JP2004163110A - 光学異性体用分離剤及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明により、重合性官能基を有する多糖誘導体をシリカゲル等の担体上へ固定する際に、重合性官能基が担体表面にも導入されていることを特徴とする光学異性体用分離剤が提供された。本発明の光学異性体用分離剤を用いることにより、少量のビニルモノマーを用いて効率が良い固定化を行う事が可能である。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定化効率の良い光学異性体用分離剤及びその製造方法に関する。本発明の光学異性体用分離剤は、重合性官能基を有する多糖誘導体をシリカゲル等の担体上へ固定する際に、重合性官能基が担体表面にも導入されていることを特徴としている。そのために、少量のビニルモノマーを用いて効率が良い固定化を行う事が可能である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
医薬、農芸化学、強誘電性液晶などの多くの分野において、光学活性化合物は近年注目されてきている。そのために光学活性化合物の調製と解析の重要性は増してきている。そのような光学分割のために、セルロースやアミロースのエステルまたはカルバメート誘導体などの多糖類やその誘導体の高い光学分割能力を利用して、それをシリカゲル等の多孔性担体上に吸着、担持させた分離剤が用いられている。
【0003】
ラセミ体を分割することは、光学活性化合物を得るための最も重要な方法の一つである。しかし、光学異性体の物理的・化学的性質の多くは同一であるために、ラセミ体を光学異性体に分離することは容易ではない。キラル固定相(chiral stationary phase : CSP)を用いた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による、クロマトグラフィーを用いた光学異性体分離は、この20年間において顕著に進歩した。そのために、高速液体クロマトグラフィーを用いた手段は、光学異性体を得てその光学純度を決定するための強力な方法となった。HPLC法において有用なキラル固定相の開発は鍵となるために、多くのキラル固定相が報告されている。それらの中で、セルロースやアミロース等のポリサッカライドのフェニルカルバメート誘導体から成るキラル固定相は、最も有用であると思われる。
【0004】
通常、これらのキラル固定相はマクロ細孔性シリカゲル上にポリサッカライド誘導体を担持することにより調製される。そして、その多くはヘキサン−2−プロパノール混合液をHPLCの溶媒として用いた場合に長い間安定に使用することができる。一方、テトラヒドロフラン(THF)やクロロフォルムのような溶媒はポリサッカライドが溶解又は膨潤するので溶媒として使用することができないために、耐溶媒性という意味で改良が求められていた。上記の溶媒を溶離液に添加することにより分離が改善され、また調製した分離物中においてサンプル溶解度が低いという問題も解決するからである。よって、キラル固定相の溶媒耐性を改善し、テトラヒドロフランやクロロフォルム等の溶媒を溶離液として使用できるようにすることは非常に望ましく、耐溶媒性に優れたキラル固定相を得ることは重要である。
【0005】
本発明者らは、より優れた光学異性体分離のためのキラル固定相の開発を目指して、これまでに種々の検討を行ってきた。例えば、ジイソシアネートを用いて、グルコースユニットの2−,3−,6−位において、セルロースとアミロースを3−アミノプロピルシリカゲル上に、無作為に(非特許文献1)、そして位置選択的に(非特許文献2)固定化することを試みた。このポリサッカライドの3,5−ジメチルフェニルカルバメートが光学異性体を認識する能力は、担持した型のキラル固定相と比較してやや低かった。ポリサッカライドは、いくつかの水酸基を介してシリカゲルと化学的に結合するが、ポリサッカライド誘導体の高次構造の改変とキラル認識能の低下を引き起す。
【0006】
また本発明者らは、酵素的なポリマー化により、還元末端残基においてのみシリカゲルと化学結合したアミロースを調製した(非特許文献3)。このアミロースから得られたキラル固定相は、担持型のキラル固定相と類似のキラル認識能を示し、THFやクロロフォルムのような溶媒と共に長期間安定に使用することができた。しかし、この固定化には複雑な過程が必要であり、セルロース誘導体には適用できなかった。
