JP2004159536A - 乾燥ジャガイモパウダー、その製造方法、並びにそれを用いたスープ又はソース - Google Patents

乾燥ジャガイモパウダー、その製造方法、並びにそれを用いたスープ又はソース Download PDF

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Abstract

【課題】ジャガイモ細胞の損傷が少なく、かつ溶出澱粉に起因する糊状の粘りが最小限に抑えられており、スープやソースに用いたときにジャガイモ細胞そのもののさらっとした食感を付与することのできる乾燥ジャガイモパウダーとその製造方法、並びにこの乾燥ジャガイモパウダーを用いた風味品質の高いスープ又はソースの提供。
【解決手段】▲1▼式Iで表される吸水倍率が3.7〜5.8である乾燥ジャガイモパウダー、▲2▼フレーク状乾燥ジャガイモを粒子径250μm以下の比率が1.0〜50.0質量%であり、かつ細胞の損傷率が60.1〜75.0%となるように粉砕することを特徴とする式Iで表される吸水倍率が3.7〜5.8である乾燥ジャガイモパウダーの製造方法、▲3▼前記▲1▼記載の乾燥ジャガイモパウダーを用いたスープ又はソース、を提供する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポタージュスープやクリームスープなどの煮込み料理に代表される液状食品に用いる乾燥ジャガイモパウダー、その製造方法、並びにそれを用いたスープ又はソースに関する。さらに詳しくは、本発明は、ジャガイモ細胞の損傷が少なく、かつ溶出澱粉に起因する糊状の粘りを最小限に抑え、ジャガイモ細胞そのもののさらっとした食感を付与することのできる乾燥ジャガイモパウダー、その製造方法、並びにそれを用いた風味品質の高いスープ又はソースに関する。
【0002】
【従来の技術】
ジャガイモは、ポタージュスープやクリームスープなど、多くの煮込み料理で使用されている食材である。
スープなどの液状食品においては、液体にジャガイモの煮溶け、一体感を感じられる状態を再現する必要があることから、粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)が不可欠である。
【0003】
しかしながら、粉砕操作は、細胞破壊そのものであるために、一般に流通している粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)は、細胞破壊が顕著であり、水戻ししたときのジャガイモ細胞そのものの素材感が弱く、また、溶出澱粉に起因する糊状の粘りが非常に強い。
このためジャガイモ細胞の細胞破壊が顕著とならない乾燥ジャガイモの細胞の損傷度合いが検討されている。
糊化したジャガイモ細胞の損傷度合いは、Anderson, R.A.らが重量1gあたりの吸水係数(WAI)にて示している(例えば、非特許文献1参照)が、細胞が壊れやすく吸水が速やかに進む粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)に関しては、調整時に表面糊化による未溶解部(ダマ)ができやすく、測定誤差が起こりやすいという欠点がある。
【0004】
ところで馬鈴薯(ジャガイモ)の粉砕物を含有し、馬鈴薯(ジャガイモ)の特有の甘味及び風味の丸みと粘性が付与されたことを特徴とするカレーソースが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この発明には、馬鈴薯(ジャガイモ)の粉砕物を含有させることは示されているものの、粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)の調製方法については全く記載されていない。
【0005】
また、先にも触れたように、粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)を使用する場合、細かい粉末状に粉砕する際に細胞破壊が顕著に生じてしまうため、スープやソースなどの液状食品以外においては、フレーク状で使用することが主である。
従って、粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)の調製方法に関しては、フレークの調製方法に関するものが多い(例えば、特許文献2参照)。
この発明は、急激な加温によるクッキングや乾燥時におけるシート厚、また、乳化剤を添加するなどにより、ジャガイモの細胞の破壊及び溶出澱粉の流出を低く抑えるための製造方法を述べており、粉末状(パウダー状)の範囲にかかわる部分に関しては触れていない。
【0006】
【非特許文献1】
Anderson, R.A., Conway, H.F., Pferifer, V.F,Griffin, Jr., E.L., 1969, “Gelatinization of Corn Grits By Roll−and Extruction−Cooking”, Cereal Science Today;14(I)
【特許文献1】
特開2002−224346号公報
【特許文献2】
