JP2004152444A - ディスクカートリッジ - Google Patents
ディスクカートリッジ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004152444A JP2004152444A JP2002318796A JP2002318796A JP2004152444A JP 2004152444 A JP2004152444 A JP 2004152444A JP 2002318796 A JP2002318796 A JP 2002318796A JP 2002318796 A JP2002318796 A JP 2002318796A JP 2004152444 A JP2004152444 A JP 2004152444A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- disk
- disk cartridge
- handling
- main wall
- optical disk
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Feeding And Guiding Record Carriers (AREA)
Abstract
【課題】光ディスクを、確実に、かつ容易に保持して取り出すことができ、汚れや傷により記録データが損傷を受けることのないないディスクカートリッジを提供する。
【解決手段】この発明のディスクカートリッジ10は、光ディスクをカートリッジから容易に取り出し可能、且つ容易に挿入可能に保持するために、光ディスクの一方の表面と対向した主壁11と、主壁の周縁に設けられた側壁12と、光ディスクを主壁11との間に挟み込むように側壁12からに延出されたディスクホールディング爪13およびハンドリング用領域14とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】この発明のディスクカートリッジ10は、光ディスクをカートリッジから容易に取り出し可能、且つ容易に挿入可能に保持するために、光ディスクの一方の表面と対向した主壁11と、主壁の周縁に設けられた側壁12と、光ディスクを主壁11との間に挟み込むように側壁12からに延出されたディスクホールディング爪13およびハンドリング用領域14とを有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複雑な組立工程が不要で、収容されているディスク媒体を容易に取り出しでき、また容易に収納可能なディスクカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、音楽CD等に代表される一般的な再生専用の光ディスクは、保存状態では、外装ケースに収納されている場合もあるが、再生装置への挿入、取り出し時等に際しては、光ディスク単体で取り扱われる。
【0003】
このため、再生装置のローディング機構も光ディスク単体でのローディングを想定して構成されている。
【0004】
なお、情報の書き込みが可能なCD−R/RW等の光ディスクについても、再生専用のディスク装置でデータを再生する場合には、カートリッジから取り出されて、CDと同様に光ディスク単体で取り扱われている。
【0005】
再生専用の光ディスクは、ケースに収納されている場合、光ディスクに固有の中心孔により、所定の位置に所定の位置関係が維持された状態で保持される。すなわち、光ディスクの記録面は、ケース内面のどの位置にも接触することのないように、ケース内面に対して所定の位置関係で支持されている。
【0006】
このため、利用者が光ディスクをケースから取り出そうとする場合は、ケース内部で所定の位置関係が維持されている光ディスクのエッジ部分が(利用者により)支持される。
【0007】
ところで、データの記録または書き換えが可能な光ディスクは、一般に、再生専用の光ディスクよりも、傷や、汚れに対するデータ記録再生の信頼性が低い。
【0008】
そのため、記録または書き換えが可能な光ディスクは、記録/再生装置内に、光ディスクと同時にローディングされるカートリッジ内に収容されることで保護された状態で取り扱われる。
【0009】
光ディスクを内部に収容したまま、記録/再生装置内にセットされるディスクカートリッジとして、扁平なベース部(下ケース4)とベース部に介して開閉自在に取り付けられた扁平なカバー部(上ケース3)とを備え、ベース部とカバー部との間に光ディスク2が収納されるカートリッジ1が既に提案されている。
【0010】
カートリッジのカバー部を開くことにより、中の光ディスク2を取り出すことができる(例えば、特許文献1参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開平9−213042号公報(要約書、図1、段落[0014]
