JP2004167169A - 遊技機およびその検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技機の検査の際に、試験端子に正確な検査情報を得ることができ、正確な検査ができる遊技機およびその検査方法の提供。
【解決手段】図柄制御部4は、主制御部1からのコマンドデータを取得して表示器に表示される画像の制御を行うとともに、その取得したコマンドデータを試験端子5に出力する。比較判定部6は、主制御部1から図柄制御部4に供給されるコマンドデータを記憶するとともに、この記憶するコマンドデータと、図柄制御部4から試験端子5に出力されるコマンドデータとを比較し、その両者が不一致の場合に、その同一のコマンドデータの再送を要求する再送要求信号を、主制御部1に対して出力する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主制御部と、この主制御部からのコマンドに応じて制御される機器と、を少なくとも有する遊技機およびその遊技機の検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ機のような遊技機は、市場に流通させる前に所定の検査機関で検定試験に付される。検定機関で検査をするにあたっては、検査装置(ロジックアナライザ、パソコン等)を用いて、遊技機を検査するために必要な検査情報を遊技機から取り込み、取り込んだ検査情報に基づいて、例えば、入賞口への遊戯球の入賞率、特賞状態が生起する特賞確率、あるいは役物の作動率が合格のための仕様条件を満足するか否かを検査する。
そこで、検査対象となる装置(例えば、図柄表示装置)を検査するために、検査情報を出力させるための専用の検査情報出力基板を備え、所定の手順で検査情報を出力させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−246117号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の遊技機の図柄表示装置では、検査の際に、主制御部からコマンドデータを取得して図柄の表示制御を行うとともに、その取得コマンドデータを試験端子に検査情報として出力する。しかし、図柄表示制御のソフトウエアなどの不具合に起因し、図柄表示装置がそのコマンドデータを取り込むことができないう不具合が考えられる。
【0005】
この事態は非常にまれであると考えられるが、その事態が発生すると、試験端子から出力される検査情報が主制御部から取り込んだコマンドデータと異なる。このため、検査装置が正確な検査情報を得ることができず、遊技機の正確な検査ができないという不具合が生じる。
そこで、本発明の目的は、遊技機の検査の際に、試験端子に正確な検査情報を得ることができ、これにより正確な検査ができる遊技機およびその検査方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するために、請求項1〜請求項7に記載の発明は、以下のように構成した。
すなわち、請求項1に記載の発明は、主制御部と、この主制御部からのコマンドデータを取得して自己の制御を行うとともに、その取得したコマンドデータを試験端子に出力させる機器と、を有する遊技機において、前記機器の検査の際に、前記主制御部から前記機器に対して供給されるコマンドデータと前記試験端子に出力されるコマンドデータとを比較し、その両コマンドデータが一致しない場合には、同一のコマンドデータの再送を要求するための再送要求信号を前記主制御部に対して出力する比較判定手段を備えたことを特徴とするものである。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記比較判定手段は、前記両コマンドデータが一致しないときには、その両コマンドデータが一致するまで前記比較動作を規定回数繰り返すことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の遊技機において、前記比較判定手段は、前記機器の基板に着脱自在に設けたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1、請求項2または請求項3に記載の遊技機において、前記機器は、前記主制御部からのコマンドデータに基づいて図柄を変動表示する図柄表示装置であることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、遊技機の主制御部からのコマンドデータに応じて制御される機器の検査を行う遊