JP2004168322A - 折り畳みコンテナ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】底板1の一方の対向辺に第1の突提2を形成し、他方辺には第2の突提3を第1の突提の2倍以上の高さに形成し、第1の突提および第2の突提に該各突提を内側面から上面にわたり切り欠く軸受孔を適宜間隔で形成し、先倒側板および後倒側板の下辺に支軸を突設し、各支軸を各軸受孔に挿入することにより先倒側板および後倒側板を夫々内側に傾倒自在に軸支し、後倒側板の両側縁に内側に鉤状に折れ曲がる内向耳片23を一体に形成するとともに、先倒側板の両側縁13に起立状態にて該内向耳片に係合する爪片14を形成し、底板上に傾倒させた先倒側板上に後倒側板が重合するように傾倒させたとき内向耳片が第1の突提2の上面に支持される。
【選択図】 図7
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、側板を内側に傾倒することによって折り畳み可能なるプラスチック製のコンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開2001−335027号公報
【特許文献2】
特開2001−335030号公報
【0003】
上記特許文献1,特許文献2等により知られたプラスチック製の物品収納用コンテナは、四側辺を有する底板と、該底板の一方の対向辺に内側に傾倒し該底板上に重合可能なるように軸支した先倒側板と、該底板の他方の対向辺に内側に傾倒し前記先倒側板上に重合可能なるように軸支した後倒側板とからなり、折り畳みによって容積(高さ)を数分の1に縮小できるものである。
【0004】
ところで、上記特許文献等に記載された従来の折り畳みコンテナは、先倒側板と後倒側板とを起立状態に係合させるため後倒側板の両側縁に形成された内向耳片が該後倒側板を内側に傾倒したとき先倒側板の軸受部に衝突するのを避けるとともに、折り畳み時の縮小率を大きくするために、底板の一方の対向辺の軸受部の外側に該内向耳片が収まるように底板の一方の対向辺の外側が部分的に切り欠くか、或いは軸受部の間隔に該内向耳片が収まるように切欠部を設けたものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このため底板の一方の対向辺が他方の対向辺と比べて強度が大幅に不足するという問題があった。また、内向耳片との衝突を避けるために軸受部の数が制限されるので先倒側板の軸支強度も充分に余裕をもって形成することができないという問題があった。さらには、底板に内向耳片との衝突を避けるための切欠部を設けたことによって、後倒側板の内向耳片の形成位置も制限されるので、底板を共通化し、先倒側板および後倒側板のみを種々の高さのものとし、高さの違う折り畳みコンテナを低コストで製造しようとする際の支障となるものであった。
そこで本発明は、従来の折り畳みコンテナの強度不足を解消するとともに、底板の共通化を容易にすることで製造コストを軽減し、上記課題を解決しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明の折り畳みコンテナは、四側辺を有する底板の一方の対向辺に上方に突出し上面が全長にわたり均一高さなる第1の突提を形成し、底板の他方の対向辺には上方に突出し上面が全長にわたり均一高さなる第2の突提を第1の突提の2倍以上の高さを有するように形成し、第1の突提および第2の突提に各突提を内側面から上面にわたり切り欠くことで軸受孔を適宜間隔で複数個所形成し、先倒側板の下辺および後倒側板の下辺に逆T字状またはL字状の支軸を複数本突設し、各支軸を各軸受孔に挿入することにより該先倒側板および後倒側板を夫々内側に傾倒自在に軸支し、後倒側板の両側縁に内側に鉤状に折れ曲がる内向耳片を一体に形成するとともに、先倒側板の両側縁に起立状態にて内向耳片に係合する爪片を形成し、底板上に傾倒させた先倒側板上に後倒側板が重合するように傾倒させたとき内向耳片が第1の突提の上面に支持されるようにしたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に図面に従い本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明に係る折り畳みコンテナの斜視図、図2はその折り畳み状態の斜視図、図3はその底板の斜視図である。