JP2004160660A - 伝動ベルトの製造方法 - Google Patents

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JP2004160660A JP2002299916A JP2002299916A JP2004160660A JP 2004160660 A JP2004160660 A JP 2004160660A JP 2002299916 A JP2002299916 A JP 2002299916A JP 2002299916 A JP2002299916 A JP 2002299916A JP 2004160660 A JP2004160660 A JP 2004160660A
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Takayuki Tagawa
孝之 田川
Tomohiro Miwa
朋広 三輪
Toshihiro Nishimura
年弘 西村
Akihiro Nagata
昭裕 永田
Tetsuji Mori
哲司 森
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Abstract

【課題】短繊維を一定方向に配向させたゴム層と短繊維を含まない接着ゴム層を積層して押出すことによってゴム表面の肌荒れ発生を阻止し、かつ製造工数を少なくして低コストで成形した伝動ベルトの製造方法を提供する。
【解決手段】(1)短繊維含有ゴム15を内周側に接着ゴム16を外周側に積層した二層の筒状成形体17を、拡張ダイから押出成形し、直線状に切開して接着ゴム16付き短繊維配向ゴムシート20にし、(2)カッター刃によって上記短繊維配向ゴムシート20の短繊維含有ゴム面に押出方向へ延びる複数のリブ部29を切り込み、(3)上記短繊維配向ゴムシート20を外型46の内周面に刻印したリブ型45に装着し、(4)内型41の外周面に装着した可撓性ジャケット42面に少なくとも心線48を巻きつけ、(5)上記内型41を外型46に挿入し、(6)可撓性ジャケット42を膨張させて上記短繊維配向ゴムシート20と心線48を積層一体化して加硫したベルトスリーブ51を作製する。
【選択図】 図11

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は伝動ベルトの製造方法に係り、詳しくは製造工数を少なくして低コストで成形ができ、また耐側圧性に優れ、走行時の騒音を低減できるVリブドベルト、ダブルリブドベルト等の伝動ベルトの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、未加硫ゴム中に短繊維を一定方向へ配向させる方法としては、圧延シート作製工程のように、回転速度を変えた一対のカレンダーロールに短繊維入り未加硫ゴムを投入し、圧延されたゴムシート中の短繊維をシートの圧延方向に配向させ、そして成形するベルト幅に応じて切断していた。その後、カットした圧延シートを数枚重ね合わせて所定厚みに積層し、続いて巻付け工程のように短繊維が幅方向に配向した積層物を成形ドラムに巻き付けて伝動ベルトの作製に使用していた。
【0003】
即ち、VリブドベルトやローエッジVベルトの伝動ベルトの製造方法では、円筒状の成型ドラムの周面に1〜複数枚のカバー帆布と接着ゴム層とを巻き付けた後、この上にコードからなる心線を螺旋状にスピニングし、更に圧縮ゴム層を順次巻き付けて積層体を得た後、これを加硫してベルトスリーブにしていた。ここで使用する圧縮ゴム層は、上記圧延シートを3〜4枚重ね合わせた厚みのもので、シート幅方向に短繊維が配向したものを成型ドラムに巻き付けていた。
【0004】
しかし、圧延シートは、厚みを薄くしなければ、短繊維をシート圧延方向に充分に配向させることができないために、やむを得ずシートを重ねていたためにベルト成形用シートを得るには多大の工数を要していた。
【0005】
これを改善する方法として、拡張ダイを取付けた押出機を用い、短繊維を押出円筒体の円周方向に配向させるもので、中間空間に、入口空間の所定の流路幅から出口空間の所定の流路幅まで流路幅が変化する拡大空間部を設け、拡張ダイの出口空間の断面積を入口空間の断面積より所定量大きく形成し、さらに入口部分の流路幅が中間部分の流路幅よりも狭く、出口部分の流路幅が中間部分の流路幅以下に設定したものが、提案された。(例えば特許文献1参照)
【0006】
更には、押出した短繊維を円周方向に配向させた円筒状エラストマーを軸方向に切開する切断装置と、切開されたエラストマーを平板状に展開する展開装置を設け、更に押出装置と切断装置との間に案内装置を設けて、ここから空気を吹出すようにして、円筒状エラストマーの円周方向への収縮を抑えながら冷却し、不均一な収縮に起因する短繊維を配向の乱れを阻止し、またシートの両端と中央との距離が等しくなるように展開機構の傾きを調節できるようにしてフレアの発生を阻止した製造装置が開示されている。(例えば特許文献2参照)
【0007】
【特許文献1】
特公平6−9847号公報
