JP2004170716A - 光回路部材、光電気混載基板、光伝送モジュール、および光回路部材の製造方法 - Google Patents

光回路部材、光電気混載基板、光伝送モジュール、および光回路部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光配線の自由度が大きく、加工性の良いレーティングカプラを、光進行方向を曲げる光路変換機能部として備えた、光電気混載基板用の光回路部材を提供する。更に、そのような回路部材で光損失が低く、広い実装裕度をもつものを提供する。同時に、このような光回路部材を用いた光電気複合実装に安価で実用レベルで対応できる光電気混載基板を提供する。
【解決手段】コア層にレリーフ型あるいは屈折率変調型の回折格子が配設されて、且つ、λを使用する波長、Nを実効屈折率とした場合、前記の周期Λが、0. 6λ/Nより大きく、3. 4λ/Nより小さくして、前記回折格子部をグレーティングカプラとして形成するものである。そして、グレーティングが導波路に対して、傾斜して形成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機光導波路のコア層にレリーフ型あるいは屈折率変調型グレーティングが配設し、グレーティングカプラを形成した光回路部材と、該光回路部材を用いた光電気混載基板と、更に、そのような光電気混載基板を用いた光モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットの急激な普及により、ネットワーク上の情報量は飛躍的に増大しており、高速ネットワークを支える通信情報装置や情報端末装置には、高速パフォーマンスと経済性が要求される。
高速パフォーマンスを実現するためにはLSIの高速化、高機能化が重要であるが、これらを用いて実装する技術も必須となる。
【0003】
しかし、高速LSIをボードに実装し、キャビネットレベルまでの装置構成にすると、LSI間の伝送距離や電気信号の伝送速度限界によって、LSIの高速性を活かすのが困難となる問題が起こってくる。
このため、LSI間の伝送距離を極力短くする3次元積層LSI構成とする試みと、ボード内あるいはボード間のLSI間の比較的短い距離の信号伝送に光を用いる光電気複合実装技術の開発が進められている。
【0004】
光電気複合実装技術については、主に低コスト化の目的で、面発光レーザ(VCSEL)と受光素子を有機光導波路を介して光接続する方式が検討されている。
従来、面型素子同士の接続であるため、導波路には、直角に光を曲げる光路変換機能が必要となり、導波路を45°にダイシング加工し、ミラー面を形成する方法が用いられている。
あるいは、光ファイバを45°に研磨した光ピンを作製し、導波路に空けたスルーホールに挿入する方法も検討されている。
また、光接続損失を低減するため、導波路と光素子の間に、マイクロレンズを形成する方法が用いられている。
【0005】
上記の構造については、電子情報通信学会論文誌Vol. J84−C、No. 9、pp. 715−726(2001)、電子情報通信学会論文誌Vol. J84−C、No. 9、pp. 736−748(2001)、特開平11−248953号公報などに関連する技術が開示されている。
光導波路に端面以外から光を入出力し、その光路を曲げる方法としては、上記45°ミラーの他に、特開2000−89186号公報に記載されている、光導波路に回折格子(グレーディング)構造を作製する方法が知られている。
尚、有機光導波路に回折格子構造が形成された構造としては、特開平9−178901号公報に記載されている、フォトブリーチングを起こす有機材料を用い、導波路上に位置によって屈折率が異なる屈折率分布型光学素子や、特開平11−223735号公報に記載の、フッ素化ポリイミド材料に透過型X線マスクを通して放射光を照射することにより屈折率を変化させ、コア中に回折格子を形成、さらに加熱手段を備えたチューナブル高分子光導波路回折格子などの例が知られている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−248953号公報
【特許文献2】
特開平9−178901号公報
