JP2004152593A - 固体高分子型燃料電池用膜・電極接合体の製造方法 - Google Patents

固体高分子型燃料電池用膜・電極接合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】初期の発電性能が高く、長期にわたって安定した出力特性を維持できる固体高分子型燃料電池用膜・電極接合体の提供。
【解決手段】触媒金属粒子がカーボン担体に担持された触媒粉末を含む触媒層を有するカソード及びアノードがイオン交換膜に隣接して配置された固体高分子型燃料電池用膜・電極接合体の製造方法であって、アノードの触媒層及びカソードの触媒層の少なくとも一方を製造する工程において、触媒粉末に対し、電磁波照射、粒子線照射及びプラズマ処理からなる群から選ばれる1種以上の方法による処理を行う。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、初期の出力電圧が高く、長期に渡って高い出力電圧を得られる固体高分子型燃料電池用の膜・電極接合体に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、原料となるガスの反応エネルギを直接電気エネルギに変換する電池であり、水素・酸素燃料電池は、その反応生成物が原理的に水のみであり地球環境への影響がほとんどない。なかでも電解質として固体高分子膜を使用する固体高分子型燃料電池は、高いイオン導電性を有する高分子電解質膜が開発され、常温でも作動でき高出力密度が得られるため、近年のエネルギ、地球環境問題への社会的要請の高まりとともに、電気自動車用等の移動車両や、小型コージェネレーションシステムの電源として大きな期待が寄せられている。
【0003】
固体高分子型燃料電池では、通常、固体高分子電解質としてプロトン伝導性のイオン交換膜が使用され、特にスルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなるイオン交換膜が基本特性に優れている。固体高分子型燃料電池では、イオン交換膜の両面にガス拡散性の電極層を配置し、燃料である水素を含むガス及び酸化剤となる酸素を含むガス(空気等)を、それぞれアノード及びカソードに供給することにより発電を行う。
【0004】
固体高分子型燃料電池のカソードにおける酸素の還元反応は過酸化水素(H)を経由して反応が進行することから、触媒層中で生成する過酸化水素又は過酸化物ラジカルによって、電解質膜の劣化を引き起こす可能性が懸念されている。また、アノードにはカソードから酸素分子が膜内を透過してくるため、アノードで水素分子と酸素分子が反応を引き起こしラジカルを生成することも考えられる。特に炭化水素系膜を固体高分子電解質膜とする場合は、ラジカルに対する安定性に乏しく長期間に渡る運転においては大きな問題となっていた。例えば、固体高分子型燃料電池が初めて実用化されたのは、米国のジェミニ宇宙船の電源として採用された時であり、この時にはスチレン−ジビニルベンゼン重合体をスルホン化した膜が電解質膜として使用されたが、長期間に渡る耐久性に問題があった。
【0005】
炭化水素系の重合体に対し、ラジカルに対する安定性に優れる重合体として、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体が着目され、該重合体からなるイオン交換膜が知られている。そして、さらにラジカルに対する安定性を高めるため、高分子電解質膜中に過酸化物ラジカルを接触分解できる遷移金属酸化物又はフェノール性水酸基を有する化合物を添加する系(特許文献1参照)や、高分子電解質膜内に触媒金属粒子を担持し、過酸化水素を分解する技術(特許文献2参照)も開示されている。しかし、これらの技術は固体高分子電解質膜内のみに材料を添加する技術であり、過酸化水素又は過酸化物ラジカルの発生源である触媒層の改良を試みるものではない。したがって、初期的には改善の効果があるものの、長期間に渡る耐久性には大きな問題が生じる可能性があった。またコスト的にも高くなるという問題があった。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−118591号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開平06−103992号公報(2頁33〜37行)
【特許文献3】
特開2002−134120号公報(4頁45行〜5頁21行)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
