JP2000292621A - 光導波路型光フィルタおよび光通信システム - Google Patents

光導波路型光フィルタおよび光通信システム

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JP2000292621A
JP2000292621A JP11104024A JP10402499A JP2000292621A JP 2000292621 A JP2000292621 A JP 2000292621A JP 11104024 A JP11104024 A JP 11104024A JP 10402499 A JP10402499 A JP 10402499A JP 2000292621 A JP2000292621 A JP 2000292621A
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JP
Japan
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optical
optical fiber
optical filter
type optical
optical waveguide
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JP11104024A
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English (en)
Inventor
Shinji Ishikawa
真二 石川
Masaichi Mobara
政一 茂原
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反射特性および遮断特性が優れ製造容易であ
る光導波路型光フィルタ、および、この光導波路型光フ
ィルタを用いた光通信システムを提供する。 【解決手段】 光導波路型光フィルタ10は、光ファイ
バ(光導波路)11の一部に光ファイバグレーティング
(反射型光フィルタ)12が形成されたものである。或
る特定波長より長い波長の基底モード光を遮断する。光
ファイバグレーティング12は、所定波長帯域の基底モ
ード光を反射させ、これ以外の波長の基底モード光を透
過させる。ここで、光ファイバ11は、光ファイバグレ
ーティング12の反射波長帯域およびこれより長い波長
の基底モード光を遮断するよう設計されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信号光を透過させ
監視光を反射させる光導波路型光フィルタ、および、こ
の光導波路型光フィルタを用いた光通信システムに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】信号光を光伝送路に伝送させて通信を行
う光通信システムにおいて、その信号光の波長帯域と異
なる波長の監視光を用いて光伝送路の特性を監視するこ
とが行われている。この光伝送路の特性の監視は、光伝
送路の一端に監視光を入射させ、その監視光が光伝送路
を伝送する際に生じる後方散乱光を上記一端の側で検出
し、その後方散乱光の時間変化に基づいてなされる。光
伝送路を構成する光ファイバの特性劣化は、主に曲げ損
失特性の劣化に因り引き起こされ、また、光の波長が長
いほど曲げ損失が大きいことから、監視光は、信号光の
波長帯域より長い波長のものが用いられる、例えば、信
号光の波長帯域が1.3μm帯または1.55μm帯で
あれば、監視光は1.63μm〜1.67μmの波長範
囲内のものが用いられる。
【0003】もし、この監視光が信号光とともに受信器
に到達すれば、その受信器において受信誤りが生じるこ
とから、監視光が受信器に到達しないよう遮断すること
が必要である。また、受信器の近傍まで監視光が到達し
たことを確認するために、受信端にて監視光を反射させ
ることが必要である。そこで、信号光を透過させる一方
で監視光を遮断し且つ反射させる光フィルタが受信端に
設けられる。このような光フィルタとして薄膜フィルタ
や光ファイバグレーティングが用いられ得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光フィルタは以下のような問題点を有している。すなわ
ち、薄膜フィルタは、その膜構成にもよるが、波長選択
性が不完全で、監視光だけでなく信号光をも一部反射さ
せることから、受信器に到達する信号光のパワーが低下
するという問題点がある。また、薄膜フィルタは、光伝
送路である光ファイバに埋め込まれて挿入されることか
ら、基板上への光ファイバの固定や薄膜フィルタ挿入間
隙の形成といった工程が必要であり、製造コストが大き