【特許文献2】
特開平6−106602号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の拡張ダイを使用する方法でも、例えばクロロプレンのような粘着性が強く、せん断応力が大なる材料を用いる場合には、表面層、特に外周層はダイ内周面との間に大きな摩擦力を発生してスムーズにゴムが流れないために、ゴム表面に肌荒れが発生し、このためマトリクスであるゴムと短繊維との密着性が悪く、また短繊維の配向性も悪いため、伝動ベルトの圧縮ゴム層に使用することはできなかった。
【0009】
本発明は叙上の如き実状に鑑み、これに対処するもので、短繊維を一定方向に配向させた圧縮ゴム層に相当するゴム層と短繊維を含まない接着ゴム層を積層し、スムーズに押出すことによってゴム表面の肌荒れ発生を阻止し、かつ製造工数を少なくして低コストで成形できるVリブドベルト、ダブルリブドベルト等の伝動ベルトの製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
即ち、本願請求項1記載の発明は、ベルト長手方向に沿って心線を埋設した接着ゴム層と、接着ゴム層に隣接してベルトの長手方向に延びるリブ部を有する伝動ベルトの製造方法において、
短繊維含有ゴムを内周側に接着ゴムを外周側に積層した二層の筒状成形体を、入口から吐出口へ向って徐々に径を拡張させた拡張ダイで押出成形した後、切開して接着ゴムを積層した短繊維配向ゴムシートにし、
カッター刃によって上記短繊維配向ゴムシートの短繊維含有ゴム面に押出方向へ延びる複数のV溝状のリブ部を切り込み、
上記短繊維配向ゴムシートを外型の内周面に刻印したリブ型に装着し、該短繊維配向ゴムシートのリブ部をリブ型に嵌合させて圧縮ゴム層を形成し、
内型の外周面に装着した伸縮可能な可撓性ジャケット面に、少なくとも心線を巻きつけ、
上記内型を外型に挿入し、可撓性ジャケットを膨張させて上記圧縮ゴム層と心線を積層一体化して加硫ベルトスリーブを作製する、伝動ベルトの製造方法にある。
【0011】
本発明では、接着ゴムを短繊維含有ゴムの外周側になるように積層した二層の筒状成形体を押出成形し、直線状に切開して接着ゴムを積層した短繊維配向ゴムシートにすることで、スムーズな押出を可能にしてゴム表面の肌荒れ発生を阻止し、かつ接着ゴムと圧縮ゴム層を予め積層することで製造工数を少なくして低コストで伝動ベルトを成形できる。また、接着ゴムを積層した短繊維配向ゴムシートに長手方向へ延びる複数のV溝状のリブ部を設けるために、除去した未加硫の短繊維混入ゴムを再利用できると言った効果がある。
更に、上記短繊維配向ゴムシートを外型の内周面に刻印したリブ型に装着し、該リブ部をリブ型に嵌合させて予備的に圧縮ゴム層を形成するために、リブ部を正確に形成することができる。
【0012】
本願請求項2記載の発明は、ベルト長手方向に沿って心線を埋設した接着ゴム層と、接着ゴム層に隣接してベルトの長手方向に延びるリブ部を有する伝動ベルトの製造方法において、
短繊維含有ゴムを内周側に接着ゴムを外周側に積層した二層の筒状成形体を、入口から吐出口へ向って徐々に径を拡張させた拡張ダイで押出成形した後、切開して接着ゴムを積層した短繊維配向ゴムシートにし、
カッター刃によって上記短繊維配向ゴムシートの短繊維含有ゴム面に押出方向へ延びる複数のV溝状のリブ部を切り込み、
上記短繊維配向ゴムシートを外型の内周面に刻印したリブ型に装着し、該短繊維配向ゴムシートのリブ部をリブ型に嵌合させて圧縮ゴム層を形成し、
外周面に伸縮可能な可撓性ジャケットを装着した内型を上記外型へ挿入して、可撓性ジャケットを膨張させて上記圧縮ゴム層を外型のリブ型へ押圧成形し、
上記内型を外型から抜き取った後、内型の伸縮可能な可撓性ジャケット面に少なくとも心線を巻きつけ、
上記内型を外型へ挿入し、可撓性ジャケットを膨張させて上記圧縮ゴム層と心線を積層一体化して加硫ベルトスリーブを作製する、ことからなる伝動ベルトの製造方法にある。
【0013】
本願請求項3記載の発明は、ベルト長手方向に沿って心線を埋設した接着ゴム層と、接着ゴム層に隣接してベルトの長手方向に延びるリブ部を有する伝動ベルトの製造方法において、
短繊維含有ゴムを内周側に接着ゴムを外周側に積層した二層の筒状成形体を、入口から吐出口へ向って徐々に径を拡張させた拡張ダイで押出成形した後、切開して接着ゴムを積層した短繊維配向ゴムシートにし、
カッター刃によって上記短繊維配向ゴムシートの短繊維含有ゴム面に押出方向へ延びる複数のV溝状のリブ部を切り込み、
内型に装着した伸縮可能な可撓性ジャケット面に、少なくとも心線と接着ゴムを積層したリブ部を有する短繊維配向ゴムシートを巻き付けて未加硫ゴムスリーブを形成し、
上記内型を内周面にリブ型を刻印した外型に挿入し、可撓性ジャケットを膨張させて短繊維配向ゴムシートに設けたリブ部をリブ型の外型に嵌合して未加硫ゴムスリーブを密着加硫する、伝動ベルトの製造方法にある。
【0014】
