JP2004151580A - 画像焼付装置 - Google Patents

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Mamoru Ogasawara
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Abstract

【課題】液晶パネルに表示された画像を感光材に露光するに際して、結像光の光路内に光軸に対して傾けて配した透光板を回動させることにより、結像光の感光材に対する結像位置を変更させ、液晶パネルの一の液晶素子に対して複数の個所に液晶素子像を配した画像を形成するようにする。
【解決手段】液晶パネル61を透過した結像光を透光板62と露光レンズ63とに透過させ印画紙5に結像させて焼き付ける。透光板62は透光板ホルダ71に角度可変に保持され、透光板ホルダ71は回動可能に支持されたホルダ収容環部材72に収容させる。透光板62を光軸Sに対して傾けた状態として結像光を透光板62に透過させれば、光軸Sからずれた位置で印画紙5上に結像するから、透光板62を旋回させ順次露光を行えば未露光部のない画像が得られる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、液晶パネルに表示された画像を印画紙等の感光材に焼き付ける画像焼付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル技術の発達は写真の焼き付け技術にも貢献し、写真撮影によりフィルムに形成された原画をデジタル画像データに変換し、該画像データに基づいた原画を液晶パネルに再現し、この再現画像を印画紙に焼き付ける画像焼付装置が普及している。図7に示すように、液晶パネル201 を透過した光が、結像レンズ202 を透過し、印画紙203 に結像することにより、液晶パネル201 に再現された画像をこの印画紙203 に焼き付けるようにしてある。液晶パネルはそれぞれが透過状態を制御させられる複数の液晶素子を配列させて構成されており、それぞれの素子に前記画像データを対応させることにより、液晶パネルに原画を再現することができる。この液晶パネルに再現された原画に光を透過させれば、感光材に焼き付けることができる。
【0003】
ところで、液晶パネルは液晶素子が縦横その他規則的に配列されて構成されており、液晶素子の間には素子が存しない間隙が存在している。この間隙の存在により、液晶パネルに表示された画像をそのまま感光材に焼き付けた場合には、例えば絵柄の黒色部の中に露光されない未露光部ができて、必要な濃度が得られない等の現象が生じる。液晶素子の数を増加させたり、それぞれの面積を大きくするなど有効画素率を高くすればこの間隙が小さくなって、該液晶パネルで感光材に焼き付けられて得られた画像は有効面積の大きな画素で形成されて、より原画に忠実な再現性が得られる。しかし、液晶素子の有効画素率を高くするには、それぞれの素子の配線スペースの確保や、製造コスト等の理由により限界がある。
【0004】
このため、特許文献1に示す画像焼付装置では、1つの液晶素子に対して感光材上の複数個所に焼き付けることにより、感光材上の液晶素子像数を擬似的に増加させて感光材に形成される液晶素子像間を補間する手法が採用される場合がある。すなわち、この画像焼付装置は、縦横に複数配列された液晶素子から構成され、各液晶素子の透過状態を電気的に制御して各液晶素子に対応した画像を表示し、光源からの光を各液晶素子に対応した透過状態で透過させる液晶パネルと、前記液晶パネルを透過した光路の光軸上に配置され、出射時の光軸が入射時の光軸に対して平行な光軸となるように、その光軸を法線とする傾斜角度に応じて入射時と出射時とで偏向する偏向手段と、前記偏向手段を前記結像光の光軸を法線とする位置を中心に、同一角度に振り分けて位置決めする位置決め手段とから構成されている。そして、この偏向手段として、結像光路中に配したガラス板を光軸と直交する方向を軸として揺動可能に設けた構造が採用されている。
【0005】
