JP2004153918A - 三相pwm整流器の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、定常時に出力電圧に重畳する電圧脈動が非常に少なくなると共に、負荷変動時においても1周期遅れの補正による出力電圧の脈動を発生させない三相PWM整流器を提供することにある。
【解決手段】直流出力端子P−N間に発生する負荷電力の変動を負荷変動検出器135により検出された場合に、ゲイン制限手段(131,132,133,134)により三相交流の電源周期よりも長い一定期間だけゲインを略0から1まで順次に上昇するように制限しておき、このゲインに基づいて、ベクトル加算器120に書き込む記憶内容をクリアすると同時に、ベクトル加算器120での電流振幅指令の補正を一定期間少なくする。
【選択図】 図2
【解決手段】直流出力端子P−N間に発生する負荷電力の変動を負荷変動検出器135により検出された場合に、ゲイン制限手段(131,132,133,134)により三相交流の電源周期よりも長い一定期間だけゲインを略0から1まで順次に上昇するように制限しておき、このゲインに基づいて、ベクトル加算器120に書き込む記憶内容をクリアすると同時に、ベクトル加算器120での電流振幅指令の補正を一定期間少なくする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、三相の交流電力を入力とし、直流電力を出力する整流器で、特に入力交流波形に同期した直流出力リップルを低減する三相PWM整流器の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
三相の交流電力を入力して、直流電力を得るPWM整流器は、通信用電源やバッテリー充電器などに用いられている。通信用電源の場合、出力電圧リップルに対する評価雑音を数mVから数10mVに抑える必要がある。同評価雑音は、50Hzから5000Hzまでのリップル成分に重みを付けて加算したもので、重みは、例えば、『安藤電気株式会社製 雑音レベル測定器 AD−9430形 説明書 1−1頁』に記載されている。
【0003】
図6は、従来の三相PWM整流器とその制御回路の回路構成を示す図である。同図において、R,S,Tは交流入力端子、P,Nは直流出力端子であり、交流入力端子R,S,Tは図示しない三相交流系統電源、直流出力端子P,Nは図示しない負荷に接続されている。
【0004】
電力を交流入力端子R,S,Tから力率1で入力し、直流出力端子P,Nから負荷に直流電力を供給する。
LA,LB,LCは交流リアクトル、QA1,QA2,QB1,QB2,QC1,QC2はスイッチ素子、DA1,DA2,DB1,DB2,DC1,DC2はダイオード、Coはコンデンサである。
【0005】
100A,100B,100Cは交流電圧検出器であり、それぞれ、交流電圧検出信号VA,VB,VCを出力する。101A,101B,101Cは交流電流検出器であり、それぞれ、交流電流検出信号IA,IB,ICを出力する。102は直流電圧検出器であり、直流電圧検出信号VOを出力する。103A,103B,103Cはゲート駆動回路であり、スイッチ素子QA1,QA2,QB1,QB2,QC1,QC2に対してオンオフ信号を供給する。
また、図6に示す制御回路において、110は加算器、111は誤差増幅器、112A,112B,112Cは乗算器、113A,113B,113Cは加算器、114A,114B,114Cは誤差増幅器、115A,115B,115Cは比較器、116は比較波発生器である。また、V* は出力電圧基準である。
【0006】
以下、図6に示す制御回路の動作を説明する。
加算器110は、出力電圧基準V* と直流電圧検出信号VOを入力とし、この誤差ΔVを出力する。誤差増幅器111は、この誤差ΔVを入力とし、この値を誤差増幅して電流振幅指令I* を出力する。誤差増幅器111は比例積分制御器などとする。電流振幅指令I* は、出力電圧基準V* に対して、直流電圧検出信号VOが小さいときに、大きい数値となる。
【0007】
乗算器112A〜112Cは、交流電圧検出信号VA〜VCと電流振幅指令I* を乗算し、交流電流基準IA* ,IB* ,IC* を出力する。加算器113A〜113Cは、それぞれ、交流電流基準IA* ,IB* ,IC* と交流電流検出信号IA,IB,ICを比較し、この誤差ΔIA,ΔIB,ΔICを出力する。
【0008】
誤差増幅器114A〜114Cは、ΔIA,ΔIB,ΔICを誤差積分し、電圧基準信号VA* ,VB* ,VC* を出力する。比較波発生器116は、交流系統周波数(例えば50Hz)よりも充分周波数の高い(例えば20kHz)三角波比較波Hを出力する。比較器115A〜115Cは、電圧基準信号VA* ,VB* ,VC* と三角波比較波Hを比較し、前者が大きいときは1、それ以外のときは0となる比較信号SA,SB,SCを出力する。比較器115A〜115Cの動作を図7に示す。
【0009】
ゲート駆動回路103Aは、比較信号SAを入力し、SAが1のとき、スイッチ素子QA1を導通させ、それ以外のときスイッチ素子QA2を導通させるオンオフ信号を、それぞれのスイッチ素子QA1,QA2に出力する。他のゲート駆動回路103B,103Cも同様である。
以上の動作により、直流電圧検出信号VOが出力電圧基準V* よりも小さい時に、電流振幅指令I* が大きくなるように制御され、さらに、その電流振幅指令I* の大きさに従った力率1の電流で、図示しない交流系統から電力を給電する。
【0010】
次に、図8は、図6を改善した三相PWM整流器とその制御回路の回路構成である。104は電流検出器であり、電流検出信号iDを出力する。117はローパスフィルタ、118は比例ゲイン、119は加算器であり、その他の要素は図6に示す同一符号に対応する。
図8では、コンデンサCoに流れる電流を検出し、この電流検出信号iDに比例ゲイン118を用いてゲインをかけて電流振幅指令I* を補正する。コンデンサCoの充放電電流をフィードバックすることにより、コンデンサCoの充放電を抑え、出力直流電圧の変動を抑える。
【0011】
図9は、図8に示す制御回路をさらに改善した制御回路の構成を示す図である。120はベクトル加算器である。図10はベクトル加算器120の構成例を示す図である。
図10において、121は遅延器であり、入力信号に対して交流系統の約1周期期間の遅延を行う。例えば、交流系統が50Hzの場合は入力信号を約20msの遅延した信号を出力する。125はローパスフィルタであり、信号の直流分を演算する。遅延器121は複数の遅延器123を直列接続して構成される。ローパスフィルタ125は加算器128,129と遅延器124、ゲイン126により構成される。ゲイン126を小さく設定することにより、カットオフ周波数を低くする。122,127は加算器である。