本発明では、接着ゴムを短繊維含有ゴムの外周側になるように積層した二層の筒状成形体を押出成形し、該筒状成形体を直線状に切開して接着ゴムを積層した短繊維配向ゴムシートにすることで、スムーズな押出を可能にしてゴム表面の肌荒れ発生を阻止し、かつ接着ゴムと圧縮ゴム層を予め積層することで製造工数を少なく低コストで伝動ベルトを成形することができる。また、接着ゴムを積層した短繊維配向ゴムシートに長手方向へ延びる複数のV溝状のリブ部を設けるために、除去した未加硫の短繊維混入ゴムを再利用できると言った効果がある。
【0015】
本願請求項4記載の発明は、接着ゴムを積層した短繊維配向ゴムシートにする工程において、先に押出した短繊維含有ゴムの外周面を被覆するように接着ゴムを押出し、入口から吐出口に向って徐々に径を拡張させた内ダイと外ダイからなる拡張ダイから接着ゴムを短繊維含有ゴムの外周面に包囲した二層の筒状成形体を押出する伝動ベルトの製造方法にある。
【0016】
本願請求項5記載の発明は、接着ゴムを積層した短繊維配向ゴムシートにする工程において、先に押出した短繊維含有ゴムの外周面に接着ゴムを被覆したものを、拡張ダイの入口から同時に押出しして接着ゴムを短繊維含有ゴムの外周面に包囲した筒状成形体に成形する伝動ベルトの製造方法にある。
【0017】
本願請求項6記載の発明は、接着ゴムを積層した短繊維配向ゴムシートにする工程において、短繊維含有ゴムを拡張ダイの入口から侵入させ、他方接着ゴムを拡張ダイの入口から吐出口の間の位置で侵入させて接着ゴムを短繊維含有ゴムの外周面に包囲した筒状成形体に押出成形する伝動ベルトの製造方法にあり、接着ゴムの厚みをより均一に押出すことができる。
【0018】
本願請求項7記載の発明は、接着ゴムの侵入位置が拡張ダイの入口から吐出口の間に位置し、該接着ゴムの侵入位置から吐出口へ至るまでゴム通路の間隙が積層する接着ゴムの厚みだけ大きくなっている伝動ベルトの製造方法にあり、接着ゴムのゴム通路への侵入抵抗を低下させてスムーズに短繊維含有ゴムの外周面に包囲しやすく、また接着ゴムの厚みを均一化することができる。
【0019】
本願請求項8記載の発明は、複数のV溝状のリブ部を切り込む工程が、一対の平刃を互いに切削方向へずらすとともに該平刃の先端部が近接するようにV字状に傾斜させ、かつ該平刃を切削方向に対して直角方向に超音波振動させるようにしたカッター刃によって、上記短繊維配向ゴムシートに長手方向へ延びるリブ部を切り込む伝動ベルトの製造方法にある。
【0020】
本願請求項9記載の発明は、脱型した加硫ゴムスリーブのリブ部表面層を研削して埋設した短繊維を露出させる伝動ベルトの製造方法にある。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照し、本発明の実施例を説明する。
図1は押出成形された円筒状成形体を直線状に切開しながら接着ゴムを積層した短繊維配向ゴムシートにする工程の概略図である。
この工程の製造装置1では、シリンダー3a内の押出スクリュー4aの回転により短繊維含有ゴムを混練する第一押出機2aと、シリンダー3b内の押出スクリュー4bの回転により短繊維を含有しないゴムを混練する第二押出機2bが、それぞれ押出したゴムを拡張ダイ5の背部に連結し、軸部6と筒部7で形成されたゴム通路8へと導入する。
【0022】
上記拡張ダイ5では、軸部6に装着された内ダイ10が筒部7に連結された外ダイ13と組み合わせてゴム通路8を形成している。内ダイ10は入口11から吐出口12へ向って徐々に径を拡張させた円錐体である。外ダイ13の入口11付近には、調芯用ブロック体14を組み合わせて押出しゴムの厚みを均一にすることができる。
【0023】
短繊維を含有しない接着ゴム16を混練して押出す第二押出機2bは、第一押出機2aに比べて入口11に近い側に配置され、先に押出された短繊維含有ゴム15の外周部に接着ゴム16を流動させて包囲した二層の筒状成形体17に押出成形する。接着ゴム16はゴムの流動性がよく、短繊維含有ゴム15の外周を完全に包囲する。押出された筒状成形体17は切断手段19によって切開された後、巻き取られる。
【0024】
第一押出機2a及び第二押出機2bでは、シリンダー3a,3bの中に回転可能に押出スクリュー4a,4bを収容し、ゴム配合物を原料投入口から入れて押出スクリュー4a,4bの回転によってゴムとを混練にする。この時にシリンダー3a,3b内の空気やゴム配合物から発生したガス等は排気口(図示せず)から排出される。シリンダー3a,3bの温度はゴム種に応じて変更するが、通常40〜100°Cに調節され、短繊維とゴムはミキシングしやすい温度に加熱して熱可塑化し、押出成形しやすい状態にする。また、この場合の混練時間はゴムの加硫が進行しない程度に調節する。
【0025】
拡張ダイ5は内ダイ10を吐出口12に向って径を徐々に拡張させて円錐形とし、これを外ダイ13に収容し、内ダイ10と外ダイ13の間に所定厚みの間隙を設けている。短繊維混入ゴム15は吐出口12へ向って徐々に大きな円周方向への引き伸ばしを受けながら短繊維を円周方向に配向させ、同時に接着ゴム16を外層に包囲した筒状成形体17に押出成形する。
【0026】
