JP2004161331A - 食品用簡易容器の開封補助シール - Google Patents
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Abstract
【課題】食品用簡易容器の開口部を封緘するために接着される蓋材を容易に開封でき、また、食品用簡易容器を包装する包装材を容易に破り取れるようにする食品用簡易容器の開封補助シールを提供すること。
【解決手段】一方の面に粘着面を有するシール基材10より構成し、食品用簡易容器の蓋材に貼着される貼着部20と、貼着部20より延設される摘み部30とを備えて開封補助シール100を形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】一方の面に粘着面を有するシール基材10より構成し、食品用簡易容器の蓋材に貼着される貼着部20と、貼着部20より延設される摘み部30とを備えて開封補助シール100を形成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品用簡易容器の開口を封緘する蓋材の開封を容易にしたり、食品用簡易容器を包装する包装材を破り易くするために使用する食品用簡易容器の開封補助シールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の量販店において販売されているゼリー、プリン、羊羹等のデザート菓子や米飯や麺類等の即席食品、弁当や総菜等の食品類は、食品用簡易容器に収容されている。
食品用簡易容器は、プラスチックやポリプロピレン等から形成されており、食品を収容する容器本体と、容器本体の開口を封緘する蓋材とからなる。
蓋材には、フィルム材からなり容器本体に接着する接着型と、容器本体と嵌合させる嵌合型とがある。接着型の蓋材は、その周縁が食品用簡易容器に形成されるフランジ部にヒートシーリング処理によって接着されている。このような蓋材の多くは、その周縁がフランジ部の外周縁と一致するように形成されるとともに、一部が外方に突出してタブが形成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、嵌合型の蓋材は、周縁に形成される凹部が、容器本体の周縁に形成される凸部と嵌合して開口部を封緘する。そして、蓋材の一部を摘んで引き上げることによって取り外しできるようにしている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
さらに、食品用簡易容器は、食品用簡易容器を薄手のフィルム材などからなる包装材によって包装して製品としたものがある(例えば特許文献3参照)。
【0005】
図5には、接着型の蓋材220を備える食品用簡易容器200を示している。この食品用簡易容器200は、容器本体210にフランジ部211が形成されており、蓋材220には、フランジ部211との未接着の部分からなるタブ221を備えている。そして、開封の際には、先ず爪先でタブ221を引っ掛けてフランジ部211から浮かせ、その後タブ221を摘んで引き剥がせるようになっている。しかしながら、タブ221とフランジ部211とは密接した状態にあるために爪先が引っ掛かりにくく、タブ221を浮かせることが困難な場合があった。また、タブ221が小さいため、指先でしっかりと摘めないという問題もあった。さらに、蓋材220がフランジ部211にヒートシーリング等によって強固に接着されているものもあり、引き剥がすときに力を必要とするものもあった。
【0006】
図6には、嵌合型の蓋材220を備える食品用簡易容器200を示している。蓋材221は、通常、タブとなる部分が特定されておらず、容器本体210から取り外す際に蓋材220のどの部分を持って取り外せば良いのかが判然とせず、取り外ししにくいものもあった。
【0007】
図7には、包装材230によって包装された食品用簡易容器200を示している。包装材230は、商品の搬送時や陳列時に容易に破れない素材が用いられるとともに、食品用簡易容器200に密着して包装されているために爪先が引っ掛かりにくいため、これを破り取る際には、わざわざカッターやハサミ等の道具を使って一部に切り込みを入れて破り口を作り、そこから包装材を破り取るということもしばしばなされていた。
【0008】
【特許文献1】特開2001−2130号公報(第1図及び第2図)
【特許文献2】特開2002−166951号公報(第1図)
【特許文献3】特開平7−232760号公報(段落番号0002〜0006)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のような問題を鑑みてなされたものであり、食品用簡易容器において、容器本体に接着または嵌合される蓋材を簡単に取り外しできるようにし、また、食品用簡易容器を包装する包装材を簡単に破れるようにする食品用簡易容器の開封補助シールを提供することを課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明が採った手段は、一方の面に粘着面11を有するシール基材10からなり、食品用簡易容器200の包装材230または食品用簡易容器200の開口を封緘する蓋材220に貼着される貼着部20と、貼着部20より延設される摘み部30とを有することを特徴とする食品用簡易容器200の開封補助シール100である。
