JP2004159346A - スピーカー・ユニット駆動負帰還増幅器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 スピーカー・ユニット駆動負帰還増幅器において、スピーカー・ユニット2を負帰還回路網の一部として用い、負帰還量を十分にかけ、かつそれに直列につながるインピーダンス素子Z13を約スピーカー・ユニットと同じ値とすることによって解決した。
【選択図】図1
Description
図1は負帰還回路網に前記スピーカー・ユニット(2)を使った本発明によるスピーカー・ユニット駆動負帰還増幅器の原理図である。
図1に基づいて説明すると、
1) スピーカー・ユニット(2)(図1)をもって、スピーカー・ユニット駆動負帰還増幅器の負帰還回路網を構成し、前記スピーカー・ユニット(2)の一方を、基本増幅器(1)の出力側につなぎ
2) 前記スピーカー・ユニット2(図1)の他方と前記直列につながるインピーダンス素子Z1(3)(図1)の一方をつなぐ。前記直列につながるインピーダンス素子Z1(3)の他方はアースに落とす。
3) 前記直列につながるインピーダンス素子Z1(3)を前記スピーカー・ユニット(2)のもつインピーダンスと約、同じ値のインピーダンスをもたせる。
4) 前記スピーカー・ユニット(2)と前記直列につながるインピーダンス素子Z1(3)の接続点から前記基本増幅器(1)の比較器(24)に入れる。
5) 前記スピーカー・ユニット(2)を経路とする帰還量を30db〜200dbとする。
スピーカー・ユニット電圧駆動負帰還増幅器(27)であって、基本増幅器(1)に関する負帰還入力部(25)から負帰還端子(23)を設け、そこに前記直列につながるインピーダンス素子Z1(3)をつなぎ、前記スピーカー・ユニット(2)を前記基本増幅器(1)の出力端子(24)と、前記負帰還端子(23)に接続する。
ここでスピーカー・ユニット電圧駆動負帰還増幅器とは、基本増幅器(1)と負帰還抵抗Rf(19)、Rs(20)とをもって構成される負帰還増幅器で、電圧駆動によりスピーカー・ユニットを駆動している。又裸利得とは前記スピーカー・ユニット駆動負帰還増幅器(27)において、本発明による前記負帰還回路網を構成する前記直列につながるインピーダンス素子Z1(3)が接続されており、前記スピーカー・ユニット(2)が接続されていない状態での利得をいう。本請求項2では裸利得は6db〜280dbで有効である。
これによって前記スピーカー・ユニット電圧駆動負帰還増幅器(27)が本発明によるスピーカー・ユニット負帰還増幅器の機能を有するものとなり、本発明による効果やメリットがでるものとなる。
これにより前記負帰還回路網装置の特性を種々に備えた1台の前記スピーカー・ユニット駆動負帰還増幅器となり複数の負帰還機能をもたせ、又複数のスピーカー・ユニットを駆動出来る特徴をもつものとなる。
前記スピーカー・ユニット(2)のボイスコイルの一方を基本増幅器(1)の出力側であるg点 につなぎ前記ボイスコイルの他方i点を前記直列につながるインピーダンス素子Z5(18)につなぎスピーカー・ユニット(2)のボイスコイルの途中からタップを取り出し、この接続点h点から負帰還入力部のf点 に入れる。
このようにして前記スピーカー・ユニット(2)の音圧周波数特性の音圧の凸凹をなくし、かつ低域共振点f0や広域でのインピーダンス増加による音圧変化を防止する特徴を有する。並列につながるインピーダンスZ4(17)も同じ効果をもつ。
スピーカー・ユニットは単体でも周波数によってインピーダンスが変化し又複数のユニットを直列、並列使用する場合でもインピーダンスが変化するので直列につながるインピーダンス素子Z1(3)は目的に応じて選択する。これは使用するスピーカー・ユニットの公称インピーダンス値の1/10から50倍の値が機能として効果がある。
さらに本発明は位相と電流駆動しているにもかかわらず、スピーカー・ユニット(2)にとって低出力インピーダンス駆動となっているのでダンピング効果が大きく、制動の効いた音質となり、かつ入力信号に含まれていない逆起電力の影響を高出力にインピーダンス動作しているため音エネルギーとはならずほとんどなくしている。従来の多くの電圧駆動方式のスピーカー・ユニット駆動増幅器では低出力インピーダンス出力ゆえに逆記電力による音質劣化は避けられないものである。前記スピーカー・ユニット(2)は負帰還ループ内にあり、かつ本発明による効果で前記スピーカー・ユニット(2)から生じる逆起電力は負帰還動作によって補正されほとんど低減され音として表われない効果がある。