JP2004164850A - 光記録媒体 - Google Patents

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【課題】相変化型光記録媒体において、高温保存による信頼性低下を防ぎ、かつ、記録用レーザービーム照射の際に記録層の面内方向に拡散する熱によって記録マークの一部が消去される現象(セルフイレーズ)を抑える。
【解決手段】線速度Voでオーバーライトを行う駆動装置に適用される光記録媒体であって、0.6≦V2nd/Vo<1.25(ただし、前記V2ndは、オーバーライトにより形成した記録マークを再生し、前記記録マーク形成に用いた記録信号の周波数の2次高調波に相当する周波数成分を測定したときに、前記周波数成分が最小となるオーバーライト線速度である)となるように設計された光記録媒体。線速度Voでオーバーライトを行う駆動装置に適用される光記録媒体であって、線速度Voでオーバーライトを行ったときに、記録マークの後エッジのジッターが前エッジのジッターよりも小さくなる光記録媒体。
【選択図】図1

Description

本発明は、相変化型の光記録媒体に関する
近年、高密度記録が可能で、しかも記録情報を消去して書き換えることが可能な光記録媒体が注目されている。例えば、1997年7月には、相変化型光記録ディスクであるDVD−RAMの規格書(ver.1.0)が発表されている。相変化型光記録媒体は、レーザー光を照射することにより記録層の結晶状態を変化させて記録を行い、このような状態変化に伴なう記録層の反射率変化を検出することにより再生を行うものである。相変化型の光記録媒体は、駆動装置の光学系が光磁気記録媒体のそれに比べて単純であるため、注目されている。
相変化型の記録層には、結晶質状態と非晶質状態とで反射率の差が大きいこと、非晶質状態の安定度が比較的高いことなどから、Ge−Te系やGe−Sb−Te系等のカルコゲナイト系材料が用いられることが多い。また、この他、最近、カルコパイライトと呼ばれる化合物を応用することが提案されている。カルコパイライト型化合物は化合物半導体材料として広く研究され、太陽電池などにも応用されている。カルコパイライト型化合物は、化学周期律表を用いるとIb-IIIb-VIb2やIIb-IVb-Vb2 で表される組成であり、ダイヤモンド構造を2つ積み重ねた構造を有する。カルコパイライト型化合物はX線構造解析によって容易に構造を決定することができ、その基礎的な特性は、公知である(例えば、下記非特許文献1及び2参照)。これらのカルコパイライト型化合物の中で特にAgInTe2 は、SbやBiを用いて希釈することにより、線速度7m/s 前後の光記録媒体の記録層材料として使用できることが知られている(下記特許文献1〜5参照)。このようなカルコパイライト型化合物を用いた相変化型光記録媒体の他、記録層が結晶化する際にAgSbTe2 相が生成する相変化型光記録媒体も公知である(下記特許文献6〜8参照)
相変化型光記録媒体において情報を記録する際には、記録層が融点以上まで昇温されるような高パワー(記録パワー)のレーザー光を照射する。記録パワーが加えられた部分では記録層が溶融した後、急冷され、非晶質の記録マークが形成される。一方、記録マークを消去する際には、記録層がその結晶化温度以上であってかつ融点未満の温度まで昇温されるような比較的低パワー(消去パワー)のレーザー光を照射する。消去パワーが加えられた記録マークは、結晶化温度以上まで加熱された後、徐冷されることになるので、結晶質に戻る。したがって、相変化型光記録媒体では、単一の光ビームの強度を変調することにより、オーバーライトが可能である。
従来、相変化型光記録媒体の特性の良否は、使用される線速度において十分なC/Nが得られ、かつ、消去の際に十分な消去率が得られるかどうかで判断していた。しかし、消去率が高すぎると、かえって特性が悪化してしまう。消去率が高いとは、記録層が結晶化しやすいことを意味する。結晶化しやすい記録層では、記録マーク後端部を形成しているときに、記録層面内方向への熱の拡散により記録マーク先端部が徐冷状態となり、再結晶化してしまう。すなわち、記録マーク先端部が消去されてしまう。このような現象を、本明細書ではセルフイレーズという。消去率が高すぎる媒体では、このようなセルフイレーズによりジッターが悪化するので、消去率の最適化が必要である。
例えば、下記特許文献9には、高線速度用の媒体を低線速度で使用する場合に生じるセルフイレーズを防ぐために、記録用レーザービームをパルス分割する際に、パルスパターンを線速度に応じて最適化する方法が記載されている。
しかし、本発明者らの研究によれば、セルフイレーズによるジッター悪化を防げるように媒体の設計を最適化すると、新たな問題が生じることがわかった。具体的には、使用線速度においてセルフイレーズが最も少なくなるように設計した媒体では、記録マークを形成した後、60〜80℃程度の高温状態に保存し、その後に記録マークの上からオーバーライトすると、最初に形成した記録マークを十分に消去できないことがわかった。以前の記録マークが消去できないと、以前の信号と新たに記録した信号とが混ざることになり、新たな信号が正常に読み出せなくなってしまい、ジッターやエラーが著しく増大してしまう。光ディスクドライブ等の媒体駆動装置内は、駆動時に60℃以上の高温になるため、媒体は駆動装置内において高温環境に長時間さらされることになる。このため、高温保存による消去率の低下を防ぐことは、重要な課題である。
なお、ジッターは、記録マークの前エッジおよび後エッジについてそれぞれ測定することができる。前エッジのジッターは、主としてセルフイレーズに起因し、後エッジのジッターは、主として消し残りに起因するので、これら両ジッターを測定することにより、ジッター(総合ジッター)悪化の原因を解明することができる。
月刊フィジクス vol.8, No.8, 1987, pp-441、 電気化学vol.56,No.4,1988,pp-228 特開平3−240590号公報 特開平3−99884号公報号公報 特開平3−82593号公報 特開平3−73384号公報 特開平4−151286号公報 特開平4−267192号公報 特開平4−232779号公報 特開平6−166268号公報 特開平9−7176号公報
本発明の目的は、相変化型光記録媒体において、高温保存による信頼性低下を防ぐことであり、かつ、記録用レーザービーム照射の際に記録層の面内方向に拡散する熱によって記録マークの一部が消去される現象(セルフイレーズ)を抑えることである。
このような目的は、下記(1)〜(5)のいずれかの構成により達成される。
(1) 相変化型の記録層を有し、線速度Voでオーバーライトを行う駆動装置に適用される光記録媒体であって、