【0011】
この開封補助シール100は、貼着部20と摘み部30とを備えて構成されており、接着型又は嵌合型の蓋材220の開封する場合、または食品用簡易容器を包装する包装材を破り取る場合に用いられるものである。
【0012】
開封補助シール100を接着型の蓋材220に用いる場合には、図2(i)に示すように、摘み部30が蓋材220のタブ221と重なるように、貼着部20を蓋材220の表面220aに貼着する。そして、図2(ii)に示すように、摘み部30を摘んで開封補助シール100を引っ張ると、これに伴って蓋材220に形成されるタブ221が容器本体210のフランジ部211から浮き上がることとなるので、蓋材220を簡単に引き剥がせるようになる。
【0013】
また、嵌合型の蓋材220に用いる場合には、図3(i)に示すように、貼着部20を蓋材220の表面220aの適当箇所に貼着することにより、摘み部30がタブとして機能できるようになる。次いで、図3(ii)に示すように、摘み部30を摘んで開封補助シール100を上方へ引っ張ると、蓋材が貼着部に粘着されたまま持ち上げられて、容器本体210から簡単に取り外すことができるようになる。
【0014】
さらに、包装材230を破り取る場合には、図4に示すように、まず、貼着部20を包装材230の表面の230a適当箇所に貼着する。そして、摘み部30を摘んで上方に引っ張ると、包装材205が開封補助シール100に粘着されたまま引き破られて、破り口を形成することができる。これによって、包装材230をカッター等の道具を使うことなく簡単を破れるようになる。
【0015】
また、請求項2に記載の発明が採った手段は、摘み部30には、粘着面11側に折り返すための折り返し部31を有することを特徴とする請求項1に記載の食品用簡易容器の開封補助シール100、である。
【0016】
この開封補助シール100は、図1に示すように、摘み部30に折り返し部31を形成して、摘み部30を開封補助シール100の粘着面11側に折り返すことができるようにしたものである。
【0017】
このように、折り返し部31によって摘み部30を粘着面11側に折り返し可能とすることで、特に接着型の蓋材220の開封に用いるときに、図2(iii)に示すように、開封補助シール100を蓋材220のタブ221の表裏両面から挟み込むようにして貼着することができるようになる。これによって、開封補助シール100が剥離することなくしっかりと貼着できるとともに、摘み部30によって蓋材220のタブ221が拡大された状態となって指先全体を使って摘めるようになるので、指先に力が入れやすくなり、強力に接着された蓋材220であっても簡単に引き剥がせるようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明は、食品用簡易容器を容易に開封できるようにするために、蓋材又は包装材に貼着して用いる開封補助シールである。開封補助シールは、シール基材から形成され、貼着部と摘み部とを備える。
【0019】
シール基材は、一方の面に粘着面を有するものであり、一般にラベルやステッカーに適用されるシール基材を用いることができる。例えば、上質紙、コート紙、フォイル紙、含浸紙等の紙基材や、ポリエステルフィルム、塩ビフィルム、ポリプロピレンフィルム等のプラスチックフィルム基材の一表面に、アクリル形粘着剤やゴム系粘着剤等を付着して粘着面を形成したもの等を用いることができる。ただし、引っ張りやねじれによって破れにくく、容易に剥離しない粘着性を有するものを用いることが好ましい。また、粘着面の反対側の面、すなわち、貼着したときに表面を構成する面側には、図形や文字、商標等を印刷してもよい。なお、粘着面は、次に詳述する貼着部と摘み部のうち、貼着部だけに形成することもできるし、貼着部と摘み部との両方に形成することもできる。
【0020】
貼着部は、開封補助シールのうち、食品用簡易容器の蓋材または包装材の表面に貼着される部分である。貼着部の形状は、特には限定されるものではなく、例えば、円形、四角形、三角形等、自由に設定することができる。ただし、容易に剥離することがないように、蓋材や包装材との接触面をなるべく大きく確保できる形状と大きさに形成することが好ましい。
【0021】
摘み部は、開封補助シールを蓋材又は包装材に貼着して開封等を行う際に、指先で摘めるようにする部分であり、貼着部から延設される。摘み部の形状や大きさは、特には限定されないが、開封時に力を加えやすいように指先全体を使って摘める大きさに形成することが好ましい。
