JP2004165825A - 固体撮像装置及びその駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】容量負荷動作読み出し方式で用いる容量負荷動作キャパシタの初期化を特定電圧源を用いることなく行え、また、ノイズ低減や低電圧化を図る。
【解決手段】画素信号を読み出す垂直信号線16に定電流を供給する定電流源に接続スイッチTr23を設け、列信号処理部30の負荷キャパシタ(リセットレベル用キャパシタ31及び信号レベル用キャパシタ32)の初期化に用いる。すなわち、リセットレベルの読み出し時の先頭で接続スイッチTr23をオフすることにより、リセットレベル用キャパシタ31を増幅Tr12のチャネルポテンシャルに初期化できる。また、信号レベルの読み出し時の先頭で接続スイッチTr23をオフすることにより、信号レベル用キャパシタ32を増幅Tr12のチャネルポテンシャルに初期化できる。
【選択図】 図1
【解決手段】画素信号を読み出す垂直信号線16に定電流を供給する定電流源に接続スイッチTr23を設け、列信号処理部30の負荷キャパシタ(リセットレベル用キャパシタ31及び信号レベル用キャパシタ32)の初期化に用いる。すなわち、リセットレベルの読み出し時の先頭で接続スイッチTr23をオフすることにより、リセットレベル用キャパシタ31を増幅Tr12のチャネルポテンシャルに初期化できる。また、信号レベルの読み出し時の先頭で接続スイッチTr23をオフすることにより、信号レベル用キャパシタ32を増幅Tr12のチャネルポテンシャルに初期化できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光電変換素子と画素トランジスタとを含む複数の画素によって画素アレイを構成し、各画素より読み出した画素信号を各画素列毎に設けた負荷回路に出力する構成の固体撮像装置及びその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、CMOSイメージセンサでは、画素アレイの各画素から信号を読み出す際に、画素アレイ外にカラム状に負荷回路(負荷MOSトランジスタ)を設け、各画素の出力段と負荷回路との間でソースフォロア回路を構成したものが知られている。
図5は、このような従来のCMOSイメージセンサの全体構成例を示すブロック図であり、図6は、その1つの画素回路の構成例を示す回路図である。
図5に示すように、本例のイメージセンサは、半導体素子基板100上に画素部(画素アレイ部)110、定電流部120、列信号処理部(カラム部)130、垂直走査回路140、水平走査回路150、水平信号線160、出力処理部170、タイミングジェネレータ(TG)180等を設けたものである。
画素部110は、多数の画素を2次元マトリクス状に配置したものであり、各画素に図2に示すような画素回路が設けられている。この画素部110からの各画素の信号は、各画素列毎に垂直信号線(図5では省略)を通して列信号処理部130に出力される。
定電流部120には各画素にバイアス電流を供給するための定電流源(図5では省略)が各画素列毎に配置されている。
垂直走査回路140は、画素部110の各画素を1行ずつ選択し、各画素のシャッタ動作や読み出し動作を駆動制御するものである。
【0003】
列信号処理部130は、上述した負荷回路を含むものであり、垂直信号線を通して得られる各画素の信号を1行分ずつ受け取り、列ごとに所定の信号処理を行い、その信号を一時保持する。例えばCDS(画素トランジスタの閾値のばらつきに起因する固定パターンノイズを除去する)処理、AGC(オートゲインコントロール)処理、A/D変換処理等を適宜行うものとする。
水平走査回路150は、列信号処理部130の信号を1つずつ選択し、水平信号線160に導く。
出力処理部170は、水平信号線160からの信号に所定の処理を行い、外部に出力するものであり、例えばゲインコントロール回路や色処理回路を有している。なお、列信号処理部130でA/D変換を行う代わりに、出力処理部170で行うようにしてもよい。
タイミングジェネレータ180は、基準クロックに基づいて各部の動作に必要な各種のパルス信号等を供給する。
【0004】
次に、図6を用いて本例の画素回路について説明する。
図示の構成は、各画素にフォトダイオード(PD)210と転送、増幅、選択、リセットの4つの画素トランジスタ(Tr)211、212、213、214を設けたものである。
PD210は、光電変換によって生成された電子を蓄積する。転送Tr211は、PD210の電子をフローティングディフュージョン(FD)215に転送する。
増幅Tr212は、ゲートがFD215とつながっており、FD215の電位変動を電気信号に変換する。選択Tr213は信号を読み出す画素を行単位で選択するものであり、この選択Tr213がONしたときには、増幅Tr212と画素の外で垂直信号線216につながっている定電流源217とがソースフォロアを組むので、FD215の電圧に連動する電圧が垂直信号線216に出力される。
また、リセットTr214は、FD215の電位をVddにリセットする。
【0005】
しかしながら、上述のような構成において、列信号処理部130の負荷回路にMOSトランジスタを用いた場合、次のような問題がある。
(1)定電流を全カラムに流す必要があるため、電流量が大きくなってしまい、寄生抵抗等により、均一性が保てなくなる。
(2)電流源のアクティブ素子の特性ばらつきに起因した縦筋状固定パターンノイズ(FPN)が発生する。
(3)電流源のアクティブ素子のノイズが付加される。特にトランジスタサイズが小さいため、画素アレイからのノイズがデバイス全体で支配的となり、このノイズ付加量が問題となるレベルとなっていまう。
【0006】
