JP2004163155A - 波長計測装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】AWG(アレイ導波路格子)15に入射される光の偏波依存性を除くことによりAWG15に入射する光のTE波とTM波とのエネルギー比率を一定にし、波長測定誤差を低減させるようにした波長計測装置を提供する。
【解決手段】AWG15の前段にデポラライザ20を接続し、TE波とTM波とのエネルギー比率を一定にした非偏光の入射光が常にAWG15に入射されるようにした波長計測装置とした。これによりAWG15へは常に非偏光の入射光が入射されるため、波長測定誤差を低減させることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】AWG15の前段にデポラライザ20を接続し、TE波とTM波とのエネルギー比率を一定にした非偏光の入射光が常にAWG15に入射されるようにした波長計測装置とした。これによりAWG15へは常に非偏光の入射光が入射されるため、波長測定誤差を低減させることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、温度や歪み(圧力)等の物理量を、光ファイバブラッグ回折格子(Fiber Bragg Grating, 以下、FBGと略称する)からの反射波長によって測定するようにした波長測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の発明として、本出願人による特開2000−180270号公報に記載された物理量測定システム・特開2001−201407号公報に記載された波長測定装置(以下、従来技術という)が知られている。
上記二件の従来技術は、ともに、測定光が入射される光ファイバに一以上のFBGが形成され、各FBGからの反射光の波長を検出して各FBGの位置における温度等の物理量を測定するシステムであって、各FBGからの反射光を、それぞれ中心波長が微小な間隔の複数波長に分離可能とするアレイ導波路回折格子(以下、Arreyed Wave Guideの頭文字をとりAWGと略す)に入射させ、このAWGの複数の出力チャンネルにそれぞれ設けられた一対の受光素子による光電流の比の対数に基づいて前記反射光の波長を測定するというものである。
【0003】
この従来技術では、論文「Wavelength determination of semiconductor lasers: precise but inexpensive」(Jan Christian Braasch et.al, Optical Engineering 1995)に記載された波長の決定原理を利用している。まず、この測定原理について説明する。
上述した文献によれば、図3のグラフに示したような波長感度の異なる一対のフォトダイオード(電極A1−C間に形成されるダイオードをダイオードA1C、電極A2−C間に形成されるダイオードをダイオードA2Cとする)と高精度ロングアンプからなるセンサに単色光を照射した場合、センサの出力Wは数式1によって表される。
【0004】
【数1】
【0005】
ここで、I1,I2は各ダイオードA1C,A2Cによる光電流、S1(λ),S2(λ)は各ダイオードA1C,A2Cの波長依存感度、φ(λ)は照射光の波長依存強度分布、Δλは照射光波長の半値全幅である。
すなわち、φ(λ)の波長依存強度分布を持つ照射光がS1(λ),S2(λ)の波長依存感度を持つフォトダイオードA1C,A2Cに入射した場合、光センサの出力Wは、各ダイオードA1C,A2Cについての積φ(λ)S1(λ),φ(λ)S2(λ)を半値全幅Δλにわたって積分した値(つまり光電流I1,I2)の比のlogを取ることで求められる。
そして、照射光の出力が所定の範囲内では、照射光の波長ごとに、log(I1/I2)がほぼ一定になり、そのときの照射光波長は数式2で表されることが記載されている。
【0006】
【数2】
【0007】
なお、図4は上記原理に基づく波長測定システムの構成図であり、31はレーザ光源、32は回転式偏光プリズム、33はビームスプリッタ、34は前述の一対のフォトダイオードA1C,A2Cからなるダイオード装置、35は光出力測定器、36は上記数式1、数式2を演算する演算器である。
【0008】
このような波長測定システムは、上記文献によれば、各ダイオードの波長感度がほぼ直線的であるような波長範囲(例えば、図3における約600〜約900nm間の300nmの範囲)では、0.1nm以下の間隔で波長測定が可能であり、分解能としては1/3000となることが記載されている。
【0009】
