JP2004157784A - デジタルコンテンツの配信制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】携帯端末用デジタル・コンテンツのコンテンツ販売者が、コンテンツ販売店舗内に限って、ユーザーに対しコンテンツの自由な閲覧を認めることを可能とし、かつ、代金支払いと引き換えに、ユーザーにデジタル・コンテンツを店舗外でも継続的に閲覧させることを可能とするデジタルコンテンツの配信制御方法を提供する。
【解決手段】ダウンロードしたコンテンツが閲覧される際に、認証コードがダウンロードされているか検証し、ダウンロードされない場合には、販売店に設置されたサーバとの無線通信が可能な場合にのみ、コンテンツの閲覧を実行可能とする。
【選択図】 図1
【解決手段】ダウンロードしたコンテンツが閲覧される際に、認証コードがダウンロードされているか検証し、ダウンロードされない場合には、販売店に設置されたサーバとの無線通信が可能な場合にのみ、コンテンツの閲覧を実行可能とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルコンテンツを提供する店舗内における無線LANなどの通信回線を通じて、デジタルコンテンツを閲覧させるための方法、及びデジタルコンテンツの購入希望者に対する無線LANなどの局所的ネットワークを用いたサービスの提供方法、及び当該方法を利用したデジタルコンテンツ販売店舗に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯端末で利用可能なデジタルコンテンツは、記録媒体による販売のみならず、インターネットなどの広域的なネットワークを用いたオンライン販売が行われている。オンライン販売は、携帯端末がその通信機能を用いて、デジタルコンテンツが蓄積されたサーバに接続を行い、サーバから送信されてくるメニュー等に基づくユーザの入力操作に従って、クレジットID番号あるいは購入の手続を行い、その結果、ユーザの目的とするデジタルコンテンツがコンテンツサーバから携帯端末にダウンロードされるものである。ユーザはダウンロードされたデジタルコンテンツを、ダウンロードと同時に即閲覧したり、また、デジタルコンテンツをメモリやディスクに記録して、後で閲覧することもできる。
【0003】
また、オンライン販売の別の形態としては、ダウンロードするコンテンツに広告を添付して、ダウンロードしたユーザに、その広告を視聴させるようにするシステムがある。(例えば特許文献1参照)。そして、コンテンツ提供者や配信者は、コンテンツの利用や配信の料金を広告主から得るのである。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−140250号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
デジタルコンテンツのオンライン販売において、一旦購入者にダウンロードさせたデジタルコンテンツは、購入者の管理下に置かれることとなる。そして、購入後のデジタルコンテンツは利用するのも、メモリから消去して処分するのも購入者の自由であり、これを販売者側から事後に無効としたり、消滅させたりすることは困難である。従って、オンライン販売においては、代金の支払い手続きと引き換えにおいてのみ、デジタルコンテンツのダウンロードが可能とされる場合が多い。
【0007】
また、コンテンツの利用者に広告を視聴させる方法は、携帯端末にコンテンツとは関係の無い広告映像の画面等を表示させるため、利用者としては、その画面が邪魔となり、コンテンツが利用しづらいといった欠点を有している。このため、代金の支払い手続きとの引き換えにおいてのみ、デジタルコンテンツのダウンロードを可能とするオンライン販売は広く利用されている。
【0008】
しかし、このような従来の方法においては、代金の支払手続きとの引換にダウンロードがなされるというオンライン販売の特性から、デジタルコンテンツの購入希望者は購入前に商品の吟味を十分にすることなく商品(すなわちデジタルコンテンツ)の購入をせざるを得ず、それが購入者の好みの合わないようなものであった場合には大きな不満を残すことになる。
【0009】
この一方で、デジタルコンテンツの特性上、店舗等特定の場所であっても、ユーザの端末に試供品としてデジタルコンテンツが一旦ダウンロードされてしまうと、その後の継続した閲覧や、不正コピー等を制限する手段はなく、デジタルコンテンツ作成者の実質的な保護に欠ける場合もあった。
【0010】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、デジタルコンテンツ購入希望者にいわゆる「お試し期間」を十分に付与してその満足を図ることと、当該試用に供されたデジタルコンテンツの、「お試し期間」を超えた不正な利用や不正コピーが強力に防止されることの両立が図れるようなシステムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以上のような目的を達成するために、本発明では、デジタルコンテンツの販売を目的とするデジタルコンテンツ販売者が、ユーザに対し、デジタルコンテンツ販売店舗内に限ってデジタルコンテンツの自由な閲覧を認めることを可能とし、かつ、代金の支払いと引き換えに、ユーザがデジタルコンテンツを店舗外に持ち出し、継続的に閲覧することを可能としている。より具体的には、本発明は以下のようなデジタルコンテンツの販売方法を提供するものである。
【0012】
(1)デジタルコンテンツを閲覧させる機能と、通信機能とを有する携帯端末に対して、デジタルコンテンツを蓄積するコンテンツサーバからダウンロードされるデジタルコンテンツの閲覧の形態を制御する、デジタルコンテンツの配信制御方法であって、ある決められた所定領域に前記携帯端末が属した場合には、当該携帯端末に対して自動的に一時的閲覧が許可されると共に、ある設定された条件を充足した場合には、前記ある所定領域から出た状態においても、前記携帯端末に対して自動的に恒久的閲覧の許可がなされることを特徴とするデジタルコンテンツの配信制御方法。
【0013】
(1)の発明によれば、携帯端末のユーザは、例えば店舗内等の所定の場所において、デジタルコンテンツをダウンロードして利用することができ、さらに、例えば認証キーの発行等、設定された条件を充足した場合には、そのデジタルコンテンツを所定以外の場所でも引き続き利用し続けることができるようになる。
【0014】
ここで、携帯端末とは、Personal Digital Assistants(PDA)やノート型パーソナルコンピュータ等の個人携帯を重視した情報端末機であり、また携帯電話機も含まれる。
【0015】
これらの情報端末は、イーサネット(登録商標)等の有線ケーブル伝送路を利用した有線LANや、電波や光等の有線ケーブル以外の伝送路を利用した無線LAN、そして携帯電話通信に基づいた通信機能を有しているのが通常である。
【0016】
デジタルコンテンツとは、独立して取引可能であり、携帯端末にダウンロード可能なデジタルデータであれば、利用される分野や、データ内容の形態を問わない。デジタルコンテンツには、例えばテキスト、音声、画像、動画データ、そしてそれらを組み合わせたものや、それらの表示制御を行うプログラムやゲーム等のデジタルデータも含まれる。デジタルコンテンツは携帯端末に内蔵されるブラウザープログラムによって表示等が行われる場合もあるが、例えばゲームのようにデジタルコンテンツそのものが携帯端末において実行可能なプログラムである場合もある。デジタルコンテンツをダウンロードした携帯端末は、ダウンロードした音声、画像、動画データそしてプログラム等のデジタルデータであるデジタルコンテンツを、表示し、音声出力し、又は実行(以下、「表示等」とする。)する。そして、携帯端末はデジタルコンテンツを表示等することによって携帯端末ユーザに閲覧させる。
【0017】
すなわち、本明細書において「閲覧」とは、ユーザが携帯端末において広くデジタルコンテンツを利用することをいい、デジタルコンテンツが画像のみならず音やコンピュータ実行可能なプログラムであることに対応して、視聴するのみならず、プログラムを実行したり、表示に従ってデータの入力を行ったりすることも含むものである。
【0018】
ここで、デジタルコンテンツは、コンテンツサーバからダウンロードされ、そして表示等されるものであるが、デジタルコンテンツの表示等は常にダウンロードと共に行われる必要はなく、ユーザは、携帯端末にダウンロードさせたデジタルコンテンツを、携帯端末に内蔵するメモリやディスク等の記憶媒体に記憶させて、ダウンロードとは別の機会に閲覧することも可能である。
【0019】
本発明において、デジタルコンテンツを閲覧させる形態には一時的閲覧と恒久的閲覧とがある。本明細書において「一時的閲覧」とは、ダウンロードされたデジタルコンテンツは常に閲覧可能というわけではなく、所定の条件を満たさなくなった場合には利用ができなくなるようなダウンロード形態であり、例えば、携帯端末が所定の位置範囲の外に出た場合や、ダウンロードしてから一定時間が経過した場合等にデジタルコンテンツがメモリから消去されたり、閲覧できなくなったりするダウンロードの形態である。また、「恒久的閲覧」とは、一時的閲覧における制限がなくなり、例えば、所定の領域の外にあってもデジタルコンテンツの閲覧が可能となることを意味するものである。
【0020】
このように、閲覧の形態を区別することにより、例えば、デジタルコンテンツを販売する販売店舗内の範囲においては、「一時的閲覧」可能なデジタルコンテンツをユーザに好きなだけダウンロードさせて、自由に閲覧(すなわち「お試し」)をさせ、かつ、ダウンロードしたデジタルコンテンツを店舗外に持ち出して、継続的に閲覧(すなわち「お持ち帰り」)をさせるためには、ユーザに利用料を支払わせる引き換えに、「恒久的閲覧」の許可を与える仕組みが実現可能となる。