【特許文献3】
特開平11−223735号公報
【特許文献4】
特開2000−89186号公報
【非特許文献1】
電子情報通信学会論文誌Vol. J84−C、No. 9、pp. 715−726(2001)
【非特許文献2】
電子情報通信学会論文誌Vol. J84−C、No. 9、pp. 736−748(2001)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、ボード内あるいはボード間のLSI間の比較的短い距離の信号伝送に光を用いる光電気複合実装技術の開発が進められ、光電気複合実装に用いられる導波路において、光の進行方向を曲げる光路変換機能部の作製も種々開発されている。
しかし、光の進行方向を曲げる光路変換機能部として45°ミラーを形成する構造の場合は、作製上は簡便な構造であるが、任意の場所に局所的に形成することが困難であり、またこの構造の場合、作製の際に近くに配置された他の配線を断線しやすいもので、光配線の自由度が小さくなるなどの課題があり、また、光ピンを用いる構造の場合は、光配線の自由度はあるものの、その加工性が良くないという問題があり、これらの対応が求められていた。
本発明は、これらに対応するもので、光配線の自由度が大きく、加工性の良いグレーティングカプラを、光進行方向を曲げる光路変換機能部として備えた、光電気混載基板用の光回路部材を提供しようとするものである。
更に、そのような回路部材で光損失が低く、広い実装裕度をもつものを提供しようとするものである。
同時に、このような光回路部材を用いた光電気複合実装に安価で実用レベルで対応できる光電気混載基板を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の光回路部材は、各層が有機材料からなる、第1のクラッド層と、第1のクラッド層より屈折率の高いコア層と、第1のクラッド層と同じ屈折率の第2のクラッド層とを、この順に積層した有機光導波路部材であって、コア層にレリーフ型あるいは屈折率変調型の回折格子が配設されて、且つ、λを使用する波長、Nを実効屈折率とした場合、前記の周期Λが、0. 6λ/Nより大きく、3. 4λ/Nより小さくして、前記回折格子部をグレーティングカプラとして形成するものであることを特徴とするものである。
そして、上記において、回折格子の周期が、導波路部から回折格子に向かって、小さくなっていることを特徴とするものである。
そしてまた、上記において、回折格子が、導波路に対して、傾斜して形成されていることを特徴とするものである。
また、上記において、第1のクラッド層ないし第2のクラッド層の外側に、前記グレーティングカプラに光学的に接続するフレネルレンズが形成されていることを特徴とするものであり、該フレネルレンズが、楕円形状をしていることを特徴とするものである。
【0009】
本発明の光電気混載基板は、上記本発明の光回路部材を用いていることを特徴とするものである。
そして、上記において、光回路部材が、電気配線間に配置されていることを特徴とするものである。
そしてまた、上記光電気混載基板に光ファイバーを接続するための光コネクタが配設されていることを特徴とするものである。
【0010】
本発明の光伝送モジュールは、上記本発明の光電気混載基板に光ファイバーケーブルが接続されていることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の光回路部材の製造方法は、基板上に、各層が有機材料からなる、第1のクラッド層と、第1のクラッド層より屈折率の高いコア層と、第1のクラッド層と同じ屈折率の第2のクラッド層とを、この順に積層した有機光導波路部材で、コア層に、レリーフ型あるいは屈折率変調型グレーティングを、導波路に対して傾斜して配設してグレーティングカプラを形成し、該グレーティングカプラに光学的に接続するフレネルレンズを第2のクラッド層に形成している光回路部材の製造方法であって、少なくとも、(a)回路パターンを形成したフォトマスクによる露光あるいは2光束干渉法による露光を用いて、コア層に、レリーフ型あるいは屈折率変調型の回折格子を形成する回折格子形成工程と、(b)光重合法(2P法)により形成されたフレネルレンズを導波路の第2のクラッド上に配設するフレネルレンズ形成工程とを行なうことを特徴とするものである。
