JP2004153039A - 積層コンデンサ - Google Patents

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Atsushi Otsuka
淳 大塚
Manabu Sato
学 佐藤
Hisato Kashima
壽人 加島
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Abstract

【課題】積層コンデンサの実装端子を狭ピッチ化する。
【解決手段】第1の実装端子は、第1の内部電極層に電気的に接続され、誘電体層の積層方向に沿って設けられた第1のビア導体の一部を、前記積層方向にほぼ垂直な2つの最外面のうち、少なくとも一方の最外面上に突出させることにより、前記第1のビア導体とほぼ同一の外径を有するように形成された第1の端子電極と、前記第1の端子電極上に形成された第1の半田ボールとを備える。第2の実装端子は、第2の内部電極層に電気的に接続され、前記積層方向に沿って設けられた第2のビア導体の一部を、前記最外面上に突出させることにより、前記第2のビア導体とほぼ同一の外径を有するように形成された第2の端子電極と、前記第2の端子電極上に形成された第2の半田ボールとを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層コンデンサに関し、特に、等価的な直列インダクタンス成分が小さく高周波回路に適する積層コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
等価的な直列インダクタンス成分が小さく高周波回路に適する積層コンデンサとして、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。
【0003】
図7は、従来の積層コンデンサの垂直断面構造を概略的に示す説明図である。この積層コンデンサ10は、複数の誘電体層12が積層されたコンデンサ本体11を備えている。誘電体層12は、例えばセラミック誘電体から構成される。
【0004】
コンデンサ本体11の内部には、誘電体層12を挟むように第1の内部電極層13aと第2の内部電極層13bとが交互に設けられている。
【0005】
誘電体層12と内部電極層13a,13bの積層方向の最外面16,17の一方の最外面17上には、複数の第1および第2の実装端子15a,15bが設けられている。
【0006】
コンデンサ本体11の内部には、積層方向に沿って延びる複数の第1のビア導体14aおよび複数の第2のビア導体14bが設けられている。第1のビア導体14aは、第2の内部電極層13bと電気的に絶縁され、第1の内部電極層13aおよび第1の実装端子15aに電気的に接続されるように形成されている。第2のビア導体14bは、第1の内部電極層13aと電気的に絶縁され、第2の内部電極層13bおよび第2の実装端子15bに電気的に接続されるように形成されている。
【0007】
なお、第1の実装端子15aは、第1のビア導体14aと電気的に接続された第1の導体パッド22aと、第1の導体パッド22a上に形成された第1の半田バンプ24aとで構成されている。同様に、第2の実装端子15bは、第2のビア導体14bと電気的に接続された第2の導体パッド22bと、第2の導体パッド22b上に形成された第2の半田バンプ24bとで構成されている。
【0008】
この積層コンデンサ10では、複数対の第1の内部電極層13aと第2の内部電極層13bとの間にそれぞれ形成される静電容量が、第1のビア導体14aおよび第2のビア導体14bによって並列接続され、複数対の第1の実装端子15aと第2の実装端子15bとの間の静電容量として外部に取り出される。これにより、この積層コンデンサ10では、小型化および大容量化が図られている。
【0009】
また、この積層コンデンサ10では、複数の第1のビア導体14aおよび第2のビア導体14bが、それぞれ互いに異なるビア導体が隣接するように第1の内部電極層13aおよび第2の内部電極層13bの全面にわたって配置されている。より具体的には、これらのビア導体は、格子状に交互に並ぶように配置されている。これにより、この積層コンデンサ10では、等価的に発生するインダクタンス成分の低減化が図られている。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−148325号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記構造を有する積層コンデンサにおいて、さらに、小型化、大容量化、低インダクタンス化を図ることが望まれており、そのための手法として、実装端子の間隔(実装端子のピッチ)、すなわち、ビア導体の間隔(ビア導体のピッチ)をさらに狭くすることが考えられる。
