JP2004161987A - 発泡体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】密度が0.1g/cm3 以上であり、ガラス転移点を1つ有し、かつ該ガラス転移点が−20〜60℃の温度範囲内に存在してなり、振動数10Hz及び温度25℃における動的粘弾性から得られる貯蔵弾性率(E’)が0.5〜2MPaであり、かつtanδが0.16〜0.5である発泡体、前記発泡体からなる靴底用部材、前記発泡体を有する靴底、並びに前記靴底を有する靴。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発泡体に関する。更に詳しくは、例えば、靴底をはじめ、自動車やその他の乗り物、家具、寝具等に用いられるクッション材等として好適に使用しうる発泡体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリウレタンフォームに代表される発泡体は、種々の分野で広く用いられている。一般に発泡体に要求される性質は、その使用目的や使用部位によって異なる。その性質として、安全性、履き心地性及び触感の向上の観点から、十分な強度を有し、しかもソフトで良好な感触と低反発弾性とを備えたポリウレタンフォームの開発が進められている。しかしながら、十分な強度を有し、しかもソフトで良好な感触と低反発弾性とを同時に満足する発泡体は得られていない。
【0003】
例えば、ポリウレタンフォームの分野において、伸長率及び引張強度が良好な低反発ポリウレタンフォームが知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし、高強度及び低反発性を満足するが、動的粘弾性において、貯蔵弾性率(E’)が高く、ソフトで良好な感触を有しないという欠点がある。
【0004】
また、近年、低反発性を有するポリウレタンフォームが提案されているが(例えば、特許文献2参照)、このポリウレタンフォームには、室温において、十分な硬さ及び強度を有しないという欠点がある。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−47330号公報(2頁)
【特許文献2】
特開平11−286566号公報(2頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、十分な強度を有し、しかもソフトで良好な感触と低反発弾性とを同時に具備する発泡体を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、
(1) 密度が0.1g/cm3 以上であり、ガラス転移点を1つ有し、かつ該ガラス転移点が−20〜60℃の温度範囲内に存在してなり、振動数10Hz及び温度25℃における動的粘弾性から得られる貯蔵弾性率(E’)が0.5〜2MPaであり、かつtanδが0.16〜0.5である発泡体、
(2) 前記発泡体からなる靴底用部材、
(3) 前記発泡体を有する靴底、
(4) 前記靴底を有する靴、並びに
(5) 密度が0.1g/cm3 以上であり、振動数10Hz及び温度25℃における動的粘弾性から得られる貯蔵弾性率(E’)が0.5〜2MPaであり、かつtanδが0.16〜0.5である靴底用発泡体
に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の発泡体は、JIS K 7198に規定の試験法に基づいて、振動数10Hz及び温度25℃において測定される動的粘弾性から得られる貯蔵弾性率(E’)(以下、単に貯蔵弾性率という)が0.5〜2MPaであり、かつtanδが0.16〜0.5であるので、十分な強度を有し、しかもソフトで良好な感触と低反発弾性とを同時に具備するという優れた効果を発現するものである。
【0009】
本発明者らは、ソフトで良好な感触と低反発弾性とを同時に具備するという優れた効果を発現する発泡体を得るべく鋭意研究を重ねたところ、動的粘弾性の測定において、25℃の貯蔵弾性率と、貯蔵弾性率に対する損失弾性率の比率を示すtanδとが人が感じる感触と低反発弾性との間に相関関係があることが見出された。すなわち、触感を触指と貯蔵弾性率によって評価したところ、1年間を通じて人間が生活するときの一般的な生活温度である−5℃から40℃までの温度範囲において、十分な強度を有し、ソフトで良好な感触と、低反発弾性とを有する発泡体を得ることができるのが、25℃、振動数10Hz、昇温速度2℃/minにおいて測定したときの貯蔵弾性率とtanδが特定の範囲内に存在する場合であることが見出された。したがって、本発明の発泡体は、特定の貯蔵弾性率及び特定のtanδによって適切に規定されている。
【0010】
