JP2004162604A - スロットル装置の取付構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インテークマニホールドの空気吸入部1aに取り付けられるスロットル装置2は、シャフト3、弁体4、及び駆動ユニット5を備える。空気吸入部1aの内形は弁体4の外形に対応する形状に形成される。シャフト3に取り付けられる弁体4は空気吸入部1a内に設けられる。シャフト3は空気吸入部1aの外壁1bを貫通して外部に突出するようにされる。駆動ユニット5はシャフト3に連結されるとともに外壁1bに取り付けられる。従って、シャフト、弁体、及び駆動ユニットが取り付けられた樹脂製のスロットルボディをねじ止めにより空気吸入部1aに取り付ける場合のように、スロットルボディの内形が変形することはない。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の吸入空気量を調整するためのスロットル装置の取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用エンジン等の内燃機関においては、同機関の吸入空気量に応じて燃料噴射が行われ、燃焼室内に存在する空気と燃料とからなる混合気の量が調整されることから、機関出力を制御するためには吸入空気量を精度よく調整することが重要になる。こうした吸入空気量の調整を行うため、内燃機関においては、例えば特許文献1に示されるようなスロットル装置が設けられる。
【0003】
このスロットル制御装置は、内燃機関のインテークマニホールドの空気吸入部に取り付けられる円環状のスロットルボディを備えている。スロットルボディにおいては、内部にシャフトと一体回動して開閉動作を行う弁体が収容され、同シャフトがスロットルボディの外壁を貫通して外部に突出している。また、スロットルボディには、シャフトを回動させるためのギヤ及びリンク等からなる駆動ユニットが設けられている。
【0004】
スロットル装置は、スロットルボディの内部がインテークマニホールドの空気吸入部と連通するように同空気吸入部に取り付けられる。そして、駆動ユニットでのシャフトの回動によって弁体が開閉動作させられると、スロットルボディ内部の空気流通面積が変更され、内燃機関の吸入空気量が調整されるようになる。なお、内燃機関のアイドル運転時など必要とされる吸入空気量が最少になるときには、弁体の回動位置がスロットルボディ内部の空気流通面積を最小とする位置(以下、全閉という)に調整される。このときの実際の吸入空気量は最少値とされるが、その値が必要量まで低下するようにスロットルボディの内形が弁体の外形に対応した形状に形成される。
【0005】
アイドル運転時等に必要とされる吸入空気量は極少量であるため、弁体が全閉になるとき同弁体とスロットルボディとの間の空気流通面積が極力小さくなるよう、弁体の外形及びスロットルボディの内形を設定することが好ましい。このため、弁体については円板状に形成されてその外形が円形とされ、スロットルボディの内形も弁体の外形に対応して円形とされる。このように弁体の外形及びスロットルボディの内形を円形とすることで、弁体が全閉となったときに同弁体とスロットルボディとの間の空気流通面積が極小さくなるように両者を容易に形成することができ、アイドル運転時等に吸入空気量を必要量へと少なくすることが可能になる。
【0006】
一方、スロットル装置のインテークマニホールドへの取り付けとしては、同装置のメンテナンス時における取り外しの利便性を考慮すると、スロットルボディをボルト等によって空気吸入部にねじ止めすることが好ましい。こうしたスロットル装置の取付構造を図7及び図8に示す。なお、図7はインテークマニホールド91の空気吸入部91a、及びそこに取り付けられるスロットル装置92の断面図である。また、図8は、図7のスロットル装置92を矢印A方向から見た正面図である。これらの図において、スロットル装置92の二点鎖線は弁体99及びシャフト100を表している。
【0007】
図7に示されるように、空気吸入部91aの開口側端面にはスロットル装置92におけるスロットルボディ93の開口側端面が合わせられ、これら端面の間には円環状のシール部材101が嵌め込まれている。このシール部材101は、スロットルボディ93のインテークマニホールド91側への押しつけによって変形し、スロットルボディ93と空気吸入部91aとの間のシール性を確保するものである。