【0012】
遅延器123,124は入力信号に対して制御周期として例えば50μSの遅延を行う。この場合、交流系統周期を20ms、すなわち交流系統を50Hzとした場合、遅延器121は400個の遅延器123を直列接続して構成される。
【0013】
本従来例ではコンデンサCoに流れる電流を交流系統の位相毎に積算し、その信号を基に電流振幅指令I* を補正することにより、周期的な出力の脈動を除去する。本従来例ではベクトル加算器120の入力に電流検出信号iDを入れたが、出力電圧誤差、すなわちV* −Voを入れても同様の効果を得ることができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、三相交流電源のR−S間に図示しない単相層荷が接続されている場合、系統のインピーダンスの作用でR−S間電圧が別の線間電圧、すなわち、S−T間,T−R間に比べて低くなることがある。
この様な三相の系統電圧のアンバランスがある状態で、図6および図8に示す構成のPWM整流器の制御装置を使用する場合、直流出力端子P,N間の直流出力電圧に対して、系統周波数またはこの2倍の周波数を主成分とする直流電圧脈動が生じる。また、三相交流電源の交流入力端子R,S,Tにダイオード整流器などの歪み電流を流す負荷が接続されているときには、交流系統電圧に対して5倍および7倍の周波数を中心とした高周波歪みが重畳される場合がある。この状態で図6および図8に示すPWM整流器を用いた場合、交流系統電圧に対して6倍の周波数を主成分とする直流電圧脈動が生じる。これらの脈動は交流電源に対して周期性がある。
【0015】
図9は周期性のある歪みを有効に除去するために提案された方式で、繰り返し制御または学習制御と呼ばれる方式である。電源歪みが原因となる出力電圧歪みに周期性があることに着目して、この成分を除去する。この制御の効果は、例えば非特許文献1で述べている。
【0016】
【非特許文献1】
佐藤 伸二、末廣 豊、「3相ワンコンバータの出力電圧リップルの低減」平成14年8月21日発行、平成14年電気学会産業応用全国大会、講演番号253、第3分冊、P.1325〜1328
例えば、図6を用いた制御方式では定常状態における出力電圧の脈動を数100mV程度にできる。図8に示す制御方式では100数10mVまで脈動を低減できる。図9に示す方式では、定常状態において数10mVまで脈動を低減することができる。
【0017】
しかしながら、図9に示す方式は定常状態における同期性の持つリップル1V以下の脈動に対して効果があるが、誤差信号を基に1周期後に補正をかけていたため、通常の負荷変動のように電源に対して周期性のない出力電圧(P−N間の電圧)に数Vの振幅を持つ大きな脈動が発生した場合、この1周期遅れの補正が新たな出力電圧歪みを作っていた。
【0018】
例えば、図11に示すように、電流検出信号iDが時刻t101で急変した場合、同時に出力電圧に脈動が発生する。この結果、時刻t101で発生した出力電圧の脈動に応じて例えば20ms(50Hz電源)後の時刻t102でも、電流検出信号iDの変動が発生していないにも拘わらず、補正により出力電圧に脈動が発生する。
そこで、負荷変動など数Vの振幅を持つ大きな脈動に起因して1周期遅れの補正により出力電圧に脈動を発生させない技術が切望されていた。
【0019】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、定常時に出力電圧に重畳する電圧脈動が非常に少なくなると共に、負荷変動時においても1周期遅れの補正による出力電圧の脈動を発生させない三相PWM整流器を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記課題を解決するため、交流入力端子から三相交流電力を入力し、前記三相交流電力を直流電力に変換して直流出力端子から出力する三相PWM整流器を備え、補正信号を三相交流の1周期分の期間で記憶する記憶手段と、前記直流出力端子間の電圧とこの電圧指令との誤差を検出して誤差信号を出力する誤差検出手段と、前記記憶手段の交流位相に応じた箇所に前記誤差信号を逐次加算する逐次加算手段を備え、前記記憶手段から出力される補正信号を用いて、前記三相PWM整流器の入力電流指令を補正し、前記三相交流の電源周期と同じ周期性を持つ前記直流出力端子間に発生する電圧脈動を低減する三相PWM整流器の制御装置において、前記直流出力端子間に発生する負荷電力の変動を検出する負荷変動検出手段と、前記負荷変動検出手段により負荷変動の発生が検出された場合に、前記三相交流の電源周期よりも長い一定期間だけゲインを略0から1まで順次に上昇するように制限するゲイン制限手段とを備え、前記負荷変動検出手段により負荷変動の発生が検出された場合に、前記ゲイン制限手段により制限されたゲインに基づいて、前記記憶手段から読み出した記憶内容をクリアすると同時に、該記憶手段での電流指令の補正を一定期間少なくすることを要旨とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る三相PWM整流器の制御装置10の構成を示す図である。また、図2は、図1に示すベクトル加算器120の構成を示す図である。
なお、本実施の形態における三相PWM整流器の制御装置10は、図6,図8に示す三相PWM整流器の制御装置と同一の基本構成を有するものであり、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0022】
まず、図2に示すベクトル加算器120の構成について説明する。
図2において、遅延器131、加算器132、リミッタ134、乗算器133がゲイン制限手段を構成しており、負荷変動検出器135が負荷変動検出手段を構成しており、その他の要素は図10に示す同一番号の要素に対応する。なお、ゲイン制限手段(131,132,133,134)は、負荷変動検出手段(135)により負荷変動の発生が検出された場合に、三相交流の電源周期よりも長い一定期間だけゲインを略0から1まで順次に上昇するように制限する。
【0023】
図2において、負荷変動検出器135は、ローパスフィルタ117により電流検出信号iDのフィルタ処理された波形を入力し、この入力信号が一定値を超えたときに負荷変動が発生したとして0となる負荷変動信号Mを出力し、それ以外では1となる負荷変動信号Mを出力する。
【0024】
なお、図2においては、負荷変動検出器135は、ローパスフィルタ117からフィルタ処理後の電流検出信号iDを入力し、定格負荷として例えば20Aに対して例えば10%程度となる2Aを超えたときに、負荷変動が発生したとして負荷変動信号Mを0にする。また、負荷変動検出器135はV* −Voを入力として定格電圧として例えば350Vに対して例えば5Vを超えたときに、負荷変動が発生したとして負荷変動信号Mを0にするように構成しても良い。