【0012】
【作用】
本発明の光回路部材は、このような構成にすることにより、光配線の自由度が大きく、加工性の良いグレーティングカプラを、光進行方向を曲げる光路変換機能部として備えた、光電気混載基板用の光回路部材の提供を可能とするものである。
更に、そのような回路部材で光損失が低く、広い実装裕度をもつものの提供を可能とするものである。
第1の発明(請求項1の発明)は、各層が有機材料からなる、第1のクラッド層と、第1のクラッド層より屈折率の高いコア層と、第1のクラッド層と同じ屈折率の第2のクラッド層とを、この順に積層し、コア層に回折格子部をグレーティングカプラとして形成するもので、導波路への回折格子形成加工のみで、光路変換を可能とするものである。
導波モードと放射モードの場合に関しては、以下のようになる。
導波路の厚さ方向(x方向)に薄い回折格子を形成する場合、結合する波動間は、伝搬方向(z方向)の位相整合が満たされればよい。
導波光の伝搬定数をβo、放射光の伝搬定数をβqとすると、
βq=βo+qKである。
但し、Λは回折格子の周期とし、K=2π/Λで、qは放射光の次数に相当する値をとる。
この場合、回折格子の法線に対し、角度θで出射する放射光と導波路との結合条件は、λを使用する波長、Nを実行屈折率、ncを上部クラッド層の屈折率、Λを回折格子の周期とすると、
ncsinθ=N+qλ/Λ
となる。
N>ncであることを考慮すると、放射は、q≦−1の次数に限られ、−1次光の90°放射、すなわち、θ=0を考える場合、
Λ=λ/N
となる。
したがって、回折格子の周期を概ねこの近傍に設定すれば、導波光を90°方向への放射光として出力することができる。
入力の場合も同様である。
また、q=−1の放射を考え、nc=Nと近似した場合、
Λ=λ/ N(1−sin θ)
と変形できる。
90°±45°以内の放射光を考えた場合には、周期Λは、約0. 6λ/ Nから3. 4λ/ Nの範囲に設定される。
【0013】
第2の発明(請求項2の発明)は、前記回折格子の周期が、導波路部から回折格子に向かって、小さくなっていることにより、その放射角を一点に集光するようにコントロールできるものである。
このような構造にすることにより、導波路の方向、すなわち光の進行方向に対して、光素子へ入出力する際の損失を低減することができる。
第3 の本発明(請求項3の発明)は、所望する方向へ強い結合を起こすために、その方向へ回折格子を傾斜させたものである。
導波光とそれぞれの伝搬ベクトルをβa 、βb とした場合、2 波が結合するためには、Kを格子ベクトルとして、
βb=βa+qK、ここでq=0、±1、±2
の位相整合条件を満たし、厚い屈折率変調型回折格子を形成すればよい。
本構造は、導波路材料に紫外線を照射させることができるため、所望の位置に回折格子を作製することができる。
第4の本発明(請求項4の発明)は、フレネルレンズを導波路クラッド上に形成したもので、本構造にすることにより、光の進行方向のみならず、それに垂直な方向に広がった光も集光することができ、光素子へ入出力する際の損失を低減することができる。
第5の本発明(請求項5の発明)は、フレネルレンズの形状を、回折格子の長さ、形状に合わせた形状、概ね楕円形状にしたもので、このような形状にしておけば、その集光性を高め、広い実装裕度をもたせることができる。
尚、フレネルレンズを、光重合法(2P法)で作製することにより、自由な配置に一括形成することができる。
【0014】
本発明の光電気混載基板は、このような構成にすることにより、光電気複合実装に安価で実用レベルで対応できる光電気混載基板の提供を可能としている。
即ち、先に述べた本発明の光回路部材を用いており、基板の上下方向に光を分岐することができ、設計自由度を大きくすることができるものとしている。
【0015】
本発明の光伝送モジュールは、このような構成にすることにより、ICチップの高速化に対応でき、且つ、実用レベルの光電気モジュールの提供を可能としている。
【0016】
本発明の光回路部材の製造方法は、このような構成にすることにより、量産性の良いものとしている。