また、特許文献2には、カラー液晶表示装置を微小振動させることにより、作成されたプリントが、見かけ上コントラストレベルが上がって、彩度が向上することになる画像焼き付け装置が提案されている。この液晶表示装置を微小振動させる機構として、弾性を有する支持柱によって支持された液晶表示装置の枠部分に該液晶表示装置の辺部と平行な方向を軸として回転可能なローラを支持させ、このローラに偏芯カムを接触させ、該偏芯カムをモータによって回転させるようにした構造が記載されている。
【0006】
また、特許文献3に記載された画像焼き付け装置のように、液晶表示装置に表示された画像を感光材料に縮小して結像させる際に、液晶表示装置全体を微小半径の回転運動で振動させて行うようにしたものがある。これは、液晶表示装置の支持枠の四隅に偏芯回転する軸を貫通させて設け、この4本の軸のそれぞれに嵌着させたプーリにタイミングベルトを捲回させた構造とされたもので、モータの出力回転でタイミングベルトを無端循環移動させることによるプーリの偏芯運動で液晶表示装置を円運動させるようにしたものである。
【0007】
【特許文献1】
特開平09−080634号
【特許文献2】
特開平11−142978号
【特許文献3】
特開2002−082390号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の液晶素子像間を補間する画像焼付装置では、次のような問題が生じるおそれがある。特許文献1と特許文献2に記載された画像焼付装置による液晶素子像間の補間では、図8(a)に示す液晶素子像を、同図(b)または(c)のそれぞれの位置にずらして液晶素子像の密度を擬似的に増加させるものである。すなわち、同図(b)では液晶素子像が上下にずれた位置に配置されて、液晶素子像P10が下方向の液晶素子像P11の位置にも露光された場合であり、同図(c)では液晶素子像が上下斜め方向にずれた位置に配置される場合となる。液晶素子像の配置密度は位置をずらさない場合に比べて見かけ上2倍となって、液晶素子像の形成される部分が増加している。しかし、これら図8(b)、(c)に示されている状態では、直線上にある複数位置に液晶素子像が形成されるものであるため、この直線と交差する方向にある液晶素子像との関係では、未だ液晶素子像間に間隙が形成された状態となっている。このため、十分な補間とならず、感光材に焼き付けられた画像に微細な未露光部が生じるおそれがある。
【0009】
前述した従来の画像焼付装置で未露光部として残存する液晶素子像間の間隙は、光軸をずらす機構が、特許文献1のものではガラス板を光軸と直交する方向を軸として揺動させる構造であり、特許文献2のものでは液晶表示装置を往復直線移動させる構造であって、直線上にある二位置の間でずらすことができるのみであるからである。
【0010】
また、特許文献3に記載された画像焼付装置では、液晶表示装置を円運動させるため、未露光部が少なくなるが、液晶表示装置の駆動にタイミングベルトによるベルト機構が用いられているから、次のような問題が生じるおそれがある。この種の画像焼付装置は、撮影済みフィルムの現像からプリントまでを行う写真店や写真現像店等のいわゆるラボに設置され、大量のフィルムを処理する場合に用いられる。このため、この画像焼付装置の使用頻度は非常に高く、耐久性が要求される。しかし、タイミングベルトによる駆動であるため、ベルトの伸びが生じやすく、伸びた状態では必要な円運動を行わせることができなくなり、未露光部を減少させるという所期の効果を達成できなくなるおそれがある。また、伸びた状態のベルトは破断しやすくなる。伸びたり破断した場合には、ベルトを交換しなければならない。また、タイミングベルトは弾性や可撓性を備えていなければならず、一般的に材質にゴムが用いられているため、無端循環移動の動作時にプーリとの間で摩擦が生じて、微粉末が発生するおそれがある。発生した微粉末が感光材に付着した場合には、そのプリントは不良品となってしまうので、微粉末が発生するおそれがあるベルトは迅速に交換する必要がある。これらの場合に、ベルトの交換作業には時間を要するので、その間の画像焼付装置の停止により、フィルムの焼き付け処理が停滞するおそれがある。
【0011】