0.6≦V2nd/Vo<1.25
(ただし、前記V2ndは、オーバーライトにより形成した記録マークを再生し、前記記録マーク形成に用いた記録信号の周波数の2次高調波に相当する周波数成分を測定したときに、前記周波数成分が最小となるオーバーライト線速度である)
となるように設定されている光記録媒体。
(2) 線速度Voでオーバーライトを行ったときに、記録マークの後エッジのジッターが前エッジのジッターよりも小さくなることを特徴とする上記(1)に記載された光記録媒体。
(3) 0.8≦V2nd/Vo<0.99であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載された光記録媒体。
(4) 記録層が基体上に形成されており、基体と記録層との間に第1誘電体層を有し、記録層上に第2誘電体層を有し、該第2誘電体層のうち少なくとも記録層に接する領域が窒素を含有することを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載された光記録媒体。
(5) 第2誘電体層のうち少なくとも記録層に接する領域が、硫化亜鉛及び酸化ケイ素を主成分とし、さらに窒素を含有するものであるか、窒化ケイ素及び/又は窒化ゲルマニウムを主成分とするものであることを特徴とする上記(4)に記載された光記録媒体。
0.6≦V2nd/Voであれば、高温保存による媒体の消去率低下が抑制されるので、信頼性が著しく向上する。そして、V2nd/Vo<1.25であれば、セルフイレーズによるジッター悪化を十分に抑えることができる。
すなわち、セルフイレーズによるジッターが小さく初期特性の良好な従来の媒体では、高温保存により消去率が著しく低下してしまうこと、また、このような消去率低下が高温保存前のV2nd/Voと関係すること、を本発明者らは見いだし、高温保存後でも十分な消去率が得られるようにV2nd/Voの下限を定めると共に、初期特性の悪化を十分な程度まで抑えるためにV2nd/Voの上限を定めた。
また、本発明の光記録媒体では、高温保存による特性の著しい劣化を抑える構成としたため、ジッターの構成が従来の媒体とは異なる。具体的には、高温保存前、すなわち通常の状態においては、主として消し残りに起因する後エッジのジッターが、主としてセルフイレーズに起因する前エッジのジッターよりも小さくなる。
本発明は、相変化型光記録媒体において、高温保存による信頼性低下を防ぎ、かつ、記録用レーザービーム照射の際に記録層の面内方向に拡散する熱によって記録マークの一部が消去される現象(セルフイレーズ)を抑える効果を有している。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の光記録媒体は、線速度Voでオーバーライトを行う駆動装置に適用される。Voは一定値であってもよく、変化するものであってもよい。すなわち、本発明は、線速度が一定であるCLVディスクなどのほか、線速度が可変であるCAVディスク(角速度が一定)などにも適用可能である。また、それぞれが等しい線速度でオーバーライトされる複数の領域を同心円状に有し、外周に存在する領域ほど角速度が遅くなるZCAVディスクにも適用できる。さらに、これらのほか、複数の線速度でのオーバーライトに対応する媒体にも適用できる。
相変化型光記録媒体に対しオーバーライトにより信号を記録し、この記録された信号を再生したとき、再生信号中には、記録信号の周波数に相当する周波数成分が最も強く現れるが、その高調波成分も存在する。本発明では、そのうちの2次高調波成分に注目した。この2次高調波成分の大きさは、オーバーライト線速度に依存して変化する。本発明では、上記2次高調波成分が最も小さくなるオーバーライト線速度V2ndと、実際に使用されるときのオーバーライト線速度(使用線速度)Voとの関係が、0.6≦V2nd/Vo<1.25となるように、好ましくは0.7≦V2nd/Vo≦1.2、となるように、より好ましくは0.8≦V2nd/Vo<1.0となるように、さらに好ましくは0.8≦V2nd/Vo≦0.99となるように、媒体を設計する。V2nd/Voが小さすぎると、高温保存によって消去率が不十分となってしまい、高温保存後のジッターが大きくなってしまう。一方、V2nd/Voが大きすぎると、セルフイレーズの影響が大きくなって初期ジッターが大きくなってしまう。
なお、V2ndの測定に際しては、測定に用いる光記録媒体評価装置の設定を、RBW(リゾリューションバンド幅)30kHz、VBW(ビデオバンド幅)100Hzとする。そして、再生信号の周波数をスペクトラムアナライザにより分析し、線速度変更に伴う2次高調波成分の変化を調べる。
線速度Voが一定でない媒体に本発明に適用する場合、使用するオーバーライト線速度Voのすべてにおいて、V2nd/Voが上記範囲であることが好ましい。
なお、初期化(製造直後に行う記録層の結晶化)直後や高温保存後のV2ndは媒体本来のV2ndと異なる。このような履歴の影響を排除するためには、V2ndの測定を媒体に少なくとも10回オーバーライトを行った後に行うことが好ましい。
本発明の光記録媒体に対するオーバーライトは、記録レベルおよび消去レベルの2値を少なくとも含むように変調したレーザー光により行う。記録レベルのレーザー光は、パルス状に照射してもよい。一つの信号を少なくとも2回の照射で記録することにより記録マークでの蓄熱が抑制され、記録マーク後端部の膨れ(ティアドロップ現象)を抑えることができるので、C/Nが向上する。また、パルス状照射により、セルフイレーズに起因する記録マーク形状の歪みを抑えることができる。
オーバーライトおよび再生に用いるレーザー光の波長λは特に限定されないが、高密度記録を目的とする場合には、λ≦680
[nm]
であることが好ましい。
オーバーライトに用いる光学系のレンズの開口数NAは特に限定されないが、開口数が小さすぎると高密度記録が困難となることから、NA≧0.6であることが好ましい。
本発明において、オーバーライトの際のレーザー光に対する記録層の線速度Voは、通常、0.8〜20m/s程度であるが、転送レートを考慮すると、好ましくは3.47m/s以上、より好ましくは6m/s以上、さらに好ましくは8m/s以上である。
本発明が適用される相変化型光記録媒体の具体的な構造は特に限定されず、基体上に少なくとも相変化型記録層を有するものであればよいが、通常、図1〜図6に示すように、基体2上に、第1誘電体層31、記録層4、第2誘電体層32をこの順に設け、必要に応じて第2誘電体層32上に反射層5を設け、また、必要に応じて反射層5上に第3誘電体層33を設けた構成とする。
このような構成の媒体では、記録層、誘電体層、反射層等の各層について、組成、厚さ、形成方法などを制御することにより、上記V2ndを変更することが可能である。