そこで、以上のような問題を回避するために、上述したソースフォロア回路の読み出し方式を改善した「容量負荷動作読み出し方式」が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この容量負荷動作読み出し方式は、ソースフォロア回路の負荷回路としてMOSトランジスタの代わりに、充電(初期化)されたキャパシタを用いるものである。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−255013号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献1による従来例では、キャパシタの初期化に際し、その初期化用に設けた特定電圧に初期化する方法が採用されている。
しかしながら、この方法では、以下のような課題が生じる。
(1)初期化の際に大電流が流れ、CMOSイメージセンサのチップ外のインダクタンスを介してノイズとなる。
(2)一般的で信頼性も高いクリップ回路とサンプルホールド回路とを用いたCDS回路を次段回路とした場合、回路動作においてDC的制限が多くなり、低電圧化が困難である。
【0009】
そこで本発明の目的は、容量負荷動作読み出し方式で用いる容量負荷動作キャパシタの初期化を特定電圧源を用いることなく行え、また、ノイズ低減や低電圧化を図ることが可能な固体撮像装置及びその駆動方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するため、光電変換素子及び複数の画素トランジスタを含む複数の画素を2次元配列した画素アレイ部と、前記画素アレイ部の各画素列毎に配線され、各画素における出力段の画素トランジスタとソースフォロア構造で接続される垂直信号線と、前記垂直信号線に接続されて垂直信号線に定電流を供給する定電流回路と、前記垂直信号線に接続されて前記画素から読み出された信号電荷を蓄積する負荷キャパシタを含む列信号処理回路と、前記定電流回路と垂直信号線との間の接続分離を切り換えるスイッチトランジスタとを有し、前記スイッチトランジスタによって定電流回路と垂直信号線とを分離することにより、前記負荷キャパシタを前記画素トランジスタのチャネルポテンシャルに対応した値に初期化することを特徴とする。
【0011】
また本発明は、光電変換素子及び複数の画素トランジスタを含む複数の画素を2次元配列した画素アレイ部と、前記画素アレイ部の各画素列毎に配線され、各画素における出力段の画素トランジスタとソースフォロア構造で接続される垂直信号線と、前記垂直信号線に接続されて垂直信号線に定電流を供給する定電流回路と、前記垂直信号線に接続されて前記画素から読み出された信号電荷を蓄積する負荷キャパシタを含む列信号処理回路とを有する固体撮像装置の駆動方法であって、前記定電流回路と垂直信号線との間の接続分離を切り換えるスイッチトランジスタを設け、前記スイッチトランジスタによって定電流回路と垂直信号線とを分離することにより、前記負荷キャパシタを前記画素トランジスタのチャネルポテンシャルに対応した値に初期化することを特徴とする。
【0012】
本発明の固体撮像装置及びその駆動方法では、定電流回路と垂直信号線との間の接続分離を切り換えるスイッチトランジスタを設け、前記スイッチトランジスタによって定電流回路と垂直信号線とを分離することにより、前記負荷キャパシタを前記画素トランジスタのチャネルポテンシャルに対応した値に初期化するようにしたことから、容量負荷動作読み出し方式で用いる容量負荷動作キャパシタの初期化を特定電圧源を用いることなく行える。
また、定電流回路を用いて初期化を行うことにより、初期化時の大電流を抑制でき、チップ外インダクタンスを介してのノイズを低減でき、さらに、初期化に際して、直流的なマージンをとる必要がなく、低電圧化を図ることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による固体撮像装置及びその駆動方法の実施の形態例について説明する。
本実施の形態例は、容量負荷動作キャパシタを初期化する際に、画素アレイ部用の電流源を用いることにより、専用の電圧源を用いることなく、また、電流源とすることで初期化時の電流量を制限できるようにしたものである。
なお、各画素回路のソースフォロアに用いる程度の電流源を用いた場合に、キャパシタは、各画素回路内の増幅トランジスタのチャネルポテンシャル、具体的には−200〜300mV程度の電圧に初期化される。
このような構成により、本実施の形態例では、次のような効果を得ることができる。
(1)初期化時の電流によるチップ外インダクタンスを介してのノイズを低減できる。
(2)初期化に際し、DC的なマージンをとる必要がなく、低電圧化に適した回路を提供できる。
(3)初期化のための電源回路(一般に大規模である)を内蔵する必要がなく、小規模の回路を構成できる。
【0014】
以下、本実施の形態例による具体的な構成例及び動作例について説明する。
図1は、本発明の第1実施例によるCMOSイメージセンサの構成例を示すブロック図であり、図2は、図1に示すCMOSイメージセンサの動作波形を示すタイミングチャートである。
図1に示すCMOSイメージセンサは、基本的には図5に示した構成と共通の要素より構成されている。
画素部(画素アレイ部)1の各画素1Aは、光電変換素子であるフォトダイオード(PD)10と転送、増幅、選択、リセットの4つの画素トランジスタ(Tr)11、12、13、14を設けたものである。
【0015】
PD10は、光電変換によって生成された電子を蓄積する。転送Tr11は、PD10の電子をフローティングディフュージョン(FD)15に転送する。
増幅Tr12は、ゲートがFD15とつながっており、FD15の電位変動を電気信号に変換する。選択Tr13は信号を読み出す画素を行単位で選択するものであり、この選択Tr13がONしたときには、増幅Tr12と画素部1の外部で垂直信号線16につながっている定電流源とがソースフォロアを組むので、FD15の電圧に連動する電圧が垂直信号線16に出力される。
