JP2004162185A - 脱臭壁紙 - Google Patents
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Abstract
【課題】建築物の壁面や天井面等に貼付して意匠性を付与するのに好適な壁紙であり、かつ、シックハウス症候群の原因物質であるホルムアルデヒドやトルエン、さらには塗料臭などの臭いに対して優れた脱臭効果を備えた脱臭壁紙を提供する。
【解決手段】平衡濃度1ppmでのホルムアルデヒドの平衡吸着量が30mg/m2以上、平衡濃度1ppmでのトルエンの平衡吸着量が40mg/m2以上、かつ平衡濃度1ppmでのアンモニアの平衡吸着量が40mg/m2以上であることを特徴とする脱臭壁紙。
【選択図】 図1
【解決手段】平衡濃度1ppmでのホルムアルデヒドの平衡吸着量が30mg/m2以上、平衡濃度1ppmでのトルエンの平衡吸着量が40mg/m2以上、かつ平衡濃度1ppmでのアンモニアの平衡吸着量が40mg/m2以上であることを特徴とする脱臭壁紙。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の壁面や天井面等に貼付して意匠性を付与するのに好適な脱臭壁紙に関するものであり、さらに詳しくは、従来の壁紙の意匠性等の機能に加えて、建築材料等から室内の空気中に放出されたホルムアルデヒド、トルエンなどのVOC成分を吸着除去し、不快臭や健康への悪影響等を防止することのできる機能性を付与した脱臭壁紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、居住、オフィスビル環境の高密度化、気密性の向上などから、生活臭の問題は以前よりも深刻になっている。この臭いの原因となる成分としては、アンモニア、トリメチルアミン、硫化水素、メチルメルカプタン、酢酸等があり、中でもタバコ臭はその代表的なものである。
【0003】
また、床材、壁材等の建材から発生するホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等の化学物質は、臭気としてはほとんど認識されない濃度レベルであっても、いわゆる「シックハウス症候群、シックオフィス症候群及びシックスクール症候群」等を引き起こす原因になることが報告されている。
【0004】
このような問題を解決するものとして、消臭機能が付与された壁紙が注目されている。そこで、ホルムアルデヒド捕捉効果を得る目的で、ホルムアルデヒド捕捉剤を含浸した樹脂層の上に絵柄を印刷した壁紙が開示されている(特許文献1参照)。しかしながら、この方法で製造された壁紙では、樹脂層の上に設けられた絵柄印刷層によりホルムアルデヒド捕捉剤の効能が抑制され、ホルムアルデヒドの十分な除去効果が得られないという問題があり、さらに、トルエン、アンモニアなどの他のVOC成分は全く除去できないという欠点を有していた。
【0005】
また、木材、竹、繊維くず、和紙などから作製した炭をシート状にしたものをホルムアルデヒド吸着材として使用する例などが提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、これらの炭は、比表面積が100〜300m2/gと非常に小さいためホルムアルデヒドやトルエンなどのVOC成分の吸着能力が非常に小さいという欠点があった。
【0006】
さらに、EVA系樹脂と天然珪藻土などからなる壁紙も提案されている(特許文献3参照)。しかし、この壁紙は珪藻土による水分の吸放湿性能は有するが、床材、壁材等の建材から発生するホルムアルデヒド、トルエンなどのVOC成分を吸着除去できないという欠点を有している。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−100334号公報
【特許文献2】
特開平11−229219号公報
【特許文献3】
特開2001−336094号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来の問題を解決し、建築物等の室内空気中のホルムアルデヒドなどのVOC成分を吸着除去し、不快臭や健康への悪影響等を防止することのできる機能性を付与した脱臭壁紙を提供することを技術的な課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果,本発明に到達した。