なお、動的粘弾性測定時の条件である温度25℃及び振動数10Hzは、人間が日常生活において体感する温度の平均値が25℃程度であること、及び発泡体を靴底として使用し、この靴底を有する靴を履いて歩行したり、軽く走ったり、あるいは全速力で走ったときに靴底が受ける固有振動数が5〜10Hzであることに基づいて設定されたものである。
【0011】
本明細書にいう「ソフトな感触」とは、手指の爪の先端若しくはその付近又は指先の指紋がある部分で発泡体を直接押すかつまんだときに、石のように硬く感じずに発泡体がつぶれるが、底付感を感じない程度の心地よい感触を意味する。
【0012】
また、本明細書にいう「低反発弾性」とは、JIS K 6301に規定の反発弾性試験に基づいて、直径32mm及び厚さ10mmを有する発泡体を用いて温度25℃で測定される反発弾性率が35%以下であることを意味する。
【0013】
動的粘弾性は、発泡体に定常的な正弦波のひずみを与えたときの粘性と弾性との組み合わせ挙動である。動的粘弾性は、ひずみに対する応力又は応力に対するひずみを測定することによって求められるものである。
【0014】
動的粘弾性における最大応力と最大ひずみとの比の値であり、ベクトルとして複素数演算によって求められるのが、複素弾性率である。複素弾性率の実数部で、特性振動数の正弦波のひずみを加えたときの同位相の応力成分の大きさを示すものが貯蔵弾性率(動的貯蔵弾性率)であり、特性振動数の正弦波のひずみを加えたときのひずみよりπ/2だけ位相が進んだ応力成分の大きさが損失弾性率(動的損失弾性率)である。
【0015】
tanδは、損失正接ともいわれており、式:
〔tanδ〕=〔損失弾性率〕/〔貯蔵弾性率〕
で表される。tanδは、発泡体のエネルギー吸収性の尺度として用いられている。動的粘弾性の温度変化の測定では、測定時の振動数を一定にし、貯蔵弾性率、損失弾性率及びtanδを温度の関数として求めることにより、貯蔵弾性率の分散と損失弾性率の吸収から、測定に用いられる発泡体のガラス状態からゴム状態への転移、外部から与えられる衝撃エネルギーの緩和現象等を知ることができる。
【0016】
貯蔵弾性率が0.5〜2MPa、好ましくは0.5〜1.8MPa、より好ましくは0.5〜1.6MPa、更に好ましくは0.6〜1.3MPaの範囲内にある場合、十分な強度を有し、ソフトで良好な感触を有する発泡体が得られる。すなわち、貯蔵弾性率が前記下限値よりも小さい場合には、発泡体が柔らかすぎて良好な感触を有しないのみならず、機械的強度が低下し、また貯蔵弾性率が前記上限値よりも大きい場合には、発泡体が硬くなり、ソフトな感触を有しなくなる。
【0017】
tanδが0.16〜0.5、好ましくは0.18〜0.46、より好ましくは0.18〜0.40、更に好ましくは0.18〜0.35の範囲内にある場合、低反発弾性及び形状復元性に優れた発泡体が得られる。すなわち、tanδが前記下限値よりも小さい場合には、外力が加わった際の低反発弾性が十分ではなくなり、またtanδが前記上限値よりも大きい場合には、外力が加わって変形した際に、元の形状に復元しがたくなり、ソフトで良好な感触が得られなくなる。
【0018】
本発明の発泡体は、ガラス転移点を1つ有し、かつ該ガラス転移点が−20〜60℃の温度範囲内に存在するものである点に、大きな特徴がある。この特徴により、発泡体の高分子結晶性及び配向性が低下しないため、−5℃〜40℃の温度範囲において、発泡体が十分な強度と低反発弾性を有するものと考えられる。発泡体が−20℃未満の温度でガラス転移点を有する場合、発泡体は、低エネルギーでの分子運動が可能な状態にあるので、発泡体を構成している高分子化合物の結晶性及び配向性が低下するため、発泡体の強度と低反発弾性とを両立させることが困難となる。
【0019】
ガラス転移点が存在する温度範囲は、−5〜40℃の温度範囲において、十分な強度と低反発弾性とを発現させる観点から、−20〜60℃、好ましくは−15〜60℃、より好ましくは−10〜60℃、更に好ましくは−10〜30℃、特に好ましくは0〜25℃である。
【0020】
なお、本明細書にいう「ガラス転移点」とは、発泡体がガラス転移するときの温度、すなわち発泡体がガラス状態からゴム状態に状態変化するときの温度をいい、具体的には、10Hzの振動数で、温度を−20〜60℃の温度範囲内で変化させながら動的粘弾性を測定し、その動的粘弾性から得られるtanδのピーク温度がガラス転移点である。
【0021】
また、tanδのピーク値とは、低温(例えば、−70℃)から高温(例えば、60℃)に昇温させたときのtanδが、増大から減少に転移するときの変曲点(極大値)を意味し、ノイズによって得られる微小変化は、この変曲点(極大値)には含めない。
【0022】
さらに、tanδの温度変化を表す図1に示されるように、tanδのピーク値で、最も高い値を示すピークをメインピーク(MP)とし、そのtanδのピーク値をMPVとする。微小な変化(DV)が0.03以下で、DV/MPVの値が0.1以下となるような微小な変化は存在していてもよい。DV/MPVの値は、好ましくは0.07以下である。本発明において、前記tanδのピーク温度で定義されるガラス転移点以外に、このような微小なピークが存在していてもガラス転移点が1つであるとみなされる。なお、このような微小な変化が存在していないことが好ましい。