即ち、集光レンズまたはコリメートレンズとして2P法による一括成型でフレネルレンズを形成をするため、自由な配置に一括してフレネルレンズを形成することができ、量産性に優れ、結果、低コスト化が期待できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態の例を図に基づいて説明する。
図1(a)は本発明の光回路部材の実施の形態の1例の特徴部である光回路部を示した概略図で、図1(b)は図1(a)のA1−A2方向における光回路部材の全体の断面図で、図2(a)は本発明の光電気混載基板の第1の例の概略断面図で、図2(b)は図2(a)に示す光電気混載基板におけるVCSEL(面型レーザ)からの光路とPD(フォトダイオード)への光路等を説明するための断面図で、図3は本発明の光電気混載基板の第2の例の概略平面図で、図4(a)は1. 3μm近傍の波長における回折格子の周期と回折角の関係を示した図で、図4(b)は0. 85μm近傍の波長における回折格子の周期と回折角の関係を示した図で、図5は図1に示す光回路部材の製造工程を示す該略図で、図6は光重合法によるフレネルレンズの形成方法を説明するための工程図である。
尚、図1(a)は一部を除去し、透視した状態で、導波路部110、フレネルレンズ121を分かり易く簡略化して示したものである。
また、図1(b)のコア層112における点線は屈折率が変調された部分を簡略化して示し、フレネルレンズ層120の点線部はフレネルレンズ部121を示している。
また、図3中、C2はC1の光導波路部を拡大して示した図である。
図1〜図6中、100は光回路部材、110は光導波路、11は第1のクラッド層、112はコア層、113は第2のクラッド層、115、116は回折格子(グレーティングとも言う)、120はフレネルレンズ層(フレネルレンズ形成層とも言う)、121、122はフレネルレンズ、140は基板、150は配線基板、160はICチップ、161はPD、165はICチップ、166はVCSEL、167は半田バンプ、210は光導波路(単に導波路とも言う)、220はフレネルレンズ、260は(光電変換機能付きの)ICチップ、270は光コネクタ、280は光ファイバー、510は基板、521は第1のクラッド層形成用素材、522はコア層形成用素材、522Aは紫外線露光後のコア層形成用素材、523は第2のクラッド層形成用素材、530、535はフォトマスク、540、545、547は紫外線、550は回折格子、560は賦型基材、570はフレネルレンズ形成用素材、575はフレネルレンズ、610は型基板、615は凹部(型部)、620はフォトポリマー、620Aは硬化した樹脂部(型部材とも言う)、630は基板(押さえ基板)、640は紫外線である。
【0018】
先ず、本発明の光回路部材の実施の形態の1例を、図1に基づいて説明する。
本例の光回路部材は、基板140上に、各層が有機材料からなる、第1のクラッド層111と、第1のクラッド層111より屈折率の高いコア層112と、コア層112より屈折率の低い第2のクラッド層113とを、この順に積層した有機光導波路部材100で、コア層112のサイズは50μm角であり、屈折率変調型の回折格子115がグレーティングカプラとして形成されている。
1. 3μm帯の光源を使用した場合を想定し、回折格子の傾斜角は34度、回折格子の周期は0. 50μmに設定されている。
導波路の実効屈折率は1. 58である。
これにより、ブラッグ条件がみたされ、約12度の角度で空気中へ放射される。
一例としての値であるが、使用する波長、導波路の屈折率、傾斜角に応じて、回折格子の周期を設定すればよいことは言うまでもない。
第2のクラッド層113の上部に、前記グレーティングカプラ(回折格子115)に光学的に接続するフレネルレンズ121が配設されており、導波路110に沿う方向に長軸を持つ楕円形状をしている。
前記、フレネルレンズ121、122により、光回路部材100に入射する光は、回折格子115を介して効率よく導波路110に入射し、導波路110から出射する光は、回折格子116を介してフォトダイオードなどの光素子に効率よく入射させることができる。
【0019】