技機の検査方法において、前記検査の際には、前記機器は前記主制御部からのコマンドデータを取得して自己の制御を行うとともに、その取得コマンドデータを試験端子に出力させる一方、前記機器が取得するコマンドデータと前記試験端子に出力されるコマンドデータとを比較し、その両コマンドデータが一致しない場合には、前記主制御部がその一致しないことを受けて同一のコマンドデータを再送するようにしたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の遊技機の検査方法において、前記両コマンドデータの比較動作は、前記両コマンドデータが一致しないときには、その両コマンドデータが一致するまで規定回数繰り返すことを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項5または請求項6に記載の遊技機の検査方法において、前記機器は、前記主制御部からのコマンドデータに基づいて図柄を変動表示する図柄表示装置であることを特徴とするものである。
【0010】
このように、本発明では、機器の検査の際に、主制御部からその機器に対して供給されるコマンドデータと試験端子に出力されるコマンドデータとを比較し、その両者が一致しない場合には、主制御部がその一致しないことを受けてその同一のコマンドデータを再送することができるようにした。このため、遊技機の検査の際に、試験端子に正確な検査情報を出力でき、正確な検査ができる。
【0011】
また、本発明では、比較判定手段を、検査対象である機器の基板に対して着脱自在に設けるようにしても良い。この場合には、検査の終了後に比較判定手段を基板から取り外して除去できるので、量産時には不要となって、製造コストが嵩むことはない。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
本発明の遊技機の実施形態の構成について図1を参照して説明する。
この実施形態に係る遊技機は、図1に示すように、主制御部1と、この主制御部1からのコマンドデータに基づいて図柄を変動表示する図柄表示装置2とを、少なくとも備えている。
【0013】
図柄表示装置2は、図1に示すように、液晶表示器などの表示器(図示せず)と、接続端子3と、図柄制御部4と、試験端子5と、比較判定部6と、出力部7とを少なくとも備え、表示器以外の各要素は図柄制御基板8上にそれぞれ搭載されている。
接続端子3は、主制御部1の接続端子9とケーブル10を介して接続されるようになっている。試験端子5は、図柄表示装置2の検査の際に、検査装置(試験装置)と接続させるための端子である。比較判定部6と出力部7とは、図柄制御基板8に適宜手段により着脱自在(取り外し自在)に設けられている。
【0014】
図柄制御部4は、主制御部1からのコマンドデータを取得して表示器に表示される画像の制御を行うとともに、その取得したコマンドデータを試験端子5に出力するものである。
比較判定部6は、主制御部1からの図柄制御部4に供給されるコマンドデータを記憶するとともに、この記憶するコマンドデータと、図柄制御部4から試験端子5に出力されるコマンドデータとを比較し、その両コマンドデータが不一致の場合に、その同一のコマンドデータの再送を要求する再送要求信号を、主制御部1に対して出力するものである。主制御部1は、その再送要求信号に基づいてコマンドデータを再送するようになっている。
【0015】
比較判定部6の比較判定結果は、出力部7および通信線を経由してモニタ装置11で監視できるようになっている。
次に、図1に示す比較判定部6の具体的な構成について、図2を参照して説明する。
この比較判定部6は、図2に示すように、桁選択回路12と、左図柄ラッチ回路13と、中図柄ラッチ回路14と、右図柄ラッチ回路15と、左図柄比較判定回路16と、中図柄比較判定回路17と、右図柄比較判定回路18と、オア回路19と、パルス発生回路20と、タイマ回路21と、オア回路22とを備えている。
【0016】
桁選択回路12は、主制御部1から図3(A)に示すようなコマンドストーブ信号を受け取ると、そのコマンドストローブ信号を構成する「開始信号」、「左桁信号」、「中桁信号」、「右桁信号」を順次抽出(順次選択)し、その抽出された各信号をタイマ回路21、左図柄ラッチ回路13、中図柄ラッチ回路14、および右図柄ラッチ回路15にそれぞれ出力する回路である。
【0017】