従来技術では、前述した数式1、数式2による波長測定原理を基本としたうえ、この測定原理を微小な波長範囲(例えば3nm以下の範囲)について適用するために、AWG(アレイ導波路格子)を使用している。
このAWGは、論文「Wavelength Multiplexer Based on SiO2−Ta205 Arrayed−Waveguide Grating (Takahasi, et.al, Journal of Lightwave Technology Vol.12, No.6, 1994)」等に記載されているように、所定の曲率半径のアレイ導波路と、その入力側、出力側にそれぞれ形成されたスラブ導波路と、これらのスラブ導波路にそれぞれ連続する複数チャンネルの入力導波路及び出力導波路とを有する構造であり、入力光を1nm以下の分解能で弁別可能な素子である。
【0010】
続いて、これら原理に基づく従来技術について説明する。
図5は波長測定装置の全体構成を示すものであり、11は光源、12は分岐機能を有する光カプラ、13は長さ方向にn個のFBGi(FBG1,FBG2,……,FBGi,……FBGn)が形成された光ファイバ、14は各FBGからの反射光をAWG15に導くためのシングルモード光ファイバである。
【0011】
AWG15のチャンネルCh1−1,Ch1−2,……,Chi−1,Chi−2,……Chn−1,Chn−2にはそれぞれフォトダイオード16及びアンプ17が設けられており、アンプ17の出力側には波長測定演算を行うマイクロコンピュータ18が接続されている。
これらAWG15、フォトダイオード16、アンプ17、マイクロコンピュータ18により波長検出器19を構成する。
【0012】
続いて、このように構成される波長計測装置による波長計測処理について説明する。
複数のFBGiは反射波長が重複することなくそれぞれ異なるように構成されている。
例えば、一例として、FBG1には1500〜1503nm、FBG2には1503nm〜1506nm、FBG3には1506〜1509nm、・・・等が割り当てられる。このような、光源11から光カプラ12を経たFBGiからの反射光はAWG15に入力される。AWG15では、中心波長が例えば1nm以下の間隔の複数の波長に分離する。
【0013】
このAWG15には隣接する二つの出力導波路(出力チャンネル)Ch1−1,Ch1−2,……,Chi−1,Chi−2,……,Chn−1,Chn−2が設けられており、図6(b)に示すように、FBGiの反射波長(λb)その測定範囲において互いに隣接するチャンネルChi−1,Chi−2の中間の帯域になるように設計されている。なお、図6(b)の実線部において、λ1はチャンネルChi−1の透過光(出力光)の中心波長、λbはFBGiの反射光の中心波長、λ2はチャンネルChi−2の透過光の中心波長を表してる。なお、点線部はチャンネルiに隣接するチャンネルi+1に関するものである
【0014】
上記構成において、図6(a)でも示すように、FBGiの反射波長が長波長側になればAWG15のチャンネルChi−2の透過光量が増し、チャンネルChi−1の透過光量が減る。逆に、FBGiの反射波長が短波長側になればAWG15のチャンネルChi−1の透過光量が増し、チャンネルChi−2の透過光量が減る。このため、両チャンネルChi−1,Chi−2の出力の比をとれば、FBGiの反射波長を測定することができる。
【0015】
AWG15は多チャンネルであるから、同様な方法によって各隣接チャンネルの光出力の比から複数のFBGの反射波長を測定することができる。このようにして複数のフォトダイオード16がAWG15の各チャンネルの出力を同時に計測し、プリアンプ17を介してマイクロコンピュータ18に入力することにより、微小な波長範囲について前述した数式1、数式2を適用し、各FBGの反射波長を高分解能で検出することが可能である。
【0016】
すなわち、従来技術によれば、光ファイバ12のFBGiの位置における温度や歪み等の物理量に対応する波長を検出することができ、これによって温度分布や圧力分布を計測することが可能になっている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術ではAWG15の偏波依存性がないことを前提としていた。逆にいえば、実際は、偏波依存性がAWG15に存在するため測定誤差の要因になっていた。
以下、偏波依存性が測定誤差の要因となる点について説明する。
▲1▼光波はTE波とTM波の組み合わせで表現できる。
▲2▼AWGは一般に分波を行えるような複数のバンドパスフィルタから成り立っている。