近年、固体高分子型燃料電池は、自動車用、住宅用市場等の電源として期待され、実用化への要望が高まり開発が加速している。これらの用途では、特に高い効率での運転が要求されるため、より高い電圧での運転が望まれると同時に長期に渡って安定した出力を得られることが望ましい。また、電解質膜の導電性を確保するために、電解質膜を加湿する必要があるが、燃料電池システム全体の効率の点から低加湿又は無加湿での運転が要求されることも多い。
【0008】
そこで本発明は、車載用、住宅用市場等へ固体高分子型燃料電池を実用化するにあたって、充分に高いエネルギ効率での発電が可能であると同時に、長期間に渡って耐久性に優れた固体高分子型燃料電池用膜・電極接合体(触媒層を含む電極と高分子電解質膜とから構成される)を提供することを目的とする。そのために、発電に伴って生成する過酸化水素や過酸化物ラジカルに対しても安定な触媒層を有する膜・電極接合体の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
また、供給ガスの加湿温度がセル温度よりも低い低加湿又は無加湿での運転、セル温度に近い温度で加湿する高加湿での運転のどちらにおいても、高い発電性能を有し、かつ長期間に渡って安定した発電が可能な固体高分子型燃料電池用膜・電極接合体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、触媒金属粒子がカーボン担体に担持された触媒粉末とイオン交換樹脂とを含む塗工液を調製し、該塗工液を塗工することにより触媒層を形成し、得られた触媒層をアノード及びカソードの触媒層とし、該アノードの触媒層と該カソードの触媒層とを間にイオン交換膜を配置して対向させることにより固体高分子型燃料電池用膜・電極接合体を製造する方法であって、前記アノードの触媒層及び前記カソードの触媒層の少なくとも一方を製造する工程において、前記触媒粉末に対し、電磁波照射、粒子線照射及びプラズマ処理からなる群から選ばれる1種以上の処理を行う工程が含まれことを特徴とする固体高分子型燃料電池用膜・電極接合体の製造方法を提供する。
【0011】
また、本発明は触媒金属粒子がカーボン担体に担持された触媒粉末とイオン交換樹脂とを含む塗工液を調製し、該塗工液を塗工することにより触媒層を形成し、得られた触媒層をアノード及びカソードの触媒層としてイオン交換膜と一体形成することにより固体高分子型燃料電池用膜・電極接合体を製造する方法であって、前記アノードの触媒層及び前記カソードの触媒層の少なくとも一方を製造する工程において、前記カーボン担体を電磁波照射、粒子線照射及びプラズマ処理からなる群から選ばれる1種以上の方法により処理した後、前記触媒金属と前記カーボン担体の質量比が2:8〜7:3となるように前記触媒金属を前記カーボン担体に担持することを特徴とする固体高分子型燃料電池用膜・電極接合体の製造方法を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明により得られる固体高分子型燃料電池用膜・電極接合体の一態様の断面図を図1に示す。以下、膜・電極接合体7を図1に基づいて説明する。膜・電極接合体7は、固体高分子電解質膜1と、この電解質膜1の膜面に密着したアノード触媒層2及びカソード触媒層3と、これら各触媒層に密着したガス拡散層4、4’とガスシール体6により構成される。ガス拡散層4、4’は通常多孔性の導電性基材からなり、必ずしも備えられていなくてもよいが、触媒層へのガスの拡散を促進し、集電体の機能も有するので、通常は備えられていることが好ましい。
【0013】
膜・電極接合体7の外側にはガス流路5aとなる溝が形成されたセパレータ5が配置されている。アノード側には、セパレータの溝を介して、例えばメタノールや天然ガス等の燃料を改質して得られる水素ガスが供給されるが、この改質には通常、250〜300℃程度の温度が必要である。その際の排熱を利用すれば高温で加湿して露点の高い水素ガスを供給できるため、アノード側の方がカソード側よりもシステム的に、充分に加湿された高加湿のガスを供給しやすい。
【0014】