【0025】
リミッタ134は、入力信号が1以下ならば入力信号をそのままゲインGとして出力し、1を超えたときにはゲインGとして1を出力する。また、リミッタ134は、負荷変動信号Mが0になったときにはゲインGとして0を出力する。
【0026】
次に、図3に示す波形図を参照して、図2に示すベクトル加算器120の動作を詳細に説明する。なお、例えば、遅延器131の遅延時間を例えば50μSとした場合、Δを例えば0.0005とする。
【0027】
まず、図1に示す直流出力端子P,N間に接続されたコンデンサCoに流れる電流は、電流検出器104により検出され電流検出信号iDとしてローパスフィルタ117に出力される。さらに、ローパスフィルタ117では、電流検出器104により出力された電流検出信号iDから高周波成分を除去した信号がベクトル加算器120に出力される。
【0028】
ローパスフィルタ117から出力された電流検出信号iDは、負荷変動検出器135と加算器122に入力され、加算器122では電流検出信号iDに乗算器133から出力される信号が加算されてローパスフィルタ125と加算器127に出力される。
図2に示すローパスフィルタ125では、加算器122から出力される加算信号から直流成分を抽出して直流成分の符号を反転して加算器127に出力し、加算器127では、加算器122から出力される加算信号から直流成分を引くので、加算器127から直流成分が除去された補正信号iRが出力される。この結果、加算器127からは直流成分が除去された信号が出力され、ベクトル加算器120から出力される補正信号iRが直流的に発散することを防止している。
【0029】
ここで、図3に示すように、時刻t11において、負荷変動により出力電圧に変動が生じた場合、ローパスフィルタ117により電流検出信号iDがフィルタ処理された波形が負荷変動検出器135に入力され、一定値を超えたときに負荷変動が発生したとして負荷変動信号Mが1から0に変わる。負荷変動検出器135から出力される負荷変動信号Mが0になったときに、リミッタ134から出力されるゲインGは0にクリアされる。
【0030】
次いで、この状態から負荷変動がなくなり負荷変動検出器135から出力されている負荷変動信号Mが0から1に変化すると、加算器132によりリミッタ134から出力されるゲインGにΔ=0.0005が順次に加算され、時刻t12、t13と経過するに連れてリミッタ134から出力されるゲインGはΔ(0.0005)ずつ増加する。なお、時刻t11〜t12の期間は、三相交流の1周期(20ms)を表している。
【0031】
さらに、時刻t16において、Δ=0.0005が加算器132により2000回加算されたとき、すなわち、時刻t11から100ms後にゲインGは1になり、以後、リミッタ134から出力されるゲインGは1に制限される。
なお、上述したように、リミッタ134から出力されるゲインGの時定数は100msであり、遅延器121の遅延時間は20msである。
【0032】
ここで、図3を参照して、遅延器121の動作を詳細に説明する。
時刻t11において、リミッタ134から出力されるゲインGは0にクリアされるので、乗算器133により0にクリアされた信号が加算器122に出力される。
【0033】
一方、時刻t11において、負荷変動により出力電圧に変動が生じた場合、ローパスフィルタ117から脈動波形を有する電流検出信号iDが加算器122に入力される。この時、加算器122から出力される電流検出信号iDはそのまま加算器127を通過して遅延器121に入力される。
次いで、時刻t11から20ms経過した時刻t12において、遅延器121の出力には負荷変動時の脈動波形が出力されるが、時刻t12時点でのゲインG(0.2程度)が乗算器133に入力されているので、乗算器133から加算器122に入力される脈動波形は約0.2倍の振幅になる。一方、時刻t12においては、ローパスフィルタ117から加算器122に入力される波形には脈動波形がないので、加算器122から出力される脈動波形は時刻t11時点の約0.2倍の振幅になる。
【0034】
同様に、時刻t12から20ms経過した時刻t13において、時刻t13時点でのゲインG(0.4程度)が乗算器133に入力されているので、加算器122から出力される脈動波形は時刻t11時点の約0.2*0.4=0.08倍の振幅になる。
同様に、時刻t13から20ms経過した時刻t14(図示しない)において、時刻t14時点でのゲインG(0.6程度)が乗算器133に入力されているので、加算器122から出力される脈動波形は時刻t11時点の約0.2*0.4*0.6=0.048倍の振幅になる。
【0035】
同様に、時刻t14から20ms経過した時刻t15(図示しない)において、加算器122から出力される脈動波形は時刻t11時点の約0.2*0.4*0.6*0.8=0.0384倍の振幅になる。なお、時刻t16における脈動波形は時刻t11時点の約0.0384倍の振幅になる。
この結果、負荷変動が発生した直後の100msの期間では、20msの遅延時間を有する遅延器121から出力される補正信号iRがそのまま出力されないようにゲインGにより制限される。さらに、この100msの期間では、ベクトル加算器120が記憶する値も制限される。
【0036】
次に、図2に示すベクトル加算器120の効果を詳細に説明する◎
図9,図10に示す従来の技術における方式では、図11に示すように、時刻t101において発生した負荷変動時の脈動が1周期後の時刻t102に新たな脈動となって重畳されていた。
【0037】
これに対して、本実施の形態におけるベクトル加算器120を採用することで、負荷変動はベクトル加算器120の遅延器(記憶要素)123がクリアされるため、図3に示すように、従来のような脈動がなく、負荷変動により1周期後の時刻t12以降に現われる脈動の振幅を抑制することができる。
【0038】
本実施の形態におけるベクトル加算器120を採用することにより、負荷変動が発生した場合には、負荷変動が発生する前と発生した1周期後とで、ベクトル加算器120から出力される補正信号の学習内容が切り離されることになる。また、本実施の形態に示す定数を用いれば、負荷変動から20msの過渡期間はベクトル加算が制限されこの期間の学習が弱くなる。
【0039】
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る三相PWM整流器の制御装置に用いるベクトル加算器120の構成を示す図である。なお、本実施の形態におけるベクトル加算器120は、図9に示す制御回路に適応するものであり、この制御回路が図8に示す三相PWM整流器の回路構成に接続されており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略することとする。
