JP2004162580A - 内燃機関の有害排気成分低減装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関の燃料系、吸気系、及び排気系の各部品間に発生する逆起電力や静電気を効果的に除去すると共に、内燃機関作動中に配線材に沿って連続的に発生する磁界を利用して、この磁界を吸入空気、燃料成分、及び排気ガスに有効に作用させて燃焼効率を向上して排気ガス成分を改善でき、その作用を長期間にわたって安定的に提供すること。
【解決手段】内燃機関1のバッテリのマイナス端子5aと内燃機関の各種構成部品とを配線材20で接続する内燃機関の有害排気成分の低減装置であって、配線材20の一端はバッテリのマイナス端子5aに接続されると共に他端は車両本体に接続されており、配線材の一端及び他端の間に、燃料系部品13、吸気系部品15、及び排気系部品16を接続すると共に配線材20に所定の電位差を印加する電位差発生器30を接続したことを特徴とする内燃機関の有害排気成分低減装置である。
【選択図】 図1
【解決手段】内燃機関1のバッテリのマイナス端子5aと内燃機関の各種構成部品とを配線材20で接続する内燃機関の有害排気成分の低減装置であって、配線材20の一端はバッテリのマイナス端子5aに接続されると共に他端は車両本体に接続されており、配線材の一端及び他端の間に、燃料系部品13、吸気系部品15、及び排気系部品16を接続すると共に配線材20に所定の電位差を印加する電位差発生器30を接続したことを特徴とする内燃機関の有害排気成分低減装置である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼル機関等の有害排気成分の低減に好適な内燃機関の配線構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、省資源や大気汚染防止を目的として、自動車の燃費を向上し、また排気ガス中の汚染物質を低減することが求められている。この要求に応えるため、内燃機関における燃料の燃焼速度を速めて熱効率を向上し、また燃料の完全燃焼を図る技術が開発されている。
【0003】
従来、内燃機関のバッテリのマイナス端子と該内燃機関の各種機器とを抵抗率の低い配線材で接続した内燃機関の配線処理方法が提案されている。この従来技術では、配線材で上記内燃機関の燃料噴射ノズルに至る燃料パイプを相互に接続すると共に、燃料パイプと排気管とを配線材で電気的に接続し、かつ配線材とバッテリのマイナス端子を配線材で接続すると共に、配線材と車体とを配線材で接続するように構成されている。これにより内燃機関の吸排気系に生ずる静電気を効果的に放電させると共に吸排気系部品の電位バランスを均衡させることで、燃焼効率を向上させ、排出ガス成分を改善することが意図されている。
【0004】
他の従来技術としては、燃料の性質を内燃機関への供給前に磁界の作用により改質する技術が提案されている。この従来技術では、内燃機関への燃料供給路の一部に永久磁石を設け、この永久磁石による磁界を燃料に作用させるようになっており、筒形状の本体ケースに複数の永久磁石を内設して構成されている。この装置を、燃料供給路を囲むようにして装着することで、永久磁石が燃料供給路を挟んで両側に配置され、永久磁石による磁界が燃料供給路を通過する燃料に作用する。同装置によれば、磁界の作用により、燃料がイオン化及び微粒化され、燃料燃焼効率が向上し、また完全燃焼を誘導して汚染物質の排出を抑制可能とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記の内燃機関のバッテリのマイナス端子と該内燃機関の各種機器とを抵抗率の低い配線材で接続する技術は、内燃機関の燃料系、吸気系、及び排気系の各部品間に発生する逆起電力や静電気を効果的に除去すると共に、内燃機関作動中に配線材に沿って連続的に発生する磁界を利用して、この磁界を吸入空気、燃料成分、及び排気ガスに有効に作用させて燃焼効率を向上し、結果的に排気ガス成分を改善するものであるが、磁界を継続的に発生させることが困難である。即ち、この従来技術では、オルタネータのマイナス端子とバッテリのマイナス端子との間の電位差を利用して磁界を発生させるものであるが、オルタネータ本体と内燃機関本体との間の抵抗値、内燃機関本体がもつ抵抗値、又は内燃機関本体と車体との間のエンジンマウントに起因する抵抗値により、オルタネータのマイナス端子とバッテリのマイナス端子との間の電位差が発生するものと考えられる。
【0006】
しかし、本発明者が鋭意研究した結果、前記の抵抗値は、メーカ、車種により様々であり、更に経時的に抵抗値が小さくなる傾向にあることが判明しており、車両固有の抵抗値を利用して長期間にわたって磁界を発生させることは困難であることが明らかになった。
【0007】
また、燃料の性質を内燃機関への供給前に磁界の作用により改質する技術では、燃料供給路に永久磁石を備えた装置を設ける必要がある。ところが、この装置は温度環境が厳しいエンジンルーム内に配置されるために熱的な劣化を被り磁力が低下するという問題があり、長期間にわたって性能を維持することが困難である。さらに、この装置は激しい振動を与えると磁力が急激に低下するという問題もあり、同様に性能の維持が困難である。これを解決するために、熱や振動に強い特殊な磁石を用いること、または、それを遮断する別途の装置を付加することも考えられるが、コストが高くなること、または、装置が大型化してスペース的に余裕のない自動車へ適用するのは難しいという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、上記課題に対し、長期間にわたって安定的に磁界を発生させることができ、更に燃料供給路に磁石や燃料流通用合成樹脂管といった特別な磁界発生手段を設けることなく、簡単な構成により燃料に磁界を作用させることができる有害排気成分の低減装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、内燃機関のバッテリのマイナス端子と内燃機関の各種構成部品とを配線材で接続する内燃機関の有害排気成分低減装置であって、配線材の一端はバッテリのマイナス端子に接続されると共に他端は車両本体に接続されており、配線材の一端及び他端の間に、燃料系部品、吸気系部品、及び排気系部品を接続すると共に配線材に所定の電位差を印加する電位差発生器を接続したことを特徴とする内燃機関の有害排気成分低減装置である。
【0010】