【0021】
(2) 前記携帯端末に対する、前記コンテンツサーバからの前記デジタルコンテンツのダウンロードは無線通信を介して行われるものであることを特徴とする(1)記載のデジタルコンテンツの配信制御方法。
【0022】
サーバと携帯端末の間の通信としては、有線によるものと無線によるものとがあるが、販売店舗内でデジタルコンテンツをユーザの携帯端末に自由にダウンロードさせる目的との関係においては、無線通信を用いることにより、ケーブル接続によるユーザへの不自由を感じさせないという効果がある。
【0023】
(3) 前記ある決められた所定領域に前記携帯端末が属した場合とは、前記携帯端末が、デジタルコンテンツの有効性の認証のために設けられた認証サーバに接続された無線通信アンテナからの電波が到達する限界範囲内に存在する場合である(1)又は(2)記載のデジタルコンテンツの配信制御方法。
【0024】
デジタルコンテンツの有効性とは、携帯端末にダウンロードされたデジタルコンテンツが、当該携帯端末のおかれた条件において閲覧可能すなわち有効なものであるか否かということである。
【0025】
電波が到達する限界範囲内を所定領域とすることによって、デジタルコンテンツの一時的な閲覧が自由にできる領域を、アンテナの数やアンテナからの電波の強度、電磁遮蔽等によって一定の範囲に簡易に設定できる効果がある。電波が到達する限界範囲内とは、携帯端末が通信によってサーバとデータをやり取りすることができる程度の実用的な大きさの電界強度を有する範囲である。
【0026】
(4) 前記ある決められた所定領域に前記携帯端末が属した場合とは、衛星を利用した前記携帯端末の所在位置測定に基づいて、前記デジタルコンテンツに対応付けられる位置範囲内にあると位置測定された場合である(1)又は(2)記載のデジタルコンテンツの配信制御方法。
【0027】
衛星を利用した前記携帯端末の所在位置測定とは、携帯端末に内蔵されたGrobal Positioning System(GPS)の受信装置を利用した、携帯端末の地球上における絶対位置の測定をいう。絶対位置の測定を利用することにより、サーバ接続のアンテナからの電波が届かないような場所や広範な領域を、一時的ダウンロードの許可される領域として比較的正確に設定することが可能となる。
【0028】
(5) 前記一時的閲覧は、前記携帯端末が、前記ある決められた所定領域に属している場合にのみ、ダウンロードをしたデジタルコンテンツを閲覧させることができるという制限付きの閲覧である(1)から(4)いずれか記載のデジタルコンテンツの配信制御方法。
【0029】
携帯端末が上述のある決められた領域内にある場合のみデジタルコンテンツの利用が可能であり、その領域から外では利用ができないこととすることにより、デジタルコンテンツが、例えばダウンロードを行った店舗内でのみ自由に利用可能であり、店舗から外に出た場合にはもはや利用はできなくなるとすることができる。
【0030】
(6) 前記一時的閲覧は、さらに、デジタルコンテンツがダウンロードされた前記携帯端末が、前記ある決められた所定領域外に属した場合には、その後に、前記ある決められた所定領域に属しても、前期デジタルコンテンツを閲覧させることができないという制限付きの閲覧である(1)から(5)いずれか記載のデジタルコンテンツの配信制御方法。
【0031】
(7) 前記ある設定された条件とは、前記携帯端末が、認証サーバから認証キーを交付されることである(1)から(6)いずれか記載のデジタルコンテンツの配信制御方法。
【0032】
キーの交付を用いて、デジタルコンテンツの自由な利用を認めることによって、デジタルコンテンツの全体を再びダウンロードする必要がなくなり、一部分だけを新たにダウンロードするだけで良い。
【0033】
(8) 前記認証サーバは前記コンテンツサーバと同一のものである(7)記載のデジタルコンテンツの配信制御方法。
【0034】
コンテンツサーバと認証サーバはそれぞれが異なる処理を行うものであるが、同一のハードウェアを用いて、これらの処理を並行して行うものであってもよい。
【0035】
(9) デジタルコンテンツを配信するデジタルコンテンツ販売店舗であって、前記デジタルコンテンツは(1)から(8)いずれか記載のデジタルコンテンツの配信制御方法によって配信制御され、前記ある決められた所定領域は販売店舗内の範囲であるデジタルコンテンツ販売店舗。
【0036】
デジタルコンテンツ販売店舗をデジタルコンテンツの自由な閲覧を可能とする所定領域となるように設置することにより、販売を行う店舗内においてのみ、コンテンツの自由な閲覧すなわちデジタルコンテンツの「お試し」を行わせる販売店舗を建設することが可能となる。
【0037】
(10) デジタルコンテンツをダウンロードさせた携帯端末に対して、前記デジタルコンテンツの閲覧の許可を与える認証サーバであって、ある決められた所定領域に前記携帯端末が属した場合にのみ閲覧が可能なデジタルコンテンツについて、前記携帯端末に対して恒久的な閲覧の許可を与える認証サーバ。
【0038】
(10)に記載の認証サーバが設置されることによって、デジタルコンテンツをダウンロードした携帯端末が、恒久的閲覧の許可を受けることが可能となる。
【0039】
(11) 前記恒久的な閲覧の許可を与えることとは、前記携帯端末に対し無線通信を介して、前記デジタルコンテンツに対応付けられた認証コードを送信することである(10)記載の認証サーバ。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0041】
〔デジタルコンテンツのダウンロードと閲覧の概要〕
図1及び図2は、この発明の実施の形態のデジタルコンテンツ配信システムの概要を示す構成図である。デジタルコンテンツ販売店舗10には、コンテンツサーバ12、認証サーバ13が設置される。コンテンツサーバ12及び認証サーバ13と通信可能な携帯端末11は、デジタルコンテンツ販売店舗10に入店する携帯端末ユーザによってデジタルコンテンツ販売店舗10の中に持ち込まれるものである。
【0042】
携帯端末11がデジタルコンテンツ販売店舗の中に持ち込まれると、販売店舗の中で、携帯端末11はその通信機能を介してコンテンツサーバ12と通信が可能となり通信を行う。コンテンツサーバ12には、携帯端末11において閲覧可能なデジタルコンテンツが蓄積されており、携帯端末11のユーザは携帯端末のボタン等入力装置21を操作して、携帯端末11にダウンロードをさせる所望のデジタルコンテンツを選択する(図2(A))。選択されたデジタルコンテンツは、コンテンツサーバ12から携帯端末11へと通信回線を通じて送信され、携帯端末内の記憶装置34に記憶される。記憶されたデジタルコンテンツは、携帯端末11によって表示等され、ユーザの閲覧に供される。
【0043】
ただし、ユーザによりダウンロードされたデジタルコンテンツは一時的閲覧が認められたものに過ぎず、ユーザがダウンロードしたデジタルコンテンツをそのままで自由に閲覧できるのは、一定の条件の下に制限される。すなわち、携帯端末11がダウンロードされたデジタルコンテンツを実行・表示する場合には、携帯端末11は閲覧形態の確認を行い、恒久的閲覧が認められていない場合には、携帯端末11は、認証を行うための認証サーバ13と通信を試み、通信が成功した場合にのみデジタルコンテンツを表示等してユーザに閲覧させる。
【0044】
ここで、電波を用いた通信を採用する場合について説明すると、その電界強度は、例えばデジタルコンテンツ販売店舗10内における認証サーバ13に接続されたアンテナ27と携帯端末間の距離に対して通信が可能な程度に設定される。このことによって、ユーザが販売店舗10内においてデジタルコンテンツの閲覧を行おうとするときは、携帯端末11は認証サーバ13との通信を行うことができるので、デジタルコンテンツの表示等を行う。これによってユーザはデジタルコンテンツを閲覧することが可能となる(図2(B))。一方で、ユーザが、販売店舗10内でダウンロードしたデジタルコンテンツを、今度は販売店舗10の外で閲覧しようとするときには、携帯端末11は認証サーバ13との通信を行うことができないため、携帯端末11はデジタルコンテンツの表示等をさせない。この状態において、ユーザはデジタルコンテンツを閲覧できないこととなる(図2(C))。このようにして、デジタルコンテンツの一時的閲覧の形態が実現する。
【0045】
次に、ユーザがダウンロードしたデジタルコンテンツの閲覧を販売店舗10の外でも行いたい場合には、携帯端末11にダウンロードしたデジタルコンテンツについて恒久的閲覧の許可を受ける。恒久的閲覧の許可は、認証サーバ13からダウンロードしたデジタルコンテンツに対応する認証キーの交付を受けること、すなわち携帯端末11が認証キーデータを入手することにより行う。認証サーバ13は、店舗10内のいずれかの場所にある携帯端末11と通信可能に設置される。認証キーの交付に際しては、認証サーバ13は通信手段によって認証キーデータ14を携帯端末に送信する(図2(D))。認証キーデータを受信した携帯端末11は、受信したデータを不揮発メモリ等の記憶装置34に記憶する。そしてダウンロードされたデジタルコンテンツが閲覧される場合には、携帯端末11において閲覧形態の確認が行われ、認証キーデータ14が記憶装置に記憶されている場合には、恒久的閲覧が認められているとされるため、携帯端末11は認証サーバ13に通信を試みることなく、直ちにデジタルコンテンツを表示等し、ユーザに閲覧させる(図2(E))。
【0046】
このように、デジタルコンテンツの閲覧にあたっての認証を、認証キーデータ14が携帯端末11内に記憶されているか否かによって行い、認証キーデータ14が記憶されている場合(恒久的閲覧の許可)には、デジタルコンテンツの表示を直ちに行い、認証キーデータ14が記憶されていない場合(一時的閲覧の許可)には、閲覧にあたっての認証を携帯端末が認証サーバ13と通信できるか否かによって行う。