【0040】
まず、図4に示すベクトル加算器120の構成について説明する。
図4において、乗算器133、遅延器136、ゲイン137、加算器138、加算器139、乗算器140がゲイン制限手段を構成しており、負荷変動検出器135が負荷変動検出手段を構成しており、その他の要素は図2に示す同一番号の要素に対応する。
【0041】
図4において、負荷変動検出器135は、ローパスフィルタ117により電流検出信号iDのフィルタ処理された波形を入力し、この入力信号が一定値を超えたときに負荷変動が発生したとして0となる負荷変動信号Mを乗算器140に出力し、それ以外では1となる負荷変動信号Mを乗算器140に出力する。遅延器136は、遅延時間が50μSである。
【0042】
ゲイン137は、入力に対して0.0005のゲインを乗算して加算器139に出力する。ゲイン137は、ゲインを0.0005とした場合に、負荷変動検出器135から出力される負荷変動信号Mが0から1に変化したときに、乗算器140から出力されるゲインGは100msの時定数で1に収束する。負荷変動検出器135により負荷変動が検出され、負荷変動検出器135から出力される負荷変動信号Mが1から0に変わったとき、乗算器140から出力されるゲインGは0になり、その後100msの時定数で1に収束する。
【0043】
次に、図5に示す波形図を参照して、図4に示すベクトル加算器120の動作を詳細に説明する。
図5に示すように、時刻t21において、ローパスフィルタ117により電流検出信号iDがフィルタ処理された波形が負荷変動検出器135に入力され、この入力信号が一定値を超えたときに負荷変動が発生したとして負荷変動信号Mが0となる。負荷変動検出器135から出力される負荷変動信号Mが0になったときに、乗算器140から出力されるゲインGは0にクリアされる。
【0044】
次いで、この状態から負荷変動がなくなり負荷変動検出器135から出力されている負荷変動信号Mが0から1に変化すると、時刻t22、t23と経過するに連れて乗算器140から出力されるゲインGは徐々に増加する。
【0045】
さらに、時刻t21から充分時間が経過した(例えば500ms後)時刻t26において、乗算器140から出力されるゲインGは約1になる。
この結果、負荷変動が発生した直後の期間では、20msの遅延時間を有する遅延器121から出力される補正信号iRがそのまま出力されないようにゲインGにより制限される。さらに、この期間では、ベクトル加算器120が記憶する値が制限される。
【0046】
次に、図4に示すベクトル加算器120の効果を詳細に説明する。
図9,図10に示す従来の技術における方式では、図11に示すように、時刻t101において発生した負荷変動時の脈動が1周期後の時刻t102に新たな脈動となって重畳されていた。
【0047】
これに対して、本実施の形態におけるベクトル加算器120を採用することで、負荷変動はベクトル加算器120の遅延器(記憶要素)123がクリアされるため、図5に示すように、従来のような脈動がなく、負荷変動により1周期後の時刻t22以降に現われる脈動を抑制することができる。
【0048】
本実施の形態におけるベクトル加算器120を採用することにより、負荷変動が発生した場合には、負荷変動が発生する前と発生した1周期後とで、ベクトル加算器120から出力される補正信号の学習内容が切り離されることになる。また、本実施の形態に示す定数を用いれば、負荷変動から約100msの過渡期間はベクトル加算が制限されこの期間の学習が弱くなる。
【0049】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、直流出力端子間に発生する負荷電力の変動を検出した場合に、三相交流の電源周期よりも長い一定期間だけゲインを略0から1まで順次に上昇するように制限しておき、このゲインに基づいて、読み出した記憶内容をクリアすると同時に、電流振幅指令の補正信号を一定期間少なくするので、学習制御の特徴である定常の出力電圧脈動を低減するという効果を持ち、同時に負荷変動時に学習内容をクリアし、同時に学習を制限することができるので、学習制御の欠点であった負荷変動時の1周期毎の歪みの発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る三相PWM整流器の制御装置10の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る三相PWM整流器の制御装置10に用いるベクトル加算器120の構成を示す図である。
【図3】図2に示すベクトル加算器120の動作を説明するための波形図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る三相PWM整流器の制御装置に用いるベクトル加算器120の構成を示す図である。
【図5】図4に示すベクトル加算器120の動作を説明するための波形図である。
【図6】従来の三相PWM整流器の制御装置の構成を示す図(その1)である。
【図7】三相PWM整流器のPWM信号の模式図である。
【図8】従来の三相PWM整流器の制御装置の構成を示す図(その2)である。
【図9】従来の三相PWM整流器の制御回路の構成を示す図である。
【図10】従来の三相PWM整流器の制御装置に用いるベクトル加算器120の構成を示す図である。
【図11】従来の三相PWM整流器の制御装置に用いるベクトル加算器120の動作を説明するための波形図である。
【符号の説明】
10 三相PWM整流器の制御装置
20 制御回路
30 演算回路
100A,100B,100C 交流電圧検出器
101A,101B,101C 交流電流検出器
102 直流電圧検出器
103A,103B,103C ゲート駆動回路
104 電流検出器
110 加算器(誤差検出手段)
111 誤差増幅器
112A,112B,112C 乗算器
113A,113B,113C 加算器
114A,114B,114C 誤差増幅器
115A,115B,115C 比較器
116 比較波発生器
117 ローパスフィルタ
118 比例ゲイン
119 加算器(逐次加算手段)
120 ベクトル加算器
121 遅延器(記憶手段)
122 加算器
123,124 遅延器
126,137 ゲイン
127,128,129,132,138,139 加算器
131,136 遅延器
133,140 乗算器
134 リミッタ
135 負荷変動検出器(負荷変動検出手段)
Co コンデンサ
LA,LB,LC 交流リアクトル
QA1,QA2,QB1,QB2,QC1,QC2 スイッチ素子
DA1,DA2,DB1,DB2,DC1,DC2 ダイオード
【発明の属する技術分野】
本発明は、三相の交流電力を入力とし、直流電力を出力する整流器で、特に入力交流波形に同期した直流出力リップルを低減する三相PWM整流器の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