固体高分子電解質膜1は、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなることが好ましく、アノード触媒層2中で生成するプロトンを膜厚方向に沿ってカソード触媒層3へ選択的に透過させる役割を有する。また、固体高分子電解質膜1は、アノードに供給される水素とカソードに供給される酸素が混じり合わないようにするための隔膜としての機能も有する。このスルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体としては、CF=CF−(OCFCFX)−O−(CF−SOHで表されるパーフルオロビニル化合物(mは0〜3の整数を示し、nは1〜12の整数を示し、pは0又は1を示し、Xはフッ素原子又はトリフルオロメチル基を示す。)に基づく重合単位と、テトラフルオロエチレンに基づく重合単位とを含む共重合体であることが好ましい。
【0015】
上記フルオロビニル化合物の好ましい例としては、下記式(i)〜(iii)で表される化合物が挙げられる。ただし、下記式中、qは1〜8の整数、rは1〜8の整数、tは1〜3の整数を示す。
【0016】
【化1】
Figure 2004152593
【0017】
アノード触媒層2及びカソード触媒層3は、後述するガス拡散層4、4’と固体高分子電解質膜1との間に配置される。アノード触媒層2は、例えば、白金とルテニウムの合金をカーボン担体に担持した担持触媒とイオン交換樹脂を含んで構成される。カソード触媒層3は、白金又は白金合金をカーボン担体に担持した担持触媒とイオン交換樹脂とを含んで構成される。本発明では、アノード触媒層2及びカソード触媒層3のうちの少なくとも一方を製造する工程において、触媒粉末に対し、電磁波照射、粒子線照射及びプラズマ照射からなる群から選ばれる1種以上の方法による処理工程(以下、本処理工程という)を行っている。本処理工程により、担体カーボンを構成する多環芳香族化合物の六角網面のエッジ部分が活性化され、エッジ部分のカルボニル基、カルボキシル基、フェノール性水酸基、ラクトン環等の官能基の量が増加する。
【0018】
電磁波には、γ線やX線などの放射線や、紫外線、可視光線、赤外線などがある。担体カーボンの多環芳香族化合物の六角網面のエッジ部分の活性化には、エネルギーの強い短波長の紫外線が好適であり、これを応用した紫外線・オゾン処理法がその代表的な処理方法として挙げられる。紫外線(UV)オゾン処理装置は、触媒粉末の簡便な処理が可能であり、市販されているUVオゾン処理装置等を用いることができる。UVオゾン処理法は、短波長UV光を利用した感化酸化プロセスである。この感化酸化プロセスとして、例えば184.9nmの短波長の光と酸素との反応によるオゾン発生と、例えば253.7nmの短波長の光の有する化学結合解離効果とを組み合わせた光化学的酸化分解プロセスによって、湿式処理では除去できずに残留する有機汚染物質を除去することも可能である。そして、触媒粉末上に有機汚染物質が付着している場合にはその効果が発揮される。
【0019】
電磁波照射の場合には、好ましい波長は0.01〜300nmであり、X線又は紫外線が好ましい。照射時間としては5〜60分が好ましい。この範囲であれば、担体カーボンの六角網面のエッジ部分の活性化に効果があると考えられる。特に処理時間は10〜30分が好ましい。処理時間が短すぎると充分な効果を得られず、長すぎると担体カーボンの浸食などが起こりやすくなるおそれがある。
【0020】
また、粒子線照射は、イオンビーム、電子ビーム、分子原子ビームなどエネルギーの揃った粒子束のことであり、加速電圧数百kVの電子線に曝す方法などが挙げられる。粒子線処理の場合には、電子ビーム処理装置が簡便であるため好ましく、電子線の加速電圧としては1〜500kVが好ましく、特に2〜100kVが好ましい。この範囲であれば、担体カーボンの六角網面のエッジ部分の活性化に効果があると考えられる。加速電圧が低すぎるとエッジ部分の活性化に対して充分な効果が得られず、高すぎると担体カーボン自体が損傷を受けるおそれがある。また、電子線の照射時間は1〜30分が好ましく、特に2〜15分が好ましい。短すぎると充分な効果を得られないおそれがあり、長すぎると担体カーボン自体が損傷を受けるおそれがある。
【0021】
また、プラズマは、自由に運動をする正、負の荷電粒子が共存して電気的中性になっている物質の状態のことをいい、プラズマを利用する処理方法としては、ガス状の炭化水素燃料を燃焼させプラズマを生成し、担体カーボンの表面に作用させるダイレクトフレームプラズマ法や、コンデンサを用い、高電圧で放電させ処理するコロナ放電処理法、電磁場でガスをイオン化することによって生成されるプラズマを利用するグロー放電プラズマ処理法などが挙げられる。
【0022】
