JP2004170325A - 分光計測装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】分光計測装置において、各波長間における測定信号強度のばらつきを低減し、良好な測定精度を得ること。
【解決手段】測定対象10に照射する光を発光する光源部2と、測定対象から放出される光を検出する受光部4、光源部が照射する光又は受光部が受光する光を分光する分光部3と、測定波長に応じて、光源部、分光部、及び受光部の少なくとも何れか一つを制御し、受光部の測定信号強度に基づいて分光測定を行う制御部5とを備える構成とし、制御部は、光源部及び又は受光部を測定波長別に制御することによって受光部の測定信号強度を測定波長別に調整する。
【選択図】 図1
【解決手段】測定対象10に照射する光を発光する光源部2と、測定対象から放出される光を検出する受光部4、光源部が照射する光又は受光部が受光する光を分光する分光部3と、測定波長に応じて、光源部、分光部、及び受光部の少なくとも何れか一つを制御し、受光部の測定信号強度に基づいて分光測定を行う制御部5とを備える構成とし、制御部は、光源部及び又は受光部を測定波長別に制御することによって受光部の測定信号強度を測定波長別に調整する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数波長の光を用いて測定対象を分光測定する分光計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
測定対象に光を照射し、光照射によって測定対象から放出され光を測定することにより測定対象の情報を取得できることが知られている。測定対象に含まれるものの種類及び又はその量によって測定対象から放出される光の量は異なり、またその異なり方が光の波長によって変わるため、複数波長の光を使用して分光計測を行うことによって、測定対象から波長毎に種々の情報を得ることができる。
【0003】
分光計測では、光源から幅広い波長帯域を備える光を照射し、測定対象から放出される光を分光することによって測定波長の光のみを測定する後分光方式や、幅広い波長帯域を備える光源の光を分光するか、測定波長の内の単一波長の光を放出する単一波長光源を測定波長数分使用して、測定波長の光のみを測定対象に照射し、測定対象から放出される光を測定する前分光方式が知られており、これら各方式において測定波長を切り替えて各測定波長の測定信号強度を測定し、この測定信号強度に基づいて測定対象の分光計測を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
分光計測において使用される、光源、分光装置、及び受光装置の光特性は、通常、測定波長に対して依存性を有しており、光源が発光する光や分光装置が分光する光の強度は全ての波長において一定とは限らず波長によって異なり、受光装置において出力される測定信号強度は全ての波長において同じであるとは限らず、また、受光装置側においても、同じ光強度の光を受光したとしても、出力される測定信号強度は全ての波長にわたって同じとは限らない。
【0005】
従来の分光計測では、このような波長による測定信号強度変化に対して、測定状況に応じて各波長の光量や測定信号強度を変える機構を備えていない。そのため、測定時において各波長の測定信号強度が異なると、信号強度が低い測定波長よりも信号強度が高い測定波長の信号の影響が大きくなり、良好な測定精度を得ることができないという問題がある。また、一部の波長の光が感度不足となったり逆に飽和するといった問題もある。
【0006】
そこで、本発明は前記した従来の問題点を解決し、分光計測装置において、各波長間における測定信号強度の変動を低減し、良好な測定精度を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、各測定波長毎に測定信号強度が適切な範囲内になるように、光源部の点灯時間、発光強度、受光部の露光時間の内少なくとも一つを測定波長別に制御することによって、各波長間における測定信号強度のばらつきを低減し、かつ適切な強度にするものである。
【0008】
本発明の分光計測装置は、測定対象に照射する光を発光する光源部と、測定対象から放出される光を検出する受光部と、光源部が照射する光又は受光部が受光する光を分光する分光部と、光源部、分光部、及び受光部の少なくとも何れか一つを制御し、受光部の測定信号強度に基づいて分光測定を行う制御部とを備える構成とし、光源部及び又は受光部を測定波長別に制御することによって受光部の測定信号強度を測定波長別に調整する。
【0009】
制御部は、受光部が検出する検出信号強度、又は受光部と別に備える光量検出部が検出する検出信号強度に基づいて、光源部の点灯時間、発光強度、受光部の露光時間の内少なくとも一つを測定波長別に制御することによって、受光部の測定信号強度を調整する。
【0010】
受光部の測定信号強度は、受光部が受光する光量、あるいは受光部の露光時間によって変化する。本発明は、受光部の測定信号強度を、専用の光量検出部、あるいは測定を行う受光部が検出する検出信号強度によって検出する。
【0011】
