JP2004166398A - リニアモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】可動子の可動範囲を制限したり磁束密度の低下を招くことなく、小型かつ高性能なリニアモータを提供する。
【解決手段】磁性体からなり、かつ互いに対向する2枚の側板202,203と、これらの側板の間に形成される空隙の一方向に交番磁界が発生するように側板の少なくとも一方の内面に等間隔に配置された複数の磁石205と、を有する固定子200と、空隙205に少なくとも一部が収容される多相コイル(可動子コイル部101)と、コイル支持部106と、を有する可動子100Aと、機構部とを備えたリニアモータに関する。磁石205からの磁束が鎖交して前記交番磁界に対する可動子100Aの相対位置を検出する磁極位置検出器107を、固定子200の近傍であって前記空隙の外側に配置する。具体的には、磁極位置検出器107を、固定子200に近接させてコイル支持部106に内蔵する。
【選択図】 図1
【解決手段】磁性体からなり、かつ互いに対向する2枚の側板202,203と、これらの側板の間に形成される空隙の一方向に交番磁界が発生するように側板の少なくとも一方の内面に等間隔に配置された複数の磁石205と、を有する固定子200と、空隙205に少なくとも一部が収容される多相コイル(可動子コイル部101)と、コイル支持部106と、を有する可動子100Aと、機構部とを備えたリニアモータに関する。磁石205からの磁束が鎖交して前記交番磁界に対する可動子100Aの相対位置を検出する磁極位置検出器107を、固定子200の近傍であって前記空隙の外側に配置する。具体的には、磁極位置検出器107を、固定子200に近接させてコイル支持部106に内蔵する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定子磁極に対する可動子の相対位置を検出するための磁極位置検出器の効率的な配置方法に特徴を有する、固定界磁型のリニアモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は、この種のリニアモータの従来技術を示す正面図(図6(a))及び側面図(同(b))である。
これらの図において、固定子200は正面から見てコ字形のヨーク201と永久磁石205とから構成されており、ヨーク201は強磁性体からなる側板202,203及び連結板204からなっている。また、永久磁石205は前記側板202,203の内側対向面にそれぞれ等間隔で貼り付けられており(τは隣り合う永久磁石205のピッチである)、対向する永久磁石205、及び隣り合う永久磁石205は共に逆極性となっていて、固定子200の長手方向に沿って空隙内で磁界が交番するようになっている。
【0003】
一方、可動子100は、多相の可動子コイル部101と、コイル支持部102とを備えている。可動子コイル部101は、固定子200の対向する永久磁石205間の空隙に収容される平板状部材であり、コイル支持部102は、固定子200の上方に配置されて可動子コイル部101の上端部を支持している。
可動子コイル部101は、多相コイルを例えば樹脂によってモールドしたり、または、多相コイルを薄い板材に固着して構成されている。
【0004】
更に、コイル支持部102の長手方向端部には、永久磁石205の磁極を検出するための磁極位置検出器103が取り付けられている。なお、104は磁極位置検出器103に接続された磁極検出信号多軸ケーブル、105は可動子コイル部101内の多相コイルに接続されたコイル給電多軸ケーブルである。
上記のように構成された従来技術において、可動子100及び固定子200は、可動子100が固定子200の磁束交番方向に沿って移動可能なように、図示されていない周知の機構部によって支持されている。
【0005】
そして、可動子100の多相コイルに、固定子200の交番磁界に対する相対位置に応じた電流を通流することにより、固定子200の長手方向に沿った推力が可動子100に生じ、リニアモータとして機能するものである。
この種のリニアモータは既に実用化されており、後述する特許文献1,2によって公知となっている。
【0006】
さて、前述した如く、可動子100の多相コイルには固定子200の交番磁界に対する相対位置に応じた電流を流す必要があるので、推力を制御するためには、可動子100から見た交番磁界の位置、すなわち永久磁石205の位置を検出する必要がある。
このため、図6ではコイル支持部102の長手方向端部に取り付けられた磁極位置検出器103により、固定子200の空隙内の磁束密度を検出している。永久磁石205による磁束密度の大きさ、または極性は、磁極位置検出器103により電気信号に変換され、磁極検出信号多軸ケーブル104を介して図示されていないコイル電流制御装置に伝達される。この制御装置では、磁極位置検出器103から送られた電気信号に基づいてコイル電流を制御する。
