JP2004152636A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、高効率な燃料電池システムを実現するため、低加湿の環境下での発電において、燃料電池を構成する電解質の含水率の低下に伴う経時的な燃料電池の性能劣化を抑制し、長期間安定した出力を確保できる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】本発明の燃料電池システムは、燃料ガスが供給され発電する燃料電池発電部と、発電部に供給するガスに水蒸気を添加するガス加湿部と、発電部へ水を送水するポンプと、エネルギー交換器と、発電部と前記ポンプとの間、エネルギー交換器とガス加湿部との間、及びエネルギー交換器とポンプとの間に形成された循環水ラインとを有するものであって、ポンプは、エネルギー交換器へも水を送水することを特徴とするものである。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の燃料電池システムは、燃料ガスが供給され発電する燃料電池発電部と、発電部に供給するガスに水蒸気を添加するガス加湿部と、発電部へ水を送水するポンプと、エネルギー交換器と、発電部と前記ポンプとの間、エネルギー交換器とガス加湿部との間、及びエネルギー交換器とポンプとの間に形成された循環水ラインとを有するものであって、ポンプは、エネルギー交換器へも水を送水することを特徴とするものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システムに係り、特に固体高分子型燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の燃料電池は、発電時には、反応熱やジュール熱等に起因して発熱する。例えば、燃料電池の温度は、電流密度を電極面積1cm2 あたり1Aに設定して連続的に発電した場合、100℃を超える可能性がある。高温の状態では電解質膜が劣化するため、安定に発電を続けるためには、燃料電池の発電部を冷却する必要がある。
【0003】
そこで、一般的には、冷却水を発電部に流通し、発電部で熱交換し、高温となった冷却水をラジエターなどで低温とする水循環ラインを形成する(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
【非特許文献1】
第9回 燃料電池シンポジウム講演予行集 P115
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、冷却水の流れを一方向に限定している従来の技術では、発電部の温度よりもガス加湿部の温度を選択的に上昇させることは、燃料電池を通常発電させている条件では困難であった。
【0006】
そこで、本発明は、高効率な燃料電池システムを実現するため、低加湿の環境下での発電において、燃料電池を構成する電解質の含水率の低下に伴う経時的な燃料電池の性能劣化を抑制し、長期間安定した出力を確保できる燃料電池システムを提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の実施態様の一つである燃料電池システムは、燃料ガスが供給され発電する燃料電池発電部と、発電部に供給するガスに水蒸気を添加するガス加湿部と、発電部へ水を送水するポンプと、エネルギー交換器と、発電部とポンプとの間、エネルギー交換器とガス加湿部との間、及びエネルギー交換器とポンプとの間に形成された循環水ラインと、を有し、ポンプは、エネルギー交換器へも水を送水する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明者は、燃料電池システムを構成する機器構成の見直し、最適な発電制御パターンを種々検討し、以下に述べる燃料電池システムに至った。
【0009】
本形態では、燃料電池システムの効率を優先させるため、低加湿の条件下で発電する。これに起因する燃料電池の電圧の経時的な低下に対処する。
【0010】
以下、図1に基づいて、本形態の燃料電池システムを説明する。なお、本形態は、水素又は炭化水素材料を燃料とし、酸素を含むガスを酸化剤ガスとして、電気化学反応を利用してエネルギーを取り出す発電デバイスに関するものである。
【0011】
(実施例1)
本形態の燃料電池システムは、出力1.2kW 相当の燃料電池発電部1と、発電部1とユニット化されたガス加湿部2とを有し、燃料電池スタックを形成する。ガス加湿部2は、燃料ガスや空気が供給されるライン上、発電部1より上流側に位置し、発電部1に供給されるガスに水蒸気を添加する。
【0012】
