JP2004153111A - 露光データ作成方法、その装置およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 - Google Patents

露光データ作成方法、その装置およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】露光用データ作成時における微小台形図形の発生頻度を低減し、かつ高速処理が可能な電子ビーム露光装置のための露光データ作成方法、その装置およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を実現する。
【解決手段】露光データ作成装置1は、描画エリアの分割後に規定される領域に関し、隣接する領域間の境界を含んだマージン領域を設定する手段11と、マージン領域内に含まれる対象図形を隣接する領域に振り分け、フィールドを得る手段12とを備える。露光データ作成方法は、描画エリアの分割後に規定される領域に関し、隣接する領域間の境界を含んだマージン領域を設定するステップと、マージン領域内に含まれる対象図形を隣接する領域に振り分け、フィールドを得るステップとを備え、また、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、この露光データ作成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを格納する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子ビーム露光装置用の露光データの作成時に、描画する図形データを含んだ描画エリアにおいて、電子ビーム露光装置内に備えられる描画ヘッドのうちの1つが一度に描画可能である大きさのフィールドを生成する露光データ作成方法、その装置およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
可変成形型荷電ビーム露光装置は、LSIのマスクパターンを作成したり、あるいはLSIのウェハ上に直接パターンを形成するものであって、高速描画が可能であり、高集積化が進むLSIの製造には欠かせない技術である。
【0003】
可変成形型荷電ビーム露光装置は、断面が台形に成形された荷電ビームによる露光を行ってパターンを作成するのでこのような台形(正方形、長方形も含む。以下同様。)を基本描画単位としている。したがって、可変成形型荷電ビーム露光装置用の露光データ作成時においては、多角形の集合として記述されたマスクパターンを台形に分割する処理が必要である。
【0004】
この台形分割処理の仕方はマスクの製造精度に影響を与える。特に、ある値以下の幅を持つ微小な図形(以下、「微小図形」と呼ぶ。)についてはその部分の描画精度が極端に悪化するので、このような微小図形ができるだけ発生しないように台形分割を行う必要がある。
【0005】
また近年は、露光データ作成処理は、描画エリア全体を複数の領域に分割し、この分割された領域単位で並列に処理することによって高速化が図られている。
【0006】
上述の並列処理における問題は、互いに隣接する領域の境界によって、この境界付近の図形が分割され、その結果微小図形が発生してしまう可能性があるということである。この境界付近の処理(以下、「境界分割処理」と呼ぶ。)については、従来より様々な技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。ここで、境界分割処理の代表例である特開平11−219889号公報の技術について簡単に説明する。
【0007】
図15〜17は、従来例による電子ビーム露光装置用の露光データの作成時における境界分割処理の原理説明図である。
【0008】
図15(a)は設計レイアウトデータの一部(描画エリア51とする。)を例示している。描画エリア51内の図形は、通常は種々の多角形状であるが、ここでは簡略化のため白い四角形(対象図形61とする。)で表す。図15(b)〜図17についても同様である。
【0009】
また、図15(b)〜図17では、境界処理すべき領域は、点線で囲まれた四角形(「図形処理領域」と呼ぶ。)で示される。すなわちこの点線が描画エリア51上の分割線に相当する。またさらに、この分割線によって分断されて微小図形(図形62とする。)が発生し得る図形は黒い四角形で表す。
【0010】
この従来例では、図形処理領域の境界線で対象図形61をクリップし、この図形処理領域単位で台形分割処理を行う。分割線によって分断され生じた微小図形62については、このまま台形分割処理を行うと、上述のように、可変成形型荷電ビーム露光装置による描画精度が極端に悪化してしまうことになる。そこで、特開平11−219889号公報の技術では、さらに次のような処理を行っている。すなわち、図形処理領域の位置および/またはサイズを変更することで、ある分割線における分割が原因で発生した微小図形の全てが1つの図形処理領域内に含まれるような修復を行い、そしてこの図形処理領域内で台形分割処理を行う。つまり、微小図形に台形分割処理が施されることがないようにすることを目的として、図15(a)、図15(b)、図16(a)、図16(b)、図17(a)および図17(b)の順で例示するよう、発生した微小図形を新たなる図形処理領域内に含めるように図形処理領域の位置およびサイズの変更を繰り返し、微小図形が発生し得る図形を徐々に減らしていく。
【0011】
また、設計データのマスク製造データへの変換処理の高速化を目的とした並列処理システムも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0012】
【特許文献1】
特開平11−219889号公報
【特許文献2】
特開平9−319788号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような従来の電子ビーム露光装置用の露光データの作成時における境界分割処理では、図形処理領域の位置およびサイズの変更を繰り返すので、そのたびに図形の読込み/書出し処理が実行されることになり、このことが処理の高速化の大きな妨げになっていた。
【0014】
従って本発明の目的は、上記問題に鑑み、露光用データ作成時における微小図形の発生頻度を低減し、かつ高速処理が可能な電子ビーム露光装置のための露光データ作成方法、その装置およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を実現するために、本発明においては、電子ビーム露光装置用の露光データの作成時において、描画する図形に係るデータを含む描画エリアを分割して、電子ビーム露光装置内の描画ヘッドが一度に描画可能である大きさのフィールドを生成する露光データ作成方法は、描画エリアの分割後に規定される領域に関し、隣接する領域間の境界を含んだマージン領域を設定し、このマージン領域内に含まれる対象図形を隣接する領域に振り分け、フィールドを得る。
【0016】
上述のように、近年の露光データ作成処理では、描画エリア全体を所定の方向に沿って複数の領域に分割し、この分割された領域単位で並列に処理することによって高速化が図られている。この領域単位を本明細書では「セグメント」と呼ぶ。すなわち、膨大な図形データを含むLSIの描画エリアを所定の方向に沿って複数分割してセグメントを生成し、セグメント単位で並列して処理を実行することにより、一度に処理する図形データの数を低減して処理の高速化を図っている。
【0017】
また、電子ビーム露光装置の描画ヘッドが素材を搭載したステージの移動を伴わないで描画できる領域が存在し、本明細書ではこの領域を「フィールド」と呼ぶ。
【0018】
本発明においては、まず、描画エリアを第1の方向に沿ったマージン領域内のいずれかの位置で分割することで、並列処理の単位領域であるセグメントを生成する。
【0019】
そして、セグメントが生成されたら、各セグメントを第1の方向に垂直な第2の方向に沿ったマージン領域内のいずれかの位置で分割することで、描画ヘッドが一度に描画可能な大きさを有するフィールドを生成する。
【0020】
セグメントおよびフィールドを生成する際には必ず分割処理が実行されるが、本発明における上述のマージン領域は、この分割を原因とする微小図形の発生を回避するために特に設けられるものである。ここで、上述のセグメント、フィールドおよびマージン領域の位置関係について説明する。