ここで「燃料」とは、自動車等の内燃機関に通常用いられるガソリンや軽油等の炭化水素系の液体燃料をいう。このように構成すれば、内燃機関の燃料系、吸気系、及び排気系の各部品間に発生する逆起電力や静電気を効果的に除去できると共に、内燃機関作動中に配線材に沿って連続的に発生する磁界を利用して、この磁界を吸入空気、燃料成分、及び排気ガスに有効に作用させて燃焼効率を向上させて、結果的に排気ガス成分を改善できるが、配線材に所定の電位差を印加する電位差発生器を接続したので、その作用を長期間にわたって安定的に得ることができる。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の有害排気成分低減装置において、燃料系部品は、燃料タンクと内燃機関との間に設けられ、燃料を供給する燃料供給管である。また、請求項3に係る発明は、請求項2に記載の有害排気成分低減装置において、内燃機関は複数の気筒を備え、燃料供給管は各気筒に独立して連結されており、配線材は、燃料供給管の各々に接続される。このように構成すれば、内燃機関に噴射される直前の位置で逆起電力や静電気を除去できるので一層効果的である。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1に記載の有害排気成分低減装置において、電位差発生器は、バッテリから電力が供給される定電流回路である。さらに、請求項5に係る発明は、請求項4に記載の有害排気成分低減装置において、電位差発生器は、さらに配線材両端の電位差を検出する電位差検出手段を備え、電位差発生器は、電位差検出手段により検出される配線材と車体との間の電位差が所定置以下の場合にのみ作動するようになっている。この構成によれば、固有の電位差がない内燃機関において所定の電位差を確実に得ることができる。また、固有の電位差がある内燃機関にあっても、経年変化により固有の電位差が低減した場合でも、補助的に外部電力を利用する電位差発生器から必要な電位差を供給できる。
【0013】
請求項6に係る発明は、請求項1に記載の有害排気成分低減装置において、配線材は、直径0.1mmから5mmのニッケルメッキが施された銅線である。このように構成すれば、既存の銅線、例えば直径3.5mm、を配線材として利用でき、さらにニッケルメッキを施すことによって透磁率が高くなり磁界の発生効率が高くなる。
【0014】
請求項7に係る発明は、請求項1に記載の有害排気成分低減装置において、燃料供給管の外周には導電コイルが巻回されており、導電コイルの両端に所定の電位差を印加するようになっている。さらに、請求項8に係る発明は、請求項7に記載の有害排気成分低減装置において、導電コイルは、電位差発生器に接続されており、燃料供給管の透磁率は空気の透磁率に対して比較的大きく設定されている。このように構成すれば、磁界の作用により燃料のイオン化及び微粒化が促進され、内燃機関における燃焼速度が速められて熱効率が向上する。
【0015】
請求項9に係る発明は、請求項7に記載の有害排気成分低減装置において、燃料供給管は金属製である。このように構成すれば、既存の燃料供給管を利用でき、新たに専用の燃料供給管を設ける必要がないのでコストアップを招くことがなく、さらに、配管レイアウトを変更する必要もない。
【0016】
請求項10に係る発明は、請求項7に記載の有害排気成分低減装置において、配線材は、直径0.1mmから5mmのニッケルメッキが施された銅線である。このように構成すれば既存の銅線、例えば直径3.5mm、を導電コイルとして利用でき、さらにニッケルメッキを施すことによって透磁率が高くなり磁界の発生効率を改善できる。
【0017】
請求項11に係る発明は、請求項10に記載の有害排気成分低減装置において、導電コイルは、燃料供給管に緊密に巻回されている。この構成によれば、磁界の発生効率が高まると共に、内燃機関の運転中に導電コイルがずれて動くこともなく初期性能を維持できる。
【0018】
請求項12に係る発明は、請求項7に記載の有害排気成分低減装置において、内燃機関は複数の気筒を備え、燃料供給管は前記各気筒に独立して連結されており、導電コイルは各燃料供給管のそれぞれに巻回されている。さらに、請求項13に係る発明は、請求項12に記載の燃料供給装置において、各導電コイルは、直列に接続されると共に、同一方向へ巻回されている。この構成によれば、各気筒の燃料供給管毎に導電コイルを設けることができ、個々の導電コイルは、内燃機関全体へ供給される燃料ではなく、各気筒に分配された燃料に対してのみ磁界を印加すればよく、個々の導電コイルが発生すべき磁界が小さくなり装置の小型化を図ることができる。また、各導電コイルが発生する磁界の向きが同一になり、相互に磁界を打ち消すことがない。
【0019】
請求項14に係る発明は、請求項7に記載の有害排気成分低減装置において、電位差発生器は、バッテリから電力が供給される定電流回路であり、さらに導電コイル両端の電位差を検出する電位差検出手段を備え、電位差発生器は、電位差検出手段により検出される導電コイル両端の電位差が所定値以下の場合にのみ作動するようになっている。この構成によれば、固有の電位差がある内燃機関にあっても、経年変化により固有の電位差が低減しても、補助的に外部電力を利用する電位差発生手段から必要な電位差を供給できる。
【0020】
請求項15に係る発明は、請求項1に記載の燃料供給装置において、内燃機関は自動車に搭載されるディーゼル機関である。さらに、請求項16に係る発明は、請求項15に記載の燃料供給装置において、ディーゼル機関は複数の気筒を備えると共に、燃料タンクに連結される燃料噴射ポンプを備え、燃料噴射ポンプと各気筒はそれぞれの燃料供給管によって連結されており、前記配線材は、各燃料供給管のそれぞれに接続されている。この構成によれば、黒煙を含む有害排気ガスの低減が強く望まれているディーゼル機関を備える自動車へ本発明を適用できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1を参照して本発明の第1の実施形態を説明する。ディーゼルエンジン1はエンジンマウント2を介して支持手段を構成する車体又はフレーム3へ取り付けられている。エンジン本体1はオルタネータ4を備えている。オルタネータ4の出力、すなわちマイナス側端子4a及びプラス側端子4bは整流回路(図示せず)を介してバッテリ5の各々の端子へ接続されている。バッテリのマイナス側端子5aは、フレーム3に電気的に接続されている。
【0022】