例えば、第2誘電体層に窒素および/または酸素を導入することにより、媒体の熱的設計(誘電体層や反射層の厚さなど)を大きく変更することなく上記V2ndを高くすることができる。このため、使用線速度の異なる複数の媒体を設計する際に、媒体構造の大きな変更を行う必要がなく、設計が容易となる。この場合、窒素および/または酸素は、少なくとも記録層と接する領域に導入すればよいが、第2誘電体全体に導入してもよい。例えば、第2誘電体層を後述するような多層構成とする場合には、記録層に接する誘電体層だけに導入してもよい。なお、導入による記録層への悪影響が少ないことから、窒素を導入することがより好ましい。
第2誘電体層に窒素および/または酸素を導入する方法は特に限定されず、例えば、第2誘電体層をスパッタ法により形成する際に、形成開始前または形成開始と同時に雰囲気中にN2および/またはO2を導入し、形成開始直後に、これらのガスの導入を中止する方法、形成開始前または形成開始と同時に雰囲気中にN2および/またはO2を導入し、形成開始直後に、これらのガスの濃度を低下させる方法、形成しているあいだ、連続してN2および/またはO2を導入する方法、などを利用することが好ましい。また、これらの方法のほか、記録層をスパッタ法により形成する際に、雰囲気中にN2および/またはO2を導入しながら形成し、形成終了直前にこれらのガスの濃度を高くする方法、記録層形成後、N2および/またはO2を含む雰囲気中で放電処理を施してから第2誘電体層を形成する方法、などを用いてもよい。また、上記方法の2種以上を併用してもよい。
具体的には、例えば、硫化亜鉛および酸化ケイ素を主成分とする第2誘電体層をスパッタ法により形成する際には、Ar+N2雰囲気を用いればよい。この場合、N2流量を多くするほど一般にV2ndは高くなる。また、例えば、Siおよび/またはGeをターゲットとして、窒素含有雰囲気中で反応性スパッタを行えば、窒化ケイ素および/または窒化ゲルマニウムを主成分とする第2誘電体層が形成されるが、この場合には、主成分を硫化亜鉛および酸化ケイ素とする場合よりもV2ndが高くなる。この場合にも、窒素ガス流量が多くなるほど一般にV2ndは高くなる。
第2誘電体層に窒素および/または酸素を導入する際に用いるガス(以下、導入ガスという)は特に限定されない。例えば、O2以外の酸化性ガス、具体的には、NO2等のNOxで表される化合物のガスなども用いることができる。
第2誘電体層をスパッタ法により形成する場合に、Ar等の不活性ガスと導入ガスとの混合ガスを導入する際の流量比[導入ガス/(Ar+導入ガス)]は特に限定されないが、導入による効果を十分に得るためには、上記流量比を3%以上とすることが好ましい。また、上記流量比が高くなるとスパッタレートが低下するので、流量比は40%を超えないことが好ましい。
次に、本発明の光記録媒体の具体的な構成例について、詳細に説明する。
図1、図2、図3の構成(反射型構造)図1、図2および図3にそれぞれ示す光記録媒体は、基体2表面側に、第1誘電体層31、記録層4、第2誘電体層32、反射層5および保護層6をこの順に設けた片面記録型(単板型)媒体である。なお、この片面記録型媒体を2枚用い、保護層6が内側になるように接着層により接着した両面記録型の媒体にも、本発明は適用できる。また、上記片面記録型媒体と保護基体とを接着層により接着した媒体にも、本発明は適用できる。
図1、図2および図3にそれぞれ示す光記録媒体は、通常、反射層5が比較的厚い金属層であり、後述する吸収率補正構造の媒体とは異なるものである。本明細書では、このような媒体を反射型構造の媒体という。なお、反射型構造の媒体は、後述するAc/Aaが一般に0.9未満であるが、Ac/Aaが0.9以上となる設計も可能である。
基体本発明の光記録媒体では基体2を通して記録層4に光ビームが照射されるので、基体2は、用いる光ビームに対して実質的に透明である材質、例えば、樹脂やガラスなどから構成されることが好ましい。樹脂としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリオレフィン等を用いればよい。基体の形状および寸法は特に限定されないが、通常、ディスク状とし、厚さは0.5〜3mm程度、直径は50〜360mm程度とする。基体の表面には、トラッキング用やアドレス用等のために、グルーブ(案内溝)等の所定のパターンが必要に応じて設けられる。
本発明の光記録媒体は、グルーブを記録トラックとしてもよく、グルーブ間の領域(ランド)を記録トラックとしてもよいが、高密度記録を目的とする場合には、グルーブとランドとの両方を記録トラックとする構成(ランド・グルーブ記録)とすることが好ましい。ランド・グルーブ記録の場合の記録トラックピッチは、通常、0.3〜1.0μm程度とすることが好ましい。
第1誘電体層31、第2誘電体層32第1誘電体層31は、記録層の酸化を防ぎ、また、記録時に記録層から基体に伝わる熱を遮断して基体を保護する。第2誘電体層32は、記録層を保護すると共に、記録後、記録層に残った熱の放出を調整するために設けられる。また、両誘電体層を設けることにより、変調度を向上させることができる。
第1誘電体層31の構成は特に限定されず、図1に示すように単層構造としてもよいが、オーバーライト可能回数をさらに多くするためには、好ましくは図2および図3にそれぞれ示すような2層構造とし、各層の構成を以下に説明するものとする。
図2および図3にそれぞれ示す第1誘電体層31中には、基体2側に誘電体層1aが存在し、記録層4側に誘電体層1bが存在する。誘電体層1aは、硫化亜鉛および酸化ケイ素を主成分とする。誘電体層1aの酸化ケイ素含有率は、2〜40モル%(40モル%を含まず)、好ましくは10〜30モル%である。誘電体層1aの酸化ケイ素含有率が高すぎると、屈折率が小さくなりすぎて高C/Nが得られにくくなる。一方、酸化ケイ素含有率が低すぎると、オーバーライト可能回数が少なくなってしまう。誘電体層1aは均質であってもよく、酸化ケイ素含有率が段階的または連続的に変化する傾斜組成構造であってもよい。
誘電体層1bは、窒化ケイ素および/または窒化ゲルマニウムを主成分とするか、酸化ケイ素を主成分とするか、硫化亜鉛および酸化ケイ素を主成分とし、好ましくは、窒化ケイ素および/または窒化ゲルマニウムを主成分とし、より好ましくは、窒化ケイ素または窒化ゲルマニウムだけから構成され、さらに好ましくは、窒化ゲルマニウムだけから構成される。窒化ケイ素の組成は特に限定されず、例えばSixN1-x(x=0.35〜0.55)とすればよい。また、窒化ゲルマニウムの組成も特に限定されず、例えばGexN1-x(x=0.35〜0.55)とすればよい。一方、硫化亜鉛および酸化ケイ素を主成分とする場合、酸化ケイ素含有率は40モル%以上、好ましくは45モル%以上である。誘電体層1bの酸化ケイ素含有率が低すぎると、誘電体層1aからのZnやSの拡散を十分に抑えることができなくなる。このため、記録層4へZnやSが拡散することになり、オーバーライト可能回数が少なくなってしまう。
