JP2004161960A - 導電性インク - Google Patents
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Abstract
【課題】布地等の媒体に、耐久性が高い電子パターンを簡単に形成することができ、凝集が生じにくい導電性インクを提供すること。
【解決手段】導電性カーボンブラック20重量部、界面活性剤6重量部、ジエチレングリコール15重量部、エタノールアミン1重量部、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン0.1重量部、及び精製水57.9重量部を攪拌機付きサブタンクに入れ、サンドミルを用いて分散し、インクジェット用濃縮記録液を調製した。次に、このインクジェット用濃縮記録液25重量部、アクリル樹脂エマルジョン10重量部、 ジエチレングリコール40重量部、及び精製水25重量部を混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【選択図】 なし
【解決手段】導電性カーボンブラック20重量部、界面活性剤6重量部、ジエチレングリコール15重量部、エタノールアミン1重量部、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン0.1重量部、及び精製水57.9重量部を攪拌機付きサブタンクに入れ、サンドミルを用いて分散し、インクジェット用濃縮記録液を調製した。次に、このインクジェット用濃縮記録液25重量部、アクリル樹脂エマルジョン10重量部、 ジエチレングリコール40重量部、及び精製水25重量部を混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、洋服などに電子回路を形成するために用いられる導電性インクに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の急速なIT技術の進歩に伴い、携帯用電子機器の小型化、高機能化が進んでいる。この携帯用電子機器に望まれる形態の1つとして、洋服に電子回路を形成したウエアラブル電子機器があるが、このウエアラブル電子機器を実現するためには、布地に電子パターンを形成する必要がある。
【0003】
布地に電子パターンを形成する方法としては、例えば、基板等に電子パターンを形成するために用いられる、導電性微粒子を含むインク(例えば、特許文献1、特許文献2参照)を使用する方法が挙げられる。
また、布地上に電子パターンを形成する他の方法として、導線を布地に織り込んだり、導電性部材を貼り付けたりする方法が挙げられる。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−66530号公報(段落番号0071〜、第3実施例)
【特許文献2】
特開2002−6129号公報(段落番号0095〜、実施例1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の導電性微粒子を含むインクを用いる方法では、布地上に電子パターンを形成した後、布地を洗濯すると、インクが脱落してしまい、電子パターンの導電性が失われてしまうという問題があった。更に、従来の導電性微粒子を含むインクは、導電性微粒子等の成分が凝集しやすいため、保管、管理が難しいという問題があった。
【0006】
また、導線を布地に織り込んだり、導電性部材を貼り付けたりする方法では、電子パターンの形成に大変手間がかかるという問題があった。
本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、布地等の媒体に、耐久性が高い電子パターンを簡単に形成することができ、凝集が生じにくい導電性インクを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
(1)請求項1の発明は、
水と、界面活性剤と、前記水中に分散した導電性微粒子及び樹脂の微粒子と、を含む導電性インクであって、前記界面活性剤が前記水中に分散したミセル状であるとともに、前記導電性微粒子の配合量と、前記樹脂の微粒子の配合量との重量比が、1:1〜4の範囲にあることを特徴とする導電性インクを要旨とする。
【0008】
本発明の導電性インクは、導電性微粒子と樹脂の微粒子とを含んでいるので、例えば、布地等の媒体上に、簡単に電子パターンを形成することができる。
つまり、この導電性インクを、例えば、インクジェットプリンタ等により布地上に吐出すると、その表面で樹脂の微粒子が膜を形成し、その膜の中に導電性微粒子が保持され、電子パターンを形成する。
【0009】
更に、本発明の導電性インクは、導電性微粒子の配合量に対する樹脂の微粒子の配合量の重量比が、1以上であるので、布地等の媒体に対し、強固な付着力を有する。そのため、この導電性インクを用いて布地上に電子パターンを形成した場合には、その布地を洗濯しても、導電性インクは脱落することがなく、形成された電子パターンは導電性を維持することができる。
【0010】
また、導電性微粒子の配合量に対する樹脂の微粒子の配合量の重量比が、4以下であるので、布上で成膜した樹脂の微粒子が導電性を妨げることがなく、また、導電性インクの粘度を適切に調整するための多価アルコール等を混入させやすいという特長を有する。
【0011】
更に、本発明の導電性インクは、ミセル状の界面活性剤を有しており、その分散作用によって、導電性微粒子や樹脂の微粒子が凝集してしまうようなことがない。そのため、この導電性インクは、長期間に渡って安定に保管することができる。これは、界面活性剤がミセル状であることにより、導電性微粒子や樹脂の微粒子を良好でかつ熱や攪拌等のショックに耐える分散状態にする作用を奏するためであると考えられる。
【0012】
また、この導電性インクは、ミセル状の界面活性剤を有していることにより、浸透作用、分散作用において優れている。ここで、浸透作用とは、例えば、インクが布上に付着した際、極めて速やかに水等の溶媒を繊維内部に浸透させる作用をいい、表面にインクが留まってそのまま細線の再現性を悪化させず、インクがにじまない作用をいう。また、分散作用とは、例えば、インク中に存在する液体微粒子や固体微粒子等、水等の溶媒に溶けない物質を水中に乳化分散させる作用をいう。
【0013】
・前記界面活性剤としては、例えば、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤を使用することができる。具体的には、アニオン性界面活性剤として、脂肪酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩や脂肪族高級アルキルエーテル硫酸エステル塩や硫酸化油や硫酸化脂肪酸エステルや硫酸化オレフィン等の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩やアルキルナフタレンスルホン酸塩やパラフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩、高級アルコールリン酸エステル塩等のリン酸エステル塩、ジチオリン酸エステル酸等が挙げられ、カチオン性界面活性剤として、ヤシアミンや硬化牛脂アミン等の高級アルキルアミン塩型カチオン界面活性剤、ジヒドロキシエチルステアリルアミン等の高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、ソロミンA型カチオン界面活性剤、サパミンA型カチオン界面活性剤、アーコベルA型カチオン界面活性剤、イミダゾリン型カチオン界面活性剤、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドやラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライドやサパミンMSやサパミンBCHやキャタナックSNやゼランAP等の第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤等が挙げられ、両イオン性界面活性剤として、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等のアミノ酸型両性界面活性剤、ラウリルジメチルベタインやステアリルジメチルベタインやラウリルジヒドロキシエチルベタイン等のベタイン型両性界面活性剤、硫酸エステル塩型両性界面活性剤、スルホン酸塩型両性界面活性剤、リン酸エステル塩型両性界面活性剤等が挙げられる。
