JP2004163175A - 光線路監視システム - Google Patents
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Abstract
【課題】OTDR波形にゴーストが現れるのを抑制して、より正確な測定結果を得ることができる光線路監視システムを提供する。
【解決手段】OTDR装置114より出力されたパルス状の試験光は、ファイバ選択装置115および光カプラ113を経て、始端側より該光線路130に導入され、終端側にある反射手段122に到達して、反射手段122により反射される。この反射光は、光線路130上の各地点で生じた試験光の後方散乱光とともに、光線路130により逆方向に伝送され、OTDR装置114に到達する。OTDR装置114では、反射光または後方散乱光の波形がモニタされて、光線路130が監視される。反射手段112および反射手段122のいずれかはスラント型ファイバブラッグ回折格子を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】OTDR装置114より出力されたパルス状の試験光は、ファイバ選択装置115および光カプラ113を経て、始端側より該光線路130に導入され、終端側にある反射手段122に到達して、反射手段122により反射される。この反射光は、光線路130上の各地点で生じた試験光の後方散乱光とともに、光線路130により逆方向に伝送され、OTDR装置114に到達する。OTDR装置114では、反射光または後方散乱光の波形がモニタされて、光線路130が監視される。反射手段112および反射手段122のいずれかはスラント型ファイバブラッグ回折格子を有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光線路の始端側より該光線路に試験光を導入し、光線路の終端側に設けた反射手段による試験光の反射光および光線路における試験光の後方散乱光を光線路の始端側でモニタして、そのモニタ結果に基づいて光線路を監視するシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光線路監視システムは、光通信システムにおける信号光伝送媒体である光線路をOTDR(Optical Time Domain Reflectmeter)に基づいて監視するものであり、光線路の始端側より該光線路に試験光を導入し、光線路の終端側に設けた反射手段による試験光の反射光および光線路における試験光の後方散乱光を光線路の始端側でモニタして、そのモニタ結果に基づいて光線路を監視する(例えば非特許文献1を参照)。
【0003】
図8は、従来の光線路監視システム900の構成図である。この図に示される光線路監視システム900は、センタ局910と加入者局920との間に敷設された光線路930を監視するものである。光線路930は、センタ局910内の伝送装置911から出力された信号光を、加入者局920内の端末装置921へ伝送するものである。光線路監視システム900は、反射手段912、光カプラ913、OTDR装置914およびファイバ選択装置915をセンタ局910内に備え、また、反射手段922を加入者局920内に備える。反射手段912,922は、信号光(例えば波長1.55μm帯)を低損失で透過させ、試験光(例えば波長1.65μm帯)を高反射率で反射させるものであり、例えばファイバブラッグ型回折格子を有する。
【0004】
この光線路監視システム900では、OTDR装置914より出力されたパルス状の試験光は、ファイバ選択装置915および光カプラ913を経て、光線路930の始端側より該光線路930に導入される。始端側より導入された試験光は、光線路930により伝送され、終端側にある反射手段922に到達して、反射手段922により反射される。この反射光は、光線路930により逆方向に伝送され、光カプラ913およびファイバ選択装置915を経て、OTDR装置914に到達する。また、光線路930上の各地点で生じた試験光の後方散乱光も、光線路930により逆方向に伝送され、光カプラ913およびファイバ選択装置915を経て、OTDR装置914に到達する。OTDR装置914では、光線路930により逆方向に伝送されて光カプラ913およびファイバ選択装置915を経て到達した試験光の反射光または後方散乱光の波形がモニタされ、このOTDR波形のモニタ結果に基づいて光線路930が監視される。
【0005】
図9は、OTDR装置において測定される試験光の反射光または後方散乱光のOTDR波形の例を模式的に示す図である。同図(a)〜(c)それぞれにおいて、横軸は、光線路930上の位置(すなわち、OTDR装置914より試験光が出力された時刻からの経過時間)を示し、縦軸は、試験光の反射光または後方散乱光のパワーを示す。
【0006】
光線路930の終端側に反射手段922が設けられておらず、光線路930の何れの地点にも障害(例えば、光線路930を構成する光ファイバの断線)が存在しない場合、図9(a)に示されるように、光線路930の始端において試験光がフレネル反射することに因り生じた反射光のピークAB、および、光線路930の終端において試験光がフレネル反射することに因り生じた反射光のピークCDが、OTDR装置914において観測される。
【0007】
図8に示されるように光線路930の終端側に反射手段922が設けられていて、光線路930の何れの地点にも障害が存在しない場合、図9(b)に示されるように、光線路930の始端において試験光がフレネル反射することに因り生じた反射光のピークAB、および、反射手段922において試験光が反射することに因り生じた反射光のピークCDが、OTDR装置914において観測される。この反射手段922において試験光が反射することに因り生じた反射光のピークCDが図9(a)の場合より大きく、このことから、光線路930の終端を容易に確認することができる。
【0008】
また、図8に示されるように光線路930の終端側に反射手段922が設けられていて、光線路930の途中の地点に障害が存在している場合、図9(c)に示されるように、光線路930の始端において試験光がフレネル反射することに因り生じた反射光のピークAB、反射手段922において試験光が反射することに因り生じた反射光のピークCD、および、光線路930の途中の障害点で生じた後方散乱光のピークXが、OTDR装置914において観測される。これら3つのピークの相対的位置関係に基づいて、光線路930における障害発生点が確認される。
【0009】
【非特許文献1】
本田,他,「L−band拡張型モジュールを用いた光線路試験システム」,2002年電子情報通信学会総合大会,B−10−17
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般に、反射手段912,922はファイバブラッグ型回折格子を有しており、また、そのファイバブラッグ型回折格子はチャープ型のものが用いられる。チャープ型ファイバブラッグ回折格子は、光ファイバの長手方向に沿った一定範囲において形成された屈折率変調による回折格子であって、その格子間隔が長手方向に沿って変化しているものである。
【0011】
図10は、チャープ型ファイバブラッグ回折格子の反射スペクトルおよび透過スペクトルを示す図である。この図に示されるように、チャープ型ファイバブラッグ回折格子は、屈折率変調形成範囲における平均実効屈折率および格子間隔により決定される反射帯域では反射率が大きく、反射帯域以外の透過帯域では透過率が大きく、また、反射スペクトルまたは透過スペクトルにおける反射帯域と透過帯域との間の立ち上がり又は立ち下がりが急峻である。