三相の交流電力を入力して、直流電力を得るPWM整流器は、通信用電源やバッテリー充電器などに用いられている。通信用電源の場合、出力電圧リップルに対する評価雑音を数mVから数10mVに抑える必要がある。同評価雑音は、50Hzから5000Hzまでのリップル成分に重みを付けて加算したもので、重みは、例えば、『安藤電気株式会社製 雑音レベル測定器 AD−9430形 説明書 1−1頁』に記載されている。
【0003】
図6は、従来の三相PWM整流器とその制御回路の回路構成を示す図である。同図において、R,S,Tは交流入力端子、P,Nは直流出力端子であり、交流入力端子R,S,Tは図示しない三相交流系統電源、直流出力端子P,Nは図示しない負荷に接続されている。
【0004】
電力を交流入力端子R,S,Tから力率1で入力し、直流出力端子P,Nから負荷に直流電力を供給する。
LA,LB,LCは交流リアクトル、QA1,QA2,QB1,QB2,QC1,QC2はスイッチ素子、DA1,DA2,DB1,DB2,DC1,DC2はダイオード、Coはコンデンサである。
【0005】
100A,100B,100Cは交流電圧検出器であり、それぞれ、交流電圧検出信号VA,VB,VCを出力する。101A,101B,101Cは交流電流検出器であり、それぞれ、交流電流検出信号IA,IB,ICを出力する。102は直流電圧検出器であり、直流電圧検出信号VOを出力する。103A,103B,103Cはゲート駆動回路であり、スイッチ素子QA1,QA2,QB1,QB2,QC1,QC2に対してオンオフ信号を供給する。
また、図6に示す制御回路において、110は加算器、111は誤差増幅器、112A,112B,112Cは乗算器、113A,113B,113Cは加算器、114A,114B,114Cは誤差増幅器、115A,115B,115Cは比較器、116は比較波発生器である。また、V* は出力電圧基準である。
【0006】
以下、図6に示す制御回路の動作を説明する。
加算器110は、出力電圧基準V* と直流電圧検出信号VOを入力とし、この誤差ΔVを出力する。誤差増幅器111は、この誤差ΔVを入力とし、この値を誤差増幅して電流振幅指令I* を出力する。誤差増幅器111は比例積分制御器などとする。電流振幅指令I* は、出力電圧基準V* に対して、直流電圧検出信号VOが小さいときに、大きい数値となる。
【0007】
乗算器112A〜112Cは、交流電圧検出信号VA〜VCと電流振幅指令I* を乗算し、交流電流基準IA* ,IB* ,IC* を出力する。加算器113A〜113Cは、それぞれ、交流電流基準IA* ,IB* ,IC* と交流電流検出信号IA,IB,ICを比較し、この誤差ΔIA,ΔIB,ΔICを出力する。
【0008】
誤差増幅器114A〜114Cは、ΔIA,ΔIB,ΔICを誤差積分し、電圧基準信号VA* ,VB* ,VC* を出力する。比較波発生器116は、交流系統周波数(例えば50Hz)よりも充分周波数の高い(例えば20kHz)三角波比較波Hを出力する。比較器115A〜115Cは、電圧基準信号VA* ,VB* ,VC* と三角波比較波Hを比較し、前者が大きいときは1、それ以外のときは0となる比較信号SA,SB,SCを出力する。比較器115A〜115Cの動作を図7に示す。
【0009】
ゲート駆動回路103Aは、比較信号SAを入力し、SAが1のとき、スイッチ素子QA1を導通させ、それ以外のときスイッチ素子QA2を導通させるオンオフ信号を、それぞれのスイッチ素子QA1,QA2に出力する。他のゲート駆動回路103B,103Cも同様である。
以上の動作により、直流電圧検出信号VOが出力電圧基準V* よりも小さい時に、電流振幅指令I* が大きくなるように制御され、さらに、その電流振幅指令I* の大きさに従った力率1の電流で、図示しない交流系統から電力を給電する。
【0010】
次に、図8は、図6を改善した三相PWM整流器とその制御回路の回路構成である。104は電流検出器であり、電流検出信号iDを出力する。117はローパスフィルタ、118は比例ゲイン、119は加算器であり、その他の要素は図6に示す同一符号に対応する。
図8では、コンデンサCoに流れる電流を検出し、この電流検出信号iDに比例ゲイン118を用いてゲインをかけて電流振幅指令I* を補正する。コンデンサCoの充放電電流をフィードバックすることにより、コンデンサCoの充放電を抑え、出力直流電圧の変動を抑える。
【0011】
図9は、図8に示す制御回路をさらに改善した制御回路の構成を示す図である。120はベクトル加算器である。図10はベクトル加算器120の構成例を示す図である。
図10において、121は遅延器であり、入力信号に対して交流系統の約1周期期間の遅延を行う。例えば、交流系統が50Hzの場合は入力信号を約20msの遅延した信号を出力する。125はローパスフィルタであり、信号の直流分を演算する。遅延器121は複数の遅延器123を直列接続して構成される。ローパスフィルタ125は加算器128,129と遅延器124、ゲイン126により構成される。ゲイン126を小さく設定することにより、カットオフ周波数を低くする。122,127は加算器である。
【0012】
遅延器123,124は入力信号に対して制御周期として例えば50μSの遅延を行う。この場合、交流系統周期を20ms、すなわち交流系統を50Hzとした場合、遅延器121は400個の遅延器123を直列接続して構成される。
【0013】
本従来例ではコンデンサCoに流れる電流を交流系統の位相毎に積算し、その信号を基に電流振幅指令I* を補正することにより、周期的な出力の脈動を除去する。本従来例ではベクトル加算器120の入力に電流検出信号iDを入れたが、出力電圧誤差、すなわちV* −Voを入れても同様の効果を得ることができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、三相交流電源のR−S間に図示しない単相層荷が接続されている場合、系統のインピーダンスの作用でR−S間電圧が別の線間電圧、すなわち、S−T間,T−R間に比べて低くなることがある。
この様な三相の系統電圧のアンバランスがある状態で、図6および図8に示す構成のPWM整流器の制御装置を使用する場合、直流出力端子P,N間の直流出力電圧に対して、系統周波数またはこの2倍の周波数を主成分とする直流電圧脈動が生じる。また、三相交流電源の交流入力端子R,S,Tにダイオード整流器などの歪み電流を流す負荷が接続されているときには、交流系統電圧に対して5倍および7倍の周波数を中心とした高周波歪みが重畳される場合がある。この状態で図6および図8に示すPWM整流器を用いた場合、交流系統電圧に対して6倍の周波数を主成分とする直流電圧脈動が生じる。これらの脈動は交流電源に対して周期性がある。