【0047】
〔コンテンツサーバ、認証サーバ、携帯端末〕
コンテンツサーバ12及び認証サーバ13は、図3に示すように、CPU20、入力装置21、表示装置22、RAM23、HDD24、通信装置25及び26のそれぞれが接続されて構成される。CPU20は、HDD24に記憶されているコンテンツサーバプログラムあるいは認証サーバプログラムをRAM25に格納して、プログラムの実行処理を行なう。通信装置25は、サーバをサーバ外部のLANやインターネット等のネットワークに接続するものである。他方の通信装置26は携帯端末と通信を行うための無線LANやBluetoothの通信モジュールからなり、無線アンテナ27に接続される。
【0048】
携帯端末の一例であるPDAは、図4に示すようにCPU30、入力装置31、表示装置32、RAM33、記憶装置34、通信装置35のそれぞれが接続されて構成される。CPU30は、フラッシュROM等による不揮発メモリからなる記憶装置34に記憶されているプログラムの実行処理を行う。また、タッチパネル等による入力装置31からのユーザの入力操作に応じてデータ処理を行い、また、携帯電話モデムや無線LAN又はBluetoothの通信モジュール等からなる通信装置35を介して外部のサーバとのデータのやり取りも行う。処理の結果は液晶表示機等の表示装置32に出力される。
【0049】
デジタルコンテンツ販売システムの構成図である図1において、デジタルコンテンツ販売店舗10に設置されるコンテンツサーバ12には、デジタルコンテンツが通信装置25を介してネットワーク上の他のコンピュータから転送され、HDD24に蓄積されている。通信機能としては、イーサネット(登録商標)等の有線ケーブル伝送路を利用した有線LAN(Local Area Network:構内通信網)や、電磁波(電波)や光(赤外線)等の有線ケーブル以外の伝送路を利用した無線LAN、そして携帯電話通信に基づいたもののいずれもが利用できるが、この中でも、販売店舗内に設置されるサーバの通信アンテナと携帯端末間の距離の確保や経済性の点からは、パーソナルコンピュータ間での通信に利用されているIEEE802.1b勧告の無線LANや、Bluetoothによる伝送を用いた通信機能を用いることが好ましい。また、広く普及しているという点からは、ノート型パーソナルコンピュータの無線通信手段として広く用いられている携帯電話通信用モデムを用いた通信機能を用いることが好ましい。特に携帯電話機で利用可能なデジタルコンテンツをダウンロードの対象とする場合には、携帯電話通信が好ましい。認証サーバ13のHDD24には、デジタルコンテンツごとの認証キーが内蔵されている。なお、本実施形態においては、コンテンツサーバ12と認証サーバ13は独立しているが、二つのサーバは同一のハードウェアにおいて独立した処理を並列に実行する形態の場合もある。
【0050】
〔デジタルコンテンツのダウンロード〕
携帯端末でデジタルコンテンツを利用しようとする携帯端末ユーザは、まず、デジタルコンテンツ販売店舗10に、自らの所有する携帯端末11を携帯して入店する。デジタルコンテンツ販売店舗10の中では、コンテンツサーバ12及び認証サーバ13が、通信装置26、アンテナ27を通じて、携帯端末とデータ受送信可能な状態となっている。ここで、コンテンツサーバ12及び認証サーバ13が発する電波は、デジタルコンテンツ販売店舗10の中にある携帯端末11との通信を目的とするため、その電界強度としては、携帯端末11がデジタルコンテンツ販売店舗10内にある場合にのみ通信を行うことができる程度の大きさでよい。また電界強度を、そのような大きさに設定することによって、ユーザが携帯端末11を、デジタルコンテンツ販売店舗10の店内に持ち込んだ場合に初めてコンテンツサーバ12に接続された送受信機のアンテナ27と携帯端末との距離が十分に小さくなりあるいは障害物が無くなり、携帯端末とコンテンツサーバ12は通信が可能となる。
【0051】
ユーザが、店内において携帯端末11の入力装置31を操作して、予め指定された番号又はURL(Uniform Resource Locators)が示すウェッブページを閲覧すると、携帯端末11は無線通信を介してコンテンツサーバ12にデータ通信のための接続を行う。接続が成功するとコンテンツサーバ12はHDD24に蓄積されたウェッブページデータを無線通信を介して携帯端末11に送信する。そして携帯端末11には、コンテンツサーバ12のHDD24に蓄積されたウェッブページが表示される。表示されるウェッブページは、携帯端末用デジタルコンテンツのカタログである。
【0052】
コンテンツサーバ12は、携帯端末11からの要求に応じて、対応するウェッブページを、通信装置を通じて携帯端末に送信する。携帯端末は、ユーザのボタン操作を通じて、カタログの中からデジタルコンテンツを選択する。デジタルコンテンツの選択がされると、選択に対応するURLが通信装置を通じてコンテンツサーバ12に送信される。コンテンツサーバ12は、送信されてくるデータを受信判別して、対応するデジタルコンテンツをHDD24から読み出し、送受信機を通じて携帯端末11へと送信する。
【0053】
このようにして、デジタルコンテンツは携帯端末11の記憶装置34へとダウンロードする。
【0054】
〔デジタルコンテンツ閲覧と制限〕
ここで、ダウンロードされ閲覧されるデジタルコンテンツには、認証用のプログラムが内蔵されている。この携帯端末で実行される認証用プログラムの目的の一つは、ダウンロードされたデジタルコンテンツが、利用する場所又は時間等によって何ら制限を受けずに閲覧することができるものであるか(すなわち恒久的閲覧として許可を受けているか)、あるいは、閲覧する場所又は時間の制限を受けるか(すなわち一時的閲覧として許可を受けているか)を、携帯端末11に検査させることである。
【0055】
コンテンツサーバからダウンロードされた直後のデジタルコンテンツは、デジタルコンテンツとは別にそのデジタルコンテンツに対応する認証キーの交付を受けなければ、携帯端末に自由に表示等されることはできない。すなわち、デジタルコンテンツを閲覧できる環境には制限があり、所定の条件を満たさない場合には閲覧ができない。
【0056】
携帯端末11における認証の処理を、図5のフローチャートを参照して説明する。携帯端末での処理は、携帯端末のRAM33に記録された認証用プログラムが携帯端末のCPU30において実行されることにより行われる。
【0057】
CPU30は、デジタルコンテンツの実行・表示等を行う前に、RAM33または記憶装置34に認証キーが記憶されているか否かを検査する(S101)。この検査の結果、認証キーが存在しない場合、すなわち、一時的ダウンロードの許可のみを受けていると判断された場合には、CPU30は、通信装置35を通じて認証サーバ13と通信を行う(S102)。次にCPU30は、ステップS103において、認証サーバ13との通信が成功したか否かを判断する。この結果、認証サーバ13との通信が成功すれば、通常のデジタルコンテンツの表示のための動作を継続する(S104)。これによりユーザは、デジタルコンテンツを閲覧することができる。しかし、通信が成功しない場合には、その旨の表示を表示装置に対して行い(S105)、そしてデジタルコンテンツの表示を終了する。したがって、ユーザはデジタルコンテンツを閲覧することができない(図2(C))。
【0058】
このように、携帯端末11が認証サーバ13と通信を行うことによって、たとえ認証キーがメモリに記憶されていなくともデジタルコンテンツの閲覧が継続される。すなわち、携帯端末11を持ったユーザが販売店舗内にいる状態で、携帯端末が認証サーバ13と通信を行える限りにおいては、デジタルコンテンツを閲覧し続けることができるのである。このことによってユーザは、販売店舗内ではデジタルコンテンツを好きなだけダウンロードして閲覧し続けることが可能となり、デジタルコンテンツの試用ができる(図2(B))。
【0059】
しかし、ユーザが一旦、販売店舗内から携帯端末を持ち出して、ダウンロードされたデジタルコンテンツを閲覧しようとした場合には、認証キーデータ14が存在しないことを確認した携帯端末11は、次に認証サーバとの通信を試み、通信が行えない場合にはデジタルコンテンツの実行を中止する。従って、ユーザはダウンロードしたデジタルコンテンツを販売店舗の外で閲覧することはできないこととなる。
【0060】
また、認証キーデータ14が存在しないことを確認した携帯端末11は、ダウンロードしたデジタルコンテンツのデータ自身を、記憶装置34から消去する場合もある。このようにして、携帯端末が再び販売店舗10に入ったときに、ダウンロードしたデジタルコンテンツが表示等されないようにすることができる。
【0061】
このように、携帯端末11は認証サーバ13と通信を行えるか否かによって、デジタルコンテンツの閲覧の許可・不許可を決定する。そのために、認証サーバ13の通信装置26に接続された無線アンテナからの電波の電界強度は、デジタルコンテンツ販売店舗10内の主要な部分において、携帯端末と通信可能な程度に大きく、かつ、販売店舗10の店舗外のほとんどの部分では携帯端末と通信不可能な程度に小さくなるよう設定される。この設定はアンテナからの出力電力を調整することや、複数のアンテナを店舗内に設けたり、指向性アンテナを設置することによってもなされる。また、販売店舗10を電磁シールドで覆うことにより、店舗内外の電界強度の差を大きくし、デジタルコンテンツ閲覧の許可・不許可となる区域を明確にすることができる。
【0062】
〔GPSを使用した地域制限〕
