JP2004155565A - ベルトコンベア用スクレーパー装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】食品等の搬送に使用するベルトコンベアに装着するスクレーパー装置に関し、構造が簡素で、優れたかき落とし機能を具備せしめる。
【解決手段】ベルトコンベアAの幅方向に横架して支持する支軸53と、支軸53と並行に配置する基板52と、該基板52の両端を回転可能に挿通支持する軸受体56と、支軸に嵌装して回転自在に支持するローラ54と、該ローラ54両端の側部に配置した支持部材57と基板52側の部材との間に架設して固定した直線的な線状バネ55と、同基板52の片面に沿って取り付け固定したスクレーパー51とから成り、上記線状バネ55の曲げ弾性の反発力により、基板52に装着したスクレーパー51の先端縁をベルトコンベアAのベルト4の表面を圧接して成る。
【選択図】 図1
【解決手段】ベルトコンベアAの幅方向に横架して支持する支軸53と、支軸53と並行に配置する基板52と、該基板52の両端を回転可能に挿通支持する軸受体56と、支軸に嵌装して回転自在に支持するローラ54と、該ローラ54両端の側部に配置した支持部材57と基板52側の部材との間に架設して固定した直線的な線状バネ55と、同基板52の片面に沿って取り付け固定したスクレーパー51とから成り、上記線状バネ55の曲げ弾性の反発力により、基板52に装着したスクレーパー51の先端縁をベルトコンベアAのベルト4の表面を圧接して成る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ベルトコンベアに装着するスクレーパー装置に関し、さらに詳しくは、ベルト上に付着した食品の調味料や食品カス等を綺麗にかき落とすスクレーパー装置に関する。
【従来の技術】
【0002】
従来、ベルトコンベアは色々な用途に使用されているが、特にベルト面上を清潔に保つ必要があるものとして食品の搬送がある。食品の搬送の中でもベルト上に載せながら、例えばソースやケチャップ、ドレッシング、油等のべたつき易いケチャップやマヨネーズ、食用油等の調味料が食品に添加される場合もあるが、このような場合に、ベルト上の食品に添加した調味料や食品カスや食用油等がベルトの上に付着することが頻繁にある。
上記したように、食品に添加する調味料や食品カス等がベルトに付着する作業を行なう場合、ベルト面に付着した調味料や食品カス等をかき落とすスクレーパーをベルトコンベアに装着する場合が多い。
【非特許文献】
マルヤス機械株式会社 シリーズカタログ ミニシリーズ ver2 44頁
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
図10にて示したベルトコンベア100は、スクレーパー装置105を装着したコンベアである。ベルトコンベア100は、フレーム102の両端部にテールローラ103を具備し、このテールローラ103の間に無端状のベルト101を架け渡し、同ベルトを駆動ユニット(図示せず)により駆動回転するように構成してある。
上記ベルトコンベア100の復路側にはスクレーパー装置105を装着してある。このスクレーパー装置105は、フレーム102の左右両側間にステー106を付け固定し、このステー106の前面側にスクレーパー104を装着して構成してある。上記スクレーパー104は接触部となる先端縁部を刃物の刃先のように尖らせてあり、この先端縁を復路側のベルト101表面に当接してある。これにより、ベルト101を駆動回転させると、ベルト101の表面に付着した調味料や食品カス等をスクレーパー104の先端縁にてかき取り、真下に落下させ回収する。
上記したように調味料や食品カス等をかき落としたベルト101上には再び食品が載置され、調味料の添加等の作業が繰り返される。
【0004】
上記したスクレーパー装置105は、ステー103の前面側に取り付け固定されているため、ベルト101の動作が微妙に変化した際などには、スクレーパー104の先端縁がベルト101の表面から瞬間的に、若しくは部分的には離れてしまい、その際に通過したベルト101には調味料や食品カス等の付着物が残ってしまうことがある(図10)。このようになると、食品の製造や衛生面に支障を来たすことになるため、作業を一時停止してベルトに付いた調味料や食品カス等を拭き取る等の無駄な作業を余儀なくされる。
【0005】
上記したような不具合を防止するために、スクレーパーの支持機構にトーションバネを設けてスクレーパーの先端縁がベルトの表面に常時圧着するように構成したものもあるが、トーションバネによる圧接機構が複雑となるため、これに換わるものが求められていた。
【0006】
本発明は上記した如き従来事情に鑑みなされたものであり、その課題は、主に食品等の搬送に使用するベルトコンベアに装着するスクレーパー装置に関し、構造が簡素で、且つ優れたかき落とし機能を具備せしめることを課題とするにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本発明のベルトコンベア用のスクレーパーは、ベルトコンベアの幅方向に横架し、回転不能に支持した支軸を有する。
支軸と並行に配置される基板は、両端部に上記支軸を回転可能に挿通支持する軸受部を具備している。これにより、基板は、両端部の軸受部を介して支軸により回動可能に支持される。上記支軸には、ローラが回転自在に嵌装してある。このローラはベルトを下から支承するものである。