【0008】
図8に示されるように、スロットルボディ93において、その外周には周方向に等間隔をおいて複数(この場合は四つ)の突部94が設けられ、各突部94にはそれぞれ貫通孔95が形成されている。また、図7の空気吸入部91aにおいて、その外周にはスロットルボディ93の各突部94に対応して合計四つ(図には二つのみ図示)の突部96が設けられ、各突部96にはそれぞれねじ孔97が形成されている。
【0009】
そして、空気吸入部91aの開口側端面に合わせられたスロットルボディ93を、突部94と突部96とが対応して位置するように周方向について位置調整し、その状態でボルト98を貫通孔95に通すとともにねじ孔97にねじ込むことにより、スロットル装置92が空気吸入部91aに取り付けられる。また、このときにはボルト98の締め付けによってスロットルボディ93がインテークマニホールド91側に押しつけられるため、スロットルボディ93と空気吸入部91aとの間のシール部材101が変形し、その間のシール性が確保されるようになる。
【0010】
以上のように、スロットル装置92をねじ止めによって空気吸入部91aに取り付けることで、メンテナンス時等にはボルト98を緩めるだけで簡単にスロットル装置92を取り外すことが可能になる。また、シール部材101によってスロットルボディ93と空気吸入部91aとの間のシール性を確保するには、円環状のシール部材101全体が変形する程度の強い力でスロットルボディ93をインテークマニホールド91側に押しつける必要があるが、こうした押しつけをボルト98の締め付けで実現することができる。
【0011】
【特許文献1】
特開2000−87764号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スロットルボディ93をインテークマニホールド91側に強い力で押しつけるためにボルト98を締め付けると、突部94がボルト98の頭部によって空気吸入部91aの突部96側に押され、スロットルボディ93の各突部94に対応した部分が同突部94によって引っ張られる。
【0013】
近年は、内燃機関の軽量化や低温時のスロットル装置92の凍結防止のために樹脂製のスロットルボディ93が採用されているが、この場合はスロットルボディ93の剛性が金属製のもの等に比べて低下することから、上記ボルト98の締め付けに伴いスロットルボディ93が変形するおそれがある。即ち、ボルト98の締め付けに伴いスロットルボディ93の各突部94に対応した部分が同突部94によって引っ張られて変形する。この変形に伴いスロットルボディ93の内形の真円度が低下することとなる。
【0014】
こうしたスロットルボディ93の内形の変化態様を図9に模式的に示す。この図において、スロットル装置92の取り付け前には、スロットルボディ93の内形が(a)に示されるようにほぼ真円とされている。しかし、各ボルト98によるスロットル装置92の取り付け後には、スロットルボディ93が各ボルト98側に引っ張られ、スロットルボディ93の内形が円形から図9(b)に示されるように四角形へと広がる方向に変化する。
【0015】
上記のように、スロットル装置92の取り付けに起因してスロットルボディ93の内形が変化すると、弁体99とスロットルボディ93との間の空気流通面積が適正値よりも大きくなることから、実際の吸入空気量が必要量よりも多くなって安定した機関運転に影響を及ぼすことになる。特に、アイドル運転時など弁体99が全閉となって吸入空気量が極めて少なくなる状況下では、吸入空気量が多い状況下に比べて吸入空気量の適正値からのずれが大となることから、そのずれに伴う機関運転への影響も大となる。
【0016】
なお、スロットルボディ93を樹脂製にしたとしても、スロットルボディ93の内部における弁体99に対応する部分に金属等からなる円筒体を嵌め込むようにすれば、上記のようなスロットルボディ93の内形の変形を抑制することができる。しかし、この場合はスロットル装置92の構造が複雑になり、それに伴うコストアップも無視できない問題となる。