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ハンディビデオカメラ等における記録装置として光ディスク装置が用いられている場合、光ディスクを屋外で取り扱う機会が多くなる。このため、記録面に(利用者が)直接触れることなく光ディスクを取り扱うためには、ディスクカートリッジが必須となる。
【0013】
カートリッジ対応型の光ディスク装置を用いて光ディスクを再生する場合、光ティスクは、カートリッジに収納された状態でディスク装置に装填される。
【0014】
従って、カートリッジは、ディスク装置のローディング機構によって所定位置にローディングされ、記録再生のための光ピックアップヘッドは、カートリッジに形成されたアクセス窓を介して光ディスクの記録面にアクセスされる。
【0015】
なお、ビデオカメラ等に利用される光ディスクにおいては、再生時に、カートリッジ非対応の光ディスク装置により再生する場合も考えられる。従って、この場合には、光ディスクがカートリッジから取り出し可能で、光ディスク単体で、取り扱えることが求められる。
【0016】
カートリッジに収容されている光ディスクを取り出す方法としては、上述したようなディスクカートリッジにおいては、カバー部を開いた状態でカートリッジ全体をひつくり返して、もう一方の手で光ディスクを受け取るか、あるいは記録面を避けて、光ディスクの中心孔に指を入れるか、光ディスクのエッジ部を支持して取り出すことが一般的である。
【0017】
しかしながら、上述したようなディスクカートリッジでは、光ディスクを取り出すための一連の動作として、カバー部を開ける必要がある。また、カバー部が開いた状態を維持しつつ、光ディスクをカートリッジから取り出すことになる。
【0018】
このような、カバー部を開けた状態を維持しながら光ディスクを取り出す動作は、ハンディビデオカメラで発生する屋外使用時等において、特に、光ディスクを落下する等を引き起こす問題がある。
【0019】
また、カバー部を開けた状態で光ディスクを取り出す動作は、利用者とって、かなり緊張を要するわずらわしい作業であり、ディスク面に指紋や傷等が生じる要因である。
【0020】
この発明の目的は、内部に収容されているディスク媒体を、確実に、かつ容易に取り出すことができ、記録データの損失等を抑止可能なディスクカートリッジを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
この発明は、記録面を有する光ディスクを、回転自在に収容でき、且つ、取り出し挿入でき、上記記録媒体が挿入された状態で、記録/再生装置に対して所定の方向から挿入可能なディスクカートリッジであって、上記光ディスクの記録面と対向可能に形成された主壁と、前記主壁の周縁部から延出され、上記光ディスクの周囲の少なくとも一部を覆う側壁と、上記光ディスクを挟み込むように前記側壁から前記主壁に平行に延出されたディスク落下防止部材と、記録/再生装置に挿入される上記所定の方向と反対の側の前記側壁から前記主壁に平行に延出されたハンドリング用突出領域と、を具備したことを特徴とするディスクカートリッジを提供するものである。
【0022】
またこの発明は、記録媒体の記録面の所定領域を除いた部分をカバーするカバー部材と、このカバー部材の周囲から所定の高さに延出された側壁部と、この側壁部から、前記カバー部に対して所定の角度となるよう延出され、上記記録媒体の少なくとも上記記録面に対して所定の間隔を提供可能なハンドリング領域と、前記側壁部から前記カバー部材に対して所定の角度になるよう延出され、前記カバー部材と前記側壁部とにより定義される空間から上記記録媒体が離脱することを抑止可能なガイド部材と、を有することを特徴とするディスクカートリッジを提供するものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0024】
図1および図2に示すように、情報の記録および再生が可能な記録媒体である光ディスクD(図1は光ディスクDがセットされていない状態を示している)を収容可能なディスクカートリッジ10は、ベース部として機能する主壁11と、主壁11の周縁部に設けられた側壁12と、主壁11と側壁12により定義される空間に挿入される光ディスクD(図2参照)を、主壁11側との間で保持可能に形成されたディスクホールディング爪13、およびハンドリング用突出部14とからなる。なお、ディスクカートリッジ10は、扁平で、概ね円形である。
【0025】
換言すると、ディスクカートリッジ10は、記録媒体(光ディスクD)の記録面の所定領域を除いた部分をカバーするカバー部材(主壁)11と、カバー部材11の周囲から所定の高さに延出された側壁部12と、側壁部12から、カバー部材11に対して所定の角度となるよう延出され、光ディスクDの記録面に対して所定の間隔を提供可能なハンドリング用領域14と、側壁部12からカバー部材11に対して所定の角度になるよう延出され、カバー部材11と側壁部12とにより定義される空間から光ディスクDが離脱(落下)することを抑止可能なガイド部材(ディスクホールディング爪)13と、を含む。
【0026】
