JP2004168390A - 開梱装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】積層した複数枚の紙葉体を包装紙にて囲繞して梱包したパッケージ体を開梱して該紙葉体を取り出す開梱装置を提供する。
【解決手段】紙葉体の積層方向を上下に向けてパッケージ体を収納するマガジンと、このマガジンに収納したパッケージ体の天面側の相対向する二辺、および地面側の相対向する二辺における包装紙を各辺に沿ってそれぞれ切断する第1の切断機構と、この第1の切断機構により切断された前記パッケージ体の天面側の相対向する二辺間、および地面側の相対向する二辺間に亘って包装紙をそれぞれ切断して前記パッケージ体の天面側および地面側をそれぞれ開口する第2の切断機構と、上記天面側および地面側がそれぞれ開口された前記パッケージ体における包装紙を前記マガジンの上方に抜き取る包装紙引き抜き機構とを具備する。
【選択図】 図1
【解決手段】紙葉体の積層方向を上下に向けてパッケージ体を収納するマガジンと、このマガジンに収納したパッケージ体の天面側の相対向する二辺、および地面側の相対向する二辺における包装紙を各辺に沿ってそれぞれ切断する第1の切断機構と、この第1の切断機構により切断された前記パッケージ体の天面側の相対向する二辺間、および地面側の相対向する二辺間に亘って包装紙をそれぞれ切断して前記パッケージ体の天面側および地面側をそれぞれ開口する第2の切断機構と、上記天面側および地面側がそれぞれ開口された前記パッケージ体における包装紙を前記マガジンの上方に抜き取る包装紙引き抜き機構とを具備する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層した複数枚の紙葉体を包装紙に囲繞して梱包したパッケージ体を開梱して紙葉体を取り出すに好適なパッケージ体の開梱装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
例えば、たばこや菓子等を収納する箱形状の紙葉体(外装箱)は、複数枚が積層されてクラフト紙やフィルムなどの包装紙で梱包されたパッケージ体として、各製造工場に納入されている。
一方、たばこの製造工場では、納入された紙葉体(外装箱)に、たばこを横並びに揃えた後、該紙葉体(外装箱)にたばこを自動的に収納するたばこの製造装置が用いられている。このような、たばこの製造装置に供給される紙葉体(外装箱)は、専ら人手によりその紙葉体(外装箱)を包装しているクラフト紙等の包装紙を剥がした後、該紙葉体(外装箱)を取り出してたばこ製造装置に装填している。
【0003】
ちなみに、帯状の包装材(帯封)に束ねたブランク(紙葉体)の積層体から、包装材を自動的に取り去って開梱する処理装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。これは、ブランク積層体を包む帯状の包装材(帯封)の枝部の一箇所を水平に切り開くと共に、切り開かれた包装材(帯封)を回転ローラで把持して下方に引抜き、包装材とブランクとを分離して開梱するものとして構成されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−175527号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した特許文献1に開示されている処理装置は、ブランクが帯状の包装材に束ねた形態をなすパッケージ体にしか適用することができないという問題があった。このため、紙葉体を包装紙により囲繞した梱包形態を取るパッケージ体の場合、包装紙を取り除く開梱作業は人手によらなければならず、省力化上の問題となっていた。
【0006】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、積層した複数枚の紙葉体を包装紙にて囲繞して梱包したパッケージ体を開梱して該紙葉体を取り出す開梱装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するため、本発明の請求項1に係る開梱装置は、積層した複数枚の紙葉体を包装紙にて囲繞して梱包したパッケージ体を開梱して上記紙葉体を取り出す開梱装置であって、前記紙葉体の積層方向を上下に向けて前記パッケージ体を収納するマガジンと、このマガジンに収納したパッケージ体の天面側の相対向する二辺、および地面側の相対向する二辺における前記包装紙を各辺に沿ってそれぞれ切断する第1の切断機構と、この第1の切断機構により切断された前記パッケージ体の天面側の相対向する二辺間、および地面側の相対向する二辺間に亘って前記包装紙をそれぞれ切断して前記パッケージ体の天面側および地面側をそれぞれ開口する第2の切断機構と、上記天面側および地面側がそれぞれ開口された前記パッケージ体における前記包装紙を前記マガジンの上方に抜き取る包装紙引き抜き機構とを具備したことを特徴としている。
【0008】
このため、包装紙により複数枚の紙葉体(外装箱)を囲繞した梱包形態を取るパッケージ体であっても、紙葉体(外装箱)を損傷することなく包装紙を自動的に取り除くことができる。
好ましくは、前記第1の切断機構は、前記マガジンに収納した前記パッケージ体の前記天面側の相対向する二辺、および前記地面側の相対向する二辺における前記包装紙の各辺部をそれぞれ摘む辺部摘み機構と、この辺部摘み機構で摘まれた前記包装紙の前記各辺部を切断する辺部切断刃とを備えることが望ましい。
【0009】
このため紙葉体を損傷することなく確実に包装紙の四辺だけを切り落とすことができる。
また、前記第2の切断機構は、前記第1の切断機構により切断された前記パッケージの前記天面側および前記地面側をそれぞれ吸着する吸着装置と、この吸着装置で吸着された前記パッケージ体の前記天面側および前記地面側の切断部のそれぞれの略中央を結ぶ方向に移動して前記包装紙を切断する走行刃とを備えることを特徴としている。
【0010】
好ましくは前記第2の切断機構は、前記第1の切断機構により切断された前記パッケージ体の切断部に挿入して該切断部を開く開張機構を備えることが望ましい。
このようにすることで、前記第1の切断機構で四辺が切り落とされたパッケージ体を確実に開口することができる。
【0011】