左図柄ラッチ回路13は、主制御部1から出力されるコマンドデータ中の左図柄コマンドデータを、桁選択回路12から出力される「左桁信号」に同期して記憶する回路である。中図柄ラッチ回路14は、主制御部1から出力されるコマンドデータ中の中図柄コマンドデータを、桁選択回路12から出力される「中桁信号」に同期して記憶する回路である。右図柄ラッチ回路15は、主制御部1から出力されるコマンドデータ中の右図柄コマンドデータを、桁選択回路12から出力される「右桁信号」に同期して記憶する回路である。
【0018】
左図柄比較判定回路16は、左図柄ラッチ回路13に記憶される左図柄コマンドデータと、図柄制御部4から試験端子5に出力される左図柄コマンドデータとを、タイマ回路21からの比較制御信号に基づいて比較し、両コマンドデータが不一致の場合には、両コマンドデータが不一致である旨を示す「H」レベルの信号を出力する回路である。
【0019】
中図柄比較判定回路17は、中図柄ラッチ回路14に記憶される中図柄コマンドデータと、図柄制御部4から試験端子5に出力される中図柄コマンドデータとを、タイマ回路21からの比較制御信号に基づいて比較し、両コマンドデータが不一致の場合には、両コマンドデータが不一致である旨を示す「H」レベルの信号を出力する回路である。
【0020】
右図柄比較判定回路18は、右図柄ラッチ回路15に記憶される右図柄コマンドデータと、図柄制御部4から試験端子5に出力される右図柄コマンドデータとを、タイマ回路21からの比較制御信号に基づいて比較し、両コマンドデータが不一致の場合には、両コマンドデータが不一致である旨を示す「H」レベルの信号を出力する回路である。
【0021】
オア回路19は、左図柄比較判定回路16、中図柄比較判定回路17、および右図柄比較判定回路18からの各出力信号の論理和演算を行う回路である。従って、このオア回路19は、左図柄比較判定回路16、中図柄比較判定回路17、および右図柄比較判定回路18のうちの1つの出力信号が「H」レベルのときには、「H」レベルの信号をパルス発生回路20に出力する。
【0022】
パルス発生回路20は、オア回路19からの出力が「H」レベルのときに、すなわち上記の両コマンドデータが不一致のときに、同一のコマンドデータの再送を要求する再送要求信号を生成し、この再送要求信号をオア回路22および主制御部1にそれぞれ出力する回路である。
タイマ回路21は、桁選択回路12からの「開始信号」出力に基づいて計数を開始し、比較判定時間だけ計数すると、その計数終了のタイミングで上記の比較制御信号を、左図柄比較判定回路16、中図柄比較判定回路17、および右図柄比較判定回路18にそれぞれ出力する回路である。このタイマ回路21は、パルス発生回路20から再送要求信号がオア回路22に出力されて、桁選択回路12の「開始信号」を選択し、その信号に基づいて上記の計数動作を再び開始し、その計数動作の終了後に比較制御信号を出力する。
【0023】
再送要求信号が出力されないときは、規定計数値まで計数動作を行い、次の「開始信号」により計数動作を開始する。
オア回路22は、再送要求信号とコマンドストローブ信号の論理和演算を行う回路である。従って、再送要求信号の出力に対し、桁選択回路12では、「開始信号」が選択されるので、タイマ回路21は計数動作を再開することになる。
【0024】
次に、このような構成からなる実施形態において、図柄表示装置2を検査する際の動作について、図1を参照して説明する。
この場合には、試験に先立って試験端子5に検査装置が接続される。その検査装置による検査が開始されると、主制御部1から図柄制御部4に対してコマンドデータが供給される。図柄制御部4は、そのコマンドデータを取得すると、そのコマンドデータに基づいて図示しない表示器に表示される画像の制御を行うとともに、その取得したコマンドデータを試験端子5に出力させる。
【0025】
一方、比較判定部6は、主制御部1から図柄制御部4に供給されるコマンドデータを記憶するとともに、この記憶するコマンドデータと、図柄制御部4から試験端子5に出力されるコマンドデータとを比較する。この比較の結果、その両コマンドデータが不一致の場合には、比較判定部6は、先に出力されたと同一のコマンドデータの再送を要求するための再送要求信号を、主制御部1に対して出力する。
【0026】
その再送要求信号に基づき、主制御部1は、再び先に出力したと同一のコマンドデータを図柄制御部4に出力する。比較判定部6は、主制御部1から再送されるコマンドデータと、図柄制御部4から試験端子5に出力されるコマンドデータとを比較する。その比較の結果、両コマンドデータが一致する場合には、比較判定部6はその比較判定動作を終了する。
【0027】
次に、図柄制御部4および比較判定部6の動作について、図2および図3を参照して説明する。