【0012】
したがって、終端側の反射手段922は、光線路930により伝送されてきた信号光および試験光のうち、信号光を高透過率で端末装置921へ透過させることができるとともに、試験光を高反射率で反射させることができ、端末装置921への試験光の入射を防止することができる。また、始端側の反射手段912は、試験光の反射光または後方散乱光を高反射率で反射させることができ、伝送装置911への試験光の入射を防止することができる。
【0013】
しかし、始端側の反射手段912および終端側の反射手段922の双方の反射率が試験光に対して高いことから、反射手段912と反射手段922との間で試験光が多重反射して、OTDR波形にゴーストが現れ、正しい測定結果が得られないという問題がある。
【0014】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、OTDR波形にゴーストが現れるのを抑制して、より正確な測定結果を得ることができる光線路監視システムを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光線路監視システムは、光線路の始端側より該光線路に試験光を導入し、光線路の終端側に設けた反射手段による試験光の反射光および光線路における試験光の後方散乱光を光線路の始端側でモニタして、そのモニタ結果に基づいて光線路を監視するシステムであって、反射手段は、試験光に対する最大反射率が4%以上のスラント型ファイバブラッグ回折格子であり、光線路の始端側に反射光を積極的に反射する手段を有していないことを特徴とする。この発明によれば、終端側の反射手段として試験光に対する最大反射率が4%以上のスラント型ファイバブラッグ回折格子が設けられていることにより、始端側に反射手段が設けられていなくても、OTDR波形にゴーストが現れるのが抑制されて、より正確な測定結果が得られる。
【0016】
また、本発明に係る光線路監視システムは、光線路の始端側より該光線路に試験光を導入し、光線路の終端側に設けた第1反射手段による試験光の反射光および光線路における試験光の後方散乱光を光線路の始端側でモニタして、そのモニタ結果に基づいて光線路を監視するシステムであって、光線路の始端側に反射光を反射させる第2反射手段を備え、第1反射手段および第2反射手段の何れかがスラント型ファイバブラッグ回折格子であることを特徴とする。この発明によれば、終端側の第1反射手段および始端側の第2反射手段の何れかとしてスラント型ファイバブラッグ回折格子が設けられていることにより、OTDR波形にゴーストが現れるのが抑制されて、より正確な測定結果が得られる。
【0017】
第1反射手段および第2反射手段それぞれの試験光に対する透過遮断量が−10dB以下であるのが好適である。第1反射手段および第2反射手段の双方が、試験光に対する最大反射率が50%以下のスラント型ファイバブラッグ回折格子を有するのが好適である。第1反射手段および第2反射手段のうちの何れか一方は、試験光に対する最大反射率が20%以下のスラント型ファイバブラッグ回折格子を有し、他方がチャープ型ファイバブラッグ回折格子を有するのが好適である。また、スラント型ファイバブラッグ回折格子は試験光の入射側に近いほど格子間隔が狭いのが好適である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0019】
図1は、本実施形態に係る光線路監視システム100の構成図である。この図に示される光線路監視システム100は、センタ局110と加入者局120との間に敷設された光線路130を監視するものである。光線路130は、センタ局110内の伝送装置111から出力された信号光を、加入者局120内の端末装置121へ伝送するものである。光線路監視システム100は、反射手段112、光カプラ113、OTDR装置114およびファイバ選択装置115をセンタ局110内に備え、また、反射手段122を加入者局120内に備える。
【0020】
センタ局110内の伝送装置111は、信号光を出力する。光線路130は、その信号光をセンタ局110から加入者局120へ向けて伝送する。また、加入者局120内の端末装置121は、光線路130により伝送されて到達した信号光を受信する。
【0021】
センタ局110内の反射手段112は、伝送装置111より出力されて到達した信号光を光カプラ113へ透過させる一方で、光カプラ113より到達した試験光を遮断する。光カプラ113は、反射手段112を透過して到達した信号光を光線路130へ出力し、ファイバ選択装置115より到達した試験光をも光線路130へ出力し、また、光線路130により伝送されて到達した試験光の反射光または後方散乱光をファイバ選択装置115へ出力する。
【0022】
ファイバ選択装置115は、センタ局110と加入者局120との間に敷設された光ケーブルに含まれる複数の光ファイバのうちの何れかの光ファイバを、監視対象である光線路130として選択するものである。ファイバ選択装置115は、OTDR装置114より出力された試験光を、光カプラ113を介して、その監視対象として選択した光線路130へ導入する。また、ファイバ選択装置115は、光線路130により伝送されて光カプラ113を経て到達した試験光の反射光または後方散乱光をOTDR装置114へ出力する。
【0023】
OTDR装置114は、パルス状の試験光をファイバ選択装置115へ出力するとともに、ファイバ選択装置115より到達した試験光の反射光または後方散乱光を入力して、OTDR波形を測定し表示する。ここで、信号光波長と試験光波長とは互いに異なり、例えば、信号光波長は波長1.55μm帯であり、試験光波長は波長1.65μm帯である。
【0024】
加入者局120内の反射手段122は、光線路130により伝送されて到達した信号光および試験光を入力して、そのうちの信号光を透過させて端末装置121へ出力し、試験光を遮断する。そして、端末装置121は、反射手段122を透過して到達した信号光を受信する。
【0025】
この光線路監視システム100は以下のように動作する。センタ局100内のOTDR装置114より出力されたパルス状の試験光は、ファイバ選択装置115および光カプラ113を経て、光線路130の始端側より該光線路130に導入される。始端側より導入された試験光は、光線路130により伝送され、終端側にある反射手段122に到達して、反射手段122により反射される。この反射光は、光線路130により逆方向に伝送され、光カプラ113およびファイバ選択装置115を経て、OTDR装置114に到達する。また、光線路130上の各地点で生じた試験光の後方散乱光も、光線路130により逆方向に伝送され、光カプラ113およびファイバ選択装置115を経て、OTDR装置114に到達する。OTDR装置114では、光線路130により逆方向に伝送されて光カプラ113およびファイバ選択装置115を経て到達した試験光の反射光または後方散乱光の波形がモニタされ、このOTDR波形のモニタ結果に基づいて光線路130が監視される。
【0026】
反射手段112および反射手段122それぞれは、信号光を低損失で透過させ、試験光を高遮断率で遮断するものであって、伝送装置111および端末装置121に試験光が入射しないようにする為のものである。反射手段112および反射手段122それぞれの試験光に対する透過遮断量は、−10dB以下であるのが好適であり、−20dB以下であれば更に好適である。ただし、本実施形態においては始端側の反射手段112を有していない場合がある。本実施形態は以下の4つの態様を含む。これら何れの態様においても、OTDR波形にゴーストが現れるのが抑制されて、より正確な測定結果が得られる。
