JP2004170700A - 演奏情報記録装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】演奏情報の記録を簡単な操作で効率的に行えるようにする。
【解決手段】グリッドレックスイッチ45が押下された場合は、それに割り当てられている演奏タイミングTが記録用演奏タイミングT(R)として決定され、GRECイベントが、記録対象パターン中における記録用演奏タイミングT(R)に相当する位置に書き込まれる。グリッドレック機能動作中にスキャンスイッチ46が押下された場合は、記録対象パターン中の全演奏イベントから抽出されたノートナンバ群で作成されるノートナンバリストから、GRECイベントパラメータのノートナンバの次に高いノートナンバが新たなノートナンバとして設定される。次回のスイッチ45押下時には、更新されたGRECイベントが記録用の演奏イベントとなる。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、「グリッドレック機能」という機能を用いて、演奏イベントを記録可能な演奏情報記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、演奏イベントと該演奏イベントの演奏タイミングとで規定される演奏情報を記録する演奏情報記録装置が知られている。例えば、下記非特許文献1では、「グリッドレック機能」という機能を用いて、演奏情報を記録対象のパートに記録するようにしている。
【0003】
すなわち、下記非特許文献1の演奏情報記録装置では、16個のグリッドレックスイッチが設けられており、ある演奏パートの例えば2小節分が「記録対象パターン」とされ、各グリッドレックスイッチが、2小節の拍タイミング(8分音符)にそれぞれ対応付けられている。ユーザは、グリッドレックに際し、記録用の演奏イベントを設定する。ここで、演奏イベントには、音高(以下、「ノートナンバ」とも称する)、ゲートタイム、ベロシティ等のパラメータが含まれる。パラメータには、例示したもの以外の例えばテンポデータ等も含めてもよい。なお、リズムパートでは特に、音高(ノートナンバ)は楽器種類を規定するパラメータとなる。
【0004】
グリッドレック機能動作中は、記録対象パターンを再生しつつ、グリッドレックスイッチの押下を受け付ける。そして、いずれかのグリッドレックスイッチが押下されると、そのとき設定されている記録用の演奏イベントが記録対象パターンに記録される。その演奏イベントの演奏タイミングは、どのグリッドレックスイッチが押下されたかによって定まり、従って、記録対象パターンにおける、押下されたグリッドレックスイッチに対応する演奏タイミングに相当する位置に、上記演奏イベントが記録される。
【0005】
上記記録用の演奏イベントの設定は、別途設けられたダイヤル操作子で行うことができ、グリッドレックにおいては、音高等のパラメータを所望値に設定してから、所望のグリッドレックスイッチを押下する、という手順がとられる。
【0006】
【非特許文献1】
MUSIC PRODUCTION STUDIO RS7000の取り扱い説明書P12、16、83、84等(ヤマハ楽器:2001年)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記非特許文献1の装置では、記録用の演奏イベントの設定において、特に音高を設定する際、ダイヤル操作子で所望の音高に到達するまで操作を行わなければならず、時間がかかる。例えば、同一の記録対象パターン中においては、同一音高を入力に繰り返し用いることが少なくないという事情があるが、個々の演奏イベントを入力する度に、ダイヤル操作子で所望の音高を探し出すことは、煩雑である。従って、演奏情報の記録が効率的でないという問題があった。
【0008】
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、演奏情報の記録を簡単な操作で効率的に行うことができる演奏情報記録装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の請求項1の演奏情報記録装置は、少なくとも音高データを含む演奏イベントと該演奏イベントの演奏タイミングとで規定される演奏情報を記録する演奏情報記録装置であって、互いに異なる演奏タイミングが予め対応付けられている複数の第1スイッチと、次回のいずれかの第1スイッチの操作に応じて記録対象の演奏情報中に記録されるべき記録用演奏イベントを設定する記録用演奏イベント設定手段と、前記複数の第1スイッチのいずれかが操作された場合、前記記録用演奏イベント設定手段により設定されている記録用演奏イベントを、前記記録対象の演奏情報中における、前記操作された第1スイッチに対応する演奏タイミングに相当する位置に演奏イベントとして記録する演奏イベント記録手段と、前記第1スイッチとは異なる第2スイッチと、前記第2スイッチが操作された場合、所定の音高群の中から音高を選択する音高選択手段とを有し、前記記録用演奏イベント設定手段は、前記記録用演奏イベント中の音高データを、前記音高選択手段により選択された音高に基づいて設定することを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、第2スイッチが操作された場合、所定の音高群の中から音高が選択され、次回のいずれかの第1スイッチの操作に応じて記録されるべき記録用演奏イベント中の音高データが、前記選択された音高に基づいて設定される。そして、第1スイッチのいずれかが操作された場合、前記記録用演奏イベントが、記録対象の演奏情報中における、操作された第1スイッチに対応する演奏タイミングに相当する位置に演奏イベントとして記録される。よって、過去に入力された音高や利用頻度の高い音高等の入力を容易にして、演奏情報の記録を簡単な操作で効率的に行うことができる。