【0021】
図1は、本発明におけるセグメント、フィールドおよびマージン領域の位置関係を例示する図である。なお、この図では、第1の方向をy軸方向、第2の方向をx軸方向に設定したがこれは本発明を限定するものではなく、第1の方向をx軸方向、第2の方向をy軸方向に設定してもよい。
【0022】
この例では、図形Zを含む描画エリアAにおいて、y軸方向に沿ってセグメントS1およびS2が設けられる。そして、このセグメントS1およびS2をx軸方向に沿って分割することによってフィールドF1、F2、F3およびF4が得られる。
【0023】
マージン領域MX1は、描画エリアAをy軸方向に沿って分割した後に規定される領域(すなわち、図1ではセグメントS1およびS2)に関し、隣接する領域間の境界を含んだ位置に所定の幅をもって設けられるものであって、セグメントS1とセグメントS2とのオーバーラップ部分に相当する。
【0024】
同様に、マージン領域MY1は、セグメントS1およびS2をx軸方向に沿って分割した後に規定される領域(すなわち、図1ではフィールドF1、F2、F3およびF4)に関し、隣接する領域間の境界を含んだ位置に所定の幅をもって設けられるものであり、さらに言えばフィールドF1およびF2とフィールドF3およびF4とのオーバーラップ部分に相当する。
【0025】
なお、本発明においては、電子ビーム露光装置に設けられた描画ヘッドが一度に描画可能である大きさは、1つのフィールドとその外周にあるフィールド領域とを加えた範囲となるように、セグメント、フィールドおよびマージン領域の大きさを設定するのが好ましい。
【0026】
また、本発明においては、セグメント生成処理は、1つのマージン領域に対し、このマージン領域に隣接するセグメントごとに、並列して実行される。上述のように、互いに隣接するセグメントの間のマージン領域は、これら2つのセグメントのオーバーラップ領域に相当するので、各並列処理によって実行されるアルゴリズムが同じであれば、独立にセグメント生成処理がなされても、得られる結果は同じである。したがって、本発明では、1つのマージン領域に関する処理が、隣接するセグメントに対応する各並列処理によって重複して処理されるので、一見して効率が悪いように思えるが、しかし、従来例のように図形処理領域の位置およびサイズの変更を繰り返しそのたびに図形の読込み/書出し処理が実行されるといったようなことは、本発明では一切無いので、本発明は従来例に比べて高速である。
【0027】
図2は、本発明による電子ビーム露光装置における露光データ作成装置の基本ブロック図である。
【0028】
本発明による露光データ作成装置1は、描画エリアの分割後に規定される領域に関し、隣接する領域間の境界を含んだマージン領域を設定する第1の手段11と、マージン領域内に含まれる対象図形を隣接する領域に振り分け、フィールドを得る第2の手段12と、を備えてなる。
【0029】
また、第2の手段12は、描画エリアを第1の方向に沿ったマージン領域内のいずれかの位置で分割することで、並列処理の単位領域であるセグメントを生成するセグメント生成手段21と、各セグメントを第1の方向に垂直な第2の方向に沿ったマージン領域内のいずれかの位置で分割することで、描画ヘッドが一度に描画可能な大きさを有するフィールドを生成するフィールド生成手段22と、を含む。セグメント生成手段21は、1つのマージン領域に対し、このマージン領域に隣接するセグメントに対して並列に実行され、セグメントを生成する。
【0030】
また、本発明による露光データ作成方法は、主として露光データ作成装置に含まれるコンピュータを用いて実現され、このためのプログラムがコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されてもよい。したがって、様々な露光データ作成装置に対しても本発明を容易に導入することも可能である。
【0031】
本発明によれば、電子ビーム露光装置のための露光用データ作成にあたり、微小図形の発生頻度を低減した高速な境界処理を実現することができ、ひいてはLSI製造における歩留まりを向上し生産性を高めることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
図3は、本発明の実施例による電子ビーム露光装置における露光データ作成方法のフローチャートであり、図4および5は、本発明の実施例による露光データ作成方法におけるセグメント生成方法を説明するフローチャートである。
【0033】
また、図6〜14は、本発明の実施例による露光データ作成方法を適用した図形を例示する図である。なお、本実施例では、第1の方向をy軸方向、第2の方向をx軸方向に取ったがこれは本発明を限定するものではなく、第1の方向をx軸方向、第2の方向をy軸方向に設定してもよい。
【0034】
ここでは、CADなどで作成した図6に示すような図形Z1、Z2、Z3およびZ4を含む描画エリアAにおいて、3本のセグメントS1、S2およびS3と、9個のフィールドF1、F2、F3、F4、F5、F6、F7、F8およびF9とを生成する実施例について説明する。なお、本実施利で設定されるマージン領域は、参照番号MX1、MX2、MY1およびMY2で表される。
【0035】
まず、本発明の実施例による露光データ作成方法の概略的な動作フローについて説明する。
【0036】
本実施例によれば、まず図3のステップ1001において、図6の描画エリアAのy軸方向分割後に規定される領域、すなわち分割することによって生成され得るセグメントS1、S2およびS3に関し、隣接する領域間の境界付近を含んだマージン領域を設定する。すなわち、セグメントS1とセグメントS2のオーバーラップ部分にマージン領域MX1を、セグメントS2とセグメントS3のオーバーラップ部分にマージン領域MX2を、それぞれy軸方向に平行に設定する。なお、この段階では未だ各セグメントは実際には生成されていない。
【0037】
次いで、ステップ1002において、図6の描画エリアAをy軸の方向に沿ったマージン領域内の位置で分割することで、露光データの並列処理が可能な単位領域であるセグメントを生成する。すなわち、マージン領域MX1内の図形を微小図形が発生しないような位置(これについては後述する。)で分割し、同じくマージン領域MX2内についても最適な位置で分割することでセグメントS1、S2およびS3が生成される。
【0038】
なお、上述のステップ1002のセグメント生成処理に関し、その具体的な処理、特に微小図形が発生しないようなマージン領域内の分割処理および、分割された図形を隣接する各領域に振り分ける処理の詳細については後述する。
【0039】
次いで、ステップ1003において、図6の既にセグメントS1、S2およびS3が生成されている描画エリアAをさらにx軸方向に分割した後に規定される領域、すなわち分割することによって生成され得るフィールドF1、F2、F3、F4、F5、F6、F7、F8およびF9に関し、隣接する領域間の境界付近を含んだマージン領域をx軸方向に平行となるように設定する。すなわち、フィールドF1、F2およびF3とフィールドF4、F5およびF6とのオーバーラップ部分にマージン領域MY1を、フィールドF4、F5およびF6とフィールドF7、F8およびF9のオーバーラップ部分にマージン領域MY2を、それぞれ設定する。なお、この段階では未だ各フィールドは実際には生成されていない。
【0040】
次いで、ステップ1004において、図6の既にセグメントS1、S2およびS3が生成されている描画エリアAをx軸の方向に沿ったマージン領域内の位置で分割することで、描画ヘッドが一度に描画可能な大きさを有するフィールドを生成する。すなわち、マージン領域MY1内の図形を微小図形が発生しないような位置で分割し、同じくマージン領域MY2内の図形を微小図形が発生しないような位置で分割することでフィールドF1、F2、F3、F4、F5、F6、F7、F8およびF9が生成される。
【0041】
この後、図3のステップ1004で生成されたフィールドに関し、各フィールド内に含まれる図形を、電子ビーム露光装置の基本描画単位である台形状に分割する台形分割処理が実行される。
【0042】
ここで、図3のステップ1002におけるセグメント生成処理について、図4〜14を参照してさらに詳しく説明する。