▲3▼AWGのバンドパスフィルタの中心波長はTE波とTM波とで異なっている。この点にについては、論文「Fundamentals, Technology and Applications of AWG’s Okamoto, European Conference on Optical Communication ’98, Tutorialand Symposium papers,Volume 2 p19」にて詳細に述べられている。
▲4▼FBGで反射され光ファイバを伝送してAWGに入射する光波は光ファイバの温度、機械的なストレスなどでTE波とTM波との比率が変化する。この点については、古河電工時報平成11年7月、PP107〜108,「偏波検出型送電線雷撃点位標定装置」に詳細に述べられている。
【0018】
以上の▲1▼〜▲4▼を考慮すればAWGの各チャンネル(=各バンドパスフィルタ)の出力パワーはFBGの反射波長が一定でも変化する場合があり得る。この様子を図6(a),(b)に示す。図6(a)はTE波に対するAWGのバンドパス特性とFBGの反射スペクトルとの関係を、また、図6(b)はTM波に対するAWGのバンドパス特性とFBGの反射スペクトルとの関係を示している。
【0019】
この図からわかるようにTM波とTE波でAWGの中心波長が異なるため(チャンネルchi−1でΔλ1、チャンネルchi−2でΔλ2異なるため)FBGiの反射中心波長が変わっていないにもかかわらず、チャンネルchi−1とチャンネルchi−2からの光パワーの比で波長を計測する従来技術において、図6(b)ではFBGの反射中心波長が両チャンネルの中心にあるのでその比は1であるが、図6(a)ではチャンネルchi−2からのパワーの方がチャンネルchi−1からのパワーよりも大きく比が1より大きいことがわかる。
即ちFBGの反射中心波長は同一波長であってもAWGに入射してくるTE波とTM波との割合が異なると従来技術では測定波長が異なって測定されるという問題点があった。
【0020】
上記課題を解決するため、本発明の目的は、AWG(アレイ導波路格子)に入射される光の偏波依存性を除くことによりAWGに入射する光のTE波とTM波とのエネルギー比率を一定にし、波長測定誤差を低減させるようにした波長計測装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の波長計測装置によれば、
光源からの光が入力される光ファイバに一以上のFBGが形成され、各FBGの位置における物理量を測定するために波長検出器で各FBGからの反射光の波長を検出する装置であって、
波長検出器の前段にデポラライザを直列に接続し、波長検出器にほぼ非偏光の反射光を入射させることを特徴とする。
【0022】
また、請求項2記載の波長計測装置によれば、
光源からの光が入力される光ファイバに一以上のFBGが形成され、各FBGの位置における物理量を測定するために各FBGからの反射光の波長を検出する装置であって、FBGからの反射光を、中心波長が微小な間隔の複数波長に分離可能なアレイ導波路格子(以下、AWGという)に入射させるとともに、このAWGの複数の計測用出力チャンネルにそれぞれ接続された計測用受光素子を一対ごとにFBGに対応させ、一対の計測用受光素子の計測値を用いて反射光の波長を計測するようにした波長計測装置において、
AWGの前段にデポラライザを直列に接続し、AWGにほぼ非偏光の反射光を入射させることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の波長測定装置について図を参照しつつ説明する。図1は本実施形態の波長計測装置のシステム構成図である。なお、従来技術と同じ構成は同じ符号を付している。
本実施形態では、従来技術と同様の光源11、光カプラ12、FBG1〜FBGnが設けられた光ファイバ13、シングルモード光ファイバ14、AWG15、フォトダイオード16、アンプ17、マイクロコンピュータ18を備えているが、従来技術との相違点は、シングルモード光ファイバ14と光検出器19との間にデポラライザ20を配置する点が相異している。
【0024】
デポラライザ20には、例えば、ファイバー形デポラライザを用いる。このファイバー形デポラライザについて説明する。図2は、ファイバー形デポラライザの説明図である。
ファイバー形デポラライザは、偏光から非偏光をつくり出す素子であり、図2で示すように、長さが1:2の2本の複屈折ファイバーの主軸を互いに45゜傾けて接続したものである。
【0025】
一番目の複屈折ファイバーの主軸に直線偏光が入射した場合には、光は偏光解消されない。そこで、あらゆる入射偏光角の光を偏光解消するために、図に示すように長さが1:2の複屈折ファイバーを45゜傾けて接続している。
