JP2004157883A - Webサイトコンテンツ管理システム及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】Webサイトを構成するコンテンツの管理に関して更新/未更新の判断などの煩雑さを解消し、公開サーバへのコンテンツの配信処理を簡単で正確に効率良く行えること。
【解決手段】Webサイトで公開するコンテンツを管理するWebサイトコンテンツ管理システムであって、コンテンツを構成するモジュール単位での更新状態の管理に基づきコンテンツ全体つまりWebサイト自体について版を発行付与して各版のコンテンツを情報の差分でデータ管理する版管理手段と、版管理されたコンテンツについて新版コンテンツを公開サーバへ配信する際に、過去版コンテンツからの更新分データを配信する配信手段とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】Webサイトで公開するコンテンツを管理するWebサイトコンテンツ管理システムであって、コンテンツを構成するモジュール単位での更新状態の管理に基づきコンテンツ全体つまりWebサイト自体について版を発行付与して各版のコンテンツを情報の差分でデータ管理する版管理手段と、版管理されたコンテンツについて新版コンテンツを公開サーバへ配信する際に、過去版コンテンツからの更新分データを配信する配信手段とを有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Webサイトを構成するコンテンツ(Webページ、DL用アプリケーション等のデータ)を管理するWebコンテンツ管理システム及びそのプログラムに関し、特に、コンテンツの公開サーバへの配信(配置)処理を行うWebサイトコンテンツ管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネット上では企業紹介やオンラインショッピングなど様々な目的のためにWebサイトが運営されている。Webサイトを一般、エンドユーザに対して公開する場合、Webサイトを構成するコンテンツの更新が頻繁に発生するものである。これは常に最新の情報を提供したいというサイト運営者の要求などから来るものであるが、その管理に手間がかかっている現状がある。
【0003】
Webサイトを構成するコンテンツについての管理の技術状況は以下のようなものである。まずWebサイトは、少なくともコンテンツを保持して公開を行うWebサーバ(以下、「公開サーバ」)を有して構成される。公開サーバは、Webサーバを中心に他にデータのダウンロードサービスを提供するサーバなどの1つ以上のサーバから構成される。特に役割分担や負荷分散等のために複数のサーバからWebサイトが構成されることも多い。Webサーバでは、所定のWebサーバソフトウェアが、所定のディレクトリにおいてコンテンツデータを保持してエンドユーザに対して公開する(アクセスを受け付けてデータ送受信処理を行う)。
【0004】
1つのWebサイトを構成するコンテンツは、多くの場合多数のソースファイルからなり、所定のディレクトリ構成を持つ。コンテンツは、HTML形式ファイル等を中心に、他に画像やプログラムコード等の各種ファイルから構成される。
【0005】
コンテンツ作成者によって作成・編集・更新されたコンテンツは、公開サーバの所定ディレクトリに配信(配置)して反映する必要がある。そのようなコンテンツ配信作業の際、従来では、主にFTP(File Transfer Protocol)等を使用してコンテンツ作成・管理側から公開サーバへの転送を行う、あるいはFDやCD等のバックアップ媒体(記録媒体)に一旦作成コンテンツを記録してから公開Webサーバ端末において上記バックアップ媒体からコンテンツをロードする、などの方法により行われていた。コンテンツの更新が頻繁に発生したり、複雑な構成となるような場合に、上記方法による配信作業は簡単、効率的な方法であるとは言えなかった。
【0006】
Webサイトコンテンツを構成する複数のソースファイルには、更新頻度の高いファイル、更新頻度の低いファイルがある。例えば、1つのページは典型的な構成としてメインなるファイルにヘッダファイルやフッタファイルなどがインクルード、参照される構成をとる。そのようなヘッダやフッタなどの形態で扱う情報としては、例えば企業ロゴやタイトルのイメージ、あるいはテンプレートなどの定型的な情報がある。これは中心となるコンテンツに比べて更新頻度が低い情報である。更新頻度の低いファイルは、コンテンツ全体の更新つまりサイトの更新の発生に際しても何度も同じものが継続して利用されることになる。
【0007】
また、従来では、Webサイトコンテンツを管理する方法として、ユーザによる標準的なディレクトリ管理に依っていた。コンテンツを構成するファイルに対する変更・追加・削除などの発生について特別な管理はなされていなかった。そのため更新分のファイルと未更新分のファイルとの区別がしづらかった。
【0008】
上記のように、コンテンツを構成するソースファイルについて更新頻度の高低や更新/未更新の有無などが存在するが特別な管理はなされていなかったので、コンテンツ作成・管理側から公開サーバ側へ更新コンテンツの配信処理を行う際に、配信するファイルを誤ったり、また未更新分のファイルのデータも重複して配信していることが多いなど余分な処理を行っていた。
【0009】
また前述のように公開サーバ側のノード構成、コンテンツの配置構成等が各種有り得るため、コンテンツ配信作業が煩雑になったり誤操作する可能性があった。上記のような配信作業は基本的に人間による操作を中心としているため、適切なコンテンツ配信作業のために手間や管理コストがかかっていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来のWebサイトコンテンツ管理の方法・システムでは、コンテンツ及びその構成ファイルの更新/未更新の判断が煩雑で配信作業に手間やコストがかかっていた。昨今ではIT関連技術革新のスピードが速くなり、従来の管理方法及びシステムではWebサイトの頻繁な更新に迅速に対応することが難しくなってきている。
【0011】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、Webサイトを構成するコンテンツの管理に関して更新/未更新の判断などの煩雑さを解消し、公開サーバへのコンテンツの配信処理を簡単で正確に効率良く行うことができ、Webサイト運営者やコンテンツ作成者にとって利便性の高いWebサイトコンテンツ管理システム及びそのプログラムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、請求項1記載の発明は、Webサイトで公開するコンテンツを管理するWebサイトコンテンツ管理システムであって、コンテンツを構成するモジュール単位での更新状態の管理に基づきコンテンツ全体つまりWebサイト自体について版を発行付与して各版のコンテンツを情報の差分でデータ管理する版管理手段と、版管理されたコンテンツについて新版コンテンツを公開サーバへ配信する際に、過去版コンテンツからの更新分データを配信する配信手段と、を有することを特徴としている。
【0013】
請求項2記載の発明は、Webサイトで公開するコンテンツを管理するWebサイトコンテンツ管理システムであって、コンテンツを構成するモジュール単位での更新状態の管理に基づきコンテンツ全体つまりWebサイト自体について版を発行付与し、各版のコンテンツを情報の差分でデータ管理する版管理手段と、版管理されたコンテンツについて新版コンテンツを公開サーバへ配信する際、コンテンツ配信先及び配信日時の設定を含む配信設定に基づいた配信先及び配信日時に、過去版からの更新分データを配信する配信手段と、を有することを特徴としている。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、コンテンツを構成するモジュール単位での異なる配信先の設定を行う設定手段を有し、配信手段は、モジュール単位での異なる配信先の設定に基づきコンテンツ配信処理を実行することを特徴としている。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、コンテンツについての配信スケジュールの設定を行う設定手段を有し、配信手段は、配信スケジュールの設定に基づき指定配信日時にコンテンツ配信処理を実行することを特徴としている。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の発明において、公開サーバにおいて公開コンテンツに不具合が発生した際に、版管理手段により版管理されたコンテンツに基づいて過去版のコンテンツを即時配信して置き換えるサイトロールバック手段を有することを特徴としている。
【0017】
請求項6記載の発明は、請求項1から6のいずれか1項に記載の発明において、コンテンツを構成するモジュールのタイプに応じて異なる配信先の設定を行う設定手段を有し、配信手段は、モジュールのタイプに応じた異なる配信先の設定に基づきコンテンツ配信処理を実行することを特徴としている。
【0018】
請求項7記載の発明は、Webサイトで公開するコンテンツを管理する処理を行うWebサイトコンテンツ管理プログラムであって、コンテンツを構成するモジュール単位での更新状態の管理に基づきコンテンツ全体つまりWebサイト自体について版を発行付与して各版のコンテンツを情報の差分でデータ管理する版管理処理と、版管理されたコンテンツについて新版コンテンツを公開サーバへ配信する際に、過去版コンテンツからの更新分データを配信する配信処理と、をコンピュータに実行させることを特徴としている。
【0019】
請求項8記載の発明は、Webサイトで公開するコンテンツを管理する処理を行うWebサイトコンテンツ管理プログラムであって、コンテンツを構成するモジュール単位での更新状態の管理に基づきコンテンツ全体つまりWebサイト自体について版を発行付与し、各版のコンテンツを情報の差分でデータ管理する版管理処理と、版管理されたコンテンツについて新版コンテンツを公開サーバへ配信する際、コンテンツ配信先及び配信日時の設定を含む配信設定に基づいた配信先及び配信日時に、過去版からの更新分データを配信する配信処理と、をコンピュータに実行させることを特徴としている。
【0020】
請求項9記載の発明は、請求項7または8に記載の発明において、コンテンツを構成するモジュール単位での異なる配信先の設定を行う配信先設定処理を有し、配信処理では、モジュール単位での異なる配信先の設定に基づきコンテンツ配信処理を実行することを特徴としている。
【0021】
請求項10記載の発明は、請求項7から9のいずれか1項に記載の発明において、コンテンツについての配信スケジュールの設定を行う配信日時設定処理を有し、配信処理では、配信スケジュールの設定に基づき指定配信日時にコンテンツ配信処理を実行することを特徴としている。