四側辺を有する底板1は、プラスチックの射出成形によって一体に形成されるもので、一方の対向辺に上方に突出し上面が全長にわたり均一高さで水平なる第1の突提2を形成し、該底板1の他方の対向辺には上方に突出し上面が全長にわたり均一高さなる第2の突提3を前記第1の突提2の2倍以上の高さを有するように形成する。なお、第1の突提2および第2の突提3は、図7の断面図に示されるように、該底板1の下面または外側面が開口8した横断面コ字状とすることで樹脂の肉厚が略々均一に保たれるように形成される。また、第1の突提2の内側面から上面にわたり切り欠くことで平面視T字状の軸受孔4aと平面視L字状の軸受孔4bとを適宜間隔で複数個所(図では6個所)形成する。また、第2の突提3の内側面から上面にわたり切り欠くことで平面視T字状の軸受孔5aと平面視L字状の軸受孔5bとを適宜間隔で複数個所(図では4個所)形成する。なお、6は該各軸受孔4a,4b,5a,5bの内面に突設された楔状の弾性抜止片である。また、底板1の下面には補強および段積時の嵌合のために座底7が一体に形成されている。
【0008】
また、10は外面に補強リブ11が額縁状に一体に形成された先倒側板で、図4にも示したように、該先倒側板の下辺に前記軸受孔4aと軸受孔4bに夫々挿入し得る逆T字状の支軸12aとL字状の支軸12bが突設される。また、20は外面に補強リブ21が額縁状に一体に形成された後倒側板で、図5にも示したように、該後倒側板の下辺に前記軸受孔5aと軸受孔5bに夫々挿入し得る逆T字状の支軸22aとL字状の支軸22bが突設される。また、後倒側板20の両側縁に内側に鉤状に折れ曲がる内向耳片23を一体に形成し、該内向耳片に適宜間隔で複数の係合孔24を開設するとともに、先倒側板10の両側縁13に該先倒側板を起立状態としたとき該係合孔24に係合し得る爪片14を形成している。
【0009】
上記先倒側板10は支軸12a,支軸12bを夫々底板1の軸受孔4a,軸受孔4bに挿入し、弾性抜止片6により抜止することにより、内向きに傾倒自在に支持され、また、上記後倒側板20は、支軸22a,支軸22bを夫々底板1の軸受孔5a,軸受孔5bに挿入し、弾性抜止片6により抜止することにより、内向きに傾倒自在に支持される。そして、該先倒側板10を起立状態としたとき爪片14を内向耳片23に係合させることにより、図1に示した組み立て状態となる。
【0010】
なお、25は後倒側板20の両端部にコ字状スリット26を形成することで形成され内側に楔状に突出する弾性爪片で、後倒側板20を起立させた後に先倒側板10を起立させる途中で該先倒側板10の両端縁が該弾性爪片25をいったん外側に押圧し該先倒側板10を垂直に起立させたとき、該弾性爪片が弾性復元し該先倒側板の両端縁に係合し、同時に前記爪片14が内向耳片23に係合することで、該先倒側板10および後倒側板20が起立状態に保持される。
【0011】
このように構成した折り畳みコンテナでは、折り畳むに際し指先で弾性爪片25を押圧することで後倒側板20との係合を外して両先倒側板10を内側に傾倒し底板1上に重合した後、後倒側板20を内側に傾倒し該先倒側板10上に重合させることで図2,図6,図7に示した折り畳み状態となる。その際、後倒側板20が軸支されている第2の突提3を前記第1の突提2の2倍以上の高さを有するので、先倒側板10と後倒側板20は衝突することなく重合するとともに、該後倒側板20の両側縁に形成された内向耳片23は上面が全長にわたり均一高さに形成された第1の突提2の上面に支持される。そして、先倒側板10を軸支する軸受孔4a,軸受孔4bは該突提2を切り欠くことで形成されており、該先倒側板10の支軸12a,支軸12bは該軸受孔4a,軸受孔4bの内部に収められることから、内向耳片23と支軸12a,支軸12bとは常に衝突することなく折り畳まれる。即ち、先倒側板10の支軸12a,支軸12bは強度上の必要性から所望の間隔で複数設けることができるとともに、内向耳片23についても、係合強度の必要性から後倒側板20の両側縁に所望長さのものを形成することができる。そして、底板1は上面が平坦で全長にわたり均一高さなるように形成された第1の突提2と第2の突提3によって周囲が補強されることから、充分な強度を持ち得る。
【0012】
また、上記のように内向耳片23は支軸12a,支軸12bの位置を考慮することなく自由な高さに設定できることから、底板を共通化し、先倒側板および後倒側板のみを種々の高さのものとすることで、金型のコストが軽減され高さの違う折り畳みコンテナを低コストで製造できるようになる。