また、本発明の別の実施形態である、GPSを使用した例においては、コンテンツを閲覧できる場所の範囲について、電界強度が十分強いか否かを用いるのではなく、携帯端末に内蔵されるGPS測位による絶対位置データを用いる。この場合には、携帯端末におけるCPU20の処理は、図5の「認証サーバに通信する」(S102)ステップの代わりに、GPSの測位データをデジタルコンテンツに内蔵された位置データと比較することによって、デジタルコンテンツ閲覧の許可・不許可を区別することとなる。
【0063】
GPSを使用した例においては、コンテンツサーバからダウンロードされたデジタルコンテンツには、販売店舗の位置を示すデータが記録される。携帯端末11は、認証キーがメモリに記憶されていないと判断した場合には、(S101)携帯端末に内蔵されるGPS測位装置によって現在の位置データを測定する。そして、測定された位置データが、デジタルコンテンツに記録される販売店舗の位置範囲を示すデータと比較され、測定された位置データが販売店舗の位置範囲に属すると判断する場合には、通常のデジタルコンテンツの表示のための動作を継続する(S104)。ユーザはデジタルコンテンツを閲覧することができる。しかし、通信が成功しない場合には、その旨の表示を表示装置に対して行い(S105)、そしてデジタルコンテンツの閲覧を終了する。すなわちユーザはデジタルコンテンツを閲覧することができない(図2(C))。
【0064】
このようにGPS測位データを用いることにより、認証サーバのアンテナの位置や、販売店舗内外での電界強度の調整を行うことなく、デジタルコンテンツ閲覧の許可・不許可の制御を行う。
【0065】
〔認証キーの付与〕
携帯端末のユーザが、販売店舗の外においてもダウンロードしたデジタルコンテンツを継続して実行しようとする場合には、そのデジタルコンテンツについて認証キーの交付を受けることとなる。認証キー交付のプロセスを以下に説明する。
【0066】
認証サーバ13には、入力装置21を通じて、認証キーの交付対象となる携帯端末のアドレスと、継続実行を許可するデジタルコンテンツの指定データが入力される。認証サーバ13は、指定されたデジタルコンテンツに対応する認証キーのデータをHDD24から読み出す。そして、認証サーバ13は、携帯端末上で実行可能であり、認証キーを携帯端末のRAM33に保存するプログラムファイルに、認証キーを挿入した上で電子メールファイルに添付する。そして、認証サーバ13は電子メールファイルを、アドレスが指定された認証キーの交付対象となる携帯端末11へ送信する(図2(D))。
【0067】
電子メールファイルを受け取った携帯端末では、添付されたプログラムファイルがCPU30上で実行され、CPU30が認証キーを記憶装置34に保存する。
【0068】
なお、認証キーの送信の際には、送信キーの他の携帯端末への不正なコピーや、認証手順が解読されることを防止するため、認証キーに対するスクランブルや暗号化が適宜施されるが、この場合には携帯端末においてデスクランブルや暗号の復号化のためのプログラムも実行される。
【0069】
認証の対象となるデジタルコンテンツが、次に携帯端末11上で実行されるときには、まずデジタルコンテンツのプログラムは、認証キーが携帯端末内の記憶装置34に保存されているか検査する(S101)。認証キーが交付された後は、認証キーは記憶装置34に保存されているので、プログラムはコンテンツサーバと通信が可能か否かの確認を行うステップを経ずに直ちに、デジタルコンテンツの本来の画面の表示等、通常のデジタルコンテンツとしての実行を行う。
【0070】
認証キーの交付が行われた携帯端末は、その後認証サーバ13にアクセスを行うことなく、デジタルコンテンツを継続して実行することができる(図2(E))。すなわち、一旦認証キーの交付を受けることによって、販売店舗の外でもデジタルコンテンツを閲覧することができる。このようにして、認証キーの付与を、ユーザから店舗へのデジタルコンテンツ利用料の支払いの引き換えとして行うことにより、デジタルコンテンツを店頭で販売するシステムの実現が可能となる。
【0071】
尚、本発明のデジタルコンテンツの配信制御方法は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更がなされ得るものである。
【0072】
本発明の実施例においては、閲覧のため携帯端末にダウンロードされるデジタルコンテンツ内蔵の認証用のプログラムが、その携帯端末について、デジタルコンテンツを閲覧する場所又は時間の制限を受ける(すなわち一時的閲覧としてのみ許可を受けている)と判断した場合には、認証サーバ13と通信可能であること、あるいは、GPS測位によって携帯端末が所定の場所にあることによりデジタルコンテンツ閲覧の許可をすることとしている。しかし、このデジタルコンテンツ閲覧を許可する条件としては、認証サーバ13と通信可能であること、あるいは、携帯端末が所定の場所にあることの判断に加えて、一時閲覧のための一時閲覧認証キーを用いるものであってもよい。この一時閲覧認証キーは、上記の認証キーとは異なり、例えばコンテンツ販売店舗の中で、携帯端末にダウンロードされたコンテンツが閲覧されようとする場合において、その携帯端末が閲覧を許可するか否かについて判断をするためのものである。この一時閲覧認証キーの交付方法及び一時閲覧認証キー存在の判断方法は、上述の認証キーと同様のものを用いることができる。
【0073】
そして、この一時閲覧認証キーによる一時閲覧の認証を、認証サーバと通信可能であること、あるいは、携帯端末が所定の場所にあることに加えて用いることにより、電解強度が場所により複雑に分布するため認証サーバ認証が不安定な場所では、一時閲覧認証キーによる認証に切り替えてより安定な認証を行うことが可能となる。また、一時閲覧認証キーが有効な時間を設定することにより、一時閲覧可能な条件を場所のみならず時間的にも限定することが可能になる。また、認証キーは携帯端末を個別に指定して配信することが可能なので、一時閲覧の有効/無効について、一時閲覧認証キーを配布する、例えば店舗側が任意に設定可能となる。
【0074】
さらに、店舗側が恒久閲覧のための認証キーのみならず、一時閲覧認証キーを配布することにより、一定料金の課金を条件として、一時閲覧認証キーを配布するといったことができる。すなわち、ユーザがコンテンツを持ち出して利用する場合にのみ課金をするのではなく、店舗内で一時的閲覧を行うことに対しても課金をすることが可能となるのである。
【0075】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明のデジタルコンテンツの配信制御方法によれば、携帯端末ユーザは、デジタルコンテンツ販売店舗の中では自由にコンテンツサーバに蓄積されたデジタルコンテンツをダウンロードし、利用することが可能となる。したがって、ユーザは様々なデジタルコンテンツを試しながら、自らの好みに合うデジタルコンテンツを探すことができる。
【0076】
また、ダウンロードしたデジタルコンテンツは、認証サーバから、デジタルコンテンツに対応した認証コードが交付されない限り、デジタルコンテンツ販売店舗の外で利用することができない。従って、デジタルコンテンツを販売する側としては、デジタルコンテンツを販売店舗内で自由に閲覧させつつも、認証コードの交付手続きと引き換えに、デジタルコンテンツの利用料を確実に回収することができるようになる。
【0077】
この方法によって、携帯端末ユーザは、店舗内で商品であるデジタルコンテンツを自由に閲覧し、好みに合うデジタルコンテンツについては、代金を支払って認証コードの交付を受け、店舗外に持ち出して閲覧することが可能となる。すなわち、本来無体物である携帯端末のデジタルコンテンツが、あたかも通常の商品が店舗で陳列販売されているかのように、閲覧、購入が可能となる。そして、代金の支払いは、店舗での認証コード交付の引き換えとして行われるため、支払いの確実感も増し、より幅の広いユーザがデジタルコンテンツの利用をするようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の携帯端末とサーバの構成例を示す構成図である。
【図2】本発明の実施形態の携帯端末とサーバの構成例を示す構成図である。
【図3】コンテンツサーバ及び認証サーバの構成を示す図である。
【図4】携帯端末の構成例を示す図である。
【図5】携帯端末において実行される認証用処理のフローを示す図である。
【符号の説明】
10 販売店舗
11 携帯端末
12 コンテンツサーバ
13 認証サーバ
14 認証キーデータ
21 入力装置
22 表示装置
24 HDD
25、26 通信装置
27 アンテナ
31 入力装置
32 表示装置
34 記憶装置
35 通信装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルコンテンツを提供する店舗内における無線LANなどの通信回線を通じて、デジタルコンテンツを閲覧させるための方法、及びデジタルコンテンツの購入希望者に対する無線LANなどの局所的ネットワークを用いたサービスの提供方法、及び当該方法を利用したデジタルコンテンツ販売店舗に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯端末で利用可能なデジタルコンテンツは、記録媒体による販売のみならず、インターネットなどの広域的なネットワークを用いたオンライン販売が行われている。オンライン販売は、携帯端末がその通信機能を用いて、デジタルコンテンツが蓄積されたサーバに接続を行い、サーバから送信されてくるメニュー等に基づくユーザの入力操作に従って、クレジットID番号あるいは購入の手続を行い、その結果、ユーザの目的とするデジタルコンテンツがコンテンツサーバから携帯端末にダウンロードされるものである。ユーザはダウンロードされたデジタルコンテンツを、ダウンロードと同時に即閲覧したり、また、デジタルコンテンツをメモリやディスクに記録して、後で閲覧することもできる。