また、リセットTr14は、FD15の電位をVddにリセットする。
なお、本例ではFDアンプ構造の画素回路を例に説明するが、アンプTrのチャネルポテンシャルを信号として出すタイプのものであれば、他の方式によるものであってもよい。
【0016】
垂直走査(VSR)回路40は、画素部1の各画素1Aを行単位で選択して駆動制御するものであり、転送Tr11にn行目の転送パルスTXn、選択Tr13にn行目の行選択パルスSELn、リセットTr14にn行目のリセットパルスRSTnを出力する。
定電流部20は、定電流源21と、各画素列毎に定電流を供給する負荷トランジスタ22と、各負荷トランジスタ22と垂直信号線16(各画素1A)との間の接続分離を切り換える接続スイッチTr23とを有している。本例では、接続スイッチTr23をキャパシタ初期化パルスCINTによって駆動し、定電流源21と各画素1Aとの間を分離して列信号処理部30側の負荷キャパシタの初期化を行うようになっている。
【0017】
列信号処理部30は、各画素列毎に共通の回路が設けられ、各画素のリセットレベルと信号レベルとの差分をとることによりノイズ除去を行うCDS(相関二重サンプリング)回路を含むものであり、リセットレベル用キャパシタ31、信号レベル用キャパシタ32、入力選択スイッチ33A、33B、比較回路34、及び出力選択スイッチ35A、35Bを有する。
リセットレベル用キャパシタ31は、各画素のリセットレベルのサンプル信号を蓄積する負荷キャパシタであり、信号レベル用キャパシタ32は、各画素の信号レベルのサンプル信号を蓄積する負荷キャパシタであり、1本の垂直信号線16に対して互いに並列に設けられている。
【0018】
入力選択スイッチ33A、33Bは、垂直信号線16からの信号をリセットレベル用キャパシタ31または信号レベル用キャパシタ32に選択的に入力するものであり、タイミングジェネレータ(図1では省略)からのサンプルホールドパルスSHN、SHSによって制御される。
出力選択スイッチ35A、35Bは、各画素列におけるリセットレベル用キャパシタ31のサンプル信号値と信号レベル用キャパシタ32のサンプル信号値を比較回路34に順次出力するものであり、水平走査(HSR)回路50によって制御される。
比較回路34は、リセットレベル用キャパシタ31のサンプル信号値と信号レベル用キャパシタ32のサンプル信号値とを比較して出力信号に変換するものである。
【0019】
次に、図2に基づいて本例の動作について説明する。
まず、行選択パルスSELnをオンし、増幅Tr12のチャネルを垂直信号線16に接続するとともに、リセットパルスRSTnをオンし、FDをリセットする。
また、これと同時に、リセットレベル用キャパシタ31の入力選択スイッチ33Aをオンして垂直信号線16に接続し、キャパシタ初期化パルスCINTによって接続スイッチTr23をオフする。
これにより、垂直信号線16のノードが増幅Tr12のチャネルポテンシャルに一致し、これに対応する値にリセットレベル用キャパシタ31が初期化される。次に、キャパシタ初期化パルスCINTによって接続スイッチTr23をオンすることにより、定電流源21が垂直信号線16を介してリセットレベル用キャパシタ31に接続され、所定のタイミングで入力選択スイッチ33Aをオフし、リセットレベルがリセットレベル用キャパシタ31にホールドされる。
【0020】
次に、転送パルスTXnによって転送Tr11をオンし、PD10の電子をFD15に転送し、その電位変動を増幅Tr12に印加する。
同時に、信号レベル用キャパシタ32の入力選択スイッチ33Bをオンして垂直信号線16に接続し、キャパシタ初期化パルスCINTによって接続スイッチTr23をオフする。
これにより、垂直信号線16のノードが増幅Tr12のチャネルポテンシャルに一致し、これに対応する値に信号レベル用キャパシタ32が初期化される。次に、キャパシタ初期化パルスCINTによって接続スイッチTr23をオンすることにより、定電流源21が垂直信号線16を介して信号レベル用キャパシタ32に接続され、所定のタイミングで入力選択スイッチ33Bをオフし、信号レベルが信号レベル用キャパシタ32にホールドされる。
この後、図示しないが、出力選択スイッチ35A、35Bがオンし、リセットレベル用キャパシタ31のサンプル信号値と信号レベル用キャパシタ32のサンプル信号値が比較回路34に出力され、その差が信号量として出力する。
【0021】
図3は、本発明の第2実施例によるCMOSイメージセンサの構成例を示すブロック図であり、図4は、図3に示すCMOSイメージセンサの動作波形を示すタイミングチャートである。
本例のCMOSイメージセンサは、列信号処理部30が図1に示す例と異なるものであり、共通する構成については同一符号を付して説明する。
本例の列信号処理部30も、各画素列毎に共通の回路が設けられ、各画素のリセットレベルと信号レベルとの差分をとることによりノイズ除去を行うCDS(相関二重サンプリング)回路を含むものであるが、本例においては、クランプ用キャパシタ(CDS用キャパシタ)61、クランプスイッチ62、サンプルホールドスイッチ63、サンプルホールド用キャパシタ(SH用キャパシタ)64、出力回路65、及び出力選択スイッチ66を有して構成される。
【0022】
クランプ用キャパシタ61は、垂直信号線16を通して各画素のリセットレベルのサンプル信号と信号レベルのサンプル信号を順次入力するものである。
クランプスイッチ62は、タイミングジェネレータからのクランプ信号CLPによって制御され、クランプ用キャパシタ61にリセットレベルのサンプル信号が入力された時点でクランプ用キャパシタ61の出力を所定のクランプ電圧レベルにクランプするものである。
