JP2004170181A - 高周波・高速用デバイスの検査治具 - Google Patents

高周波・高速用デバイスの検査治具 Download PDF

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Abstract

【課題】検査装置のアイソレーション特性を向上させ、被検査デバイスの電気的特性を、実装基板にハンダ付けしたのと同程度の正確さで検査することができるRF用デバイスの検査治具を提供する。
【解決手段】金属ブロック1の一面側に可動するプランジャ11の先端部が突出するように、RF信号用コンタクトプローブ3が金属ブロック1に設けられ、被検査デバイス20を押し付けることにより検査が行われる。この被検査デバイス20と金属ブロック1との間に、ゴム状絶縁体51内に金属細線52が植立された、導電性ゴムシート5が設けられ、金属ブロック1と被検査デバイス20のアース電極端子23とが導電性ゴムシート5の金属細線52を介して電気的に接続されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば携帯電話に組み込まれる増幅回路やミキサ回路、フィルタ回路など、高周波・高速用(アナログで周波数の高いものを高周波といい、デジタルでパルス幅およびパルス間隔が非常に短いものを高速という、以下両方纏めてRFともいう)回路のモジュールやICなどを回路基板などに組み込む前にその電気的特性を検査する場合に、その被検査デバイスと検査装置との接続を確実にする検査治具に関する。さらに詳しくは、被検査デバイスをハンダ付けなどしないで、かつ、RFに対しても電気的接触を完全に行い、耐久性がよく信頼性の高い正確な検査をすることができるRF用デバイスの検査治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウェハ、ICあるいはモジュールなどのRF用デバイスの電気的特性の検査を行う場合、とくに端子部の接触状態が充分でないとインピーダンスなどが変化し測定値が変動するため、たとえば図5に示されるような治具を介して行われる。すなわち、被検査デバイスであるRF回路は、外界との干渉を避けるため、金属製の筐体内に増幅回路やミキサ回路などが組み込まれてモジュール20とされ、その筐体の裏面にRF信号の入出力端子21、24、電源電極端子22、接地(アース)電極端子23などが設けられることにより構成されている。そして、検査用の配線が施された配線基板36の各端子に電気的に接続することにより検査をする方法が用いられている。
【0003】
図5に示される例では、金属パイプ内にスプリングとプランジャの一端部を入れてそのスプリングによりプランジャを外部に突出させ、押えれば縮むコンタクトプローブを用い、ノイズの影響を防止するための金属ブロック31内にRF信号用コンタクトプローブ33、電源用コンタクトプローブ34、接地用コンタクトプローブ35によりそれぞれの各電極端子を接続する構成が採用されている(たとえば特許文献1参照)。図5では、RF信号用コンタクトプローブ33が2個(入出力用)と、電源用および接地用のコンタクトプローブがそれぞれ1本で示されているが、多い場合には、1cm当り400個程度の電極端子数が設けられており、電源電極端子および接地電極端子はそれぞれ全体の1/4本程度づつ設けられる。なお、図5において、37は同軸ケーブル、38はコンタクトプローブ外周の金属パイプを押える押え板である。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−99889号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、金属ブロックで被覆し、その金属ブロックを貫通してRF信号用コンタクトプローブや電源および接地用のコンタクトプローブにより接続させることにより、各電極端子への接続を確実に行なうことができ、外部との干渉を生ぜず、RF回路の検査を、非常に正確に、しかも再現性よく行うことができ、信頼性のよい検査を行うことができる。
【0006】
しかし、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、たとえばフィルタ特性や増幅特性を検査する場合に、実際にデバイスを回路基板などに実装した場合の特性と予め検査した被検査デバイスの特性とが一致せず、検査装置で検査した特性は、アイソレーション特性が若干低下した値になることを見出した。