いという問題点もある。
【0005】また、光ファイバグレーティングは、透過
/反射の波長選択性が良好であるが、光源から出力され
る監視光の波長のバラツキに対応すべく反射波長帯域を
広くしようとする場合に、グレーティングの形成領域を
長くするか、または、グレーティングの屈折率変調振幅
を大きくことが必要である。しかし、グレーティングの
形成領域を長くするには、グレーティング形成時に特別
な位相マスクが必要となる。一方、グレーティングの屈
折率変調振幅を大きくすると、コアモード光からクラッ
ドモード光への結合に起因する伝送損失が反射波長の短
波長側に発生し、光フィルタ特性上の問題となる。ま
た、屈折率変調振幅を大きくするために、光ファイバに
水素処理を施す必要性が生じるなど、光ファイバのコア
領域の感光性を高める必要性も生じて、製造コストの上
昇のような困難な問題が生じる。
【0006】本発明は、上記問題点を解消する為になさ
れたものであり、反射特性および遮断特性が優れ製造容
易である光導波路型光フィルタ、および、この光導波路
型光フィルタを用いた光通信システムを提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光導波路型
光フィルタは、所定波長帯域の基底モード光を反射させ
遮断する光導波路型光フィルタであって、(1) 所定波長
帯域の基底モード光を反射させる反射型光フィルタと、
(2) 反射型光フィルタと接続され、所定波長帯域および
これより長い波長の基底モード光を遮断する構造を少な
くとも長手方向の一部に有する光導波路とを備えること
を特徴とする。この光導波路型光フィルタによれば、所
定波長帯域の基底モード光は反射型光フィルタにより反
射され、所定波長帯域およびこれより長い波長の基底モ
ード光は光導波路により遮断される。
【0008】光導波路は、光軸中心に第1の屈折率を有
するコア領域と、コア領域を取り囲み第1の屈折率より
小さい第2の屈折率を有する第1クラッド領域と、第1
クラッド領域を取り囲み第2の屈折率より大きい第3の
屈折率を有する第2クラッド領域とを有する光ファイバ
であることを特徴とする。この場合には、所定波長帯域
およびこれより長い波長の基底モード光を遮断する光導
波路を好適に実現することができる。
【0009】反射型光フィルタは、所定波長帯域の基底
モード光に対する反射率が10%以上95%以下である
のが好適である。また、反射型光フィルタは、光ファイ
バのコア領域に屈折率変調が形成された光ファイバグレ
ーティングであることを特徴とする場合には、良好な反
射特性が得られる。さらに、反射型光フィルタは、屈折
率変調の間隔または平均屈折率が長手方向に変化するチ
ャープ型光ファイバグレーティングであることを特徴と
する場合には、反射波長帯域を広くとることができる。
【0010】光導波路の上流側に反射型光フィルタが配
置されていることを特徴とする。この場合には、基底モ
ード光は、先ず反射型光ファイバにより所定波長帯域の
ものが反射され、その後に光導波路により所定波長帯域
およびこれより長い波長のものが遮断される。また、光
導波路の両側それぞれに反射型光フィルタが配置されて
いることを特徴とする。この場合には、導波路型光フィ
ルタの異方性が無くなり、使用が容易となる。
【0011】本発明に係る光通信システムは、信号光を
用いて光通信を行うとともに、信号光の波長より長い波
長の監視光を用いて光伝送路の監視を行う光通信システ
ムであって、監視光の波長を含む所定波長帯域の光を反
射させ遮断する上記光導波路型光フィルタを光伝送路の
終端に備えることを特徴とする。この光通信システムに
よれば、信号光は、光伝送路を経て、光導波路型光フィ
ルタを透過し、受信器により受信される。一方、信号光
の波長より長い波長の監視光は、光伝送路を経て、光伝
送路の終端に設けられた光導波路型光フィルタにより反
射され遮断されるので、光導波路型光フィルタを透過し
て受信器により受信されることがない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明にお
いて同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を
省略する。
【0013】(光導波路型光フィルタの第1の実施形
態)先ず、本発明に係る光導波路型光フィルタの第1の
実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態に
係る光導波路型光フィルタを説明する図である。本実施
形態に係る光導波路型光フィルタ10は、光ファイバ
(光導波路)11の一部に光ファイバグレーティング
(反射型光フィルタ)12が形成されたものである。