【0017】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、スロットル装置の取り付けに起因して内燃機関の吸入空気量が適正値からずれ、安定した機関運転に影響を及ぼすのを抑制することのできるスロットル装置の取付構造を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、内燃機関の吸入空気量を調整するためにシャフトと一体回動して開閉動作を行う弁体と、その開閉動作のために前記シャフトを回動させる駆動ユニットとを備え、同機関のインテークマニホールドの空気吸入部に取り付けられるスロットル装置の取付構造において、前記空気吸入部の内形を前記弁体の外形に対応した形状に形成し、前記弁体が前記空気吸入部内に設けられるとともに前記シャフトが同空気吸入部の外壁を貫通して外部に突出するようにされ、前記シャフトに連結される前記駆動ユニットが前記外壁に取り付けられること要旨とした。
【0019】
上記構成によれば、スロットル装置を構成する弁体、シャフト、及び駆動ユニットがインテークマニホールドの空気吸入部に直接取り付けられる。このため、従来のように弁体、シャフト、及び駆動ユニットをスロットルボディに取り付け、このスロットルボディをねじ止めによりインテークマニホールドの空気吸入部に取り付けるということはなくなる。従って、樹脂製のスロットルボディを空気吸入部にねじ止めすることにより、スロットルボディの内形が変形して弁体とスロットルボディの内側との空気流通面積が変化して内燃機関の吸入空気量が適正値からずれ、安定した機関運転に影響を及ぼすということもなくなる。
【0020】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記シャフトにおける前記空気吸入部の外壁を貫通する部分と当該外壁との間にはその間のシール性を確保するためのシール部材が設けられ、前記駆動ユニットは前記シール部材を前記外壁との間に押しつけて前記シール性が確保されるよう同外壁にねじ止めされることを要旨とした。
【0021】
従来のように空気吸入部にスロットルボディを取り付ける場合、シール性を確保する必要のある箇所は、空気吸入部の開口側端面とスロットルボディの開口側端面との間全体ということになる。上記構成によれば、シール性を確保する必要のある箇所は、前記シャフトにおける前記外壁を貫通する部分と当該外壁との間だけであることから、従来に比べてシール性を確保するためのシール部材を小さくすることができる。従って、シール性確保のために同シール部材を変形させるべく、駆動ユニットのねじ止めにより外壁との間にシール部材を押しつけるとき、駆動ユニットをきつくねじ止めしなくてもシール部材を変形させることが可能になる。このため、仮に空気吸入部が樹脂製であって、シール部材を変形させるための駆動ユニットのねじ止めにより空気吸入部が変形するとしても、その変形に伴う吸入空気量の適正値からのずれが問題になるほど大きくなることはない。
【0022】
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の発明において、前記弁体の外形、及び前記空気吸入部の内形は、円形に形成されていることを要旨とした。
弁体の外形及び空気吸入部の内形を円形とすることで、弁体を全閉に調整したときの空気流通面積が極小さいものとなるよう両者を形成することができる。ただし、このように弁体の全閉時における空気流通面積を小さくできるということは、従来のようにスロットルボディを用いた場合について考えてみると、スロットルボディの内形が変形したとき弁体の全閉時における吸入空気量の適正値からのずれが大きくなることを意味する。しかし、スロットルボディを用いずにシャフト、弁体、及び駆動ユニットを空気吸入部に直接取り付けることにより、上記のような吸入空気量の適正値からの大きなずれを抑制することができる。
【0023】
請求項4記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記弁体は、前記シャフトと別体であって同シャフトに取り付けられるものとした。
【0024】
上記構成によれば、シャフトが空気吸入部の外壁を貫通する状態とした後、弁体が空気吸入部内に入れられてシャフトに取り付けられるため、空気吸入部に対するスロットル装置の取り付けが容易になる。
【0025】