【0012】
しかしながら、上述したように、第1の実装端子15aは、第1の半田バンプ24aを形成するための第1の導体パッド22aを有している。第2の実装端子15bも、同様に第2の半田バンプ24bを形成するための第2の導体パッド22bを有している。第1の導体パッド22aは、対応する第1のビア導体14aへの接続を確保するとともに、その上部に第1の半田バンプ24aを形成するために、第1のビア導体14aの径よりも大きな径で形成されている。第2の導体パッド22bも同様である。
【0013】
従って、実装端子を狭ピッチ化するためには、導体パッドの径も小さくする必要があり、導体パッドの径を小さくするとすると、導体パッドの形成精度、導体パッドとビア導体の接続の信頼性等の問題が発生し、実装端子の狭ピッチ化が困難であるという問題がある。
【0014】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、積層コンデンサに有する複数の実装端子を狭ピッチ化し、積層コンデンサの小型化、大容量化、低インダクタンス化を図ることが可能な技術を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の積層コンデンサは、複数の誘電体層を積層して構成されるコンデンサ本体と、前記誘電体層の積層方向にほぼ垂直な2つの最外面のうち、少なくとも一方の最外面上に設けられた複数の実装端子と、を有する積層コンデンサであって、
前記コンデンサ本体は、
前記誘電体層を挟むように交互に設けられ、電気的に絶縁された少なくとも1対の第1および第2の内部電極層と、
前記第1の内部電極層に電気的に接続され、前記積層方向に沿って設けられた複数の第1のビア導体と、
前記第2の内部電極層に電気的に接続され、前記積層方向に沿って設けられた複数の第2のビア導体と、を備えており、
前記複数の実装端子は、
前記第1の内部電極層に電気的に接続された複数の第1の実装端子と、
前記第2の内部電極層に電気的に接続された複数の第2の実装端子と、によって構成されており、
前記第1の実装端子は、前記一方の最外面上に前記第1のビア導体の一部を突出させることにより、前記第1のビア導体とほぼ同一の外径を有するように形成された第1の端子電極と、前記第1の端子電極上に形成された第1の半田ボールと、を備え、
前記第2の実装端子は、前記一方の最外面上に前記第2のビア導体の一部を突出させることにより、前記第2のビア導体とほぼ同一の外径を有するように形成された第2の端子電極と、前記第2の端子電極上に形成された第2の半田ボールと、を備えることを特徴とする。
【0016】
本発明の積層コンデンサによると、第1および第2の実装端子を構成する端子電極を、第1および第2のビア導体により構成することができるので、実装端子の間隔、すなわち、ビア導体の間隔を小さくすることが可能となる。これにより、ビア導体の間隔に依存する積層コンデンサのインダクタンス成分を一層小さくするができる。
【0017】
なお、前記第1および第2のビア導体の突出量は、15μm〜100μmであることが好ましい。
【0018】
突出量が多すぎると、突出したビア導体が破断しやすく、少なすぎると、接続に十分な大きさの端子電極が形成できない場合がある。突出量が上記の範囲内であれば、これらの問題を抑制することができる。
【0019】
上記積層コンデンサにおいて、前記第1と第2の端子電極上には被覆層が形成されており、前記第1と第2の半田ボールは、それぞれ対応する前記第1と第2の端子電極上に前記被覆層を介して形成されていることが好ましい。
【0020】
端子電極上に被覆層が形成されていれば、端子電極に半田が直接接触することを防止することができるので、接続の信頼性を向上させることができる。被覆層としては、ニッケル(Ni)、金(Au)等で形成された金属層とすることができる。耐半田くわれ性や半田濡れ性を良好にするためには、被覆層として、例えば、Ni層の上にAu層が形成された複数層の金属層を用いることもできる。
【0021】
なお、前記被覆層は、3μm〜10μmであることが好ましい。
【0022】
また、上記積層コンデンサにおいて、複数の前記ビア導体のうち、最短距離にある前記ビア導体同士の間隔が100μm〜1000μmであることが好ましい。
【0023】
最短距離にあるビア導体同士の間隔が100μm〜1000μmの範囲内であれば、効果的にインダクタンス成分の低減を図ることができる。なお、ビア導体同士の間隔とは、ビア導体の中心同士の間隔、すなわち、ビア導体のピッチを意味している。