燃料タンク10は燃料フィルタ11、燃料噴射ポンプ12を介して内燃機関1へ連結されており、各燃料供給管13a〜13fを経由して各気筒へ燃料を供給するよう構成されている。本実施形態では6気筒のディーゼル内燃機関を示しているが、気筒数の制限はなく単気筒であってもよい。公知のように、燃料は燃料噴射ポンプ12において運転状態に応じて噴射量と噴射時期が調整されて各気筒に分配されるようになっている。エンジンは、エアフィルタ14から吸気通路15を介して空気が供給される。また、エンジンからの排気ガスは排気通路16から大気中に排出される。
【0023】
バッテリ5のマイナス端子5aには、配線材20の一端20aが接続されている。また、配線材の他端20kは、車両本体に接地されている。配線材は、各燃料供給管に接続されており、各々の接続点(20b〜20g)は、適切な手段でもって電気的に接続されている。同様に、配線材は、接続点20i、20jにおいて吸気通路及び排気通路にそれぞれ電気接続されている。また、接続点20gと20iとの間の配線材20は、接続点20hにおいて該配線材に所定の電位を付与する電位差発生器30に電気接続されている。
【0024】
図2は、本発明による電位差発生器30を示す。バッテリ5からの電力は端子34を介して定電流スイッチング回路35に供給される。定電流スイッチング回路のマイナス側は端子31を介してオルタネータ4のマイナス側端子4aに接続されている。一方、スイッチング回路35の出力は定電流補償回路36に供給される。定電流補償回路36は一定電流、例えば、0.5アンペアの電流を端子33に発生する。定電流補償回路36のマイナス側端子は端子32を介してオルタネータ4のマイナス側端子4aに接続されている。端子33は配線材の接続点20hに接続されている。なお、電流発生回路で消費される電流は60ミリアンペア程度である。電位差発生器30から発生される電流は、交流信号又はパルス信号であってもよい。パルス信号の場合は約3.5アンペア程度が好ましい。
【0025】
定電流補償回路36から出力される電流は外部から調整できるようになっており、メーカ、車種、及びエンジンの排気量の相違に基づく単位時間あたりの燃料供給量の差異等に応じて電流値を変更できるようになっている。電流の調整は、本装置を取り付けた後で排気ガスを検査しながら行うことが好ましい。また、単一の内燃機関であっても運転状態において燃料供給量は刻々と変化する。この運転状態の変化を、例えばアクセルペダルの位置で検出し、それに応じて電流値を変更することが好ましい。低負荷状態では電流値は小さく、高負荷状態になるに従って電流値を大きく設定することが好ましい。
【0026】
図2による電位差発生器30はエンジンの運転時には常時作動するようになっているが、必ずしも常時作動させる必要はない。つまり、前述のように一般にエンジン及び補機類の間には固有の電位差が存在しているので、極力この電位差を利用することとし、経年変化等でこの固有の電位差が利用できなくなった場合に外部電力を利用するようにしてもよい。図3を参照すると、電位差発生器30は電位検出回路37を備えている。電位検出回路37は2つの機能を備えている。すなわち、スイッチング回路35又は定電流補償回路36に作用して定電流を供給しない状態にする機能と、エンジンと補機類との電位差を検出して、電位差が所定値以上ある場合はスイッチング回路35又は定電流補償回路36を不作動状態にして端子33と端子34との間を短絡させる機能である。この機能を有することで、外部電力が不要な状態では電位差発生器を不作動にできる。電位検出回路37は上記検出を所定期間毎に行うようになっているが、所定期間を経過するまでは検出を行わず、所定期間経過後から検出を行うようになっていてもよい。
【0027】
図4は、本発明による配線材20を各々の接続点でエンジンの燃料系13、吸気系15、排気系16、及び電位差発生器30に接続する具体的な構造を示す。配線材20の各々の接続点は、図4(a)に示すように配線材20の途中を折曲げて、折曲部での被覆を除去した後に折曲部先端にリング状端子25をカシメにより固着することで構成される。また、配線材20の各々の端末(一端20a及び20k)は、図4(b)に示すように前記配線材と車体との間のリング状端子25をカシメにより固着することで構成されている。なお、カシメ部は図4(c)に示されるエンパイアチューブ26により保護されている。
【0028】
配線材の両端部20a、20kをバッテリ及び車体に取り付けるには、接続用ボルトをリング状端子25の透孔に挿入し、ボルトで各々の金属部分にリング状端子25を接触させるように取り付ける。
【0029】
また、パイプ状部材への接続は、図4(c)に示すように、燃料パイプ等に金属製リング状クランプ材27を取り付け、該クランプ材27によりリング状端子25を挟みこみ、締付け用ネジ27aを締付けることによりリング状端子25を燃料パイプ等に強く接触させる。また、配線材20と電位差発生器30の端子33との接続は、配線材20の接続点20hに取り付けたリング状端子25と、端子33からの配線部材の先端にカシメにより固着したリング状端子25とをボルトで締結することができるが、リング状端子25を用いることなく、配線材20と端子33からの配線部材とを直接半田付けすることも可能であり、作業性及び製造コストに鑑みて任意に選択可能である。
【0030】
更に、吸気通路15又は排気通路16のようにネジ止めができない管部は、図4(d)に示すように管部に銅製等のリング部材28を取り付け、リング状端子25とリング部材28の端子部28aを接続する。なお、全ての接続部は、図4(e)に示すようにシリコン材29にて酸化防止モールドを施しておくことが好ましい。
【0031】
配線材の材料は、直径0.1mmから5mmの銅線を複数本より合わせたものであり、銅線にニッケルメッキを施しておくことが好ましい。また、銀メッキした銅線、金メッキした銅線を利用することもでき、要は低抵抗の線材で有れば如何なるものであってもよい。
【0032】
(実施形態2)
図5を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態は、図1の構成に加えて、各燃料供給管13a〜13fへ直径0.1〜5mmの銅線からなる導電コイル40a〜40fを巻回したものである。以下に導電コイルの構成に関して説明する。
【0033】
導電コイルの一端は接続ケーブル41に接続されており、該接続ケーブル41は、吸気通路15及び排気通路16へ接続されている。導電コイルと接続ケーブル41との接続は取り外し可能な適当なコネクタ、本実施形態ではギボシ端子を用いて行うのが好ましいが、コネクタを省いてカシメにより直接接続してもよい。また、導電コイルの他端は接続ケーブル42に接続されており、該接続ケーブル42は、電位差発生器30へ接続されている。前記と同様に両者の接続は取り外し可能な適当なコネクタ、本実施形態ではギボシ端子を用いて行うのが好ましいが、コネクタを省いてカシメにより直接接続してもよい。なお、各々の接続ケーブル41、42は導電体であれば如何なるものであってもよいが、導電コイルと同一の材料であることが好ましい。