受光部を二次元撮像素子とする場合は、この二次元撮像素子によって測定される測定画像の検出信号強度に基づいて、受光部の測定信号強度を検出する。二次元撮像素子による測定画像の検出信号強度は、全測定画像領域の検出信号強度を用いた演算値、あるいは測定画像中の設定領域の検出信号強度を用いた演算値とすることができる。
【0012】
本発明は、上記の検出信号強度に基づいて行い測定信号強度を調整するか否かを波長別に判断し、判断結果に基づいて光源部あるいは受光部又はその両方を制御することによって、各波長の測定信号強度を調整する。上記判断は、予め求めておいた信号強度値あるいは信号強度範囲と検出信号強度との比較によって行う。
【0013】
光源部の調整は点灯時間及び又は光源強度をパラメータとすることができ、また、受光部の調整は露光時間をパラメータとすることができる。また、受光部の測定信号強度、又は専用の光量検出部が検出する検出信号強度に基づいて測定信号強度を波長毎に信号補正することによって測定中の光源部光量の変動補正を行うこともできる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
第1,2の実施の形態は、測定対象からの光を分光して測定する後分光方式による例である。図1,2,3は本発明の第1,2の実施の形態を説明するための概略構成図、フローチャート、及び画像領域図である。
【0016】
図1(a)は第1の実施の形態の概略構成を示している。分光計測装置1は、光源部2、分光部3、受光部4、制御部5、光量検出部6、及び測定信号に基づいて分光分析を行う信号処理部7及び分析部8を備える。光源部2は、例えば、ハロゲンランプといった幅広い波長帯域を持つ単一光源であり、測定対象10の一部あるいは全部に光を照射する。分光部3は、測定対象10から反射した光の内から測定に必要な波長の光のみを選択的に抽出する。分光部3は所定波長を選択的に透過する波長選択フィルタを測定に必要な波長数分だけ備えると共に、測定対象10と受光部4との間に配置する。選択波長の切替は、制御部5からの制御により波長選択フィルタを切り替えることによって行い、選択された波長の光は受光部4に導かれる。
【0017】
受光部4はフォトダイオード、光電子倍増管といった受光素子や、あるいはCCDカメラやCMOSカメラといった二次元撮像素子を備え、分光部3で抽出された特定波長の光を受光してその光の強度に対応した信号強度を持つ測定信号を出力する。測定信号は、信号処理部7で所定の信号処理が施され分析部8で分光分析される。光量検出部6は、光源部2で放出された波長の光の光量を検出する手段であり、フォトダイオード等の素子で構成することができる。
【0018】
制御部5は、光源部2、分光部3、受光部4、光量検出部6、及び信号処理部7と接続し、光源部2の点灯時間や光源強度の制御、分光部3の選択波長の切替制御、受光部4の露光時間(シャッター速度)の制御、信号処理部7の動作制御等の各制御を行う他、光源部2や受光部4の制御に用いるための光源光量の測定信号を光量検出部6から取り込む。なお、制御部5、信号処理部7、及び分析部8は、パーソナルコンピュータやマイクロコンピュータ等のデータ処理装置で構成することができる。
【0019】
図1(b)は第2の実施の形態の概略構成を示している。第2の実施の形態は、光量検出部6の機能を受光部4に兼用させる構成であり、光量検出部6以外の構成は第1の実施の形態の構成とほぼ同様とすることができる。
【0020】
受光部4をCCDカメラやCMOSカメラといった撮像素子で構成する場合には、受光部が撮像する測定画像領域の全域の信号強度の最大値や平均値を求め、この値を光量調整用あるいは光量変動補正用の光源光量とする他、撮像する画像域中の特定領域を設定し、この特定領域内での信号強度の最大値や平均値を光量調整用あるいは光量変動補正用の光源光量とすることができる。
【0021】
図2は、受光部が撮像する測定画像領域及び特定領域を説明するための概略図である。図2(a)は受光部が撮像する測定画像領域11を示し、図2(b)は受光部が撮像する測定画像領域11内の特定領域12を示している。制御部5が備える信号抽出機能は、測定画像領域11全域もしくはその内の特定領域12の信号強度を求め、この信号強度の最大値や平均値を光量調整用あるいは光量変動補正用の光源光量とする。特定領域は、領域設定手段(図示していない)によって撮像画像を参照しながら設定する他、測定画像領域11内に予め設定しておくこともできる。
【0022】
第1,2の実施の形態では、測定時には、制御部5からの指令によって光源部2が点灯制御され、これに同期して分光部3の波長選択フィルタを切り替える等によって透過波長を選択し、受光部4で受光することによって分光分析を行う。本発明の分光計測装置は、この測定に先立って、予め分光部3で波長を切り替えながら光源点灯及びデータ測定を行い、各波長における光源光量、受光部露出時間の一方ないしは両方を適正値に設定し、光量不足による感度低下や、光量過多による測定データ強度の飽和現象、波長間の測定信号強度のばらつきによる測定精度の低下を未然に防止する。
【0023】
以下、本発明の制御部による光量調整の手順を図3に示すフローチャートを用いて説明する。なお、以下の光量調整の手順は各波長の光量を調整するものであり、分光部で選択した所定波長毎に繰り返すことで、全波長について光量調整を行う。
【0024】
そこで、分光部3によって波長を選択した後、以下の各工程による光量調整を行う。