そこで、この発明は、1つの素子で任意の数の位置に露光することにより、液晶素子像の間隙にも液晶素子像を焼き付けて、感光材に焼き付けられた画像の未露光部を極力なくすと共に、液晶素子像を移動させるための光学部材の駆動機構等の部品の耐久性を向上させて、稼働時間を不用意に制限したりすることのない画像焼付装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するための技術的手段として、この発明に係る画像焼付装置は、縦横に多数の液晶素子が配列された液晶パネルに表示される画像を感光材上に結像させて露光するに際し、一の液晶素子によって形成される液晶素子像を複数位置に形成して、該感光材に画像を形成する画像焼付装置において、前記液晶パネルから感光材に至る結像光路内に、該結像光路の光軸に対して回動する屈折光学素子を設け、前記屈折光学素子の回動によって、結像光の感光材上における入射位置が所定の軌道上を移動可能としたことを特徴としている。
【0013】
前記屈折光学素子の回動によって、結像光の入射位置が所定の軌道上を移動するから、入射位置が複数となり、必要な入射位置において露光を付与すれば、一の液晶素子に関して複数位置に液晶素子像を形成することができる。したがって、例えば90°ずらした4カ所で停止させて感光材に露光を付与すれば、一の液晶素子像の上下左右のいずれの間隙にも液晶素子像が形成され、未露光部のほとんどない画像を形成することができる。また、屈折光学素子の回動を継続させながら液晶パネルが1循環する間に露光すれば、シャッタの開閉を1回で済ますこともできる。
【0014】
また、請求項2の発明係る画像焼付装置は、前記屈折光学素子が、前記結像光路の光軸に対して傾けて設けた透光平行平面板であることを特徴としている。
【0015】
液晶パネルを透過した光が前記平行平面の透光板を透過する際、該透光板が光路に対して傾いているため、この傾きに応じた方向に屈折する。すなわち、光路の光軸に対して偏倚した位置で感光材を露光することができる。この透光板を回動させると、感光材に対する結像光の入射位置が変更されるから、該透光板を回動させ、ほぼ90°変更する毎に露光を付与すれば、感光材における必要な円形軌道上の4点に露光を付与することができる。したがって、液晶素子像の未露光部を極力除去することができる。
【0016】
また、請求項3の発明に係る画像焼付装置は、前記屈折光学素子がプリズムであることを特徴としている。
【0017】
プリズムを透過させることにより結像光は該プリズムの入射側と出射側とで光路が屈折させられるから、透光平行平面板を傾けた場合と同様に、感光材上で結像光の光軸から偏倚させた位置に液晶素子像を露光させることができる。このプリズムを結像光の光軸を中心として回動させれば、感光材における所定の円形軌道上に露光を付与することができるから、液晶素子像の未露光部を極力除去することができる。
【0018】
また、請求項4の発明に係る画像焼付装置は、前記感光材上に形成する画像の位置を、当初位置と該当初位置に対して移動させた複数位置とし、前記複数位置は、前記当初位置における一の液晶素子像の中心点と、該一の液晶素子像に隣接する液晶素子像との中間点との2点、及び該2点を通る円周上の他の2点との4点であり、前記屈折光学素子を回動させて、前記一の液晶素子像を、前記4点を通過するよう移動させることを特徴としている。
【0019】
一の液晶素子像が円形軌道上を移動させられるから、その円周上の4点で感光材へ焼き付けられる。このため、一の液晶素子像が4個所にずれて配されることになり、液晶素子像間の間隙がなくなることになる。したがって、見かけ上液晶素子像の密度が増加して、焼き付けられた画像の未露光部が極力小さくされる。
【0020】
また、請求項5の発明に係る画像焼付装置は、前記感光材上に形成する画像の位置を、当初位置と該当初位置に対して移動させた複数位置とし、前記複数位置は、前記当初位置における一の液晶素子像の中心点と、該一の液晶素子像に隣接する液晶素子像との中間点との2点、及び該2点を通る円周上の他の2点との4点を通る円周上の全ての点であり、前記屈折光学素子を回動させて、前記一の液晶素子像を、前記4点を通過するよう移動させながら露光を付与して、前記画像を形成することを特徴としている。