すなわち、本発明は、平衡濃度1ppmでのホルムアルデヒドの平衡吸着量が30mg/m2以上、平衡濃度1ppmでのトルエンの平衡吸着量が40mg/m2以上、かつ平衡濃度1ppmでのアンモニアの平衡吸着量が40mg/m2以上であることを特徴とする脱臭壁紙を要旨とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の脱臭壁紙は、平衡濃度1ppmでのホルムアルデヒドの平衡吸着量が30mg/m2以上、特に60mg/m2以上が好ましく、また、平衡濃度1ppmでのトルエンの平衡吸着量が40mg/m2以上、特に70mg/m2以上が好ましい。さらに、平衡濃度1ppmでのアンモニア平衡吸着量が40mg/m2以上であり、60mg/m2以上が好ましい。平衡濃度1ppmでのホルムアルデヒドの平衡吸着量が30mg/m2未満、平衡濃度1ppmでのトルエンの平衡吸着量が40mg/m2未満、あるいは平衡濃度1ppmでのアンモニア平衡吸着量が40mg/m2未満であると、いずれかの成分に対する脱臭性能が不十分となる。
【0011】
図1は、本発明の脱臭壁紙のうち最も基本的な構成の例を示す斜視図であり、紙基材1と表面材3の間にホルムアルデヒド、トルエン、アンモニアなどの脱臭性能に優れた活性炭シート2を挟み込んだものである。
【0012】
紙基材1の種類は特に問わず、従来の壁紙に使用されている任意の種類の紙を使用することができるが、通常は剥離時の便宜を考慮して紙間剥離可能な紙が使用される。具体的には、例えば二層抄紙法等により紙間強度を弱く調整したものや、表裏面の表層部分のみに樹脂含浸部を設けて表層部の紙間強度を選択的に強化したもの等がある。また、使用する箇所や建築物の性格によっては消防法等の規制により、紙の燃焼を抑制する難燃剤や不燃性の無機質材料を添加した難燃紙や、無機質材料を主体に構成した不燃紙等が使用される。
【0013】
次に、活性炭シート2は、平衡濃度1ppmでのホルムアルデヒドの平衡吸着量が30mg/m2以上、平衡濃度1ppmでのトルエンの平衡吸着量が40mg/m2以上、かつ平衡濃度1ppmでのアンモニア平衡吸着量が40mg/m2以上であるものなら、椰子殻粒状活性炭を不織布で挟み込んだシートや活性炭繊維シートが使用可能であるが、ユニチカ社から販売されている活性炭繊維シート「デキシーシートA」が性能及び加工性の面から好ましい。
【0014】
表面材3としては、通気性のあるものであればどのような素材でも使用可能であるが、綿、麻、羊毛、レーヨン、ポリエステル系繊維、ナイロン系繊維、オレフィン系繊維及びポリ乳酸などの生分解性繊維などの単独糸あるいは混紡糸で構成された織物や編物、不織布(短繊維不織布あるいは、長繊維不織布)などが使用できる。また、前記素材を使用し、通気性を損なわない程度にエンボス加工や絵柄印刷などの意匠性を付与した表面材を使用することもできる。
【0015】
次に、本発明の脱臭壁紙の製法例について説明する。
まず、紙基材1、活性炭シート2や表面材3としては、前述した素材の中から目的、用途に応じて適宜選択すればよい。次に、紙基材1と活性炭シート2及び表面材3を接着させる際には、活性炭表面の細孔を塞がないようにアクリル系樹脂やポリオレフィン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂等を、有機溶剤を含有しない水性エマルジョンとした接着剤や、エチレン−酢酸ビニル系ホットメルト接着剤や、ポリエステル系、ポリアミド系ホットメルト接着剤などが使用できる。
【0016】
また、紙基材と活性炭シートの間に珪藻土、シリカゲル粉末などの水分の吸放湿性能を有する層を設けてもよい。さらに、壁紙の諸性質の向上を目的として、抗菌剤、親水化剤、難燃剤等の添加剤を、紙基材1、活性炭シート2や表面材3に、本発明の効果を妨げない範囲で適宜配合することができる。
【0017】
本発明の脱臭壁紙は、建築物の壁面や天井面等に貼付して意匠性と脱臭性能を付与するために、一般家庭用や、ホテル、レストラン、学校、病院、オフィスビルなどの業務用などとして用いられるものである。
【0018】
【実施例】
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。
なお、脱臭性能を示すホルムアルデヒド、トルエン、アンモニアの平行濃度1ppmでの平衡吸着量は次のようにして測定した。
壁紙から質量が異なるようにそれぞれ5個の小片をカットし、それぞれホルムアルデヒド、トルエン、アンモニアガス濃度500ppm、ガス容量3Lのテドラ−バッグ中に24時間静置し、24時間後の各々のガス濃度を北川式検知管で測定した。それらのデ−タをグラフにプロットして求めた平衡濃度と平衡吸着量の関係式から、平衡濃度1ppm時の平衡吸着量を求めた。
【0019】
実施例1