【0024】
なお、本発明の積層コンデンサは、
所定のフィルム上に複数の誘電体層が積層されるとともに、少なくとも1対の第1と第2の内部電極層が前記誘電体層を挟むように交互に積層されており、かつ、前記第1の内部電極層に電気的に接続され、前記誘電体層の積層方向に沿って設けられた複数の第1のビア導体と、前記第2の内部電極層に電気的に接続され、前記積層方向に沿って設けられた複数の第2のビア導体とを有する積層体を用意し、
前記積層体から前記所定のフィルムを剥離することにより、前記第1のビア導体の一部を突出させて第1の実装端子が形成されるとともに、前記第2のビア導体の一部を突出させて第2の実装端子が形成された積層コンデンサであってもよい。
【0025】
このようにすれば、ビア導体の突出量、すなわち、実装端子の高さを所定のフィルムの厚さに応じて設定することが可能である。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.積層コンデンサの構造:
B.実装端子の構造:
C.製造方法:
D.変形例:
【0027】
A.積層コンデンサの構造:
図1は、実施例としての積層コンデンサの垂直断面構造を概略的に示す説明図である。この積層コンデンサ100は、複数の誘電体層120が積層されたコンデンサ本体110を備えている。誘電体層120は、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)等の高誘電率セラミックにより形成される。
【0028】
コンデンサ本体110の内部には、誘電体層120を挟むように第1の内部電極層130aと第2の内部電極層130bとが交互に設けられている。
【0029】
誘電体層120と内部電極層130a,130bとが積層される方向(積層方向)に垂直な最外面160,170のうち少なくとも一方の最外面170上には、複数の第1および第2の実装端子150a,150bが設けられている。
【0030】
コンデンサ本体110の内部には、積層方向に沿って延びる複数の第1のビア導体140aおよび複数の第2のビア導体140bが設けられている。第1のビア導体140aは、第2の内部電極層130bと電気的に絶縁され、第1の内部電極層130aおよび実装端子150aに電気的に接続されるように形成されている。第2のビア導体140bは、第1の内部電極層130aと電気的に絶縁され、第2の内部電極層130bおよび実装端子150bに電気的に接続されるように形成されている。なお、第1の実装端子150aおよび第2の実装端子150bについては、さらに後述する。
【0031】
図2は、ビア導体と内部電極層との接続について示す説明図である。図2(a)は積層コンデンサ100の第1の内部電極層130aを含む断面を示し、図2(b)は第2の内部電極層130bを含む断面を示している。
【0032】
図2(a)に示すように、第1の内部電極層130aにおける第2のビア導体140bの貫通する部分の周囲にはギャップ180が形成されており、それによって、第2のビア導体140bは、第1の内部電極層130aに対して電気的に絶縁されている。また、図2(b)に示すように、第2の内部電極層130bにおける第1のビア導体140aの貫通する部分の周囲にはギャップ190が形成されており、それによって、第1のビア導体140aは、第2の内部電極層130bに対して電気的に絶縁されている。
【0033】
この積層コンデンサ100では、従来例の積層コンデンサ10(図7参照)と同様に、より大きな静電容量を得るために、複数の第1の内部電極層130aおよび複数の第2の内部電極素130bを、誘電体層120を挟むように積層方向に交互に配置し、複数のコンデンサユニットを形成する構成としている。すなわち、これら複数のコンデンサユニットが、上述した第1のビア導体140aおよび第2のビア導体140bによって並列接続される構成となっている。そして、それぞれのコンデンサユニットの静電容量の総和が、複数対の第1の実装端子150aと第2の実装端子150bとの間の静電容量として外部に取り出される。本例では、それぞれ5つずつの第1および第2の内部電極層130aおよび130bが形成されている場合を示しているが、さらに多数、例えば50以上の内部電極層が形成されることが好ましい。
【0034】
また、この積層コンデンサ100では、従来例の積層コンデンサ10と同様に、複数の第1のビア導体140aおよび第2のビア導体140bが、それぞれ交互に隣接するように第1の内部電極層130aおよび第2の内部電極層130bの全面にわたって格子状に配置されている。これにより、この積層コンデンサ100においても、従来の積層コンデンサ10と同様に、インダクタンス成分の低減化が図られている。