【0043】
本実施例におけるセグメント生成処理では、描画エリア上の、共に第1の方向に平行な第1のマージン境界線と第2のマージン境界線とで挟まれたマージン領域内において、このマージン領域内に含まれる対象図形の外郭部分の第2の方向に平行な軸上の座標と、第1のマージン境界線および第2のマージン境界線と、の位置関係を判定し、この位置関係に基づき、微小図形が生じないように対象図形を隣接する領域に振り分ける。
【0044】
図6〜14では、上述のように第1の方向をy軸方向、そして第2の方向をx軸方向とする。また、図3のステップ1001で説明したようにy軸方向に平行なマージン領域MX1およびMX2が設定されているが、簡明化のため本明細書では、各マージン領域に関し、x軸方向負の方向を「左側」、x軸方向正の方向を「右側」とそれぞれ呼ぶことにする。また、マージン領域を挟む「第1の方向に平行な第1のマージン境界線」を、「y軸方向に平行な左側マージン境界線」と呼ぶ。同じくマージン領域を挟む「第1の方向に平行な第2のマージン境界線」を、「y軸方向に平行な右側マージン境界線」と呼ぶ。
【0045】
セグメント生成処理の具体的な動作フローの説明の前に、まずセグメント生成処理の並列処理について説明する。
【0046】
上述したように、互いに隣接するセグメントの間のマージン領域は、これら2つのセグメントのオーバーラップ部分に相当するものである。
【0047】
図6に示すように、マージン領域MX1は、描画エリアAをy軸方向に沿って分割した後に規定されるセグメントS1およびS2において(この段階ではセグメントは未だ構成されていない)、分割後はセグメントS1とセグメントS2との間の境界となるであろう位置付近に、所定の幅をもって設定されたものである。換言すれば、マージン領域MX1はセグメントS1とセグメントS2とのオーバーラップ部分に相当する。
【0048】
同じく、図6に示すマージン領域MX2は、描画エリアAをy軸方向に沿って分割した後に規定されるセグメントS2およびS3において、分割後はセグメントS2とセグメントS3との間の境界となるであろう位置付近に、所定の幅をもって設定されたものである。換言すれば、マージン領域MX2はセグメントS2とセグメントS3とのオーバーラップ部分に相当する。
【0049】
図7は、本実施例において、1つの並列処理によって処理されるセグメントをそれぞれ個別に例示する図であり、(a)はセグメントS1、(b)はセグメントS2、(c)はセグメントS3をそれぞれ示している。
【0050】
図7(a)に示すように、分割後に規定され得るセグメントS1は、その右端にマージン領域MX1を含む。また、図7(b)に示すように、分割後に規定され得るセグメントS2は、その左端にマージン領域MX1を、そして右端にマージン領域MX2を含む。また、図7(c)に示すように、分割後に規定され得るセグメントS3は、その左端にマージン領域MX1を含む。上述したように、この図7から、各マージン領域MX1およびMX2は、セグメントS1、セグメントS2、セグメントS3に対して重複して含まれていることがわかる。
【0051】
図6に示す描画エリアAでは、図形Z1、Z2、Z3およびZ4を含んでいるが、図7で示したような各セグメントに基いて図形Z1、Z2、Z3およびZ4をみてみると、次のようになる。
【0052】
すなわち、図7(a)に示すセグメントS1内には、図6の図形Z1およびZ3のうち、セグメントS1の右端からマージン領域MX1の右側のマージン境界線までに含まれる部分である図形Z1およびZ3aが含まれることになる。
【0053】
また、図7(b)に示すセグメントS2内には、図6の図形Z1、Z2、Z3およびZ4のうち、マージン領域MX1の左側のマージン境界線からマージン領域MX2の右側のマージン境界線までに含まれる部分である図形Z1b、Z2a、Z3bおよびZ4が含まれることになる。
【0054】
そして、図7(c)に示すセグメントS3内には、図6の図形Z2およびZ4のうち、マージン領域MX3の左側のマージン境界線からセグメントS3の右端までに含まれる部分である図形Z2bおよびZ4が含まれることになる。
【0055】
上述のように本発明におけるセグメント生成処理は、1つのマージン領域に対し、このマージン領域に隣接するセグメント毎に、並列して実行される。例えば、マージン領域MX1に対する処理は、セグメントS1に対応する並列処理とセグメントS2に対応する並列処理との両方において、重複して実行される。マージン領域MX2に対しても同様である。左右どちらのセグメントに対応する並列処理によって処理されようとも、処理対象となる図形の形状は当然に同一であるので、あとは各並列処理によって実行されるアルゴリズムさえが同じであれば、独立にセグメント生成処理がなされても得られる結果が同じとなることは容易に理解できよう。
【0056】
続いて、セグメント生成処理の具体的な動作フローについて説明する。なお、以下の処理は、各マージン領域について、上述したようにそのマージン領域が含まれるセグメントに対応する並列処理によってそれぞれ実行される。
【0057】
まず、図4のステップ2001において、マージン領域内に含まれる対象図形の最左端座標および最右端座標が、このマージン領域を囲む2つのマージン境界線のそれぞれに接するか否かが判定される。2つのマージン境界線にそれぞれ接する場合はステップ2005へ進む。一方、2つのマージン境界線両方に接するわけではない場合、すなわち2つのマージン境界線のどちらか一方のみに接する場合かどちらのマージン境界線にも接しない場合はステップ2002へ進む。
【0058】
ステップ2002では、対象図形の最右端座標のみがマージン境界線に接するか否かが判定される。最右端座標のみがマージン境界線に接する場合はステップ2003へ進む。一方、最右端座標のみがマージン境界線に接するわけではない場合、すなわち、最左端座標のみがマージン境界線に接する場合かどちらのマージン境界線にも接しない場合はステップ2004へ進む。
【0059】
ステップ2003では、対象図形をマージン領域の右側にあるセグメントの図形として振り分ける。なお図7に示す例では、このステップ2003が適用されるような対象図形は存在しない。
【0060】
ステップ2004では、対象図形をマージン領域の左側にあるセグメントの図形として振り分ける。
【0061】
このステップ2004が適用されるのは、「最左端座標のみがマージン境界線に接する場合」か「どちらのマージン境界線にも接しない場合」のどちらかである。
【0062】
図7に示す例では、まず、図形Z1のうちマージン領域MX1に含まれる部分が「最左端座標のみがマージン境界線に接する場合」に相当する。すなわち、図8に示すように、図形Z1のうちマージン領域MX1に含まれる部分(図形Z1L)は、その最左端座標のみがマージン領域MX1の左側のマージン境界線mx1lに接し、かつ右側のマージン境界線mx1rには接していないので、この図形Z1Lは、左側にあるセグメントS1の図形として振り分けられる。
【0063】
一方、図7に示す図形Z4は、「どちらのマージン境界線にも接しない場合」に相当する。すなわち、図9に示すように、マージン領域MX2に含まれる図形Z4は、マージン領域MX2の左側のマージン境界線mx2lおよび右側のマージン境界線mx2rのどちらにも接していないので、この図形Z4は、左側にあるセグメントS1の図形として振り分けられる。
【0064】
なお、本実施例では、どちらのマージン境界線にも接しない場合の図形を左側にあるセグメントの図形として振り分けたが、この変形例として、右側にあるセグメントの図形として振り分けるようにしてもよい。
【0065】
また、さらに別の変形例として、ステップ2002で対象図形の最左端座標のみがマージン境界線に接するか否かを判定するようしてもよく、この場合は、ステップ2003では対象図形をマージン領域の左側領域の図形と設定し、ステップ2004では対象図形をマージン領域の右側領域の図形と設定するようにすればよい。
【0066】
図4のステップ2001において、マージン領域内に含まれる対象図形の最左端座標および最右端座標が、このマージン領域を囲む2つのマージン境界線のそれぞれに接すると判定された場合はステップ2005へ進む。
【0067】