拡張ダイ5は、水平に配置された第一押出機2aと第二押出機2bに対して垂直に配置され、そして吐出口12から筒状成形体17が重力に抗するように押出されるため、筒状成形体17が重力により変形せず、比較的寸法変化が少ない。また、垂直方向に配置した拡張ダイ5は内ダイ10の自重によって撓みにくく、内ダイ10と外ダイ13との間隙が一定に保持され、厚み変形量の小さな筒状成形体17に仕上げることができる。
【0027】
また、内ダイ10と外ダイ13で形成されたゴム通路8は、入口11から吐出口12まで略均一な間隙になり、筒状成形体17の押出にブレーキをかけることなく長手方向へスムーズに流し、また内部歪みのない均一な厚みの筒状成形体17に仕上げる。
【0028】
内ダイ10の形状は、せん断力の大きさに影響を与える要因になる。入口11から吐出口12へ向って徐々に径が拡張するテーパー角度が30°以上で90°未満であり、入口が直径20〜60mm、吐出口が直径100〜440mm、そしてその比率である拡張比(吐出口/入口)が1.5〜12.5に設定される。この設定範囲未満であれば、内ダイ10の吐出口12付近での円周方向への引き伸ばしが小さくて、厚みの大きな筒状成形体17の内外層では短繊維が円周方向に配向しにくくなり、一方この設定範囲を越えると、円周方向への引き伸ばしが大きくなり過ぎて、押出圧力が劣る場合には、筒状成形体17が裂けやすい。
【0029】
内ダイ10と外ダイ13間のゴム通路8内に存在するゴムの内部発熱を抑制するために、内ダイ10の内部に冷却水を循環させる冷却装置(図示せず)を設けることもできる。冷却装置では、冷却水をポンプによって各ダイに設けた通路を通過させて循環させる。
【0030】
切断手段19は、押出された筒状成形体17を押出し方向に沿って切開しながらゴムシート20にし、カッター、ナイフといった刃物、あるいはレーザーナイフ、超音波振動カッターからなる。ゴムシート20はガイドロールを経由して駆動ロールによって一定速度で送られ、巻き取りロールに帆布のようなライナーを積層して巻き取られる。
【0031】
図2に示す接着ゴムを積層した短繊維配向ゴムシートにする他の装置1では、シリンダー3a内の押出スクリュー4aの回転により短繊維含有ゴム15を混練する第一押出機2aと、シリンダー3b内の押出スクリュー4bの回転により短繊維を含有しない接着ゴム16を混練する第二押出機2bが、それぞれ押出したゴムを拡張ダイ5の背部に設けられたゴム通路8へと導入する。
【0032】
第一押出機2aは押出スクリュー4aの軸方向に拡張ダイ5を直結し、第二押出機2bは第一押出機2aと直角に配置されている。そして、第二押出機2bから押出された接着ゴム16は、第一押出機2aの押出スクリュー4aの先端部25から離れた位置に設けた整流用突起に衝突すると短繊維含有ゴム15の外周を包囲しやすくなる。
【0033】
拡張ダイ5は吐出口12へ向って径を徐々に拡張させて円錐形とした内ダイ10を、これを外ダイ13に収容し、内ダイ10と外ダイ13の間に所定厚みの間隙を設けている。内ダイ10に装着固定した円錐状の分流体27は、ゴムの流れを360度へ均一に分流して、内ダイ10と外ダイ13間のゴム通路8へ押出すようになっている。
【0034】
短繊維混入ゴム15は吐出口12に向って徐々に大きな円周方向への引き伸ばしを受けながら短繊維を円周方向に配向させ、同時に図5に示すように接着ゴム16を外層に包囲した筒状成形体17に押出成形する。そして、図6に示すように押出された直後の筒状成形体17は、切断手段19によって押出し方向に沿って切開しながらゴムシート20する。上記短繊維混入ゴム15の厚みは1.5〜10mmで、接着ゴム16の厚みは0.1〜1.0mmである。
【0035】
このように、図2に示す上記装置1は、先に押出した短繊維含有ゴム15の外周面に接着ゴム16を被覆したものを、拡張ダイ5の入口11から同時に押出しして接着ゴム16を短繊維含有ゴム15の外周面に包囲した筒状成形体17に成形するものであるが、図3に示す装置1は短繊維含有ゴム15を拡張ダイ5の入口11から侵入させ、他方接着ゴム16を拡張ダイ5の入口11から吐出口12の間の位置Pで侵入させて接着ゴム16を短繊維含有ゴム15の外周面に包囲した筒状成形体17に押出成形するものである。
【0036】
即ち、図3に示す装置1では、シリンダー3a内の押出スクリュー4aの回転により短繊維含有ゴム15を混練する第一押出機2aがゴムを拡張ダイ5の入口11から吐出口12へ押出す。一方、短繊維を含有しない接着ゴム16を混練する第二押出機2bが第一押出機2aと交差する状態で配置され、接着ゴム16を円周方向に配したゴム溜め部35からゴム通路36を経由して拡張ダイ5の入口11から吐出口12の間の位置Pで円筒状に侵入させる。
【0037】
上記侵入位置Pでは、図4に示すようにゴム通路8に明確な段差が設けられ、この侵入位置Pから吐出口12へ至るまでのゴム通路8の間隙が積層する接着ゴム16の厚み分だけ大きく、接着ゴム16のゴム通路8への浸入抵抗を減少させてスムーズに短繊維含有ゴム15の外周面に包囲しやすくし、そして接着ゴム16の厚みを均一にしている。上記侵入位置Pは、入口11から吐出口12の間であれば問題ないが、好ましくは入口11から吐出口12の中間付近が好ましい。