【0014】
・前記導電性微粒子としては、導電性のある微粒子であればいずれも使用可能であるが、例えば、ニッケル、金、白金、パラジウム、セレン、レニウム、イリジウムやこれらの合金、酸化錫、酸化錫インジウム(ITO)、ヨウ化銅等の微粒子が好ましい。また、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリフェニレンスルフィド、ポリピロール等の導電性ポリマーの微粒子や、例えば、吸油量80ml/100g以下のカーボンブラックの微粒子も使用できる。
【0015】
導電性微粒子の平均粒径は、例えば、50nm〜5μmの範囲とすることにより、導電性インク中において導電性インクが安定して分散する。
・前記樹脂の微粒子としては、例えば、熱可塑性樹脂の微粒子が使用できる。具体的には、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン・酢ビ樹脂、ポリエチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、エチレン・酢ビ・アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン・アクリル樹脂等の微粒子が使用できる。
【0016】
樹脂の微粒子の平均粒径は、例えば、10〜100nmの範囲が好ましい。平均粒径をこの範囲とすることにより、導電性インクを媒体上に塗布して形成された塗装膜の耐水性、耐摩擦性等の強度が向上する。
・前記ミセル状とは、例えば、平均粒径が1〜10nmの範囲のものをいう。平均粒径がこの範囲にあることにより、導電性インクの物性(例えば、高温における導電性微粒子の分散安定性、高温から低温までの導電性微粒子の分散安定性、導電性微粒子の粒子の均一性等)が安定する。
【0017】
ミセルの形状は、球状、棒状、層状のいずれでもよい。
・本発明の導電性インクの粘度は、樹脂の微粒子の成膜作用を緩和させるという点で0.3〜3Pa・sの範囲が好ましく、その中でも0.4〜2Pa・sの範囲が好ましく、更に、0.5〜1.5Pa・sの範囲が一層好ましい。粘度を調整するためには、例えば、多価アルコールを添加することができる。
(2)請求項2の発明は、
前記界面活性剤の濃度が、臨界ミセル濃度以上であることを特徴とする前記請求項1に記載の導電性インクを要旨とする。
【0018】
本発明の導電性インクでは、界面活性剤の濃度が臨界ミセル濃度以上であることにより、界面活性剤が確実にミセル状になる。そのため、本発明の導電性インクは、分散性が良く、導電性微粒子や樹脂の微粒子が凝集してしまうようなことがない。更に、浸透作用、分散作用、可溶化作用において優れている。
(3)請求項3の発明は、
前記樹脂の微粒子が樹脂エマルジョンであることを特徴とする前記請求項1又は2に記載の導電性インクを要旨とする。
【0019】
本発明の導電性インクは、樹脂の微粒子が特別に微細化された樹脂エマルジョンであることにより、インクの吐出性能、ジェット飛行性、インクの流動性、インク製作時のハンドリング性能、布地に付着した後の定着性能、布地の手触りの良さ等の点で優れている。
【0020】
・前記樹脂エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン・酢ビ樹脂、ポリエチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、エチレン・酢ビ・アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン・アクリル樹脂等のエマルジョンが挙げられる。
(4)請求項4の発明は、
多価アルコールを含むことを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載の導電性インクを要旨とする。
【0021】
本発明の導電性インクは、多価アルコールを含むことにより、樹脂の微粒子の成膜作用を緩和させることができる。そのことにより、本発明の導電性インクは、凝固しにくいという特長を有する。
・前記多価アルコールとしては、例えば、ジエチレングリコール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール♯200、ポリエチレングリコール♯400、ポリエチレングリコール♯600、ポリエチレングリコール♯800、ポリエチレングリコール♯1250、1,5ペンタンジオール等が挙げられる。
【0022】
多価アルコールの配合量は、例えば、10〜60重量%とすることが好適である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の導電性インクの実施の形態の例(実施例)を説明する。
(実施例1)
a)導電性インクの製造方法について説明する。
【0024】
まず、下記の原料を攪拌機付きサブタンクに入れ、サンドミルを用いて分散し、インクジェット用濃縮記録液を調製した。
導電性カーボンブラック(導電性微粒子):20重量部
エマルゲンE−90(商品名;(株)花王製、分散剤としての界面活性剤):6重量部
ジエチレングリコール:15重量部
ジエタノールアミン:1重量部
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:0.1重量部
精製水:57.9重量部
次に、上記のようにして製造したインクジェット用濃縮記録液と、下記の原料を混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【0025】
インクジェット用濃縮記録液:25重量部
アクリル樹脂エマルジョン(ブラザー社製、樹脂の微粒子):10重量部(固型分の配合量)
ジエチレングリコール(多価アルコール):40重量部
精製水:25重量部
尚、この導電性インクにおいて、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との比率は、1:2である。
【0026】
また、この導電性インクにおいて、界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度の1倍以上であり、界面活性剤はミセル状の形態を有している。
b)次に、本実施例1の導電性インクの奏する効果を説明する。
▲1▼本実施例1の導電性インクは、布地等の媒体上に、例えば、インクジェットプリンタにより吐出するだけで、簡単に、布地上に電子パターンを形成することができる。
【0027】
▲2▼本実施例1の導電性インクは、布地などの媒体に対し、強固な付着力を有する。そのため、この導電性インクを用いて布地上に電子パターンを形成した場合には、その布地を洗濯しても、導電性インクは脱落することがなく、形成された電子パターンは導電性を維持することができる。
【0028】
▲3▼本実施例1の導電性インクは、ミセル状の界面活性剤を有していることにより、導電性微粒子や樹脂の微粒子が凝集してしまうようなことがない。そのため、この導電性インクは、長期間に渡って安定に保管することができる。
