JP2004165432A - 半導体集積回路及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】特定の信号配線にシールディングを施すことによる配線効率の低下を軽減し、チップ面積を有効に活用できる半導体集積回路を提供する。
【解決手段】この半導体集積回路は、半導体基板10と、半導体基板上に形成された第1の配線層であって、ゲート電極又は不純物拡散領域に接続された信号配線の外側に第1の方向に延在する2つの電源配線31、32が設けられた複数の領域11、21等と、複数の領域の内の隣接する2つの領域にそれぞれ設けられた2つの電源配線32、31の間に挟まれて第1の方向に延在する第1の信号配線33とを含む第1の配線層と、半導体基板上に形成された第2の配線層であって、第1の方向と異なる第2の方向に延在する第2の信号配線43と、第2の信号配線を挟んで並走する2つの電源配線41、42とを含む第2の配線層とを具備する。
【選択図】 図1
【解決手段】この半導体集積回路は、半導体基板10と、半導体基板上に形成された第1の配線層であって、ゲート電極又は不純物拡散領域に接続された信号配線の外側に第1の方向に延在する2つの電源配線31、32が設けられた複数の領域11、21等と、複数の領域の内の隣接する2つの領域にそれぞれ設けられた2つの電源配線32、31の間に挟まれて第1の方向に延在する第1の信号配線33とを含む第1の配線層と、半導体基板上に形成された第2の配線層であって、第1の方向と異なる第2の方向に延在する第2の信号配線43と、第2の信号配線を挟んで並走する2つの電源配線41、42とを含む第2の配線層とを具備する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるP&R(Place and Route)ツールと呼ばれる自動配置配線プログラムを用いて複数のセルを配置配線することにより設計されるゲートアレイやスタンダードセルLSI等の半導体集積回路に関し、さらに、そのような半導体集積回路の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路においては、クロック信号のように、回路動作に大きな影響を与える特定の信号が用いられることが多い。以下、特定の信号として、クロック信号を例にとり説明する。クロック信号配線が他の信号配線からのクロストークの影響を受けると、クロック信号に同期して動作するフリップフロップ等の回路が誤動作するおそれがある。また、他の信号配線がクロック信号配線からのクロストークの影響を受けても、他の信号配線に接続された回路が誤動作するおそれがある。従来は、このようなクロック信号配線と他の信号配線との間で発生するクロストークを低減するために、1つの配線層において、クロック信号配線の両側にVDD又はVSSの電源配線を並走させてクロック信号配線をシールドすることが行われていた。
【0003】
例えば、下記の特許文献1には、1つのマクロセルにおいて、2つのVDD配線の間にクロック信号配線を挟むことによりシールドした半導体集積回路装置が記載されている。
【0004】
しかしながら、クロック信号配線の両側に電源配線を並走させると、配線のための面積が約3倍必要となり、配線効率が低下してしまう。また、シールドとして設けられる電源配線は、電源の強化のためにはあまり寄与していない。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−77403号公報(第2頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、上記の点に鑑み、特定の信号配線にシールディングを施すことによる配線効率の低下を軽減し、チップ面積を有効に活用できる半導体集積回路を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明の第1の観点に係る半導体集積回路は、ゲート絶縁膜、ゲート電極及び不純物拡散領域が形成された半導体基板と、半導体基板上に形成された第1の配線層であって、ゲート電極又は不純物拡散領域に接続された信号配線の外側に第1の方向に延在する2つの電源配線が設けられた複数の領域と、複数の領域の内の隣接する2つの領域にそれぞれ設けられた2つの電源配線の間に挟まれて第1の方向に延在する第1の信号配線とを含む第1の配線層と、半導体基板上に形成された第2の配線層であって、第1の方向と異なる第2の方向に延在する第2の信号配線と、第2の信号配線を挟んで並走する2つの電源配線とを含む第2の配線層とを具備する。
【0008】
ここで、第1及び第2の信号配線は、例えば、クロック信号配線とすることができる。その場合には、クロック信号配線と他の信号配線との間のクロストークを低減することができる。
