JP2004511914A - 波長可変単一モードレーザ装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、外部共振器型の波長連続可変単一モードレーザ装置に関するものであり、このレーザ装置は、反射面と、光束の一部を抽出する手段と、レトロリフレクション式分散光学系とを有する共振器を備えている。また、前記共振器の内部に配設された少なくとも1つの増幅導波部を備え、更に、前記レトロリフレクション式分散光学系を制御することによって波長を連続的に変化させる手段を備えている。このレーザ装置は、このレーザ装置が発生する光波の波長に応じてその内部にブラッグ格子が形成される屈折性光学素子を、前記共振器の内部に配設したことを特徴としている。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部共振器型の波長可変単一モードレーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のごとく、レーザ装置の共振器は、レーザ増幅媒質が発生する複数の波長のうちの1つまたは幾つかを選択するために備えられている。最も広く採用されている共振器は、全反射ミラーと半透過ミラーとを組合せて構成した、いわゆるファブリ・ペロ共振器である。ファブリ・ペロ共振器が選択する波長は、この共振器において共振する波長であり、従って、半波長の整数倍がこの共振器の光路長Lopに等しい波長であれば選択されることになるため、一般的に、互いに非常に近接した複数の波長が選択される。また、広帯域の増幅媒質は、複数の波長を増幅する。それによって発生されるレーザ光は、多モードのレーザ光になる。
【0003】
レーザ光の用途のうちには、単一モードのレーザ光を必要とするものがある。単一モードのレーザ光を得るには、ファブリ・ペロ共振器に加えて、選択手段に結合したもう1つの共振器を設けなければならない。そのための方法として、例えば、ファブリ・ペロ共振器を構成している2つのミラーの一方を、レトロリフレクション式分散光学系に交換するという方法がある。
【0004】
レトロリフレクション式分散光学系は、従来の様々な光学機器に広く使用されている。最も一般的なレトロリフレクション式分散光学系は、おそらく、所定ピッチpを有する平面格子を用いた、リトロー型のレトロリフレクション式分散光学系であると思われる。
【0005】
その概要は、次の通りである。先ず、ピッチpの平面格子の分散平面は、その格子を形成している刻線に対して垂直に延在することになる。この平面格子へ、その分散平面に平行に、しかもその格子面の法線に対して入射角θ1を成すようにして、波長λの平行光束を入射させると、その平面格子から平行光束が発生する。この発生する平行光束は、平面格子の分散平面に平行に、しかもその格子面の法線に対して出射角θ2を成すようにして出射する。ここで、θ1とθ2との間には、次の式で表される関係が存在する。
【0006】
p・sinθ1+p・sinθ2=λ
外部共振器型の波長可変レーザ装置のうちには、いわゆるリットマン−メトカルフ型のレトロリフレクション式分散光学系を備えたものもある。この分散光学系においては、平行光束を平面格子へ、その平面格子の法線に対して入射角θ1を成すようにして入射させている。また、この光学系はミラーを備えており、そのミラーは、そのミラーの法線が平面格子に対して角度θ2を成すようにして、平面格子へ向けて配設されている。この構成によれば、平面格子の分散作用によって、λ=p・sinθ1+p・sinθ2を満足する波長λの光束が平面格子から角度θ2で出射し、そして、その出射した光束に対して垂直に延在しているミラーによって、レトロリフレクション方式で、即ち、ミラーへの入射光路を逆にたどってミラーから出射するようにして反射される。ミラーで反射された光束は、ふたたび平面格子へ入射し、平面格子で回折されることによって、最初に分散されたときにたどった光路を逆方向にたどってこの平面格子から出射し、その出射角は、最初に入射したときの入射角θ1に等しい。以上が行われることによって、波長λが共振器によって選択されることになる。この場合、波長を変化させる方法には3通りあり、その第1は、平面格子とミラーとから成る光学系全体の角度を変化させることで角度θ1を変化させるというものであり、第2は、ミラーの角度だけを変化させて角度θ2を変化させるというものであり、第3は、平面格子の配設角度だけを変化させて、θ1−θ2の値を一定に保持したまま角度θ1とθ2との両方を変化させるというものである。
【0007】
図1に、リットマン・メトカルフ型の光学系を構成するように配設した平面格子5を示した。適当に支持した単一モード増幅媒質8は、その一方の端面10がコリメーション(平行光束化)用の光学素子9の焦点位置にくるようにして配設されており、平行光束化された波長λの主光束1が、光学系9によって形成される。
【0008】
主光束1の方向は、平面格子5の分散平面に対して平行であり、換言するならば、平面格子5の刻線2に対して垂直に延在する平面に対して平行である。また更に、主光束1の方向は、平面格子5の格子面の法線3に対して角度θ1を成している。主光束1は、平面格子5の格子面で回折することによって、平行光束である二次光束11を発生し、この二次光束11の方向は、分散平面に沿った方向であり、また、平面格子5の格子面の法線3に対して角度θ2を成している。この二次光束11の方向に対して垂直に延在する平面ミラー7が配設されており、二次光束11が、この平面ミラー7によってレトロリフレクション方式で反射されることによって(即ち、平面ミラー7への入射光路とそこからの出射光路とが一致するように反射されることによって)、光束が以上の光学系の中を往路と同じ経路と通って戻ることになる。
【0009】
周知のごとく、以上の構成においては、平面格子5のピッチをpで表すとき、p・sinθ1+p・sinθ2=λで表される関係が満足される場合に、主光束1が、先ず平面格子5で回折され、続いてレトロリフレクタとして機能する平面ミラー7で反射され、更に再び平面格子5で回折されて、最初に入射してきた方向へ逆向きに戻される。そして、戻された主光束1は、端面10上に結像点を形成する。
【0010】
以上に説明したレトロリフレクション式分散光学系の姿勢を調節することによって、波長を変化させることができるため、それを利用して波長可変レーザ装置を構成することができる。
【0011】