【0007】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、検査装置のアイソレーション特性を向上させ、実装基板に被検査デバイスをハンダ付けしたのと同程度の正確さで検査することができるRF用デバイスの検査治具を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述のように、本発明者らは、RF回路が形成された被検査デバイスの電気的特性を検証したところ、たとえばフィルタの減衰特性を前述の検査装置で検査すると、その減衰特性(アイソレーション)が実際に基板などにハンダ付けした製品より10dB程度低下して検査されたり、マイクロ波増幅用半導体部品の検査をするとき発振を起こし、その電気的特性を正確に検査することができない場合が生じることを見出した。そして、その原因について鋭意検討を重ねて調べた結果、RFデバイスを回路基板などに実装する場合は、ハンダ付けでしっかりと隙間なく導電体により広い範囲で行われるが、検査装置では、接触を確実にするように採用されているコンタクトプローブを用いて接触させると、接触は完全に行われるものの、ピンポイント接触で接触面積が小さく、しかも被検査デバイスと金属ブロックとの間に僅かながら隙間があるため、その隙間から入出力間でRF信号の漏れが生じ、アイソレーション特性が低下することを見出した。そして、この接触面積がとくに問題となるのがアース電極端子であることを見出した。
【0009】
すなわち、前述の図5に示される例のように、被検査デバイスのアース電極端子と接地用のコンタクトプローブとの接続は細いプランジャの1点のみでの接触であり、前述のように、たとえ電極端子の1/4程度のアース用コンタクトプローブが設けられていても、アースの電気的接続が充分ではない。しかも、非金属である押え板が被検査デバイスと金属ブロックとの間に介在していると、その押え板の厚さ分および被検査デバイス表面とその内部の金属層との間に電気的隙間ができ、また、このような押え板をなくして金属ブロックと被検査デバイスとが直接接触する構造にした場合でも、被検査デバイス表面とその内部の金属層との間に隙間があると共に、被検査デバイスの表面に接地用導体を設けて、金属ブロックと直接接触させても、固い金属同士の接触では、尖った部分のみで接触し、接触点以外の部分には隙間が生じる。この隙間はRF信号の入出力端子間で見た場合、電界方向と垂直方向の隙間になるため、非常に僅かな隙間でも伝搬しやすく、アイソレーションの低下の原因となる。
【0010】
そして、後述する導電性ゴムシートにより被検査デバイスのアース電極端子の接触面積を大きくし、さらに金属ブロックと被検査デバイスとの間に導電性ゴムシートを介在させることにより、両者間の電気的隙間が非常に低減され、入出力間の漏れを大幅に低減させることができ、アイソレーション特性を向上させ得ることを見出した。
【0011】
本発明による高周波・高速用デバイスの検査治具は、金属ブロックと、該金属ブロックの一面側に可動するプランジャの先端部が突出するように、前記金属ブロックに設けられるRF信号用コンタクトプローブとを有し、該金属ブロックの前記一面側にRF回路が形成された被検査デバイスが押し付けられ、該被検査デバイスのRF信号電極端子と前記RF信号用コンタクトプローブとを接触させ、前記RF信号用コンタクトプローブの他端部側に接続される検査回路により、前記被検査デバイスの電気的試験を行う高周波・高速用デバイスの検査治具であって、前記被検査デバイスと前記金属ブロックとの間に、ゴム状絶縁体内に金属細線が植立され、前記RF信号用コンタクトプローブの部分を逃げた導電性ゴムシートが設けられ、前記金属ブロックと前記被検査デバイスのアース電極端子とが前記導電性ゴムシートの金属細線を介して電気的に接続されている。
【0012】
ここにコンタクトプローブとは、たとえば金属パイプ内にスプリングを介してリード線(プランジャ)が設けられ、プランジャの一端部は金属パイプから突出するが、他端部は金属パイプから抜け出ないように形成されることにより、プランジャの一端部を押し付ければ金属パイプの端部まで引っ込むが、外力を解除すればスプリングの力によりプランジャが金属パイプから外方に突出する構造のように、リード線(プランジャ)の先端が可動し得る構造のプローブを意味する。また、導電性ゴムシートとは、弾力性のある絶縁性樹脂の厚さ方向に、たとえば20〜30μm程度の太さの金属細線が30〜50μm程度の間隔に植立されることにより、上下面での電気的接続は行われるが、横方向には、金属細線間の絶縁性樹脂により絶縁性が維持されるものを意味する。また、RFとは、アナログの周波数の高い高周波やデジタルのショートパルスでパルス間隔が小さい高速の両方を含み、正弦波(サイン波)またはパルスの繰返しが1GHz程度以上のものを意味する。
【0013】
