JP2004166905A - 遊技機およびシミュレーションゲームプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ランプを用いて遊技状態を演出する動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる遊技機およびシミュレーションゲームプログラムを提供すること。
【解決手段】複数の特別図柄を表示する液晶表示装置130を備え、特別図柄の表示態様に応じて点灯するランプ120、121と、遊技状態の経過時間を計測するとともにその計測結果に基づいてランプ120、121の点灯時間を変更するサブCPU221とを備えるように構成する。また、シミュレーションゲームプログラム300が、コンピュータ301に、パチンコ遊技機100と同様の機能を実現するように構成する。
【選択図】 図7
【解決手段】複数の特別図柄を表示する液晶表示装置130を備え、特別図柄の表示態様に応じて点灯するランプ120、121と、遊技状態の経過時間を計測するとともにその計測結果に基づいてランプ120、121の点灯時間を変更するサブCPU221とを備えるように構成する。また、シミュレーションゲームプログラム300が、コンピュータ301に、パチンコ遊技機100と同様の機能を実現するように構成する。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機およびシミュレーションゲームプログラムに関し、詳しくは、ランプを用いて遊技状態を演出するようにした遊技機およびシミュレーションゲームプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ遊技機に代表される遊技機にあっては、複数の特別図柄を変動表示する液晶表示装置を備え、特別図柄が所定の停止態様を構成した場合に「大当り」となり、遊技者にとって有利な遊技状態である「特別遊技状態」に移行するようになされたものが普及している。
【0003】
また、このような従来の遊技機にあっては、「特別遊技状態」が終了した後に、次回の「大当り」が通常の確率よりも高い確率で発生する遊技状態である「確変状態」に移行するようになされたものがあり、この「確変状態」では、専用の確変ランプを点灯することにより「確変状態」に移行したことを遊技者に対して報知するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−11165号公報(第5頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の遊技機にあっては、「確変状態」が開始してから終了するまで確変ランプを一様に点灯するだけであるため、ランプを用いて遊技状態を演出する動作(以下、「点灯演出動作」という)が単調になり、遊技の興趣に欠けるという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、このような問題を解決するため、点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる遊技機およびシミュレーションゲームプログラムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る遊技機は、複数の特別図柄を表示する図柄表示手段を備え、前記特別図柄の表示態様に応じて点灯する点灯手段と、前記遊技状態の経過時間を計測する経過時間計測手段と、前記経過時間計測手段の計測結果に基づいて前記点灯手段の点灯時間を変更する点灯時間変更手段とを備えたことを特徴としている。
【0008】
この構成により、本発明に係る遊技機は、遊技状態の経過時間に応じて点灯手段の点灯時間を変更するので、点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる。また、新たな機器を追加することなく、複数の異なる遊技状態を演出することができる。
【0009】
また、本発明に係る遊技機は、前記特別図柄の表示態様に応じた前記点灯手段の点灯態様が設定された設定データを記憶する設定データ記憶手段と、前記設定データに基づいて前記点灯手段の点灯動作を制御する点灯動作制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0010】
この構成により、本発明に係る遊技機は、設定データに基づいて点灯手段の点灯動作を制御するので、設定データを変更することにより点灯手段の点灯態様を変更することができ、点灯演出動作を多様化することができる。
【0011】
また、本発明に係る遊技機は、遊技球による遊技が行われる遊技領域が形成された遊技盤を備え、前記点灯手段は、前記遊技領域の周囲に配置されたことを特徴としている。
【0012】
この構成により、本発明に係る遊技機は、点灯手段が遊技領域の周囲に配置されているので、遊技盤設計の自由度を低下させることなく、点灯演出動作を多様化することができる。
【0013】
なお、点灯手段は、遊技領域の周囲であればどこに配置されてもよいが、特に、遊技領域の上部の周辺に配置されることが好ましい。遊技領域の上部は、遊技球が打ち出される部分であり、遊技球の打ち出し位置を調整するために遊技者が注視する部分である。したがって、遊技領域の上部の周辺に配置された点灯手段は、遊技者の視界に入りやすく、遊技者は、視線を無理に移動することなく、点灯演出動作を楽しむことができる。
【0014】
また、本発明に係る遊技機は、前記点灯手段は、複数の点灯部によって構成され、前記点灯部の点灯領域が前記遊技領域の周囲に沿って移動することを特徴としている。
【0015】
この構成により、本発明に係る遊技機は、点灯部の点灯領域が遊技領域の周囲に沿って移動するので、点灯手段の点灯時間を変更することにより点灯部の点灯領域の移動速度を変更することができ、遊技状態の経過をわかりやすく演出することができる。
【0016】
また、本発明に係る遊技機は、前記遊技状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態に通常の確率よりも高い確率で移行する遊技状態である確変状態を含むことを特徴としている。
【0017】
この構成により、本発明に係る遊技機は、確変状態における点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる。
【0018】
また、本発明に係る遊技機は、前記遊技状態は、前記特別図柄の変動時間が短縮される遊技状態である時短状態を含むことを特徴としている。
【0019】
この構成により、本発明に係る遊技機は、時短状態における点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる。
【0020】
また、本発明に係る遊技機は、前記遊技状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態に移行する前段階の遊技状態であるリーチ状態を含むことを特徴としている。
【0021】
この構成により、本発明に係る遊技機は、リーチ状態における点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる。
【0022】
また、本発明に係るシミュレーションゲームプログラムは、コンピュータに、複数の特別図柄を表示する図柄表示機能と、前記特別図柄の表示態様に応じて点灯する点灯機能と、前記遊技状態の経過時間を計測する経過時間計測機能と、前記経過時間計測機能の計測結果に基づいて前記点灯機能の点灯時間を変更する点灯時間変更機能とを実現することを特徴としている。
【0023】
この構成により、本発明に係るシミュレーションゲームプログラムは、シミュレーションゲームプログラムをROMカートリッジ、CD−ROM、DVDなどの記憶媒体に記憶させて、あるいは、通信衛星、インターネットなどの電気通信回線を利用して配布することにより、パーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム機などのコンピュータにおいて、上述した遊技機と同様に、遊技状態の経過に応じて点灯機能の点灯時間を変更するので、点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる。また、新たな機能を追加することなく、複数の異なる遊技状態を演出することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
図1〜18は、本発明に係る遊技機の一実施形態を示す図であり、本発明に係る遊技機をパチンコ遊技機に適用した実施形態を示す図である。
【0026】
まず、本実施形態に係る遊技機の構成を説明する。
【0027】
遊技機としてのパチンコ遊技機100は、図1〜3に示すように、略長方形の枠体101と、枠体101の前面に取り付けられたフロントパネル102とを備えている。
【0028】
フロントパネル102の上部には、遊技球による遊技が行われる略円形の遊技領域103が形成された遊技盤104、遊技領域103を覆うガラス窓105を有する前面扉106が設けられている。前面扉106には、遊技状態に応じてBGM(Background Music)、効果音などの音声を出力するスピーカ110、111、遊技状態に応じて点灯するランプ120、121が設けられている。スピーカ110、111は、遊技領域103の上方に配置されている。ランプ120、121は、遊技領域103の周囲に配置され、遊技領域103を略円環状に取り囲むようになっている。ランプ120、121については、図7を参照して後に詳述する。
【0029】
一方、フロントパネル102の下部には、後述する払出装置251によって貸し球または賞球として払い出された遊技球(パチンコ球)を収容する上皿107、図示しない通路を介して上皿107から排出された遊技球を収容する下皿108、遊技者によって回動操作されるハンドル109が設けられている。上皿107および下皿108は、遊技領域103の下方に配置され、ハンドル109は、下皿108の右方に配置されている。上皿107に収容された遊技球は、図示しない通路を介して後述する発射装置252に供給され、ハンドル109の回動量に応じて遊技領域103に発射されるようになっている。
【0030】
遊技盤104には、遊技状態に応じて特別図柄、普通図柄、演出アニメーションなどの画像を表示する図柄表示手段としての液晶表示装置130が設けられている。液晶表示装置130は、遊技領域103の中央に配置されている。
【0031】
液晶表示装置130は、後述する始動入賞口140に遊技球が入賞した場合に、遊技状態に関与する図柄である複数の特別図柄を変動表示するようになっている。本実施形態では、特別図柄は、画面の左側に位置する左図柄、画面の中央に位置する中図柄、画面の右側に位置する右図柄によって構成されている。液晶表示装置130は、所定の変動時間が経過したときに、例えば、左図柄、右図柄、中図柄の順序で特別図柄を停止表示するようになっている。ここで、特別図柄を変動表示した後に停止表示する動作を「特別図柄ゲーム」と称する。
【0032】
本実施形態では、特別図柄としての左図柄、中図柄、右図柄は、それぞれ共通する図柄によって構成されており、図4に示すように、数字“一〜九”および文字“次”“郎”“長”からなる12種類の連続する図柄によって構成されている。また、各図柄には、表示制御用のコードナンバ“1〜12”が付されている。
【0033】
パチンコ遊技機100は、特別図柄が所定の停止態様を構成した場合に「大当り」となり、遊技者にとって有利な遊技状態である「特別遊技状態」に移行するようになっている。ここで、「大当り」となる停止態様(以下、「大当り停止態様」という)とは、左図柄、中図柄、右図柄が同一種類の特別図柄で停止した態様である。また、「大当り」とならない停止態様、即ち、「ハズレ」となる停止態様(以下、「ハズレ停止態様」という)とは、左図柄、中図柄、右図柄が2種類または3種類の特別図柄で停止した態様である。
【0034】
さらに、上述した「大当り」は、「大当り停止態様」を構成した特別図柄の種類に応じて、「確変大当り」と、「通常大当り」とに区別される。「確変大当り」は、図5(a)に示すように、コードナンバが“3”、“5”、“7”、“10”、“11”、“12”である6種類の特別図柄(以下、「確変図柄」という)の何れかによって「大当り停止態様」が構成された場合に発生するようになっている。そして、「確変大当り」が発生した場合には、「確変大当り」による「特別遊技状態」が終了した後の「通常遊技状態」において、次回の「大当り」が通常の確率よりも高い確率で発生する遊技状態(以下、「確変状態」という)に移行するようになっている。
【0035】
一方、「通常大当り」は、図5(b)に示すように、コードナンバが“1”、“2”、“4”、“6”、“8”、“9”である6種類の特別図柄(以下、「通常図柄」という)の何れかによって「大当り停止態様」が構成された場合に発生するようになっている。そして、「通常大当り」が発生した場合には、「通常大当り」による「特別遊技状態」が終了した後の「通常遊技状態」において、次回の「大当り」が通常の確率で発生するとともに、特別図柄の変動回数が所定回数(例えば100回転)に達するまで特別図柄の変動時間が短縮される遊技状態(以下、「時短状態」という)に移行するようになっている。
【0036】
また、パチンコ遊技機100は、特別図柄が「大当り停止態様」の前段階である変動態様を構成した場合に「リーチ状態」となり、最後に停止する特別図柄に応じて「特別遊技状態」に移行するか否かが決定するようになっている。ここで、「リーチ状態」となる変動態様(以下、「リーチ態様」という)とは、例えば、左図柄、右図柄が同一種類の特別図柄で停止して中図柄だけが変動している態様である。
【0037】
また、液晶表示装置130は、後述する通過ゲート144を遊技球が通過した場合に、遊技状態に関与する図柄である普通図柄を変動表示するようになっている。本実施形態では、普通図柄は、交互に表示される記号“○”および“×”からなる2種類の図柄によって構成されている。液晶表示装置130は、所定の変動時間が経過したときに、何れかの普通図柄を停止表示するようになっている。ここで、普通図柄を変動表示した後に停止表示する動作を「普通図柄ゲーム」と称する。
【0038】
また、液晶表示装置130は、遊技状態を演出する画像である演出アニメーションを表示するようになっている。本実施形態では、演出アニメーションは、図6に示すように、登場キャラクタである“森の石松”131および“泥棒”132、背景である“富士山”133および“街道”134などの画像によって構成されている。