第2誘電体層32を単層構造(図2参照)とする場合、第2誘電体層は、硫化亜鉛および酸化ケイ素を主成分とするか、酸化ケイ素を主成分とするか、希土類酸化物を主成分とすることが好ましい。記録層に接して酸化ケイ素層または希土類酸化物層を設けると、記録層の結晶化速度が速くなり、V2ndは高くなる。結晶化速度を抑える必要がある場合には、図3に示すように第2誘電体層を2層構造とし、酸化ケイ素または希土類酸化物からなる誘電体層2bと記録層4との間に、硫化亜鉛と酸化ケイ素との混合物からなる誘電体層2aを設ける構成とすればよい。この構成の場合、誘電体層2aは薄くても十分な効果を発揮するので、誘電体層2aを設けることによる記録層への悪影響(ZnやSの拡散)は、ほとんどない。
第2誘電体層32が硫化亜鉛および酸化ケイ素を主成分とする単層構造である場合、酸化ケイ素含有率は、好ましくは2モル%以上、より好ましくは40モル%以上である。第2誘電体層32の酸化ケイ素含有率が低すぎると、第2誘電体層32から記録層へのZnやSの拡散の影響が大きくなる。
第2誘電体層32を2層構造とし、硫化亜鉛および酸化ケイ素を主成分とする誘電体層2aを設ける場合、誘電体層2aの酸化ケイ素含有率は5〜60モル%とすることが好ましい。誘電体層2aの酸化ケイ素含有率が低すぎると、誘電体層2aから記録層へのZnやSの拡散の影響が大きくなり、酸化ケイ素含有率が高すぎると、誘電体層2aを設けることによる効果が不十分となる。
第2誘電体層32に用いる希土類元素は特に限定されず、例えばCe、La、Y、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等の少なくとも1種を用いればよいが、好ましくはCe、La、Yの少なくとも1種を用いる。
なお、酸化ケイ素を含有する各誘電体層がそれぞれ満足すべき、あるいは満足することが好ましい上記酸化ケイ素含有率は、層の平均値としてだけでなく、層全体を通して満足される必要がある。
本明細書における酸化ケイ素含有率は、硫化亜鉛および酸化ケイ素をそれぞれZnSおよびSiO2に換算して、SiO2/(ZnS+SiO2)により求めた値である。すなわち、蛍光X線分析などにより求めたS量、Zn量、Si量に基づいて決定する。なお、例えばSに対しZnが過剰であった場合や、Znに対しSが過剰であった場合には、過剰なZnやSは、他の化合物(ZnO等)として含有されているか、遊離状態で存在しているものと考え、ZnS含有率算出の際にはZnおよびSのうち少ないほうに合わせる。
第1誘電体層31の厚さは、好ましくは30〜300nm、より好ましくは50〜250nmである。第1誘電体層をこのような厚さとすることにより、記録に際しての基体損傷を効果的に防ぐことができ、変調度も高くなる。
誘電体層1bの厚さは、好ましくは0.5〜40nm、より好ましくは0.8〜30nmである。ただし、誘電体層1bを窒化ケイ素から構成する場合には、高温・高湿環境下で保存したときの剥離を防ぐために、5nm未満、特に4nm以下とすることが好ましい。また、誘電体層1bを窒化ゲルマニウムやZnS−SiO2から構成する場合には、高温・高湿環境下で保存しても剥離は生じないので、バリア性を高くするために、5〜40nm、特に5〜30nmとすることが好ましい。誘電体層1bが薄すぎても厚すぎても、オーバーライト可能回数の向上が不十分となる。
また、第1誘電体層31の厚さ(t1)に対する誘電体層1bの厚さ(t1b)の比(t1b/t1)は、好ましくは0.5以下、より好ましくは0.4以下である。誘電体層1bの厚さが上記した好ましい範囲内であっても、t1b/t1が大きすぎるとオーバーライト可能回数の向上が不十分となる。
第2誘電体層32の厚さは、10〜50nm、好ましくは13〜35nmである。第2誘電体層をこのような厚さとすることにより冷却速度が速くなるので、記録マークのエッジが明瞭となってジッターが小さくなる。また、このような厚さとすることにより、変調度を高くすることができる。
第2誘電体層32を2層構造とする場合、誘電体層2aの厚さは好ましくは2〜15nm、より好ましくは3〜10nmである。誘電体層2aが薄すぎると、誘電体層2aを設けることによる効果が不十分となる。一方、誘電体層2aが厚すぎると、高パワーで記録する場合に、誘電体層2aから記録層4へのZnやSの拡散の影響が大きくなる。なお、第2誘電体層32の厚さ(t2)に対する誘電体層2aの厚さ(t2a)の比(t2a/t2)は、通常、0.5程度以下とすることが好ましい。
硫化亜鉛を含有する誘電体層には、0〜1000℃においてその硫化物生成標準自由エネルギーがZnS生成標準自由エネルギーより低い元素(以下、金属元素Aという)を含有させることが好ましい。誘電体層中に金属元素Aを含有させることにより、繰り返しオーバーライトの際に誘電体層からのSやZnの遊離を抑制することができ、これによりジッター増大を防ぐことができるので、オーバーライト可能回数を増やすことができる。
金属元素Aとしては、Ce、Ca、Mg、Sr、BaおよびNaの少なくとも1種を用いることが好ましく、硫化物生成標準自由エネルギーが小さいことから、Ceを用いることが特に好ましい。例えば300Kでは、ZnS生成標準自由エネルギーは約−230kJ/mol、CeS生成標準自由エネルギーは約−540kJ/mol、CaS生成標準自由エネルギーは約−510kJ/mol、MgS生成標準自由エネルギーは約−390kJ/mol、SrS生成標準自由エネルギーは約−500kJ/mol、BaS生成標準自由エネルギーは約−460kJ/mol、Na2S生成標準自由エネルギーは約−400kJ/molである。
誘電体層中において、全金属元素に対する金属元素Aの比率は、2原子%未満、好ましくは1.5原子%以下、より好ましくは1.3原子%以下である。金属元素Aの比率が高すぎると、繰り返しオーバーライト時のジッター増大抑制効果が実現しない。なお、金属元素Aの添加による効果を十分に実現するためには、金属元素Aの比率を好ましくは0.01原子%以上、より好ましくは0.03原子%以上とする。全金属元素中の金属元素Aの比率は、蛍光X線分析やEPMA(電子線プローブX線マイクロアナリシス)などにより測定することができる。なお、誘電体層中における全金属量を求める際には、Si等の半金属も加えるものとする。
誘電体層中において、金属元素Aは、単体、硫化物、酸化物、フッ化物等のいずれの形態で存在していてもよい。