c)次に、本実施例1の導電性インクの効果を確かめるために行った実験について説明する。
【0029】
まず、前記a)で製造した導電性インク用い、コットン布上の1cm×1cmの領域に(ベタ)印刷を行った。印刷には解像度600dpiのピエゾ式インクジェットプリンタを用い、導電性インクの塗布密度は80〜100mg/cm2とした。尚、この塗布密度は、0.5〜500mg/cm2の範囲であればよく、好ましくは、0.7〜300mg/cm2、より好ましくは、10〜200mg/cm2の範囲がよい。
【0030】
この時点で、テスターを用いて、印刷部の両端の抵抗値を測定したところ、その値は180Ωであった。つまり、印刷部は、導電性を有していた。この結果を表1に示す。
尚、この表1は、本実施例1及び後述する実施例2、実施例4、比較例1〜5のそれぞれについて、印刷部の抵抗値を示すものであり、その抵抗値は、後述する洗濯の前後で、それぞれ測定した値である。
【0031】
【表1】
【0032】
次に、印刷を行ったコットン布を、AATCC135−1995の規格で5回繰り返し洗濯し、その後、洗濯前と同様に、印刷部分の導電性を再びテスターで調べた。その結果、上記表1に示す様に、抵抗値は198Ωであり、印刷部分は導電性を有していた。この結果から、本実施例1の導電性インクは、洗濯をしても脱落することがなく、導電性を維持することができ、好適であることが分かった。
(実施例2)
前記実施例1と同様に調製したインクジェット用濃縮記録液と、下記の原料とを混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【0033】
インクジェット用濃縮記録液:25重量部
アクリル樹脂エマルジョン(ブラザー社製、樹脂の微粒子):5重量部(固型分の配合量)
ジエチレングリコール(多価アルコール):40重量部
精製水:30重量部
尚、この導電性インクにおいて、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との比率は、1:1である。
【0034】
また、この導電性インクにおいて、界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度の1倍以上であり、界面活性剤はミセル状の形態を有している。
本実施例2の導電性インクは、前記実施例1の導電性インクと同様の効果を奏する。
【0035】
次に、上記の様に製造した導電性インクに対し、前記実施例1のc)と同様に、導通性を確認するための試験を行った。その結果を上記表1に示す。
この表1に示す様に、本実施例2の導電性インクは、洗濯をしても脱落することがなく、導電性を維持することができ、好適であることが分かった。
(実施例3)
まず、下記の原料を攪拌機付きサブタンクに入れ、サンドミルを用いて分散し、インクジェット用濃縮記録液を調製した。
【0036】
ポリフェニレンスルフィド(導電性微粒子、平均粒径170nm):17重量部
エマルゲンE−90(商品名;(株)花王製、分散剤としての界面活性剤):5重量部
ジエチレングリコール:10重量部
ジエタノールアミン:1重量部
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:0.1重量部
精製水:68.9重量部
次に、上記のようにして製造したインクジェット用濃縮記録液と、下記の原料を混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【0037】
インクジェット用濃縮記録液:20重量部
アクリル樹脂エマルジョン(ブラザー社製、樹脂の微粒子):6重量部(固型分の配合量)
ジエチレングリコール(多価アルコール):40重量部
精製水:34重量部
尚、この導電性インクにおいて、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との比率は、1:1.8である。
【0038】
また、この導電性インクにおいて、界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度の1倍以上であり、界面活性剤はミセル状の形態を有している。
上記の導電性インクを解像度600dpiのピエゾ式インクジェットプリンタを用い、ポリカーボネートから成る板上に印刷した。その後、印刷部分の導通をテスターで試験したところ、導通が確認できた。
(実施例4)
前記実施例1と同様に調製したインクジェット用濃縮記録液と、下記の原料とを混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【0039】
インクジェット用濃縮記録液:25重量部
アクリル樹脂エマルジョン(ブラザー社製、樹脂の微粒子):20重量部(固型分の配合量)
ジエチレングリコール(多価アルコール):40重量部
精製水:15重量部
尚、この導電性インクにおいて、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との比率は、1:4である。
【0040】
また、この導電性インクにおいて、界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度の1倍以上であり、界面活性剤はミセル状の形態を有している。
本実施例4の導電性インクは、前記実施例1の導電性インクと同様の効果を奏する。
【0041】
次に、上記の様に製造した導電性インクに対し、前記実施例1のc)と同様に、導通性を確認するための試験を行った。その結果を上記表1に示す。
この表1に示す様に、本実施例4の導電性インクは、洗濯をしても脱落することがなく、導電性を維持することができ、好適であることが分かった。
(比較例1)
前記実施例1と同様に調製したインクジェット用濃縮記録液と、下記の原料とを混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【0042】
インクジェット用濃縮記録液:25重量部
アクリル樹脂エマルジョン(ブラザー社製、樹脂の微粒子):4重量部(固型分の配合量)
ジエチレングリコール(多価アルコール):40重量部
精製水:31重量部
尚、この導電性インクにおいて、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との比率は、1:0.8であり、本発明の範囲外である。
【0043】
また、この導電性インクにおいて、界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度の1倍以上であり、界面活性剤はミセル状の形態を有している。
次に、上記の様に製造した導電性インクに対し、前記実施例1のc)と同様の試験を行った。その結果を上記表1に示す。
【0044】
この表1に示す様に、本比較例1の導電性インクを用いた場合、洗濯前における印刷部の抵抗値は145Ωであるのに対し、洗濯後における抵抗値は0.5MΩであり、導電性が悪化していた。これは、洗濯により導電性インクの一部が脱落してしまったためであると考えられる。
(比較例2)
前記実施例1と同様に調製したインクジェット用濃縮記録液と、下記の原料とを混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【0045】
インクジェット用濃縮記録液:25重量部
アクリル樹脂エマルジョン(ブラザー社製、樹脂の微粒子):3.5重量部(固型分の配合量)
ジエチレングリコール(多価アルコール):40重量部
精製水:31.5重量部