【0009】
また、第1の信号配線と第2の信号配線とが互いに電気的に接続されていることが望ましい。これにより、第1及び第2の方向に延在する信号ラインを強化することができる。さらに、第1の信号配線と第2の信号配線とが直交することが望ましい。チップ面積を有効に活用できるからである。
【0010】
以上において、第1の配線層が、複数の領域の内の隣接する2つの領域にそれぞれ設けられた2つの電源配線の間に挟まれて第1の方向に延在する第3の信号配線をさらに含み、第2の配線層が、第2の方向に延在する第4の信号配線と、第4の信号配線を挟んで並走する2つの電源配線とをさらに含むようにしても良い。これにより、格子状の信号配線を形成することができる。ここで、第1〜第4の信号配線がループを形成するようにすれば、信号ラインのインダクタンス成分を低下させることができる。
【0011】
本発明の第2の観点に係る半導体集積回路は、ゲート絶縁膜、ゲート電極及び不純物拡散領域が形成された半導体基板と、半導体基板上に形成された第1の配線層であって、ゲート電極又は不純物拡散領域に接続された信号配線の外側に第1の方向に延在する2つの電源配線が設けられた複数の領域と、複数の領域の内の隣接する2つの領域にそれぞれ設けられた2つの電源配線の間に挟まれて第1の方向に延在する第1群の信号配線とを含む第1の配線層と、半導体基板上に形成された第2の配線層であって、第1の方向と異なる第2の方向に延在する第2群の信号配線と、第2群の信号配線を挟んで並走する2つの電源配線とを含む第2の配線層とを具備する。
【0012】
また、本発明の第1の観点に係る半導体集積回路の製造方法は、半導体基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を形成するステップと、ゲート絶縁膜及びゲート電極の両側の半導体基板内に不純物拡散領域を形成するステップと、ゲート電極又は不純物拡散領域に接続された信号配線の外側に第1の方向に延在する2つの電源配線が設けられた複数の領域と、複数の領域の内の隣接する2つの領域にそれぞれ設けられた2つの電源配線の間に挟まれて第1の方向に延在する第1の信号配線とを含む第1の配線層を半導体基板上に形成するステップと、第1の方向と異なる第2の方向に延在する第2の信号配線と、第2の信号配線を挟んで並走する2つの電源配線とを含む第2の配線層を半導体基板上に形成するステップとを具備する。
【0013】
さらに、本発明の第2の観点に係る半導体集積回路の製造方法は、半導体基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を形成するステップと、ゲート絶縁膜及びゲート電極の両側の半導体基板内に不純物拡散領域を形成するステップと、ゲート電極又は不純物拡散領域に接続された信号配線の外側に第1の方向に延在する2つの電源配線が設けられた複数の領域と、複数の領域の内の隣接する2つの領域にそれぞれ設けられた2つの電源配線の間に挟まれて第1の方向に延在する第1群の信号配線とを含む第1の配線層を半導体基板上に形成するステップと、第1の方向と異なる第2の方向に延在する第2群の信号配線と、第2群の信号配線を挟んで並走する2つの電源配線とを含む第2の配線層を半導体基板上に形成するステップとを具備する。
【0014】
本発明によれば、複数の領域(セル)において信号配線の外側に設けられた電源配線の間に挟まれるように特定の信号配線(例えば、クロック信号配線)を設けたので、特定の信号配線にシールディングを施すことによる配線効率の低下を軽減し、チップ面積を有効に活用できる半導体集積回路を提供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には、同一の参照番号を付して説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体集積回路の平面図である。本実施形態においては、回路動作に大きな影響を与える特定の信号として、クロック信号を例にとり説明する。なお、図1においては、絶縁膜を省略している。
【0016】
この半導体集積回路は、いわゆるP&R(Place and Route)ツールと呼ばれる自動配置配線プログラムを用いて、複数のセルを配置配線することにより設計される。図1に、半導体基板10上における第1行の複数のセル11〜17の領域と、第2行の複数のセル21〜27の領域とを示す。
【0017】