この構造にすることにより、接地用コンタクトプローブは設けられず、被検査デバイスのアース電極端子と検査装置側のアース電極端子との接続は、導電性ゴムシート内の金属細線を介して金属ブロックとの間で接続される。この導電性ゴムシートの金属細線は、数十μm程度の間隔で設けられているため、被検査デバイスに設けられる、たとえば0.3mm角程度の接地用電極端子には、数十本の金属細線を介して接続されることになり、従来の接地用コンタクトプローブの1点による接触よりも数十倍の接触面積を得ることができる。すなわち、コンタクトピンの太さは機械的強度の関係から0.2mm程度はあるが、接触を確実にするため先端を細くしており導電性ゴムシートの金属細線の断面積と殆ど変わらないし、たとえプランジャの先端を細くしなくてプランジャの太さ全体の面状で接触させようとしても、面の表面は凸凹になっており、実際に接触するのは最も尖った部分となり、ハンダなどを流し込んで接触させない限り金属細線1本と同程度の点接触になる。
【0014】
しかも、本発明の治具の構造によれば、各接地用電極端子間の被検査デバイスと金属ブロックとの間にも、RF信号用コンタクトプローブおよび電源電極端子用コンタクト用プローブの部分を除いて金属ブロックと電気的に接続された金属細線が狭い間隔で設けられている導電性ゴムシートが介在されているため、金属ブロックと被検査デバイスとの間の隙間を介してRF信号が漏洩することは殆ど生じない。その結果、非常にアイソレーション特性が向上し、被検査デバイスの電気的特性を、ハンダ付けによる実装の場合と同程度に、非常に正確に検査することができる。
【0015】
前記コンタクトプローブが、金属パイプ内にスプリングを介して前記プランジャが設けられることにより該プランジャが抑えられることにより突出長が可動となるように形成され、該コンタクトプローブの金属パイプの端部を押えるGND基板が前記導電性ゴムと前記金属ブロックとの間に設けられ、該GND基板は、絶縁性基板に貫通孔が設けられ、該貫通孔内に金属が埋め込まれることにより前記GND基板の上下面を電気的に接続するように形成され、該貫通孔内の金属および前記導電性ゴムの金属細線を介して前記金属ブロックと前記被検査デバイスのアース電極端子とが電気的に接続されていることにより、コンタクトプローブを押える部分には貫通孔を形成しない絶縁基板部分で押えることができ、その他の部分は貫通孔を介して金属ブロックと上側に設けられる導電性ゴムシートの金属細線とを接続することができ、コンタクトプローブを簡単な構造で保持しながらシールド特性を向上させることができる。
【0016】
前記GND基板の両面に金属膜が設けられ、該金属膜に金メッキが施されていることにより、GND基板と金属ブロックおよび導電性ゴムシートの金属細線との電気的接触の向上を図ることができ、より一層シールド特性を向上させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
つぎに、図面を参照しながら本発明のRF用デバイスの検査治具について説明をする。本発明のRF用デバイスの検査治具は、図1にその一実施形態の要部の断面説明図が、図2(a)に全体の分解説明図がそれぞれ示されるように、金属ブロック1の一面側に可動するプランジャ11の先端部が突出するように、RF信号用コンタクトプローブ3が金属ブロック1に設けられている。そして金属ブロック1の一面側にRF回路が形成された被検査デバイス20が押し付けられ、被検査デバイス20のRF信号電極端子21、24とRF信号用コンタクトプローブ3とを接触させ、RF信号用コンタクトプローブ3の他端部側に同軸ケーブル7を介して接続される検査回路により、被検査デバイス20の電気的試験が行われる。
【0018】
本発明では、被検査デバイス20と金属ブロック1との間に、ゴム状絶縁体51内に金属細線52が植立され、RF信号用コンタクトプローブ3および電源用コンタクトプローブ4の部分を逃げた貫通孔53が形成された導電性ゴムシート5が設けられ、金属ブロック1と被検査デバイス20のアース電極端子23とが導電性ゴムシート5の金属細線52を介して電気的に接続されていることに特徴がある。図1に示される例では、導電性ゴムシート5と金属ブロック1との間に、コンタクトプローブ3、4を押えると共に、金属ブロック1と導電性ゴムシート5とを電気的に接続するGND基板8が介在されている。このGND基板8は、後述する貫通孔82近傍を除いた両面のほぼ全面に金属膜が設けられ、図1に示されるようにビア81で両面が電気的に接続されてGND電極になっている。
【0019】