また、前記包装紙引抜き機構は、前記マガジンに収納された前記パッケージ体の前記ブランクを前記天面側から押える押え板を備えることを特徴としている。好ましくは、前記包装紙引抜き機構は、前記パッケージの相対向する側面をそれぞれ吸着して前記包装紙をその上方に引抜く側面吸着装置を備えることが望ましい。
【0012】
このため、前述した第1および第2の切断機構によって開口されたパッケージ体から紙葉体(外装箱)をマガジンに残しつつ、梱包紙だけを確実に取り出すことが可能となる。
したがって、本発明によれば積層した複数枚の紙葉体を包装紙にて囲繞して梱包されたパッケージ体を人手を掛けることなく開梱して、そのパッケージ体から紙葉体を自動的に取り出す開梱装置を提供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る開梱装置について説明する。
図1は本発明に係る開梱装置の概略構成図である。この開梱装置は大きく3つのステージから構成されている。すなわち、本発明の開梱装置は、搬入ステージ10と短辺カットステージ20および長辺カットステージ30とからなっている。
【0014】
このような開梱装置に対して例えば、たばこの外装箱(紙葉体)1は、複数枚が積層された状態で、梱包紙に囲繞された形態をとるパッケージ体2として提供される。具体的には、このパッケージ体2は、図2に示すように紙葉体1(外装箱)を複数枚積層した積層体とし、更にこの積層体を横並びにした状態で包装紙3により梱包した形態をとるものとなっている。そして、このパッケージ体2は、複数個が積み重ねられて、パレット4等により開梱装置の搬入ステージ10に搬入される。
【0015】
この搬入ステージ10には、図3の搬入ステージの概略構成を示す斜視図に示したように複数個のパッケージ体2が積み重ねられたパレット4から、パッケージ体2を一つずつ取り出すバキュームパケット11が設けられたものとなっている。このバキュームパケット11は、ベース15の下方に設けられて、搬入ステージ10内を前後、左右、上下の任意の方向に自在に移動可能となるように構成されている。
【0016】
詳しくは、ベース15は、ベースアングル12の相対向する梁部13に、該梁部13上を水平方向に移動自在なスライダ14を配置すると共に、該ベース15を貫通したリニアブッシュ16を介して水平シャフト17aを該スライダ14に水平になるよう橋架させ、ベース15を前後、左右の任意の方向に移動可能となるよう構成したものである。
【0017】
尚、このスライダ14は、図3に特に図示していないが、モータなどの駆動源により水平方向に駆動されるよう構成されている。また、ベース15を貫通してスライダ14に橋架させる水平シャフト17aは、該水平シャフト17aの剛性およびベース15の位置決め精度を確保するため、同一方向に2本並行して設ける構成をとることが望ましい。
【0018】
前記バキュームパケット11は、その上方にボールねじ18が垂設されて、ボールねじナット19を介してベース15を貫通するものとなっている。そしてベース15に設けられた図示しないモータによりボールねじナット19を回転させることでバキュームパケット11を上下方向に自在に駆動するものとなっている。
【0019】
尚、ベース15を垂直に貫通する2本の垂直シャフト17bは、ボールねじ18と並行に設けられて、バキュームパケット11の位置決め精度を確保する役割を担っている。
次に短辺カットステージ20には、図4の短辺カットステージの概略構成を示す斜視図に示したように前述した搬入ステージ10で取り出されたパッケージ体2を収納するマガジン21が備えられている。このマガジン21には、パッケージ体2に梱包された紙葉体1の積層方向を水平方向に位置付けた状態で、前述した搬入ステージ10から搬入される。
【0020】
またマガジン21の底部近傍には、このマガジン21を把持するフランジ22が設けられている。このフランジ22には、マガジン21の長手方向に沿うように旋回シャフト23aが取り付けられたものとなっている。この旋回シャフト23aは、旋回シャフト駆動モータ23bとタイミングベルト23cおよびフランジ22を介して、マガジン21を起立させるものである。つまり旋回シャフト23aは、マガジン21を起立させることでマガジン21内で紙葉体1の積層方向が上下方向になるよう位置付ける役割を担っている。
【0021】
更に短辺カットステージ20には、マガジン21を起立させて紙葉体1の積層方向を上下方向に位置付けた後、パッケージ体2の四辺を切断する旋回カッタ25(第1の切断機構)が設けられている。この旋回カッタ25は、詳しくは回転刃25aおよびこの回転刃25aを駆動する回転刃駆動モータ25bとから構成されている。
【0022】
そして、この旋回カッタ25には、マガジン21側に押しつける旋回カッタ駆動シリンダ25c取り付けられている。また、この旋回カッタ駆動シリンダ25cは、シリンダプレート25dに取り付けられて、旋回カッタ25を水平方向に移動可能とするものである。
また、マガジン21の長手方向の略中央底部には、マガジン21を旋回シャフト駆動モータ23bにより起立させた際、プレート26およびステー27を介してパッケージ体2をその底部から上方に押上げるシリンダ28aが設けられている。
【0023】
尚、詳細は後述するが、このように構成された短辺カットステージ20における本発明に係る開梱装置の第一の特徴点は、上述した旋回カッタ25の回転刃25aを挟み込む上下の位置にガイド29をそれぞれ設けて、パッケージ体2の包装紙3を摘むことにより紙葉体1を損傷することなく確実に包装紙3の四辺(短辺)を切り落とす点にある。
【0024】
次に長辺カットステージ30には、図5の長辺カットステージの概略構成を示す斜視図に示したように、マガジン21の上方に位置付けられて、該マガジン21を吊上げて搬送するマガジン吊上げ搬送機構31が設けられている。このマガジン吊上げ搬送機構31は、前述した短辺カットステージ20で、その四辺(短辺)をカットされたパッケージ体2をマガジン21に収納された状態で搬送するものである。
【0025】
また、マガジン21の地面側には、前述した短辺カットステージ20で切断された地面側の相対向する二辺の切断部位を結ぶ方向に沿って下部レール32aが設けられている。この下部レール32aには、下部スライド機構33aおよびこの下部スライド機構33aに取り付けられた地面移動カッタ34a(第2の切断機構)が設けられている。
【0026】