【0014】光ファイバ11は、例えば図2に屈折率プ
ロファイルを示すように、光軸中心から順に、外径2a
で屈折率n1を有するコア領域、外径2bで屈折率n2
有する第1クラッド領域、および、屈折率n3を有する
第2クラッド領域を有している。各領域の屈折率の大小
関係はn1>n3>n2 であり、いわゆるW型構造となっ
ている。このような光ファイバ11は、シリカガラスを
ベースとして、例えば、コア領域にGeO2を添加し、
第1クラッド領域にF元素を添加することにより実現で
きる。この光ファイバ11の特性は、第2クラッド領域
の屈折率n3を基準として、コア領域の比屈折率差Δ
+、第1クラッド領域の比屈折率差Δn-、コア領域の
外径2a、コア領域および第1クラッド領域それぞれの
外径の比(a/b)に依存する。これらのパラメータを
適切に設計することにより、光ファイバ11は或る特定
波長より長い波長の基底モード光を遮断することができ
る。
【0015】光ファイバグレーティング12は、光ファ
イバ11のコア領域にGeO2を添加しておき、これに
屈折率変化を誘起する所定波長の光を位相マスクを介し
て照射することにより、コア領域の長手方向に屈折率変
調を形成したものである。その屈折率変調の間隔や平均
屈折率を適切に設計することにより、所定波長帯域の基
底モード光を反射させ、これ以外の波長の基底モード光
を透過させることができる。
【0016】そして、本実施形態では、光ファイバ11
は、光ファイバグレーティング12の反射波長帯域およ
びこれより長い波長の基底モード光を遮断するよう設計
されている。図3(a)は、第1の実施形態に係る光導
波路型光フィルタ1の損失特性を説明する図であり、図
3(b)は、第1の実施形態に係る光導波路型光フィル
タ10の反射特性を説明する図である。ここでは、光フ
ァイバ11の上流側に光ファイバグレーティングが接続
されているものとする。すなわち、図1において左側か
ら光が入射するものとする。この図に示すように、本実
施形態に係る光導波路型光フィルタ10は、遮断波長λ
1より短い波長の基底モード光を低損失で透過させ、遮
断波長λ1より長い波長の基底モード光を遮断する。ま
た、本実施形態に係る光導波路型光フィルタ10は、反
射波長帯域λ2〜λ3の基底モード光を反射させる。各波
長の大小関係はλ1<λ2<λ3 である。ここで、遮断波
長λ1はファイバ長1mで損失が10dBとなる波長で
あり、反射波長帯域λ2〜λ 3は反射率が−10dB以上
となる波長帯域である。なお、光導波路型光フィルタの
異方性を無くする為に、光ファイバ11の両側それぞれ
に光ファイバグレーティングが形成されているのも好適
である。
【0017】本実施形態における反射型光フィルタであ
る光ファイバグレーティング12は、そのフィルタ機能
として反射特性のみが重要であって、高い遮断率が不要
である。したがって、本実施形態における反射型光フィ
ルタは、光ファイバグレーティング12に限られず、薄
膜フィルタであってもよい。しかし、反射型光フィルタ
として光ファイバグレーティング12が用いられる場合
には、波長選択性が良好であって、短波長の損失が小さ
く、短尺での作製が可能であるという利点を有する。こ
のような光ファイバグレーティング12は、屈折率変調
を1×10-5〜3×10-4として、反射波長帯域におけ
る反射率を10%〜95%の範囲に収めればよい。特
に、屈折率変調が小さい(すなわち、反射率が小さい)
グレーティングを用いることができる場合、グレーティ
ング形成が容易であり、製造時間が短くなり、したがっ
て、コストが低減される。
【0018】また、反射型光フィルタである光ファイバ
グレーティング12は、反射すべき光の波長のバラツキ
に対応するために、できるだけ広い反射波長帯域を有す
ることが望まれる。そこで、光ファイバグレーティング
12は、屈折率変調の間隔または平均屈折率が長手方向
に変化するチャープ型光ファイバグレーティングである
のが好適である。
【0019】次に、第1の実施形態に係る光導波路型光
フィルタの実施例について説明する。本実施例における
光ファイバ11は、図2に示した屈折率プロファイルを
有し、シリカガラスをベースとするものであって、コア
領域にGeO2が添加され、第1クラッド領域にF元素
が添加されたものであった。コア領域の比屈折率差Δn
+は1%であり、第1クラッド領域の比屈折率差Δn-
−0.5%であった。コア領域の外径は3.5μmであ
り、コア領域および第1クラッド領域それぞれの外径の
比(a/b)は0.4であった。
【0020】図4は、本実施例に係る光導波路型光フィ
ルタ10における光ファイバ11の損失のファイバ長依
存性を示すグラフである。この図は、波長1.65μm
