JP2004166879A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】配当表などを表示するパネル部を機種毎に制作しているので歩留まりが悪い。
【解決手段】上部表示パネルを電気的表示装置にて構成し、表示内容を変更できるように構成する。パネル表示部は、保護カバーである透明アクリル板と、電気的表示装置としての液晶表示装置と、バックライトとして冷陰極管を備える。表示内容としては、例えば、配当表を表示させたり、キャラクターを表示させたりする。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、種々の図柄を変動表示する変動表示手段と、その変動表示を制御し、その結果によって遊技者に利益を付与する機能を備えた、スロットマシン、パチンコ遊技機などに代表される図柄組み合わせ遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からこの類の遊技機の代表的なものとしてスロットマシンがあげられる。スロットマシンは、外周上に複数の図柄を配置した回転リールを複数備え、回転しているそれぞれのリールが停止したときの図柄組み合わせが所定の停止状態、例えば、同じ図柄が一直線に揃った場合などに入賞となり、コインや景品などを払い出すような構成となっている。一般的にこの入賞を獲得するためには種々の偶然性が加味されていることが多く、遊技者の技量では遊技の結果を完全にはコントロールできない、「偶然性」の要素を持たせていることが大きな特徴となっている。
【0003】
この「偶然性」を実現するために、従来から様々な手法が取られているが、最近ではマイクロコンピュータを用いて、ソフトウェアによる入賞抽選を実行した後、その抽選結果に従ってリールの停止制御を行う「前段判定」と呼ばれる制御方式を採用するスロットマシンが主流となっている。例えば特許文献1に記載されているスロットマシンは、いわゆるパチスロ遊技機と呼ばれる停止ボタン付スロットマシンに関するもので、遊技者のスタートレバー操作に基づいて乱数をサンプリングする乱数サンプリング手段と、入賞役の大きさによって「大ヒット」、「中ヒット」、「小ヒット」の各乱数範囲に区画された入賞確率テーブルとを備え、サンプリングされた乱数値が入賞確率テーブルの当選区画に含まれた場合にその入賞役の当選と判定し、当該入賞役のヒット(当選)フラグを成立させるものである。これらの当選フラグには、例えば、有効化された入賞ライン上に所定の図柄(例えば「ベル」図柄や「チェリー」図柄など)が揃うことで10枚程度のコイン払出を得られる「小役」と呼ばれる入賞役の当選フラグや、所定の図柄(例えば「7」図柄や「BAR」図柄など)が揃うことで発生し、一定のゲーム回数、通常の遊技状態より入賞が発生しやすい状態となり、100〜400枚程度の大量のコイン払出が得られる「ボーナス役」と呼ばれる入賞役の当選フラグなどがある。
【0004】
当選フラグが成立した状態は、一般的に「内部当選」と呼ばれている状態であり、該当入賞役が入賞ライン上に揃うことが許可されただけで、まだ実際には入賞は発生していない。入賞を発生させるためには、回転中の入賞図柄を入賞ライン上に停止できるタイミング(通常は4コマ以内)で操作すること、いわゆる「目押し」が必要であり、この操作タイミングが悪いと、内部当選しているにも関わらず入賞が発生しない、いわゆる「取りこぼし」が発生することになる。
【0005】
この取りこぼしは、大局的にいえば目押しの失敗と言えるが、その原因にはいくつかパターンがあり、第1に、狙うべき図柄は決まっているのだが、変動している図柄を認識できず、適当に停止操作を行って失敗するパターンと、第2に、今回のゲームに内部当選した可能性のある入賞役が複数存在し、果たしてどの図柄を狙って停止操作すればいいのかを特定できず、適当に停止操作を行って失敗するパターンが存在する。
【0006】
前者は目押し技術に習熟すればある程度の精度向上が期待できるが、後者は目に見えない内部当選状態を把握する必要があるので、いくら目押しに熟練した遊技者であっても目押しの精度向上は望めないのである。
【0007】
逆を言うと内部当選役の報知さえ行えば、通常の遊技状態であっても大量のコインが獲得できるボーナス遊技のような遊技状態を実現することが可能であるとも言え、このようなパチスロ特有の遊技性を利用し、所定の条件を満たした場合に、所定の期間、内部当選したこと、更にはその内部当選役の種別まで報知することで取りこぼしを減少させ、何も報知を行わない通常遊技と比較して大量のコイン払出を実現した、俗に言う「アシストタイム(AT)」と呼ばれる機能を搭載した遊技機が存在する。これは、後述する「遊技状態」の区別でいくと「一般遊技中」に属するものであるが、実際のコイン払出はボーナス遊技に匹敵するような仕様にすることも可能である。
【0008】
同様に、「内部当選状態」を「入賞」させるサポートを行うか行わないかにより、コイン払出に大小を設けるような機能として「スーパータイム(ST)」と呼ばれるものがある。これは回転中のリールが遊技者の停止ボタン操作によって停止制御される際に、停止操作された図柄位置から何コマ滑らせて停止させるかを決定する「停止テーブル」を複数用意し、入賞役が内部当選する度に使用する停止テーブルを乱数抽選で決定して、その停止テーブルに設定された停止操作順序通りに停止操作を行わないと、たとえ目押しのタイミングが有効化された入賞ライン上に停止できるタイミングで操作されたとしても入賞を発生させないような停止制御を行うような構成とし、その選択された停止テーブルの種別を「報知する」状態と、「報知しない」状態を設けることで、前述の「AT機能」同様、ボーナス遊技に匹敵する大量のコイン払出を実現したものである。
【0009】
例えば停止ボタンが、左リール停止用、中リール停止用、右リール停止用と3個ある場合、その操作順序別に「左停止、中停止、右停止」、「左停止、右停止、中停止」、「右停止、左停止、中停止」、「中停止、右停止、左停止」、「中停止、左停止、右停止」の6種類用意し、乱数抽選で決定された停止テーブルの操作順序通りに操作しないと、入賞が発生しないように構成する。
【0010】
実際の遊技では、上述のような一般遊技と比較して入賞発生確率が向上する特別遊技状態と、特別遊技状態が発生していない一般遊技状態が、そのときの遊技状況によって切り替えられながら実行されるが、いずれにせよ、実際遊技者にコインが払い出されるのは、入賞ライン上に入賞図柄が一定の組み合わせで停止表示されることが必要である。一般的な遊技機では、配当枚数が異なる複数の入賞態様を備えており、例えば、小役である「チェリー」入賞役や「ベル」入賞役、ボーナス入賞役である「ビッグボーナス」入賞役などが存在する。
【0011】
それぞれの入賞役には予め配当枚数が設定されており、遊技者に視認可能なように、配当表として表示パネル部に表示されている(例えば、特許文献2参照。)。表示パネル部は、透明アクリル板に、入賞図柄や配当枚数が描かれた透過性セルシートが重ね合わせて構成され、遊技機内部側から蛍光灯などの光によって絵柄が照明されている。一般的なスロットマシンでは、上記のような表示パネル部を複数備えており、具体的には、中央に表示窓部を備え、遊技者が遊技機内部に設けられているリールを視認可能なリール表示パネル部、リール表示パネル部の上部に設けられ、リール表示パネル部よりも相対的に面積の小さいパネルで構成される上部パネル部、リール表示パネル部の下方に設けられ、そのパチスロ遊技機のシンボルとなるキャラクタや機種名が描かれることが多い下部パネル部を備えている。
【0012】
一般的なパチスロ遊技機では、生産効率やコストの観点から、筐体や前面ドアは共通した部材が使用されているが、これらの表示パネル部は、その機種の企画内容に沿った図柄が描かれ、それぞれの遊技機を他の遊技機と差別化する役割を果たしている。
【0013】
【特許文献1】
特公平3−72313号公報
【特許文献2】
特開平6−261972号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
当然、これらの複数の表示パネル部は、機種毎に異なった図柄で描かれており、例えば、製品が売れ残ってしまった場合などは、筐体や前面ドア本体のように他の製品への使い回しが出来なくなり、表示パネル部が不良在庫となってしまう問題があった。また、製品組み立ての際に、どうしても前面ドアに表示パネル部ユニットを取り付ける工程が必要となり、製造工程が増加してしまうという問題があった。
【0015】
本発明の目的は、製品毎に異なる表示パネル部を製造することからくる不良在庫の問題を解決し、また、これまで必要であった表示パネル部の組み立て工程の削減を目的とし、コストパフォーマンスに優れた遊技機を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の遊技機は、複数の図柄を変動表示する変動表示手段と、入賞役の抽選を実行する抽選手段と、該抽選結果に基づいて前記変動表示を停止制御する停止制御手段とを備えた遊技機において、前記変動表示装置の上方に電気的画像表示装置を設けたことを特徴とする。
【0017】
本発明では、リール表示パネル部の上方に設けられる上部パネル表示部を電気的表示装置にて構成し、種々の遊技情報、例えば、配当表の表示やキャラクタの図柄、タイトルロゴなどを表示する。電気的表示装置としては、液晶表示ディスプレイやCRTディスプレイ、エレクトロルミネッセンス、プラズマディスプレイなどが用いられる。
【0018】
以上のような構成によれば、表示パネル部を物理的なアクリル板と図柄セルシートを用いることにより生じる不良在庫の問題や、組み立て工程の増加といった問題を防止でき、コストパフォーマンスに優れた遊技機を提供することができる。
【0019】
更に本発明の第2の態様では、前記変動表示手段の前方に透過性電気的表示装置を設けたことを特徴とする。
【0020】
リール表示パネル部は、一般的に、筐体内部に設けられている回転リールを視認できるように表示パネル部中央を透明なガラス板又はアクリル板で構成することが多く、本発明では、演出効果を向上させるため、回転リールの前方に透明液晶表示装置を設けている。この液晶表示装置には、遊技状況の変化に合わせて様々な画像が表示される。
【0021】
以上のような構成によれば、従来固定的であったリール表示パネル部の表示図柄が、必要に応じて種々の図柄を表示制御可能となり、また、電気的表示装置に透過性液晶表示装置を使用しているので、リール図柄の視認性をも確保したリール表示パネル部が提供できる。
【0022】