【0038】
次工程では、カッター刃30によってゴムシート20の短繊維混入ゴム15の表面に長手方向へ延びる複数のV溝状のリブ部29を切り込むものであり、図7と図8に詳細に示すように、短繊維混入ゴム15の表面上には一対の三角形状の平刃31を互いに切削方向へずらすとともに該平刃31の先端部が近接するようにV字状に傾斜させ、かつ超音波振動子32を装着したカッター刃30を短繊維混入ゴム15の表面に当接し、ゴムシート20を移動させて一条のリブ溝19を研削する。この時、平坦な係合ロールをゴムシート20に当接させてその横ずれを防止することもできる。
【0039】
多条のリブ部29を同時に研削するために、上記カッター刃30がそれぞれ長手方向に位置をずらして配置されている。上記カッター刃30は加工抵抗が大きい困難なカットでも、超音波振動を付与することにより加工抵抗が減少しスムーズにカットできる。超音波振動子32は、例えばPZT電歪振動子であり、速度20,000〜40,000回/秒、振幅20〜100μmである。
【0040】
リブ部29の切削速度の範囲は5〜50mm/秒に設定され、この範囲内であればカッター刃30は負担を受けることなく精度よくかつ表面状態の良好なリブ溝を研削する。しかし、5mm/秒未満になると、生産性が悪く、摩擦熱が大きくなり過ぎてゴムが焼ける。一方、50mm/秒を超えると、カッター刃30に負担がかかってリブ溝27表面が発熱して切削精度が悪く、またカッター刃30の寿命も短くなる。
【0041】
得られたリブ部29付きのゴムシート20は、図9に示すように、多条のリブ部29が長手方向に沿って一定間隔で設けられている。
【0042】
前記方法で得られた接着ゴム16付きのリブ部29を有するゴムシート20を用いてVリブドベルトを製造する。その工程を添付図面により順次説明する。
【0043】
図10は短繊維配向ゴムシートを外型の内周面に刻印したリブ型に装着した状態を示す断面図、図11はベルトスリーブの加硫前の状態を示す断面図、図12はベルトスリーブを加硫している状態を示す断面図、そして図13はベルトスリーブを加硫した後の状態を示す断面図である。
【0044】
本発明で使用するベルト加硫機40では、基台上に載置された鉄製の内型41の中央部には後述する圧力媒体送入、排出のための媒体流通口Aが設けられている。そして、前記内型41の外周には弾性体よりなる膨張収縮可能な円筒状可撓性ジャケット42が装着されており、可撓性ジャケット42は夫々の上下部において内型41と固定されていて、本体部が内型41と密着された状態となっている。
【0045】
前記内型41の中央付近に設けられた媒体流通口Aは、ジョイントJ、パイプ又は可撓性ホースからなる媒体送入排出路Bを通じて、高圧蒸気又は高圧空気のような媒体送入機(図示せず)と連結されてなる。また媒体送入排出路Bは、切換えバルブによって真空ポンプとも連結されている。
【0046】
そして、上記内型41の外周には、外型46が内型41から一定の間隔をおいて包囲するように基台に固定されている。外型46は、その内周面に周方向に延びる複数横条のV形溝のリブ型45が刻設されていると共に、内部に加熱ヒーター、スチームバイブなどの加熱機構(図示せず)が設置されてなる。この外型46は、通常は分割不可能な円筒体であるが、軸方向に数個(例えば2分割)に分割可能にすることもできる。
【0047】
本発明で用いるベルト加硫機は以上のような構成によりなるものであり、次にこのベルト加硫機を使用して加硫ベルトスリーブを得る方法について説明する。
【0048】
先ず、図10では、接着ゴム16付きのリブ部29を有する短繊維含有ゴムシート20を筒状体にしたものを、ベルト加硫機40の外型46の内周面に装着し、該リブ部29をリブ型45に嵌合させて圧縮ゴム層21を形成する。この場合、接着ゴム16を内側に配置する。
【0049】
そして、可撓性ジャケット42の外周面に、補強布47、コードからなる心線48を順次に捲き付けた内型41を用意する。
【0050】
次いで、図11に示すように、上記内型41を外型46の内側に一定の空隙部を形成するよう基台上に載置固定する。内型41は別の成形工程より移動してくる関係上、媒体流通口Aと媒体送入排出路Bとは分離しており、内型41を基台に載置後、媒体流通口AをジョイントJでパイプと連結する。
【0051】
媒体送入機を作動して高圧空気もしくは高圧蒸気を媒体送入排出路B、媒体流通口Aを経て、可撓性ジャケット42の内部に送入する。可撓性ジャケット42は、その上下部が内型41上に密閉固定されているため、可撓性ジャケット42の内面と内型41の外面の間にエアーが充満し、可撓性ジャケット42は次第に膨張する。そして、図12に示すようにその外周面に装着されている補強布47、心線48を半径方向に均一に膨張させ、加熱ヒーター若しくは高温蒸気で加熱した外型46のリブ型45と接触せしめて、表面に複数のV型突起を有する加硫済みのベルトスリーブ51を形成するに至る。
【0052】
そして、図13に示すように加硫後はバルブを真空ポンプの方へ切替えて、真空ポンプを作動させて可撓性ジャケット42内に充満しているエアーを排気し、次いで吸引作用で可撓性ジャケット42を元の位置に収縮復帰せしめる。