【0035】
なお、本例では、アスペクト比(導体の直径に対する長さの比)が10で、直径が100μmのビア導体が300μmの間隔(ピッチ)で格子上に配置されている。
【0036】
B.実装端子の構造:
上記積層コンデンサ100は、第1の実装端子150aおよび第2の実装端子150bの構造に特徴を有している。図3は、実装端子の垂直断面構造を拡大して示す説明図である。図3に示すように、第1のビア導体140aは、最外面170から一部突出して形成されており、この突出している部分220aが第1の実装端子150aの第1の端子電極として利用される。第1の端子電極1220aの外径は、第1のビア導体140aの外径とほぼ同じである。そして、この第1の端子電極220a上を覆うように第1の半田ボール240aが形成されている。
【0037】
第2の実装端子150bも、第1の実装端子150aと同様に、最外面170から一部突出する部分220bが第2の端子電極として利用され、第2の端子電極220b上を覆うように第2の半田ボール240bが形成されている。
【0038】
ここで、隣接する第1のビア導体140aと第2のビア導体140bとの間隔は小さいほど、第1のビア導体140aと第2のビア導体140bとを流れる電流によって発生する磁束が効果的に相殺され、相互インダクタンスが低減されることが知られている。また、第1の内部電極層130aおよび第2の内部電極層130bを流れる電流の経路は、隣り合う第1のビア導体140aと第2のビア導体140bとの間に限られ、その電流長を短くすることにより自己インダクタンスを低減することができる。すなわち、ビア導体の間隔を狭くするほど積層コンデンサに含まれるインダクタンス成分を小さくすることができる。
【0039】
本例の積層コンデンサ100では、従来例の積層コンデンサ10(図7参照)における第1および第2の実装端子15a,15bに含まれる第1および第2の導体パッド22a,22bを省略して、第1および第2のビア導体140a,140bの一部を第1および第2の端子電極220a,220bとすることができる。これにより、導体パッドによって制限されていた実装端子の間隔、すなわち、ビア導体の間隔を狭くすることが可能である。この結果、上述したように、積層コンデンサに含まれるインダクタンス成分を一層小さくすることが可能となる。
【0040】
また、ビア導体の間隔を狭くすることにより、積層コンデンサをより小型化、大容量化することも可能である。
【0041】
C.製造方法:
図4および図5は、実施例の積層コンデンサを製造する方法について示す説明図である。
【0042】
まず、チタン酸バリウム(BaTiO)粉末を主成分とする複数の高誘電体セラミックグリーンシート(以下、単にシートという)を準備し、約半数のシート上に第1の内部電極層130aに相当するパターンを形成し、残り約半数のシート上に第2の内部電極層130bに相当するパターンを形成する。なお、高誘電率セラミックとしては、BaTiOの他に、PbTiO,PbZrO,iO,SrTiO,CaTiO,MgTiO,KNbO,NaTiO,KTaO,RbTaO等が利用可能である。
【0043】
図4(a)に示すように、それら2種類のシートを交互に積層する。次いで、図4(b)に示すように、レーザによって積層方向に沿う第1および第2のビアホール200aおよび200bを格子状に形成する。そして、図4(c)に示すように、第1および第2のビアホール200aおよび200b内に導体形成用ペーストを充填することにより第1および第2のビア導体140aおよび140bを形成する。なお、導体形成用ペーストに含まれる金属粉末(導電材料)としては、例えば、Ag−Pd(AgとPdの割合は7:3である)が利用される。ただし、これに限定されるものではなく、Ag,Ag−Pt,Au,Ni,Cu,Pd,Pt等の種々の金属粉末が利用可能である。また、半田ボール形成時の半田濡れ性を良好にするために、導体形成用ペースト中のガラス材料の含有量は、25重量%以下であることが好ましく、20重量%以下であることがより好ましい。さらに、ガラス材料を含有しない導体形成用ペーストを用いるのがよい。また、後述する工程の焼成後の出来上がり寸法を調整するために、無機材料を含有させるようにしてもよい。
【0044】