ステップ2005では、対象図形を微小図形が生じないように最適な位置を探して分割する。図7に示す例では、このステップ2005が適用されるような対象図形は、図形Z3のうちマージン領域MX1に含まれる部分と、図形Z2のうちマージン領域MX2に含まれる部分とがこの処理の対象となる。このステップ2005における処理の詳細については後述する。
【0068】
次いで、ステップ2006では、ステップ2005で分割された対象図形のうち、このときの分割線よりも左側の図形をマージン領域の左側にあるセグメントの図形として、そして、このときの分割線よりも右側の図形をマージン領域の右側にあるセグメントの図形として、それぞれ振り分ける。
【0069】
ここで、ステップ2005の処理の詳細について、図5のフローチャートを参照して説明する。ステップ2005は、対象図形を微小図形が生じないように最適な位置を探して分割する処理である。
【0070】
まず、図5のステップ3001において、マージン領域内に含まれる対象図形の各頂点のx軸方向に平行な軸上の各座標の間隔であるインターバルを算出する。図7に示す例では、図形Z2のうちマージン領域MX2に含まれる部分と、図形Z3のうちマージン領域MX1に含まれる部分とがこの処理の対象となる。
【0071】
まず、図7に示す図形Z2のうちマージン領域MX2に含まれる部分は、図10に示すように、マージン領域MX2の左側のマージン境界線mx2lおよび右側のマージン境界線mx2rに接しており、マージン領域MX2内に含まれる対象図形の各頂点のx軸方向に平行な軸上の各座標の間隔として、interval1、interval2およびinterval3が得られる。なお、本実施例では、δを所定の微小値(詳細については後述する。)としたとき、それぞれ、interval1<δ、interval2>δ、interval3>δとして算出されたものとする。
【0072】
一方、図7に示す図形Z3のうちマージン領域MX1に含まれる部分は、図11に示すように、マージン領域MX1の左側のマージン境界線mx1lおよび右側のマージン境界線mx1rに接しており、マージン領域MX1内に含まれる対象図形の各頂点のx軸方向に平行な軸上の各座標の間隔として、interval1およびinterval2が得られる。なお、本実施例では、δを所定の微小値)として、それぞれ、interval1>2δ、interval2<δとして算出されたものとする。
【0073】
次いで、ステップ3002において、隣接する2つのインターバルの長さが共に所定の長さδ(所定の微小値)よりも大きいか否かを判定する。上述したように、ある値以下の幅を持つ微小図形が存在すると、その部分の電子露光ビーム装置の描画精度が極端に悪化するので、このような微小図形ができるだけ発生しないようにしなければならない。本実施例ではこの点を考慮して所定の長さδを予め設定しておく。
【0074】
ステップ3002においてインターバルの長さが共に所定の長さδよりも大きいと判定されると、ステップ3003へ進む。本実施例では、図10に示すマージン領域MX2に含まれる図形がこれに相当する。
【0075】
一方、ステップ3002においてインターバルの長さが共に所定の長さδよりも大きいわけでないと判定される場合、すなわち、隣接する2つのインターバルの長さのうち少なくとも1つが所定の長さδよりも小さい場合は、ステップ3004へ進む。本実施例では、図11に示すマージン領域MX1に含まれる図形がこれに相当する。
【0076】
ステップ3003では、x軸方向に平行な軸上の、隣接する2つのインターバルで挟まれる座標を通る垂直線を分割線として設定する。本実施例では、図10に示すように、互いに隣接するinterval2およびinterval3で挟まれる座標を通る垂直線が分割線Vとして設定される。これ以降、分割線Vに対し、左側の図形をZ2L、右側の図形をZ2Rと呼ぶことにする。
【0077】
一方、ステップ3004では、ステップ3001で算出されたインターバルのなかに、所定の長さδの2倍以上の長さを有するインターバルが存在するか否かを判定する。
【0078】
ステップ3004において所定の長さδの2倍以上の長さを有するインターバルが存在すると判定されると、ステップ3005へ進む。本実施例では、図11に示すマージン領域MX1に含まれる図形がこれに相当する。
【0079】
一方、ステップ3004において所定の長さδの2倍以上の長さを有するインターバルが存在しないと判定された場合、ステップ3006へ進む。
【0080】
ステップ3005では、所定の長さδの2倍以上の長さを有するインターバルの中点を通る垂直線を分割線として設定する。本実施例では、図11に示すように、所定の長さδの2倍以上の長さを有するinterval1の中点を通る垂直線が分割線Vとして設定される。これ以降、分割線Vに対し、左側の図形をZ3L、右側の図形をZ3Rと呼ぶことにする。
【0081】
一方、ステップ3006では、ステップ3001で算出されたインターバルの中で最大の長さを有するインターバルを抽出し、このインターバルの中点を通る垂直線を分割線として設定する。
【0082】
そして、ステップ3007において、上述のステップ3003、3005もしくは3006のいずれかによって設定された分割線Vを用いて対象図形を分割する。これにより所定の長さδ以下の幅を有する微小図形の発生をできるだけ回避して対象図形を分割することができる。
【0083】
図12は、微小図形の発生の低減を目的とした上記セグメント生成処理を経た後、図6の図形Z1、Z2、Z3およびZ4のうちマージン領域に含まれた部分を、左右どちらかのセグメントに振り分けた結果を示している。
【0084】
図12(a)はマージン領域MX1内に含まれた図形の振分け結果を示している。図形Z1LおよびZ3Lは、マージン領域MX1に対して左側のセグメントS1に、図形Z3Rは、マージン領域MX1に対して右側のセグメントS2に、それぞれ振り分けられる。
【0085】
一方、図12(b)はマージン領域MX2内に含まれた図形の振分け結果を示している。図形Z2LおよびZ4は、マージン領域MX2に対して左側のセグメントS2に、図形Z2Rはマージン領域MX2に対して右側のセグメントS3に、それぞれ振り分けられる。
【0086】
そして図13は、図12に示されたマージン領域内の図形と、それ以外のマージン領域外の図形とを改めて合成した結果を示している。
【0087】
本実施例によるセグメント生成処理により、図形Z1およびZ3L’を含むセグメントS1と、図形Z2L’、Z3R’およびZ4を含むセグメントS2と、図形Z2R’を含むセグメントS3とが、高速に生成される。
【0088】
以上、セグメント生成処理に関して説明した。なお、フィールド生成処理も原理は同じであって、上記説明した内容において、左右を上下に置き換え、x軸とy軸とを入れ替えるだけで容易に実現可能であるので、ここでは具体的な動作フローの説明については省略する。
【0089】
図14は、本実施例におけるセグメント生成処理後の処理を示す概略図である。
【0090】
上述のようにセグメント生成された描画エリアAには、図3のステップ1003において、さらにx軸方向に分割した後に規定される領域に関し、隣接する領域間の境界付近を含んだマージン領域MY1およびMY2が、図14に示すようにx軸方向に平行となるように設定される。
【0091】
そして、図3のステップ1004において、上述のセグメント生成処理と同様の原理に基づき、描画ヘッドが一度に描画可能な大きさを有するフィールドF1、F2、F3、F4、F5、F6、F7、F8およびF9が生成される。このフィールド処理により、フィールドF1には図形Z3LB、フィールドF2には図形Z3RBおよび4Z、フィールドF4には図形Z3LTおよびZ1B、フィールドF5には図形Z3RTおよびZ2LB、フィールドF6には図形Z2RB、フィールドF7には図形Z1LT、フィールドF8には図形Z2LT、そして、フィールドF9には図形Z2RTが含まれることになる。
【0092】
この後、描画エリアA上の各フィールド内に含まれる図形を、電子ビーム露光装置の基本描画単位である台形状に分割する台形分割処理が実行される。
【0093】
以上説明したようにして、本発明の実施例では、描画する図形データを含んだ描画エリアを、電子ビーム露光装置内の描画ヘッドが一度に描画可能である大きさのフィールドに分割する。
【0094】