【0007】
なお、磁極位置検出器の他の配置としては、例えば特許文献3に示されているように、コイルの中央部に配置したり、あるいはコイル表面の磁極対向部に貼り付けたりする構成が知られている。
【0008】
【特許文献1】
特開昭56−114012号公報
【特許文献2】
特公平08−13184号公報
【特許文献3】
特開昭60−20766号公報(第1図、第2図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図6に示したように、磁極位置検出器103が可動子100の長手方向端部に取り付けられる場合、電磁気的には固定子200の端から端まで可動子100を移動させることができるにも関わらず、磁極位置検出器103の幅の分だけ可動子100の可動範囲が狭くなるという問題がある。
また、特許文献3に示されるように、磁極位置検出器がコイルの存在する部位に配置される場合、コイルの効率的な配置の阻害要因になったり、あるいは磁極位置検出器の厚さに応じて空隙長を長くしなければならないため空隙の磁束密度が低下したり、リニアモータが空隙長方向に大型化する等の問題がある。
【0010】
そこで本発明は、磁極位置検出器の配置に起因して可動子の可動範囲を制限したり磁束密度の低下を招くことがなく、小型化が可能なリニアモータを提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、磁性体からなり、かつ互いに対向する2枚の側板と、これらの側板の間に形成される空隙の一方向に交番磁界が発生するように前記側板の少なくとも一方の内面に等間隔に配置された複数の磁石と、を有する固定子と、
前記空隙に少なくとも一部が収容される多相コイルと、この多相コイルを支持するコイル支持部と、を有する可動子と、
前記可動子を前記交番磁界が交番する方向に沿って移動可能に保持する機構部と、
を備えたリニアモータにおいて、
前記磁石からの磁束が鎖交して前記交番磁界に対する前記可動子の相対位置を検出し、かつ、前記可動子に固定される磁極位置検出器を、前記固定子の近傍であって前記空隙の外側に配置したものである。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載紙したリニアモータにおいて、前記磁極位置検出器を前記コイル支持部に内蔵したものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
まず、図1は本発明の実施形態を示す正面図(図1(a))及び側面図(同(b))である。固定子200の構造は図6と同一であるため、図6と同一の参照符号を付して説明を省略し、以下では可動子100Aの構造を中心に説明する。
【0014】
可動子100Aは、多相の可動子コイル部101と、コイル支持部106とを備えている。可動子コイル部101の構成は図6と同一であり、固定子200の対向する永久磁石205間の空隙に収容される平板状部材であって、多相コイルを樹脂モールドしたり、多相コイルを薄い板材に固着して構成されている。
【0015】
コイル支持部106は、前記同様に可動子コイル部101の上端部を支持しているが、この実施形態では、コイル支持部106の可動子コイル部101上端部近傍(可動子コイル部101基端部近傍)に磁極位置検出器107が内蔵されており、この磁極位置検出器107は固定子200の永久磁石205の上端部に空隙を隔てて対向している。また、磁極位置検出器107は、コイル支持部106の長手方向の端部近傍に配置されている。
すなわち、磁極位置検出器107は、固定子200の近傍であって永久磁石205,205間の空隙の外側に位置するように可動子100Aに固定されている。
なお、105は可動子コイル部101内の多相コイルに接続されたコイル給電多軸ケーブル、108は磁極位置検出器107に接続された磁極検出信号多軸ケーブルである。
【0016】
また、図示されていないが、可動子100A及び固定子200は、可動子100Aが固定子200の磁束交番方向に沿って移動可能なように、周知の機構部によって支持されている。
この実施形態の駆動原理は図6と同様であり、可動子100Aの多相コイルに、固定子200の交番磁界に対する相対位置に応じた電流を通流することにより、固定子200の長手方向に沿った推力が可動子100に発生する。
【0017】
図2は、図1における固定子200の永久磁石205による磁束(磁力線)の様子を、固定子200の上端部(コイル支持部106側の端部)について示したものであり、図1(a)の主要部に相当する。
図2に示すように、永久磁石205による磁力線206は、空隙内だけでなく固定子200の上端部にも漏れている。この磁束の向きも磁極の極性に依存するため、コイル支持部106の可動子コイル部101基端部近傍に配置した磁極位置検出器107により、固定子200の上端部に漏れる磁力線206を検出して磁極位置を判別することとした。