プラズマ処理にはラジオ波(13.56MHz)とマイクロ波(2.54GHz)が用いられるが、本発明ではラジオ波が好ましい。マイクロ波によるプラズマ処理はラジオ波によるプラズマ処理に比較して活性種の寿命が長く、プラズマ密度が高いため、均一処理が可能となるが、ガス温度が高くなり触媒粉末が燃焼するおそれもある。また、プラズマ処理を行う場合のプラズマ密度としては、10〜1010cm−3が好ましく、特に10〜10cm−3が好ましい。プラズマ密度が低すぎると、担体カーボンの六角網面のエッジ部分の活性化に対して充分な効果が得られないおそれがある。プラズマ密度が高すぎる場合は、上述の効果の点では充分に効果があるが、高いプラズマ密度を発生させる装置が少ないという問題がある。
【0023】
プラズマ照射の処理時間としては、5〜60分が好ましく、特に10〜30分が好ましい。処理時間が短すぎると担体カーボンの六角網面のエッジ部分の活性化に対して充分な効果が得られず、長すぎると担体カーボン自体の損傷が起こるおそれがある。
【0024】
これらいずれの方法も触媒粉末のカーボン担体の多環芳香族化合物の六角網面のエッジ部分の活性化に効果があり、処理を施した触媒粉末を空気中に曝すことにより、活性化されたエッジ部分が酸素と反応し、カーボン担体表面にカルボニル基、フェノール性水酸基、ラクトン環等の表面官能基量を増加させることができる。また、上記の電磁波照射、粒子線照射、プラズマ処理工程を酸素原子を含むガス、例えば酸素ガス、炭酸ガス、混合空気などの雰囲気下で行うことにより、さらに表面官能基量を増加させることができる。酸素原子を含むガスを使用することにより、上述の酸素を含む官能基を形成しやすくなる。
【0025】
電磁波照射、粒子線照射及びプラズマ処理からなる群から選ばれる1種以上の工程は、触媒粉末自体に対して触媒層形成用塗工液を作製する前に行ってもよいが、触媒層を形成した後、触媒層に対する処理として行うこともできるし、膜・電極接合体を作製した後に膜・電極接合体に対する処理として行ってもよい。
【0026】
本発明では、上述のとおりあらかじめ白金又は白金合金をカーボン担体に担持した触媒粉末自体を上記の処理方法により処理してもよいが、担体となるカーボン粉末に対して処理を施した後に、白金又は白金合金を担体カーボンに担持してもよい。あらかじめカーボン担体を処理してから触媒金属粒子を担持すると、カーボン担体の表面官能基量が増加しているため、触媒金属粒子の担持率を高くすることが困難になるおそれがある。触媒金属粒子の担持率を高くし、高い出力電圧を得るためには、触媒金属粒子をカーボン担体に担持した後の触媒粉末を処理することが好ましい。
【0027】
本発明における触媒粉末において、触媒金属とカーボン担体とは質量比で2:8〜7:3であることが好ましく、特に4:6〜6:4であることが好ましい。この範囲であれば、触媒層の厚さを薄くすることが可能であり、ガスの拡散性を高め、優れた出力特性を得ることができる。触媒粉末中の触媒金属の含有割合が少なすぎると、反応に必要な触媒金属の量が不足するおそれがあり、触媒金属の含有量が多すぎるとカーボン担体上で触媒金属粒子同士の凝集が起こりやすくなり、かえって性能が低下するおそれがある。
【0028】
本発明において担持触媒に使用される担体となるカーボン材料としては、細孔の発達したカーボンブラック、活性炭、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン等種々の炭素材料が好ましく使用できる。固体高分子型燃料電池では、通常カーボンブラックが使用されることが多く、該カーボンブラックとしてはチャンネルブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック等が挙げられる。また、活性炭としては、種々の炭素原子を含む材料を炭化、賦活処理して得られる種々の活性炭が使用できる。
【0029】
本発明では、好ましくは上述した電磁波照射、粒子線照射、プラズマ処理を施し官能基を形成した触媒粉末とイオン交換樹脂とを分散媒とともに混合して、触媒層形成用塗工液を調製する。次いでこの塗工液を基材となるフィルム上に塗工することによって、触媒層を形成した後、乾燥させ触媒塗工液中に含まれる分散媒を除去させる。イオン交換樹脂としては耐久性の観点からスルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体であることが好ましい。当該パーフルオロカーボン重合体としては、イオン交換膜を構成する樹脂と同様のものが好ましく使用でき、イオン交換膜を構成する樹脂と同じであっても異なっていてもよい。
【0030】