そして、このようなファイバー形デポラライザに入射してくる偏光の状態に拘わらず、出射光は非偏光な状態にして出力する。即ち、入射光のTE波,TM波のエネルギーの比に無関係に、ファイバー形デポラライザからの出射光はTE波,TM波のエネルギーの比が一定な光となって出射される。
【0026】
従って、図1で示すように、AWG15のバンドパスフィルタとしての各チャンネルの中心波長がたとえTE波、TM波で異なっていても、前段に設けられたデポラライザ20により、TE波、TM波が常に一定のエネルギー比となるような非偏光の出射光がAWG15に入射する。つまり、デポラライザ20に入射してくる光のTE波、TM波の割合がどのような値であっても波長の計測誤差に影響を与えないことになる。
【0027】
本発明は、上記のように光ファイバ13を経由してAWG15に入射してくる光の偏光状態を均一化できるデポラライザ20をAWG15の入射端に配置したため、光ファイバ13が置かれている環境状態、即ち、温度、機械的なストレスなどによる光のTM波、TE波の変化に影響されることなく、FBGの反射中心波長を計測できるという特徴がある。
【0028】
以上本発明の実施形態について説明した。
なお、本実施形態では波長検出のためのキーハードとしてAWG15を波長検出器19に用いる場合について説明した。しかしながら、波長検出器19の波長検出用ハードとして一般的なファブリペロ干渉器を用いた場合も同様な効果がある。
【0029】
ファイバファブリペロによる波長検出器およびFBGを用いた従来の物理量検出システムとしては種々報告がある(例えば、A.D.Kersey, T.A.Berkoff, and W.W.Morey ”Multiplexed fiber Bragg grating strain−sensor system with a fiber Fabry−Perot wavelength filter”, Optics Letter, Vol.18, No.16, 1993)。
【0030】
しかしいずれもこれら報告においてファブリペロ干渉器の入射端にはデポラライザを用いたものは開示されていない。ファブリペロ干渉器は、例えば、偏波依存損失0.2dBというように偏光依存性があるため、デポラライザを用いなければAWGの場合と同様に干渉依存性のために波長計測誤差が生じることは明らかである。
このようにファブリペロ干渉器の前段にデポラライザを接続することで、ファブリペロ干渉器には非偏光、つまり、常にTE波、TM波が一定のエネルギー比である非偏光が入射されるため、高い検出精度を保つことができる。
【0031】
以上のように本発明はAWGを用いた波長検出器だけでなく、代表的なファブリペロ干渉器を用いる波長検出器のにも効果があるが、他の偏光依存性を持った波長検出器にデポラライザを適用しても有効であることは言うまでもない。
なお、図1の光カプラ2に代えて、光サーキュレータを配置しても、本発明の実施は可能である。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、AWG(アレイ導波路格子)に入射される光の偏波依存性を除くことによりAWGに入射する光のTE波とTM波とのエネルギー比率を一定にし、波長測定誤差を低減させるようにした波長計測装置を提供することにあるとができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の波長計測装置のシステム構成図である。
【図2】ファイバー形デポラライザの説明図である。
【図3】従来技術における波長測定原理の説明図である。
【図4】公知の波長測定システムの構成図である。
【図5】従来技術の波長計測装置のシステム構成図である。
【図6】従来技術におけるFBGの反射中心波長に対する波長計測出力特性図である。
【符号の説明】
11 光源
12 光カプラ
13 光ファイバ
FBG1〜FBGn 光ファイバブラッググレーティング
14 シングルモード光ファイバ
15 AWG(アレイ導波路格子)
16 フォトダイオード
17 アンプ
18 マイクロコンピュータ
19 光検出器
20 デポラライザ
【発明の属する技術分野】
本発明は、温度や歪み(圧力)等の物理量を、光ファイバブラッグ回折格子(Fiber Bragg Grating, 以下、FBGと略称する)からの反射波長によって測定するようにした波長測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の発明として、本出願人による特開2000−180270号公報に記載された物理量測定システム・特開2001−201407号公報に記載された波長測定装置(以下、従来技術という)が知られている。