しかしながら、そのように構成した波長可変レーザ装置は、モードジャンプが発生するおそれがある。即ち、平面格子を用いて構成した分散光学系を回転させることによって、選択波長を変化させることができるが、しかしながら、その波長は、共振器の光路長(片道光路長)Lopが、半波長の整数N倍に等しいという共振器の共振条件を満足する必要があり、この条件は次の式で表される。
【0012】
Lop=N・λ/2
モードジャンプを発生させずに、即ち整数Nの値を固定したままで、選択波長を短縮するためには、共振器の光路長を短くする必要があり、逆に、選択波長を伸張するためには、光路長を長くする必要がある。
【0013】
モードジャンプを発生させることなく、波長を連続的に変化させることができる光学系として、上で説明したリットマン・メトカルフ型の光学系とは構成の異なる、リトロー型の光学系が提案されている(F. Favre and D. the Guen, ”82 nm of continuous tunability for an external cavity semi−conductor laser”(外部共振器型半導体レーザの82nm近傍における波長連続可変性), Electronics Letters, Vol. 27, 183−184, [1991])。しかしながら、同文献のリトロー型の光学系は、2つの平行運動と2つの回転運動とを発生させるための複雑な機械式機構を必要としている。
【0014】
リウ及びリットマンによる1981年発表の論文(Liu and Littman, Optics Letters, Vol. 6, No. 3, March 1981, pp. 117−118)には、波長可変単一モードレーザ装置を構成するために用いる光学系が記載されており、その光学系は、格子と、向きを変えることのできるミラーとを備えている。同論文に記載されている光学系は、波長を連続的にスキャンすることができるものである。
【0015】
更に、ダイヘドロンで形成した反射体(ダイヘドロンリフレクタ)についての研究も、長年にわたって続けられている。特に、1981年6月21日付で出願された日本国特許出願の公開公報である特開昭57−099793号公報には、波長多重方式の光ファイバ通信システムに使用するレトロリフレクション式分散光学系を、ダイヘドロンリフレクタを用いて構成することについて記載されているが、ただし、多重化する複数の波長は可変でなく、固定されている。
【0016】
波長を連続的に変化させ得るようにした波長可変単一モードレーザ装置は、ヨーロッパ特許出願第0702438号公報にも記載されており、同公報のレーザ装置は、リットマン・メトカルフ型の光学系を使用している。
【0017】
フランス特許出願公開第2775390号公報も、波長を連続的に変化させ得るようにした波長可変単一モードレーザ装置に関するものである。同公報のレーザ装置は、サーボシステムとして機能する手段を備えており、このサーボシステムは、発生させるレーザ光の波長に応じてレトロリフレクション式分散光学系の姿勢を調節することによって、レーザ光の波長を変化させる際にモードジャンプが発生するのを抑制するものである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
以上に説明した従来の様々な光学系やレーザ装置は、いずれも、それなりの結果をもたらしており、波長を変化させる際にモードジャンプが発生することは少ない。しかしながら、本発明の目的は、この種のレーザ装置の性能を更に向上させることにある。
【0019】
更に、レーザ装置の共振器の内部に、屈折性光学素子である結晶を配設することによって得られる利点について記載した論文も存在している(J.M. Ramsey and W.B. Whitten −Optics letters− November 1987, Vol. 12, No. 11)。
【0020】
レーザ装置の共振器の内部にこの種の結晶を配設すると、共振器の内部を伝播する光波がその結晶の内部を通過する際に、干渉作用によって、その結晶の内部にその光波の波長に応じた干渉縞を発生させ、その干渉縞が屈折率の変化を引き起こすことによって、その結晶の内部にブラッグ格子が形成される。
【0021】
例えば上掲の論文には、かかる光学素子を配設することによって、レーザ装置が発生する光束のスペクトルを精密調節し得るということが示されている。
【0022】
従って、従来、かかる光学素子は、上述したレトロリフレクション式分散光学系の平面格子の代わりに使用する部材として認識されており、平面格子をこのような光学素子に交換することによって、レーザ装置が発生するレーザ光の周波数の自動調節が行われるという利点を得るためのものであった。
【0023】
【課題を解決するための手段】
従って本発明は、外部共振器型の波長可変単一モードレーザ装置に関するものであり、このレーザ装置は、反射面と、光束の一部を抽出する手段と、レトロリフレクション式分散光学系とを有する共振器を備えている。また、前記共振器の内部に配設された少なくとも1つの増幅導波部を備え、更に、前記レトロリフレクション式分散光学系を制御することによって波長を連続的に変化させる手段を備えている。
【0024】
前記共振器の前記反射面は、全反射性の反射面であってもよく、また、部分反射性(半透性)の反射面であってもよい。後者の場合には、前記反射面が、光束の一部を抽出する前記手段を兼ねることになる。
【0025】
本発明によれば、この単一モードレーザ装置は、このレーザ装置が発生する光波の波長に応じてその内部にブラッグ格子が形成される屈折性光学素子を、前記共振器の内部に配設したことを特徴としている。
【0026】
以下の詳細な説明から明らかなように、以上の構成によれば、レーザ装置が発生する光束のスペクトル分布の精密調節が可能なばかりでなく、波長を変化させる際にモードジャンプが発生するおそれを抑制することができる。そのため、レーザ装置の安定性を向上させることができ、また、通常必要とされる製造上の条件に適合する上でのフレキシビリティを向上させることができる。
【0027】
以下に説明する様々な実施の形態は、各々が固有の利点を有するものであると共に、可能な様々な形態を組合せることもできるものであり、本発明に係る単一モードレーザ装置は、それら実施の形態に係る特徴として、以下の特徴を備えるものである。
【0028】
−前記屈折性光学素子が、ガリウム砒素(GaAs)の結晶であること。
【0029】
−前記屈折性光学素子が、カドミウム・テルル(CdTe)の結晶であること。
【0030】
−前記屈折性光学素子が、前記レーザ装置の前記共振器の2つの反射体の各々から略々等しい光学距離に配設されていること。
【0031】