さらに換言すると、ディスクカートリッジ10は、記録面を有する記録媒体としての光ディスクDを回転自在に収容でき、且つ、容易に取り出し挿入でき、光ディスクDが挿入された状態で、記録/再生装置に対して所定の方向から挿入可能なディスクカートリッジであって、光ディスクDの記録面と対向可能に形成された主壁11と、主壁11の周縁部から延出され、光ディスクDの周囲の少なくとも一部を覆う側壁12と、光ディスクDを挟み込むように側壁12から主壁11に平行に延出されたディスク落下防止部材(ディスクホールディング爪)13と、記録/再生装置に挿入される際の所定の方向と反対の側の側壁から主壁に平行に延出されたハンドリング用領域14とを含むことを特徴とする。
【0027】
より詳細には、主壁11は、光ディスクDの径よりも僅かに大きな内径に形成され、側壁12は、光ディスクDの厚さよりも大きな高さに形成されている。
【0028】
従って、光ディスクDは、主壁11上で側壁12の内側に定義される上記空間内に、僅かな隙間を持って装着される。
【0029】
主壁11の所定の位置には、光ディスクDがセットされているカートリッジ10が図示しない記録/再生装置にカートリッジ10が装填される際に、図示しない光ピックアップ(すなわち光ヘッド)による光ディスクDへのアクセスすなわち情報の記録および再生を可能とするともに、光ディスクDを保持して所定の速度で回転させるディスクモータ(およびディスクホルダ)と光ディスクDとが接することを回避することのできる開口部15が設けられている。なお、開口部15が形成される方向は、矢印で示す「カートリッジ挿入方向」の側であることはいうまでもない。
【0030】
ディスクホールディング爪13、ハンドリング用突出部14および開口部15は、例えばインジェクション成型により、1ピースとして、カートリッジ10と一体に、かつ同一行程で形成可能である。
【0031】
ディスクホールディング爪13は、カートリッジ10が任意の方向に傾けられた場合であっても、主壁11と側壁12とにより定義される空間に位置される光ディスクDが、カートリッジ10(空間)から脱落することを抑止可能である。なお、ディスクホールディング爪13は、カートリッジ10から光ディスクDが取り出され、または光ディスクDがカートリッジ10にセットされる際には、光ディスクDの任意の面に対して不所望な圧力を与えることのないよう、主壁11から離れる側に変位可能である。
【0032】
ハンドリング用突出部14は、カートリッジ10が図示しない記録/再生装置に装填または記録/再生装置からカートリッジ10を取り出す際に、利用者の指が内部の光ディスクDに触れることを抑止可能で、しかも利用者がカートリッジ10を確実に保持可能に形成されている。
【0033】
カートリッジ10の主壁11と側壁12とにより定義される空間は、例えば直径が約80mmで、厚さが約1.2mmのビデオカメラ等に利用可能な詳細図の光ディスクDを収容可能な大きさが与えられている。
【0034】
図1および図2を用いて説明したディスクカートリッジ10によれば、例えば光ディスクDの中心穴と周縁部とを利用者の指で保持し、図3に示す「ディスク取り出し方向」に光ディスクDをスライドさせることで、カートリッジ10から光ディスクDを取り出すことができる。
【0035】
逆に、ディスクカートリッジ10に光ディスクDをセットする時は、図3に示す矢印(ディスク取り出し方向)の逆方向に、光ディスクDをスライドさせることで、光ディスクDを、主壁11と側壁12とにより定義される空間に、容易に装着できる。
【0036】
なお、多くの場合、光ディスクDの記録面には通常、ハードコーティングが施されているので、一般的な使用条件では、記録面とディスクホールディング爪13またはハンドリング部14もしくはその両方と接触したとしても、光ディスクDに記録されている情報に悪影響が及ぶことはほとんどない。
【0037】
また、図4に示すように、主壁11、ディスクホールディング爪13あるいはハンドリング部14または各部分の内側で、光ディスクDの記録面とが接する可能性のある領域16は、例えば不織布または合成皮革等を貼り付けることで、もしくは光ディスクDの記録面に傷が生じることを防止可能な材料がコーティングまたは塗布されることにより、光ディスクDに不所望な傷が発生することが、確実に抑止できる。なお、カートリッジ10を成型する際に、光ディスクDの記録面が接する可能性のある領域に、予め植毛加工を施してもよいことはいうまでもない。
【0038】
なお、図5に示すように、ディスクホールディング爪13およびハンドリング部14が設けられる位置に対向される主壁11に、成型時の金型、特に入れ子の動作方向を定義する抜き(クリアランス部)17を設けることで、成型用に用いられる金型の自由度が増大でき、図示しない成型装置のコストを低減できる。
【0039】
以上説明した通り、本発明のディスクカートリッジにおいては、記録媒体である光ディスクの出し入れが容易で、しかも光ディスクの記録面に利用者の指紋が付着し、あるいは不所望な傷が生じることが大幅に抑止できる。