【0023】
本発明の発泡体におけるtanδのピーク値は、低反発弾性を発現させる観点から、好ましくは0.25〜1、より好ましくは0.3〜1である。
【0024】
発泡体の反発弾性率は、JIS K 6301に記載の測定法に基づき、厚さ10mm、直径32mmの発泡体を用いて温度25℃で測定したとき、外部から与えられる衝撃エネルギーを吸収させる観点から、好ましくは35%以下、より好ましくは32%以下、更に好ましくは30%以下である。また、外力が加わって変形した際に、元の形状に復元しやすくする観点から、好ましくは10%以上、より好ましくは12%以上、更に好ましくは15%以上である。これらの観点から、発泡体の反発弾性率は、好ましくは10〜35%、より好ましくは12〜32%、更に好ましくは15〜30%である。
【0025】
また、発泡体の引張り強度は、JIS K 6301に記載の測定法に基づき、厚さ10mmのポリウレタンフォームから打ち抜いたダンベル2号形の試験片を用いて温度25℃で測定したとき、十分な機械的強度と耐久性を得る観点から、好ましくは0.98MPa以上、より好ましくは1.18MPa以上、更に好ましくは1.47MPa以上である。
【0026】
本発明の発泡体を構成する原材料としては、自己発泡性を有するポリウレタン等をはじめ、ゴム、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂等が挙げられる。ゴム、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂等を用いる場合、これらの樹脂を予備発泡させた予備発泡粒子を用いて発泡させる方法や、該樹脂に発泡剤を含浸させた後、型内発泡成形させる方法等を採用できる。
【0027】
本発明の発泡体が代表的なポリウレタンフォームからなる場合について、以下に説明する。
【0028】
本発明の所定の貯蔵弾性率及びtanδを有するポリウレタンフォームは、(a)ポリオール、(b)鎖延長剤、(c)ポリイソシアネート化合物、(d)触媒及び(e)発泡剤を適宜調整して混合し、反応させ、ポリウレタンフォームを形成しているソフトセグメントとハードセグメントとの割合を制御することによって得ることができる。
【0029】
ポリウレタンフォームは、ポリオールによって構成されるソフトセグメントと、高い結合エネルギーを有するウレタン結合やウレア結合を含んだ集合体によって構成されるハードセグメントとから形成されている。このハードセグメントに起因する動的粘弾性の挙動は、−5〜40℃の温度範囲において、貯蔵弾性率及びtanδに影響を与えるため、この挙動を制御することが重要となる。
【0030】
ポリオールは、水酸基を2個以上有するポリエーテルポリオール(以下、ポリエーテルポリオールという)やポリエーテルポリオールを基剤とするポリマーポリオール(以下、ポリマーポリオールという)及びポリエステルポリオールからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
【0031】
ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール等の多価アルコールにアルキレンオキサイドを付加重合させて得られるポリエーテルポリオール、ポリオキシテトラメチレングリコール等が挙げられる。
【0032】
ポリエーテルポリオールの代表例としては、ポリオキシプロピレンポリオールの末端水酸基にエチレンオキシドが付加された水酸基1個あたりの分子量が1500以上であるポリオキシプロピレン系ポリオール、テトラヒドロフランの開環重合で得られる分子量1000以上のポリオキシテトラメチレングリコール及びそれらの混合物等が挙げられる。
【0033】
ポリマーポリオールの代表例としては、重合性不飽和基含有モノマーを重合させて得られたポリマー微粒子がポリエーテルポリオール中に分散した状態にあるもの等が挙げられる。このものは、例えば、重合性不飽和基含有モノマーを重合させて得られたポリマー微粒子とポリエーテルポリオールとを混合し、分散させる方法、前記ポリエーテルポリオール中で前記重合性不飽和基含有モノマーを重合させることにより、前記重合性不飽和基含有モノマーから得られたポリマー微粒子を製造し、ポリエーテルポリオール中に分散させる方法等によって製造することができる。これらの方法の中では、後者の方法が、ポリマー微粒子が該ポリエーテルポリオール中で均一に分散されたポリマーポリオールを容易に得ることができるので好ましい。
【0034】