上記ローラの両端の側部に配置した支軸側の部材と上記基板側の部材との間には、各々直線的な線状バネを架設して両部材間を連結している。この線状バネは、支軸を固定側端とし、且つ基板側を先端側として設けられ、その曲げ弾性の反発力によって、基板に沿って取り付けたスクレーパーを常時ベルト表面に圧接せしめるように機能する。
【0008】
請求項2記載のベルトコンベア用のスクレーパー装置は、請求項1記載のスクレーパー装置を装着すること、及び同スクレーパー装置を装着するベルトコンベアとして、無端状ベルトが裏返しとなって折り返すベルト折り返し部位を有するベルトの掛け回し構造を有していることが前提となる。
本発明のスクレーパー装置は、上記したベルト折り返し部に設置する。この際、同スクレーパー装置が有するローラにベルトを掛け回して折り返すことにより、同ローラは折り返しローラとして機能する。
この際、上記ローラを折り返すベルトは裏返しとなっているので、ローラ外周と接する内側面が表面となっている。したがって、そのベルト表面にスクレーパーの先端縁を当接することにより、同ベルトの表面に付着する調味料や食品カス等をかき落とすことができる。
請求項3記載のベルトコンベア用スクレーパー装置は、スクレーパーの先端縁の中央部を緩やかに突出せしめて成るので、特に復路において両縁側が垂れ易いベルト面に隙間無く自然と密着し、さらに線状バネにより加えられる押圧力によりベルト表面に付着する調味料や食品カス、食用油等を隙間無くかき落としてベルト面を綺麗に維持できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明を実施したスクレーパー装置5を装着したベルトコンベアAを示している。このベルトコンベアAは主に食品の搬送に用いるものであり、食品を搬送する際にベルト4の上面を常に清潔で綺麗な状態に維持するため、ベルト4の表面に付着した調味料や食料油、食材のカス等をかき落とすためのスクレーパー装置5をベルトコンベアAの復路側に装着してある。
上記ベルトコンベアAは、左右に沿って配置した一対の側フレーム1bの間に平板状の連結板1aを架設して本体フレーム1を構成してある。この本体フレーム1の両端部には、テールローラ3a,3bを横架し、これら両テールローラ3a,3bの間に無端状のベルト4を架設して、上記連結板1aの上に沿ってベルト4が滑動する搬送路aを構成してある。尚、上記した如く構成した本体フレーム1は4本の脚bにより適宜な高さにて支持してある。
【0010】
上記本体フレーム1の復路側の中央部には駆動ユニット2を配設し、駆動ローラ23とスナップローラ21,22との間にベルト4を掛け回し、同ベルト4にテンションを加え上記した無端状のベルト4を回転駆動せしめるように構成してある。
また、上記した本体フレーム1のテールローラ3a寄りの復路には、スクレーパー装置5を装着し、ベルト4の表面に付着した調味料や食用油、食材のカス等の付着物をかき落とすことにより、ベルト4の表面を常時清潔で綺麗な状態に保っている。尚、上記スクレーパー装置5によってかき落とされた付着物はスクレーパー装置5の下に載置した受け容器12内に受けて回収する。
【0011】
図2,図3にて示したスクレーパー装置5は、ベルトコンベアAの左右両側フレーム1bの間隔よりも幾分短く形成した略帯形状の基板52を具備している。この基板52の両端部には各々軸受体56を取り付けてある。軸受体56は平面視略L形に屈曲させた板材であり、その基端部を上記基板52の端部に取り付け固定し、先端側をローラ3a側へ向けて突出させてある(図2)。上記両軸受体56の間には支軸53を嵌挿し、両軸受体56及び基板52に対して回転するように構成してある。
【0012】
上記した支軸53にはベアリング54aを内装したローラ54を嵌挿し、同支軸53により回転自在に支持してある。また、ローラ54の両端部の側部には、リング状の支持部材57を嵌挿して支軸53と一体化して回動するように構成してある。
支持部材57と基板52との間には各々1本の線状バネ55を架け渡してある。線状バネ55は例えば直径2〜3ミリの真っ直ぐな鋼線等を使用し、その一端部を上記支持部材57と支軸53に嵌入して固定してある。また線状バネ55の他端は、基板52と軸受体56の基端側に嵌入して同様に固定してある。これにより、支軸53とローラ54、及び基板52とは両側2本の線状バネ55を介して連結された状態となる(図3)。
【0013】
基板52の前面にはスクレーパー51を重ね合わせた状態で取り付け固定してある。また、ベルト4の表面の付着物をかき取るスクレーパー51は例えばテフロン(登録商標)等の合成樹脂からなり、図9にて示すように先端縁の中央部を両端側に比較して緩やかに突出せしめて成る。スクレーパー51の先端側は片刃の刃物の如く先端を鋭角状に形成し、その先端縁をベルト4表面に対して隙間なく当接するように構成してある。
上記したように、スクレーパー51の先端縁を両端側に比較して中央部を緩やかに突出せしめることにより、中央に比べて両縁側が垂れ易いベルト4に隙間なく自然と密着するようになる。また、両線状バネ55の曲げ弾性を利用して生じる押圧力により、ベルト4表面に付着する調味料や食品カス、食用油等を残さずにかき落としてベルト面を清潔で綺麗に維持できる。
【0014】