【0034】
接続ケーブル42は、電位差発生器30の端子33に接続されている。接続方法は、前述のようにリング状端子を用いること又は直接半田付けする等、任意に選択できる。要は、接続ケーブル42の接続点の前後で電位差が発生しない確実な接続方法であれば何れの方法も利用できる点に留意されたい。
【0035】
また、接続ケーブル43が設けられており、該接続ケーブルの一端はバッテリ5のマイナス側端子5aに接続され、エンジン本体1、オルタネータ4のマイナス側端子4a、及びエアフィルタ14を経由して吸気通路15に接続されている。同様に、接続方法は、前述のようにリング状端子を用いること又は直接半田付けする等、任意に選択できる。
【0036】
図6は、導電コイル40a〜40fのうちの3本を示すものであって、各々の導電コイルは分割されており、導電コイルの一端にはギボシ端子の雄端子が、他端へは雌端子が取り付けられており、使用時において各々の雄、雌端子を接続するようになっている。
【0037】
本実施形態において、導電コイル40の直径は3.5mmである。導電コイルは複数本の銅線をより合わせて構成されており、その表面には公知の方法でニッケルメッキが施されている。ニッケルメッキを施すのは、導電コイルとしての透磁率を高めるためである。公知のように、比透磁率は銅で約1.0、ニッケルでは約600であり、銅の加工性、すなわち燃料供給管へ巻回する容易性を確保しつつ磁力性能を高めるには、比透磁率の高いニッケルを導電コイル表面にメッキすることが好ましい。さらに、導電コイルは適当な耐熱被覆材で被覆されている。なお、ニッケルメッキは複数本の銅線をより合わせた後に施してもよく、より合わせる前段階で各々の銅線に施してもよい。
【0038】
本実施形態において、コイルの巻き数は10回で、燃料供給管を覆うコイル部の長さは約40mmである。また、導電コイルは直径7mmの治具に銅線を巻き付けてコイル部が形成されている。治具の直径は、導電コイルを巻き付ける燃料供給管の直径に応じて変更可能である。巻き付け作業を容易にするために、治具の直径は燃料供給管の直径よりも若干大きく設定しておくことが好ましい。
【0039】
導電コイルは図6の形態で供給される。取り付け作業は、一旦、燃料供給管をエンジンから取り外し、予め約7mmの内径に形成された個々の導電コイルを燃料供給管に差し込み、内径が縮径する方向に両端を捻った後に適当な固定手段で固定する。その後、燃料供給管を元の位置に取り付け、各々の導電コイルを接続することで作業は完了する。燃焼効率を高めるためには、燃料のイオン化及び微粒化を各々の気筒に入る直前で行うのが好ましく、導電コイルは極力エンジン本体に近い位置に取り付ける。
【0040】
また、導電コイル40を取り付けた後に該コイルがずれて動かないように、上記の捻り操作に加えて、導電コイルと燃料供給管とを接着剤を用いて固定してもよく、又は両者をカバー部材で覆ってシリコンを充填してもよい。導電コイルを固定することによって、振動で被覆が剥がれることが防止でき、さらに導電コイルが所望の取り付け位置からずれて動くことがないので初期の性能を維持できる。また、導電コイルは各気筒の燃料供給管毎に予め分割されているので、取り付け作業が極めて容易になるという利点をもたらすが、コネクタを用いることなく全ての導電コイルを一本の銅線から構成してもよい。
【0041】
また、燃料供給管をエンジンから取り外すことなく、導電コイル40を巻き付けることも可能である。この場合は、各々の導電コイルをコイルの螺旋に合わせて螺旋状に燃料供給管に巻き付けていく。導電コイルが図6に示す形態ではなく、単にまっすぐな線材として供給される場合は、その場で燃料供給管に直接巻き付けることも可能であるが、前述の実施形態に比べて若干作業工数が増える。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、内燃機関の燃料系、吸気系、及び排気系の各部品間に発生する逆起電力や静電気を効果的に除去すると共に、内燃機関作動中に配線材に沿って連続的に発生する磁界を利用して、この磁界を吸入空気、燃料成分、及び排気ガスに有効に作用させて燃焼効率を向上して排気ガス成分を改善できるが、特に、配線材に所定の電位差を印加する電位差発生器を接続したので、その作用を長期間にわたって安定的に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す概略図である。
【図2】本発明の電位差発生器のブロック図である。
【図3】本発明の別の電位差発生器のブロック図である。
【図4】本発明の配線材の接続状態を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態を示す概略図である。
【図6】本発明の導電コイルの斜視図である。
【符号の説明】
1 内燃機関
2 エンジンマウント
3 車体又はフレーム
4 オルタネータ
5 バッテリ
12 燃料噴射ポンプ
13 燃料供給管
14 エアフィルタ
15 吸気通路
16 排気通路
20 配線材
30 電位差発生器
40 導電コイル
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼル機関等の有害排気成分の低減に好適な内燃機関の配線構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、省資源や大気汚染防止を目的として、自動車の燃費を向上し、また排気ガス中の汚染物質を低減することが求められている。この要求に応えるため、内燃機関における燃料の燃焼速度を速めて熱効率を向上し、また燃料の完全燃焼を図る技術が開発されている。
【0003】
従来、内燃機関のバッテリのマイナス端子と該内燃機関の各種機器とを抵抗率の低い配線材で接続した内燃機関の配線処理方法が提案されている。この従来技術では、配線材で上記内燃機関の燃料噴射ノズルに至る燃料パイプを相互に接続すると共に、燃料パイプと排気管とを配線材で電気的に接続し、かつ配線材とバッテリのマイナス端子を配線材で接続すると共に、配線材と車体とを配線材で接続するように構成されている。これにより内燃機関の吸排気系に生ずる静電気を効果的に放電させると共に吸排気系部品の電位バランスを均衡させることで、燃焼効率を向上させ、排出ガス成分を改善することが意図されている。
【0004】