難燃紙(目付70g/m2)基材と活性炭繊維シート(ユニチカ社製 デキシーシートA 目付:60g/m2)及びポリエステル長繊維不織布(ユニチカ社製 アピール 目付:150g/m2)とをエチレン−酢酸ビニル樹脂系ホットメルト接着剤により貼り合わせ本発明の脱臭壁紙(脱臭壁紙1)を得た。
【0020】
比較例1
活性炭繊維シートを使用しない以外は実施例1と同様にして壁紙(比較壁紙1)を作製した。
【0021】
比較例2
活性炭繊維シートの代わりに備長炭シート(日の出カーボン社製 目付90g/m2)を使用した以外は実施例1と同様にして壁紙(比較壁紙2)を作製した。
実施例1と比較例1、2で得られた壁紙の、平衡濃度1ppm時の平衡吸着量のデータを表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
表1から明らかなように、実施例1で得られた脱臭壁紙1は、ホルムアルデヒド、トルエン、アンモニア共に吸着量が大きく、ホルムアルデヒド、トルエンやアンモニア等のVOCの除去能力が優れており、優れた脱臭性能を有するものであった。
一方、比較壁紙1、2は、ホルムアルデヒド、トルエン、アンモニア共に吸着量が小さく、脱臭効果が小さいものであった。
【0024】
【発明の効果】
本発明の脱臭壁紙は、住宅内に敷設することによりシックハウス症候群の原因物質であるホルムアルデヒド、トルエンやアンモニア等のVOCを除去することができ、快適な居住区間の創出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の脱臭壁紙の一実施態様を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 紙基材
2 活性炭シート
3 表面材
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の壁面や天井面等に貼付して意匠性を付与するのに好適な脱臭壁紙に関するものであり、さらに詳しくは、従来の壁紙の意匠性等の機能に加えて、建築材料等から室内の空気中に放出されたホルムアルデヒド、トルエンなどのVOC成分を吸着除去し、不快臭や健康への悪影響等を防止することのできる機能性を付与した脱臭壁紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、居住、オフィスビル環境の高密度化、気密性の向上などから、生活臭の問題は以前よりも深刻になっている。この臭いの原因となる成分としては、アンモニア、トリメチルアミン、硫化水素、メチルメルカプタン、酢酸等があり、中でもタバコ臭はその代表的なものである。
【0003】
また、床材、壁材等の建材から発生するホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等の化学物質は、臭気としてはほとんど認識されない濃度レベルであっても、いわゆる「シックハウス症候群、シックオフィス症候群及びシックスクール症候群」等を引き起こす原因になることが報告されている。
【0004】
このような問題を解決するものとして、消臭機能が付与された壁紙が注目されている。そこで、ホルムアルデヒド捕捉効果を得る目的で、ホルムアルデヒド捕捉剤を含浸した樹脂層の上に絵柄を印刷した壁紙が開示されている(特許文献1参照)。しかしながら、この方法で製造された壁紙では、樹脂層の上に設けられた絵柄印刷層によりホルムアルデヒド捕捉剤の効能が抑制され、ホルムアルデヒドの十分な除去効果が得られないという問題があり、さらに、トルエン、アンモニアなどの他のVOC成分は全く除去できないという欠点を有していた。
【0005】
また、木材、竹、繊維くず、和紙などから作製した炭をシート状にしたものをホルムアルデヒド吸着材として使用する例などが提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、これらの炭は、比表面積が100〜300m2/gと非常に小さいためホルムアルデヒドやトルエンなどのVOC成分の吸着能力が非常に小さいという欠点があった。
【0006】
さらに、EVA系樹脂と天然珪藻土などからなる壁紙も提案されている(特許文献3参照)。しかし、この壁紙は珪藻土による水分の吸放湿性能は有するが、床材、壁材等の建材から発生するホルムアルデヒド、トルエンなどのVOC成分を吸着除去できないという欠点を有している。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−100334号公報
【特許文献2】
特開平11−229219号公報
【特許文献3】