【0015】
図9は周期性のある歪みを有効に除去するために提案された方式で、繰り返し制御または学習制御と呼ばれる方式である。電源歪みが原因となる出力電圧歪みに周期性があることに着目して、この成分を除去する。この制御の効果は、例えば非特許文献1で述べている。
【0016】
【非特許文献1】
佐藤 伸二、末廣 豊、「3相ワンコンバータの出力電圧リップルの低減」平成14年8月21日発行、平成14年電気学会産業応用全国大会、講演番号253、第3分冊、P.1325〜1328
例えば、図6を用いた制御方式では定常状態における出力電圧の脈動を数100mV程度にできる。図8に示す制御方式では100数10mVまで脈動を低減できる。図9に示す方式では、定常状態において数10mVまで脈動を低減することができる。
【0017】
しかしながら、図9に示す方式は定常状態における同期性の持つリップル1V以下の脈動に対して効果があるが、誤差信号を基に1周期後に補正をかけていたため、通常の負荷変動のように電源に対して周期性のない出力電圧(P−N間の電圧)に数Vの振幅を持つ大きな脈動が発生した場合、この1周期遅れの補正が新たな出力電圧歪みを作っていた。
【0018】
例えば、図11に示すように、電流検出信号iDが時刻t101で急変した場合、同時に出力電圧に脈動が発生する。この結果、時刻t101で発生した出力電圧の脈動に応じて例えば20ms(50Hz電源)後の時刻t102でも、電流検出信号iDの変動が発生していないにも拘わらず、補正により出力電圧に脈動が発生する。
そこで、負荷変動など数Vの振幅を持つ大きな脈動に起因して1周期遅れの補正により出力電圧に脈動を発生させない技術が切望されていた。
【0019】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、定常時に出力電圧に重畳する電圧脈動が非常に少なくなると共に、負荷変動時においても1周期遅れの補正による出力電圧の脈動を発生させない三相PWM整流器を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記課題を解決するため、交流入力端子から三相交流電力を入力し、前記三相交流電力を直流電力に変換して直流出力端子から出力する三相PWM整流器を備え、補正信号を三相交流の1周期分の期間で記憶する記憶手段と、前記直流出力端子間の電圧とこの電圧指令との誤差を検出して誤差信号を出力する誤差検出手段と、前記記憶手段の交流位相に応じた箇所に前記誤差信号を逐次加算する逐次加算手段を備え、前記記憶手段から出力される補正信号を用いて、前記三相PWM整流器の入力電流指令を補正し、前記三相交流の電源周期と同じ周期性を持つ前記直流出力端子間に発生する電圧脈動を低減する三相PWM整流器の制御装置において、前記直流出力端子間に発生する負荷電力の変動を検出する負荷変動検出手段と、前記負荷変動検出手段により負荷変動の発生が検出された場合に、前記三相交流の電源周期よりも長い一定期間だけゲインを略0から1まで順次に上昇するように制限するゲイン制限手段とを備え、前記負荷変動検出手段により負荷変動の発生が検出された場合に、前記ゲイン制限手段により制限されたゲインに基づいて、前記記憶手段から読み出した記憶内容をクリアすると同時に、該記憶手段での電流指令の補正を一定期間少なくすることを要旨とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る三相PWM整流器の制御装置10の構成を示す図である。また、図2は、図1に示すベクトル加算器120の構成を示す図である。
なお、本実施の形態における三相PWM整流器の制御装置10は、図6,図8に示す三相PWM整流器の制御装置と同一の基本構成を有するものであり、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0022】
まず、図2に示すベクトル加算器120の構成について説明する。
図2において、遅延器131、加算器132、リミッタ134、乗算器133がゲイン制限手段を構成しており、負荷変動検出器135が負荷変動検出手段を構成しており、その他の要素は図10に示す同一番号の要素に対応する。なお、ゲイン制限手段(131,132,133,134)は、負荷変動検出手段(135)により負荷変動の発生が検出された場合に、三相交流の電源周期よりも長い一定期間だけゲインを略0から1まで順次に上昇するように制限する。
【0023】
図2において、負荷変動検出器135は、ローパスフィルタ117により電流検出信号iDのフィルタ処理された波形を入力し、この入力信号が一定値を超えたときに負荷変動が発生したとして0となる負荷変動信号Mを出力し、それ以外では1となる負荷変動信号Mを出力する。
【0024】
なお、図2においては、負荷変動検出器135は、ローパスフィルタ117からフィルタ処理後の電流検出信号iDを入力し、定格負荷として例えば20Aに対して例えば10%程度となる2Aを超えたときに、負荷変動が発生したとして負荷変動信号Mを0にする。また、負荷変動検出器135はV* −Voを入力として定格電圧として例えば350Vに対して例えば5Vを超えたときに、負荷変動が発生したとして負荷変動信号Mを0にするように構成しても良い。
【0025】
リミッタ134は、入力信号が1以下ならば入力信号をそのままゲインGとして出力し、1を超えたときにはゲインGとして1を出力する。また、リミッタ134は、負荷変動信号Mが0になったときにはゲインGとして0を出力する。
【0026】
次に、図3に示す波形図を参照して、図2に示すベクトル加算器120の動作を詳細に説明する。なお、例えば、遅延器131の遅延時間を例えば50μSとした場合、Δを例えば0.0005とする。
【0027】
まず、図1に示す直流出力端子P,N間に接続されたコンデンサCoに流れる電流は、電流検出器104により検出され電流検出信号iDとしてローパスフィルタ117に出力される。さらに、ローパスフィルタ117では、電流検出器104により出力された電流検出信号iDから高周波成分を除去した信号がベクトル加算器120に出力される。
【0028】
ローパスフィルタ117から出力された電流検出信号iDは、負荷変動検出器135と加算器122に入力され、加算器122では電流検出信号iDに乗算器133から出力される信号が加算されてローパスフィルタ125と加算器127に出力される。
図2に示すローパスフィルタ125では、加算器122から出力される加算信号から直流成分を抽出して直流成分の符号を反転して加算器127に出力し、加算器127では、加算器122から出力される加算信号から直流成分を引くので、加算器127から直流成分が除去された補正信号iRが出力される。この結果、加算器127からは直流成分が除去された信号が出力され、ベクトル加算器120から出力される補正信号iRが直流的に発散することを防止している。