【0040】
なお、この発明は、上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、ディスクホールディング爪の配置位置および配置数もしくは形状等は、任意に設定できることは言うまでもない。
【0041】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、記録媒体である光ディスクを、確実に、かつ容易に保持して取り出すことができ、記録データに損傷が生じ、もしくは記録されている情報の信頼性が低下されることが防止できる。
【0042】
また、本ディスクカートリッジは、インジェクション成型により、1ピースで形成可能であるから、大幅にコストが低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態であるディスクカートリッジを説明する概略図。
【図2】図1に示したディスクカートリッジに記録媒体である光ディスクが装着された状態を説明する概略図。
【図3】図1および図2に示したディスクカートリッジから光ディスクを取り出し、またはカートリッジに光ディスクをセットする状態を説明する概略図。
【図4】図1および図2に示したディスクカートリッジの変形例を説明する概略図。
【図5】図1および図2に示したディスクカートリッジのさらに別の変形例を説明する概略図。
【符号の説明】
10…光ディスクカートリッジ、
11…主壁、
12…側壁、
13…ディスクホールディング爪、
14…ハンドリング部、
15…アクセス窓、
16…ディスク保護領域、
17…抜き孔、
D…光ディスク。
【発明の属する技術分野】
この発明は、複雑な組立工程が不要で、収容されているディスク媒体を容易に取り出しでき、また容易に収納可能なディスクカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、音楽CD等に代表される一般的な再生専用の光ディスクは、保存状態では、外装ケースに収納されている場合もあるが、再生装置への挿入、取り出し時等に際しては、光ディスク単体で取り扱われる。
【0003】
このため、再生装置のローディング機構も光ディスク単体でのローディングを想定して構成されている。
【0004】
なお、情報の書き込みが可能なCD−R/RW等の光ディスクについても、再生専用のディスク装置でデータを再生する場合には、カートリッジから取り出されて、CDと同様に光ディスク単体で取り扱われている。
【0005】
再生専用の光ディスクは、ケースに収納されている場合、光ディスクに固有の中心孔により、所定の位置に所定の位置関係が維持された状態で保持される。すなわち、光ディスクの記録面は、ケース内面のどの位置にも接触することのないように、ケース内面に対して所定の位置関係で支持されている。
【0006】
このため、利用者が光ディスクをケースから取り出そうとする場合は、ケース内部で所定の位置関係が維持されている光ディスクのエッジ部分が(利用者により)支持される。
【0007】
ところで、データの記録または書き換えが可能な光ディスクは、一般に、再生専用の光ディスクよりも、傷や、汚れに対するデータ記録再生の信頼性が低い。
【0008】
そのため、記録または書き換えが可能な光ディスクは、記録/再生装置内に、光ディスクと同時にローディングされるカートリッジ内に収容されることで保護された状態で取り扱われる。
【0009】
光ディスクを内部に収容したまま、記録/再生装置内にセットされるディスクカートリッジとして、扁平なベース部(下ケース4)とベース部に介して開閉自在に取り付けられた扁平なカバー部(上ケース3)とを備え、ベース部とカバー部との間に光ディスク2が収納されるカートリッジ1が既に提案されている。
【0010】
カートリッジのカバー部を開くことにより、中の光ディスク2を取り出すことができる(例えば、特許文献1参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開平9−213042号公報(要約書、図1、段落[0014]
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ハンディビデオカメラ等における記録装置として光ディスク装置が用いられている場合、光ディスクを屋外で取り扱う機会が多くなる。このため、記録面に(利用者が)直接触れることなく光ディスクを取り扱うためには、ディスクカートリッジが必須となる。
【0013】
カートリッジ対応型の光ディスク装置を用いて光ディスクを再生する場合、光ティスクは、カートリッジに収納された状態でディスク装置に装填される。
【0014】
従って、カートリッジは、ディスク装置のローディング機構によって所定位置にローディングされ、記録再生のための光ピックアップヘッドは、カートリッジに形成されたアクセス窓を介して光ディスクの記録面にアクセスされる。
【0015】