導電性ゴムシート5は、図1および図2に示されるように、たとえばt=0.3mm程度の厚さで弾力性のあるゴムのような絶縁性材料51の中に、太さが20〜30μm程度の細い金線または銅線に金メッキをしたものなどからなる金属細線52が、30〜50μm程度のピッチでマトリクス状に多数埋め込まれたもので、上下から押し付けられることにより、導電性ゴムシート5の上下面で金属細線52を介して電気的に接続することができるが、横方向に関しては金属細線52間の絶縁性材料51により絶縁されており、横方向に接続されることはない。なお、導電性ゴムシート5の厚さは、用途により適宜設定され、通常は0.2〜1mm程度の厚さのものを使用することができる。
【0020】
この導電性ゴムシート5には、図1および図2(b)に示されるように、RF信号用コンタクトプローブ3および電源電極端子用コンタクトプローブ4が設けられる部分に、そのプランジャ11や、被検査デバイス20の電極端子21、22、24と接触しないように貫通孔53が形成されている。この貫通孔53は、必ずしも被検査デバイス20の電極端子21、22、24の部分を完全に逃げる大きさに形成されていなくてもよい。すなわち、導電性ゴムシート5は横方向の金属細線間では非導通であるため、コンタクトプローブのプランジャまたは被検査デバイスの電極端子21、22、24が金属ブロックと短絡しない構造、たとえば後述するGND基板8が介在され、そのGND基板8の前述の電極端子21、22、24に相当する部分のGND電極が電極端子21、22、24に接触しない程度に剥離されており、ビア81が形成されていない構造であれば、短絡する虞はない。そのため、プランジャがフリーに動ける状態に貫通孔が形成されておればよい。
【0021】
図1に示される被検査デバイス20のアース電極端子23の大きさが、たとえば0.3mm角程度で、導電性ゴムシート5の金属細線の数が、前述の50μm間隔程度に設けられておれば、アース電極端子23の面積内に存在する金属細線52の数はほぼ36本程度になる。しかも、金属細線自体は非常に細く、また、絶縁体も弾力性のあるものが用いられているため、押し付けることにより絶縁性材料51と共に金属細線52も撓み、被検査デバイス20のアース電極端子23の部分に位置する全ての金属細線52がアース電極端子23と接続される。すなわち、固い金属同士を広い面積で接触させて押え付けても、一番尖った部分のみしか接触しないが、導電性ゴムシート5を介在させることにより、複数の接触部全てで電気的に接続され、接触面積を格段に上昇させることができる。
【0022】
GND基板8は、図2(c)に示されるように、たとえばt=0.25mm程度の厚さのガラスエポキシ基板などに、0.3mmφ程度の大きさの貫通孔が1mm程度の間隔でマトリクス状に形成され、その貫通孔内に、メッキなどによりビア81が形成されている。このビア81によりGND基板81の上下面を電気的に接続し、金属ブロック1と導電性ゴムシート5の金属細線とを電気的に接続する構造になっている。そのため、このビア81を含め上下両面に金メッキが施されていることが、金属ブロック1や導電性ゴムシート5の金属細線と電気的に接続しやすいため好ましい。
【0023】
このGND基板8は、RF信号用コンタクトプローブ3および電源電極端子用コンタクトプローブ4の位置する部分に、図3で後述するコンタクトプローブ10のプランジャ11を貫通させると共に、金属パイプ13の外径より小さい貫通孔82が設けられ、このGND基板8の貫通孔近傍によりコンタクトプローブの金属パイプ13の上端部を固定するもので、図示しないビスなどにより金属ブロック1に固定されている。そのため、この貫通孔82近傍でビア81により金属ブロック1と接触しないように、この貫通孔近傍には、図2(c)に示されるように、前述の貫通孔によるビア81は形成されていない。しかも、被検査デバイス20の電極端子21、22、24の部分を完全に逃げる大きさの部分は、GND電極が剥離されている。
【0024】
このようなGND基板8が設けられることにより、いずれかのコンタクトプローブに異常が生じた場合とか、コンタクトプローブの隙間に異物などが入り込んだ場合でも、GND基板8を取り外すことにより、容易にコンタクトプローブを取り替えたり、異物を取り除いて修理をすることができるため好ましいが、このGND基板8によらないで、コンタクトプローブ3、4を固定することができれば、導電性ゴムシート5を直接金属ブロックに接触させてもよい。
【0025】
金属ブロック1は、RF信号用や電源電極端子用などのコンタクトプローブ3、4を保持するもので、金属板を用いることにより、コンタクトプローブの周囲に絶縁体を介して保持することにより、その絶縁体の選択により同軸線を形成したり、高周波ノイズを短絡するキャパシタを形成しやすいため好ましい。
【0026】