−前記レトロリフレクション式分散光学系が、リットマン・メトカルフ型のレトロリフレクション式分散光学系であること。
【0032】
−前記レトロリフレクション式分散光学系のミラーが、光束の方向を、分散に際しての拡がり方向に対して垂直な方向に自動的に揃えるダイヘドロンであること。
【0033】
−前記レトロリフレクション式分散光学系が、レンズと、リッジリフレクタとして形成されたダイヘドロンとを組合せたアセンブリを備えており、該ダイヘドロンが格子の分散平面に対して垂直に配設されていることで、反射光束の向きが1次元的に自動調節される反射体アセンブリが形成されていること。
【0034】
−前記レトロリフレクション式分散光学系が、リトロー型のレトロリフレクション式分散光学系であること。
【0035】
−前記レーザ装置が波長連続可変であること。
【0036】
−複数の増幅導波部と、ただ1つの屈折性光学素子と、レーザ装置が発するレーザ光の波長を決定する増幅導波部を選択する手段とを備えたこと。
【0037】
−前記増幅導波部がレーザダイオードであり、該レーザダイオードの一端が該レーザ装置の出力面を成していること。
【0038】
−波長が1550nm近傍で変化するレーザ光束を発生すること。
【0039】
−前記レトロリフレクション式分散光学系が、該レーザ装置が発するレーザ光の波長に応じて動作するサーボシステムであること。
【0040】
【発明の実施の形態】
これより添付図面を参照しつつ、本発明について更に詳細に説明して行く。
【0041】
波長可変レーザ装置に従来から用いられている一般的な構成要素については、先に従来の技術に関連して説明したとおりであり、それら構成要素は図1に同一の参照符号を付して示してある。
【0042】
本発明に従って、共振器の内部に、屈折性光学素子12が配設されている。
【0043】
この屈折性光学素子は、ときに、動的屈折性光学素子と呼ばれるものである。この屈折性光学素子は、レーザ装置の共振器の内部に存在する定在光波の影響を受けて、その内部にブラッグ格子が形成され、従って、そのブラッグ格子の特性は、その定在光波の波長に応じたものとなる。定在光波の波長が変化したときには、形成されるブラッグ格子も変化して、その干渉縞の空間周期が変化する。
【0044】
この屈折性光学素子12を配設したことによって生じる物理現象について理解するには、この屈折性光学素子12が、共振器の内部に存在する定在光波の光束に対してフィルタとして作用する点に注目すればよい。即ち、共振器の内部には常に複数のモードの光波が存在しており、そのうちの1つは中心モードであり、その他は近隣モードである。この屈折性光学素子12は、近隣モードを減衰させる一方で、中心モードを増強するように機能する。
【0045】
従って、屈折性光学素子12を配設することによって、先に従来の技術に関連して説明したモード選択機能が得られ、また、スペクトル純度の高いレーザ装置が得られる。これら効果に加えて更に、注目すべき点として、波長可変レーザ装置においては、その波長を変化させる際に、その波長変化が比較的広いスペクトル領域に亘る場合であっても、その波長の変化と同時に屈折性光学素子12の特性が変化するため、そのレーザ装置のスペクトル純度を向上させ得るばかりでなく、更に、従来はたとえモードジャンプ防止機構を装備していても波長スキャンを行う際に防止しきれずに発生していたモードジャンプまでも、この屈折性光学素子12を配設したことによって防止できるということがある。
【0046】
波長可変レーザ装置の共振器の内部に、分散光学素子5に加えて、相補的特性を備えた屈折性光学素子12のような第2の分散光学素子を配設し、それによって、スペクトルの精密調節を行うと共に、一定の条件下におけるモードジャンプを防止するようにするということは、従来考えられていなかったことである。
【0047】
しかるに、実地に試した結果、レトロリフレクション式分散光学系5、7によって得られる効果と、屈折性光学素子12によって得られる効果とが累積した、累積選択効果が得られるということが判明した。
【0048】
しかも、発生するレーザ光の波長を可変としているにもかかわらず、それら効果を得るために、屈折性光学素子12を複数使用する必要はなく、ただ1つの屈折性光学素子12によって効果を得ることができる。
【0049】
また、以上の効果を得る上で、レーザ装置の共振器を、リットマン・メトカルフ型の光学系を用いた共振器とすることは必須の要件ではなく、波長連続可変機能を提供するリトロー型の光学系を用いた共振器としてもよい。また、レーザ装置が、必要とされるレーザ光の波長に応じて交替させて作動させる複数の増幅導波部を備えているようにしてもよい。そして、その場合にも、屈折性光学素子を複数使用する必要はなく、ただ1つの屈折性光学素子を備えるだけで、充分対応することが可能である。
【0050】
更に、以上のようにして得られる累積効果は、屈折性光学素子12を、このレーザ装置の共振器の2つの反射体8、7の各々から等しい光学距離に配設することによって最適なものとなることが判明している。
【0051】
以上のように構成した場合の効果の具体例を図2に示した。図2において、横軸は波長を表し、縦軸は光強度を表している。図2Aは、レーザ装置のファブリ・ペロ共振器が発生する複数のモード13、14、15を示しており、それらモードは、図2Bに示したようにガウス曲線の形の特性曲線16を有する1枚の格子5が配設されているため、この格子5の影響を受けることになる。
【0052】
更に、屈折性光学素子12が、フェブリ・ペロ共振器の2つの反射体8、7の中間地点に配設されているため、この屈折性光学素子12の影響も受けることになる。この屈折性光学素子12影響は、正弦波の形の特性曲線17で表されるものであり、この正弦波の空間周期は、フェブリ・ペロ共振器が発生する複数のモード間の距離の2倍の長さである。そのため、主モードの波長が増幅されてその増幅度が増強される一方で、隣接モードが減衰され、これらの増大度及び減衰度は、屈折性光学素子の配設位置を、この位置にしたときに最大となる。この屈折性光学素子12の効果を表す曲線と、格子5の効果を現す特性曲線とを、個別に示したのが図2Cであり、両者の累積効果を示したのが図2Dである。
【0053】
以上のようにして、主モードのエネルギが、隣接モードのエネルギと比べてより増強されるのである。
【0054】
本発明は、光ファイバから成る通信網の試験を行うために使用するレーザ装置を構成する場合に特に有用であり、この用途に用いるレーザ装置は、発生するレーザ光束の波長が、近赤外線領域にあって、たとえば1550nmの近傍で変化するものである。