なお、ビデオカメラ等に利用される光ディスクにおいては、再生時に、カートリッジ非対応の光ディスク装置により再生する場合も考えられる。従って、この場合には、光ディスクがカートリッジから取り出し可能で、光ディスク単体で、取り扱えることが求められる。
【0016】
カートリッジに収容されている光ディスクを取り出す方法としては、上述したようなディスクカートリッジにおいては、カバー部を開いた状態でカートリッジ全体をひつくり返して、もう一方の手で光ディスクを受け取るか、あるいは記録面を避けて、光ディスクの中心孔に指を入れるか、光ディスクのエッジ部を支持して取り出すことが一般的である。
【0017】
しかしながら、上述したようなディスクカートリッジでは、光ディスクを取り出すための一連の動作として、カバー部を開ける必要がある。また、カバー部が開いた状態を維持しつつ、光ディスクをカートリッジから取り出すことになる。
【0018】
このような、カバー部を開けた状態を維持しながら光ディスクを取り出す動作は、ハンディビデオカメラで発生する屋外使用時等において、特に、光ディスクを落下する等を引き起こす問題がある。
【0019】
また、カバー部を開けた状態で光ディスクを取り出す動作は、利用者とって、かなり緊張を要するわずらわしい作業であり、ディスク面に指紋や傷等が生じる要因である。
【0020】
この発明の目的は、内部に収容されているディスク媒体を、確実に、かつ容易に取り出すことができ、記録データの損失等を抑止可能なディスクカートリッジを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
この発明は、記録面を有する光ディスクを、回転自在に収容でき、且つ、取り出し挿入でき、上記記録媒体が挿入された状態で、記録/再生装置に対して所定の方向から挿入可能なディスクカートリッジであって、上記光ディスクの記録面と対向可能に形成された主壁と、前記主壁の周縁部から延出され、上記光ディスクの周囲の少なくとも一部を覆う側壁と、上記光ディスクを挟み込むように前記側壁から前記主壁に平行に延出されたディスク落下防止部材と、記録/再生装置に挿入される上記所定の方向と反対の側の前記側壁から前記主壁に平行に延出されたハンドリング用突出領域と、を具備したことを特徴とするディスクカートリッジを提供するものである。
【0022】
またこの発明は、記録媒体の記録面の所定領域を除いた部分をカバーするカバー部材と、このカバー部材の周囲から所定の高さに延出された側壁部と、この側壁部から、前記カバー部に対して所定の角度となるよう延出され、上記記録媒体の少なくとも上記記録面に対して所定の間隔を提供可能なハンドリング領域と、前記側壁部から前記カバー部材に対して所定の角度になるよう延出され、前記カバー部材と前記側壁部とにより定義される空間から上記記録媒体が離脱することを抑止可能なガイド部材と、を有することを特徴とするディスクカートリッジを提供するものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0024】
図1および図2に示すように、情報の記録および再生が可能な記録媒体である光ディスクD(図1は光ディスクDがセットされていない状態を示している)を収容可能なディスクカートリッジ10は、ベース部として機能する主壁11と、主壁11の周縁部に設けられた側壁12と、主壁11と側壁12により定義される空間に挿入される光ディスクD(図2参照)を、主壁11側との間で保持可能に形成されたディスクホールディング爪13、およびハンドリング用突出部14とからなる。なお、ディスクカートリッジ10は、扁平で、概ね円形である。
【0025】
換言すると、ディスクカートリッジ10は、記録媒体(光ディスクD)の記録面の所定領域を除いた部分をカバーするカバー部材(主壁)11と、カバー部材11の周囲から所定の高さに延出された側壁部12と、側壁部12から、カバー部材11に対して所定の角度となるよう延出され、光ディスクDの記録面に対して所定の間隔を提供可能なハンドリング用領域14と、側壁部12からカバー部材11に対して所定の角度になるよう延出され、カバー部材11と側壁部12とにより定義される空間から光ディスクDが離脱(落下)することを抑止可能なガイド部材(ディスクホールディング爪)13と、を含む。
【0026】
さらに換言すると、ディスクカートリッジ10は、記録面を有する記録媒体としての光ディスクDを回転自在に収容でき、且つ、容易に取り出し挿入でき、光ディスクDが挿入された状態で、記録/再生装置に対して所定の方向から挿入可能なディスクカートリッジであって、光ディスクDの記録面と対向可能に形成された主壁11と、主壁11の周縁部から延出され、光ディスクDの周囲の少なくとも一部を覆う側壁12と、光ディスクDを挟み込むように側壁12から主壁11に平行に延出されたディスク落下防止部材(ディスクホールディング爪)13と、記録/再生装置に挿入される際の所定の方向と反対の側の側壁から主壁に平行に延出されたハンドリング用領域14とを含むことを特徴とする。
【0027】
より詳細には、主壁11は、光ディスクDの径よりも僅かに大きな内径に形成され、側壁12は、光ディスクDの厚さよりも大きな高さに形成されている。