【0039】
なお、本実施形態では、図柄表示手段は、液晶表示装置130によって構成されているが、このような装置に限らず、CRT(陰極線管)、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネッセンスなどによって構成してもよい。また、上述した電気的表示装置に限らず、図柄が描かれた回転リールまたは回転ベルト、図柄を模した造形物が設けられた可動部材などを用いた機械的表示装置によって構成してもよい。
【0040】
上述したランプ120、121は、液晶表示装置130に表示される特別図柄の表示態様に応じて点灯するようになっている。本実施形態において、特別図柄の表示態様は、「大当り停止態様」、「ハズレ停止態様」などの停止態様、および停止態様に至る過程の変動態様を含むものであり、後述するように、特別図柄が「大当り停止態様」を構成するか否か、「リーチ態様」を構成するか否かを判定するとともに、その判定結果に応じて特別図柄の変動パターンを選択することによって決定されるものである。
【0041】
ランプ120、121は、図7に示すように、所定の組み合わせで点灯する複数の点灯部としてのポート160〜175によって構成されている。各ポート160〜175は、複数のLEDからなり、各ポート160〜175に含まれるLEDは、1つの制御信号に基づいて1つの点灯態様を構成するように、即ち、同時に点灯または消灯するようになっている。なお、図7では、丸印を付した箇所に1つのLEDが配置され、点線で囲んだ複数のLEDによって各ポート160〜175が構成されている。
【0042】
ランプ120、121は、ポート160〜175の点灯態様により遊技状態を演出するようになっている。ポート160〜175の点灯態様については、図10〜12を参照して後に詳述する。なお、ランプ120、121は、本発明における点灯手段を構成している。
【0043】
また、遊技盤104には、「スタートチャッカー」と呼ばれる始動入賞口140が設けられている。始動入賞口140は、液晶表示装置130の下方に配置されている。
【0044】
普通電動役物141は、1対の可動片を駆動して始動入賞口140の入口幅を拡縮するチューリップ式の変動入賞装置であり、始動入賞口140の入口幅を遊技球1個が通過する程度にする「縮状態」と、始動入賞口140の入口幅を第1の状態よりも大きくする「拡状態」とに変換可能に設けられている。普通電動役物141は、普通図柄“○”が停止表示された場合に、所定時間だけ「拡状態」に変換されるようになっている。そして、始動入賞口140に遊技球が入賞した場合には、上述したように特別図柄が変動表示されるとともに、後述する払出装置251によって所定個数(例えば5個)の遊技球が賞球として払い出されるようになっている。
【0045】
また、遊技盤104には、「アタッカー」と呼ばれる大入賞口142が設けられている。大入賞口142は、普通電動役物141の下方に配置されている。
【0046】
大入賞装置143は、開閉板を駆動して大入賞口142を開閉する扉式の変動入賞装置であり、大入賞口142を閉鎖する「閉状態」と、大入賞口142を開放する「開状態」とに変換可能に設けられている。大入賞装置143は、特別図柄が「大当り停止態様」を構成した場合に、所定回数(例えば15回)だけ「開状態」に変換され得るようになっている。そして、大入賞口142に遊技球が入賞した場合には、後述する払出装置251によって所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出されるようになっている。
【0047】
上述した「特別遊技状態」とは、大入賞装置143が所定回数(例えば15回)まで「開状態」に変換され得る遊技(以下、「特別遊技」という)が進行される状態であり、また、上述した「通常遊技状態」とは、大入賞装置143が「閉状態」に変換された遊技状態である。
【0048】
「特別遊技状態」では、大入賞装置143が「開状態」に変換されている時間(以下、「開放時間」という)が規定時間(例えば30秒)に達するか、大入賞口142に入賞した遊技球が規定個数(例えば10個)に達するまでを1回として大入賞口142を開放する動作(以下、「開放動作」という)を最大15回まで繰り返すようになっている。ここで、1回目の「開放動作」を「第1ラウンド」と称し、同様に、2回目以降の「開放動作」を「第2ラウンド」、「第3ラウンド」、「第4ラウンド」・・・「第15ラウンド」と称する。
【0049】
また、「特別遊技状態」では、各ラウンド間において大入賞口142を閉鎖するようになっており、1回のラウンドを終了した後に次回のラウンドを継続するためには、大入賞口142の特定領域に設けられたV入賞口に遊技球が入賞する「V入賞」という所定の条件を満たす必要がある。V入賞口は、例えば、大入賞口142の中央に設けられている。
【0050】
また、遊技盤104には、遊技球が通過する通過ゲート144が設けられている。通過ゲート144は、液晶表示装置130の左方に配置されている。遊技球が過ゲート144を通過した場合には、上述したように普通図柄が変動表示されるようになっている。
【0051】
また、遊技盤104には、遊技球が入賞する複数の一般入賞口145が設けられている。一般入賞口145は、大入賞装置143の左右上方に配置されている。遊技球が一般入賞口145に入賞した場合には、後述する払出装置251によって所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されるようになっている。
【0052】
また、遊技盤104には、遊技球の発射通路を形成するガイドレール146、遊技球の流下方向を変化させる1対の風車147および図示しない多数の遊技釘、遊技球を回収する回収口148が設けられている。ガイドレール146は、遊技領域103の左側に配置され、風車147は、液晶表示装置130の左右上方に配置され、回収口148は、大入賞装置143の下方に配置されている。
【0053】
後述する発射装置252によって発射された遊技球は、ガイドレール146に沿って上昇し、遊技領域103に発射されるようになっている。また、遊技領域103に発射された遊技球は、風車147、遊技釘などに当たりながら遊技領域103を流下するようになっている。そして、上述した入賞口140、142、145の何れにも入賞しなかった遊技球は、アウト球として回収口148から回収されるようになっている。
【0054】
また、遊技盤104には、遊技状態に応じて点灯するランプ122、123、特別図柄を変動表示し得る回数を4つのLED(Light Emitting Diode)の点灯態様によって表示する特別図柄記憶用LED125、普通図柄を変動表示し得る回数を4つのLEDの点灯態様によって表示する普通図柄記憶用LED126が設けられている。ランプ122、123は、大入賞口142の近傍に配置され、特別図柄記憶用LED125は、液晶表示装置130の上方に配置され、普通図柄記憶用LED126は、液晶表示装置130の右方に配置されている。
【0055】
ここで、パチンコ遊技機100の制御系の構成を説明する。
【0056】
パチンコ遊技機100は、図8に示すように、装置全体の主たる動作(以下、「遊技動作」という)を制御する主制御回路210と、液晶表示装置130、スピーカ110、111およびランプ120〜123の動作(以下、「演出動作」という)を制御する副制御回路220と、貸し球または賞球として遊技球を払い出す払出装置251および遊技領域103に遊技球を発射する発射装置252の動作を制御する払出発射制御回路250とを備えている。
【0057】
主制御回路210には、各種検知センサとして、始動入賞口140に入賞した遊技球を検知する始動入賞球センサ240、大入賞口142に入賞した遊技球を検知する大入賞球センサ241、大入賞口142に設けられたV入賞口に入賞した遊技球を検知するV入賞球センサ242、通過ゲート144を通過した遊技球を検知する通過球センサ243、一般入賞口145に入賞した遊技球を検知する一般入賞球センサ244、ハンドル109の回動量を検知するハンドルセンサ245などが接続されている。各検知センサ240〜245は、主制御回路210に検知信号を出力するようになっている。
【0058】
また、主制御回路210には、各種装置として、始動入賞口140の入口幅を拡縮する普通電動役物141、大入賞口142を開閉する大入賞装置143などが接続されている。主制御回路210は、各装置の動作を制御するようになっている。
【0059】
主制御回路210は、演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)(以下、「メインCPU」という)211と、読み出し専用のメモリであるROM(Read Only Memory)(以下、「メインROM」という)212と、読み出しおよび書き込み可能なメモリであるRAM(Random Access Memory)(以下、「メインRAM」という)213とを含んで構成されており、これらは1つの回路基板上に配置されている。
【0060】
メインROM212には、遊技動作を制御するための「遊技制御処理」を定義する遊技制御プログラム、「遊技制御処理」を実行する際に参照される設定データなどが記憶されている。この設定データには、「遊技制御処理」において各種判定を行うための判定テーブルが含まれている。
【0061】
本実施形態では、各種判定テーブルとして、特別図柄が「大当り停止態様」を構成するか否か、即ち、「大当り」か否かを判定するための「大当り判定テーブル」、特別図柄が「リーチ態様」を構成するか否か、即ち、「リーチ有り」か否かを判定するための「リーチ判定テーブル」、停止態様を構成する特別図柄を決定するための「停止図柄決定テーブル」、特別図柄の変動パターンを選択するための「変動パターン選択テーブル」などが設けられている。
【0062】
例えば、「大当り判定テーブル」は、図9に示すように、後述する「大当り判定用乱数値」と「大当り」との対応関係を設定するものであり、上述した「通常遊技状態」においては、「大当り判定用乱数値」が“7”であれば「大当り」ととなり、その他の何れかであれば「ハズレ」となるように設定されている。また、上述した「確変状態」においては、「大当り判定用乱数値」が“7”、“57”、“117”、“217”、“297”の何れかであれば「大当り」となり、その他の何れかであれば「ハズレ」となるように設定されている。
【0063】
メインCPU211は、メインROM212に記憶された遊技制御プログラムおよび設定データに基づいて、後述する「遊技制御処理」を実行するようになっており、各検知センサ240〜245からの検知信号に応じて制御信号(以下、「コマンド」という)を生成し、副制御回路220、払出発射制御回路250、普通電動役物141、大入賞装置143などの所定の出力先に出力するようになっている。
【0064】
メインCPU211には、各種タイマとして、始動入賞口140の開放時間を管理するための「始動入賞口タイマ」、大入賞口142の開放時間を管理するための「大入賞口タイマ」などが設けられている。
【0065】
また、メインCPU211には、各種乱数カウンタとして、「大当り判定用乱数カウンタ」、「リーチ判定用乱数カウンタ」、「停止図柄決定用乱数カウンタ」、「変動パターン選択用乱数カウンタ」などが設けられている。各乱数カウンタは、所定の数値範囲において定期的に更新されるものであり、例えば、「大当り判定用乱数カウンタ」の数値範囲は、“0〜315”に設定されている。
【0066】
メインCPU211は、始動入賞口140に遊技球が入賞したときに、始動入賞球センサ240からの検知信号に応じて、各乱数カウンタの値を「大当り判定用乱数値」、「リーチ判定用乱数値」、「停止図柄決定用乱数値」および「変動パターン選択用乱数値」として読み出すようになっている。また、「大当り判定テーブル」、「リーチ判定テーブル」、「停止図柄決定テーブル」および「変動パターン選択テーブル」を参照して各乱数値の判定を行うようになっている。そして、各乱数値の判定結果に基づいて、演出動作を制御するためのコマンド(以下、「演出制御コマンド」という)を生成し、副制御回路220に出力するようになっている。
【0067】
なお、上述した演出動作には、液晶表示装置130に画像を表示する動作である「画像表示動作」、スピーカ110、111から音声を出力する動作である「音声出力動作」、ランプ120〜123を点灯する動作である「点灯動作」が含まれている。
【0068】
メインRAM213は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)によって構成され、メインCPU211が「遊技制御処理」を実行する際のワークエリアとして各種データを一時的に格納するようになっている。
【0069】
また、主制御回路210は、電源投入時にリセット信号を発生する初期リセット回路214と、後述する「割込み処理」を実行するためのリセット信号を定期的(例えば3ms毎)に発生するリセット用クロックパルス発生回路215と、入出力インタフェースであるシリアル通信用IC(Integrated Circuit)216とを備えている。
【0070】
副制御回路220は、主制御回路210と同様に、演算処理装置であるCPU(以下、「サブCPU」という)221と、読み出し専用のメモリであるROM(以下、「プログラムROM」という)222と、読み出しおよび書き込み可能なメモリであるRAM(以下、「ワークRAM」という)223とを含んで構成されており、これらは、主制御回路210とは別に、1つの回路基板上に配置されている。
【0071】
プログラムROM222には、演出動作を制御するための「演出制御処理」を定義する演出制御プログラム、「演出制御処理」を実行する際に参照される設定データなどが記憶されている。この設定データには、「演出制御処理」において各種演出を行うための演出テーブルが含まれている。なお、プログラムROM222は、本発明における設定データ記憶手段を構成している。
【0072】
本実施形態では、各種演出テーブルとして、液晶表示装置130の画像表示パターンを設定する「画像演出テーブル」、スピーカ110、111の音声出力パターンを設定する「音声演出テーブル」、ランプ120〜123の点灯パターンを設定する「ランプ演出テーブル」などが設けられている。
【0073】