さらに、水を送水するためのポンプ10と、エネルギー交換器8とを有し、発電部1とガス加湿部2に水を流通させる機能を有する循環水ライン30が設置される。ポンプ10は、循環水ライン30に設けられたエネルギー交換器8,発電部1の何れの方向へも送水が可能である。
【0013】
また、発電部1の電圧,出力,温度と、ガス加湿部2の温度と、発電部1のアノードへ供給する燃料ガスのガス入口部に設けられたアノード入口ラインエネルギー交換器4の温度と、循環水ライン30に設けられたエネルギー交換器8の温度とを、モニタリングするセンサーを有し、これらセンサーからの信号を制御部9に情報として入力する信号ライン20を有する。
【0014】
制御部9は、各センサーから入力される情報を用いて、アノード入口ラインエネルギー交換器4や循環水ライン30に設けられたエネルギー交換器8へ、これら機器で出入させるべきエネルギー量を解析・判断するための信号を、出力信号ライン21を介して出力する。また、ポンプ10に対しても、出力信号ライン
21を介して信号を出力する。
【0015】
また、通常時には、発電部1における発電反応に伴い発生する熱を除去するため、循環水ライン30を用いて、循環水をポンプ10から発電部1へ流通させることにより、発電部1を冷却している。送水された水は、発電部1を通過しながら熱交換を行い、温水となってガス加湿部2に導入される。ガス加湿部2では、水が有する熱エネルギーはガスの加湿のために消費される。その後、エネルギー交換器8で熱交換により冷却され、ポンプ10を介して発電部1に送水される。
【0016】
しかし、発電部1における電圧の経時的な低下が生じた場合又はその兆候が生じたと判断された場合には、エネルギー交換器8にエネルギーを供給し、循環水の温度を上昇させ、循環水の方向をポンプ10から発電部1への方向とは逆転させ、ポンプ10からエネルギー交換器8,ガス加湿部2を介して発電部1へと循環水を流通する。
【0017】
通常の循環水の循環時は、発電部1が発熱反応、ガス加湿部2が吸熱反応であるため、ガス加湿部2を選択的に高温化することはできないが、本形態により、発電部1よりもガス加湿部2の動作温度を上昇させることが可能となる。
【0018】
ガス加湿部2に供給する熱エネルギーが増大した場合には、より多くのエネルギーを水の気化に用いることができるため、発電部1により多くの水蒸気を含むガスを供給することができる。
【0019】
燃料電池システムは、原燃料を改質し、水素リッチガスに変換する改質器11と、改質されたガスに対してエネルギー22の交換を行うためのエネルギー交換器4を発電部1のアノードガス入口ラインに配置する。
【0020】
また、燃料電池スタックのカソードに空気等の酸素を含有するガスを導くカソードラインの入口部には、エアブロア12と、カソードガスに対してエネルギー交換を行うためのエネルギー交換器5を配置する。
【0021】
燃料電池スタックの出口部のアノード及びカソードのガスラインには、気液分離器及びエネルギー交換器6,7をそれぞれ配置し、アノード排ガスは熱源として再利用するため改質器11に供給し、カソード排ガスは大気に放出する構成とする。
【0022】
気液分離機で回収した水は、水タンク23に蓄えられ、蓄えられた水は、循環水に対してエネルギー22の交換を行うためのエネルギー交換器8と水ポンプ
10とが配置されている循環水ライン30に供給される。
【0023】
なお、エネルギー交換器8には、循環水を加熱するためのヒーターが組み込こまれている。
【0024】
ポンプ10は、制御部9からの出力信号により、循環水の送水方向を発電部1に対してガス加湿部2が上流になるように変えることが可能であり、エネルギー交換器8の熱交換量制御と合わせて、発電部1の温度よりガス加湿部2の温度を任意に高めることができる。
【0025】
なお、ガス加湿部2の材料の選択により、発電部1の定格発電時に供給するカソードガス量に対し、露点として35℃相当の加湿量を与えることのできるガス加湿部2を作製し、組みこんだ燃料電池システムを実施例1とした。
【0026】
図1は、実施例1の燃料電池システムの一部を表した図である。
【0027】
制御部9には、模擬的に、収集する発電部1の電圧が経過時間10秒ごとに
10データずつ低下し、その間の電圧低下率が、1.5% を超える場合に制御が実施されるようプログラミングした。
【0028】
ガス加湿部2の高温化制御時には、ガス加湿部2の温度が発電部1の温度に対して、+3〜+15℃になるように、エネルギー交換器8へエネルギーを投入した。
【0029】
また、アノード入口ラインエネルギー交換器4におけるエネルギー交換量の減少操作を行わせ、発電部1に供給する通常時50℃であるアノードガスの温度を92℃まで高温化させた。
【0030】
本実施例1の燃料電池システムを用いて、5000時間の発電試験を行った。発電条件を燃料利用率0.75,酸素利用率0.4,セル温度70℃,発電電流密度0.3A/cm2とした。