上記二件の従来技術は、ともに、測定光が入射される光ファイバに一以上のFBGが形成され、各FBGからの反射光の波長を検出して各FBGの位置における温度等の物理量を測定するシステムであって、各FBGからの反射光を、それぞれ中心波長が微小な間隔の複数波長に分離可能とするアレイ導波路回折格子(以下、Arreyed Wave Guideの頭文字をとりAWGと略す)に入射させ、このAWGの複数の出力チャンネルにそれぞれ設けられた一対の受光素子による光電流の比の対数に基づいて前記反射光の波長を測定するというものである。
【0003】
この従来技術では、論文「Wavelength determination of semiconductor lasers: precise but inexpensive」(Jan Christian Braasch et.al, Optical Engineering 1995)に記載された波長の決定原理を利用している。まず、この測定原理について説明する。
上述した文献によれば、図3のグラフに示したような波長感度の異なる一対のフォトダイオード(電極A1−C間に形成されるダイオードをダイオードA1C、電極A2−C間に形成されるダイオードをダイオードA2Cとする)と高精度ロングアンプからなるセンサに単色光を照射した場合、センサの出力Wは数式1によって表される。
【0004】
【数1】
【0005】
ここで、I1,I2は各ダイオードA1C,A2Cによる光電流、S1(λ),S2(λ)は各ダイオードA1C,A2Cの波長依存感度、φ(λ)は照射光の波長依存強度分布、Δλは照射光波長の半値全幅である。
すなわち、φ(λ)の波長依存強度分布を持つ照射光がS1(λ),S2(λ)の波長依存感度を持つフォトダイオードA1C,A2Cに入射した場合、光センサの出力Wは、各ダイオードA1C,A2Cについての積φ(λ)S1(λ),φ(λ)S2(λ)を半値全幅Δλにわたって積分した値(つまり光電流I1,I2)の比のlogを取ることで求められる。
そして、照射光の出力が所定の範囲内では、照射光の波長ごとに、log(I1/I2)がほぼ一定になり、そのときの照射光波長は数式2で表されることが記載されている。
【0006】
【数2】
【0007】
なお、図4は上記原理に基づく波長測定システムの構成図であり、31はレーザ光源、32は回転式偏光プリズム、33はビームスプリッタ、34は前述の一対のフォトダイオードA1C,A2Cからなるダイオード装置、35は光出力測定器、36は上記数式1、数式2を演算する演算器である。
【0008】
このような波長測定システムは、上記文献によれば、各ダイオードの波長感度がほぼ直線的であるような波長範囲(例えば、図3における約600〜約900nm間の300nmの範囲)では、0.1nm以下の間隔で波長測定が可能であり、分解能としては1/3000となることが記載されている。
【0009】
従来技術では、前述した数式1、数式2による波長測定原理を基本としたうえ、この測定原理を微小な波長範囲(例えば3nm以下の範囲)について適用するために、AWG(アレイ導波路格子)を使用している。
このAWGは、論文「Wavelength Multiplexer Based on SiO2−Ta205 Arrayed−Waveguide Grating (Takahasi, et.al, Journal of Lightwave Technology Vol.12, No.6, 1994)」等に記載されているように、所定の曲率半径のアレイ導波路と、その入力側、出力側にそれぞれ形成されたスラブ導波路と、これらのスラブ導波路にそれぞれ連続する複数チャンネルの入力導波路及び出力導波路とを有する構造であり、入力光を1nm以下の分解能で弁別可能な素子である。
【0010】
続いて、これら原理に基づく従来技術について説明する。
図5は波長測定装置の全体構成を示すものであり、11は光源、12は分岐機能を有する光カプラ、13は長さ方向にn個のFBGi(FBG1,FBG2,……,FBGi,……FBGn)が形成された光ファイバ、14は各FBGからの反射光をAWG15に導くためのシングルモード光ファイバである。
【0011】
AWG15のチャンネルCh1−1,Ch1−2,……,Chi−1,Chi−2,……Chn−1,Chn−2にはそれぞれフォトダイオード16及びアンプ17が設けられており、アンプ17の出力側には波長測定演算を行うマイクロコンピュータ18が接続されている。
これらAWG15、フォトダイオード16、アンプ17、マイクロコンピュータ18により波長検出器19を構成する。
【0012】