本例では、1 方向に強い結合をおこさせるため、回折格子を傾斜させブラッグ条件を満たす設定にしたが、損失が許容される系では、傾斜を設けず光の伝搬方向のみの位相整合を満たす形態にしてもよい。
傾斜を設けない形態の場合、回折格子が導波路110方向に沿い形成された場合の、1. 3μm帯の波長に対応する周期と回折角の関係を図4(a)に示し、0. 85μm帯の波長に対応する周期と回折角の関係を図4(b)に示す。
尚、図4において、回折角0度は、導波路の方向に90度の方向に相当する。
この場合、図1に示す例に比べると、周期を長くする必要があることがわかる。
本知見に基づき、回折格子の周期を導波光の進行方向に対して、連続的に小さくすることにより、その放射角を一点に集光するようにコントロールすることもできる。
このような構造にすることにより、導波路の方向、すなわち光の進行方向に対して、光素子へ入出力する際の損失を低減することができる。
【0020】
屈折率変調型回折格子を形成したコア層112の材料としては、紫外線などの光照射により屈折率変化を起こす(フォトブリーチング)フォトポリマーが用いられ、例えば、ポリシラン、DMAPN{(4−N、N−ジメチルアミノフェニル)−N−フェニルニトロン}を含有するPMMA(ポリメタクリル酸メチル)等を用いることができる。
また、第1のクラッド層111、第2のクラッド層113としては、コア層より数%屈折率の小さいポリシラン系、アクリル系、ポリイミド系、ポリウレタン系、エポキシ系樹脂などが用いられる。
また、基材としては、特に限定されないが、配線基板用のガラスエポキシ材、シリコン等が用いられる。
フレネルレンズ121、122を含むフレネルレンズ層120は、光重合法により作製され、それに適用できる紫外硬化型のフォトポリマーが用いられる。
材料としては、アクリレート系樹脂、シロキサン系樹脂、ポリイミド系樹脂、シクロブテン系樹脂等があげられる。
【0021】
次に、図1に示す例の光回路部材の製造方法について、図5を参照にして、簡単に説明しておく。
尚、図5(a)〜図5(c)は図1(a)のA1−A2に沿った方向から見た図で、図5(d)〜図5(g)は図1(a)のA3に沿った方向から見た図である。
先ず、基板510上に、第1のクラッド層形成用素材521、コア層形成用素材522をスピンコートにより塗布、ベーキングにより形成する。(図5(a))
次いで、パターニングされたフォトマスク530により導波路を形成する部分以外の部分に紫外線540を照射し(図5(b))、導波路を形成する。
フォトブリーチング材は、紫外線照射により、屈折率が低下するため、導波路を形成する部分以外の部分に紫外線を照射すれば、周囲より屈折率の高いコア層522が形成される。
次いで、パターニングされたフォトマスク535に紫外光545を約60度傾斜させた方向から入射し(図5(d))、屈折率変調型の回折格子550を形成する。(図5(e))
尚、一般的に用いられている二光束干渉法でも形成することができる。
回折格子550が形成された後、第2のクラッド層523をスピンコートで形成し、導波路構造が完成する。
尚、回折格子を傾斜させないのであれば、位相マスク法などの方法も使用できる。
この後、光重合法(2P法)により支持基材560の一面に形成されたフレネルレンズ570を光導波路の第2のクラッド523上に配設して、図1に示す光回路部材が得られる。(図5(f)〜図5(g))
【0022】
尚、光重合法(2P法)は、図6に基づいて簡単に説明すると、型基板610の一面に所定形状の凹部615が形成されているとし、この凹部形成側に紫外線硬化型のフォトポリマー620を堆積させた(図6(a))後、平坦で透明な押さえ基板630でフォトポリマー620を凹部615に充填させるようにして押さえ(図6(b))、次いで、押さえ基板630側から紫外線を全面照射してフォトポリマーを硬化させ、凹部615の形状に対応する凸部を有する型部材620Aを得る(図6(c)〜(図6(d))方法であるが、ここで、凹部615をフレネルレンズ121、122と雄雌の関係にある型とすれば、第1の例のフレネルレンズ層が得られる。
即ち、ここでの光重合法によるフレネルレンズ形成工程は、型内で光重合硬化し、形成されたフレネルレンズ121を含むフレネルレンズ層120を、第2のクラッド層113の外側に配設するものである。