【0022】
請求項11記載の発明は、請求項7から10のいずれか1項に記載の発明において、公開サーバにおいて公開コンテンツに不具合が発生した際に、版管理処理により版管理されたコンテンツに基づいて過去版のコンテンツを即時配信して置き換えるサイトロールバック処理をコンピュータに実行させることを特徴としている。
【0023】
請求項12記載の発明は、請求項7から11のいずれか1項に記載の発明において、コンテンツを構成するモジュールのタイプに応じて異なる配信先の設定を行う設定処理を有し、配信処理では、モジュールのタイプに応じた異なる配信先の設定に基づきコンテンツ配信処理を実行することを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるWebサイトコンテンツ管理システムの構成を示す図である。本実施形態のWebサイトコンテンツ管理システムは、Webサイトで公開するコンテンツを総合的に管理するシステムであり、特徴的な構成として特に版管理手段11と配信手段12とを有する。本システムは、所定のコンピュータハードウェア構成とその上にインストールされるソフトウェア(プログラム)の形態により実現、機能する。
【0025】
図1で、本コンテンツ管理システムは、本発明に特徴的な手段として、版管理手段11と、配信手段12とを有している。また、各版のコンテンツを所定領域(13)に保持管理する機能、また、コンテンツの作成・編集スペースとしての複数のワークエリア14と、コンテンツについて仮想サイトとして統合的にチェックや評価を行い承認/却下の判断を行って版発行を行うスペースとしてのステージングエリア15と、を用意・管理する機能などを備えている。
【0026】
版管理手段(版管理処理部)11は、コンテンツを構成するモジュール単位での更新状態の管理に基づきコンテンツ全体つまりWebサイト自体について版を発行付与して各版のコンテンツを情報の差分でデータ管理する処理部である。配信手段(配信処理部)12は、版管理手段11により版管理されたコンテンツについて新版コンテンツを公開サーバへ配信する際に、過去版コンテンツからの更新分データを配信する処理を行う処理部である。
【0027】
版管理手段11は、コンテンツの配信先及び配信日時の設定を含む配信設定に基づいた配信先及び配信日時に、過去版からの更新分データを配信する。また、本システムは、ユーザによる、コンテンツを構成するモジュール単位での異なる配信先の設定を行う設定手段を設け、モジュール単位での異なる配信先の設定に基づきコンテンツ配信処理を実行することができる。また、本システムは、ユーザによる、コンテンツについての配信スケジュールの設定を行う設定手段を設け、配信スケジュールの設定に基づき指定配信日時にコンテンツ配信処理を実行することができる。また、本システムでは、公開サーバにおいて公開コンテンツに不具合が発生した際に、版管理手段11により版管理されたコンテンツに基づいて過去版のコンテンツを即時配信して置き換える処理(サイトロールバック)を行うことができる。
【0028】
本実施形態のWebサイトコンテンツ管理システムは、版管理手段11により管理対象のWebサイトについて版管理を行う(※版:edition (エディション); version (バージョン))。つまりWebサイトを構成するコンテンツデータ全体について総合的に版管理を行い、特に1つのWebサイト自体について版の区別により認識、管理する。Webサイトに対する版情報として例えば「edition :1.0.2 」などの情報を付与して管理する。
【0029】
本システムでは、版管理手段11により、Webサイトで公開するコンテンツ(リソース)を構成する部分的なモジュール(ディレクトリ、ファイル)について更新の状態を判断・管理しこれをもとにコンテンツ全体=サイトの版の管理を行う。また、コンテンツについてその内容更新に伴って各版を発行し管理システム側の所定の管理領域(コンテンツ版管理領域13)に記録保持する。各版については情報の差分でデータ管理する。つまりコンテンツの構成はインデックスで管理し(各構成ファイルの更新日時、更新者等の更新状態情報を含むプロパティ情報を管理する)、コンテンツを構成するリソース(ファイル)のうち未更新分で過去版と重複するデータ内容はメモリに保持せず、過去版に含まれるデータへの参照(アドレス参照)として行う。
【0030】
本システムにおける配信手段12は、Webサイトを構成するコンテンツについて上記版情報他の管理情報をもとに公開サーバへのコンテンツの配信処理を行う。配信処理の際は、版管理に基づいて前回のコンテンツ配信時からの更新分のデータ(版間の差分)のみの配信処理を実際の処理として実行することができる。また本システムでは公開サーバへのコンテンツの配信について、その配信先(配信パス)や配信日時等の設定をユーザがカスタマイズできる手段を提供して、そのユーザ設定・指定に基づいて柔軟な配信処理を行うことができる。
【0031】
本システムでは、Webサイトを構成するコンテンツを総合的に版管理する所定のコンテンツ管理保持領域(管理サーバ)(図1中のコンテンツ版管理領域13)から、Webサイトを構成する公開サーバに対して、最新版のコンテンツをその過去版からの更新部分を判断して所定の配信設定に従ってコンテンツ配信(配置)処理を実行する。これにより公開サーバ側ですぐに最新版のコンテンツを反映してエンドユーザに対して公開できる。
【0032】
版管理手段11によるコンテンツ=Webサイトの版管理では、コンテンツ構成モジュール(構成ファイル)の更新/未更新の状態を判断しながらコンテンツ=Webサイトの版の差異を情報の差分で管理する。これにより必要なメモリ資源を抑えながら過去の版を保持し、また公開する版を選択できる(通常は最新版を公開する)。公開中の版に不具合や訂正箇所が発生した場合など必要時には公開版をすぐに過去の内容が保証されている版に戻す動作(以下、「サイトのロールバック」)を行わせることができる。
【0033】
また、本システムにおいて公開サーバへの配信の設定をユーザがカスタマイズすることができる設定手段を提供することにより、コンテンツデータの配信先や配信日時などを柔軟に指定して配信処理を行わせる。コンテンツを構成するファイルに応じてファイルごとにその配信先を変えたり、また、新版作成後に配信処理の実行日時を指定してその指定に応じて自動配信処理させること(スケジュール配信)ができる。これらによりコンテンツ構成あるいは公開サーバの構成が複雑な場合にも対応でき、また配信作業を簡単で柔軟なものにすることができる。
【0034】
本Webサイトコンテンツ管理システムの管理対象である1つのWebサイトで公開するコンテンツ全体を単に「コンテンツ」と呼ぶことにし、記号Cで表す。コンテンツCは、所定のディレクトリ構成を持つ。本システムでの管理や処理の単位はディレクトリ(ファイル)単位である。コンテンツCの構成を図2に示す。本システムではコンテンツCを構成する部分的モジュール(ディレクトリ、ファイル)についてその更新状態(更新日時、更新者等)及びアクセス権限等を管理する。コンテンツCの部分モジュールに対する更新状態の管理に基づきコンテンツ=サイト自体についての版の区別を行うことができる。なおコンテンツCの部分モジュールのレベルでそれぞれ版情報を付与して版管理を行う構成でも良い。
【0035】
Webサイトは、1つ以上の公開サーバ(WWWサーバ、DLサーバ等)と公開サーバが保持するコンテンツデータとで主に成る。Webサイトにおいて、公開サーバは、WWWサーバ(Webサーバ)を中心に他にDLサーバ(データダウンロード処理用のサーバ)など1つ以上のノードから構成される、図1他では、公開サーバは、例としてWWWサーバ1(21)〜WWWサーバn(2n),及びDLサーバ(2d)から成るものとして示している。公開サーバでは、所定のディレクトリにおいてコンテンツを保持し、所定のWebサーバソフトウェアによりエンドユーザからのアクセスを処理してコンテンツ公開を行いWebサイトとして機能する。本実施形態では複数のノードから公開サーバが構成される例として、DLサーバは、WWWサーバとの役割分担あるいは負荷分散等のために、エンドユーザに対してアプリケーションプログラムなどのデータのダウンロードサービスを提供するサーバである。
【0036】
当該システムの適用として例えば企業LANを例に説明すると、まずLAN内の公開領域(エンドユーザのアクセスを受け付ける領域)にWebサイトを構成する公開サーバのノードを配置する。LAN内の非公開領域(内部ネットワーク)に本コンテンツ管理システムソフトウェアをインストールしたノードを配置してコンテンツの版管理及び公開サーバノードへの配信処理を行う。
【0037】
図1に参照されるように、ある程度以上の規模のWebサイトの管理においては、基本となるシステム構成として、公開サーバ側と、コンテンツ配信手段12を含んだコンテンツ作成・管理側(サイト開発・構築側)のシステムとで分けた構成にすることが有効となる。複数のコンテンツ作成者で同時並行的にコンテンツ作成・編集作業を可能とするために複数のワークエリア(work area )14を用意し、これらの複数の作業を単一のステージングエリア(staging area)15にて統合する構成とする。
【0038】
ワークエリア14は、コンテンツ作成者あるいはそのグループが、Webサイトにて公開するためのコンテンツを作成・編集する作業スペースである。ステージングエリア15では、各ワークエリア14からの提出コンテンツ(コンテンツ案)を比較・統合し、また、仮想サイトとしてコンテンツのチェックやテスト、評価等を行い、新たな公開版(リリース版)とするか否かの承認/却下の判断を行う。ステージングエリアにて承認されたコンテンツ案について新たな版(edition )として発行(publish )し、それを過去版から延長される系列として所定の版管理領域13に記録保持する。コンテンツ版管理領域13には、各版のコンテンツC(x)のオリジナルが基本的に読み取り専用の属性で管理される。
【0039】
配信手段12における配信実行部は、新たに発行された最新版コンテンツCについて、その配信先・配信日時等の配信設定情報に基づいて公開サーバへの配信処理を実行する。承認されたコンテンツについてのみ公開サーバへの配信を許可することが有効である。上記のワークエリア14、ステージングエリア15といった概念の基本については既存のものである。
【0040】