尚、図5には特に図示しないが、マガジン21の地面側には、該マガジン21に収納されたパッケージ体2の地面側を吸着する地面吸着パッドが、上下動自在となるように設けられている。
一方、マガジン21の天面側には、前述した短辺カットステージ20により切断された天面側の相対向する二辺の切断部を結ぶ方向に沿うように上部レール32bが設けられている。この上部レール32bには、上部スライド機構33bおよびこの上部スライド機構33bに取り付けられた天面移動カッタ34b(第2の切断機構)が設けられている。また、長辺カットステージ30のマガジン21の地面側には、シリンダ28bが設けられている。このシリンダ28bは、マガジン21内のパッケージ体2を押上げる役割を担うものとなっている。
【0027】
尚、図5には特に図示しないが、マガジン21の天面側には、該マガジンに収納されたパッケージ体2の天面側を吸着する天面吸着パッドが、上下動自在となるように設けられている。
更にマガジン21の上方には、このマガジン21に収納されたパッケージ体2から、該パッケージ体2の包装紙3を該マガジン21の上方に抜き取る包装紙引抜き機構35が設けられている。この包装紙引抜き機構35は、複数の側面吸着パッド38cおよびマガジン吊上げ搬送機構31とから構成されたものとなっている。この複数の側面吸着パッド38cは、マガジン21に収納された包装紙3をその両側面から吸着するものであって、複数の側面吸着パッド38cが横並びに配置されている。
【0028】
そして、この複数の側面吸着パッド38cにより、包装紙3を側面から挟み込むようになっている。つまり包装紙引抜き機構35は、包装紙3だけを吸着して、その包装紙3を上部に引抜くと共に、前記マガジン21に紙葉体(外装箱)1だけを残す役割を担っている。
また長辺カットステージ30は、包装紙引抜き機構35によりパッケージ体2から包装紙3を取り除く際、この包装紙3に囲繞するようにして梱包された紙葉体1の梱包姿態が崩れないよう、マガジン21の上方から該紙葉体1を押さえ付ける押え板37が設けられている。
【0029】
尚、詳細は後述するが、このように構成された長辺カットステージ30における本発明に係る開梱装置の第二の特徴点は、地面側吸着パッド38aおよび天面側吸着パッド38bによって、地面側および天面側における包装紙3と紙葉体1との間隔を拡げた状態を作るとともに、この間隙を利用して移動カッタ34a,34bにより包装紙3を開口することで紙葉体1を損傷することなく確実に包装紙3を開口する点にある。
【0030】
さて、上述したように構成された開梱装置について、その動作を順を追って説明する。先ず、搬入ステージ10にパレット4上に積み重ねられて搬入されたパッケージ体2は、前後、左右、上下に自在に移動可能なバキュームパケット11により、一つずつ取り出されて、短辺カットステージ20に搬送される。
この搬入ステージ10から一つずつ取り出されて搬送されたパッケージ体2は、図6の開梱装置の動作概略図に示すようにマガジン21にその横方向から装填される。ちなみに、このマガジン21に装填されたパッケージ体2は、その内部に梱包された紙葉体(外装箱)1の積層方向が水平方向となっている。
【0031】
次に、旋回シャフト駆動モータ23bを駆動させるとマガジン21に設けられた旋回シャフト23aを支点として該マガジン21と共にこのマガジン21に収納されたパッケージ体2が起立する。すると、パッケージ体2に梱包された紙葉体(外装箱)1は、マガジン21内で、その積層方向が上下方向になるように位置付けられる。
【0032】
このとき、パッケージ体2の包装紙3の辺部3aは、第1の切断機構の動作を示す図7(a)に示したようにマガジン21の下部の開口端21aから下向きにやや弛んだ状態になる。そして、このパッケージ体2の上方からプッシャ24にて、該パッケージ体2に下向きの押圧を加えると、積層された複数枚の紙葉体(外装箱)1は、パッケージ体2の中で撓む。このため、図7(b)に示すように、この紙葉体(外装箱)1を梱包している包装紙3の辺部3aの弛みが大きくなり、下向きに延びた状態になる。
【0033】
次に、旋回カッタ駆動シリンダ25cを駆動して、旋回カッタ25(第1の切断機構)をマガジン21に押しつける。この旋回カッタ25には、その回転刃25aを挟み込む上下の位置にガイド29がそれぞれ設けられている(辺部摘み機構)。このため、旋回カッタ25をパッケージ体2に押し付けたとき、下向きに弛んだ包装紙3をガイド29が摘むことになる。
【0034】
一方、マガジン21側には、旋回カッタ25がマガジン21に到達したとき、この旋回カッタ25に取り付けられた回転刃25aが、よりマガジン21側に進入することを可能とする凹部21bが設けられている。このため、図7(c)に示すようにガイド29とマガジン21とによって下向きに弛んだパッケージ体2の包装紙3を摘みつつ、紙葉体1を損傷することなく包装紙3の辺部3aに到達することができる。そして、旋回カッタ25を包装紙3の辺部に沿って水平方向に移動することにより紙葉体1を損傷することがなく確実に包装紙3の辺部3aを切断することができる。
【0035】
このようにして包装紙3の辺部3aを切り落とした後、旋回カッタ25およびプッシャ24を初期位置に戻す(図7(d))。
尚、マガジン21の天面側の相対向する二辺を切断する場合も、上述した地面側の辺部を切り落す機構と同様であるため詳細は省略するが、シリンダ28aをその上方向に駆動して、ステー27およびプレート26を介してパッケージ体2をその底部から上方に押上げる。すると、前述した地面側と同様に天面側の包装紙3の辺部が弛む。そして、旋回カッタ25に設けられたガイド29により包装紙3の弛み部をマガジン21に押し付けて摘むと共に、包装紙3の辺部を旋回カッタ25により切断する。
【0036】
かくして、マガジン21に収納されたパッケージ体2は、このパッケージ体2の天面側の相対向する二辺、および地面側の相対向する二辺の包装紙3の弛み部を、各辺部の近傍設けた旋回カッタ25により摘みながら確実に切断することができる。
そうして、マガジン21に収納されて天面側の相対向する二辺および地面側の相対向する二辺がそれぞれカットされたパッケージ体2は、マガジン21に収納された状態で、マガジン吊上げ搬送機構31により長辺カットステージ30へ移送される。
【0037】