「ランプ演出テーブル」には、特別図柄の表示態様に応じたポート160〜175の点灯態様が設定されており、例えば、図10に示すように、「リーチ状態」におけるポート170〜175の点灯態様が設定されている。なお、「ランプ演出テーブル」に付された丸印は、ポート170〜175が点灯していることを示し、空白は、ポート170〜175が消灯していることを示している。
【0074】
「リーチ状態」におけるポート170〜175の点灯態様は、点灯パターン1〜4の順に変化するようになっており、具体的には、ポート170、175、ポート171、174、ポート172、173を順次点灯した後に順次消灯することによって、ポート170〜175の点灯領域が遊技領域103の周囲に沿って上方向に移動するようになっている。
【0075】
また、「ランプ演出テーブル」には、遊技状態の経過時間とポート160〜175の点灯時間との対応関係が設定されており、例えば、図11に示すように、「リーチ状態」の経過時間とポート170〜175の点灯時間(以下、「ウェイト時間」という)との対応関係が設定されている。
【0076】
「リーチ状態」におけるポート170〜175の点灯態様は、所定のウェイト時間が経過するまで1つの点灯パターンを維持するようになっており、「リーチ状態」の経過時間に応じて、ウェイト時間を“500ms”から“350ms”、“200ms”に順次変更するようになっている。
【0077】
このとき、液晶表示装置130には、例えば、図12に示すように、“森の石松”131、“泥棒”132、“富士山”133、“街道”134などの演出アニメーションが表示されており、「リーチ状態」の経過時間に応じて演出アニメーションが順次変化するようになっている。
【0078】
なお、本実施形態では、「リーチ状態」の経過時間に応じてウェイト時間を変更しているが、他の遊技状態、例えば、「確変状態」、「時短状態」などにおいても同様に、遊技状態の経過時間に応じてウェイト時間を変更することができる。
【0079】
また、本実施形態では、ウェイト時間は、遊技状態の経過時間に応じて任意に変更することができ、例えば、“0〜65535ms”の範囲において変更することができる。
【0080】
サブCPU221は、プログラムROM222に記憶された演出制御プログラムおよび設定データに基づいて、後述する「演出制御処理」を実行するようになっており、主制御回路210からの演出制御コマンドに応じて制御信号を生成し、後述する画像制御部224、音声制御部225、ランプ制御部226などの所定の出力先に出力するようになっている。
【0081】
サブCPU221には、各種タイマとして、遊技状態の経過時間を管理するための「経過管理タイマ」、液晶表示装置130の画像表示時間を管理するための「画像管理タイマ」、スピーカ110、111の音声出力時間を管理するための「音声管理タイマ」、ランプ120〜123の点灯時間を管理するための「点灯管理タイマ」などが設けられている。
【0082】
また、サブCPU221には、各種カウンタとして、液晶表示装置130の画像表示動作を管理するための「画像管理カウンタ」、スピーカ110、111の音声出力動作を管理するための「音声管理カウンタ」、ランプ120〜123の点灯動作を管理するための「点灯管理カウンタ」などが設けられている。
【0083】
なお、サブCPU221は、本発明における経過時間計測手段を構成しており、「経過管理タイマ」により遊技状態の経過時間を計測するようになっている。
【0084】
また、サブCPU221は、本発明における点灯時間変更手段を構成しており、「経過管理タイマ」による計測結果に基づいてウェイト時間を変更するようになっている。
【0085】
また、サブCPU221は、本発明における点灯動作制御手段を構成しており、「ランプ演出テーブル」に基づいてポート160〜175の点灯動作を制御するようになっている。
【0086】
ワークRAM223は、DRAMによって構成され、サブCPU221が「演出制御処理」を実行する際のワークエリアとして各種データを一時的に格納するようになっている。
【0087】
また、副制御回路220は、液晶表示装置130の画像表示動作を制御する画像制御部224と、スピーカ110、111の音声出力動作を制御する音声制御部225と、ランプ120〜123の点灯動作を制御するランプ制御部226と、「演出制御処理」が異常なルーチンに入ったときにリセット信号を発生する初期リセット回路227とを備えている。
【0088】
画像制御部224は、画像データの構成要素であるドットデータを記憶する画像データROM230と、画像データROM230からドットデータを読み込み、サブCPU221からの制御信号に応じて所定の画像データを生成するVDP(Video Display Processor)231と、VDP231によって生成された画像データをRGB信号に変換して液晶表示装置130に出力するD/Aコンバータ232とを備えている。液晶表示装置130は、画像制御部224からのRGB信号に応じて画像を表示するようになっている。
【0089】
音声制御部225は、音声データを記憶する音声データROM234と、音声データROM234から音声データを読み込み、サブCPU221からの制御信号に応じて所定の音声信号を生成する音源IC235と、音源IC235によって生成された音声信号を増幅してスピーカ110、111に出力するアンプ236とを備えている。スピーカ110、111は、音声制御部225からの音声信号に応じて音声を出力するようになっている。
【0090】
ランプ制御部226は、ランプ120〜123の設定データを記憶する装飾データROM237と、装飾データROM237から設定データを読み込み、サブCPU221からの制御信号に応じて所定の点灯信号を生成し、ランプ120〜123に出力するドライブ回路238とを備えている。ランプ120〜123は、ランプ制御部226からの点灯信号に応じて各ポートに含まれるLEDを点灯するようになっている。
【0091】
次に、本実施形態に係る遊技機の動作を説明する。
【0092】
パチンコ遊技機100の動作は、以下に示すように、主制御回路210で実行される「遊技制御処理」および副制御回路220で実行される「演出制御処理」に基づいて制御される。
(遊技制御処理)
【0093】
まず、主制御回路210で実行される「遊技制御処理」について説明する。
【0094】
主制御回路210では、「遊技制御処理」として、「メイン遊技制御処理」が実行されるとともに、リセット用クロックパルス発生回路215からのリセット信号に応じて定期的(例えば3ms毎)に「割込み処理」が実行される。
【0095】
「メイン遊技制御処理」では、図13に示すように、メインCPU211は、まず、次回の「割込み処理」を実行可能にする「割込み許可処理」を実行し(S111)、次に、「特別図柄ゲーム」に関する遊技動作を制御する「特別図柄制御処理」を実行し(S112)、続いて、「普通図柄ゲーム」に関する遊技動作を制御する「普通図柄制御処理」を実行する(S113)。そして、「割込み許可処理」(S111)に戻って一連の処理を繰り返す。「特別図柄制御処理」(S112)については、図15を参照して後に詳述する。
【0096】
「割込み処理」では、図14に示すように、メインCPU211は、まず、各レジスタをメインRAM213に退避させる「レジスタ退避処理」を実行する(S121)。続いて、「大当り判定用乱数カウンタ」、「リーチ判定用乱数カウンタ」、「停止図柄決定用乱数カウンタ」および「変動パターン選択用乱数カウンタ」の値を更新する「乱数カウンタ更新処理」を実行する(S122)。
【0097】
「乱数カウンタ更新処理」(S122)では、各乱数カウンタの値が“1”加算された値に更新され、各乱数カウンタの値が所定の数値範囲の上限(例えば、「大当り判定用乱数カウンタ」であれば“315”)に達したときには、各乱数カウンタの値が“0”にリセットされる。
【0098】
次に、「始動入賞口タイマ」、「大入賞口タイマ」などの各種タイマを更新する「タイマ更新処理」を実行する(S123)。続いて、「入力信号処理」として、各検知センサ240〜245からの検知信号の有無を確認し、各検知信号に応じた処理を実行する(S124)。
【0099】
「入力信号処理」(S124)では、例えば、各入賞球センサ240、241、244からの検知信号に応じて、所定個数の遊技球を賞球として払い出すための「払出制御コマンド」を生成し、メインRAM213に格納する。
【0100】
また、「入力信号処理」(S124)では、始動入賞球センサ240からの検知信号に応じて、各乱数カウンタの値を「大当り判定用乱数値」、「リーチ判定用乱数値」、「停止図柄決定用乱数値」および「変動パターン選択用乱数値」として読み出し、これらの乱数値を「始動記憶」としてメインRAM213に格納する。
【0101】
次に、「異常管理処理」として、各装置からのエラー信号の有無を確認し、各エラー信号に応じた処理を実行する(S125)。続いて、メインRAM213に格納されたコマンドを、副制御回路220、払出発射制御回路250、普通電動役物141、大入賞装置143などの所定の出力先に出力する「コマンド出力処理」を実行する(S126)。
【0102】
「コマンド出力処理」(S126)では、例えば、メインRAM213に格納された払出制御コマンドを払出発射制御回路250に出力する。これにより、払出発射制御回路250が払出装置251の動作を制御し、払出装置251から所定個数の遊技球が賞球として払い出される。
【0103】
次に、メインRAM213に退避させた各レジスタを復帰させる「レジスタ復帰処理」を実行する(S127)。そして、次回の「割込み処理」を実行可能にする「割込み許可処理」を実行し(S128)、「割込み処理」を終了する。
【0104】
上述した「特別図柄制御処理」(S112)では、図15に示すように、メインCPU211は、まず、メインRAM213に始動記憶が格納されているか否かを判別する(S131)。この判別結果が“NO”の場合、即ち、始動記憶がない場合には、続いて、「デモ表示処理」を実行し(S132)、「メイン遊技制御処理」に戻る。
【0105】
「デモ表示処理」(S132)では、デモ画面を表示するための演出制御コマンドを生成し、メインRAM213に格納する。メインRAM213に格納された演出制御コマンドは、上述した「コマンド出力処理」(S126)において副制御回路220に出力される。これにより、液晶表示装置130の画像表示動作が制御され、液晶表示装置130に所定のデモ画面が表示される。ここで、デモ画面とは、パチンコ遊技機100の機種名などのデモンストレーション画像である。
【0106】
一方、始動記憶を判別する処理(S131)の判別結果が“YES”の場合、即ち、始動記憶がある場合には、続いて、「大当り判定テーブル」(図9)を参照し、メインRAM213に格納された「大当り判定用乱数値」に基づいて、「大当り」か否かを判定する(S133)。
【0107】
ここで、「大当り」を判定する処理(S133)の判定結果が“YES”の場合、即ち、「大当り」の場合には、続いて、「停止図柄決定テーブル」を参照し、メインRAM213に格納された「停止図柄決定用乱数値」に基づいて、「大当り停止態様」を構成する特別図柄を決定する(S134)。なお、特別図柄が「大当り停止態様」を構成する場合には、必然的に「リーチ態様」を構成するので、「大当り停止態様」は、「リーチ有り」になる。
【0108】
一方、「大当り」を判定する処理(S133)の判定結果が“NO”の場合、即ち、「ハズレ」の場合には、続いて、「リーチ判定テーブル」を参照し、メインRAM213に格納された「リーチ判定用乱数値」に基づいて、「リーチ有り」か否かを判定する(S135)。
【0109】
ここで、「リーチ有り」を判定する処理(S135)の判定結果が“YES”の場合、即ち、「リーチ有り」の場合には、続いて、「停止図柄決定テーブル」を参照し、メインRAM213に格納された「停止図柄決定用乱数値」に基づいて、「リーチ有り」の「ハズレ停止態様」を構成する特別図柄を決定する(S136)。
【0110】
一方、「リーチ有り」を判定する処理(S135)の判定結果が“NO”の場合、即ち、「リーチ無し」の場合には、続いて、「停止図柄決定テーブル」を参照し、メインRAM213に格納された「停止図柄決定用乱数値」に基づいて、「リーチ無し」の「ハズレ停止態様」を構成する特別図柄を決定する(S137)。
【0111】
このように、停止態様を構成する特別図柄が決定されると、続いて、各停止態様に応じた「変動パターン選択テーブル」を参照し、メインRAM213に格納された「変動パターン選択用乱数値」に基づいて、特別図柄の変動パターンを選択する(S138)。そして、「特別図柄ゲーム処理」を実行する(S139)。
【0112】
「特別図柄ゲーム処理」(S139)では、停止態様を構成する特別図柄およびその変動パターンに基づいて、特別図柄を変動表示するための演出制御コマンドを生成し、メインRAM213に格納する。メインRAM213に格納された演出制御コマンドは、上述した「コマンド出力処理」(S126)において副制御回路220に出力される。これにより、液晶表示装置130の画像表示動作、スピーカ110、111の音声出力動作およびランプ120〜123の点灯動作が制御され、所定の「特別図柄ゲーム」が進行される。
【0113】
次に、「大当り」を判定する処理(S133)の判定結果が「大当り」であったか否かを判別する(S140)。この判別結果が“NO”の場合、即ち、「ハズレ」であった場合には、「メイン遊技制御処理」に戻る。
【0114】
一方、「大当り」を判別する処理(S140)の判別結果が“YES”の場合、即ち、「大当り」であった場合には、続いて、「特別遊技処理」を実行し(S141)、「メイン遊技制御処理」に戻る。
【0115】
「特別遊技処理」(S141)では、大入賞口142を開閉するための「開閉制御コマンド」を生成し、メインRAM213に格納する。メインRAM213に格納された開閉制御コマンドは、上述した「コマンド出力処理」(S126)において大入賞装置143に出力される。これにより、大入賞装置143の動作が制御され、所定の「特別遊技」が進行される。
【0116】
また、「特別遊技処理」(S141)では、「特別遊技」の進行に応じた演出動作を行うための演出制御コマンドを生成し、メインRAM213に格納する。メインRAM213に格納された演出制御コマンドは、上述した「コマンド出力処理」(S126)において副制御回路220に出力される。これにより、液晶表示装置130の画像表示動作、スピーカ110、111の音声出力動作およびランプ120〜123の点灯動作が「特別遊技」の進行に応じて制御される。
(演出制御処理)
【0117】
