JP2011154001A - 光通信線路監視システム及び光通信線路監視方法 - Google Patents

光通信線路監視システム及び光通信線路監視方法 Download PDF

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Abstract

【課題】OTDRの性能を向上すること及び、新たにOTM等の装置を追加や改造することなく、既設のOTMを使用でき、安価に試験可能範囲を拡大することができる光通信線路監視システム及び光通信線路監視方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る光通信線路監視システムは、検査光を伝搬する検査用光ファイバ11と、検査用光ファイバ11の一端に接続され、検査光を反射光として反射する反射素子22と、検査用光ファイバ11の所定の観測位置に配置され、該観測位置の環境変化に応じて検査用光ファイバ11に歪を与える検知モジュール15と、検査用光ファイバ11の他端に接続され、検査用光ファイバ11に検査光を入力し、検査用光ファイバ11の他端から出力する反射光を検出し、反射光の光レベルの変動から観測位置の環境変化を検出する光検出器であるOTDR19と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、光通信線路設備の保全のため光通信線路を監視するOTDR測定器、光通信線路監視システム、及び光通信線路監視方法に関する。
近年、光アクセスサービスの増加と光サービスエリアの拡大に伴い、光設備量が増加しており、サービス品質確保の観点から、設備の予防保全がますます重要になっている。
メタルケーブルに比べて、光ファイバケーブルは極めて優れた伝送特性を有しているが、光ファイバ接続部が長時間浸水すると、光損失の増加や機械的強度が低下し、故障の原因となることが知られている。光ファイバ接続部を保護するため、光ファイバ接続部は通常地下クロージャと呼ばれる筐体内に入れられているが、地下ケーブルの保守作業として定期的に地下クロージャ内への浸水の有無を監視する必要がある。
図1は従来の光通信線路監視システム201を説明する概念図である。地下ケーブルの保守作業のために、光通信線路監視システム201は、通信用光ファイバ(不図示)と平行に保守用心線の検査用光ファイバ11が配置され、地下クロージャ(13a〜13d)内に浸水を検知する浸水検知モジュール15が設置されている構造である。さらに、この光通信線路監視システムは、検査用光ファイバ11の一端にOTDR(Optical Time Domain Reflectometer)19を接続している。OTDR19は、例えば、光通信線路を監視する設備ビル10に設置されている。浸水検知モジュール15は検査用光ファイバ11を挟み込む構造となっており、地下クロージャ(13a〜13d)内に水が入った場合、浸水検知モジュール15内の膨張材17が水に反応して膨らむことで、検査用光ファイバ11に曲げ損失を与える。そこで、OTDR19を使って定期的に試験することにより、各地下クロージャ(13a〜13d)内への浸水の有無を監視している(例えば、非特許文献1を参照。)。
図1にOTDRの試験結果Aを示す。試験結果Aにおいて横軸は検査用光ファイバ11上のOTDR19からの距離であり、縦軸はOTDR19が受光した後方散乱光の光強度である。後方散乱光の光強度は光パルスが検査用光ファイバ11を進むにつれて低下する。例えば、地下クロージャ13cで浸水が発生し、浸水検知モジュール15が検査用光ファイバ11に曲げを与えた場合、光パルスは曲げ損失により急激に減衰し、後方散乱光の光強度が低下する。このため、後方散乱光の光強度が低下した位置から浸水が発生した地下クロージャを推定することができる。
図2は、大規模ビルに導入された遠隔操作可能な光通信線路監視システム202の構成を説明する図である。大規模ビル102には、統合配線モジュール(IDM:Integrated Distribution Module)と呼ばれる配線架内に光試験装置(OTM:Optical testing module)20が導入されている。OTM20はOTDR19と、これを制御するコントローラ18で構成されている。保守拠点ビル101の操作端末26からVPN(Virtual Private Network)25経由でOTM20を制御する。OTM20からの検査光はファイバセレクタ(FS:Fiber Selector)と呼ばれる光スイッチで目的の検査用光ファイバ11に接続され、任意の検査用光ファイバ11に入力される。光通信線路監視システム202は、検査用光ファイバ11の試験を遠隔自動で行うことで、保守コストを低減することができる。