図3は、本実施形態のWebサイトコンテンツ管理システムでの処理概念を示す説明図である。版管理手段11により所定のコンテンツ版管理領域13において各版(edition )のコンテンツCを差分・インデックス管理の形態で保持・管理している。現在公開サーバにて公開中のサイトの版をNとし、1つ過去の版をN−1、次期公開(リリース)の版をN+1とする。各版のコンテンツをC(N版)あるいはC(N)等として表す。配信手段12により最新版(次期リリース版)コンテンツであるC(N+1版)をネットワークを介して公開サーバ側へ配信処理する。図3では、例として、現在公開中のコンテンツC(N版)が「a.html」,「b.html」,「c.html」の構成ファイルを有する場合を示している。そして、次期公開版のコンテンツC(N+1版)がコンテンツC(N)に対する更新の結果として作成され新版として発行され保持されている。コンテンツ更新(N→N+1)として、「b.html」に変更がなされ「b’.html 」となっており、「c.html」が削除され、「new.html」が追加されている。「a.html」は未更新である。
【0041】
配信手段12により最新版であるコンテンツC(N+1)の配信処理が実行されると、公開サーバ側にて公開中のコンテンツC(N)がC(N+1)のデータに置き換えられる。本システムではこのコンテンツC(N+1)の配信処理の際、「a.html」は未更新なので配信(データ送信)の対象にしない。公開サーバ側において、「a.html」は未更新なのでそのまま、「b.html」は「b’.html 」に置き換わり、「c.html」が削除され、「new.html」が追加配置される。
【0042】
また、図4は、ワークエリア14にてコンテンツ作成者がコンテンツの作成・編集作業を行い、これを反映して管理システム側のコンテンツCの更新を行う様子について示している。コンテンツ作成者は、コンテンツ版管理領域13に管理されているコンテンツCを参照あるいは作業用コピー等し(例えば最新版C(N)を取得する等する)、これをもとに編集及びテスト等を行ってコンテンツの更新を行う(この時点では版は発行付与されない)。全く新規にコンテンツ作成を行っても良いし、既存のデータに変更を加えて作成しても良い。また作成・編集作業の対象は、コンテンツC全体=サイト単位であっても良いし、その部分的なモジュール(ディレクトリ、ファイル)単位であっても良い。作業対象の単位に応じてその更新状態(更新者、更新日時等)がシステムにより管理される。
【0043】
ワークエリア14にて作成されたコンテンツをコンテンツ案C’(版は付与されていない状態)とする。コンテンツ作成者はこれをステージングエリア15へ提出(submit)する。コンテンツ案C’についてコンテンツCに対しての統合を行うかどうかの判断が行われる。他のコンテンツ作成者による複数のコンテンツ案が存在する場合は、その比較の作業が行われる。また他のコンテンツ作成者によるコンテンツCの更新が既にあるならばそれをワークエリア14に取得、反映すること(ワークエリアの更新)等もできる。
【0044】
所定の担当者等によりステージングエリア15にてコンテンツ案C’(それを含んだ仮想サイト)に対するチェック・テスト・評価(エラーチェックや性能評価など)等の処理がなされ、それを新たな版として採用するかどうかの承認/却下の判断がなされる。コンテンツ案C’を新たな公開版として採用することが承認された場合、これに対し、版発行(publish )の操作が実行される。この実行に応じて版管理手段11により版発行処理がなされ、コンテンツ案C’に対し”edition:1.0.2”といった版情報が付与されて新たな版のコンテンツC(N+1版)となる。版発行処理では、新版コンテンツについて過去の版との差分の整理などが行われる。
【0045】
図4では、現在公開しているコンテンツC(N版)が「a.html」,「b.html」,「c.html」の構成ファイルを有する場合において、更新コンテンツ(コンテンツ案C’)として、ファイルaは未更新、ファイルbを内容更新し、ファイルcを削除し、また新しいファイル「new.html」を追加している。ワークエリア14及びステージングエリア15での作業(編集、提出、チェック、承認、版発行)を通じて、新たな版のコンテンツC(N+1版)が前版C(N版)との情報差分の判断・整理の後”edition:1.0.2”といった版情報と共にコンテンツ版管理領域13に記録される。
【0046】
なお図3、4等では、コンテンツ版管理領域13においてコンテンツCの構成ファイル「a.html」を重複して示しているが、各版間で、未更新のファイルの内容については重複して保持するようなことはせず情報の差分で管理する。つまりC(N+1版)の保持領域では「a.html」の内容データは保持せず、過去のC(N版)の「a.html」のデータを参照する。このような各版間のデータの差分管理(インデックス管理)について図5に示す。版管理手段11は、コンテンツCの更新(新版発行)の発生に伴い、コンテンツ構成データについての更新/未更新を判断・整理する処理を行い、未更新分のデータについては過去版への参照を整理する。
【0047】
本システムで管理する管理情報としては、コンテンツCのIDや「edition :1.0.2 」といった版情報の他に、版発行日時(コンテンツ更新日時)や、版発行者、更新についてのコメントなど、各版間の差分の関係について整理した情報などがある。
【0048】
図6は、本システムでのコンテンツ配信処理の実行例について示す図である。
配信手段12は、予め設定されている配信設定情報に従い、指定コンテンツの最新版C(N+1)について公開サーバ側への配信処理を実行する。この際、配信設定に応じてコンテンツCの構成モジュール(ディレクトリ、ファイル)ごとに異なる配信先への配信(配置)を行うことができる。図中の例では、コンテンツC(N+1)について、データa(a.html)をWWWサーバ21の「information 」領域に、データb’(b’.html )を同WWWサーバ21のデータポート「Port」に、データd(new.html)をDLサーバ2dのアプリケーション領域「App 」に、それぞれ配置している。それぞれの配信パス(公開サーバアドレス及びディレクトリパス等を含む情報)が配信設定情報としてユーザ設定される。
【0049】
配信処理の実行時、配信元コンテンツCには存在せず公開サーバ側における配信先公開コンテンツCには存在するコンテンツ部分については(つまりコンテンツCの更新により削除部分が存在する場合)、公開サーバにおいて自動的に削除処理されることになる。
【0050】
なお版発行の実行は、正式に公開版として採用するコンテンツに対してのみ行うだけでなく、状態保存として残しておきたいコンテンツに対して発行する等を行うことも勿論可能である。
【0051】
配信手段12によるコンテンツCの配信の実行のタイミングにはいくつかタイプがある。任意の指定時刻での単発的な配信の実行や所定時刻での定期的な配信の実行(スケジュール配信)、また、任意タイミングでの即時的な配信の実行、サイトでの問題発生時などにおけるサイトロールバックのための配信の実行、等である。指定時刻でのスケジュール配信の実行の様子について図7に示す。
【0052】
図7で、まず時刻t1において、本コンテンツ管理システム側から公開サーバ側への前回のコンテンツ配信実行があったとする。コンテンツC(N)の配信により公開サーバにてコンテンツC(N)が公開されている。次に、時刻t2において、管理システム側でコンテンツ作成他によるコンテンツC(N)に対する更新が行われ、新版C(N+1)が発行される。新版C(N+1)の発行に伴い、過去版C(N)との差分の整理が行われる。
【0053】
新版発行後、時刻t3において、所定のコンテンツ配信管理担当者が、新版発行されたコンテンツC(N+1)についての配信の設定を所定のユーザインタフェースを介して行う。今の場合、コンテンツC(N+1)について即時的ではなく時間的に後にスケジュール配信を行うべく、その配信日時(t4とする)及び配信先を含む配信設定が行われる。
【0054】
コンテンツC(N+1)の配信実行日時が日時t4に指定されたものとする。配信手段12における配信実行部は、指定の日時t4になると、コンテンツC(N+1)についての配信を実行開始する。この際、過去版C(N)からの更新分データを版管理領域13から取り出して指定の配信先へと配信(コピー及び送信)する。
【0055】
本システムでは、上記のように任意のユーザ指定時刻にコンテンツ配信を実行させることができる。ユーザは、所定の配信設定インタフェースを介して配信設定を行う。ユーザは、版発行したコンテンツC(N+1)について、その配信日時を設定する。例えば、版発行直後の次の午前0時にコンテンツ配信を実行したい時、その日時を配信設定すれば、後は自動的に配信手段12によって指定時刻に配信が実行されることとなる。ユーザはその配信指定時刻に実際に居合わせる必要がなく配信処理に関する管理コストの削減を実現できる。
【0056】
なおコンテンツ配信処理自体の前後には所定のスクリプトプログラムが実行され得る。例えば、公開サーバの一時停止や再開のための処理等である。これらの前後処理を含めて配信処理として考えている。
【0057】
配信手段12における配信実行部は、Unix(R)系システムにおける「cron」「crontab 」や「at」コマンドなどに相当するようなジョブ実行プログラムにより構成できる。スケジュール配信の場合において、例えば、配信手段12における配信設定部は、ユーザにより配信日時が設定されると、その配信日時を設定ファイルに記述保管し、「at」コマンドを発行する。そして、指定日時になると対象のコンテンツデータの配信を実行する。なお即時配信の場合は、ユーザによる配信実行命令の入力に基づいて対象コンテンツCを提出(submit)し、ステージングエリア15に入ったコンテンツを配信処理する。
【0058】
なお「cron」は、設定ファイル(「crontab ファイル」など)の記述に従い、所定日時に所定のコマンド(プロセス)を定期実行するデーモン(常駐プロセス)である。日時指定実行させたい処理は、配信設定ファイル(シェルスクリプト)に所定のユーザインタフェースを介して記述する。また、定期ではなく1回実行させるためのコマンドとして「at」コマンドがある。
【0059】
配信処理としてサイトロールバックを行う場合について、例えば公開コンテンツC(N+1)をC(N)に戻す場合の処理を説明する。システムは、まず、ロールバック用のワークエリア14を用意する。次に、C(N)についてロールバック用ワークエリアにコピーする。次に、ロールバック用のワークエリアを提出(submit)してステージングエリア15を更新する。そして、ステージングエリア15にて版発行(publish )を行い、発行されたロールバックコンテンツC(N)を公開サーバに自動配信処理して置き換える。
【0060】
なお本コンテンツ管理システムは、基本的な管理機能としてコンテンツCのファイル属性管理やユーザ管理を行う。ファイル属性管理としてステージングエリアでのチェック・評価処理時のコンテンツ(コンテンツ案C’)を読み取り専用(更新不可)属性に設定するなどである。ユーザ管理では、各ユーザ(コンテンツ作成者等)のコンテンツCに対する適切なアクセス権限の設定を行う。また、コンテンツ作成・開発を行うユーザグループの設定などを行う。