なお、本実施例による露光データ作成方法は、主として露光データ作成装置に含まれるコンピュータを用いて実現され、このためのプログラムがコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されてもよい。例えば、本実施例による露光データ作成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を利用すれば、従来よりある露光データ作成装置に含まれるコンピュータに対しても本実施例による露光データ作成方法を導入するのは容易である。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、露光データ作成において、描画する図形データを含んだ描画エリアを、電子ビーム露光装置内の描画ヘッドが一度に描画可能である大きさのフィールドに分割する際の、製造精度に影響を与える微小図形の発生を低減し、かつ、従来よりも高速な処理が実現可能である。
【0096】
つまり、本発明によれば、荷電ビーム露光装置のための露光用データ作成にあたり、微小台形図形の発生頻度を低減した高速な境界処理を実現することができ、ひいてはLSI製造における歩留まりを向上し生産性を高めることができる。
【0097】
また、本発明による露光データ作成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を利用すれば、従来よりある露光データ作成装置に含まれるコンピュータに対しても本実施例による露光データ作成方法を導入することも容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるセグメント、フィールドおよびマージン領域の位置関係を例示する図である。
【図2】本発明による電子ビーム露光装置における露光データ作成装置の基本ブロック図である。
【図3】本発明の実施例による電子ビーム露光装置における露光データ作成方法のフローチャートである。
【図4】本発明の実施例による露光データ作成方法におけるセグメント生成方法を説明するフローチャート(その1)である。
【図5】本発明の実施例による露光データ作成方法におけるセグメント生成方法を説明するフローチャート(その2)である。
【図6】本発明の実施例による露光データ作成方法を適用した図形を例示する図(その1)である。
【図7】本発明の実施例による露光データ作成方法を適用した図形を例示する図(その2)である。
【図8】本発明の実施例による露光データ作成方法を適用した図形を例示する図(その3)である。
【図9】本発明の実施例による露光データ作成方法を適用した図形を例示する図(その4)である。
【図10】本発明の実施例による露光データ作成方法を適用した図形を例示する図(その5)である。
【図11】本発明の実施例による露光データ作成方法を適用した図形を例示する図(その6)である。
【図12】本発明の実施例による露光データ作成方法を適用した図形を例示する図(その7)である。
【図13】本発明の実施例による露光データ作成方法を適用した図形を例示する図(その8)である。
【図14】本発明の実施例による露光データ作成方法を適用した図形を例示する図(その9)である。
【図15】従来例による電子ビーム露光装置用の露光データの作成時における境界分割処理の原理説明図(その1)である。
【図16】従来例による電子ビーム露光装置用の露光データの作成時における境界分割処理の原理説明図(その2)である。
【図17】従来例による電子ビーム露光装置用の露光データの作成時における境界分割処理の原理説明図(その3)である。
【符号の説明】
1…露光データ作成装置
11…第1の手段
12…第2の手段
21…セグメント生成手段
22…フィールド生成手段

Claims (24)

  1. 電子ビーム露光装置用の露光データの作成時において、描画する図形に係るデータを含む描画エリアを分割して、前記電子ビーム露光装置内の描画ヘッドが一度に描画可能である大きさのフィールドを生成する露光データ作成方法であって、
    前記描画エリアの分割後に規定される領域に関し、隣接する前記領域間の境界を含んだマージン領域を設定する第1のステップと、
    前記マージン領域内に含まれる対象図形を前記隣接する領域に振り分け、前記フィールドを得る第2のステップと、を備えてなることを特徴とする露光データ作成方法。
  2. 前記第2のステップは、
    前記描画エリアを第1の方向に沿った前記マージン領域内のいずれかの位置で分割することで、前記露光データの並列処理が可能な単位領域であるセグメントを生成するセグメント生成ステップと、
    各前記セグメントを前記第1の方向に垂直な第2の方向に沿った前記マージン領域内のいずれかの位置で分割することで、前記描画ヘッドが一度に描画可能な大きさを有する前記フィールドを生成するフィールド生成ステップと、を含む請求項1に記載の露光データ作成方法。
  3. 前記セグメント生成ステップは、
    前記描画エリア上の、共に前記第1の方向に平行な第1のマージン境界線と第2のマージン境界線とで挟まれた前記マージン領域内において、該マージン領域内に含まれる前記対象図形の外郭部分の前記第2の方向に平行な軸上の座標と、前記第1のマージン境界線および前記第2のマージン境界線と、の位置関係を判定する第1の判定ステップと、
    前記対象図形の最も前記第1のマージン寄りにある座標のみが前記第1のマージン境界線のみに接すると前記第1の判定ステップにおいて判定された場合、前記対象図形を、前記第1のマージン境界線を含むセグメント内の図形として振り分ける第1の振分けステップと、
    前記対象図形の最も前記第2のマージン寄りにある座標のみが前記第2のマージン境界線のみに接すると前記第1の判定ステップにおいて判定された場合、前記対象図形を、前記第2のマージン境界線を含むセグメント内の図形として振り分ける第2の振分けステップと、
    前記対象図形の最も前記第1のマージン寄りにある座標が前記第1のマージン領域に接し、かつ、最も前記第2のマージン寄りにある座標が第2のマージン境界線に接すると前記第1の判定ステップにおいて判定された場合、前記対象図形を微小図形が生じないように分割し、分割された前記対象図形のうち、前記第1のマージン寄りの図形を前記第1のマージン境界線を含むセグメント内の図形として、かつ、前記第2のマージン寄りの図形を前記第2のマージン境界線を含むセグメント内の図形として、それぞれ振り分ける第3の振分けステップと、
    前記対象図形の外郭部分が前記第1のマージン領域および第2のマージン境界線のいずれにも接しないと前記第1の判定ステップにおいて判定された場合、前記対象図形を、前記第1のマージン境界線を含むセグメントもしくは前記第1のマージン境界線を含むセグメントのいずれか一方のセグメント内の図形として振り分ける第4の振分けステップと、を含む請求項2に記載の露光データ作成方法。
  4. 前記第3の振分けステップは、
    前記対象図形の各頂点の前記第2の方向に平行な軸上の各座標の間隔であるインターバルを算出する第1のインターバル算出ステップと、
    隣接する2つの前記インターバルの長さが共に所定の長さよりも大きいか否かを判定する第1のインターバル判定ステップと、
    該第1のインターバル判定ステップにおいて前記隣接する2つのインターバルの長さが共に所定の長さよりも大きいと判定された場合、前記第2の方向に平行な軸上の、該隣接する2つのインターバルで挟まれる座標を通る垂直線を分割線として設定する第1の分割線設定ステップと、
    前記第1のインターバル判定ステップにおいて前記隣接する2つのインターバルの長さのうち少なくとも1つが前記所定の長さよりも小さいと判定された場合、前記第1のインターバル算出ステップで算出された前記インターバルのなかに、前記所定の長さの2倍以上の長さを有するインターバルが存在するか否かを判定する第2のインターバル判定ステップと、
    該第2のインターバル判定ステップにおいて前記所定の長さの2倍以上の長さを有するインターバルが存在すると判定された場合、該インターバルの中点を通る垂直線を分割線として設定する第2の分割線設定ステップと、
    前記第2のインターバル判定ステップにおいて前記所定の長さの2倍以上の長さを有するインターバルが存在しないと判定された場合、前記第1のインターバル算出ステップで算出された前記インターバルの中で最大の長さを有するインターバルを抽出し、該インターバルの中点を通る垂直線を分割線として設定する第3の分割線設定ステップと、