【0007】
また本発明者は特開2001−163806号公報において、セルロースやアミロースの脂肪族環状カルバメート誘導体からなる光学異性体用分離剤を調製し、かかる光学異性体用分離剤はUV吸収が小さく、かつ高い不斉識別能力を有することを見出した(特許文献1)。
【0008】
続いて本発明者らは特開2002−148247号公報において、セルロース等の多糖誘導体にビニル基等の重合性不飽和基を導入して重合性多糖誘導体を作製し、更にラジカル共重合を行うことによって、上記の重合性多糖誘導体を多孔性担体に固定させた光学異性体用分離剤を開発した(特許文献2)。この光学異性体用分離剤は光学分割能という点においても溶媒耐性という点においても優れている。ところで、固定化に用いるビニルモノマーの量が少ないほど、得られた固定相は通常の担持型の固定相と同様の光学分割能を有することが見出されている(非特許文献4)。よって、固定化の条件を改良して更に効率的に固定化する条件を確立することができれば、優れた光学異性体用分離剤を得ることに資するものと思われる。
【0009】
【非特許文献1】
ワイ・オカモト(Y.Okamoto), アール・アブラタニ(R.Aburatani), アール・ミウラ(R.Miura), ケイ・ハタダ(K.Hatada),ジャーナル・オブ・リキッドクロマトグラフィー(J.Liq.Chromatogr),1987年,10巻,p1613−1628
【非特許文献2】
イー・ヤシマ(E.Yashima), エイチ・フカヤ(H.Fukaya), ワイ・オカモト(Y.Okamoto), ジャーナル・オブ・リキッドクロマトグラフィーA(J.Liq.ChromatogrA),1994年,677巻,p11−19
【非特許文献3】
エヌ・エノモト(N.Enomoto),エス・フルカワ(S.Furukawa),ワイ・オガサワラ(Y.Ogasawara),エイチ・アカノ(H.Akano),ワイ・カワムラ(Y.Kawamura), イー・ヤシマ(E.Yashima), ワイ・オカモト(Y.Okamoto),アナリティカル・ケミストリー(Anal.Chem),1996年,68巻,p2798−2804
【非特許文献4】
ティー・クボタ(T.Kubota), ティー・クサノ(T.Kusano), シー・ヤマモト(C.Yamamoto), イー・ヤシマ(E.Yashima), ワイ・オカモト(Y.Okamoto), ケミストリ・レターズ(Chem.Lett.),2001年、p724−725
【特許文献1】
特開2001−163806号公報
【特許文献2】
特開2002−148247号公報
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、特開2002−148247号公報の光学異性体用分離剤の改良を目的として、重合性多糖誘導体を固定化するための種々の条件を検討した。その結果、多糖誘導体のみならず、シリカゲル等の多孔性担体の表面上にビニル基などの不飽和重合基を導入することにより、重合性多糖誘導体の固定化効率が改善され、より少量のビニルモノマーで固定化できた。その様にして得られた本発明の光学異性体用分離剤は優れたキラル認識能および溶媒耐性を示した。よって本発明は、多孔性担体にも不飽和重合基が導入されていることを特徴とし、よって重合性多糖誘導体の固定化効率が改善された光学異性体分離剤を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
上記の課題を解決するために、下記の実施例において示すように、4−ビニルフェニルカルバメート又は2−メタクリロイルオキシエチルカルバメート等の重合可能な基を有するセルロース3,5−ジメチルフェニルカルバメート誘導体を、シリカゲル担体上へ固定化するための条件を検討した。該固定化はその誘導体とビニルモノマーとのラジカル共重合化を介して行われ、ビニルモノマー含量やセルロース誘導体のビニル基含量等、種々の因子につき検討を行った。
【0012】