【0027】
第1の態様では、終端側の反射手段122は、試験光に対する最大反射率が4%以上のスラント型ファイバブラッグ回折格子を有している。一方、光線路130の始端側には、反射手段112を有しておらず、試験光を積極的に反射する手段を有していない。なお、「積極的に反射する手段」とは、光線路自体が自然に反射する反射以上に反射する手段をいう。この態様では、反射手段122がスラント型ファイバブラッグ回折格子を有し、その試験光に対する最大反射率が小さいことから、光線路130の始端側に反射手段を有する必要が無い。したがって、光線路監視システム100が安価に構成され得る。
【0028】
第2の態様では、反射手段112および反射手段122の双方が、試験光に対する最大反射率が50%以下のスラント型ファイバブラッグ回折格子を有する。この態様では、反射手段112および反射手段122それぞれのスラント型ファイバブラッグ回折格子は、他の態様と比べて反射率が大きいものの、チャープ型ファイバブラッグ回折格子と比べて反射率が小さいので、始端および終端それぞれに設けられる。
【0029】
第3の態様では、始端側の反射手段112が、試験光に対する最大反射率が20%以下のスラント型ファイバブラッグ回折格子を有し、終端側の反射手段122が、チャープ型ファイバブラッグ回折格子を有する。この態様では、始端側の反射手段112のスラント型ファイバブラッグ回折格子の反射率が小さいので、終端側の反射手段122がチャープ型ファイバブラッグ回折格子を有するものであってもよい。
【0030】
第4の態様では、始端側の反射手段112が、チャープ型ファイバブラッグ回折格子を有し、終端側の反射手段122が、試験光に対する最大反射率が20%以下のスラント型ファイバブラッグ回折格子を有する。この態様では、終端側の反射手段122のスラント型ファイバブラッグ回折格子の反射率が小さいので、始端側の反射手段112がチャープ型ファイバブラッグ回折格子を有するものであってもよい。
【0031】
図2は、スラント型ファイバブラッグ回折格子200の説明図である。この図は、スラント型ファイバブラッグ回折格子200の光軸を含む面で切断したときの断面を示し、また、導波モード光Aおよび後進クラッドモード光Bをも示している。この図に示されるスラント型ファイバブラッグ回折格子200は、図1に示された光線路監視システム100に含まれる反射手段112または反射手段122として用いられるものである。
【0032】
スラント型ファイバブラッグ回折格子200は、コア領域211およびクラッド領域212を含む光ファイバ210において、そのコア領域211の長手方向に沿った一定範囲に屈折率変調による回折格子213が形成されたものであって、その回折格子213の格子面が光軸に垂直な面に対して傾斜している。また、スラント型ファイバブラッグ回折格子200は、回折格子213の格子間隔が長手方向に沿って変化していてもよい(すなわち、チャープ型であってもよい)。
【0033】
このようなスラント型ファイバブラッグ回折格子200において、コア領域211を導波してきた導波モード光Aが回折格子213に到達すると、その導波モード光Aのうち下記の位相整合条件を満たす波長の光は後進クラッドモード光Bへ結合される。これにより損失スペクトルが形成される。その結合係数は、回折格子213における屈折率変調度、導波モード光Aと後進クラッドモード光Bとの重なり度合い、および、回折格子213の格子面の傾斜角に依存する。
【0034】
位相整合条件は、
【0035】
【数1】
なる式で表される。
【0036】
ここで、βfは、導波モード光Aの伝搬定数である。kは、光の波数である。Nclは、クラッド領域212の屈折率である。qは、回折格子213による反射光と光軸とがなす角度である。θgは、回折格子213の格子面と光軸に垂直な面とがなす角度である。また、Λは、回折格子213の格子間隔である。
【0037】
また、このスラント型ファイバブラッグ回折格子200は、回折格子213の格子面が傾斜して形成されている(θg≠0)ことにより、回折格子213の格子面が光軸に直交している通常の場合(θg=0)と比較して、長波長側に反射波長を有する。反射率は tanh2(κL) に比例する。ここで、Lは、回折格子213が形成されている一定範囲の長手方向に沿った長さである。κは結合係数である。
【0038】
結合係数κは、
【0039】
【数2】
なる式で表される。
【0040】
ここで、Δnは、回折格子213における屈折率変調の振幅である。λは、光の波長である。Vは、光ファイバ210のV値である。Rは、光ファイバ210の光軸からの径方向距離を表す変数である。WGRAT(R)は、回折格子213における屈折率変調振幅の径方向分布を表す窓関数である。J0(γaR)は、結合係数の径方向分布を表す関数である。また、E0(R)は、導波モード光Aの電界の径方向分布を表す関数である。
【0041】
上記(2)式から判るように、スラント型ファイバブラッグ回折格子200では、結合係数κは、回折格子213の格子面の傾斜角θgに依存しており、したがって、反射率も、回折格子213の格子面の傾斜角θgに依存している。図3は、スラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射率と傾斜角θgとの関係を示すグラフである。ここでは、回折格子213が形成されている一定範囲の長手方向に沿った長さLを1mmとし、チャープ率(長手方向に沿った格子間隔の変化率)を10nm/cmとし、透過損失を1dBとした。この図から判るように、スラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射率は、傾斜角θgに対して略周期的な依存性を有する。したがって、傾斜角θgを適切に設定することにより、スラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射率を任意に設定することができる。
【0042】
図4は、スラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射スペクトルおよび透過スペクトルを示す図である。同図(a)は、傾斜角θgが1.4°である場合を示し、同図(b)は、傾斜角θgが2.3°である場合を示し、同図(c)は、傾斜角θgが2.6°である場合を示す。ここでは、回折格子213が形成されている一定範囲の長手方向に沿った長さLを10mmとし、チャープ率を5nm/cmとした。この図から判るように、スラント型ファイバブラッグ回折格子200の透過スペクトルは、回折格子213の格子面の傾斜角θgに殆ど依存することなく一定である。これに対して、スラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射スペクトルは、回折格子213の格子面の傾斜角θgに依存しており、傾斜角θgが1.4°である場合には最大反射率が−4dB程度であり(同図(a))、傾斜角θgが2.3°である場合には最大反射率が−14dB程度であり(同図(b))、また、傾斜角θgが2.6°である場合には最大反射率が−30dB程度である(同図(c))。
【0043】