この例では、主制御部1から図柄制御部4に対して、例えば、図3(B)に示すようなコマンドデータと、図3(A)に示すようなコマンドデータストローブ信号とが供給されるものとする。
【0028】
そのコマンドデータは、同時に、左図柄ラッチ回路13、中図柄ラッチ回路14、および右図柄ラッチ回路15にそれぞれ供給され、そのコマンドデータストローブ信号は桁選択回路12に供給される。
いま、図3(A)に示すようなコマンドデータストローブ信号が桁選択回路12に入力されると、桁選択回路12は、そのコマンドストローブ信号を構成する「開始信号」、「左桁信号」、「中桁信号」、「右桁信号」を順次抽出し(取り出し)、この抽出した各信号をタイマ回路21、左図柄ラッチ回路13、中図柄ラッチ回路14、および右図柄ラッチ回路15にそれぞれ出力する。
【0029】
ここで、図3に示す時刻t1において、図3(A)に示すように「開始信号」が立ち上がると、その立ち上がりに同期してタイマ回路21は計数動作を開始する。また、コマンドデータストーブ信号は図柄制御部4にも入力されるので、時刻t1ではその「開始信号」の立ち上がりに同期して、試験端子左図柄変動信号、試験端子中図柄変動信号、および試験端子右図柄変動信号がそれぞれ「H」レベルとなる(図3(F)(H)(J)参照)。
【0030】
その後、桁選択回路12で抽出された「左桁信号」、「中桁信号」、「右桁信号」が左図柄ラッチ回路13、中図柄ラッチ回路14、および右図柄ラッチ回路15に順次出力される。
このため、左図柄ラッチ回路13は、図3(B)に示すコマンドデータの中から左図柄コマンドデータを、その「左桁信号」に同期して記憶する(図3(C)参照)。また、中図柄ラッチ回路14は、そのコマンドデータの中から中図柄コマンドデータを、その「中桁信号」に同期して記憶する(図3(D)参照)。さらに、右図柄ラッチ回路15は、そのコマンドデータの中から右図柄コマンドデータを、その「右桁信号」に同期して記憶する(図3(E)参照)。
【0031】
この結果、例えば図示のように、左図柄ラッチ回路13にはデータ「a」が記憶され、中図柄ラッチ回路14にはデータ「b」が記憶され、右図柄ラッチ回路15にはデータ「c」が記憶される。
その後、比較判定時間T1が経過して時刻t2になると、タイマ回路21はその計数動作を終了し、比較制御信号を左図柄比較判定回路16、中図柄比較判定回路17、および右図柄比較判定回路18にそれぞれ出力する。
【0032】
これにより、時刻t2において、左図柄比較判定回路16は、左図柄ラッチ回路13に記憶される左図柄コマンドデータ「a」と、図柄制御部4から試験端子5に出力される左図柄コマンドデータ「a」(図3(G)参照)とを、その比較制御信号に基づいて比較する。この比較の結果、両コマンドデータは一致するので、左図柄比較判定回路16は、両コマンドデータが一致である旨を示す「L」レベルの信号を出力する。
【0033】
中図柄比較判定回路17は、中図柄ラッチ回路14に記憶される中図柄コマンドデータ「b」と、図柄制御部4から試験端子5に出力される中図柄コマンドデータ「b」(図3(I)参照)とを、その比較制御信号に基づいて比較する。この比較の結果、両コマンドデータは一致するので、中図柄比較判定回路17は、両コマンドデータが一致である旨を示す「L」レベルの信号を出力する。
【0034】
右図柄比較判定回路18は、右図柄ラッチ回路15に記憶される右図柄コマンドデータ「c」と、図柄制御部4から試験端子5に出力される右図柄コマンドデータ「c’」(図3(K)参照)とを、その比較制御信号に基づいて比較する。この比較の結果、両コマンドデータが不一致であるので、右図柄比較判定回路18は,両コマンドデータが不一致である旨を示す「H」レベルの信号を出力する。
【0035】
左図柄比較判定回路16、中図柄比較判定回路17、および右図柄比較判定回路18からの各出力信号は、オア回路19に供給される。ここで、右図柄比較判定回路18からの出力信号が、両コマンドデータが不一致である旨を示す「H」レベルの信号である。このため、オア回路19の出力信号は「H」レベルとなり、この「H」レベルの信号がパルス発生回路20に出力される。
【0036】
パルス発生回路20は、オア回路19からの出力が「H」レベルのときに、すなわち上記の両コマンドデータが不一致のときに、同一のコマンドデータの再送を要求する再送要求信号を図3(M)に示すように生成し、この再送要求信号をオア回路22および主制御部1にそれぞれ出力する。
タイマ回路21は、パルス発生回路20から再送要求信号がオア回路22に出力されて、桁選択回路12の「開始信号」を選択し、その信号に基づいて上記の計数動作を再び開始する。