その結果、シリカゲル担体上にもビニル基を導入することにより、セルロースフェニルカルバメート誘導体を担体に固定化する効率を高めることが可能であった。なお、従来は固定化に際して重合性多糖誘導体の10重量%以上のスチレンを使用する必要があったが、ビニル基を導入したシリカゲル担体においては、5重量%のスチレンの存在下で効率的に固定化することができた。
【0013】
検討を行った結果、セルロース誘導体上のビニル基の含量が減少すると固定化が困難となった。しかし、得られた光学異性体分離剤は高いキラル認識能を示した。また、本発明の光学異性体用分離剤は10%クロロフォルムを含んでいる溶離液中において安定に使用することができ、高い溶媒耐性を示した。溶離液の成分にクロロフォルムを添加することによって、良好なラセミ分割を達成することができた。
【0014】
本発明において使用可能な多孔性担体としては、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリアクリレート等の高分子物質からなる多孔質有機担体や、シリカ、アルミナ、マグネシア、ガラス、カオリン、酸化チタン、珪酸塩、ヒドロキシアパタイト等の多孔質無機担体を挙げることができる。上記の担体中でも、実施例において使用しているシリカゲルは最も好ましい担体である。担体の粒径は、一般に0.1μm〜1mm程度、好ましくは1μm〜300μm程度であり、平均孔径は1nm〜100μm、好ましくは5nm〜5μm程度である。
【0015】
多糖誘導体のベースとなる多糖としては、実施例において使用したセルロースやアミロースが最も好適かつ代表的なものである。その他には、デンプン、デキストラン、アミロペクチン、ブスツラン、カードラン、グルカン、ガラクタン、マンナン、イヌリン、レバン、キシラン、キトサン、キチン、プルラン、アガロース、アルギン酸等があり、またアミロースを含有する澱粉を用いることが可能である。しかしこれらに限定されるものではなく、合成多糖、天然多糖及び天然物変性多糖の何れも問わず、光学活性であれば如何なるものも用いられ得る。
【0016】
また、本発明で用いられる多糖誘導体は、上記の多糖のヒドロキシ基の一部に、そのヒドロキシ基と反応し得る官能基を有する化合物をエステル結合、ウレタン結合或いはエーテル結合等させることによって誘導体化して得られる化合物である。そして、その様な誘導体とすることによって、優れた光学分割能を発揮させることができる。ここで、ヒドロキシ基と反応し得る官能基を有する化合物としては、イソシアン酸誘導体、カルボン酸、エステル、酸ハライド、酸アミド、ハロゲン化物、エポキシ化合物、アルデヒド、アルコールなどが挙げられるが、その他脱離基を有する化合物であれば使用することができる。これら脂肪族、脂環族、芳香族、ヘテロ芳香族化合物を用いることができるが、それらの化合物の中でも特に、ハロゲン原子又は炭素数1〜3のアルキル基で置換されたフェニルイソシアナート化合物を用いることが好ましい。
【0017】
そして、本発明の多糖誘導体として最も好適に用いられるのは、該多糖のヒドロキシ基の一部を好ましくはカルバメート(−OCONH−R)基に置換した誘導体である。そのような置換基において、Rが所定の重合性不飽和基であることは好適であり、更に好ましい態様においては、前記重合性多糖誘導体は、セルロースの6位ヒドロキシ基の一部に重合性不飽和基が導入されている。
【0018】
また重合性多糖誘導体を調製するにあたり、例えば、上記の多糖誘導体にビニル基の様な重合性不飽和基を導入する。多糖誘導体に導入されるべき「一の重合性不飽和基」とは、好ましくは重合性の炭素−炭素二重結合を有するビニル化合物である。その具体的な例としては、アクリロイル基、メタクリロイル基及びスチリル基等を挙げることができる。更に、そのような分子中に一つのビニル基(重合性不飽和基)を有する化合物ばかりでなく、複数のビニル基を有する化合物も必要に応じて用いることができる。
【0019】
なお、該重合性多糖誘導体においてビニル基の導入は部分的で良い。セルロースの6位のヒドロキシル基にビニル基が導入されることは、本発明において好適な態様であるが、効率的に固定化されるためには、少なくともその10%以上、好適にはその20%以上にビニル基が導入されている必要である。通常は、重合性多糖誘導体におけるビニル基の導入率が30%以上の該光学異性体用分離剤が調製される。
【0020】