したがって、図1に示された光線路監視システム100に含まれる反射手段112または反射手段122として、このようなスラント型ファイバブラッグ回折格子200を用いることで、反射手段112または反射手段122により試験光を選択的に遮断するとともに、その試験光に対する反射率を所望の値とすることができる。そして、光線路監視システム100は、上記の第1〜第4の態様の如く反射手段112または反射手段122が設定されていることにより、OTDR波形にゴーストが現れるのを抑制して、より正確な測定結果を得ることができる。
【0044】
また、スラント型ファイバブラッグ回折格子200がチャープ型のものである場合、回折格子213への導波モード光Aの入射方向に依って、反射スペクトルが異なる。図5は、チャープ型のスラント型ファイバブラッグ回折格子200への導波モード光Aの入射方向を説明する図である。同図(a)は、回折格子213の格子間隔が狭い側の方から導波モード光Aが入射する場合(以下「第1の入射方向」と呼ぶ。)を示し、同図(b)は、回折格子213の格子間隔が広い側の方から導波モード光Aが入射する場合(以下「第2の入射方向」と呼ぶ。)を示す。回折格子213への導波モード光Aの入射方向が第1の入射方向および第2の入射方向の何れであるかに依って、反射スペクトルが異なる。
【0045】
図6は、チャープ型のスラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射スペクトルおよび透過スペクトルを示す図である。同図(a)は、回折格子213への導波モード光Aの入射方向が第1の入射方向である場合を示し、同図(b)は、回折格子213への導波モード光Aの入射方向が第2の入射方向である場合を示す。ここでは、回折格子213が形成されている一定範囲の長手方向に沿った長さLを23mmとし、チャープ率を10nm/cmとし、回折格子213の格子面の傾斜角θgを4°とし、また、KrFエキシマレーザ光源から出力される波長248nmの紫外レーザ光を用いて屈折率変調を形成した。
【0046】
第2の入射方向の場合(図5(b))には、図6(b)に示されるように、反射帯域が狭く、試験光を充分に反射することができない場合があり得る。これに対して、第1の入射方向の場合(図5(a))には、図6(a)に示されるように、反射帯域の帯域幅が20nm程度であって、その帯域における反射率が−30dB程度である。したがって、光線路監視システム100に含まれる反射手段112または反射手段122としてスラント型ファイバブラッグ回折格子200を用いる場合、回折格子213の格子間隔が狭い側の方から導波モード光Aが入射するのが好適であり、すなわち、スラント型ファイバブラッグ回折格子200は試験光の入射側に近いほど格子間隔が狭いのが好適である。
【0047】
なお、第1の入射方向と第2の入射方向とで反射スペクトルが相違する理由は、以下のように説明され得る。図7は、チャープ型のスラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射スペクトルが第1の入射方向と第2の入射方向とで相違する理由を説明する図である。同図(a)は、回折格子213の格子間隔が或る一定値であるときの遮断帯域と反射帯域との間の相対的位置関係を示す。同図(b)は、回折格子213への導波モード光Aの入射方向が第1の入射方向である場合を模式的に示す。同図(c)は、回折格子213への導波モード光Aの入射方向が第2の入射方向である場合を模式的に示す。
【0048】
同図(a)に示されるように、回折格子213の格子間隔が或る一定値であれば、その回折格子213における反射波長λBraggは損失波長λLossより長波長側にある。このことから、同図(b)、(c)に示されるように、格子間隔がP1である位置では反射波長λBraggがλ1であって損失波長λLossがλ0であり、格子間隔がP2である位置では反射波長λBraggがλ2であって損失波長λLossがλ1であり、格子間隔がP3である位置では反射波長λBraggがλ3であって損失波長λLossがλ2である、というような関係がある。ただし、P1<P2<P3 であり、λ0<λ1<λ2<λ3 である。
【0049】
したがって、同図(c)に示されるように、回折格子213への導波モード光Aの入射方向が第2の入射方向である場合には、例えば、回折格子213に入射した波長λ1の導波モード光Aは、損失位置(格子間隔P2の位置)で損失を被った後に、反射位置(格子間隔P1の位置)においてブラッグ反射され、その反射光が再び損失位置(格子間隔P2の位置)で損失を被ることになるので、遮断帯域において反射率が小さい。これに対して、同図(b)に示されるように、回折格子213への導波モード光Aの入射方向が第1の入射方向である場合には、例えば、回折格子213に入射した波長λ1の導波モード光Aは、損失位置(格子間隔P2の位置)を経ること無く、反射位置(格子間隔P1の位置)においてブラッグ反射され、また、その反射光が損失位置(格子間隔P2の位置)を経ることが無い。
【0050】
以上のようなことから、光線路監視システム100に含まれる反射手段112または反射手段122としてスラント型ファイバブラッグ回折格子200を用いる場合、スラント型ファイバブラッグ回折格子200は試験光の入射側に近いほど格子間隔が狭いのが好適である。
【0051】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり、本発明によれば、終端側の反射手段として試験光に対する最大反射率が4%以上のスラント型ファイバブラッグ回折格子が設けられていることにより、始端側に反射手段が設けられていなくても、OTDR波形にゴーストが現れるのが抑制されて、より正確な測定結果が得られる。或いは、終端側の第1反射手段および始端側の第2反射手段の何れかとしてスラント型ファイバブラッグ回折格子が設けられていることにより、OTDR波形にゴーストが現れるのが抑制されて、より正確な測定結果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る光線路監視システム100の構成図である。
【図2】スラント型ファイバブラッグ回折格子200の説明図である。
【図3】スラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射率と傾斜角θgとの関係を示すグラフである。
【図4】スラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射スペクトルおよび透過スペクトルを示す図である。
【図5】チャープ型のスラント型ファイバブラッグ回折格子200への導波モード光Aの入射方向を説明する図である。
【図6】チャープ型のスラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射スペクトルおよび透過スペクトルを示す図である。
【図7】チャープ型のスラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射スペクトルが第1の入射方向と第2の入射方向とで相違する理由を説明する図である。
【図8】従来の光線路監視システム900の構成図である。
【図9】OTDR装置において測定される試験光の反射光または後方散乱光のOTDR波形の例を模式的に示す図である。
【図10】チャープ型ファイバブラッグ回折格子の反射スペクトルおよび透過スペクトルを示す図である。
【符号の説明】
100…光線路監視システム、110…センタ局、111…伝送装置、112…反射手段、113…光カプラ、114…OTDR装置、115…ファイバ選択装置、120…加入者局、121…端末装置、122…反射手段、130…光線路。
【発明の属する技術分野】