他の従来技術としては、燃料の性質を内燃機関への供給前に磁界の作用により改質する技術が提案されている。この従来技術では、内燃機関への燃料供給路の一部に永久磁石を設け、この永久磁石による磁界を燃料に作用させるようになっており、筒形状の本体ケースに複数の永久磁石を内設して構成されている。この装置を、燃料供給路を囲むようにして装着することで、永久磁石が燃料供給路を挟んで両側に配置され、永久磁石による磁界が燃料供給路を通過する燃料に作用する。同装置によれば、磁界の作用により、燃料がイオン化及び微粒化され、燃料燃焼効率が向上し、また完全燃焼を誘導して汚染物質の排出を抑制可能とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記の内燃機関のバッテリのマイナス端子と該内燃機関の各種機器とを抵抗率の低い配線材で接続する技術は、内燃機関の燃料系、吸気系、及び排気系の各部品間に発生する逆起電力や静電気を効果的に除去すると共に、内燃機関作動中に配線材に沿って連続的に発生する磁界を利用して、この磁界を吸入空気、燃料成分、及び排気ガスに有効に作用させて燃焼効率を向上し、結果的に排気ガス成分を改善するものであるが、磁界を継続的に発生させることが困難である。即ち、この従来技術では、オルタネータのマイナス端子とバッテリのマイナス端子との間の電位差を利用して磁界を発生させるものであるが、オルタネータ本体と内燃機関本体との間の抵抗値、内燃機関本体がもつ抵抗値、又は内燃機関本体と車体との間のエンジンマウントに起因する抵抗値により、オルタネータのマイナス端子とバッテリのマイナス端子との間の電位差が発生するものと考えられる。
【0006】
しかし、本発明者が鋭意研究した結果、前記の抵抗値は、メーカ、車種により様々であり、更に経時的に抵抗値が小さくなる傾向にあることが判明しており、車両固有の抵抗値を利用して長期間にわたって磁界を発生させることは困難であることが明らかになった。
【0007】
また、燃料の性質を内燃機関への供給前に磁界の作用により改質する技術では、燃料供給路に永久磁石を備えた装置を設ける必要がある。ところが、この装置は温度環境が厳しいエンジンルーム内に配置されるために熱的な劣化を被り磁力が低下するという問題があり、長期間にわたって性能を維持することが困難である。さらに、この装置は激しい振動を与えると磁力が急激に低下するという問題もあり、同様に性能の維持が困難である。これを解決するために、熱や振動に強い特殊な磁石を用いること、または、それを遮断する別途の装置を付加することも考えられるが、コストが高くなること、または、装置が大型化してスペース的に余裕のない自動車へ適用するのは難しいという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、上記課題に対し、長期間にわたって安定的に磁界を発生させることができ、更に燃料供給路に磁石や燃料流通用合成樹脂管といった特別な磁界発生手段を設けることなく、簡単な構成により燃料に磁界を作用させることができる有害排気成分の低減装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、内燃機関のバッテリのマイナス端子と内燃機関の各種構成部品とを配線材で接続する内燃機関の有害排気成分低減装置であって、配線材の一端はバッテリのマイナス端子に接続されると共に他端は車両本体に接続されており、配線材の一端及び他端の間に、燃料系部品、吸気系部品、及び排気系部品を接続すると共に配線材に所定の電位差を印加する電位差発生器を接続したことを特徴とする内燃機関の有害排気成分低減装置である。
【0010】
ここで「燃料」とは、自動車等の内燃機関に通常用いられるガソリンや軽油等の炭化水素系の液体燃料をいう。このように構成すれば、内燃機関の燃料系、吸気系、及び排気系の各部品間に発生する逆起電力や静電気を効果的に除去できると共に、内燃機関作動中に配線材に沿って連続的に発生する磁界を利用して、この磁界を吸入空気、燃料成分、及び排気ガスに有効に作用させて燃焼効率を向上させて、結果的に排気ガス成分を改善できるが、配線材に所定の電位差を印加する電位差発生器を接続したので、その作用を長期間にわたって安定的に得ることができる。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の有害排気成分低減装置において、燃料系部品は、燃料タンクと内燃機関との間に設けられ、燃料を供給する燃料供給管である。また、請求項3に係る発明は、請求項2に記載の有害排気成分低減装置において、内燃機関は複数の気筒を備え、燃料供給管は各気筒に独立して連結されており、配線材は、燃料供給管の各々に接続される。このように構成すれば、内燃機関に噴射される直前の位置で逆起電力や静電気を除去できるので一層効果的である。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1に記載の有害排気成分低減装置において、電位差発生器は、バッテリから電力が供給される定電流回路である。さらに、請求項5に係る発明は、請求項4に記載の有害排気成分低減装置において、電位差発生器は、さらに配線材両端の電位差を検出する電位差検出手段を備え、電位差発生器は、電位差検出手段により検出される配線材と車体との間の電位差が所定置以下の場合にのみ作動するようになっている。この構成によれば、固有の電位差がない内燃機関において所定の電位差を確実に得ることができる。また、固有の電位差がある内燃機関にあっても、経年変化により固有の電位差が低減した場合でも、補助的に外部電力を利用する電位差発生器から必要な電位差を供給できる。
【0013】
請求項6に係る発明は、請求項1に記載の有害排気成分低減装置において、配線材は、直径0.1mmから5mmのニッケルメッキが施された銅線である。このように構成すれば、既存の銅線、例えば直径3.5mm、を配線材として利用でき、さらにニッケルメッキを施すことによって透磁率が高くなり磁界の発生効率が高くなる。
【0014】
請求項7に係る発明は、請求項1に記載の有害排気成分低減装置において、燃料供給管の外周には導電コイルが巻回されており、導電コイルの両端に所定の電位差を印加するようになっている。さらに、請求項8に係る発明は、請求項7に記載の有害排気成分低減装置において、導電コイルは、電位差発生器に接続されており、燃料供給管の透磁率は空気の透磁率に対して比較的大きく設定されている。このように構成すれば、磁界の作用により燃料のイオン化及び微粒化が促進され、内燃機関における燃焼速度が速められて熱効率が向上する。
【0015】