【0053】
次いで、内型41を脱型した後、外型46に装着した加硫済みのベルトスリーブ51を離脱する。加硫済みのベルトスリーブ51を別のドラムに挿入して、リブ部表面層を公知のグラインダーホイールを用いて研削し短繊維を突出させてもよい。
【0054】
そして、研削加工した加硫済みのベルトスリーブ51を別のドラムに挿入して走行させながらカッターによって円周方向に所定幅に切断し、ドラムより取り出して反転することにより、周長が一定で、V形リブが正確に型付形成されたVリブドベルト70が複数本得られる。尚、外型46を前述のような分割式モールドを使用した場合、未加硫スリーブの挿入ならびに加硫スリーブの取り外しが容易にでき、かつこの分割面が一種のエアー抜きの機能を果し、V型リブをより一層正確に形成することができる。
【0055】
尚、本発明では、図10に示すように、接着ゴム付きのリブ部29を有する短繊維含有ゴムシート20を筒状体にしたものを、外型46の内周面に刻印したリブ型45に装着し、該リブ部29をリブ型45に嵌合させて圧縮ゴム層21を形成した後、外周面に伸縮可能な可撓性ジャケット42を装着した内型41を上記外型46へ挿入し、そして可撓性ジャケット42を膨張させて上記圧縮ゴム層を外型46のリブ型45へ押圧成形し、上記内型41を外型46から抜き取った後、同様にして内型41の伸縮可能な可撓性ジャケット42面に少なくとも心線48を巻きつけ、この内型41を外型46へ挿入し、再度可撓性ジャケット42を膨張させて上記圧縮ゴム層21と心線48を積層一体化して加硫済みのベルトスリーブ51を作製することもできる。
【0056】
更に、本実施例では、図14に示すような方法によって加硫ベルトスリーブ51を作製することもできる。
即ち、内型41に装着された可撓性ジャケット42の外周面に、補強布47、心線48、接着ゴム16付きのリブ部29を有する短繊維含有ゴムシート20を順次に捲き付け広幅未加硫のベルトスリーブ51を配置する。この場合、ゴムシート20では接着ゴム16が心線48側に、リブ部29を有する短繊維含有ゴムシート20が最外側に配置する。
【0057】
次いで、図12に示すように未加硫のベルトスリーブ51を内型41に捲き付けた状態のままで、外型46の内側に一定の空隙部を形成するよう基台上に載置固定する。次いで、前述と同様に高圧空気もしくは高圧蒸気を可撓性ジャケット42の内部に送入する。可撓性ジャケット42は、その上下部が内型41上に密閉固定されているため、可撓性ジャケット42の内面と内型41の外面の間にエアーが充満し、可撓性ジャケット42は次第に膨張する。そして、その外周面に装着されている未加硫のベルトスリーブ51を半径方向に均一に膨張させ、加熱ヒーター若しくは高温蒸気で加熱した外型46のリブ型45と接触せしめる。
【0058】
このとき、可撓性ジャケット42の膨張押圧力により、未加硫のベルトスリーブ51表面の有する短繊維含有ゴムシート20のリブ部29が、外型46のリブ型45に嵌合し、図13のような表面に複数のV型突起を有する加硫したベルトスリーブ51を形成するに至る。
【0059】
そして、図14に示すように加硫後はバルブを真空ポンプの方へ切替えて、真空ポンプを作動させて可撓性ジャケット42内に充満しているエアーを排気し、次いで吸引作用で可撓性ジャケット42を図8に示す元の位置に収縮復帰せしめる。内型41を脱型した後、外型46に装着した加硫済みのベルトスリーブ51を離脱する。
【0060】
得られたVリブドベルト70は、図15に示すように、高強度で低伸度のコードよりなる心線71を接着ゴム層72中に埋設し、その下側に弾性体層である圧縮ゴム層74を有している。この圧縮ゴム層74にはベルト長手方向にのびる断面略三角形の複数のリブ部75が設けられ、またベルト表面には付着したゴム付帆布76が設けられている。
【0061】
ダブルリブドベルトを成形する場合には、他方の面を研削加工してリブ溝を設ける。この方法は、例えば特許登録番号2762238によって準じて行うことができる。
【0062】
短繊維含有ゴムのゴムは、天然ゴム、ブチルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、アルキル化クロロスルファン化ポリエチレン、水素化ニトリルゴム、水素化ニトリルゴムと不飽和カルボン酸金属塩との混合ポリマー、エチレン−プロピレンゴム(EPR)やエチレン−プロピレン−ジエンモノマー(EPDM)からなるエチレン−α−オレフィンエラストマー等のゴム材の単独、またはこれらの混合物が使用される。ジエンモノマーの例としては、ジシクロペンタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエンなどがあげられる。
【0063】