【0055】
屈折性光学素子を、ガリウム砒素の結晶から成るものとすることで、或いは、カドミウム・テルルの結晶から成るものとすることによって、良好な結果が得られる。これらの結晶は、上述した波長領域において特に効果的なものである。
【0056】
本発明は、リトロー型またはリットマン・メトカルフ型以外のレトロリフレクション式分散光学系を備えた波長可変可変レーザ装置として構成し得るばかりでなく、その他の種類のレトロリフレクション式分散光学系を備えた波長可変レーザ装置として構成することも可能である。
【0057】
本発明に加えて、波長可変レーザ装置の安定性を高めモードジャンプを防止するための様々な改良手段を併用することによって、更に良好な結果を得ることができる。それら改良手段のうちには、たとえば、レトロリフレクション式分散光学系のミラーとしてダイヘドロンを使用するというものがあり、そうすることによって波長可変レーザ装置の動作を更に優れたものにすることができる。なぜならば、そのようなダイヘドロンは、光束の方向を、分散に際しての拡がり方向に対して垂直な方向に自動的に揃えるからである。
【0058】
別の実施の形態として、レトロリフレクション式分散光学系が、レンズと、リッジリフレクタとして形成されたダイヘドロンとを組合せたアセンブリを備えており、そのダイヘドロンが格子の分散平面に対して垂直に配設されている構成としてもよい。このアセンブリは、反射光束の向きが1次元的に自動調節される反射体を形成するものである。
【0059】
光束を良好に安定させるためには、屈折性光学素子である結晶の配設位置が重要であり、その配設位置を共振器の光路長の中点位置とするのがよい。この位置とすることにより、増幅媒質の反射防止膜と格子との間に構成されるファブリ・ペロ共振器によって発生するおそれのあるモードジャンプを良好に防止することができる。なぜならば、反射防止膜と格子との間に構成される光路長の短い共振器の部分と、レーザ装置の全体から成る光路長の大きな共振器の部分とが結合することが、不安定性の原因となるからである。
【0060】
ただし、光束のモードジャンプが発生する原因はそればかりではない。
【0061】
共振器の光路長が増大するとモード間の結合が大きくなり、格子による選択能力が低下する。従って、モードジャンプを発生させることなく動作させることのできる条件を明らかにする必要がある。
【0062】
図3A、図3B、及び図3Cは、モードジャンプを発生させることなく動作させることのできる動作領域を示した図であり、夫々、共振器の内部に屈折性光学素子である結晶を配設していない場合(図3A)、本発明に従って共振器の内部にガリウム砒素の結晶を配設した場合(図3B)、それに、本発明に従って共振器の内部にカドミウム・テルルの結晶を配設した場合(図3C)を示している。
【0063】
これらの図において、横軸はレーザ装置の出力、縦軸は主モードの波長オフセット量を表しており、この波長オフセット量は、格子における主モードの伝達量が最大になる波長からのオフセット量である。
【0064】
曲線18及び19はダブルモードジャンプの発生限界を示しており、曲線20及び21はモードジャンプの発生限界を示している。従ってレーザ装置は、それら曲線によって境界が画成された領域22の内部に動作点が位置する限り、安定して動作する。
【0065】
本発明に従って屈折性光学素子である結晶を配設することにより(図3B及び図3C)、安定動作領域22の面積が大幅に拡大することが、それらの図から見て取れる。
【0066】
図3B及び図3Cは、たとえばカドミウム・テルルの結晶などの、屈折性光学素子である結晶を共振器の内部に挿入することによって、その種の光学素子を共振器の内部に挿入しない場合と比べて、モードジャンプを大幅に抑制し得ることを示している。即ち、動作領域が顕著に拡大している。
【0067】
図3A、図3B、及び図3Cを得るために考慮したパラメータの値は次の通りである。反射防止膜と格子とで構成される共振器の構造の光路長は約30mmとし、カドミウム・テルルの結晶またはガリウム砒素の結晶の厚さは約4mmとした。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明に係るレーザ装置の模式図であり、Aは平面図、Bは同レーザ装置の第1光路部分の側面図、Cは同レーザ装置の第2光路部分の側面図である。
【図2】
前記レーザ装置が発生する光束のモードを示したグラフであり、Aは同レーザ装置のファブリ・ペロ共振器のモードを示し、Bは従来の構成に従って屈折性光学素子を配設しない場合に同レーザ装置が発生するモードを示し、Cは分散光学系の効果と屈折性光学素子の効果とを個別に示し、Dは本発明に従って選択されたモードを示している。
【図3】
レーザ装置の特性の比較を示したグラフであり、Aは従来の波長可変レーザ装置の動作領域を示し、Bはカドミウム・テルルで形成した屈折性光学素子を備えた本発明に係る波長可変レーザ装置の動作領域を示し、Cはガリウム砒素で形成した屈折性光学素子を備えた本発明に係るレーザ装置の動作領域を示している。
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部共振器型の波長可変単一モードレーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のごとく、レーザ装置の共振器は、レーザ増幅媒質が発生する複数の波長のうちの1つまたは幾つかを選択するために備えられている。最も広く採用されている共振器は、全反射ミラーと半透過ミラーとを組合せて構成した、いわゆるファブリ・ペロ共振器である。ファブリ・ペロ共振器が選択する波長は、この共振器において共振する波長であり、従って、半波長の整数倍がこの共振器の光路長Lopに等しい波長であれば選択されることになるため、一般的に、互いに非常に近接した複数の波長が選択される。また、広帯域の増幅媒質は、複数の波長を増幅する。それによって発生されるレーザ光は、多モードのレーザ光になる。
【0003】
レーザ光の用途のうちには、単一モードのレーザ光を必要とするものがある。単一モードのレーザ光を得るには、ファブリ・ペロ共振器に加えて、選択手段に結合したもう1つの共振器を設けなければならない。そのための方法として、例えば、ファブリ・ペロ共振器を構成している2つのミラーの一方を、レトロリフレクション式分散光学系に交換するという方法がある。
【0004】
レトロリフレクション式分散光学系は、従来の様々な光学機器に広く使用されている。最も一般的なレトロリフレクション式分散光学系は、おそらく、所定ピッチpを有する平面格子を用いた、リトロー型のレトロリフレクション式分散光学系であると思われる。