このように本発明による方式によって前記スピーカー・ユニット(2)を入力信号に対して位相と電流と電圧を一定に駆動し、制動の効くかつ逆記電力の悪影響のないものとなる。負帰還回路網に前記スピーカー・ユニット(2)を使っているので、他の一つの用い方として使用周波数帯域によって増幅器を別けて使ういわゆるマルチアンプ方式をとる必要がなく、1台の本発明による負帰還増幅器で同等の機能をはたすことが可能となる特徴もある。大電流で駆動する例えば公称インピーダンスが0.5Ωなどの低インピーダンス・スピーカー・ユニットではケーブルのインピーダンスの影響を無視出来なくなるが、本発明による負帰還回路網による前記低インピーダンス・スピーカー・ユニットの駆動と位相電流駆動との効果により前記ケーブルの影響を大幅に軽減する。又前記直列につながるインピーダンス素子Z1(3)にボイスコイルと同じ温度係数をもつ抵抗を使うと発熱による非直線歪をなくし、音圧レスポンスが平坦になる。
又本発明による前記負帰還回路網を負帰還回路網器として分離独立した機器として用いることにより、マルチアンプ方式やウーファー用増幅器、又、スピーカー・ユニット電圧駆動負帰還増幅器、さらに本発明によるスピーカー・ユニット駆動負帰還増幅器として用い、多目的に応用することが出来る。
請求項4を適用することにより音圧周波数特性を平坦に近づける効果がある。特に低域共振f0近傍の盛り上り高域でのインピーダンス増加によるレスポンス変化や発熱によるボイスコイル低域変化によるレスポンス抑圧効果がある。
請求項2を適用するとスピーカー・ユニット電圧駆動負帰還増幅器による電圧駆動方式が本発明による位相電流駆動方式となるもので両方の特性を示し、かつそれぞれの長所を生かすスピーカー・ユニット駆動負帰還増幅器として用いることが出来るものである。
このようにすると前記スピーカー・ユニット(2)に流れる位相と電流は、インピーダンス素子Z1(3)に流れる位相と電流と同じものになり、前記直列につながるインピーダンス素子Z1(3)に流れる電流に比例した音響エネルギー(音圧)を、入力信号に対応して高精度に前記スピーカー・ユニット(2)から取り出せる。例えば、前記直列につながるインピーダンス素子Z1(3)を純抵抗8Ωにすれば、スピーカー・ユニット(2)を流れる電流は、そのインピーダンスいかんに関わらず、この純抵抗8Ωに流れる無誘導電流で決まるのである。かつ負帰還量が30db〜200dbと十分かけられるので位相や電流の歪も少なく抑えることが出来る。この負帰還層は10db〜280dbの値でも本発明と同等の効果をもつ。つまり入力信号に応じて、より精度よく忠実に音響エネルギー(音圧)に変換出来る。さらにここで前記スピーカー・ユニット(2)のインピーダンスと、直列につながるインピーダンス素子Z1(3)とが約、同じインピーダンス値にすることにより、入力信号に対して位相と電流と電圧をb点(図1)において一定にし、かつ、位相ずれを効率よく検出し、位相補正を従来より数十倍以上良くするものである。さらに前記スピーカー・ユニット(2)の制動を効果的に行ない、又逆記電力による音圧の悪影響をほとんどなくする特徴を有するものである。
又、スピーカー・ユニット駆動負帰還増幅器と前記スピーカー・ユニット(2)が機構上別個に分離している場合が多いので、前記直列につながるインピーダンス素子Z1(3)を含む負帰還回路網を、前記スピーカー・ユニット駆動負帰還増幅器のケース内部か、スピーカー箱内部か、それらの間に負帰還回路網装置として備えると、多目的に応用し使用することが出来る。
例えば1台のスピーカー・ユニット駆動負帰還増幅器でウーファー装置、電圧駆動増幅器、電流駆動増幅器、マルチアンプシステ厶などである。スピーカー・ケーブルは負帰還回路網装置に含まれるので、音質劣化にならないのも特徴である。
前記スピーカー・ユニット(2)のボイスコイルの任意のところからタップを取り出し、負帰還回路網を構成することにより音圧周波数特性を平坦に近づける。これは前記スピーカー・ユニット(2)のタップの位置により、あるいは直列につながるインピーダンス素子Z5(18)の値により、特に共振周波数f0近辺で音圧が増加したり減衰するのを防ぎ、平坦に近づける特徴を有するものである。Z6(19)も同じである。
又前記スピーカー・ユニット(2)のボイスコイルの発熱による非直線性を補正し、又高域周波数帯域での音圧劣化を補正する特徴を有する。