次に図8(a)にマガジン21に収納されたパッケージ体2をその横方向から見た図に示すように長辺カットステージ30にマガジン21と共に移送されたパッケージ体2の地面側の辺部は、切断部5が設けられたものとなっている。そして、パッケージ体2が装填されたマガジン21の下部から、地面側吸着パッド38aを延伸させて該パッケージ体2の地面側を吸着する。次いで、地面側吸着パッド38aを下方に下げることによって、パッケージ体2の地面側をその下方に引張る(図8(b))。
【0038】
そして切断部5を左右に押し広げるようにガイド板39を挿入する(図8(c))。すると、地面側吸着パッド38aとガイド板39とにより該切断部5が張り拡げられた状態となる。続いて地面側の相対向する辺部まで下部スライド機構33aを駆動させて移動させる。すると、この下部スライド機構33aに設けられた地面移動カッタ34aによりパッケージ体2の地面側が切断されて開口される。このようにして地面側が開口されると、地面側吸着パッド38aおよびガイド29とを初期位置に戻す(図8(d))。
【0039】
尚、パッケージ体2の天面側についても、地面側と同様であるので詳細は省略するが、図示しないパッケージ体2の天面側に設けられた天面側吸着パッドによりパッケージ体2の天面側を吸着して引き上げると共に、短辺カットステージ20によってそのパッケージ体2の天面側の相対向する二辺が切り落とされた切断部にガイド板39を挿入してこの切断部を拡げる。そして、天面側の相対向する辺部まで上部スライド機構33bを移動させる。すると、上部スライド機構33bに設けた天面移動カッタ34bよってパッケージ体2の天面側が切断されて開口される。
【0040】
このようにして天面側および地面側が開口されたパッケージ体2の包装紙3の両側面を挟み込むように配置された側面吸着バッド38cを駆動して該包装紙3の両側面を把持する(図9(a))。そして、図示しないが側面吸着パッド昇降機構により側面吸着パッド38cをマガジン21の上方に上昇させる(図9(b))。すると包装紙3のみをマガジン21から取り出すことができる(図9(c))。
【0041】
尚、マガジン21から包装紙3のみを取り出す際、図9(b)および図9(c)に示すように、マガジン21の上方に位置付けられた押え板37を下降させてマガジン21内の紙葉体(外装箱)1をその上方から押えつけることにより、マガジン21から包装紙3を抜き取る際に、該包装紙3と共に紙葉体1が上方へ移動しないようにしている。
【0042】
かくしてこのように構成された長辺カットステージ30にあっては、短辺カットステージ20によって各辺部が切断されたパッケージ体2の地面側および天面側における包装紙3と紙葉体1との間隔を吸着パッド38a,38bにより拡げた状態を作るとともに、この間隙を利用して移動カッタ34により包装紙3を開口するため紙葉体1を損傷することなく確実に包装紙3を開口することができる。
【0043】
そして、パッケージ体2の包装紙3の相対向する両側面を挟み込むように配置した側面吸着バッド38cにより該包装紙3の両側面を把持すると共に、この側面吸着パッド38cをマガジン21の上方に上昇させることで、包装紙3のみをマガジン21から取り出すことができる。
上述したように本発明に係る開梱装置によれば、マガジンによって紙葉体(外装箱)の積層方向を上下に向けてパッケージ体を位置付けると共に、このマガジンに収納されたパッケージ体の包装紙の短辺部に弛みを付けた後、各辺部の近傍設けた旋回カッタにより包装紙の弛み部を摘みながら切断するので、包装紙に梱包された紙葉体(外装箱)を損傷することなく確実に切断することができる。
【0044】
また、各辺部が切断されたパッケージ体の地面側および天面側における包装紙と紙葉体との間隔を吸着パッドにより拡げた状態を作るとともに、この間隙を利用して移動カッタにより包装紙を開口しているので紙葉体を損傷することなく確実に包装紙を開口することができる。
そうして、天面側および地面側を開口して筒状になった包装紙を上方に抜き取っているので、積層した複数枚の紙葉体(外装箱)を包装紙にて囲繞されたパッケージ体の開梱を自動的に行なうことができる。
【0045】
尚、本発明は上述した実施例にとらわれることなくその要旨を変更しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
【0046】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る開梱装置によれば、積層した複数枚の紙葉体を包装紙にて囲繞して梱包したパッケージ体を開梱して紙葉体を自動的に取り出すことができる等の実用上多大なる効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る開梱装置の概略構成を示す図。
【図2】たばこの外装箱(紙葉体)が包装紙に梱包されたパッケージ体を示す図。
【図3】本発明の実施形態に係る開梱装置の搬入ステージの概略構成を示す斜視図。
【図4】本発明の実施形態に係る開梱装置の短辺カットステージの要部構成を示す斜視図。
【図5】本発明の実施形態に係る開梱装置の長辺カットステージの要部構成を示す斜視図。
【図6】本発明の実施形態に係る開梱装置の作動概略を示す図。
【図7】本発明の実施形態に係る開梱装置における旋回カッタの作動概略を示す図。
【図8】本発明の実施形態に係る開梱装置における地面吸着パッドの作動概略を示す図。
【図9】本発明の実施形態に係る開梱装置における包装紙引抜き機構の作動概略を示す図。
【符号の説明】
2 パッケージ体
3 包装紙
10 搬入ステージ
11 バキュームパケット
20 短辺カットステージ
21 マガジン
25 旋回カッタ
30 長辺カットステージ
31 搬送機構
34 移動カッタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層した複数枚の紙葉体を包装紙に囲繞して梱包したパッケージ体を開梱して紙葉体を取り出すに好適なパッケージ体の開梱装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
例えば、たばこや菓子等を収納する箱形状の紙葉体(外装箱)は、複数枚が積層されてクラフト紙やフィルムなどの包装紙で梱包されたパッケージ体として、各製造工場に納入されている。