請求項5記載の発明では、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記空気吸入部の外壁における前記シャフトが貫通する部分と対向する部分には、前記シャフトの端部が挿入されて回動可能に支持される凹部が設けられていることを要旨とした。
【0026】
上記構成によれば、空気吸入部の外壁においてシャフトが貫通するのは一箇所のみになるため、空気吸入部内からの空気漏れが起こりにくくなる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図6に従って説明する。
図1は、内燃機関のインテークマニホールド1全体を示す正面図である。インテークマニホールド1の空気吸入部1aには、内燃機関の吸入空気量を調整するためのスロットル装置2が取り付けられている。この空気吸入部1a及びスロットル装置2の詳細について図2及び図3を参照して説明する。なお、図2は空気吸入部1aの内部を示す拡大斜視図であり、図3は図2の空気吸入部1a及びスロットル装置2を矢印B−B方向から見た断面図である。
【0028】
図2に示されるように、スロットル装置2は、空気吸入部1a内の空気流通面積を調整すべくシャフト3と一体回動して開閉動作を行う弁体4と、同弁体4の開閉動作のためにシャフト3を回動させる駆動ユニット5とを備えている。
【0029】
駆動ユニット5としては、スロットル装置2が電動式のものであればコンピュータによって駆動制御されるモータやギヤ等を備えたものが用いられ、スロットル装置2が機械式のものであればアクセルペダルに連結されるリンクやギヤ等を備えたものが用いられる。そして、空気吸入部1aの外壁1bの外周面には、駆動ユニット5を取り付けるために平らに形成されたシート部1cが設けられている。また、シート部1cには複数(本実施形態では四つ)のねじ孔6が設けられ、これらねじ孔6にねじ込まれるボルト11(図3参照)によって駆動ユニット5がシート部1cに取り付けられる。
【0030】
図3に示されるように、スロットル装置2のシャフト3は、空気吸入部1a内において、空気の流通方向と直交する方向(図3の左右方向)に延びている。シャフト3の一端部は外壁1bに形成されてシート部1cの中央で開口する貫通孔7を貫通して外部に突出しており、シャフト3の他端部は外壁1bの内側において貫通孔7と対向する位置に設けられた凹部8に挿入されている。そして、シャフト3は、貫通孔7及び凹部8の内周面によって回動可能に支持されている。
【0031】
シャフト3には円板状の弁体4がねじ9によって取り付けられている。この弁体4の外形は円形に形成されており、空気吸入部1aの内形も弁体4の外形に対応して円形に形成されている。このように弁体4の外形及び空気吸入部1aの何形を円形とすることで、弁体4を空気吸入部1a内の空気流通面積が最小となる位置(以下、全閉という)に調整したときの内燃機関の吸入空気量が極少なくなるよう、弁体4及び空気吸入部1aを形成することが可能になる。従って、内燃機関のアイドル運転時など吸入空気量の必要量が最少となるとき、弁体4を全閉とすることで吸入空気量を容易に必要量まで低下させることができる。
【0032】
上記のようにシャフト3を空気吸入部1aに取り付ける場合、シャフト3が貫通する貫通孔7と同シャフト3との間から空気吸入部1a内の空気が漏れないよう、その箇所のシール性を確保する必要がある。このため、貫通孔7においてシート部1c側の開口部7aが他の部分よりも大径に形成され、当該開口部7a内に上記シール性を確保するためのリング状のシール部材10が設けられている。また、駆動ユニット5において上記開口部7aに対応する位置には、シート部1c側へと突出するように円環状の突部5aが設けられている。そして、駆動ユニット5がボルト11によってシート部1cにねじ止めされると、開口部7a内のシール部材10が突部5aによって押しつけられて変形し、シール部材10によって貫通孔7とシャフト3との間のシール性が確保されるようになる。
【0033】
次に、空気吸入部1aへのスロットル装置2の取付手順について、図4〜図6を参照して説明する。
図4に示されるように、まずシャフト3が空気吸入部1aの外側から外壁1bの貫通孔7に挿入される。更に、図5に示されるように、空気吸入部1a内においてシャフト3の端部(図中の右端部)が外壁1b内の凹部8に嵌め込まれ、シャフト3が貫通孔7及び凹部8の内周面によって回動可能に支持されるようになる。その後、リング状のシール部材10がシャフト3の外周と開口部7aの内周との間に嵌め込まれる。