【0037】
また、その再送要求信号を受け取った主制御部1は、図3(A)および(B)に示すように、前回と同一のコマンドデータおよびコマンドデータストローブ信号とをそれぞれ図柄制御部4に対して出力する。
これにより、左図柄ラッチ回路13は、再送されたコマンドデータの中から左図柄コマンドデータを、「左桁信号」に同期して記憶する(図3(C)参照)。また、中図柄ラッチ回路14は、その再送されたコマンドデータの中から中図柄コマンドデータを、「中桁信号」に同期して記憶する(図3(D)参照)。さらに、右図柄ラッチ回路15は、その再送されたコマンドデータの中から右図柄コマンドデータを、「右桁信号」に同期して記憶する(図3(E)参照)。
【0038】
この結果、例えば図示のように、左図柄ラッチ回路13にはデータ「a」が記憶され、中図柄ラッチ回路14にはデータ「b」が記憶され、右図柄ラッチ回路15にはデータ「c」が記憶される。
その後、比較判定時間T1が経過して時刻t3になると、タイマ回路21はその計数動作を終了し、比較制御信号を左図柄比較判定回路16、中図柄比較判定回路17、および右図柄比較判定回路18にそれぞれ出力する。
【0039】
これにより、左図柄比較判定回路16は、左図柄ラッチ回路13に記憶される左図柄コマンドデータ「a」と、図柄制御部4から試験端子5に出力される左図柄コマンドデータ「a」とを、その比較制御信号に基づいて比較する。この比較の結果、両コマンドデータは一致するので、左図柄比較判定回路16は、両コマンドデータが一致である旨を示す「L」レベルの信号を出力する。
【0040】
中図柄比較判定回路17は、中図柄ラッチ回路14に記憶される中図柄コマンドデータ「b」と、図柄制御部4から試験端子5に出力される中図柄コマンドデータ「b」とを、その比較制御信号に基づいて比較する。この比較の結果、両コマンドデータは一致するので、中図柄比較判定回路17は、両コマンドデータが一致である旨を示す「L」レベルの信号を出力する。
【0041】
右図柄比較判定回路18は、右図柄ラッチ回路15に記憶される右図柄コマンドデータ「c」と、図柄制御部4から試験端子5に出力される右図柄コマンドデータ「c」とを、その比較制御信号に基づいて比較する。この比較の結果、両コマンドデータは一致するので、右図柄比較判定回路18は、両コマンドデータが一致である旨を示す「L」レベルの信号を出力する。
【0042】
左図柄比較判定回路16、中図柄比較判定回路17、および右図柄比較判定回路18からの各出力信号は、オア回路19に供給される。ここで、その各出力信号は、両コマンドデータが一致である旨を示す「L」レベルの信号である。このため、オア回路19の出力信号は「L」レベルとなり、パルス発生回路20では上記の再送要求信号は生成されない。
【0043】
このように、ラッチ回路13〜15に格納されるコマンドデータと、図柄制御部4から試験端子5に出力されるコマンドデータとが不一致の場合には、上記のように両コマンドデータが一致するまで、あるいは図3に示すように時刻t4の左図柄仮停止点に至るまで、主制御部1がそのコマンドデータの再送を行うための動作を繰り返す。
【0044】
その後、時刻t6において図柄確定点に至ると、図柄制御部4では、図3(L)に示すように図柄確定信号が生成される。
ここで、図3において、時刻t1〜時刻t4までの期間T2は「左図柄仮停止までの時間」であり、時刻t1〜時刻t5までの期間T3は「中図柄仮停止までの時間」であり、時刻t1〜時刻t6までの期間T4は「左中右図柄仮停止までの時間」である。
【0045】
以上説明したように、この実施形態によれば、図柄表示装置2の検査の際に、主制御部1から図柄制御部4に対して供給されるコマンドデータと試験端子5に出力されるコマンドデータとを比較し、その両者が一致しない場合には、それが一致するまでまたは規定回数だけ、主制御部1がその同一のコマンドデータを再送するようにした。このため、遊技機の検査の際に、試験端子に正確な検査情報を出力でき、正確な検査ができる。
【0046】
また、この実施形態によれば、比較判定部6および出力部7を、図柄制御基板8に対して着脱自在に設けるようにした。このため、検査の終了後には比較判定部6および出力部7を図柄制御基板8から取り外して除去できるので、量産時には不要となって、製造コストが嵩むことはない。
なお、上記の実施形態では、主制御部1の制御対象として図柄表示装置とし、この図柄表示装置を検査の対象とした場合について説明した。しかし、本発明では、主制御部1の制御対象として図柄表示装置の他に、ランプ制御装置や音声制御装置とし、これらを検査の対象とする場合でも良い。