ところで、上記の重合性多糖誘導体を製造するにあたり、ビニル基等の重合性不飽和基を6位のヒドロキシル基に位置選択的に導入する場合には、他の位置にも該ビニル基が導入されることを防ぐために、6位のヒドロシル基を保護・脱保護することが必要となる。例えば、下記の実施例においては、6位のヒドロシル基のみにビニル基を特異的に導入するために、セルロースの6位ヒドロシル基を保護する保護基としてトリフェニルメチル基を用いて、カルバメート基を導入する反応を行っている。このような保護・脱保護の過程は、比較的煩雑な過程であるために、この過程の簡便化を行うことができるならば、有用な光学異性体分離剤の提供に資するものと思われる。
【0021】
そこで本発明者らは、簡便なワンポットの過程により重合性多糖誘導体を製造することを試みた。なお、本願明細書において「ワンポットの合成過程」とは、重合性多糖誘導体を合成するための保護・脱保護の過程を有しない、ワンポットで可能な簡便な合成過程を意味する。このワンポット合成過程の場合には、当然に位置選択的ではなく、複数の位置にビニル基等の重合性不飽和基が導入される。しかし、かかる簡便な過程により製造した位置選択的でない重合性多糖誘導体を固定化した場合でも、その光学分割能は位置選択的にビニル基が導入された場合と同等であった。具体的には、下記の実施例において、ワンポットの合成過程によりセルロースの2位、3位および6位にビニル基を導入した重合性多糖誘導体を生成している。その重合性多糖誘導体を固定化した光学異性体用分離剤の光学分割能を検討したところ、6位のみにビニル基を導入した場合と同程度であった。よって本発明により、簡便なワンポットの過程により重合性多糖誘導体を製造することが可能となり、より簡便に担体に固定化することが可能となった。
【0022】
本発明の最も顕著な特徴は、上記の多孔性担体に、もう一つの重合性官能基である「他の重合性不飽和基」が導入されている点にあり、よってより少量のモノマーで効率良く多糖誘導体を固定化することが可能である。「他の重合性不飽和基」もまた、好ましくは重合性の炭素−炭素二重結合を有するビニル化合物である。その具体的な例としては、アクリロイル基、メタクリロイル基やスチリル基等を挙げることができる。なお上記の「一の重合性不飽和基」と、この「他の重合性不飽和基」は同一の基であることが可能であり、あるいは異なった基であることも可能である。
【0023】
図1に示すように、従来においては、通常のシリカゲル担体とビニルモノマーを有する重合性セルロースと重合性不飽和モノマーとの共重合を行って担体表面を覆うことにより、重合性セルロースをシリカゲル担体に固定化していた(図1A)。本発明においては、シリカゲルにもビニルモノマーが導入されており、その場合にはシリカゲル上のビニルモノマーに対しても重合が起こり(図1B)、そのために固定化の効率が改善される。
【0024】
また「重合性不飽和モノマー」とは、多糖誘導体や担体に導入した重合性不飽和基と反応してラジカル共重合を引き起こす物質である。なお、該重合性不飽和モノマーは、上記の重合性不飽和基とは異なっている他のモノマーである。
【0025】
重合性不飽和モノマーとして、エチレン性二重結合を有する公知の各種の低分子量のモノマーを用いることができる。例としては、スチレン、ジビニルベンゼン、イソプレン等の不飽和炭化水素モノマー;t−ブチルアクリレート等のアクリル酸エステル類;t−ブチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類;アクリル酸アミド等のアクリル酸誘導体類;メタクリル酸アミド等のメタクリル酸誘導体類、更に珪素を含有する不飽和化合物等を挙げることができ、それらの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0026】
一般的に、重合性多糖誘導体の100重量部に対して1重量部〜50重量部程度の重合性不飽和モノマーが用いられ、その量は重合性多糖誘導体の光学分割能に悪影響を及ぼさないように、適宜選択される。なお本発明において、担体にも重合性不飽和基を導入することにより、該重合性不飽和モノマーの量を減らすことが可能である。過剰量のスチレン等の重合性不飽和モノマーを使用することは、光学分割能に悪影響を与える恐れがあるので、その点においても、多糖誘導体のみならず担体にも重合性不飽和基を導入する事は有用である。