【0003】
また、オンライン販売の別の形態としては、ダウンロードするコンテンツに広告を添付して、ダウンロードしたユーザに、その広告を視聴させるようにするシステムがある。(例えば特許文献1参照)。そして、コンテンツ提供者や配信者は、コンテンツの利用や配信の料金を広告主から得るのである。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−140250号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
デジタルコンテンツのオンライン販売において、一旦購入者にダウンロードさせたデジタルコンテンツは、購入者の管理下に置かれることとなる。そして、購入後のデジタルコンテンツは利用するのも、メモリから消去して処分するのも購入者の自由であり、これを販売者側から事後に無効としたり、消滅させたりすることは困難である。従って、オンライン販売においては、代金の支払い手続きと引き換えにおいてのみ、デジタルコンテンツのダウンロードが可能とされる場合が多い。
【0007】
また、コンテンツの利用者に広告を視聴させる方法は、携帯端末にコンテンツとは関係の無い広告映像の画面等を表示させるため、利用者としては、その画面が邪魔となり、コンテンツが利用しづらいといった欠点を有している。このため、代金の支払い手続きとの引き換えにおいてのみ、デジタルコンテンツのダウンロードを可能とするオンライン販売は広く利用されている。
【0008】
しかし、このような従来の方法においては、代金の支払手続きとの引換にダウンロードがなされるというオンライン販売の特性から、デジタルコンテンツの購入希望者は購入前に商品の吟味を十分にすることなく商品(すなわちデジタルコンテンツ)の購入をせざるを得ず、それが購入者の好みの合わないようなものであった場合には大きな不満を残すことになる。
【0009】
この一方で、デジタルコンテンツの特性上、店舗等特定の場所であっても、ユーザの端末に試供品としてデジタルコンテンツが一旦ダウンロードされてしまうと、その後の継続した閲覧や、不正コピー等を制限する手段はなく、デジタルコンテンツ作成者の実質的な保護に欠ける場合もあった。
【0010】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、デジタルコンテンツ購入希望者にいわゆる「お試し期間」を十分に付与してその満足を図ることと、当該試用に供されたデジタルコンテンツの、「お試し期間」を超えた不正な利用や不正コピーが強力に防止されることの両立が図れるようなシステムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以上のような目的を達成するために、本発明では、デジタルコンテンツの販売を目的とするデジタルコンテンツ販売者が、ユーザに対し、デジタルコンテンツ販売店舗内に限ってデジタルコンテンツの自由な閲覧を認めることを可能とし、かつ、代金の支払いと引き換えに、ユーザがデジタルコンテンツを店舗外に持ち出し、継続的に閲覧することを可能としている。より具体的には、本発明は以下のようなデジタルコンテンツの販売方法を提供するものである。
【0012】
(1)デジタルコンテンツを閲覧させる機能と、通信機能とを有する携帯端末に対して、デジタルコンテンツを蓄積するコンテンツサーバからダウンロードされるデジタルコンテンツの閲覧の形態を制御する、デジタルコンテンツの配信制御方法であって、ある決められた所定領域に前記携帯端末が属した場合には、当該携帯端末に対して自動的に一時的閲覧が許可されると共に、ある設定された条件を充足した場合には、前記ある所定領域から出た状態においても、前記携帯端末に対して自動的に恒久的閲覧の許可がなされることを特徴とするデジタルコンテンツの配信制御方法。
【0013】
(1)の発明によれば、携帯端末のユーザは、例えば店舗内等の所定の場所において、デジタルコンテンツをダウンロードして利用することができ、さらに、例えば認証キーの発行等、設定された条件を充足した場合には、そのデジタルコンテンツを所定以外の場所でも引き続き利用し続けることができるようになる。
【0014】
ここで、携帯端末とは、Personal Digital Assistants(PDA)やノート型パーソナルコンピュータ等の個人携帯を重視した情報端末機であり、また携帯電話機も含まれる。
【0015】
これらの情報端末は、イーサネット(登録商標)等の有線ケーブル伝送路を利用した有線LANや、電波や光等の有線ケーブル以外の伝送路を利用した無線LAN、そして携帯電話通信に基づいた通信機能を有しているのが通常である。
【0016】
デジタルコンテンツとは、独立して取引可能であり、携帯端末にダウンロード可能なデジタルデータであれば、利用される分野や、データ内容の形態を問わない。デジタルコンテンツには、例えばテキスト、音声、画像、動画データ、そしてそれらを組み合わせたものや、それらの表示制御を行うプログラムやゲーム等のデジタルデータも含まれる。デジタルコンテンツは携帯端末に内蔵されるブラウザープログラムによって表示等が行われる場合もあるが、例えばゲームのようにデジタルコンテンツそのものが携帯端末において実行可能なプログラムである場合もある。デジタルコンテンツをダウンロードした携帯端末は、ダウンロードした音声、画像、動画データそしてプログラム等のデジタルデータであるデジタルコンテンツを、表示し、音声出力し、又は実行(以下、「表示等」とする。)する。そして、携帯端末はデジタルコンテンツを表示等することによって携帯端末ユーザに閲覧させる。
【0017】
すなわち、本明細書において「閲覧」とは、ユーザが携帯端末において広くデジタルコンテンツを利用することをいい、デジタルコンテンツが画像のみならず音やコンピュータ実行可能なプログラムであることに対応して、視聴するのみならず、プログラムを実行したり、表示に従ってデータの入力を行ったりすることも含むものである。
【0018】
ここで、デジタルコンテンツは、コンテンツサーバからダウンロードされ、そして表示等されるものであるが、デジタルコンテンツの表示等は常にダウンロードと共に行われる必要はなく、ユーザは、携帯端末にダウンロードさせたデジタルコンテンツを、携帯端末に内蔵するメモリやディスク等の記憶媒体に記憶させて、ダウンロードとは別の機会に閲覧することも可能である。
【0019】
本発明において、デジタルコンテンツを閲覧させる形態には一時的閲覧と恒久的閲覧とがある。本明細書において「一時的閲覧」とは、ダウンロードされたデジタルコンテンツは常に閲覧可能というわけではなく、所定の条件を満たさなくなった場合には利用ができなくなるようなダウンロード形態であり、例えば、携帯端末が所定の位置範囲の外に出た場合や、ダウンロードしてから一定時間が経過した場合等にデジタルコンテンツがメモリから消去されたり、閲覧できなくなったりするダウンロードの形態である。また、「恒久的閲覧」とは、一時的閲覧における制限がなくなり、例えば、所定の領域の外にあってもデジタルコンテンツの閲覧が可能となることを意味するものである。
【0020】
このように、閲覧の形態を区別することにより、例えば、デジタルコンテンツを販売する販売店舗内の範囲においては、「一時的閲覧」可能なデジタルコンテンツをユーザに好きなだけダウンロードさせて、自由に閲覧(すなわち「お試し」)をさせ、かつ、ダウンロードしたデジタルコンテンツを店舗外に持ち出して、継続的に閲覧(すなわち「お持ち帰り」)をさせるためには、ユーザに利用料を支払わせる引き換えに、「恒久的閲覧」の許可を与える仕組みが実現可能となる。
【0021】
(2) 前記携帯端末に対する、前記コンテンツサーバからの前記デジタルコンテンツのダウンロードは無線通信を介して行われるものであることを特徴とする(1)記載のデジタルコンテンツの配信制御方法。
【0022】
サーバと携帯端末の間の通信としては、有線によるものと無線によるものとがあるが、販売店舗内でデジタルコンテンツをユーザの携帯端末に自由にダウンロードさせる目的との関係においては、無線通信を用いることにより、ケーブル接続によるユーザへの不自由を感じさせないという効果がある。
【0023】
(3) 前記ある決められた所定領域に前記携帯端末が属した場合とは、前記携帯端末が、デジタルコンテンツの有効性の認証のために設けられた認証サーバに接続された無線通信アンテナからの電波が到達する限界範囲内に存在する場合である(1)又は(2)記載のデジタルコンテンツの配信制御方法。
【0024】
デジタルコンテンツの有効性とは、携帯端末にダウンロードされたデジタルコンテンツが、当該携帯端末のおかれた条件において閲覧可能すなわち有効なものであるか否かということである。
【0025】
電波が到達する限界範囲内を所定領域とすることによって、デジタルコンテンツの一時的な閲覧が自由にできる領域を、アンテナの数やアンテナからの電波の強度、電磁遮蔽等によって一定の範囲に簡易に設定できる効果がある。電波が到達する限界範囲内とは、携帯端末が通信によってサーバとデータをやり取りすることができる程度の実用的な大きさの電界強度を有する範囲である。
【0026】
(4) 前記ある決められた所定領域に前記携帯端末が属した場合とは、衛星を利用した前記携帯端末の所在位置測定に基づいて、前記デジタルコンテンツに対応付けられる位置範囲内にあると位置測定された場合である(1)又は(2)記載のデジタルコンテンツの配信制御方法。
【0027】
衛星を利用した前記携帯端末の所在位置測定とは、携帯端末に内蔵されたGrobal Positioning System(GPS)の受信装置を利用した、携帯端末の地球上における絶対位置の測定をいう。絶対位置の測定を利用することにより、サーバ接続のアンテナからの電波が届かないような場所や広範な領域を、一時的ダウンロードの許可される領域として比較的正確に設定することが可能となる。