尚、この導電性インクにおいて、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との比率は、1:0.7であり、本発明の範囲外である。
【0046】
また、この導電性インクにおいて、界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度の1倍以上であり、界面活性剤はミセル状の形態を有している。
次に、上記の様に製造した導電性インクに対し、前記実施例1のc)と同様の試験を行った。その結果を上記表1に示す。
【0047】
この表1に示す様に、本比較例2の導電性インクを用いた場合、洗濯前における印刷部の抵抗値は142Ωであったのに対し、洗濯後における抵抗値は0.56MΩであり、導電性が悪化していた。これは、洗濯により導電性インクの一部が脱落してしまったためであると考えられる。
(比較例3)
前記実施例1と同様に調製したインクジェット用濃縮記録液と、下記の原料とを混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【0048】
インクジェット用濃縮記録液:25重量部
アクリル樹脂エマルジョン(ブラザー社製、樹脂の微粒子):3重量部(固型分の配合量)
ジエチレングリコール(多価アルコール) 40重量部
精製水:32重量部
尚、この導電性インクにおいて、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との比率は、1:0.6であり、本発明の範囲外である。
【0049】
また、この導電性インクにおいて、界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度の1倍以上であり、界面活性剤はミセル状の形態を有している。
次に、上記の様に製造した導電性インクに対し、前記実施例1のc)と同様の試験を行った。その結果を上記表1に示す。
【0050】
この表1に示す様に、本比較例3の導電性インクを用いた場合、洗濯前の印刷部の抵抗値が108Ωであったのに対し、洗濯後における抵抗値は∞であり、導電性が失われていた。これは、洗濯により導電性インクが脱落してしまったためであると考えられる。
(比較例4)
前記実施例1と同様に調製したインクジェット用濃縮記録液と、下記の原料とを混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【0051】
インクジェット用濃縮記録液:25重量部
アクリル樹脂エマルジョン(ブラザー社製、樹脂の微粒子):2.5重量部(固型分の配合量)
ジエチレングリコール(多価アルコール):40重量部
精製水:32.5重量部
尚、この導電性インクにおいて、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との比率は、1:0.5であり、本発明の範囲外である。
【0052】
また、この導電性インクにおいて、界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度の1倍以上であり、界面活性剤はミセル状の形態を有している。
次に、上記の様に製造した導電性インクに対し、前記実施例1のc)と同様の試験を行った。その結果を上記表1に示す。
【0053】
この表1に示す様に、本比較例4の導電性インクを用いた場合、洗濯前における印刷部の抵抗値は79Ωであったのに対し、洗濯後における抵抗値は∞であり、導電性が失われていた。これは、洗濯により導電性インクが脱落してしまったためであると考えられる。
(比較例5)
前記実施例1と同様に調製したインクジェット用濃縮記録液と、下記の原料とを混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【0054】
インクジェット用濃縮記録液:25重量部
アクリル樹脂エマルジョン(ブラザー社製、樹脂の微粒子):2重量部(固型分の配合量)
ジエチレングリコール(多価アルコール):40重量部
精製水:33重量部
尚、この導電性インクにおいて、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との比率は、1:0.4であり、本発明の範囲外である。
【0055】
また、この導電性インクにおいて、界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度の1倍以上であり、界面活性剤はミセル状の形態を有している。
次に、上記の様に製造した導電性インクに対し、前記実施例1のc)と同様の試験を行った。その結果を上記表1に示す。
【0056】
この表1に示す様に、本比較例5の導電性インクを用いた場合、印刷前における印刷部の抵抗値が72Ωであったのに対し、洗濯後における抵抗値は∞であり、導電性が失われていた。これは、洗濯により導電性インクが脱落してしまったためであると考えられる。
(比較例6)
基本的には、前記実施例1と同様にして、導電性インクを製造した。但し、本比較例6では、インクジェット用濃縮記録液の組成を以下のようにした。
【0057】
導電性カーボンブラック(導電性微粒子):20重量部
エマルゲンE−90(商品名;(株)花王製、分散剤としての界面活性剤):0.5重量部
ジエチレングリコール(多価アルコール):15重量部
ジエタノールアミン 1重量部
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:0.1重量部
精製水:63.4重量部
尚、本比較例6の導電性インクでは、界面活性剤の濃度が臨界ミセル濃度以下であり、界面活性剤がミセル状となっておらず、本発明の範囲外の例である。
【0058】
本比較例6の導電性インクを、50°C一定の環境下で3週間の期間保存したところ、導電性微粒子や樹脂の微粒子から成る凝集が生じてしまった。
(比較例7)
前記実施例1と同様に調製したインクジェット用濃縮記録液と、下記の原料とを混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【0059】
インクジェット用濃縮記録液:25重量部
アクリル樹脂エマルジョン(ブラザー社製、樹脂の微粒子):25重量部(固型分の配合量)
ジエチレングリコール(多価アルコール):40重量部
精製水:10重量部
尚、この導電性インクにおいて、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との比率は、1:5であり、本発明の範囲外の例である。
【0060】
また、この導電性インクにおいて、界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度の1倍以上であり、界面活性剤はミセル状の形態を有している。
本比較例7の導電性インクは、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との重量比が、1:5であることにより、樹脂の微粒子の良好な溶媒である水の比率が(樹脂の微粒子の量に対し)少量になるため、製造時に攪拌力を加えることにより樹脂の微粒子の凝集が発生する。さらに作成したインクは常温で保管しても1週間置いておくことにより樹脂の微粒子が互いに凝集し、粘度が大幅に増加してしまうという問題があった。
【0061】
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、洋服などに電子回路を形成するために用いられる導電性インクに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の急速なIT技術の進歩に伴い、携帯用電子機器の小型化、高機能化が進んでいる。この携帯用電子機器に望まれる形態の1つとして、洋服に電子回路を形成したウエアラブル電子機器があるが、このウエアラブル電子機器を実現するためには、布地に電子パターンを形成する必要がある。