更に本発明の第3の態様では、所定の条件に基づいて、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技制御手段とを備え、前記透過性電気的表示装置は、所定の条件に基づいて前記特別遊技状態中に遮蔽制御が実行されることを特徴とする。
【0023】
透過性液晶表示装置は、遊技者に有利な特別遊技状態中に制御された場合に、リールの変動制御と連動した効果的な演出制御が可能となる。例えば、特別遊技の内容が、遊技者に有利な停止順序を報知するST遊技であった場合、停止操作するべきリールのみ透過制御を実行し、その他のリールは遮蔽制御を実行するといった演出方法が考えられる。
【0024】
以上のような構成によれば、ST遊技中の停止操作を行う際に、停止順序が表示される画像表示装置から、リールへの視線の移動なしにST遊技を消化することが可能となり、遊技者の疲労度が軽減する。また遊技状況により、瞬時に透過/遮蔽の切り替えが可能となり、また遮蔽領域をソフト的に制御することが可能となるので、より細やかな演出制御が可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の遊技機の一実施例である停止ボタン付スロットマシン、いわゆるパチスロ遊技機の外観図である。パチスロ遊技機1は、合板製の箱形キャビネット2に前面ドア3を開閉自在に取り付けている。前面ドア3の上部にはボーナス遊技が発生した場合やエラーが発生した場合などにそれぞれ異なった表示形態で発光点滅する遊技状態表示ランプ4と、遊技中の効果音やエラー音などを出力するスピーカ5L、5Rと、各入賞役の払出枚数や簡単な遊技説明が表示される上部表示パネル部6が備えられている。上部表示パネル部6の内部には液晶表示装置が設けられており、ROMに記憶されている入賞役の配当枚数データ等に基づいて各種データが表示される。前面ドア3の中央部には略垂直面のリール表示パネル部7が設けられている。
【0026】
リール表示パネル部7の左下には、1−BETスイッチ8、2−BETスイッチ9、MAXBETスイッチ10が設けられている。1−BETスイッチ8は、コインがクレジットされていることを条件に、1回の押下操作により1枚のコインがゲームに賭けられ、2−BETスイッチ9は1回の押下操作により2枚のコインがゲームに賭けられ、MAXBETスイッチ10は1回押下操作で、1回のゲームに賭けることのできる最大枚数である3枚のコインがゲームに賭けられる。これらのBETスイッチを操作することで、所定の入賞ラインが有効化される。またリール表示パネル部7の右下には、コインを投入するコイン投入口11が備えられている。
【0027】
前面ドア3の中央部左側には遊技者がゲームで獲得したコインをクレジットするか払出を受けるかを押しボタンの操作で切り替えられるC/P(クレジット/ペイアウト)スイッチ12が設けられている。このC/Pスイッチ12の切り替えにより、前面ドア3下部のコイン払出口17に払い出され、払い出されたコインはコイン受皿16に溜められる。C/Pスイッチ12の右側にはスタートレバー13が所定の角度範囲で回動自在に設けられている。スタートレバー13が遊技者により操作されたとき、リール表示パネル部7の内側に設けられているリールが回転を開始する。
【0028】
前面ドア3の中央部には、回転中の複数のリールをそれぞれ停止させる停止操作部14が設けられており、停止手段を構成している。停止操作部14は、左停止ボタン15L、中停止ボタン15C、右停止ボタン15Rが備えられており、これらの停止ボタン15L、15C、15Lを停止させる順番は遊技者が任意に決定できる。一般にすべてのリールが回転しているときに行われる停止操作を「第1停止操作」、次に行われる停止操作を「第2停止操作」、最後に行われる停止操作を「第3停止操作」という。また本実施例において、第1停止操作として左停止ボタン15Lを操作することを「順押し」といい、第1停止操作として中停止ボタン15Cを操作することを「中押し」といい、第1停止操作として右停止ボタン15Rを操作することを「逆押し」という。
【0029】
また、3個の停止ボタンを備えた遊技機の場合、その停止操作順序は全部で6種類であるので、それぞれ、第1停止操作として左停止ボタン15Lを操作し、第2停止操作として中停止ボタン15Cを操作し、第3停止操作として右停止ボタン15Rを操作することを「左中右押し」といい、第1停止操作として中停止ボタン15Cを操作し、第2停止操作として左停止ボタン15Lを操作し、第3停止操作として右停止ボタン15Rを操作することを「中左右押し」といい、第1停止操作として中停止ボタン15Cを操作し、第2停止操作として右停止ボタン15Rを操作し、第3停止操作として左停止ボタン15Lを操作することを「中右左押し」といい、第1停止操作として左停止ボタン15Lを操作し、第2停止操作として右停止ボタン15Rを操作し、第3停止操作として中停止ボタン15Cを操作することを「左右中押し」といい、第1停止操作として右停止ボタン15Rを操作し、第2停止操作として左停止ボタン15Lを操作し、第3停止操作として中停止ボタン15Cを操作することを「右左中押し」といい、第1停止操作として右停止ボタン15Rを操作し、第2停止操作として中停止ボタン15Cを操作し、第3停止操作として左停止ボタン15Lを操作することを「右中左押し」という。
【0030】
停止操作部の下方には、パチスロ遊技機1のタイトルや、登場するキャラクタなどの画像が表示される下部表示パネル部18が設けられている。下部表示パネル部18の内部には、液晶表示装置が設けられており、後述する副制御回路に記憶されている画像データに基づいて様々な画像が演出制御される。
【0031】
図2は、パチスロ遊技機1における前面ドア3の断面図である。前面ドア3には、上から上部表示パネル部6、リール表示パネル部7、下部表示パネル部18の3つの表示パネル部を備えており、タイトルロゴやキャラクタ、遊技状況に応じた演出が表示される。リール表示パネル部7は、プレイヤーが触れた座標位置を検出するタッチパネル28、及び保護カバーである透明アクリル板19の内面側に、透明フィルム材に種々の絵柄が印刷された絵柄シート20と、ITOなどの透明液晶表示装置から構成されるリール部液晶表示装置21と、同じく液晶フィルムなどから構成される電子シャッター22が積層されている。リール表示パネル部7内面側上部、及び下部には、リール部液晶表示装置のバックライト、及びリール24上の図柄を照らし出す照明装置の役割を果たす冷陰極管23が設けられている。個々の表示要素の作用としては、絵柄シート20に描かれる図柄は、パチスロ遊技機1の演出制御状態に左右されず、常に遊技者に視認される。リール部液晶表示装置21は、大当たり演出や、各種予告演出などの画像演出の表示領域である。電子シャッター22は、電圧の印加状態により、所定の領域について透過/遮蔽の切り替え、即ち、リール表示パネル部7を通じて、リール24の図柄を視認できる状態と視認できない状態を切り替えることで、リール部液晶表示装置21で実行される演出を、通常表示(電子シャッター22でリール24が遮蔽されて演出表示のみ視認可能な状態)と、半透明表示(演出表示を透かして背後のリール図柄が視認可能)に切り替えることが可能である。
【0032】
リール表示パネル部7の上方には、上部表示パネル部6が設けられている。上部表示パネル部6は、保護カバーである透明アクリル板19の内面側に、上部液晶表示装置26と、バックライト光源となる冷陰極管23、冷陰極管23からの光を液晶表示装置全面に拡大させる導光板25から構成されている。
【0033】
リール表示パネル部7の下方には、下部表示パネル部18が設けられている。下部表示パネル部18は、保護カバーである透明アクリル板19の内面側に、下部液晶表示装置27と、バックライト光源となる冷陰極管23、冷陰極管からの光を液晶表示装置全面に拡大させる導光板25から構成されている。
【0034】
図3は図1に示したパチスロ遊技機1の動作を実現するための回路ブロック図の一例である。本実施例の遊技制御手段は、大きく2つの制御回路で構成され、メイン制御回路101は、各種の検知手段からの入力信号に基づき電気的に接続された各種の周辺装置を制御し、サブ制御回路201はメイン制御回路101から送信される遊技情報や、リール表示パネル部7に設けられたタッチパネル28からの操作入力に基づいて各種液晶表示装置に表示される演出画像やスピーカ5L、5Rから発生する効果音などを制御する。
【0035】
メイン制御回路101は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ102を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ102は、遊技プログラムやデータが予め記憶されているROM104と、ROM104の遊技プログラムに従って制御動作を行うCPU103と、制御処理に必要な作業領域を提供するRAM105を含んでいる。
【0036】
CPU103には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路106及び分周器107と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器108と、後述するスタートレバー13からの信号に基づいて乱数をサンプリングするサンプリング回路109が接続されている。尚、乱数サンプリングの手段として、マイクロコンピュータ102において、ソフトウェア処理によって乱数サンプリングを行ってもよい。その場合、乱数発生器108及びサンプリング回路109は省略可能である。
【0037】
マイクロコンピュータ102のROM104には、パチスロ遊技機の各種動作を制御するための制御プログラムの他、後述する確率抽選処理において、スタートレバー13の操作に基づいて取得された乱数値の当否判定に用いられる入賞確率テーブル、停止ボタン15L、15C、15Rの操作に応じてリール24L、24C、24Rの停止位置を決定する停止テーブル、サブ制御回路201への各種遊技情報コマンドなどが記憶されている。
【0038】
また各種の周辺装置(アクチュエータ)は、I/Oポート110を介してCPU103に接続されている。
【0039】
モータ駆動回路111は、CPU103からの駆動信号に応じて、リール24L、24C、24Rを回転駆動する各々のステッピングモータ112L、112C、112Rを駆動制御する。また、モータ駆動回路111はCPU103からの停止制御信号に応じてステッピングモータ112L、112C、112Rを停止制御する。
【0040】
ホッパー駆動回路113は、CPU103からの払出命令に基づき、コインの払出装置であるホッパー114を駆動制御する。
【0041】
7セグ駆動回路122は、7セグメントLEDで構成される各種表示部(ボーナス中情報表示部33、クレジット表示部34、払出表示部35)を駆動制御する。