各セルにおいては、半導体基板10上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極や半導体基板10内に形成された不純物拡散領域によって複数のトランジスタが形成されており、これらのトランジスタ間を1つ又は複数の配線層を用いて接続することにより、所望の回路が形成されている。各セルにおいて、ゲート電極又は不純物拡散領域に接続された信号配線の外側に(図中では、セルの上端及び下端に)、第1の方向(図中では、X軸方向)に延在するVDDの電源配線31及びVSSの電源配線32が、第1の配線層に設けられている。
【0018】
また、第1の配線層においては、第1行の複数のセル11〜17に設けられているVSSの電源配線32と、第2行の複数のセル21〜27に設けられているVDDの電源配線31との間に、第1の方向(図中では、X軸方向)に延在するクロック信号配線33が設けられている。これにより、クロック信号配線33は、VSSの電源配線32及びVDDの電源配線31によってシールドされることになる。
【0019】
第1の配線層上には、層間絶縁膜を介して、第2の配線層が形成されている。第2の配線層においては、第1の方向と異なる第2の方向(図中では、X軸方向に直交するY軸方向)に延在するクロック信号配線43と、クロック信号配線43を挟んで並走するVDDの電源配線41及びVSSの電源配線42とが設けられている。これにより、クロック信号配線43は、VDDの電源配線41及びVSSの電源配線42によってシールドされることになる。電源配線のインピーダンスは低いので、シールド効果が大きく、クロック信号配線と他の信号配線との間のクロストークが低減される。
【0020】
図2は、図1の2−2面における断面図である。図2においては、セル12に含まれている1つのMOSトランジスタが示されている。なお、このMOSトランジスタは、サイズを拡大して描かれている。
【0021】
図2に示すように、半導体基板10上には、ゲート絶縁膜を介してゲート電極51が形成されている。ゲート絶縁膜及びゲート電極51の両側の半導体基板10内には、ソース及びドレインとなる2つの不純物拡散領域52が形成されている。さらに、半導体基板10上には、層間絶縁膜53を介して、信号配線54及び55を含む第1の配線層が形成されている。信号配線54及び55は、層間絶縁膜53に形成されたビアホールを通して、2つの不純物拡散領域52にそれぞれ接続されている。このようにして、MOSトランジスタが形成される。
【0022】
第1の配線層上には、層間絶縁膜56を介して、VDDの電源配線41及びVSSの電源配線42と、クロック信号配線43とを含む第2の配線層が形成されている。さらに、第2の配線層上には、保護膜57が形成されている。
【0023】
図3は、図1の3−3面における断面図である。図3には、半導体基板10上に層間絶縁膜53を介して形成された第1の配線層に含まれているクロック信号配線33が示されている。さらに、第1の配線層上に層間絶縁膜56を介して形成された第2の配線層に含まれているクロック信号配線43を、スルーホールを通してクロック信号配線33に接続することにより、クロック信号配線をメッシュ状(ループ状)に形成することができる。これにより、クロック信号配線のインダクタンス成分が低減され、クロック信号のスキューが改善される。
【0024】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る半導体集積回路の平面図である。本実施形態においては、図1に示す第1の実施形態におけるクロック信号配線33を複数(図4においては、3本のクロック信号配線33〜35を示す)にすると共に、第1の実施形態におけるクロック信号配線43を複数(図4においては、3本のクロック信号配線43〜45を示す)にしたものである。
【0025】
即ち、半導体基板10上に層間絶縁膜を介して形成された第1の配線層において、第1行の複数のセル11〜17に設けられているVSSの電源配線32と、第2行の複数のセル21〜27に設けられているVDDの電源配線31との間に、第1の方向(図中では、X軸方向)に延在する3本のクロック信号配線33〜35が設けられている。これにより、クロック信号配線33〜35は、VSSの電源配線32及びVDDの電源配線31によってシールドされることになる。
【0026】
また、第1の配線層上に層間絶縁膜を介して形成された第2の配線層において、第1の方向と異なる第2の方向(図中では、X軸方向に直交するY軸方向)に延在する3本のクロック信号配線43〜45と、クロック信号配線43〜45を挟んで並走するVDDの電源配線41及びVSSの電源配線42とが設けられている。これにより、クロック信号配線43〜45は、VDDの電源配線41及びVSSの電源配線42によってシールドされることになる。このように、本実施形態によれば、複数のクロック信号配線を、まとめてシールドすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体集積回路の平面図である。