【0025】
光源部2の点灯時間、及び受光部4の露光時間を初期値に設定すると共に、光量調整の繰り返し回数を初期化する。なお、受光部4の露光時間は、受光部が備える撮像部のシャッター速度によって設定し、また、繰り返し回数に上限回数を予め設定しておく(ステップS1)。
【0026】
初期値を設定した後、光源部2を点灯し、受光部4によって測定対象10を撮像して撮像画像を取得する。撮像画像は信号処理部及び分析部によって分析される。また、光量検出部6あるいは受光部4によって光量検出信号値を取得し、光量調整用の光源光量を求める(ステップS2)。
【0027】
光量検出信号値で求めた検出光量が最適光量範囲内にあるかを判定する。最適光量は経験によって予め定めておくものとする(ステップS3,4)。
【0028】
検出光量の判定によって、光源光量が多いと判断された場合には(ステップS3)、光源点灯時間が最小であるか(ステップS4)、シャッター速度が最速であるか(ステップS5)を判定し、光源点灯時間を減少させる余裕あるいはシャッター速度を速める余裕があり、さらに設定した繰り返し回数内である場合には(ステップS6)、光源の点灯時間を減少させ、シャッター速度を速めて、光源光量を低下させる制御を行う(ステップS7)。
【0029】
なお、ステップS4,5,6の工程において、光源点灯時間が最小であったり、シャッター速度が最速であって、光源点灯時間を減少させたり、シャッター速度を速める余裕がない場合や、設定した繰り返し回数を超えている場合には、異常状態が発生したとして終了する。
【0030】
また、検出光量の判定によって、光源光量が少ないと判断された場合には(ステップS8)、光源点灯時間が最大であるか(ステップS9)、シャッター速度が最遅であるか(ステップS10)を判定し、光源点灯時間を増加させる余裕、あるいはシャッター速度を遅くする余裕があり、さらに設定した繰り返し回数内である場合には(ステップS11)、光源の点灯時間を増加させ、シャッター速度を遅くして、光源光量を増加させる制御を行う(ステップS12)。
【0031】
なお、ステップS9,10,11の工程において、光源点灯時間が最大であったり、シャッター速度が最遅であって、光源点灯時間を増加させたりシャッター速度を遅くさせる余裕がない場合や、設定した繰り返し回数を超えている場合には、異常状態が発生したとして終了する。
【0032】
ステップS3,8の工程の検出光量の判定によって、光源光量が最適光量範囲内にあると判断された場合には正常であるとして、この波長での光量調整を終了する。他の波長についても同様の手順で光量調整を行うことで、測定に使用する全波長について光源の光量を均一に調整することができる。
【0033】
なお、上記光量調整では、点灯時間、露光時間(シャッター速度)のパラメータを増減しているが、この他に光源の光強度をパラメータとすることもできる。これら点灯時間、露光時間、光源の光強度の各パラメータは、単独で使用することも、組み合わせて使用することもできる。
【0034】
前記した第1,2の実施の形態は、測定前に予め光量調整を行っておく態様例であるが、本発明の分光計測装置はこの態様の他に、測定中もしくは測定後に測定中の光量変動の補正を行う態様とすることができる。
【0035】
次に、第3,4,5の実施の形態によって測定中に光量変動の補正を行う態様を説明する。
【0036】
図4(a)は第3の実施の形態の概略構成を示している。第3の実施の形態は、光量検出部6によって測定中の光量を検出し、信号処理部7において光量変化をモニターする。信号処理部7は、光量変化に対する測定データの補正量を較正テーブル7a等によって持ち、検出した光量変化に基づいて補正量を算出し、この補正量を用いて受光部3が測定した測定データを補正する。
【0037】
図4(b)は第4の実施の形態の概略構成を示している。第4の実施の形態は、光量検出部6の機能を受光部4に兼用させる構成であり、光量検出部6以外の構成は第3の実施の形態の構成とほぼ同様とすることができる。
【0038】
図5は第5の実施の形態の概略構成を示している。第5の実施の形態は、受光部3を色信号を測定することができるカラーカメラとし、このカラーカメラが測定する色信号を色分解して、目的とする波長の光量をモニターし、この光量に基づいて光源部2あるいは受光部3を制御して光量調整を行う。制御部5は色分解部5aを備え、カラーカメラから入力した色信号を色分解し、測定中に波長の光量を検出すると共に、この光量に基づいて光量調整、あるいは光量補正を行う。
【0039】
カラーカメラは高い精度が期待できないが、必要とする波長帯での光量を高速に推定することができる。カラーカメラの信号と各波長帯の感度較正は、事前に作成したテーブルを用いて行うことができる。
【0040】
図6は、カラーカメラを用いた第5の実施の形態の光量調整の手順を説明するためのフローチャートである。
【0041】
カラーカメラによる測定を開始した後(ステップS21)、カラーカメラの検出信号から所定波長の光量を検出する(ステップS22)。検出した光量と予め設定した光量範囲とを比較し、検出光量が設定光量範囲内にある場合には(ステップS23)、波長を変えてステップS22,23の工程を繰り返す(ステップS24)。
【0042】