すなわち、このクランプスイッチ62によってクランプ用キャパシタ61の出力側がクランプ電圧レベルにクランプされた状態では、クランプ用キャパシタ61の入力側と出力側が異なる電位に保持され、次にクランプ用キャパシタ61の入力側に信号レベルのサンプル信号が入力されることにより、入力側での電位変動が出力側の電位変動が生じ、この電位変動をサンプルホールドスイッチ63及びサンプルホールド用キャパシタ64によってサンプルホールドする構成となっている。
サンプルホールドスイッチ63は、クランプスイッチ62によるクランプ後にクランプ用キャパシタ61に信号レベルのサンプル信号が入力された時点でクランプ用キャパシタ61の出力値をサンプルホールド用キャパシタ64に出力し、サンプルホールド用キャパシタ64は、このクランプ用キャパシタ61の出力値をホールドする。
【0023】
出力選択スイッチ66は、サンプルホールド用キャパシタ64のサンプル信号値を出力回路65に順次出力するものであり、水平走査(HSR)回路50によって制御される。
出力回路65は、演算増幅器65Aの負帰還ループにキャパシタ65B及び放電スイッチ65Cの並列回路を挿入したものであり、サンプルホールド用キャパシタ64からの放電信号を波形変換し、出力信号として出力する。
なお、本例における動作は、図2に示す動作と基本的に共通であるので説明は省略する。
【0024】
ところで、この種のイメージセンサにおける画素回路の動作において、従来は、信号飽和時を見込んで初期化電圧を設定する必要があり、リセットレベルの読み出し時に選択Trを切断しないと大電流が流れるようになる。
しかしながら、画素部はレイアウトの都合上、選択Tr用の配線がポリシリコン膜配線となる場合もあり、高速にスイッチングできない(すなわち、オンしつづけなければならない)場合もあり、この場合、電圧で初期化するのは非常に不利である。
このような場合に、本例の構成及び制御方法を用いることにより、チャネルポテンシャルに応じた電位に初期化でき、極めて実用的価値の高い構成を提供することが可能となる。
【0025】
また、上述した実施の形態例において、定電流源21と画素1Aとの接続スイッチTrを飽和動作させるようにバイアスすることにより、定電流源21の出力インピーダンスを上げることができ、初期化する電流量をチャネルポテンシャルの影響を受けないようにすることができる。そうすることで、キャパシタの初期化電圧を、
“チャネルポテンシャルー一定電圧(V)”
とすることができ、リセットレベルの読み出し時と信号レベルの読み出し時の容量負荷動作の対称性が保たれ、画素からの信号読み取り精度を向上することができる効果もある。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の固体撮像装置及びその駆動方法では、定電流回路と垂直信号線との間の接続分離を切り換えるスイッチトランジスタを設け、前記スイッチトランジスタによって定電流回路と垂直信号線とを分離することにより、前記負荷キャパシタを前記画素トランジスタのチャネルポテンシャルに対応した値に初期化するようにした。
このため、容量負荷動作読み出し方式で用いる容量負荷動作キャパシタの初期化を特定電圧源を用いることなく行え、装置構成の小型化を図ることが可能となる。
また、定電流回路を用いて初期化を行うことで、初期化時の大電流を抑制でき、チップ外インダクタンスを介してのノイズを低減することが可能となる。
さらに、初期化に際して、直流的なマージンをとる必要がなく、低電圧化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるCMOSイメージセンサの構成例を示すブロック図である。
【図2】図1に示すCMOSイメージセンサの動作波形を示すタイミングチャートである。
【図3】本発明の第2実施例によるCMOSイメージセンサの構成例を示すブロック図である。
【図4】図3に示すCMOSイメージセンサの動作波形を示すタイミングチャートである。
【図5】従来のCMOSイメージセンサの全体構成例を示すブロック図である。
【図6】図5に示すCMOSイメージセンサの1つの画素回路の構成例を示す回路図である。
【符号の説明】
1……画素部(画素アレイ部)、1A……画素、10……フォトダイオード、11……転送トランジスタ、12……増幅トランジスタ、13……選択トランジスタ、14……リセットトランジスタ、16……垂直信号線、20……定電流部、30、60……列信号処理部、40……垂直走査(VSR)回路、50……水平走査(HSR)回路。
【発明の属する技術分野】
本発明は、光電変換素子と画素トランジスタとを含む複数の画素によって画素アレイを構成し、各画素より読み出した画素信号を各画素列毎に設けた負荷回路に出力する構成の固体撮像装置及びその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、CMOSイメージセンサでは、画素アレイの各画素から信号を読み出す際に、画素アレイ外にカラム状に負荷回路(負荷MOSトランジスタ)を設け、各画素の出力段と負荷回路との間でソースフォロア回路を構成したものが知られている。
図5は、このような従来のCMOSイメージセンサの全体構成例を示すブロック図であり、図6は、その1つの画素回路の構成例を示す回路図である。
図5に示すように、本例のイメージセンサは、半導体素子基板100上に画素部(画素アレイ部)110、定電流部120、列信号処理部(カラム部)130、垂直走査回路140、水平走査回路150、水平信号線160、出力処理部170、タイミングジェネレータ(TG)180等を設けたものである。
画素部110は、多数の画素を2次元マトリクス状に配置したものであり、各画素に図2に示すような画素回路が設けられている。この画素部110からの各画素の信号は、各画素列毎に垂直信号線(図5では省略)を通して列信号処理部130に出力される。
定電流部120には各画素にバイアス電流を供給するための定電流源(図5では省略)が各画素列毎に配置されている。