【0011】
上記目的を達成するために本発明の請求項5の演奏情報記録プログラムは、互いに異なる演奏タイミングが予め対応付けられている複数の第1スイッチと前記第1スイッチとは異なる第2スイッチとを用いて、少なくとも音高データを含む演奏イベントと該演奏イベントの演奏タイミングとで規定される演奏情報を記録する演奏情報記録プログラムであって、次回のいずれかの第1スイッチの操作に応じて記録対象の演奏情報中に記録されるべき記録用演奏イベントを設定する記録用演奏イベント設定ステップと、前記複数の第1スイッチのいずれかが操作された場合、前記記録用演奏イベント設定ステップにより設定されている記録用演奏イベントを、前記記録対象の演奏情報中における、前記操作された第1スイッチに対応する演奏タイミングに相当する位置に演奏イベントとして記録する演奏イベント記録ステップと、前記第2スイッチが操作された場合、所定の音高群の中から音高を選択する音高選択ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムであり、前記記録用演奏イベント設定ステップは、前記記録用演奏イベント中の音高データを、前記音高選択ステップにより選択された音高に基づいて設定することを特徴とする。
【0012】
なお、請求項5記載のプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、本発明を構成する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施の形態に係る演奏情報記録装置の全体構成を示すブロック図である。本演奏情報記録装置は、例えば、リズムマシン等の電子楽器として構成される。
【0015】
本装置は、RAM11、ROM12、記憶装置13、通信インターフェイス(I/F)14、表示回路15、検出回路16、音源回路17及び効果回路18が通信バス22を介してCPU10にそれぞれ接続されて構成される。さらに、表示回路15には例えばLCDで構成される表示部19が接続され、検出回路16には操作部20が接続されている。効果回路18にはサウンドシステム21が接続されている。
【0016】
表示回路15は、表示部19に設定画面や現在の状態等の各種情報を表示させる。操作部20は、各種情報を入力するための複数のスイッチを備え、検出回路16は、操作部20の各スイッチの押下状態を検出する。CPU10は、本装置全体の制御を司る。ROM12は、CPU10が実行する制御プログラムや各種テーブルデータ等を記憶する。RAM11は、各種入力情報、各種フラグやバッファデータ及び演算結果等を一時的に記憶する。記憶装置13は、フロッピー(登録商標)ディスク等の記憶媒体をドライブし、この記憶媒体には上記制御プログラムを含む各種アプリケーションプログラムや各種データ等が記憶可能である。
【0017】
通信I/F14には、MIDIインターフェイスも含まれ、通信I/F14は、通信ネットワークを介して各種信号を入力、出力するほか、外部機器からMIDI(Musical Instrument Digital Interface)信号等の演奏データを入力したり、MIDI信号を外部機器に出力したりする。音源回路17は、通信I/F14や記憶装置13等から入力された演奏データを楽音信号に変換する。効果回路18は、音源回路17から入力される楽音信号に各種効果を付与し、DAC(Digital−to−Analog Converter)やアンプ、スピーカ等のサウンドシステム21は、効果回路18から入力される楽音信号等を音響に変換する。
【0018】
図2は、本装置の操作パネル構成を示す図である。本装置の操作パネルは、液晶等の表示画面30、ダイヤル式のパラメータ操作子41(41A、41B、41C)、音高入力スイッチ43(5個)、グリッドレックスイッチ45(8個)、各音高入力スイッチ43に対応するLED42(5個)、各グリッドレックスイッチ45に対応するLED44(8個)、スキャンスイッチ(SCAN)46、及びパッドスイッチ47、48(PAD1、2)を有して構成される。表示画面30は、表示部19に表示される。
【0019】
パラメータ操作子41、LED42、44、及び上記各種スイッチ43、45、46、47、48は、操作部20に配設される。LED42及びLED44は、それぞれ対応する音高入力スイッチ43及びグリッドレックスイッチ45の上部に配設される。なお、以降、8個のグリッドレックスイッチ45またはそれに対応するLED44を個々に区別して述べるときは、連番を付し、グリッドレックスイッチ45(1)、45(8)、LED44(1)、44(8)のように記す。
【0020】
本装置では、「グリッドレック機能」という機能を用いて、演奏情報を記録することができる。グリッドレックでは、記録対象の演奏パートの所定長(例えば4小節分)を「記録対象パターン(演奏情報)」とし、グリッドレックスイッチ45を押下操作することで、グリッドレックイベントを演奏イベントとして記録対象パターンに記録していく。
【0021】
表示画面30には、グリッドレックイベントのパラメータとそれらの値が表示される。なお、以降、グリッドレックイベントを「GRECイベント」、グリッドレックイベントのパラメータを「GRECイベントパラメータ」と略記する。GRECイベントとは、次にいずれかのグリッドレックスイッチ45が押下された場合に、記録対象パターンに記録される記録用の演奏イベントのことである。GRECイベントパラメータは、例えば、RAM11内のGRECイベントバッファに記憶される。
【0022】