【0022】
また、摘み部には、折り返し部を形成してもよい。折り返し部は、摘み部を開封補助シールの粘着面側に折り返し可能とする部分である。これは、特に接着型の蓋材を開封する場合に有効であり、摘み部を蓋材に形成されるタブの裏面側に折り返して貼着できるようにすることにより、開封補助シールを引っ張ったときに容易に剥離しないようにするものである。
【0023】
以下、本発明の実施例を図に基づいて説明する。
(実施例1)
図1には、本実施例に係る開封補助シール100を示しており、図2には開封補助シール100の使用方法について示している。開封補助シール100は、その一方の面の全面に粘着剤を付着して粘着面11が形成されたコート紙からなるシール基材10から形成されており、通常は粘着面11が図示しない台紙上に固定された状態にある。開封補助シール100には、貼着部20と摘み部30と折り返し部とを有する。
【0024】
貼着部20は、開封補助シール100を食品用簡易容器200の蓋材220の表面220aに貼着される部分であり、貼着部20は略楕円形に形成されている。そして、粘着面11と反対側の面となる表面12には蓋材220に貼着する部分であることを使用者に対して明確にするための目印が印刷されている。
【0025】
摘み部30は、開封補助シール100を蓋材220に貼着したときに、指先で摘んで蓋材220を開封するために形成される。この摘み部30は、貼着部20より延設されており、円形が2つ連なったような形状に形成されている。
【0026】
折り返し部は、この折り返し部31は、摘み部30を開封補助シール100の裏面となる粘着面11側へ折り返せるようにするものであり、摘み部30の中間部分、すなわち、円形が2つ連なって生じるくびれの部分に形成される。
【0027】
次に、本実施例に係る開封補助シール100を用いて食品用簡易容器を開封する方法を図2に基づいて説明する。
【0028】
開封補助シール100を用いて蓋材220の開封を行うには、まず開封補助シール100を台紙から剥がして、図2(i)に示すように、摘み部30が蓋材に形成されるタブ221と重なるようにかつ蓋材220の周縁から突出した状態となるように蓋材220の表面220aに貼着する。次いで、図2(ii)に示すように摘み部30を指先で摘んで開封補助シール100を上方側に引き上げると、これに伴って、フランジ部と密接した状態にあったタブ221が開封補助シール100との粘着を維持したまま浮き上がるので、図2(iii)に示すように、摘み部30に形成される折り返し部31から、摘み部30の先端側部分を粘着面11側に折り返してタブ221の裏面に貼着する。これによって、開封補助シール100をタブ221の表面と裏面とから挟み込むようにして貼着することができる。そして、図2(iv)に示すように、折り返された状態にある摘み部30を摘みながら開封補助シール100を後方側に引っ張ると、蓋材220が引き剥がされて開封することができる。
【0029】
このように、本実施例に係る開封補助シール100を用いて接着型の蓋材220の開封することにより、蓋材220のタブ221をフランジ部211から簡単に浮かせることができるとともに、摘み部30によってタブが拡大された状態となって指先全体で摘みやすくなるので、蓋材220を簡単に引き剥がせるようになる。さらに、蓋材220をその表面と裏面とから挟み込むようにして貼着することができるので、例えば、食品用簡易容器200に強力に接着されている蓋材220を開封する場合であっても、開封補助シール100が剥離するといった事態を防止することができる。
【0030】
また、図3には、嵌合型の蓋材220を備える食品用簡易容器200を開封する方法について説明している。まず、図3(i)に示すように、開封補助シール100の貼着部20を蓋材220の表面220aに貼着する。このとき、なるべく周縁近傍部分に貼着するようにする。そして、図3(ii)に示すように、摘み部30を摘んで上方に引き上げると、これに伴って蓋材220が開封補助シール100との粘着を維持したまま引き上げられて、取り外されることとなる。
このように開封補助シール100を嵌合型の蓋材220の開封に用いることによって、摘み部30が蓋材220を取り外す際のタブとして機能するので、取り外しを容易に行うことができる。
【0031】
図4は、本実施例に係る開封補助シール100を用いて包装材230を破る方法について説明している。開封補助シール100を用いて包装材230を破るには、開封補助シール100の貼着部20を包装材230に貼着し、摘み部30を摘んで開封補助シール100を引っ張る。すると、これに伴って貼着部20が貼着された部分から破られて破り口が形成されるので、ここから包装材230を簡単に破り取ることができるようになる。
【0032】
【発明の効果】