【0021】
すなわち、露光中に液晶素子を軌道上での移動が継続するので、露光時間内に液晶画素像が描く円周上の軌跡が全て露光され、露光用のシャッタの開閉を1回で済ますことができると共に、画素間の間隙による焼付画像上の未露光部分を極力小さくできる。
【0022】
また、請求項6の発明に係る画像焼付装置は、前記4点を、前記一の液晶素子像と、該一の液晶素子像とX方向で隣接する他の液晶素子像とのそれぞれの中心を通るX方向中心線と、前記一の液晶素子像と、該一の液晶素子像とY方向で隣接する別の液晶素子像とのそれぞれの中心を通るY方向中心線、前記一の液晶素子像と前記他の液晶素子像との中間点を通り、前記Y方向中心線と平行なY方向中間線、前記一の液晶素子像と前記別の液晶素子像との中間点を通り、前記X方向中心線と平行なX方向中間線、との4本の直線の交点としたことを特徴としている。
【0023】
前記4本の直線の交点のうち、X方向中心線とY方向中心線との交点は、前記一の液晶素子像が初期位置に位置した状態の中心となる。この一の液晶素子像が、X方向で隣接する他の液晶素子像との中間点、Y方向で隣接する別の液晶素子像との中間点、前記他の液晶素子像と別の液晶素子像のそれぞれに隣接し、一の液晶素子像と斜め方向で隣接する更に別の液晶素子像との間位置の交点のそれぞれにおいて、液晶素子像が形成される。このため、液晶素子像の間の部分にも確実に液晶素子像が形成されて、未露光部が極力小さくされる。したがって、例えば黒色の部分が薄くなってしまうおそれがなくなる。
【0024】
また、請求項7の発明に係る画像焼付装置は、前記一の液晶素子像の移動の軌道円は、前記X方向中心線とY方向中心線、Y方向中間線、X方向中間線との4本の直線の交点を通る円よりも小径であることを特徴としている。
【0025】
液晶素子像を移動させる場合には、液晶素子像間が埋められれば充分であるから、液晶素子像の重複がないようにして極力小さい半径で旋回させることが好ましい。液晶素子像間にも液晶素子像が形成されれば充分であるから、少なくとも液晶素子像間の中間点を通る円の交点に液晶素子像を形成するようにする。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図示した好ましい実施の形態に基づいて、この発明に係る画像焼付装置を具体的に説明する。
【0027】
図6はこの発明に係る画像焼付装置が具備されたプリンタプロセッサ1の概略の構造を示している。プリンタプロセッサ1は、提供されたネガフィルムやポジフィルムの写真フィルムに記録された写真原画の画像データに基づいて液晶パネル61に再現された画像を、感光材である印画紙5に露光して焼き付けし、現像、定着、水洗及び乾燥処理を行って写真プリントを完成する装置である。印画紙5への露光、焼き付け処理はプリンタ部7で行われ、現像から乾燥処理まではプロセッサ部9で行われる。
【0028】
印画紙5は図示しないリールに巻き取られた状態でマガジン5aに収容され、このマガジン5aごとプリンタプロセッサ1に提供される。印画紙5は図示しない一対の引出ローラでマガジン5aから引き出され、後述する焼付作業のために必要となる距離を隔てて上下に配されたガイドローラ13a 、13b により、これらガイドローラ13a 、13b の間で印画紙5が垂直方向に給送される。また、これらガイドローラ13a 、13b にある印画紙5に露光が付与されて、液晶パネル61に表示された画像が焼き付けられる。
【0029】
下側のガイドローラ13b の下流には印画紙5を必要に応じた量で撓ませた緩衝部15が形成され、この緩衝部15を経由してプロセッサ部9に提供される。プロセッサ部9では、印画紙5を順次給送させて、現像、定着、水洗処理が行われる。水洗処理された印画紙5は、乾燥部17 で乾燥処理され、カッタ19で印画紙5の所定の範囲に形成されたコマに対応して裁断される。
【0030】
前記液晶パネル61は、作業テーブル25に載置される。作業テーブル25の下方には光源部27が設けられている。この光源部27には光源27a が備えられ、この光源27a からの出射光が、反射鏡27b で反射され、色補正フィルタ27c を透過して、作業テーブル25に載置された液晶パネル61を照射するようにしてある。