上記した如く構成したスクレーパー装置5は本体フレーム1の側フレーム1bの内側に取り付け固定した軸支体63に支軸53の両端部を挿嵌して回転不能に支持している(図3,図4)。尚、上記支軸53の両端部53aは小判係合する如く平面を形成し、これを軸支体63に穿設した係合孔63a内に嵌挿することで支軸53を回転不能な状態で水平に支持している。
上記したようにベルトコンベアAに装着したスクレーパー装置5は、復路側にあるベルト4がその上を通過するように配置し、ベルト4の表面側にスクレーパー51の先端縁が当接するように構成してある(図5)。
また、上記した如く設置したスクレーパー装置5は、スクレーパー51の先端縁がベルト4に圧接することにより、線状バネ55が下側へ向けて反るように弾性変形する。即ち、線状バネ55は曲げ弾性による反発力を発揮し、これを受けてスクレーパー51の先端縁が復路側シート4の表側を下から上に押圧することになる。
スクレーパー51により下から上に向けて押し上げられたシート4には適宜な張力が加わり、図5にて示すような状態となる。また、この状態において、スクレーパー51の後側に位置するローラ54は、スクレーパー51を通過したベルト4の表面に軽く当接してスクレーパー51によるかき取りが円滑に行なわれるように補助する。
【0015】
上記した状態にてベルトコンベアAを駆動させると、往路側にてベルト4表面に付着した食品の調味料、食用油、食材のカス等が復路のスクレーパー51を通過する際に同スクレーパー51の先端縁によりかき落とされ、そのまま落下して受け容器12内に収容される。また、スクレーパー51を通過したベルト4の表面は、スクレーパー51の先端縁が隙間無く且つ適宜な圧力にて当接することにより、上記したような食品の付着物が綺麗に落とされ、新たな作業に移行することができる状態となる。
【0016】
次に図7及び図8にて示すベルトコンベアA2を説明する。この実施例のコンベアには2機のスクレーパー装置5,5’を装着してある。
ベルトコンベアA2は菱形、若しくは台形コンベア等と称されるコンベアであり、直線的な搬送路を組み上げることも、または直角に折れ曲がる搬送路を 構成することもできる。
ベルトコンベアA2の1次側にはベルトコンベアc1を接続し、且つ二次側には菱形コンベアc2を接続してある。ベルトコンベアA2の始端には調理したばかりの食品、例えばとんかつやフライドチキン等が載せられ、2次側のベルトコンベアc2まで搬送する。
上記したような食品、例えば揚げ物類は油と共にパン粉のカス等が搬送面aを構成するベルト14の表面に付着することになる。
このベルト表面に再び食品が載荷された場合、食品を汚染することになり、且つ食材のカス等がベルトコンベアの駆動系に悪影響を及ぼす。例えば食材のカス等によりベルト表面が接触するスナップローラが太り、ベルトの伸びを助長し、且つベルトの蛇行にもつながるので、スクレーパー装置によりベルト表面を常時綺麗な状態にしておくことが必要である。
【0017】
上記したように、コンベアA2には2機のスクレーパー装置5,5’を装着してある。尚、このスクレーパー装置5,5’は上記したベルトコンベアAに用いたものと全く同じものであるため構造の説明は省略する。
このベルトコンベアA2は、側フレーム11bの間を連結板11aにより連結し、その上に無端状のベルト14を架設して搬送路aを構成している。本体フレーム11の始端と終端とにはローラ23aと、斜めに設置されるローラ23b,23dを軸支し、無端状のベルト14を終端側にて直角に折り曲げるようなベルト14構造を呈する。
【0018】
図8は無端状のベルト14の折り曲げ構造を示している。ベルト14は始端部のローラ23aと終端部のローラ23bとの間に位置するベルト面14aは約45゜に傾斜するローラ23bを通過した時点で90゜折曲し、ベルト面14bに移行する。この状態ではベルト面14は下面が表面、上面が裏面となる。ベルト14は、ベルト面14bの終端において折り返しローラを兼ねるスクレーパー装置5のローラ23cを折り返して搬送面14cの範囲に至る。この時のベルト面14cは表面が上に、裏面が下に向いた状態となる。また、ベルト面14cとベルト面14bとは、平面視において正確に重なり合う状態となる。
傾斜するローラ23bの真下には、同様に傾斜するローラ23dを設けてあり、上記ベルト面14cを構成するベルト14は、ローラ23dを折り返して90゜折曲し、ベルト面14dの範囲に至る。ベルト面14dの範囲ではベルト14の表面が下になる。同ベルト面14dの終端は上記した最初のローラ23aが設置され、これにて無端ベルト14が一周したことになる。
【0019】
上記した如き構造のベルトコンベアA2は、ローラ23c(54)及びベルト面14dの下面に設けたローラ54がスクレーパー装置5,5’が具備するローラである。また、ベルトコンベアA2は、ベルト面14dの範囲に駆動ローラ23とスナップローラ21,22を配設し、ベルト14を回転駆動せしめる。
ベルト14の折り返し部分に設けたスクレーパー装置5は、側フレーム11bに取り付け固定されるスライダー枠61aと支持枠61bの間に架設することにより設置してある。支持枠61bにはスクレーパー装置5の支軸53の一端部53aを嵌入して回転不能に支持してある。また、同支軸53(図示せず)の他端部53aは、スライダー枠61aに設けた送りネジ62に螺合される軸受体63に嵌入し、同軸受体63が送りネジ62に沿って移動することでローラ54の平面視における傾斜角度を調節可能にしている。