特表平11−513894号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点を悉く解消し、粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)でありながら、ジャガイモ細胞の損傷が少なく、かつ溶出澱粉に起因する糊状の粘りが最小限に抑えられており、スープやソースに用いたときにジャガイモ細胞そのもののさらっとした食感を付与することのできる乾燥ジャガイモパウダーとその製造方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
さらに、本発明は、上記した如き乾燥ジャガイモパウダーを用いた、風味品質の高いスープ又はソースを提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、フレーク状乾燥ジャガイモを、粒子径250μm以下の比率が1.0〜50.0質量%であり、かつ、細胞の損傷率が60.1〜75.0%となるように粉砕することにより得られる、次式I
【数3】
Figure 2004159536
(但し、式Iにおいて、ゲル体積とは、試料に水を加えてゲル化させた後の該ゲルの体積を示しており、初期体積とは、水を加える前の試料の体積を示している。)
で表される吸水倍率が3.7〜5.8である乾燥ジャガイモパウダーが、この目的に合致したものであることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、請求項1に係る本発明は、次式I
【数4】
Figure 2004159536
(但し、式Iにおいて、ゲル体積とは、試料に水を加えてゲル化させた後の該ゲルの体積を示しており、初期体積とは、水を加える前の試料の体積を示している。)
で表される吸水倍率が3.7〜5.8である乾燥ジャガイモパウダーを提供するものである。
【0011】
次に、請求項2に係る本発明は、フレーク状乾燥ジャガイモを、粒子径250μm以下の比率が1.0〜50.0質量%であり、かつ、細胞の損傷率が60.1〜75.0%となるように粉砕することを特徴とする、上記式Iで表される吸水倍率が3.7〜5.8である乾燥ジャガイモパウダーの製造方法を提供するものである。
【0012】
さらに、請求項3に係る本発明は、請求項1記載の乾燥ジャガイモパウダーを用いたスープ又はソースを提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。
請求項1に係る本発明は、乾燥ジャガイモパウダーに関し、上記式Iで表される吸水倍率が3.7〜5.8である乾燥ジャガイモパウダーを提供するものである。
【0014】
前述したように、糊化したジャガイモ細胞の損傷度合いは、Anderson, R.A.らが重量1gあたりの吸水係数(WAI)にて示しているが、細胞が壊れやすく吸水が速やかに進む粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)に関しては、調整時に表面糊化による未溶解部(ダマ)ができやすく、測定誤差が起こりやすいという欠点がある。
このため、本発明では、測定質量を増量し、かつ簡易的に測定できる吸水倍率(体積)にて表している。
【0015】
式Iにおいて、ゲル体積とは、試料に水を加えてゲル化させた後の該ゲルの体積(ml)を示しており、初期体積とは、水を加える前の試料の体積(ml)を示している。
従って、式Iで表される吸水倍率は、試料に水を加えてゲル化させた後の沈殿したゲルの体積(ゲル体積)を測定し、これを水を加える前の試料の体積(初期体積)で割った値を指している。
より具体的には、例えば200mlメスシリンダーに試料10gを入れ、10回軽くたたいてならし、初期体積を測定する。市水を150mlになるまで攪拌棒で攪拌しながら未溶解部分ができないように注ぎ、そのまま静置し、15分後ゲル化した沈殿物の体積(ゲル体積)を測定する。数回測定し、このゲル体積を初期体積で割って吸水倍率を算出し、その平均値を吸水倍率としている。
【0016】
この吸水倍率は、図1に示すように、吸水係数(WAI)と高い相関が認められた。また、図2に示すように、顕微鏡観察による残存細胞をカウントすることにより算出された細胞損傷率(%)とも高い相関が認められている。
【0017】
ここで細胞損傷率は、次のようにして算出されるものであり、下記の式で表されるものである。
即ち、細胞損傷率(%)は、水に分散させた試料をデジタル顕微鏡(KYENCE社製、VH−7000)にて100倍率にて観察し、一定面積中に観察されるジャガイモ細胞の個数をカウントすることにより算出されたものである。ジャガイモ細胞の大きさを215μm(平均的なジャガイモ細胞の大きさ)と仮定した場合に、一定面積中に存在するものと想定されるジャガイモ細胞の個数から残存ジャガイモ率を計算し、細胞損傷率を算出している。
【0018】
【数5】
Figure 2004159536
【0019】