    前記第1の分割線設定ステップ、前記第2の分割線設定ステップもしくは前記第3の分割線設定ステップのいずれかによって設定された分割線で前記対象図形を分割する第1の対象図形分割ステップと、を含む請求項3に記載の露光データ作成方法。
  5. 前記フィールド生成ステップは、
    各前記セグメント上の、共に前記第2の方向に平行である第3のマージン境界線と第4のマージン境界線とで挟まれた前記マージン領域内において、該マージン領域内に含まれる前記対象図形の外郭部分の前記第1の方向に平行な軸上の座標と、前記第3のマージン境界線および前記第4のマージン境界線と、の位置関係を判定する第2の判定ステップと、
    前記対象図形の最も前記第3のマージン寄りにある座標のみが前記第3のマージン境界線のみに接すると前記第2の判定ステップにおいて判定された場合、前記対象図形を、前記第3のマージン境界線を含むフィールド内の図形として振り分ける第5の振分けステップと、
    前記対象図形の最も前記第4のマージン寄りにある座標のみが前記第4のマージン境界線のみに接すると前記第2の判定ステップにおいて判定された場合、前記対象図形を、前記第4のマージン境界線を含むフィールド内の図形として振り分ける第6の振分けステップと、
    前記対象図形の最も前記第3のマージン寄りにある座標が前記第3のマージン領域に接し、かつ、最も前記第4のマージン寄りにある座標が第4のマージン境界線に接すると前記第2の判定ステップにおいて判定された場合、前記対象図形を微小図形が生じないように分割し、分割された前記対象図形のうち、前記第3のマージン寄りの図形を前記第3のマージン境界線を含むフィールド内の図形として、かつ、前記第4のマージン寄りの図形を前記第4のマージン境界線を含むフィールド内の図形として、それぞれ振り分ける第7の振分けステップと、
    前記対象図形の外郭部分が前記第3のマージン領域および第4のマージン境界線のいずれにも接しないと前記第2の判定ステップにおいて判定された場合、前記対象図形を、前記第3のマージン境界線を含むフィールドもしくは前記第4のマージン境界線を含むフィールドのいずれか一方のフィールド内の図形として振り分ける第8の振分けステップと、を含む請求項3または4に記載の露光データ作成方法。
  6. 前記第7の振分けステップは、
    前記対象図形の各頂点の前記第1の方向に平行な軸上の各座標の間隔であるインターバルを算出する第2のインターバル算出ステップと、
    隣接する2つの前記インターバルの長さが共に所定の長さよりも大きいか否かを判定する第3のインターバル判定ステップと、
    該第3のインターバル判定ステップにおいて前記隣接する2つのインターバルの長さが共に所定の長さよりも大きいと判定された場合、前記第1の方向に平行な軸上の、該隣接する2つのインターバルで挟まれる座標を通る垂直線を分割線として設定する第4の分割線設定ステップと、
    前記第3のインターバル判定ステップにおいて前記隣接する2つのインターバルの長さのうち少なくとも1つが前記所定の長さよりも小さいと判定された場合、前記第2のインターバル算出ステップで算出された前記インターバルのなかに、前記所定の長さの2倍以上の長さを有するインターバルが存在するか否かを判定する第4のインターバル判定ステップと、
    該第4のインターバル判定ステップにおいて前記所定の長さの2倍以上の長さを有するインターバルが存在すると判定された場合、該インターバルの中点を通る垂直線を分割線として設定する第5の分割線設定ステップと、
    前記第4のインターバル判定ステップにおいて前記所定の長さの2倍以上の長さを有するインターバルが存在しないと判定された場合、前記第2のインターバル算出ステップで算出された前記インターバルの中で最大の長さを有するインターバルを抽出し、該インターバルの中点を通る垂直線を分割線として設定する第6の分割線設定ステップと、
    前記第4の分割線設定ステップ、前記第5の分割線設定ステップもしくは前記第6の分割線設定ステップのいずれかによって設定された分割線で前記対象図形を分割する第2の対象図形分割ステップと、を含む請求項5に記載の露光データ作成方法。
  7. 前記第5の振分けステップ、前記第6の振分けステップ、前記第7の振分けステップもしくは前記第8の振分けステップのいずれかによって前記第3のマージン境界線を含むフィールド内もしくは前記第4のマージン境界線を含むフィールド内の図形として振り分けられた後、各前記フィールド内に含まれる図形を前記電子ビーム露光装置の基本描画単位である台形状に分割する台形分割ステップをさらに備える請求項5または6に記載の露光データ作成方法。
  8. 前記セグメント生成ステップは、1つの前記マージン領域について、該マージン領域に隣接するセグメントに対して並列に実行される請求項2〜4のいずれか一項に記載の露光データ作成方法。
  9. 電子ビーム露光装置用の露光データの作成時において、描画する図形データを含む描画エリアを分割して、前記電子ビーム露光装置内の描画ヘッドが一度に描画可能である大きさのフィールドを生成する露光データ作成装置であって、
    前記描画エリアの分割後に規定される領域に関し、隣接する前記領域間の境界を含んだマージン領域を設定する第1の手段と、
    前記マージン領域内に含まれる対象図形を前記隣接する領域に振り分け、前記フィールドを得る第2の手段と、を備えてなることを特徴とする露光データ作成装置。
  10. 前記第2の手段は、
    前記描画エリアを第1の方向に沿った前記マージン領域内のいずれかの位置で分割することで、前記露光データの並列処理が可能な単位領域であるセグメントを生成するセグメント生成手段と、
    各前記セグメントを前記第1の方向に垂直な第2の方向に沿った前記マージン領域内のいずれかの位置で分割することで、前記描画ヘッドが一度に描画可能な大きさを有する前記フィールドを生成するフィールド生成手段と、を含む請求項9に記載の露光データ作成装置。
  11. 前記セグメント生成手段は、
    前記描画エリア上の、共に前記第1の方向に平行な第1のマージン境界線と第2のマージン境界線とで挟まれた前記マージン領域内において、該マージン領域内に含まれる前記対象図形の外郭部分の前記第2の方向に平行な軸上の座標と、前記第1のマージン境界線および前記第2のマージン境界線と、の位置関係を判定する第1の判定手段と、
    前記対象図形の最も前記第1のマージン寄りにある座標のみが前記第1のマージン境界線のみに接すると前記第1の判定手段において判定された場合、前記対象図形を、前記第1のマージン境界線を含むセグメント内の図形として振り分ける第1の振分け手段と、
    前記対象図形の最も前記第2のマージン寄りにある座標のみが前記第2のマージン境界線のみに接すると前記第1の判定手段において判定された場合、前記対象図形を、前記第2のマージン境界線を含むセグメント内の図形として振り分ける第2の振分け手段と、
    前記対象図形の最も前記第1のマージン寄りにある座標が前記第1のマージン領域に接し、かつ、最も前記第2のマージン寄りにある座標が第2のマージン境界線に接すると前記第1の判定手段において判定された場合、前記対象図形を微小図形が生じないように分割し、分割された前記対象図形のうち、前記第1のマージン寄りの図形を前記第1のマージン境界線を含むセグメント内の図形として、かつ、前記第2のマージン寄りの図形を前記第2のマージン境界線を含むセグメント内の図形として、それぞれ振り分ける第3の振分け手段と、
    前記対象図形の外郭部分が前記第1のマージン領域および第2のマージン境界線のいずれにも接しないと前記第1の判定手段において判定された場合、前記対象図形を、前記第1のマージン境界線を含むセグメントもしくは前記第1のマージン境界線を含むセグメントのいずれか一方のセグメント内の図形として振り分ける第4の振分け手段と、を含む請求項10に記載の露光データ作成装置。
  12. 前記第3の振分け手段は、
    前記対象図形の各頂点の前記第2の方向に平行な軸上の各座標の間隔であるインターバルを算出する第1のインターバル算出手段と、