の光について損失を測定したものである。この図から判
るように、この光ファイバ11は、波長1.65μmの
光に対しファイバ長1m以上で損失が30dB以上であ
った。
【0021】図5は、本実施例に係る光導波路型光フィ
ルタ10における光ファイバ11の損失の波長依存性を
示すグラフである。この図は、光ファイバ11の長さを
2mとして損失を測定したものである。この図から判る
ように、この光ファイバ11は、波長1.55μmで損
失が0.1dB未満であって、波長1.63μmで損失
が30dB以上であり、監視光の波長1.63μm付近
において良好な遮断特性を有していた。
【0022】この光ファイバ11の一端の付近に光ファ
イバグレーティング12を、位相マスクを用いて形成し
た。この光ファイバグレーティング12は、屈折率変調
の間隔が0.565μmから0.580μmまで変化し
たチャープ型のものであった。反射波長と反射率とをモ
ニタしながらグレーティング形成を行い、波長1.63
μmにおける光ファイバグレーティング12の反射率を
60%とした。
【0023】図6は、本実施例に係る光導波路型光フィ
ルタ10の損失特性を示すグラフである。図7は、本実
施例に係る光導波路型光フィルタ10の反射特性を示す
グラフである。これらの図から判るように、本実施例に
係る光導波路型光フィルタ10は、遮断波長1.61μ
m以下の光を低損失で透過させ、遮断波長1.61μm
以上の光を30dB以上の損失で遮断し、また、反射波
長帯域1.62μm〜1.64μmの光を高反射率で反
射させるものであり、極めて良好な特性であった。
【0024】なお、本実施例に係る光導波路型光フィル
タ10の損失特性は、光ファイバ11の損失特性と略同
様のものであった。これは、本実施例に係る光導波路型
光フィルタ10の損失特性が殆ど光ファイバ11の損失
に因るものであって光ファイバグレーティング12の損
失の寄与が小さく、且つ、測定器のダイナミックレンジ
が30dB程度であったことに因るものである。
【0025】(光導波路型光フィルタの第2の実施形
態)次に、本発明に係る光導波路型光フィルタの第2の
実施形態について説明する。図8は、第2の実施形態に
係る光導波路型光フィルタを説明する図である。本実施
形態に係る光導波路型光フィルタ20は、光ファイバ
(光導波路)21と光ファイバ23とが互いに融着接続
され、光ファイバ23に光ファイバグレーティング(反
射型光フィルタ)22が形成されたものである。
【0026】本実施形態における光ファイバ21は、第
1の実施形態における光ファイバ11と略同様のもので
あってW型の屈折率プロファイルを有し、或る特定波長
より長い波長の基底モード光を遮断することができる。
しかし、本実施形態における光ファイバ21は、グレー
ティングが形成されていない。光ファイバグレーティン
グ22は、光ファイバ21とは別の光ファイバ23(例
えば、1.3μm帯零分散シングルモード光ファイバ)
に形成されている。
【0027】そして、本実施形態では、光ファイバ21
は、光ファイバグレーティング22の反射波長帯域およ
びこれより長い波長の基底モード光を遮断するよう設計
されている。図8において左側から光が入射するものと
すると、本実施形態に係る光導波路型光フィルタ20
は、遮断波長λ1より短い波長の基底モード光を低損失
で透過させ、遮断波長λ1より長い波長の基底モード光
を遮断する。また、本実施形態に係る光導波路型光フィ
ルタ20は、反射波長帯域λ2〜λ3の基底モード光を反
射させる。各波長の大小関係はλ1<λ2<λ3 である。
【0028】本実施形態における反射型光フィルタであ
る光ファイバグレーティング22も、そのフィルタ機能
として反射特性のみが重要であって、高い遮断率が不要
である。したがって、本実施形態における反射型光フィ
ルタは、光ファイバグレーティング22に限られず、薄
膜フィルタであってもよい。しかし、反射型光フィルタ
として光ファイバグレーティング22が用いられる場合
には、波長選択性が良好であって、短波長の損失が小さ
く、短尺での作製が可能であるという利点を有する。こ
のような光ファイバグレーティング22は、屈折率変調
を1×10-5〜3×10-4として、反射波長帯域におけ
る反射率を10%〜95%の範囲に収めればよい。特
に、屈折率変調が小さい(すなわち、反射率が小さい)
グレーティングを用いることができる場合、グレーティ
ング形成が容易であり、製造時間が短くなり、したがっ
て、コストが低減される。
【0029】また、本実施形態でも、反射型光フィルタ
である光ファイバグレーティング22は、反射すべき光
の波長のバラツキに対応するために、できるだけ広い反
射波長帯域を有することが望まれる。そこで、光ファイ
バグレーティング22は、屈折率変調の間隔または平均