各誘電体層は、スパッタ法や蒸着法等の気相成長法により形成することが好ましく、特にスパッタ法により形成することが好ましい。窒化ケイ素および/または窒化ゲルマニウムを主成分とする誘電体層を形成する場合には、例えば窒化ケイ素および/または窒化ゲルマニウムをターゲットするスパッタ法を用いてもよく、Siおよび/またはGeをターゲットとして窒素含有雰囲気中でスパッタを行う反応性スパッタ法を用いてもよい。
なお、スパッタ法を用いて傾斜組成構造の誘電体層を形成する場合、例えば、複数のターゲットを用いる多元スパッタ法を利用し、成膜初期から終期にかけて、各ターゲットへ投入するパワーの比を段階的または連続的に変化させればよい。
誘電体層中に上記金属元素Aを含有させるためには、様々な方法を利用することができる。例えば、金属元素AがCeである場合には、Ce単体やCeO2からなるチップを、誘電体層の主成分となる主ターゲット上に載せたものをターゲットとして用いてもよく、主ターゲット中にCeO2やその他のCe化合物として含有させてもよい。また、金属元素AとしてCaやMgを用いる場合、上記主ターゲット上にCaOやMgOからなるチップを載せてターゲットとしてもよいが、これらには潮解性があるので、好ましくない。したがって、この場合には、CaF2やMgF2からなるチップを主ターゲット上に載せてターゲットとすることが好ましい。金属元素AとしてSr、Ba、Naなどを用いる場合も、潮解性の点で、酸化物チップよりもフッ化物チップを用いるほうが好ましい。また、Ca、Mg、Sr、Ba、Naは、酸化物やこれ以外の化合物として主ターゲット中に含有させて用いてもよい。なお、主ターゲットには、ZnS−SiO2などのような複合ターゲットを用いてもよく、主ターゲットとしてZnSとSiO2とをそれぞれ単独で用いるような多元スパッタ法を利用してもよい。
なお、誘電体層に上記金属元素Aを含有させる場合には、好ましくはArとO2との混合雰囲気中でスパッタを行う。スパッタ時のO2導入は、金属元素A単体からなるチップを上記主ターゲット上に載せてスパッタを行う場合に特に有効であるが、金属元素Aの化合物からなるチップを主ターゲットに載せたり、主ターゲットに金属元素Aの化合物を含有させたりする場合にも有効である。この場合のスパッタ雰囲気中へのO2の導入量を、Ar等の不活性ガスとO2との流量比[O2/(Ar+O2)]で表すと、この流量比は5〜40%であることが好ましい。O2導入量が多すぎると、記録パワーは低下するが消去パワーは変化しないため、消去パワーマージンが極度に狭くなってしまい、好ましくない。
記録層4記録層は、相変化型材料から構成される。記録層の組成は特に限定されないが、以下に説明するGe−Sb−Te系組成やIn−Ag−Te−Sb系組成、特にGe−Sb−Te系組成の記録層を有する相変化型光記録媒体に対し、本発明は特に有効である。
Ge−Sb−Te系組成の記録層では、構成元素の原子比を式I Gea Sbb Te 1-a-bで表わしたとき、好ましくは0.08≦a≦0.25、0.20≦b≦0.40である。
式Iにおいてaが小さすぎると、記録マークが結晶化しにくくなり、消去率が低くなってしまう。aが大きすぎると、多量のTeがGeと結合することになり、その結果、Sbが析出して記録マークが形成しにくくなる。
式Iにおいてbが小さすぎると、Teが多くなりすぎるために高温での保存時に記録マークが結晶化しやすくなって、信頼性が低くなってしまう。bが大きすぎると、Sbが析出して記録マークが形成しにくくなる。
この組成系における記録層の厚さは、好ましくは14〜50nmである。記録層が薄すぎると結晶相の成長が困難となり、相変化に伴なう反射率変化が不十分となる。一方、記録層が厚すぎると、反射率および変調度が低くなってしまう。
In−Ag−Te−Sb系組成の記録層では、構成元素の原子比を式II [(InaAgbTe1-a-b1-cSbc1-ddで表したとき、好ましくはa=0.1〜0.3、b=0.1〜0.3、c=0.5〜0.8、d=0〜0.10であり、より好ましくはa=0.11〜0.28、b=0.15〜0.28、c=0.55〜0.78、d=0.005〜0.05である。
式IIにおいてaが小さすぎると、記録層中のIn含有率が相対的に低くなりすぎる。このため、記録マークの非晶質化が不十分となって変調度が低下し、また、信頼性も低くなってしまう。一方、aが大きすぎると、記録層中のIn含有率が相対的に高くなりすぎる。このため、記録マーク以外の反射率が低くなって変調度が低下してしまう。
式IIにおいてbが小さすぎると、記録層中のAg含有率が相対的に低くなりすぎる。このため、記録マークの再結晶化が困難となって、繰り返しオーバーライトが困難となる。一方、bが大きすぎると、記録層中のAg含有率が相対的に高くなり、過剰なAgが記録および消去の際に単独でSb相中に拡散することになる。このため、書き換え耐久性が低下すると共に、記録マークの安定性および結晶質部の安定性がいずれも低くなってしまい、信頼性が低下する。すなわち、高温で保存したときに記録マークの結晶化が進んで、C/Nや変調度が劣化しやすくなる。また、繰り返して記録を行なったときのC/Nおよび変調度の劣化も進みやすくなる。
また、a+bが小さすぎるとTeが過剰となってTe相が形成される。Te相は結晶転移速度を低下させるため、消去が困難となる。一方、a+bが大きすぎると、記録層の非晶質化が困難となり、信号が記録できなくなる可能性が生じる。
式IIにおいてcが小さすぎると、相変化に伴なう反射率差は大きくなるが結晶転移速度が急激に遅くなって消去が困難となる。一方、cが大きすぎると、相変化に伴なう反射率差が小さくなって変調度が小さくなる。
式IIにおける元素Mは、H、Si、C、V、W、Ta、Zn、Ti、Ce、Tb、Ge、Sn、PbおよびYから選択される少なくとも1種の元素である。元素Mは、書き換え耐久性を向上させる効果、具体的には、書き換えの繰り返しによる消去率の低下を抑える効果を示す。また、高温・高湿などの悪条件下での信頼性を向上させる。このような効果が強力であることから、元素MのうちV、Ta、Ce、GeおよびYの少なくとも1種が好ましく、VおよびTaの少なくとも1種がより好ましく、Vが特に好ましい。
元素Mの含有率を表すdが大きすぎると、相変化に伴なう反射率変化が小さくなって十分な変調度が得られなくなる。dが小さすぎると、元素M添加による効果が不十分となる。
この組成系では、記録層にはAg、Sb、Te、Inおよび必要に応じて添加されるMだけを用いることが好ましいが、Agの一部をAuで置換してもよく、Sbの一部をBiで置換してもよく、Teの一部をSeで置換してもよく、Inの一部をAlおよび/またはPで置換してもよい。
AuによるAgの置換率は、好ましくは50原子%以下、より好ましくは20原子%以下である。置換率が高すぎると、記録マークが結晶化しやすくなって高温下での信頼性が悪化する。