【0031】
(実施例2)
実施例1に加えて、アノード出口ラインエネルギー交換器6,カソード出口ラインエネルギー交換器7で回収した排熱を、カソード供給ガスに与えるための排熱利用エネルギーライン24,カソード入口ラインエネルギー交換器5と、カソード入口ラインエネルギー交換器の温度をモニタリングするセンサーと、制御部9からの出力信号ラインを追加した燃料電池システムを実施例2とした。
【0032】
図2は実施例2の燃料電池システムの一部を表した図である。
【0033】
実施例2の制御時には、実施例1に加えて、排熱および外部からのエネルギーを投入してカソード入口ガス温度を高温化する操作も実施される。カソードガス入口温度は、通常時35℃に対して、制御時には52℃まで高温化が可能である。
【0034】
実施例2について実施例1と同様の条件にて連続発電試験を行った。
【0035】
(実施例3)
実施例2の燃料電池システムについて、制御後のガス加湿部2の温度が発電部1に対して+5〜+10℃に制御範囲を設定した燃料電池システムを実施例3として、実施例1及び実施例2と同様の条件で連続発電試験を行った。
【0036】
(比較例)
比較例の燃料電池システムは、出力1.2kW 相当の燃料電池発電部1と、発電部1とユニット化されたガス加湿部2とを有し、基本構成は実施例1と同様であるが、制御部9等が設置されていない。ガス加湿部2は、燃料ガスや空気が供給されるライン上、発電部1より上流側に位置し、発電部1に供給される燃料ガスに水蒸気を添加する。
【0037】
さらに、水を送水するためのポンプ10と、エネルギー交換器8とを有し、発電部1とガス加湿部2に水を流通させる機能を有する循環水ライン30が設置される。ポンプ10は、発電部1への方向へのみ送水が可能である。
【0038】
なお、エネルギー交換器8には、ヒーターは設置されていないものとする。
【0039】
図3に、比較例の燃料電池システムの一部を表したものを示す。比較例も実施例と同様条件にて5000時間の発電試験を行った。
【0040】
(考察)
実施例および比較例における1000時間あたりのガス加湿部2の高温化制御を開始してから、ガス加湿部2の温度が最初に所定温度まで達成するまでに要した時間,電圧経時劣化率について図4に示す。
【0041】
ガス加湿部2の高温化制御を開始してから、ガス加湿部2の温度が最初に所定温度まで達成するまでに要した時間は、実施例1が80秒、実施例2が40秒及び実施例3が43秒である。実施例2及び3が大幅に短縮しているのは、ガス加湿部2の高温化に、カソードガス熱量をも利用しているためであると考えられる。
【0042】
電圧経時劣化率は、比較例の55mV/1000hに対し、実施例1では15mV/1000h、実施例2では9mV/1000h、実施例3では3mV/1000hへ大幅低減が可能となった。
【0043】
これは実施例では、低加湿運転により電解質の含水率が減少し、プロトン伝導性が増加して電池性能が低下する状態になると、一時的に加湿量を増大させ、電池性能を回復させる制御が有効に働いた結果であると考えられる。
【0044】
実施例2では実施例1よりもガス加湿部2の高温化がより短時間で完了するために、電解質が乾燥状態にある時間が短縮される結果、よりダメージの少なくなることが影響している。
【0045】
実施例3では、ガス加湿部2の温度を+5℃以上としたため、加湿量が増加し、長期的に安定した性能が発揮できたと考えられる。
【0046】
なお、固体高分子型燃料電池における固体高分子電解質は、高分子鎖中にスルホン酸基等の電解質基を有する固体高分子材料であり、特定のイオンと強固に結合し、陽イオン又は陰イオンを選択的に透過する性質を有していることから、粒子,繊維、又は膜状に成形し、電気透析,拡散透析,電池隔膜,センサー用電解質膜など各種の用途に利用される。
【0047】
固体高分子電解質型燃料電池は、プロトン伝導性の固体高分子電解質膜の両面に一対の電極を設け、メタン,メタノールなどの低分子の炭化水素を改質することにより得られる水素ガスを燃料ガスとして、一方の電極(アノード)へ供給し、酸素ガスあるいは空気を酸化剤として他方の電極(カソード)へ供給し、電力を得るものである。
【0048】
また、水電解は、固体高分子電解質膜を用いて水を電気分解することにより水素と酸素とを製造する方法である。
【0049】
ところで、電解質膜として使用されるパーフルオロスルホン酸膜に代表されるフッ素系電解質は、C−F結合を有しているために化学的安定性が非常に高く、燃料電池用,水電解用、又は食塩電解用の固体高分子電解質膜の他、ハロゲン化水素酸電解用の固体高分子電解質膜として用いられ、プロトン伝導性を利用して、湿度センサー,ガスセンサー,酸素濃縮器等にも応用される。