また、ベルト14の最下面となるベルト面14dの下に設置するスクレーパー装置5’は、両側フレーム11bの間に架設し、支軸53(図示せず)の両端部53aを回転不能な状態で支持している。また、同スクレーパー装置5’のスクレーパー51は先端縁を上向きとし、線状バネ55の反発力を利用してベルト14のベルト面14dの下面(表面)に圧接するように装着してある。
【0020】
上述したように、ベルトコンベアA2には2機のスクレーパー装置5,5’を装着している。スライダー枠61aと支持枠61bとの間に架設して支持したスクレーパー装置5は、傾斜する上側のローラ23bを通過して直角方向に折れ曲がり、ベルト面14bの範囲に至る。さらにベルト14はスクレーパー装置5のローラ54(23c)を折り返してベルト面14cに至る。
上記した如く折り返しローラとしても機能するスクレーパー装置5は、スクレーパー51の先端縁をベルト面14bの下面(ベルト表面)に圧接し、搬送路aであるベルト面14aに付着した食品の調味料や食料油、食材のカス等をかき落とす。スクレーパー51によりかき落とされた食材のカス等は、真下に落ちてローラ23c(54)を通過した直後のベルト面14c(ベルト表面)の上に落下し、同ベルト面14cから傾斜する下側のローラ23dを通過してベルト14表面を下に向けた状態でベルト面14dの範囲に至る。
【0021】
ベルト面14dの範囲には、前記したようにもう一機のスクレーパー装置5’を設置してあり、ローラ54にてベルト14を下から支承する。さらに、スクレーパー51の先端縁により同ベルト面14dの範囲を通過するベルト14の表面に付着する食材カス等をかき落とし、同スクレーパー装置5’の真下に載置した受け容器12’内に落下させて回収する。スクレーパー装置5’を通過したベルト14は表面が綺麗な状態となり、ローラ23aを折り返してベルト14の上面に復帰する。
尚、本発明のスクレーパー装置は、既存のどのようなベルトコンベアに使用してもよく、さらに、食品以外の搬送物に利用することも可能である。
【0022】
【発明の効果】
本発明のベルトコンベア用のスクレーパー装置は、以上の如くローラを軸支する支軸の両側に各々直線的な線状バネを設け、この線状バネの先端にて基板及び同基板に取り付けたスクレーパーを支持し、同線状バネの曲げ弾性の反発力を利用して、上記スクレーパーの先端縁部をベルトコンベアのベルト表面に対して適度に圧着させ、作業中、同ベルト表面に付着する調味料や食用油、食品カス等のべたつく汚れを残すことなく綺麗にかき落としてベルトの表面を常時綺麗に維持することができる。
また、直線的な線状バネの曲げ弾性の反発力を利用してスクレーパーの圧接力を維持するように構成しているので、従来のトーションバネを利用したものと比較してその構造を大幅に簡素化して装置の省スペース化、低コスト化を合理的に達成することができる。
【0023】
請求項2記載のベルトコンベア用のスクレーパー装置は、無端状ベルトが裏返しとなって折り返す部位を有するベルトコンベアに装着するスクレーパー装置であって、上記ベルトコンベアのベルト折り返し部に設置することにより、ベルトの折り返しローラとして機能すると共に、同ローラをベルトが折り返す際に、スクレーパーの先端縁を裏返しとなった状態のベルトの表面に当接することにより、同ベルトの表面に付着した調味料や食品カス等の付着物をかき落としてベルト表面を綺麗に且つ衛生的に維持し得る有益な効果を奏する。
【0024】
請求項3記載のベルトコンベア用スクレーパー装置は、請求項1記載のスクレーパー装置において、スクレーパーの先端縁を両端側に比較して中央部を緩やかに突出せしめて成るものであるから、ベルトコンベアの復路にあって両縁側が垂れやすいベルトの形状に適合してスクレーパーの先端縁を隙間無く均一に当接することができる。そして線状バネによる押圧力を利用してスクレーパーの先端縁を圧接しつつ、ベルト表面に付着する調味料、食用油、食品カス等を残さずにかき落として、ベルトの表面を常時綺麗に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したスクレーパー装置を装着したベルトコンベア用のスクレーパー装置を一部切欠して示す側面図。
【図2】本発明を実施したスクレーパー装置を一部切欠して示す斜視図。
【図3】同スクレーパー装置の支軸端部を示す断面図。
【図4】図1におけるVI−VI線断面図。
【図5】図4におけるV−V線断面図
【図6】本発明を実施したスクレーパー装置を装着したベルトコンベアのスクレーパー装置部位を示す底面図。
【図7】本発明を実施したスクレーパー装置を装着した台形ベルトコンベアを示す平面図。
【図8】同ベルトコンベアにおけるベルトを分解して示す斜視図。
【図9】図1にて示すベルトコンベアにおけるスクレーパー装置の装着部位を示す断面図。
【図10】従来のベルトコンベアにおけるスクレーパー装置の装着部位を示す縦断側面図。
【符号の説明】
A,A2・・・ベルトコンベア
a・・・搬送面
3a,3b・・・テールローラ
1・・・本体フレーム
4・・・ベルト
5,5’・・・スクレーパー装置
23a,23b・・・テールローラ
51・・・スクレーパー
52・・・基板
53・・・支軸
53a・・・端部
54・・・ローラ
55・・・線状バネ
56・・・軸受体
57・・・支持部材
【発明の属する技術分野】
この発明は、ベルトコンベアに装着するスクレーパー装置に関し、さらに詳しくは、ベルト上に付着した食品の調味料や食品カス等を綺麗にかき落とすスクレーパー装置に関する。
【従来の技術】
【0002】