基材となるフィルムとしては触媒層形成用塗工液中に含まれる分散媒に対して安定なフィルムであれば好ましく使用でき、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレンのシート等が挙げられる。また、固体高分子電解質膜を基材とし、上記触媒層形成用塗工液を固体高分子電解質膜上に直接塗工することも可能である。
【0031】
上述の触媒層形成用の塗工液の塗工方法としては、アプリケーター、バーコーター、ダイコーター等を使用する方法や、スクリーン印刷法、グラビア印刷法等を適用できる。また、触媒層形成用塗工液中には、必要に応じて撥水剤、造孔剤、増粘剤、希釈溶媒等を添加し、電極反応で生成する水の排出性を高めること、触媒層自体の形状安定性を保持すること、塗工時の塗工むらの改善や塗工安定性等を高めることも可能である。
【0032】
触媒金属粒子を担持しているカーボン担体は、多環芳香族化合物の網平面が結晶子を構成し、それらの結晶子が集合して1次粒子を形成している。この網平面のエッジ部分には、カルボキシル基、カルボニル基、フェノール性水酸基等種々の官能基やラクトン環等が形成されている。そして、電磁波照射、粒子線照射、プラズマ処理の工程によって、これらの官能基は増量し、特に網平面のエッジ部分にキノン性カルボニル基やフェノール性水酸基が選択的に形成されると考えられる。
【0033】
キノン化合物は一般的には、典型的なラジカルトラップ剤として機能することが知られている。本発明における処理でカーボン担体表面に形成されたキノン性カルボニル基は、ラジカルをトラップ又は分解する役割があると推定される。また、カーボン担体は、多環芳香族化合物からなる結晶子で構成されており、電子伝導性に優れるため、キノン性カルボニル基とラジカルが反応した際に、反応に関与する電子が結晶内を自由に移動できると考えられる。これにより反応が結晶子内で非局在化するため、この反応に関与する電子が結晶内の他の箇所でのキノン性カルボニル基とラジカルとの反応にも関与してラジカルを不活性化させたり、キノン性カルボニル基の再生を促すことも考えられる。
【0034】
特許文献1には、フェノール性水酸基を有する化合物を固体高分子膜中に分散配合する技術が開示されているが、ラジカルの発生は触媒層中であるため、この方法では初期的には効果があるものの、長期に渡る発電における耐久性においては充分な効果は得られないと考えられる。一方、本発明の製造方法では、触媒層中の触媒粉末のカーボン担体のカルボニル基等の官能基量を増加させて、触媒層における安定性を高めているので、長期に渡る発電において耐久性に優れる膜・電極接合体が得られる。
【0035】
さらに、このようにカーボン担体表面にカルボニル基やフェノール性水酸基が選択的に多く形成された触媒粉末においては、親水性が向上し、イオン交換樹脂と充分に接触できるようになる。その結果、従来と比較して触媒金属粒子のイオン交換樹脂による被覆面積が拡大するという効果も得られると推定される。
【0036】
ガス拡散層4、4’は、通常カーボンペーパーやカーボンクロス、カーボンフェルト等の導電性の多孔質シートからなる。このガス拡散層4、4’は、触媒層とセパレータ5との間に介在されている。上記ガス拡散層としては、カーボンペーパー、カーボンクロス、カーボンフェルト上にフッ素樹脂で撥水処理を行った材料等も好ましく使用できる。なお、本明細書では、膜・電極接合体がガス拡散層を有する場合はガス拡散層と触媒層とを合わせて電極というものとする。
【0037】
本発明の固体高分子電解質膜・電極接合体を製造する方法としては、例えばイオン交換膜上に触媒層形成用塗工液を直接塗工した後、当該塗工液中に含まれる分散媒を乾燥除去して触媒層を形成し、両面からガス拡散層で挟み込む方法が挙げられる。また、カーボンペーパー、カーボンクロス又はカーボンフェルト等のガス拡散層となる基材上に触媒層形成用塗工液を塗工し乾燥させて触媒層を形成した後、これを固体高分子電解質膜膜にホットプレス等の方法により接合する方法も採用できる。また、触媒層形成用塗工液中に含まれる溶剤に対して充分な安定性を示すフィルム上に触媒層形成用塗工液を塗工しこれを乾燥し、固体高分子電解質膜にホットプレスした後、基材フィルムを剥離し、ガス拡散層で挟み込む方法等も採用できる。
【0038】
本発明による膜・電極接合体を備える固体高分子型燃料電池では、カソードには酸素を含むガス、アノードには水素を含むガスが供給される。具体的には、例えばガスの流路となる溝が形成されたセパレータを膜・電極接合体の両方の電極の外側に配置し、ガスの流路にガスを流すことにより膜・電極接合体に燃料となるガスを供給し発電させる。セパレータは、金属製、カーボン製のもののほか、黒鉛と樹脂を混合した材料からなるものもあり、各種導電性材料を幅広く使用できる。