その後、図4(d)に示すように、さらにベースとなるシートを積層した上で圧着する。ここで、図5(a)の積層工程において積層されるシートは、キャリアフィルム210上に高誘電体セラミックシートが形成されたものが利用され、通常、キャリアフィルム210を剥離したシートを積層する。ただし、最も下側のシートの最外面上にはキャリアフィルム210が付着しているので、下側のキャリアフィルム210を剥離して、図5(a)に示すように、第1のビア導体140aおよび第2のビア導体140bの一部を突出させる。そして、全体を焼成することにより、図5(b)に示すように第1の端子電極220aおよび第2の端子電極220bを形成する。第1の端子電極220aおよび第2の端子電極220bは、上記した金属粉末や焼成温度などの選択により、図5(b)に示すように、焼成によって表面を曲面状に形成させることもできる(いわゆる「面取り」がなされる)。なお、第1の端子電極220aおよび第2の端子電極220bの突出量は、キャリアフィルム210の厚さにほぼ依存して決定される。例えば、第1の端子電極220aおよび第2の端子電極220bの突出量は、15μm〜100μmの範囲、好ましくは20μm〜50μmの範囲、さらに好ましくは20μm〜40μmの範囲となるように設定される。
【0045】
次に、図5(c)に示すように、第1の端子電極220a上に第1の半田ペースト230aを塗布し、第2の端子電極220b上に第2の半田ペースト230bを塗布して、半田をリフローさせる。これにより、図5(d)に示すように、第1の端子電極220a上に第1の半田ボール240aが形成され、第2の端子電極220b上に第2の半田ボール240bが形成される。
【0046】
なお、この積層コンデンサの製造方法は、上述した工程に限定されるものではなく、任意の適切な工程を用いて実施することができる。
【0047】
なお、ビア導体のアスペクト比を高くすることによって、具体的には、ビア導体の直径を小さくすることによっても、ビア導体の間隔を短くすることが可能であり、これによりインダクタンス成分を低減することができる。また、ギャップ180および190の直径を小さくすることも可能であり、それによって、第1および第2の内部電極層130aおよび130bの重なり部分を大きくし、容量を増大することができる。しかし、ビア導体のアスペクト比が大きければよいというわけではなく、ビア導体のアスペクト比が大きいほど、上記導体形成用ペーストを充填する工程が困難になる。
【0048】
従って、ビア導体のアスペクト比(導体の直径に対する長さの比)は、4〜30の範囲に設定されることが好ましいが、4〜25の範囲に設定されるほうがより好ましく、5〜20の範囲に設定されるほうがさらに好ましい。また、ビア導体の直径は、50μm〜120μmの範囲に設定されることが好ましいが、60μm〜110μmの範囲に設定されるほうがより好ましく、70μm〜100μmの範囲に設定されるほうがさらに好ましい。また、ビア導体の間隔、すなわち、実装端子の間隔は、100μm〜1000μmの範囲で設定されることが好ましいが、100μm〜600μmの範囲で設定されるほうが好ましく、150μm〜450μmの範囲で設定されるほうがさらに好ましい。
【0049】
D.変形例:
なお、本発明は上記の実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
【0050】
D1.変形例1:
図6は、変形例としての実装端子の垂直断面構造を拡大して示す説明図である。この第1の実装端子150a’は、第1の端子電極220aの表面上にニッケル(Ni)層252が形成されており、さらにその上に金(Au)層254が形成されたメッキ層250を有している点が実施例の第1の実装端子150aと異なる点である。このメッキ層250の形成は、図5(b)に示した第1の端子電極220aおよび第2の端子電極220bを形成後に実施される。メッキ層250によって第1の端子電極220aを被覆することにより、いわゆる半田くわれによって発生する端子電極の信頼性の低下を防止することができる。Ni層252が半田くわれを抑制するストッパ層であり、Au層254がNi層252の酸化防止層である。必ずしもAu層254は必要ではない。また、ストッパ層を構成する材料は必ずしもNiである必要はなく、例えば、銅(Cu)であってもよい。すなわち、端子電極を構成する材料に応じて半田くわれを抑制することが可能な材料であればどのようなものであってもよい。また、酸化防止層を構成する材料もストッパ層を構成する材料の酸化を防止することができるものであればどのようなものでもよい。
【0051】
なお、メッキ層250の厚さは、通常、3μm〜10μmの範囲に設定される。また、Ni層252の厚さは、3μm〜10μmの範囲に設定される。Au層254の厚さは0.03μm〜0.1μmの範囲に設定される。
【0052】