光通信線路監視システム202は、大規模ビル102のように数千〜数万心の光ケーブル31を収容することを前提とした構成なため、心線数の少ない小規模ビルには適さない。加えて、小規模ビルはフロアスペースが狭いため、従来の光通信線路監視システムを設置するスペースが確保できない場合もある。そこで、光通信線路監視システムの適用領域を従来の大規模ビルから小規模ビルに拡大するシステムが開発されている(例えば、非特許文献2を参照。)。
図3は、小規模ビルに導入された遠隔操作可能な光通信線路監視システム203の構成を説明する図である。光通信線路監視システム203は、従来のFSより心数規模の小さい少心FS45を小規模ビル103に設置し、OTM20と少心FS45とを検査用光ファイバ11を含む中継ケーブル32で接続する。さらに、OTM20と少心FS45とVPN25で接続することで、保守拠点ビル101の操作端末26からOTM20の検査用光ファイバ11の選択及び少心FS45の検査用光ファイバ12の選択を制御でき、OTDR19の検査光を小規模ビル103に収容された光ケーブル31の任意の検査用光ファイバ12に入力することができる。このようにして、光通信線路監視システム203は、検査用光ファイバ11の試験を遠隔自動で行うことが可能となる。
有居正仁、東裕司、榎本圭高、鈴木勝晶、荒木則幸、宇留野重則、渡邉常一 著、"拡大する光アクセス網を支える光媒体網運用技術"、NTT技術ジャーナル、vol.18、no.12、pp.58−61、Dec.2006 渡邉常一、榎本圭高、小澤裕、"小規模ビル用ファイバセレクタを用いた光線路試験システム"、NTT 技術ジャーナル、 pp.52−54、2008.12 山根俊和、中澤賢一、榎本圭高、荒木則幸、藤本久 著、"光設備運用の高度化を図る所外光配線設備識別技術"、NTT 技術ジャーナル、pp.42−45、2009.11
図3のような光通信線路監視システムが浸水検知などの試験の可能範囲はOTMに実装されているOTDRのダイナミックレンジに支配される。一般的なOTDRのダイナミックレンジはパルス幅1000nsで20dB程度である。一方、中継ケーブルは途中融着接続点もあるため、0.5dB/km程度下がり、中継ケーブルが40km以上あるとその先の光ケーブルを試験することは困難となる。
OTDRのダイナミックレンジを向上させる手段としては、検査光の光強度を上げる、また受光感度を向上する等、OTDRの性能を向上する方法がある。しかし、性能の高いOTDRが極めて高価になる上、既設のOTMの改造が必要となる。また、測定回数を増やし、平均化した波形を取得し、ダイナミックレンジを向上させることもできるが、測定時間が長くなってしまう。このため、光通信線路監視システムの試験可能範囲を広げるためには、小規模ビルにもOTMを設置しなければならないという課題があった。
そこで、前記課題を解決するために、本発明は、OTDRの性能を向上すること及び、新たにOTM等の装置を追加や改造することなく、既設のOTMを使用でき、安価に試験可能範囲を拡大することができる光通信線路監視システム及び光通信線路監視方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る光通信線路監視システムは、検査用光ファイバの先端に検査光を反射する反射素子を備えることとした。
具体的には、本発明に係る光通信線路監視システムは、検査光を伝搬する検査用光ファイバと、前記検査用光ファイバの一端に接続され、前記検査光を反射光として反射する反射素子と、前記検査用光ファイバの所定の観測位置に配置され、該観測位置の環境変化に応じて前記検査用光ファイバに歪を与える検知モジュールと、前記検査用光ファイバの他端に接続され、前記検査用光ファイバに前記検査光を入力し、前記検査用光ファイバの他端から出力する前記反射光を検出し、前記反射光の光レベルの変動から前記観測位置の環境変化を検出する光検出器と、を備える。
本光通信線路監視システムは、検査用光ファイバの先端に反射素子を追加しており、検査光は反射素子で反射され、反射光として光検出器へ戻ってくる。観測位置の環境変化が生じたとき、検知モジュールは検査用光ファイバに歪を与えて、検出光及び反射光を減衰する。このため反射光の光レベルは初期値に対して下がることになり、本光通信線路監視システムは、反射光の光レベルを観測することで観測位置の環境変化を検知することができる。
本光通信線路監視システムは、上述のように反射光の光レベルを観測するため、OTDR等の光検出器の性能を向上すること及び、新たにOTM等の装置を追加や改造することなく、既設のOTMを使用でき、安価に試験可能範囲を拡大することができる。