検出光量が設定光量範囲内にない場合には(ステップS23)、測定を継続するかどうかの判断を行い、測定を継続しない場合には(ステップS25)、測定中断処理を行い(ステップS26)、測定を継続する場合には(ステップS25)、光量調整を行う(ステップS27)。なお、光量調整は、検出光量、前記した図5に示した較正テーブル7bを用いて、新たな光源部点灯時間、光源強度や受光部露光時間を設定することにより行うことができる。
【0043】
前記した第1〜5の実施の形態において、光源部としてハロゲンランプや白色LEDといった単一光源を使用した場合、必要とする光の全波長域で適当な強度が必要となるが、必ずしも適当な強度が得られるとは限らない。このような場合には、例えば白色LEDと緑色LEDの組み合わせのように、複数種類の光源を組み合わせることによって、必要とする光の全波長域で適当な強度を得る。また、各々の光源の波長特性を考慮して、光源の種類毎に光量を調整したり、使用する光源を制限するといった調整を行う。
【0044】
前記した第1〜5の実施の形態は、光源から幅広い波長帯域を備える光を照射し、測定対象から放出される光を分光することによって測定波長の光のみを測定する後分光方式の態様であるが、本発明の分光計測装置は、光源の光を分光し、測定波長の光のみを測定対象に照射し、測定対象から放出される光を測定する前分光方式の態様に適用することもできる。
【0045】
次に、第6,7,8の実施の形態によって、前分光方式の態様を説明する。
【0046】
図7は第6の実施の形態の概略構成を示している。第6の実施の形態は、光源部2と測定対象10との間に分光部4を配置し、分光部4で分光して得た特定波長の光を測定対象10に照射する構成である。
【0047】
また、図8は第7の実施の形態の概略構成を示している。第7の実施の形態は、波長域が異なる複数の光源2a〜2dによって光源部2を構成し、制御5からの指令によって使用する光源を選択することで、測定対象10に照射する光の波長を選択する。
【0048】
また、図9は第8の実施の形態の概略構成を示している。第8の実施の形態は第6の実施の形態と同様に、波長域が異なる複数の光源2a〜2dによって光源部2を構成し、この複数の光源2a〜2dから発した各波長の光を光路9を介して測定対象10に照射する形態である。光路9は、各光源2a〜2d光を導く光路送路9a及び光路切替部9bを備え、制御5からの指令によって光路切替部9bを切り替え、測定対象10に照射する波長の光を選択する。
【0049】
なお、第1〜8の実施の形態において、光量検出部6は、検出面を光源部2側に向けて配置し、光源部2から測定対象10に向かう光を検出する構成の他、検出面を測定対象10側に向けて配置し、測定対象10から反射される光を検出する構成とすることもできる。
【0050】
本発明の分光計測装置は、測定対象として生体に適用することができ、各波長に応じて、例えば、生体中のオキシヘモグロビン、デオキシヘモグロビン、あるいはメラニン等の成分を測定することができる。
【0051】
本発明の形態によれば、測定に使用する全波長について、光源部や受光部を制御する制御部が光量や画像信号強度の値に基づいて、受光部で受光される光量を最適に調整することによって、各波長間に受光強度を最適値に揃えることができる。これによって、一部の波長の受光強度だけが大きくなったり、小さくなることがなく、良好な測定精度を得ることができる。また、一部の波長の光が測定時に感度不足に陥ったり、逆に飽和するなど、測定に悪影響を及ぼすような事態を防ぐことができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の分光計測装置によれば、各波長間における測定信号強度の変動を低減し、良好な測定精度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1,2の実施の形態を説明するための概略構成図である。
【図2】本発明の第1,2の実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明の第1,2の実施の形態を説明するための画像領域図である。
【図4】本発明の第3,4の実施の形態を説明するための概略構成図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態を説明するための概略構成図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態の光量調整の手順を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の第6の実施の形態を説明するための概略構成図である。
【図8】本発明の第7の実施の形態を説明するための概略構成図である。
【図9】本発明の第8の実施の形態を説明するための概略構成図である。
【符号の説明】
1…分光計測装置、2…光源部、3…受光部、4…分光部、5…制御部、6…光量検出部、7…信号処理部、7a…較正テーブル(測定データ補正用)、7b…較正テーブル(制御パラメータ補正用)、8…分析部、9…光路、9a…光路送路、9b…光路切替部、10…測定対象、11…測定画像領域,12…特定領域。
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数波長の光を用いて測定対象を分光測定する分光計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