請求項1に記載の食品用簡易容器の開封補助シールによれば、貼着部と摘み部とを有することにより、接着型の蓋材の開封に用いる場合には、蓋材に形成されるタブを食品用簡易容器のフランジから簡単に浮かせることができるとともに、摘み部によって蓋材のタブ部分が拡大されて指先全体で摘めるようになるので、蓋材の開封を簡単に行えるようになる。また、嵌合型の蓋材の開封に用いる場合には、蓋材の表面に貼着することによって摘み部が蓋材のタブとして機能するので、これを摘んで引き上げることにより蓋材の取り外しを容易に行えるようになる。さらに、包装材に貼着して摘み部を摘みながら引っ張ることによって、カッターやハサミ等の道具を使わずに包装材を簡単に破ることもできる。
【0033】
請求項2に記載の食品用簡易容器の開封補助シールによれば、請求項1に記載の食品用簡易容器の開封補助シールの効果に加えて、摘み部に折り返し部を設けたことによって、蓋材に形成されるタブをその表面と裏面とから挟むようにしてしっかりと貼着できるので、例えば、強固に接着された蓋材を開封する場合であっても、開封補助シールが蓋材から剥がれることなく開封することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る開封補助シールの平面図である。
【図2】実施例1に係る開封補助シールを用いて接着型の蓋材を備える食品用簡易容器を開封する方法を説明する図である。
【図3】実施例1に係る開封補助シールを用いて嵌合型の蓋材を備える食品用簡易容器を開封する方法を説明する図である。
【図4】実施例1に係る開封補助シールを用いて食品用簡易容器の包装材を破る方法を説明する図である。
【図5】接着型の蓋材を備える食品用簡易容器を示す斜視図である。
【図6】嵌合型の蓋材を備える食品用簡易容器を示す斜視図である。
【図7】包装材により包装された食品用簡易容器を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 シール基材
11 粘着面
20 貼着部
30 摘み部
31 折り返し部
100 開封補助シール
200 食品用簡易容器
220 蓋材
230 包装材
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品用簡易容器の開口を封緘する蓋材の開封を容易にしたり、食品用簡易容器を包装する包装材を破り易くするために使用する食品用簡易容器の開封補助シールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の量販店において販売されているゼリー、プリン、羊羹等のデザート菓子や米飯や麺類等の即席食品、弁当や総菜等の食品類は、食品用簡易容器に収容されている。
食品用簡易容器は、プラスチックやポリプロピレン等から形成されており、食品を収容する容器本体と、容器本体の開口を封緘する蓋材とからなる。
蓋材には、フィルム材からなり容器本体に接着する接着型と、容器本体と嵌合させる嵌合型とがある。接着型の蓋材は、その周縁が食品用簡易容器に形成されるフランジ部にヒートシーリング処理によって接着されている。このような蓋材の多くは、その周縁がフランジ部の外周縁と一致するように形成されるとともに、一部が外方に突出してタブが形成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、嵌合型の蓋材は、周縁に形成される凹部が、容器本体の周縁に形成される凸部と嵌合して開口部を封緘する。そして、蓋材の一部を摘んで引き上げることによって取り外しできるようにしている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
さらに、食品用簡易容器は、食品用簡易容器を薄手のフィルム材などからなる包装材によって包装して製品としたものがある(例えば特許文献3参照)。
【0005】
図5には、接着型の蓋材220を備える食品用簡易容器200を示している。この食品用簡易容器200は、容器本体210にフランジ部211が形成されており、蓋材220には、フランジ部211との未接着の部分からなるタブ221を備えている。そして、開封の際には、先ず爪先でタブ221を引っ掛けてフランジ部211から浮かせ、その後タブ221を摘んで引き剥がせるようになっている。しかしながら、タブ221とフランジ部211とは密接した状態にあるために爪先が引っ掛かりにくく、タブ221を浮かせることが困難な場合があった。また、タブ221が小さいため、指先でしっかりと摘めないという問題もあった。さらに、蓋材220がフランジ部211にヒートシーリング等によって強固に接着されているものもあり、引き剥がすときに力を必要とするものもあった。
【0006】
図6には、嵌合型の蓋材220を備える食品用簡易容器200を示している。蓋材221は、通常、タブとなる部分が特定されておらず、容器本体210から取り外す際に蓋材220のどの部分を持って取り外せば良いのかが判然とせず、取り外ししにくいものもあった。
【0007】