【0018】
図3は、前記磁極位置検出器107の一例を示すもので、平面図及び側面図を併せて図示してある。この磁極位置検出器107は、三相モータに用いられる。
【0019】
図3において、107Aは基板、107U,107V,107Wは各相のホールセンサであり、これらのホールセンサ107U,107V,107Wを通過する磁束の極性に応じた電気信号を発生する。ホールセンサとして最も安価で一般的なものは、磁束の極性をディジタル値として出力するものであり、例えば、磁束が正方向に鎖交する場合に5V、磁束が負方向に鎖交する場合に0Vを出力する。
【0020】
3つのホールセンサ107U,107V,107Wは、図示するようにτ/3(τ:隣り合う永久磁石205のピッチ)の間隔で配置されており、中央のホールセンサ107Vを両側のホールセンサ107U,107Wとは逆極性に取り付けることによって、2τを360°としたときに60°ごとに3つのホールセンサ107U,107V,107Wの信号が図4に示すように切り替わる。
従って、ホールセンサ107U,107V,107Wの出力信号から、永久磁石207の極性を検出することができる。ここで、図4に示すごとくホールセンサの出力信号から磁極の極性を検出する方法は、例えば永久磁石電動機の制御において一般的に用いられている。
【0021】
なお、前記基板107Aを例えばプリント配線板によって形成することにより、ホールセンサ107U,107V,107Wへの電源ラインやホールセンサからの信号ラインをケーブル108から容易に導くことができる。
【0022】
次いで、図5は磁極位置検出器107の配置構造を拡大して示したものであり、図5(a)は正面図、図5(b)は側面図である。
前述したように、磁極位置検出器107はコイル支持部106に内蔵されており、検出するべき磁束密度は固定子200に近いほど大きいため、S/N比の大きな信号を得るためには、ホールセンサ107U,107V,107Wの位置を固定子200にできるだけ近付けることが肝要である。
【0023】
なお、上記実施形態の固定子200では、対向する2枚の側板202,203双方の内面に永久磁石205,205をそれぞれ配置してあるが、永久磁石205は2枚の側板202,203のうちの少なくとも一方の内面に配置すればよい。
また、以上の説明は三相モータについて行ったが、本発明は、三相以外の相数のモータについても全く同様な効果を得ることができる。
【0024】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、固定子に近接し、かつ空隙の外側の位置、つまり、可動子の可動範囲を狭めることなく最大限に確保可能な位置であって、可動子コイル部とは離れた位置に磁極位置検出器を配置するようにしたので、可動子の可動範囲の拡大が可能であると共に、多相コイルの配置を阻害したり空隙長が増加するおそれをなくしてリニアモータの小型化、高性能化を図ることができる。
また、従来のように可動子の長手方向端部に磁極位置検出器が突設される構造ではないから、同一の可動範囲に対して可動子の長手方向の長を短くすることができ、この点でもリニアモータの一層の小型化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す正面図及び側面図である。
【図2】図1(a)の主要部の説明図である。
【図3】本発明の実施形態における磁極位置検出器の構成図である。
【図4】本発明の実施形態における磁極位置検出器の位置とホールセンサ出力信号との関係を示す図である。
【図5】本発明の実施形態における磁極位置検出器の配置説明図である。
【図6】従来技術を示す正面図及び側面図である。
【符号の説明】
100A:可動子
101:可動子コイル部
105:コイル給電多軸ケーブル
106:コイル支持部
107:磁極位置検出器
107A:基板
107U,107V,107W:ホールセンサ
108:磁極検出信号多軸ケーブル
200:固定子
201:ヨーク
202,203:側板
204:連結板
205:永久磁石(磁極)
206:磁力線
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定子磁極に対する可動子の相対位置を検出するための磁極位置検出器の効率的な配置方法に特徴を有する、固定界磁型のリニアモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は、この種のリニアモータの従来技術を示す正面図(図6(a))及び側面図(同(b))である。