重合性不飽和基含有モノマーとしては、スチレン;アクリロニトリル;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート等のアルキル基の炭素数が1〜4のアルキルメタクリレート;グリシジルメタクリレート;メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート等のアルキル基の炭素数が1〜4のアルキルアクリレート;グリシジルアクリレート等が挙げられ、これらのモノマーは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0035】
ポリエステルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン等の多価アルコールと、フタル酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、テレフタル酸等の多塩基酸との縮合物であって、末端に水酸基を有するもの等が挙げられる。
【0036】
本発明の動的粘弾性条件を満足し、十分な強度と所望の貯蔵弾性率及びtanδを有するポリウレタンフォームを得るには、2官能ポリオールや3官能ポリオールの分子量及び両ポリオールの重量比を調節すればよい。
【0037】
なお、本明細書にいう「動的粘弾性条件」とは、貯蔵弾性率が0.5〜2MPaで、かつtanδが0.16〜0.5であることをいう。
【0038】
例えば、2官能ポリオールのみで強度、貯蔵弾性率及びtanδを制御する場合、低分子量の2官能ポリオールを用い、ソフトセグメントがハードセグメントによる影響を受けやすくし、自由度を低下させることにより、樹脂全体の結晶性を向上させることが好ましい。かかる操作により、動的粘弾性条件を満足させることができる。
【0039】
2官能ポリオールと3官能ポリオールとを併用する場合には、2官能ポリオールの種類を一定にして、3官能ポリオールの分子量及び2官能ポリオールと3官能ポリオールとの重量比を制御し、ハードセグメント近傍のソフトセグメント部分の結晶性を高めることが好ましい。このように、3官能ポリオールの分子量及び2官能ポリオールと3官能ポリオールとの重量比を制御することにより、動的粘弾性条件を満足させることができる。
【0040】
2官能ポリオール及び3官能ポリオールの分子量、並びに2官能ポリオールと3官能ポリオールとの重量比は、十分な強度を有する発泡体を得るうえで重要な要因である。
【0041】
2官能ポリオールは、十分な強度を付与する観点から、平均官能基数1.5〜2.5及び数平均分子量1000〜5000を有することが好ましい。
【0042】
3官能ポリオールは、初期反応性の向上、成形体の寸法安定性の確保及び脱型時間の短縮の観点から、平均官能基数2.5〜3.5及び数平均分子量2000〜10000を有することが好ましい。
【0043】
2官能ポリオール/3官能ポリオールの重量比は、十分な強度及び成形体の寸法安定性の確保の観点から、好ましくは30/70〜80/20、より好ましくは35/65〜65/35、更に好ましくは40/60〜60/40である。
【0044】
2官能ポリオールとして、ポリエーテルポリオールを用いる場合、その平均官能基数が1.5〜2.5であり、数平均分子量が1500〜4500であることが、十分な強度を付与する観点から好ましい。また、2官能ポリオールとして、ポリエステルポリオールを用いる場合、その平均官能基数が1.5〜2.5であり、数平均分子量が1000〜2500であることが十分な強度を付与し、液状性を確保する観点から好ましい。
【0045】
また、3官能ポリオールとして、ポリエーテルポリオールを用いる場合は、その平均官能基数が2.5〜3.5であり、数平均分子量が2000〜8000であることが成形体の寸法安定性の観点から好ましい。3官能ポリオールとして、ポリエステルポリオールを用いる場合、その平均官能基数が2.5〜3.5であり、数平均分子量が2000〜4000であることが成形体の寸法安定性及び液状性の確保の観点から好ましい。
【0046】
これらのポリオールの中では、ソフトで良好な感触と低反発弾性とを両立する観点からポリエーテルポリオールが好ましい。
【0047】
鎖延長剤としては、数平均分子量が1000以下の低分子量で分子内に2個以上の活性水素を有する化合物を用いることができる。
【0048】
鎖延長剤の代表例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、メチルペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、デキストロース、ソルビトール等の多価アルコール、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族多価アミン、芳香族多価アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン等、それらの変性物等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0049】