【0005】
その概要は、次の通りである。先ず、ピッチpの平面格子の分散平面は、その格子を形成している刻線に対して垂直に延在することになる。この平面格子へ、その分散平面に平行に、しかもその格子面の法線に対して入射角θ1を成すようにして、波長λの平行光束を入射させると、その平面格子から平行光束が発生する。この発生する平行光束は、平面格子の分散平面に平行に、しかもその格子面の法線に対して出射角θ2を成すようにして出射する。ここで、θ1とθ2との間には、次の式で表される関係が存在する。
【0006】
p・sinθ1+p・sinθ2=λ
外部共振器型の波長可変レーザ装置のうちには、いわゆるリットマン−メトカルフ型のレトロリフレクション式分散光学系を備えたものもある。この分散光学系においては、平行光束を平面格子へ、その平面格子の法線に対して入射角θ1を成すようにして入射させている。また、この光学系はミラーを備えており、そのミラーは、そのミラーの法線が平面格子に対して角度θ2を成すようにして、平面格子へ向けて配設されている。この構成によれば、平面格子の分散作用によって、λ=p・sinθ1+p・sinθ2を満足する波長λの光束が平面格子から角度θ2で出射し、そして、その出射した光束に対して垂直に延在しているミラーによって、レトロリフレクション方式で、即ち、ミラーへの入射光路を逆にたどってミラーから出射するようにして反射される。ミラーで反射された光束は、ふたたび平面格子へ入射し、平面格子で回折されることによって、最初に分散されたときにたどった光路を逆方向にたどってこの平面格子から出射し、その出射角は、最初に入射したときの入射角θ1に等しい。以上が行われることによって、波長λが共振器によって選択されることになる。この場合、波長を変化させる方法には3通りあり、その第1は、平面格子とミラーとから成る光学系全体の角度を変化させることで角度θ1を変化させるというものであり、第2は、ミラーの角度だけを変化させて角度θ2を変化させるというものであり、第3は、平面格子の配設角度だけを変化させて、θ1−θ2の値を一定に保持したまま角度θ1とθ2との両方を変化させるというものである。
【0007】
図1に、リットマン・メトカルフ型の光学系を構成するように配設した平面格子5を示した。適当に支持した単一モード増幅媒質8は、その一方の端面10がコリメーション(平行光束化)用の光学素子9の焦点位置にくるようにして配設されており、平行光束化された波長λの主光束1が、光学系9によって形成される。
【0008】
主光束1の方向は、平面格子5の分散平面に対して平行であり、換言するならば、平面格子5の刻線2に対して垂直に延在する平面に対して平行である。また更に、主光束1の方向は、平面格子5の格子面の法線3に対して角度θ1を成している。主光束1は、平面格子5の格子面で回折することによって、平行光束である二次光束11を発生し、この二次光束11の方向は、分散平面に沿った方向であり、また、平面格子5の格子面の法線3に対して角度θ2を成している。この二次光束11の方向に対して垂直に延在する平面ミラー7が配設されており、二次光束11が、この平面ミラー7によってレトロリフレクション方式で反射されることによって(即ち、平面ミラー7への入射光路とそこからの出射光路とが一致するように反射されることによって)、光束が以上の光学系の中を往路と同じ経路と通って戻ることになる。
【0009】
周知のごとく、以上の構成においては、平面格子5のピッチをpで表すとき、p・sinθ1+p・sinθ2=λで表される関係が満足される場合に、主光束1が、先ず平面格子5で回折され、続いてレトロリフレクタとして機能する平面ミラー7で反射され、更に再び平面格子5で回折されて、最初に入射してきた方向へ逆向きに戻される。そして、戻された主光束1は、端面10上に結像点を形成する。
【0010】
以上に説明したレトロリフレクション式分散光学系の姿勢を調節することによって、波長を変化させることができるため、それを利用して波長可変レーザ装置を構成することができる。
【0011】
しかしながら、そのように構成した波長可変レーザ装置は、モードジャンプが発生するおそれがある。即ち、平面格子を用いて構成した分散光学系を回転させることによって、選択波長を変化させることができるが、しかしながら、その波長は、共振器の光路長(片道光路長)Lopが、半波長の整数N倍に等しいという共振器の共振条件を満足する必要があり、この条件は次の式で表される。
【0012】
Lop=N・λ/2
モードジャンプを発生させずに、即ち整数Nの値を固定したままで、選択波長を短縮するためには、共振器の光路長を短くする必要があり、逆に、選択波長を伸張するためには、光路長を長くする必要がある。
【0013】
モードジャンプを発生させることなく、波長を連続的に変化させることができる光学系として、上で説明したリットマン・メトカルフ型の光学系とは構成の異なる、リトロー型の光学系が提案されている(F. Favre and D. the Guen, ”82 nm of continuous tunability for an external cavity semi−conductor laser”(外部共振器型半導体レーザの82nm近傍における波長連続可変性), Electronics Letters, Vol. 27, 183−184, [1991])。しかしながら、同文献のリトロー型の光学系は、2つの平行運動と2つの回転運動とを発生させるための複雑な機械式機構を必要としている。
【0014】
リウ及びリットマンによる1981年発表の論文(Liu and Littman, Optics Letters, Vol. 6, No. 3, March 1981, pp. 117−118)には、波長可変単一モードレーザ装置を構成するために用いる光学系が記載されており、その光学系は、格子と、向きを変えることのできるミラーとを備えている。同論文に記載されている光学系は、波長を連続的にスキャンすることができるものである。
【0015】
更に、ダイヘドロンで形成した反射体(ダイヘドロンリフレクタ)についての研究も、長年にわたって続けられている。特に、1981年6月21日付で出願された日本国特許出願の公開公報である特開昭57−099793号公報には、波長多重方式の光ファイバ通信システムに使用するレトロリフレクション式分散光学系を、ダイヘドロンリフレクタを用いて構成することについて記載されているが、ただし、多重化する複数の波長は可変でなく、固定されている。