垂直走査回路140は、画素部110の各画素を1行ずつ選択し、各画素のシャッタ動作や読み出し動作を駆動制御するものである。
【0003】
列信号処理部130は、上述した負荷回路を含むものであり、垂直信号線を通して得られる各画素の信号を1行分ずつ受け取り、列ごとに所定の信号処理を行い、その信号を一時保持する。例えばCDS(画素トランジスタの閾値のばらつきに起因する固定パターンノイズを除去する)処理、AGC(オートゲインコントロール)処理、A/D変換処理等を適宜行うものとする。
水平走査回路150は、列信号処理部130の信号を1つずつ選択し、水平信号線160に導く。
出力処理部170は、水平信号線160からの信号に所定の処理を行い、外部に出力するものであり、例えばゲインコントロール回路や色処理回路を有している。なお、列信号処理部130でA/D変換を行う代わりに、出力処理部170で行うようにしてもよい。
タイミングジェネレータ180は、基準クロックに基づいて各部の動作に必要な各種のパルス信号等を供給する。
【0004】
次に、図6を用いて本例の画素回路について説明する。
図示の構成は、各画素にフォトダイオード(PD)210と転送、増幅、選択、リセットの4つの画素トランジスタ(Tr)211、212、213、214を設けたものである。
PD210は、光電変換によって生成された電子を蓄積する。転送Tr211は、PD210の電子をフローティングディフュージョン(FD)215に転送する。
増幅Tr212は、ゲートがFD215とつながっており、FD215の電位変動を電気信号に変換する。選択Tr213は信号を読み出す画素を行単位で選択するものであり、この選択Tr213がONしたときには、増幅Tr212と画素の外で垂直信号線216につながっている定電流源217とがソースフォロアを組むので、FD215の電圧に連動する電圧が垂直信号線216に出力される。
また、リセットTr214は、FD215の電位をVddにリセットする。
【0005】
しかしながら、上述のような構成において、列信号処理部130の負荷回路にMOSトランジスタを用いた場合、次のような問題がある。
(1)定電流を全カラムに流す必要があるため、電流量が大きくなってしまい、寄生抵抗等により、均一性が保てなくなる。
(2)電流源のアクティブ素子の特性ばらつきに起因した縦筋状固定パターンノイズ(FPN)が発生する。
(3)電流源のアクティブ素子のノイズが付加される。特にトランジスタサイズが小さいため、画素アレイからのノイズがデバイス全体で支配的となり、このノイズ付加量が問題となるレベルとなっていまう。
【0006】
そこで、以上のような問題を回避するために、上述したソースフォロア回路の読み出し方式を改善した「容量負荷動作読み出し方式」が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この容量負荷動作読み出し方式は、ソースフォロア回路の負荷回路としてMOSトランジスタの代わりに、充電(初期化)されたキャパシタを用いるものである。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−255013号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献1による従来例では、キャパシタの初期化に際し、その初期化用に設けた特定電圧に初期化する方法が採用されている。
しかしながら、この方法では、以下のような課題が生じる。
(1)初期化の際に大電流が流れ、CMOSイメージセンサのチップ外のインダクタンスを介してノイズとなる。
(2)一般的で信頼性も高いクリップ回路とサンプルホールド回路とを用いたCDS回路を次段回路とした場合、回路動作においてDC的制限が多くなり、低電圧化が困難である。
【0009】
そこで本発明の目的は、容量負荷動作読み出し方式で用いる容量負荷動作キャパシタの初期化を特定電圧源を用いることなく行え、また、ノイズ低減や低電圧化を図ることが可能な固体撮像装置及びその駆動方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するため、光電変換素子及び複数の画素トランジスタを含む複数の画素を2次元配列した画素アレイ部と、前記画素アレイ部の各画素列毎に配線され、各画素における出力段の画素トランジスタとソースフォロア構造で接続される垂直信号線と、前記垂直信号線に接続されて垂直信号線に定電流を供給する定電流回路と、前記垂直信号線に接続されて前記画素から読み出された信号電荷を蓄積する負荷キャパシタを含む列信号処理回路と、前記定電流回路と垂直信号線との間の接続分離を切り換えるスイッチトランジスタとを有し、前記スイッチトランジスタによって定電流回路と垂直信号線とを分離することにより、前記負荷キャパシタを前記画素トランジスタのチャネルポテンシャルに対応した値に初期化することを特徴とする。
【0011】
また本発明は、光電変換素子及び複数の画素トランジスタを含む複数の画素を2次元配列した画素アレイ部と、前記画素アレイ部の各画素列毎に配線され、各画素における出力段の画素トランジスタとソースフォロア構造で接続される垂直信号線と、前記垂直信号線に接続されて垂直信号線に定電流を供給する定電流回路と、前記垂直信号線に接続されて前記画素から読み出された信号電荷を蓄積する負荷キャパシタを含む列信号処理回路とを有する固体撮像装置の駆動方法であって、前記定電流回路と垂直信号線との間の接続分離を切り換えるスイッチトランジスタを設け、前記スイッチトランジスタによって定電流回路と垂直信号線とを分離することにより、前記負荷キャパシタを前記画素トランジスタのチャネルポテンシャルに対応した値に初期化することを特徴とする。
【0012】