【0003】
布地に電子パターンを形成する方法としては、例えば、基板等に電子パターンを形成するために用いられる、導電性微粒子を含むインク(例えば、特許文献1、特許文献2参照)を使用する方法が挙げられる。
また、布地上に電子パターンを形成する他の方法として、導線を布地に織り込んだり、導電性部材を貼り付けたりする方法が挙げられる。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−66530号公報(段落番号0071〜、第3実施例)
【特許文献2】
特開2002−6129号公報(段落番号0095〜、実施例1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の導電性微粒子を含むインクを用いる方法では、布地上に電子パターンを形成した後、布地を洗濯すると、インクが脱落してしまい、電子パターンの導電性が失われてしまうという問題があった。更に、従来の導電性微粒子を含むインクは、導電性微粒子等の成分が凝集しやすいため、保管、管理が難しいという問題があった。
【0006】
また、導線を布地に織り込んだり、導電性部材を貼り付けたりする方法では、電子パターンの形成に大変手間がかかるという問題があった。
本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、布地等の媒体に、耐久性が高い電子パターンを簡単に形成することができ、凝集が生じにくい導電性インクを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
(1)請求項1の発明は、
水と、界面活性剤と、前記水中に分散した導電性微粒子及び樹脂の微粒子と、を含む導電性インクであって、前記界面活性剤が前記水中に分散したミセル状であるとともに、前記導電性微粒子の配合量と、前記樹脂の微粒子の配合量との重量比が、1:1〜4の範囲にあることを特徴とする導電性インクを要旨とする。
【0008】
本発明の導電性インクは、導電性微粒子と樹脂の微粒子とを含んでいるので、例えば、布地等の媒体上に、簡単に電子パターンを形成することができる。
つまり、この導電性インクを、例えば、インクジェットプリンタ等により布地上に吐出すると、その表面で樹脂の微粒子が膜を形成し、その膜の中に導電性微粒子が保持され、電子パターンを形成する。
【0009】
更に、本発明の導電性インクは、導電性微粒子の配合量に対する樹脂の微粒子の配合量の重量比が、1以上であるので、布地等の媒体に対し、強固な付着力を有する。そのため、この導電性インクを用いて布地上に電子パターンを形成した場合には、その布地を洗濯しても、導電性インクは脱落することがなく、形成された電子パターンは導電性を維持することができる。
【0010】
また、導電性微粒子の配合量に対する樹脂の微粒子の配合量の重量比が、4以下であるので、布上で成膜した樹脂の微粒子が導電性を妨げることがなく、また、導電性インクの粘度を適切に調整するための多価アルコール等を混入させやすいという特長を有する。
【0011】
更に、本発明の導電性インクは、ミセル状の界面活性剤を有しており、その分散作用によって、導電性微粒子や樹脂の微粒子が凝集してしまうようなことがない。そのため、この導電性インクは、長期間に渡って安定に保管することができる。これは、界面活性剤がミセル状であることにより、導電性微粒子や樹脂の微粒子を良好でかつ熱や攪拌等のショックに耐える分散状態にする作用を奏するためであると考えられる。
【0012】
また、この導電性インクは、ミセル状の界面活性剤を有していることにより、浸透作用、分散作用において優れている。ここで、浸透作用とは、例えば、インクが布上に付着した際、極めて速やかに水等の溶媒を繊維内部に浸透させる作用をいい、表面にインクが留まってそのまま細線の再現性を悪化させず、インクがにじまない作用をいう。また、分散作用とは、例えば、インク中に存在する液体微粒子や固体微粒子等、水等の溶媒に溶けない物質を水中に乳化分散させる作用をいう。
【0013】
・前記界面活性剤としては、例えば、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤を使用することができる。具体的には、アニオン性界面活性剤として、脂肪酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩や脂肪族高級アルキルエーテル硫酸エステル塩や硫酸化油や硫酸化脂肪酸エステルや硫酸化オレフィン等の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩やアルキルナフタレンスルホン酸塩やパラフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩、高級アルコールリン酸エステル塩等のリン酸エステル塩、ジチオリン酸エステル酸等が挙げられ、カチオン性界面活性剤として、ヤシアミンや硬化牛脂アミン等の高級アルキルアミン塩型カチオン界面活性剤、ジヒドロキシエチルステアリルアミン等の高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、ソロミンA型カチオン界面活性剤、サパミンA型カチオン界面活性剤、アーコベルA型カチオン界面活性剤、イミダゾリン型カチオン界面活性剤、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドやラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライドやサパミンMSやサパミンBCHやキャタナックSNやゼランAP等の第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤等が挙げられ、両イオン性界面活性剤として、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等のアミノ酸型両性界面活性剤、ラウリルジメチルベタインやステアリルジメチルベタインやラウリルジヒドロキシエチルベタイン等のベタイン型両性界面活性剤、硫酸エステル塩型両性界面活性剤、スルホン酸塩型両性界面活性剤、リン酸エステル塩型両性界面活性剤等が挙げられる。
【0014】
・前記導電性微粒子としては、導電性のある微粒子であればいずれも使用可能であるが、例えば、ニッケル、金、白金、パラジウム、セレン、レニウム、イリジウムやこれらの合金、酸化錫、酸化錫インジウム(ITO)、ヨウ化銅等の微粒子が好ましい。また、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリフェニレンスルフィド、ポリピロール等の導電性ポリマーの微粒子や、例えば、吸油量80ml/100g以下のカーボンブラックの微粒子も使用できる。
【0015】
導電性微粒子の平均粒径は、例えば、50nm〜5μmの範囲とすることにより、導電性インク中において導電性インクが安定して分散する。
・前記樹脂の微粒子としては、例えば、熱可塑性樹脂の微粒子が使用できる。具体的には、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン・酢ビ樹脂、ポリエチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、エチレン・酢ビ・アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン・アクリル樹脂等の微粒子が使用できる。
【0016】