また、本光通信線路監視システムは、前記検査用光ファイバ上に前記検知モジュールを複数配置したことを特徴とする。
複数箇所で環境変化が生じたとき、複数の検知モジュールがそれぞれの位置で検査用光ファイバに歪を与えて反射光の光レベルを下げることになる。本光通信線路監視システムは、反射光の光レベルの初期値に対する減少量で環境変化が生じた観測位置の数を知ることができる。
本光通信線路監視システムは、前記反射素子は、環境的に安定した箇所に配置されていることを特徴とする。
反射素子を環境的に安定した箇所に配置することで、反射素子の耐環境性能が緩和され、光通信線路監視システムを安価に提供することができる。
また、本光通信線路監視システムは、前記光検出器からの前記検査用光ファイバの切替を行うファイバセレクタをさらに備えることを特徴とする。
作業者が遠隔で大規模ビルのOTMと小規模ビルのFSを制御し、小規模ビルに収容された保守用心線を試験することができる。
本発明に係る光通信線路監視システムの前記光検出器は、互いに波長が異なる2つの前記検査光を前記検査用光ファイバに入力し、前記反射光の光レベルの変動が一方のみの場合、前記観測位置で環境変化が生じたと判断し、前記反射光の光レベルの変動が双方の場合、前記検査用光ファイバが断線したと判断することを特徴とする。
検査光の一方は光ファイバの歪で損失が出やすい波長の光を選択し、検査光の他方は光ファイバの歪で損失が出難い波長の光を選択する。本光通信線路監視システムは、観測位置の環境変化の他、検査用光ファイバの断線を検出することができる。
本発明に係る光通信線路監視方法は、反射素子が一端に接続された検査用光ファイバの他端に検査光を入力し、前記検査用光ファイバの所定の観測位置の環境変化に応じて前記検査用光ファイバの該観測位置に歪を与え、前記検査用光ファイバの前記検査光が前記反射素子で反射した反射光を前記検査用光ファイバの他端で検出し、前記反射光の光レベルの変動から前記観測位置の環境変化を検出する。
本光通信線路監視方法は、検査用光ファイバの先端の反射素子で検査光を反射し、この反射光を検出する。観測位置の環境変化が生じたとき、検知モジュールで検査用光ファイバに歪を与えて、検出光及び反射光を減衰する。このため反射光の光レベルは初期値に対して下がることになり、本光通信線路監視方法は、反射光の光レベルを観測することで観測位置の環境変化を検知することができる。
反射光の光レベルを観測するだけなので、本光通信線路監視方法は、OTDR等の光検出器の性能を向上すること及び、新たにOTM等の装置を追加や改造することなく、既設のOTMを使用でき、安価に試験可能範囲を拡大することができる。
本発明に係る光通信線路監視方法は、前記反射光の光レベルの変動量から環境変化を生じた前記観測位置の数を特定することを特徴とする。
複数箇所で環境変化が生じたとき、複数の検知モジュールが検査用光ファイバに歪を与えて反射光の光レベルを下げることになる。本光通信線路監視方法は、反射光の光レベルの初期値に対する減少量で環境変化が生じた観測位置の数を知ることができる。
本発明に係る光通信線路監視方法は、互いに波長が異なる2つの前記検査光を前記検査用光ファイバに入力し、前記反射光の光レベルの変動が一方のみの場合、前記観測位置で環境変化が生じたと判断し、前記反射光の光レベルの変動が双方の場合、前記検査用光ファイバが断線したと判断することを特徴とする。
検査光の一方は光ファイバの歪で損失が出やすい波長の光を選択し、検査光の他方は光ファイバの歪で損失が出難い波長の光を選択する。本光通信線路監視方法は、観測位置の環境変化の他、検査用光ファイバの断線を検出することができる。
本発明は、OTDR等の光検出器の性能を向上すること及び、新たにOTM等の装置を追加や改造することなく、既設のOTMを使用でき、安価に試験可能範囲を拡大することができる光通信線路監視システム及び光通信線路監視方法を提供することができる。
従来の光通信線路監視システムを説明する概念図である。 従来の光通信線路監視システムを説明する概念図である。 従来の光通信線路監視システムを説明する概念図である。 本発明に係る光通信線路監視システムを説明する概念図である。 本発明に係る光通信線路監視システムの原理を説明する図である。 本発明に係る光通信線路監視システムを説明する概念図である。 本発明に係る光通信線路監視システムを説明する概念図である。 本発明に係る光通信線路監視システムを説明する概念図である。 本発明に係る光通信線路監視システムを説明する概念図である。 本発明に係る光通信線路監視システムを説明する概念図である。 本発明に係る光通信線路監視システムの原理を説明する図である。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(第1実施形態)