屈折率が長手方向に変化するチャープ型光ファイバグレ
ーティングであるのが好適である。
【0030】次に、第2の実施形態に係る光導波路型光
フィルタの実施例について説明する。本実施例における
光ファイバ21は、第1の実施形態における実施例の光
ファイバ11と同様のものであった。この光ファイバ2
1の片端に光ファイバ23を融着接続した。この光ファ
イバ23は、コア領域とクラッド領域とを有し、波長
1.3μm帯に零分散波長を有するシングルモード光フ
ァイバであって、クラッド領域に対するコア領域の比屈
折率差が0.35%でコア径が8μmであった。
【0031】そして、この光ファイバ23に光ファイバ
グレーティング22を位相マスクを用いて形成した。こ
の光ファイバグレーティング22は、屈折率変調の間隔
が0.565μmから0.580μmまで変化したチャ
ープ型のものであった。反射波長と反射率とをモニタし
ながらグレーティング形成を行い、波長1.63μmに
おける光ファイバグレーティング22の反射率を60%
とした。本実施例に係る光導波路型光フィルタ20の損
失特性および反射特性も、図6および図7に示したもの
と同様であり、極めて良好な特性であった。
【0032】なお、本実施例では、光ファイバ21と光
ファイバ23とを融着接続した後に光ファイバグレーテ
ィング22を形成したが、これとは逆に、光ファイバ2
3に光ファイバグレーティング22を形成した後に光フ
ァイバ21と光ファイバ23とを融着接続してもよい。
【0033】(光導波路型光フィルタの第3の実施形
態)次に、本発明に係る光導波路型光フィルタの第3の
実施形態について説明する。図9は、第3の実施形態に
係る光導波路型光フィルタを説明する図である。本実施
形態に係る光導波路型光フィルタ30は、光ファイバグ
レーティング(反射型光フィルタ)32Aが形成された
光ファイバ33Aと、光ファイバ(光導波路)31と、
光ファイバグレーティング(反射型光フィルタ)32B
が形成された光ファイバ33Bとが、この順に融着接続
されたものである。
【0034】本実施形態における光ファイバ31は、第
1の実施形態における光ファイバ11と略同様のもので
あってW型の屈折率プロファイルを有し、或る特定波長
より長い波長の基底モード光を遮断することができる。
しかし、本実施形態における光ファイバ31は、グレー
ティングが形成されていない。光ファイバグレーティン
グ32Aは、光ファイバ31とは別の光ファイバ33A
(例えば、1.3μm帯零分散シングルモード光ファイ
バ)に形成されたものである。同様に、光ファイバグレ
ーティング32Bは、光ファイバ31とは別の光ファイ
バ33B(例えば、1.3μm帯零分散シングルモード
光ファイバ)に形成されたものである。
【0035】そして、本実施形態では、光ファイバ31
は、光ファイバグレーティング32Aおよび32Bそれ
ぞれの反射波長帯域およびこれより長い波長の基底モー
ド光を遮断するよう設計されている。本実施形態に係る
光導波路型光フィルタ30は、遮断波長λ1より短い波
長の基底モード光を低損失で透過させ、遮断波長λ1
り長い波長の基底モード光を遮断する。また、本実施形
態に係る光導波路型光フィルタ30は、反射波長帯域λ
2〜λ3の基底モード光を反射させる。各波長の大小関係
はλ1<λ2<λ3 である。本実施形態では、光ファイバ
31の両側それぞれに光ファイバグレーティング32
A,32Bが設けられているので、図9において左側お
よび右側の何れの側から光が入射した場合も、同様の特
性を示す。
【0036】本実施形態における反射型光フィルタであ
る光ファイバグレーティング32A,32Bも、そのフ
ィルタ機能として反射特性のみが重要であって、高い遮
断率が不要である。したがって、本実施形態における反
射型光フィルタは、光ファイバグレーティング32A,
32Bに限られず、薄膜フィルタであってもよい。しか
し、反射型光フィルタとして光ファイバグレーティング
32A,32Bが用いられる場合には、波長選択性が良
好であって、短波長の損失が小さく、短尺での作製が可
能であるという利点を有する。このような光ファイバグ
レーティング32A,32Bは、屈折率変調を1×10
-5〜3×10-4として、反射波長帯域における反射率を
10%〜95%の範囲に収めればよい。特に、屈折率変
調が小さい(すなわち、反射率が小さい)グレーティン
グを用いることができる場合、グレーティング形成が容
易であり、製造時間が短くなり、したがって、コストが
低減される。
【0037】また、本実施形態でも、反射型光フィルタ
である光ファイバグレーティング32A,32Bは、反
射すべき光の波長のバラツキに対応するために、できる