【0029】
ここで、図3に示すように、時刻t11において、負荷変動により出力電圧に変動が生じた場合、ローパスフィルタ117により電流検出信号iDがフィルタ処理された波形が負荷変動検出器135に入力され、一定値を超えたときに負荷変動が発生したとして負荷変動信号Mが1から0に変わる。負荷変動検出器135から出力される負荷変動信号Mが0になったときに、リミッタ134から出力されるゲインGは0にクリアされる。
【0030】
次いで、この状態から負荷変動がなくなり負荷変動検出器135から出力されている負荷変動信号Mが0から1に変化すると、加算器132によりリミッタ134から出力されるゲインGにΔ=0.0005が順次に加算され、時刻t12、t13と経過するに連れてリミッタ134から出力されるゲインGはΔ(0.0005)ずつ増加する。なお、時刻t11〜t12の期間は、三相交流の1周期(20ms)を表している。
【0031】
さらに、時刻t16において、Δ=0.0005が加算器132により2000回加算されたとき、すなわち、時刻t11から100ms後にゲインGは1になり、以後、リミッタ134から出力されるゲインGは1に制限される。
なお、上述したように、リミッタ134から出力されるゲインGの時定数は100msであり、遅延器121の遅延時間は20msである。
【0032】
ここで、図3を参照して、遅延器121の動作を詳細に説明する。
時刻t11において、リミッタ134から出力されるゲインGは0にクリアされるので、乗算器133により0にクリアされた信号が加算器122に出力される。
【0033】
一方、時刻t11において、負荷変動により出力電圧に変動が生じた場合、ローパスフィルタ117から脈動波形を有する電流検出信号iDが加算器122に入力される。この時、加算器122から出力される電流検出信号iDはそのまま加算器127を通過して遅延器121に入力される。
次いで、時刻t11から20ms経過した時刻t12において、遅延器121の出力には負荷変動時の脈動波形が出力されるが、時刻t12時点でのゲインG(0.2程度)が乗算器133に入力されているので、乗算器133から加算器122に入力される脈動波形は約0.2倍の振幅になる。一方、時刻t12においては、ローパスフィルタ117から加算器122に入力される波形には脈動波形がないので、加算器122から出力される脈動波形は時刻t11時点の約0.2倍の振幅になる。
【0034】
同様に、時刻t12から20ms経過した時刻t13において、時刻t13時点でのゲインG(0.4程度)が乗算器133に入力されているので、加算器122から出力される脈動波形は時刻t11時点の約0.2*0.4=0.08倍の振幅になる。
同様に、時刻t13から20ms経過した時刻t14(図示しない)において、時刻t14時点でのゲインG(0.6程度)が乗算器133に入力されているので、加算器122から出力される脈動波形は時刻t11時点の約0.2*0.4*0.6=0.048倍の振幅になる。
【0035】
同様に、時刻t14から20ms経過した時刻t15(図示しない)において、加算器122から出力される脈動波形は時刻t11時点の約0.2*0.4*0.6*0.8=0.0384倍の振幅になる。なお、時刻t16における脈動波形は時刻t11時点の約0.0384倍の振幅になる。
この結果、負荷変動が発生した直後の100msの期間では、20msの遅延時間を有する遅延器121から出力される補正信号iRがそのまま出力されないようにゲインGにより制限される。さらに、この100msの期間では、ベクトル加算器120が記憶する値も制限される。
【0036】
次に、図2に示すベクトル加算器120の効果を詳細に説明する◎
図9,図10に示す従来の技術における方式では、図11に示すように、時刻t101において発生した負荷変動時の脈動が1周期後の時刻t102に新たな脈動となって重畳されていた。
【0037】
これに対して、本実施の形態におけるベクトル加算器120を採用することで、負荷変動はベクトル加算器120の遅延器(記憶要素)123がクリアされるため、図3に示すように、従来のような脈動がなく、負荷変動により1周期後の時刻t12以降に現われる脈動の振幅を抑制することができる。
【0038】
本実施の形態におけるベクトル加算器120を採用することにより、負荷変動が発生した場合には、負荷変動が発生する前と発生した1周期後とで、ベクトル加算器120から出力される補正信号の学習内容が切り離されることになる。また、本実施の形態に示す定数を用いれば、負荷変動から20msの過渡期間はベクトル加算が制限されこの期間の学習が弱くなる。
【0039】
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る三相PWM整流器の制御装置に用いるベクトル加算器120の構成を示す図である。なお、本実施の形態におけるベクトル加算器120は、図9に示す制御回路に適応するものであり、この制御回路が図8に示す三相PWM整流器の回路構成に接続されており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略することとする。
【0040】
まず、図4に示すベクトル加算器120の構成について説明する。
図4において、乗算器133、遅延器136、ゲイン137、加算器138、加算器139、乗算器140がゲイン制限手段を構成しており、負荷変動検出器135が負荷変動検出手段を構成しており、その他の要素は図2に示す同一番号の要素に対応する。
【0041】
図4において、負荷変動検出器135は、ローパスフィルタ117により電流検出信号iDのフィルタ処理された波形を入力し、この入力信号が一定値を超えたときに負荷変動が発生したとして0となる負荷変動信号Mを乗算器140に出力し、それ以外では1となる負荷変動信号Mを乗算器140に出力する。遅延器136は、遅延時間が50μSである。
【0042】
ゲイン137は、入力に対して0.0005のゲインを乗算して加算器139に出力する。ゲイン137は、ゲインを0.0005とした場合に、負荷変動検出器135から出力される負荷変動信号Mが0から1に変化したときに、乗算器140から出力されるゲインGは100msの時定数で1に収束する。負荷変動検出器135により負荷変動が検出され、負荷変動検出器135から出力される負荷変動信号Mが1から0に変わったとき、乗算器140から出力されるゲインGは0になり、その後100msの時定数で1に収束する。
【0043】
次に、図5に示す波形図を参照して、図4に示すベクトル加算器120の動作を詳細に説明する。