図4は、本実施形態の光通信線路監視システム301を説明する概念図である。光通信線路監視システム301は、検査光を伝搬する検査用光ファイバ11と、検査用光ファイバ11の一端に接続され、検査光を反射光として反射する反射素子22と、検査用光ファイバ11の所定の観測位置に配置され、該観測位置の環境変化に応じて検査用光ファイバ11に歪を与える検知モジュール15と、検査用光ファイバ11の他端に接続され、検査用光ファイバ11に検査光を入力し、検査用光ファイバ11の他端から出力する反射光を検出し、反射光の光レベルの変動から観測位置の環境変化を検出する光検出器であるOTDR19と、を備える。なお、光検出器は検査光を検査用光ファイバ11に入力し、反射光を検出できればOTDRに限らない。
検査用光ファイバ11は、通信用とは別の1本の光ファイバ心線であり、通信用の光ファイバをまとめた光ケーブル31に並行して配置されている。例えば、光通信線路監視システム301の観測位置は、地下にある光ケーブル31の接続部である。ここの検査用光ファイバ11に検知モジュール15が設置されている。
検知モジュール15は検査用光ファイバ11を挟み込む構造となっている。検知モジュール15は、環境が変化したとき、例えば、光ケーブル31の接続部に水が入ったとき、検知モジュール15内の膨張材が水に反応して膨らみ、検査用光ファイバ11を曲げて歪を与える。
大規模ビル102にはOTDR19を含んだOTM20が設置されている。OTM20は検査用光ファイバ11を収容し、保守拠点ビル101の操作端末26とVPN25で接続されている。このため、作業者は、保守拠点ビル101の操作端末26から遠隔でOTM20を制御して、検査用光ファイバ11を試験することができる。
OTDR19は、波長λ1及び波長λ2の2つの検査光を検査用光ファイバ11に入力する。波長λ1は検知モジュール15が検査用光ファイバ11に歪を与えても損失が発生し難い波長である。一方、波長λ2は検知モジュール15が検査用光ファイバ11に歪を与えると損失が発生する波長である。例えば、波長λ1は1310nmであり、波長λ2は1650nmである。
反射素子22は、検査用光ファイバ11の遠端(OTDR19が接続される端と反対側の端)に接続される。反射素子22は、波長λ1及び波長λ2の検査光を反射光として反射する。反射素子22は、例えば、ファイバブラッググレーティング等、安定した反射が得られるものが望ましい。反射減衰量もコネクタや空気フレネルより大きな反射が発生する0〜5dB程度が望ましい。
光通信線路監視システム301は、次のように検査用光ファイバ11の試験を行う。まず、OTDR19から波長λ1及び波長λ2の検査光を検査用光ファイバ11に入力し、反射光を検出し、反射レベルと反射位置を記憶しておく。OTDR19が受ける光のうち、検査用光ファイバ11の後方散乱光より大きな光レベルの光が反射光である。
ここで、例えば、光ケーブル31の接続部に浸水が発生した場合、検知モジュール15は検査用光ファイバ11に歪を与える。波長λ2の検査光及び反射光は、この歪により減衰して光レベルが小さくなる。図5は、波長λ2の反射光について、浸水がない状態の光レベル(初期値)と浸水が生じたときの光レベルを比較した図である。すなわち、光通信線路監視システム301は、波長λ2の反射光の光レベルを観測することで光ケーブル31の接続部に浸水が発生したことを知ることができる。
また、波長λ1の検査光も使用すれば、検査用光ファイバ11の断線も判断することができる。具体的には、まず、上述のように波長λ2の検査光で試験を行い、反射光のレベルが変化した場合、波長λ1の検査光で試験を行う。このとき、波長λ2の検査光の反射光のみ光レベルが変化した場合は浸水が発生していると判別し、双方の検査光の反射光とも光レベルが変動している場合は検査用光ファイバ11の断線が発生していると判別する。
反射素子22は、環境的に安定した箇所に配置されていることが好ましい。図6は、本実施形態の光通信線路監視システム302を説明する概念図である。光通信線路監視システム302と図4の光通信線路監視システム301との違いは、大規模ビル102と小規模ビル103とを中継ケーブル32で接続していること、及び反射素子22を小規模ビル103内に設置していることである。
中継ケーブル32は、光ケーブル31と同様に、通信用の光ファイバをまとめたものであり、これに並行して検査用光ファイバ11が配置される。また、中継ケーブル32は、光ケーブル31と同様に接続部があり、ここの検査用光ファイバ11に検知モジュール15が設置されている。