【0061】
次に、本コンテンツ管理システムにおいてコンテンツ作成者等の人間ユーザが行う作業・動作とコンピュータ(本コンテンツ管理システムソフトウェア)が行う処理とについて、図8のフローチャートを参照して説明する。左の人間の作業において、まず、コンテンツ作成者は、ワークエリア14にて既存のデータを修正するなどしてコンテンツ案C’の作成を行い、これをステージングエリア15に提出する(ステップS1)。対応してコンピュータ処理側では、版管理手段11によりコンテンツCを過去版を含めて所定領域13に保持管理しており、これの参照や作業用コピー取得等の機能を常時提供している(ステップS5)。
【0062】
次に、コンテンツ作成者あるいは所定のチェック・評価担当者などは、ステージングエリア15にてコンテンツ案C’の比較・統合や、仮想サイトとしてコンテンツC’のチェック、テスト、評価等を行う。そして、コンテンツ案C’について、それを新たな版として採用するか否かについて承認/却下の判断を行う(ステップS2)。対応してコンピュータ処理側では、コンテンツ案C’についてのチェックや評価の処理機能を提供している(ステップS6)。
【0063】
次に、コンテンツ案C’の承認者は、承認したコンテンツ案C’について版発行のコマンド(publish )を実行する(ステップS3)。対応してコンピュータ処理側では、版管理手段11により、対象コンテンツCについて、コンテンツ案C’を新版C(N+1版)として版情報を付与し所定の版管理領域13に格納する処理を行う。版管理手段11は、C(N+1版)とC(N版)とで更新部分の判断を行い、データ差分を判断・整理してインデックス作成・取得処理を行う(ステップS7)。これにより例えば図5に示したように整理される。
【0064】
また、上記承認者など所定の配信担当者は、次期公開予定版として新たに版発行されたコンテンツC(N+1版)について、その配信の設定を所定の設定インタフェースを介して行うことができる。例えば、配信日時を指定してその日時に配信処理を実行させる(スケジュール配信)ための設定を行う(勿論、即時配信を実行することもできる)。あるいは、コンテンツC(N+1)について、その部分モジュールにおいて配信先サーバが異なる場合などその配信先情報の設定を行う(ステップS4)。対応してコンピュータ処理側では、配信設定ファイルに配信先、配信日時等を含む配信設定情報をファイルに設定記述し保存する(ステップS8)。定期的な配信など予め配信設定がなされている場合はその設定に従った配信処理が実行される。
【0065】
上記配信設定において指定日時におけるスケジュール配信を設定している場合など、コンピュータ処理側では、配信対象のコンテンツC(N+1版)について、配信手段12により、配信設定ファイルを確認して指定の日時に指定の配信先にコンテンツC(N+1版)の配信処理を実行する。この際、コンテンツC(N版)からの更新分のデータのみ配信処理(コピー及び送信)を行う(ステップS9)。
【0066】
コンテンツ配信の実行に伴い、配信先の公開サーバの該当ディレクトリにおいて更新分データが配置・置き換えされ(古い部分の削除処理を含む)、これにより、公開コンテンツの更新が完了する(ステップS10)。
【0067】
本発明のWebサイトコンテンツ管理システムの他の実施形態として、コンテンツ配信処理についてさらに工夫を行う。コンテンツを構成するリソース(ソースファイル)において配信元から配信先公開サーバに対して配信しないあるいは配信する必要の無いファイル(公開には必要ないソースプログラムなど)が存在する場合があり、それに対応する処理として、配信実行時、配信設定に基づきコンテンツC中における配信しない対象のファイルを自動的に判断し(拡張子を判別する等により判断する)、公開サーバ側には配信(コピー及び送信)処理しない。つまり、コンテンツCの構成モジュールにおいてそのタイプを拡張子などから判別してそれに応じた配信先へ配信する制御を行う。そのためのユーザ設定手段も提供する。図9にそのような配信制御の様子について示す。図中で例として、WWWサーバ21に対しコンテンツデータAを配信するという基本の配信設定があるものとする。基本の配信設定に基づき、かつ、配信手段12の配信実行部による配信実行時の判断として、コンテンツデータAにおける特定のタイプのデータaについてはWWWサーバ21には配信しない判断を下し(ここではデータaのみDLサーバに配信している)、データa以外の構成データは設定通りWWWサーバ21に対して配信する。この処理は、上述実施形態におけるコンテンツCの構成モジュールごとの配信先の設定ということとは異なる。
【0068】
以上により本発明の実施の形態について説明した。なお、上述した実施形態は、本発明の好適な実施形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。
【0069】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、Webサイトのコンテンツを管理するWebサイトコンテンツ管理システムにおいて、コンテンツの管理に関して更新/未更新の判断などの煩雑さを解消し、公開サーバへのコンテンツの配信処理を簡単で正確に効率良く行うことができ、Webサイト運営者やコンテンツ作成者にとって利便性の高いWebサイトコンテンツ管理システム(プログラム)を提供することができる。サイトを版管理してコンテンツ配信実行時に版管理情報に基づき版間での更新分データの配信を行うため、従来煩雑で誤操作しがちであったコンテンツ配信処理を簡単で効率良く行うことができる。また、更新分を自動的に判断して配信するので、ユーザに負担をかけることなくまた配信時のトラフィックを少なく配信を完了できる。
【0070】
また、版管理と併せて、コンテンツの配信先や配信日時などの配信設定を柔軟に行うことができ、コンテンツの構成が複雑な場合あるいは公開サーバ側の構成が複雑な場合(複数のサーバから構成されたり処理を分担する場合等)や配信実行日時が様々な場合にも対応することができ、効率的なWebサイト管理、開発を行うことができる。配信日時を指定して配信したい場合などに対応することができる。
【0071】
また、Webサイトにおいて公開コンテンツに不具合が発生した場合(訂正の必要が発生した時やコンピュータウィルスに感染してしまった時など)にはすぐに前の(過去の)版に戻す(サイトのロールバック)ことができ、これにより迅速な問題対応をとることができ、サイト管理のためのコスト削減を行うことができる。
【0072】
以上のようにWebサイトコンテンツの管理のコストを削減でき、Webサイトの公開コンテンツの更新のための同期時間を最小にすることができ、比較的大きな規模のWebサイトを運営する企業やグループなどにとっても有用であるなど大きな効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるWebサイトコンテンツ管理システムの基本構成を示す図である。
【図2】管理対象であるコンテンツの構成を示す図である。
【図3】本コンテンツ管理システムにおけるコンテンツの版管理と配信処理の概念について説明するための図である。
【図4】ワークエリアにてコンテンツ作成・編集作業が行われそれによりコンテンツCが更新される様子について示す説明図である。
【図5】コンテンツCの各版の差分管理(インデックス管理)について示す図である。
【図6】コンテンツ配信処理の実行例について示す図である。
【図7】配信日時指定によるコンテンツ自動配信処理について示す図である。
【図8】本発明の実施の形態におけるWebサイトコンテンツ管理システムでのコンテンツ更新及び公開の処理(人間ユーザの作業及びコンピュータの処理)の流れを示すフローチャートである。
【図9】本発明の他の実施形態のコンテンツ管理システムにおける配信処理概念を示す図である。
【符号の説明】
11 版管理手段
12 配信手段
13 コンテンツ版管理領域
14 ワーキングエリア
15 ステージングエリア
21〜2n WWWサーバ
2d DLサーバ
C コンテンツ
C(x) 版xのコンテンツC
C’ コンテンツ案
【発明の属する技術分野】
本発明は、Webサイトを構成するコンテンツ(Webページ、DL用アプリケーション等のデータ)を管理するWebコンテンツ管理システム及びそのプログラムに関し、特に、コンテンツの公開サーバへの配信(配置)処理を行うWebサイトコンテンツ管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネット上では企業紹介やオンラインショッピングなど様々な目的のためにWebサイトが運営されている。Webサイトを一般、エンドユーザに対して公開する場合、Webサイトを構成するコンテンツの更新が頻繁に発生するものである。これは常に最新の情報を提供したいというサイト運営者の要求などから来るものであるが、その管理に手間がかかっている現状がある。
【0003】
Webサイトを構成するコンテンツについての管理の技術状況は以下のようなものである。まずWebサイトは、少なくともコンテンツを保持して公開を行うWebサーバ(以下、「公開サーバ」)を有して構成される。公開サーバは、Webサーバを中心に他にデータのダウンロードサービスを提供するサーバなどの1つ以上のサーバから構成される。特に役割分担や負荷分散等のために複数のサーバからWebサイトが構成されることも多い。Webサーバでは、所定のWebサーバソフトウェアが、所定のディレクトリにおいてコンテンツデータを保持してエンドユーザに対して公開する(アクセスを受け付けてデータ送受信処理を行う)。
【0004】
1つのWebサイトを構成するコンテンツは、多くの場合多数のソースファイルからなり、所定のディレクトリ構成を持つ。コンテンツは、HTML形式ファイル等を中心に、他に画像やプログラムコード等の各種ファイルから構成される。
【0005】
コンテンツ作成者によって作成・編集・更新されたコンテンツは、公開サーバの所定ディレクトリに配信(配置)して反映する必要がある。そのようなコンテンツ配信作業の際、従来では、主にFTP(File Transfer Protocol)等を使用してコンテンツ作成・管理側から公開サーバへの転送を行う、あるいはFDやCD等のバックアップ媒体(記録媒体)に一旦作成コンテンツを記録してから公開Webサーバ端末において上記バックアップ媒体からコンテンツをロードする、などの方法により行われていた。コンテンツの更新が頻繁に発生したり、複雑な構成となるような場合に、上記方法による配信作業は簡単、効率的な方法であるとは言えなかった。
【0006】