測定対象に光を照射し、光照射によって測定対象から放出され光を測定することにより測定対象の情報を取得できることが知られている。測定対象に含まれるものの種類及び又はその量によって測定対象から放出される光の量は異なり、またその異なり方が光の波長によって変わるため、複数波長の光を使用して分光計測を行うことによって、測定対象から波長毎に種々の情報を得ることができる。
【0003】
分光計測では、光源から幅広い波長帯域を備える光を照射し、測定対象から放出される光を分光することによって測定波長の光のみを測定する後分光方式や、幅広い波長帯域を備える光源の光を分光するか、測定波長の内の単一波長の光を放出する単一波長光源を測定波長数分使用して、測定波長の光のみを測定対象に照射し、測定対象から放出される光を測定する前分光方式が知られており、これら各方式において測定波長を切り替えて各測定波長の測定信号強度を測定し、この測定信号強度に基づいて測定対象の分光計測を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
分光計測において使用される、光源、分光装置、及び受光装置の光特性は、通常、測定波長に対して依存性を有しており、光源が発光する光や分光装置が分光する光の強度は全ての波長において一定とは限らず波長によって異なり、受光装置において出力される測定信号強度は全ての波長において同じであるとは限らず、また、受光装置側においても、同じ光強度の光を受光したとしても、出力される測定信号強度は全ての波長にわたって同じとは限らない。
【0005】
従来の分光計測では、このような波長による測定信号強度変化に対して、測定状況に応じて各波長の光量や測定信号強度を変える機構を備えていない。そのため、測定時において各波長の測定信号強度が異なると、信号強度が低い測定波長よりも信号強度が高い測定波長の信号の影響が大きくなり、良好な測定精度を得ることができないという問題がある。また、一部の波長の光が感度不足となったり逆に飽和するといった問題もある。
【0006】
そこで、本発明は前記した従来の問題点を解決し、分光計測装置において、各波長間における測定信号強度の変動を低減し、良好な測定精度を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、各測定波長毎に測定信号強度が適切な範囲内になるように、光源部の点灯時間、発光強度、受光部の露光時間の内少なくとも一つを測定波長別に制御することによって、各波長間における測定信号強度のばらつきを低減し、かつ適切な強度にするものである。
【0008】
本発明の分光計測装置は、測定対象に照射する光を発光する光源部と、測定対象から放出される光を検出する受光部と、光源部が照射する光又は受光部が受光する光を分光する分光部と、光源部、分光部、及び受光部の少なくとも何れか一つを制御し、受光部の測定信号強度に基づいて分光測定を行う制御部とを備える構成とし、光源部及び又は受光部を測定波長別に制御することによって受光部の測定信号強度を測定波長別に調整する。
【0009】
制御部は、受光部が検出する検出信号強度、又は受光部と別に備える光量検出部が検出する検出信号強度に基づいて、光源部の点灯時間、発光強度、受光部の露光時間の内少なくとも一つを測定波長別に制御することによって、受光部の測定信号強度を調整する。
【0010】
受光部の測定信号強度は、受光部が受光する光量、あるいは受光部の露光時間によって変化する。本発明は、受光部の測定信号強度を、専用の光量検出部、あるいは測定を行う受光部が検出する検出信号強度によって検出する。
【0011】
受光部を二次元撮像素子とする場合は、この二次元撮像素子によって測定される測定画像の検出信号強度に基づいて、受光部の測定信号強度を検出する。二次元撮像素子による測定画像の検出信号強度は、全測定画像領域の検出信号強度を用いた演算値、あるいは測定画像中の設定領域の検出信号強度を用いた演算値とすることができる。
【0012】
本発明は、上記の検出信号強度に基づいて行い測定信号強度を調整するか否かを波長別に判断し、判断結果に基づいて光源部あるいは受光部又はその両方を制御することによって、各波長の測定信号強度を調整する。上記判断は、予め求めておいた信号強度値あるいは信号強度範囲と検出信号強度との比較によって行う。
【0013】
光源部の調整は点灯時間及び又は光源強度をパラメータとすることができ、また、受光部の調整は露光時間をパラメータとすることができる。また、受光部の測定信号強度、又は専用の光量検出部が検出する検出信号強度に基づいて測定信号強度を波長毎に信号補正することによって測定中の光源部光量の変動補正を行うこともできる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
第1,2の実施の形態は、測定対象からの光を分光して測定する後分光方式による例である。図1,2,3は本発明の第1,2の実施の形態を説明するための概略構成図、フローチャート、及び画像領域図である。
【0016】