【図2】図1の2−2面における断面図である。
【図3】図1の3−3面における断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る半導体集積回路の平面図である。
【符号の説明】
10 半導体基板、 11〜17、21〜27 セル、 31、32、41、42 電源配線、 33〜35、43〜45 クロック信号配線、 51 ゲート電極、 52 不純物拡散領域、 53、56 層間絶縁膜、 54、55 信号配線、 57 保護膜
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるP&R(Place and Route)ツールと呼ばれる自動配置配線プログラムを用いて複数のセルを配置配線することにより設計されるゲートアレイやスタンダードセルLSI等の半導体集積回路に関し、さらに、そのような半導体集積回路の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路においては、クロック信号のように、回路動作に大きな影響を与える特定の信号が用いられることが多い。以下、特定の信号として、クロック信号を例にとり説明する。クロック信号配線が他の信号配線からのクロストークの影響を受けると、クロック信号に同期して動作するフリップフロップ等の回路が誤動作するおそれがある。また、他の信号配線がクロック信号配線からのクロストークの影響を受けても、他の信号配線に接続された回路が誤動作するおそれがある。従来は、このようなクロック信号配線と他の信号配線との間で発生するクロストークを低減するために、1つの配線層において、クロック信号配線の両側にVDD又はVSSの電源配線を並走させてクロック信号配線をシールドすることが行われていた。
【0003】
例えば、下記の特許文献1には、1つのマクロセルにおいて、2つのVDD配線の間にクロック信号配線を挟むことによりシールドした半導体集積回路装置が記載されている。
【0004】
しかしながら、クロック信号配線の両側に電源配線を並走させると、配線のための面積が約3倍必要となり、配線効率が低下してしまう。また、シールドとして設けられる電源配線は、電源の強化のためにはあまり寄与していない。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−77403号公報(第2頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、上記の点に鑑み、特定の信号配線にシールディングを施すことによる配線効率の低下を軽減し、チップ面積を有効に活用できる半導体集積回路を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明の第1の観点に係る半導体集積回路は、ゲート絶縁膜、ゲート電極及び不純物拡散領域が形成された半導体基板と、半導体基板上に形成された第1の配線層であって、ゲート電極又は不純物拡散領域に接続された信号配線の外側に第1の方向に延在する2つの電源配線が設けられた複数の領域と、複数の領域の内の隣接する2つの領域にそれぞれ設けられた2つの電源配線の間に挟まれて第1の方向に延在する第1の信号配線とを含む第1の配線層と、半導体基板上に形成された第2の配線層であって、第1の方向と異なる第2の方向に延在する第2の信号配線と、第2の信号配線を挟んで並走する2つの電源配線とを含む第2の配線層とを具備する。
【0008】
ここで、第1及び第2の信号配線は、例えば、クロック信号配線とすることができる。その場合には、クロック信号配線と他の信号配線との間のクロストークを低減することができる。
【0009】
また、第1の信号配線と第2の信号配線とが互いに電気的に接続されていることが望ましい。これにより、第1及び第2の方向に延在する信号ラインを強化することができる。さらに、第1の信号配線と第2の信号配線とが直交することが望ましい。チップ面積を有効に活用できるからである。
【0010】
以上において、第1の配線層が、複数の領域の内の隣接する2つの領域にそれぞれ設けられた2つの電源配線の間に挟まれて第1の方向に延在する第3の信号配線をさらに含み、第2の配線層が、第2の方向に延在する第4の信号配線と、第4の信号配線を挟んで並走する2つの電源配線とをさらに含むようにしても良い。これにより、格子状の信号配線を形成することができる。ここで、第1〜第4の信号配線がループを形成するようにすれば、信号ラインのインダクタンス成分を低下させることができる。
【0011】