【0031】
作業テーブル25の上方には、所定の肉厚のガラス板等で形成された透光板62と、露光レンズ63、反射鏡31とが順次設けられており、液晶パネル61を透過した光は前記透光板62と露光レンズ63とを透過し、反射鏡31で反射され、この反射光が、前記ガイドローラ13a 、13b で垂直方向への給送途中にある露光位置で、印画紙5に入射して露光を付与することになる。
【0032】
図1〜図5は前記透光板62を移動させる機構の概略構造を示している。図5は、透光板62を移動させて液晶素子像をずらす状態を説明するための図で、同図(a)は感光材に露光されて形成された液晶素子像P10、P20、P30、P40、P50、P60を示している。同図(b)は、透光板62等の屈折光学素子を回動させ、必要な位置において露光を付与して形成された液晶素子像Pを示している。この回動を、同図(a)を参照し、液晶素子像P50について説明する。液晶素子像P50と液晶素子像P20とのそれぞれの中心を通る直線をLとし、液晶素子像P50と液晶素子像P60とのそれぞれの中心を通る直線をLとする。また、液晶素子像P50と液晶素子像P60との中間点を通り、前記直線L と平行な直線をLとし、液晶素子像P50と液晶素子像P20との中間点を通り、前記直線Lと平行な直線をL とする。これら4本の直線L〜Lの交点を通る円を想定し、この円の中心を軸として液晶素子像P50を旋回させれば、該液晶素子像P50の中心がこの円に沿って旋回することになる。そして、上記各交点で液晶素子像P50を形成すれば、図5(b)に示すように、液晶素子像P50、P51、P52、P53が形成されて、隣接する液晶素子像P20と液晶素子像P60との間隙がなくなることになる。したがって、光軸に対して傾けて配した透光板62の光学素子であって、結像光の感光材上における入射位置が所定の軌道上を移動可能とされた屈折光学素子を、それぞれの液晶素子像Pの中心が前記交点を通過するよう回動させればよい。すなわち、液晶パネル61の一の液晶素子が隣接する他の液晶素子との間の位置に位置付くように前記透光板62等を移動させれば、液晶パネル61の全ての液晶素子はそれと隣接する液晶素子との間の位置に位置付くことができ、該液晶パネルから形成される液晶素子像間にも液晶素子像が形成される。なお、液晶パネルの液晶素子間の距離は、一般に60μm程度であるので、例えば、液晶素子の大きさが30μm、焼付倍率が等倍として、液晶素子像が感光材上で円形軌道上を移動するとした場合には、直径がほぼ42μmの円運動をするように前記透光板62の傾け角度により21μmだけずれるように傾斜角度を設定すれば、最も未露光部の少ない画像を得ることができる。
【0033】
図1及び図2は前記透光板62を旋回させる機構の概略構造を示している。透光板62は円筒状をした透光板ホルダ71に保持されており、図1に示すように、この透光板ホルダ71内で傾けた状態で保持される。この傾きは、液晶パネル61と露光レンズ63とで形成される結像光の光軸Sに対して所望の角度となるよう調整できるようにしてある。この透光板ホルダ71は円筒状をして外周面に従動側プーリが形成されたホルダ収容環部材72に、取付ねじ73などによって固定されている。このホルダ収容環部材72の一方の端部は縮径されてジャーナル部72a が形成されており、他端部の大径部に前記従動側プーリ72b が形成されている。このホルダ収容環部材72の前記ジャーナル部72a が支持台74に形成された軸受部74a に軸受75を介して支持されて、該ホルダ収容環部材72が支持台74に回動可能とされている。
【0034】
前記支持台74には駆動モータ76が取り付けられており、その出力軸に駆動側プーリ77が嵌着されている。この駆動側プーリ77と前記従動側プーリ72b とに駆動ベルト78が掛け渡されて、駆動モータ76の出力回転が従動側プーリ72b を備えたホルダ収容環部材72に伝達される。
【0035】