本発明は、光線路の始端側より該光線路に試験光を導入し、光線路の終端側に設けた反射手段による試験光の反射光および光線路における試験光の後方散乱光を光線路の始端側でモニタして、そのモニタ結果に基づいて光線路を監視するシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光線路監視システムは、光通信システムにおける信号光伝送媒体である光線路をOTDR(Optical Time Domain Reflectmeter)に基づいて監視するものであり、光線路の始端側より該光線路に試験光を導入し、光線路の終端側に設けた反射手段による試験光の反射光および光線路における試験光の後方散乱光を光線路の始端側でモニタして、そのモニタ結果に基づいて光線路を監視する(例えば非特許文献1を参照)。
【0003】
図8は、従来の光線路監視システム900の構成図である。この図に示される光線路監視システム900は、センタ局910と加入者局920との間に敷設された光線路930を監視するものである。光線路930は、センタ局910内の伝送装置911から出力された信号光を、加入者局920内の端末装置921へ伝送するものである。光線路監視システム900は、反射手段912、光カプラ913、OTDR装置914およびファイバ選択装置915をセンタ局910内に備え、また、反射手段922を加入者局920内に備える。反射手段912,922は、信号光(例えば波長1.55μm帯)を低損失で透過させ、試験光(例えば波長1.65μm帯)を高反射率で反射させるものであり、例えばファイバブラッグ型回折格子を有する。
【0004】
この光線路監視システム900では、OTDR装置914より出力されたパルス状の試験光は、ファイバ選択装置915および光カプラ913を経て、光線路930の始端側より該光線路930に導入される。始端側より導入された試験光は、光線路930により伝送され、終端側にある反射手段922に到達して、反射手段922により反射される。この反射光は、光線路930により逆方向に伝送され、光カプラ913およびファイバ選択装置915を経て、OTDR装置914に到達する。また、光線路930上の各地点で生じた試験光の後方散乱光も、光線路930により逆方向に伝送され、光カプラ913およびファイバ選択装置915を経て、OTDR装置914に到達する。OTDR装置914では、光線路930により逆方向に伝送されて光カプラ913およびファイバ選択装置915を経て到達した試験光の反射光または後方散乱光の波形がモニタされ、このOTDR波形のモニタ結果に基づいて光線路930が監視される。
【0005】
図9は、OTDR装置において測定される試験光の反射光または後方散乱光のOTDR波形の例を模式的に示す図である。同図(a)〜(c)それぞれにおいて、横軸は、光線路930上の位置(すなわち、OTDR装置914より試験光が出力された時刻からの経過時間)を示し、縦軸は、試験光の反射光または後方散乱光のパワーを示す。
【0006】
光線路930の終端側に反射手段922が設けられておらず、光線路930の何れの地点にも障害(例えば、光線路930を構成する光ファイバの断線)が存在しない場合、図9(a)に示されるように、光線路930の始端において試験光がフレネル反射することに因り生じた反射光のピークAB、および、光線路930の終端において試験光がフレネル反射することに因り生じた反射光のピークCDが、OTDR装置914において観測される。
【0007】
図8に示されるように光線路930の終端側に反射手段922が設けられていて、光線路930の何れの地点にも障害が存在しない場合、図9(b)に示されるように、光線路930の始端において試験光がフレネル反射することに因り生じた反射光のピークAB、および、反射手段922において試験光が反射することに因り生じた反射光のピークCDが、OTDR装置914において観測される。この反射手段922において試験光が反射することに因り生じた反射光のピークCDが図9(a)の場合より大きく、このことから、光線路930の終端を容易に確認することができる。
【0008】
また、図8に示されるように光線路930の終端側に反射手段922が設けられていて、光線路930の途中の地点に障害が存在している場合、図9(c)に示されるように、光線路930の始端において試験光がフレネル反射することに因り生じた反射光のピークAB、反射手段922において試験光が反射することに因り生じた反射光のピークCD、および、光線路930の途中の障害点で生じた後方散乱光のピークXが、OTDR装置914において観測される。これら3つのピークの相対的位置関係に基づいて、光線路930における障害発生点が確認される。
【0009】
【非特許文献1】
本田,他,「L−band拡張型モジュールを用いた光線路試験システム」,2002年電子情報通信学会総合大会,B−10−17
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般に、反射手段912,922はファイバブラッグ型回折格子を有しており、また、そのファイバブラッグ型回折格子はチャープ型のものが用いられる。チャープ型ファイバブラッグ回折格子は、光ファイバの長手方向に沿った一定範囲において形成された屈折率変調による回折格子であって、その格子間隔が長手方向に沿って変化しているものである。
【0011】
図10は、チャープ型ファイバブラッグ回折格子の反射スペクトルおよび透過スペクトルを示す図である。この図に示されるように、チャープ型ファイバブラッグ回折格子は、屈折率変調形成範囲における平均実効屈折率および格子間隔により決定される反射帯域では反射率が大きく、反射帯域以外の透過帯域では透過率が大きく、また、反射スペクトルまたは透過スペクトルにおける反射帯域と透過帯域との間の立ち上がり又は立ち下がりが急峻である。
【0012】
したがって、終端側の反射手段922は、光線路930により伝送されてきた信号光および試験光のうち、信号光を高透過率で端末装置921へ透過させることができるとともに、試験光を高反射率で反射させることができ、端末装置921への試験光の入射を防止することができる。また、始端側の反射手段912は、試験光の反射光または後方散乱光を高反射率で反射させることができ、伝送装置911への試験光の入射を防止することができる。
【0013】
しかし、始端側の反射手段912および終端側の反射手段922の双方の反射率が試験光に対して高いことから、反射手段912と反射手段922との間で試験光が多重反射して、OTDR波形にゴーストが現れ、正しい測定結果が得られないという問題がある。
【0014】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、OTDR波形にゴーストが現れるのを抑制して、より正確な測定結果を得ることができる光線路監視システムを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光線路監視システムは、光線路の始端側より該光線路に試験光を導入し、光線路の終端側に設けた反射手段による試験光の反射光および光線路における試験光の後方散乱光を光線路の始端側でモニタして、そのモニタ結果に基づいて光線路を監視するシステムであって、反射手段は、試験光に対する最大反射率が4%以上のスラント型ファイバブラッグ回折格子であり、光線路の始端側に反射光を積極的に反射する手段を有していないことを特徴とする。この発明によれば、終端側の反射手段として試験光に対する最大反射率が4%以上のスラント型ファイバブラッグ回折格子が設けられていることにより、始端側に反射手段が設けられていなくても、OTDR波形にゴーストが現れるのが抑制されて、より正確な測定結果が得られる。