好適な鎖延長剤は、数平均分子量が1000以下のエチレングリコール、ジエチレングリコール、1, 4−ブタンジオール、ペンタエリスリトール、それらの変性物等からなる群から選ばれる少なくとも1種である。
【0050】
動的粘弾性条件を満足し、十分な強度と所望の貯蔵弾性率及びtanδを有するポリウレタンフォームは、低分子量の鎖延長剤の量を調整することによって得ることができる。
【0051】
一般に、鎖延長剤は、イソシアネート成分と反応し、強固なハードセグメントを形成する。このハードセグメントに起因する動的粘弾性挙動は、動的粘弾性条件に直接影響を与える。鎖延長剤の増量は、ハードセグメントの大きさ及び個数を増加するため、−5〜40℃の温度範囲において、貯蔵弾性率及びtanδを高くするものと推測される。
【0052】
しかしながら、鎖延長剤の量があまりにも多い場合には、ウレタンフォームの硬さ、貯蔵弾性率の増加及び感触の悪化に繋がるため、ソフトで良好な感触を有する発泡体得る観点から、鎖延長剤の量は、ポリオール100重量部に対して3〜20重量部であることが好ましい。
【0053】
ポリイソシアネート化合物の代表例としてはイソシアネートプレポリマー等が挙げられる。
【0054】
イソシアネートプレポリマーは、ポリイソシアネートモノマーとポリオールとをポリイソシアネートモノマーの過剰の存在下で、常法により攪拌、反応させることによって得られる。
【0055】
ポリイソシアネートモノマーの具体例としては、トリレンジイソシアネート、m-フェニレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4'- ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルジイソシアネート、3,3'- ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'- ジメチル-4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3 '-ジクロロ-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート等のポリイソシアネート化合物、それらの変性体、例えばカルボジイミド変性体等が挙げられ、これらは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これらの中では、4,4'- ジフェニルメタンジイソシアネート又は該4,4'- ジフェニルメタンジイソシアネートとそのカルボジイミド変性体との併用が好ましい。
【0056】
イソシアネートプレポリマーの中では、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート及び4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのカルボジイミド変成体を用いて得られたイソシアネートプレポリマーは、十分な強度を確保する観点から、好ましい。
【0057】
なお、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのカルボジイミド変成体を用いて得られたイソシアネートプレポリマーには、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートが混在していてもよい。
【0058】
なお、イソシアネートプレポリマーを調製する際には、必要により、添加剤を添加してもよい。
【0059】
添加剤としては、例えば、ポリエステルポリオールを調製する際に必要により用いられる添加剤をはじめ、イソシアネートプレポリマーが自己重合するのを防止するために、塩化水素ガス、亜硫酸ガス等の酸性ガス、塩化アセチル、塩化ベンゾイル、イソフタル酸クロリド等の酸塩化物、リン酸、リン酸モノエチル、リン酸ジエチル等のリン酸化合物等のイソシアネート自己重合防止剤を用いることができる。これらの添加剤は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0060】
イソシアネートプレポリマーのNCO%は、粘度が高くなって低圧発泡機での成形が困難とならないようにするために、好ましくは10%以上、より好ましくは15%以上であり、また粘度が低くなって発泡機の計量精度が低くなることを避けるために、好ましくは25%以下、より好ましくは22%以下、更に好ましくは20%以下である。
【0061】
イソシアネートプレポリマーは、15℃以上において液状を呈し、低圧でも吐出可能であるので、例えば、40〜50℃の成形温度でも何ら問題なくポリウレタンフォームの製造に供することができる。
【0062】