【0039】
【実施例】
以下、本発明を具体的に実施例及び比較例を用いて説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0040】
[例1(実施例)]
白金がカーボン担体(比表面積800m/g)に触媒全質量の50%含まれるように担持された触媒(エヌ・イーケムキャット社製、以下、触媒1という)2.5gを、UVオゾンクリーナ(日本レーザー電子株式会社製、NL−UV342)のトレイ部分に均一に敷き、系内にヘリウムガスを100cc/minで流しながら、60分間の紫外線処理を実施した。紫外線処理終了後に紫外線照射ランプの電源を切り、系内に流すガスを酸素ガスに切り替え、100cc/minで20分間流した。
【0041】
次に、この紫外線処理を施した触媒粉末2.0gに蒸留水10.2gを混合した。さらに、この混合液にCF=CF/CF=CFOCFCF(CF)O(CFSOH共重合体(イオン交換容量1.1ミリ当量/g乾燥樹脂、以下、共重合体Aという)をエタノールに分散させた固形分濃度9質量%の液(以下、共重合体Aのエタノール分散液という)11.2gを混合した。この混合液をホモジナイザー(商品名:ポリトロン、キネマチカ社製)を使用して混合、粉砕させ、これを触媒層形成用塗工液aとした。
【0042】
この塗工液aを、ポリプロピレン製の基材フィルムの上にバーコータで塗工した後、80℃の乾燥器内で30分間乾燥させて触媒層aを作製した。なお、触媒層a形成前の基材フィルムのみと触媒層a形成後の基材フィルムの質量を測定することにより、触媒層aに含まれる単位面積あたりの白金の量を算出したところ、0.5mg/cmであった。
【0043】
次に、固体高分子電解質膜として、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる厚さ30μmのイオン交換膜(商品名:フレミオン、旭硝子社製、イオン交換容量1.1ミリ当量/g乾燥樹脂)を使用し、この膜の両面に基材フィルム上に形成された触媒層aをそれぞれ配置し、ホットプレス法により転写してアノード触媒層及びカソード触媒層を形成し、電極面積が25cmである固体高分子膜と触媒層からなる膜・触媒層接合体を作製した。
【0044】
[例2(比較例)]
例1と同じ触媒1を紫外線処理をせずにそのまま使用して、触媒層形成用塗工液bを調製した。塗工液bをポリプロピレン製の基材フィルムの上にバーコータで塗工した後、80℃の乾燥器内で30分間乾燥させて触媒層bを作製した。なお、触媒層bに含まれる単位面積あたりの白金の量を例1と同様に測定したところ、0.5mg/cmであった。次に、アノード触媒層、カソード触媒層ともに触媒層bにより構成した以外は例1と同様にして、電極面積が25cmである膜・触媒層接合体を作製した。
【0045】
[例3(実施例)]
例1と同じ触媒1を5.0g、500mlの3つ口セパラブルフラスコの底部に均一に敷いた。フラスコ内をプラズマ状態に保つため、フラスコに高周波発生装置に接続したコイルを巻きつけた(周波数13.56MHz、最大出力150W)。次に、フラスコ内を0.5Torrで1時間脱気した後、酸素ガスを流し始め(50cc/min)、高周波をかけプラズマ状態を維持しながら4時間処理を実施し、処理終了後に触媒粉末を取り出した。このプラズマ処理を施した触媒粉末2.0gに蒸留水10.2gを混合した後、さらに共重合体Aのエタノール分散液11.2gを混合した。この混合液をホモジナイザー(商品名:ポリトロン、キネマチカ社製)を使用して混合、粉砕させ、これを触媒層形成用塗工液cとした。
【0046】
塗工液aのかわりに塗工液cを用いた以外は例1と同様にして触媒層cを作製した。触媒層cに含まれる単位面積あたりの白金の量は、0.55mg/cmであった。次に、アノード側の触媒層及びカソード側の触媒層として触媒層aのかわりに触媒層cを使用した以外は例1と同様にして、電極面積が25cmである膜・触媒層接合体を作製した。
【0047】
[例4(実施例)]
例1と同じ触媒1を5.0g、電子線蒸着装置(昭和真空社製E−588)内に入れ電子線照射(日本電子社製電子銃JEBG−102UB)を実施した。この時の電子線加速電圧は、10kV、照射出力は10mA、10Vで10分間の処理を行った。上記の処理後に系内に酸素ガスを100cc/minで10分間流した。次に、電子線照射を施した触媒粉末2.0gに蒸留水9.8gを混合した後、さらに共重合体Aのエタノール分散液11.6gを混合した。この混合液をホモジナイザー(商品名:ポリトロン、キネマチカ社製)を使用して混合、粉砕させ、これを触媒層形成用塗工液dとした。