【0042】
ランプ駆動回路116はランプで構成される各種表示部(REPLAYランプ30、WAITランプ31、WINランプ32、STARTランプ36)を点灯制御する。
【0043】
尚、他にも演出表示手段として、リール部液晶表示装置21や電子シャッター、リールバックライトなどがあるが、これらはサブ制御回路201にて駆動制御される。
【0044】
マイクロコンピュータ102が各駆動回路に対し制御信号を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートレバー13、1−BETスイッチ8、2−BETスイッチ9、MAXBETスイッチ10、C/Pスイッチ12、投入コインセンサ117、リール停止信号回路118、リールインデックス検出回路115、払出検知回路119などがある。これらも、I/Oポート110を介してCPU103に接続されている。
【0045】
スタートレバー13は、遊技者のスタート操作を検知する。投入コインセンサ117は、コイン投入口11から投入されたコインについて、異形コインなどを選別するセレクターを通過したコインを検知する。リール停止信号回路118は、各停止ボタン15L、15C、15Rが操作されたことを検知して停止信号を発生する。リールインデックス検出回路115は、ステッピングモータ内にある回転基準位置検知スイッチからの信号を受けて、図柄位置リセット信号をCPU103に供給する。払出検知回路119はホッパー114内部にあるコイン検出部120からの信号を受け、払出枚数信号をCPU103に供給する。
【0046】
次に、これらの各駆動回路が一連のゲームの流れの中でどのように制御されるかを説明する。まずパチスロ遊技機1の電源スイッチがオンになったときから、乱数発生器108は、一定の数値範囲に属する乱数を生成している。遊技者のコイン投入を投入コインセンサ117が検知するか、コインがクレジットされていれば1−BETスイッチ8、2−BETスイッチ9、MAXBETスイッチ10の賭操作により、リール部液晶表示装置21に賭け枚数に合わせた有効ラインを表示する。賭操作は、図7に示す拡大図にあるように、1ベット操作によりセンターラインL1が有効な入賞ライン(以下有効ラインと略記する)となり、2ベット操作によりセンターラインL1に加えトップラインL2A、ボトムラインL2Bが有効ラインとなり、3ベット操作によりセンターラインL1、トップラインL2A、ボトムラインL2Bに加え、クロスダウンラインL3A、クロスアップラインL3Bが有効ラインとなる。
【0047】
次に、遊技者の遊技開始操作をスタートレバー13が検知したタイミングでサンプリング回路109により乱数値をサンプリングする。そしてサンプリングされた乱数値とROM104に記憶されている入賞確率テーブルとを照合し、当選であれば該当入賞役の当選フラグを立てる。このソフト的な抽選処理を「確率抽選処理」といい、詳細は後述する。
【0048】
そして各ステッピングモータ112L、112C、112Rに対しモータ駆動回路111を通じて駆動パルスを供給し、各リール24L、24C、24Rが回転を開始する。CPU103は供給される駆動パルスを監視し、RAM105に確保されている「パルスカウンタ」を更新する。そしてこのパルスカウンタの値を監視し、所定の値となった場合に図柄が1図柄(1コマとも言う)分移動したと判断して、RAM105に確保されている「図柄カウンタ」を1カウントアップする。
【0049】
例えば400パルスで1回転するステッピングモータであって、リール外周面上に21個の図柄が配置されているものであれば、約19パルスで図柄が1コマ移動するので、CPU103は、パルスカウンタの値が19パルスになった場合に図柄が1つ移動したと判断して、「図柄カウンタ」を1カウントアップする。
【0050】
一方、リール24L、24C、24Rにおいては、図柄の基準点が図7のセンターラインL1を通過する毎にインデックス検知信号を発生され、リールインデックス検出回路115を介してリセットパルスがCPU103に入力される。リセットパルスの入力を検知したCPU103はRAM105でカウントアップされている図柄カウンタをクリアし、ソフトウェア的に把握されている図柄位置と、実際に表示されている図柄位置との整合性が確保される。
【0051】
リール24L、24C、24Rが回転を開始して一定の時間が経過して定速回転状態となると、停止ボタン15L、15C、15Rの操作が有効化される。遊技者が停止操作を行うと、リール停止信号回路118を介してリール停止信号がCPU103に入力され、停止位置の選択などのソフト的な処理が行われた後、モータ駆動回路111を介してステッピングモータ112L、112C、112Rに停止パルスが供給され、リール24L、24C、24Rが停止制御される。
【0052】
リール24L、24C、24Rの停止制御を行うにあたり、CPU103はリール停止信号回路118から停止信号を受信したときにセンターラインL1上にある図柄のコードナンバーを停止操作位置としてRAM105の所定エリアに記憶し、停止操作位置とセンターラインL1上に停止表示すべき図柄とを関連付けた停止テーブルを参照する。そして、停止操作位置に対応する図柄停止位置をRAM105の所定エリアに記憶し、目的の図柄を停止表示するためにはあと何パルス(何コマ)供給させればよいのかを算出して、算出したパルス数を供給した後、停止制御を行う。
【0053】
リール24L、24C、24Rが全て停止した場合入賞検索を行う。入賞検索は、まず、ROM104に記憶されている図柄テーブルと、RAM105に記憶されている図柄停止位置を照合して、今回のゲームの停止態様がどのような状態かを把握する。図柄テーブルとは、リール24L、24C、24Rの外周面に描かれた図柄列と対応して構成され、基準位置からの図柄の順番を表すコードナンバーと、コードナンバーに対応して設けられた図柄コードを対応させたもので、ソフト的なリール帯の役割を果たす。次に、それぞれの有効ラインL1、L2A、L2B、L3A、L3Bについて、その停止態様とROM104に記憶されている入賞図柄組み合わせテーブルを照合して入賞の有無を判定する。入賞図柄組み合わせテーブルとは、入賞図柄の組み合わせと入賞した際の配当コイン枚数などが対応づけられたもので、遊技状態によって有効になる入賞図柄組み合わせや配当枚数を異ならせる場合など、この入賞図柄を切り替えて処理を行う。
【0054】
CPU103は、入賞検索で「入賞」と判定した場合、払出信号をホッパー駆動回路113に供給してホッパー114から所定個数のコイン払出を行う。その際、コイン検出部120は、ホッパー114から払い出されるコイン枚数を計数し、その計数値が所定の数に達した場合に、ホッパー駆動回路113に対する駆動信号を停止させ、コイン払出を停止させる。
【0055】
図4のブロック図は、サブ制御回路201の構成を表している。サブ制御回路201は、メイン制御回路101からの遊技情報や、タッチパネルからの入力信号に基づき、各液晶表示装置やスピーカ5L、5Rなど演出関係の周辺装置を制御する。
【0056】
このサブ制御回路201は、サブマイクロコンピュータ202を主たる構成要素とし、液晶表示装置を駆動制御する上部表示パネル部画像制御回路250、リール表示パネル部画像制御回路251、下部表示パネル部画像制御回路252、スピーカ5L、5Rの出音制御を行う音源IC230、増幅器としてのパワーアンプ231、及びリールバックランプ制御回路240、リール表示パネル部を遮蔽制御する電子シャッター制御回路270、で構成されている。これらの制御回路は、メイン制御回路101とは別の回路基板で構成されている。
【0057】
サブマイクロコンピュータ202は、サブCPU203、記憶手段としてのサブROM204、及びサブRAM205とを含んでいる。図5のサブ制御回路201には、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器、サンプリング回路を図示していないが、メイン制御回路と同様に備えている。サブROM204にはメイン制御回路101との通信シーケンスプログラムや、受信した遊技情報に基づいて各種演出を選択する演出選択テーブル、サウンドシーケンスプログラムなどを記憶している。サブRAM205は、これらの制御プログラムを実行するうえでの作業領域として利用される。
【0058】
サブCPU203は、メイン制御回路101から送信されたコマンドに基づいて、各種の演出制御回路にどのような演出を行わせるかを決定し、各演出制御回路に決定内容を送信する。
【0059】
リールバックランプ制御回路240は、入賞演出や当選フラグ予告などの演出表示制御に利用される。
【0060】
電子シャッター制御回路270は、リール部液晶表示装置21とリール24L、24C、24Rの間に配置されている電子シャッター22の透過/遮蔽制御を、電圧印加の有無でコントロールするもので、サブマイクロコンピュータ202の決定内容に基づいて必要な表示領域を遮蔽制御することで、リール部液晶表示装置21より内部側部分について、遊技者から視認できないよう指定された領域を遮蔽する。例えば、選択された停止テーブルに応じて適切な停止順序を報知する特別遊技であるST遊技中において、スタートレバー13の操作時に、第1停止操作リール部分のみ視認可能として、その他のリールを遮蔽する制御を行い、第1停止操作すべきリールはどのリールであるのかを、遊技者に的確に認識させる。
【0061】
画像制御回路は、それぞれの表示パネル部に備えられている液晶表示装置を制御する複数の制御回路、即ち上部表示パネル部画像制御回路250、リール表示パネル部画像制御回路251、下部表示パネル部画像制御回路252から構成される。図5に、画像制御回路のブロック図の一例としてリール表示パネル部画像制御回路251のブロック図を示す。リール表示パネル部画像制御回路251は、リール部液晶表示装置21に表示される画像を表示制御するものであり、画像制御CPU253、画像制御ROM254、画像制御RAM255、画像ROM257、ビデオRAM258及び画像制御IC256で構成される。画像制御CPU253は、サブマイクロコンピュータ202で決定されたパラメータを画像制御回路INポート259を通じて受信し、画像制御ROM254に記憶されている画像制御シーケンスプログラムに従ってリール部液晶表示装置21での表示内容を決定する。画像制御ROM254は、サブマイクロコンピュータ202から送信されてくる画像演出コマンドの受信シーケンスプログラム、画像制御IC256を制御する画像制御シーケンスプログラムなどが記憶されている。画像制御RAM255は、画像制御プログラムを実行するときの作業領域として利用される。