【0050】
しかしながら、フッ素系電解質膜はプロトン伝導パスを形成するために含水状態としなければならない。燃料電池はカソードでプロトンと酸素との還元反応により水が生成するが、この生成水のみでは電解質膜の含水状態を維持させるには不十分なので、燃料電池へ供給するガスに水分を含ませ湿潤状態を保つ必要があり、本形態が採用される。
【0051】
一方、供給ガスに水蒸気を添加する加湿処理は、多くのエネルギーを消費するために高効率な燃料電池システムを実現するためには、できるだけ加湿量を低減する必要がある。しかしながら、極端な低加湿条件、例えば無加湿のガスを電池に供給するといった場合には、電解質のイオン伝導抵抗が増加するため短期間に電池電圧が低下してしまう。このように燃料電池システムの効率を向上させるためには低加湿条件とせざるを得ないが、この環境で燃料電池システムを長期にわたり安定した運転を行うためにも、本形態の採用が必要である。
【0052】
燃料電池の電解質が乾燥状態になり性能が劣化し始めるごく初期に、ガスへの加湿度を向上させれば電解質膜の湿潤度が回復し安定性が高まることが、要素試験により解明された。そこで、加湿度を任意にかつ簡便に向上させる方法を本形態で開示した。
【0053】
ガスを加湿ユニットで加湿処理する場合、加湿は水の気化に伴うエネルギーが消費される吸熱反応であるため、電池の発熱を効率よく加湿反応のエネルギーに用いるには、電池を経由した冷却媒体を加湿ユニットに流通させる方法が効果的である。さらに、発電部1とガス加湿部2とを密着させて共締めし、あたかも一つのブロックになるようにユニット化させる手法は熱ロスを極力低減させるために有効である。
【0054】
また、このような条件を従来の冷却方法を用いて実現するためには、ガス加湿部2に直接ヒーターを設置して部分的に温度を上昇させる必要がある。その場合でもガス加湿部2の周囲部分にヒーターを設置したのでは、ガス加湿部2の中央部まで昇温させるには熱ロスが大きい。
【0055】
例えば、プレート状ヒーターを加湿部に挟んで積層した場合では、平面平滑度の違いにより発電部1,ガス加湿部2の締め付けに偏りが生じてしまうため、電池の内部抵抗の増加、ガスおよび水の漏洩,加湿度の低下等が生じる場合があるため、本形態で示したものが好ましい。
【0056】
本形態では、単位時間に、より多くのエネルギーをガス加湿部2に供給することができるため、制御開始してからガス加湿部2の温度が十分に上昇するまでの時間を短縮でき、電池がダメージを受ける時間を最小とすることができる。
【0057】
さらには、電池の発電電圧の経時的な低下が生じた場合もしくはその兆候が生じた場合に、ガス加湿部2に与えるエネルギーを通常時よりも増加させ、発電部1の温度よりもガス加湿部2の温度を向上させる制御実施時のガス加湿部の温度と発電部の温度との差を、5℃以上10℃以下として制御する。
【0058】
制御時に電池劣化を抑制するための加湿量を確保するためには、5℃以上のガス加湿部の高温化が必要であるが、10℃以上の高温化では、各エネルギー交換器にてシステムが必要とするエネルギーが増大するため、全体のシステム効率が著しく低下してしまう結果に基づいている。
【0059】
本形態では、電解質材料の含水状態を制御することにより、電池劣化を低減できる。
【0060】
【発明の効果】
本発明により、燃料電池の性能劣化を抑制し、長期間安定した出力を確保できる燃料電池システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のシステム構成の一部を表した図。
【図2】実施例2のシステム構成の一部を表した図。
【図3】比較例のシステム構成の一部を表した図。
【図4】実施例および比較例の発電試験を比較した図。
【符号の説明】
1…発電部、2…ガス加湿部、4…アノード入口ラインエネルギー交換器、5…カソード入口ラインエネルギー交換器、6…アノード出口ライン気液分離/エネルギー交換器、7…カソード出口ライン気液分離/エネルギー交換器、8…エネルギー交換器、9…制御部、10…水ポンプ、11…改質器、12…エアブロア。
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システムに係り、特に固体高分子型燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の燃料電池は、発電時には、反応熱やジュール熱等に起因して発熱する。例えば、燃料電池の温度は、電流密度を電極面積1cm2 あたり1Aに設定して連続的に発電した場合、100℃を超える可能性がある。高温の状態では電解質膜が劣化するため、安定に発電を続けるためには、燃料電池の発電部を冷却する必要がある。
【0003】