【0048】
塗工液aのかわりに塗工液dを用いた以外は例1と同様にして触媒層dを作製した。触媒層dに含まれる単位面積あたりの白金の量は、0.45mg/cmであった。次に、アノード側の触媒層及びカソード側の触媒層として触媒層aのかわりに触媒層dを使用した以外は例1と同様にして、電極面積が25cmである膜・触媒層接合体を作製した。
【0049】
[例5(比較例)]
スルホン酸基を有するスチレン−ジビニルベンゼン共重合体からなる陽イオン交換膜(厚さ100μm)をパラ−t−ブチルフェノールの1%のメタノール溶液に1時間浸漬した後に、ホルムアルデヒドの3%溶液に30分浸漬し、室温で30分間乾燥した。次にこれを80℃の乾燥器内で8時間放置し、膜を作製した。得られた膜を電解質膜とし、この膜に対して、例2で作製した触媒層bをアノード側、カソード側それぞれの触媒層として用いた以外は例1と同様にして、電極面積が25cmである膜・触媒層接合体を作製した。
【0050】
[例6(比較例)]
本発明との比較として、特許文献3に記載の触媒粉末の親水処理法を用いて膜・電極接合体を以下のとおり作製した。白金担持カーボン触媒(白金とカーボン担体の質量比率30:70、カーボン担体の比表面積800m/g)をエタノールと水の混合液(質量比率で1:1)に質量比率で2:1の割合で混合した。次にこの混合液を、厚さ60μmのカーボンペーパー(東レ株式会社製)に塗布して充填した後、室温で乾燥させた。上記で作製した触媒粉末が塗工されたカーボンペーパーを0.5モル/L硫酸水溶液に浸し、標準水素電極に対して+2Vの電位に5分間保持することにより、電極を電解処理した。さらに、これをイオン交換水で洗浄した後、室温で乾燥させ、触媒粉末のみをカーボンペーパーの表面から削り取った。
【0051】
この削り取った触媒粉末1.0gにイオン交換樹脂としてナフィオン溶液(5質量%、アルドリッチ・ケミカル社製、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体の溶液)を6.0g、エタノール2.0gを加えて触媒層形成用塗工液eを調製した。厚さ200μmのカーボンペーパー上にPTFEの分散液を撥水剤として吹き付け、380度で1時間乾燥し撥水処理を実施した。次に、この撥水処理を施したカーボンペーパー上に塗工液eをバーコーターで塗工して、空気中で70℃にて乾燥させた。単位面積あたりの白金量は0.4mg/cmであった。次に、固体高分子電解質膜として、厚さ50μmのナフィオン112膜を使用し、この膜の両面にアノード側及びソード側の触媒層として上記カーボンペーパー付きの触媒層eを配置し、電極面積が25cmである膜・電極層接合体を作製した。
【0052】
(評価)
[表面官能基量]
本発明における処理方法により表面官能基量が増加しているかどうかを確認するため、例1の紫外線処理の触媒粉末、例2の紫外線処理なしの触媒粉末、例3のプラズマ処理の触媒粉末、例4の電子線処理の触媒粉末について、赤外線加熱法によるマススペクトルを測定した。赤外線加熱炉はアルバック理工社製Mila3000を使用し、質量分析計は日本電子社製JMS−AMII150を使用した。OH基由来のピークの面積及びCO基由来のピークの面積をそれぞれ算出し、紫外線処理なしの触媒粉末(例2)のそれぞれのピーク面積を100として、例1、例3、例4で処理した触媒粉末の相対比較値を算出した。結果を表1に示す。表1より、本発明による処理を実施した触媒では、OH基、CO基ともに増加していることがわかった。
【0053】
[出力特性の評価]
例1〜5で得られた各膜と触媒層からなる接合体を、厚さ350μmのカーボンクロスからなるガス拡散層2枚の間に挟んで膜・電極接合体をそれぞれ作製した。例6で得られた膜・電極接合体は上記カーボンクロスを使用せずにそのまま使用した。例1〜6で得られた各膜・電極接合体を発電用セルに組み込み、常圧にて、水素(利用率70%)/空気(利用率40%)を供給し、セル温度70℃において電流密度0.2A/cmにおける固体高分子型燃料電池の初期特性評価及び耐久性評価を実施した。アノード側は露点70℃、カソード側は露点50℃としてそれぞれ水素及び空気を加湿してセル内に供給し、運転初期のセル電圧及び運転開始後の経過時間とセル電圧との関係を測定した。結果を表2に示す。
【0054】
また、上記のセルの評価条件において、カソード側の露点を70℃に変更した以外は同様にして、運転初期のセル電圧及び運転開始後の経過時間とセル電圧との関係を測定した。評価結果を表3に示す。