【0047】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、遊技機の検査の際に、試験端子に正確な検査情報を出力でき、正確な検査ができる。
また、本発明では、比較判定手段を、検査対象である機器の基板に対して着脱自在に設けるようにしても良く、この場合には、検査の終了後には比較判定手段を基板から取り外して除去できるので、量産時には不要となって、製造コストが嵩むことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す比較判定部の具体的な構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示す図柄制御部と比較判定部の各部の波形を示す波形図である。
【符号の説明】
1 主制御部
2 図柄表示装置
4 図柄制御部
5 試験端子
6 比較判定部
8 図柄制御基板
12 桁選択回路
13 左図柄ラッチ回路
14 中図柄ラッチ回路
15 右図柄ラッチ回路
16 左図柄比較判定回路
17 中図柄比較判定回路
18 右図柄比較判定回路
19 オア回路
20 パルス発生回路
21 タイマ回路
22 オア回路

Claims (7)

  1. 主制御部と、この主制御部からのコマンドデータを取得して自己の制御を行うとともに、その取得したコマンドデータを試験端子に出力させる機器と、を有する遊技機において、
    前記機器の検査の際に、前記主制御部から前記機器に対して供給されるコマンドデータと前記試験端子に出力されるコマンドデータとを比較し、その両コマンドデータが一致しない場合には、同一のコマンドデータの再送を要求するための再送要求信号を前記主制御部に対して出力する比較判定手段を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記比較判定手段は、前記両コマンドデータが一致しないときには、その両コマンドデータが一致するまで前記比較動作を規定回数繰り返すことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記比較判定手段は、前記機器の基板に着脱自在に設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記機器は、前記主制御部からのコマンドデータに基づいて図柄を変動表示する図柄表示装置であることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の遊技機。
  5. 遊技機の主制御部からのコマンドデータに応じて制御される機器の検査を行う遊技機の検査方法において、
    前記検査の際には、前記機器は前記主制御部からのコマンドデータを取得して自己の制御を行うとともに、その取得コマンドデータを試験端子に出力させる一方、
    前記機器が取得するコマンドデータと前記試験端子に出力されるコマンドデータとを比較し、その両コマンドデータが一致しない場合には、前記主制御部がその一致しないことを受けて同一のコマンドデータを再送するようにしたことを特徴とする遊技機の検査方法。
  6. 前記両コマンドデータの比較動作は、前記両コマンドデータが一致しないときには、その両コマンドデータが一致するまで規定回数繰り返すことを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
  7. 前記機器は、前記主制御部からのコマンドデータに基づいて図柄を変動表示する図柄表示装置であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の遊技機の検査方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008206617A (ja) * 2007-02-26 2008-09-11 Taiyo Elec Co Ltd 遊技機
JP2011098151A (ja) * 2009-11-09 2011-05-19 Fujishoji Co Ltd 遊技機
JP2011200681A (ja) * 2011-06-07 2011-10-13 Taiyo Elec Co Ltd 遊技機
JP2012179472A (ja) * 2012-06-28 2012-09-20 Fujishoji Co Ltd 遊技機

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