図1(a)は第1の実施の形態の概略構成を示している。分光計測装置1は、光源部2、分光部3、受光部4、制御部5、光量検出部6、及び測定信号に基づいて分光分析を行う信号処理部7及び分析部8を備える。光源部2は、例えば、ハロゲンランプといった幅広い波長帯域を持つ単一光源であり、測定対象10の一部あるいは全部に光を照射する。分光部3は、測定対象10から反射した光の内から測定に必要な波長の光のみを選択的に抽出する。分光部3は所定波長を選択的に透過する波長選択フィルタを測定に必要な波長数分だけ備えると共に、測定対象10と受光部4との間に配置する。選択波長の切替は、制御部5からの制御により波長選択フィルタを切り替えることによって行い、選択された波長の光は受光部4に導かれる。
【0017】
受光部4はフォトダイオード、光電子倍増管といった受光素子や、あるいはCCDカメラやCMOSカメラといった二次元撮像素子を備え、分光部3で抽出された特定波長の光を受光してその光の強度に対応した信号強度を持つ測定信号を出力する。測定信号は、信号処理部7で所定の信号処理が施され分析部8で分光分析される。光量検出部6は、光源部2で放出された波長の光の光量を検出する手段であり、フォトダイオード等の素子で構成することができる。
【0018】
制御部5は、光源部2、分光部3、受光部4、光量検出部6、及び信号処理部7と接続し、光源部2の点灯時間や光源強度の制御、分光部3の選択波長の切替制御、受光部4の露光時間(シャッター速度)の制御、信号処理部7の動作制御等の各制御を行う他、光源部2や受光部4の制御に用いるための光源光量の測定信号を光量検出部6から取り込む。なお、制御部5、信号処理部7、及び分析部8は、パーソナルコンピュータやマイクロコンピュータ等のデータ処理装置で構成することができる。
【0019】
図1(b)は第2の実施の形態の概略構成を示している。第2の実施の形態は、光量検出部6の機能を受光部4に兼用させる構成であり、光量検出部6以外の構成は第1の実施の形態の構成とほぼ同様とすることができる。
【0020】
受光部4をCCDカメラやCMOSカメラといった撮像素子で構成する場合には、受光部が撮像する測定画像領域の全域の信号強度の最大値や平均値を求め、この値を光量調整用あるいは光量変動補正用の光源光量とする他、撮像する画像域中の特定領域を設定し、この特定領域内での信号強度の最大値や平均値を光量調整用あるいは光量変動補正用の光源光量とすることができる。
【0021】
図2は、受光部が撮像する測定画像領域及び特定領域を説明するための概略図である。図2(a)は受光部が撮像する測定画像領域11を示し、図2(b)は受光部が撮像する測定画像領域11内の特定領域12を示している。制御部5が備える信号抽出機能は、測定画像領域11全域もしくはその内の特定領域12の信号強度を求め、この信号強度の最大値や平均値を光量調整用あるいは光量変動補正用の光源光量とする。特定領域は、領域設定手段(図示していない)によって撮像画像を参照しながら設定する他、測定画像領域11内に予め設定しておくこともできる。
【0022】
第1,2の実施の形態では、測定時には、制御部5からの指令によって光源部2が点灯制御され、これに同期して分光部3の波長選択フィルタを切り替える等によって透過波長を選択し、受光部4で受光することによって分光分析を行う。本発明の分光計測装置は、この測定に先立って、予め分光部3で波長を切り替えながら光源点灯及びデータ測定を行い、各波長における光源光量、受光部露出時間の一方ないしは両方を適正値に設定し、光量不足による感度低下や、光量過多による測定データ強度の飽和現象、波長間の測定信号強度のばらつきによる測定精度の低下を未然に防止する。
【0023】
以下、本発明の制御部による光量調整の手順を図3に示すフローチャートを用いて説明する。なお、以下の光量調整の手順は各波長の光量を調整するものであり、分光部で選択した所定波長毎に繰り返すことで、全波長について光量調整を行う。
【0024】
そこで、分光部3によって波長を選択した後、以下の各工程による光量調整を行う。
【0025】
光源部2の点灯時間、及び受光部4の露光時間を初期値に設定すると共に、光量調整の繰り返し回数を初期化する。なお、受光部4の露光時間は、受光部が備える撮像部のシャッター速度によって設定し、また、繰り返し回数に上限回数を予め設定しておく(ステップS1)。
【0026】
初期値を設定した後、光源部2を点灯し、受光部4によって測定対象10を撮像して撮像画像を取得する。撮像画像は信号処理部及び分析部によって分析される。また、光量検出部6あるいは受光部4によって光量検出信号値を取得し、光量調整用の光源光量を求める(ステップS2)。
【0027】
光量検出信号値で求めた検出光量が最適光量範囲内にあるかを判定する。最適光量は経験によって予め定めておくものとする(ステップS3,4)。
【0028】
検出光量の判定によって、光源光量が多いと判断された場合には(ステップS3)、光源点灯時間が最小であるか(ステップS4)、シャッター速度が最速であるか(ステップS5)を判定し、光源点灯時間を減少させる余裕あるいはシャッター速度を速める余裕があり、さらに設定した繰り返し回数内である場合には(ステップS6)、光源の点灯時間を減少させ、シャッター速度を速めて、光源光量を低下させる制御を行う(ステップS7)。
【0029】