本発明の固体撮像装置及びその駆動方法では、定電流回路と垂直信号線との間の接続分離を切り換えるスイッチトランジスタを設け、前記スイッチトランジスタによって定電流回路と垂直信号線とを分離することにより、前記負荷キャパシタを前記画素トランジスタのチャネルポテンシャルに対応した値に初期化するようにしたことから、容量負荷動作読み出し方式で用いる容量負荷動作キャパシタの初期化を特定電圧源を用いることなく行える。
また、定電流回路を用いて初期化を行うことにより、初期化時の大電流を抑制でき、チップ外インダクタンスを介してのノイズを低減でき、さらに、初期化に際して、直流的なマージンをとる必要がなく、低電圧化を図ることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による固体撮像装置及びその駆動方法の実施の形態例について説明する。
本実施の形態例は、容量負荷動作キャパシタを初期化する際に、画素アレイ部用の電流源を用いることにより、専用の電圧源を用いることなく、また、電流源とすることで初期化時の電流量を制限できるようにしたものである。
なお、各画素回路のソースフォロアに用いる程度の電流源を用いた場合に、キャパシタは、各画素回路内の増幅トランジスタのチャネルポテンシャル、具体的には−200〜300mV程度の電圧に初期化される。
このような構成により、本実施の形態例では、次のような効果を得ることができる。
(1)初期化時の電流によるチップ外インダクタンスを介してのノイズを低減できる。
(2)初期化に際し、DC的なマージンをとる必要がなく、低電圧化に適した回路を提供できる。
(3)初期化のための電源回路(一般に大規模である)を内蔵する必要がなく、小規模の回路を構成できる。
【0014】
以下、本実施の形態例による具体的な構成例及び動作例について説明する。
図1は、本発明の第1実施例によるCMOSイメージセンサの構成例を示すブロック図であり、図2は、図1に示すCMOSイメージセンサの動作波形を示すタイミングチャートである。
図1に示すCMOSイメージセンサは、基本的には図5に示した構成と共通の要素より構成されている。
画素部(画素アレイ部)1の各画素1Aは、光電変換素子であるフォトダイオード(PD)10と転送、増幅、選択、リセットの4つの画素トランジスタ(Tr)11、12、13、14を設けたものである。
【0015】
PD10は、光電変換によって生成された電子を蓄積する。転送Tr11は、PD10の電子をフローティングディフュージョン(FD)15に転送する。
増幅Tr12は、ゲートがFD15とつながっており、FD15の電位変動を電気信号に変換する。選択Tr13は信号を読み出す画素を行単位で選択するものであり、この選択Tr13がONしたときには、増幅Tr12と画素部1の外部で垂直信号線16につながっている定電流源とがソースフォロアを組むので、FD15の電圧に連動する電圧が垂直信号線16に出力される。
また、リセットTr14は、FD15の電位をVddにリセットする。
なお、本例ではFDアンプ構造の画素回路を例に説明するが、アンプTrのチャネルポテンシャルを信号として出すタイプのものであれば、他の方式によるものであってもよい。
【0016】
垂直走査(VSR)回路40は、画素部1の各画素1Aを行単位で選択して駆動制御するものであり、転送Tr11にn行目の転送パルスTXn、選択Tr13にn行目の行選択パルスSELn、リセットTr14にn行目のリセットパルスRSTnを出力する。
定電流部20は、定電流源21と、各画素列毎に定電流を供給する負荷トランジスタ22と、各負荷トランジスタ22と垂直信号線16(各画素1A)との間の接続分離を切り換える接続スイッチTr23とを有している。本例では、接続スイッチTr23をキャパシタ初期化パルスCINTによって駆動し、定電流源21と各画素1Aとの間を分離して列信号処理部30側の負荷キャパシタの初期化を行うようになっている。
【0017】
列信号処理部30は、各画素列毎に共通の回路が設けられ、各画素のリセットレベルと信号レベルとの差分をとることによりノイズ除去を行うCDS(相関二重サンプリング)回路を含むものであり、リセットレベル用キャパシタ31、信号レベル用キャパシタ32、入力選択スイッチ33A、33B、比較回路34、及び出力選択スイッチ35A、35Bを有する。
リセットレベル用キャパシタ31は、各画素のリセットレベルのサンプル信号を蓄積する負荷キャパシタであり、信号レベル用キャパシタ32は、各画素の信号レベルのサンプル信号を蓄積する負荷キャパシタであり、1本の垂直信号線16に対して互いに並列に設けられている。
【0018】
入力選択スイッチ33A、33Bは、垂直信号線16からの信号をリセットレベル用キャパシタ31または信号レベル用キャパシタ32に選択的に入力するものであり、タイミングジェネレータ(図1では省略)からのサンプルホールドパルスSHN、SHSによって制御される。
出力選択スイッチ35A、35Bは、各画素列におけるリセットレベル用キャパシタ31のサンプル信号値と信号レベル用キャパシタ32のサンプル信号値を比較回路34に順次出力するものであり、水平走査(HSR)回路50によって制御される。
比較回路34は、リセットレベル用キャパシタ31のサンプル信号値と信号レベル用キャパシタ32のサンプル信号値とを比較して出力信号に変換するものである。
【0019】
次に、図2に基づいて本例の動作について説明する。
まず、行選択パルスSELnをオンし、増幅Tr12のチャネルを垂直信号線16に接続するとともに、リセットパルスRSTnをオンし、FDをリセットする。
また、これと同時に、リセットレベル用キャパシタ31の入力選択スイッチ33Aをオンして垂直信号線16に接続し、キャパシタ初期化パルスCINTによって接続スイッチTr23をオフする。