次に、副制御回路220で実行される「演出制御処理」について説明する。
【0118】
「演出制御処理」では、図16に示すように、サブCPU221は、液晶表示装置130の画像表示動作を制御する「画像制御処理」、スピーカ110、111の音声出力動作を制御する「音声制御処理」およびランプ120〜123の点灯動作を制御する「ランプ制御処理」を統括的に実行し(S211)、「演出制御処理」を終了する。
【0119】
「画像制御処理」では、主制御回路210からの演出制御コマンドに応じて、液晶表示装置130の画像表示動作を制御するための制御信号を生成し、画像制御部224に出力する。これにより、液晶表示装置130の画像表示動作が制御され、液晶表示装置130に画像が表示される。
【0120】
また、「音声制御処理」では、主制御回路210からの演出制御コマンドに応じて、スピーカ110、111の音声出力動作を制御するための制御信号を生成し、音声制御部225に出力する。これにより、スピーカ110、111の音声出力動作が制御され、スピーカ110、111から音声が出力される。
【0121】
また、「ランプ制御処理」では、主制御回路210からの演出制御コマンドに応じて、ランプ120〜123の点灯動作を制御するための制御信号を生成し、ランプ制御部226に出力する。これにより、ランプ120〜123の点灯動作が制御され、各ポート160〜175が点灯する。
(遊技状態演出処理)
【0122】
次に、ランプ120、121を用いて遊技状態を演出する「遊技状態演出処理」について説明する。なお、「遊技状態演出処理」は、上述した「ランプ制御処理」(S211)によって達成される処理であり、所定のリセット信号に応じて定期的(例えば3ms毎)に実行されるようになっている。
【0123】
「遊技状態演出処理」では、図17に示すように、サブCPU221は、まず、主制御回路210からの変動パターンコマンドに基づいて、「リーチ状態」であるか否かを判別する(S221)。変動パターンコマンドは、特別図柄の変動パターンを示す演出制御コマンドである。
【0124】
リーチ状態を判別する処理(S221)の判別結果が“NO”の場合、即ち、「リーチ状態」でない場合には、「遊技状態演出処理」を終了する。
【0125】
一方、リーチ状態を判別する処理(S221)の判別結果が“YES”の場合、即ち、「リーチ状態」である場合には、続いて、「点灯管理処理」を実行する(S222)。
【0126】
「点灯管理処理」(S222)では、図18に示すように、まず、「リーチ状態」が開始時であるか進行中であるかを判別する(S231)。この判別結果が“NO”の場合、即ち、「リーチ状態」が進行中である場合には、続いて、処理(S236)に移る。
【0127】
一方、リーチ開始を判別する処理(S231)の判別結果が“YES”の場合、即ち、「リーチ状態」が開始時である場合には、続いて、「経過管理タイマ」の値を規定時間“0s”にセットする(S232)。本実施形態では、「経過管理タイマ」の値を規定時間にセットして更新(カウントアップ)することにより、「リーチ状態」の経過時間を計測している。
【0128】
次に、「点灯管理カウンタ」の値を初期値(例えば1)に設定する(S233)。これにより、点灯パターンが初期化される。
【0129】
次に、「経過管理タイマ」の値を「リーチ状態」の経過時間として読み出し、「ランプ演出テーブル」(図11)を参照して、ウェイト時間を決定する(S234)。このとき、「リーチ状態」の経過時間は、“0s”であるため、ウェイト時間は、“500ms”になる。
【0130】
次に、処理(S234)において決定されたウェイト時間に基づいて、「点灯管理タイマ」の値を規定時間“500ms”にセットする(S235)。本実施形態では、「点灯管理タイマ」の値を規定時間にセットして更新(カウントダウン)することにより、ウェイト時間を計測している。
【0131】
次に、「点灯管理タイマ」の値が“0”であるか否か、即ち、ウェイト時間が規定時間に達したか否かを判別する(S236)。この判別結果が“NO”の場合、即ち、ウェイト時間が規定時間に達していない場合には、続いて、処理(S242)に移る。
【0132】
一方、タイマを判別する処理(S236)の判別結果が“YES”の場合、即ち、ウェイト時間が規定時間に達した場合には、続いて、「点灯管理カウンタ」の値を「点灯パターン番号」として読み出し、「ランプ演出テーブル」(図10)を参照して、点灯パターンが最終であるか否かを判別する(S237)。
【0133】
点灯パターンを判別する処理(S237)の判別結果が“NO”の場合、即ち、点灯パターンが最終でない場合には、続いて、「点灯管理カウンタ」の値を“1”加算した値に更新する(S238)。
【0134】
一方、点灯パターンを判別する処理(S237)の判別結果が“YES”の場合、即ち、点灯パターンが最終である場合には、続いて、「点灯管理カウンタ」の値を所定値(例えば1)に設定する(S239)。これにより、点灯パターンのループ先が指定される。
【0135】
次に、「経過管理タイマ」の値を「リーチ状態」の経過時間として読み出し、「ランプ演出テーブル」(図11)を参照して、ウェイト時間を決定する(S240)。これにより、「リーチ状態」の経過時間に応じてウェイト時間が“500ms”から“350ms”、“200ms”に順次変更される。
【0136】
次に、処理(S240)において決定されたウェイト時間に基づいて、「点灯管理タイマ」の値を規定時間にセットする(S241)。
【0137】
次に、「点灯管理カウンタ」の値を「点灯パターン番号」として読み出し、「ランプ演出テーブル」(図10)を参照して、ポート170〜175の点灯態様を決定する(S242)。
【0138】
次に、処理(S242)において決定されたポート170〜175の点灯態様に基づいて、ランプ120、121の点灯動作を制御するための制御信号を生成する(S243)。この制御信号は、ワークRAM223に格納され、後述する「制御信号出力処理」(S223)においてランプ制御部226に出力される。
【0139】
そして、「経過管理タイマ」および「点灯管理タイマ」の値を更新し(S244)、「遊技状態演出処理」に戻る。
【0140】
「遊技状態演出処理」では、次に、「制御信号出力処理」を実行し(S223)、「遊技状態演出処理」を終了する。
【0141】
「制御信号出力処理」(S223)では、処理(S243)において生成され、ワークRAM223に格納された制御信号をランプ制御部226に出力する。これにより、ランプ120、121の点灯動作が制御され、ポート170〜175が点灯する。
【0142】
なお、本実施形態では、ランプ120、121を用いて「リーチ状態」を演出する点灯演出動作について説明したが、他の遊技状態、例えば、「特別遊技状態」、「通常遊技状態」、「確変状態」、「時短状態」などにおいても同様に、上述した点灯演出動作を行うことができる。
【0143】
以上説明したように、本実施形態では、遊技状態の経過時間に応じてウェイト時間を変更するので、点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる。また、新たな機器を追加することなく、複数の異なる遊技状態を演出することができる。
【0144】
また、本実施形態では、「ランプ演出テーブル」に基づいてポート160〜175の点灯動作を制御するので、「ランプ演出テーブル」を変更することによりポート160〜175の点灯態様を変更することができ、点灯演出動作を多様化することができる。
【0145】
また、本実施形態では、ランプ120、121が遊技領域103の周囲に配置されているので、遊技盤104の設計の自由度を低下させることなく、点灯演出動作を多様化することができる。
【0146】
また、本実施形態では、ポート160〜175の点灯領域が遊技領域103の周囲に沿って移動するので、ウェイト時間を変更することによりポート160〜175の点灯領域の移動速度を変更することができ、遊技状態の経過をわかりやすく演出することができる。
【0147】
また、本実施形態では、「リーチ状態」の経過時間に応じてウェイト時間を変更するので、「リーチ状態」における点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる。また、他の遊技状態、例えば、「特別遊技状態」、「通常遊技状態」、「確変状態」、「時短状態」などにおいても同様に、点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる。
【0148】
図19は、本発明に係るシミュレーションゲームプログラムの一実施形態を示す図である。
【0149】
シミュレーションゲームプログラム300は、図19に示すように、パーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム機などのコンピュータ301に、複数の特別図柄を表示する図柄表示機能310と、特別図柄の表示態様に応じて点灯する点灯機能320と、遊技状態の経過時間を計測する経過時間計測機能330と、経過時間計測機能330の計測結果に基づいて点灯機能320の点灯時間を変更する点灯時間変更機能340とを実現するものである。
【0150】
そして、コンピュータ301は、シミュレーションゲームプログラム300に基づいて、上述した液晶表示装置130、始動入賞口140、大入賞口142等が設けられた遊技盤104、ポート160〜175によって構成されたランプ120、121などの画像を画像モニタ302に表示するとともに、上述したハンドル109の代わりにキーボードの特定キー、専用操作ボタンなどの操作スイッチ303が操作されることによって疑似遊技を実行するようになっている。
【0151】
以上説明したように、本実施形態では、パーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム機などのコンピュータ301において、上述したパチンコ遊技機100と同様に、遊技状態の経過時間に応じて点灯機能320の点灯時間を変更するので、点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる。また、新たな機能を追加することなく、複数の異なる遊技状態を演出することができる。
【0152】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる遊技機およびシミュレーションゲームプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の液晶表示装置の正面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄を示す図である。
【図5】(a)は、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の確変図柄を示す図であり、(b)は、通常図柄を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の液晶表示装置に表示される画像を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機のランプの正面図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の制御系の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の「大当り判定テーブル」を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の「ランプ演出テーブル」を示す図である。
【図11】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の「ランプ演出テーブル」を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の液晶表示装置に表示される画像を示す図である。
【図13】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の「メイン遊技制御処理」を示すフローチャートである。
【図14】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の「割込み処理」を示すフローチャートである。
【図15】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の「特別図柄制御処理」を示すフローチャートである。
【図16】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の「演出制御処理」を示すフローチャートである。
【図17】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の「遊技状態演出処理」を示すフローチャートである。
【図18】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の「点灯管理処理」を示すフローチャートである。
【図19】本発明の一実施形態に係るシミュレーションゲームプログラムを実現するシステムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
100 パチンコ遊技機(遊技機)
103 遊技領域
104 遊技盤
120、121 ランプ(点灯手段)
130 液晶表示装置(図柄表示手段)
160〜175 ポート(点灯部)
221 サブCPU(経過時間計測手段、点灯時間変更手段、点灯動作制御手段)
222 プログラムROM(設定データ記憶手段)
300 シミュレーションゲームプログラム
301 コンピュータ
310 図柄表示機能
320 点灯機能
330 経過時間計測機能
340 点灯時間変更機能
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機およびシミュレーションゲームプログラムに関し、詳しくは、ランプを用いて遊技状態を演出するようにした遊技機およびシミュレーションゲームプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ遊技機に代表される遊技機にあっては、複数の特別図柄を変動表示する液晶表示装置を備え、特別図柄が所定の停止態様を構成した場合に「大当り」となり、遊技者にとって有利な遊技状態である「特別遊技状態」に移行するようになされたものが普及している。
【0003】