従来低域共振周波数f0近傍は振動板が最も速く動く領域で音圧効率が最も高いが、従来は位相やひずみ、制動、逆記電力の問題で用いられていない。本発明によるとこの共振周波数f0を中心に音を出すことによって効率の良いスピーカー・ユニット駆動負帰還増幅器となる特徴をもつ。これはデジタル増幅器に用いる場合さらに高効率なものとなる。
図2は前記スピーカー・ユニット(2)に直列につながるインピーダンス素子Z1(3)=8Ωの純抵抗を設けた、スピーカー・ユニット駆動負帰還増幅器で、1は基本増幅器でその出力に前記スピーカー・ユニット(2)の一方をつなぎ、他方を前記直列につながるインピーダンス素子Z1(3)である8Ω(23)につなぎさらにこの点から前記基本増幅器(1)のマイナス入力に負帰還をかける。入力信号に応じ、前記Z1(3)の8Ωに流れる電流が前記スピーカー・ユニット(2)に流れ、出力インピーダンスが低い状態で位相電流駆動される。又前記スピーカー・ユニット(2)の共振点f0では音圧が大きく増加するので、前記共振点f0を中心とした低域、中域や高域のスピーカー・ユニットを用いて特定帯域の駆動や広帯域の再生駆動が出来る。これは高能率駆動となる。負帰還量は10db〜200dbで効果ある。
前記8Ω(23)にボイスコイルのボビン巻きを使うと発熱に伴う非直線性歪やS/Nで有効なものとなる。
本発明による位相電流駆動の特徴をもち、かつ一台でマルチアンプ方式の動作をもたらすものである。
共振周波数f0近傍での音圧の盛り上りや高域でのレベル上昇を防ぐものである。基本増幅器(1)の出力に前記スピーカー・ユニット(25)の一方をつなぎ、他方をi点で直列につながるインピーダンス素子Z5(18)の一方をつなぎ、g点で前記スピーカー・ユニット(25)の前記タップからh点で前記基本増幅器(1)のマイナス入力側に負帰還をかける。前記直列につながるインピーダンス素子Z5(18)の他方はアースに落とす。
前記スピーカー・ユニット(2)は基本増幅器(1)の出力端子(24)と負帰還端子(23)とに接続し、直列につながるインピーダンス素子Z1(3)は前記負帰還端子(23)とアースの間につなぐ。
前記並列につながるインピーダンス素子Z1(3)の一方は基本増幅器(1)の負帰還入力端子(23)につながる。
3・・・直列につながるインピーダンス素子Z1
5・・・コイル 6・・・コンデンサー
19,20・・・負帰還抵抗 23・・・負帰還端子
24・・・比較器 25・・・負帰還入力部
26・・・I−V変換増幅器 32・・・スピーカー箱
Claims (4)
- スピーカー・ユニット駆動負帰還増幅器であって、(イ)スピーカー・ユニット(2)と直列につながるインピーダンス素子Z1(3)とで負帰還回路網を構成し、前記スピーカー・ユニットを経路とする負帰還量が30db〜200dbとすることを特徴とする。
(ロ)前記スピーカー・ユニット(2)と前記直列につながる単数もしくは複数のインピーダンス素子Z1(3)は、前記スピーカー・ユニット(2)のもつインピーダンスと、約、同じ値のものとする。
以上の如く構成されるスピーカー・ユニット駆動負帰還増幅器。 - スピーカー・ユニット駆動負帰還増幅器であって、
(イ)その基本増幅器(1)に関する負帰還入力部から負帰還端子を設け、そこに直列につながるインピーダンス素子Z1(3)をつなぎ、スピーカー・ユニット(2)を前記基本増幅器(1)の出力部と、前記負帰還端子につなぎ、負帰還回路網と構成し、前記基本増幅器(1)の裸利得を6db〜280dbとすることを特徴とする。
(ロ)前記スピーカー・ユニットにつながる前記直列につながるインピーダンス素子Z1(3)は前記スピーカー・ユニット(2)と約、同じインピーダンス値のものとすることを特徴とする。
以上の如く構成されるスピーカー・ユニット駆動負帰還増幅器。 - 請求第1項又は請求第2項にかかる前記直列につながるインピーダンス素子Z1(3)を含む前記負帰還回路網を、前記基本増幅器(1)から分離独立した負帰還回路網装置。
- スピーカー・ユニット駆動増幅器であって、
(イ)スピーカー・ユニットのボイスコイル巻線の途中からタップを取り出し、基本増幅器(1)に関する負帰還入力部にこれを入力し、これを負帰還回路網とすることを特徴とする。
(ロ)前記基本増幅器(1)の出力側に前記ボイスコイル巻線の一方をつなぎ、他方を直列もしくは並列につながるインピーダンス素子をもってつなぎ、これを負帰還回路網とすることを特徴とする。
以上のように、音圧周波数特性を平坦にするために構成されたスピーカー・ユニット駆動増幅器。
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