これらの図において、固定子200は正面から見てコ字形のヨーク201と永久磁石205とから構成されており、ヨーク201は強磁性体からなる側板202,203及び連結板204からなっている。また、永久磁石205は前記側板202,203の内側対向面にそれぞれ等間隔で貼り付けられており(τは隣り合う永久磁石205のピッチである)、対向する永久磁石205、及び隣り合う永久磁石205は共に逆極性となっていて、固定子200の長手方向に沿って空隙内で磁界が交番するようになっている。
【0003】
一方、可動子100は、多相の可動子コイル部101と、コイル支持部102とを備えている。可動子コイル部101は、固定子200の対向する永久磁石205間の空隙に収容される平板状部材であり、コイル支持部102は、固定子200の上方に配置されて可動子コイル部101の上端部を支持している。
可動子コイル部101は、多相コイルを例えば樹脂によってモールドしたり、または、多相コイルを薄い板材に固着して構成されている。
【0004】
更に、コイル支持部102の長手方向端部には、永久磁石205の磁極を検出するための磁極位置検出器103が取り付けられている。なお、104は磁極位置検出器103に接続された磁極検出信号多軸ケーブル、105は可動子コイル部101内の多相コイルに接続されたコイル給電多軸ケーブルである。
上記のように構成された従来技術において、可動子100及び固定子200は、可動子100が固定子200の磁束交番方向に沿って移動可能なように、図示されていない周知の機構部によって支持されている。
【0005】
そして、可動子100の多相コイルに、固定子200の交番磁界に対する相対位置に応じた電流を通流することにより、固定子200の長手方向に沿った推力が可動子100に生じ、リニアモータとして機能するものである。
この種のリニアモータは既に実用化されており、後述する特許文献1,2によって公知となっている。
【0006】
さて、前述した如く、可動子100の多相コイルには固定子200の交番磁界に対する相対位置に応じた電流を流す必要があるので、推力を制御するためには、可動子100から見た交番磁界の位置、すなわち永久磁石205の位置を検出する必要がある。
このため、図6ではコイル支持部102の長手方向端部に取り付けられた磁極位置検出器103により、固定子200の空隙内の磁束密度を検出している。永久磁石205による磁束密度の大きさ、または極性は、磁極位置検出器103により電気信号に変換され、磁極検出信号多軸ケーブル104を介して図示されていないコイル電流制御装置に伝達される。この制御装置では、磁極位置検出器103から送られた電気信号に基づいてコイル電流を制御する。
【0007】
なお、磁極位置検出器の他の配置としては、例えば特許文献3に示されているように、コイルの中央部に配置したり、あるいはコイル表面の磁極対向部に貼り付けたりする構成が知られている。
【0008】
【特許文献1】
特開昭56−114012号公報
【特許文献2】
特公平08−13184号公報
【特許文献3】
特開昭60−20766号公報(第1図、第2図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図6に示したように、磁極位置検出器103が可動子100の長手方向端部に取り付けられる場合、電磁気的には固定子200の端から端まで可動子100を移動させることができるにも関わらず、磁極位置検出器103の幅の分だけ可動子100の可動範囲が狭くなるという問題がある。
また、特許文献3に示されるように、磁極位置検出器がコイルの存在する部位に配置される場合、コイルの効率的な配置の阻害要因になったり、あるいは磁極位置検出器の厚さに応じて空隙長を長くしなければならないため空隙の磁束密度が低下したり、リニアモータが空隙長方向に大型化する等の問題がある。
【0010】
そこで本発明は、磁極位置検出器の配置に起因して可動子の可動範囲を制限したり磁束密度の低下を招くことがなく、小型化が可能なリニアモータを提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、磁性体からなり、かつ互いに対向する2枚の側板と、これらの側板の間に形成される空隙の一方向に交番磁界が発生するように前記側板の少なくとも一方の内面に等間隔に配置された複数の磁石と、を有する固定子と、
前記空隙に少なくとも一部が収容される多相コイルと、この多相コイルを支持するコイル支持部と、を有する可動子と、
前記可動子を前記交番磁界が交番する方向に沿って移動可能に保持する機構部と、
を備えたリニアモータにおいて、
前記磁石からの磁束が鎖交して前記交番磁界に対する前記可動子の相対位置を検出し、かつ、前記可動子に固定される磁極位置検出器を、前記固定子の近傍であって前記空隙の外側に配置したものである。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載紙したリニアモータにおいて、前記磁極位置検出器を前記コイル支持部に内蔵したものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