請求項1に係る本発明の乾燥ジャガイモパウダーは、前記式Iで表される吸水倍率が3.7〜5.8、好ましくは4〜5である。吸水倍率がこの範囲外であると、本発明の目的を達成することはできない。なお、流通している粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)の吸水倍率は、いずれも5.9以上であった。
【0020】
本発明者らは、フレーク状ジャガイモを粒度別に分類し、吸水倍率を測定した場合、Milles. J. Willard らも米国特許第3,275,458号で触れているように、粒度が小さくなるほど、ジャガイモ細胞の損傷状態が進むことを確認した。粒度別に篩い分けした試料を用い、粒子径と吸水倍率の関係を図3に示す。図3から明らかなように、粒度と吸水倍率は非常に高い相関が認められ、同一調製方法(粉砕方法)においては、粒度で示すことが可能である。
しかしながら、粉砕機が異なると、同一粒子径において若干のずれが生じたことから、ジャガイモ細胞の損傷度合いを把握する必要がある。
従って、本発明においては、吸水倍率にて損傷度合いを把握している。
【0021】
そこで液状食品に関する好ましい食感を示す吸水倍率を探るべく、粒度別に分画した試料(乾燥ジャガイモパウダー)を用い、好ましい吸水倍率を把握した。
【0022】
試料である乾燥ジャガイモパウダーを画分I(250μm以下)、画分II(250〜500μm)、画分III(500〜1000μm)、画分IV(1000〜1400μm)、画分V(1400〜2830μm)に分画し、粒度別乾燥ジャガイモパウダーと好ましさに関する官能評価を実施した。
その結果は、次の第1表に示すとおりである。なお、官能評価は、官能検査員5名によって、実施例に示したと同じ5段階の基準で表示した。
また、これら画分を水に分散させ、デジタル顕微鏡(KYENCE社製、VH−7000)にて100倍率にて観察し、細胞損傷率(%)を調べた。デジタル顕微鏡写真像図を第4〜8図に示す。
【0023】
【表1】
第1表
Figure 2004159536
【0024】
その結果、第1表に示すように、画分II、画分III(粒子径にして250〜1000μm)の範囲において、ジャガイモらしい素材感が感じられた。換言すると、吸水倍率にして3.7〜5.8、好ましくは吸水倍率4.0〜5.0の範囲において、ジャガイモらしい素材感を付与することができることが分かった。
【0025】
なお、ジャガイモ細胞の大きさは180〜250μmであることが知られているが、細胞の大きさ以下である画分I(吸水倍率にして5.9)のジャガイモパウダーを液状食品に付与した場合、比較的細胞の損傷が大きいことから、ジャガイモらしい素材感がなくなり、溶出澱粉が増えたことに起因する、より粘度の高いスープになった。
即ち、画分I(吸水倍率にして5.9)のジャガイモパウダーを液状食品に付与した場合、「粒度の粗さ」や「ジャガイモスープらしさ」の項目において良い評価は得られず、総合評価も良くなかった。
また、デジタル顕微鏡による観察でも、第4図に示されるように、細胞の崩壊が顕著に見られ、好ましいものではなかった。
【0026】
次に、粒度が大きく細胞の損傷が少ない、フレーク状に近い画分である、画分IV(1000〜1400μm)(吸水倍率にして3.6)のジャガイモパウダーを液状食品に付与した場合、フレーク状に近いジャガイモパウダーは液部から分離し、一体感に欠ける不自然な食品となった。
即ち、画分IV(1000〜1400μm)(吸水倍率にして3.6)のジャガイモパウダーを液状食品に付与した場合、「粒度の粗さ」は感じられているものの、「口当たり・食感の好ましさ」、「ジャガイモスープらしさ」の項目においては、好ましい結果は得られず、総合評価も良くなかった。
画分V(1400〜2830μm)においても同様の傾向が見られたことから、粒子径が一定以上大きくなり、フレークに近い状態になるに従って、スープと一体感が損なわれることが確認された。
【0027】
以上のことから、画分II、画分III(粒子径にして250〜1000μm)の範囲において、ジャガイモらしい素材感が感じられ、吸水倍率にして3.7〜5.8、好ましくは吸水倍率4.0〜5.0の範囲にジャガイモパウダーを調製することにより、目的を達成できることが分かった。
【0028】
請求項1に係る本発明は、液状食品に求められるジャガイモの粒子径及び細胞破壊の指標である吸水倍率を示し、さらに乾燥ジャガイモを粉砕機及び粉砕条件において粉末状に処理した上で、残存するジャガイモ細胞率を増やし、かつ液状食品に好ましい、野菜の煮崩れた素材感を付与することのできる乾燥ジャガイモパウダーを提供するものである。
【0029】
次に、請求項2に係る本発明は、フレーク状乾燥ジャガイモを、粒子径250μm以下の比率が1.0〜50.0質量%であり、かつ、細胞の損傷率が60.1〜75.0%となるように粉砕することを特徴とする、上記式Iで表される吸水倍率が3.7〜5.8である乾燥ジャガイモパウダーの製造方法を提供するものである。
【0030】
請求項2に係る本発明では、フレーク状乾燥ジャガイモを、粒子径250μm以下の比率が1.0〜50.0質量%、好ましくは4.0〜13.0質量%となるように粉砕することが必要である。