【0016】
波長を連続的に変化させ得るようにした波長可変単一モードレーザ装置は、ヨーロッパ特許出願第0702438号公報にも記載されており、同公報のレーザ装置は、リットマン・メトカルフ型の光学系を使用している。
【0017】
フランス特許出願公開第2775390号公報も、波長を連続的に変化させ得るようにした波長可変単一モードレーザ装置に関するものである。同公報のレーザ装置は、サーボシステムとして機能する手段を備えており、このサーボシステムは、発生させるレーザ光の波長に応じてレトロリフレクション式分散光学系の姿勢を調節することによって、レーザ光の波長を変化させる際にモードジャンプが発生するのを抑制するものである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
以上に説明した従来の様々な光学系やレーザ装置は、いずれも、それなりの結果をもたらしており、波長を変化させる際にモードジャンプが発生することは少ない。しかしながら、本発明の目的は、この種のレーザ装置の性能を更に向上させることにある。
【0019】
更に、レーザ装置の共振器の内部に、屈折性光学素子である結晶を配設することによって得られる利点について記載した論文も存在している(J.M. Ramsey and W.B. Whitten −Optics letters− November 1987, Vol. 12, No. 11)。
【0020】
レーザ装置の共振器の内部にこの種の結晶を配設すると、共振器の内部を伝播する光波がその結晶の内部を通過する際に、干渉作用によって、その結晶の内部にその光波の波長に応じた干渉縞を発生させ、その干渉縞が屈折率の変化を引き起こすことによって、その結晶の内部にブラッグ格子が形成される。
【0021】
例えば上掲の論文には、かかる光学素子を配設することによって、レーザ装置が発生する光束のスペクトルを精密調節し得るということが示されている。
【0022】
従って、従来、かかる光学素子は、上述したレトロリフレクション式分散光学系の平面格子の代わりに使用する部材として認識されており、平面格子をこのような光学素子に交換することによって、レーザ装置が発生するレーザ光の周波数の自動調節が行われるという利点を得るためのものであった。
【0023】
【課題を解決するための手段】
従って本発明は、外部共振器型の波長可変単一モードレーザ装置に関するものであり、このレーザ装置は、反射面と、光束の一部を抽出する手段と、レトロリフレクション式分散光学系とを有する共振器を備えている。また、前記共振器の内部に配設された少なくとも1つの増幅導波部を備え、更に、前記レトロリフレクション式分散光学系を制御することによって波長を連続的に変化させる手段を備えている。
【0024】
前記共振器の前記反射面は、全反射性の反射面であってもよく、また、部分反射性(半透性)の反射面であってもよい。後者の場合には、前記反射面が、光束の一部を抽出する前記手段を兼ねることになる。
【0025】
本発明によれば、この単一モードレーザ装置は、このレーザ装置が発生する光波の波長に応じてその内部にブラッグ格子が形成される屈折性光学素子を、前記共振器の内部に配設したことを特徴としている。
【0026】
以下の詳細な説明から明らかなように、以上の構成によれば、レーザ装置が発生する光束のスペクトル分布の精密調節が可能なばかりでなく、波長を変化させる際にモードジャンプが発生するおそれを抑制することができる。そのため、レーザ装置の安定性を向上させることができ、また、通常必要とされる製造上の条件に適合する上でのフレキシビリティを向上させることができる。
【0027】
以下に説明する様々な実施の形態は、各々が固有の利点を有するものであると共に、可能な様々な形態を組合せることもできるものであり、本発明に係る単一モードレーザ装置は、それら実施の形態に係る特徴として、以下の特徴を備えるものである。
【0028】
−前記屈折性光学素子が、ガリウム砒素(GaAs)の結晶であること。
【0029】
−前記屈折性光学素子が、カドミウム・テルル(CdTe)の結晶であること。
【0030】
−前記屈折性光学素子が、前記レーザ装置の前記共振器の2つの反射体の各々から略々等しい光学距離に配設されていること。
【0031】
−前記レトロリフレクション式分散光学系が、リットマン・メトカルフ型のレトロリフレクション式分散光学系であること。
【0032】
−前記レトロリフレクション式分散光学系のミラーが、光束の方向を、分散に際しての拡がり方向に対して垂直な方向に自動的に揃えるダイヘドロンであること。
【0033】
−前記レトロリフレクション式分散光学系が、レンズと、リッジリフレクタとして形成されたダイヘドロンとを組合せたアセンブリを備えており、該ダイヘドロンが格子の分散平面に対して垂直に配設されていることで、反射光束の向きが1次元的に自動調節される反射体アセンブリが形成されていること。
【0034】
−前記レトロリフレクション式分散光学系が、リトロー型のレトロリフレクション式分散光学系であること。
【0035】
−前記レーザ装置が波長連続可変であること。
【0036】
−複数の増幅導波部と、ただ1つの屈折性光学素子と、レーザ装置が発するレーザ光の波長を決定する増幅導波部を選択する手段とを備えたこと。
【0037】
−前記増幅導波部がレーザダイオードであり、該レーザダイオードの一端が該レーザ装置の出力面を成していること。
【0038】
−波長が1550nm近傍で変化するレーザ光束を発生すること。
【0039】
−前記レトロリフレクション式分散光学系が、該レーザ装置が発するレーザ光の波長に応じて動作するサーボシステムであること。
【0040】
【発明の実施の形態】
これより添付図面を参照しつつ、本発明について更に詳細に説明して行く。
【0041】
波長可変レーザ装置に従来から用いられている一般的な構成要素については、先に従来の技術に関連して説明したとおりであり、それら構成要素は図1に同一の参照符号を付して示してある。
【0042】
本発明に従って、共振器の内部に、屈折性光学素子12が配設されている。
【0043】
この屈折性光学素子は、ときに、動的屈折性光学素子と呼ばれるものである。この屈折性光学素子は、レーザ装置の共振器の内部に存在する定在光波の影響を受けて、その内部にブラッグ格子が形成され、従って、そのブラッグ格子の特性は、その定在光波の波長に応じたものとなる。定在光波の波長が変化したときには、形成されるブラッグ格子も変化して、その干渉縞の空間周期が変化する。
【0044】