RF信号用コンタクトプローブ3や電源電極端子用コンタクトプローブ4などのコンタクトプローブ10は、図3にその断面説明図が示されるように、金属パイプ13内にスプリング14によりプランジャ(可動ピン)11が保持される構造になっている。図1〜3に示される例では、両端にプランジャ11、12が設けられる構造になっているが、少なくとも被検査デバイスとの接触側の一方がプランジャ11となる構造になっておればよい。プランジャ11のスプリング側の端部は、図3に示されるように斜めに切断されており、プランジャ11の先端が押されてスプリング14が縮む状態では、プランジャ11が斜めに傾いて金属パイプ13に押しつけられて接触し、プランジャ11に伝わる電気信号は、細いスプリング14ではなく電気抵抗が低くインピーダンスの小さい金属パイプ13を介して伝達するようにすれば、再現性のよい特性が得られる。また、金属パイプ13の端部側には、くびれ部13aが両側に設けられており、プランジャ11、12が抜け落ちない構造になっている。
【0027】
このコンタクトプローブ10(3、4)は、前述のように金属パイプ13の上端部がGND基板8により固定され、プランジャ11のみがスプリング14による付勢により上方に突出するように設けられているが、押えられない状態で、前述の導電性ゴムシート5の上方に0.45mm程度突出するように形成されている。すなわち、コンタクトプローブ10のみでは、さらに導電性ゴムシート5およびGND基板8の厚さを加えて、金属パイプ13の端部から1mm程度突出するように形成されている。なお、金属パイプ13の長さは8mm程度、金属パイプの外径は0.6mm程度の大きさで、金属パイプ13は、たとえば洋白(銅・ニッケル・亜鉛合金)により、プランジャ11はたとえばSK材またはベリリウム銅により、スプリング14はピアノ線などにより形成される。
【0028】
RF信号用コンタクトプローブ3の外周には、たとえばポリテトラフルオロエチレンからなるチューブ15などの絶縁体が被覆され、コンタクトプローブ3および金属ブロック1とをそれぞれ内導体および外導体とする同軸線を構成し、所望の特性インピーダンスが得られるように、その絶縁体の厚さおよび誘電率が設定されている。電源電極端子用コンタクトプローブ4は、そのような制限はなく、金属ブロック1と電気的に絶縁されるように絶縁体16を介して保持されればよいが、このコンタクトプローブ4と金属ブロック1との間に所望の容量を形成するように誘電率の大きい誘電体を所望の厚さに形成すれば、電源ラインに乗る高周波ノイズを落すことができる。この各コンタクトプローブ3、4は、図1に示されるように、下端部は配線基板6により固定され、上端部は前述のGND基板8の貫通孔が設けられない部分により固定されて、上下に動かないようになっている。
【0029】
RF信号用コンタクトプローブ3の他端部は、セミリジッドなどの同軸ケーブル7に接続されている。この同軸ケーブル7は、図2に全体の分解斜視図が示されるように、たとえばアルミニウムなどの金属板からなる配線ボックス17に設けられるSMAコネクタ18に接続され、図示しないテスタと同軸ケーブルにより接続し得る構造になっている。
【0030】
配線基板6は、被検査デバイス20に電源の供給などを行うもので、基板上に配線が形成されて、その端子が被検査デバイス20の端子と対応する場所に、適切に形成されている。この場合、被検査デバイス20が増幅器のような場合、配線基板6上の電源電極端子とアース電極端子間にチップコンデンサなどを接続したり、電源電極端子用コンタクトプローブ4の周囲に誘電率の大きい誘電体材料を挿入してキャパシタを形成することにより、ノイズを落すことができる。この配線基板6は、たとえばネジ9により金属ブロック1に固定されている。
【0031】
また、前述の例では、RF信号用プローブ3の他端部側に同軸ケーブル7が直接接続されているが、配線基板6にRF信号用配線を形成しておき、RF信号用プローブ3の他端部側を直接配線基板6と接続し、その配線基板6から同軸ケーブルで接続することもできる。さらに、被検査デバイスが受動回路のみからなり、電源を必要としない場合には、電源電極端子も必要でなくなり、このような配線基板6を必要としないが、RF信号用コンタクトプローブ3などの保持のため、配線基板6または他の支持基板が設けられることが好ましい。
【0032】
このような配線基板6、金属ブロック1、GND基板8および導電性ゴムシート5が組み立てられた治具上に被検査デバイス20を押し付けて検査をするが、図2に示されるように、アクリルなどからなるワークガイド19を介して被検査デバイス20を図示しない押え機構により押し付けることにより、被検査デバイス20を、コンタクトピン3、4などの位置と被検査デバイスの各電極端子の位置とを正確に位置合せしながら、しっかりと押えつけることができ、RF信号用電極端子および電源電極端子はコンタクトプローブを介して確実に接触し、アース電極端子は導電性ゴムシートを介して広い接触面積で接続される。
