っても良い。また、例えば、バックアップ用のHDD1とオリジナル用のHDD3に対して記録を行っているときに、HDD3が故障した場合(ステップ405で、HDD(n+1+q)に故障ありと判定した場合)、それまでに記録したデータを保護するために、HDD制御手段7は、ステップ406で、HDD1とHDD3に対する記録を中止して、ステップ407で、故障したHDD3をシステムから隔離するような制御を行う。ここで、それまでに記録したデータを保護するために、今後記録がされないようにHDD1をシステムから隔離するような制御を行っても良い。
【0024】
次に、ステップ408において、故障したHDDを除いたHDDをバックアップ用HDDとオリジナル用HDDのいずれかに再設定する。すなわち、バックアップ用HDDをHDD1からHDD(n’)までのn’台とし、オリジナル用HDDをHDD(n’+1)からHDD(n’+m’)までのm’台とする。例えば、バックアップ用HDDが1台のみ故障した場合は、n’=n−1、m’=mとなり、例えば、オリジナル用HDDが1台のみ故障した場合は、n’=n、m’=m−1となる。このとき、故障発生前にバックアップ用であったHDDはバックアップ用として設定し、オリジナル用であったHDDはオリジナル用として設定する。また、バックアップ用とオリジナル用のそれぞれで、記録するHDDの順番は変更しない。
【0025】
次に、ステップ409で、記録するHDDを再設定する。すなわち、バックアップ用として記録するHDD(バックアップ用HDD)を、HDD(1+p’)に設定し、オリジナル用として記録するHDD(オリジナル用HDD)を、HDD(n’+1+q’)に設定する。例えば、バックアップ用HDDが1台のみ故障した場合は、p’=p+1、q’=qとする。ただし、p’=n’の場合は、p’=0とする。また、例えば、オリジナル用HDDが1台のみ故障した場合は、p’=p、q’=q+1とする。ただし、q’=m’の場合は、q’=0とする。この結果、HDDの故障発生による記録停止を回避することが出来る。
【0026】
なお、HDDに故障が発生した場合には、この旨をユーザーに通知するようにしても、通知しないようにしても構わない。また、通知する場合の通知手法としては、音声出力、映像出力、LED等の点灯や点滅などの任意の手法をとればよい。
【0027】
次に、本実施形態による再生制御の処理の流れを、図5のフローチャートを用いて説明する。図5は、本実施形態のシステムで記録されたデータの再生を行う場合の、処理フローの1例を示す図である。なおここでは、ある時刻の映像を見たい場合等の再生する箇所を指定して再生を行う際の処理を、例にとって説明する。
【0028】
ステップ501で再生処理の開始として、再生したい箇所が指定されると、まず、ステップ502で、記録時にHDDの故障が起こったかどうかを判定する。
HDDの故障が起こっていなければ、ステップ508でオリジナル用HDDを検索する。HDDの故障が起こっていれば、ステップ503で故障したHDDがオリジナル用HDDかどうか判定する。オリジナル用HDDが故障していなければ、ステップ508でオリジナル用HDDを検索する。
【0029】
オリジナル用HDDが故障していれば、ステップ504で、故障により失われたデータ範囲を取得し、ステップ505で、バックアップされているデータ範囲を取得する。次に、ステップ506で、再生したいデータがバックアップ用HDDにのみ存在するかどうかを判定する。バックアップ用HDDにのみ存在するのでなければ、ステップ508でオリジナル用HDDを検索する。バックアップ用HDDにのみ存在するのであれば、ステップ507でHDD故障をユーザに通知し、ステップ509でバックアップ用HDDを検索する。次に、ステップ509で、検索の結果、取得できたデータを再生する。
【0030】
ここで、図5に示した処理フローでは、ステップ507において故障したことをユーザーに通知するようにしているが、通知しないようにしても構わない。また、通知する場合の通知手法としては、音声出力、映像出力、LED等の点灯や点滅などの任意の手法をとればよい。
【0031】
図6は、本発明の第2実施形態に係るデータ記録再生システムの基本構成を示す図であり、同図において、図1の第1実施形態と同一の構成要素には同一符号を付し、その説明は重複を避けるため割愛する。なお、本実施形態でも、記録装置としてのHDDを6台接続した構成例となっている。図6において、10はデータ間引き/補間手段である。
【0032】
本実施形態が先の第1実施形態と相違するのは、データ間引き/補間手段10を追加して、入力されてきた圧縮画像データを、データ間引き/補間手段10で例えば1フレームおきに間引き、この間引き処理したデータをバックアップ用HDDに記録するとともに、オリジナル用HDDには、入力されてきた圧縮画像データを間引き処理しないでそのまま記録するようにした点にある。本実施形態では、オリジナル用HDDが故障したときの復旧時は、バックアップ用HDDから読み出したデータを、データ間引き/補間手段10で補間処理して、データを復旧させる。
【0033】