なお、図示省略してあるが、前記透光板62の初期位置を一定に設定するために、該透光板62に連繋している前記透光板ホルダ71またはホルダ収容環部材72の位置を検出するための初期位置検出用センサが前記支持台74の必要な位置に設けられ、この初期位置検出用センサによって検出される、遮光羽根などの被検出部材が透光板ホルダ71またはホルダ収容環部材72の必要な位置に取り付けられている。
【0036】
以上により構成されたこの画像焼付装置の実施形態について、その作用を以下に説明する。
【0037】
液晶パネル61に表示された画像を印画紙5に焼き付ける際には、液晶パネル61に光源からの結像光を透過させ、前記透光板62と露光レンズ63とを順次透過させれば印画紙5上に結像するから、これにより焼き付けることができる。
【0038】
図1に示すように、液晶パネル61を透過した光は、透光板62と露光レンズ63を順次透過し、印画紙5に結像して露光を付与する。このとき、図3(a)に示すように、透光板62が光軸Sに直交するよう配設されている場合には、結像光は光軸S上で印画紙5に結像する。他方、同図(b)に示すように、透光板62が光軸Sに対して傾いて配設されている場合には、結像光は透光板62を透過する際に屈折し、光軸Sからずれて露光レンズ63に入射し、光軸Sからずれた位置で印画紙5に結像する。したがって、透光板62の光軸Sに対する傾き方向や傾き角度を変更することにより、光軸Sからずれる位置を調整することができる。このため、傾き角度を必要な大きさに設定し、透光板62を光軸Sを中心として旋回させれば結像光の印画紙5に対する入射位置を旋回させながら変更でき、しかも、90°毎の旋回角度で露光を付与すれば、印画紙5に図5(b)に示すように、液晶素子像Pの未露光部をなくして焼き付けることができる。
【0039】
透光板62を旋回させるには、前記駆動モータ76を作動させて行う。駆動モータ76が作動するとその出力軸に嵌着された駆動側プーリ77が回動し、この回動が前記駆動ベルト78を介して従動側プーリ72b に伝達される。従動側プーリ72b はホルダ収容環部材72に形成されており、該ホルダ収容環部材72は回転可能に支持されているから、従動側プーリ72b に伝達された回動力によってホルダ収容環部材72が回動する。このホルダ収容環部材72には透光板ホルダ71が収容され、該透光板ホルダ71に透光板62が保持されているから、ホルダ収容環部材72の回動によって透光板62も回動する。したがって、透光板62を順次ほぼ90°回動させて露光を行えばよい。
【0040】
以上に説明した実施形態では、ベルト駆動によって透光板62を回動させる機構を例示したが、例えば歯車装置による駆動機構とすることもできる。すなわち、駆動モータ76の出力軸に駆動側歯車を嵌着し、前記ホルダ収容環部材72の外周面に従動側歯車を形成し、必要な歯車列を介して駆動モータの回動を駆動側歯車から従動側歯車に伝達させるようにすることもできる。
【0041】
また、本実施形態では、屈折光学素子として光軸Sに対して傾けて配した透光板62を例示して説明したが、回動させることにより結像光の感光材上における入射位置が所定の軌道上を移動可能な光学素子であれば、プリズムその他のものであっても構わない。
【0042】
さらに、本実施形態では液晶パネル61に透過式のものを用いた場合の構造について説明したが、液晶パネルに反射式のものを用いることもできる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る画像焼付装置によれば、前記屈折光学素子の回動によって、結像光の入射位置が所定の軌道上を移動するから、入射位置が複数となり、必要な入射位置において露光を付与すれば、一の液晶素子に関して複数位置に液晶素子像を形成することができる。したがって、未露光部のほとんどない画像を形成することができる。
【0044】
また、屈折光学素子の回動によって入射位置を複数にするから、簡単な構造で安価に提供することができる。しかも、屈折光学素子の駆動には負荷がほとんどかからないから、その駆動機構に用いられるベルトには、伸びや破断が起きにくく、寿命が長く、さらに、摩耗によるゴミの発生が少なく、従って焼き付け作業が停滞することもない。