GRECイベントパラメータには、音高を示す「ノートナンバ」、発音時間長を示す「ゲートタイム」、発音音量を示す「ベロシティ」が含まれる。通常の手動設定では、「ノートナンバ」、「ゲートタイム」、「ベロシティ」はそれぞれ、パラメータ操作子41A、41B、41Cにより個別に設定可能であり、表示画面30中の表示部31、32、33に現在の設定値がそれぞれ表示される。同図の例ではそれぞれ、「C3」、「80%」、「103」となっている。
【0023】
ユーザは、パラメータ操作子41Aを用いて、GRECイベント中の音高データとして設定可能なすべての音高の中から1つを任意に選択可能であり、操作毎に音高順に新たなノートナンバを呼び出し、入力することができる。本実施の形態では、入力可能な音高は、128個(0〜127)である。なお、リズムパートを作成する場合、音高(ノートナンバ)は打楽器種類を規定するので、ノートナンバの設定は、打楽器種類の選択に相当する。
【0024】
音高入力スイッチ43及びグリッドレックスイッチ45は、それぞれ鍵盤の黒鍵、白鍵を模して配置されており、グリッドレック機能実行時以外の、例えば音高の入力の際に、鍵盤操作の感覚で操作可能になっている。グリッドレックスイッチ45はさらに、グリッドレック機能においては、GRECイベントの入力にも用いられる。
【0025】
グリッドレック機能において、ある演奏パートの4小節分の演奏パターンである記録対象パターンを作成する場合、その記録対象パターンの前半2小節または後半2小節をまず選択する。各グリッドレックスイッチ45には、現在のGRECイベントを記録対象パターンのどの時間的位置に記録するかを規定する「演奏タイミングT」が予め割り当てられている。8個のグリッドレックスイッチ45は、選択された2小節の拍タイミング(4分音符)にそれぞれ対応しており、対応する拍タイミングを示すデータが上記演奏タイミングTに相当する。
【0026】
実際には、後述するように、各GRECイベントは、各記録対象パターンの選択されている2小節の1拍目の位置からの時間間隔(先頭からのカウンタ値)を示すタイミングデータTDに対応付けられて記録され、このタイミングデータTDが演奏タイミングTによって規定される。なお、記録される演奏イベントの演奏タイミングを規定することができるデータであれば、タイミングデータTDでなくてもよく、例えば、直前の演奏イベントからのデュレーション等で演奏タイミングを規定するようにしてもよい。
【0027】
LED42及びLED44は、それぞれ対応する音高入力スイッチ43及びグリッドレックスイッチ45の操作に応じて点灯される。グリッドレック機能においては、LED44は、現在GRECイベントパラメータとして設定されているノートナンバに関し、記録対象パターン中に記録されている演奏イベントの存在を示すべく点灯される。LED44はさらに、グリッドレック機能において記録対象パターンが連続的に再生される際、現在の再生位置を示すべく、点滅動作も併せて行う。
【0028】
スキャンスイッチ46は、パラメータ操作子41とは別個に設けられる。スキャンスイッチ46は、現在のGRECイベントパラメータのうちノートナンバを変更するのに用いられる。詳細は後述するが、スキャンスイッチ46を押下操作することで、作成される「ノートナンバリスト(所定の音高群)」中から選んだ所望のノートナンバに変更することができる。
【0029】
また、本実施の形態では、「グリッドレック機能」の動作中にも、パッドスイッチ47、48を操作することで、「リアルタイムレック」を行うことができるようになっている。パッドスイッチ47、48によるリアルタイムレックでは、「リアルタイムレックイベント」が、演奏イベントとして記録対象パターンに記録される。
【0030】
グリッドレックスイッチ45では、グリッドレックスイッチ45に割り当てられている演奏タイミングTでしかGRECイベントを記録できないが、パッドスイッチ47、48では、それらの操作タイミングに応じた演奏タイミングTでリアルタイムレックイベントを記録することができる。その詳細な処理は後述する。なお、以降、「リアルタイムレックイベント」を「RTRECイベント」、「リアルタイムレックイベントのパラメータ」を「RTRECイベントパラメータ」と略記する。
【0031】
パッドスイッチ47、48の操作状態(オン/オフ、操作タイミング、押下されている時間、押下強さ)は、検出回路16により検出される。また、パッドスイッチ47、48にはそれぞれ、任意のノートナンバを割り当て設定可能になっており、設定されているノートナンバが、各パッドスイッチ47、48の操作によって記録されるRTRECイベントのパラメータの1つであるノートナンバとなる。
【0032】
すなわち、パッドスイッチ47、48によるリアルタイムレックでは、記録されるRTRECイベントパラメータは、操作時点で設定されているGRECイベントパラメータではない。すなわち、音高(ノートナンバ)については、その時点で各パッドスイッチ47、48に割り当てられているものが採用・設定される。また、ゲートタイムは、検出された押下継続時間、ベロシティは、検出された押下強さに基づいてそれぞれ設定される。
【0033】
図3〜図6は、グリッドレック機能動作時における演奏データ及び操作パネルの状態の一例を示す図である。
【0034】
各図(a)は、記録対象パターン(4小節)分の演奏データの一部の概念図である。この演奏データは、例えば、RAM11に記憶される。1つの記録対象パターンには、4拍子における拍タイミングが16個あり、図3(a)の例では、ノートナンバが「C3」、「D3」、「G3」である演奏イベントが第1小節の1拍目に記録されている。
【0035】