【0028】
従って、光ディスクDは、主壁11上で側壁12の内側に定義される上記空間内に、僅かな隙間を持って装着される。
【0029】
主壁11の所定の位置には、光ディスクDがセットされているカートリッジ10が図示しない記録/再生装置にカートリッジ10が装填される際に、図示しない光ピックアップ(すなわち光ヘッド)による光ディスクDへのアクセスすなわち情報の記録および再生を可能とするともに、光ディスクDを保持して所定の速度で回転させるディスクモータ(およびディスクホルダ)と光ディスクDとが接することを回避することのできる開口部15が設けられている。なお、開口部15が形成される方向は、矢印で示す「カートリッジ挿入方向」の側であることはいうまでもない。
【0030】
ディスクホールディング爪13、ハンドリング用突出部14および開口部15は、例えばインジェクション成型により、1ピースとして、カートリッジ10と一体に、かつ同一行程で形成可能である。
【0031】
ディスクホールディング爪13は、カートリッジ10が任意の方向に傾けられた場合であっても、主壁11と側壁12とにより定義される空間に位置される光ディスクDが、カートリッジ10(空間)から脱落することを抑止可能である。なお、ディスクホールディング爪13は、カートリッジ10から光ディスクDが取り出され、または光ディスクDがカートリッジ10にセットされる際には、光ディスクDの任意の面に対して不所望な圧力を与えることのないよう、主壁11から離れる側に変位可能である。
【0032】
ハンドリング用突出部14は、カートリッジ10が図示しない記録/再生装置に装填または記録/再生装置からカートリッジ10を取り出す際に、利用者の指が内部の光ディスクDに触れることを抑止可能で、しかも利用者がカートリッジ10を確実に保持可能に形成されている。
【0033】
カートリッジ10の主壁11と側壁12とにより定義される空間は、例えば直径が約80mmで、厚さが約1.2mmのビデオカメラ等に利用可能な詳細図の光ディスクDを収容可能な大きさが与えられている。
【0034】
図1および図2を用いて説明したディスクカートリッジ10によれば、例えば光ディスクDの中心穴と周縁部とを利用者の指で保持し、図3に示す「ディスク取り出し方向」に光ディスクDをスライドさせることで、カートリッジ10から光ディスクDを取り出すことができる。
【0035】
逆に、ディスクカートリッジ10に光ディスクDをセットする時は、図3に示す矢印(ディスク取り出し方向)の逆方向に、光ディスクDをスライドさせることで、光ディスクDを、主壁11と側壁12とにより定義される空間に、容易に装着できる。
【0036】
なお、多くの場合、光ディスクDの記録面には通常、ハードコーティングが施されているので、一般的な使用条件では、記録面とディスクホールディング爪13またはハンドリング部14もしくはその両方と接触したとしても、光ディスクDに記録されている情報に悪影響が及ぶことはほとんどない。
【0037】
また、図4に示すように、主壁11、ディスクホールディング爪13あるいはハンドリング部14または各部分の内側で、光ディスクDの記録面とが接する可能性のある領域16は、例えば不織布または合成皮革等を貼り付けることで、もしくは光ディスクDの記録面に傷が生じることを防止可能な材料がコーティングまたは塗布されることにより、光ディスクDに不所望な傷が発生することが、確実に抑止できる。なお、カートリッジ10を成型する際に、光ディスクDの記録面が接する可能性のある領域に、予め植毛加工を施してもよいことはいうまでもない。
【0038】
なお、図5に示すように、ディスクホールディング爪13およびハンドリング部14が設けられる位置に対向される主壁11に、成型時の金型、特に入れ子の動作方向を定義する抜き(クリアランス部)17を設けることで、成型用に用いられる金型の自由度が増大でき、図示しない成型装置のコストを低減できる。
【0039】
以上説明した通り、本発明のディスクカートリッジにおいては、記録媒体である光ディスクの出し入れが容易で、しかも光ディスクの記録面に利用者の指紋が付着し、あるいは不所望な傷が生じることが大幅に抑止できる。
【0040】
なお、この発明は、上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、ディスクホールディング爪の配置位置および配置数もしくは形状等は、任意に設定できることは言うまでもない。
【0041】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、記録媒体である光ディスクを、確実に、かつ容易に保持して取り出すことができ、記録データに損傷が生じ、もしくは記録されている情報の信頼性が低下されることが防止できる。
【0042】
また、本ディスクカートリッジは、インジェクション成型により、1ピースで形成可能であるから、大幅にコストが低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態であるディスクカートリッジを説明する概略図。