これにより、本実施形態では、データ復旧時の修復データの画質は劣化するが、1台のバックアップ用HDDでバックアップする時間範囲を拡大することが可能となり、例えば図7に示すように、バックアップ用のHDD1で時刻T1からT3まで記録を行っている間に、オリジナル用のHDD3で時刻T1からT2まで記録を行い、オリジナル用のHDD4で時刻T2からT3まで記録を行うようにすることができる。したがって、より長時間の記録データを1台のバックアップ用HDDでバックアップ可能となり、システムとしてのデータ保持信頼性を向上させるできる。
【0034】
ここで、上述した各実施形態では、HDDを6台接続した例で説明したが、接続する台数は、これに限ったものではないことは言うまでもない。また、HDDの種別は、本システムの内蔵HDDまたは本システムの外付けHDDのどちらでも構わない。上述した各実施形態では、記録装置としてHDDを例にとって説明したが、本発明が適用される記録装置は、これに限ったものではないことは言うまでもない。例えば、光ディスク、光磁気ディスク、ハードディスク以外の磁気ディスクなどを使用したドライブ装置であっても構わない。
【0035】
また、上述した各実施形態では、バックアップ用HDDやオリジナル用HDDをそれぞれ循環的に、順次1台ずつ切り替えてデータを記録できるようにしているが、HDDの使用頻度を検出する手段を設け、使用頻度の低いHDDを、次に記録するHDDに設定するようにしても構わない。
【0036】
図8は、前記した第1実施形態のデータ記録再生システムに適用可能な、データ記録再生機器の要部構成を示す図である。図8に示したデータ記録再生機器は、前記したHDD制御手段7と、HDD I/F8とを備えているとともに、少なくとも2台の(2台以上の)HDDを内蔵ドライブとして具備している(ここでは、例えばHDD1とHDD2の2台を内蔵ドライブとして具備している)。
そして、このデータ記録再生機器には、SCSI、USB等のインターフェイスを用いることにより、複数のHDDを外付けで接続・増設可能となっている。
【0037】
図8では、HDD3〜HDD6の4台が、外付けHDDとして増設された例を示しており、データ記録再生機器のHDD制御手段7は、外付けのFDDの数が内蔵のHDDの数よりも多い場合、ミラーリング記録を行うに際して、内蔵の記HDD(HDD1、HDD2)を、バックアップ用HDDとして機能分担させ、外付けのHDD(HDD3〜HDD6)を、オリジナル用HDDとして機能分担させる。そして、ミラーリング記録で対となる、バックアップ用HDDとオリジナル用HDDの組み合わせを、前記と同様に、順次変更設定する。
【0038】
このように、データ記録再生機器のHDD制御手段に、本発明のミラーリング記録制御の機能を持たせておけば、外付けでHDDを増設することで、記録データの信頼性、保存性を高めながら、HDD全体の有効記録容量の低下を改善する機能が実現できる、ミラーリング記録を行うシステムを簡単に構築できる。
【0039】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、2台の記録装置に同時に同じデータを記録するミラーリング記録を行うデータ記録再生システムにおいて、バックアップ用記録装置の数を2以上かつオリジナル用記録装置の数未満とし、記録容量の低下を防止するとともに、バックアップ用記録装置の負荷集中を回避することができ、信頼性の高いシステムを構築することができる。すなわち、システムの信頼性を高めながら、システム全体の有効記録容量の低下を改善することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るデータ記録再生システムの概要を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るデータ記録再生システムにおける、記録時のHDDの稼動順序を示す説明図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るデータ記録再生システムにおける、記録制御の処理フローを示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1実施形態に係るデータ記録再生システムにおける、記録時においてHDDに故障が発生した際の故障対策の処理フローを示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1実施形態に係るデータ記録再生システムにおける、再生制御の処理フローを示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態に係るデータ記録再生システムの概要を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係るデータ記録再生システムにおける、記録時のHDDの稼動順序を示す説明図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係るデータ記録再生システムに適用可能な、データ記録再生機器の要部構成を示すブロック図である
【符号の説明】