本発明の第2の観点に係る半導体集積回路は、ゲート絶縁膜、ゲート電極及び不純物拡散領域が形成された半導体基板と、半導体基板上に形成された第1の配線層であって、ゲート電極又は不純物拡散領域に接続された信号配線の外側に第1の方向に延在する2つの電源配線が設けられた複数の領域と、複数の領域の内の隣接する2つの領域にそれぞれ設けられた2つの電源配線の間に挟まれて第1の方向に延在する第1群の信号配線とを含む第1の配線層と、半導体基板上に形成された第2の配線層であって、第1の方向と異なる第2の方向に延在する第2群の信号配線と、第2群の信号配線を挟んで並走する2つの電源配線とを含む第2の配線層とを具備する。
【0012】
また、本発明の第1の観点に係る半導体集積回路の製造方法は、半導体基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を形成するステップと、ゲート絶縁膜及びゲート電極の両側の半導体基板内に不純物拡散領域を形成するステップと、ゲート電極又は不純物拡散領域に接続された信号配線の外側に第1の方向に延在する2つの電源配線が設けられた複数の領域と、複数の領域の内の隣接する2つの領域にそれぞれ設けられた2つの電源配線の間に挟まれて第1の方向に延在する第1の信号配線とを含む第1の配線層を半導体基板上に形成するステップと、第1の方向と異なる第2の方向に延在する第2の信号配線と、第2の信号配線を挟んで並走する2つの電源配線とを含む第2の配線層を半導体基板上に形成するステップとを具備する。
【0013】
さらに、本発明の第2の観点に係る半導体集積回路の製造方法は、半導体基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を形成するステップと、ゲート絶縁膜及びゲート電極の両側の半導体基板内に不純物拡散領域を形成するステップと、ゲート電極又は不純物拡散領域に接続された信号配線の外側に第1の方向に延在する2つの電源配線が設けられた複数の領域と、複数の領域の内の隣接する2つの領域にそれぞれ設けられた2つの電源配線の間に挟まれて第1の方向に延在する第1群の信号配線とを含む第1の配線層を半導体基板上に形成するステップと、第1の方向と異なる第2の方向に延在する第2群の信号配線と、第2群の信号配線を挟んで並走する2つの電源配線とを含む第2の配線層を半導体基板上に形成するステップとを具備する。
【0014】
本発明によれば、複数の領域(セル)において信号配線の外側に設けられた電源配線の間に挟まれるように特定の信号配線(例えば、クロック信号配線)を設けたので、特定の信号配線にシールディングを施すことによる配線効率の低下を軽減し、チップ面積を有効に活用できる半導体集積回路を提供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には、同一の参照番号を付して説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体集積回路の平面図である。本実施形態においては、回路動作に大きな影響を与える特定の信号として、クロック信号を例にとり説明する。なお、図1においては、絶縁膜を省略している。
【0016】
この半導体集積回路は、いわゆるP&R(Place and Route)ツールと呼ばれる自動配置配線プログラムを用いて、複数のセルを配置配線することにより設計される。図1に、半導体基板10上における第1行の複数のセル11〜17の領域と、第2行の複数のセル21〜27の領域とを示す。
【0017】
各セルにおいては、半導体基板10上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極や半導体基板10内に形成された不純物拡散領域によって複数のトランジスタが形成されており、これらのトランジスタ間を1つ又は複数の配線層を用いて接続することにより、所望の回路が形成されている。各セルにおいて、ゲート電極又は不純物拡散領域に接続された信号配線の外側に(図中では、セルの上端及び下端に)、第1の方向(図中では、X軸方向)に延在するVDDの電源配線31及びVSSの電源配線32が、第1の配線層に設けられている。
【0018】
また、第1の配線層においては、第1行の複数のセル11〜17に設けられているVSSの電源配線32と、第2行の複数のセル21〜27に設けられているVDDの電源配線31との間に、第1の方向(図中では、X軸方向)に延在するクロック信号配線33が設けられている。これにより、クロック信号配線33は、VSSの電源配線32及びVDDの電源配線31によってシールドされることになる。
【0019】
第1の配線層上には、層間絶縁膜を介して、第2の配線層が形成されている。第2の配線層においては、第1の方向と異なる第2の方向(図中では、X軸方向に直交するY軸方向)に延在するクロック信号配線43と、クロック信号配線43を挟んで並走するVDDの電源配線41及びVSSの電源配線42とが設けられている。これにより、クロック信号配線43は、VDDの電源配線41及びVSSの電源配線42によってシールドされることになる。電源配線のインピーダンスは低いので、シールド効果が大きく、クロック信号配線と他の信号配線との間のクロストークが低減される。