なお、ステップS4,5,6の工程において、光源点灯時間が最小であったり、シャッター速度が最速であって、光源点灯時間を減少させたり、シャッター速度を速める余裕がない場合や、設定した繰り返し回数を超えている場合には、異常状態が発生したとして終了する。
【0030】
また、検出光量の判定によって、光源光量が少ないと判断された場合には(ステップS8)、光源点灯時間が最大であるか(ステップS9)、シャッター速度が最遅であるか(ステップS10)を判定し、光源点灯時間を増加させる余裕、あるいはシャッター速度を遅くする余裕があり、さらに設定した繰り返し回数内である場合には(ステップS11)、光源の点灯時間を増加させ、シャッター速度を遅くして、光源光量を増加させる制御を行う(ステップS12)。
【0031】
なお、ステップS9,10,11の工程において、光源点灯時間が最大であったり、シャッター速度が最遅であって、光源点灯時間を増加させたりシャッター速度を遅くさせる余裕がない場合や、設定した繰り返し回数を超えている場合には、異常状態が発生したとして終了する。
【0032】
ステップS3,8の工程の検出光量の判定によって、光源光量が最適光量範囲内にあると判断された場合には正常であるとして、この波長での光量調整を終了する。他の波長についても同様の手順で光量調整を行うことで、測定に使用する全波長について光源の光量を均一に調整することができる。
【0033】
なお、上記光量調整では、点灯時間、露光時間(シャッター速度)のパラメータを増減しているが、この他に光源の光強度をパラメータとすることもできる。これら点灯時間、露光時間、光源の光強度の各パラメータは、単独で使用することも、組み合わせて使用することもできる。
【0034】
前記した第1,2の実施の形態は、測定前に予め光量調整を行っておく態様例であるが、本発明の分光計測装置はこの態様の他に、測定中もしくは測定後に測定中の光量変動の補正を行う態様とすることができる。
【0035】
次に、第3,4,5の実施の形態によって測定中に光量変動の補正を行う態様を説明する。
【0036】
図4(a)は第3の実施の形態の概略構成を示している。第3の実施の形態は、光量検出部6によって測定中の光量を検出し、信号処理部7において光量変化をモニターする。信号処理部7は、光量変化に対する測定データの補正量を較正テーブル7a等によって持ち、検出した光量変化に基づいて補正量を算出し、この補正量を用いて受光部3が測定した測定データを補正する。
【0037】
図4(b)は第4の実施の形態の概略構成を示している。第4の実施の形態は、光量検出部6の機能を受光部4に兼用させる構成であり、光量検出部6以外の構成は第3の実施の形態の構成とほぼ同様とすることができる。
【0038】
図5は第5の実施の形態の概略構成を示している。第5の実施の形態は、受光部3を色信号を測定することができるカラーカメラとし、このカラーカメラが測定する色信号を色分解して、目的とする波長の光量をモニターし、この光量に基づいて光源部2あるいは受光部3を制御して光量調整を行う。制御部5は色分解部5aを備え、カラーカメラから入力した色信号を色分解し、測定中に波長の光量を検出すると共に、この光量に基づいて光量調整、あるいは光量補正を行う。
【0039】
カラーカメラは高い精度が期待できないが、必要とする波長帯での光量を高速に推定することができる。カラーカメラの信号と各波長帯の感度較正は、事前に作成したテーブルを用いて行うことができる。
【0040】
図6は、カラーカメラを用いた第5の実施の形態の光量調整の手順を説明するためのフローチャートである。
【0041】
カラーカメラによる測定を開始した後(ステップS21)、カラーカメラの検出信号から所定波長の光量を検出する(ステップS22)。検出した光量と予め設定した光量範囲とを比較し、検出光量が設定光量範囲内にある場合には(ステップS23)、波長を変えてステップS22,23の工程を繰り返す(ステップS24)。
【0042】
検出光量が設定光量範囲内にない場合には(ステップS23)、測定を継続するかどうかの判断を行い、測定を継続しない場合には(ステップS25)、測定中断処理を行い(ステップS26)、測定を継続する場合には(ステップS25)、光量調整を行う(ステップS27)。なお、光量調整は、検出光量、前記した図5に示した較正テーブル7bを用いて、新たな光源部点灯時間、光源強度や受光部露光時間を設定することにより行うことができる。
【0043】
前記した第1〜5の実施の形態において、光源部としてハロゲンランプや白色LEDといった単一光源を使用した場合、必要とする光の全波長域で適当な強度が必要となるが、必ずしも適当な強度が得られるとは限らない。このような場合には、例えば白色LEDと緑色LEDの組み合わせのように、複数種類の光源を組み合わせることによって、必要とする光の全波長域で適当な強度を得る。また、各々の光源の波長特性を考慮して、光源の種類毎に光量を調整したり、使用する光源を制限するといった調整を行う。
【0044】
前記した第1〜5の実施の形態は、光源から幅広い波長帯域を備える光を照射し、測定対象から放出される光を分光することによって測定波長の光のみを測定する後分光方式の態様であるが、本発明の分光計測装置は、光源の光を分光し、測定波長の光のみを測定対象に照射し、測定対象から放出される光を測定する前分光方式の態様に適用することもできる。
【0045】
次に、第6,7,8の実施の形態によって、前分光方式の態様を説明する。