【0062】
画像制御IC256は、画像制御CPU253で決定された表示内容に応じた画像を、画像ROM257に記憶されているグラフィックデータを利用して形成し、一時的にビデオRAM258に記憶させ、適宜のタイミングで画像制御回路OUTポート260を介してリール部液晶表示装置21に出力することで表示演出を行う。
【0063】
図6は、パチスロ遊技機1の正面図について、特に上部表示パネル部6、リール表示パネル部7、下部表示パネル部18を示した図である。本実施例では、いずれの表示部においても電気的表示装置として液晶表示装置が設けられており、遊技状況に応じて様々な画像が表示される。リール表示パネル部7は、リール部液晶表示装置21及び電子シャッター22を通じてリール24L、24C、24R上の図柄が視認可能となっている。このように遊技者側からリール図柄を視認できるのは、リール部液晶表示装置21及び電子シャッター22が透明制御された場合であり、リール部液晶表示装置21に画像が表示されたときや、電子シャッター22が不透明(遮蔽)制御されたときなどは、リール図柄は視認不可能となる。
【0064】
下部表示パネル部18は、下部液晶表示装置27を備え、主に機種名や、遊技機のコンセプトにそった図柄が表示される。図中には、「DON−NAVI」という機種名が表示されている。これらの画像は、サブ制御回路201の下部表示パネル部画像制御回路252の画像ROMに記憶されている画像データに基づいて表示制御が行われる。よって、サブ制御回路201、もしくは下部表示パネル部画像制御回路252を機種毎に交換すれば、機種毎に下部表示パネルを制作する必要や、製造工程の中で新しい下部表示パネルを取り付ける必要もなく、簡易に様々な機種を製造することが可能となる。
【0065】
上部表示パネル部6は、上部液晶表示装置26を備え、主に配当表が表示される。本実施例では、一定の入力操作によって配当枚数を変更可能に構成されており、配当表の表示内容も変更されたパラメータに従って表示される。詳細は後述する。
【0066】
図8はリール24L、24C、24Rの拡大図である。リール24L、24C、24Rのリール帯40L、40C、40Rは半透明フィルム材で構成され、その表面上に「チェリー」図柄や「7」図柄などの各シンボルが光透過性有色インキで印刷されており、それらのシンボル以外の領域を遮光性インキでマスク処理をしている。リール帯40L、40C、40Rの背後にはランプハウジング41L、41C、41Rが設けられ、1つ1つのランプの発光が他の図柄領域に干渉しないようになっている。そしてランプハウジング41L、41C、41Rの各部屋の中にリールバックランプ42L、42C、42Rが内蔵されている。リールバックランプ制御回路240は、サブマイクロコンピュータ202で決定されたパラメータに基づいて、リールバックランプ42L、42C、42Rを点滅制御する。例えばコイン払出時に入賞ライン上の図柄のリールバックランプ42L、42C、42Rを点滅制御したり、内部当選役ごとに異なった点滅態様を用意しておき、それぞれの当選フラグが成立したときに演出表示することで、遊技者にどの入賞図柄を狙うべきかを示唆したりする。
【0067】
図9はリール帯40L、40C、40Rを平面に展開した図である。各リールとも21個のシンボルを備え、各図柄には1〜21のシンボルナンバーが付与され、図柄テーブルとしてROM104に記憶されている。図柄列24L’、24C’、24R’は、リール24L、24C、24Rの回転駆動に伴ってシンボルナンバーの順(下から上に)移動表示される。
【0068】
図10は、各遊技状態における入賞図柄組み合わせ(入賞役)に対する配当枚数を表す配当表を示す図である。
【0069】
ここで、内部当選と入賞、及び遊技状態について説明する。内部当選とは、前述の確率抽選処理において、サンプリングした乱数値と入賞確率テーブルとを照合した結果、当選と判定されて、該当入賞役の当選フラグが立てられた状態である。
【0070】
当選フラグは、原則すべての入賞役について存在するが、その特性によって、成立したゲームのみ有効であり、当選フラグを次回のゲームに持ち越さない小役と呼ばれる比較的払出枚数の少ない入賞役のものと、当選フラグが成立したゲームだけではなく、入賞が発生するまで持ち越され、ビッグボーナス(BB)やレギュラーボーナス(RB)と呼ばれる、入賞役の内部抽選確率が増加し、大量のコイン払出が得られるボーナス役と呼ばれる入賞役のものとに大別される。
【0071】
小役の例としては、例えば、左リールの有効ライン上に停止するだけで入賞となる「チェリー」入賞役や、有効ライン上に図柄が3個揃って停止すると入賞となる「ベル」入賞役や「スイカ」入賞役などがある。またボーナス入賞役として、レギュラーボーナスやビッグボーナスがある。レギュラーボーナス(RB)は、有効入賞ライン上に、例えば「BAR−BAR−BAR」が揃うことで発生し、まず入賞時に15枚の払出を行う。そして1枚がけのボーナスゲーム(JACゲーム又は役物遊技という)を、12回遊技するか、8回入賞が発生するまで行える。ビッグボーナス(BB)は有効ライン上に、例えば「赤7−赤7−赤7」が揃うことで発生し、まず入賞時に15枚の払出を行う。そしてBB中一般遊技と呼ばれる小役やRBの入賞確率が増加した遊技を最大30回遊技でき、その期間中にRBを最大3回遊技できる。一般遊技からのRB入賞は、例えば「BAR−BAR−BAR」が揃うことで発生するが、BB中の一般遊技からのRB入賞は、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」揃うことで発生する。リプレイ入賞役は、入賞すると投入したコインの枚数と同数のコインが自動投入されるので、次回のゲームではコインを投入せずに遊技を行うことができる。シングルボーナス(SB)は有効ライン上に、例えば「剣付き7−剣付き−剣付き7」が揃うことで発生し、まず入賞時に15枚の払出を行う。そしてJACゲームを1回行うことができる。このSBは「ボーナス」との名称が付いているが、当選フラグの持ち越しはせず、当選フラグが有効なのは小役と同様にその回のゲームのみである。
【0072】
次に遊技状態の説明をする。遊技状態は、ボーナス入賞役の当選フラグの有無で大きく3つの状態に区分され、未だボーナス役が内部当選すらしていない一般遊技状態、確率抽選処理において内部当選したが、未だボーナス入賞図柄が有効ライン上に揃わず入賞が発生していない状態であるボーナス内部当選状態(ボーナス内部当選中、ボーナス内部当たり中とも言う)、ボーナス内部当選中に有効ライン上にうまく入賞図柄を揃えられ、ボーナス遊技を遊技している状態であるボーナス遊技状態(ボーナス作動中とも言う)とに大別される。
【0073】
更にボーナス内部当選中は、そのボーナス種別によりBB内部当選中とRB内部当選中に区分される。また、ボーナス作動中もBB作動中とRB作動中に区分される。
【0074】
また、ボーナス入賞役以外にも、大量のコインを獲得できる遊技者にとって有利な遊技状態が存在する。
【0075】
例えば、「集中機」と呼ばれる、一般遊技中のSBの入賞確率テーブルについて、高確率テーブル(例えばSB内部当選確率1/2)と低確率テーブル(例えばSB内部当選確率1/20)とを用意し、低確率テーブル使用時には高確率テーブルに切り替える抽選を(一般的に「突入抽選」という)行い、逆に高確率テーブル使用時には低確率テーブルに切り替える抽選を(一般的に「パンク抽選」という)行い、高確率テーブル使用時にコインが漸増していくような特定状態が知られている。
【0076】
また、「AT(アシストタイム)機能」と呼ばれ、決して同時に入賞しえない入賞役を複数設定し(例えば「ベル−ベル−赤7」、「ベル−ベル−青7」、「ベル−ベル−白7」の入賞役を備え、右リールの「赤7」、「青7」、「白7」、それぞれの図柄の間隔を4コマ以上とる)、通常状態では内部当選役の種別を報知しないので、どの「7」を狙っていいのかがわからず、理論上、内部当選後1/3でしか入賞できないが、AT期間よばれる内部当選種別を報知する状態となると、狙うべき「7」図柄の種別がわかるので、目押しさえ正確に行えば、理論上、内部当選後100%で入賞が可能となり、コインが漸増していくような特定状態が知られている。
【0077】
また、「ST(スーパータイム)機能」と呼ばれ、1の内部当選役に対し、予め定められた停止順序を行わないと、仮に入賞役が内部当選し、かつ正確な目押し操作を行っても、入賞図柄が揃わない停止制御を行うものもある。例えば図11に示すように入賞役「ベル」について、停止順序テーブルを”NO.1”から”NO.6”まで6種類用意し、確率抽選処理においてベルが内部当選したときに、使用する停止テーブルを乱数抽選などで選択する。例えば今回のゲームでテーブル”NO.3”の停止テーブルが選択された場合、第1停止操作で中停止ボタン15C、第2停止操作で左停止ボタン15L、第3停止操作で右停止ボタン15Rを行うと入賞が発生する。それ以外の5種類の停止順序は、ベルが内部当選していても有効ライン上にベル図柄は揃わない停止制御が行われる。
【0078】
そして通常状態ではこの停止順序を報知ないので、理論上、内部当選後1/6でしか入賞できないが、ST期間と呼ばれる、選択された停止テーブルの種別を報知する、別の言い方をすれば停止順序すべき順番を報知する状態となると、理論上、内部当選後100%で入賞が可能となり、コインが漸増していくような特定状態が知られている。そして本実施例では入賞図柄が同一でも、遊技状態によって配当枚数を異ならせている。例えば、スイカ入賞役は一般遊技中及びボーナス内部当選中においては3枚の払出であるが、BB中一般遊技では15枚の払出である。また「リプレイ−リプレイ−リプレイ」は一般遊技中及びボーナス内部当選中はリプレイ入賞図柄であるが、BB中一般遊技ではRB入賞図柄となり、JACゲームにおいては15枚払出の役物入賞図柄となる。
【0079】
また本実施例では、ボーナス入賞役以外に、遊技者にとって有利な状況として前述の「ST」を採用し、一般遊技中に所定の条件を満たすとST遊技が作動する構成となっている。具体的には、SB入賞役又はベル入賞役に内部当選したとき、それぞれの入賞となる図柄の組み合わせを揃わせるために必要な停止順序の情報が遊技者に対して報知される。従って、この特定状態の期間中にSB入賞役又はベル入賞役が内部当選したとき、遊技者は報知されている停止順序に従い操作することで取りこぼしを発生することなく、確実に入賞を発生させることができる。本実施例では、図10の配当表を基本として、一定の入力操作により、同一入賞役に対する配当枚数を変更することが可能となっている。
【0080】