各図(b)は、グリッドレックスイッチ45に対応させてLED44の点灯状態を示しており、各図(b)において、黒丸が点灯状態であることを示す。記録対象パターンの選択されている2小節中に記録されている演奏イベントのノートナンバのうち、現在設定されているGRECイベントパラメータのノートナンバと一致している拍タイミングがある場合、その拍タイミングに対応するLED44が個別に点灯される。例えば、現在のGRECイベントパラメータの設定でノートナンバが「D3」であるとすると、図3(a)の例では、図3(b)に示すように、グリッドレックスイッチ45(1)、45(5)に対応するLED44(1)、44(5)のみが点灯される。なお、LED44の点灯状態は、パラメータ操作子41Aの操作だけでなく、後述するように、スキャンスイッチ46、パッドスイッチ47、48の操作によっても変化し得る。
【0036】
グリッドレック機能動作時においては、通常、記録対象パターンの例えば前半2小節を選択し、GRECイベントパラメータをパラメータ操作子41で設定する。そして、この状態で所望のグリッドレックスイッチ45を押下することで、記録対象パターン中における、押下されたグリッドレックスイッチ45に対応する拍タイミングに相当する位置に、GRECイベントが演奏イベントとして記録される。ユーザは、GRECイベントを入力する度に、パラメータ操作子41でGRECイベントパラメータを必要に応じて変更し、押下操作を繰り返す。後半の2小節についても同様に操作することで、演奏パートの演奏パターンが1つ完成される。
【0037】
次に、図7〜図9のフローチャートを用いて、グリッドレック機能動作と並行したスキャン処理及びリアルタイムレック処理を、図3〜図6を参照しつつ説明する。
【0038】
図7は、本実施の形態におけるメイン処理のフローチャートを示す図である。本処理は、グリッドレック機能の開始が指示されたとき開始され、実行開始時には、記録対象パターンの進行を計時するためのカウンタがリセットされると共に、後述する図9のリアルタイムレック処理も起動される。なお、本処理に際し、ユーザは、記録対象パターンを設定し、前半または後半の2小節を選択する。なお、前半2小節と後半2小節との切り替えは、図7のフローチャートでは省略されているが、本処理中において、操作部20の不図示の切り替え操作子によりいつでも行えるものとする。なお、上述したように、記録対象パターンは繰り返し再生され、LEDがその進行に応じて点滅することで、現在の再生位置がわかるようになっている。
【0039】
まず、パラメータ操作子41の操作、すなわち、GRECイベントパラメータの変更指示があったか否かを判別し(ステップS701)、変更指示がない場合はステップS704に進む一方、変更指示があった場合は、その変更指示に従って、GRECイベントパラメータを変更する(ステップS702)。すなわち、パラメータ操作子41A、41B、41Cの操作に応じてそれぞれノートナンバ、ゲートタイム、ベロシティに新たな値を設定し、変更後のGRECイベントパラメータを、上記GRECイベントバッファに格納する。
【0040】
次に、新たに設定されたGRECイベントパラメータの値に沿って、各種の表示を変更する(ステップS703)。すなわち、表示画面30(図2)のパラメータ表示、及びLED44の点灯表示の変更を行う。例えば、ノートナンバが変更された場合は、表示部31に変更後のノートナンバを表示させると共に、記録対象パターン中において変更後のノートナンバを有する演奏イベントのみを読み出し、該読み出された演奏イベントに対応付けられているタイミングデータTDに対応するLED44(読み出された演奏イベントの位置に対応するもの)のみを点灯する(図3参照)。その後、前記ステップS704に進む。
【0041】
ステップS704では、GRECイベントの記録指示を検出したか否かを、8個のグリッドレックスイッチ45のうちいずれか(複数でもよい)が押下されたかにより判別する。その判別の結果、GRECイベントの記録指示を検出しない場合はステップS708に進む一方、GRECイベントの記録指示を検出した場合は、GRECイベント記録における記録用演奏タイミングT(R)を決定する(ステップS705)。ここでは、押下されたグリッドレックスイッチ45に割り当てられている演奏タイミングTが記録用演奏タイミングT(R)として決定される。
【0042】
次に、演奏イベント書き込み処理を行う(ステップS706)。すなわち、現在設定されているGRECイベントを、記録対象パターン中における、記録用演奏タイミングT(R)に相当する位置に、演奏イベントとして追加して書き込む。ここで、書き込もうとする同じ位置に同じノートナンバの演奏イベントが既に記録されていた場合は、書き込みをすることなく、逆に既に記録されていた演奏イベントを消去する。従って、同じノートナンバにて、同じグリッドレックスイッチ45の押下を繰り返すと、そのノートナンバの演奏イベントの記録と消去が交互に繰り返される。次に、LED表示の更新を行う(ステップS707)。
【0043】
ここで、前記ステップS704〜S707の処理を具体的に例示する。例えば、記録対象パターンの演奏データが、図4(a)に示すような設定状態で、GRECイベントパラメータのノートナンバが「G3」に設定されている場合において、グリッドレックスイッチ45(8)を押下すると、図5(a)に示すように、記録対象パターンの8拍目の位置にノートナンバ「G3」の演奏イベントが追加される。それと共に、LED44の表示は、図4(b)に示す状態から図5(b)に示す状態へと変わり、LED44(8)が新たに点灯される。なお、このとき、GRECイベントパラメータには変更がないので、表示画面30内の表示は変わらない。
【0044】