まず、図1は本発明の実施形態を示す正面図(図1(a))及び側面図(同(b))である。固定子200の構造は図6と同一であるため、図6と同一の参照符号を付して説明を省略し、以下では可動子100Aの構造を中心に説明する。
【0014】
可動子100Aは、多相の可動子コイル部101と、コイル支持部106とを備えている。可動子コイル部101の構成は図6と同一であり、固定子200の対向する永久磁石205間の空隙に収容される平板状部材であって、多相コイルを樹脂モールドしたり、多相コイルを薄い板材に固着して構成されている。
【0015】
コイル支持部106は、前記同様に可動子コイル部101の上端部を支持しているが、この実施形態では、コイル支持部106の可動子コイル部101上端部近傍(可動子コイル部101基端部近傍)に磁極位置検出器107が内蔵されており、この磁極位置検出器107は固定子200の永久磁石205の上端部に空隙を隔てて対向している。また、磁極位置検出器107は、コイル支持部106の長手方向の端部近傍に配置されている。
すなわち、磁極位置検出器107は、固定子200の近傍であって永久磁石205,205間の空隙の外側に位置するように可動子100Aに固定されている。
なお、105は可動子コイル部101内の多相コイルに接続されたコイル給電多軸ケーブル、108は磁極位置検出器107に接続された磁極検出信号多軸ケーブルである。
【0016】
また、図示されていないが、可動子100A及び固定子200は、可動子100Aが固定子200の磁束交番方向に沿って移動可能なように、周知の機構部によって支持されている。
この実施形態の駆動原理は図6と同様であり、可動子100Aの多相コイルに、固定子200の交番磁界に対する相対位置に応じた電流を通流することにより、固定子200の長手方向に沿った推力が可動子100に発生する。
【0017】
図2は、図1における固定子200の永久磁石205による磁束(磁力線)の様子を、固定子200の上端部(コイル支持部106側の端部)について示したものであり、図1(a)の主要部に相当する。
図2に示すように、永久磁石205による磁力線206は、空隙内だけでなく固定子200の上端部にも漏れている。この磁束の向きも磁極の極性に依存するため、コイル支持部106の可動子コイル部101基端部近傍に配置した磁極位置検出器107により、固定子200の上端部に漏れる磁力線206を検出して磁極位置を判別することとした。
【0018】
図3は、前記磁極位置検出器107の一例を示すもので、平面図及び側面図を併せて図示してある。この磁極位置検出器107は、三相モータに用いられる。
【0019】
図3において、107Aは基板、107U,107V,107Wは各相のホールセンサであり、これらのホールセンサ107U,107V,107Wを通過する磁束の極性に応じた電気信号を発生する。ホールセンサとして最も安価で一般的なものは、磁束の極性をディジタル値として出力するものであり、例えば、磁束が正方向に鎖交する場合に5V、磁束が負方向に鎖交する場合に0Vを出力する。
【0020】
3つのホールセンサ107U,107V,107Wは、図示するようにτ/3(τ:隣り合う永久磁石205のピッチ)の間隔で配置されており、中央のホールセンサ107Vを両側のホールセンサ107U,107Wとは逆極性に取り付けることによって、2τを360°としたときに60°ごとに3つのホールセンサ107U,107V,107Wの信号が図4に示すように切り替わる。
従って、ホールセンサ107U,107V,107Wの出力信号から、永久磁石207の極性を検出することができる。ここで、図4に示すごとくホールセンサの出力信号から磁極の極性を検出する方法は、例えば永久磁石電動機の制御において一般的に用いられている。
【0021】
なお、前記基板107Aを例えばプリント配線板によって形成することにより、ホールセンサ107U,107V,107Wへの電源ラインやホールセンサからの信号ラインをケーブル108から容易に導くことができる。
【0022】
次いで、図5は磁極位置検出器107の配置構造を拡大して示したものであり、図5(a)は正面図、図5(b)は側面図である。
前述したように、磁極位置検出器107はコイル支持部106に内蔵されており、検出するべき磁束密度は固定子200に近いほど大きいため、S/N比の大きな信号を得るためには、ホールセンサ107U,107V,107Wの位置を固定子200にできるだけ近付けることが肝要である。
【0023】
なお、上記実施形態の固定子200では、対向する2枚の側板202,203双方の内面に永久磁石205,205をそれぞれ配置してあるが、永久磁石205は2枚の側板202,203のうちの少なくとも一方の内面に配置すればよい。