この屈折性光学素子12を配設したことによって生じる物理現象について理解するには、この屈折性光学素子12が、共振器の内部に存在する定在光波の光束に対してフィルタとして作用する点に注目すればよい。即ち、共振器の内部には常に複数のモードの光波が存在しており、そのうちの1つは中心モードであり、その他は近隣モードである。この屈折性光学素子12は、近隣モードを減衰させる一方で、中心モードを増強するように機能する。
【0045】
従って、屈折性光学素子12を配設することによって、先に従来の技術に関連して説明したモード選択機能が得られ、また、スペクトル純度の高いレーザ装置が得られる。これら効果に加えて更に、注目すべき点として、波長可変レーザ装置においては、その波長を変化させる際に、その波長変化が比較的広いスペクトル領域に亘る場合であっても、その波長の変化と同時に屈折性光学素子12の特性が変化するため、そのレーザ装置のスペクトル純度を向上させ得るばかりでなく、更に、従来はたとえモードジャンプ防止機構を装備していても波長スキャンを行う際に防止しきれずに発生していたモードジャンプまでも、この屈折性光学素子12を配設したことによって防止できるということがある。
【0046】
波長可変レーザ装置の共振器の内部に、分散光学素子5に加えて、相補的特性を備えた屈折性光学素子12のような第2の分散光学素子を配設し、それによって、スペクトルの精密調節を行うと共に、一定の条件下におけるモードジャンプを防止するようにするということは、従来考えられていなかったことである。
【0047】
しかるに、実地に試した結果、レトロリフレクション式分散光学系5、7によって得られる効果と、屈折性光学素子12によって得られる効果とが累積した、累積選択効果が得られるということが判明した。
【0048】
しかも、発生するレーザ光の波長を可変としているにもかかわらず、それら効果を得るために、屈折性光学素子12を複数使用する必要はなく、ただ1つの屈折性光学素子12によって効果を得ることができる。
【0049】
また、以上の効果を得る上で、レーザ装置の共振器を、リットマン・メトカルフ型の光学系を用いた共振器とすることは必須の要件ではなく、波長連続可変機能を提供するリトロー型の光学系を用いた共振器としてもよい。また、レーザ装置が、必要とされるレーザ光の波長に応じて交替させて作動させる複数の増幅導波部を備えているようにしてもよい。そして、その場合にも、屈折性光学素子を複数使用する必要はなく、ただ1つの屈折性光学素子を備えるだけで、充分対応することが可能である。
【0050】
更に、以上のようにして得られる累積効果は、屈折性光学素子12を、このレーザ装置の共振器の2つの反射体8、7の各々から等しい光学距離に配設することによって最適なものとなることが判明している。
【0051】
以上のように構成した場合の効果の具体例を図2に示した。図2において、横軸は波長を表し、縦軸は光強度を表している。図2Aは、レーザ装置のファブリ・ペロ共振器が発生する複数のモード13、14、15を示しており、それらモードは、図2Bに示したようにガウス曲線の形の特性曲線16を有する1枚の格子5が配設されているため、この格子5の影響を受けることになる。
【0052】
更に、屈折性光学素子12が、フェブリ・ペロ共振器の2つの反射体8、7の中間地点に配設されているため、この屈折性光学素子12の影響も受けることになる。この屈折性光学素子12影響は、正弦波の形の特性曲線17で表されるものであり、この正弦波の空間周期は、フェブリ・ペロ共振器が発生する複数のモード間の距離の2倍の長さである。そのため、主モードの波長が増幅されてその増幅度が増強される一方で、隣接モードが減衰され、これらの増大度及び減衰度は、屈折性光学素子の配設位置を、この位置にしたときに最大となる。この屈折性光学素子12の効果を表す曲線と、格子5の効果を現す特性曲線とを、個別に示したのが図2Cであり、両者の累積効果を示したのが図2Dである。
【0053】
以上のようにして、主モードのエネルギが、隣接モードのエネルギと比べてより増強されるのである。
【0054】
本発明は、光ファイバから成る通信網の試験を行うために使用するレーザ装置を構成する場合に特に有用であり、この用途に用いるレーザ装置は、発生するレーザ光束の波長が、近赤外線領域にあって、たとえば1550nmの近傍で変化するものである。
【0055】
屈折性光学素子を、ガリウム砒素の結晶から成るものとすることで、或いは、カドミウム・テルルの結晶から成るものとすることによって、良好な結果が得られる。これらの結晶は、上述した波長領域において特に効果的なものである。
【0056】
本発明は、リトロー型またはリットマン・メトカルフ型以外のレトロリフレクション式分散光学系を備えた波長可変可変レーザ装置として構成し得るばかりでなく、その他の種類のレトロリフレクション式分散光学系を備えた波長可変レーザ装置として構成することも可能である。
【0057】
本発明に加えて、波長可変レーザ装置の安定性を高めモードジャンプを防止するための様々な改良手段を併用することによって、更に良好な結果を得ることができる。それら改良手段のうちには、たとえば、レトロリフレクション式分散光学系のミラーとしてダイヘドロンを使用するというものがあり、そうすることによって波長可変レーザ装置の動作を更に優れたものにすることができる。なぜならば、そのようなダイヘドロンは、光束の方向を、分散に際しての拡がり方向に対して垂直な方向に自動的に揃えるからである。
【0058】
別の実施の形態として、レトロリフレクション式分散光学系が、レンズと、リッジリフレクタとして形成されたダイヘドロンとを組合せたアセンブリを備えており、そのダイヘドロンが格子の分散平面に対して垂直に配設されている構成としてもよい。このアセンブリは、反射光束の向きが1次元的に自動調節される反射体を形成するものである。
【0059】
光束を良好に安定させるためには、屈折性光学素子である結晶の配設位置が重要であり、その配設位置を共振器の光路長の中点位置とするのがよい。この位置とすることにより、増幅媒質の反射防止膜と格子との間に構成されるファブリ・ペロ共振器によって発生するおそれのあるモードジャンプを良好に防止することができる。なぜならば、反射防止膜と格子との間に構成される光路長の短い共振器の部分と、レーザ装置の全体から成る光路長の大きな共振器の部分とが結合することが、不安定性の原因となるからである。
【0060】
ただし、光束のモードジャンプが発生する原因はそればかりではない。
【0061】