ポリイソシアネート化合物のNCO%は、液粘度の上昇防止及び液の保存安定性の観点から10〜25%が好ましい。ポリイソシアネート化合物を構成するポリイソシアネートモノマーとしては、十分な機械的強度を有する発泡体を得る観点から、4, 4−ジフェニルメタンジイソシアネートが好ましい。
【0063】
触媒としては、例えば、TEDA〔1,4−ジアザビシクロ-[2.2.2]- オクタン〕、N,N,N' ,N' −テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N' ,N' −テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N' ,N' ,N" −ペンタメチルジエチレントリアミン、トリメチルアミノエチルピペラジン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ビス(ジメチルアミノアルキル)ピペラジン、N,N,N' ,N' −テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルベンジルアミン、ビス(N,N−ジエチルアミノエチル)アジペート、N,N,N' ,N' −テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、N,N−ジメチル−β−フェニルエチルアミン、1,2−ジメチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール等が挙げられ、これらの触媒は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。触媒の中では、反応速度の向上の観点から、3級アミンが好ましい。
【0064】
なお、3級アミン以外の触媒として、例えば、ジブチルチンジラウレート、オレイン酸第1錫、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛等の有機金属化合物を用いることもできる。
【0065】
発泡剤としては、水が必須成分であり、炭化水素、クロロフルオロカーボン及び水素化フルオロカーボン等が共存していてもよい。なお、地球のオゾン層破壊の問題を回避する観点から、発泡剤として、水を単独で使用することが好ましい。
【0066】
発泡剤として、水を用いた場合、一般に、水はポリイソシアネート化合物と反応し、強固なハードセグメントを形成する。このハードセグメントに起因する動的粘弾性挙動は、動的粘弾性条件に直接影響を与える。水の増量は、ハードセグメントの大きさ及び個数を増加するため、−5〜40℃の温度範囲において、tanδの値を高くするものと推測される。しかしながら、イソシアネートと水との反応によって発生する炭酸ガスの影響でポリウレタンフォームは低密度化する。したがって、水の量は重要となる。かかる観点から、発泡剤としての水の量は、ポリオール100重量部に対して、好ましくは0.3〜2重量部、より好ましくは0.5〜1.8重量部、さらに好ましくは0.9〜1.6重量部である。
【0067】
本発明では添加剤として、シリコーン系整泡剤、架橋剤、顔料、酸化防止剤、黄変防止剤等を用いることができる。
【0068】
ポリオール、鎖延長剤、ポリイソシアネート化合物、触媒及び発泡剤を適宜調整して混合し、反応させ、ポリウレタンフォームを形成するソフトセグメントとハードセグメントとの度合いを制御することにより、本発明の動的粘弾性条件を満足し、十分な強度と所望の貯蔵弾性率及びtanδを有するポリウレタンフォームを得ることができる。
【0069】
ポリオールとポリイソシアネート化合物とを反応させるに際しては、両者の割合は、イソシアネートインデックスが80〜110となるように調製することが好ましく、更に85〜105、特に90〜100が好ましい。
【0070】
ポリウレタンフォームの製造法としては、例えば、ポリオール、鎖延長剤、触媒、発泡剤、添加剤等をあらかじめ混合、攪拌したポリオール成分とポリイソシアネート化合物とを成形機により、混合、攪拌し、成形型内に注入し、発泡させる方法等が挙げられる。より具体的には、例えば、ポリオール成分をタンク等を用いて、混合、攪拌し、通常、40℃程度に調温したのち、自動混合注入型発泡機、自動混合型射出発泡機等の発泡機を用いてポリイソシアネート化合物と反応、発泡させる方法等が挙げられる。
【0071】
なお、動的粘弾性条件を満足し、十分な強度と所望の貯蔵弾性率及びtanδを有するポリウレタンフォームを得るには、ポリウレタンフォームの密度は、0.1g/cm3 以上、好ましくは0.2〜0.6g/cm3 、より好ましくは0.25〜0.45g/cm3 である。
【0072】