図7には、包装材230によって包装された食品用簡易容器200を示している。包装材230は、商品の搬送時や陳列時に容易に破れない素材が用いられるとともに、食品用簡易容器200に密着して包装されているために爪先が引っ掛かりにくいため、これを破り取る際には、わざわざカッターやハサミ等の道具を使って一部に切り込みを入れて破り口を作り、そこから包装材を破り取るということもしばしばなされていた。
【0008】
【特許文献1】特開2001−2130号公報(第1図及び第2図)
【特許文献2】特開2002−166951号公報(第1図)
【特許文献3】特開平7−232760号公報(段落番号0002〜0006)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のような問題を鑑みてなされたものであり、食品用簡易容器において、容器本体に接着または嵌合される蓋材を簡単に取り外しできるようにし、また、食品用簡易容器を包装する包装材を簡単に破れるようにする食品用簡易容器の開封補助シールを提供することを課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明が採った手段は、一方の面に粘着面11を有するシール基材10からなり、食品用簡易容器200の包装材230または食品用簡易容器200の開口を封緘する蓋材220に貼着される貼着部20と、貼着部20より延設される摘み部30とを有することを特徴とする食品用簡易容器200の開封補助シール100である。
【0011】
この開封補助シール100は、貼着部20と摘み部30とを備えて構成されており、接着型又は嵌合型の蓋材220の開封する場合、または食品用簡易容器を包装する包装材を破り取る場合に用いられるものである。
【0012】
開封補助シール100を接着型の蓋材220に用いる場合には、図2(i)に示すように、摘み部30が蓋材220のタブ221と重なるように、貼着部20を蓋材220の表面220aに貼着する。そして、図2(ii)に示すように、摘み部30を摘んで開封補助シール100を引っ張ると、これに伴って蓋材220に形成されるタブ221が容器本体210のフランジ部211から浮き上がることとなるので、蓋材220を簡単に引き剥がせるようになる。
【0013】
また、嵌合型の蓋材220に用いる場合には、図3(i)に示すように、貼着部20を蓋材220の表面220aの適当箇所に貼着することにより、摘み部30がタブとして機能できるようになる。次いで、図3(ii)に示すように、摘み部30を摘んで開封補助シール100を上方へ引っ張ると、蓋材が貼着部に粘着されたまま持ち上げられて、容器本体210から簡単に取り外すことができるようになる。
【0014】
さらに、包装材230を破り取る場合には、図4に示すように、まず、貼着部20を包装材230の表面の230a適当箇所に貼着する。そして、摘み部30を摘んで上方に引っ張ると、包装材205が開封補助シール100に粘着されたまま引き破られて、破り口を形成することができる。これによって、包装材230をカッター等の道具を使うことなく簡単を破れるようになる。
【0015】
また、請求項2に記載の発明が採った手段は、摘み部30には、粘着面11側に折り返すための折り返し部31を有することを特徴とする請求項1に記載の食品用簡易容器の開封補助シール100、である。
【0016】
この開封補助シール100は、図1に示すように、摘み部30に折り返し部31を形成して、摘み部30を開封補助シール100の粘着面11側に折り返すことができるようにしたものである。
【0017】
このように、折り返し部31によって摘み部30を粘着面11側に折り返し可能とすることで、特に接着型の蓋材220の開封に用いるときに、図2(iii)に示すように、開封補助シール100を蓋材220のタブ221の表裏両面から挟み込むようにして貼着することができるようになる。これによって、開封補助シール100が剥離することなくしっかりと貼着できるとともに、摘み部30によって蓋材220のタブ221が拡大された状態となって指先全体を使って摘めるようになるので、指先に力が入れやすくなり、強力に接着された蓋材220であっても簡単に引き剥がせるようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明は、食品用簡易容器を容易に開封できるようにするために、蓋材又は包装材に貼着して用いる開封補助シールである。開封補助シールは、シール基材から形成され、貼着部と摘み部とを備える。
【0019】
シール基材は、一方の面に粘着面を有するものであり、一般にラベルやステッカーに適用されるシール基材を用いることができる。例えば、上質紙、コート紙、フォイル紙、含浸紙等の紙基材や、ポリエステルフィルム、塩ビフィルム、ポリプロピレンフィルム等のプラスチックフィルム基材の一表面に、アクリル形粘着剤やゴム系粘着剤等を付着して粘着面を形成したもの等を用いることができる。ただし、引っ張りやねじれによって破れにくく、容易に剥離しない粘着性を有するものを用いることが好ましい。また、粘着面の反対側の面、すなわち、貼着したときに表面を構成する面側には、図形や文字、商標等を印刷してもよい。なお、粘着面は、次に詳述する貼着部と摘み部のうち、貼着部だけに形成することもできるし、貼着部と摘み部との両方に形成することもできる。