共振器の光路長が増大するとモード間の結合が大きくなり、格子による選択能力が低下する。従って、モードジャンプを発生させることなく動作させることのできる条件を明らかにする必要がある。
【0062】
図3A、図3B、及び図3Cは、モードジャンプを発生させることなく動作させることのできる動作領域を示した図であり、夫々、共振器の内部に屈折性光学素子である結晶を配設していない場合(図3A)、本発明に従って共振器の内部にガリウム砒素の結晶を配設した場合(図3B)、それに、本発明に従って共振器の内部にカドミウム・テルルの結晶を配設した場合(図3C)を示している。
【0063】
これらの図において、横軸はレーザ装置の出力、縦軸は主モードの波長オフセット量を表しており、この波長オフセット量は、格子における主モードの伝達量が最大になる波長からのオフセット量である。
【0064】
曲線18及び19はダブルモードジャンプの発生限界を示しており、曲線20及び21はモードジャンプの発生限界を示している。従ってレーザ装置は、それら曲線によって境界が画成された領域22の内部に動作点が位置する限り、安定して動作する。
【0065】
本発明に従って屈折性光学素子である結晶を配設することにより(図3B及び図3C)、安定動作領域22の面積が大幅に拡大することが、それらの図から見て取れる。
【0066】
図3B及び図3Cは、たとえばカドミウム・テルルの結晶などの、屈折性光学素子である結晶を共振器の内部に挿入することによって、その種の光学素子を共振器の内部に挿入しない場合と比べて、モードジャンプを大幅に抑制し得ることを示している。即ち、動作領域が顕著に拡大している。
【0067】
図3A、図3B、及び図3Cを得るために考慮したパラメータの値は次の通りである。反射防止膜と格子とで構成される共振器の構造の光路長は約30mmとし、カドミウム・テルルの結晶またはガリウム砒素の結晶の厚さは約4mmとした。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明に係るレーザ装置の模式図であり、Aは平面図、Bは同レーザ装置の第1光路部分の側面図、Cは同レーザ装置の第2光路部分の側面図である。
【図2】
前記レーザ装置が発生する光束のモードを示したグラフであり、Aは同レーザ装置のファブリ・ペロ共振器のモードを示し、Bは従来の構成に従って屈折性光学素子を配設しない場合に同レーザ装置が発生するモードを示し、Cは分散光学系の効果と屈折性光学素子の効果とを個別に示し、Dは本発明に従って選択されたモードを示している。
【図3】
レーザ装置の特性の比較を示したグラフであり、Aは従来の波長可変レーザ装置の動作領域を示し、Bはカドミウム・テルルで形成した屈折性光学素子を備えた本発明に係る波長可変レーザ装置の動作領域を示し、Cはガリウム砒素で形成した屈折性光学素子を備えた本発明に係るレーザ装置の動作領域を示している。
Claims (13)
- 反射面と、光束の一部を抽出する手段と、レトロリフレクション式分散光学系とを有する共振器を備え、
前記共振器の内部に配設された少なくとも1つの増幅導波部を備え、
前記レトロリフレクション式分散光学系を制御することによって波長を連続的に変化させる手段を備えた、外部共振器型の波長可変単一モードレーザ装置において、
該レーザ装置が発生する光波の波長に応じてその内部にブラッグ格子が形成される屈折性光学素子を、前記共振器の内部に配設したことを特徴とする、波長可変単一モードレーザ装置。 - 前記屈折性光学素子が、ガリウム砒素(GaAs)の結晶であることを特徴とする請求項1記載の波長可変単一モードレーザ装置。
- 前記屈折性光学素子が、カドミウム・テルル(CdTe)の結晶であることを特徴とする請求項2記載の波長可変単一モードレーザ装置。
- 前記屈折性光学素子が、前記レーザ装置の前記共振器の2つの反射体の各々から略々等しい光学距離に配設されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の波長可変単一モードレーザ装置。
- 前記レトロリフレクション式分散光学系が、リットマン・メトカルフ型のレトロリフレクション式分散光学系であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の波長可変単一モードレーザ装置。
- 前記レトロリフレクション式分散光学系のミラーが、光束の方向を、分散に際しての拡がり方向に対して垂直な方向に自動的に揃えるダイヘドロンであることを特徴とする請求項5記載の波長可変単一モードレーザ装置。
- 前記レトロリフレクション式分散光学系が、レンズと、リッジリフレクタとして形成されたダイヘドロンとを組合せたアセンブリを備えており、該ダイヘドロンが格子の分散平面に対して垂直に配設されていることで、反射光束の向きが1次元的に自動調節される反射体アセンブリが形成されていることを特徴とする請求項6記載の波長可変単一モードレーザ装置。
- 前記レトロリフレクション式分散光学系が、リトロー型のレトロリフレクション式分散光学系であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の波長可変単一モードレーザ装置。
- 前記レーザ装置が波長連続可変であることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1稿記載の波長可変単一モードレーザ装置。
- 複数の増幅導波部と、ただ1つの屈折性光学素子と、レーザ装置が発するレーザ光の波長を決定する増幅導波部を選択する手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の波長可変単一モードレーザ装置。
- 前記増幅導波部がレーザダイオードであり、該レーザダイオードの一端が該レーザ装置の出力面を成していることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項記載の波長可変単一モードレーザ装置。
- 波長が1550nm近傍で変化するレーザ光束を発生することを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項記載の波長可変単一モードレーザ装置。
- 前記レトロリフレクション式分散光学系が、該レーザ装置が発するレーザ光の波長に応じて動作するサーボシステムであることを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項記載の波長可変単一モードレーザ装置。
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