本発明の発泡体は、靴底用発泡体として好適に使用しうるものである。その好適な用途としては、紳士靴、スポーツ靴等の靴底が挙げられる。一般に、靴底は、サンダル、紳士靴等に使用されるアウトソールと、スポーツ靴等に使用されるミッドソールと、靴内部に装着されるインナーソール(中敷)とに分類される靴底用部材からなる。本発明は、これらの靴底用部材に好適に使用しうるものであるが、これらの中でも、特にミッドソール及び靴内部に装着されるインナーソール(中敷)が発泡体が発現する効果の面から好ましい。
【0073】
本発明の靴は、通常、靴本体(甲皮等)及び靴底を一体化させることによって製造することができる。靴本体は、足の甲を包む部位であり、特に素材や形状を問わない。
【0074】
以上、発泡体がポリウレタンフォームである場合について説明したが、密度が0.1g/cm3 以上であって、振動数10Hz及び温度25℃における動的粘弾性から得られる貯蔵弾性率が0.5〜2MPaであり、かつtanδが0.16〜0.5である発泡体を製造する方法は、その発泡体の種類等によって異なる。したがって、これらの性質は、その発泡体の種類に応じて適宜調整することが好ましい。
【0075】
以下に、本発明の発泡体がポリウレタンフォームである場合について、より具体的に前述した性質を有する発泡体を製造しうる方法についてより詳細に説明する。
【0076】
【実施例】
実施例1〜10及び比較例1〜5
表1に示す組成となるように、ポリオール、鎖延長剤、触媒、発泡剤(水)、整泡剤及び白色顔料を混合し、ポリオール成分を調製した。
【0077】
ポリオール成分とポリイソシアネートとの配合割合は、式:
〔イソシアネートインデックス〕
=〔実際に使用したイソシアネート量)
÷(化学量論的にポリオールと当量とされるイソシアネート量)
×100
に基づいて求められるイソシアネートインデックスが表1に示す値となるように、調整した。
【0078】
ポリオール成分とポリイソシアネートとを自動混合型射出発泡機〔ポリウレタンエンジニアリング社製、形式:MU−203S、型番:6−018〕に仕込み、35〜45℃の温度で混合し、得られた混合物を型温が45〜55℃の成形型(内面にシリコーン離型剤を塗布)内に仕込み、以下の成形条件で発泡させ、10mm×100mm×300mmのポリウレタンフォームからなるテストシートを作製した。
【0079】
〔成形条件〕
・反応性:クリームタイム5〜15秒間
・脱型時間:5.5〜6.5分間
【0080】
なお、各実施例及び各比較例に用いられる成分の略号は、以下のことを意味する。
【0081】
〔ポリオール〕
PO1:ポリプロピレングリコール〔旭硝子ウレタン(株)製、商品名:プレミノール5005、官能基数:2、水酸基価:28mgKOH/g、数平均分子量:4000〕
PO2:ポリプロピレングリコール〔旭硝子ウレタン(株)製、商品名:エクセノール540、官能基数:2、水酸基価:56mgKOH/g、数平均分子量:2000〕
【0082】
PO3:ポリプロピレントリオール〔旭硝子ウレタン(株)製、商品名:エクセノール820、官能基数:3、水酸基価:34mgKOH/g、数平均分子量:4900〕
PO4:ポリエステルポリオール(原料モノマー:エチレングリコール、1,4−ブタンジオール及びアジピン酸、エチレングリコール/1,4ブタンジオール(重量比)=1/1、官能基数:2、水酸基価:86mgKOH/g、数平均分子量:1300)
【0083】
〔ポリイソシアネート〕
PI1:花王(株)製、商品名:エディフォームB−6106M(NCO%:16.0%、イソシアネートプレポリマーに用いられるイソシアネート:4,4' −ジフェニルメタンジイソシアネート)
PI2:花王(株)製、商品名:エディフォームB−2009(NCO%:18.5%、イソシアネートプレポリマーに用いられるイソシアネート:4,4' −ジフェニルメタンジイソシアネート)
【0084】
〔鎖延長剤〕
CE1:エチレングリコール
CE2:ジエチレングリコール
CE3:ペンタエリスリトールの変性物〔三洋化成工業(株)製、商品名:サンニックスHD−402、官能基数:4、水酸基価:405mgKOH/g、数平均分子量:550〕
【0085】
〔触媒〕
トリエチレンジアミン
〔整泡剤〕
東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、商品名:SRX−253
〔白色顔料〕
大日精化工業(株)製、商品名:FTRホワイト
【0086】
【表1】
【0087】
作製された各テストシートを用いて、その温度を−70〜60℃に変化させながら、それらの貯蔵弾性率及びtanδの温度変化を調べた。その一例として、実施例7で得られたテストシートについて、貯蔵弾性率及びtanδの温度変化を測定した結果を図2に示す。図2において、(a)は、貯蔵弾性率の温度変化を示すグラフ、(b)は、tanδの温度変化を示すグラフである。このtanδの温度変化を示すグラフから、tanδのピーク値は、11℃であることがわかる。
【0088】
次に、作製されたテストシートの物性を以下の方法に従って調べた。その結果を表2に示す。