Webサイトコンテンツを構成する複数のソースファイルには、更新頻度の高いファイル、更新頻度の低いファイルがある。例えば、1つのページは典型的な構成としてメインなるファイルにヘッダファイルやフッタファイルなどがインクルード、参照される構成をとる。そのようなヘッダやフッタなどの形態で扱う情報としては、例えば企業ロゴやタイトルのイメージ、あるいはテンプレートなどの定型的な情報がある。これは中心となるコンテンツに比べて更新頻度が低い情報である。更新頻度の低いファイルは、コンテンツ全体の更新つまりサイトの更新の発生に際しても何度も同じものが継続して利用されることになる。
【0007】
また、従来では、Webサイトコンテンツを管理する方法として、ユーザによる標準的なディレクトリ管理に依っていた。コンテンツを構成するファイルに対する変更・追加・削除などの発生について特別な管理はなされていなかった。そのため更新分のファイルと未更新分のファイルとの区別がしづらかった。
【0008】
上記のように、コンテンツを構成するソースファイルについて更新頻度の高低や更新/未更新の有無などが存在するが特別な管理はなされていなかったので、コンテンツ作成・管理側から公開サーバ側へ更新コンテンツの配信処理を行う際に、配信するファイルを誤ったり、また未更新分のファイルのデータも重複して配信していることが多いなど余分な処理を行っていた。
【0009】
また前述のように公開サーバ側のノード構成、コンテンツの配置構成等が各種有り得るため、コンテンツ配信作業が煩雑になったり誤操作する可能性があった。上記のような配信作業は基本的に人間による操作を中心としているため、適切なコンテンツ配信作業のために手間や管理コストがかかっていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来のWebサイトコンテンツ管理の方法・システムでは、コンテンツ及びその構成ファイルの更新/未更新の判断が煩雑で配信作業に手間やコストがかかっていた。昨今ではIT関連技術革新のスピードが速くなり、従来の管理方法及びシステムではWebサイトの頻繁な更新に迅速に対応することが難しくなってきている。
【0011】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、Webサイトを構成するコンテンツの管理に関して更新/未更新の判断などの煩雑さを解消し、公開サーバへのコンテンツの配信処理を簡単で正確に効率良く行うことができ、Webサイト運営者やコンテンツ作成者にとって利便性の高いWebサイトコンテンツ管理システム及びそのプログラムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、請求項1記載の発明は、Webサイトで公開するコンテンツを管理するWebサイトコンテンツ管理システムであって、コンテンツを構成するモジュール単位での更新状態の管理に基づきコンテンツ全体つまりWebサイト自体について版を発行付与して各版のコンテンツを情報の差分でデータ管理する版管理手段と、版管理されたコンテンツについて新版コンテンツを公開サーバへ配信する際に、過去版コンテンツからの更新分データを配信する配信手段と、を有することを特徴としている。
【0013】
請求項2記載の発明は、Webサイトで公開するコンテンツを管理するWebサイトコンテンツ管理システムであって、コンテンツを構成するモジュール単位での更新状態の管理に基づきコンテンツ全体つまりWebサイト自体について版を発行付与し、各版のコンテンツを情報の差分でデータ管理する版管理手段と、版管理されたコンテンツについて新版コンテンツを公開サーバへ配信する際、コンテンツ配信先及び配信日時の設定を含む配信設定に基づいた配信先及び配信日時に、過去版からの更新分データを配信する配信手段と、を有することを特徴としている。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、コンテンツを構成するモジュール単位での異なる配信先の設定を行う設定手段を有し、配信手段は、モジュール単位での異なる配信先の設定に基づきコンテンツ配信処理を実行することを特徴としている。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、コンテンツについての配信スケジュールの設定を行う設定手段を有し、配信手段は、配信スケジュールの設定に基づき指定配信日時にコンテンツ配信処理を実行することを特徴としている。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の発明において、公開サーバにおいて公開コンテンツに不具合が発生した際に、版管理手段により版管理されたコンテンツに基づいて過去版のコンテンツを即時配信して置き換えるサイトロールバック手段を有することを特徴としている。
【0017】
請求項6記載の発明は、請求項1から6のいずれか1項に記載の発明において、コンテンツを構成するモジュールのタイプに応じて異なる配信先の設定を行う設定手段を有し、配信手段は、モジュールのタイプに応じた異なる配信先の設定に基づきコンテンツ配信処理を実行することを特徴としている。
【0018】
請求項7記載の発明は、Webサイトで公開するコンテンツを管理する処理を行うWebサイトコンテンツ管理プログラムであって、コンテンツを構成するモジュール単位での更新状態の管理に基づきコンテンツ全体つまりWebサイト自体について版を発行付与して各版のコンテンツを情報の差分でデータ管理する版管理処理と、版管理されたコンテンツについて新版コンテンツを公開サーバへ配信する際に、過去版コンテンツからの更新分データを配信する配信処理と、をコンピュータに実行させることを特徴としている。
【0019】
請求項8記載の発明は、Webサイトで公開するコンテンツを管理する処理を行うWebサイトコンテンツ管理プログラムであって、コンテンツを構成するモジュール単位での更新状態の管理に基づきコンテンツ全体つまりWebサイト自体について版を発行付与し、各版のコンテンツを情報の差分でデータ管理する版管理処理と、版管理されたコンテンツについて新版コンテンツを公開サーバへ配信する際、コンテンツ配信先及び配信日時の設定を含む配信設定に基づいた配信先及び配信日時に、過去版からの更新分データを配信する配信処理と、をコンピュータに実行させることを特徴としている。
【0020】
請求項9記載の発明は、請求項7または8に記載の発明において、コンテンツを構成するモジュール単位での異なる配信先の設定を行う配信先設定処理を有し、配信処理では、モジュール単位での異なる配信先の設定に基づきコンテンツ配信処理を実行することを特徴としている。
【0021】
請求項10記載の発明は、請求項7から9のいずれか1項に記載の発明において、コンテンツについての配信スケジュールの設定を行う配信日時設定処理を有し、配信処理では、配信スケジュールの設定に基づき指定配信日時にコンテンツ配信処理を実行することを特徴としている。
【0022】
請求項11記載の発明は、請求項7から10のいずれか1項に記載の発明において、公開サーバにおいて公開コンテンツに不具合が発生した際に、版管理処理により版管理されたコンテンツに基づいて過去版のコンテンツを即時配信して置き換えるサイトロールバック処理をコンピュータに実行させることを特徴としている。
【0023】
請求項12記載の発明は、請求項7から11のいずれか1項に記載の発明において、コンテンツを構成するモジュールのタイプに応じて異なる配信先の設定を行う設定処理を有し、配信処理では、モジュールのタイプに応じた異なる配信先の設定に基づきコンテンツ配信処理を実行することを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるWebサイトコンテンツ管理システムの構成を示す図である。本実施形態のWebサイトコンテンツ管理システムは、Webサイトで公開するコンテンツを総合的に管理するシステムであり、特徴的な構成として特に版管理手段11と配信手段12とを有する。本システムは、所定のコンピュータハードウェア構成とその上にインストールされるソフトウェア(プログラム)の形態により実現、機能する。
【0025】
図1で、本コンテンツ管理システムは、本発明に特徴的な手段として、版管理手段11と、配信手段12とを有している。また、各版のコンテンツを所定領域(13)に保持管理する機能、また、コンテンツの作成・編集スペースとしての複数のワークエリア14と、コンテンツについて仮想サイトとして統合的にチェックや評価を行い承認/却下の判断を行って版発行を行うスペースとしてのステージングエリア15と、を用意・管理する機能などを備えている。
【0026】
版管理手段(版管理処理部)11は、コンテンツを構成するモジュール単位での更新状態の管理に基づきコンテンツ全体つまりWebサイト自体について版を発行付与して各版のコンテンツを情報の差分でデータ管理する処理部である。配信手段(配信処理部)12は、版管理手段11により版管理されたコンテンツについて新版コンテンツを公開サーバへ配信する際に、過去版コンテンツからの更新分データを配信する処理を行う処理部である。
【0027】
版管理手段11は、コンテンツの配信先及び配信日時の設定を含む配信設定に基づいた配信先及び配信日時に、過去版からの更新分データを配信する。また、本システムは、ユーザによる、コンテンツを構成するモジュール単位での異なる配信先の設定を行う設定手段を設け、モジュール単位での異なる配信先の設定に基づきコンテンツ配信処理を実行することができる。また、本システムは、ユーザによる、コンテンツについての配信スケジュールの設定を行う設定手段を設け、配信スケジュールの設定に基づき指定配信日時にコンテンツ配信処理を実行することができる。また、本システムでは、公開サーバにおいて公開コンテンツに不具合が発生した際に、版管理手段11により版管理されたコンテンツに基づいて過去版のコンテンツを即時配信して置き換える処理(サイトロールバック)を行うことができる。
【0028】
本実施形態のWebサイトコンテンツ管理システムは、版管理手段11により管理対象のWebサイトについて版管理を行う(※版:edition (エディション); version (バージョン))。つまりWebサイトを構成するコンテンツデータ全体について総合的に版管理を行い、特に1つのWebサイト自体について版の区別により認識、管理する。Webサイトに対する版情報として例えば「edition :1.0.2 」などの情報を付与して管理する。
【0029】
本システムでは、版管理手段11により、Webサイトで公開するコンテンツ(リソース)を構成する部分的なモジュール(ディレクトリ、ファイル)について更新の状態を判断・管理しこれをもとにコンテンツ全体=サイトの版の管理を行う。また、コンテンツについてその内容更新に伴って各版を発行し管理システム側の所定の管理領域(コンテンツ版管理領域13)に記録保持する。各版については情報の差分でデータ管理する。つまりコンテンツの構成はインデックスで管理し(各構成ファイルの更新日時、更新者等の更新状態情報を含むプロパティ情報を管理する)、コンテンツを構成するリソース(ファイル)のうち未更新分で過去版と重複するデータ内容はメモリに保持せず、過去版に含まれるデータへの参照(アドレス参照)として行う。