上記ゴムには、アラミド繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、綿等の繊維からなり繊維の長さは繊維の種類によって異なるが1〜10mm程度の短繊維が用いられ、例えばアラミド繊維であると3〜7mm程度、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、綿であると5〜10mm程度のものが用いられる。その添加量はゴム100質量部に対して10〜40質量部である。更に、本発明のゴムには、軟化剤、カーボンブラックからなる補強剤、充填剤、老化防止剤、加硫促進剤、加硫剤等が添加される。
【0064】
上記軟化剤としては、一般的なゴム用の可塑剤、例えばジブチルフタレート(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP)等のフタレート系、ジオクチルアジペート(DOA)等のアジペート系、ジオクチルセバケート(DOS)等のセバケート系、トリクレジルホスフェート等のホスフェートなど、あるいは一般的な石油系の軟化剤が含まれる。
【0065】
本発明では、予めゴム少なくとも短繊維をオープンロール、混練機などによって荒練してマスターバッチを作製する。この方法では、オープンロールによってポリマー100質量部に10〜40質量部の短繊維を投入して混練した後、混練したマスターバッチをいったん放出し、これを20〜50°Cまで冷却する。これはゴムのスコーチを防止するためである。
【0066】
尚、短繊維とともに1〜10質量部の軟化剤を投入することができる。これによって短繊維とゴムのなじみが良くなり、ゴム中への分散が良くなるばかりか、短繊維自体が絡み合って綿状になるのを防ぐ効果がある。即ち、軟化剤が短繊維に浸透し、素繊維同士の絡み合いがほぐれるための潤滑剤としての役割をはたし、短繊維が綿状になるのを阻止し、かつ短繊維とゴムのなじみが良くなって短繊維の分散が良くなる。
【0067】
一方、接着ゴムは短繊維含有ゴムで用いたゴムと同じである。上記エチレン−アルファ−オレフィンエラストマーのゴム組成物を使用する場合には、硫黄により架橋できるものを使用する。そして、それ以外に必要に応じてカーボンブラック、シリカのような増強剤、炭酸カルシウム、タルクのような充填剤、可塑剤、安定剤、加工助剤、着色剤のような通常のゴム配合に用いるものが使用される。
【0068】
【発明の効果】
以上のように本願請求項各記載の発明では、接着ゴムを短繊維含有ゴムの外周側になるように積層した二層の筒状成形体を押出成形し、直線状に切開して接着ゴムを積層した短繊維配向ゴムシートにすることで、スムーズな押出を可能にしてゴム表面の肌荒れ発生を阻止し、かつ接着ゴムと圧縮ゴム層を予め積層することで製造工数を少なくして低コストで伝動ベルトを成形することができる。また、接着ゴムを積層した短繊維配向ゴムシートに長手方向へ延びる複数のV溝状のリブ部を設けるために、除去した未加硫の短繊維混入ゴムを再利用でき、更に上記短繊維配向ゴムシートを外型の内周面に刻印したリブ型に装着し、該リブ部をリブ型に嵌合させて予備的に圧縮ゴム層を形成するために、リブ部を正確に形成することができると言った効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】押出成形された筒状成形体を直線状に切開しながら短繊維配向ゴムシートにする工程を示す概略図である。
【図2】押出成形された筒状成形体を直線状に切開しながら短繊維配向ゴムシートにする他の工程を示す概略図である。
【図3】押出成形された筒状成形体を直線状に切開しながら短繊維配向ゴムシートにする更に他の工程を示す概略図である。
【図4】図3のC部拡大図である。
【図5】図1をA−A方向の断面図である。
【図6】接着ゴム付き短繊維配向ゴムシートを切開したシートの斜視図である。
【図7】接着ゴム付き短繊維配向ゴムシートにリブ溝を成形している状態を示す断面図である。
【図8】本発明で使用するカッター刃であり、(a)が正面図であり、(b)が(a)をA方向から見た側面図である。
【図9】リブ溝付き短繊維配向ゴムシートの斜視図である。
【図10】短繊維配向ゴムシートを外型の内周面に刻印したリブ型に装着した状態の断面図である。
【図11】本発明方法であってベルトスリーブの加硫前状態の断面図である。
【図12】本発明方法であってベルトスリーブを加硫している状態の断面図である。
【図13】本発明方法であってベルトスリーブの加硫後状態の断面図である。
【図14】本発明の他の製造方法であってベルトスリーブの加硫前状態の断面図である。
【図15】本発明に係るVリブドベルトの断面斜視図である。
【符号の説明】
2a 第一押出機
2b 第二押出機
5 拡張ダイ
8 ゴム通路
10 内ダイ
11 入口
12 吐出口
13 外ダイ
16 接着ゴム
15 短繊維含有ゴム
17 筒状成形体
19 切断手段
20 ゴムシート
29 リブ部
30 カッター刃
41 内型
42 可撓性ジャケット
45 リブ型
46 外型
51 ベルトスリーブ

Claims (9)

  1. ベルト長手方向に沿って心線を埋設した接着ゴム層と、接着ゴム層に隣接してベルトの長手方向に延びるリブ部を有する伝動ベルトの製造方法において、