また、以上の説明は三相モータについて行ったが、本発明は、三相以外の相数のモータについても全く同様な効果を得ることができる。
【0024】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、固定子に近接し、かつ空隙の外側の位置、つまり、可動子の可動範囲を狭めることなく最大限に確保可能な位置であって、可動子コイル部とは離れた位置に磁極位置検出器を配置するようにしたので、可動子の可動範囲の拡大が可能であると共に、多相コイルの配置を阻害したり空隙長が増加するおそれをなくしてリニアモータの小型化、高性能化を図ることができる。
また、従来のように可動子の長手方向端部に磁極位置検出器が突設される構造ではないから、同一の可動範囲に対して可動子の長手方向の長を短くすることができ、この点でもリニアモータの一層の小型化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す正面図及び側面図である。
【図2】図1(a)の主要部の説明図である。
【図3】本発明の実施形態における磁極位置検出器の構成図である。
【図4】本発明の実施形態における磁極位置検出器の位置とホールセンサ出力信号との関係を示す図である。
【図5】本発明の実施形態における磁極位置検出器の配置説明図である。
【図6】従来技術を示す正面図及び側面図である。
【符号の説明】
100A:可動子
101:可動子コイル部
105:コイル給電多軸ケーブル
106:コイル支持部
107:磁極位置検出器
107A:基板
107U,107V,107W:ホールセンサ
108:磁極検出信号多軸ケーブル
200:固定子
201:ヨーク
202,203:側板
204:連結板
205:永久磁石(磁極)
206:磁力線
Claims (2)
- 磁性体からなり、かつ互いに対向する2枚の側板と、これらの側板の間に形成される空隙の一方向に交番磁界が発生するように前記側板の少なくとも一方の内面に等間隔に配置された複数の磁石と、を有する固定子と、
前記空隙に少なくとも一部が収容される多相コイルと、この多相コイルを支持するコイル支持部と、を有する可動子と、
前記可動子を前記交番磁界が交番する方向に沿って移動可能に保持する機構部と、
を備えたリニアモータにおいて、
前記磁石からの磁束が鎖交して前記交番磁界に対する前記可動子の相対位置を検出し、かつ、前記可動子に固定される磁極位置検出器を、前記固定子の近傍であって前記空隙の外側に配置したことを特徴とするリニアモータ。 - 請求項1に記載紙したリニアモータにおいて、
前記磁極位置検出器を前記コイル支持部に内蔵したことを特徴とするリニアモータ。
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Publications (1)
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Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP1492217A2 (de) * | 2003-06-27 | 2004-12-29 | Siemens Aktiengesellschaft | Elektrische Maschine |
EP1818135A1 (en) * | 2006-02-14 | 2007-08-15 | Fanuc Ltd | Linear drive apparatus |
-
2002
- 2002-11-13 JP JP2002329282A patent/JP2004166398A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
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US7332839B2 (en) | 2003-06-27 | 2008-02-19 | Siemens Aktiengesellschaft | Electric machine having a laminated core with a portion jutting from the outer surface to form a gap for a flux sensor |
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US7528561B2 (en) | 2006-02-14 | 2009-05-05 | Fanuc Ltd | Linear drive apparatus |
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