特開2001−336094号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来の問題を解決し、建築物等の室内空気中のホルムアルデヒドなどのVOC成分を吸着除去し、不快臭や健康への悪影響等を防止することのできる機能性を付与した脱臭壁紙を提供することを技術的な課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果,本発明に到達した。
すなわち、本発明は、平衡濃度1ppmでのホルムアルデヒドの平衡吸着量が30mg/m2以上、平衡濃度1ppmでのトルエンの平衡吸着量が40mg/m2以上、かつ平衡濃度1ppmでのアンモニアの平衡吸着量が40mg/m2以上であることを特徴とする脱臭壁紙を要旨とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の脱臭壁紙は、平衡濃度1ppmでのホルムアルデヒドの平衡吸着量が30mg/m2以上、特に60mg/m2以上が好ましく、また、平衡濃度1ppmでのトルエンの平衡吸着量が40mg/m2以上、特に70mg/m2以上が好ましい。さらに、平衡濃度1ppmでのアンモニア平衡吸着量が40mg/m2以上であり、60mg/m2以上が好ましい。平衡濃度1ppmでのホルムアルデヒドの平衡吸着量が30mg/m2未満、平衡濃度1ppmでのトルエンの平衡吸着量が40mg/m2未満、あるいは平衡濃度1ppmでのアンモニア平衡吸着量が40mg/m2未満であると、いずれかの成分に対する脱臭性能が不十分となる。
【0011】
図1は、本発明の脱臭壁紙のうち最も基本的な構成の例を示す斜視図であり、紙基材1と表面材3の間にホルムアルデヒド、トルエン、アンモニアなどの脱臭性能に優れた活性炭シート2を挟み込んだものである。
【0012】
紙基材1の種類は特に問わず、従来の壁紙に使用されている任意の種類の紙を使用することができるが、通常は剥離時の便宜を考慮して紙間剥離可能な紙が使用される。具体的には、例えば二層抄紙法等により紙間強度を弱く調整したものや、表裏面の表層部分のみに樹脂含浸部を設けて表層部の紙間強度を選択的に強化したもの等がある。また、使用する箇所や建築物の性格によっては消防法等の規制により、紙の燃焼を抑制する難燃剤や不燃性の無機質材料を添加した難燃紙や、無機質材料を主体に構成した不燃紙等が使用される。
【0013】
次に、活性炭シート2は、平衡濃度1ppmでのホルムアルデヒドの平衡吸着量が30mg/m2以上、平衡濃度1ppmでのトルエンの平衡吸着量が40mg/m2以上、かつ平衡濃度1ppmでのアンモニア平衡吸着量が40mg/m2以上であるものなら、椰子殻粒状活性炭を不織布で挟み込んだシートや活性炭繊維シートが使用可能であるが、ユニチカ社から販売されている活性炭繊維シート「デキシーシートA」が性能及び加工性の面から好ましい。
【0014】
表面材3としては、通気性のあるものであればどのような素材でも使用可能であるが、綿、麻、羊毛、レーヨン、ポリエステル系繊維、ナイロン系繊維、オレフィン系繊維及びポリ乳酸などの生分解性繊維などの単独糸あるいは混紡糸で構成された織物や編物、不織布(短繊維不織布あるいは、長繊維不織布)などが使用できる。また、前記素材を使用し、通気性を損なわない程度にエンボス加工や絵柄印刷などの意匠性を付与した表面材を使用することもできる。
【0015】
次に、本発明の脱臭壁紙の製法例について説明する。
まず、紙基材1、活性炭シート2や表面材3としては、前述した素材の中から目的、用途に応じて適宜選択すればよい。次に、紙基材1と活性炭シート2及び表面材3を接着させる際には、活性炭表面の細孔を塞がないようにアクリル系樹脂やポリオレフィン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂等を、有機溶剤を含有しない水性エマルジョンとした接着剤や、エチレン−酢酸ビニル系ホットメルト接着剤や、ポリエステル系、ポリアミド系ホットメルト接着剤などが使用できる。
【0016】
また、紙基材と活性炭シートの間に珪藻土、シリカゲル粉末などの水分の吸放湿性能を有する層を設けてもよい。さらに、壁紙の諸性質の向上を目的として、抗菌剤、親水化剤、難燃剤等の添加剤を、紙基材1、活性炭シート2や表面材3に、本発明の効果を妨げない範囲で適宜配合することができる。
【0017】
本発明の脱臭壁紙は、建築物の壁面や天井面等に貼付して意匠性と脱臭性能を付与するために、一般家庭用や、ホテル、レストラン、学校、病院、オフィスビルなどの業務用などとして用いられるものである。
【0018】
【実施例】
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。