また、このような従来の遊技機にあっては、「特別遊技状態」が終了した後に、次回の「大当り」が通常の確率よりも高い確率で発生する遊技状態である「確変状態」に移行するようになされたものがあり、この「確変状態」では、専用の確変ランプを点灯することにより「確変状態」に移行したことを遊技者に対して報知するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−11165号公報(第5頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の遊技機にあっては、「確変状態」が開始してから終了するまで確変ランプを一様に点灯するだけであるため、ランプを用いて遊技状態を演出する動作(以下、「点灯演出動作」という)が単調になり、遊技の興趣に欠けるという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、このような問題を解決するため、点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる遊技機およびシミュレーションゲームプログラムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る遊技機は、複数の特別図柄を表示する図柄表示手段を備え、前記特別図柄の表示態様に応じて点灯する点灯手段と、前記遊技状態の経過時間を計測する経過時間計測手段と、前記経過時間計測手段の計測結果に基づいて前記点灯手段の点灯時間を変更する点灯時間変更手段とを備えたことを特徴としている。
【0008】
この構成により、本発明に係る遊技機は、遊技状態の経過時間に応じて点灯手段の点灯時間を変更するので、点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる。また、新たな機器を追加することなく、複数の異なる遊技状態を演出することができる。
【0009】
また、本発明に係る遊技機は、前記特別図柄の表示態様に応じた前記点灯手段の点灯態様が設定された設定データを記憶する設定データ記憶手段と、前記設定データに基づいて前記点灯手段の点灯動作を制御する点灯動作制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0010】
この構成により、本発明に係る遊技機は、設定データに基づいて点灯手段の点灯動作を制御するので、設定データを変更することにより点灯手段の点灯態様を変更することができ、点灯演出動作を多様化することができる。
【0011】
また、本発明に係る遊技機は、遊技球による遊技が行われる遊技領域が形成された遊技盤を備え、前記点灯手段は、前記遊技領域の周囲に配置されたことを特徴としている。
【0012】
この構成により、本発明に係る遊技機は、点灯手段が遊技領域の周囲に配置されているので、遊技盤設計の自由度を低下させることなく、点灯演出動作を多様化することができる。
【0013】
なお、点灯手段は、遊技領域の周囲であればどこに配置されてもよいが、特に、遊技領域の上部の周辺に配置されることが好ましい。遊技領域の上部は、遊技球が打ち出される部分であり、遊技球の打ち出し位置を調整するために遊技者が注視する部分である。したがって、遊技領域の上部の周辺に配置された点灯手段は、遊技者の視界に入りやすく、遊技者は、視線を無理に移動することなく、点灯演出動作を楽しむことができる。
【0014】
また、本発明に係る遊技機は、前記点灯手段は、複数の点灯部によって構成され、前記点灯部の点灯領域が前記遊技領域の周囲に沿って移動することを特徴としている。
【0015】
この構成により、本発明に係る遊技機は、点灯部の点灯領域が遊技領域の周囲に沿って移動するので、点灯手段の点灯時間を変更することにより点灯部の点灯領域の移動速度を変更することができ、遊技状態の経過をわかりやすく演出することができる。
【0016】
また、本発明に係る遊技機は、前記遊技状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態に通常の確率よりも高い確率で移行する遊技状態である確変状態を含むことを特徴としている。
【0017】
この構成により、本発明に係る遊技機は、確変状態における点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる。
【0018】
また、本発明に係る遊技機は、前記遊技状態は、前記特別図柄の変動時間が短縮される遊技状態である時短状態を含むことを特徴としている。
【0019】
この構成により、本発明に係る遊技機は、時短状態における点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる。
【0020】
また、本発明に係る遊技機は、前記遊技状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態に移行する前段階の遊技状態であるリーチ状態を含むことを特徴としている。
【0021】
この構成により、本発明に係る遊技機は、リーチ状態における点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる。
【0022】
また、本発明に係るシミュレーションゲームプログラムは、コンピュータに、複数の特別図柄を表示する図柄表示機能と、前記特別図柄の表示態様に応じて点灯する点灯機能と、前記遊技状態の経過時間を計測する経過時間計測機能と、前記経過時間計測機能の計測結果に基づいて前記点灯機能の点灯時間を変更する点灯時間変更機能とを実現することを特徴としている。
【0023】
この構成により、本発明に係るシミュレーションゲームプログラムは、シミュレーションゲームプログラムをROMカートリッジ、CD−ROM、DVDなどの記憶媒体に記憶させて、あるいは、通信衛星、インターネットなどの電気通信回線を利用して配布することにより、パーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム機などのコンピュータにおいて、上述した遊技機と同様に、遊技状態の経過に応じて点灯機能の点灯時間を変更するので、点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる。また、新たな機能を追加することなく、複数の異なる遊技状態を演出することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
図1〜18は、本発明に係る遊技機の一実施形態を示す図であり、本発明に係る遊技機をパチンコ遊技機に適用した実施形態を示す図である。
【0026】
まず、本実施形態に係る遊技機の構成を説明する。
【0027】
遊技機としてのパチンコ遊技機100は、図1〜3に示すように、略長方形の枠体101と、枠体101の前面に取り付けられたフロントパネル102とを備えている。
【0028】
フロントパネル102の上部には、遊技球による遊技が行われる略円形の遊技領域103が形成された遊技盤104、遊技領域103を覆うガラス窓105を有する前面扉106が設けられている。前面扉106には、遊技状態に応じてBGM(Background Music)、効果音などの音声を出力するスピーカ110、111、遊技状態に応じて点灯するランプ120、121が設けられている。スピーカ110、111は、遊技領域103の上方に配置されている。ランプ120、121は、遊技領域103の周囲に配置され、遊技領域103を略円環状に取り囲むようになっている。ランプ120、121については、図7を参照して後に詳述する。
【0029】
一方、フロントパネル102の下部には、後述する払出装置251によって貸し球または賞球として払い出された遊技球(パチンコ球)を収容する上皿107、図示しない通路を介して上皿107から排出された遊技球を収容する下皿108、遊技者によって回動操作されるハンドル109が設けられている。上皿107および下皿108は、遊技領域103の下方に配置され、ハンドル109は、下皿108の右方に配置されている。上皿107に収容された遊技球は、図示しない通路を介して後述する発射装置252に供給され、ハンドル109の回動量に応じて遊技領域103に発射されるようになっている。
【0030】
遊技盤104には、遊技状態に応じて特別図柄、普通図柄、演出アニメーションなどの画像を表示する図柄表示手段としての液晶表示装置130が設けられている。液晶表示装置130は、遊技領域103の中央に配置されている。
【0031】
液晶表示装置130は、後述する始動入賞口140に遊技球が入賞した場合に、遊技状態に関与する図柄である複数の特別図柄を変動表示するようになっている。本実施形態では、特別図柄は、画面の左側に位置する左図柄、画面の中央に位置する中図柄、画面の右側に位置する右図柄によって構成されている。液晶表示装置130は、所定の変動時間が経過したときに、例えば、左図柄、右図柄、中図柄の順序で特別図柄を停止表示するようになっている。ここで、特別図柄を変動表示した後に停止表示する動作を「特別図柄ゲーム」と称する。
【0032】
本実施形態では、特別図柄としての左図柄、中図柄、右図柄は、それぞれ共通する図柄によって構成されており、図4に示すように、数字“一〜九”および文字“次”“郎”“長”からなる12種類の連続する図柄によって構成されている。また、各図柄には、表示制御用のコードナンバ“1〜12”が付されている。
【0033】
パチンコ遊技機100は、特別図柄が所定の停止態様を構成した場合に「大当り」となり、遊技者にとって有利な遊技状態である「特別遊技状態」に移行するようになっている。ここで、「大当り」となる停止態様(以下、「大当り停止態様」という)とは、左図柄、中図柄、右図柄が同一種類の特別図柄で停止した態様である。また、「大当り」とならない停止態様、即ち、「ハズレ」となる停止態様(以下、「ハズレ停止態様」という)とは、左図柄、中図柄、右図柄が2種類または3種類の特別図柄で停止した態様である。
【0034】
さらに、上述した「大当り」は、「大当り停止態様」を構成した特別図柄の種類に応じて、「確変大当り」と、「通常大当り」とに区別される。「確変大当り」は、図5(a)に示すように、コードナンバが“3”、“5”、“7”、“10”、“11”、“12”である6種類の特別図柄(以下、「確変図柄」という)の何れかによって「大当り停止態様」が構成された場合に発生するようになっている。そして、「確変大当り」が発生した場合には、「確変大当り」による「特別遊技状態」が終了した後の「通常遊技状態」において、次回の「大当り」が通常の確率よりも高い確率で発生する遊技状態(以下、「確変状態」という)に移行するようになっている。
【0035】
一方、「通常大当り」は、図5(b)に示すように、コードナンバが“1”、“2”、“4”、“6”、“8”、“9”である6種類の特別図柄(以下、「通常図柄」という)の何れかによって「大当り停止態様」が構成された場合に発生するようになっている。そして、「通常大当り」が発生した場合には、「通常大当り」による「特別遊技状態」が終了した後の「通常遊技状態」において、次回の「大当り」が通常の確率で発生するとともに、特別図柄の変動回数が所定回数(例えば100回転)に達するまで特別図柄の変動時間が短縮される遊技状態(以下、「時短状態」という)に移行するようになっている。
【0036】
また、パチンコ遊技機100は、特別図柄が「大当り停止態様」の前段階である変動態様を構成した場合に「リーチ状態」となり、最後に停止する特別図柄に応じて「特別遊技状態」に移行するか否かが決定するようになっている。ここで、「リーチ状態」となる変動態様(以下、「リーチ態様」という)とは、例えば、左図柄、右図柄が同一種類の特別図柄で停止して中図柄だけが変動している態様である。
【0037】
また、液晶表示装置130は、後述する通過ゲート144を遊技球が通過した場合に、遊技状態に関与する図柄である普通図柄を変動表示するようになっている。本実施形態では、普通図柄は、交互に表示される記号“○”および“×”からなる2種類の図柄によって構成されている。液晶表示装置130は、所定の変動時間が経過したときに、何れかの普通図柄を停止表示するようになっている。ここで、普通図柄を変動表示した後に停止表示する動作を「普通図柄ゲーム」と称する。
【0038】
また、液晶表示装置130は、遊技状態を演出する画像である演出アニメーションを表示するようになっている。本実施形態では、演出アニメーションは、図6に示すように、登場キャラクタである“森の石松”131および“泥棒”132、背景である“富士山”133および“街道”134などの画像によって構成されている。
【0039】
なお、本実施形態では、図柄表示手段は、液晶表示装置130によって構成されているが、このような装置に限らず、CRT(陰極線管)、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネッセンスなどによって構成してもよい。また、上述した電気的表示装置に限らず、図柄が描かれた回転リールまたは回転ベルト、図柄を模した造形物が設けられた可動部材などを用いた機械的表示装置によって構成してもよい。
【0040】
上述したランプ120、121は、液晶表示装置130に表示される特別図柄の表示態様に応じて点灯するようになっている。本実施形態において、特別図柄の表示態様は、「大当り停止態様」、「ハズレ停止態様」などの停止態様、および停止態様に至る過程の変動態様を含むものであり、後述するように、特別図柄が「大当り停止態様」を構成するか否か、「リーチ態様」を構成するか否かを判定するとともに、その判定結果に応じて特別図柄の変動パターンを選択することによって決定されるものである。
【0041】
ランプ120、121は、図7に示すように、所定の組み合わせで点灯する複数の点灯部としてのポート160〜175によって構成されている。各ポート160〜175は、複数のLEDからなり、各ポート160〜175に含まれるLEDは、1つの制御信号に基づいて1つの点灯態様を構成するように、即ち、同時に点灯または消灯するようになっている。なお、図7では、丸印を付した箇所に1つのLEDが配置され、点線で囲んだ複数のLEDによって各ポート160〜175が構成されている。
【0042】
ランプ120、121は、ポート160〜175の点灯態様により遊技状態を演出するようになっている。ポート160〜175の点灯態様については、図10〜12を参照して後に詳述する。なお、ランプ120、121は、本発明における点灯手段を構成している。
【0043】