樹脂の微粒子の平均粒径は、例えば、10〜100nmの範囲が好ましい。平均粒径をこの範囲とすることにより、導電性インクを媒体上に塗布して形成された塗装膜の耐水性、耐摩擦性等の強度が向上する。
・前記ミセル状とは、例えば、平均粒径が1〜10nmの範囲のものをいう。平均粒径がこの範囲にあることにより、導電性インクの物性(例えば、高温における導電性微粒子の分散安定性、高温から低温までの導電性微粒子の分散安定性、導電性微粒子の粒子の均一性等)が安定する。
【0017】
ミセルの形状は、球状、棒状、層状のいずれでもよい。
・本発明の導電性インクの粘度は、樹脂の微粒子の成膜作用を緩和させるという点で0.3〜3Pa・sの範囲が好ましく、その中でも0.4〜2Pa・sの範囲が好ましく、更に、0.5〜1.5Pa・sの範囲が一層好ましい。粘度を調整するためには、例えば、多価アルコールを添加することができる。
(2)請求項2の発明は、
前記界面活性剤の濃度が、臨界ミセル濃度以上であることを特徴とする前記請求項1に記載の導電性インクを要旨とする。
【0018】
本発明の導電性インクでは、界面活性剤の濃度が臨界ミセル濃度以上であることにより、界面活性剤が確実にミセル状になる。そのため、本発明の導電性インクは、分散性が良く、導電性微粒子や樹脂の微粒子が凝集してしまうようなことがない。更に、浸透作用、分散作用、可溶化作用において優れている。
(3)請求項3の発明は、
前記樹脂の微粒子が樹脂エマルジョンであることを特徴とする前記請求項1又は2に記載の導電性インクを要旨とする。
【0019】
本発明の導電性インクは、樹脂の微粒子が特別に微細化された樹脂エマルジョンであることにより、インクの吐出性能、ジェット飛行性、インクの流動性、インク製作時のハンドリング性能、布地に付着した後の定着性能、布地の手触りの良さ等の点で優れている。
【0020】
・前記樹脂エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン・酢ビ樹脂、ポリエチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、エチレン・酢ビ・アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン・アクリル樹脂等のエマルジョンが挙げられる。
(4)請求項4の発明は、
多価アルコールを含むことを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載の導電性インクを要旨とする。
【0021】
本発明の導電性インクは、多価アルコールを含むことにより、樹脂の微粒子の成膜作用を緩和させることができる。そのことにより、本発明の導電性インクは、凝固しにくいという特長を有する。
・前記多価アルコールとしては、例えば、ジエチレングリコール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール♯200、ポリエチレングリコール♯400、ポリエチレングリコール♯600、ポリエチレングリコール♯800、ポリエチレングリコール♯1250、1,5ペンタンジオール等が挙げられる。
【0022】
多価アルコールの配合量は、例えば、10〜60重量%とすることが好適である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の導電性インクの実施の形態の例(実施例)を説明する。
(実施例1)
a)導電性インクの製造方法について説明する。
【0024】
まず、下記の原料を攪拌機付きサブタンクに入れ、サンドミルを用いて分散し、インクジェット用濃縮記録液を調製した。
導電性カーボンブラック(導電性微粒子):20重量部
エマルゲンE−90(商品名;(株)花王製、分散剤としての界面活性剤):6重量部
ジエチレングリコール:15重量部
ジエタノールアミン:1重量部
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:0.1重量部
精製水:57.9重量部
次に、上記のようにして製造したインクジェット用濃縮記録液と、下記の原料を混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【0025】
インクジェット用濃縮記録液:25重量部
アクリル樹脂エマルジョン(ブラザー社製、樹脂の微粒子):10重量部(固型分の配合量)
ジエチレングリコール(多価アルコール):40重量部
精製水:25重量部
尚、この導電性インクにおいて、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との比率は、1:2である。
【0026】
また、この導電性インクにおいて、界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度の1倍以上であり、界面活性剤はミセル状の形態を有している。
b)次に、本実施例1の導電性インクの奏する効果を説明する。
▲1▼本実施例1の導電性インクは、布地等の媒体上に、例えば、インクジェットプリンタにより吐出するだけで、簡単に、布地上に電子パターンを形成することができる。
【0027】
▲2▼本実施例1の導電性インクは、布地などの媒体に対し、強固な付着力を有する。そのため、この導電性インクを用いて布地上に電子パターンを形成した場合には、その布地を洗濯しても、導電性インクは脱落することがなく、形成された電子パターンは導電性を維持することができる。
【0028】
▲3▼本実施例1の導電性インクは、ミセル状の界面活性剤を有していることにより、導電性微粒子や樹脂の微粒子が凝集してしまうようなことがない。そのため、この導電性インクは、長期間に渡って安定に保管することができる。
c)次に、本実施例1の導電性インクの効果を確かめるために行った実験について説明する。
【0029】
まず、前記a)で製造した導電性インク用い、コットン布上の1cm×1cmの領域に(ベタ)印刷を行った。印刷には解像度600dpiのピエゾ式インクジェットプリンタを用い、導電性インクの塗布密度は80〜100mg/cm2とした。尚、この塗布密度は、0.5〜500mg/cm2の範囲であればよく、好ましくは、0.7〜300mg/cm2、より好ましくは、10〜200mg/cm2の範囲がよい。
【0030】
この時点で、テスターを用いて、印刷部の両端の抵抗値を測定したところ、その値は180Ωであった。つまり、印刷部は、導電性を有していた。この結果を表1に示す。
尚、この表1は、本実施例1及び後述する実施例2、実施例4、比較例1〜5のそれぞれについて、印刷部の抵抗値を示すものであり、その抵抗値は、後述する洗濯の前後で、それぞれ測定した値である。
【0031】
【表1】
【0032】
次に、印刷を行ったコットン布を、AATCC135−1995の規格で5回繰り返し洗濯し、その後、洗濯前と同様に、印刷部分の導電性を再びテスターで調べた。その結果、上記表1に示す様に、抵抗値は198Ωであり、印刷部分は導電性を有していた。この結果から、本実施例1の導電性インクは、洗濯をしても脱落することがなく、導電性を維持することができ、好適であることが分かった。
(実施例2)
前記実施例1と同様に調製したインクジェット用濃縮記録液と、下記の原料とを混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【0033】
インクジェット用濃縮記録液:25重量部
アクリル樹脂エマルジョン(ブラザー社製、樹脂の微粒子):5重量部(固型分の配合量)
ジエチレングリコール(多価アルコール):40重量部
精製水:30重量部
尚、この導電性インクにおいて、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との比率は、1:1である。