【0016】
また、本発明に係る光線路監視システムは、光線路の始端側より該光線路に試験光を導入し、光線路の終端側に設けた第1反射手段による試験光の反射光および光線路における試験光の後方散乱光を光線路の始端側でモニタして、そのモニタ結果に基づいて光線路を監視するシステムであって、光線路の始端側に反射光を反射させる第2反射手段を備え、第1反射手段および第2反射手段の何れかがスラント型ファイバブラッグ回折格子であることを特徴とする。この発明によれば、終端側の第1反射手段および始端側の第2反射手段の何れかとしてスラント型ファイバブラッグ回折格子が設けられていることにより、OTDR波形にゴーストが現れるのが抑制されて、より正確な測定結果が得られる。
【0017】
第1反射手段および第2反射手段それぞれの試験光に対する透過遮断量が−10dB以下であるのが好適である。第1反射手段および第2反射手段の双方が、試験光に対する最大反射率が50%以下のスラント型ファイバブラッグ回折格子を有するのが好適である。第1反射手段および第2反射手段のうちの何れか一方は、試験光に対する最大反射率が20%以下のスラント型ファイバブラッグ回折格子を有し、他方がチャープ型ファイバブラッグ回折格子を有するのが好適である。また、スラント型ファイバブラッグ回折格子は試験光の入射側に近いほど格子間隔が狭いのが好適である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0019】
図1は、本実施形態に係る光線路監視システム100の構成図である。この図に示される光線路監視システム100は、センタ局110と加入者局120との間に敷設された光線路130を監視するものである。光線路130は、センタ局110内の伝送装置111から出力された信号光を、加入者局120内の端末装置121へ伝送するものである。光線路監視システム100は、反射手段112、光カプラ113、OTDR装置114およびファイバ選択装置115をセンタ局110内に備え、また、反射手段122を加入者局120内に備える。
【0020】
センタ局110内の伝送装置111は、信号光を出力する。光線路130は、その信号光をセンタ局110から加入者局120へ向けて伝送する。また、加入者局120内の端末装置121は、光線路130により伝送されて到達した信号光を受信する。
【0021】
センタ局110内の反射手段112は、伝送装置111より出力されて到達した信号光を光カプラ113へ透過させる一方で、光カプラ113より到達した試験光を遮断する。光カプラ113は、反射手段112を透過して到達した信号光を光線路130へ出力し、ファイバ選択装置115より到達した試験光をも光線路130へ出力し、また、光線路130により伝送されて到達した試験光の反射光または後方散乱光をファイバ選択装置115へ出力する。
【0022】
ファイバ選択装置115は、センタ局110と加入者局120との間に敷設された光ケーブルに含まれる複数の光ファイバのうちの何れかの光ファイバを、監視対象である光線路130として選択するものである。ファイバ選択装置115は、OTDR装置114より出力された試験光を、光カプラ113を介して、その監視対象として選択した光線路130へ導入する。また、ファイバ選択装置115は、光線路130により伝送されて光カプラ113を経て到達した試験光の反射光または後方散乱光をOTDR装置114へ出力する。
【0023】
OTDR装置114は、パルス状の試験光をファイバ選択装置115へ出力するとともに、ファイバ選択装置115より到達した試験光の反射光または後方散乱光を入力して、OTDR波形を測定し表示する。ここで、信号光波長と試験光波長とは互いに異なり、例えば、信号光波長は波長1.55μm帯であり、試験光波長は波長1.65μm帯である。
【0024】
加入者局120内の反射手段122は、光線路130により伝送されて到達した信号光および試験光を入力して、そのうちの信号光を透過させて端末装置121へ出力し、試験光を遮断する。そして、端末装置121は、反射手段122を透過して到達した信号光を受信する。
【0025】
この光線路監視システム100は以下のように動作する。センタ局100内のOTDR装置114より出力されたパルス状の試験光は、ファイバ選択装置115および光カプラ113を経て、光線路130の始端側より該光線路130に導入される。始端側より導入された試験光は、光線路130により伝送され、終端側にある反射手段122に到達して、反射手段122により反射される。この反射光は、光線路130により逆方向に伝送され、光カプラ113およびファイバ選択装置115を経て、OTDR装置114に到達する。また、光線路130上の各地点で生じた試験光の後方散乱光も、光線路130により逆方向に伝送され、光カプラ113およびファイバ選択装置115を経て、OTDR装置114に到達する。OTDR装置114では、光線路130により逆方向に伝送されて光カプラ113およびファイバ選択装置115を経て到達した試験光の反射光または後方散乱光の波形がモニタされ、このOTDR波形のモニタ結果に基づいて光線路130が監視される。
【0026】
反射手段112および反射手段122それぞれは、信号光を低損失で透過させ、試験光を高遮断率で遮断するものであって、伝送装置111および端末装置121に試験光が入射しないようにする為のものである。反射手段112および反射手段122それぞれの試験光に対する透過遮断量は、−10dB以下であるのが好適であり、−20dB以下であれば更に好適である。ただし、本実施形態においては始端側の反射手段112を有していない場合がある。本実施形態は以下の4つの態様を含む。これら何れの態様においても、OTDR波形にゴーストが現れるのが抑制されて、より正確な測定結果が得られる。
【0027】
第1の態様では、終端側の反射手段122は、試験光に対する最大反射率が4%以上のスラント型ファイバブラッグ回折格子を有している。一方、光線路130の始端側には、反射手段112を有しておらず、試験光を積極的に反射する手段を有していない。なお、「積極的に反射する手段」とは、光線路自体が自然に反射する反射以上に反射する手段をいう。この態様では、反射手段122がスラント型ファイバブラッグ回折格子を有し、その試験光に対する最大反射率が小さいことから、光線路130の始端側に反射手段を有する必要が無い。したがって、光線路監視システム100が安価に構成され得る。
【0028】
第2の態様では、反射手段112および反射手段122の双方が、試験光に対する最大反射率が50%以下のスラント型ファイバブラッグ回折格子を有する。この態様では、反射手段112および反射手段122それぞれのスラント型ファイバブラッグ回折格子は、他の態様と比べて反射率が大きいものの、チャープ型ファイバブラッグ回折格子と比べて反射率が小さいので、始端および終端それぞれに設けられる。
【0029】
第3の態様では、始端側の反射手段112が、試験光に対する最大反射率が20%以下のスラント型ファイバブラッグ回折格子を有し、終端側の反射手段122が、チャープ型ファイバブラッグ回折格子を有する。この態様では、始端側の反射手段112のスラント型ファイバブラッグ回折格子の反射率が小さいので、終端側の反射手段122がチャープ型ファイバブラッグ回折格子を有するものであってもよい。
【0030】