1〜6 HDD
7 HDD制御手段
8 HDD I/F
10 データ間引き/補間手段
Claims (11)
- 複数の記録装置と、この複数の記録装置を接続し各記録装置の動作を統括制御する制御手段とを備え、この制御手段の制御のもとに、入力ディジタルデータを、前記複数の記録装置のうちの2台の記録装置に同時に記録するようにしたデータ記録再生システムにおいて、
前記複数の記録装置のうちの2台以上を、データのバックアップ記録のためのバックアップ用記録装置として機能分担させ、このバックアップ用記録装置よりも台数の多い残りの前記記録装置を、データのオリジナル記録のためのオリジナル用記録装置として機能分担させ、
前記制御手段は、前記バックアップ用記録装置の中から記録用として選択する1台と、前記オリジナル用記録装置の中から記録用として選択する1台との組み合わせを、同一組み合わせが連続しないように、かつ、総ての記録装置が必ず休止期間をもつように、順次変更設定して、入力ディジタルデータの記録を行わせるように制御することを特徴とするデータ記録再生システム。 - 請求項1記載において、
前記制御手段は、複数の前記バックアップ用記録装置の中から1台を循環的に選択して記録を行わせ、複数の前記オリジナル用記録装置の中から1台を循環的に選択して記録を行わることを特徴とするデータ記録再生システム。 - 請求項1記載において、
前記制御手段は、複数の前記バックアップ用記録装置のうちで使用頻度の最も少ないものを次の記録用の装置として選択して記録を行わせ、複数の前記オリジナル用記録装置のうちで使用頻度の最も少ないものを次の記録用の装置として選択して記録を行わることを特徴とするデータ記録再生システム。 - 請求項1記載において、
総ての前記記録装置の中から、耐久性能の高いものから順に前記バックアップ用記録装置として設定することを特徴とするデータ記録再生システム。 - 請求項1記載において、
データ間引き手段を備え、このデータ間引き手段で間引き処理を行ったデータを、前記バックアップ用記録装置に記録するようにしたことを特徴とするデータ記録再生システム。 - 複数の記録装置を備え、この複数の記録装置のうちの2台の記録装置に、入力ディジタルデータを、同時に記録するようにしたデータ記録再生方法において、
前記複数の記録装置のうちの2台以上を、データのバックアップ記録のためのバックアップ用記録装置として機能分担させ、このバックアップ用記録装置よりも台数の多い残りの前記記録装置を、データのオリジナル記録のためのオリジナル用記録装置として機能分担させ、
前記バックアップ用記録装置の中から記録用として選択する1台と、前記オリジナル用記録装置の中から記録用として選択する1台との組み合わせを、同一組み合わせが連続しないように、かつ、総ての記録装置が必ず休止期間をもつように、順次変更設定して、入力ディジタルデータの記録を行うことを特徴とするデータ記録再生方法。 - 請求項6記載において、
複数の前記バックアップ用記録装置の中から1台を循環的に選択して記録を行わせ、複数の前記オリジナル用記録装置の中から1台を循環的に選択して記録を行わることを特徴とするデータ記録再生方法。 - 請求項6記載において、
複数の前記バックアップ用記録装置のうちで使用頻度の最も少ないものを次の記録用の装置として選択して記録を行わせ、複数の前記オリジナル用記録装置のうちで使用頻度の最も少ないものを次の記録用の装置として選択して記録を行わることを特徴とするデータ記録再生方法。 - 請求項6記載において、
総ての前記記録装置の中から、耐久性能の高いものから順に前記バックアップ用記録装置として設定することを特徴とするデータ記録再生方法。 - 請求項6記載において、
入力ディジタルデータを間引き処理したデータを、前記バックアップ用記録装置に記録するようにしたことを特徴とするデータ記録再生方法。 - 少なくとも2台の記録装置を内蔵し、また、複数の記録装置を外付けで接続・増設可能なデータ記録再生機器であって、
このデータ記録再生機器の制御手段は、前記外付けの記録装置の数が内蔵の記録装置の数よりも多い場合、ミラーリング記録を行うに際して、
前記内蔵の記録装置を、データのバックアップ記録のためのバックアップ用記録装置として機能分担させ、前記外付けの記録装置を、データのオリジナル記録のためのオリジナル用記録装置として機能分担させるとともに、
前記バックアップ用記録装置の中から記録用として選択する1台と、前記オリジナル用記録装置の中から記録用として選択する1台との組み合わせを、同一組み合わせが連続しないように、かつ、総ての記録装置が必ず休止期間をもつように、順次変更設定して、入力ディジタルデータの記録を行わせるように制御することを特徴とするデータ記録再生機器。
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-
2002
- 2002-11-18 JP JP2002333594A patent/JP2004171113A/ja active Pending
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