一方、たばこの製造工場では、納入された紙葉体(外装箱)に、たばこを横並びに揃えた後、該紙葉体(外装箱)にたばこを自動的に収納するたばこの製造装置が用いられている。このような、たばこの製造装置に供給される紙葉体(外装箱)は、専ら人手によりその紙葉体(外装箱)を包装しているクラフト紙等の包装紙を剥がした後、該紙葉体(外装箱)を取り出してたばこ製造装置に装填している。
【0003】
ちなみに、帯状の包装材(帯封)に束ねたブランク(紙葉体)の積層体から、包装材を自動的に取り去って開梱する処理装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。これは、ブランク積層体を包む帯状の包装材(帯封)の枝部の一箇所を水平に切り開くと共に、切り開かれた包装材(帯封)を回転ローラで把持して下方に引抜き、包装材とブランクとを分離して開梱するものとして構成されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−175527号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した特許文献1に開示されている処理装置は、ブランクが帯状の包装材に束ねた形態をなすパッケージ体にしか適用することができないという問題があった。このため、紙葉体を包装紙により囲繞した梱包形態を取るパッケージ体の場合、包装紙を取り除く開梱作業は人手によらなければならず、省力化上の問題となっていた。
【0006】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、積層した複数枚の紙葉体を包装紙にて囲繞して梱包したパッケージ体を開梱して該紙葉体を取り出す開梱装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するため、本発明の請求項1に係る開梱装置は、積層した複数枚の紙葉体を包装紙にて囲繞して梱包したパッケージ体を開梱して上記紙葉体を取り出す開梱装置であって、前記紙葉体の積層方向を上下に向けて前記パッケージ体を収納するマガジンと、このマガジンに収納したパッケージ体の天面側の相対向する二辺、および地面側の相対向する二辺における前記包装紙を各辺に沿ってそれぞれ切断する第1の切断機構と、この第1の切断機構により切断された前記パッケージ体の天面側の相対向する二辺間、および地面側の相対向する二辺間に亘って前記包装紙をそれぞれ切断して前記パッケージ体の天面側および地面側をそれぞれ開口する第2の切断機構と、上記天面側および地面側がそれぞれ開口された前記パッケージ体における前記包装紙を前記マガジンの上方に抜き取る包装紙引き抜き機構とを具備したことを特徴としている。
【0008】
このため、包装紙により複数枚の紙葉体(外装箱)を囲繞した梱包形態を取るパッケージ体であっても、紙葉体(外装箱)を損傷することなく包装紙を自動的に取り除くことができる。
好ましくは、前記第1の切断機構は、前記マガジンに収納した前記パッケージ体の前記天面側の相対向する二辺、および前記地面側の相対向する二辺における前記包装紙の各辺部をそれぞれ摘む辺部摘み機構と、この辺部摘み機構で摘まれた前記包装紙の前記各辺部を切断する辺部切断刃とを備えることが望ましい。
【0009】
このため紙葉体を損傷することなく確実に包装紙の四辺だけを切り落とすことができる。
また、前記第2の切断機構は、前記第1の切断機構により切断された前記パッケージの前記天面側および前記地面側をそれぞれ吸着する吸着装置と、この吸着装置で吸着された前記パッケージ体の前記天面側および前記地面側の切断部のそれぞれの略中央を結ぶ方向に移動して前記包装紙を切断する走行刃とを備えることを特徴としている。
【0010】
好ましくは前記第2の切断機構は、前記第1の切断機構により切断された前記パッケージ体の切断部に挿入して該切断部を開く開張機構を備えることが望ましい。
このようにすることで、前記第1の切断機構で四辺が切り落とされたパッケージ体を確実に開口することができる。
【0011】
また、前記包装紙引抜き機構は、前記マガジンに収納された前記パッケージ体の前記ブランクを前記天面側から押える押え板を備えることを特徴としている。好ましくは、前記包装紙引抜き機構は、前記パッケージの相対向する側面をそれぞれ吸着して前記包装紙をその上方に引抜く側面吸着装置を備えることが望ましい。
【0012】
このため、前述した第1および第2の切断機構によって開口されたパッケージ体から紙葉体(外装箱)をマガジンに残しつつ、梱包紙だけを確実に取り出すことが可能となる。
したがって、本発明によれば積層した複数枚の紙葉体を包装紙にて囲繞して梱包されたパッケージ体を人手を掛けることなく開梱して、そのパッケージ体から紙葉体を自動的に取り出す開梱装置を提供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る開梱装置について説明する。
図1は本発明に係る開梱装置の概略構成図である。この開梱装置は大きく3つのステージから構成されている。すなわち、本発明の開梱装置は、搬入ステージ10と短辺カットステージ20および長辺カットステージ30とからなっている。
【0014】
このような開梱装置に対して例えば、たばこの外装箱(紙葉体)1は、複数枚が積層された状態で、梱包紙に囲繞された形態をとるパッケージ体2として提供される。具体的には、このパッケージ体2は、図2に示すように紙葉体1(外装箱)を複数枚積層した積層体とし、更にこの積層体を横並びにした状態で包装紙3により梱包した形態をとるものとなっている。そして、このパッケージ体2は、複数個が積み重ねられて、パレット4等により開梱装置の搬入ステージ10に搬入される。
【0015】
この搬入ステージ10には、図3の搬入ステージの概略構成を示す斜視図に示したように複数個のパッケージ体2が積み重ねられたパレット4から、パッケージ体2を一つずつ取り出すバキュームパケット11が設けられたものとなっている。このバキュームパケット11は、ベース15の下方に設けられて、搬入ステージ10内を前後、左右、上下の任意の方向に自在に移動可能となるように構成されている。
【0016】
詳しくは、ベース15は、ベースアングル12の相対向する梁部13に、該梁部13上を水平方向に移動自在なスライダ14を配置すると共に、該ベース15を貫通したリニアブッシュ16を介して水平シャフト17aを該スライダ14に水平になるよう橋架させ、ベース15を前後、左右の任意の方向に移動可能となるよう構成したものである。