図12は、前述の確率抽選処理に用いられる入賞確率テーブルを示す図である。乱数値は”0〜16383”の範囲で抽出され、各入賞役に対して定められた当選範囲に属したとき、該当入賞役の内部当選となる。例えば、今回のゲームで抽出した乱数値が”10000”だった場合、ベル入賞役の当選範囲”2299”〜”11024”に属するのでベル入賞役の内部当選となる。また、今回のゲームで抽出した乱数値が”15000”だった場合、ハズレの範囲”13669〜16383”に属するので、いずれの入賞役も内部当選せず、ハズレとなる。
【0081】
図13は、メイン制御回路101からの遊技情報コマンド表を示した図である。本実施例では、入賞判定やコイン払出などの制御を司るメイン制御回路101と、リール部液晶表示装置21やスピーカ5L、5Rの制御を司るサブ制御回路201とが別基板で構成されており、サブ制御回路201にて処理される演出制御に、メイン制御回路で処理される入賞役の内部当選状態や、リールの停止状況についての遊技情報が必要となることから、両基板をストレートケーブルで接続し、必要な情報を逐次送信している。送信されるコマンドは、遊技者のスタートレバー13の操作時に送信される「スタートコマンド」、回転中のリール24L、24C、24Rを停止するために停止ボタン15L、15C、15Rが操作されたときに送信される「リール停止コマンド」、1回の遊技が全て終了したときに送信される「1遊技終了コマンド」、パチスロ遊技機1の電源立ち上げ時に、配当枚数の変更や内部当選確率の変更が可能となるパラメータ変更処理を実行させる「パラメータ変更要求コマンド」、キースイッチがオフされた場合に送信される「キースイッチオフコマンド」、各液晶表示装置に初期画像を表示させる「初期化コマンド」などが存在する。
【0082】
図14は、リール表示パネル部7を構成する各種部材を示す図である。図14(a)は、リール表示パネル部7の正面図である。リール表示パネル部7は、タッチパネル28が貼られた透明アクリル板であり、外部側からの物理的な衝撃を防御する役割を果たしている。図13(b)は絵柄シート20の正面図である。絵柄シート20は、透明フィルム材に半透明インクで絵柄を印刷したもので、本実施例では、シート左側に木の絵柄が印刷されている。図13(c)は、電子シャッター22の正面図である。電子シャッター22は液晶フィルムより構成され、電圧の印加状態により、透明/不透明の切り替えが実行される。また電子シャッター右側の各ランプ部と7セグメント表示部の表示領域は、電圧の印加状態の有無に関わらず透明状態が保持され、遊技者から常に視認可能な構成となっている。
【0083】
図15は、電子シャッター22が全領域について遮蔽状態(非印加状態)時のリール表示パネル部7の拡大図である。この表示状態は、例えばパチスロ遊技機1の電源が入っていないときの表示状態であり、リール24は電子シャッター22に隠れてしまい、遊技者からは視認できない状態となっているが、絵柄シートは、電子シャッター22より手前(遊技者側)に設けられているので、電子シャッター22の制御状態には影響を受けず、遊技者から視認可能となっている。また、リール表示パネル部右側の各種ランプ表示部及び7セグメント表示部は、電子シャッター22より筐体内部側に配置されているが、電子シャッター22の該当表示領域は常時透明状態であるので、遊技者から視認可能な状態となっている。
【0084】
図16は、特別遊技状態であるST遊技中の演出画面を示す図である。図16(a)は、ST遊技中の演出制御の一例として、今回の遊技でベルが内部当選して、図11の停止テーブルのNo.5が選択された場合に、第1停止操作前に表示されるリール表示パネル部7を示す図である。本実施例では、ST遊技中の演出制御について、停止操作するべき停止ボタンに対応するリールの表示領域のみ電子シャッター22を透過制御し、その他の表示領域を遮蔽制御することで、適切な停止操作を示唆する。停止テーブルNo.5は第1停止操作右停止ボタンなので、右リール24R以外の表示領域が遮蔽されて、回転中の右リール24Rのみが遊技者から視認可能となっており、遊技者に右停止ボタン15Rを停止操作すべきことを示唆している。ここで透過制御とは、背後のリール図柄が視認可能な状態に電子シャッター22を制御することであり、遊技者からリール図柄を視認可能な範囲であれば、完全な透明状態ではなく半透明状態であったり、また色が付いた状態であってもよい。同様に遮蔽状態についても、光を完全に通さない状態だけではなく、背後のリール図柄が視認できない程度であれば、ある程度の半透明状態も含まれる。
【0085】
図16(b)は、図16(a)の状態で、遊技者が右停止ボタン15Rを停止操作したときのリール表示パネル部7を示す図である。右停止ボタン第1停止は正当な停止操作なので、図16(a)において、回転中の右リール24R全体が視認されていた右リール24Rの表示領域について、内部当選役であるベルの図柄のみ視認可能として、その他の表示領域を遮蔽することで、正しい停止操作であったことを遊技者に報知している。また、図16(a)において遮蔽されていた左リール24Lの表示領域が透過状態となって、回転中の左リール24Lが視認可能な状態となっており、遊技者に左リール24Lを操作すべきことを示唆している。
【0086】
図16(c)は、図16(b)の状態で、遊技者が左停止ボタン24Lを操作したときのリール表示パネル部7を示す図である。左停止ボタン第2停止は正当な停止操作なので、図16(b)において、回転中の左リール24L全体が視認されていた左リール24Lの表示領域について、内部当選役であるベルの図柄のみ視認可能として、その他の表示領域を遮蔽することで、正しい停止操作であったことを遊技者に報知している。また図16(b)において遮蔽されていた中リール24Cの表示領域が透過状態となって、回転中の中リール24Cが視認可能な状態となっており、遊技者に残りの中リール24Cを操作すべきことを示唆している。
【0087】
図17(a)は、ST遊技中の停止操作を全て正しく行って入賞が発生したときのリール表示パネル部7を示す図である。図17(a)では、入賞役であるベル図柄の部分だけ電子シャッター部が透過制御され、リール24上のベル図柄が視認可能となっているとともに、リール部液晶表示装置21に「GET」との文字が表示されて、ベルが入賞したことを遊技者に報知している。
【0088】
図17(b)は、ST遊技中の停止操作を誤って行って、取りこぼしが発生したときのリール表示パネル部7を示す図である。例えば、図16(b)の状態において、正しくは左停止ボタン15Lを操作すべきところを、誤って中停止ボタン15Cを操作してしまった場合などに表示され、表示部中央に大きく「×」が表示され、遊技者に誤った停止操作であったことを報知している。
【0089】
図17(a)及び(b)において実行された演出制御は、一定時間表示された後、図16(c)に示されるように全ての遮蔽領域が透過制御され、1回の遊技における演出制御が終了する。
【0090】
図18は、リール24L、24C、24Rが全て停止した後に、所定の確率で発生する予告演出画面を示す図である。具体的な演出の流れとしては、まず、回転中のリール24L、24C、24Rが表示パネル7越しに表示され(図18(a))、その後、遊技者の停止操作により、全てのリールが停止する(図18(b))。全てのリールが停止した後に、電子シャッター22が遮蔽状態となり、図18(c)に示すように、表示されていたリール24L、24C、24Rが電子シャッターの背後に隠れた状態となる。
【0091】
次に、今回のゲームの内部当選役に基づいた予告演出を実行する。本実施例の予告演出は、リール部液晶表示装置21上で表示されるベル図柄の表示位置と、停止表示されたリール24L、24C、24Rのベル図柄の停止位置とがどの程度一致しているかにより、ボーナス入賞役成立の信頼度を表す内容となっている。図21(a)は、予告演出発生テーブルを示す図である。予告演出発生テーブルは、確率抽選処理において、BB、RB、スイカ、SBが内部当選した場合に、予告演出を実行させるか否かの抽選を実行する際に参照される。例えば今回のゲームでスイカが内部当選し、演出選択用乱数値が15の場合、演出発生となるが、演出選択用乱数値が同じ15であっても内部当選役がSBである場合には演出が発生しない。
【0092】
図21(b)は、演出種別選択テーブルを示す図である。演出種別選択テーブルは、予告演出発生テーブルにて、予告演出の発生が決定された場合に、その演出内容を決定する際に参照される。演出は、リール24L、24C、24Rにおけるベル図柄停止位置と、リール部液晶表示装置21におけるベル図柄停止位置をどれだけの精度で一致させるかにより区分され、一致しているほどボーナス入賞役が内部当選している確率が高い。例えば図中のベル表示個数が「全て」とは、両者の表示位置が全て一致していることを表し、「出現数−2」とは、両者の表示位置が最大2カ所不一致となることを表している。例えば、今回のゲームで内部当選役が「SB」、演出選択用乱数値が118であった場合、「出現数−4」の演出が選択される。ここで、リール24L、24C、24Rに停止表示されているベル図柄が、例えば2個しかないときなどは、全ての表示位置が不一致となるような演出態様が選択され、例えば5個表示されている場合は、4個の表示位置が不一致で表示され、1個の表示位置が一致して表示される。
【0093】
図19は予告演出態様の具体例を示す図である。図19(a)は、リール24L、24C、24Rが図18(b)の表示態様で停止しているときに、図20(b)の演出種別選択テーブルにおいて、「出現数−2」、「出現数−3」、「出現数−4」、「出現数−5」のいずれかが選択されたときに表示されるものであり、図18(b)のリール停止態様において、リール上においては中リール24C中段と右リール24R上段にベル図柄が表示されているにも関わらず、リール部液晶表示装置21では中リール下段と右リール中段にベル図柄が表示されており、両者の表示位置が一致していない信頼度の低い予告演出であることがわかる。
【0094】
図19(b)は、リール24L、24C、24Rが図18(b)の表示態様で停止しているときに、図21(b)の演出種別選択テーブルにおいて、「出現数−1」のいずれかが選択されたときに表示されるものであり、リール上においては中リール24C中段と右リール24R上段にベル図柄が表示されているときに、リール部液晶表示装置21では中リール中段と右リール中段にベル図柄が表示されており、右リール24Rは表示位置が不一致であるが、中リール24Cは表示位置が一致しているので信頼度の高い予告演出であることがわかる。
【0095】