【0020】
図2は、図1の2−2面における断面図である。図2においては、セル12に含まれている1つのMOSトランジスタが示されている。なお、このMOSトランジスタは、サイズを拡大して描かれている。
【0021】
図2に示すように、半導体基板10上には、ゲート絶縁膜を介してゲート電極51が形成されている。ゲート絶縁膜及びゲート電極51の両側の半導体基板10内には、ソース及びドレインとなる2つの不純物拡散領域52が形成されている。さらに、半導体基板10上には、層間絶縁膜53を介して、信号配線54及び55を含む第1の配線層が形成されている。信号配線54及び55は、層間絶縁膜53に形成されたビアホールを通して、2つの不純物拡散領域52にそれぞれ接続されている。このようにして、MOSトランジスタが形成される。
【0022】
第1の配線層上には、層間絶縁膜56を介して、VDDの電源配線41及びVSSの電源配線42と、クロック信号配線43とを含む第2の配線層が形成されている。さらに、第2の配線層上には、保護膜57が形成されている。
【0023】
図3は、図1の3−3面における断面図である。図3には、半導体基板10上に層間絶縁膜53を介して形成された第1の配線層に含まれているクロック信号配線33が示されている。さらに、第1の配線層上に層間絶縁膜56を介して形成された第2の配線層に含まれているクロック信号配線43を、スルーホールを通してクロック信号配線33に接続することにより、クロック信号配線をメッシュ状(ループ状)に形成することができる。これにより、クロック信号配線のインダクタンス成分が低減され、クロック信号のスキューが改善される。
【0024】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る半導体集積回路の平面図である。本実施形態においては、図1に示す第1の実施形態におけるクロック信号配線33を複数(図4においては、3本のクロック信号配線33〜35を示す)にすると共に、第1の実施形態におけるクロック信号配線43を複数(図4においては、3本のクロック信号配線43〜45を示す)にしたものである。
【0025】
即ち、半導体基板10上に層間絶縁膜を介して形成された第1の配線層において、第1行の複数のセル11〜17に設けられているVSSの電源配線32と、第2行の複数のセル21〜27に設けられているVDDの電源配線31との間に、第1の方向(図中では、X軸方向)に延在する3本のクロック信号配線33〜35が設けられている。これにより、クロック信号配線33〜35は、VSSの電源配線32及びVDDの電源配線31によってシールドされることになる。
【0026】
また、第1の配線層上に層間絶縁膜を介して形成された第2の配線層において、第1の方向と異なる第2の方向(図中では、X軸方向に直交するY軸方向)に延在する3本のクロック信号配線43〜45と、クロック信号配線43〜45を挟んで並走するVDDの電源配線41及びVSSの電源配線42とが設けられている。これにより、クロック信号配線43〜45は、VDDの電源配線41及びVSSの電源配線42によってシールドされることになる。このように、本実施形態によれば、複数のクロック信号配線を、まとめてシールドすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体集積回路の平面図である。
【図2】図1の2−2面における断面図である。
【図3】図1の3−3面における断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る半導体集積回路の平面図である。
【符号の説明】
10 半導体基板、 11〜17、21〜27 セル、 31、32、41、42 電源配線、 33〜35、43〜45 クロック信号配線、 51 ゲート電極、 52 不純物拡散領域、 53、56 層間絶縁膜、 54、55 信号配線、 57 保護膜
Claims (9)
- ゲート絶縁膜、ゲート電極及び不純物拡散領域が形成された半導体基板と、
前記半導体基板上に形成された第1の配線層であって、前記ゲート電極又は前記不純物拡散領域に接続された信号配線の外側に第1の方向に延在する2つの電源配線が設けられた複数の領域と、前記複数の領域の内の隣接する2つの領域にそれぞれ設けられた2つの電源配線の間に挟まれて第1の方向に延在する第1の信号配線とを含む前記第1の配線層と、