【0034】
続いて、空気吸入部1aの内部に弁体4が入れられ、この弁体4が図6に示されるようにねじ9によってシャフト3に取り付けられる。更に、駆動ユニット5がその突部5aを開口部7aに向かい合わせた状態でボルト11によりシート部1cにねじ止めされる。
【0035】
ボルト11はシート部1cのねじ孔6にねじ込まれ、このボルト11を締め付けることによって駆動ユニット5がシート部1c側に押される。駆動ユニット5がシート部1c側に押されることに伴い、シャフト3の外周と開口部7aの内周との間のシール部材10が駆動ユニット5の突部5aに押しつけられて変形し、貫通孔7とシャフト3との間のシール性が確保される。
【0036】
なお、スロットル装置2をメンテナンス等のための空気吸入部1aからの取り外しについては、上述した取り付け手順とは逆の手順によって簡単に行うことができる。
【0037】
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)スロットル装置2を構成するシャフト3、弁体4、及び駆動ユニット5がインテークマニホールド1の空気吸入部1aに直接取り付けられる。このため、従来のようにシャフト、弁体、及び駆動ユニットをスロットルボディに取り付け、そのスロットルボディをねじ止めにより空気吸入部1aに取り付けるということはなくなる。従って、樹脂製のスロットルボディを空気吸入部1aにねじ止めすることにより、スロットルボディの内形が変形して弁体とスロットルボディの内側との空気流通面積が変化して内燃機関の吸入空気量が適正値からずれ、安定した機関運転に影響を及ぼすということもなくなる。特に、アイドル運転時など弁体が全閉となって吸入空気量が極めて少なくなる状況下では、吸入空気量が多い状況下に比べてスロットルボディの内形に変形に伴う吸入空気量の適正値からのずれが大となるが、そのずれに伴う機関運転への大きな影響を抑制することができる。
【0038】
(2)従来のように空気吸入部1aにスロットルボディを取り付ける場合、シール性を確保する必要のある箇所は、空気吸入部1aの開口側端面とスロットルボディの開口側端面との間全体ということになる。しかし、上記スロットル装置2では、シャフト3、弁体4、及び駆動ユニット5が空気吸入部1aに直接取り付けられるため、シール性を確保する必要のある箇所は貫通孔7とシャフト3との間だけとなる。このため、シール性を確保するためのシール部材10を従来に比べて小さくすることができる。従って、シール性確保のために同シール部材10を変形させるべく、駆動ユニット5のねじ止めによりシール部材10を押しつけるとき、駆動ユニット5をきつくねじ止めしなくてもシール部材10を変形させることが可能になる。このため、仮に空気吸入部1aが樹脂製であって、シール部材10を変形させるための駆動ユニット5のねじ止めにより空気吸入部1aが変形するとしても、その変形に伴う吸入空気量の適正値からのずれが問題になるほど大きくなることはない。
【0039】
(3)弁体4の外形及び空気吸入部1aの内形を円形とすることで、弁体4を全閉に調整したときの空気流通面積が極小さいものとなるよう、弁体4及び空気吸入部1aを形成することが可能になる。ただし、このように弁体4の全閉時における空気流通面積を小さくできるということは、従来のようにスロットルボディを用いた場合について考えてみると、スロットルボディの内形が変化したとき弁体4の全閉時における吸入空気量の適正値からのずれも大きくなることを意味する。しかし、スロットルボディを用いずにシャフト3、弁体4、及び駆動ユニット5を空気吸入部1aに直接取り付けることにより、上記のような吸入空気量の適正値からの大きなずれを抑制することができる。
【0040】
(4)弁体4はシャフト3とは別体とされているため、シャフト3が空気吸入部1a内に挿入されて取り付けられた後、弁体4が空気吸入部1a内に入れられてねじ9によりシャフト3に取り付けられる。このため、空気吸入部1aに対するスロットル装置2の取り付けが容易になる。
【0041】