そこで、一般的には、冷却水を発電部に流通し、発電部で熱交換し、高温となった冷却水をラジエターなどで低温とする水循環ラインを形成する(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
【非特許文献1】
第9回 燃料電池シンポジウム講演予行集 P115
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、冷却水の流れを一方向に限定している従来の技術では、発電部の温度よりもガス加湿部の温度を選択的に上昇させることは、燃料電池を通常発電させている条件では困難であった。
【0006】
そこで、本発明は、高効率な燃料電池システムを実現するため、低加湿の環境下での発電において、燃料電池を構成する電解質の含水率の低下に伴う経時的な燃料電池の性能劣化を抑制し、長期間安定した出力を確保できる燃料電池システムを提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の実施態様の一つである燃料電池システムは、燃料ガスが供給され発電する燃料電池発電部と、発電部に供給するガスに水蒸気を添加するガス加湿部と、発電部へ水を送水するポンプと、エネルギー交換器と、発電部とポンプとの間、エネルギー交換器とガス加湿部との間、及びエネルギー交換器とポンプとの間に形成された循環水ラインと、を有し、ポンプは、エネルギー交換器へも水を送水する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明者は、燃料電池システムを構成する機器構成の見直し、最適な発電制御パターンを種々検討し、以下に述べる燃料電池システムに至った。
【0009】
本形態では、燃料電池システムの効率を優先させるため、低加湿の条件下で発電する。これに起因する燃料電池の電圧の経時的な低下に対処する。
【0010】
以下、図1に基づいて、本形態の燃料電池システムを説明する。なお、本形態は、水素又は炭化水素材料を燃料とし、酸素を含むガスを酸化剤ガスとして、電気化学反応を利用してエネルギーを取り出す発電デバイスに関するものである。
【0011】
(実施例1)
本形態の燃料電池システムは、出力1.2kW 相当の燃料電池発電部1と、発電部1とユニット化されたガス加湿部2とを有し、燃料電池スタックを形成する。ガス加湿部2は、燃料ガスや空気が供給されるライン上、発電部1より上流側に位置し、発電部1に供給されるガスに水蒸気を添加する。
【0012】
さらに、水を送水するためのポンプ10と、エネルギー交換器8とを有し、発電部1とガス加湿部2に水を流通させる機能を有する循環水ライン30が設置される。ポンプ10は、循環水ライン30に設けられたエネルギー交換器8,発電部1の何れの方向へも送水が可能である。
【0013】
また、発電部1の電圧,出力,温度と、ガス加湿部2の温度と、発電部1のアノードへ供給する燃料ガスのガス入口部に設けられたアノード入口ラインエネルギー交換器4の温度と、循環水ライン30に設けられたエネルギー交換器8の温度とを、モニタリングするセンサーを有し、これらセンサーからの信号を制御部9に情報として入力する信号ライン20を有する。
【0014】
制御部9は、各センサーから入力される情報を用いて、アノード入口ラインエネルギー交換器4や循環水ライン30に設けられたエネルギー交換器8へ、これら機器で出入させるべきエネルギー量を解析・判断するための信号を、出力信号ライン21を介して出力する。また、ポンプ10に対しても、出力信号ライン
21を介して信号を出力する。
【0015】
また、通常時には、発電部1における発電反応に伴い発生する熱を除去するため、循環水ライン30を用いて、循環水をポンプ10から発電部1へ流通させることにより、発電部1を冷却している。送水された水は、発電部1を通過しながら熱交換を行い、温水となってガス加湿部2に導入される。ガス加湿部2では、水が有する熱エネルギーはガスの加湿のために消費される。その後、エネルギー交換器8で熱交換により冷却され、ポンプ10を介して発電部1に送水される。
【0016】
しかし、発電部1における電圧の経時的な低下が生じた場合又はその兆候が生じたと判断された場合には、エネルギー交換器8にエネルギーを供給し、循環水の温度を上昇させ、循環水の方向をポンプ10から発電部1への方向とは逆転させ、ポンプ10からエネルギー交換器8,ガス加湿部2を介して発電部1へと循環水を流通する。
【0017】
通常の循環水の循環時は、発電部1が発熱反応、ガス加湿部2が吸熱反応であるため、ガス加湿部2を選択的に高温化することはできないが、本形態により、発電部1よりもガス加湿部2の動作温度を上昇させることが可能となる。
【0018】