【0017】
尚、このスライダ14は、図3に特に図示していないが、モータなどの駆動源により水平方向に駆動されるよう構成されている。また、ベース15を貫通してスライダ14に橋架させる水平シャフト17aは、該水平シャフト17aの剛性およびベース15の位置決め精度を確保するため、同一方向に2本並行して設ける構成をとることが望ましい。
【0018】
前記バキュームパケット11は、その上方にボールねじ18が垂設されて、ボールねじナット19を介してベース15を貫通するものとなっている。そしてベース15に設けられた図示しないモータによりボールねじナット19を回転させることでバキュームパケット11を上下方向に自在に駆動するものとなっている。
【0019】
尚、ベース15を垂直に貫通する2本の垂直シャフト17bは、ボールねじ18と並行に設けられて、バキュームパケット11の位置決め精度を確保する役割を担っている。
次に短辺カットステージ20には、図4の短辺カットステージの概略構成を示す斜視図に示したように前述した搬入ステージ10で取り出されたパッケージ体2を収納するマガジン21が備えられている。このマガジン21には、パッケージ体2に梱包された紙葉体1の積層方向を水平方向に位置付けた状態で、前述した搬入ステージ10から搬入される。
【0020】
またマガジン21の底部近傍には、このマガジン21を把持するフランジ22が設けられている。このフランジ22には、マガジン21の長手方向に沿うように旋回シャフト23aが取り付けられたものとなっている。この旋回シャフト23aは、旋回シャフト駆動モータ23bとタイミングベルト23cおよびフランジ22を介して、マガジン21を起立させるものである。つまり旋回シャフト23aは、マガジン21を起立させることでマガジン21内で紙葉体1の積層方向が上下方向になるよう位置付ける役割を担っている。
【0021】
更に短辺カットステージ20には、マガジン21を起立させて紙葉体1の積層方向を上下方向に位置付けた後、パッケージ体2の四辺を切断する旋回カッタ25(第1の切断機構)が設けられている。この旋回カッタ25は、詳しくは回転刃25aおよびこの回転刃25aを駆動する回転刃駆動モータ25bとから構成されている。
【0022】
そして、この旋回カッタ25には、マガジン21側に押しつける旋回カッタ駆動シリンダ25c取り付けられている。また、この旋回カッタ駆動シリンダ25cは、シリンダプレート25dに取り付けられて、旋回カッタ25を水平方向に移動可能とするものである。
また、マガジン21の長手方向の略中央底部には、マガジン21を旋回シャフト駆動モータ23bにより起立させた際、プレート26およびステー27を介してパッケージ体2をその底部から上方に押上げるシリンダ28aが設けられている。
【0023】
尚、詳細は後述するが、このように構成された短辺カットステージ20における本発明に係る開梱装置の第一の特徴点は、上述した旋回カッタ25の回転刃25aを挟み込む上下の位置にガイド29をそれぞれ設けて、パッケージ体2の包装紙3を摘むことにより紙葉体1を損傷することなく確実に包装紙3の四辺(短辺)を切り落とす点にある。
【0024】
次に長辺カットステージ30には、図5の長辺カットステージの概略構成を示す斜視図に示したように、マガジン21の上方に位置付けられて、該マガジン21を吊上げて搬送するマガジン吊上げ搬送機構31が設けられている。このマガジン吊上げ搬送機構31は、前述した短辺カットステージ20で、その四辺(短辺)をカットされたパッケージ体2をマガジン21に収納された状態で搬送するものである。
【0025】
また、マガジン21の地面側には、前述した短辺カットステージ20で切断された地面側の相対向する二辺の切断部位を結ぶ方向に沿って下部レール32aが設けられている。この下部レール32aには、下部スライド機構33aおよびこの下部スライド機構33aに取り付けられた地面移動カッタ34a(第2の切断機構)が設けられている。
【0026】
尚、図5には特に図示しないが、マガジン21の地面側には、該マガジン21に収納されたパッケージ体2の地面側を吸着する地面吸着パッドが、上下動自在となるように設けられている。
一方、マガジン21の天面側には、前述した短辺カットステージ20により切断された天面側の相対向する二辺の切断部を結ぶ方向に沿うように上部レール32bが設けられている。この上部レール32bには、上部スライド機構33bおよびこの上部スライド機構33bに取り付けられた天面移動カッタ34b(第2の切断機構)が設けられている。また、長辺カットステージ30のマガジン21の地面側には、シリンダ28bが設けられている。このシリンダ28bは、マガジン21内のパッケージ体2を押上げる役割を担うものとなっている。
【0027】
尚、図5には特に図示しないが、マガジン21の天面側には、該マガジンに収納されたパッケージ体2の天面側を吸着する天面吸着パッドが、上下動自在となるように設けられている。
更にマガジン21の上方には、このマガジン21に収納されたパッケージ体2から、該パッケージ体2の包装紙3を該マガジン21の上方に抜き取る包装紙引抜き機構35が設けられている。この包装紙引抜き機構35は、複数の側面吸着パッド38cおよびマガジン吊上げ搬送機構31とから構成されたものとなっている。この複数の側面吸着パッド38cは、マガジン21に収納された包装紙3をその両側面から吸着するものであって、複数の側面吸着パッド38cが横並びに配置されている。
【0028】
そして、この複数の側面吸着パッド38cにより、包装紙3を側面から挟み込むようになっている。つまり包装紙引抜き機構35は、包装紙3だけを吸着して、その包装紙3を上部に引抜くと共に、前記マガジン21に紙葉体(外装箱)1だけを残す役割を担っている。
また長辺カットステージ30は、包装紙引抜き機構35によりパッケージ体2から包装紙3を取り除く際、この包装紙3に囲繞するようにして梱包された紙葉体1の梱包姿態が崩れないよう、マガジン21の上方から該紙葉体1を押さえ付ける押え板37が設けられている。
【0029】