また、遊技盤104には、「スタートチャッカー」と呼ばれる始動入賞口140が設けられている。始動入賞口140は、液晶表示装置130の下方に配置されている。
【0044】
普通電動役物141は、1対の可動片を駆動して始動入賞口140の入口幅を拡縮するチューリップ式の変動入賞装置であり、始動入賞口140の入口幅を遊技球1個が通過する程度にする「縮状態」と、始動入賞口140の入口幅を第1の状態よりも大きくする「拡状態」とに変換可能に設けられている。普通電動役物141は、普通図柄“○”が停止表示された場合に、所定時間だけ「拡状態」に変換されるようになっている。そして、始動入賞口140に遊技球が入賞した場合には、上述したように特別図柄が変動表示されるとともに、後述する払出装置251によって所定個数(例えば5個)の遊技球が賞球として払い出されるようになっている。
【0045】
また、遊技盤104には、「アタッカー」と呼ばれる大入賞口142が設けられている。大入賞口142は、普通電動役物141の下方に配置されている。
【0046】
大入賞装置143は、開閉板を駆動して大入賞口142を開閉する扉式の変動入賞装置であり、大入賞口142を閉鎖する「閉状態」と、大入賞口142を開放する「開状態」とに変換可能に設けられている。大入賞装置143は、特別図柄が「大当り停止態様」を構成した場合に、所定回数(例えば15回)だけ「開状態」に変換され得るようになっている。そして、大入賞口142に遊技球が入賞した場合には、後述する払出装置251によって所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出されるようになっている。
【0047】
上述した「特別遊技状態」とは、大入賞装置143が所定回数(例えば15回)まで「開状態」に変換され得る遊技(以下、「特別遊技」という)が進行される状態であり、また、上述した「通常遊技状態」とは、大入賞装置143が「閉状態」に変換された遊技状態である。
【0048】
「特別遊技状態」では、大入賞装置143が「開状態」に変換されている時間(以下、「開放時間」という)が規定時間(例えば30秒)に達するか、大入賞口142に入賞した遊技球が規定個数(例えば10個)に達するまでを1回として大入賞口142を開放する動作(以下、「開放動作」という)を最大15回まで繰り返すようになっている。ここで、1回目の「開放動作」を「第1ラウンド」と称し、同様に、2回目以降の「開放動作」を「第2ラウンド」、「第3ラウンド」、「第4ラウンド」・・・「第15ラウンド」と称する。
【0049】
また、「特別遊技状態」では、各ラウンド間において大入賞口142を閉鎖するようになっており、1回のラウンドを終了した後に次回のラウンドを継続するためには、大入賞口142の特定領域に設けられたV入賞口に遊技球が入賞する「V入賞」という所定の条件を満たす必要がある。V入賞口は、例えば、大入賞口142の中央に設けられている。
【0050】
また、遊技盤104には、遊技球が通過する通過ゲート144が設けられている。通過ゲート144は、液晶表示装置130の左方に配置されている。遊技球が過ゲート144を通過した場合には、上述したように普通図柄が変動表示されるようになっている。
【0051】
また、遊技盤104には、遊技球が入賞する複数の一般入賞口145が設けられている。一般入賞口145は、大入賞装置143の左右上方に配置されている。遊技球が一般入賞口145に入賞した場合には、後述する払出装置251によって所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されるようになっている。
【0052】
また、遊技盤104には、遊技球の発射通路を形成するガイドレール146、遊技球の流下方向を変化させる1対の風車147および図示しない多数の遊技釘、遊技球を回収する回収口148が設けられている。ガイドレール146は、遊技領域103の左側に配置され、風車147は、液晶表示装置130の左右上方に配置され、回収口148は、大入賞装置143の下方に配置されている。
【0053】
後述する発射装置252によって発射された遊技球は、ガイドレール146に沿って上昇し、遊技領域103に発射されるようになっている。また、遊技領域103に発射された遊技球は、風車147、遊技釘などに当たりながら遊技領域103を流下するようになっている。そして、上述した入賞口140、142、145の何れにも入賞しなかった遊技球は、アウト球として回収口148から回収されるようになっている。
【0054】
また、遊技盤104には、遊技状態に応じて点灯するランプ122、123、特別図柄を変動表示し得る回数を4つのLED(Light Emitting Diode)の点灯態様によって表示する特別図柄記憶用LED125、普通図柄を変動表示し得る回数を4つのLEDの点灯態様によって表示する普通図柄記憶用LED126が設けられている。ランプ122、123は、大入賞口142の近傍に配置され、特別図柄記憶用LED125は、液晶表示装置130の上方に配置され、普通図柄記憶用LED126は、液晶表示装置130の右方に配置されている。
【0055】
ここで、パチンコ遊技機100の制御系の構成を説明する。
【0056】
パチンコ遊技機100は、図8に示すように、装置全体の主たる動作(以下、「遊技動作」という)を制御する主制御回路210と、液晶表示装置130、スピーカ110、111およびランプ120〜123の動作(以下、「演出動作」という)を制御する副制御回路220と、貸し球または賞球として遊技球を払い出す払出装置251および遊技領域103に遊技球を発射する発射装置252の動作を制御する払出発射制御回路250とを備えている。
【0057】
主制御回路210には、各種検知センサとして、始動入賞口140に入賞した遊技球を検知する始動入賞球センサ240、大入賞口142に入賞した遊技球を検知する大入賞球センサ241、大入賞口142に設けられたV入賞口に入賞した遊技球を検知するV入賞球センサ242、通過ゲート144を通過した遊技球を検知する通過球センサ243、一般入賞口145に入賞した遊技球を検知する一般入賞球センサ244、ハンドル109の回動量を検知するハンドルセンサ245などが接続されている。各検知センサ240〜245は、主制御回路210に検知信号を出力するようになっている。
【0058】
また、主制御回路210には、各種装置として、始動入賞口140の入口幅を拡縮する普通電動役物141、大入賞口142を開閉する大入賞装置143などが接続されている。主制御回路210は、各装置の動作を制御するようになっている。
【0059】
主制御回路210は、演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)(以下、「メインCPU」という)211と、読み出し専用のメモリであるROM(Read Only Memory)(以下、「メインROM」という)212と、読み出しおよび書き込み可能なメモリであるRAM(Random Access Memory)(以下、「メインRAM」という)213とを含んで構成されており、これらは1つの回路基板上に配置されている。
【0060】
メインROM212には、遊技動作を制御するための「遊技制御処理」を定義する遊技制御プログラム、「遊技制御処理」を実行する際に参照される設定データなどが記憶されている。この設定データには、「遊技制御処理」において各種判定を行うための判定テーブルが含まれている。
【0061】
本実施形態では、各種判定テーブルとして、特別図柄が「大当り停止態様」を構成するか否か、即ち、「大当り」か否かを判定するための「大当り判定テーブル」、特別図柄が「リーチ態様」を構成するか否か、即ち、「リーチ有り」か否かを判定するための「リーチ判定テーブル」、停止態様を構成する特別図柄を決定するための「停止図柄決定テーブル」、特別図柄の変動パターンを選択するための「変動パターン選択テーブル」などが設けられている。
【0062】
例えば、「大当り判定テーブル」は、図9に示すように、後述する「大当り判定用乱数値」と「大当り」との対応関係を設定するものであり、上述した「通常遊技状態」においては、「大当り判定用乱数値」が“7”であれば「大当り」ととなり、その他の何れかであれば「ハズレ」となるように設定されている。また、上述した「確変状態」においては、「大当り判定用乱数値」が“7”、“57”、“117”、“217”、“297”の何れかであれば「大当り」となり、その他の何れかであれば「ハズレ」となるように設定されている。
【0063】
メインCPU211は、メインROM212に記憶された遊技制御プログラムおよび設定データに基づいて、後述する「遊技制御処理」を実行するようになっており、各検知センサ240〜245からの検知信号に応じて制御信号(以下、「コマンド」という)を生成し、副制御回路220、払出発射制御回路250、普通電動役物141、大入賞装置143などの所定の出力先に出力するようになっている。
【0064】
メインCPU211には、各種タイマとして、始動入賞口140の開放時間を管理するための「始動入賞口タイマ」、大入賞口142の開放時間を管理するための「大入賞口タイマ」などが設けられている。
【0065】
また、メインCPU211には、各種乱数カウンタとして、「大当り判定用乱数カウンタ」、「リーチ判定用乱数カウンタ」、「停止図柄決定用乱数カウンタ」、「変動パターン選択用乱数カウンタ」などが設けられている。各乱数カウンタは、所定の数値範囲において定期的に更新されるものであり、例えば、「大当り判定用乱数カウンタ」の数値範囲は、“0〜315”に設定されている。
【0066】
メインCPU211は、始動入賞口140に遊技球が入賞したときに、始動入賞球センサ240からの検知信号に応じて、各乱数カウンタの値を「大当り判定用乱数値」、「リーチ判定用乱数値」、「停止図柄決定用乱数値」および「変動パターン選択用乱数値」として読み出すようになっている。また、「大当り判定テーブル」、「リーチ判定テーブル」、「停止図柄決定テーブル」および「変動パターン選択テーブル」を参照して各乱数値の判定を行うようになっている。そして、各乱数値の判定結果に基づいて、演出動作を制御するためのコマンド(以下、「演出制御コマンド」という)を生成し、副制御回路220に出力するようになっている。
【0067】
なお、上述した演出動作には、液晶表示装置130に画像を表示する動作である「画像表示動作」、スピーカ110、111から音声を出力する動作である「音声出力動作」、ランプ120〜123を点灯する動作である「点灯動作」が含まれている。
【0068】
メインRAM213は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)によって構成され、メインCPU211が「遊技制御処理」を実行する際のワークエリアとして各種データを一時的に格納するようになっている。
【0069】
また、主制御回路210は、電源投入時にリセット信号を発生する初期リセット回路214と、後述する「割込み処理」を実行するためのリセット信号を定期的(例えば3ms毎)に発生するリセット用クロックパルス発生回路215と、入出力インタフェースであるシリアル通信用IC(Integrated Circuit)216とを備えている。
【0070】
副制御回路220は、主制御回路210と同様に、演算処理装置であるCPU(以下、「サブCPU」という)221と、読み出し専用のメモリであるROM(以下、「プログラムROM」という)222と、読み出しおよび書き込み可能なメモリであるRAM(以下、「ワークRAM」という)223とを含んで構成されており、これらは、主制御回路210とは別に、1つの回路基板上に配置されている。
【0071】
プログラムROM222には、演出動作を制御するための「演出制御処理」を定義する演出制御プログラム、「演出制御処理」を実行する際に参照される設定データなどが記憶されている。この設定データには、「演出制御処理」において各種演出を行うための演出テーブルが含まれている。なお、プログラムROM222は、本発明における設定データ記憶手段を構成している。
【0072】
本実施形態では、各種演出テーブルとして、液晶表示装置130の画像表示パターンを設定する「画像演出テーブル」、スピーカ110、111の音声出力パターンを設定する「音声演出テーブル」、ランプ120〜123の点灯パターンを設定する「ランプ演出テーブル」などが設けられている。
【0073】
「ランプ演出テーブル」には、特別図柄の表示態様に応じたポート160〜175の点灯態様が設定されており、例えば、図10に示すように、「リーチ状態」におけるポート170〜175の点灯態様が設定されている。なお、「ランプ演出テーブル」に付された丸印は、ポート170〜175が点灯していることを示し、空白は、ポート170〜175が消灯していることを示している。
【0074】
「リーチ状態」におけるポート170〜175の点灯態様は、点灯パターン1〜4の順に変化するようになっており、具体的には、ポート170、175、ポート171、174、ポート172、173を順次点灯した後に順次消灯することによって、ポート170〜175の点灯領域が遊技領域103の周囲に沿って上方向に移動するようになっている。
【0075】
また、「ランプ演出テーブル」には、遊技状態の経過時間とポート160〜175の点灯時間との対応関係が設定されており、例えば、図11に示すように、「リーチ状態」の経過時間とポート170〜175の点灯時間(以下、「ウェイト時間」という)との対応関係が設定されている。
【0076】
「リーチ状態」におけるポート170〜175の点灯態様は、所定のウェイト時間が経過するまで1つの点灯パターンを維持するようになっており、「リーチ状態」の経過時間に応じて、ウェイト時間を“500ms”から“350ms”、“200ms”に順次変更するようになっている。
【0077】
このとき、液晶表示装置130には、例えば、図12に示すように、“森の石松”131、“泥棒”132、“富士山”133、“街道”134などの演出アニメーションが表示されており、「リーチ状態」の経過時間に応じて演出アニメーションが順次変化するようになっている。
【0078】
なお、本実施形態では、「リーチ状態」の経過時間に応じてウェイト時間を変更しているが、他の遊技状態、例えば、「確変状態」、「時短状態」などにおいても同様に、遊技状態の経過時間に応じてウェイト時間を変更することができる。
【0079】
また、本実施形態では、ウェイト時間は、遊技状態の経過時間に応じて任意に変更することができ、例えば、“0〜65535ms”の範囲において変更することができる。