【0030】
本システムにおける配信手段12は、Webサイトを構成するコンテンツについて上記版情報他の管理情報をもとに公開サーバへのコンテンツの配信処理を行う。配信処理の際は、版管理に基づいて前回のコンテンツ配信時からの更新分のデータ(版間の差分)のみの配信処理を実際の処理として実行することができる。また本システムでは公開サーバへのコンテンツの配信について、その配信先(配信パス)や配信日時等の設定をユーザがカスタマイズできる手段を提供して、そのユーザ設定・指定に基づいて柔軟な配信処理を行うことができる。
【0031】
本システムでは、Webサイトを構成するコンテンツを総合的に版管理する所定のコンテンツ管理保持領域(管理サーバ)(図1中のコンテンツ版管理領域13)から、Webサイトを構成する公開サーバに対して、最新版のコンテンツをその過去版からの更新部分を判断して所定の配信設定に従ってコンテンツ配信(配置)処理を実行する。これにより公開サーバ側ですぐに最新版のコンテンツを反映してエンドユーザに対して公開できる。
【0032】
版管理手段11によるコンテンツ=Webサイトの版管理では、コンテンツ構成モジュール(構成ファイル)の更新/未更新の状態を判断しながらコンテンツ=Webサイトの版の差異を情報の差分で管理する。これにより必要なメモリ資源を抑えながら過去の版を保持し、また公開する版を選択できる(通常は最新版を公開する)。公開中の版に不具合や訂正箇所が発生した場合など必要時には公開版をすぐに過去の内容が保証されている版に戻す動作(以下、「サイトのロールバック」)を行わせることができる。
【0033】
また、本システムにおいて公開サーバへの配信の設定をユーザがカスタマイズすることができる設定手段を提供することにより、コンテンツデータの配信先や配信日時などを柔軟に指定して配信処理を行わせる。コンテンツを構成するファイルに応じてファイルごとにその配信先を変えたり、また、新版作成後に配信処理の実行日時を指定してその指定に応じて自動配信処理させること(スケジュール配信)ができる。これらによりコンテンツ構成あるいは公開サーバの構成が複雑な場合にも対応でき、また配信作業を簡単で柔軟なものにすることができる。
【0034】
本Webサイトコンテンツ管理システムの管理対象である1つのWebサイトで公開するコンテンツ全体を単に「コンテンツ」と呼ぶことにし、記号Cで表す。コンテンツCは、所定のディレクトリ構成を持つ。本システムでの管理や処理の単位はディレクトリ(ファイル)単位である。コンテンツCの構成を図2に示す。本システムではコンテンツCを構成する部分的モジュール(ディレクトリ、ファイル)についてその更新状態(更新日時、更新者等)及びアクセス権限等を管理する。コンテンツCの部分モジュールに対する更新状態の管理に基づきコンテンツ=サイト自体についての版の区別を行うことができる。なおコンテンツCの部分モジュールのレベルでそれぞれ版情報を付与して版管理を行う構成でも良い。
【0035】
Webサイトは、1つ以上の公開サーバ(WWWサーバ、DLサーバ等)と公開サーバが保持するコンテンツデータとで主に成る。Webサイトにおいて、公開サーバは、WWWサーバ(Webサーバ)を中心に他にDLサーバ(データダウンロード処理用のサーバ)など1つ以上のノードから構成される、図1他では、公開サーバは、例としてWWWサーバ1(21)〜WWWサーバn(2n),及びDLサーバ(2d)から成るものとして示している。公開サーバでは、所定のディレクトリにおいてコンテンツを保持し、所定のWebサーバソフトウェアによりエンドユーザからのアクセスを処理してコンテンツ公開を行いWebサイトとして機能する。本実施形態では複数のノードから公開サーバが構成される例として、DLサーバは、WWWサーバとの役割分担あるいは負荷分散等のために、エンドユーザに対してアプリケーションプログラムなどのデータのダウンロードサービスを提供するサーバである。
【0036】
当該システムの適用として例えば企業LANを例に説明すると、まずLAN内の公開領域(エンドユーザのアクセスを受け付ける領域)にWebサイトを構成する公開サーバのノードを配置する。LAN内の非公開領域(内部ネットワーク)に本コンテンツ管理システムソフトウェアをインストールしたノードを配置してコンテンツの版管理及び公開サーバノードへの配信処理を行う。
【0037】
図1に参照されるように、ある程度以上の規模のWebサイトの管理においては、基本となるシステム構成として、公開サーバ側と、コンテンツ配信手段12を含んだコンテンツ作成・管理側(サイト開発・構築側)のシステムとで分けた構成にすることが有効となる。複数のコンテンツ作成者で同時並行的にコンテンツ作成・編集作業を可能とするために複数のワークエリア(work area )14を用意し、これらの複数の作業を単一のステージングエリア(staging area)15にて統合する構成とする。
【0038】
ワークエリア14は、コンテンツ作成者あるいはそのグループが、Webサイトにて公開するためのコンテンツを作成・編集する作業スペースである。ステージングエリア15では、各ワークエリア14からの提出コンテンツ(コンテンツ案)を比較・統合し、また、仮想サイトとしてコンテンツのチェックやテスト、評価等を行い、新たな公開版(リリース版)とするか否かの承認/却下の判断を行う。ステージングエリアにて承認されたコンテンツ案について新たな版(edition )として発行(publish )し、それを過去版から延長される系列として所定の版管理領域13に記録保持する。コンテンツ版管理領域13には、各版のコンテンツC(x)のオリジナルが基本的に読み取り専用の属性で管理される。
【0039】
配信手段12における配信実行部は、新たに発行された最新版コンテンツCについて、その配信先・配信日時等の配信設定情報に基づいて公開サーバへの配信処理を実行する。承認されたコンテンツについてのみ公開サーバへの配信を許可することが有効である。上記のワークエリア14、ステージングエリア15といった概念の基本については既存のものである。
【0040】
図3は、本実施形態のWebサイトコンテンツ管理システムでの処理概念を示す説明図である。版管理手段11により所定のコンテンツ版管理領域13において各版(edition )のコンテンツCを差分・インデックス管理の形態で保持・管理している。現在公開サーバにて公開中のサイトの版をNとし、1つ過去の版をN−1、次期公開(リリース)の版をN+1とする。各版のコンテンツをC(N版)あるいはC(N)等として表す。配信手段12により最新版(次期リリース版)コンテンツであるC(N+1版)をネットワークを介して公開サーバ側へ配信処理する。図3では、例として、現在公開中のコンテンツC(N版)が「a.html」,「b.html」,「c.html」の構成ファイルを有する場合を示している。そして、次期公開版のコンテンツC(N+1版)がコンテンツC(N)に対する更新の結果として作成され新版として発行され保持されている。コンテンツ更新(N→N+1)として、「b.html」に変更がなされ「b’.html 」となっており、「c.html」が削除され、「new.html」が追加されている。「a.html」は未更新である。
【0041】
配信手段12により最新版であるコンテンツC(N+1)の配信処理が実行されると、公開サーバ側にて公開中のコンテンツC(N)がC(N+1)のデータに置き換えられる。本システムではこのコンテンツC(N+1)の配信処理の際、「a.html」は未更新なので配信(データ送信)の対象にしない。公開サーバ側において、「a.html」は未更新なのでそのまま、「b.html」は「b’.html 」に置き換わり、「c.html」が削除され、「new.html」が追加配置される。
【0042】
また、図4は、ワークエリア14にてコンテンツ作成者がコンテンツの作成・編集作業を行い、これを反映して管理システム側のコンテンツCの更新を行う様子について示している。コンテンツ作成者は、コンテンツ版管理領域13に管理されているコンテンツCを参照あるいは作業用コピー等し(例えば最新版C(N)を取得する等する)、これをもとに編集及びテスト等を行ってコンテンツの更新を行う(この時点では版は発行付与されない)。全く新規にコンテンツ作成を行っても良いし、既存のデータに変更を加えて作成しても良い。また作成・編集作業の対象は、コンテンツC全体=サイト単位であっても良いし、その部分的なモジュール(ディレクトリ、ファイル)単位であっても良い。作業対象の単位に応じてその更新状態(更新者、更新日時等)がシステムにより管理される。
【0043】
ワークエリア14にて作成されたコンテンツをコンテンツ案C’(版は付与されていない状態)とする。コンテンツ作成者はこれをステージングエリア15へ提出(submit)する。コンテンツ案C’についてコンテンツCに対しての統合を行うかどうかの判断が行われる。他のコンテンツ作成者による複数のコンテンツ案が存在する場合は、その比較の作業が行われる。また他のコンテンツ作成者によるコンテンツCの更新が既にあるならばそれをワークエリア14に取得、反映すること(ワークエリアの更新)等もできる。
【0044】
所定の担当者等によりステージングエリア15にてコンテンツ案C’(それを含んだ仮想サイト)に対するチェック・テスト・評価(エラーチェックや性能評価など)等の処理がなされ、それを新たな版として採用するかどうかの承認/却下の判断がなされる。コンテンツ案C’を新たな公開版として採用することが承認された場合、これに対し、版発行(publish )の操作が実行される。この実行に応じて版管理手段11により版発行処理がなされ、コンテンツ案C’に対し”edition:1.0.2”といった版情報が付与されて新たな版のコンテンツC(N+1版)となる。版発行処理では、新版コンテンツについて過去の版との差分の整理などが行われる。
【0045】
図4では、現在公開しているコンテンツC(N版)が「a.html」,「b.html」,「c.html」の構成ファイルを有する場合において、更新コンテンツ(コンテンツ案C’)として、ファイルaは未更新、ファイルbを内容更新し、ファイルcを削除し、また新しいファイル「new.html」を追加している。ワークエリア14及びステージングエリア15での作業(編集、提出、チェック、承認、版発行)を通じて、新たな版のコンテンツC(N+1版)が前版C(N版)との情報差分の判断・整理の後”edition:1.0.2”といった版情報と共にコンテンツ版管理領域13に記録される。