尚、詳細は後述するが、このように構成された長辺カットステージ30における本発明に係る開梱装置の第二の特徴点は、地面側吸着パッド38aおよび天面側吸着パッド38bによって、地面側および天面側における包装紙3と紙葉体1との間隔を拡げた状態を作るとともに、この間隙を利用して移動カッタ34a,34bにより包装紙3を開口することで紙葉体1を損傷することなく確実に包装紙3を開口する点にある。
【0030】
さて、上述したように構成された開梱装置について、その動作を順を追って説明する。先ず、搬入ステージ10にパレット4上に積み重ねられて搬入されたパッケージ体2は、前後、左右、上下に自在に移動可能なバキュームパケット11により、一つずつ取り出されて、短辺カットステージ20に搬送される。
この搬入ステージ10から一つずつ取り出されて搬送されたパッケージ体2は、図6の開梱装置の動作概略図に示すようにマガジン21にその横方向から装填される。ちなみに、このマガジン21に装填されたパッケージ体2は、その内部に梱包された紙葉体(外装箱)1の積層方向が水平方向となっている。
【0031】
次に、旋回シャフト駆動モータ23bを駆動させるとマガジン21に設けられた旋回シャフト23aを支点として該マガジン21と共にこのマガジン21に収納されたパッケージ体2が起立する。すると、パッケージ体2に梱包された紙葉体(外装箱)1は、マガジン21内で、その積層方向が上下方向になるように位置付けられる。
【0032】
このとき、パッケージ体2の包装紙3の辺部3aは、第1の切断機構の動作を示す図7(a)に示したようにマガジン21の下部の開口端21aから下向きにやや弛んだ状態になる。そして、このパッケージ体2の上方からプッシャ24にて、該パッケージ体2に下向きの押圧を加えると、積層された複数枚の紙葉体(外装箱)1は、パッケージ体2の中で撓む。このため、図7(b)に示すように、この紙葉体(外装箱)1を梱包している包装紙3の辺部3aの弛みが大きくなり、下向きに延びた状態になる。
【0033】
次に、旋回カッタ駆動シリンダ25cを駆動して、旋回カッタ25(第1の切断機構)をマガジン21に押しつける。この旋回カッタ25には、その回転刃25aを挟み込む上下の位置にガイド29がそれぞれ設けられている(辺部摘み機構)。このため、旋回カッタ25をパッケージ体2に押し付けたとき、下向きに弛んだ包装紙3をガイド29が摘むことになる。
【0034】
一方、マガジン21側には、旋回カッタ25がマガジン21に到達したとき、この旋回カッタ25に取り付けられた回転刃25aが、よりマガジン21側に進入することを可能とする凹部21bが設けられている。このため、図7(c)に示すようにガイド29とマガジン21とによって下向きに弛んだパッケージ体2の包装紙3を摘みつつ、紙葉体1を損傷することなく包装紙3の辺部3aに到達することができる。そして、旋回カッタ25を包装紙3の辺部に沿って水平方向に移動することにより紙葉体1を損傷することがなく確実に包装紙3の辺部3aを切断することができる。
【0035】
このようにして包装紙3の辺部3aを切り落とした後、旋回カッタ25およびプッシャ24を初期位置に戻す(図7(d))。
尚、マガジン21の天面側の相対向する二辺を切断する場合も、上述した地面側の辺部を切り落す機構と同様であるため詳細は省略するが、シリンダ28aをその上方向に駆動して、ステー27およびプレート26を介してパッケージ体2をその底部から上方に押上げる。すると、前述した地面側と同様に天面側の包装紙3の辺部が弛む。そして、旋回カッタ25に設けられたガイド29により包装紙3の弛み部をマガジン21に押し付けて摘むと共に、包装紙3の辺部を旋回カッタ25により切断する。
【0036】
かくして、マガジン21に収納されたパッケージ体2は、このパッケージ体2の天面側の相対向する二辺、および地面側の相対向する二辺の包装紙3の弛み部を、各辺部の近傍設けた旋回カッタ25により摘みながら確実に切断することができる。
そうして、マガジン21に収納されて天面側の相対向する二辺および地面側の相対向する二辺がそれぞれカットされたパッケージ体2は、マガジン21に収納された状態で、マガジン吊上げ搬送機構31により長辺カットステージ30へ移送される。
【0037】
次に図8(a)にマガジン21に収納されたパッケージ体2をその横方向から見た図に示すように長辺カットステージ30にマガジン21と共に移送されたパッケージ体2の地面側の辺部は、切断部5が設けられたものとなっている。そして、パッケージ体2が装填されたマガジン21の下部から、地面側吸着パッド38aを延伸させて該パッケージ体2の地面側を吸着する。次いで、地面側吸着パッド38aを下方に下げることによって、パッケージ体2の地面側をその下方に引張る(図8(b))。
【0038】
そして切断部5を左右に押し広げるようにガイド板39を挿入する(図8(c))。すると、地面側吸着パッド38aとガイド板39とにより該切断部5が張り拡げられた状態となる。続いて地面側の相対向する辺部まで下部スライド機構33aを駆動させて移動させる。すると、この下部スライド機構33aに設けられた地面移動カッタ34aによりパッケージ体2の地面側が切断されて開口される。このようにして地面側が開口されると、地面側吸着パッド38aおよびガイド29とを初期位置に戻す(図8(d))。
【0039】
尚、パッケージ体2の天面側についても、地面側と同様であるので詳細は省略するが、図示しないパッケージ体2の天面側に設けられた天面側吸着パッドによりパッケージ体2の天面側を吸着して引き上げると共に、短辺カットステージ20によってそのパッケージ体2の天面側の相対向する二辺が切り落とされた切断部にガイド板39を挿入してこの切断部を拡げる。そして、天面側の相対向する辺部まで上部スライド機構33bを移動させる。すると、上部スライド機構33bに設けた天面移動カッタ34bよってパッケージ体2の天面側が切断されて開口される。
【0040】
このようにして天面側および地面側が開口されたパッケージ体2の包装紙3の両側面を挟み込むように配置された側面吸着バッド38cを駆動して該包装紙3の両側面を把持する(図9(a))。そして、図示しないが側面吸着パッド昇降機構により側面吸着パッド38cをマガジン21の上方に上昇させる(図9(b))。すると包装紙3のみをマガジン21から取り出すことができる(図9(c))。
【0041】
尚、マガジン21から包装紙3のみを取り出す際、図9(b)および図9(c)に示すように、マガジン21の上方に位置付けられた押え板37を下降させてマガジン21内の紙葉体(外装箱)1をその上方から押えつけることにより、マガジン21から包装紙3を抜き取る際に、該包装紙3と共に紙葉体1が上方へ移動しないようにしている。