図20は、BR発生及びBR継続回数抽選テーブルを示す図である。本実施例では、BRを発生させるか否か、及びBR継続回数を、所定の入賞役が内部当選した場合に一定の確率で抽選することにより決定する。テーブルでは、スイカ内部当選時に16/128の確率で、2枚チェリーの内部当選時に11/128で、ハズレ時の25/128でBRが発生する。
【0096】
図22は、ホール店員が、パチスロ遊技機1の出玉性能を変更・選択するためのサポートメニューを示す図である。サポートメニュー画面は、パチスロ遊技機1内部の電源ボックスに設けられているキースイッチ(図示せず)をオンにした状態で、パチスロ遊技機1の電源を立ち上げた際に表示される。サポートメニューは、3つのモードから構成されており、モード1は各入賞役の配当枚数の変更及び内部当選確率の変更を行うモードで、後述する出玉性能設定画面から任意の性能を選択する。モード2は、各入賞役の配当枚数の変更及びST遊技の発生確率について変更を行うモードである。モード3は、6段階の設定を行うモードである。各モードの選択は、各表示領域に触れることで実行され、設定を終了した場合には、「終了」を選択することで、通常遊技状態に復帰する。
【0097】
図22(b)は、モード1を選択した際に表示されるパスワード入力画面を示す図である。モード1は、パチスロ遊技機1の入賞役の内部当選確率と配当枚数を変更することにより出玉性能を変更するモードであるが、出玉性能の変化はパチンコホールの営業内容に直接関係してくることから、セキュリティーを高める必要があるため、設定画面に移行する際にパスワードの入力を要求する。パスワードの入力は、画面中央下部に表示されているタッチパネル28で構成されているアルファベット入力手段により、指定されたパスワードを入力する。パスワード入力後、アルファベット入力手段の「終了」コマンドを入力するとパスワードの照合が行われ、正しい入力であれば、設定画面に移行する。入力作業を終了したい場合には、「戻る」を選択することでサポートメニュー画面に復帰する。
【0098】
図23から図25は、出玉性能設定画面を示す図である。本実施例では複数の出玉性能設定画面を用意し、それぞれ入賞役に対する払出枚数と内部当選確率を異ならせた内容としている。図23は、パスワード入力画面にてパスワード入力後に表示される出玉性能設定画面Aを示す図である。設定画面Aは、スタンダードな出玉性能を設定可能である。画面左側に列挙されている各入賞役の入賞図柄組み合わせに対応して、一般遊技状態とBB中一般遊技状態における払出枚数と内部当選確率が設定されている。例えば、一般遊技状態におけるスイカは、内部当選確率141/16384、入賞時の払出枚数が3枚である。また画面中央上部には画面切替アイコンが表示されており、アイコンに触れることで、次画面に表示が切り替わる。また、使用したい画面である場合には、画面左下の「決定」アイコンに触れることで決定され、図22(a)のサポートメニュー画面に戻る。
【0099】
図24は出玉性能設定画面Bを示す図である。設定画面Bでは、一般遊技状態における小役の払出枚数及び内部当選確率を増加させ(一般遊技状態におけるスイカの内部当選確率を356/16384、払出枚数を15枚に、ベルの内部当選確率を7688/16384、払出枚数を6枚)、一般遊技中のコイン持ちを良くしている。反面BBの内部当選確率を38/16384とし、トータルの出玉率を一定の値に収束するように設定している。
【0100】
図25は、出玉性能設定画面Cを示す図である。設定画面Cでは、一般遊技中のベルの内部当選確率を増加させ、コイン持ちを良くしている。反面BB中のRB遊技可能回数を3回から2回に減少させ、トータルの出玉率を一定の値に収束するように設定している。
【0101】
このように、複数種類用意された出玉性能設定画面のいずれかを選択することにより、ゲーム性を変更することが可能であるが、更に、細かいゲーム性の調整を行うために、出玉性能設定画面中の各データ値を変更可能なように構成してもよい。
【0102】
図26は、上部表示パネル部6に表示される配当表を示す図である。本実施例では、上述したように、各入賞役に対する配当枚数と、内部当選確率を変化させることが可能なように構成されており、設定されたパラメータに従って配当表を表示制御する。図26(a)は、図23に示す出玉性能設定画面Aの内容で設定が行われた場合に表示される配当表を示す図である。
【0103】
図26(b)は、図24に示す出玉性能設定画面Bの内容で設定が行われた場合に表示される配当表を示す図であり、図26(a)に示す配当表と比較して、例えば、一般遊技中のスイカの払出枚数が「3枚」から「15枚」に、チェリーの払出枚数が「1枚」から「2枚」変更されていることが分かる。
【0104】
次に、メイン制御回路101とCPU103の制御動作について図27から図29に示すメイン処理を参照して説明する。
【0105】
初めに、CPU103は、ゲーム開始に先立ち、初期化処理を行う(ステップ「以下STと略記する」501)。初期化処理は、上述のサポートメニュー画面を立ち上げ、パチスロ遊技機1を作動させる前に、配当枚数や内部確率の変更を実行するものである。詳細は後述する。
【0106】
次に、CPU103は、コインの自動投入要求があるか、すなわち、前回の遊技でリプレイ入賞したか否かを判別する(ST502)。この判別が”YES”のときは、投入要求分のコインを自動投入し(ST503)、ST505の処理に移る。ST302の判別が”NO”のときは、新たなコインの投入があるか、すなわち、遊技者がコイン投入口11にコインを投入したことによる投入コインセンサ117からの入力があるか、各種BETスイッチ8、9、10が操作されたことによる入力があるか否かを判別する(ST504)。この判別が”YES”のときは、ST505に移り、”NO”であればBET操作がなされるまで入力信号の監視を続ける。
【0107】
次に、CPU103は、スタートレバー13の操作による入力があるか否かを判別する(ST505)。この判別が”YES”のときは、ST506に移り、”NO”のときは、スタートレバー13が操作されるまで入力信号の監視を続ける。
【0108】
次に、確率抽選処理を行う(ST506)。確率抽選処理は、まず抽選用乱数値を、乱数発生器108及びサンプリング回路109を用いて”0〜16383”の範囲で抽出する。そして遊技状態と投入メダル枚数に応じて当選となる乱数値範囲(当選範囲)を設定している入賞確率テーブル(図12)を用いて、抽出した乱数値がどの当選範囲に属するかを判別し、該当する内部当選役(当選フラグ)を決定する。
【0109】
次に、WINランプ点灯処理を実行する(ST507)。WINランプ点灯処理は、ボーナス入賞役が内部当選しているときに、一定の確率で点灯するWINランプ32を点灯させるか否かを判定、実行する処理である。
【0110】
次に、遊技開始時のメイン制御回路101の遊技情報をサブ制御回路に送信する(ST508)。送信されるコマンドとしては、図12の遊技情報コマンドの「スタートコマンド」に示すように、上記確率抽選処理で決定された当選フラグや、今現在の遊技状態、当選フラグに応じて決定された停止テーブル番号などが送信される。
【0111】
次に、前回のゲームでセットされた1ゲーム監視用タイマーが規定時間、例えば4.1秒を経過しているか否かを判定し(ST509)、”YES”のときは、次ゲーム用の1ゲーム監視用タイマーをセットし(ST511)、”NO”のときは、残り規定時間を消化(ST510)した後、次ゲーム用の1ゲーム監視用タイマーをセットする(ST511)。
【0112】
次に、CPU103は、モータ駆動回路111を制御し、リール24L、24C、24Rを回転させる処理(リール回転処理)を行う(ST512)。リール回転処理は、リール24L、24C、24Rが停止している状態から加速処理を行って、一定の速度に達した後、定速回転処理を行うものである。この定速回転の状態になったことを条件に、停止ボタン15L、15C、15Rが有効化され、リール24L、24C、24Rの停止操作が可能となる。
【0113】
次に、CPU103は、停止ボタン15L、15C、15Rのいずれかが操作されたか(停止ボタンオンか)否か、すなわち、遊技者によって停止ボタン15L、15C、15Rが操作されたときにリール停止信号回路118から送られてくる停止信号の有無を判別する(ST513)。この判別が、”YES”のときは、ST515に移り、”NO”のときはST514の処理に移る。ST514の処理では、自動停止タイマーの値が”0”であるか否かを判別する。自動停止とは、リールの回転が開始してから一定期間経過(例えば40秒)した場合、たとえ停止ボタン15L、15C、15Rが操作されずにリール24L、24C、24Rが回転していても、自動的に停止制御を行う処理のことである。そして、この判別が”YES”のとき、すなわち自動停止タイマーが”0”であった場合は、リールを自動的に停止するためST515に移り、”NO”のときは、引き続き停止操作の受付を監視するためST513の処理に移る。
【0114】
ST515の処理では、CPU103は、「滑りコマ数決定処理」を行う。この「滑りコマ数決定処理」では、停止操作された停止ボタンに対応するリールの滑りコマ数を決定する。ここで、「滑りコマ数」とは、停止ボタン15L、15C、15Rが操作されたときに表示窓43L、43C、43Rに表示されている図柄位置(これを「停止操作位置」という)から何図柄分滑らせてリールを停止させるか(実際に停止した位置を「停止位置」という)、その滑る図柄の数(コマ数)のことをいう。
【0115】
次に、CPU103は、停止操作された停止ボタンに対応するリールを、決定した滑りコマ数分回転させてから停止するようにモータ駆動回路111を制御する(ST516)。
【0116】
次に、CPU103は、リールが停止したことを示す「リール停止コマンド」をサブ制御回路201に送信する(ST517)。リール停止コマンドは遊技情報コマンドの「リール停止コマンド」に示すように、停止順序ステータス(今回の停止操作が何番目の停止操作か)と、停止リールステータス(どのリールが停止操作されたか)をサブ制御回路201に送信する。
【0117】
次に、CPU103は、全てのリールが停止したか否かを判別する。この判別が”YES”であればST519に移り、”NO”であれば、回転中のリールがまだ残っているということなのでST513に移る。
【0118】
次に、CPU103は、入賞検索処理を行う(ST519)。この入賞検索処理では、図柄の停止態様が入賞成立を示すものであるか否かを判定し、入賞成立を示す停止態様であるときは、該当する入賞役の入賞フラグをRAM105に記憶する。具体的には、センターラインL1上の図柄のコードナンバーを、ROM104に記憶されている入賞図柄組み合わせテーブルと照合することで判定を行う。
【0119】