続いて、このように構成される波長計測装置による波長計測処理について説明する。
複数のFBGiは反射波長が重複することなくそれぞれ異なるように構成されている。
例えば、一例として、FBG1には1500〜1503nm、FBG2には1503nm〜1506nm、FBG3には1506〜1509nm、・・・等が割り当てられる。このような、光源11から光カプラ12を経たFBGiからの反射光はAWG15に入力される。AWG15では、中心波長が例えば1nm以下の間隔の複数の波長に分離する。
【0013】
このAWG15には隣接する二つの出力導波路(出力チャンネル)Ch1−1,Ch1−2,……,Chi−1,Chi−2,……,Chn−1,Chn−2が設けられており、図6(b)に示すように、FBGiの反射波長(λb)その測定範囲において互いに隣接するチャンネルChi−1,Chi−2の中間の帯域になるように設計されている。なお、図6(b)の実線部において、λ1はチャンネルChi−1の透過光(出力光)の中心波長、λbはFBGiの反射光の中心波長、λ2はチャンネルChi−2の透過光の中心波長を表してる。なお、点線部はチャンネルiに隣接するチャンネルi+1に関するものである
【0014】
上記構成において、図6(a)でも示すように、FBGiの反射波長が長波長側になればAWG15のチャンネルChi−2の透過光量が増し、チャンネルChi−1の透過光量が減る。逆に、FBGiの反射波長が短波長側になればAWG15のチャンネルChi−1の透過光量が増し、チャンネルChi−2の透過光量が減る。このため、両チャンネルChi−1,Chi−2の出力の比をとれば、FBGiの反射波長を測定することができる。
【0015】
AWG15は多チャンネルであるから、同様な方法によって各隣接チャンネルの光出力の比から複数のFBGの反射波長を測定することができる。このようにして複数のフォトダイオード16がAWG15の各チャンネルの出力を同時に計測し、プリアンプ17を介してマイクロコンピュータ18に入力することにより、微小な波長範囲について前述した数式1、数式2を適用し、各FBGの反射波長を高分解能で検出することが可能である。
【0016】
すなわち、従来技術によれば、光ファイバ12のFBGiの位置における温度や歪み等の物理量に対応する波長を検出することができ、これによって温度分布や圧力分布を計測することが可能になっている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術ではAWG15の偏波依存性がないことを前提としていた。逆にいえば、実際は、偏波依存性がAWG15に存在するため測定誤差の要因になっていた。
以下、偏波依存性が測定誤差の要因となる点について説明する。
▲1▼光波はTE波とTM波の組み合わせで表現できる。
▲2▼AWGは一般に分波を行えるような複数のバンドパスフィルタから成り立っている。
▲3▼AWGのバンドパスフィルタの中心波長はTE波とTM波とで異なっている。この点にについては、論文「Fundamentals, Technology and Applications of AWG’s Okamoto, European Conference on Optical Communication ’98, Tutorialand Symposium papers,Volume 2 p19」にて詳細に述べられている。
▲4▼FBGで反射され光ファイバを伝送してAWGに入射する光波は光ファイバの温度、機械的なストレスなどでTE波とTM波との比率が変化する。この点については、古河電工時報平成11年7月、PP107〜108,「偏波検出型送電線雷撃点位標定装置」に詳細に述べられている。
【0018】
以上の▲1▼〜▲4▼を考慮すればAWGの各チャンネル(=各バンドパスフィルタ)の出力パワーはFBGの反射波長が一定でも変化する場合があり得る。この様子を図6(a),(b)に示す。図6(a)はTE波に対するAWGのバンドパス特性とFBGの反射スペクトルとの関係を、また、図6(b)はTM波に対するAWGのバンドパス特性とFBGの反射スペクトルとの関係を示している。
【0019】
この図からわかるようにTM波とTE波でAWGの中心波長が異なるため(チャンネルchi−1でΔλ1、チャンネルchi−2でΔλ2異なるため)FBGiの反射中心波長が変わっていないにもかかわらず、チャンネルchi−1とチャンネルchi−2からの光パワーの比で波長を計測する従来技術において、図6(b)ではFBGの反射中心波長が両チャンネルの中心にあるのでその比は1であるが、図6(a)ではチャンネルchi−2からのパワーの方がチャンネルchi−1からのパワーよりも大きく比が1より大きいことがわかる。