請求項9に係る発明は、請求項7に記載の有害排気成分低減装置において、燃料供給管は金属製である。このように構成すれば、既存の燃料供給管を利用でき、新たに専用の燃料供給管を設ける必要がないのでコストアップを招くことがなく、さらに、配管レイアウトを変更する必要もない。
【0016】
請求項10に係る発明は、請求項7に記載の有害排気成分低減装置において、配線材は、直径0.1mmから5mmのニッケルメッキが施された銅線である。このように構成すれば既存の銅線、例えば直径3.5mm、を導電コイルとして利用でき、さらにニッケルメッキを施すことによって透磁率が高くなり磁界の発生効率を改善できる。
【0017】
請求項11に係る発明は、請求項10に記載の有害排気成分低減装置において、導電コイルは、燃料供給管に緊密に巻回されている。この構成によれば、磁界の発生効率が高まると共に、内燃機関の運転中に導電コイルがずれて動くこともなく初期性能を維持できる。
【0018】
請求項12に係る発明は、請求項7に記載の有害排気成分低減装置において、内燃機関は複数の気筒を備え、燃料供給管は前記各気筒に独立して連結されており、導電コイルは各燃料供給管のそれぞれに巻回されている。さらに、請求項13に係る発明は、請求項12に記載の燃料供給装置において、各導電コイルは、直列に接続されると共に、同一方向へ巻回されている。この構成によれば、各気筒の燃料供給管毎に導電コイルを設けることができ、個々の導電コイルは、内燃機関全体へ供給される燃料ではなく、各気筒に分配された燃料に対してのみ磁界を印加すればよく、個々の導電コイルが発生すべき磁界が小さくなり装置の小型化を図ることができる。また、各導電コイルが発生する磁界の向きが同一になり、相互に磁界を打ち消すことがない。
【0019】
請求項14に係る発明は、請求項7に記載の有害排気成分低減装置において、電位差発生器は、バッテリから電力が供給される定電流回路であり、さらに導電コイル両端の電位差を検出する電位差検出手段を備え、電位差発生器は、電位差検出手段により検出される導電コイル両端の電位差が所定値以下の場合にのみ作動するようになっている。この構成によれば、固有の電位差がある内燃機関にあっても、経年変化により固有の電位差が低減しても、補助的に外部電力を利用する電位差発生手段から必要な電位差を供給できる。
【0020】
請求項15に係る発明は、請求項1に記載の燃料供給装置において、内燃機関は自動車に搭載されるディーゼル機関である。さらに、請求項16に係る発明は、請求項15に記載の燃料供給装置において、ディーゼル機関は複数の気筒を備えると共に、燃料タンクに連結される燃料噴射ポンプを備え、燃料噴射ポンプと各気筒はそれぞれの燃料供給管によって連結されており、前記配線材は、各燃料供給管のそれぞれに接続されている。この構成によれば、黒煙を含む有害排気ガスの低減が強く望まれているディーゼル機関を備える自動車へ本発明を適用できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1を参照して本発明の第1の実施形態を説明する。ディーゼルエンジン1はエンジンマウント2を介して支持手段を構成する車体又はフレーム3へ取り付けられている。エンジン本体1はオルタネータ4を備えている。オルタネータ4の出力、すなわちマイナス側端子4a及びプラス側端子4bは整流回路(図示せず)を介してバッテリ5の各々の端子へ接続されている。バッテリのマイナス側端子5aは、フレーム3に電気的に接続されている。
【0022】
燃料タンク10は燃料フィルタ11、燃料噴射ポンプ12を介して内燃機関1へ連結されており、各燃料供給管13a〜13fを経由して各気筒へ燃料を供給するよう構成されている。本実施形態では6気筒のディーゼル内燃機関を示しているが、気筒数の制限はなく単気筒であってもよい。公知のように、燃料は燃料噴射ポンプ12において運転状態に応じて噴射量と噴射時期が調整されて各気筒に分配されるようになっている。エンジンは、エアフィルタ14から吸気通路15を介して空気が供給される。また、エンジンからの排気ガスは排気通路16から大気中に排出される。
【0023】
バッテリ5のマイナス端子5aには、配線材20の一端20aが接続されている。また、配線材の他端20kは、車両本体に接地されている。配線材は、各燃料供給管に接続されており、各々の接続点(20b〜20g)は、適切な手段でもって電気的に接続されている。同様に、配線材は、接続点20i、20jにおいて吸気通路及び排気通路にそれぞれ電気接続されている。また、接続点20gと20iとの間の配線材20は、接続点20hにおいて該配線材に所定の電位を付与する電位差発生器30に電気接続されている。
【0024】
図2は、本発明による電位差発生器30を示す。バッテリ5からの電力は端子34を介して定電流スイッチング回路35に供給される。定電流スイッチング回路のマイナス側は端子31を介してオルタネータ4のマイナス側端子4aに接続されている。一方、スイッチング回路35の出力は定電流補償回路36に供給される。定電流補償回路36は一定電流、例えば、0.5アンペアの電流を端子33に発生する。定電流補償回路36のマイナス側端子は端子32を介してオルタネータ4のマイナス側端子4aに接続されている。端子33は配線材の接続点20hに接続されている。なお、電流発生回路で消費される電流は60ミリアンペア程度である。電位差発生器30から発生される電流は、交流信号又はパルス信号であってもよい。パルス信号の場合は約3.5アンペア程度が好ましい。
【0025】
定電流補償回路36から出力される電流は外部から調整できるようになっており、メーカ、車種、及びエンジンの排気量の相違に基づく単位時間あたりの燃料供給量の差異等に応じて電流値を変更できるようになっている。電流の調整は、本装置を取り付けた後で排気ガスを検査しながら行うことが好ましい。また、単一の内燃機関であっても運転状態において燃料供給量は刻々と変化する。この運転状態の変化を、例えばアクセルペダルの位置で検出し、それに応じて電流値を変更することが好ましい。低負荷状態では電流値は小さく、高負荷状態になるに従って電流値を大きく設定することが好ましい。
【0026】
図2による電位差発生器30はエンジンの運転時には常時作動するようになっているが、必ずしも常時作動させる必要はない。つまり、前述のように一般にエンジン及び補機類の間には固有の電位差が存在しているので、極力この電位差を利用することとし、経年変化等でこの固有の電位差が利用できなくなった場合に外部電力を利用するようにしてもよい。図3を参照すると、電位差発生器30は電位検出回路37を備えている。電位検出回路37は2つの機能を備えている。すなわち、スイッチング回路35又は定電流補償回路36に作用して定電流を供給しない状態にする機能と、エンジンと補機類との電位差を検出して、電位差が所定値以上ある場合はスイッチング回路35又は定電流補償回路36を不作動状態にして端子33と端子34との間を短絡させる機能である。この機能を有することで、外部電力が不要な状態では電位差発生器を不作動にできる。電位検出回路37は上記検出を所定期間毎に行うようになっているが、所定期間を経過するまでは検出を行わず、所定期間経過後から検出を行うようになっていてもよい。