【0045】
また、請求項2の発明に係る画像焼付装置によれば、結像光を感光材に導く透光板を、結像光路の光軸に対して傾けると共に、該光軸を中心として回動させ、透光板が所定の位置に位置した状態で露光するようにしたから、感光材に配される液晶素子像が密となり、未露光部をなくすことができる。
【0046】
また、透光板の回動によって入射位置を複数にするから、簡単な構造で安価に提供することができる。しかも、透光板の駆動には負荷がほとんどかからないから、その駆動機構に用いられるベルトには、伸びや破断が起きにくく、寿命が長く、さらに、摩耗によるゴミの発生が少なく、従って焼き付け作業が停滞することもない。
【0047】
また、請求項3の発明に係る画像焼付装置によれば、透光板を傾けて結像光路内に配した場合と同様に、結像光路の光軸に対して偏倚した位置で感光材上に結像するから、回動させて必要な位置で露光することにより未露光部をなくすことができる。
【0048】
また、プリズムの回動によって入射位置を複数にするから、簡単な構造で安価に提供することができる。しかも、プリズムの駆動には負荷がほとんどかからないから、その駆動機構に用いられるベルトには、伸びや破断が起きにくく、寿命が長く、さらに、摩耗によるゴミの発生が少なく、従って焼き付け作業が停滞することもない。
【0049】
また、請求項4の発明に係る画像焼付装置によれば、一の液晶素子像が旋回円周上の等間隔にある4点で感光材に焼き付けられるから、液晶素子像間の間隙をなくして感光材に画像が形成される。このため、液晶素子像の未露光の部分がなくなり、焼き付けられたプリントの彩度や濃度が向上し、見た目に適正なプリントを得ることができる。しかも、屈折回動素子の回動によるから、簡単な構造で安価に提供することができ、その駆動機構に用いられるベルトには伸びや破断が起きにくく、寿命が長く、さらに、摩耗によるゴミの発生が少なく、従って焼き付け作業が停滞することもない。
【0050】
また、請求項5の発明に係る画像焼付装置によれば、液晶素子を旋回させながら露光を付与して液晶素子像を形成するから、1回の露光で円周上を動く素子像の全ての点が露光されて未露光の部分をなくすることができる。しかも、屈折回動素子の回動によるから、簡単な構造で安価に提供することができ、その駆動機構に用いられるベルトには伸びや破断が起きにくく、寿命が長く、さらに、摩耗によるゴミの発生が少なく、従って焼き付け作業が停滞することもない。
【0051】
また、請求項6の発明に係る画像焼付装置によれば、隣接する液晶素子像の中間位置に液晶素子像を形成することができるから、液晶素子像間の間隙を確実に埋めることができ、未露光部をなくすることができる。しかも、屈折回動素子の回動によるから、簡単な構造で安価に提供することができ、その駆動機構に用いられるベルトには伸びや破断が起きにくく、寿命が長く、さらに、摩耗によるゴミの発生が少なく、従って焼き付け作業が停滞することもない。
【0052】
また、請求項7の発明に係る画像焼付装置によれば、液晶素子像の重複する量が極力小さくなるので、未露光部を除去することができるとともに、液晶素子像が不都合な部分で重複してしまうことが防止される。しかも、屈折回動素子の回動によるから、簡単な構造で安価に提供することができ、その駆動機構に用いられるベルトには伸びや破断が起きにくく、寿命が長く、さらに、摩耗によるゴミの発生が少なく、従って焼き付け作業が停滞することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る画像焼付装置における透光板を旋回させる機構の概略構造を示す正面図である。
【図2】図1に示す旋回機構の概略の平面図である。
【図3】透光板を透過した結像光の結像位置を説明する図であり、(a)は透光板が光軸に直交した状態を示し、(b)は透光板が光軸に対して傾いた状態を、(c)は透光板が(b)の状態と反対側に傾いた状態をそれぞれ示している。
【図4】液晶パネルに表示された画像を透過した結像光を、透光板に透過させて感光材へ露光を付与する露光装置の一部を示す概略の斜視図である。