BiによるSbの置換率は、好ましくは50原子%以下、より好ましくは20原子%以下である。置換率が高すぎると記録層の吸収係数が増加して光の干渉効果が減少し、このため結晶−非晶質間の反射率差が小さくなって変調度が低下し、高C/Nが得られなくなる。
SeによるTeの置換率は、好ましくは50原子%以下、より好ましくは20原子%以下である。置換率が高すぎると結晶転移速度が遅くなりすぎ、十分な消去率が得られなくなる。
Alおよび/またはPによるInの置換率は、好ましくは40原子%以下、より好ましくは20原子%以下である。置換率が高すぎると、記録マークの安定性が低くなって信頼性が低くなる。なお、AlとPとの比率は任意である。
なお、この組成系において繰り返し書き換え後の記録層の吸収係数kは、結晶状態のときが3.3程度、微結晶ないし非晶質のときが2.2程度である。
この組成系の記録層の厚さは、好ましくは9.5〜50nm、より好ましくは13〜30nmである。記録層が薄すぎると結晶相の成長が困難となり、相変化に伴なう反射率変化が不十分となる。一方、記録層が厚すぎると、記録マーク形成時に記録層の厚さ方向へAgが多量に拡散し、記録層面内方向へ拡散するAgの比率が小さくなってしまうため、記録層の信頼性が低くなってしまう。また、記録層が厚すぎると、反射率および変調度が低くなってしまう。
記録層の組成は、EPMAやX線マイクロアナリシス、ICPなどにより測定することができる。
記録層の形成は、スパッタ法により行うことが好ましい。スパッタ条件は特に限定されず、例えば、複数の元素を含む材料をスパッタする際には、合金ターゲットを用いてもよく、ターゲットを複数個用いる多元スパッタ法を用いてもよい。
反射層5反射層の材質は特に限定されないが、通常、Al、Au、Ag、Pt、Cu、Ni、Cr、Ti等の単体あるいはこれらの1種以上を含む合金などの高反射率金属から構成すればよい。反射層の厚さは、30〜300nmとすることが好ましい。厚さが前記範囲未満であると十分な反射率が得られにくくなる。また、前記範囲を超えても反射率の向上は小さく、コスト的に不利になる。反射層は、スパッタ法や蒸着法等の気相成長法により形成することが好ましい。
保護層6保護層は、耐擦傷性や耐食性の向上のために設けられる。この保護層は種々の有機系の物質から構成されることが好ましいが、特に、放射線硬化型化合物やその組成物を、電子線、紫外線等の放射線により硬化させた物質から構成されることが好ましい。保護層の厚さは、通常、0.1〜100μm程度であり、スピンコート、グラビア塗布、スプレーコート、ディッピング等、通常の方法により形成すればよい。
接着層接着層を構成する接着剤は特に限定されず、例えば、ホットメルト型接着剤、紫外線硬化型接着剤、常温硬化型接着剤等のいずれであってもよく、粘着剤であってもよい。
図4、図5、図6の構成(吸収率補正構造)図4、図5および図6に、本発明が適用される光記録媒体の他の構成例をそれぞれ示す。本明細書では、これらの光記録媒体を吸収率補正構造の媒体という。以下、吸収率補正構造を選択する理由を説明する。
相変化型光記録媒体では、結晶−非結晶間の反射率の違いを利用するため、記録マーク以外の領域(結晶状態)における光吸収率(Ac)と記録マーク(非結晶状態)における光吸収率(Aa)とが異なることが多く、一般にAc<Aaとなっている。なお、AcおよびAaは、いずれも記録再生用レーザー光の波長における値である。このため、オーバーライト領域が結晶であったか非結晶であったかによって記録感度および消去率が異なることになる。この結果、オーバーライトによって形成される記録マークに長さおよび幅のばらつきが生じて、ジッターが大きくなり、エラーとなることもある。高密度化のために記録マークの両端に情報を担持させるマークエッジ記録を行っている場合には、記録マークの長さの変動の影響を受けやすいため、エラーがさらに多くなってしまう。
この問題を解決するためには、AcをAaに近づけることが好ましく、より好ましくはAc/Aa≧0.9とし、さらに好ましくはAc/Aa≧1とし、最も好ましくは、潜熱の影響を考慮してAc/Aa>1とすることが望ましい。このためには、記録層やそれを挟んで設けられる誘電体層の厚さを制御すればよいが、通常の構造の媒体では、Ac/Aaを大きくしていくと記録マーク以外の領域における媒体からの反射率(Rc)と記録マークにおける媒体からの反射率(Ra)との差が小さくなって、C/Nが低くなるという問題が生じてしまう。
このような事情から、例えば特開平8−124218号公報では、基体上に第1誘電体層、記録層、第2誘電体層、反射層、第3誘電体層、紫外線硬化樹脂層を順に積層した構成の光学情報記録媒体において、Ac>Aaとし、反射層として透過性の極薄金属膜、SiまたはGeを用い、第3誘電体層として屈折率が1.5より大きな誘電体を用いる旨の提案がなされている。光透過性の反射層と高屈折率の第3誘電体層とを設けることにより、Rc−Raを大きく保ったままAc/Aaを上記範囲とすることが可能となる。
なお、AcおよびAaは、記録層、誘電体層、反射層等の各層の光学定数と記録再生用レーザー光の波長とから、算出することができる。
図4、図5および図6にそれぞれ示す光記録媒体は、反射層5を上記特開平8−124218号公報に記載された反射層と同様な構成とし、反射層5と保護層6との間に第3誘電体層33を設けた片面記録型媒体である。この構成においても、前述した反射型構造の媒体と同様に、2枚を接着して両面記録型媒体としたり、保護基体を接着したりしてもよい。
図4、図5および図6において反射層5は、光透過率が高い極薄の金属層から構成されるか、記録・再生波長が含まれる近赤外から赤外域にかけての透過性が高いSiやGe等から構成されることが好ましい。反射層の厚さは、記録層の記録マーク以外の領域と記録マークとの間での吸収率差を補正できるように適宜決定すればよい。反射層の好ましい厚さ範囲は構成材料によって大きく異なるので、構成材料に応じて厚さを適宜決定すればよい。例えばAu等の金属を用いる場合には、反射層の厚さを好ましくは40nm以下、より好ましくは10〜30nmとし、SiまたはGeを用いる場合には、反射層の厚さを好ましくは80nm以下、より好ましくは30〜70nmとする。反射層が薄すぎるとC/Nの低下を招き、反射層が厚すぎると前述した吸収率補正効果が不十分となる。
反射層を金属から構成する場合、AuまたはAu合金が好ましい。Au合金としては、Auを主成分とし、Al、Cr、Cu、Ge、Co、Ni、Mo、Ag、Pt、Pd、Ta、Ti、BiおよびSbの少なくとも1種を含むものが好ましい。
この反射層も、スパッタ法や蒸着法等の気相成長法により形成することが好ましい。