【図2】図1に示したディスクカートリッジに記録媒体である光ディスクが装着された状態を説明する概略図。
【図3】図1および図2に示したディスクカートリッジから光ディスクを取り出し、またはカートリッジに光ディスクをセットする状態を説明する概略図。
【図4】図1および図2に示したディスクカートリッジの変形例を説明する概略図。
【図5】図1および図2に示したディスクカートリッジのさらに別の変形例を説明する概略図。
【符号の説明】
10…光ディスクカートリッジ、
11…主壁、
12…側壁、
13…ディスクホールディング爪、
14…ハンドリング部、
15…アクセス窓、
16…ディスク保護領域、
17…抜き孔、
D…光ディスク。
Claims (13)
- 記録面を有する光ディスクを、回転自在に収容でき、且つ、取り出し挿入でき、上記記録媒体が挿入された状態で、記録/再生装置に対して所定の方向から挿入可能なディスクカートリッジであって、
上記光ディスクの記録面と対向可能に形成された主壁と、
前記主壁の周縁部から延出され、上記光ディスクの周囲の少なくとも一部を覆う側壁と、
上記光ディスクを挟み込むように前記側壁から前記主壁に平行に延出されたディスク落下防止部材と、
記録/再生装置に挿入される上記所定の方向と反対の側の前記側壁から前記主壁に平行に延出されたハンドリング用突出領域と、
を具備したことを特徴とするディスクカートリッジ。 - 前記ディスク落下防止部材と前記ハンドリング用突出領域の上記光ディスク側に面する側に、上記光ディスクに不所望な傷が発生することを抑止可能な部材が配置され、またはコーティングが施されていることを特徴とする請求項1記載のディスクカートリッジ。
- 前記ディスク落下防止部材は、複数設けられることを特徴とする請求項1または2記載のディスクカートリッジ。
- 前記主壁が、光ピックアップヘッドおよびスピンドルモータ用の窓部を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のディスクカートリッジ。
- 前記主壁の前記ディスク落下防止部材および前記ハンドリング用突出領域と対向される領域には、成型装置の動作方向を定義するクリアランス部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のディスクカートリッジ。
- 前記主壁、前記ディスク落下防止部材および前記ハンドリング用突出領域は、同時に成型されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のディスクカートリッジ。
- 前記主壁、前記ディスク落下防止部材、前記ハンドリング用突出領域および前記クリアランス部は、同時に成型されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のディスクカートリッジ。
- 前記ディスク落下防止部材は、上記光ディスクが挿入され、または離脱される際に、一時的に変形可能であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のディスクカートリッジ。
- 記録媒体の記録面の所定領域を除いた部分をカバーするカバー部材と、
このカバー部材の周囲から所定の高さに延出された側壁部と、
この側壁部から、前記カバー部に対して所定の角度となるよう延出され、上記記録媒体の少なくとも上記記録面に対して所定の間隔を提供可能なハンドリング領域と、
前記側壁部から前記カバー部材に対して所定の角度になるよう延出され、前記カバー部材と前記側壁部とにより定義される空間から上記記録媒体が離脱することを抑止可能なガイド部材と、
を有することを特徴とするディスクカートリッジ。 - 前記ガイド部材は、上記記録媒体が上記空間に挿入され、または上記空間から離脱される際に、一時的に変形可能であることを特徴とする請求項9記載のディスクカートリッジ。
- 前記ガイド部材は、前記カバー部材、前記側壁部および前記ハンドリング部と同時に成型されることを特徴とする請求項9記載のディスクカートリッジ。
- 前記カバー部材の前記ガイド部材および前記ハンドリング部と対向される領域には、成型装置の動作方向を定義するクリアランス部が設けられていることを特徴とする請求項9ないし11のいずれかに記載のディスクカートリッジ。
- 前記ハンドリング部は、上記空間に上記記録媒体が挿入された状態で記録装置または再生装置に着脱される方向に対して前記カバー部材の面方向と反対の側に設けられていることを特徴とする請求項9ないし12のいずれかにディスクカートリッジ。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002318796A JP2004152444A (ja) | 2002-10-31 | 2002-10-31 | ディスクカートリッジ |