ガス加湿部2に供給する熱エネルギーが増大した場合には、より多くのエネルギーを水の気化に用いることができるため、発電部1により多くの水蒸気を含むガスを供給することができる。
【0019】
燃料電池システムは、原燃料を改質し、水素リッチガスに変換する改質器11と、改質されたガスに対してエネルギー22の交換を行うためのエネルギー交換器4を発電部1のアノードガス入口ラインに配置する。
【0020】
また、燃料電池スタックのカソードに空気等の酸素を含有するガスを導くカソードラインの入口部には、エアブロア12と、カソードガスに対してエネルギー交換を行うためのエネルギー交換器5を配置する。
【0021】
燃料電池スタックの出口部のアノード及びカソードのガスラインには、気液分離器及びエネルギー交換器6,7をそれぞれ配置し、アノード排ガスは熱源として再利用するため改質器11に供給し、カソード排ガスは大気に放出する構成とする。
【0022】
気液分離機で回収した水は、水タンク23に蓄えられ、蓄えられた水は、循環水に対してエネルギー22の交換を行うためのエネルギー交換器8と水ポンプ
10とが配置されている循環水ライン30に供給される。
【0023】
なお、エネルギー交換器8には、循環水を加熱するためのヒーターが組み込こまれている。
【0024】
ポンプ10は、制御部9からの出力信号により、循環水の送水方向を発電部1に対してガス加湿部2が上流になるように変えることが可能であり、エネルギー交換器8の熱交換量制御と合わせて、発電部1の温度よりガス加湿部2の温度を任意に高めることができる。
【0025】
なお、ガス加湿部2の材料の選択により、発電部1の定格発電時に供給するカソードガス量に対し、露点として35℃相当の加湿量を与えることのできるガス加湿部2を作製し、組みこんだ燃料電池システムを実施例1とした。
【0026】
図1は、実施例1の燃料電池システムの一部を表した図である。
【0027】
制御部9には、模擬的に、収集する発電部1の電圧が経過時間10秒ごとに
10データずつ低下し、その間の電圧低下率が、1.5% を超える場合に制御が実施されるようプログラミングした。
【0028】
ガス加湿部2の高温化制御時には、ガス加湿部2の温度が発電部1の温度に対して、+3〜+15℃になるように、エネルギー交換器8へエネルギーを投入した。
【0029】
また、アノード入口ラインエネルギー交換器4におけるエネルギー交換量の減少操作を行わせ、発電部1に供給する通常時50℃であるアノードガスの温度を92℃まで高温化させた。
【0030】
本実施例1の燃料電池システムを用いて、5000時間の発電試験を行った。発電条件を燃料利用率0.75,酸素利用率0.4,セル温度70℃,発電電流密度0.3A/cm2とした。
【0031】
(実施例2)
実施例1に加えて、アノード出口ラインエネルギー交換器6,カソード出口ラインエネルギー交換器7で回収した排熱を、カソード供給ガスに与えるための排熱利用エネルギーライン24,カソード入口ラインエネルギー交換器5と、カソード入口ラインエネルギー交換器の温度をモニタリングするセンサーと、制御部9からの出力信号ラインを追加した燃料電池システムを実施例2とした。
【0032】
図2は実施例2の燃料電池システムの一部を表した図である。
【0033】
実施例2の制御時には、実施例1に加えて、排熱および外部からのエネルギーを投入してカソード入口ガス温度を高温化する操作も実施される。カソードガス入口温度は、通常時35℃に対して、制御時には52℃まで高温化が可能である。
【0034】
実施例2について実施例1と同様の条件にて連続発電試験を行った。
【0035】
(実施例3)
実施例2の燃料電池システムについて、制御後のガス加湿部2の温度が発電部1に対して+5〜+10℃に制御範囲を設定した燃料電池システムを実施例3として、実施例1及び実施例2と同様の条件で連続発電試験を行った。
【0036】
(比較例)
比較例の燃料電池システムは、出力1.2kW 相当の燃料電池発電部1と、発電部1とユニット化されたガス加湿部2とを有し、基本構成は実施例1と同様であるが、制御部9等が設置されていない。ガス加湿部2は、燃料ガスや空気が供給されるライン上、発電部1より上流側に位置し、発電部1に供給される燃料ガスに水蒸気を添加する。
【0037】
さらに、水を送水するためのポンプ10と、エネルギー交換器8とを有し、発電部1とガス加湿部2に水を流通させる機能を有する循環水ライン30が設置される。ポンプ10は、発電部1への方向へのみ送水が可能である。
【0038】
なお、エネルギー交換器8には、ヒーターは設置されていないものとする。
【0039】
図3に、比較例の燃料電池システムの一部を表したものを示す。比較例も実施例と同様条件にて5000時間の発電試験を行った。
【0040】
(考察)