第4の態様では、始端側の反射手段112が、チャープ型ファイバブラッグ回折格子を有し、終端側の反射手段122が、試験光に対する最大反射率が20%以下のスラント型ファイバブラッグ回折格子を有する。この態様では、終端側の反射手段122のスラント型ファイバブラッグ回折格子の反射率が小さいので、始端側の反射手段112がチャープ型ファイバブラッグ回折格子を有するものであってもよい。
【0031】
図2は、スラント型ファイバブラッグ回折格子200の説明図である。この図は、スラント型ファイバブラッグ回折格子200の光軸を含む面で切断したときの断面を示し、また、導波モード光Aおよび後進クラッドモード光Bをも示している。この図に示されるスラント型ファイバブラッグ回折格子200は、図1に示された光線路監視システム100に含まれる反射手段112または反射手段122として用いられるものである。
【0032】
スラント型ファイバブラッグ回折格子200は、コア領域211およびクラッド領域212を含む光ファイバ210において、そのコア領域211の長手方向に沿った一定範囲に屈折率変調による回折格子213が形成されたものであって、その回折格子213の格子面が光軸に垂直な面に対して傾斜している。また、スラント型ファイバブラッグ回折格子200は、回折格子213の格子間隔が長手方向に沿って変化していてもよい(すなわち、チャープ型であってもよい)。
【0033】
このようなスラント型ファイバブラッグ回折格子200において、コア領域211を導波してきた導波モード光Aが回折格子213に到達すると、その導波モード光Aのうち下記の位相整合条件を満たす波長の光は後進クラッドモード光Bへ結合される。これにより損失スペクトルが形成される。その結合係数は、回折格子213における屈折率変調度、導波モード光Aと後進クラッドモード光Bとの重なり度合い、および、回折格子213の格子面の傾斜角に依存する。
【0034】
位相整合条件は、
【0035】
【数1】
なる式で表される。
【0036】
ここで、βfは、導波モード光Aの伝搬定数である。kは、光の波数である。Nclは、クラッド領域212の屈折率である。qは、回折格子213による反射光と光軸とがなす角度である。θgは、回折格子213の格子面と光軸に垂直な面とがなす角度である。また、Λは、回折格子213の格子間隔である。
【0037】
また、このスラント型ファイバブラッグ回折格子200は、回折格子213の格子面が傾斜して形成されている(θg≠0)ことにより、回折格子213の格子面が光軸に直交している通常の場合(θg=0)と比較して、長波長側に反射波長を有する。反射率は tanh2(κL) に比例する。ここで、Lは、回折格子213が形成されている一定範囲の長手方向に沿った長さである。κは結合係数である。
【0038】
結合係数κは、
【0039】
【数2】
なる式で表される。
【0040】
ここで、Δnは、回折格子213における屈折率変調の振幅である。λは、光の波長である。Vは、光ファイバ210のV値である。Rは、光ファイバ210の光軸からの径方向距離を表す変数である。WGRAT(R)は、回折格子213における屈折率変調振幅の径方向分布を表す窓関数である。J0(γaR)は、結合係数の径方向分布を表す関数である。また、E0(R)は、導波モード光Aの電界の径方向分布を表す関数である。
【0041】
上記(2)式から判るように、スラント型ファイバブラッグ回折格子200では、結合係数κは、回折格子213の格子面の傾斜角θgに依存しており、したがって、反射率も、回折格子213の格子面の傾斜角θgに依存している。図3は、スラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射率と傾斜角θgとの関係を示すグラフである。ここでは、回折格子213が形成されている一定範囲の長手方向に沿った長さLを1mmとし、チャープ率(長手方向に沿った格子間隔の変化率)を10nm/cmとし、透過損失を1dBとした。この図から判るように、スラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射率は、傾斜角θgに対して略周期的な依存性を有する。したがって、傾斜角θgを適切に設定することにより、スラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射率を任意に設定することができる。
【0042】
図4は、スラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射スペクトルおよび透過スペクトルを示す図である。同図(a)は、傾斜角θgが1.4°である場合を示し、同図(b)は、傾斜角θgが2.3°である場合を示し、同図(c)は、傾斜角θgが2.6°である場合を示す。ここでは、回折格子213が形成されている一定範囲の長手方向に沿った長さLを10mmとし、チャープ率を5nm/cmとした。この図から判るように、スラント型ファイバブラッグ回折格子200の透過スペクトルは、回折格子213の格子面の傾斜角θgに殆ど依存することなく一定である。これに対して、スラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射スペクトルは、回折格子213の格子面の傾斜角θgに依存しており、傾斜角θgが1.4°である場合には最大反射率が−4dB程度であり(同図(a))、傾斜角θgが2.3°である場合には最大反射率が−14dB程度であり(同図(b))、また、傾斜角θgが2.6°である場合には最大反射率が−30dB程度である(同図(c))。
【0043】
したがって、図1に示された光線路監視システム100に含まれる反射手段112または反射手段122として、このようなスラント型ファイバブラッグ回折格子200を用いることで、反射手段112または反射手段122により試験光を選択的に遮断するとともに、その試験光に対する反射率を所望の値とすることができる。そして、光線路監視システム100は、上記の第1〜第4の態様の如く反射手段112または反射手段122が設定されていることにより、OTDR波形にゴーストが現れるのを抑制して、より正確な測定結果を得ることができる。
【0044】
また、スラント型ファイバブラッグ回折格子200がチャープ型のものである場合、回折格子213への導波モード光Aの入射方向に依って、反射スペクトルが異なる。図5は、チャープ型のスラント型ファイバブラッグ回折格子200への導波モード光Aの入射方向を説明する図である。同図(a)は、回折格子213の格子間隔が狭い側の方から導波モード光Aが入射する場合(以下「第1の入射方向」と呼ぶ。)を示し、同図(b)は、回折格子213の格子間隔が広い側の方から導波モード光Aが入射する場合(以下「第2の入射方向」と呼ぶ。)を示す。回折格子213への導波モード光Aの入射方向が第1の入射方向および第2の入射方向の何れであるかに依って、反射スペクトルが異なる。
【0045】
図6は、チャープ型のスラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射スペクトルおよび透過スペクトルを示す図である。同図(a)は、回折格子213への導波モード光Aの入射方向が第1の入射方向である場合を示し、同図(b)は、回折格子213への導波モード光Aの入射方向が第2の入射方向である場合を示す。ここでは、回折格子213が形成されている一定範囲の長手方向に沿った長さLを23mmとし、チャープ率を10nm/cmとし、回折格子213の格子面の傾斜角θgを4°とし、また、KrFエキシマレーザ光源から出力される波長248nmの紫外レーザ光を用いて屈折率変調を形成した。
【0046】