これにより、垂直信号線16のノードが増幅Tr12のチャネルポテンシャルに一致し、これに対応する値にリセットレベル用キャパシタ31が初期化される。次に、キャパシタ初期化パルスCINTによって接続スイッチTr23をオンすることにより、定電流源21が垂直信号線16を介してリセットレベル用キャパシタ31に接続され、所定のタイミングで入力選択スイッチ33Aをオフし、リセットレベルがリセットレベル用キャパシタ31にホールドされる。
【0020】
次に、転送パルスTXnによって転送Tr11をオンし、PD10の電子をFD15に転送し、その電位変動を増幅Tr12に印加する。
同時に、信号レベル用キャパシタ32の入力選択スイッチ33Bをオンして垂直信号線16に接続し、キャパシタ初期化パルスCINTによって接続スイッチTr23をオフする。
これにより、垂直信号線16のノードが増幅Tr12のチャネルポテンシャルに一致し、これに対応する値に信号レベル用キャパシタ32が初期化される。次に、キャパシタ初期化パルスCINTによって接続スイッチTr23をオンすることにより、定電流源21が垂直信号線16を介して信号レベル用キャパシタ32に接続され、所定のタイミングで入力選択スイッチ33Bをオフし、信号レベルが信号レベル用キャパシタ32にホールドされる。
この後、図示しないが、出力選択スイッチ35A、35Bがオンし、リセットレベル用キャパシタ31のサンプル信号値と信号レベル用キャパシタ32のサンプル信号値が比較回路34に出力され、その差が信号量として出力する。
【0021】
図3は、本発明の第2実施例によるCMOSイメージセンサの構成例を示すブロック図であり、図4は、図3に示すCMOSイメージセンサの動作波形を示すタイミングチャートである。
本例のCMOSイメージセンサは、列信号処理部30が図1に示す例と異なるものであり、共通する構成については同一符号を付して説明する。
本例の列信号処理部30も、各画素列毎に共通の回路が設けられ、各画素のリセットレベルと信号レベルとの差分をとることによりノイズ除去を行うCDS(相関二重サンプリング)回路を含むものであるが、本例においては、クランプ用キャパシタ(CDS用キャパシタ)61、クランプスイッチ62、サンプルホールドスイッチ63、サンプルホールド用キャパシタ(SH用キャパシタ)64、出力回路65、及び出力選択スイッチ66を有して構成される。
【0022】
クランプ用キャパシタ61は、垂直信号線16を通して各画素のリセットレベルのサンプル信号と信号レベルのサンプル信号を順次入力するものである。
クランプスイッチ62は、タイミングジェネレータからのクランプ信号CLPによって制御され、クランプ用キャパシタ61にリセットレベルのサンプル信号が入力された時点でクランプ用キャパシタ61の出力を所定のクランプ電圧レベルにクランプするものである。
すなわち、このクランプスイッチ62によってクランプ用キャパシタ61の出力側がクランプ電圧レベルにクランプされた状態では、クランプ用キャパシタ61の入力側と出力側が異なる電位に保持され、次にクランプ用キャパシタ61の入力側に信号レベルのサンプル信号が入力されることにより、入力側での電位変動が出力側の電位変動が生じ、この電位変動をサンプルホールドスイッチ63及びサンプルホールド用キャパシタ64によってサンプルホールドする構成となっている。
サンプルホールドスイッチ63は、クランプスイッチ62によるクランプ後にクランプ用キャパシタ61に信号レベルのサンプル信号が入力された時点でクランプ用キャパシタ61の出力値をサンプルホールド用キャパシタ64に出力し、サンプルホールド用キャパシタ64は、このクランプ用キャパシタ61の出力値をホールドする。
【0023】
出力選択スイッチ66は、サンプルホールド用キャパシタ64のサンプル信号値を出力回路65に順次出力するものであり、水平走査(HSR)回路50によって制御される。
出力回路65は、演算増幅器65Aの負帰還ループにキャパシタ65B及び放電スイッチ65Cの並列回路を挿入したものであり、サンプルホールド用キャパシタ64からの放電信号を波形変換し、出力信号として出力する。
なお、本例における動作は、図2に示す動作と基本的に共通であるので説明は省略する。
【0024】
ところで、この種のイメージセンサにおける画素回路の動作において、従来は、信号飽和時を見込んで初期化電圧を設定する必要があり、リセットレベルの読み出し時に選択Trを切断しないと大電流が流れるようになる。
しかしながら、画素部はレイアウトの都合上、選択Tr用の配線がポリシリコン膜配線となる場合もあり、高速にスイッチングできない(すなわち、オンしつづけなければならない)場合もあり、この場合、電圧で初期化するのは非常に不利である。
このような場合に、本例の構成及び制御方法を用いることにより、チャネルポテンシャルに応じた電位に初期化でき、極めて実用的価値の高い構成を提供することが可能となる。
【0025】
また、上述した実施の形態例において、定電流源21と画素1Aとの接続スイッチTrを飽和動作させるようにバイアスすることにより、定電流源21の出力インピーダンスを上げることができ、初期化する電流量をチャネルポテンシャルの影響を受けないようにすることができる。そうすることで、キャパシタの初期化電圧を、
“チャネルポテンシャルー一定電圧(V)”
とすることができ、リセットレベルの読み出し時と信号レベルの読み出し時の容量負荷動作の対称性が保たれ、画素からの信号読み取り精度を向上することができる効果もある。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の固体撮像装置及びその駆動方法では、定電流回路と垂直信号線との間の接続分離を切り換えるスイッチトランジスタを設け、前記スイッチトランジスタによって定電流回路と垂直信号線とを分離することにより、前記負荷キャパシタを前記画素トランジスタのチャネルポテンシャルに対応した値に初期化するようにした。
このため、容量負荷動作読み出し方式で用いる容量負荷動作キャパシタの初期化を特定電圧源を用いることなく行え、装置構成の小型化を図ることが可能となる。