【0027】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0028】
(ビニル基を有するセルロース3.5−ジメチルフェニルカルバメートの合成)
ビニル基を有するセルロース誘導体(化合物4)を、図2に示した方法によって合成した。最初に、セルロースをN,N−ジメチルアセタミド−塩化リチウム混合液と80℃で溶解し、そしてピリジンと塩化トリフェニルメチルとを加え、80℃で24時間反応させた。塩化トリフェニルメチルは6位の一級水酸基と最も良く反応し、トリチルエーテルを生成した。過剰量の3,5−ジメチルフェニルイソシアネートを添加し、2位と3位の水酸基カルバメートを生成した。得られた2,3−ビス(3,5−ジメチルフェニルカルバモイル)−6−O−トリチルセルロースを、少量の塩酸を含んでいるメタノール中に懸濁し、室温でトリフェニルメチルを除去した。
【0029】
回収されたセルロース2,3−ビス(3,5−ジメチルフェニルカルバメート)を3,5−ジメチルフェニルイソシアネート(6位の0.22等量)及び2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(6位の0.16等量)と、ピリジン中において80℃で反応させた。過剰の3,5−ジメチルフェニルイソシアネートを添加し、セルロース2,3−ビス(3,5−ジメチルフェニルカルバメート)−6−(3,5−ジメチルフェニルカルバメート)/(2−メタクリロイルオキシエチルカルバメート)を生成した(化合物4)。1H−NMRスペクトルを測定したところ、6位置換体における(3,5−ジメチルフェニルカルバメート):(2−メタクリロイルオキシエチルカルバメート)の比は約9:1であった。他の誘導体も同様に合成した。
【0030】
(シリカ表面の処理)
図3に示すようにして、3種のシリカゲル(A−シリカ、MA−シリカ、M−シリカ)を調製した。マクロ細孔性シリカゲルを、 (3−アミノプロピル)トリエトキシシランを用いて、ベンゼン中80℃でシラン化した(A−シリカ)。そしてA−シリカゲルを、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートと、トルエン中80℃で処理した(MA−シリカ)。また、マクロ細孔性シリカゲルをメタクリル酸3−トリメトキシシリルプロピルエステルを用いて、DPPHを含むN,N−ジメチルフォルムアミド中80℃でシラン化した(M−シリカ)。得られたシリカゲル上の有機部分の含量を、熱重量分析(TG)によって評価した。
【0031】
(セルロース誘導体の固定化)
セルロース誘導体をA−シリカ上(図1A)、又はビニル基を有するシリカゲル上(M−シリカ 、MA−シリカ)に担持した(図1B)。ビニル基の総量の2.0又は3.3モル%のアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を用いて溶媒にヘキサンを用いて、60℃で20時間、スチレン(セルロース誘導体に対して5又は10重量%)とのコポリメリゼーションによりセルロース誘導体を固定化した。THFを用いて、これらの固定化されたキラル固定相を完全に洗浄して乾燥した。固定化されたセルロース誘導体の量を、THF洗浄中に存在する非固定化誘導体の量から評価し、内部標準を用いて1H−NMRによってそれを測定した。
【0032】
(固定相の調製)
固定化されたキラル固定相を、ステンレス鋼チューブ(25cm x 0.20cm (内径))中においてスラリー法でパックした。ヘキサン−2−プロパノール(90:10)を溶離液として用いて0.1ml/分で溶出を行うと、カラムのプレートナンバーはベンゼンについて約1800であった。デッド時間(t0)を評価するために、保持されない化合物であるTri−t−ブチルベンゼンを用いた。
【0033】
(シリカ表面へのビニル基の導入)
図4において、セルロース誘導体固定化シリカゲルをパックしたカラム上における、ラセミ体トレーガー塩基(化合物5)の分離クロマトグラムを示す。エナンチオマーはt1とt2の保持時間で溶出し、完全に分離されていた。なお、これより求めた保持係数k1’[=(t1−t0)/t0]とk2’[=(t2−t0)/t0]は、それぞれ0.74と1.12であった。また、その保持係数より求めた分離係数(α)は、 (k2’/k1’)=1.52であった。α値が増加するにつれてエナンチオマーの分割能は高まり、現条件下でエナンチオマーを分離する際に、α値が1.3以上ならば通常は十分である。