【0089】
(1) 貯蔵弾性率及びtanδ
動的粘弾性試験は、JIS K 7198の試験法に基づいて、作製されたテストシートから切り出された長さ30mm、断面が5mm×10mmの直方体サンプル片を用い、アイティー計測制御(株)製、動的粘弾性測定装置DVA−225にて、昇温速度2℃/分、振動数10Hzにて測定した。測定開始は、冷却後マイナス100℃より開始した。得られたデータより、25℃における貯蔵弾性率及びtanδを求めた。
【0090】
(2) 密度
テストシート(100mm×300mm×10mm)の重量を測定し、体積300cm3 で除して測定した。
【0091】
(3) 硬度
テストシート表面の硬度をAsker C硬度計にて25℃で測定した。
【0092】
(4) 引張強度、引裂強度及び伸度
テストシートから打ち抜いたダンベル2号形の試験片を用い、JIS K 6301に従って測定した。
【0093】
(5) 反発弾性率
テストシートから打ち抜いた直径32mm(厚さ10mm)の試験片を用い、JIS K 6301に従って測定した。
【0094】
(6) 感触
25℃において、厚さ10mmのポリウレタンフォームの感触を触指によって評価した。柔らかく感じる場合をS、硬く感じる場合をHで示した。
【0095】
【表2】
【0096】
表2に示された結果から、各実施例で得られたポリウレタンフォームは、密度が0.1g/cm3 以上であって、振動数10Hz及び温度25℃における動的粘弾性から得られる貯蔵弾性率が0.5〜2MPaであり、かつtanδが0.16〜0.5であるので、ソフトで良好な感触と低反発弾性とを同時に具備することがわかる。
【0097】
これに対して、比較例1 、2 、4 及び5で得られたポリウレタンフォームは、貯蔵弾性率が高く、ソフトで良好な感触が得られていない。これは、硬度(Asker C)の値からも明らかである。
【0098】
比較例3で得られたポリウレタンフォームは、ソフトで良好な感触を有するが、低反発弾性が得られていない。
【0099】
実施例1及び比較例1で得られたポリウレタンフォームは、ポリオールと鎖延長剤、触媒、顔料及び整泡剤がほぼ同じ比率で配合されているが、発泡剤である水の添加量により貯蔵弾性率及びtanδが異なる。一般に水は、イソシアネート成分と反応し、強固なハードセグメントを形成する。実施例1では、比較例1と比べて、ハードセグメントの大きさ及び個数を増加したため、動的粘弾性条件におけるtanδの値を有するものと推測される。さらに水の添加量の増加は、発泡倍率を向上させることから、密度を低下させたことにより一定体積あたりのウレタンフォーム量が低下し、貯蔵弾性率が低下したと考えられる。
【0100】
【発明の効果】
本発明の発泡体は、十分な強度を有し、ソフトで良好な感触と低反発弾性とを同時に具備するという効果を奏する。特に靴底用発泡体として好適に使用しうるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】発泡体のtanδの温度変化を示すグラフである。
【図2】(a)は本発明の実施例7で得られたテストシートの貯蔵弾性率の温度変化を示すグラフ、(b)は本発明の実施例7で得られたテストシートのtanδの温度変化示すグラフである。
Claims (11)
- 密度が0.1g/cm3 以上であり、ガラス転移点を1つ有し、かつ該ガラス転移点が−20〜60℃の温度範囲内に存在してなり、振動数10Hz及び温度25℃における動的粘弾性から得られる貯蔵弾性率(E’)が0.5〜2MPaであり、かつtanδが0.16〜0.5である発泡体。
- ポリウレタンフォームからなる請求項1記載の発泡体。
- ポリウレタンフォームが、(a)ポリオール、(b)鎖延長剤、(c)ポリイソシアネート化合物、(d)触媒及び(e)発泡剤を混合し、反応させて得られたものである請求項2記載の発泡体。
- (c)ポリイソシアネート化合物が、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのカルボジイミド変成体を用いて得られたイソシアネートプレポリマーである請求項3記載の発泡体。
- 引張り強度が0.98MPa以上である請求項1〜4いずれか記載の発泡体。
- 反発弾性率が10〜35%である請求項1〜5いずれか記載の発泡体。
- 発泡体が靴底用発泡体である請求項1〜6いずれか記載の発泡体。
- 請求項1〜7いずれか記載の発泡体からなる靴底用部材。
- 請求項1〜7いずれか記載の発泡体を有する靴底。
- 請求項9記載の靴底を有する靴。
- 密度が0.1g/cm3 以上であり、振動数10Hz及び温度25℃における動的粘弾性から得られる貯蔵弾性率(E’)が0.5〜2MPaであり、かつtanδが0.16〜0.5である靴底用発泡体。
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