【0013】
【発明の効果】
このように本発明の折り畳みコンテナは、四側辺を有する底板の一方の対向辺に上方に突出し上面が全長にわたり均一高さなる第1の突提を形成し、該底板の他方の対向辺には上方に突出し上面が全長にわたり均一高さなる第2の突提を前記第1の突提の2倍以上の高さを有するように形成し、第1の突提および第2の突提に該各突提を内側面から上面にわたり切り欠くことで軸受孔を適宜間隔で複数個所形成し、先倒側板の下辺および後倒側板の下辺に逆T字状またはL字状の支軸を複数本突設し、該各支軸を前記各軸受孔に挿入することにより該先倒側板および後倒側板を夫々内側に傾倒自在に軸支し、底板上に傾倒させた先倒側板上に後倒側板が重合するように傾倒させたとき、後倒側板に形成された内向耳片が第1の突提の上面に支持されるようにしたので、先倒側板の軸受部と内向耳片とが干渉するおそれがなくなり、軸受部と内向耳片を夫々自由に形成できるため、従来の折り畳みコンテナの強度不足を解消するとともに、底板の共通化が容易になり製造コストを軽減できるようにする有益な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る折り畳みコンテナの実施形態を示す斜視図。
【図2】図1の折り畳みコンテナの折り畳み状態の斜視図。
【図3】図1の折り畳みコンテナの底板の斜視図。
【図4】図1の折り畳みコンテナの先倒側板の斜視図。
【図5】図1の折り畳みコンテナの後倒側板の斜視図。
【図6】図2の折り畳み状態のコンテナの正面図。
【図7】図2の折り畳み状態のコンテナのA−A線断面図。
【符号の説明】
1 底板
2 第1の突提
3 第2の突提
4a,4b,5a,5b 軸受孔
10 先倒側板
12a,12b,22a,22b 支軸
13 両側縁
14 爪片
23 内向耳片
24 係合孔
Claims (1)
- 四側辺を有する底板の一方の対向辺に上方に突出し上面が全長にわたり均一高さなる第1の突提を形成し、該底板の他方の対向辺には上方に突出し上面が全長にわたり均一高さなる第2の突提を前記第1の突提の2倍以上の高さを有するように形成し、第1の突提および第2の突提に該各突提を内側面から上面にわたり切り欠くことで軸受孔を適宜間隔で複数個所形成し、先倒側板の下辺および後倒側板の下辺に逆T字状またはL字状の支軸を複数本突設し、該各支軸を前記各軸受孔に挿入することにより該先倒側板および後倒側板を夫々内側に傾倒自在に軸支し、前記後倒側板の両側縁に内側に鉤状に折れ曲がる内向耳片を一体に形成するとともに、前記先倒側板の両側縁に起立状態にて該内向耳片に係合する爪片を形成し、底板上に傾倒させた先倒側板上に後倒側板が重合するように傾倒させたとき前記内向耳片が第1の突提の上面に支持されるようにしたことを特徴とする折り畳みコンテナ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002332806A JP2004168322A (ja) | 2002-11-15 | 2002-11-15 | 折り畳みコンテナ |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004168322A true JP2004168322A (ja) | 2004-06-17 |
Family
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Family Applications (1)
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JP2002332806A Pending JP2004168322A (ja) | 2002-11-15 | 2002-11-15 | 折り畳みコンテナ |
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Country | Link |
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-
2002
- 2002-11-15 JP JP2002332806A patent/JP2004168322A/ja active Pending
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