さらに、請求項2に係る本発明では、細胞の損傷率が60.1〜75.0%となるように粉砕することが必要である。
これにより、上記式Iで表される吸水倍率が3.7〜5.8である、請求項1に係る本発明の乾燥ジャガイモパウダーを製造することができる。
【0031】
フレーク状乾燥ジャガイモは、公知のものを用いることができ、また、公知の方法により製造したものを用いることができる。
例えば、原料ポテトを洗浄・剥皮後、適当な大きさにスライスし、予備蒸煮、蒸煮後、ストレーナーにて裏ごしし、マッシュポテトを作製し、次いで乳化剤を添加した後、ドラムドライヤーにて、水分7%、水分活性0.4程度に乾燥して、フレーク状乾燥ジャガイモを得ることができる。
【0032】
次いで、このようにして得られたフレーク状乾燥ジャガイモを、粒子径250μm以下の比率が1.0〜50.0質量%、好ましくは4.0〜13.0質量%であり、かつ、細胞の損傷率が60.1〜75.0%となるように粉砕する。
前記したように、請求項2に係る本発明では、粉砕機の種類は特に限定されず、様々な粉砕機を用いることができる。また、上記条件を満足する限り、回転速度も特に制限はない。
但し、フェザーミル、奈良式粉砕機などのようなジャガイモ細胞を傷付けにくい粉砕機で粗粉砕し、粉末状にするのが好ましい。粉砕は、粒子が粗すぎると、スープ、ソースなどの液状食品に添加したときに一体感がなく、ジャガイモ細胞そのもののさらっとした食感を付与することができない。
【0033】
このようにして、目的とする、上記式Iで表される吸水倍率が3.7〜5.8である、請求項1に係る本発明の乾燥ジャガイモパウダーを製造することができる。
このようにして得られた乾燥ジャガイモパウダーは、スープ類全般、ソース等の各種食品に広範囲に用いることができる。
【0034】
そのようなスープ、ソースを提供するのが、請求項3に係る本発明である。
即ち、請求項3に係る本発明は、請求項1記載の乾燥ジャガイモパウダーを用いたスープ又はソースである。
請求項3に係る本発明のスープ又はソースは、請求項1記載の乾燥ジャガイモパウダーを用いたこと以外は、通常のスープ又はソースと同様のものであり、通常のスープ又はソースと同様の方法により製造することができる。
例えば、ルー、ブイヨン、ミルクを煮込み、調味料で味を調えることにより、ポタージュスープを製造することができる。同様に、粉末化したミルク原料や畜肉エキス、ルー、調味料等と混合することにより、粉末状のインスタントポタージュスープを製造することができる。
【0035】
特にポタージュスープやホワイトソース等には、請求項1記載の乾燥ジャガイモパウダーの使用により、粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)でありながら、ジャガイモ細胞の損傷が少なく、かつ溶出澱粉に起因する糊状の粘りが最小限に抑えられており、ジャガイモ細胞そのもののさらっとした食感を付与することができる。
従って、請求項3に係る本発明によれば、ジャガイモの煮溶けた物性である素材感を付与されたスープ又はソースが得られる。
【0036】
【実施例】
次に本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
【0037】
製造例1(粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)の製造;本発明品)
原料ポテト(男爵)を洗浄・剥皮後、約20mmにスライスし、予備蒸煮、蒸煮後、ストレーナーにて裏ごしし、マッシュポテトを作製した。
乳化剤を0.4%添加した後、ドラムドライヤーにて、水分7%、水分活性0.4に乾燥して、フレーク状乾燥ジャガイモを得た。
【0038】
このようにして得られたフレーク状乾燥ジャガイモを、フェザーミル(スクリーンサイズ2mm、回転数1000rpm)にて粉砕し、粉末状乾燥ジャガイモを製造した。このときの吸水倍率は4.3であった。これを試料Aとした。
【0039】
製造例2(粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)の製造;本発明品)
上記と同様にして調製したフレーク状乾燥ジャガイモを、奈良式粉砕機(スクリーンサイズ4mm、回転数3000rpm)にて粉砕し、粉末状乾燥ジャガイモを製造した。このときの吸水倍率は4.7であった。これを試料Bとした。
【0040】
比較製造例1(粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)の製造;対照品)
上記と同様にして調製したフレーク状乾燥ジャガイモを、遠心式粉砕機(スクリーンサイズ0.75mm、回転数2000rpm)にて粉砕し、粉末状乾燥ジャガイモを製造した。このときの吸水倍率は8.4であった。これを試料Cとした。
【0041】
比較製造例2(粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)の製造;対照品)