実施例および比較例における1000時間あたりのガス加湿部2の高温化制御を開始してから、ガス加湿部2の温度が最初に所定温度まで達成するまでに要した時間,電圧経時劣化率について図4に示す。
【0041】
ガス加湿部2の高温化制御を開始してから、ガス加湿部2の温度が最初に所定温度まで達成するまでに要した時間は、実施例1が80秒、実施例2が40秒及び実施例3が43秒である。実施例2及び3が大幅に短縮しているのは、ガス加湿部2の高温化に、カソードガス熱量をも利用しているためであると考えられる。
【0042】
電圧経時劣化率は、比較例の55mV/1000hに対し、実施例1では15mV/1000h、実施例2では9mV/1000h、実施例3では3mV/1000hへ大幅低減が可能となった。
【0043】
これは実施例では、低加湿運転により電解質の含水率が減少し、プロトン伝導性が増加して電池性能が低下する状態になると、一時的に加湿量を増大させ、電池性能を回復させる制御が有効に働いた結果であると考えられる。
【0044】
実施例2では実施例1よりもガス加湿部2の高温化がより短時間で完了するために、電解質が乾燥状態にある時間が短縮される結果、よりダメージの少なくなることが影響している。
【0045】
実施例3では、ガス加湿部2の温度を+5℃以上としたため、加湿量が増加し、長期的に安定した性能が発揮できたと考えられる。
【0046】
なお、固体高分子型燃料電池における固体高分子電解質は、高分子鎖中にスルホン酸基等の電解質基を有する固体高分子材料であり、特定のイオンと強固に結合し、陽イオン又は陰イオンを選択的に透過する性質を有していることから、粒子,繊維、又は膜状に成形し、電気透析,拡散透析,電池隔膜,センサー用電解質膜など各種の用途に利用される。
【0047】
固体高分子電解質型燃料電池は、プロトン伝導性の固体高分子電解質膜の両面に一対の電極を設け、メタン,メタノールなどの低分子の炭化水素を改質することにより得られる水素ガスを燃料ガスとして、一方の電極(アノード)へ供給し、酸素ガスあるいは空気を酸化剤として他方の電極(カソード)へ供給し、電力を得るものである。
【0048】
また、水電解は、固体高分子電解質膜を用いて水を電気分解することにより水素と酸素とを製造する方法である。
【0049】
ところで、電解質膜として使用されるパーフルオロスルホン酸膜に代表されるフッ素系電解質は、C−F結合を有しているために化学的安定性が非常に高く、燃料電池用,水電解用、又は食塩電解用の固体高分子電解質膜の他、ハロゲン化水素酸電解用の固体高分子電解質膜として用いられ、プロトン伝導性を利用して、湿度センサー,ガスセンサー,酸素濃縮器等にも応用される。
【0050】
しかしながら、フッ素系電解質膜はプロトン伝導パスを形成するために含水状態としなければならない。燃料電池はカソードでプロトンと酸素との還元反応により水が生成するが、この生成水のみでは電解質膜の含水状態を維持させるには不十分なので、燃料電池へ供給するガスに水分を含ませ湿潤状態を保つ必要があり、本形態が採用される。
【0051】
一方、供給ガスに水蒸気を添加する加湿処理は、多くのエネルギーを消費するために高効率な燃料電池システムを実現するためには、できるだけ加湿量を低減する必要がある。しかしながら、極端な低加湿条件、例えば無加湿のガスを電池に供給するといった場合には、電解質のイオン伝導抵抗が増加するため短期間に電池電圧が低下してしまう。このように燃料電池システムの効率を向上させるためには低加湿条件とせざるを得ないが、この環境で燃料電池システムを長期にわたり安定した運転を行うためにも、本形態の採用が必要である。
【0052】
燃料電池の電解質が乾燥状態になり性能が劣化し始めるごく初期に、ガスへの加湿度を向上させれば電解質膜の湿潤度が回復し安定性が高まることが、要素試験により解明された。そこで、加湿度を任意にかつ簡便に向上させる方法を本形態で開示した。
【0053】
ガスを加湿ユニットで加湿処理する場合、加湿は水の気化に伴うエネルギーが消費される吸熱反応であるため、電池の発熱を効率よく加湿反応のエネルギーに用いるには、電池を経由した冷却媒体を加湿ユニットに流通させる方法が効果的である。さらに、発電部1とガス加湿部2とを密着させて共締めし、あたかも一つのブロックになるようにユニット化させる手法は熱ロスを極力低減させるために有効である。
【0054】
また、このような条件を従来の冷却方法を用いて実現するためには、ガス加湿部2に直接ヒーターを設置して部分的に温度を上昇させる必要がある。その場合でもガス加湿部2の周囲部分にヒーターを設置したのでは、ガス加湿部2の中央部まで昇温させるには熱ロスが大きい。
【0055】