【0028】
(5) 前記一時的閲覧は、前記携帯端末が、前記ある決められた所定領域に属している場合にのみ、ダウンロードをしたデジタルコンテンツを閲覧させることができるという制限付きの閲覧である(1)から(4)いずれか記載のデジタルコンテンツの配信制御方法。
【0029】
携帯端末が上述のある決められた領域内にある場合のみデジタルコンテンツの利用が可能であり、その領域から外では利用ができないこととすることにより、デジタルコンテンツが、例えばダウンロードを行った店舗内でのみ自由に利用可能であり、店舗から外に出た場合にはもはや利用はできなくなるとすることができる。
【0030】
(6) 前記一時的閲覧は、さらに、デジタルコンテンツがダウンロードされた前記携帯端末が、前記ある決められた所定領域外に属した場合には、その後に、前記ある決められた所定領域に属しても、前期デジタルコンテンツを閲覧させることができないという制限付きの閲覧である(1)から(5)いずれか記載のデジタルコンテンツの配信制御方法。
【0031】
(7) 前記ある設定された条件とは、前記携帯端末が、認証サーバから認証キーを交付されることである(1)から(6)いずれか記載のデジタルコンテンツの配信制御方法。
【0032】
キーの交付を用いて、デジタルコンテンツの自由な利用を認めることによって、デジタルコンテンツの全体を再びダウンロードする必要がなくなり、一部分だけを新たにダウンロードするだけで良い。
【0033】
(8) 前記認証サーバは前記コンテンツサーバと同一のものである(7)記載のデジタルコンテンツの配信制御方法。
【0034】
コンテンツサーバと認証サーバはそれぞれが異なる処理を行うものであるが、同一のハードウェアを用いて、これらの処理を並行して行うものであってもよい。
【0035】
(9) デジタルコンテンツを配信するデジタルコンテンツ販売店舗であって、前記デジタルコンテンツは(1)から(8)いずれか記載のデジタルコンテンツの配信制御方法によって配信制御され、前記ある決められた所定領域は販売店舗内の範囲であるデジタルコンテンツ販売店舗。
【0036】
デジタルコンテンツ販売店舗をデジタルコンテンツの自由な閲覧を可能とする所定領域となるように設置することにより、販売を行う店舗内においてのみ、コンテンツの自由な閲覧すなわちデジタルコンテンツの「お試し」を行わせる販売店舗を建設することが可能となる。
【0037】
(10) デジタルコンテンツをダウンロードさせた携帯端末に対して、前記デジタルコンテンツの閲覧の許可を与える認証サーバであって、ある決められた所定領域に前記携帯端末が属した場合にのみ閲覧が可能なデジタルコンテンツについて、前記携帯端末に対して恒久的な閲覧の許可を与える認証サーバ。
【0038】
(10)に記載の認証サーバが設置されることによって、デジタルコンテンツをダウンロードした携帯端末が、恒久的閲覧の許可を受けることが可能となる。
【0039】
(11) 前記恒久的な閲覧の許可を与えることとは、前記携帯端末に対し無線通信を介して、前記デジタルコンテンツに対応付けられた認証コードを送信することである(10)記載の認証サーバ。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0041】
〔デジタルコンテンツのダウンロードと閲覧の概要〕
図1及び図2は、この発明の実施の形態のデジタルコンテンツ配信システムの概要を示す構成図である。デジタルコンテンツ販売店舗10には、コンテンツサーバ12、認証サーバ13が設置される。コンテンツサーバ12及び認証サーバ13と通信可能な携帯端末11は、デジタルコンテンツ販売店舗10に入店する携帯端末ユーザによってデジタルコンテンツ販売店舗10の中に持ち込まれるものである。
【0042】
携帯端末11がデジタルコンテンツ販売店舗の中に持ち込まれると、販売店舗の中で、携帯端末11はその通信機能を介してコンテンツサーバ12と通信が可能となり通信を行う。コンテンツサーバ12には、携帯端末11において閲覧可能なデジタルコンテンツが蓄積されており、携帯端末11のユーザは携帯端末のボタン等入力装置21を操作して、携帯端末11にダウンロードをさせる所望のデジタルコンテンツを選択する(図2(A))。選択されたデジタルコンテンツは、コンテンツサーバ12から携帯端末11へと通信回線を通じて送信され、携帯端末内の記憶装置34に記憶される。記憶されたデジタルコンテンツは、携帯端末11によって表示等され、ユーザの閲覧に供される。
【0043】
ただし、ユーザによりダウンロードされたデジタルコンテンツは一時的閲覧が認められたものに過ぎず、ユーザがダウンロードしたデジタルコンテンツをそのままで自由に閲覧できるのは、一定の条件の下に制限される。すなわち、携帯端末11がダウンロードされたデジタルコンテンツを実行・表示する場合には、携帯端末11は閲覧形態の確認を行い、恒久的閲覧が認められていない場合には、携帯端末11は、認証を行うための認証サーバ13と通信を試み、通信が成功した場合にのみデジタルコンテンツを表示等してユーザに閲覧させる。
【0044】
ここで、電波を用いた通信を採用する場合について説明すると、その電界強度は、例えばデジタルコンテンツ販売店舗10内における認証サーバ13に接続されたアンテナ27と携帯端末間の距離に対して通信が可能な程度に設定される。このことによって、ユーザが販売店舗10内においてデジタルコンテンツの閲覧を行おうとするときは、携帯端末11は認証サーバ13との通信を行うことができるので、デジタルコンテンツの表示等を行う。これによってユーザはデジタルコンテンツを閲覧することが可能となる(図2(B))。一方で、ユーザが、販売店舗10内でダウンロードしたデジタルコンテンツを、今度は販売店舗10の外で閲覧しようとするときには、携帯端末11は認証サーバ13との通信を行うことができないため、携帯端末11はデジタルコンテンツの表示等をさせない。この状態において、ユーザはデジタルコンテンツを閲覧できないこととなる(図2(C))。このようにして、デジタルコンテンツの一時的閲覧の形態が実現する。
【0045】
次に、ユーザがダウンロードしたデジタルコンテンツの閲覧を販売店舗10の外でも行いたい場合には、携帯端末11にダウンロードしたデジタルコンテンツについて恒久的閲覧の許可を受ける。恒久的閲覧の許可は、認証サーバ13からダウンロードしたデジタルコンテンツに対応する認証キーの交付を受けること、すなわち携帯端末11が認証キーデータを入手することにより行う。認証サーバ13は、店舗10内のいずれかの場所にある携帯端末11と通信可能に設置される。認証キーの交付に際しては、認証サーバ13は通信手段によって認証キーデータ14を携帯端末に送信する(図2(D))。認証キーデータを受信した携帯端末11は、受信したデータを不揮発メモリ等の記憶装置34に記憶する。そしてダウンロードされたデジタルコンテンツが閲覧される場合には、携帯端末11において閲覧形態の確認が行われ、認証キーデータ14が記憶装置に記憶されている場合には、恒久的閲覧が認められているとされるため、携帯端末11は認証サーバ13に通信を試みることなく、直ちにデジタルコンテンツを表示等し、ユーザに閲覧させる(図2(E))。
【0046】
このように、デジタルコンテンツの閲覧にあたっての認証を、認証キーデータ14が携帯端末11内に記憶されているか否かによって行い、認証キーデータ14が記憶されている場合(恒久的閲覧の許可)には、デジタルコンテンツの表示を直ちに行い、認証キーデータ14が記憶されていない場合(一時的閲覧の許可)には、閲覧にあたっての認証を携帯端末が認証サーバ13と通信できるか否かによって行う。
【0047】
〔コンテンツサーバ、認証サーバ、携帯端末〕
コンテンツサーバ12及び認証サーバ13は、図3に示すように、CPU20、入力装置21、表示装置22、RAM23、HDD24、通信装置25及び26のそれぞれが接続されて構成される。CPU20は、HDD24に記憶されているコンテンツサーバプログラムあるいは認証サーバプログラムをRAM25に格納して、プログラムの実行処理を行なう。通信装置25は、サーバをサーバ外部のLANやインターネット等のネットワークに接続するものである。他方の通信装置26は携帯端末と通信を行うための無線LANやBluetoothの通信モジュールからなり、無線アンテナ27に接続される。
【0048】
携帯端末の一例であるPDAは、図4に示すようにCPU30、入力装置31、表示装置32、RAM33、記憶装置34、通信装置35のそれぞれが接続されて構成される。CPU30は、フラッシュROM等による不揮発メモリからなる記憶装置34に記憶されているプログラムの実行処理を行う。また、タッチパネル等による入力装置31からのユーザの入力操作に応じてデータ処理を行い、また、携帯電話モデムや無線LAN又はBluetoothの通信モジュール等からなる通信装置35を介して外部のサーバとのデータのやり取りも行う。処理の結果は液晶表示機等の表示装置32に出力される。
【0049】