【0080】
サブCPU221は、プログラムROM222に記憶された演出制御プログラムおよび設定データに基づいて、後述する「演出制御処理」を実行するようになっており、主制御回路210からの演出制御コマンドに応じて制御信号を生成し、後述する画像制御部224、音声制御部225、ランプ制御部226などの所定の出力先に出力するようになっている。
【0081】
サブCPU221には、各種タイマとして、遊技状態の経過時間を管理するための「経過管理タイマ」、液晶表示装置130の画像表示時間を管理するための「画像管理タイマ」、スピーカ110、111の音声出力時間を管理するための「音声管理タイマ」、ランプ120〜123の点灯時間を管理するための「点灯管理タイマ」などが設けられている。
【0082】
また、サブCPU221には、各種カウンタとして、液晶表示装置130の画像表示動作を管理するための「画像管理カウンタ」、スピーカ110、111の音声出力動作を管理するための「音声管理カウンタ」、ランプ120〜123の点灯動作を管理するための「点灯管理カウンタ」などが設けられている。
【0083】
なお、サブCPU221は、本発明における経過時間計測手段を構成しており、「経過管理タイマ」により遊技状態の経過時間を計測するようになっている。
【0084】
また、サブCPU221は、本発明における点灯時間変更手段を構成しており、「経過管理タイマ」による計測結果に基づいてウェイト時間を変更するようになっている。
【0085】
また、サブCPU221は、本発明における点灯動作制御手段を構成しており、「ランプ演出テーブル」に基づいてポート160〜175の点灯動作を制御するようになっている。
【0086】
ワークRAM223は、DRAMによって構成され、サブCPU221が「演出制御処理」を実行する際のワークエリアとして各種データを一時的に格納するようになっている。
【0087】
また、副制御回路220は、液晶表示装置130の画像表示動作を制御する画像制御部224と、スピーカ110、111の音声出力動作を制御する音声制御部225と、ランプ120〜123の点灯動作を制御するランプ制御部226と、「演出制御処理」が異常なルーチンに入ったときにリセット信号を発生する初期リセット回路227とを備えている。
【0088】
画像制御部224は、画像データの構成要素であるドットデータを記憶する画像データROM230と、画像データROM230からドットデータを読み込み、サブCPU221からの制御信号に応じて所定の画像データを生成するVDP(Video Display Processor)231と、VDP231によって生成された画像データをRGB信号に変換して液晶表示装置130に出力するD/Aコンバータ232とを備えている。液晶表示装置130は、画像制御部224からのRGB信号に応じて画像を表示するようになっている。
【0089】
音声制御部225は、音声データを記憶する音声データROM234と、音声データROM234から音声データを読み込み、サブCPU221からの制御信号に応じて所定の音声信号を生成する音源IC235と、音源IC235によって生成された音声信号を増幅してスピーカ110、111に出力するアンプ236とを備えている。スピーカ110、111は、音声制御部225からの音声信号に応じて音声を出力するようになっている。
【0090】
ランプ制御部226は、ランプ120〜123の設定データを記憶する装飾データROM237と、装飾データROM237から設定データを読み込み、サブCPU221からの制御信号に応じて所定の点灯信号を生成し、ランプ120〜123に出力するドライブ回路238とを備えている。ランプ120〜123は、ランプ制御部226からの点灯信号に応じて各ポートに含まれるLEDを点灯するようになっている。
【0091】
次に、本実施形態に係る遊技機の動作を説明する。
【0092】
パチンコ遊技機100の動作は、以下に示すように、主制御回路210で実行される「遊技制御処理」および副制御回路220で実行される「演出制御処理」に基づいて制御される。
(遊技制御処理)
【0093】
まず、主制御回路210で実行される「遊技制御処理」について説明する。
【0094】
主制御回路210では、「遊技制御処理」として、「メイン遊技制御処理」が実行されるとともに、リセット用クロックパルス発生回路215からのリセット信号に応じて定期的(例えば3ms毎)に「割込み処理」が実行される。
【0095】
「メイン遊技制御処理」では、図13に示すように、メインCPU211は、まず、次回の「割込み処理」を実行可能にする「割込み許可処理」を実行し(S111)、次に、「特別図柄ゲーム」に関する遊技動作を制御する「特別図柄制御処理」を実行し(S112)、続いて、「普通図柄ゲーム」に関する遊技動作を制御する「普通図柄制御処理」を実行する(S113)。そして、「割込み許可処理」(S111)に戻って一連の処理を繰り返す。「特別図柄制御処理」(S112)については、図15を参照して後に詳述する。
【0096】
「割込み処理」では、図14に示すように、メインCPU211は、まず、各レジスタをメインRAM213に退避させる「レジスタ退避処理」を実行する(S121)。続いて、「大当り判定用乱数カウンタ」、「リーチ判定用乱数カウンタ」、「停止図柄決定用乱数カウンタ」および「変動パターン選択用乱数カウンタ」の値を更新する「乱数カウンタ更新処理」を実行する(S122)。
【0097】
「乱数カウンタ更新処理」(S122)では、各乱数カウンタの値が“1”加算された値に更新され、各乱数カウンタの値が所定の数値範囲の上限(例えば、「大当り判定用乱数カウンタ」であれば“315”)に達したときには、各乱数カウンタの値が“0”にリセットされる。
【0098】
次に、「始動入賞口タイマ」、「大入賞口タイマ」などの各種タイマを更新する「タイマ更新処理」を実行する(S123)。続いて、「入力信号処理」として、各検知センサ240〜245からの検知信号の有無を確認し、各検知信号に応じた処理を実行する(S124)。
【0099】
「入力信号処理」(S124)では、例えば、各入賞球センサ240、241、244からの検知信号に応じて、所定個数の遊技球を賞球として払い出すための「払出制御コマンド」を生成し、メインRAM213に格納する。
【0100】
また、「入力信号処理」(S124)では、始動入賞球センサ240からの検知信号に応じて、各乱数カウンタの値を「大当り判定用乱数値」、「リーチ判定用乱数値」、「停止図柄決定用乱数値」および「変動パターン選択用乱数値」として読み出し、これらの乱数値を「始動記憶」としてメインRAM213に格納する。
【0101】
次に、「異常管理処理」として、各装置からのエラー信号の有無を確認し、各エラー信号に応じた処理を実行する(S125)。続いて、メインRAM213に格納されたコマンドを、副制御回路220、払出発射制御回路250、普通電動役物141、大入賞装置143などの所定の出力先に出力する「コマンド出力処理」を実行する(S126)。
【0102】
「コマンド出力処理」(S126)では、例えば、メインRAM213に格納された払出制御コマンドを払出発射制御回路250に出力する。これにより、払出発射制御回路250が払出装置251の動作を制御し、払出装置251から所定個数の遊技球が賞球として払い出される。
【0103】
次に、メインRAM213に退避させた各レジスタを復帰させる「レジスタ復帰処理」を実行する(S127)。そして、次回の「割込み処理」を実行可能にする「割込み許可処理」を実行し(S128)、「割込み処理」を終了する。
【0104】
上述した「特別図柄制御処理」(S112)では、図15に示すように、メインCPU211は、まず、メインRAM213に始動記憶が格納されているか否かを判別する(S131)。この判別結果が“NO”の場合、即ち、始動記憶がない場合には、続いて、「デモ表示処理」を実行し(S132)、「メイン遊技制御処理」に戻る。
【0105】
「デモ表示処理」(S132)では、デモ画面を表示するための演出制御コマンドを生成し、メインRAM213に格納する。メインRAM213に格納された演出制御コマンドは、上述した「コマンド出力処理」(S126)において副制御回路220に出力される。これにより、液晶表示装置130の画像表示動作が制御され、液晶表示装置130に所定のデモ画面が表示される。ここで、デモ画面とは、パチンコ遊技機100の機種名などのデモンストレーション画像である。
【0106】
一方、始動記憶を判別する処理(S131)の判別結果が“YES”の場合、即ち、始動記憶がある場合には、続いて、「大当り判定テーブル」(図9)を参照し、メインRAM213に格納された「大当り判定用乱数値」に基づいて、「大当り」か否かを判定する(S133)。
【0107】
ここで、「大当り」を判定する処理(S133)の判定結果が“YES”の場合、即ち、「大当り」の場合には、続いて、「停止図柄決定テーブル」を参照し、メインRAM213に格納された「停止図柄決定用乱数値」に基づいて、「大当り停止態様」を構成する特別図柄を決定する(S134)。なお、特別図柄が「大当り停止態様」を構成する場合には、必然的に「リーチ態様」を構成するので、「大当り停止態様」は、「リーチ有り」になる。
【0108】
一方、「大当り」を判定する処理(S133)の判定結果が“NO”の場合、即ち、「ハズレ」の場合には、続いて、「リーチ判定テーブル」を参照し、メインRAM213に格納された「リーチ判定用乱数値」に基づいて、「リーチ有り」か否かを判定する(S135)。
【0109】
ここで、「リーチ有り」を判定する処理(S135)の判定結果が“YES”の場合、即ち、「リーチ有り」の場合には、続いて、「停止図柄決定テーブル」を参照し、メインRAM213に格納された「停止図柄決定用乱数値」に基づいて、「リーチ有り」の「ハズレ停止態様」を構成する特別図柄を決定する(S136)。
【0110】
一方、「リーチ有り」を判定する処理(S135)の判定結果が“NO”の場合、即ち、「リーチ無し」の場合には、続いて、「停止図柄決定テーブル」を参照し、メインRAM213に格納された「停止図柄決定用乱数値」に基づいて、「リーチ無し」の「ハズレ停止態様」を構成する特別図柄を決定する(S137)。
【0111】
このように、停止態様を構成する特別図柄が決定されると、続いて、各停止態様に応じた「変動パターン選択テーブル」を参照し、メインRAM213に格納された「変動パターン選択用乱数値」に基づいて、特別図柄の変動パターンを選択する(S138)。そして、「特別図柄ゲーム処理」を実行する(S139)。
【0112】
「特別図柄ゲーム処理」(S139)では、停止態様を構成する特別図柄およびその変動パターンに基づいて、特別図柄を変動表示するための演出制御コマンドを生成し、メインRAM213に格納する。メインRAM213に格納された演出制御コマンドは、上述した「コマンド出力処理」(S126)において副制御回路220に出力される。これにより、液晶表示装置130の画像表示動作、スピーカ110、111の音声出力動作およびランプ120〜123の点灯動作が制御され、所定の「特別図柄ゲーム」が進行される。
【0113】
次に、「大当り」を判定する処理(S133)の判定結果が「大当り」であったか否かを判別する(S140)。この判別結果が“NO”の場合、即ち、「ハズレ」であった場合には、「メイン遊技制御処理」に戻る。
【0114】
一方、「大当り」を判別する処理(S140)の判別結果が“YES”の場合、即ち、「大当り」であった場合には、続いて、「特別遊技処理」を実行し(S141)、「メイン遊技制御処理」に戻る。
【0115】
「特別遊技処理」(S141)では、大入賞口142を開閉するための「開閉制御コマンド」を生成し、メインRAM213に格納する。メインRAM213に格納された開閉制御コマンドは、上述した「コマンド出力処理」(S126)において大入賞装置143に出力される。これにより、大入賞装置143の動作が制御され、所定の「特別遊技」が進行される。
【0116】
また、「特別遊技処理」(S141)では、「特別遊技」の進行に応じた演出動作を行うための演出制御コマンドを生成し、メインRAM213に格納する。メインRAM213に格納された演出制御コマンドは、上述した「コマンド出力処理」(S126)において副制御回路220に出力される。これにより、液晶表示装置130の画像表示動作、スピーカ110、111の音声出力動作およびランプ120〜123の点灯動作が「特別遊技」の進行に応じて制御される。
(演出制御処理)
【0117】
次に、副制御回路220で実行される「演出制御処理」について説明する。
【0118】
「演出制御処理」では、図16に示すように、サブCPU221は、液晶表示装置130の画像表示動作を制御する「画像制御処理」、スピーカ110、111の音声出力動作を制御する「音声制御処理」およびランプ120〜123の点灯動作を制御する「ランプ制御処理」を統括的に実行し(S211)、「演出制御処理」を終了する。
【0119】
「画像制御処理」では、主制御回路210からの演出制御コマンドに応じて、液晶表示装置130の画像表示動作を制御するための制御信号を生成し、画像制御部224に出力する。これにより、液晶表示装置130の画像表示動作が制御され、液晶表示装置130に画像が表示される。
【0120】
また、「音声制御処理」では、主制御回路210からの演出制御コマンドに応じて、スピーカ110、111の音声出力動作を制御するための制御信号を生成し、音声制御部225に出力する。これにより、スピーカ110、111の音声出力動作が制御され、スピーカ110、111から音声が出力される。
【0121】
また、「ランプ制御処理」では、主制御回路210からの演出制御コマンドに応じて、ランプ120〜123の点灯動作を制御するための制御信号を生成し、ランプ制御部226に出力する。これにより、ランプ120〜123の点灯動作が制御され、各ポート160〜175が点灯する。
(遊技状態演出処理)
【0122】
次に、ランプ120、121を用いて遊技状態を演出する「遊技状態演出処理」について説明する。なお、「遊技状態演出処理」は、上述した「ランプ制御処理」(S211)によって達成される処理であり、所定のリセット信号に応じて定期的(例えば3ms毎)に実行されるようになっている。
【0123】
「遊技状態演出処理」では、図17に示すように、サブCPU221は、まず、主制御回路210からの変動パターンコマンドに基づいて、「リーチ状態」であるか否かを判別する(S221)。変動パターンコマンドは、特別図柄の変動パターンを示す演出制御コマンドである。