続いて、入賞フラグと、当選フラグが整合するかを照合し、今回の入賞が正常であるか否かを判別する(ST520)。この判別が”NO”のときはイリーガルエラーを表示し、遊技プログラムの実行を中止する。ST520の判別が”YES”のときは、成立した入賞役の種別と遊技状態に応じたコインの払出を行う(ST522)。
【0120】
次に、今回の遊技が終了することで、遊技状態が変更する場合はその移行処理を行う(ST523)。例えば、ボーナス遊技の最終入賞だった場合や、今回の遊技でボーナスが内部当選した場合や、有効ライン上に「7−7−7」と図柄が停止して、ボーナス遊技が開始した場合などがある。
【0121】
続いて、成立した入賞役の種別や、遊技状態などを、図13の遊技情報コマンド表に示す「1ゲーム終了コマンド」としてサブ制御回路に送信する(ST524)。
【0122】
図30は、初期化処理を示すフローチャートである。まずCPU103は、RAM105をオールクリアし(ST530)、次に、キースイッチがオンとなっているか否かを判定する(ST531)。キースイッチとは、配当枚数の変更や内部当選確率の変更を行うパラメータ変更処理を実行するか否かを選択するスイッチで、キースイッチをオンにした状態で電源を立ち上げた場合には、サブ制御回路201で実行されるパラメータ変更処理を実行し、キースイッチをオフにした状態で電源を立ち上げた場合にはパラメータ変更処理を実行しないで、ゲーム開始の初期化が行われるものである。よって、判別が”YES”の場合には、まずパラメータ変更処理の実行させるため、サブ制御回路201にパラメータ更新要求コマンドを送信する(ST532)。次に、キースイッチがオフ操作されたか否かを判別し(ST533)、”NO”であれば、初期化コマンドを送信して(ST537)、メイン処理に復帰する。判別が”YES”であれば、パラメータ変更処理を終了させるため、サブ制御回路201にキースイッチオフコマンドを送信し(ST534)、”NO”であればST534をスキップする。次に、サブ制御回路側でパラメータ変更処理が終了したことを表すパラメータ変更完了コマンドを受信したか否かを判別し(ST535)、”YES”であれば、受信コマンドの内容に基づいて、配当枚数、または当選確率の書き換え処理を実行し(ST536)、初期化コマンドを送信して(ST537)、メインフローに復帰する。判別が”NO”であれば、未だ更新作業中であるので、ST535にてコマンド受信を監視する。
【0123】
次に、サブ制御回路201のサブCPU203の制御動作について説明する。
【0124】
図31は、割り込み処理1を示すフローチャートである。割り込み処理1は3ms毎の割り込み処理にて実行され、メイン制御回路101から送信されてくるコマンドをサブRAM205に記憶する。
【0125】
まず、サブCPU203は、入力バッファをチェックして(ST600)、入力バッファに入力信号があるかを判別し(ST601)、”NO”であれば、そのまま処理を終了する。判別が”YES”であれば受信フラグをオンし(ST602)、受信コマンドの内容をサブRAM205にセットして(ST603)、処理を終了する。次に、受信コマンドをチェックして、受信コマンドが初期化コマンドか否かを判別し(ST604)、”YES”であれば、適用されている出玉性能設定やそれに基づく画像データをチェックし(ST605)、各液晶表示装置に画像を表示させ(ST606)、処理を終了する。判別が”NO”であれば、そのまま処理を終了する。
【0126】
図32は、サブ制御回路201側のメイン処理を示すフローチャートである。まずサブCPU203は、サブRAM205の受信フラグをチェックし、メイン制御回路101から、パラメータ変更要求コマンドが送信されてきたか否かを判定し(ST620)、”YES”であれば、パラメータ変更処理を実行し(ST621)、ST622に移る。判別が”NO”であれば、ST621をスキップする。パラメータ変更処理は、配当枚数や確率を変更できるものである。詳細は後述する。
【0127】
次にスタートコマンドを受信したか否かを判別し(ST622)、”NO”であればST623をスキップしてST624に移り、”YES”であれば、スタート時の演出制御処理を実行する(ST622)。スタート時の演出制御処理は、BR中であった場合にBRの制御処理を行うものである。詳細は後述する。
【0128】
次にリール停止コマンドを受信したか否かを判別し(ST624)、”NO”であればST625をスキップしてST626に移り、判別が”YES”のときはリール停止時の演出制御処理を実行する(ST625)。リール停止時の演出制御処理は、BR発生抽選処理やBR中における停止順序の報知、及び報知内容と実際の停止操作との整合性に応じた演出を行うものである。詳細は後述する。
【0129】
次に、1ゲーム終了コマンドを受信したか否かの判別を行い(ST626)、判別が”NO”であれば、ST627をスキップし、ST620の処理に戻り、同様の処理を繰り返し行う。判別が”YES”であれば、次に1遊技終了時の演出制御処理を実行する(ST627)。1遊技終了時の演出制御処理は、予告演出処理や、現在BR中である場合に、BR継続回数を更新処理を実行する。詳細は後述する。
【0130】
そしてST627の処理が終了した後はST620に戻り、同様の処理を繰り返し行う。このようにサブ制御回路201のメイン処理は、メイン制御回路101から送信されてくるコマンドに基づいて、該当する演出処理に分岐させる処理を繰り返し行うものである。
【0131】
図33は、パラメータ変更処理を示すフローチャートである。まずCPU103は、図22(a)のサポートメニュー画面を表示する(ST540)。サポートメニューは、3項目あるモードの中からいずれかのモードを選択可能できるもので、サブCPU203は、まずモード1が選択されたか否かを判別し(ST541)、”YES”であれば、配当・確率変更処理を実行して(ST542)、ST547に移る。判別が”NO”であれば、次にモード2が選択されたか否かを判別し(ST543)、”YES”であれば、ST発生確率変更処理を実行して(ST544)、ST547に移る。判別が”NO”であれば、次にモード3が選択されたか否かを判別し(ST545)、”YES”であれば、設定変更処理を実行してST547に移る。判別が”NO”であれば、いずれのモードも実行せずST547に移る。
【0132】
次に、キースイッチがオフに切り替えられたか否か、即ちメイン制御回路101から送信されるキースイッチオフコマンドを受信したか否かを判別し(ST547)、”YES”であれば、現在の記憶されている配当枚数データ、確率データをパラメータ変更完了コマンドとして、メイン制御回路101に送信し(ST548)、サポートメニューを終了して、初期化処理に復帰する。判別が”NO”であれば、ST540に復帰して、いずれかのモード選択入力、またはキースイッチの操作入力があるまで同様の処理を繰り返す。
【0133】
図35は、配当・確率変更処理を示すフローチャートである。まず、CPU103は、図22(b)のパスワード入力画面を表示する(ST550)。次に、画面上に表示されている擬似キーボードを用いて、文字入力がなされたか否かを判別し(ST551)、”YES”であれば、図22(b)の入力文字表示部に該当入力文字を表示(但し表示は伏字)し(ST552)、ST551に戻る。判別が”NO”であれば、次に、擬似キーボード右下の訂正が操作されたか否かを判別し(ST553)、”YES”であれば、前回入力された文字を削除して(ST554)、ST551に戻る。
【0134】
ST553の判別が”NO”であれば、次に、擬似キーボード右下の終了が操作されたか否かを判別し(ST555)、”YES”であれば、次に入力・決定されたパスワードが正しいパスワードか否かを判別する(ST556)。判別が”YES”であれば、次に入力処理を実行する(ST557)。ST556の判別が”NO”であれば、誤ったパスワードが入力されたということなので、パスワードが不適切であった旨を表示し(ST559)、ST550に戻ってパスワードの再入力を促す。
【0135】
ST555の判別が”NO”であれば、次に、図22(b)のパスワード入力画面右下の戻るが操作されたか否かを判別し(ST558)、”YES”であれば、パラメータ変更処理の開始ステップであるST540に復帰する。判別が”NO”であれば、ST550に戻る。
【0136】
図37は、入力処理を示すフローチャートである。まず、CPU103は、初期設定画面として、図23の出玉設定画面Aを表示する(ST560)。次に、出玉性能設定画面上部の画面切り替えボタンが操作されたか否かを判別し(ST561)、”YES”であれば、入力操作に対応する出玉性能設定画面を表示して(ST562)、ST561に戻る。判別が”NO”であれば、次に出玉性能設定画面左下に表示されている決定ボタンが操作されたか否かを判別し(ST563)、”YES”であれば、現在表示されている出玉性能を記憶・保存し(ST564)、配当・確率変更処理に復帰する。判別が”NO”であれば、ST561に戻り、次の入力を待つ。
【0137】
図38は、スタート時の演出制御処理を示すフローチャートである。まずサブCPU203は、BR発生抽選処理を行う(ST660)BR発生抽選処理は、特別遊技であるバトルラッシュを発生させるか否かを決定する処理である。詳細は後述する。次にBR実行処理を行う(ST680)。BR実行処理は、BR中に停止順序報知を行うものである。詳細は後述する。
【0138】
図39は、BR発生抽選処理を示すフローチャートである。まずサブCPU203は、サブRAM205に記憶されているBRフラグをチェックして、現在BR遊技中か否かを判別し(ST661)、”YES”であれば、そのままスタート時の演出制御処理に復帰する。判別が”NO”であれば、図20のBR発生及びBR継続回数抽選テーブルを参照して、いずれかのBR継続回数に当選したか否かを判別し(ST662,663)、判別が”NO”(ハズレ)であればスタート時の演出制御処理に復帰する。判別が”YES”であればサブRAM205のBRフラグをオンし、BR継続回数に当選した継続回数をセットし(ST664)、BR発生演出を行って(ST665)、スタート時の演出制御処理に復帰する。
【0139】
図40はBR実行処理を示すフローチャートである。まずサブCPU203は、サブRAM205のBRフラグ及びBR退避フラグをチェックして、現在BR中か、又はBR中にボーナスが発生してBRが一時中断しているか否かを判別し(ST681)、”NO”であれば、BR中ではないということなので、そのままスタート時の演出制御処理に復帰する。判別が”YES”であれば、次にサブRAM205の受信フラグをチェックして、ボーナス入賞役に内部当選したか否かを判別し(ST682)、”YES”であれば、BRを中断し、ボーナス遊技を消化させるため、サブRAM205のBRフラグをオフ、BR退避フラグをオンにして(ST683)、スタート時の演出制御処理に復帰する。