従来、ベルトコンベアは色々な用途に使用されているが、特にベルト面上を清潔に保つ必要があるものとして食品の搬送がある。食品の搬送の中でもベルト上に載せながら、例えばソースやケチャップ、ドレッシング、油等のべたつき易いケチャップやマヨネーズ、食用油等の調味料が食品に添加される場合もあるが、このような場合に、ベルト上の食品に添加した調味料や食品カスや食用油等がベルトの上に付着することが頻繁にある。
上記したように、食品に添加する調味料や食品カス等がベルトに付着する作業を行なう場合、ベルト面に付着した調味料や食品カス等をかき落とすスクレーパーをベルトコンベアに装着する場合が多い。
【非特許文献】
マルヤス機械株式会社 シリーズカタログ ミニシリーズ ver2 44頁
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
図10にて示したベルトコンベア100は、スクレーパー装置105を装着したコンベアである。ベルトコンベア100は、フレーム102の両端部にテールローラ103を具備し、このテールローラ103の間に無端状のベルト101を架け渡し、同ベルトを駆動ユニット(図示せず)により駆動回転するように構成してある。
上記ベルトコンベア100の復路側にはスクレーパー装置105を装着してある。このスクレーパー装置105は、フレーム102の左右両側間にステー106を付け固定し、このステー106の前面側にスクレーパー104を装着して構成してある。上記スクレーパー104は接触部となる先端縁部を刃物の刃先のように尖らせてあり、この先端縁を復路側のベルト101表面に当接してある。これにより、ベルト101を駆動回転させると、ベルト101の表面に付着した調味料や食品カス等をスクレーパー104の先端縁にてかき取り、真下に落下させ回収する。
上記したように調味料や食品カス等をかき落としたベルト101上には再び食品が載置され、調味料の添加等の作業が繰り返される。
【0004】
上記したスクレーパー装置105は、ステー103の前面側に取り付け固定されているため、ベルト101の動作が微妙に変化した際などには、スクレーパー104の先端縁がベルト101の表面から瞬間的に、若しくは部分的には離れてしまい、その際に通過したベルト101には調味料や食品カス等の付着物が残ってしまうことがある(図10)。このようになると、食品の製造や衛生面に支障を来たすことになるため、作業を一時停止してベルトに付いた調味料や食品カス等を拭き取る等の無駄な作業を余儀なくされる。
【0005】
上記したような不具合を防止するために、スクレーパーの支持機構にトーションバネを設けてスクレーパーの先端縁がベルトの表面に常時圧着するように構成したものもあるが、トーションバネによる圧接機構が複雑となるため、これに換わるものが求められていた。
【0006】
本発明は上記した如き従来事情に鑑みなされたものであり、その課題は、主に食品等の搬送に使用するベルトコンベアに装着するスクレーパー装置に関し、構造が簡素で、且つ優れたかき落とし機能を具備せしめることを課題とするにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本発明のベルトコンベア用のスクレーパーは、ベルトコンベアの幅方向に横架し、回転不能に支持した支軸を有する。
支軸と並行に配置される基板は、両端部に上記支軸を回転可能に挿通支持する軸受部を具備している。これにより、基板は、両端部の軸受部を介して支軸により回動可能に支持される。上記支軸には、ローラが回転自在に嵌装してある。このローラはベルトを下から支承するものである。
上記ローラの両端の側部に配置した支軸側の部材と上記基板側の部材との間には、各々直線的な線状バネを架設して両部材間を連結している。この線状バネは、支軸を固定側端とし、且つ基板側を先端側として設けられ、その曲げ弾性の反発力によって、基板に沿って取り付けたスクレーパーを常時ベルト表面に圧接せしめるように機能する。
【0008】
請求項2記載のベルトコンベア用のスクレーパー装置は、請求項1記載のスクレーパー装置を装着すること、及び同スクレーパー装置を装着するベルトコンベアとして、無端状ベルトが裏返しとなって折り返すベルト折り返し部位を有するベルトの掛け回し構造を有していることが前提となる。
本発明のスクレーパー装置は、上記したベルト折り返し部に設置する。この際、同スクレーパー装置が有するローラにベルトを掛け回して折り返すことにより、同ローラは折り返しローラとして機能する。
この際、上記ローラを折り返すベルトは裏返しとなっているので、ローラ外周と接する内側面が表面となっている。したがって、そのベルト表面にスクレーパーの先端縁を当接することにより、同ベルトの表面に付着する調味料や食品カス等をかき落とすことができる。
請求項3記載のベルトコンベア用スクレーパー装置は、スクレーパーの先端縁の中央部を緩やかに突出せしめて成るので、特に復路において両縁側が垂れ易いベルト面に隙間無く自然と密着し、さらに線状バネにより加えられる押圧力によりベルト表面に付着する調味料や食品カス、食用油等を隙間無くかき落としてベルト面を綺麗に維持できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明を実施したスクレーパー装置5を装着したベルトコンベアAを示している。このベルトコンベアAは主に食品の搬送に用いるものであり、食品を搬送する際にベルト4の上面を常に清潔で綺麗な状態に維持するため、ベルト4の表面に付着した調味料や食料油、食材のカス等をかき落とすためのスクレーパー装置5をベルトコンベアAの復路側に装着してある。