【0046】
なお図3、4等では、コンテンツ版管理領域13においてコンテンツCの構成ファイル「a.html」を重複して示しているが、各版間で、未更新のファイルの内容については重複して保持するようなことはせず情報の差分で管理する。つまりC(N+1版)の保持領域では「a.html」の内容データは保持せず、過去のC(N版)の「a.html」のデータを参照する。このような各版間のデータの差分管理(インデックス管理)について図5に示す。版管理手段11は、コンテンツCの更新(新版発行)の発生に伴い、コンテンツ構成データについての更新/未更新を判断・整理する処理を行い、未更新分のデータについては過去版への参照を整理する。
【0047】
本システムで管理する管理情報としては、コンテンツCのIDや「edition :1.0.2 」といった版情報の他に、版発行日時(コンテンツ更新日時)や、版発行者、更新についてのコメントなど、各版間の差分の関係について整理した情報などがある。
【0048】
図6は、本システムでのコンテンツ配信処理の実行例について示す図である。
配信手段12は、予め設定されている配信設定情報に従い、指定コンテンツの最新版C(N+1)について公開サーバ側への配信処理を実行する。この際、配信設定に応じてコンテンツCの構成モジュール(ディレクトリ、ファイル)ごとに異なる配信先への配信(配置)を行うことができる。図中の例では、コンテンツC(N+1)について、データa(a.html)をWWWサーバ21の「information 」領域に、データb’(b’.html )を同WWWサーバ21のデータポート「Port」に、データd(new.html)をDLサーバ2dのアプリケーション領域「App 」に、それぞれ配置している。それぞれの配信パス(公開サーバアドレス及びディレクトリパス等を含む情報)が配信設定情報としてユーザ設定される。
【0049】
配信処理の実行時、配信元コンテンツCには存在せず公開サーバ側における配信先公開コンテンツCには存在するコンテンツ部分については(つまりコンテンツCの更新により削除部分が存在する場合)、公開サーバにおいて自動的に削除処理されることになる。
【0050】
なお版発行の実行は、正式に公開版として採用するコンテンツに対してのみ行うだけでなく、状態保存として残しておきたいコンテンツに対して発行する等を行うことも勿論可能である。
【0051】
配信手段12によるコンテンツCの配信の実行のタイミングにはいくつかタイプがある。任意の指定時刻での単発的な配信の実行や所定時刻での定期的な配信の実行(スケジュール配信)、また、任意タイミングでの即時的な配信の実行、サイトでの問題発生時などにおけるサイトロールバックのための配信の実行、等である。指定時刻でのスケジュール配信の実行の様子について図7に示す。
【0052】
図7で、まず時刻t1において、本コンテンツ管理システム側から公開サーバ側への前回のコンテンツ配信実行があったとする。コンテンツC(N)の配信により公開サーバにてコンテンツC(N)が公開されている。次に、時刻t2において、管理システム側でコンテンツ作成他によるコンテンツC(N)に対する更新が行われ、新版C(N+1)が発行される。新版C(N+1)の発行に伴い、過去版C(N)との差分の整理が行われる。
【0053】
新版発行後、時刻t3において、所定のコンテンツ配信管理担当者が、新版発行されたコンテンツC(N+1)についての配信の設定を所定のユーザインタフェースを介して行う。今の場合、コンテンツC(N+1)について即時的ではなく時間的に後にスケジュール配信を行うべく、その配信日時(t4とする)及び配信先を含む配信設定が行われる。
【0054】
コンテンツC(N+1)の配信実行日時が日時t4に指定されたものとする。配信手段12における配信実行部は、指定の日時t4になると、コンテンツC(N+1)についての配信を実行開始する。この際、過去版C(N)からの更新分データを版管理領域13から取り出して指定の配信先へと配信(コピー及び送信)する。
【0055】
本システムでは、上記のように任意のユーザ指定時刻にコンテンツ配信を実行させることができる。ユーザは、所定の配信設定インタフェースを介して配信設定を行う。ユーザは、版発行したコンテンツC(N+1)について、その配信日時を設定する。例えば、版発行直後の次の午前0時にコンテンツ配信を実行したい時、その日時を配信設定すれば、後は自動的に配信手段12によって指定時刻に配信が実行されることとなる。ユーザはその配信指定時刻に実際に居合わせる必要がなく配信処理に関する管理コストの削減を実現できる。
【0056】
なおコンテンツ配信処理自体の前後には所定のスクリプトプログラムが実行され得る。例えば、公開サーバの一時停止や再開のための処理等である。これらの前後処理を含めて配信処理として考えている。
【0057】
配信手段12における配信実行部は、Unix(R)系システムにおける「cron」「crontab 」や「at」コマンドなどに相当するようなジョブ実行プログラムにより構成できる。スケジュール配信の場合において、例えば、配信手段12における配信設定部は、ユーザにより配信日時が設定されると、その配信日時を設定ファイルに記述保管し、「at」コマンドを発行する。そして、指定日時になると対象のコンテンツデータの配信を実行する。なお即時配信の場合は、ユーザによる配信実行命令の入力に基づいて対象コンテンツCを提出(submit)し、ステージングエリア15に入ったコンテンツを配信処理する。
【0058】
なお「cron」は、設定ファイル(「crontab ファイル」など)の記述に従い、所定日時に所定のコマンド(プロセス)を定期実行するデーモン(常駐プロセス)である。日時指定実行させたい処理は、配信設定ファイル(シェルスクリプト)に所定のユーザインタフェースを介して記述する。また、定期ではなく1回実行させるためのコマンドとして「at」コマンドがある。
【0059】
配信処理としてサイトロールバックを行う場合について、例えば公開コンテンツC(N+1)をC(N)に戻す場合の処理を説明する。システムは、まず、ロールバック用のワークエリア14を用意する。次に、C(N)についてロールバック用ワークエリアにコピーする。次に、ロールバック用のワークエリアを提出(submit)してステージングエリア15を更新する。そして、ステージングエリア15にて版発行(publish )を行い、発行されたロールバックコンテンツC(N)を公開サーバに自動配信処理して置き換える。
【0060】
なお本コンテンツ管理システムは、基本的な管理機能としてコンテンツCのファイル属性管理やユーザ管理を行う。ファイル属性管理としてステージングエリアでのチェック・評価処理時のコンテンツ(コンテンツ案C’)を読み取り専用(更新不可)属性に設定するなどである。ユーザ管理では、各ユーザ(コンテンツ作成者等)のコンテンツCに対する適切なアクセス権限の設定を行う。また、コンテンツ作成・開発を行うユーザグループの設定などを行う。
【0061】
次に、本コンテンツ管理システムにおいてコンテンツ作成者等の人間ユーザが行う作業・動作とコンピュータ(本コンテンツ管理システムソフトウェア)が行う処理とについて、図8のフローチャートを参照して説明する。左の人間の作業において、まず、コンテンツ作成者は、ワークエリア14にて既存のデータを修正するなどしてコンテンツ案C’の作成を行い、これをステージングエリア15に提出する(ステップS1)。対応してコンピュータ処理側では、版管理手段11によりコンテンツCを過去版を含めて所定領域13に保持管理しており、これの参照や作業用コピー取得等の機能を常時提供している(ステップS5)。
【0062】
次に、コンテンツ作成者あるいは所定のチェック・評価担当者などは、ステージングエリア15にてコンテンツ案C’の比較・統合や、仮想サイトとしてコンテンツC’のチェック、テスト、評価等を行う。そして、コンテンツ案C’について、それを新たな版として採用するか否かについて承認/却下の判断を行う(ステップS2)。対応してコンピュータ処理側では、コンテンツ案C’についてのチェックや評価の処理機能を提供している(ステップS6)。
【0063】
次に、コンテンツ案C’の承認者は、承認したコンテンツ案C’について版発行のコマンド(publish )を実行する(ステップS3)。対応してコンピュータ処理側では、版管理手段11により、対象コンテンツCについて、コンテンツ案C’を新版C(N+1版)として版情報を付与し所定の版管理領域13に格納する処理を行う。版管理手段11は、C(N+1版)とC(N版)とで更新部分の判断を行い、データ差分を判断・整理してインデックス作成・取得処理を行う(ステップS7)。これにより例えば図5に示したように整理される。
【0064】
また、上記承認者など所定の配信担当者は、次期公開予定版として新たに版発行されたコンテンツC(N+1版)について、その配信の設定を所定の設定インタフェースを介して行うことができる。例えば、配信日時を指定してその日時に配信処理を実行させる(スケジュール配信)ための設定を行う(勿論、即時配信を実行することもできる)。あるいは、コンテンツC(N+1)について、その部分モジュールにおいて配信先サーバが異なる場合などその配信先情報の設定を行う(ステップS4)。対応してコンピュータ処理側では、配信設定ファイルに配信先、配信日時等を含む配信設定情報をファイルに設定記述し保存する(ステップS8)。定期的な配信など予め配信設定がなされている場合はその設定に従った配信処理が実行される。
【0065】
上記配信設定において指定日時におけるスケジュール配信を設定している場合など、コンピュータ処理側では、配信対象のコンテンツC(N+1版)について、配信手段12により、配信設定ファイルを確認して指定の日時に指定の配信先にコンテンツC(N+1版)の配信処理を実行する。この際、コンテンツC(N版)からの更新分のデータのみ配信処理(コピー及び送信)を行う(ステップS9)。
【0066】
コンテンツ配信の実行に伴い、配信先の公開サーバの該当ディレクトリにおいて更新分データが配置・置き換えされ(古い部分の削除処理を含む)、これにより、公開コンテンツの更新が完了する(ステップS10)。
【0067】