上記と同様にして調製したフレーク状乾燥ジャガイモを未粉砕のまま試料とした。このときの吸水倍率は2.4であった。これを試料Dとした。
【0042】
実施例1
製造例1で得られた粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)(試料A)を用い、第2表に示す配合組成にて、インスタントジャガイモスープを製造した。
【0043】
【表2】
第2表(配合組成)
Figure 2004159536
【0044】
得られたインスタントジャガイモスープ21gを150mlの熱湯で溶解して得られたジャガイモスープについて、官能検査員8名によって、粒度の粗さ、口当たり・食感の好ましさ、ジャガイモスープらしさを評価すると共に、総合評価を行った。官能検査の結果を第3表に示す。なお、官能評価は、次の5段階の基準で表示した。
【0045】
〔評価基準〕
▲1▼++:粒子が粗く感じられる。ザラザラ感が感じられる。
口当たりがサラッとしている。糊っぽくない。
ジャガイモスープらしさがある。
総合的に好ましい
▲2▼+ :やや粒子が粗く感じられる。ややザラザラ感が感じられる。
口当たりが若干サラッとしている。あまり糊っぽくない。
ジャガイモスープらしさは比較的ある。
総合的にやや好ましい
▲3▼± :粒子が粗くとも滑らかとも、どちらとも言えない。
口当たり・食感の好ましさは普通
ジャガイモスープらしさは普通
総合的に普通
▲4▼− :粒子の感じをあまり感じられない。比較的滑らか。
口当たりが若干好ましい。食感の好ましさは、良くない。
ジャガイモスープらしさがあまりない。
総合的には良くない。
▲5▼−−:粒子の感じは、全く感じられない。
口当たり・食感の好ましさは、悪い。
ジャガイモスープらしさがない。
総合的に悪い。
【0046】
実施例2
製造例2で得られた粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)(試料B)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてインスタントジャガイモスープを製造し、評価した。結果を第3表に示す。
【0047】
比較例1
比較製造例1で得られた粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)(試料B)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてインスタントジャガイモスープを製造し、評価した。結果を第3表に示す。
【0048】
比較例2
比較製造例2で得られた粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)(試料B)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてインスタントジャガイモスープを製造し、評価した。結果を第3表に示す。
【0049】
【表3】
第3表
Figure 2004159536
【0050】
第3表によれば、製造例1で得られた粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)を用いて製造された実施例1のインスタントポタージュスープと、製造例2で得られた粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)を用いて製造された実施例2のインスタントポタージュスープとは、比較製造例1で得られた粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)を用いて製造された比較例1のインスタントポタージュスープや、比較製造例2で得られた粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)を用いて製造された比較例2のインスタントポタージュスープに比べて、食感を中心とした風味品質が高く総合的に好ましいものであることが分かる。
【0051】
試験例1
製造例1、製造例2、比較製造例1、比較製造例2で、それぞれ得られた粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)について、粒度質量比を調べた。結果を第4表に示す。併せて2種類の市販品(市販品A、市販品B)についても、同様に粒度質量比を調べた。結果を第4表に示す。
また、これらを水に分散させ、デジタル顕微鏡(KYENCE社製、VH−7000)にて100倍率にて観察し、細胞損傷率(%)を調べた。デジタル顕微鏡写真像図を第9〜14図に示す。
【0052】
【表4】
第4表
Figure 2004159536
【0053】
第4表によれば、次のことが明らかである。
まず吸水倍率4.3である試料A(製造例1で得られた粉末状乾燥ジャガイモ)は、画分Iが4.2%と少なく、画分IIと画分IIIが合計で54.7%と多く存在した。このものの細胞損傷率は60.1%であった。
また、吸水倍率4.7である試料B(製造例2で得られた粉末状乾燥ジャガイモ)は、画分Iが12.4%と少なく、画分IIと画分IIIが合計で73.4%と非常に多く存在した。このものの細胞損傷率は68.7%であった。