上記ベルトコンベアAは、左右に沿って配置した一対の側フレーム1bの間に平板状の連結板1aを架設して本体フレーム1を構成してある。この本体フレーム1の両端部には、テールローラ3a,3bを横架し、これら両テールローラ3a,3bの間に無端状のベルト4を架設して、上記連結板1aの上に沿ってベルト4が滑動する搬送路aを構成してある。尚、上記した如く構成した本体フレーム1は4本の脚bにより適宜な高さにて支持してある。
【0010】
上記本体フレーム1の復路側の中央部には駆動ユニット2を配設し、駆動ローラ23とスナップローラ21,22との間にベルト4を掛け回し、同ベルト4にテンションを加え上記した無端状のベルト4を回転駆動せしめるように構成してある。
また、上記した本体フレーム1のテールローラ3a寄りの復路には、スクレーパー装置5を装着し、ベルト4の表面に付着した調味料や食用油、食材のカス等の付着物をかき落とすことにより、ベルト4の表面を常時清潔で綺麗な状態に保っている。尚、上記スクレーパー装置5によってかき落とされた付着物はスクレーパー装置5の下に載置した受け容器12内に受けて回収する。
【0011】
図2,図3にて示したスクレーパー装置5は、ベルトコンベアAの左右両側フレーム1bの間隔よりも幾分短く形成した略帯形状の基板52を具備している。この基板52の両端部には各々軸受体56を取り付けてある。軸受体56は平面視略L形に屈曲させた板材であり、その基端部を上記基板52の端部に取り付け固定し、先端側をローラ3a側へ向けて突出させてある(図2)。上記両軸受体56の間には支軸53を嵌挿し、両軸受体56及び基板52に対して回転するように構成してある。
【0012】
上記した支軸53にはベアリング54aを内装したローラ54を嵌挿し、同支軸53により回転自在に支持してある。また、ローラ54の両端部の側部には、リング状の支持部材57を嵌挿して支軸53と一体化して回動するように構成してある。
支持部材57と基板52との間には各々1本の線状バネ55を架け渡してある。線状バネ55は例えば直径2〜3ミリの真っ直ぐな鋼線等を使用し、その一端部を上記支持部材57と支軸53に嵌入して固定してある。また線状バネ55の他端は、基板52と軸受体56の基端側に嵌入して同様に固定してある。これにより、支軸53とローラ54、及び基板52とは両側2本の線状バネ55を介して連結された状態となる(図3)。
【0013】
基板52の前面にはスクレーパー51を重ね合わせた状態で取り付け固定してある。また、ベルト4の表面の付着物をかき取るスクレーパー51は例えばテフロン(登録商標)等の合成樹脂からなり、図9にて示すように先端縁の中央部を両端側に比較して緩やかに突出せしめて成る。スクレーパー51の先端側は片刃の刃物の如く先端を鋭角状に形成し、その先端縁をベルト4表面に対して隙間なく当接するように構成してある。
上記したように、スクレーパー51の先端縁を両端側に比較して中央部を緩やかに突出せしめることにより、中央に比べて両縁側が垂れ易いベルト4に隙間なく自然と密着するようになる。また、両線状バネ55の曲げ弾性を利用して生じる押圧力により、ベルト4表面に付着する調味料や食品カス、食用油等を残さずにかき落としてベルト面を清潔で綺麗に維持できる。
【0014】
上記した如く構成したスクレーパー装置5は本体フレーム1の側フレーム1bの内側に取り付け固定した軸支体63に支軸53の両端部を挿嵌して回転不能に支持している(図3,図4)。尚、上記支軸53の両端部53aは小判係合する如く平面を形成し、これを軸支体63に穿設した係合孔63a内に嵌挿することで支軸53を回転不能な状態で水平に支持している。
上記したようにベルトコンベアAに装着したスクレーパー装置5は、復路側にあるベルト4がその上を通過するように配置し、ベルト4の表面側にスクレーパー51の先端縁が当接するように構成してある(図5)。
また、上記した如く設置したスクレーパー装置5は、スクレーパー51の先端縁がベルト4に圧接することにより、線状バネ55が下側へ向けて反るように弾性変形する。即ち、線状バネ55は曲げ弾性による反発力を発揮し、これを受けてスクレーパー51の先端縁が復路側シート4の表側を下から上に押圧することになる。
スクレーパー51により下から上に向けて押し上げられたシート4には適宜な張力が加わり、図5にて示すような状態となる。また、この状態において、スクレーパー51の後側に位置するローラ54は、スクレーパー51を通過したベルト4の表面に軽く当接してスクレーパー51によるかき取りが円滑に行なわれるように補助する。
【0015】
上記した状態にてベルトコンベアAを駆動させると、往路側にてベルト4表面に付着した食品の調味料、食用油、食材のカス等が復路のスクレーパー51を通過する際に同スクレーパー51の先端縁によりかき落とされ、そのまま落下して受け容器12内に収容される。また、スクレーパー51を通過したベルト4の表面は、スクレーパー51の先端縁が隙間無く且つ適宜な圧力にて当接することにより、上記したような食品の付着物が綺麗に落とされ、新たな作業に移行することができる状態となる。
【0016】
次に図7及び図8にて示すベルトコンベアA2を説明する。この実施例のコンベアには2機のスクレーパー装置5,5’を装着してある。