本発明のWebサイトコンテンツ管理システムの他の実施形態として、コンテンツ配信処理についてさらに工夫を行う。コンテンツを構成するリソース(ソースファイル)において配信元から配信先公開サーバに対して配信しないあるいは配信する必要の無いファイル(公開には必要ないソースプログラムなど)が存在する場合があり、それに対応する処理として、配信実行時、配信設定に基づきコンテンツC中における配信しない対象のファイルを自動的に判断し(拡張子を判別する等により判断する)、公開サーバ側には配信(コピー及び送信)処理しない。つまり、コンテンツCの構成モジュールにおいてそのタイプを拡張子などから判別してそれに応じた配信先へ配信する制御を行う。そのためのユーザ設定手段も提供する。図9にそのような配信制御の様子について示す。図中で例として、WWWサーバ21に対しコンテンツデータAを配信するという基本の配信設定があるものとする。基本の配信設定に基づき、かつ、配信手段12の配信実行部による配信実行時の判断として、コンテンツデータAにおける特定のタイプのデータaについてはWWWサーバ21には配信しない判断を下し(ここではデータaのみDLサーバに配信している)、データa以外の構成データは設定通りWWWサーバ21に対して配信する。この処理は、上述実施形態におけるコンテンツCの構成モジュールごとの配信先の設定ということとは異なる。
【0068】
以上により本発明の実施の形態について説明した。なお、上述した実施形態は、本発明の好適な実施形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。
【0069】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、Webサイトのコンテンツを管理するWebサイトコンテンツ管理システムにおいて、コンテンツの管理に関して更新/未更新の判断などの煩雑さを解消し、公開サーバへのコンテンツの配信処理を簡単で正確に効率良く行うことができ、Webサイト運営者やコンテンツ作成者にとって利便性の高いWebサイトコンテンツ管理システム(プログラム)を提供することができる。サイトを版管理してコンテンツ配信実行時に版管理情報に基づき版間での更新分データの配信を行うため、従来煩雑で誤操作しがちであったコンテンツ配信処理を簡単で効率良く行うことができる。また、更新分を自動的に判断して配信するので、ユーザに負担をかけることなくまた配信時のトラフィックを少なく配信を完了できる。
【0070】
また、版管理と併せて、コンテンツの配信先や配信日時などの配信設定を柔軟に行うことができ、コンテンツの構成が複雑な場合あるいは公開サーバ側の構成が複雑な場合(複数のサーバから構成されたり処理を分担する場合等)や配信実行日時が様々な場合にも対応することができ、効率的なWebサイト管理、開発を行うことができる。配信日時を指定して配信したい場合などに対応することができる。
【0071】
また、Webサイトにおいて公開コンテンツに不具合が発生した場合(訂正の必要が発生した時やコンピュータウィルスに感染してしまった時など)にはすぐに前の(過去の)版に戻す(サイトのロールバック)ことができ、これにより迅速な問題対応をとることができ、サイト管理のためのコスト削減を行うことができる。
【0072】
以上のようにWebサイトコンテンツの管理のコストを削減でき、Webサイトの公開コンテンツの更新のための同期時間を最小にすることができ、比較的大きな規模のWebサイトを運営する企業やグループなどにとっても有用であるなど大きな効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるWebサイトコンテンツ管理システムの基本構成を示す図である。
【図2】管理対象であるコンテンツの構成を示す図である。
【図3】本コンテンツ管理システムにおけるコンテンツの版管理と配信処理の概念について説明するための図である。
【図4】ワークエリアにてコンテンツ作成・編集作業が行われそれによりコンテンツCが更新される様子について示す説明図である。
【図5】コンテンツCの各版の差分管理(インデックス管理)について示す図である。
【図6】コンテンツ配信処理の実行例について示す図である。
【図7】配信日時指定によるコンテンツ自動配信処理について示す図である。
【図8】本発明の実施の形態におけるWebサイトコンテンツ管理システムでのコンテンツ更新及び公開の処理(人間ユーザの作業及びコンピュータの処理)の流れを示すフローチャートである。
【図9】本発明の他の実施形態のコンテンツ管理システムにおける配信処理概念を示す図である。
【符号の説明】
11 版管理手段
12 配信手段
13 コンテンツ版管理領域
14 ワーキングエリア
15 ステージングエリア
21〜2n WWWサーバ
2d DLサーバ
C コンテンツ
C(x) 版xのコンテンツC
C’ コンテンツ案
Claims (12)
- Webサイトで公開するコンテンツを管理するWebサイトコンテンツ管理システムであって、
前記コンテンツを構成するモジュール単位での更新状態の管理に基づき前記コンテンツ全体つまりWebサイト自体について版を発行付与して各版のコンテンツを情報の差分でデータ管理する版管理手段と、
前記版管理されたコンテンツについて新版コンテンツを公開サーバへ配信する際に、過去版コンテンツからの更新分データを配信する配信手段と、を有することを特徴とするWebサイトコンテンツ管理システム。 - Webサイトで公開するコンテンツを管理するWebサイトコンテンツ管理システムであって、
前記コンテンツを構成するモジュール単位での更新状態の管理に基づき前記コンテンツ全体つまりWebサイト自体について版を発行付与し、各版のコンテンツを情報の差分でデータ管理する版管理手段と、
前記版管理されたコンテンツについて新版コンテンツを公開サーバへ配信する際、コンテンツ配信先及び配信日時の設定を含む配信設定に基づいた配信先及び配信日時に、過去版からの更新分データを配信する配信手段と、を有することを特徴とするWebサイトコンテンツ管理システム。 - 前記コンテンツを構成するモジュール単位での異なる配信先の設定を行う設定手段を有し、
前記配信手段は、前記モジュール単位での異なる配信先の設定に基づきコンテンツ配信処理を実行することを特徴とする請求項1または2に記載のWebサイトコンテンツ管理システム。 - 前記コンテンツについての配信スケジュールの設定を行う設定手段を有し、
前記配信手段は、前記配信スケジュールの設定に基づき指定配信日時にコンテンツ配信処理を実行することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のWebサイトコンテンツ管理システム。 - 前記公開サーバにおいて公開コンテンツに不具合が発生した際に、前記版管理手段により版管理されたコンテンツに基づいて過去版のコンテンツを即時配信して置き換えるサイトロールバック手段を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のWebサイトコンテンツ管理システム。
- 前記コンテンツを構成するモジュールのタイプに応じて異なる配信先の設定を行う設定手段を有し、
前記配信手段は、前記モジュールのタイプに応じた異なる配信先の設定に基づきコンテンツ配信処理を実行することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のWebサイトコンテンツ管理システム。 - Webサイトで公開するコンテンツを管理する処理を行うWebサイトコンテンツ管理プログラムであって、
前記コンテンツを構成するモジュール単位での更新状態の管理に基づき前記コンテンツ全体つまりWebサイト自体について版を発行付与して各版のコンテンツを情報の差分でデータ管理する版管理処理と、
前記版管理されたコンテンツについて新版コンテンツを公開サーバへ配信する際に、過去版コンテンツからの更新分データを配信する配信処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とするWebサイトコンテンツ管理プログラム。 - Webサイトで公開するコンテンツを管理する処理を行うWebサイトコンテンツ管理プログラムであって、
前記コンテンツを構成するモジュール単位での更新状態の管理に基づき前記コンテンツ全体つまりWebサイト自体について版を発行付与し、各版のコンテンツを情報の差分でデータ管理する版管理処理と、
前記版管理されたコンテンツについて新版コンテンツを公開サーバへ配信する際、コンテンツ配信先及び配信日時の設定を含む配信設定に基づいた配信先及び配信日時に、過去版からの更新分データを配信する配信処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とするWebサイトコンテンツ管理プログラム。 - 前記コンテンツを構成するモジュール単位での異なる配信先の設定を行う配信先設定処理を有し、
前記配信処理では、前記モジュール単位での異なる配信先の設定に基づきコンテンツ配信処理を実行することを特徴とする請求項7または8に記載のWebサイトコンテンツ管理プログラム。 - 前記コンテンツについての配信スケジュールの設定を行う配信日時設定処理を有し、
前記配信処理では、前記配信スケジュールの設定に基づき指定配信日時にコンテンツ配信処理を実行することを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載のWebサイトコンテンツ管理プログラム。 - 前記公開サーバにおいて公開コンテンツに不具合が発生した際に、前記版管理処理により版管理されたコンテンツに基づいて過去版のコンテンツを即時配信して置き換えるサイトロールバック処理をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項7から10のいずれか1項に記載のWebサイトコンテンツ管理プログラム。
- 前記コンテンツを構成するモジュールのタイプに応じて異なる配信先の設定を行う設定処理を有し、
前記配信処理では、前記モジュールのタイプに応じた異なる配信先の設定に基づきコンテンツ配信処理を実行することを特徴とする請求項7から11のいずれか1項に記載のWebサイトコンテンツ管理プログラム。
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US7610355B2 (en) | 2006-08-11 | 2009-10-27 | International Business Machines Corporation | Transferring web contents |
JP2010122804A (ja) * | 2008-11-18 | 2010-06-03 | Nomura Research Institute Ltd | Webサーバシステム |
JP2010128556A (ja) * | 2008-11-25 | 2010-06-10 | Nomura Research Institute Ltd | コンテンツ配信装置 |
CN102279719A (zh) * | 2011-08-19 | 2011-12-14 | 中体彩科技发展有限公司 | 打印控制方法 |
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2002
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