【0042】
かくしてこのように構成された長辺カットステージ30にあっては、短辺カットステージ20によって各辺部が切断されたパッケージ体2の地面側および天面側における包装紙3と紙葉体1との間隔を吸着パッド38a,38bにより拡げた状態を作るとともに、この間隙を利用して移動カッタ34により包装紙3を開口するため紙葉体1を損傷することなく確実に包装紙3を開口することができる。
【0043】
そして、パッケージ体2の包装紙3の相対向する両側面を挟み込むように配置した側面吸着バッド38cにより該包装紙3の両側面を把持すると共に、この側面吸着パッド38cをマガジン21の上方に上昇させることで、包装紙3のみをマガジン21から取り出すことができる。
上述したように本発明に係る開梱装置によれば、マガジンによって紙葉体(外装箱)の積層方向を上下に向けてパッケージ体を位置付けると共に、このマガジンに収納されたパッケージ体の包装紙の短辺部に弛みを付けた後、各辺部の近傍設けた旋回カッタにより包装紙の弛み部を摘みながら切断するので、包装紙に梱包された紙葉体(外装箱)を損傷することなく確実に切断することができる。
【0044】
また、各辺部が切断されたパッケージ体の地面側および天面側における包装紙と紙葉体との間隔を吸着パッドにより拡げた状態を作るとともに、この間隙を利用して移動カッタにより包装紙を開口しているので紙葉体を損傷することなく確実に包装紙を開口することができる。
そうして、天面側および地面側を開口して筒状になった包装紙を上方に抜き取っているので、積層した複数枚の紙葉体(外装箱)を包装紙にて囲繞されたパッケージ体の開梱を自動的に行なうことができる。
【0045】
尚、本発明は上述した実施例にとらわれることなくその要旨を変更しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
【0046】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る開梱装置によれば、積層した複数枚の紙葉体を包装紙にて囲繞して梱包したパッケージ体を開梱して紙葉体を自動的に取り出すことができる等の実用上多大なる効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る開梱装置の概略構成を示す図。
【図2】たばこの外装箱(紙葉体)が包装紙に梱包されたパッケージ体を示す図。
【図3】本発明の実施形態に係る開梱装置の搬入ステージの概略構成を示す斜視図。
【図4】本発明の実施形態に係る開梱装置の短辺カットステージの要部構成を示す斜視図。
【図5】本発明の実施形態に係る開梱装置の長辺カットステージの要部構成を示す斜視図。
【図6】本発明の実施形態に係る開梱装置の作動概略を示す図。
【図7】本発明の実施形態に係る開梱装置における旋回カッタの作動概略を示す図。
【図8】本発明の実施形態に係る開梱装置における地面吸着パッドの作動概略を示す図。
【図9】本発明の実施形態に係る開梱装置における包装紙引抜き機構の作動概略を示す図。
【符号の説明】
2 パッケージ体
3 包装紙
10 搬入ステージ
11 バキュームパケット
20 短辺カットステージ
21 マガジン
25 旋回カッタ
30 長辺カットステージ
31 搬送機構
34 移動カッタ
Claims (6)
- 積層した複数枚の紙葉体を包装紙にて囲繞して梱包したパッケージ体を開梱して上記紙葉体を取り出す開梱装置であって、
前記紙葉体の積層方向を上下に向けて前記パッケージ体を収納するマガジンと、
このマガジンに収納したパッケージ体の天面側の相対向する二辺、および地面側の相対向する二辺における前記包装紙を各辺に沿ってそれぞれ切断する第1の切断機構と、
この第1の切断機構により切断された前記パッケージ体の天面側の相対向する二辺間、および地面側の相対向する二辺間に亘って前記包装紙をそれぞれ切断して前記パッケージ体の天面側および地面側をそれぞれ開口する第2の切断機構と、
上記天面側および地面側がそれぞれ開口された前記パッケージ体における前記包装紙を前記マガジンの上方に抜き取る包装紙引抜き機構と
を具備したことを特徴とする開梱装置。 - 前記第1の切断機構は、前記マガジンに収納した前記パッケージ体の前記天面側の相対向する二辺、および前記地面側の相対向する二辺における前記包装紙の各辺部をそれぞれ摘む辺部摘み機構と、
この辺部摘み機構で摘まれた前記包装紙の前記各辺部を切断する辺部切断刃とを備えることを特徴とする請求項1に記載の開梱装置。 - 前記第2の切断機構は、前記第1の切断機構により切断された前記パッケージの前記天面側および前記地面側をそれぞれ吸着する吸着装置と、
この吸着装置で吸着された前記パッケージの前記天面側および前記地面側の切断部のそれぞれの略中央を結ぶ方向に移動して前記包装紙を開口する走行刃と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の開梱装置。 - 前記第2の切断機構は、前記第1の切断機構により切断された前記パッケージの切断部に挿入して該切断部を開く開張機構を備えたことを特徴とする請求項1に記載の開梱装置。
- 前記包装紙引抜き機構は、前記マガジンに収納された前記パッケージ体の前記紙葉体を前記天面側から押える押え板を備えることを特徴とする請求項1に記載の開梱装置。
- 前記包装紙引抜き機構は、前記パッケージ体の相対向する側面にそれぞれ吸着して前記包装紙をその上方に引抜く側面吸着装置を備えたことを特徴とする請求項1に記載の開梱装置。
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- 2002-11-21 JP JP2002338088A patent/JP2004168390A/ja active Pending
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051117 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20090603 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20091007 |