反射層5上に必要に応じて設けられる第3誘電体層33は、好ましくは保護層6よりも屈折率の高い材料から構成する。このような第3誘電体層を設けることにより、前記特開平8−124218号公報記載の発明と同様に、記録マークとそれ以外の領域との間の反射率差を大きく保ったまま、前記Ac/Aaを大きくすることができる。
第3誘電体層の構成材料は特に限定されず、他の誘電体層の説明において挙げた各種誘電体から選択すればよいが、好ましくは硫化亜鉛および酸化ケイ素を主成分にする。
第3誘電体層の厚さは、好ましくは30〜120nm、より好ましくは40〜90nmである。第3誘電体層が薄すぎると信号出力が低くなってしまい、厚すぎると、隣接トラックの信号が消去される現象(クロスイレーズ)が生じてしまう。
上記したように反射層を光透過性とすることによりAcとAaとを制御する構造では、通常、透明基板の下側から照射される記録再生用レーザー光は透過し、反射層側から出射される。このときの透過率、すなわち入射光に対する透過光の比率は、通常、1%程度以上、特に3%程度以上である。なお、この透過率は、透明基板上に無機層だけが存在する状態で測定した値である。すなわち、図示する構成では保護層6を除いた状態であり、記録層、誘電体層、反射層等の無機層間での多重反射の結果としての透過率を意味する。この透過率は、分光光度計で測定することができる。測定する領域は特に限定されず、結晶質部であっても非晶質部であってもよいが、通常は、グルーブの存在しない結晶質領域(ミラー部)で測定すればよい。
図4、図5および図6にそれぞれ示す光記録媒体において、基体2、記録層4および保護層6は、図1、図2および図3にそれぞれ示す光記録媒体と同様な構成とすればよい。ただし、記録層4の好ましい厚さは、10〜50nmである。
吸収率補正構造の媒体における第1誘電体層31の構成および第2誘電体層32の構成は特に限定されず、図4に示すように単層構造としてもよいが、オーバーライト可能回数を多くするためには、図5および図6に示すような積層構造とし、各誘電体層を以下に説明する構成とすることが好ましい。
第1誘電体層31は、図2および図3にそれぞれ示す反射型構造の媒体の説明における第1誘電体層と同じ構成とすることが好ましい。
第2誘電体層32は、単層構造(図5参照)としてもよく、必要に応じて積層構造(図6参照)としてもよい。いずれの場合でも、第2誘電体層32の記録層4に接して存在する領域、すなわち、図5では第2誘電体層32全体、図6では誘電体層2aを、好ましくは、窒化ゲルマニウムおよび/または窒化ケイ素を主成分とするか、希土類酸化物を主成分とするか、酸化ケイ素を主成分とするか、硫化亜鉛および酸化ケイ素を主成分とするものとし、より好ましくは、窒化ゲルマニウムおよび/または窒化ケイ素を主成分とするか、硫化亜鉛および酸化ケイ素を主成分とするものとし、さらに好ましくは、窒化ゲルマニウムまたは窒化ケイ素から構成する。ただし、上記領域の主成分を硫化亜鉛および酸化ケイ素とする場合には、酸化ケイ素含有率を好ましくは40モル%以上、より好ましくは40〜80モル%、さらに好ましくは40〜60モル%とする。酸化ケイ素含有率が低すぎると、記録層へのZnやSの拡散の影響が大きくなる。一方、酸化ケイ素含有率が高すぎると、初期化やオーバーライトの際に第2誘電体層に剥離が生じやすくなる。
第2誘電体層32に用いる希土類元素は特に限定されず、例えばCe、La、Y、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等の少なくとも1種を用いればよいが、好ましくはCe、La、Yの少なくとも1種を用いる。
図6において誘電体層2a上に設けられる誘電体層2bの組成は特に限定されないが、通常、硫化亜鉛および酸化ケイ素を主成分とするものとすればよい。その場合の酸化ケイ素含有率は特に限定されないが、好ましくは2〜40モル%(40モル%を含まず)とする。
第2誘電体層32の厚さは、10〜50nm、好ましくは13〜35nmである。第2誘電体層をこのような厚さとすることにより冷却速度が速くなるので、記録マークのエッジが明瞭となってジッターが小さくなる。また、このような厚さとすることにより、変調度を高くすることができる。なお、第2誘電体層中において記録層に接して存在する前記領域(例えば図6における誘電体層2a)の厚さは、好ましくは1nm以上、より好ましくは5nm以上である。前記領域が薄すぎると、バリア層としての効果が不十分となる。
記録再生方法本発明の光記録媒体へのオーバーライトは、従来の相変化型光記録媒体へのオーバーライトと同様にして行うことができる。
反射型構造の媒体に対し好ましく使用されるレーザービームの変調パターンを、図7(a)および図7(b)に示す。図7(a)は、3T信号記録用の変調パターン(記録パルスパターン)であり、図7(b)は、11T信号記録用の変調パターンである。各図において、横方向は時間、縦方向はレーザービームのパワーレベルである。なお、各図には、3Tおよび11TのNRZI信号パターンを併記してある。
これらの変調パターンにおけるパワーレベルは、PP(ピークパワー)と、PPよりも低いPB1(バイアスパワー1)と、PB1よりも低いPB2(バイアスパワー2)との3段階である。記録パワーをパルス変調することは従来も行われているが、その場合には、記録パルスのボトム値は消去パワーであるPB1となっていた。これに対し、このパターンの特徴は、記録パルスを、ピーク値PP、ボトム値PB2とし、かつ最終パルス照射後に、パワーレベルをいったんボトム値PB2まで低下させた後、消去パワーレベルであるPB1に戻すことである。記録パルスをこのようなパターンとすることにより、記録密度を高くした場合でも記録マークの形状が歪みにくくなり、ジッターの増大を抑えることができる。
P、PB1およびPB2は、記録層の組成や媒体の線速度などによっても異なるが、通常、それぞれ9〜12mW、4〜6mWおよび0〜2mWの範囲内から選択される。なお、吸収率補正構造の媒体における記録パワーおよび消去パワーも、通常、それぞれ9〜12mWおよび4〜6mWの範囲から選択される。
上記組成の記録層を有する光記録媒体では、書き換えおよび再生に用いる光を、広い波長域、例えば100〜5000nmの範囲から自在に選択できる。
以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
反射型構造射出成形によりグルーブ(幅0.74μm、深さ65nm、ピッチ1.48μm)を同時形成した直径120mm、厚さ0.6mmのディスク状ポリカーボネート基体2の表面に、第1誘電体層31、記録層4、第2誘電体層32、反射層5および保護層6を以下に示す手順で形成し、図2に示す構成を有する光記録ディスクサンプルとした。