【0023】
本例の光回路部材の変形例としては、基材(図1の140に相当)を設けていないものや、光導波路(図1の110の相当)するものを、同じないし異なる方向に複数設けたものも挙げられる。
尚、これらについても、基本的には、本例の光回路部材と同様な方法で作製することができる。
【0024】
次に、本発明の光電気混載基板の実施の形態の第1の例を、図2に基づいて説明する。
本例は、図1に示す実施の形態例の光回路部材100を用い、そのフレネルレンズ121、122形成側に配線基板150を積層したもので、配線基板150のフレネルレンズ121、122領域は貫通孔151、152が設けられている。
そして、配線基板150上には、貫通孔151を通りフレネルレンズ121に向けVCSEL166からレーザ光が照射されるようにICチップ165が接続され、PD151がフレネルレンズ122からの光を貫通孔152を通し受光するようにICチップ160が接続されている。
VCSEL166から放射されたレーザ光は、図2(a)の太点線矢印に示すように、PD161に至るものである。
実際には、VCSEL166から放射されるレーザ光には広がりがあり、PD161が受光する領域にも制限があるため、VCSEL166から放射されたレーザ光が効率良くフレネルレンズ121によりコリメートされあるいは集光されグレーティング115に入射されるように、そして、グレーティング116からフレネルレンズ122に入射された光が効率良くPD161に受光されるように、各部は設計、配置されている。
尚、図2(b)において、光線L11、L12はVCSEL166から放射されたレーザ光の外側光線を示し、光線L21、L22はフレネルレンズ122からPD161に入射される光の外側光線を示している。
【0025】
次に、本発明の光電気混載基板の実施の形態の第2の例を、図3に基づいて説明する。
第2の例は、光電変換機能付きICチップ260間を光、電気結合する多数の、それぞれ、図1に示す光回路部材の構成の、光導波路210とその内部に設けられたグレーティングからなるカプラ(図示していない)とフレネルレンズ221、222からなる光回路部を備えた光電気混載基板で、その光回路部の断面層構成は、図2に示す第1の例と同じであり、他の基板あるいは機器と光接続するための、所定の光回路部に接続する光ファイバー用の光コネクタ270を配設している。
各、光電変換機能付きICチップ260には、VCSELやPDが組み込まれており、これらを第1の例のように、光回路部に配して全体の回路を構成している。
第2の例においては、このように、コネクタ270を設けていることにより、他の基板あるいは機器等と光接続してより大きな回路構成のモジュールを形成することもできる。
【0026】
第1の例の光電気混載基板、第2の例の光電気混載基板の変形例としては、それぞれ第1の例、第2の例においてICチップ160、165や光電変換機能付きICチップ260等の半導体素子を搭載していないものも挙げられる。
勿論、配線層を1層以上、光回路部材の一面側ないし両面に形成したものも挙げられる。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、上記のように、光配線の自由度が大きく、工性の良いグレーティングカプラを、光進行方向を曲げる光路変換機能部として備えた、光電気混載基板用の光回路部材の提供を可能とした。
更に、そのような回路部材で光損失が低く、広い実装裕度をもつものの提供を可能とした。
同時に、このような回路部材を用いた光電気複合実装に安価で実用レベルで対応できる光電気混載基板、光伝送モジュールの提供を可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の光回路部材の実施の形態の第1の例の特徴部である光回路部を示した概略図で、図1(b)は図1(a)のA1−A2方向における光回路部材の全体の断面図である。
【図2】図2(a)は本発明の光電気混載基板の第1の例の概略断面図で、図2(b)は図2(a)に示す光電気混載基板におけるVCSEL(面型レーザ)からの光路とPD(フォトダイオード)への光路等を説明するための断面図である。