    隣接する2つの前記インターバルの長さが共に所定の長さよりも大きいか否かを判定する第1のインターバル判定手段と、
    該第1のインターバル判定手段において前記隣接する2つのインターバルの長さが共に所定の長さよりも大きいと判定された場合、前記第2の方向に平行な軸上の、該隣接する2つのインターバルで挟まれる座標を通る垂直線を分割線として設定する第1の分割線設定手段と、
    前記第1のインターバル判定手段において前記隣接する2つのインターバルの長さのうち少なくとも1つが前記所定の長さよりも小さいと判定された場合、前記第1のインターバル算出手段で算出された前記インターバルのなかに、前記所定の長さの2倍以上の長さを有するインターバルが存在するか否かを判定する第2のインターバル判定手段と、
    該第2のインターバル判定手段において前記所定の長さの2倍以上の長さを有するインターバルが存在すると判定された場合、該インターバルの中点を通る垂直線を分割線として設定する第2の分割線設定手段と、
    前記第2のインターバル判定手段において前記所定の長さの2倍以上の長さを有するインターバルが存在しないと判定された場合、前記第1のインターバル算出手段で算出された前記インターバルの中で最大の長さを有するインターバルを抽出し、該インターバルの中点を通る垂直線を分割線として設定する第3の分割線設定手段と、
    前記第1の分割線設定手段、前記第2の分割線設定手段もしくは前記第3の分割線設定手段のいずれかによって設定された分割線で前記対象図形を分割する第1の対象図形分割手段と、を含む請求項11に記載の露光データ作成装置。
  13. 前記フィールド生成手段は、
    各前記セグメント上の、共に前記第2の方向に平行である第3のマージン境界線と第4のマージン境界線とで挟まれた前記マージン領域内において、該マージン領域内に含まれる前記対象図形の外郭部分の前記第1の方向に平行な軸上の座標と、前記第3のマージン境界線および前記第4のマージン境界線と、の位置関係を判定する第2の判定手段と、
    前記対象図形の最も前記第3のマージン寄りにある座標のみが前記第3のマージン境界線のみに接すると前記第2の判定手段において判定された場合、前記対象図形を、前記第3のマージン境界線を含むフィールド内の図形として振り分ける第5の振分け手段と、
    前記対象図形の最も前記第4のマージン寄りにある座標のみが前記第4のマージン境界線のみに接すると前記第2の判定手段において判定された場合、前記対象図形を、前記第4のマージン境界線を含むフィールド内の図形として振り分ける第6の振分け手段と、
    前記対象図形の最も前記第3のマージン寄りにある座標が前記第3のマージン領域に接し、かつ、最も前記第4のマージン寄りにある座標が第4のマージン境界線に接すると前記第2の判定手段において判定された場合、前記対象図形を微小図形が生じないように分割し、分割された前記対象図形のうち、前記第3のマージン寄りの図形を前記第3のマージン境界線を含むフィールド内の図形として、かつ、前記第4のマージン寄りの図形を前記第4のマージン境界線を含むフィールド内の図形として、それぞれ振り分ける第7の振分け手段と、
    前記対象図形の外郭部分が前記第3のマージン領域および第4のマージン境界線のいずれにも接しないと前記第2の判定手段において判定された場合、前記対象図形を、前記第3のマージン境界線を含むフィールドもしくは前記第4のマージン境界線を含むフィールドのいずれか一方のフィールド内の図形として振り分ける第8の振分け手段と、を含む請求項11または12に記載の露光データ作成装置。
  14. 前記第7の振分け手段は、
    前記対象図形の各頂点の前記第1の方向に平行な軸上の各座標の間隔であるインターバルを算出する第2のインターバル算出手段と、
    隣接する2つの前記インターバルの長さが共に所定の長さよりも大きいか否かを判定する第3のインターバル判定手段と、
    該第3のインターバル判定手段において前記隣接する2つのインターバルの長さが共に所定の長さよりも大きいと判定された場合、前記第1の方向に平行な軸上の、該隣接する2つのインターバルで挟まれる座標を通る垂直線を分割線として設定する第4の分割線設定手段と、
    前記第3のインターバル判定手段において前記隣接する2つのインターバルの長さのうち少なくとも1つが前記所定の長さよりも小さいと判定された場合、前記第2のインターバル算出手段で算出された前記インターバルのなかに、前記所定の長さの2倍以上の長さを有するインターバルが存在するか否かを判定する第4のインターバル判定手段と、
    該第4のインターバル判定手段において前記所定の長さの2倍以上の長さを有するインターバルが存在すると判定された場合、該インターバルの中点を通る垂直線を分割線として設定する第5の分割線設定手段と、
    前記第4のインターバル判定手段において前記所定の長さの2倍以上の長さを有するインターバルが存在しないと判定された場合、前記第2のインターバル算出手段で算出された前記インターバルの中で最大の長さを有するインターバルを抽出し、該インターバルの中点を通る垂直線を分割線として設定する第6の分割線設定手段と、
    前記第4の分割線設定手段、前記第5の分割線設定手段もしくは前記第6の分割線設定手段のいずれかによって設定された分割線で前記対象図形を分割する第2の対象図形分割手段と、を含む請求項13に記載の露光データ作成装置。
  15. 前記第5の振分け手段、前記第6の振分け手段、前記第7の振分け手段もしくは前記第8の振分け手段のいずれかによって前記第3のマージン境界線を含むフィールド内もしくは前記第4のマージン境界線を含むフィールド内の図形として振り分けられた後、各前記フィールド内に含まれる図形を前記電子ビーム露光装置の基本描画単位である台形状に分割する台形分割手段をさらに備える請求項13または14に記載の露光データ作成装置。
  16. 前記セグメント生成手段は、1つの前記マージン領域について、該マージン領域に隣接するセグメントに対して並列に実行されて前記セグメントを生成する請求項10または11に記載の露光データ作成装置。
  17. 電子ビーム露光装置用の露光データの作成時において、描画する図形に係るデータを含む描画エリアを分割して、前記電子ビーム露光装置内の描画ヘッドが一度に描画可能である大きさのフィールドを生成する露光データ作成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
    前記描画エリアの分割後に規定される領域に関し、隣接する前記領域間の境界を含んだマージン領域を設定する第1のステップと、
    前記マージン領域内に含まれる対象図形を前記隣接する領域に振り分け、前記フィールドを得る第2のステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  18. 前記第2のステップは、
    前記描画エリアを第1の方向に沿った前記マージン領域内のいずれかの位置で分割することで、前記露光データの並列処理が可能な単位領域であるセグメントを生成するセグメント生成ステップと、
    各前記セグメントを前記第1の方向に垂直な第2の方向に沿った前記マージン領域内のいずれかの位置で分割することで、前記描画ヘッドが一度に描画可能な大きさを有する前記フィールドを生成するフィールド生成ステップと、を含む請求項17に記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  19. 前記セグメント生成ステップは、
    前記描画エリア上の、共に前記第1の方向に平行な第1のマージン境界線と第2のマージン境界線とで挟まれた前記マージン領域内において、該マージン領域内に含まれる前記対象図形の外郭部分の前記第2の方向に平行な軸上の座標と、前記第1のマージン境界線および前記第2のマージン境界線と、の位置関係を判定する第1の判定ステップと、
    前記対象図形の最も前記第1のマージン寄りにある座標のみが前記第1のマージン境界線のみに接すると前記第1の判定ステップにおいて判定された場合、前記対象図形を、前記第1のマージン境界線を含むセグメント内の図形として振り分ける第1の振分けステップと、
    前記対象図形の最も前記第2のマージン寄りにある座標のみが前記第2のマージン境界線のみに接すると前記第1の判定ステップにおいて判定された場合、前記対象図形を、前記第2のマージン境界線を含むセグメント内の図形として振り分ける第2の振分けステップと、