ベルトコンベアA2は菱形、若しくは台形コンベア等と称されるコンベアであり、直線的な搬送路を組み上げることも、または直角に折れ曲がる搬送路を 構成することもできる。
ベルトコンベアA2の1次側にはベルトコンベアc1を接続し、且つ二次側には菱形コンベアc2を接続してある。ベルトコンベアA2の始端には調理したばかりの食品、例えばとんかつやフライドチキン等が載せられ、2次側のベルトコンベアc2まで搬送する。
上記したような食品、例えば揚げ物類は油と共にパン粉のカス等が搬送面aを構成するベルト14の表面に付着することになる。
このベルト表面に再び食品が載荷された場合、食品を汚染することになり、且つ食材のカス等がベルトコンベアの駆動系に悪影響を及ぼす。例えば食材のカス等によりベルト表面が接触するスナップローラが太り、ベルトの伸びを助長し、且つベルトの蛇行にもつながるので、スクレーパー装置によりベルト表面を常時綺麗な状態にしておくことが必要である。
【0017】
上記したように、コンベアA2には2機のスクレーパー装置5,5’を装着してある。尚、このスクレーパー装置5,5’は上記したベルトコンベアAに用いたものと全く同じものであるため構造の説明は省略する。
このベルトコンベアA2は、側フレーム11bの間を連結板11aにより連結し、その上に無端状のベルト14を架設して搬送路aを構成している。本体フレーム11の始端と終端とにはローラ23aと、斜めに設置されるローラ23b,23dを軸支し、無端状のベルト14を終端側にて直角に折り曲げるようなベルト14構造を呈する。
【0018】
図8は無端状のベルト14の折り曲げ構造を示している。ベルト14は始端部のローラ23aと終端部のローラ23bとの間に位置するベルト面14aは約45゜に傾斜するローラ23bを通過した時点で90゜折曲し、ベルト面14bに移行する。この状態ではベルト面14は下面が表面、上面が裏面となる。ベルト14は、ベルト面14bの終端において折り返しローラを兼ねるスクレーパー装置5のローラ23cを折り返して搬送面14cの範囲に至る。この時のベルト面14cは表面が上に、裏面が下に向いた状態となる。また、ベルト面14cとベルト面14bとは、平面視において正確に重なり合う状態となる。
傾斜するローラ23bの真下には、同様に傾斜するローラ23dを設けてあり、上記ベルト面14cを構成するベルト14は、ローラ23dを折り返して90゜折曲し、ベルト面14dの範囲に至る。ベルト面14dの範囲ではベルト14の表面が下になる。同ベルト面14dの終端は上記した最初のローラ23aが設置され、これにて無端ベルト14が一周したことになる。
【0019】
上記した如き構造のベルトコンベアA2は、ローラ23c(54)及びベルト面14dの下面に設けたローラ54がスクレーパー装置5,5’が具備するローラである。また、ベルトコンベアA2は、ベルト面14dの範囲に駆動ローラ23とスナップローラ21,22を配設し、ベルト14を回転駆動せしめる。
ベルト14の折り返し部分に設けたスクレーパー装置5は、側フレーム11bに取り付け固定されるスライダー枠61aと支持枠61bの間に架設することにより設置してある。支持枠61bにはスクレーパー装置5の支軸53の一端部53aを嵌入して回転不能に支持してある。また、同支軸53(図示せず)の他端部53aは、スライダー枠61aに設けた送りネジ62に螺合される軸受体63に嵌入し、同軸受体63が送りネジ62に沿って移動することでローラ54の平面視における傾斜角度を調節可能にしている。
また、ベルト14の最下面となるベルト面14dの下に設置するスクレーパー装置5’は、両側フレーム11bの間に架設し、支軸53(図示せず)の両端部53aを回転不能な状態で支持している。また、同スクレーパー装置5’のスクレーパー51は先端縁を上向きとし、線状バネ55の反発力を利用してベルト14のベルト面14dの下面(表面)に圧接するように装着してある。
【0020】
上述したように、ベルトコンベアA2には2機のスクレーパー装置5,5’を装着している。スライダー枠61aと支持枠61bとの間に架設して支持したスクレーパー装置5は、傾斜する上側のローラ23bを通過して直角方向に折れ曲がり、ベルト面14bの範囲に至る。さらにベルト14はスクレーパー装置5のローラ54(23c)を折り返してベルト面14cに至る。
上記した如く折り返しローラとしても機能するスクレーパー装置5は、スクレーパー51の先端縁をベルト面14bの下面(ベルト表面)に圧接し、搬送路aであるベルト面14aに付着した食品の調味料や食料油、食材のカス等をかき落とす。スクレーパー51によりかき落とされた食材のカス等は、真下に落ちてローラ23c(54)を通過した直後のベルト面14c(ベルト表面)の上に落下し、同ベルト面14cから傾斜する下側のローラ23dを通過してベルト14表面を下に向けた状態でベルト面14dの範囲に至る。
【0021】
ベルト面14dの範囲には、前記したようにもう一機のスクレーパー装置5’を設置してあり、ローラ54にてベルト14を下から支承する。さらに、スクレーパー51の先端縁により同ベルト面14dの範囲を通過するベルト14の表面に付着する食材カス等をかき落とし、同スクレーパー装置5’の真下に載置した受け容器12’内に落下させて回収する。スクレーパー装置5’を通過したベルト14は表面が綺麗な状態となり、ローラ23aを折り返してベルト14の上面に復帰する。
尚、本発明のスクレーパー装置は、既存のどのようなベルトコンベアに使用してもよく、さらに、食品以外の搬送物に利用することも可能である。