なお、脱臭性能を示すホルムアルデヒド、トルエン、アンモニアの平行濃度1ppmでの平衡吸着量は次のようにして測定した。
壁紙から質量が異なるようにそれぞれ5個の小片をカットし、それぞれホルムアルデヒド、トルエン、アンモニアガス濃度500ppm、ガス容量3Lのテドラ−バッグ中に24時間静置し、24時間後の各々のガス濃度を北川式検知管で測定した。それらのデ−タをグラフにプロットして求めた平衡濃度と平衡吸着量の関係式から、平衡濃度1ppm時の平衡吸着量を求めた。
【0019】
実施例1
難燃紙(目付70g/m2)基材と活性炭繊維シート(ユニチカ社製 デキシーシートA 目付:60g/m2)及びポリエステル長繊維不織布(ユニチカ社製 アピール 目付:150g/m2)とをエチレン−酢酸ビニル樹脂系ホットメルト接着剤により貼り合わせ本発明の脱臭壁紙(脱臭壁紙1)を得た。
【0020】
比較例1
活性炭繊維シートを使用しない以外は実施例1と同様にして壁紙(比較壁紙1)を作製した。
【0021】
比較例2
活性炭繊維シートの代わりに備長炭シート(日の出カーボン社製 目付90g/m2)を使用した以外は実施例1と同様にして壁紙(比較壁紙2)を作製した。
実施例1と比較例1、2で得られた壁紙の、平衡濃度1ppm時の平衡吸着量のデータを表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
表1から明らかなように、実施例1で得られた脱臭壁紙1は、ホルムアルデヒド、トルエン、アンモニア共に吸着量が大きく、ホルムアルデヒド、トルエンやアンモニア等のVOCの除去能力が優れており、優れた脱臭性能を有するものであった。
一方、比較壁紙1、2は、ホルムアルデヒド、トルエン、アンモニア共に吸着量が小さく、脱臭効果が小さいものであった。
【0024】
【発明の効果】
本発明の脱臭壁紙は、住宅内に敷設することによりシックハウス症候群の原因物質であるホルムアルデヒド、トルエンやアンモニア等のVOCを除去することができ、快適な居住区間の創出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の脱臭壁紙の一実施態様を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 紙基材
2 活性炭シート
3 表面材
Claims (1)
- 平衡濃度1ppmでのホルムアルデヒドの平衡吸着量が30mg/m2以上、平衡濃度1ppmでのトルエンの平衡吸着量が40mg/m2以上、かつ平衡濃度1ppmでのアンモニアの平衡吸着量が40mg/m2以上であることを特徴とする脱臭壁紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002326884A JP2004162185A (ja) | 2002-11-11 | 2002-11-11 | 脱臭壁紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002326884A JP2004162185A (ja) | 2002-11-11 | 2002-11-11 | 脱臭壁紙 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004162185A true JP2004162185A (ja) | 2004-06-10 |
Family
ID=32805696
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002326884A Pending JP2004162185A (ja) | 2002-11-11 | 2002-11-11 | 脱臭壁紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004162185A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009024379A (ja) * | 2007-07-19 | 2009-02-05 | Hideo Sumino | シックハウス防止フィルム |
-
2002
- 2002-11-11 JP JP2002326884A patent/JP2004162185A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009024379A (ja) * | 2007-07-19 | 2009-02-05 | Hideo Sumino | シックハウス防止フィルム |
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