即ちFBGの反射中心波長は同一波長であってもAWGに入射してくるTE波とTM波との割合が異なると従来技術では測定波長が異なって測定されるという問題点があった。
【0020】
上記課題を解決するため、本発明の目的は、AWG(アレイ導波路格子)に入射される光の偏波依存性を除くことによりAWGに入射する光のTE波とTM波とのエネルギー比率を一定にし、波長測定誤差を低減させるようにした波長計測装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の波長計測装置によれば、
光源からの光が入力される光ファイバに一以上のFBGが形成され、各FBGの位置における物理量を測定するために波長検出器で各FBGからの反射光の波長を検出する装置であって、
波長検出器の前段にデポラライザを直列に接続し、波長検出器にほぼ非偏光の反射光を入射させることを特徴とする。
【0022】
また、請求項2記載の波長計測装置によれば、
光源からの光が入力される光ファイバに一以上のFBGが形成され、各FBGの位置における物理量を測定するために各FBGからの反射光の波長を検出する装置であって、FBGからの反射光を、中心波長が微小な間隔の複数波長に分離可能なアレイ導波路格子(以下、AWGという)に入射させるとともに、このAWGの複数の計測用出力チャンネルにそれぞれ接続された計測用受光素子を一対ごとにFBGに対応させ、一対の計測用受光素子の計測値を用いて反射光の波長を計測するようにした波長計測装置において、
AWGの前段にデポラライザを直列に接続し、AWGにほぼ非偏光の反射光を入射させることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の波長測定装置について図を参照しつつ説明する。図1は本実施形態の波長計測装置のシステム構成図である。なお、従来技術と同じ構成は同じ符号を付している。
本実施形態では、従来技術と同様の光源11、光カプラ12、FBG1〜FBGnが設けられた光ファイバ13、シングルモード光ファイバ14、AWG15、フォトダイオード16、アンプ17、マイクロコンピュータ18を備えているが、従来技術との相違点は、シングルモード光ファイバ14と光検出器19との間にデポラライザ20を配置する点が相異している。
【0024】
デポラライザ20には、例えば、ファイバー形デポラライザを用いる。このファイバー形デポラライザについて説明する。図2は、ファイバー形デポラライザの説明図である。
ファイバー形デポラライザは、偏光から非偏光をつくり出す素子であり、図2で示すように、長さが1:2の2本の複屈折ファイバーの主軸を互いに45゜傾けて接続したものである。
【0025】
一番目の複屈折ファイバーの主軸に直線偏光が入射した場合には、光は偏光解消されない。そこで、あらゆる入射偏光角の光を偏光解消するために、図に示すように長さが1:2の複屈折ファイバーを45゜傾けて接続している。
そして、このようなファイバー形デポラライザに入射してくる偏光の状態に拘わらず、出射光は非偏光な状態にして出力する。即ち、入射光のTE波,TM波のエネルギーの比に無関係に、ファイバー形デポラライザからの出射光はTE波,TM波のエネルギーの比が一定な光となって出射される。
【0026】
従って、図1で示すように、AWG15のバンドパスフィルタとしての各チャンネルの中心波長がたとえTE波、TM波で異なっていても、前段に設けられたデポラライザ20により、TE波、TM波が常に一定のエネルギー比となるような非偏光の出射光がAWG15に入射する。つまり、デポラライザ20に入射してくる光のTE波、TM波の割合がどのような値であっても波長の計測誤差に影響を与えないことになる。
【0027】
本発明は、上記のように光ファイバ13を経由してAWG15に入射してくる光の偏光状態を均一化できるデポラライザ20をAWG15の入射端に配置したため、光ファイバ13が置かれている環境状態、即ち、温度、機械的なストレスなどによる光のTM波、TE波の変化に影響されることなく、FBGの反射中心波長を計測できるという特徴がある。
【0028】
以上本発明の実施形態について説明した。
なお、本実施形態では波長検出のためのキーハードとしてAWG15を波長検出器19に用いる場合について説明した。しかしながら、波長検出器19の波長検出用ハードとして一般的なファブリペロ干渉器を用いた場合も同様な効果がある。
【0029】