【0027】
図4は、本発明による配線材20を各々の接続点でエンジンの燃料系13、吸気系15、排気系16、及び電位差発生器30に接続する具体的な構造を示す。配線材20の各々の接続点は、図4(a)に示すように配線材20の途中を折曲げて、折曲部での被覆を除去した後に折曲部先端にリング状端子25をカシメにより固着することで構成される。また、配線材20の各々の端末(一端20a及び20k)は、図4(b)に示すように前記配線材と車体との間のリング状端子25をカシメにより固着することで構成されている。なお、カシメ部は図4(c)に示されるエンパイアチューブ26により保護されている。
【0028】
配線材の両端部20a、20kをバッテリ及び車体に取り付けるには、接続用ボルトをリング状端子25の透孔に挿入し、ボルトで各々の金属部分にリング状端子25を接触させるように取り付ける。
【0029】
また、パイプ状部材への接続は、図4(c)に示すように、燃料パイプ等に金属製リング状クランプ材27を取り付け、該クランプ材27によりリング状端子25を挟みこみ、締付け用ネジ27aを締付けることによりリング状端子25を燃料パイプ等に強く接触させる。また、配線材20と電位差発生器30の端子33との接続は、配線材20の接続点20hに取り付けたリング状端子25と、端子33からの配線部材の先端にカシメにより固着したリング状端子25とをボルトで締結することができるが、リング状端子25を用いることなく、配線材20と端子33からの配線部材とを直接半田付けすることも可能であり、作業性及び製造コストに鑑みて任意に選択可能である。
【0030】
更に、吸気通路15又は排気通路16のようにネジ止めができない管部は、図4(d)に示すように管部に銅製等のリング部材28を取り付け、リング状端子25とリング部材28の端子部28aを接続する。なお、全ての接続部は、図4(e)に示すようにシリコン材29にて酸化防止モールドを施しておくことが好ましい。
【0031】
配線材の材料は、直径0.1mmから5mmの銅線を複数本より合わせたものであり、銅線にニッケルメッキを施しておくことが好ましい。また、銀メッキした銅線、金メッキした銅線を利用することもでき、要は低抵抗の線材で有れば如何なるものであってもよい。
【0032】
(実施形態2)
図5を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態は、図1の構成に加えて、各燃料供給管13a〜13fへ直径0.1〜5mmの銅線からなる導電コイル40a〜40fを巻回したものである。以下に導電コイルの構成に関して説明する。
【0033】
導電コイルの一端は接続ケーブル41に接続されており、該接続ケーブル41は、吸気通路15及び排気通路16へ接続されている。導電コイルと接続ケーブル41との接続は取り外し可能な適当なコネクタ、本実施形態ではギボシ端子を用いて行うのが好ましいが、コネクタを省いてカシメにより直接接続してもよい。また、導電コイルの他端は接続ケーブル42に接続されており、該接続ケーブル42は、電位差発生器30へ接続されている。前記と同様に両者の接続は取り外し可能な適当なコネクタ、本実施形態ではギボシ端子を用いて行うのが好ましいが、コネクタを省いてカシメにより直接接続してもよい。なお、各々の接続ケーブル41、42は導電体であれば如何なるものであってもよいが、導電コイルと同一の材料であることが好ましい。
【0034】
接続ケーブル42は、電位差発生器30の端子33に接続されている。接続方法は、前述のようにリング状端子を用いること又は直接半田付けする等、任意に選択できる。要は、接続ケーブル42の接続点の前後で電位差が発生しない確実な接続方法であれば何れの方法も利用できる点に留意されたい。
【0035】
また、接続ケーブル43が設けられており、該接続ケーブルの一端はバッテリ5のマイナス側端子5aに接続され、エンジン本体1、オルタネータ4のマイナス側端子4a、及びエアフィルタ14を経由して吸気通路15に接続されている。同様に、接続方法は、前述のようにリング状端子を用いること又は直接半田付けする等、任意に選択できる。
【0036】
図6は、導電コイル40a〜40fのうちの3本を示すものであって、各々の導電コイルは分割されており、導電コイルの一端にはギボシ端子の雄端子が、他端へは雌端子が取り付けられており、使用時において各々の雄、雌端子を接続するようになっている。
【0037】
本実施形態において、導電コイル40の直径は3.5mmである。導電コイルは複数本の銅線をより合わせて構成されており、その表面には公知の方法でニッケルメッキが施されている。ニッケルメッキを施すのは、導電コイルとしての透磁率を高めるためである。公知のように、比透磁率は銅で約1.0、ニッケルでは約600であり、銅の加工性、すなわち燃料供給管へ巻回する容易性を確保しつつ磁力性能を高めるには、比透磁率の高いニッケルを導電コイル表面にメッキすることが好ましい。さらに、導電コイルは適当な耐熱被覆材で被覆されている。なお、ニッケルメッキは複数本の銅線をより合わせた後に施してもよく、より合わせる前段階で各々の銅線に施してもよい。
【0038】
本実施形態において、コイルの巻き数は10回で、燃料供給管を覆うコイル部の長さは約40mmである。また、導電コイルは直径7mmの治具に銅線を巻き付けてコイル部が形成されている。治具の直径は、導電コイルを巻き付ける燃料供給管の直径に応じて変更可能である。巻き付け作業を容易にするために、治具の直径は燃料供給管の直径よりも若干大きく設定しておくことが好ましい。
【0039】
導電コイルは図6の形態で供給される。取り付け作業は、一旦、燃料供給管をエンジンから取り外し、予め約7mmの内径に形成された個々の導電コイルを燃料供給管に差し込み、内径が縮径する方向に両端を捻った後に適当な固定手段で固定する。その後、燃料供給管を元の位置に取り付け、各々の導電コイルを接続することで作業は完了する。燃焼効率を高めるためには、燃料のイオン化及び微粒化を各々の気筒に入る直前で行うのが好ましく、導電コイルは極力エンジン本体に近い位置に取り付ける。
【0040】