【図3】本発明の光電気混載基板の第2の例の概略平面図である。
【図4】図4(a)は1. 3μm近傍の波長における回折格子の周期と回折角の関係を示した図で、図4(b)は0. 85μm近傍の波長における回折格子の周期と回折角の関係を示した図である。
【図5】図1に示す光回路部材の製造工程を示す該略図である。
【図6】光重合法によるフレネルレンズの形成方法を説明するための工程図である。
【符号の説明】
100 光回路部材
110 光導波路
11 第1のクラッド層
112 コア層
113 第2のクラッド層
115、116 グレーティング
120 フレネルレンズ層(フレネルレンズ形成層とも言う)
121、122 フレネルレンズ
140 基板
150 配線基板
160 ICチップ
161 PD
165 ICチップ
166 VCSEL
167 半田バンプ
210 光導波路(単に導波路とも言う)、
220 フレネルレンズ
260 (光電変換機能付きの)ICチップ
270 光コネクタ
280 光ファイバー
510 基板
521 第1のクラッド層形成用素材
522 コア層形成用素材
522A 紫外線露光後のコア層形成用素材
523 第2のクラッド層形成用素材
530、535 フォトマスク
540、545、547 紫外線
550 回折格子
560 賦型基材
570 フレネルレンズ形成用素材
575 フレネルレンズ、
610 型基板
615 凹部(型部)
620 フォトポリマー
620A (硬化した樹脂部(型部材とも言う)
630 基板(押さえ基板)
640 紫外線

Claims (10)

  1. 各層が有機材料からなる、第1のクラッド層と、第1のクラッド層より屈折率の高いコア層と、第1のクラッド層と同じ屈折率の第2のクラッド層とを、この順に積層した有機光導波路部材であって、コア層にレリーフ型あるいは屈折率変調型の回折格子が配設されて、且つ、λを使用する波長、Nを実効屈折率とした場合、前記の周期Λが、0. 6λ/Nより大きく、3. 4λ/Nより小さくして、前記回折格子部をグレーティングカプラとして形成するものであることを特徴とする光回路部材。
  2. 請求項1において、回折格子の周期が、導波路部から回折格子に向かって、小さくなっていることを特徴とする光回路部材。
  3. 請求項1ないし2において、回折格子が、導波路に対して、傾斜して形成されていることを特徴とする光回路部材。
  4. 請求項1ないし3において、第1のクラッド層ないし第2のクラッド層の外側に、前記グレーティングカプラに光学的に接続するフレネルレンズが形成されていることを特徴とする光回路部材。
  5. 請求項4において、フレネルレンズが、楕円形状をしていることを特徴とする光回路部材。
  6. 請求項1ないし5に記載の光回路部材を用いていることを特徴とする光電気混載基板。
  7. 請求項6において、光回路部材が、電気配線間に配置されていることを特徴とする光電気混載基板。
  8. 請求項6ないし7に記載の光電気混載基板を光ファイバーを接続するための光コネクタが配設されていることを特徴とする光電気混載基板。
  9. 請求項6ないし8に記載の光電気混載基板に光ファイバーケーブルが接続されていることを特徴とする光伝送モジュール。
  10. 基板上に、各層が有機材料からなる、第1のクラッド層と、第1のクラッド層より屈折率の高いコア層と、第1のクラッド層と同じ屈折率の第2のクラッド層とを、この順に積層した有機光導波路部材で、コア層に、レリーフ型あるいは屈折率変調型グレーティングを、導波路に対して傾斜して配設してグレーティングカプラを形成し、該グレーティングカプラに光学的に接続するフレネルレンズを第2のクラッド層に形成している光回路部材の製造方法であって、少なくとも、(a)回路パターンを形成したフォトマスクによる露光あるいは2光束干渉法による露光を用いて、コア層に、レリーフ型あるいは屈折率変調型の回折格子を形成する回折格子形成工程と、(b)光重合法(2P法)により形成されたフレネルレンズを導波路の第2のクラッド上に配設するフレネルレンズ形成工程とを行なうことを特徴とする光回路部材の製造方法。
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