【0034】
これまでに、化合物2をA−シリカ上に完全に固定化するためには、化合物2に対して10重量%のスチレンが必要であるという知見を得られている。しかし、スチレンはセルロース誘導体とエナンチオマーの間の相互作用を妨げるおそれがあるために、固定化に使用するスチレン量を減らすことは望ましい。より効率的な固定化を行うために、A−シリカと2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートとの反応によりMA−シリカを調製し、固定化のために使用した。
【0035】
5重量%スチレンを用いてMA−シリカとA−シリカに固定化した化合物2のキラル認識能(分離係数α)を表1に示す。なお、A−シリカ上に担持した化合物1と化合物2のキラル認識能も、共に表1に示す。表1において、溶離液Aはヘキサン−2−プロパノール(90:10)であり、溶離液Bはヘキサン−クロロフォルム−2−プロパノール(90:10:1)である。また、ビニル基の総量とAIBNの比は、[ビニル基]/[AIBN]=50である。
【0036】
MA−シリカとA−シリカ上に固定化された化合物2の量は、それぞれ97%と86%であった。この結果は、シリカ表面上にビニル基を導入することにより、より効率的に固定化できることを示している。なお、MA−シリカ上に固定化された化合物2のキラル認識能は、A−シリカ上に固定化された場合よりも低かった。MA−シリカ上に固定化された化合物2は、10%クロロフォルムを含む溶離液を使用した際に安定であってラセミ体の分解能の向上が認められた。
【0037】
【表1】
【0038】
(セルロース誘導体に導入されたビニル基の効果)
固定化に際して、セルロース誘導体に導入したビニル基の効果を検討するために、化合物3のセルロース誘導体を調製し、10重量%スチレンを用いてA−シリカ上に固定化した。表2において固定化の結果を示す。固定化された化合物3と担持された化合物3の分割能と、固定化された化合物2との結果も示す。表2において、溶離液Aはヘキサン−2−プロパノール(90:10)であり、溶離液Bはヘキサン−クロロフォルム−2−プロパノール(90:10:1)である。また、ビニル基の総量とAIBNの比は、[ビニル基]/[AIBN]=50である。
【0039】
10重量%のスチレンを添加すると、化合物3はA−シリカ上にほぼ定量的に固定化された。固定化された化合物3と固定化された化合物2のキラル認識能は類似していた。固定化された化合物3において、いくつかのラセミ体(化合物5、化合物7、化合物9と化合物14)は良く光学分割された。固定化された化合物3は10%クロロフォルムを含む溶離液によって劣化することなく、いくつかのラセミ体はその溶離液によって良く光学分割された。化合物3の調製に使用されたイソシアネートは市販されており、かつ安定である。一方、化合物2のために使用した4−ビニルフェニルイソシアネートは市販されておらず、重合化能が高いために扱いにくい。
【0040】
【表2】
【0041】
(セルロース誘導体に導入されたビニル基含量の効果)
固定化に際してセルロース誘導体上に導入されたビニル基含量の効果を検討するために、化合物3よりもビニル基含量が少ないセルロース誘導体である化合物4を調製し、10重量%スチレンを用いてMA−シリカとM−シリカ上に固定化した。表3に、固定化の結果と、固定化された化合物4と担持された化合物4についての分割結果を示す。なお、溶離液はヘキサン−2−プロパノール(90:10)である。また、ビニル基の総量とAIBNの比は、[ビニル基]/[AIBN]=30である。
【0042】
担持された化合物4のキラル認識能は、担持された化合物3のキラル認識能よりは、担持された化合物1のキラル認識能と類似しているが、化合物4の固定化量はより低く、MA−シリカについては90%であり、M−シリカについては80%であった。セルロース誘導体のビニル基含量が低いために、ビニル基を有さない化合物1のキラル認識能と類似している。しかし、完全に固定化するためにはビニルモノマーの量を増加しなければならない。これらの結果は、少量のビニルモノマーを用いて効率的に固定化するためには、セルロース誘導体の6位に10%以上のビニル基を導入しなければならないことを示している。