次に、ステップS708では、スキャンスイッチ46のオン操作を検出したか否かを判別し、オン操作を検出した場合は、後述する図8のスキャン処理を実行して(ステップS709)、ステップS710に進む一方、オン操作を検出しない場合は、スキャン処理を実行することなく前記ステップS710に進む。
【0045】
ステップS710では、グリッドレック機能の停止指示を検出したか否かを判別し、停止指示を検出しない場合は前記ステップS701に戻る一方、停止指示を検出した場合は、後述する図9のリアルタイムレック処理を停止させると共に、記録対象パターンへの書き込みを終了して(ステップS711)、本処理を終了する。
【0046】
図8は、図7のステップS709で実行されるスキャン処理のフローチャートを示す図である。
【0047】
まず、記録対象パターンにあるすべての演奏イベントのパラメータから音高(ノートナンバ)を抽出し、ノートナンバリストを作成する(ステップS801)。すなわち、記録対象パターンの4小節分の演奏データにある音高のすべてが音高順に記憶され、リストとして作成される。このノートナンバリストは、例えば、RAM11に格納される。なお、ノートナンバリストに挙げるノートナンバを抽出する範囲は、本実施の形態のように記録対象パターン(4小節)に限定する必要はなく、例えば、1曲分の選択された演奏パート全範囲としてもよいし、逆に、選択している前半または後半の2小節のみを範囲としてもよい。また、抽出範囲はその都度変更可能に構成するのが望ましい。
【0048】
次に、ノートナンバリストから、現在、GRECイベントパラメータとして設定されているノートナンバの次に高いノートナンバを選択し(ステップS802)、選択されたノートナンバをGRECイベントバッファに格納する(ステップS803)。すなわち、選択されたノートナンバをGRECイベントパラメータのノートナンバに新たに設定する。次に、新たに設定されたノートナンバの値に沿って、各種の表示を変更して(ステップS804)、本処理を終了する。
【0049】
本処理を図3、図4を用いて具体的に説明すると、例えば、今、記録対象パターンの演奏データが図3(a)に示すような設定状態で(後半2小節には演奏イベントがないものとする)、GRECイベントパラメータにおけるノートナンバが「D3」に設定されているものとする。スキャンスイッチ46が1回押下されると、前記ステップS801では、記録対象パターンにあるすべての演奏イベントから、3種類のノートナンバ「C3」、「D3」、「G3」が抽出され、これらによりノートナンバリストが作成される。
【0050】
そして、前記ステップS802では、現在、GRECイベントパラメータにおいて設定されているノートナンバである「D3」に対して次に高いノートナンバとして、「G3」が選択される。なお、次に高いノートナンバがないときは、最も低いノートナンバが選択される。また、ノートナンバリスト中に、現在GRECイベントパラメータに設定されているノートナンバと異なるノートナンバが存在しない場合は、同一のノートナンバが選択される。
【0051】
そして、前記ステップS803では、選択された「G3」が、元の「D3」に代わってGRECイベントパラメータ中の新たなノートナンバとなる。このとき、ゲートタイム、ベロシティのパラメータについては変更されない。なお、ノートナンバの選択の優先順位は、音高順に次に高いノートナンバとしたが、これに限るものでなく、例えば、次に低いノートナンバが選択されるようにしてもよい。あるいは、ノートナンバリストからユーザが所望のノートナンバを選択できるようにしてもよく、その場合は、スキャンスイッチ46を押下する毎に候補のノートナンバが読み出されるようにすればよい。
【0052】
前記ステップS804では、LED44及び表示画面30の表示が変わる。なお、記録対象パターンの演奏データ自体は変わらない(図4(a))。すなわち、GRECイベントパラメータ中ノートナンバが「G3」に変更になったので、表示画面30の表示部31には「G3」が表示され(図示せず)、LED44については、「G3」が記録されている演奏イベントの位置に対応して、LED44(1)〜44(4)が」点灯される(図4(b))。
【0053】
なお、スキャン処理以降は、変更後のGRECイベントパラメータにてグリッドレックを行うことができ、変更後のGRECイベントが、次回にグリッドレックスイッチ45が押下された場合に記録される演奏イベントとなる。
【0054】
図9は、リアルタイムレック処理のフローチャートを示す図である。本処理は、図7のメイン処理実行中において、所定の割込間隔にて実行される。所定の割込間隔は、グリッドレックで設定されている拍タイミング(本実施の形態では4分音符)の周期よりも細かい時間間隔に設定され、例えば、4分音符あたり48回実行される。なお、本処理に際し、各パッドスイッチ47、48には、デフォルトのノートナンバ、あるいはユーザにより所望のノートナンバが割り当てられているものとする。
【0055】
まず、カウンタの計時に基づき、今回の演奏タイミングで発音すべき演奏イベントが記録対象パターン中に記録されているか否かを判別し(ステップS901)、記録されている場合は、その記録されている演奏イベントを読み出して発音し(ステップS902)、ステップS903に進む一方、発音すべき演奏イベントが記録されていない場合は、発音することなく前記ステップS903に進む。なお、記録対象パターンの内容はグリッドレックやリアルタイムレックにより随時変化するので、常に最新の内容が再生対象とされる。
【0056】