【0055】
[白金表面への電気化学的水素吸着量の測定]
カソード側の触媒層中に含まれる触媒の、イオン交換樹脂で被覆されている電気化学的に有効な反応面積を測定するため、以下の方法で測定を行った。電流を流さない状態で、アノード側に水素50mL/minを流し、カソード側に窒素2000mL/minを流した後、0.14Vから1.1Vまでの電位範囲で電位を走査し、各膜・電極接合体のサイクリックボルタモグラムを得た。このサイクリックボルタモグラムから白金表面への電気化学的水素吸着量(電気量:単位クーロン)を算出し、例1〜6の各カソードについて比較した。結果を表4に示す。
【0056】
【表1】
Figure 2004152593
【0057】
【表2】
Figure 2004152593
【0058】
【表3】
Figure 2004152593
【0059】
【表4】
Figure 2004152593
【0060】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、触媒粉末のカーボン担体の表面にカルボニル基、フェノール性水酸基等を選択的に形成させることができるので、触媒層中において触媒粉末がイオン交換樹脂によリ充分に被覆される。同時に、発電に伴って生成するラジカルに対しても安定な触媒層を有する膜・電極接合体を得ることができる。そのため、初期の発電性能に優れると同時に長期間の発電を行っても安定した固体高分子型燃料電池用膜・電極接合体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体高分子型燃料電池用膜・電極接合体の実施態様を示す断面図。
【符号の説明】
1:固体高分子電解質膜、
2:アノード触媒層、
3:カソード触媒層、
4、4’:ガス拡散層、
5:セパレータ、
5a:セパレータのガス供給溝、
6:ガスシール体、
7:膜・電極接合体。

Claims (6)

  1. 触媒金属粒子がカーボン担体に担持された触媒粉末とイオン交換樹脂とを含む塗工液を調製し、該塗工液を塗工することにより触媒層を形成し、得られた触媒層をアノード及びカソードの触媒層とし、該アノードの触媒層と該カソードの触媒層とを間にイオン交換膜を配置して対向させることにより固体高分子型燃料電池用膜・電極接合体を製造する方法であって、前記アノードの触媒層及び前記カソードの触媒層の少なくとも一方を製造する工程において、前記触媒粉末に対し、電磁波照射、粒子線照射及びプラズマ処理からなる群から選ばれる1種以上の処理を行う工程が含まれことを特徴とする固体高分子型燃料電池用膜・電極接合体の製造方法。
  2. 前記触媒粉末に対し処理を行う工程は、酸素原子を含むガス中で行われる請求項1に記載の固体高分子型燃料電池用膜・電極接合体の製造方法。
  3. 前記触媒粉末中の、触媒金属とカーボン担体の質量比が2:8〜7:3である請求項1又は2に記載の固体高分子型燃料電池用膜・電極接合体の製造方法。
  4. 触媒金属粒子がカーボン担体に担持された触媒粉末とイオン交換樹脂とを含む塗工液を調製し、該塗工液を塗工することにより触媒層を形成し、得られた触媒層をアノード及びカソードの触媒層としてイオン交換膜と一体形成することにより固体高分子型燃料電池用膜・電極接合体を製造する方法であって、前記アノードの触媒層及び前記カソードの触媒層の少なくとも一方を製造する工程において、前記カーボン担体を電磁波照射、粒子線照射及びプラズマ処理からなる群から選ばれる1種以上の方法により処理した後、前記触媒金属と前記カーボン担体の質量比が2:8〜7:3となるように前記触媒金属を前記カーボン担体に担持することを特徴とする固体高分子型燃料電池用膜・電極接合体の製造方法。
  5. 前記カーボン担体が、カーボンブラック、活性炭、カーボンナノチューブ及びカーボンナノホーンからなる群から選ばれる1種以上である請求項1〜4のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池用膜・電極接合体の製造方法。
  6. 前記イオン交換樹脂が、CF=CF−(OCFCFX)−O−(CF−SOHで表されるパーフルオロビニル化合物(mは0〜3の整数を示し、nは1〜12の整数を示し、pは0又は1を示し、Xはフッ素原子又はトリフルオロメチル基を示す。)に基づく重合単位と、テトラフルオロエチレンに基づく重合単位とを含む共重合体である請求項1に記載の固体高分子型燃料電池用膜・電極接合体の製造方法。
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