US10/685,522 US20040103425A1 (en) | 2002-10-31 | 2003-10-16 | Disc cartridge |
CNA2003101029634A CN1499513A (zh) | 2002-10-31 | 2003-10-30 | 光盘盒 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002318796A JP2004152444A (ja) | 2002-10-31 | 2002-10-31 | ディスクカートリッジ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004152444A true JP2004152444A (ja) | 2004-05-27 |
Family
ID=32461846
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002318796A Pending JP2004152444A (ja) | 2002-10-31 | 2002-10-31 | ディスクカートリッジ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004152444A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6874159B2 (en) * | 2001-11-05 | 2005-03-29 | Sony Corporation | Cartridge for containing recording medium |
-
2002
- 2002-10-31 JP JP2002318796A patent/JP2004152444A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6874159B2 (en) * | 2001-11-05 | 2005-03-29 | Sony Corporation | Cartridge for containing recording medium |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2003063586A (ja) | 記録媒体収納ケース | |
JPH07320359A (ja) | 光ディスクカートリッジ及び光ディスクドライブ装置 | |
JP2004152444A (ja) | ディスクカートリッジ | |
KR100261474B1 (ko) | 크기가 다른 광 자기 디스크 수납용 카트리지 | |
US20040103425A1 (en) | Disc cartridge | |
JP2004213757A (ja) | ディスクカートリッジ | |
JP2001189068A (ja) | ディスクカートリッジ | |
JP4101764B2 (ja) | ディスクカートリッジ | |
JPH09190666A (ja) | 再生装置 | |
KR20040014181A (ko) | 디스크 카트리지 | |
JP2002332085A (ja) | ディスク保持装置 | |
KR100692770B1 (ko) | 디스크 카트리지 및 그 제조방법 | |
JP2004206777A (ja) | ディスクカートリッジ | |
JPH103767A (ja) | ディスクカートリッジ | |
JPH10269737A (ja) | ディスクカートリッジ及びカートリッジアダプタ | |
JP3482800B2 (ja) | ディスク収納体 | |
US20060048168A1 (en) | Tray and disc driving apparatus having the same | |
JP4021829B2 (ja) | ディスク盗難防止ピース及びディスクケース | |
JPS60197974A (ja) | 円盤状記録媒体の保護装置 | |
JP2003208750A (ja) | 光ディスク再生装置 | |
JP2514009Y2 (ja) | 防塵機構を備える光ディスクドライブ装置 | |
JP3023302B2 (ja) | 光ピックアップ用のレンズクリーナ | |
JPH10199180A (ja) | ディスク収納体 | |
JPS60185274A (ja) | 円盤状記録媒体の保護装置 | |
JPH08241582A (ja) | ディスクカートリッジ及び再生装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20041029 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20041109 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20050111 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050329 |