また、端子電極の表面をメッキ処理する場合に、メッキのしやすさを考慮すると、ビア導体中のガラス材料の含有量をより少なくすることが好ましく、理想的にはガラス材料が含まれないようにすることが好ましい。メッキ性を良好にするために、導体形成用ペースト中のガラス材料の含有量は、25重量%以下であることが好ましく、20重量%以下であることがより好ましい。さらに、ガラス材料を含有しない導体形成用ペーストを用いるのがよい。
【0053】
なお、メッキ層250が本発明の被覆層に相当する。また、上記実施例では、端子電極上をメッキ処理することにより被覆層を形成する場合を例に示しているが、これに限定されるものではなく、ストッパ層を構成可能な導電性を有する材料で端子電極上を被覆することができればどのような方法で被覆処理してもよい。
【0054】
D2.変形例2:
内部電極層やビア導体の数は、上記実施例の構成に限られず、種々に変更してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例としての積層コンデンサの垂直断面構造を概略的に示す説明図である。
【図2】ビア導体と内部電極層との接続について示す説明図である。
【図3】実装端子の垂直断面構造を拡大して示す説明図である。
【図4】積層コンデンサ100の製造方法について示す説明図である。
【図5】積層コンデンサ100の製造方法について示す説明図である。
【図6】変形例としての実装端子の垂直断面構造を拡大して示す説明図である。
【図7】従来の積層コンデンサの垂直断面構造を概略的に示す説明図である。
【符号の説明】
10…積層コンデンサ
11…コンデンサ本体
12…誘電体層
13a,13b…内部電極層
14a,14b…ビア導体
15a,15b…の実装端子
16,17…最外面
22a,22b…導体パッド
24a,24b…半田バンプ
100…積層コンデンサ
110…コンデンサ本体
120…誘電体層
130a,130b…内部電極層
140a,140b…ビア導体
150a,150b…実装端子
150a’…実装端子
160,170…最外面
180…ギャップ
190…ギャップ
200a,200b…ビアホール
210…キャリアフィルム
220a,220b…端子電極
230a,230b…半田ペースト
240a,240b…半田ボール
200a…第2のビアホール
250…メッキ層
252…ニッケル(Ni)層
254…金(Au)層

Claims (5)

  1. 複数の誘電体層を積層して構成されるコンデンサ本体と、前記誘電体層の積層方向にほぼ垂直な2つの最外面のうち、少なくとも一方の最外面上に設けられた複数の実装端子と、を有する積層コンデンサであって、
    前記コンデンサ本体は、
    前記誘電体層を挟むように交互に設けられ、電気的に絶縁された少なくとも1対の第1および第2の内部電極層と、
    前記第1の内部電極層に電気的に接続され、前記積層方向に沿って設けられた複数の第1のビア導体と、
    前記第2の内部電極層に電気的に接続され、前記積層方向に沿って設けられた複数の第2のビア導体と、を備えており、
    前記複数の実装端子は、
    前記第1の内部電極層に電気的に接続された複数の第1の実装端子と、
    前記第2の内部電極層に電気的に接続された複数の第2の実装端子と、によって構成されており、
    前記第1の実装端子は、前記一方の最外面上に前記第1のビア導体の一部を突出させることにより、前記第1のビア導体とほぼ同一の外径を有するように形成された第1の端子電極と、前記第1の端子電極上に形成された第1の半田ボールと、を備え、
    前記第2の実装端子は、前記一方の最外面上に前記第2のビア導体の一部を突出させることにより、前記第2のビア導体とほぼ同一の外径を有するように形成された第2の端子電極と、前記第2の端子電極上に形成された第2の半田ボールと、を備えることを特徴とする積層コンデンサ。
  2. 前記第1および第2のビア導体の突出量は、15μm〜100μmである請求項1記載の積層コンデンサ。
  3. 前記第1と第2の端子電極上には被覆層が形成されており、前記第1と第2の半田ボールは、それぞれ対応する前記第1と第2の端子電極上に前記被覆層を介して形成されている請求項1または請求項2記載の積層コンデンサ。
  4. 前記被覆層は、3μm〜10μmである請求項3記載の積層コンデンサ。
  5. 複数の前記ビア導体のうち、最短距離にある前記ビア導体同士の間隔が100μm〜1000μmである請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の積層コンデンサ。
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