【0046】
図7は第6の実施の形態の概略構成を示している。第6の実施の形態は、光源部2と測定対象10との間に分光部4を配置し、分光部4で分光して得た特定波長の光を測定対象10に照射する構成である。
【0047】
また、図8は第7の実施の形態の概略構成を示している。第7の実施の形態は、波長域が異なる複数の光源2a〜2dによって光源部2を構成し、制御5からの指令によって使用する光源を選択することで、測定対象10に照射する光の波長を選択する。
【0048】
また、図9は第8の実施の形態の概略構成を示している。第8の実施の形態は第6の実施の形態と同様に、波長域が異なる複数の光源2a〜2dによって光源部2を構成し、この複数の光源2a〜2dから発した各波長の光を光路9を介して測定対象10に照射する形態である。光路9は、各光源2a〜2d光を導く光路送路9a及び光路切替部9bを備え、制御5からの指令によって光路切替部9bを切り替え、測定対象10に照射する波長の光を選択する。
【0049】
なお、第1〜8の実施の形態において、光量検出部6は、検出面を光源部2側に向けて配置し、光源部2から測定対象10に向かう光を検出する構成の他、検出面を測定対象10側に向けて配置し、測定対象10から反射される光を検出する構成とすることもできる。
【0050】
本発明の分光計測装置は、測定対象として生体に適用することができ、各波長に応じて、例えば、生体中のオキシヘモグロビン、デオキシヘモグロビン、あるいはメラニン等の成分を測定することができる。
【0051】
本発明の形態によれば、測定に使用する全波長について、光源部や受光部を制御する制御部が光量や画像信号強度の値に基づいて、受光部で受光される光量を最適に調整することによって、各波長間に受光強度を最適値に揃えることができる。これによって、一部の波長の受光強度だけが大きくなったり、小さくなることがなく、良好な測定精度を得ることができる。また、一部の波長の光が測定時に感度不足に陥ったり、逆に飽和するなど、測定に悪影響を及ぼすような事態を防ぐことができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の分光計測装置によれば、各波長間における測定信号強度の変動を低減し、良好な測定精度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1,2の実施の形態を説明するための概略構成図である。
【図2】本発明の第1,2の実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明の第1,2の実施の形態を説明するための画像領域図である。
【図4】本発明の第3,4の実施の形態を説明するための概略構成図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態を説明するための概略構成図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態の光量調整の手順を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の第6の実施の形態を説明するための概略構成図である。
【図8】本発明の第7の実施の形態を説明するための概略構成図である。
【図9】本発明の第8の実施の形態を説明するための概略構成図である。
【符号の説明】
1…分光計測装置、2…光源部、3…受光部、4…分光部、5…制御部、6…光量検出部、7…信号処理部、7a…較正テーブル(測定データ補正用)、7b…較正テーブル(制御パラメータ補正用)、8…分析部、9…光路、9a…光路送路、9b…光路切替部、10…測定対象、11…測定画像領域,12…特定領域。
Claims (4)
- 測定対象に照射する光を発光する光源部と、
測定対象から放出される光を検出する受光部と、
前記光源部が照射する光又は受光部が受光する光を分光する分光部と、
前記光源部、分光部、及び受光部の少なくとも何れか一つを制御し、前記受光部の測定信号強度に基づいて分光測定を行う制御部とを備えた分光計測装置。 - 前記制御部は、前記受光部が検出する検出信号強度、又は当該受光部と別に備える光量検出部が検出する検出信号強度に基づいて、前記光源部の点灯時間、発光強度、前記受光部の露光時間の内少なくとも一つを測定波長別に制御することによって、前記受光部の測定信号強度を調整する、請求項1に記載の分光計測装置。
- 前記受光部は二次元撮像素子であり、
前記制御部は、当該二次元撮像素子による測定画像の検出信号強度、又は当該受光部と別に備える光量検出部が検出する検出信号強度に基づいて、前記光源部の点灯時間、発光強度、前記受光部の露光時間の内少なくとも一つを測定波長別に制御することによって、前記受光部の測定信号強度を調整する、請求項1記載又は2に記載の分光計測装置。 - 前記制御部は、前記受光部が検出する検出信号強度、又は前記受光部と別に備える光量検出部が検出する検出信号強度に基づいて、測定後に前記受光部が検出する測定信号強度を信号補正することによって、測定中の光源部光量の変動を補正する機能を備えた、請求項1乃至3の何れか一つに記載の分光計測装置。
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