また、定電流回路を用いて初期化を行うことで、初期化時の大電流を抑制でき、チップ外インダクタンスを介してのノイズを低減することが可能となる。
さらに、初期化に際して、直流的なマージンをとる必要がなく、低電圧化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるCMOSイメージセンサの構成例を示すブロック図である。
【図2】図1に示すCMOSイメージセンサの動作波形を示すタイミングチャートである。
【図3】本発明の第2実施例によるCMOSイメージセンサの構成例を示すブロック図である。
【図4】図3に示すCMOSイメージセンサの動作波形を示すタイミングチャートである。
【図5】従来のCMOSイメージセンサの全体構成例を示すブロック図である。
【図6】図5に示すCMOSイメージセンサの1つの画素回路の構成例を示す回路図である。
【符号の説明】
1……画素部(画素アレイ部)、1A……画素、10……フォトダイオード、11……転送トランジスタ、12……増幅トランジスタ、13……選択トランジスタ、14……リセットトランジスタ、16……垂直信号線、20……定電流部、30、60……列信号処理部、40……垂直走査(VSR)回路、50……水平走査(HSR)回路。
Claims (8)
- 光電変換素子及び複数の画素トランジスタを含む複数の画素を2次元配列した画素アレイ部と、
前記画素アレイ部の各画素列毎に配線され、各画素における出力段の画素トランジスタとソースフォロア構造で接続される垂直信号線と、
前記垂直信号線に接続されて垂直信号線に定電流を供給する定電流回路と、
前記垂直信号線に接続されて前記画素から読み出された信号電荷を蓄積する負荷キャパシタを含む列信号処理回路と、
前記定電流回路と垂直信号線との間の接続分離を切り換えるスイッチトランジスタとを有し、
前記スイッチトランジスタによって定電流回路と垂直信号線とを分離することにより、前記負荷キャパシタを前記画素トランジスタのチャネルポテンシャルに対応した値に初期化する、
ことを特徴とする固体撮像装置。 - 前記スイッチトランジスタを飽和動作させるようバイアスしたことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
- 前記画素は、前記光電変換素子の信号電荷を読み出すための転送トランジスタと、前記転送トランジスタによって読み出された信号電荷をゲート部で検出して電気信号を出力する増幅トランジスタと、前記増幅トランジスタを画素行単位で選択するための選択トランジスタと、前記増幅トランジスタのゲート部の電位をリセットするリセットトランジスタとを有することを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
- 前記列信号処理回路は、前記画素のリセットレベルと信号レベルとの差分をとることによりノイズ除去を行う相関二重サンプリング回路を有することを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
- 前記列信号処理回路は、前記画素のリセットレベルのサンプル信号を蓄積するリセットレベル用キャパシタと、前記画素の信号レベルのサンプル信号を蓄積する信号レベル用キャパシタとを並列に設けるとともに、前記垂直信号線からの信号を前記リセットレベル用キャパシタまたは信号レベル用キャパシタに選択的に入力する入力選択スイッチと、前記リセットレベル用キャパシタのサンプル信号値と信号レベル用キャパシタのサンプル信号値とを比較して出力信号に変換する比較回路と、各画素列におけるリセットレベル用キャパシタのサンプル信号値と信号レベル用キャパシタのサンプル信号値を前記比較回路に順次出力する出力選択スイッチとを有することを特徴とする請求項4記載の固体撮像装置。
- 前記列信号処理回路は、前記画素のリセットレベルのサンプル信号と信号レベルのサンプル信号を順次入力するクランプ用キャパシタと、前記クランプ用キャパシタにリセットレベルのサンプル信号が入力された時点でクランプ用キャパシタの出力を所定のクランプレベルにクランプするクランプスイッチと、前記クランプスイッチによるクランプ後に前記クランプ用キャパシタに信号レベルのサンプル信号が入力された時点でクランプ用キャパシタの出力値をホールドするサンプルホールド用キャパシタと、前記クランプ用キャパシタの出力値を前記サンプルホールド用キャパシタに出力するサンプルホールドスイッチと、前記サンプルホールド用キャパシタのホールド値を出力信号に変換する出力回路と、前記サンプルホールド用キャパシタのサンプル信号値を前記出力回路に順次出力する出力選択スイッチとを有することを特徴とする請求項4記載の固体撮像装置。
- 光電変換素子及び複数の画素トランジスタを含む複数の画素を2次元配列した画素アレイ部と、
前記画素アレイ部の各画素列毎に配線され、各画素における出力段の画素トランジスタとソースフォロア構造で接続される垂直信号線と、
前記垂直信号線に接続されて垂直信号線に定電流を供給する定電流回路と、
前記垂直信号線に接続されて前記画素から読み出された信号電荷を蓄積する負荷キャパシタを含む列信号処理回路とを有する固体撮像装置の駆動方法であって、
前記定電流回路と垂直信号線との間の接続分離を切り換えるスイッチトランジスタを設け、
前記スイッチトランジスタによって定電流回路と垂直信号線とを分離することにより、前記負荷キャパシタを前記画素トランジスタのチャネルポテンシャルに対応した値に初期化する、
ことを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。 - 前記スイッチトランジスタを飽和動作させるようバイアスしたことを特徴とする請求項7記載の固体撮像装置の駆動方法。
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