【0034】
また、この導電性インクにおいて、界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度の1倍以上であり、界面活性剤はミセル状の形態を有している。
本実施例2の導電性インクは、前記実施例1の導電性インクと同様の効果を奏する。
【0035】
次に、上記の様に製造した導電性インクに対し、前記実施例1のc)と同様に、導通性を確認するための試験を行った。その結果を上記表1に示す。
この表1に示す様に、本実施例2の導電性インクは、洗濯をしても脱落することがなく、導電性を維持することができ、好適であることが分かった。
(実施例3)
まず、下記の原料を攪拌機付きサブタンクに入れ、サンドミルを用いて分散し、インクジェット用濃縮記録液を調製した。
【0036】
ポリフェニレンスルフィド(導電性微粒子、平均粒径170nm):17重量部
エマルゲンE−90(商品名;(株)花王製、分散剤としての界面活性剤):5重量部
ジエチレングリコール:10重量部
ジエタノールアミン:1重量部
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:0.1重量部
精製水:68.9重量部
次に、上記のようにして製造したインクジェット用濃縮記録液と、下記の原料を混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【0037】
インクジェット用濃縮記録液:20重量部
アクリル樹脂エマルジョン(ブラザー社製、樹脂の微粒子):6重量部(固型分の配合量)
ジエチレングリコール(多価アルコール):40重量部
精製水:34重量部
尚、この導電性インクにおいて、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との比率は、1:1.8である。
【0038】
また、この導電性インクにおいて、界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度の1倍以上であり、界面活性剤はミセル状の形態を有している。
上記の導電性インクを解像度600dpiのピエゾ式インクジェットプリンタを用い、ポリカーボネートから成る板上に印刷した。その後、印刷部分の導通をテスターで試験したところ、導通が確認できた。
(実施例4)
前記実施例1と同様に調製したインクジェット用濃縮記録液と、下記の原料とを混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【0039】
インクジェット用濃縮記録液:25重量部
アクリル樹脂エマルジョン(ブラザー社製、樹脂の微粒子):20重量部(固型分の配合量)
ジエチレングリコール(多価アルコール):40重量部
精製水:15重量部
尚、この導電性インクにおいて、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との比率は、1:4である。
【0040】
また、この導電性インクにおいて、界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度の1倍以上であり、界面活性剤はミセル状の形態を有している。
本実施例4の導電性インクは、前記実施例1の導電性インクと同様の効果を奏する。
【0041】
次に、上記の様に製造した導電性インクに対し、前記実施例1のc)と同様に、導通性を確認するための試験を行った。その結果を上記表1に示す。
この表1に示す様に、本実施例4の導電性インクは、洗濯をしても脱落することがなく、導電性を維持することができ、好適であることが分かった。
(比較例1)
前記実施例1と同様に調製したインクジェット用濃縮記録液と、下記の原料とを混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【0042】
インクジェット用濃縮記録液:25重量部
アクリル樹脂エマルジョン(ブラザー社製、樹脂の微粒子):4重量部(固型分の配合量)
ジエチレングリコール(多価アルコール):40重量部
精製水:31重量部
尚、この導電性インクにおいて、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との比率は、1:0.8であり、本発明の範囲外である。
【0043】
また、この導電性インクにおいて、界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度の1倍以上であり、界面活性剤はミセル状の形態を有している。
次に、上記の様に製造した導電性インクに対し、前記実施例1のc)と同様の試験を行った。その結果を上記表1に示す。
【0044】
この表1に示す様に、本比較例1の導電性インクを用いた場合、洗濯前における印刷部の抵抗値は145Ωであるのに対し、洗濯後における抵抗値は0.5MΩであり、導電性が悪化していた。これは、洗濯により導電性インクの一部が脱落してしまったためであると考えられる。
(比較例2)
前記実施例1と同様に調製したインクジェット用濃縮記録液と、下記の原料とを混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【0045】
インクジェット用濃縮記録液:25重量部
アクリル樹脂エマルジョン(ブラザー社製、樹脂の微粒子):3.5重量部(固型分の配合量)
ジエチレングリコール(多価アルコール):40重量部
精製水:31.5重量部
尚、この導電性インクにおいて、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との比率は、1:0.7であり、本発明の範囲外である。
【0046】
また、この導電性インクにおいて、界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度の1倍以上であり、界面活性剤はミセル状の形態を有している。
次に、上記の様に製造した導電性インクに対し、前記実施例1のc)と同様の試験を行った。その結果を上記表1に示す。
【0047】
この表1に示す様に、本比較例2の導電性インクを用いた場合、洗濯前における印刷部の抵抗値は142Ωであったのに対し、洗濯後における抵抗値は0.56MΩであり、導電性が悪化していた。これは、洗濯により導電性インクの一部が脱落してしまったためであると考えられる。
(比較例3)
前記実施例1と同様に調製したインクジェット用濃縮記録液と、下記の原料とを混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【0048】
インクジェット用濃縮記録液:25重量部
アクリル樹脂エマルジョン(ブラザー社製、樹脂の微粒子):3重量部(固型分の配合量)
ジエチレングリコール(多価アルコール) 40重量部
精製水:32重量部
尚、この導電性インクにおいて、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との比率は、1:0.6であり、本発明の範囲外である。
【0049】
また、この導電性インクにおいて、界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度の1倍以上であり、界面活性剤はミセル状の形態を有している。
次に、上記の様に製造した導電性インクに対し、前記実施例1のc)と同様の試験を行った。その結果を上記表1に示す。
【0050】
この表1に示す様に、本比較例3の導電性インクを用いた場合、洗濯前の印刷部の抵抗値が108Ωであったのに対し、洗濯後における抵抗値は∞であり、導電性が失われていた。これは、洗濯により導電性インクが脱落してしまったためであると考えられる。
(比較例4)