前記半導体基板上に形成された第2の配線層であって、第1の方向と異なる第2の方向に延在する第2の信号配線と、前記第2の信号配線を挟んで並走する2つの電源配線とを含む前記第2の配線層と、
を具備する半導体集積回路。 - 前記第1及び第2の信号配線が、クロック信号配線であることを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。
- 前記第1の信号配線と前記第2の信号配線とが互いに電気的に接続されていることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体集積回路。
- 前記第1の信号配線と前記第2の信号配線とが直交することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の半導体集積回路。
- 前記第1の配線層が、前記複数の領域の内の隣接する2つの領域にそれぞれ設けられた2つの電源配線の間に挟まれて第1の方向に延在する第3の信号配線をさらに含み、
前記第2の配線層が、第2の方向に延在する第4の信号配線と、前記第4の信号配線を挟んで並走する2つの電源配線とをさらに含む、
請求項1〜4のいずれか1項記載の半導体集積回路。 - 前記第1〜第4の信号配線がループを形成する、請求項5記載の半導体集積回路。
- ゲート絶縁膜、ゲート電極及び不純物拡散領域が形成された半導体基板と、
前記半導体基板上に形成された第1の配線層であって、前記ゲート電極又は前記不純物拡散領域に接続された信号配線の外側に第1の方向に延在する2つの電源配線が設けられた複数の領域と、前記複数の領域の内の隣接する2つの領域にそれぞれ設けられた2つの電源配線の間に挟まれて第1の方向に延在する第1群の信号配線とを含む前記第1の配線層と、
前記半導体基板上に形成された第2の配線層であって、第1の方向と異なる第2の方向に延在する第2群の信号配線と、前記第2群の信号配線を挟んで並走する2つの電源配線とを含む前記第2の配線層と、
を具備する半導体集積回路。 - 半導体基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を形成するステップと、
前記ゲート絶縁膜及びゲート電極の両側の半導体基板内に不純物拡散領域を形成するステップと、
前記ゲート電極又は前記不純物拡散領域に接続された信号配線の外側に第1の方向に延在する2つの電源配線が設けられた複数の領域と、前記複数の領域の内の隣接する2つの領域にそれぞれ設けられた2つの電源配線の間に挟まれて第1の方向に延在する第1の信号配線とを含む第1の配線層を前記半導体基板上に形成するステップと、
第1の方向と異なる第2の方向に延在する第2の信号配線と、前記第2の信号配線を挟んで並走する2つの電源配線とを含む第2の配線層を前記半導体基板上に形成するステップと、
を具備する半導体集積回路の製造方法。 - 半導体基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を形成するステップと、
前記ゲート絶縁膜及びゲート電極の両側の半導体基板内に不純物拡散領域を形成するステップと、
前記ゲート電極又は前記不純物拡散領域に接続された信号配線の外側に第1の方向に延在する2つの電源配線が設けられた複数の領域と、前記複数の領域の内の隣接する2つの領域にそれぞれ設けられた2つの電源配線の間に挟まれて第1の方向に延在する第1群の信号配線とを含む第1の配線層を前記半導体基板上に形成するステップと、
第1の方向と異なる第2の方向に延在する第2群の信号配線と、前記第2群の信号配線を挟んで並走する2つの電源配線とを含む第2の配線層を前記半導体基板上に形成するステップと、
を具備する半導体集積回路の製造方法。
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Family Applications (1)
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JP2002329567A Withdrawn JP2004165432A (ja) | 2002-11-13 | 2002-11-13 | 半導体集積回路及びその製造方法 |
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Country | Link |
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-
2002
- 2002-11-13 JP JP2002329567A patent/JP2004165432A/ja not_active Withdrawn
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