誘電体層1aは、Ar雰囲気中においてスパッタ法により形成した。ターゲットには、ZnS(80モル%)−SiO2(20モル%)を用いた。誘電体層1aの厚さは95nmとした。誘電体層1bは、Ge34からなるものであり、Geターゲットを用いて、窒素を含有するAr雰囲気中において反応性スパッタ法により形成した。誘電体層1bの厚さは20nmとした。
記録層4は、スパッタ法により形成した。記録層の組成(原子比)を表1に示す。記録層の厚さは20nmとした。
第2誘電体層32は、ターゲットにZnS−SiO2を用いて、Ar雰囲気中またはAr+N2雰囲気中でスパッタ法により形成した。流量比[N2/(Ar+N2)]を表1に示す。第2誘電体層の厚さは22nmとした。
反射層5は、Ar雰囲気中においてスパッタ法により形成した。ターゲットにはAl−1.7原子%Crを用いた。反射層の厚さは150nmとした。
保護層6は、紫外線硬化型樹脂をスピンコート法により塗布後、紫外線照射により硬化して形成した。硬化後の保護層厚さは5μm であった。
このようにして作製した各サンプルをバルクイレーザーにより初期化した後、光記録媒体評価装置(レーザー光波長638nm、開口数0.6)を用い、前記DVD−RAM規格に基づいて線速度(Vo)6m/sで混合信号(8/16変調信号)を10回オーバーライトした。次いで、ジッターを測定し、これを初期ジッター値とした。結果を表1に示す。このジッター値は、クロック周波数(58.36MHz)を用いて算出した総合ジッター(単位:%)である。また、主としてセルフイレーズに起因する記録マーク前エッジのジッター、および、主として消し残りに起因する後エッジのジッターも測定した。これらの測定結果も表1に示す。
次いで、各サンプルを60℃で100時間保存し、再び線速度Voで8/16変調信号を1回オーバーライトした後、上記と同様にして総合ジッターを求め、これを保存後のジッター値とした。結果を表1に示す。
次に、上記光記録媒体評価装置を用い、RBW(リゾリューションバンド幅)を30kHz、VBW(ビデオバンド幅)を100Hzに設定して、線速度を変えながら各サンプルのV2ndを求めた。V2ndおよびV2nd/Voを表1に示す。なお、V2ndの測定は、以下の手順で行った。
1)測定トラックに、線速度(Vo)6m/sで混合信号(8/16変調信号)を10回オーバーライトする。
2)上記測定トラックに、上記混合信号のなかの最短マークに相当する単一周波数成分の信号(3T信号:4.88MHz)を1回記録する。
3)上記測定トラックに、上記混合信号のなかの最長マークに相当する単一周波数成分の信号(14T信号:1.03MHz)を1回記録し、これを再生して、再生信号中における2次高調波(2.06MHz)の占める割合を求める。
4)線速度を変更して上記1)〜3)の測定を繰り返す。ただし、信号長さを決定するクロック周波数は、すべての線速度で記録密度が同一となるように線速度に応じて変更する。
なお、記録パルスは、以下に示すものとした。
記録パルス
パルスパターン:図7(a)、図7(b)に例示されるパターン、
記録パワー(ピークパワー):11.0mW、
消去パワー(バイアスパワー1):5.0mW、
ボトムパワー(バイアスパワー2):0.5Mw
表1から、V2nd/Voが所定範囲となるように設計されたサンプルでは、高温保存後でもジッターが十分に小さいことがわかる。主としてセルフイレーズに起因する前エッジのジッターおよび初期総合ジッターは、V2nd/Voが本発明範囲を下回るサンプルNo.101のほうが本発明サンプルよりやや小さくなっているが、サンプルNo.101では保存後の総合ジッターが著しく大きくなっている。なお、表1に示す総合ジッターの好ましい範囲は、15%以下である。ジッターが15%を超えると、システムが正常に動作しなかったり、エラーが多発したりするなどの不具合が発生しやすくなる。
吸収率補正構造前記した吸収率補正構造の光記録ディスクサンプルを作製し、これらについてV2nd/Voとビットエラーレート(BER)との関係を調べた。なお、測定に際しては、光記録媒体評価装置(レーザー光の波長を680nmとしたほかは実施例1で用いたものと同じ)を用い、線速度Voは12m/sとし、記録信号には1−7RLL信号を用いた。
この結果、0.6≦V2nd/Vo<1.25の範囲においてBERが1×10-6以下と十分に小さくなり、吸収率補正構造の媒体においても本発明の効果が実現することがわかった。
本願発明に係る光記録媒体は、相変化型光記録ディスクであるDVD−RAM等に利用可能である。
本発明の光記録媒体(反射型構造)の構成例を示す部分断面図である。 本発明の光記録媒体(反射型構造)の構成例を示す部分断面図である。 本発明の光記録媒体(反射型構造)の構成例を示す部分断面図である。 本発明の光記録媒体(吸収率補正構造)の構成例を示す部分断面図である。 本発明の光記録媒体(吸収率補正構造)の構成例を示す部分断面図である。 本発明の光記録媒体(吸収率補正構造)の構成例を示す部分断面図である。 (a)および(b)は、本発明の光記録媒体(反射型構造)のオーバーライトに使用されるレーザービームの変調パターンを示すグラフである。
符号の説明
2 基体
31 第1誘電体層
32 第2誘電体層
33 第3誘電体層
4 記録層
5 反射層
6 保護層

Claims (5)

  1. 相変化型の記録層を有し、線速度Voでオーバーライトを行う駆動装置に適用される光記録媒体であって、オーバーライト線速度V2ndでオーバーライトしたとき、該オーバーライトにより形成した記録マークを再生すると、該記録マーク形成に用いた記録信号の周波数の2次高調波に相当する周波数成分が最小となり、
    0.6≦V2nd/Vo<1.25
    となることを特徴とする光記録媒体。
  2. 線速度Voでオーバーライトを行ったときに、記録マークの後エッジのジッターが前エッジのジッターよりも小さくなることを特徴とする請求項1に記載された光記録媒体。
  3. 0.8≦V2nd/Vo<0.99であることを特徴とする請求項1又は2に記載された光記録媒体。
  4. 記録層が基体上に形成されており、基体と記録層との間に第1誘電体層を有し、記録層上に第2誘電体層を有し、該第2誘電体層のうち少なくとも記録層に接する領域が窒素を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載された光記録媒体。
  5. 第2誘電体層のうち少なくとも記録層に接する領域が、硫化亜鉛及び酸化ケイ素を主成分とし、さらに窒素を含有するものであるか、窒化ケイ素及び/又は窒化ゲルマニウムを主成分とするものであることを特徴とする請求項4に記載された光記録媒体。

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