前記実施例1と同様に調製したインクジェット用濃縮記録液と、下記の原料とを混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【0051】
インクジェット用濃縮記録液:25重量部
アクリル樹脂エマルジョン(ブラザー社製、樹脂の微粒子):2.5重量部(固型分の配合量)
ジエチレングリコール(多価アルコール):40重量部
精製水:32.5重量部
尚、この導電性インクにおいて、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との比率は、1:0.5であり、本発明の範囲外である。
【0052】
また、この導電性インクにおいて、界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度の1倍以上であり、界面活性剤はミセル状の形態を有している。
次に、上記の様に製造した導電性インクに対し、前記実施例1のc)と同様の試験を行った。その結果を上記表1に示す。
【0053】
この表1に示す様に、本比較例4の導電性インクを用いた場合、洗濯前における印刷部の抵抗値は79Ωであったのに対し、洗濯後における抵抗値は∞であり、導電性が失われていた。これは、洗濯により導電性インクが脱落してしまったためであると考えられる。
(比較例5)
前記実施例1と同様に調製したインクジェット用濃縮記録液と、下記の原料とを混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【0054】
インクジェット用濃縮記録液:25重量部
アクリル樹脂エマルジョン(ブラザー社製、樹脂の微粒子):2重量部(固型分の配合量)
ジエチレングリコール(多価アルコール):40重量部
精製水:33重量部
尚、この導電性インクにおいて、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との比率は、1:0.4であり、本発明の範囲外である。
【0055】
また、この導電性インクにおいて、界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度の1倍以上であり、界面活性剤はミセル状の形態を有している。
次に、上記の様に製造した導電性インクに対し、前記実施例1のc)と同様の試験を行った。その結果を上記表1に示す。
【0056】
この表1に示す様に、本比較例5の導電性インクを用いた場合、印刷前における印刷部の抵抗値が72Ωであったのに対し、洗濯後における抵抗値は∞であり、導電性が失われていた。これは、洗濯により導電性インクが脱落してしまったためであると考えられる。
(比較例6)
基本的には、前記実施例1と同様にして、導電性インクを製造した。但し、本比較例6では、インクジェット用濃縮記録液の組成を以下のようにした。
【0057】
導電性カーボンブラック(導電性微粒子):20重量部
エマルゲンE−90(商品名;(株)花王製、分散剤としての界面活性剤):0.5重量部
ジエチレングリコール(多価アルコール):15重量部
ジエタノールアミン 1重量部
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:0.1重量部
精製水:63.4重量部
尚、本比較例6の導電性インクでは、界面活性剤の濃度が臨界ミセル濃度以下であり、界面活性剤がミセル状となっておらず、本発明の範囲外の例である。
【0058】
本比較例6の導電性インクを、50°C一定の環境下で3週間の期間保存したところ、導電性微粒子や樹脂の微粒子から成る凝集が生じてしまった。
(比較例7)
前記実施例1と同様に調製したインクジェット用濃縮記録液と、下記の原料とを混合し、1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより、導電性インクを製造した。
【0059】
インクジェット用濃縮記録液:25重量部
アクリル樹脂エマルジョン(ブラザー社製、樹脂の微粒子):25重量部(固型分の配合量)
ジエチレングリコール(多価アルコール):40重量部
精製水:10重量部
尚、この導電性インクにおいて、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との比率は、1:5であり、本発明の範囲外の例である。
【0060】
また、この導電性インクにおいて、界面活性剤の濃度は、臨界ミセル濃度の1倍以上であり、界面活性剤はミセル状の形態を有している。
本比較例7の導電性インクは、導電性微粒子の配合量と、樹脂の微粒子の配合量との重量比が、1:5であることにより、樹脂の微粒子の良好な溶媒である水の比率が(樹脂の微粒子の量に対し)少量になるため、製造時に攪拌力を加えることにより樹脂の微粒子の凝集が発生する。さらに作成したインクは常温で保管しても1週間置いておくことにより樹脂の微粒子が互いに凝集し、粘度が大幅に増加してしまうという問題があった。
【0061】
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
Claims (4)
- 水と、界面活性剤と、前記水中に分散した導電性微粒子及び樹脂の微粒子と、を含む導電性インクであって、
前記界面活性剤が前記水中に分散したミセル状であるとともに、
前記導電性微粒子の配合量と、前記樹脂の微粒子の配合量との重量比が、1:1〜4の範囲にあることを特徴とする導電性インク。 - 前記界面活性剤の濃度が、臨界ミセル濃度以上であることを特徴とする前記請求項1に記載の導電性インク。
- 前記樹脂の微粒子が樹脂エマルジョンであることを特徴とする前記請求項1又は2に記載の導電性インク。
- 多価アルコールを含むことを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載の導電性インク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002332297A JP2004161960A (ja) | 2002-11-15 | 2002-11-15 | 導電性インク |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007154166A (ja) * | 2005-11-09 | 2007-06-21 | Toray Ind Inc | ポリアリーレンサルファイド微粒子、その製造方法及び分散液 |
JP2008251888A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Sony Corp | パターン形成方法および電子素子の製造方法 |
JP2017222053A (ja) * | 2016-06-14 | 2017-12-21 | セメダイン株式会社 | パターンを有する基材の製造方法、物品、及びパターンを有する基材 |
JP2019164993A (ja) * | 2018-03-14 | 2019-09-26 | 株式会社リコー | 電極形成用組成物、電極の製造方法及び非水系蓄電素子の製造方法 |
-
2002
- 2002-11-15 JP JP2002332297A patent/JP2004161960A/ja active Pending
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JP2007154166A (ja) * | 2005-11-09 | 2007-06-21 | Toray Ind Inc | ポリアリーレンサルファイド微粒子、その製造方法及び分散液 |
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