【0140】
ST682の判別が”NO”であれば、次にBR退避中であった場合に、BRを再開させるために、サブRAM205のBR退避フラグをオフし、BRフラグをオンにする(ST684)。次に、BR継続回数を全て消化したかチェックするため、サブRAM205のBR継続回数をチェックし、継続回数が0になったか否かを判別して(ST685)、”YES”であれば、BR終了ということなので、BRフラグをオフにして(ST686)、スタート時の演出制御処理に復帰する。
【0141】
判別が”NO”であれば、まだBRを規定ゲーム数消化していないということなので、次にサブRAM205の受信フラグをチェックして、今回のゲームでベルかSBが内部当選したか否かを判別し(ST687)、”YES”であれば、サブRAM205の受信フラグに記憶されている選択された停止テーブル種別を参照して適切な停止順序を報知し(ST688)スタート時の演出制御処理に復帰する。判別が”NO”であれば、何も報知せずスタート時の演出制御処理に復帰する。
【0142】
次に、BR中に停止ボタン15L、15C、15Rを操作したときの演出制御処理について説明する。図41はリール停止時の演出制御処理を示すフローチャートである。まずサブCPU203は、サブRAM205のBRフラグをチェックし、現在BR中か否かを判別し(ST700)、”NO”であれば、そのままサブ側メイン処理に復帰する。判別が”YES”であれば、次に、サブRAM205の受信フラグの停止コマンドをチェックし、停止順序データと停止リールデータを、使用テーブルNoデータと照合し、今回の停操作が停止テーブルに指定されている順序通りの正当な押し順か否かを判別し(ST701)、”YES”であれば、正当な押し順で停止操作された旨を表示し(ST702)、判別が”NO”であれば、誤った押し順で停止操作された旨を表示し(ST703)、サブ側メインフローに復帰する。
【0143】
次に全てのリールが停止した後に行われる演出制御処理について説明する。図42は1遊技終了時の演出制御処理を示すフローチャートである。まずサブCPU203は、内部当選役の予告演出を発生させるか否かを決定する予告演出発生処理を実行し(ST720)、次に、現在の遊技状況がBR中であった場合に、関連パラメータを更新するパラメータ更新処理を実行する(ST740)。そして、予告演出発生処理にて、予告演出の発生が決定された場合に演出処理を実行し(ST760)、サブ側メイン処理に復帰する。
【0144】
図43は予告演出発生処理を示すフローチャートである。まずサブCPU203は、サブRAM205の受信フラグをチェックし、現在の遊技状態が一般遊技中であるか否かを判別し(ST721)、”YES”であれば、図21(a)の予告演出発生テーブルを参照して、予告演出の発生抽選を実行し(ST722)、次に、当選したか否かを判別し(ST723)、”YES”であれば、図21(b)の演出種別選択テーブルを参照して、予告演出の形態を決定する演出形態決定処理を実行し(ST724)、1遊技終了時の演出制御処理に復帰する。判別が”NO”であれば、そのまま1遊技終了時の演出制御処理に復帰する。
【0145】
図44はパラメータ更新処理を示すフローチャートを示す図である。まずサブCPU203は、サブRAM205に記憶されている受信フラグの1遊技終了コマンドをチェックして、現在の遊技状態がボーナス遊技中か否かを判別し(ST741)、”YES”であれば、BR中ではあり得ないので、そのまま1遊技終了の演出制御処理に復帰する。判別が”NO”であれば、次にサブRAM205に記憶されているBRフラグをチェックして、現在BR中か否かを判別し(ST742)、”NO”であれば、そのまま1遊技終了の演出制御処理に復帰する。判別が”YES”であれば、サブRAM205のBR継続回数カウンタを減算し(ST743)、1遊技終了の演出制御処理に復帰する。
【0146】
本実施例では、遊技者に有利な状況としてST期間を用いて説明したが、前述のATや、遊技者に有利な状況として、他にも特定の入賞役の当選フラグを成立させたり、入賞役の内部当選確率を増加させたりしてもよい。
【0147】
また本発明は、上述した実施例のようなスロットマシンの他、電気的表示装置を備えたパチンコ遊技機やアーケードゲーム機、更には上述した機能をソフトウェア上で擬似的に実行する家庭用ゲームなどにおいても同様に適用できる。
【0148】
【発明の効果】
以上のような構成によれば、表示パネル部を物理的なアクリル板と図柄セルシートを用いることにより生じる不良在庫の問題や、組み立て工程の増加といった問題を防止でき、コストパフォーマンスに優れた遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のパチスロ遊技機の外観を示す斜視図。
【図2】前面ドアの断面図。
【図3】メイン制御回路を示すブロック図。
【図4】サブ制御回路を示すブロック図。
【図5】画像制御回路を示すブロック図。
【図6】各表示パネル部を示す図。
【図7】入賞ラインを示す図。
【図8】リール及びバックランプを示す図。
【図9】リールの外周面上に表される図柄列を示す図。
【図10】各入賞役の図柄組み合わせ及び配当枚数を示す図。
【図11】入賞役ベル内部当選時に選択される停止テーブルを示す図。
【図12】入賞確率テーブルを示す図。
【図13】サブ制御回路へ送信されるコマンド一覧を示す図。
【図14】リール表示パネル部の拡大図。
【図15】リール表示パネル部の拡大図。
【図16】ST遊技中の演出画面を示す図。
【図17】ST遊技中の演出画面を示す図。
【図18】予告演出画面を示す図。
【図19】予告演出画D面を示す図。
【図20】予告演出発生テーブル、及び演出種別選択テーブルを示す図。
【図21】BR発生及びBR継続回数抽選テーブルを示す図。
【図22】サポートメニューを示す図。
【図23】出玉性能設定画面を示す図。
【図24】出玉性能設定画面を示す図。
【図25】出玉性能設定画面を示す図。
【図26】配当表を示す図。
【図27】メイン制御回路の処理を示すフローチャート。
【図28】メイン制御回路の処理を示すフローチャート。
【図29】メイン制御回路の処理を示すフローチャート。
【図30】初期化処理を示すフローチャート。
【図31】割り込み処理1を示すフローチャート。
【図32】サブ側メイン処理を示すフローチャート。
【図33】パラメータ変更処理を示すフローチャート。
【図34】パラメータ変更処理を示すフローチャート。
【図35】配当・確率変更処理を示すフローチャート。
【図36】配当・確率変更処理を示すフローチャート。
【図37】入力処理を示すフローチャート。
【図38】スタート時の演出制御処理を示すフローチャート。
【図39】BR発生抽選処理を示すフローチャート。
【図40】BR実行処理を示すフローチャート。
【図41】リール停止時の演出制御処理を示すフローチャート。
【図42】1遊技終了時の演出制御処理を示すフローチャート。
【図43】予告演出発生処理を示すフローチャート。
【図44】パラメータ更新処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 パチスロ遊技機
2 キャビネット
3 前面ドア
4 遊技状態表示ランプ
5 スピーカ
6 上部表示パネル部
7 リール表示パネル部
8 1−BETスイッチ
9 2−BETスイッチ
10 MAXBETスイッチ
11 コイン投入口
12 C/Pスイッチ
13 スタートレバー
14 コイン投入部
15 停止ボタン
16 コイン払出口
17 コイン受皿
18 下部表示パネル部
19 透明アクリル板
20 絵柄シート
21 リール部液晶表示装置
22 電子シャッター
23 冷陰極管
24 リール
25 導光板
26 上部液晶表示装置
27 下部液晶表示装置
28 タッチパネル
30 REPLAYランプ
31 WAITランプ
32 WINランプ
33 ボーナス情報表示部
34 クレジット表示部
35 払出表示部
36 スタートランプ
40 リール帯
41 ランプハウジング
42 リールバックランプ
43 表示窓
101 メイン制御回路
102 マイクロコンピュータ
103 CPU
104 ROM
105 RAM
106 クロックパルス発生回路
107 分周器
108 乱数発生器
109 サンプリング回路
110 I/Oポート
111 モータ駆動回路
112 ステッピングモータ
113 ホッパー駆動回路
114 ホッパー
115 リールインデックス検出回路
116 ランプ駆動回路
117 投入コインセンサ
118 リール停止信号回路
119 払出検知回路
120 コイン検出部
121 7セグ駆動回路
122 7セグ駆動回路
123 タッチセンサ
201 サブ制御回路
202 サブマイクロコンピュータ
203 サブCPU
204 サブROM
205 サブRAM
206 サブマイクロコンピュータINポート
207 サブマイクロコンピュータOUTポート
240 リールバックランプ制御回路
250 上部表示パネル部画像表示制御回路
251 リール表示パネル部画像表示制御回路
252 下部表示パネル部画像表示制御回路
253 画像制御CPU
254 画像制御ROM
255 画像制御RAM
256 画像IC
257 画像ROM
258 ビデオRAM
259 画像制御回路INポート
260 画像制御回路OUTポート
270 電子シャッター制御回路

Claims (3)

  1. 複数の図柄を変動表示する変動表示手段と、入賞役の抽選を実行する抽選手段と、該抽選結果に基づいて前記変動表示を停止制御する停止制御手段とを備えた遊技機において、前記変動表示装置の上方に電気的画像表示装置を設けたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記変動表示手段の前方に透過性電気的表示装置を設けたことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 所定の条件に基づいて、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技制御手段とを備え、前記透過性電気的表示装置は、所定の条件に基づいて前記特別遊技状態中に遮蔽制御が実行されることを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
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