ステップS903では、RTRECイベントの記録指示を検出したか否かを、パッドスイッチ47、48のいずれかが操作されたか否かにより判別する。なお、パッドスイッチ47、48の操作はそれぞれ独立して検出され、重複もあり得る。その判別の結果、RTRECイベントの記録指示を検出しない場合はステップS907に進む一方、RTRECイベントの記録指示を検出した場合は、RTRECイベント記録における記録用演奏タイミングT(R)を決定する(ステップS904)。ここでは、押下されたパッドスイッチ47、48の操作タイミングに応じてRTRECイベントの記録用演奏タイミングT(R)が決定される。具体的には、現在のカウンタ値で示される演奏タイミングが記録用演奏タイミングT(R)として決定される。
【0057】
次に、演奏イベント書き込み処理を行う(ステップS905)。すなわち、RTRECイベントを、記録対象パターン中における、記録用演奏タイミングT(R)に相当する位置に、演奏イベントとして追加して書き込む。ここで、上述したように、RTRECイベントパラメータについては、音高(ノートナンバ)は、操作されたパッドスイッチ47、48に割り当てられているものが設定されるが、ゲートタイム、ベロシティはそれぞれ、検出押下継続時間、検出押下強さに基づいて設定される。従って、ユーザは、グリッドレック中においても、パッドスイッチ47、48に予め設定したノートナンバについて、所望の音長、音量の演奏イベントを、割込間隔の分解能の範囲において、記録対象パターンにおける所望の位置に記録することができる。
【0058】
ここで、割込処理の時間間隔が細かく、実際には、既存の演奏イベントと重複することは少ないが、リアルタイムレックでは、演奏イベントを任意のタイミングで入力したい場合が多いことから、書き込もうとする全く同じ位置に同じノートナンバの演奏イベントが既に記録されていた場合にだけ、新たに記録しようとするRTRECイベントを無視、すなわち、書き込まないようにし、それ以外の場合はすべて書き込まれるようにする。なお、新たに記録しようとするRTRECイベントと既存の演奏イベントとで、演奏タイミングがきわめて近接している場合(例えば割込処理数周期のずれ)は、クオンタイズの概念に従って、同一タイミングでの入力があったものと判断し、既存の演奏イベントを一律に消去するようにしてもよい。
【0059】
次に、表示等の更新を行う(ステップS906)。ここでは、LED44の表示だけでなく、GRECイベントパラメータの内容及びその表示も更新される。すなわち、GRECイベントパラメータについては、ノートナンバとして、操作されたパッドスイッチ47、48に割り当てられているノートナンバが新たに設定される。そして、表示画面30の表示部31に、変更後のノートナンバを表示させる。ただし、ゲートタイム及びベロシティは変更されず、値及び表示も元のまま維持される。なお、GRECイベントパラメータ中のゲートタイム及びベロシティは、リアルタイムレックでの記録に用いられない。なお、ノートナンバの更新を行わないように、すなわち、パッドスイッチ47、48の操作によってはGRECイベントパラメータが変更されないように構成してもよい。
【0060】
LED44の表示については、記録対象パターン中において、操作されたパッドスイッチ47、48に割り当てられているノートナンバを有する演奏イベントのみを読み出し、該読み出された演奏イベントに対応付けられているタイミングデータTDに対応するLED44のみを点灯する。なお、リアルタイムレックで記録された演奏イベントについては、割込処理間隔の関係で、拍タイミングとは一致しないことがあるため、その場合は、演奏イベントに最も近接している拍タイミングに対応するLED44が点灯されるようにする。
【0061】
前記ステップS903〜S906の処理を具体的に例示する。例えば、一例を挙げれば、記録対象パターンの演奏データが、図3(a)に示すような設定状態で、GRECイベントパラメータのノートナンバが「D3」に設定されており、パッドスイッチ47にノートナンバ「G3」が割り当てられている場合において、パッドスイッチ47を第6拍目のタイミングに近接するタイミングで押下したとする。すると、図6(a)に示すように、記録対象パターンの第6拍目の位置近傍の対応位置にノートナンバ「G3」の演奏イベントが追加される。なお、「G3」の演奏イベントは、厳密には第6拍目の位置ではなく、第6拍目に近接するタイミング(パッドスイッチ47押下時のカウンタ値が示すタイミング)の位置に追加されるが、図面上(図6(a))では、見やすくするために、第6拍目のタイミングに表記している。
【0062】
それと共に、LED44の表示は、図3(b)に示す状態から図6(b)に示す状態へと変わり、LED44(1)〜(4)、(6)が点灯される。このとき、表示部31においては、変更後のノートナンバが表示される。
【0063】
図9に戻り、次に、ステップS907では、カウンタの値を増加させて、記録対象パターンの演奏を進行させ、本処理を終了する。なお、カウンタは、記録対象パターンの長さ(4小節分)をカウントし、4小節の終わりまで進んだら、値をリセットして4小節の先頭からカウントを再開する。
【0064】
このように、グリッドレックとリアルタイムレックとを比較すると、記録する演奏イベントに対応付けるタイミングデータTDの決定の手法が異なるといえる。すなわち、タイミングデータTDは、グリッドレックでは、どのグリッドレックスイッチ45が押下されたかで決まり、リアルタイムレックでは、パッドスイッチ47、48が押下された時点での演奏進行タイミング(カウンタ値)で決まる。
【0065】
本実施の形態によれば、グリッドレック機能動作中において、スキャンスイッチ46を押下する毎に、GRECイベントパラメータのノートナンバが、ノートナンバリスト中の次に高いノートナンバに変更されるので、例えば、同一の記録対象パターン中において、過去に入力したのと同一の音高を再度入力したい場合等は、パラメータ操作子41Aを逐一操作することなく所望のノートナンバを迅速且つ容易にGRECイベントパラメータとして設定し直すことができる。よって、過去に入力された音高の入力を容易にして、演奏イベントの記録を簡単な操作で効率的に行うことができる。