【0033】
この治具を用いて、たとえばフィルタの周波数特性の検査をした結果を、従来の図5に示される治具を用いて検査した結果と対比して図4に示す。図4で、信号を遮断する周波数領域の減衰量が、導電性ゴムシートを設けない従来の治具を用いた場合(図4で破線で示した部分)よりも約10dB程度減衰量が大きく、実装基板にハンダ付けした場合の特性と殆ど同じ特性が得られた。
【0034】
本発明の検査治具によれば、金属ブロックの被検査デバイス側に導電性ゴムシートが介在されているため、導電性ゴムシートの金属細線を介して被検査デバイスのアース電極端子と接地された金属ブロックとを接続することができ、非常に広い面積で接触させることができる。さらに、RF信号用コンタクトプローブや電源電極端子の間も導電性ゴムシートの金属細線が設けられ、金属ブロックと被検査デバイスとの電気的隙間が殆ど形成されない。その結果、RF信号の漏れが殆ど生じなくて、入出力間のアイソレーション特性が大幅に向上する。
【0035】
また、前述の例では、各プローブの両端が可動するプランジャの例であったが、被検査デバイスと接触する側は被検査デバイスが常に変ってその都度良好な接触を得なければならないため、可動するプランジャにする必要がある。しかし、各プローブの他端側(被検査デバイスと反対側)は同じ製品の検査をする場合は常に同じ接触状態であるため、ハンダ付けなどにより固定状態にすることもでき、必ずしも可動するプランジャにする必要はない。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、フィルタや増幅回路のように、入出力間でのアイソレーション特性が非常に重要となるデバイスでも、実際に回路基板にハンダ付けした状態と同様の検査をすることができ、実装する前にデバイスの電気的特性を非常に正確で信頼性の高い検査をすることができ、不具合のあるものを、事前に修正することができる。その結果、デバイスをハンダ付けして無駄にしたり、修正のために多くの工数を必要とすることがなく、電気機器のコストダウンに大きく寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のRFデバイス用検査治具の一実施形態である構成の説明図である。
【図2】図1の検査治具の分解斜視図および部分的拡大説明図である。
【図3】図1のコンタクトプローブの断面説明図である。
【図4】図1の検査治具を用いて検査したフィルタの周波数特性を示す図である。
【図5】従来のRFデバイス用検査治具の一例の構成説明図である。
【符号の説明】
1 金属ブロック
3 RF信号用コンタクトプローブ
4 電源用コンタクトプローブ
5 導電性ゴムシート
6 配線基板
7 同軸ケーブル
8 GND基板
20 被検査デバイス

Claims (2)

  1. 金属ブロックと、該金属ブロックの一面側に可動するプランジャの先端部が突出するように、前記金属ブロックに設けられるRF信号用コンタクトプローブとを有し、該金属ブロックの前記一面側にRF回路が形成された被検査デバイスが押し付けられ、該被検査デバイスのRF信号電極端子と前記RF信号用コンタクトプローブとを接触させ、前記RF信号用コンタクトプローブの他端部側に接続される検査回路により、前記被検査デバイスの電気的試験を行う高周波・高速用デバイスの検査治具であって、前記被検査デバイスと前記金属ブロックとの間に、ゴム状絶縁体内に金属細線が植立され、前記RF信号用コンタクトプローブの部分を逃げた導電性ゴムシートが設けられ、前記金属ブロックと前記被検査デバイスのアース電極端子とが前記導電性ゴムシートの金属細線を介して電気的に接続されてなる高周波・高速用デバイスの検査治具。
  2. 前記コンタクトプローブが、金属パイプ内にスプリングを介して前記プランジャが設けられることにより該プランジャが抑えられることにより突出長が可動となるように形成され、該コンタクトプローブの金属パイプの端部を押えるGND基板が前記導電性ゴムと前記金属ブロックとの間に設けられ、該GND基板は、絶縁性基板に貫通孔が設けられ、該貫通孔内に金属が埋め込まれることにより前記GND基板の上下面を電気的に接続するように形成され、該貫通孔内の金属および前記導電性ゴムの金属細線を介して前記金属ブロックと前記被検査デバイスのアース電極端子とが電気的に接続されてなる請求項1記載の検査治具。
JP2002334969A 2002-11-19 2002-11-19 高周波・高速用デバイスの検査治具 Expired - Fee Related JP4251854B2 (ja)

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