    前記対象図形の最も前記第1のマージン寄りにある座標が前記第1のマージン領域に接し、かつ、最も前記第2のマージン寄りにある座標が第2のマージン境界線に接すると前記第1の判定ステップにおいて判定された場合、前記対象図形を微小図形が生じないように分割し、分割された前記対象図形のうち、前記第1のマージン寄りの図形を前記第1のマージン境界線を含むセグメント内の図形として、かつ、前記第2のマージン寄りの図形を前記第2のマージン境界線を含むセグメント内の図形として、それぞれ振り分ける第3の振分けステップと、
    前記対象図形の外郭部分が前記第1のマージン領域および第2のマージン境界線のいずれにも接しないと前記第1の判定ステップにおいて判定された場合、前記対象図形を、前記第1のマージン境界線を含むセグメントもしくは前記第1のマージン境界線を含むセグメントのいずれか一方のセグメント内の図形として振り分ける第4の振分けステップと、を含む請求項18に記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  20. 前記第3の振分けステップは、
    前記対象図形の各頂点の前記第2の方向に平行な軸上の各座標の間隔であるインターバルを算出する第1のインターバル算出ステップと、
    隣接する2つの前記インターバルの長さが共に所定の長さよりも大きいか否かを判定する第1のインターバル判定ステップと、
    該第1のインターバル判定ステップにおいて前記隣接する2つのインターバルの長さが共に所定の長さよりも大きいと判定された場合、前記第2の方向に平行な軸上の、該隣接する2つのインターバルで挟まれる座標を通る垂直線を分割線として設定する第1の分割線設定ステップと、
    前記第1のインターバル判定ステップにおいて前記隣接する2つのインターバルの長さのうち少なくとも1つが前記所定の長さよりも小さいと判定された場合、前記第1のインターバル算出ステップで算出された前記インターバルのなかに、前記所定の長さの2倍以上の長さを有するインターバルが存在するか否かを判定する第2のインターバル判定ステップと、
    該第2のインターバル判定ステップにおいて前記所定の長さの2倍以上の長さを有するインターバルが存在すると判定された場合、該インターバルの中点を通る垂直線を分割線として設定する第2の分割線設定ステップと、
    前記第2のインターバル判定ステップにおいて前記所定の長さの2倍以上の長さを有するインターバルが存在しないと判定された場合、前記第1のインターバル算出ステップで算出された前記インターバルの中で最大の長さを有するインターバルを抽出し、該インターバルの中点を通る垂直線を分割線として設定する第3の分割線設定ステップと、
    前記第1の分割線設定ステップ、前記第2の分割線設定ステップもしくは前記第3の分割線設定ステップのいずれかによって設定された分割線で前記対象図形を分割する第1の対象図形分割ステップと、を含む請求項19に記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  21. 前記フィールド生成ステップは、
    各前記セグメント上の、共に前記第2の方向に平行である第3のマージン境界線と第4のマージン境界線とで挟まれた前記マージン領域内において、該マージン領域内に含まれる前記対象図形の外郭部分の前記第1の方向に平行な軸上の座標と、前記第3のマージン境界線および前記第4のマージン境界線と、の位置関係を判定する第2の判定ステップと、
    前記対象図形の最も前記第3のマージン寄りにある座標のみが前記第3のマージン境界線のみに接すると前記第2の判定ステップにおいて判定された場合、前記対象図形を、前記第3のマージン境界線を含むフィールド内の図形として振り分ける第5の振分けステップと、
    前記対象図形の最も前記第4のマージン寄りにある座標のみが前記第4のマージン境界線のみに接すると前記第2の判定ステップにおいて判定された場合、前記対象図形を、前記第4のマージン境界線を含むフィールド内の図形として振り分ける第6の振分けステップと、
    前記対象図形の最も前記第3のマージン寄りにある座標が前記第3のマージン領域に接し、かつ、最も前記第4のマージン寄りにある座標が第4のマージン境界線に接すると前記第2の判定ステップにおいて判定された場合、前記対象図形を微小図形が生じないように分割し、分割された前記対象図形のうち、前記第3のマージン寄りの図形を前記第3のマージン境界線を含むフィールド内の図形として、かつ、前記第4のマージン寄りの図形を前記第4のマージン境界線を含むフィールド内の図形として、それぞれ振り分ける第7の振分けステップと、
    前記対象図形の外郭部分が前記第3のマージン領域および第4のマージン境界線のいずれにも接しないと前記第2の判定ステップにおいて判定された場合、前記対象図形を、前記第3のマージン境界線を含むフィールドもしくは前記第4のマージン境界線を含むフィールドのいずれか一方のフィールド内の図形として振り分ける第8の振分けステップと、を含む請求項19または20に記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  22. 前記第7の振分けステップは、
    前記対象図形の各頂点の前記第1の方向に平行な軸上の各座標の間隔であるインターバルを算出する第2のインターバル算出ステップと、
    隣接する2つの前記インターバルの長さが共に所定の長さよりも大きいか否かを判定する第3のインターバル判定ステップと、
    該第3のインターバル判定ステップにおいて前記隣接する2つのインターバルの長さが共に所定の長さよりも大きいと判定された場合、前記第1の方向に平行な軸上の、該隣接する2つのインターバルで挟まれる座標を通る垂直線を分割線として設定する第4の分割線設定ステップと、
    前記第3のインターバル判定ステップにおいて前記隣接する2つのインターバルの長さのうち少なくとも1つが前記所定の長さよりも小さいと判定された場合、前記第2のインターバル算出ステップで算出された前記インターバルのなかに、前記所定の長さの2倍以上の長さを有するインターバルが存在するか否かを判定する第4のインターバル判定ステップと、
    該第4のインターバル判定ステップにおいて前記所定の長さの2倍以上の長さを有するインターバルが存在すると判定された場合、該インターバルの中点を通る垂直線を分割線として設定する第5の分割線設定ステップと、
    前記第4のインターバル判定ステップにおいて前記所定の長さの2倍以上の長さを有するインターバルが存在しないと判定された場合、前記第2のインターバル算出ステップで算出された前記インターバルの中で最大の長さを有するインターバルを抽出し、該インターバルの中点を通る垂直線を分割線として設定する第6の分割線設定ステップと、
    前記第4の分割線設定ステップ、前記第5の分割線設定ステップもしくは前記第6の分割線設定ステップのいずれかによって設定された分割線で前記対象図形を分割する第2の対象図形分割ステップと、を含む請求項21に記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  23. 前記第5の振分けステップ、前記第6の振分けステップ、前記第7の振分けステップもしくは前記第8の振分けステップのいずれかによって前記第3のマージン境界線を含むフィールド内もしくは前記第4のマージン境界線を含むフィールド内の図形として振り分けられた後、各前記フィールド内に含まれる図形を前記電子ビーム露光装置の基本描画単位である台形状に分割する台形分割ステップをさらに備える請求項21または22に記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  24. 前記セグメント生成ステップは、1つの前記マージン領域について、該マージン領域に隣接するセグメントに対して並列に実行される請求項18〜20のいずれか一項に記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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