例えば、プレート状ヒーターを加湿部に挟んで積層した場合では、平面平滑度の違いにより発電部1,ガス加湿部2の締め付けに偏りが生じてしまうため、電池の内部抵抗の増加、ガスおよび水の漏洩,加湿度の低下等が生じる場合があるため、本形態で示したものが好ましい。
【0056】
本形態では、単位時間に、より多くのエネルギーをガス加湿部2に供給することができるため、制御開始してからガス加湿部2の温度が十分に上昇するまでの時間を短縮でき、電池がダメージを受ける時間を最小とすることができる。
【0057】
さらには、電池の発電電圧の経時的な低下が生じた場合もしくはその兆候が生じた場合に、ガス加湿部2に与えるエネルギーを通常時よりも増加させ、発電部1の温度よりもガス加湿部2の温度を向上させる制御実施時のガス加湿部の温度と発電部の温度との差を、5℃以上10℃以下として制御する。
【0058】
制御時に電池劣化を抑制するための加湿量を確保するためには、5℃以上のガス加湿部の高温化が必要であるが、10℃以上の高温化では、各エネルギー交換器にてシステムが必要とするエネルギーが増大するため、全体のシステム効率が著しく低下してしまう結果に基づいている。
【0059】
本形態では、電解質材料の含水状態を制御することにより、電池劣化を低減できる。
【0060】
【発明の効果】
本発明により、燃料電池の性能劣化を抑制し、長期間安定した出力を確保できる燃料電池システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のシステム構成の一部を表した図。
【図2】実施例2のシステム構成の一部を表した図。
【図3】比較例のシステム構成の一部を表した図。
【図4】実施例および比較例の発電試験を比較した図。
【符号の説明】
1…発電部、2…ガス加湿部、4…アノード入口ラインエネルギー交換器、5…カソード入口ラインエネルギー交換器、6…アノード出口ライン気液分離/エネルギー交換器、7…カソード出口ライン気液分離/エネルギー交換器、8…エネルギー交換器、9…制御部、10…水ポンプ、11…改質器、12…エアブロア。
Claims (5)
- 燃料ガスが供給され発電する燃料電池発電部と、前記発電部に供給するガスに水蒸気を添加するガス加湿部と、前記発電部へ水を送水するポンプと、エネルギー交換器と、前記発電部と前記ポンプとの間、前記エネルギー交換器と前記ガス加湿部との間、及び前記エネルギー交換器と前記ポンプとの間に形成された循環水ラインと、を有し、
前記ポンプは、前記エネルギー交換器へも水を送水することを特徴とする燃料電池システム。 - 前記エネルギー交換器は、循環水を加熱するヒータを内蔵することを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
- 前記発電部の温度,前記ガス加湿部の温度,前記発電部のアノードガス入口部に設けられたアノード入口ラインエネルギー交換器の温度、及び前記循環水ラインに形成されたエネルギー交換器の温度と、をモニタリングするセンサーと、
前記センサーからの情報を用いて、前記アノード入口ラインエネルギー交換器及び前記循環水ラインに形成されたエネルギー交換器への信号を作成する制御部とを備えることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。 - 前記発電部の電圧の経時的な低下が生じた場合又はその兆候が生じた場合に、前記循環水を、前記エネルギー交換器から前記ガス加湿器を経由して前記発電部へと流通させ、前記エネルギー交換器で前記循環水を加熱し、前記発電部の温度よりも前記ガス加湿部の温度を高めることを特徴とする請求項2記載の燃料電池システム。
- 前記発電部の電圧の経時的な低下が生じた場合又はその兆候が生じた場合に、前記ガス加湿部に与えるエネルギーを通常時よりも増加させ、前記発電部の温度よりも前記加湿部の温度を高め、前記加湿部の温度(Th)と前記発電部の温度(Ts)との差(Th−Ts)が、5℃以上10℃以下であることを特徴とした請求項1記載の燃料電池システム。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005100975A (ja) * | 2003-08-25 | 2005-04-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 固体高分子型燃料電池システム及びその運転方法 |
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2002
- 2002-10-31 JP JP2002316972A patent/JP2004152636A/ja active Pending
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