また、導電コイル40を取り付けた後に該コイルがずれて動かないように、上記の捻り操作に加えて、導電コイルと燃料供給管とを接着剤を用いて固定してもよく、又は両者をカバー部材で覆ってシリコンを充填してもよい。導電コイルを固定することによって、振動で被覆が剥がれることが防止でき、さらに導電コイルが所望の取り付け位置からずれて動くことがないので初期の性能を維持できる。また、導電コイルは各気筒の燃料供給管毎に予め分割されているので、取り付け作業が極めて容易になるという利点をもたらすが、コネクタを用いることなく全ての導電コイルを一本の銅線から構成してもよい。
【0041】
また、燃料供給管をエンジンから取り外すことなく、導電コイル40を巻き付けることも可能である。この場合は、各々の導電コイルをコイルの螺旋に合わせて螺旋状に燃料供給管に巻き付けていく。導電コイルが図6に示す形態ではなく、単にまっすぐな線材として供給される場合は、その場で燃料供給管に直接巻き付けることも可能であるが、前述の実施形態に比べて若干作業工数が増える。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、内燃機関の燃料系、吸気系、及び排気系の各部品間に発生する逆起電力や静電気を効果的に除去すると共に、内燃機関作動中に配線材に沿って連続的に発生する磁界を利用して、この磁界を吸入空気、燃料成分、及び排気ガスに有効に作用させて燃焼効率を向上して排気ガス成分を改善できるが、特に、配線材に所定の電位差を印加する電位差発生器を接続したので、その作用を長期間にわたって安定的に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す概略図である。
【図2】本発明の電位差発生器のブロック図である。
【図3】本発明の別の電位差発生器のブロック図である。
【図4】本発明の配線材の接続状態を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態を示す概略図である。
【図6】本発明の導電コイルの斜視図である。
【符号の説明】
1 内燃機関
2 エンジンマウント
3 車体又はフレーム
4 オルタネータ
5 バッテリ
12 燃料噴射ポンプ
13 燃料供給管
14 エアフィルタ
15 吸気通路
16 排気通路
20 配線材
30 電位差発生器
40 導電コイル
Claims (16)
- 内燃機関のバッテリのマイナス端子と前記内燃機関の各種構成部品とを配線材で接続する内燃機関の有害排気成分の低減装置であって、前記配線材の一端は前記バッテリのマイナス端子に接続されると共に他端は車両本体に接続されており、前記配線材の前記一端及び前記他端の間に、燃料系部品、吸気系部品、及び排気系部品を接続すると共に前記配線材に所定の電位差を印加する電位差発生器を接続したことを特徴とする内燃機関の有害排気成分低減装置。
- 前記燃料系部品は、燃料タンクと内燃機関との間に設けられ、燃料を供給する燃料供給管であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の有害排気成分低減装置。
- 前記内燃機関は複数の気筒を備え、前記燃料供給管は前記各気筒に独立して連結されており、前記配線材は、前記燃料供給管の各々に接続されることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の有害排気成分低減装置。
- 前記電位差発生器は、バッテリから電力が供給される定電流回路であることを特徴とする請求項1に記載の有害排気成分低減装置。
- 前記電位差発生器は、さらに前記配線材と車体との間の電位差を検出する電位差検出手段を備え、前記電位差発生器は、前記電位差検出手段により検出される前記配線材と車体との間の電位差が所定値以下の場合にのみ作動するようになっていることを特徴とする請求項4に記載の有害排気成分低減装置。
- 前記配線材は、直径0.1mmから5mmの銅線にニッケルメッキが施されていることを特徴とする請求項1に記載の有害排気成分低減装置。
- 前記燃料供給管の外周には導電コイルが巻回されており、前記導電コイルの両端に所定の電位差を印加するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の有害排気成分低減装置。
- 前記導電コイルは、前記電位差発生器に接続されており、前記燃料供給管の透磁率は空気の透磁率に対して比較的大きく設定されていることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の有害排気成分低減装置。
- 前記燃料供給管は、金属製であることを特徴とする請求項7に記載の有害排気成分低減装置。
- 前記導電コイルは、直径0.1mmから5mmの銅線にニッケルメッキが施されていることを特徴とする請求項7に記載の有害排気成分低減装置。
- 前記導電コイルは、前記燃料供給管に緊密に巻回されていることを特徴とする請求項10に記載の有害排気成分低減装置。
- 前記内燃機関は複数の気筒を備え、前記燃料供給管は前記各気筒に独立して連結されており、前記導電コイルは前記各燃料供給管のそれぞれに巻回されていることを特徴とする請求項7に記載の有害排気成分低減装置。
- 前記各導電コイルは、直列に接続されると共に、同一方向へ巻回されていることを特徴とする請求項12に記載の有害排気成分低減装置。
- 前記電位差発生器は、バッテリから電力が供給される定電流回路であり、さらに前記導電コイル両端の電位差を検出する電位差検出手段を備え、前記電位差発生器は、前記電位差検出手段により検出される前記導電コイル両端の電位差が所定値以下の場合にのみ作動するようになっていることを特徴とする請求項8に記載の有害排気成分低減装置。
- 前記内燃機関は自動車に搭載されるディーゼル機関であることを特徴とする請求項1に記載の有害排気成分低減装置。
- 前記ディーゼル機関は複数の気筒を備えると共に、前記燃料タンクに連結される燃料噴射ポンプを備え、前記燃料噴射ポンプと前記各気筒はそれぞれの燃料供給管によって連結されており、前記配線材は前記各燃料供給管のそれぞれに接続されていることを特徴とする請求項15に記載の有害排気成分低減装置。
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2002
- 2002-11-12 JP JP2002328500A patent/JP2004162580A/ja active Pending
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