【0022】
【発明の効果】
本発明のベルトコンベア用のスクレーパー装置は、以上の如くローラを軸支する支軸の両側に各々直線的な線状バネを設け、この線状バネの先端にて基板及び同基板に取り付けたスクレーパーを支持し、同線状バネの曲げ弾性の反発力を利用して、上記スクレーパーの先端縁部をベルトコンベアのベルト表面に対して適度に圧着させ、作業中、同ベルト表面に付着する調味料や食用油、食品カス等のべたつく汚れを残すことなく綺麗にかき落としてベルトの表面を常時綺麗に維持することができる。
また、直線的な線状バネの曲げ弾性の反発力を利用してスクレーパーの圧接力を維持するように構成しているので、従来のトーションバネを利用したものと比較してその構造を大幅に簡素化して装置の省スペース化、低コスト化を合理的に達成することができる。
【0023】
請求項2記載のベルトコンベア用のスクレーパー装置は、無端状ベルトが裏返しとなって折り返す部位を有するベルトコンベアに装着するスクレーパー装置であって、上記ベルトコンベアのベルト折り返し部に設置することにより、ベルトの折り返しローラとして機能すると共に、同ローラをベルトが折り返す際に、スクレーパーの先端縁を裏返しとなった状態のベルトの表面に当接することにより、同ベルトの表面に付着した調味料や食品カス等の付着物をかき落としてベルト表面を綺麗に且つ衛生的に維持し得る有益な効果を奏する。
【0024】
請求項3記載のベルトコンベア用スクレーパー装置は、請求項1記載のスクレーパー装置において、スクレーパーの先端縁を両端側に比較して中央部を緩やかに突出せしめて成るものであるから、ベルトコンベアの復路にあって両縁側が垂れやすいベルトの形状に適合してスクレーパーの先端縁を隙間無く均一に当接することができる。そして線状バネによる押圧力を利用してスクレーパーの先端縁を圧接しつつ、ベルト表面に付着する調味料、食用油、食品カス等を残さずにかき落として、ベルトの表面を常時綺麗に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したスクレーパー装置を装着したベルトコンベア用のスクレーパー装置を一部切欠して示す側面図。
【図2】本発明を実施したスクレーパー装置を一部切欠して示す斜視図。
【図3】同スクレーパー装置の支軸端部を示す断面図。
【図4】図1におけるVI−VI線断面図。
【図5】図4におけるV−V線断面図
【図6】本発明を実施したスクレーパー装置を装着したベルトコンベアのスクレーパー装置部位を示す底面図。
【図7】本発明を実施したスクレーパー装置を装着した台形ベルトコンベアを示す平面図。
【図8】同ベルトコンベアにおけるベルトを分解して示す斜視図。
【図9】図1にて示すベルトコンベアにおけるスクレーパー装置の装着部位を示す断面図。
【図10】従来のベルトコンベアにおけるスクレーパー装置の装着部位を示す縦断側面図。
【符号の説明】
A,A2・・・ベルトコンベア
a・・・搬送面
3a,3b・・・テールローラ
1・・・本体フレーム
4・・・ベルト
5,5’・・・スクレーパー装置
23a,23b・・・テールローラ
51・・・スクレーパー
52・・・基板
53・・・支軸
53a・・・端部
54・・・ローラ
55・・・線状バネ
56・・・軸受体
57・・・支持部材
Claims (3)
- ベルトコンベアの幅方向に横架して、その両端部をコンベア本体側の部材にて回転不能に支持せしめる支軸と、該支軸に適宜な間隔をおいて並行に配置する基板と、該基板の両端部に設けて上記支軸を回転可能に挿通支持する軸受部と、同支軸に嵌装して回転自在に支持するローラと、該ローラ両端の側部に配置した支軸側部材と上記基板側の部材との間に架設して両端部を各々の部材に差し込んで固定する直線的な線状バネと、同基板の片面に沿って取り付け固定したスクレーパーとから成り、上記線状バネの曲げ弾性に伴う反発力により基板に装着したスクレーパーの先端縁をベルトコンベアのベルト表面に圧接して成るベルトコンベア用スクレーパー装置。
- 無端状ベルトが裏返しとなって折り返す部位を有するベルトコンベアに装着するスクレーパー装置であって、上記ベルト折り返し部に設置して、ローラを折り返しローラとして作動させると共に、スクレーパーの先端縁を上記した如く裏返しとなったベルトの表面に当接してなる請求項1記載のベルトコンベア用スクレーパー装置。
- 上記スクレーパーの先端縁を両端側に比較して中央部を緩やかに突出せしめてなる請求項1又は2記載のベルトコンベア用スクレーパー装置。
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JP2008541007A (ja) * | 2005-06-03 | 2008-11-20 | 株式会社前川製作所 | 食品の異物検出装置 |
CN108033230A (zh) * | 2017-12-28 | 2018-05-15 | 中铁工程装备集团机电工程有限公司 | 一种盾构用皮带输送机刮泥装置 |
CN108974439A (zh) * | 2018-08-03 | 2018-12-11 | 汤育民 | 一种枕式包装机的进料装置 |
-
2002
- 2002-11-07 JP JP2002323958A patent/JP2004155565A/ja active Pending
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