一方、市販品A・Bはいずれも画分Iが50.0%以上存在することに加えて、画分IIと画分IIIは合計で50%以下であった。市販品Aの細胞損傷率は90%を超えていた。
【0054】
【発明の効果】
請求項1に係る本発明によれば、粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)でありながら、ジャガイモ細胞の損傷が少なく、かつ溶出澱粉に起因する糊状の粘りが最小限に抑えられており、スープやソースに用いたときにジャガイモ細胞そのもののさらっとした食感を付与することのできる乾燥ジャガイモパウダーが提供される。
即ち、請求項1に係る本発明によれば、ジャガイモ細胞の損傷による素材感の減少を最小限に抑え、味付き液状食品に一体感が感じられる乾燥ジャガイモパウダーが提供される。
【0055】
また、請求項2に係る本発明の方法によれば、ジャガイモ細胞の損傷による素材感の減少を最小限に抑え、味付き液状食品に一体感が感じられる乾燥ジャガイモパウダーを効率よく製造することができる。
請求項2に係る本発明の方法により得られる乾燥ジャガイモパウダーは、スープなど液状食品の素材感を飛躍的に向上させることができる。
【0056】
さらに、請求項3に係る本発明によれば、野菜の煮込み感と素材感を有した、風味品質の高いスープ又はソースが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)における、吸水倍率(体積)と吸水係数(WAI)との関係を示すグラフである。
【図2】粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)における、吸水倍率(体積)と顕微鏡観察による細胞損傷率(%)との関係を示すグラフである。
【図3】粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)における、粒子径と吸水倍率との関係を示すグラフである。
【図4】粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)の画分I(250μm以下)のデジタル顕微鏡写真像図である。
【図5】粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)の画分II(250〜500μm)のデジタル顕微鏡写真像図である。
【図6】粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)の画分III(500〜1000μm)のデジタル顕微鏡写真像図である。
【図7】粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)の画分IV(1000〜1400μm)のデジタル顕微鏡写真像図である。
【図8】粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)の画分V(1400〜2830μm)のデジタル顕微鏡写真像図である。
【図9】製造例1で得られた粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)(試料A)のデジタル顕微鏡写真像図である。
【図10】製造例2で得られた粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)(試料B)のデジタル顕微鏡写真像図である。
【図11】比較製造例1で得られた粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)(試料C)のデジタル顕微鏡写真像図である。
【図12】比較製造例2で得られた粉末状乾燥ジャガイモ(乾燥ジャガイモパウダー)(試料D)のデジタル顕微鏡写真像図である。
【図13】市販品Aのデジタル顕微鏡写真像図である。
【図14】市販品Bのデジタル顕微鏡写真像図である。

Claims (3)

  1. 次式I
    Figure 2004159536
    (但し、式Iにおいて、ゲル体積とは、試料に水を加えてゲル化させた後の該ゲルの体積を示しており、初期体積とは、水を加える前の試料の体積を示している。)
    で表される吸水倍率が3.7〜5.8である乾燥ジャガイモパウダー。
  2. フレーク状乾燥ジャガイモを、粒子径250μm以下の比率が1.0〜50.0質量%であり、かつ、細胞の損傷率が60.1〜75.0%となるように粉砕することを特徴とする、次式I
    Figure 2004159536
    (但し、式Iにおいて、ゲル体積とは、試料に水を加えてゲル化させた後の該ゲルの体積を示しており、初期体積とは、水を加える前の試料の体積を示している。)
    で表される吸水倍率が3.7〜5.8である乾燥ジャガイモパウダーの製造方法。
  3. 請求項1記載の乾燥ジャガイモパウダーを用いたスープ又はソース。
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