デジタルコンテンツ販売システムの構成図である図1において、デジタルコンテンツ販売店舗10に設置されるコンテンツサーバ12には、デジタルコンテンツが通信装置25を介してネットワーク上の他のコンピュータから転送され、HDD24に蓄積されている。通信機能としては、イーサネット(登録商標)等の有線ケーブル伝送路を利用した有線LAN(Local Area Network:構内通信網)や、電磁波(電波)や光(赤外線)等の有線ケーブル以外の伝送路を利用した無線LAN、そして携帯電話通信に基づいたもののいずれもが利用できるが、この中でも、販売店舗内に設置されるサーバの通信アンテナと携帯端末間の距離の確保や経済性の点からは、パーソナルコンピュータ間での通信に利用されているIEEE802.1b勧告の無線LANや、Bluetoothによる伝送を用いた通信機能を用いることが好ましい。また、広く普及しているという点からは、ノート型パーソナルコンピュータの無線通信手段として広く用いられている携帯電話通信用モデムを用いた通信機能を用いることが好ましい。特に携帯電話機で利用可能なデジタルコンテンツをダウンロードの対象とする場合には、携帯電話通信が好ましい。認証サーバ13のHDD24には、デジタルコンテンツごとの認証キーが内蔵されている。なお、本実施形態においては、コンテンツサーバ12と認証サーバ13は独立しているが、二つのサーバは同一のハードウェアにおいて独立した処理を並列に実行する形態の場合もある。
【0050】
〔デジタルコンテンツのダウンロード〕
携帯端末でデジタルコンテンツを利用しようとする携帯端末ユーザは、まず、デジタルコンテンツ販売店舗10に、自らの所有する携帯端末11を携帯して入店する。デジタルコンテンツ販売店舗10の中では、コンテンツサーバ12及び認証サーバ13が、通信装置26、アンテナ27を通じて、携帯端末とデータ受送信可能な状態となっている。ここで、コンテンツサーバ12及び認証サーバ13が発する電波は、デジタルコンテンツ販売店舗10の中にある携帯端末11との通信を目的とするため、その電界強度としては、携帯端末11がデジタルコンテンツ販売店舗10内にある場合にのみ通信を行うことができる程度の大きさでよい。また電界強度を、そのような大きさに設定することによって、ユーザが携帯端末11を、デジタルコンテンツ販売店舗10の店内に持ち込んだ場合に初めてコンテンツサーバ12に接続された送受信機のアンテナ27と携帯端末との距離が十分に小さくなりあるいは障害物が無くなり、携帯端末とコンテンツサーバ12は通信が可能となる。
【0051】
ユーザが、店内において携帯端末11の入力装置31を操作して、予め指定された番号又はURL(Uniform Resource Locators)が示すウェッブページを閲覧すると、携帯端末11は無線通信を介してコンテンツサーバ12にデータ通信のための接続を行う。接続が成功するとコンテンツサーバ12はHDD24に蓄積されたウェッブページデータを無線通信を介して携帯端末11に送信する。そして携帯端末11には、コンテンツサーバ12のHDD24に蓄積されたウェッブページが表示される。表示されるウェッブページは、携帯端末用デジタルコンテンツのカタログである。
【0052】
コンテンツサーバ12は、携帯端末11からの要求に応じて、対応するウェッブページを、通信装置を通じて携帯端末に送信する。携帯端末は、ユーザのボタン操作を通じて、カタログの中からデジタルコンテンツを選択する。デジタルコンテンツの選択がされると、選択に対応するURLが通信装置を通じてコンテンツサーバ12に送信される。コンテンツサーバ12は、送信されてくるデータを受信判別して、対応するデジタルコンテンツをHDD24から読み出し、送受信機を通じて携帯端末11へと送信する。
【0053】
このようにして、デジタルコンテンツは携帯端末11の記憶装置34へとダウンロードする。
【0054】
〔デジタルコンテンツ閲覧と制限〕
ここで、ダウンロードされ閲覧されるデジタルコンテンツには、認証用のプログラムが内蔵されている。この携帯端末で実行される認証用プログラムの目的の一つは、ダウンロードされたデジタルコンテンツが、利用する場所又は時間等によって何ら制限を受けずに閲覧することができるものであるか(すなわち恒久的閲覧として許可を受けているか)、あるいは、閲覧する場所又は時間の制限を受けるか(すなわち一時的閲覧として許可を受けているか)を、携帯端末11に検査させることである。
【0055】
コンテンツサーバからダウンロードされた直後のデジタルコンテンツは、デジタルコンテンツとは別にそのデジタルコンテンツに対応する認証キーの交付を受けなければ、携帯端末に自由に表示等されることはできない。すなわち、デジタルコンテンツを閲覧できる環境には制限があり、所定の条件を満たさない場合には閲覧ができない。
【0056】
携帯端末11における認証の処理を、図5のフローチャートを参照して説明する。携帯端末での処理は、携帯端末のRAM33に記録された認証用プログラムが携帯端末のCPU30において実行されることにより行われる。
【0057】
CPU30は、デジタルコンテンツの実行・表示等を行う前に、RAM33または記憶装置34に認証キーが記憶されているか否かを検査する(S101)。この検査の結果、認証キーが存在しない場合、すなわち、一時的ダウンロードの許可のみを受けていると判断された場合には、CPU30は、通信装置35を通じて認証サーバ13と通信を行う(S102)。次にCPU30は、ステップS103において、認証サーバ13との通信が成功したか否かを判断する。この結果、認証サーバ13との通信が成功すれば、通常のデジタルコンテンツの表示のための動作を継続する(S104)。これによりユーザは、デジタルコンテンツを閲覧することができる。しかし、通信が成功しない場合には、その旨の表示を表示装置に対して行い(S105)、そしてデジタルコンテンツの表示を終了する。したがって、ユーザはデジタルコンテンツを閲覧することができない(図2(C))。
【0058】
このように、携帯端末11が認証サーバ13と通信を行うことによって、たとえ認証キーがメモリに記憶されていなくともデジタルコンテンツの閲覧が継続される。すなわち、携帯端末11を持ったユーザが販売店舗内にいる状態で、携帯端末が認証サーバ13と通信を行える限りにおいては、デジタルコンテンツを閲覧し続けることができるのである。このことによってユーザは、販売店舗内ではデジタルコンテンツを好きなだけダウンロードして閲覧し続けることが可能となり、デジタルコンテンツの試用ができる(図2(B))。
【0059】
しかし、ユーザが一旦、販売店舗内から携帯端末を持ち出して、ダウンロードされたデジタルコンテンツを閲覧しようとした場合には、認証キーデータ14が存在しないことを確認した携帯端末11は、次に認証サーバとの通信を試み、通信が行えない場合にはデジタルコンテンツの実行を中止する。従って、ユーザはダウンロードしたデジタルコンテンツを販売店舗の外で閲覧することはできないこととなる。
【0060】
また、認証キーデータ14が存在しないことを確認した携帯端末11は、ダウンロードしたデジタルコンテンツのデータ自身を、記憶装置34から消去する場合もある。このようにして、携帯端末が再び販売店舗10に入ったときに、ダウンロードしたデジタルコンテンツが表示等されないようにすることができる。
【0061】
このように、携帯端末11は認証サーバ13と通信を行えるか否かによって、デジタルコンテンツの閲覧の許可・不許可を決定する。そのために、認証サーバ13の通信装置26に接続された無線アンテナからの電波の電界強度は、デジタルコンテンツ販売店舗10内の主要な部分において、携帯端末と通信可能な程度に大きく、かつ、販売店舗10の店舗外のほとんどの部分では携帯端末と通信不可能な程度に小さくなるよう設定される。この設定はアンテナからの出力電力を調整することや、複数のアンテナを店舗内に設けたり、指向性アンテナを設置することによってもなされる。また、販売店舗10を電磁シールドで覆うことにより、店舗内外の電界強度の差を大きくし、デジタルコンテンツ閲覧の許可・不許可となる区域を明確にすることができる。
【0062】
〔GPSを使用した地域制限〕
また、本発明の別の実施形態である、GPSを使用した例においては、コンテンツを閲覧できる場所の範囲について、電界強度が十分強いか否かを用いるのではなく、携帯端末に内蔵されるGPS測位による絶対位置データを用いる。この場合には、携帯端末におけるCPU20の処理は、図5の「認証サーバに通信する」(S102)ステップの代わりに、GPSの測位データをデジタルコンテンツに内蔵された位置データと比較することによって、デジタルコンテンツ閲覧の許可・不許可を区別することとなる。
【0063】
GPSを使用した例においては、コンテンツサーバからダウンロードされたデジタルコンテンツには、販売店舗の位置を示すデータが記録される。携帯端末11は、認証キーがメモリに記憶されていないと判断した場合には、(S101)携帯端末に内蔵されるGPS測位装置によって現在の位置データを測定する。そして、測定された位置データが、デジタルコンテンツに記録される販売店舗の位置範囲を示すデータと比較され、測定された位置データが販売店舗の位置範囲に属すると判断する場合には、通常のデジタルコンテンツの表示のための動作を継続する(S104)。ユーザはデジタルコンテンツを閲覧することができる。しかし、通信が成功しない場合には、その旨の表示を表示装置に対して行い(S105)、そしてデジタルコンテンツの閲覧を終了する。すなわちユーザはデジタルコンテンツを閲覧することができない(図2(C))。
【0064】
このようにGPS測位データを用いることにより、認証サーバのアンテナの位置や、販売店舗内外での電界強度の調整を行うことなく、デジタルコンテンツ閲覧の許可・不許可の制御を行う。
【0065】
〔認証キーの付与〕
携帯端末のユーザが、販売店舗の外においてもダウンロードしたデジタルコンテンツを継続して実行しようとする場合には、そのデジタルコンテンツについて認証キーの交付を受けることとなる。認証キー交付のプロセスを以下に説明する。
【0066】