【0043】
化合物4の固定化の効率は、M−シリカ よりもMA−シリカの方が高かった。MA−シリカ上のビニル基は、M−シリカ上のビニル基よりも自由度が高いため、より効率的に固定化できるとも考えられる。しかし、ほとんどのラセミ体のキラル認識能に関して、M−シリカ上に固定化された化合物4は、MA−シリカ上に固定化された化合物4よりも、より高いキラル認識能を示した。MA−シリカ上に存在している尿素結合は、ラセミ体との非エナンチオ選択的な相互作用を通じて、キラル認識能を低下させるとも考えられる。
【0044】
固定化過程の間に使用する溶媒を、ヘキサンからトルエンに変更した。トルエンはセルロース誘導体を膨潤することができる。これは、固定化効率に影響するかもしれないが、表3に示されるように、固定化の程度は溶媒によって影響されなかった。AIBNはヘキサンと比較してトルエンに対する溶解度がより高く、効率的な固定化を達成するためにAIBNをより多く使用することが可能である。
【0045】
【表3】
【0046】
(ビニル基を有するセルロース3,5−ジメチルフェニルカルバメートのワンポット合成)
セルロースへビニル基を導入する方法をより簡便化するために、図6に示した方法によってワンポット合成を行った。最初にセルロースをN,N−ジメチルアセタミド−塩化リチウム混合液中80℃で膨潤させ、ピリジンを加えた後、3,5−ジメチルフェニルイソシアナート(全水酸基の0.2等量)をはじめに、次いで2−メタクリロイルオキシエチルイソシナナート(全水酸基の0.2等量)を添加して15時間、80℃で反応させた。IR測定によりイソシアナートが全て反応し、反応溶液中に存在していないことを確認してから、過剰量の3,5−ジメチルフェニルイソシアナートを加えて、ビニル基がグルコースの2,3,6位の全てに導入されたセルロース誘導体を合成した。全水酸基における(3,5−ジメチルフェニルカルバメート):(2−メタクリロイルオキシエチルカルバメート)の比は約5:1であった(図6、化合物15)。同様に、全水酸基における(3,5−ジメチルフェニルカルバメート):(2−メタクリロイルオキシエチルカルバメート)の比が約17:1のセルロース誘導体(図6、化合物16)の合成も行った。
【0047】
(光学分割能の評価)
10重量%のスチレンを用いて化合物15をA−シリカに固定化して光学分割を行った結果(分離係数α)を表4に示す。表4において、溶離液Aはヘキサン−2−プロパノール(90:10)であり、溶離液Bはヘキサン−クロロホルム−2−プロパノール(90:10:1)である。また、ビニル基の総量とAIBNの比は[ビニル基]/[AIBN]=50である。
【0048】
【表4】
【0049】
ワンポットで合成した誘導体については、NMRを用いて、溶出した誘導体の量を見積もることができなかったため、熱重量分析(TG)より求めた、固定化前後のシリカゲル上における有機物の割合を表中に示した。多くのビニル基が導入された化合物15については、10重量%のスチレンを用いることでA−シリカ上に、ほぼ完全に固定化することができた(有機物の割合:21.3%)。しかし、ビニル基の導入率が少ない化合物16では、ビニル基を導入したMA−シリカを用いても、固定化率は約8割(有機物の割合:17.7%)と、ビニル基を位置選択的に導入したものに比べ、若干固定化の効率が下がった。
【0050】
これは、セルロースの6位の方が2、3位に比べてよりフレキシブルであり、またグルコース環から離れることによって重合性が高くなるためではないかと考えられる。光学分割能については、ビニル基を位置選択的に導入した誘導体と同様に、固定化後に著しい光学分割能の低下はみられず、また、溶離液に10%クロロホルムを加えても安定に使用することが可能であり、いくつかのラセミ体をより良好に分離することができた。以上より、保護・脱保護の煩雑な操作を必要としないワンポット合成で得られたセルロース誘導体を用いることで、より簡便に固定化を行うことが可能であることを見出した。
【0051】