第2の入射方向の場合(図5(b))には、図6(b)に示されるように、反射帯域が狭く、試験光を充分に反射することができない場合があり得る。これに対して、第1の入射方向の場合(図5(a))には、図6(a)に示されるように、反射帯域の帯域幅が20nm程度であって、その帯域における反射率が−30dB程度である。したがって、光線路監視システム100に含まれる反射手段112または反射手段122としてスラント型ファイバブラッグ回折格子200を用いる場合、回折格子213の格子間隔が狭い側の方から導波モード光Aが入射するのが好適であり、すなわち、スラント型ファイバブラッグ回折格子200は試験光の入射側に近いほど格子間隔が狭いのが好適である。
【0047】
なお、第1の入射方向と第2の入射方向とで反射スペクトルが相違する理由は、以下のように説明され得る。図7は、チャープ型のスラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射スペクトルが第1の入射方向と第2の入射方向とで相違する理由を説明する図である。同図(a)は、回折格子213の格子間隔が或る一定値であるときの遮断帯域と反射帯域との間の相対的位置関係を示す。同図(b)は、回折格子213への導波モード光Aの入射方向が第1の入射方向である場合を模式的に示す。同図(c)は、回折格子213への導波モード光Aの入射方向が第2の入射方向である場合を模式的に示す。
【0048】
同図(a)に示されるように、回折格子213の格子間隔が或る一定値であれば、その回折格子213における反射波長λBraggは損失波長λLossより長波長側にある。このことから、同図(b)、(c)に示されるように、格子間隔がP1である位置では反射波長λBraggがλ1であって損失波長λLossがλ0であり、格子間隔がP2である位置では反射波長λBraggがλ2であって損失波長λLossがλ1であり、格子間隔がP3である位置では反射波長λBraggがλ3であって損失波長λLossがλ2である、というような関係がある。ただし、P1<P2<P3 であり、λ0<λ1<λ2<λ3 である。
【0049】
したがって、同図(c)に示されるように、回折格子213への導波モード光Aの入射方向が第2の入射方向である場合には、例えば、回折格子213に入射した波長λ1の導波モード光Aは、損失位置(格子間隔P2の位置)で損失を被った後に、反射位置(格子間隔P1の位置)においてブラッグ反射され、その反射光が再び損失位置(格子間隔P2の位置)で損失を被ることになるので、遮断帯域において反射率が小さい。これに対して、同図(b)に示されるように、回折格子213への導波モード光Aの入射方向が第1の入射方向である場合には、例えば、回折格子213に入射した波長λ1の導波モード光Aは、損失位置(格子間隔P2の位置)を経ること無く、反射位置(格子間隔P1の位置)においてブラッグ反射され、また、その反射光が損失位置(格子間隔P2の位置)を経ることが無い。
【0050】
以上のようなことから、光線路監視システム100に含まれる反射手段112または反射手段122としてスラント型ファイバブラッグ回折格子200を用いる場合、スラント型ファイバブラッグ回折格子200は試験光の入射側に近いほど格子間隔が狭いのが好適である。
【0051】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり、本発明によれば、終端側の反射手段として試験光に対する最大反射率が4%以上のスラント型ファイバブラッグ回折格子が設けられていることにより、始端側に反射手段が設けられていなくても、OTDR波形にゴーストが現れるのが抑制されて、より正確な測定結果が得られる。或いは、終端側の第1反射手段および始端側の第2反射手段の何れかとしてスラント型ファイバブラッグ回折格子が設けられていることにより、OTDR波形にゴーストが現れるのが抑制されて、より正確な測定結果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る光線路監視システム100の構成図である。
【図2】スラント型ファイバブラッグ回折格子200の説明図である。
【図3】スラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射率と傾斜角θgとの関係を示すグラフである。
【図4】スラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射スペクトルおよび透過スペクトルを示す図である。
【図5】チャープ型のスラント型ファイバブラッグ回折格子200への導波モード光Aの入射方向を説明する図である。
【図6】チャープ型のスラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射スペクトルおよび透過スペクトルを示す図である。
【図7】チャープ型のスラント型ファイバブラッグ回折格子200の反射スペクトルが第1の入射方向と第2の入射方向とで相違する理由を説明する図である。
【図8】従来の光線路監視システム900の構成図である。
【図9】OTDR装置において測定される試験光の反射光または後方散乱光のOTDR波形の例を模式的に示す図である。
【図10】チャープ型ファイバブラッグ回折格子の反射スペクトルおよび透過スペクトルを示す図である。
【符号の説明】
100…光線路監視システム、110…センタ局、111…伝送装置、112…反射手段、113…光カプラ、114…OTDR装置、115…ファイバ選択装置、120…加入者局、121…端末装置、122…反射手段、130…光線路。
Claims (6)
- 光線路の始端側より該光線路に試験光を導入し、前記光線路の終端側に設けた反射手段による前記試験光の反射光および前記光線路における前記試験光の後方散乱光を前記光線路の前記始端側でモニタして、そのモニタ結果に基づいて前記光線路を監視するシステムであって、
前記反射手段は、前記試験光に対する最大反射率が4%以上のスラント型ファイバブラッグ回折格子であり、
前記光線路の前記始端側に前記反射光を積極的に反射する手段を有していない
ことを特徴とする光線路監視システム。 - 光線路の始端側より該光線路に試験光を導入し、前記光線路の終端側に設けた第1反射手段による前記試験光の反射光および前記光線路における前記試験光の後方散乱光を前記光線路の前記始端側でモニタして、そのモニタ結果に基づいて前記光線路を監視するシステムであって、
前記光線路の前記始端側に前記反射光を反射させる第2反射手段を備え、
前記第1反射手段および前記第2反射手段の何れかがスラント型ファイバブラッグ回折格子である
ことを特徴とする光線路監視システム。 - 前記第1反射手段および前記第2反射手段それぞれの前記試験光に対する透過遮断量が−10dB以下であることを特徴とする請求項2記載の光線路監視システム。
- 前記第1反射手段および前記第2反射手段の双方が、前記試験光に対する最大反射率が50%以下のスラント型ファイバブラッグ回折格子を有することを特徴とする請求項2記載の光線路監視システム。
- 前記第1反射手段および前記第2反射手段のうちの何れか一方は、前記試験光に対する最大反射率が20%以下のスラント型ファイバブラッグ回折格子を有し、
他方がチャープ型ファイバブラッグ回折格子を有する
ことを特徴とする請求項2記載の光線路監視システム。 - 前記スラント型ファイバブラッグ回折格子は前記試験光の入射側に近いほど格子間隔が狭いことを特徴とする請求項1または2に記載の光線路監視システム。
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