【0020】
貼着部は、開封補助シールのうち、食品用簡易容器の蓋材または包装材の表面に貼着される部分である。貼着部の形状は、特には限定されるものではなく、例えば、円形、四角形、三角形等、自由に設定することができる。ただし、容易に剥離することがないように、蓋材や包装材との接触面をなるべく大きく確保できる形状と大きさに形成することが好ましい。
【0021】
摘み部は、開封補助シールを蓋材又は包装材に貼着して開封等を行う際に、指先で摘めるようにする部分であり、貼着部から延設される。摘み部の形状や大きさは、特には限定されないが、開封時に力を加えやすいように指先全体を使って摘める大きさに形成することが好ましい。
【0022】
また、摘み部には、折り返し部を形成してもよい。折り返し部は、摘み部を開封補助シールの粘着面側に折り返し可能とする部分である。これは、特に接着型の蓋材を開封する場合に有効であり、摘み部を蓋材に形成されるタブの裏面側に折り返して貼着できるようにすることにより、開封補助シールを引っ張ったときに容易に剥離しないようにするものである。
【0023】
以下、本発明の実施例を図に基づいて説明する。
(実施例1)
図1には、本実施例に係る開封補助シール100を示しており、図2には開封補助シール100の使用方法について示している。開封補助シール100は、その一方の面の全面に粘着剤を付着して粘着面11が形成されたコート紙からなるシール基材10から形成されており、通常は粘着面11が図示しない台紙上に固定された状態にある。開封補助シール100には、貼着部20と摘み部30と折り返し部とを有する。
【0024】
貼着部20は、開封補助シール100を食品用簡易容器200の蓋材220の表面220aに貼着される部分であり、貼着部20は略楕円形に形成されている。そして、粘着面11と反対側の面となる表面12には蓋材220に貼着する部分であることを使用者に対して明確にするための目印が印刷されている。
【0025】
摘み部30は、開封補助シール100を蓋材220に貼着したときに、指先で摘んで蓋材220を開封するために形成される。この摘み部30は、貼着部20より延設されており、円形が2つ連なったような形状に形成されている。
【0026】
折り返し部は、この折り返し部31は、摘み部30を開封補助シール100の裏面となる粘着面11側へ折り返せるようにするものであり、摘み部30の中間部分、すなわち、円形が2つ連なって生じるくびれの部分に形成される。
【0027】
次に、本実施例に係る開封補助シール100を用いて食品用簡易容器を開封する方法を図2に基づいて説明する。
【0028】
開封補助シール100を用いて蓋材220の開封を行うには、まず開封補助シール100を台紙から剥がして、図2(i)に示すように、摘み部30が蓋材に形成されるタブ221と重なるようにかつ蓋材220の周縁から突出した状態となるように蓋材220の表面220aに貼着する。次いで、図2(ii)に示すように摘み部30を指先で摘んで開封補助シール100を上方側に引き上げると、これに伴って、フランジ部と密接した状態にあったタブ221が開封補助シール100との粘着を維持したまま浮き上がるので、図2(iii)に示すように、摘み部30に形成される折り返し部31から、摘み部30の先端側部分を粘着面11側に折り返してタブ221の裏面に貼着する。これによって、開封補助シール100をタブ221の表面と裏面とから挟み込むようにして貼着することができる。そして、図2(iv)に示すように、折り返された状態にある摘み部30を摘みながら開封補助シール100を後方側に引っ張ると、蓋材220が引き剥がされて開封することができる。
【0029】
このように、本実施例に係る開封補助シール100を用いて接着型の蓋材220の開封することにより、蓋材220のタブ221をフランジ部211から簡単に浮かせることができるとともに、摘み部30によってタブが拡大された状態となって指先全体で摘みやすくなるので、蓋材220を簡単に引き剥がせるようになる。さらに、蓋材220をその表面と裏面とから挟み込むようにして貼着することができるので、例えば、食品用簡易容器200に強力に接着されている蓋材220を開封する場合であっても、開封補助シール100が剥離するといった事態を防止することができる。
【0030】
また、図3には、嵌合型の蓋材220を備える食品用簡易容器200を開封する方法について説明している。まず、図3(i)に示すように、開封補助シール100の貼着部20を蓋材220の表面220aに貼着する。このとき、なるべく周縁近傍部分に貼着するようにする。そして、図3(ii)に示すように、摘み部30を摘んで上方に引き上げると、これに伴って蓋材220が開封補助シール100との粘着を維持したまま引き上げられて、取り外されることとなる。