    短繊維含有ゴムを内周側に接着ゴムを外周側に積層した二層の筒状成形体を、入口から吐出口へ向って徐々に径を拡張させた拡張ダイで押出成形した後、切開して接着ゴムを積層した短繊維配向ゴムシートにし、
    カッター刃によって上記短繊維配向ゴムシートの短繊維含有ゴム面に押出方向へ延びる複数のV溝状のリブ部を切り込み、
    上記短繊維配向ゴムシートを外型の内周面に刻印したリブ型に装着し、該短繊維配向ゴムシートのリブ部をリブ型に嵌合させて圧縮ゴム層を形成し、
    内型の外周面に装着した伸縮可能な可撓性ジャケット面に、少なくとも心線を巻きつけ、
    上記内型を外型に挿入し、可撓性ジャケットを膨張させて上記圧縮ゴム層と心線を積層一体化して加硫ベルトスリーブを作製する、
    ことを特徴とする伝動ベルトの製造方法。
  2. ベルト長手方向に沿って心線を埋設した接着ゴム層と、接着ゴム層に隣接してベルトの長手方向に延びるリブ部を有する伝動ベルトの製造方法において、
    短繊維含有ゴムを内周側に接着ゴムを外周側に積層した二層の筒状成形体を、入口から吐出口へ向って徐々に径を拡張させた拡張ダイで押出成形した後、切開して接着ゴムを積層した短繊維配向ゴムシートにし、
    カッター刃によって上記短繊維配向ゴムシートの短繊維含有ゴム面に押出方向へ延びる複数のV溝状のリブ部を切り込み、
    上記短繊維配向ゴムシートを外型の内周面に刻印したリブ型に装着し、該短繊維配向ゴムシートのリブ部をリブ型に嵌合させて圧縮ゴム層を形成し、
    外周面に伸縮可能な可撓性ジャケットを装着した内型を上記外型へ挿入して、可撓性ジャケットを膨張させて上記圧縮ゴム層を外型のリブ型へ押圧成形し、
    上記内型を外型から抜き取った後、内型の伸縮可能な可撓性ジャケット面に少なくとも心線を巻きつけ、
    上記内型を外型へ挿入し、可撓性ジャケットを膨張させて上記圧縮ゴム層と心線を積層一体化して加硫ベルトスリーブを作製する、
    ことを特徴とする伝動ベルトの製造方法。
  3. ベルト長手方向に沿って心線を埋設した接着ゴム層と、接着ゴム層に隣接してベルトの長手方向に延びるリブ部を有する伝動ベルトの製造方法において、
    短繊維含有ゴムを内周側に接着ゴムを外周側に積層した二層の筒状成形体を、入口から吐出口へ向って徐々に径を拡張させた拡張ダイで押出成形した後、切開して接着ゴムを積層した短繊維配向ゴムシートにし、
    カッター刃によって上記短繊維配向ゴムシートの短繊維含有ゴム面に押出方向へ延びる複数のV溝状のリブ部を切り込み、
    内型に装着した伸縮可能な可撓性ジャケット面に、少なくとも心線と接着ゴムを積層したリブ部を有する短繊維配向ゴムシートを巻き付けて未加硫ゴムスリーブを形成し、
    上記内型を内周面にリブ型を刻印した外型に挿入し、可撓性ジャケットを膨張させて短繊維配向ゴムシートに設けたリブ部をリブ型の外型に嵌合して未加硫ゴムスリーブを密着加硫する、
    ことを特徴とする伝動ベルトの製造方法。
  4. 接着ゴムを積層した短繊維配向ゴムシートにする工程において、先に押出した短繊維含有ゴムの外周面を被覆するように接着ゴムを押出し、入口から吐出口に向って徐々に径を拡張させた内ダイと外ダイからなる拡張ダイから接着ゴムを短繊維含有ゴムの外周面に包囲した二層の筒状成形体を押出する請求項1〜3の何れかに記載の伝動ベルトの製造方法。
  5. 接着ゴムを積層した短繊維配向ゴムシートにする工程において、先に押出した短繊維含有ゴムの外周面に接着ゴムを被覆したものを、拡張ダイの入口から同時に押出しして接着ゴムを短繊維含有ゴムの外周面に包囲した筒状成形体に成形する請求項4記載の伝動ベルトの製造方法。
  6. 接着ゴムを積層した短繊維配向ゴムシートにする工程において、短繊維含有ゴムを拡張ダイの入口から侵入させ、他方接着ゴムを拡張ダイの入口から吐出口の間の位置で侵入させて接着ゴムを短繊維含有ゴムの外周面に包囲した筒状成形体に押出成形する請求項4記載の伝動ベルトの製造方法。
  7. 接着ゴムの侵入位置が拡張ダイの入口から吐出口の間に位置し、該接着ゴムの侵入位置から吐出口へ至るまでゴム通路の間隙が積層する接着ゴムの厚みだけ大きくなっている請求項6記載の伝動ベルトの製造方法。
  8. 複数のV溝状のリブ部を切り込む工程が、一対の平刃を互いに切削方向へずらすとともに該平刃の先端部が近接するようにV字状に傾斜させ、かつ該平刃を切削方向に対して直角方向に超音波振動させるようにしたカッター刃によって、上記短繊維配向ゴムシートに長手方向へ延びるリブ部を切り込む請求項1〜3の何れかに記載の伝動ベルトの製造方法。
  9. 脱型した加硫ゴムスリーブのリブ部表面層を研削する請求項1〜8の何れかに記載の伝動ベルトの製造方法。
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JP2019147376A (ja) * 2018-02-27 2019-09-05 三ツ星ベルト株式会社 歯付ベルトの製造方法、及び、歯付ベルトの製造装置

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