【0066】
また、スキャンスイッチ46を押下する毎に、ノートナンバリストから、現在の設定値の次に高いノートナンバが順に選択されるので、感覚的にわかりやすく、ノートナンバの設定が容易である。
【0067】
本実施の形態によればまた、グリッドレック機能動作中においても、パッドスイッチ47、48での入力を受け付け、リアルタイムレックを可能としたので、グリッドレックスイッチ45で定まる最小分解能より細かい演奏タイミングで演奏イベントを記録したい場合であっても、逐一、リアルタイムレックのためのモードに変更する等の煩雑な操作を必要とすることなく、演奏イベントを所望の演奏タイミングで容易に入力することができる。よって、通常のグリッドレック記録操作とリアルタイム記録操作の双方の同時利用を可能にして、意図する多彩な演奏パターンを簡単な操作で作成することができる。
【0068】
また、パッドスイッチ47、48には、所望のノートナンバを割り当て可能にしたので、パッドスイッチ47、48を操作するだけで、所望の音高が、操作したタイミングに応じて記録され、使い勝手がよい。
【0069】
また、RTRECイベントパラメータのうち、ゲートタイム及びベロシティは、パッドスイッチ47、48の検出操作状態に基づき設定されるようにしたので、ユーザは、一層リアルな感覚で演奏イベントの入力を行うことができる。
【0070】
なお、ノートナンバリストは、例えば利用頻度の高いと思われるノートナンバを集めてユーザが任意に作成してもよいし、記録対象パターンから抽出して作成されるノートナンバリスト中に、ユーザが所望のノートナンバを追加できるようにしてもよい。これらのようにすれば、特に、利用頻度の高いノートナンバの入力を容易にして、演奏イベントの記録を一層効率的にすることができる。
【0071】
なお、スキャン処理において、図8のステップS803では、GRECイベントパラメータ中のノートナンバのみを更新するようにしたが、これに限らず、ゲートタイム及び/又はベロシティについても更新するように構成してもよい。その場合、例えば、記録対象パターン中において、ノートナンバリストから選択されたノートナンバをパラメータとして有している演奏イベントのゲートタイム、ベロシティを、更新用のパラメータとして採用すればよい。
【0072】
なお、LED42、44、音高入力スイッチ43、グリッドレックスイッチ45は、例示した数に限定されるものでなく、特に、LED44、グリッドレックスイッチ45については、記録対象パターン長に合わせ、4小節に対応するように配設数を2倍にするのが望ましい。また、記録対象パターンは記録対象の演奏パートの4小節分としたが、4小節長に限定されるものではない。
【0073】
なお、リアルタイムレック処理の実行間隔である所定の割込間隔は、記録対象パターンの拍タイミングと同じとしてもよい。その場合は、新たに記録しようとするRTRECイベントと既存の演奏イベントとで演奏タイミングが常に一致する。従って、図9のステップS905において、既存の演奏イベントと重複する場合は、既存の演奏イベントを一律に消去するように構成するのが好ましい。
【0074】
なお、リアルタイムレック処理では、図9のステップS905において、RTRECイベントパラメータのゲートタイム、ベロシティについては、パッドスイッチ47、48の操作状態によって定まるとしたが、パッドスイッチ47、48の操作時に設定されているGRECイベントパラメータのゲートタイム及びベロシティのいずれかまたは双方を、リアルタイムレックでの演奏イベントの記録に用いるようにすることも可能である。この場合は、押下継続時間または検出押下強さの検出が不要である。
【0075】
なお、リアルタイムレック処理では、RTRECイベントの記録指示がパッドスイッチ47、48の操作によって入力されるとしたが(図9のステップS903)、これに限るものでなく、RTRECイベントを、グリッドレックスイッチ45操作以外の方法、例えば、実際に演奏を行う感覚でタイミング情報を含んだ所定データを入力することで記録指示がなされる構成であればよい。この意味で、本実施の形態では、パッドスイッチ47、48の操作タイミングが上記タイミング情報を規定し、RTRECイベントが上記所定データに相当する。
【0076】
あるいは、通信I/F14を通じて接続された外部機器で行った演奏に基づくMIDIデータ等の演奏データ(タイミング情報が含まれているもの)を入力し、入力した演奏データ中の演奏イベントをRTRECイベントとすると共に、入力した演奏データ中のタイミング情報を記録用演奏タイミングT(R)として、リアルタイムレックに用いるようにしてもよい。この場合、例えば、最初に外部機器から入力した演奏イベントを記録対象パターンに記録し、これをたたき台として、その後、演奏イベントを追加、削除する、等の利用態様が考えられる。
【0077】
なお、リアルタイムレック処理では、パッドスイッチ47、48にデフォルトでノートナンバを割り当てる場合、その割り当てノートナンバは、GRECイベントパラメータのノートナンバとしてもよい。これに加えて、RTRECイベントパラメータにおけるゲートタイム及びベロシティについてもデフォルトでGRECイベントパラメータの値を用いるようにすれば、デフォルト設定のままパッドスイッチを利用することにより、グリッドレック中において、記録されるGRECイベント(RTRECイベントではない)の演奏タイミングをパッドスイッチで決定可能にするのと同様の効果が実質的に得られる。
【0078】