ファイバファブリペロによる波長検出器およびFBGを用いた従来の物理量検出システムとしては種々報告がある(例えば、A.D.Kersey, T.A.Berkoff, and W.W.Morey ”Multiplexed fiber Bragg grating strain−sensor system with a fiber Fabry−Perot wavelength filter”, Optics Letter, Vol.18, No.16, 1993)。
【0030】
しかしいずれもこれら報告においてファブリペロ干渉器の入射端にはデポラライザを用いたものは開示されていない。ファブリペロ干渉器は、例えば、偏波依存損失0.2dBというように偏光依存性があるため、デポラライザを用いなければAWGの場合と同様に干渉依存性のために波長計測誤差が生じることは明らかである。
このようにファブリペロ干渉器の前段にデポラライザを接続することで、ファブリペロ干渉器には非偏光、つまり、常にTE波、TM波が一定のエネルギー比である非偏光が入射されるため、高い検出精度を保つことができる。
【0031】
以上のように本発明はAWGを用いた波長検出器だけでなく、代表的なファブリペロ干渉器を用いる波長検出器のにも効果があるが、他の偏光依存性を持った波長検出器にデポラライザを適用しても有効であることは言うまでもない。
なお、図1の光カプラ2に代えて、光サーキュレータを配置しても、本発明の実施は可能である。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、AWG(アレイ導波路格子)に入射される光の偏波依存性を除くことによりAWGに入射する光のTE波とTM波とのエネルギー比率を一定にし、波長測定誤差を低減させるようにした波長計測装置を提供することにあるとができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の波長計測装置のシステム構成図である。
【図2】ファイバー形デポラライザの説明図である。
【図3】従来技術における波長測定原理の説明図である。
【図4】公知の波長測定システムの構成図である。
【図5】従来技術の波長計測装置のシステム構成図である。
【図6】従来技術におけるFBGの反射中心波長に対する波長計測出力特性図である。
【符号の説明】
11 光源
12 光カプラ
13 光ファイバ
FBG1〜FBGn 光ファイバブラッググレーティング
14 シングルモード光ファイバ
15 AWG(アレイ導波路格子)
16 フォトダイオード
17 アンプ
18 マイクロコンピュータ
19 光検出器
20 デポラライザ
Claims (2)
- 光源からの光が入力される光ファイバに一以上のブラッグ回折格子(以下、FBGという)が形成され、各FBGの位置における物理量を測定するために波長検出器で各FBGからの反射光の波長を検出する装置であって、
波長検出器の前段にデポラライザを直列に接続し、波長検出器にほぼ非偏光の反射光を入射させることを特徴とする波長計測装置。 - 光源からの光が入力される光ファイバに一以上のFBGが形成され、各FBGの位置における物理量を測定するために各FBGからの反射光の波長を検出する装置であって、FBGからの反射光を、中心波長が微小な間隔の複数波長に分離可能なアレイ導波路格子(以下、AWGという)に入射させるとともに、このAWGの複数の計測用出力チャンネルにそれぞれ接続された計測用受光素子を一対ごとにFBGに対応させ、一対の計測用受光素子の計測値を用いて反射光の波長を計測するようにした波長計測装置において、
AWGの前段にデポラライザを直列に接続し、AWGにほぼ非偏光の反射光を入射させることを特徴とする波長計測装置。
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JP2002326860A JP2004163155A (ja) | 2002-11-11 | 2002-11-11 | 波長計測装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008046036A (ja) * | 2006-08-18 | 2008-02-28 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | Ae・超音波検出システム、及びそれを備えた材料監視装置並びに非破壊検査装置 |
WO2021192717A1 (ja) * | 2020-03-27 | 2021-09-30 | 長野計器株式会社 | 物理量測定装置 |
-
2002
- 2002-11-11 JP JP2002326860A patent/JP2004163155A/ja active Pending
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