図7は、本実施形態の光通信線路監視システム303を説明する概念図である。光通信線路監視システム303は、アクセス系光ケーブル等相手となる通信設備ビルがない場合の形態である。光通信線路監視システム303と図4の光通信線路監視システム301との違いは、検査用光ファイバ11の遠端において他の光ファイバ14とループ状態となるように接続していること、光ファイバ14が検査用光ファイバ11との接続部pから大規模ビル102まで配置されていること、及び反射素子22がOTM20と同じ大規模ビル102内に設置されていることである。接続部pは検査用光ファイバ11と光ファイバ14との融着接続点である。
図6の光通信線路監視システム302及び図7の光通信線路監視システム303は、図4の光通信線路監視システム301と同様に動作し、光ケーブル31又は中継ケーブル32の接続部に浸水が発生したこと、及び検査用光ファイバ11に断線が発生したことを判断することができる。地下クロージャ等劣悪かつ過酷な環境条件下ではなく、反射素子22をビル内に設置することで、反射素子22に対する耐環境性が緩和され、製造が安価となる利点がある。
本実施形態の光通信線路監視システム(301〜303)は、浸水箇所を特定することはできないが、上述のような試験を行うことで観測位置、例えば通信設備ビル近傍の地下クロージャでの浸水の有無を検出できる。このため、実際の運用として、定期点検をOTM20で行い、観測位置での浸水が発生した場合で、正確な浸水位置を特定したい場合に、ダイナミックレンジが高いOTDRを接続して詳細な試験を行うことで、経済的な光通信線路監視システムを構築することができる。
(第2実施形態)
図8は、本実施形態の光通信線路監視システム304を説明する概念図である。光通信線路監視システム304は、図6の光通信線路監視システム302に検査用光ファイバ11の切替を行う少心FS45をさらに備える。
具体的には、小規模ビル103は、少心FS45と配線盤46を備える。配線盤46は、複数の光ケーブル31を収容する。配線盤46は、例えば、IDMや加入者光主配線盤(FTM:Fiber Termination Module)である。少心FS45は、それぞれの光ケーブル31に並行する複数の検査用光ファイバ12を収容する。さらに、少心FS45は、大規模ビル102と小規模ビル103との間を接続する中継ケーブル32に並行する検査用光ファイバ11も収容する。少心FS45は、検査用光ファイバ11と任意の検査用光ファイバ12とを接続する。少心FS45と操作端末26とはVPN25で接続されており、検査用光ファイバ11と検査用光ファイバ12との接続を遠隔で操作できる。
検知モジュール15は、中継ケーブル32に並行する検査用光ファイバ11及び光ケーブル31に並行する検査用光ファイバ12に配置される。反射素子22は、光ケーブル31に並行する検査用光ファイバ12の遠端(OTDR19側と反対側の端)に配置される。
第2実施形態でも、反射素子22は、環境的に安定した箇所に配置されていることが好ましい。図9は、本実施形態の光通信線路監視システム305を説明する概念図である。光通信線路監視システム305と図8の光通信線路監視システム304との違いは、小規模ビル103と管理ビル104とを中継ケーブル32で接続しており、反射素子22を管理ビル104内に設置していることである。
図10は、本実施形態の光通信線路監視システム306を説明する概念図である。光通信線路監視システム306は、アクセス系光ケーブル等相手となる通信設備ビルがない場合の形態である。光通信線路監視システム306と図8の光通信線路監視システム304との違いは、検査用光ファイバ12の遠端において他の光ファイバ14とループ状態となるように接続していること、光ファイバ14が検査用光ファイバ12との接続部pから小規模ビル103まで配置されていること、及び反射素子22が少心FS45と同じ小規模ビル103内に設置されていることである。接続部pは検査用光ファイバ12と光ファイバ14との融着接続点である。
光通信線路監視システム(305、306)は、反射素子22をビル内に設置することで、反射素子22に対する耐環境性が緩和され、製造が安価となる利点がある。
光通信線路監視システム(304〜306)は、保守拠点ビル101から作業者が遠隔で大規模ビル102のOTM20と小規模ビル103の少心FS45を制御し、選択された検査用光ファイバ12に対して、図1の光通信線路監視システム301と同様に試験を行う。光通信線路監視システム(304〜306)は、第1実施形態の光通信線路監視システム(301〜303)同様に、観測位置の浸水の有無を検出できる。また、光通信線路監視システム(304〜306)は、第1実施形態の光通信線路監視システム(301〜303)と同様の運用をすることで、経済的な光通信線路監視システムを構築することができる。