4−ビニルフェニルカルバメートと2−メタクリロイルオキシエチルカルバメートを6位に有するセルロース3,5−ジメチルフェニルカルバメート誘導体を合成し、種々の条件下でシリカゲル上にスチレンとの共重合化を介して固定化した。10%のビニル基含量を有する誘導体を、該誘導体の10重量%のスチレンと効率的に固定化した。シリカ表面へのビニル基導入を通じて、セルロース誘導体をより効率的に固定化した。ビニルモノマーの含量が10%以下であるならば、固定化されたキラル固定相のキラル認識能は、担持されたキラル固定相と基本的に類似していた。これらの固定化されたキラル固定相は、10%クロロフォルムを有する溶媒において安定に使用することが可能であり、いくつかのラセミ体をこの溶媒によって良好に分離することができた。この固定化技術は、他のポリサッカライド誘導体にも適用することが可能である。
【0052】
【発明の効果】
本発明により、固定化効率の良い光学異性体用分離剤及びその製造方法が与えられた。本発明の光学異性体用分離剤は、重合性官能基を有する多糖誘導体をシリカゲル等の担体上へ固定する際に、重合性官能基が担体表面にも導入されていることを特徴としている。そのために、少量のビニルモノマーを用いて効率が良い固定化を行う事が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、セルロース誘導体(化合物1−4)を固定化する様式、および該セルロース誘導体の化学構造を示す模式図である。
【図2】図2は、セルロース誘導体(化合物4)を合成するスキームを示す図である。
【図3】図3は、シリカ表面にビニル基を導入するスキームを示す図である。
【図4】図4は、トレーガー塩基(化合物5)の分離のクロマトグラムを示す図である。
【図5】図5は、ラセミ体(化合物5から14)の化学構造を示す図である。
【図6】図6は、ビニル基を有するセルロース誘導体のワンポット合成を行うスキームを示す図である。
Claims (11)
- 一の重合性不飽和基を多糖誘導体に導入することにより重合性多糖誘導体を調製する一方、シリカゲル等の多孔性担体の表面に他の重合性不飽和基を導入して重合性多孔性担体を調製し、該一の重合性不飽和基及び該他の重合性不飽和基とは異なる重合性不飽和モノマーの存在下で、ラジカル共重合によって該重合性多糖誘導体を該重合性多孔性担体に固定化することよりなる、光学異性体用分離剤の製造方法。
- 前記多糖誘導体がセルロースのカルバメート誘導体である、請求項1記載の光学異性体用分離剤の製造方法。
- 保護・脱保護の過程を有さないワンポットの合成過程により、前記一の重合性不飽和基が前記多糖誘導体に導入されていることを特徴とする、請求項1記載の光学異性体用分離剤の製造方法。
- 前記一の重合性不飽和基が、重合性の炭素−炭素二重結合を有するビニル化合物である、請求項1記載の光学異性体用分離剤の製造方法。
- 前記一の重合性不飽和基が、アクリロイル基、メタクリロイル基及びスチリル基から成る群から選択された化合物である、請求項4記載の光学異性体用分離剤の製造方法。
- 前記他の重合性不飽和基が、重合性の炭素−炭素二重結合を有するビニル化合物である、請求項1記載の光学異性体用分離剤の製造方法。
- 前記他の重合性不飽和基が、アクリロイル基、メタクリロイル基及びスチリル基から成る群から選択された化合物である、請求項6記載の光学異性体用分離剤の製造方法。
- 多糖誘導体に一の重合性不飽和基を導入してなる重合性多糖誘導体と、シリカゲル等の多孔性担体の表面に他の重合性不飽和基を導入してなる重合性多孔性担体を、該一の重合性不飽和基及び該他の重合性不飽和基とは異なる重合性不飽和モノマーの存在下でラジカル共重合によって固定化してなることを特徴とする、光学異性体用分離剤。
- 前記多糖誘導体がセルロースのカルバメート誘導体である、請求項8記載の光学異性体用分離剤。
- 保護・脱保護の過程を有さないワンポットの合成過程により、前記一の重合性不飽和基が前記多糖誘導体に導入されていることを特徴とする、請求項8記載の光学異性体用分離剤。
- 前記多糖誘導体がセルロースのカルバメート誘導体であり、該セルロースの2位、3位及び6位に前記一の重合性不飽和基が導入されていることを特徴とする、請求項8記載の光学異性体用分離剤。
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