認証サーバ13には、入力装置21を通じて、認証キーの交付対象となる携帯端末のアドレスと、継続実行を許可するデジタルコンテンツの指定データが入力される。認証サーバ13は、指定されたデジタルコンテンツに対応する認証キーのデータをHDD24から読み出す。そして、認証サーバ13は、携帯端末上で実行可能であり、認証キーを携帯端末のRAM33に保存するプログラムファイルに、認証キーを挿入した上で電子メールファイルに添付する。そして、認証サーバ13は電子メールファイルを、アドレスが指定された認証キーの交付対象となる携帯端末11へ送信する(図2(D))。
【0067】
電子メールファイルを受け取った携帯端末では、添付されたプログラムファイルがCPU30上で実行され、CPU30が認証キーを記憶装置34に保存する。
【0068】
なお、認証キーの送信の際には、送信キーの他の携帯端末への不正なコピーや、認証手順が解読されることを防止するため、認証キーに対するスクランブルや暗号化が適宜施されるが、この場合には携帯端末においてデスクランブルや暗号の復号化のためのプログラムも実行される。
【0069】
認証の対象となるデジタルコンテンツが、次に携帯端末11上で実行されるときには、まずデジタルコンテンツのプログラムは、認証キーが携帯端末内の記憶装置34に保存されているか検査する(S101)。認証キーが交付された後は、認証キーは記憶装置34に保存されているので、プログラムはコンテンツサーバと通信が可能か否かの確認を行うステップを経ずに直ちに、デジタルコンテンツの本来の画面の表示等、通常のデジタルコンテンツとしての実行を行う。
【0070】
認証キーの交付が行われた携帯端末は、その後認証サーバ13にアクセスを行うことなく、デジタルコンテンツを継続して実行することができる(図2(E))。すなわち、一旦認証キーの交付を受けることによって、販売店舗の外でもデジタルコンテンツを閲覧することができる。このようにして、認証キーの付与を、ユーザから店舗へのデジタルコンテンツ利用料の支払いの引き換えとして行うことにより、デジタルコンテンツを店頭で販売するシステムの実現が可能となる。
【0071】
尚、本発明のデジタルコンテンツの配信制御方法は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更がなされ得るものである。
【0072】
本発明の実施例においては、閲覧のため携帯端末にダウンロードされるデジタルコンテンツ内蔵の認証用のプログラムが、その携帯端末について、デジタルコンテンツを閲覧する場所又は時間の制限を受ける(すなわち一時的閲覧としてのみ許可を受けている)と判断した場合には、認証サーバ13と通信可能であること、あるいは、GPS測位によって携帯端末が所定の場所にあることによりデジタルコンテンツ閲覧の許可をすることとしている。しかし、このデジタルコンテンツ閲覧を許可する条件としては、認証サーバ13と通信可能であること、あるいは、携帯端末が所定の場所にあることの判断に加えて、一時閲覧のための一時閲覧認証キーを用いるものであってもよい。この一時閲覧認証キーは、上記の認証キーとは異なり、例えばコンテンツ販売店舗の中で、携帯端末にダウンロードされたコンテンツが閲覧されようとする場合において、その携帯端末が閲覧を許可するか否かについて判断をするためのものである。この一時閲覧認証キーの交付方法及び一時閲覧認証キー存在の判断方法は、上述の認証キーと同様のものを用いることができる。
【0073】
そして、この一時閲覧認証キーによる一時閲覧の認証を、認証サーバと通信可能であること、あるいは、携帯端末が所定の場所にあることに加えて用いることにより、電解強度が場所により複雑に分布するため認証サーバ認証が不安定な場所では、一時閲覧認証キーによる認証に切り替えてより安定な認証を行うことが可能となる。また、一時閲覧認証キーが有効な時間を設定することにより、一時閲覧可能な条件を場所のみならず時間的にも限定することが可能になる。また、認証キーは携帯端末を個別に指定して配信することが可能なので、一時閲覧の有効/無効について、一時閲覧認証キーを配布する、例えば店舗側が任意に設定可能となる。
【0074】
さらに、店舗側が恒久閲覧のための認証キーのみならず、一時閲覧認証キーを配布することにより、一定料金の課金を条件として、一時閲覧認証キーを配布するといったことができる。すなわち、ユーザがコンテンツを持ち出して利用する場合にのみ課金をするのではなく、店舗内で一時的閲覧を行うことに対しても課金をすることが可能となるのである。
【0075】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明のデジタルコンテンツの配信制御方法によれば、携帯端末ユーザは、デジタルコンテンツ販売店舗の中では自由にコンテンツサーバに蓄積されたデジタルコンテンツをダウンロードし、利用することが可能となる。したがって、ユーザは様々なデジタルコンテンツを試しながら、自らの好みに合うデジタルコンテンツを探すことができる。
【0076】
また、ダウンロードしたデジタルコンテンツは、認証サーバから、デジタルコンテンツに対応した認証コードが交付されない限り、デジタルコンテンツ販売店舗の外で利用することができない。従って、デジタルコンテンツを販売する側としては、デジタルコンテンツを販売店舗内で自由に閲覧させつつも、認証コードの交付手続きと引き換えに、デジタルコンテンツの利用料を確実に回収することができるようになる。
【0077】
この方法によって、携帯端末ユーザは、店舗内で商品であるデジタルコンテンツを自由に閲覧し、好みに合うデジタルコンテンツについては、代金を支払って認証コードの交付を受け、店舗外に持ち出して閲覧することが可能となる。すなわち、本来無体物である携帯端末のデジタルコンテンツが、あたかも通常の商品が店舗で陳列販売されているかのように、閲覧、購入が可能となる。そして、代金の支払いは、店舗での認証コード交付の引き換えとして行われるため、支払いの確実感も増し、より幅の広いユーザがデジタルコンテンツの利用をするようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の携帯端末とサーバの構成例を示す構成図である。
【図2】本発明の実施形態の携帯端末とサーバの構成例を示す構成図である。
【図3】コンテンツサーバ及び認証サーバの構成を示す図である。
【図4】携帯端末の構成例を示す図である。
【図5】携帯端末において実行される認証用処理のフローを示す図である。
【符号の説明】
10 販売店舗
11 携帯端末
12 コンテンツサーバ
13 認証サーバ
14 認証キーデータ
21 入力装置
22 表示装置
24 HDD
25、26 通信装置
27 アンテナ
31 入力装置
32 表示装置
34 記憶装置
35 通信装置
Claims (11)
- デジタルコンテンツを閲覧させる機能と、通信機能と、を有する携帯端末に対して、デジタルコンテンツを蓄積するコンテンツサーバからダウンロードされるデジタルコンテンツの閲覧の形態を制御する、デジタルコンテンツの配信制御方法であって、
ある決められた所定領域に前記携帯端末が属した場合には、当該携帯端末に対して自動的に一時的閲覧が許可されると共に、ある設定された条件を充足した場合には、前記ある所定領域から出た状態においても、前記携帯端末に対して自動的に恒久的閲覧の許可がなされることを特徴とするデジタルコンテンツの配信制御方法。 - 前記携帯端末に対する、前記コンテンツサーバからの前記デジタルコンテンツのダウンロードは無線通信を介して行われるものであることを特徴とする請求項1記載のデジタルコンテンツの配信制御方法。
- 前記ある決められた所定領域に前記携帯端末が属した場合とは、デジタルコンテンツ有効性の認証のために設けられた認証サーバに接続された無線通信アンテナからの電波が到達する限界範囲内に前記携帯端末が存在する場合である請求項1又は2記載のデジタルコンテンツの配信制御方法。
- 前記ある決められた所定領域に前記携帯端末が属した場合とは、衛星を利用した前記携帯端末の所在位置測定に基づいて、前記デジタルコンテンツに対応付けられる位置範囲内にあると位置測定された場合である請求項1又は2記載のデジタルコンテンツの配信制御方法。
- 前記一時的閲覧は、前記携帯端末が、前記ある決められた所定領域に属している場合にのみ、ダウンロードをしたデジタルコンテンツを閲覧させることができるという制限付きの閲覧である請求項1から4いずれか記載のデジタルコンテンツの配信制御方法。
- 前記一時的閲覧は、さらに、デジタルコンテンツがダウンロードされた前記携帯端末が、前記ある決められた所定領域外に属した場合には、その後に、前記ある決められた所定領域に属しても、前記デジタルコンテンツを閲覧させることができないという制限付きの閲覧である請求項1から5いずれか記載のデジタルコンテンツの配信制御方法。
- 前記ある設定された条件とは、前記携帯端末が、認証サーバから認証キーを交付されることである請求項1から6いずれか記載のデジタルコンテンツの配信制御方法。
- 前記認証サーバは前記コンテンツサーバと同一のものである請求項7記載のデジタルコンテンツの配信制御方法。
- デジタルコンテンツを配信するデジタルコンテンツ販売店舗であって、
前記デジタルコンテンツは請求項1から8いずれか記載のデジタルコンテンツの配信制御方法によって配信制御され、前記ある決められた所定領域は販売店舗内の範囲であるデジタルコンテンツ販売店舗。 - デジタルコンテンツをダウンロードさせた携帯端末に対して、前記デジタルコンテンツの閲覧の許可を与える認証サーバであって、
ある決められた所定領域に前記携帯端末が属した場合にのみ閲覧が可能なデジタルコンテンツについて、前記携帯端末に対して恒久的な閲覧の許可を与える認証サーバ。 - 前記恒久的な閲覧の許可を与えることとは、前記携帯端末に対し無線通信を介して、前記デジタルコンテンツに対応付けられた認証コードを送信することである請求項10記載の認証サーバ。
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