(5)空気吸入部1aの外壁1bにおいて、シャフト3が貫通する貫通孔7と対向する部分にはシャフト3の端部が挿入される凹部8が設けられ、これら貫通孔7及び凹部8の内周面によってシャフト3が回動可能に支持される。この場合、外壁1bにおいてシャフト3が貫通するのは一箇所のみになるため、空気吸入部1a内からの空気漏れが起こりにくくなる。
【0042】
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・空気吸入部1aの外壁1bに凹部8を設ける代わりに、シャフト3の端部を回動可能に支持する貫通孔を設け、同貫通孔とシャフト3との間のシール性をシール部材によって確保するようにしてもよい。
【0043】
・シャフト3を貫通孔7及び凹部8の内周面によって回動可能に支持したが、それら貫通孔7及び凹部8の内側にシャフト3を回動可能に支持する軸受を設けてもよい。
【0044】
・シャフト3と駆動ユニット5とを別々に空気吸入部1aに取り付ける場合について例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、まずシール部材10を貫通孔7の開口部7a内に嵌め込み、その後にシャフト3を駆動ユニット5に連結した状態で同シャフト3を貫通孔7から空気吸入部1a内に挿入する。そして、弁体4をねじ9でシャフト3に取り付けるとともに、駆動ユニット5をボルト11でシート部1cにねじ止めするようにしてもよい。
【0045】
・弁体4の外形及び空気吸入部1aの内形を円形としたが、必ずしも円形とする必要はなく、円形以外の形状に形成してもよい。
・空気吸入部1aは樹脂製のものに限らず、金属など他の材料によって形成されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のスロットル装置の取付構造が適用される内燃機関のインテークマニホールドを示す正面図。
【図2】上記インテークマニホールドの空気吸入部の内部構造を示す拡大斜視図。
【図3】図2の空気吸入部、及びスロットル装置を矢印B−B方向から見た断面図。
【図4】空気吸入部に対するスロットル装置の取付手順を示す断面図。
【図5】空気吸入部に対するスロットル装置の取付手順を示す断面図。
【図6】空気吸入部に対するスロットル装置の取付手順を示す断面図。
【図7】空気吸入部に対するスロットル装置の取付構造の従来例を示す断面図。
【図8】図7のスロットルボディを矢印A方向から見た正面図。
【図9】(a)及び(b)はスロットルボディの内形の変形態様を示す模式図。
【符号の説明】
1…インテークマニホールド、1a…空気吸入部、1b…外壁、1c…シート部、2…スロットル装置、3…シャフト、4…弁体、5…駆動ユニット、5a…突部、6…ねじ孔、7…貫通孔、7a…開口部、8…凹部、9…ねじ、10…シール部材、11…ボルト。
Claims (5)
- 内燃機関の吸入空気量を調整するためにシャフトと一体回動して開閉動作を行う弁体と、その開閉動作のために前記シャフトを回動させる駆動ユニットとを備え、同機関のインテークマニホールドの空気吸入部に取り付けられるスロットル装置の取付構造において、
前記空気吸入部の内形を前記弁体の外形に対応した形状に形成し、前記弁体が前記空気吸入部内に設けられるとともに前記シャフトが同空気吸入部の外壁を貫通して外部に突出するようにされ、前記シャフトに連結される前記駆動ユニットが前記外壁に取り付けられる
ことを特徴とするスロットル装置の取付構造。 - 前記シャフトにおける前記空気吸入部の外壁を貫通する部分と当該外壁との間にはその間のシール性を確保するためのシール部材が設けられ、前記駆動ユニットは前記シール部材を前記外壁との間に押しつけて前記シール性が確保されるよう同外壁にねじ止めされる
請求項1記載のスロットル装置の取付構造。 - 前記弁体の外形、及び前記空気吸入部の内形は、円形に形成されている
請求項1又は2記載のスロットル装置の取付構造。 - 前記弁体は、前記シャフトと別体であって同シャフトに取り付けられるものである
請求項1〜3のいずれかに記載のスロットル装置の取付構造。 - 前記空気吸入部の外壁における前記シャフトが貫通する部分と対向する部分には、前記シャフトの端部が挿入されて回動可能に支持される凹部が設けられている
請求項1〜4のいずれかに記載のスロットル装置の取付構造。
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