図5に示すように、時刻t21において、ローパスフィルタ117により電流検出信号iDがフィルタ処理された波形が負荷変動検出器135に入力され、この入力信号が一定値を超えたときに負荷変動が発生したとして負荷変動信号Mが0となる。負荷変動検出器135から出力される負荷変動信号Mが0になったときに、乗算器140から出力されるゲインGは0にクリアされる。
【0044】
次いで、この状態から負荷変動がなくなり負荷変動検出器135から出力されている負荷変動信号Mが0から1に変化すると、時刻t22、t23と経過するに連れて乗算器140から出力されるゲインGは徐々に増加する。
【0045】
さらに、時刻t21から充分時間が経過した(例えば500ms後)時刻t26において、乗算器140から出力されるゲインGは約1になる。
この結果、負荷変動が発生した直後の期間では、20msの遅延時間を有する遅延器121から出力される補正信号iRがそのまま出力されないようにゲインGにより制限される。さらに、この期間では、ベクトル加算器120が記憶する値が制限される。
【0046】
次に、図4に示すベクトル加算器120の効果を詳細に説明する。
図9,図10に示す従来の技術における方式では、図11に示すように、時刻t101において発生した負荷変動時の脈動が1周期後の時刻t102に新たな脈動となって重畳されていた。
【0047】
これに対して、本実施の形態におけるベクトル加算器120を採用することで、負荷変動はベクトル加算器120の遅延器(記憶要素)123がクリアされるため、図5に示すように、従来のような脈動がなく、負荷変動により1周期後の時刻t22以降に現われる脈動を抑制することができる。
【0048】
本実施の形態におけるベクトル加算器120を採用することにより、負荷変動が発生した場合には、負荷変動が発生する前と発生した1周期後とで、ベクトル加算器120から出力される補正信号の学習内容が切り離されることになる。また、本実施の形態に示す定数を用いれば、負荷変動から約100msの過渡期間はベクトル加算が制限されこの期間の学習が弱くなる。
【0049】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、直流出力端子間に発生する負荷電力の変動を検出した場合に、三相交流の電源周期よりも長い一定期間だけゲインを略0から1まで順次に上昇するように制限しておき、このゲインに基づいて、読み出した記憶内容をクリアすると同時に、電流振幅指令の補正信号を一定期間少なくするので、学習制御の特徴である定常の出力電圧脈動を低減するという効果を持ち、同時に負荷変動時に学習内容をクリアし、同時に学習を制限することができるので、学習制御の欠点であった負荷変動時の1周期毎の歪みの発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る三相PWM整流器の制御装置10の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る三相PWM整流器の制御装置10に用いるベクトル加算器120の構成を示す図である。
【図3】図2に示すベクトル加算器120の動作を説明するための波形図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る三相PWM整流器の制御装置に用いるベクトル加算器120の構成を示す図である。
【図5】図4に示すベクトル加算器120の動作を説明するための波形図である。
【図6】従来の三相PWM整流器の制御装置の構成を示す図(その1)である。
【図7】三相PWM整流器のPWM信号の模式図である。
【図8】従来の三相PWM整流器の制御装置の構成を示す図(その2)である。
【図9】従来の三相PWM整流器の制御回路の構成を示す図である。
【図10】従来の三相PWM整流器の制御装置に用いるベクトル加算器120の構成を示す図である。
【図11】従来の三相PWM整流器の制御装置に用いるベクトル加算器120の動作を説明するための波形図である。
【符号の説明】
10 三相PWM整流器の制御装置
20 制御回路
30 演算回路
100A,100B,100C 交流電圧検出器
101A,101B,101C 交流電流検出器
102 直流電圧検出器
103A,103B,103C ゲート駆動回路
104 電流検出器
110 加算器(誤差検出手段)
111 誤差増幅器
112A,112B,112C 乗算器
113A,113B,113C 加算器
114A,114B,114C 誤差増幅器
115A,115B,115C 比較器
116 比較波発生器
117 ローパスフィルタ
118 比例ゲイン
119 加算器(逐次加算手段)
120 ベクトル加算器
121 遅延器(記憶手段)
122 加算器
123,124 遅延器
126,137 ゲイン
127,128,129,132,138,139 加算器
131,136 遅延器
133,140 乗算器
134 リミッタ
135 負荷変動検出器(負荷変動検出手段)
Co コンデンサ
LA,LB,LC 交流リアクトル
QA1,QA2,QB1,QB2,QC1,QC2 スイッチ素子
DA1,DA2,DB1,DB2,DC1,DC2 ダイオード
Claims (1)
- 交流入力端子から三相交流電力を入力し、前記三相交流電力を直流電力に変換して直流出力端子から出力する三相PWM整流器を備え、
補正信号を三相交流の1周期分の期間で記憶する記憶手段と、
前記直流出力端子間の電圧とこの電圧指令との誤差を検出して誤差信号を出力する誤差検出手段と、
前記記憶手段の交流位相に応じた箇所に前記誤差信号を逐次加算する逐次加算手段を備え、
前記記憶手段から出力される補正信号を用いて、前記三相PWM整流器の入力電流指令を補正し、前記三相交流の電源周期と同じ周期性を持つ前記直流出力端子間に発生する電圧脈動を低減する三相PWM整流器の制御装置において、
前記直流出力端子間に発生する負荷電力の変動を検出する負荷変動検出手段と、
前記負荷変動検出手段により負荷変動の発生が検出された場合に、前記三相交流の電源周期よりも長い一定期間だけゲインを略0から1まで順次に上昇するように制限するゲイン制限手段とを備え、
前記負荷変動検出手段により負荷変動の発生が検出された場合に、前記ゲイン制限手段により制限されたゲインに基づいて、前記記憶手段から読み出した記憶内容をクリアすると同時に、該記憶手段での電流指令の補正を一定期間少なくすることを特徴とする三相PWM整流器の制御装置。
Priority Applications (1)
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-
2002
- 2002-10-30 JP JP2002315335A patent/JP2004153918A/ja active Pending
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