【図5】この発明に係る画像焼付装置で露光を付与する原理を説明する感光材表面の拡大図であり、(a)はそれぞれの液晶素子像を所定の位置において焼き付けた状態を示し、(b)は液晶素子像を旋回させてほぼ90°の位置でそれぞれ焼き付けた状態を示している。
【図6】この発明に係る画像焼付装置を備えたプリンタプロセッサの概略構造を説明する構造図である。
【図7】液晶パネルを用いて感光材へ露光を付与する露光装置の一部を示す概略の斜視図である。
【図8】液晶素子像をずらして露光する従来の原理を説明する図で、図5に相当し、(a)はそれぞれの液晶素子像を所定の位置において焼き付けた状態を示し、(b)は液晶素子像を移動させて焼き付けた状態を示している。
【符号の説明】
1 プリンタプロセッサ
5 印画紙(感光材)
25 作業テーブル
27 光源部
27a 光源
27b 反射鏡
27c 色補正フィルタ
31 反射鏡
61 液晶パネル
62 透光板
63 露光レンズ
71 透光板ホルダ
72 ホルダ収容環材
72b 従動側プーリ
74 支持台
75 軸受
76 駆動モータ
77 駆動側プーリ

Claims (7)

  1. 縦横に多数の液晶素子が配列された液晶パネルに表示される画像を感光材上に結像させて露光するに際し、一の液晶素子によって形成される液晶素子像を複数位置に形成して、該感光材に画像を形成する画像焼付装置において、
    前記液晶パネルから感光材に至る結像光路内に、該結像光路の光軸に対して回動する屈折光学素子を設け、前記屈折光学素子の回動によって、結像光の感光材上における入射位置が所定の軌道上を移動可能としたことを特徴とする画像焼付装置。
  2. 前記屈折光学素子は、前記結像光路の光軸に対して傾けて設けた透光平行平面板であることを特徴とする請求項1に記載の画像焼付装置。
  3. 前記屈折光学素子はプリズムであることを特徴とする請求項1に記載の画像焼付装置。
  4. 前記感光材上に形成する画像の位置を、当初位置と該当初位置に対して移動させた複数位置とし、
    前記複数位置は、前記当初位置における一の液晶素子像の中心点と、該一の液晶素子像に隣接する液晶素子像との中間点との2点、及び該2点を通る円周上の他の2点との4点であり、
    前記屈折光学素子を回動させて、前記一の液晶素子像を、前記4点を通過するよう移動させることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像焼付装置。
  5. 前記感光材上に形成する画像の位置を、当初位置と該当初位置に対して移動させた複数位置とし、
    前記複数位置は、前記当初位置における一の液晶素子像の中心点と、該一の液晶素子像に隣接する液晶素子像との中間点との2点、及び該2点を通る円周上の他の2点との4点を通る円周上の全ての点であり、
    前記屈折光学素子を回動させて、前記一の液晶素子像を、前記4点を通過するよう移動させながら露光を付与して、前記画像を形成することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像焼付装置。
  6. 前記4点を、
    前記一の液晶素子像と、該一の液晶素子像とX方向で隣接する他の液晶素子像とのそれぞれの中心を通るX方向中心線と、
    前記一の液晶素子像と、該一の液晶素子像とY方向で隣接する別の液晶素子像とのそれぞれの中心を通るY方向中心線、
    前記一の液晶素子像と前記他の液晶素子像との中間点を通り、前記Y方向中心線と平行なY方向中間線、
    前記一の液晶素子像と前記別の液晶素子像との中間点を通り、前記X方向中心線と平行なX方向中間線、
    との4本の直線の交点としたことを特徴とする請求項4または請求項5に記の画像焼付装置。
  7. 前記一の液晶素子像の移動の軌道円は、前記X方向中心線とY方向中心線、Y方向中間線、X方向中間線との4本の直線の交点を通る円よりも小径であることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の画像焼付装置。
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