このように開封補助シール100を嵌合型の蓋材220の開封に用いることによって、摘み部30が蓋材220を取り外す際のタブとして機能するので、取り外しを容易に行うことができる。
【0031】
図4は、本実施例に係る開封補助シール100を用いて包装材230を破る方法について説明している。開封補助シール100を用いて包装材230を破るには、開封補助シール100の貼着部20を包装材230に貼着し、摘み部30を摘んで開封補助シール100を引っ張る。すると、これに伴って貼着部20が貼着された部分から破られて破り口が形成されるので、ここから包装材230を簡単に破り取ることができるようになる。
【0032】
【発明の効果】
請求項1に記載の食品用簡易容器の開封補助シールによれば、貼着部と摘み部とを有することにより、接着型の蓋材の開封に用いる場合には、蓋材に形成されるタブを食品用簡易容器のフランジから簡単に浮かせることができるとともに、摘み部によって蓋材のタブ部分が拡大されて指先全体で摘めるようになるので、蓋材の開封を簡単に行えるようになる。また、嵌合型の蓋材の開封に用いる場合には、蓋材の表面に貼着することによって摘み部が蓋材のタブとして機能するので、これを摘んで引き上げることにより蓋材の取り外しを容易に行えるようになる。さらに、包装材に貼着して摘み部を摘みながら引っ張ることによって、カッターやハサミ等の道具を使わずに包装材を簡単に破ることもできる。
【0033】
請求項2に記載の食品用簡易容器の開封補助シールによれば、請求項1に記載の食品用簡易容器の開封補助シールの効果に加えて、摘み部に折り返し部を設けたことによって、蓋材に形成されるタブをその表面と裏面とから挟むようにしてしっかりと貼着できるので、例えば、強固に接着された蓋材を開封する場合であっても、開封補助シールが蓋材から剥がれることなく開封することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る開封補助シールの平面図である。
【図2】実施例1に係る開封補助シールを用いて接着型の蓋材を備える食品用簡易容器を開封する方法を説明する図である。
【図3】実施例1に係る開封補助シールを用いて嵌合型の蓋材を備える食品用簡易容器を開封する方法を説明する図である。
【図4】実施例1に係る開封補助シールを用いて食品用簡易容器の包装材を破る方法を説明する図である。
【図5】接着型の蓋材を備える食品用簡易容器を示す斜視図である。
【図6】嵌合型の蓋材を備える食品用簡易容器を示す斜視図である。
【図7】包装材により包装された食品用簡易容器を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 シール基材
11 粘着面
20 貼着部
30 摘み部
31 折り返し部
100 開封補助シール
200 食品用簡易容器
220 蓋材
230 包装材
Claims (2)
- 一方の面に粘着面を有するシール基材からなり、食品用簡易容器の開口を封緘する蓋材または前記食品用簡易容器を包装する包装材に貼着される貼着部と、
貼着部より延設される摘み部とを有することを特徴とする食品用簡易容器の開封補助シール。 - 摘み部は、粘着面側に折り返すための折り返し部を有することを特徴とする請求項1に記載の食品用簡易容器の開封補助シール。
Priority Applications (1)
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JP2002329770A JP2004161331A (ja) | 2002-11-13 | 2002-11-13 | 食品用簡易容器の開封補助シール |
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Family Applications (1)
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JP2002329770A Pending JP2004161331A (ja) | 2002-11-13 | 2002-11-13 | 食品用簡易容器の開封補助シール |
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JP (1) | JP2004161331A (ja) |
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2002
- 2002-11-13 JP JP2002329770A patent/JP2004161331A/ja active Pending
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