(第3実施形態)
第1実施形態では、観測位置が1箇所の場合を説明したが、検査用光ファイバ(11、12)上に検知モジュール15を複数配置し、観測位置を複数としてもよい。図11は、OTDR19が測定した、2箇所の地下クロージャで浸水した場合の反射光の波形である。このように、浸水が生じた観測箇所の数が多くなるほど反射光の光レベルが初期値から下がることを利用して、反射光の減衰量から浸水箇所の個数を判断する。
なお、浸水箇所の個数判断の精度を高めるためには、反射光の減衰量が正確である必要がある。このため、検知モジュール15が検査用光ファイバ(11、12)に歪を与える曲げ部の精度を高めたり、あらかじめ検査用光ファイバ(11、12)に使用する光パラメータ(モードフィールド径等)を厳しく決めておくと良い。例えば、曲げ部の精度を高めるため、非特許文献3のような側圧を抑制する検知モジュールを使用しても良い。
本実施形態は地下クロージャへの浸水を検知する光通信線路監視システムであるが、この実施形態に限定されず、本発明は光ファイバを利用して監視点における環境変化を検知するシステムに適用することができる。例えば、本発明は、浸水検知モジュールの代替として測定点の変位を計測する検知モジュールとすれば、建物や地殻の変位を計測する変位計にも適用できる。
10:設備ビル
11、12:検査用光ファイバ
13a、13b、13c、13d:地下クロージャ
14:光ファイバ
15:検知モジュール
17:膨張材
18:コントローラ
19:OTDR
20:OTM
22:反射素子
25:VPN
26:操作端末
31:光ケーブル
32:中継ケーブル
45:少心FS
46:配線盤
101:保守拠点ビル
102:大規模ビル
103:小規模ビル
104:管理ビル
201〜203、301〜306:光通信線路監視システム
A:OTDRの試験結果

Claims (8)

  1. 検査光を伝搬する検査用光ファイバと、
    前記検査用光ファイバの一端に接続され、前記検査光を反射光として反射する反射素子と、
    前記検査用光ファイバの所定の観測位置に配置され、該観測位置の環境変化に応じて前記検査用光ファイバに歪を与える検知モジュールと、
    前記検査用光ファイバの他端に接続され、前記検査用光ファイバに前記検査光を入力し、前記検査用光ファイバの他端から出力する前記反射光を検出し、前記反射光の光レベルの変動から前記観測位置の環境変化を検出する光検出器と、
    を備える光通信線路監視システム。
  2. 前記検査用光ファイバ上に前記検知モジュールを複数配置したことを特徴とする請求項1に記載の光通信線路監視システム。
  3. 前記反射素子は、環境的に安定した箇所に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光通信線路監視システム。
  4. 前記光検出器からの前記検査用光ファイバの切替を行うファイバセレクタをさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光通信線路監視システム。
  5. 前記光検出器は、互いに波長が異なる2つの前記検査光を前記検査用光ファイバに入力し、前記反射光の光レベルの変動が一方のみの場合、前記観測位置で環境変化が生じたと判断し、前記反射光の光レベルの変動が双方の場合、前記検査用光ファイバが断線したと判断することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の光通信線路監視システム。
  6. 反射素子が一端に接続された検査用光ファイバの他端に検査光を入力し、
    前記検査用光ファイバの所定の観測位置の環境変化に応じて前記検査用光ファイバの該観測位置に歪を与え、
    前記検査用光ファイバの前記検査光が前記反射素子で反射した反射光を前記検査用光ファイバの他端で検出し、前記反射光の光レベルの変動から前記観測位置の環境変化を検出する光通信線路監視方法。
  7. 前記反射光の光レベルの変動量から環境変化を生じた前記観測位置の数を特定することを特徴とする請求項6に記載の光通信線路監視方法。
  8. 互いに波長が異なる2つの前記検査光を前記検査用光ファイバに入力し、前記反射光の光レベルの変動が一方のみの場合、前記観測位置で環境変化が生じたと判断し、前記反射光の光レベルの変動が双方の場合、前記検査用光ファイバが断線したと判断することを特徴とする請求項6又は7に記載の光通信線路監視方法。
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