だけ広い反射波長帯域を有することが望まれる。そこ
で、光ファイバグレーティング32A,32Bは、屈折
率変調の間隔または平均屈折率が長手方向に変化するチ
ャープ型光ファイバグレーティングであるのが好適であ
る。
【0038】(光通信システムの実施形態)次に、本発
明に係る光通信システムの実施形態について説明する。
図10は、本実施形態に係る光通信システムの構成図で
ある。本実施形態に係る光通信システムは、送信器4
1、OTDR装置42、光合分波器43、光ファイバ4
4および45、受信器46、ならびに、第1の実施形態
に係る光導波路型光フィルタ10を備えて構成されてい
る。
【0039】送信器41は、波長1.3μm帯または波
長1.55μm帯の信号光を送出する。送信器41から
出力された信号光は、光伝送路である光ファイバ44お
よび45を伝送されて光導波路型光フィルタ10に到達
する。また、OTDR装置42は、信号光の波長帯域よ
り長い1.63μm〜1.67μmの波長範囲内の監視
光をパルス出力する。OTDR装置42から出力された
監視光は、光合分波器43を介して光ファイバ45を伝
送されて光導波路型光フィルタ10に到達する。
【0040】光導波路型光フィルタ10に含まれる光フ
ァイバ11および光ファイバグレーティング12は、何
れも信号光を透過させる。光導波路型光フィルタ10に
含まれる光ファイバグレーティング12は、監視光の波
長を含む所定の反射波長帯域(例えば波長1.63μm
〜1.67μm)の光を反射させ、光ファイバ11は、
光ファイバグレーティング12の反射波長帯域およびこ
れより長い波長の基底モード光を遮断する。したがっ
て、信号光は、光導波路型光フィルタ10を透過して、
受信器46により受信されるが、監視光は、光導波路型
光フィルタ10を透過することなく、受信器46により
受信されない。監視光は、光導波路型光フィルタ10に
より反射されて、光ファイバ45および光合分波器43
を介してOTDR装置42に戻る。OTDR装置42
は、監視光の後方散乱光に基づいて、光伝送路の特性を
監視するとともに、光導波路型光フィルタ10からの監
視光の反射光に基づいて、受信器46の近傍まで監視光
が到達したことを確認することができる。
【0041】なお、第2および第3の実施形態それぞれ
に係る光導波路型光フィルタを用いた場合も同様であ
る。
【0042】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり、本発明に
係る光導波路型光フィルタによれば、所定波長帯域の基
底モード光は反射型光フィルタにより反射され、所定波
長帯域およびこれより長い波長の基底モード光は光導波
路により遮断される。このように、本発明に係る光導波
路型光フィルタは、反射機能を主に反射型光フィルタに
担わせ、遮断機能を主に光導波路に担わせたことによ
り、所定波長帯域における反射率を確保しつつ、短波長
における損失を小さく且つ長波長における損失を大きく
することができるので、優れた反射特性および遮断特性
を奏することができる。
【0043】光導波路が、光軸中心に第1の屈折率を有
するコア領域と、コア領域を取り囲み第1の屈折率より
小さい第2の屈折率を有する第1クラッド領域と、第1
クラッド領域を取り囲み第2の屈折率より大きい第3の
屈折率を有する第2クラッド領域とを有する光ファイバ
であるのが好適であり、この場合には、所定波長帯域お
よびこれより長い波長の基底モード光を遮断する光導波
路を好適に実現することができる。
【0044】反射型光フィルタは、所定波長帯域の基底
モード光に対する反射率が10%以上95%以下である
のが好適である。また、反射型光フィルタは、光ファイ
バのコア領域に屈折率変調が形成された光ファイバグレ
ーティングである場合には、良好な反射特性が得られ、
製造が容易である。さらに、反射型光フィルタは、屈折
率変調の間隔または平均屈折率が長手方向に変化するチ
ャープ型光ファイバグレーティングである場合には、反
射波長帯域を広くとることができる。
【0045】光導波路の上流側に反射型光フィルタが配
置されている場合には、基底モード光は、先ず反射型光
ファイバにより所定波長帯域のものが反射され、その後
に光り導波路により所定波長帯域およびこれより長い波
長のものが遮断される。また、光導波路の両側それぞれ
に反射型光フィルタが配置されている場合には、導波路
型光フィルタの異方性が無くなり、使用が容易である。
【0046】本発明に係る光通信システムは、信号光
は、光伝送路を経て、光導波路型光フィルタを透過し、
受信器により受信される。一方、信号光の波長より長い
波長の監視光は、光伝送路を経て、光伝送路の終端に設
けられた光導波路型光フィルタにより反射され遮断され