【0124】
リーチ状態を判別する処理(S221)の判別結果が“NO”の場合、即ち、「リーチ状態」でない場合には、「遊技状態演出処理」を終了する。
【0125】
一方、リーチ状態を判別する処理(S221)の判別結果が“YES”の場合、即ち、「リーチ状態」である場合には、続いて、「点灯管理処理」を実行する(S222)。
【0126】
「点灯管理処理」(S222)では、図18に示すように、まず、「リーチ状態」が開始時であるか進行中であるかを判別する(S231)。この判別結果が“NO”の場合、即ち、「リーチ状態」が進行中である場合には、続いて、処理(S236)に移る。
【0127】
一方、リーチ開始を判別する処理(S231)の判別結果が“YES”の場合、即ち、「リーチ状態」が開始時である場合には、続いて、「経過管理タイマ」の値を規定時間“0s”にセットする(S232)。本実施形態では、「経過管理タイマ」の値を規定時間にセットして更新(カウントアップ)することにより、「リーチ状態」の経過時間を計測している。
【0128】
次に、「点灯管理カウンタ」の値を初期値(例えば1)に設定する(S233)。これにより、点灯パターンが初期化される。
【0129】
次に、「経過管理タイマ」の値を「リーチ状態」の経過時間として読み出し、「ランプ演出テーブル」(図11)を参照して、ウェイト時間を決定する(S234)。このとき、「リーチ状態」の経過時間は、“0s”であるため、ウェイト時間は、“500ms”になる。
【0130】
次に、処理(S234)において決定されたウェイト時間に基づいて、「点灯管理タイマ」の値を規定時間“500ms”にセットする(S235)。本実施形態では、「点灯管理タイマ」の値を規定時間にセットして更新(カウントダウン)することにより、ウェイト時間を計測している。
【0131】
次に、「点灯管理タイマ」の値が“0”であるか否か、即ち、ウェイト時間が規定時間に達したか否かを判別する(S236)。この判別結果が“NO”の場合、即ち、ウェイト時間が規定時間に達していない場合には、続いて、処理(S242)に移る。
【0132】
一方、タイマを判別する処理(S236)の判別結果が“YES”の場合、即ち、ウェイト時間が規定時間に達した場合には、続いて、「点灯管理カウンタ」の値を「点灯パターン番号」として読み出し、「ランプ演出テーブル」(図10)を参照して、点灯パターンが最終であるか否かを判別する(S237)。
【0133】
点灯パターンを判別する処理(S237)の判別結果が“NO”の場合、即ち、点灯パターンが最終でない場合には、続いて、「点灯管理カウンタ」の値を“1”加算した値に更新する(S238)。
【0134】
一方、点灯パターンを判別する処理(S237)の判別結果が“YES”の場合、即ち、点灯パターンが最終である場合には、続いて、「点灯管理カウンタ」の値を所定値(例えば1)に設定する(S239)。これにより、点灯パターンのループ先が指定される。
【0135】
次に、「経過管理タイマ」の値を「リーチ状態」の経過時間として読み出し、「ランプ演出テーブル」(図11)を参照して、ウェイト時間を決定する(S240)。これにより、「リーチ状態」の経過時間に応じてウェイト時間が“500ms”から“350ms”、“200ms”に順次変更される。
【0136】
次に、処理(S240)において決定されたウェイト時間に基づいて、「点灯管理タイマ」の値を規定時間にセットする(S241)。
【0137】
次に、「点灯管理カウンタ」の値を「点灯パターン番号」として読み出し、「ランプ演出テーブル」(図10)を参照して、ポート170〜175の点灯態様を決定する(S242)。
【0138】
次に、処理(S242)において決定されたポート170〜175の点灯態様に基づいて、ランプ120、121の点灯動作を制御するための制御信号を生成する(S243)。この制御信号は、ワークRAM223に格納され、後述する「制御信号出力処理」(S223)においてランプ制御部226に出力される。
【0139】
そして、「経過管理タイマ」および「点灯管理タイマ」の値を更新し(S244)、「遊技状態演出処理」に戻る。
【0140】
「遊技状態演出処理」では、次に、「制御信号出力処理」を実行し(S223)、「遊技状態演出処理」を終了する。
【0141】
「制御信号出力処理」(S223)では、処理(S243)において生成され、ワークRAM223に格納された制御信号をランプ制御部226に出力する。これにより、ランプ120、121の点灯動作が制御され、ポート170〜175が点灯する。
【0142】
なお、本実施形態では、ランプ120、121を用いて「リーチ状態」を演出する点灯演出動作について説明したが、他の遊技状態、例えば、「特別遊技状態」、「通常遊技状態」、「確変状態」、「時短状態」などにおいても同様に、上述した点灯演出動作を行うことができる。
【0143】
以上説明したように、本実施形態では、遊技状態の経過時間に応じてウェイト時間を変更するので、点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる。また、新たな機器を追加することなく、複数の異なる遊技状態を演出することができる。
【0144】
また、本実施形態では、「ランプ演出テーブル」に基づいてポート160〜175の点灯動作を制御するので、「ランプ演出テーブル」を変更することによりポート160〜175の点灯態様を変更することができ、点灯演出動作を多様化することができる。
【0145】
また、本実施形態では、ランプ120、121が遊技領域103の周囲に配置されているので、遊技盤104の設計の自由度を低下させることなく、点灯演出動作を多様化することができる。
【0146】
また、本実施形態では、ポート160〜175の点灯領域が遊技領域103の周囲に沿って移動するので、ウェイト時間を変更することによりポート160〜175の点灯領域の移動速度を変更することができ、遊技状態の経過をわかりやすく演出することができる。
【0147】
また、本実施形態では、「リーチ状態」の経過時間に応じてウェイト時間を変更するので、「リーチ状態」における点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる。また、他の遊技状態、例えば、「特別遊技状態」、「通常遊技状態」、「確変状態」、「時短状態」などにおいても同様に、点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる。
【0148】
図19は、本発明に係るシミュレーションゲームプログラムの一実施形態を示す図である。
【0149】
シミュレーションゲームプログラム300は、図19に示すように、パーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム機などのコンピュータ301に、複数の特別図柄を表示する図柄表示機能310と、特別図柄の表示態様に応じて点灯する点灯機能320と、遊技状態の経過時間を計測する経過時間計測機能330と、経過時間計測機能330の計測結果に基づいて点灯機能320の点灯時間を変更する点灯時間変更機能340とを実現するものである。
【0150】
そして、コンピュータ301は、シミュレーションゲームプログラム300に基づいて、上述した液晶表示装置130、始動入賞口140、大入賞口142等が設けられた遊技盤104、ポート160〜175によって構成されたランプ120、121などの画像を画像モニタ302に表示するとともに、上述したハンドル109の代わりにキーボードの特定キー、専用操作ボタンなどの操作スイッチ303が操作されることによって疑似遊技を実行するようになっている。
【0151】
以上説明したように、本実施形態では、パーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム機などのコンピュータ301において、上述したパチンコ遊技機100と同様に、遊技状態の経過時間に応じて点灯機能320の点灯時間を変更するので、点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる。また、新たな機能を追加することなく、複数の異なる遊技状態を演出することができる。
【0152】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、点灯演出動作を多様化することができ、遊技の興趣を高めることができる遊技機およびシミュレーションゲームプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の液晶表示装置の正面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄を示す図である。
【図5】(a)は、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の確変図柄を示す図であり、(b)は、通常図柄を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の液晶表示装置に表示される画像を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機のランプの正面図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の制御系の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の「大当り判定テーブル」を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の「ランプ演出テーブル」を示す図である。
【図11】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の「ランプ演出テーブル」を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の液晶表示装置に表示される画像を示す図である。
【図13】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の「メイン遊技制御処理」を示すフローチャートである。
【図14】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の「割込み処理」を示すフローチャートである。
【図15】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の「特別図柄制御処理」を示すフローチャートである。
【図16】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の「演出制御処理」を示すフローチャートである。
【図17】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の「遊技状態演出処理」を示すフローチャートである。
【図18】本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の「点灯管理処理」を示すフローチャートである。
【図19】本発明の一実施形態に係るシミュレーションゲームプログラムを実現するシステムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
100 パチンコ遊技機(遊技機)
103 遊技領域
104 遊技盤
120、121 ランプ(点灯手段)
130 液晶表示装置(図柄表示手段)
160〜175 ポート(点灯部)
221 サブCPU(経過時間計測手段、点灯時間変更手段、点灯動作制御手段)
222 プログラムROM(設定データ記憶手段)
300 シミュレーションゲームプログラム
301 コンピュータ
310 図柄表示機能
320 点灯機能
330 経過時間計測機能
340 点灯時間変更機能
Claims (8)
- 複数の特別図柄を表示する図柄表示手段を備え、
前記特別図柄の表示態様に応じて点灯する点灯手段と、
遊技状態の経過時間を計測する経過時間計測手段と、
前記経過時間計測手段の計測結果に基づいて前記点灯手段の点灯時間を変更する点灯時間変更手段とを備えたことを特徴とする遊技機。 - 前記特別図柄の表示態様に応じた前記点灯手段の点灯態様が設定された設定データを記憶する設定データ記憶手段と、
前記設定データに基づいて前記点灯手段の点灯動作を制御する点灯動作制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 遊技球による遊技が行われる遊技領域が形成された遊技盤を備え、
前記点灯手段は、前記遊技領域の周囲に配置されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。 - 前記点灯手段は、複数の点灯部によって構成され、前記点灯部の点灯領域が前記遊技領域の周囲に沿って移動することを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
- 前記遊技状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態に通常の確率よりも高い確率で移行する遊技状態である確変状態を含むことを特徴とする請求項1から請求項4までの何れかに記載の遊技機。
- 前記遊技状態は、前記特別図柄の変動時間が短縮される遊技状態である時短状態を含むことを特徴とする請求項1から請求項5までの何れかに記載の遊技機。
- 前記遊技状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態に移行する前段階の遊技状態であるリーチ状態を含むことを特徴とする請求項1から請求項6までの何れかに記載の遊技機。
- コンピュータに、複数の特別図柄を表示する図柄表示機能と、前記特別図柄の表示態様に応じて点灯する点灯機能と、前記遊技状態の経過時間を計測する経過時間計測機能と、前記経過時間計測機能の計測結果に基づいて前記点灯機能の点灯時間を変更する点灯時間変更機能とを実現することを特徴とするシミュレーションゲームプログラム。
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- 2002-11-19 JP JP2002335396A patent/JP2004166905A/ja active Pending
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