なお、本発明を達成するためのソフトウェアによって表される制御プログラムを記憶した記憶媒体を、本装置に読み出すことによって同様の効果を奏するようにしてもよく、その場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、プログラムコードを電送媒体等を介して供給してもよく、その場合は、プログラムコード自体が本発明を構成することになる。なお、これらの場合の記憶媒体としては、ROM、ハードディスクのほか、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク等の可搬媒体等を用いることができる。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、過去に入力された音高や利用頻度の高い音高等の入力を容易にして、演奏情報の記録を簡単な操作で効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る演奏情報記録装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本装置の操作パネル構成を示す図である。
【図3】グリッドレック機能動作時における演奏データ及び操作パネルの状態の一例を示す図である。
【図4】グリッドレック機能動作時における演奏データ及び操作パネルの状態の一例を示す図である。
【図5】グリッドレック機能動作時における演奏データ及び操作パネルの状態の一例を示す図である。
【図6】グリッドレック機能動作時における演奏データ及び操作パネルの状態の一例を示す図である。
【図7】本実施の形態におけるメイン処理のフローチャートを示す図である。
【図8】図7のステップS709で実行されるスキャン処理のフローチャートを示す図である。
【図9】リアルタイムレック処理のフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
10 CPU(記録用演奏イベント設定手段、演奏イベント記録手段、音高選択手段)、 16 検出回路、 19 表示部、 20 操作部、 30 表示画面、 41 パラメータ操作子、 41A パラメータ操作子(第3スイッチ)、 44 LED、 45 グリッドレックスイッチ(第1スイッチ)、 46 スキャンスイッチ(SCAN)(第2スイッチ)、 47、48 パッドスイッチ

Claims (5)

  1. 少なくとも音高データを含む演奏イベントと該演奏イベントの演奏タイミングとで規定される演奏情報を記録する演奏情報記録装置であって、
    互いに異なる演奏タイミングが予め対応付けられている複数の第1スイッチと、
    次回のいずれかの第1スイッチの操作に応じて記録対象の演奏情報中に記録されるべき記録用演奏イベントを設定する記録用演奏イベント設定手段と、
    前記複数の第1スイッチのいずれかが操作された場合、前記記録用演奏イベント設定手段により設定されている記録用演奏イベントを、前記記録対象の演奏情報中における、前記操作された第1スイッチに対応する演奏タイミングに相当する位置に演奏イベントとして記録する演奏イベント記録手段と、
    前記第1スイッチとは異なる第2スイッチと、
    前記第2スイッチが操作された場合、所定の音高群の中から音高を選択する音高選択手段とを有し、
    前記記録用演奏イベント設定手段は、前記記録用演奏イベント中の音高データを、前記音高選択手段により選択された音高に基づいて設定することを特徴とする演奏情報記録装置。
  2. 前記所定の音高群には、前記記録対象の演奏情報中に記録されている演奏イベント中の音高、及びユーザにより指定された音高の少なくとも一方が含まれることを特徴とする請求項1記載の演奏情報記録装置。
  3. 前記音高選択手段は、前記記録用演奏イベント設定手段により現在設定されている記録用演奏イベント中の音高データに基づいて、前記音高の選択を行うことを特徴とする請求項1または2記載の演奏情報記録装置。
  4. 前記記録用演奏イベント中の音高データとして設定可能なすべての音高を任意に選択するための第3スイッチを別途有し、前記所定の音高群は、前記第3スイッチで選択可能な音高群の範囲内に包含されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の演奏情報記録装置。
  5. 互いに異なる演奏タイミングが予め対応付けられている複数の第1スイッチと前記第1スイッチとは異なる第2スイッチとを用いて、少なくとも音高データを含む演奏イベントと該演奏イベントの演奏タイミングとで規定される演奏情報を記録する演奏情報記録プログラムであって、
    次回のいずれかの第1スイッチの操作に応じて記録対象の演奏情報中に記録されるべき記録用演奏イベントを設定する記録用演奏イベント設定ステップと、
    前記複数の第1スイッチのいずれかが操作された場合、前記記録用演奏イベント設定ステップにより設定されている記録用演奏イベントを、前記記録対象の演奏情報中における、前記操作された第1スイッチに対応する演奏タイミングに相当する位置に演奏イベントとして記録する演奏イベント記録ステップと、
    前記第2スイッチが操作された場合、所定の音高群の中から音高を選択する音高選択ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムであり、
    前記記録用演奏イベント設定ステップは、前記記録用演奏イベント中の音高データを、前記音高選択ステップにより選択された音高に基づいて設定することを特徴とする演奏情報記録プログラム。
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