るので、光導波路型光フィルタを透過して受信器により
受信されることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る光導波路型光フィルタを
説明する図である。
【図2】光ファイバの屈折率プロファイルを説明する図
である。
【図3】第1の実施形態に係る光導波路型光フィルタの
損失特性および反射特性を説明する図である。
【図4】光導波路型光フィルタにおける光ファイバの損
失のファイバ長依存性を示すグラフである。
【図5】光導波路型光フィルタにおける光ファイバの損
失の波長依存性を示すグラフである。
【図6】光導波路型光フィルタの損失特性を示すグラフ
である。
【図7】光導波路型光フィルタの反射特性を示すグラフ
である。
【図8】第2の実施形態に係る光導波路型光フィルタを
説明する図である。
【図9】第3の実施形態に係る光導波路型光フィルタを
説明する図である。
【図10】本実施形態に係る光通信システムの構成図で
ある。
【符号の説明】
10…光導波路型光フィルタ、11…光ファイバ、12
…光ファイバグレーティング、20…光導波路型光フィ
ルタ、21…光ファイバ、22…光ファイバグレーティ
ング、23…光ファイバ、30…光導波路型光フィル
タ、31…光ファイバ、32A,32B…光ファイバグ
レーティング、33A,33B…光ファイバ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H038 BA25 BA26 2H050 AA07 AC84 AD16 5K002 AA01 AA03 BA02 BA04 BA05 BA21 DA02 EA06 FA02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定波長帯域の基底モード光を反射させ
    遮断する光導波路型光フィルタであって、 前記所定波長帯域の基底モード光を反射させる反射型光
    フィルタと、 前記反射型光フィルタと接続され、前記所定波長帯域お
    よびこれより長い波長の基底モード光を遮断する構造を
    少なくとも長手方向の一部に有する光導波路とを備える
    ことを特徴とする光導波路型光フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記光導波路は、光軸中心に第1の屈折
    率を有するコア領域と、前記コア領域を取り囲み前記第
    1の屈折率より小さい第2の屈折率を有する第1クラッ
    ド領域と、前記第1クラッド領域を取り囲み前記第2の
    屈折率より大きい第3の屈折率を有する第2クラッド領
    域とを有する光ファイバであることを特徴とする請求項
    1記載の光導波路型光フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記反射型光フィルタは、前記所定波長
    帯域の基底モード光に対する反射率が10%以上95%
    以下であることを特徴とする請求項1記載の光導波路型
    光フィルタ。
  4. 【請求項4】 前記反射型光フィルタは、光ファイバの
    コア領域に屈折率変調が形成された光ファイバグレーテ
    ィングであることを特徴とする請求項1記載の光導波路
    型光フィルタ。
  5. 【請求項5】 前記反射型光フィルタは、前記屈折率変
    調の間隔または平均屈折率が長手方向に変化するチャー
    プ型光ファイバグレーティングであることを特徴とする
    請求項4記載の光導波路型光フィルタ。
  6. 【請求項6】 前記光導波路の上流側に前記反射型光フ
    ィルタが配置されていることを特徴とする請求項1記載
    の光導波路型光フィルタ。
  7. 【請求項7】 前記光導波路の両側それぞれに前記反射
    型光フィルタが配置されていることを特徴とする請求項
    1記載の光導波路型光フィルタ。
  8. 【請求項8】 信号光を用いて光通信を行うとともに、
    前記信号光の波長より長い波長の監視光を用いて光伝送
    路の監視を行う光通信システムであって、前記監視光の
    波長を含む所定波長帯域の光を反射させ遮断する請求項
    1記載の光導波路型光フィルタを前記光伝送路の終端に
    備えることを特徴とする光通信システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012185235A (ja) * 2011-03-03 2012-09-27 Hitachi Ltd 光通信用モジュール及び光ファイバ通信システム

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