JP2004150498A - 電子機器用ヒンジ並びにこのヒンジを用いた電子機器 - Google Patents

電子機器用ヒンジ並びにこのヒンジを用いた電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】第1の部材と第2の部材を手動で開閉でき、押釦により、自動的に使用或は操作可能な角度まで、開くことができる電子機器用ヒンジと電子機器を提供する。
【解決手段】回り止め手段を有し第1の部材1か第2の部材3に挿入係止されるケース体6、ケース体に係止されたシャフト5、シャフトに固定/軸方向へ摺動可能のスライドキー8、回り止めされて第1の部材か第2の部材に係止されスライドキーを摺動可能に内装しつつシャフトに回転固定されたアウターカム10、回転角度によって係脱を行うインナーカム12、スライダーカム15とケース体間の第1コンプレッションスプリング14、第1スプリングよりも弱い第2コンプレッションスプリング17、及びスライドキーに取り付けられた押釦13とを有する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、とくに携帯電話機や、ポケットコンピュータのように2つ折りに連結した第1の部材であるキーボード部と第2の部材であるディスプレー装置を持つ電子機器に用いて好適な電子機器用ヒンジ並びにこのヒンジを用いた電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、第1の部材であるキーボード部付きの送話部と第2の部材であるディスプレー装置付きの受話部とを相対的に開閉可能となるように構成した二つ折りタイプの電子機器の一種である携帯電話機の電子機器用ヒンジとして、送話部と受話部を全閉状態においてロックでき、押釦を押すと、送話部と受話部が自動的に所定角度まで開かれるように構成した電子機器用ヒンジ、及びこの電子機器用ヒンジを用いた携帯電話機として、次のものが公知である。
【0003】
特開平8−125725号公開特許公報
【0004】
この公知構成の電子機器用ヒンジは、ヒンジシャフトを介して二つ折り自在となるように連結させた送話部の取付筒部と受話部の取付筒部との間に、前記ヒンジシャフトに還巻きさせつつトーションスプリングを弾設し、前記送話部の取付筒部と受話部の取付筒部の間に前記トーションスプリングの一端部を前記受話部の所定の開成角度以上の範囲においてのみ前記受話部の取付筒部によって係止する係止手段を設けると共に、前記送話部の取付筒部と受話部の取付筒部との間にカム機構を設け、このカム機構を前記送話部の取付筒部の軸方向に設けた押釦を押圧操作させることにより動作させて前記係止手段が前記トーションスプリングの一端部を係止する位置まで前記受話部を回転させるよう成し、前記受話部の取付筒部に前記押釦を押圧することによって前記送話部の取付筒部に対する該受話部の係止を解除するロック手段を設けると共に、前記受話部を所定開成角度からフリーストップに停止させるフリクション機構を設けたものであった。
【0005】
上記係止手段は、受話部の取付筒部内に収装させたロータの端面に設けたトーションスプリングの一端部を係止する係止部と、この係止部の前記トーションスプリングの巻戻し方向に設けた傾斜部と、前記係止部による係止を外された前記トーションスプリングの端部を係止するために前記送話部の取付筒部にトーションスプリングの軸方向に位置させて設けた係止溝とで構成し、上記カム機構は、押釦の端面に突設した押圧カム部と、受話部の取付筒部に収装させたロータの端面に前記押圧カム部とで構成したものであり、上記ロック手段は、受話部の取付筒部内にヒンジシャフトを軸挿させつつコンプレッションスプリングにより一方向に摺動附勢されて摺動自在に収装させたロック部材と、このロック部材の出没を可能とするために送話部の取付筒部の端面より軸方向に設けられたロック溝とで構成し、上記フリクション機構は、受話部の取付筒部の端面に設けた第1凸部とこの端面の第1凸部と受話部の所定の開成角度範囲において圧接するように受話部の取付筒部の端面に設けた第2凸部とで構成したものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来公知の電子機器用ヒンジは、送話部と受話部を手動で開閉させることができる上に、押釦を押すと、自動的に所定角度まで開いて、しかる後は全開位置まで手動でフリーストップに開閉できるという利点を持っていたが、部品点数が多く、構造が複雑である上に、自動開成角度が小さく、そのままでは手動でさらに開かないと送話部のキーボード部の操作キーを操作できなかったり、受話部のディスプレー装置のディスプレー画面を充分に視認することができなかったり、片手操作で全開状態にする際の操作性に問題があったり、さらに携帯電話機へ組み込む組立てに時間と手間を要するという問題があった。
【0007】
また、上述した従来公知の携帯電話機は、ヒンジに設けた開閉用の押釦を押すと、ロック状態が解かれて送話部と受話部が自動的に若干開き、後は手動で開くものであり、自動開成位置においては送話部に設けたキーボード部の操作キーを操作したり、ディスプレー画面に表示された内容を視認することが困難であることから、さらに手動で開かなくてはならないという問題があった。
【0008】
この発明の目的は、互いに開閉可能に連結する電子機器の第1の部材と第2の部材を手動で開閉させることができた上で、押釦を押すことにより、自動的に使用或は操作可能な角度まで、第1の部材と第2の部材を開くことのできる、電子機器用ヒンジを提供せんとするにある。
【0009】
この発明の次の目的は、ヒンジを介して互いに開閉可能に連結した第1の部材と第2の部材から成る電子機器において、ヒンジを工夫することにより、第1の部材と第2の部材をヒンジに設けた押釦を押すことにより使用可能な角度、或は所定開成角度まで自動的に開かしめ、この自動開成角度からは手動で閉じることができる電子機器を提供せんとするにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するためにこの発明は、電子機器用ヒンジとして、第1の部材と第2の部材を互いに開閉可能に連結するヒンジであって、外周に回り止め手段を有し前記第1の部材か第2の部材のいずれか一方の取付筒部に挿入係止されるケース体と、このケース体の中心部軸方向を貫通して一端部側を該ケース体に係止して取り付けられたシャフトと、このシャフトの他端部側に該シャフトに回転を拘束されつつ軸方向へ摺動可能に取り付けられた一端部に係止部を有するスライドキーと、外周に回り止め手段を有し前記第1の部材か第2の部材のいずれか他方の取付筒部に挿入係止され前記スライドキーを内部軸方向へ摺動可能に収装しつつ前記シャフトに回転を拘束されて設けられたアウターカムと、その中心部軸方向へ前記シャフトと共に前記スライドキーの先端部を挿通させるアウターカム内に軸方向へ摺動可能に収装され前記スライドキーの係止部と回転角度によって係合解離を行う係合凸部を有するインナーカムと、このインナーカム及び前記アウターカムと対向しその中心部軸方向へ前記シャフトを貫通させつつ前記ケース体内に回転を拘束されつつ軸方向へ摺動可能に取り付けられたスライダーカムと、このスライダーカムと前記ケース体との間に弾設された第1コンプレッションスプリングと、前記スライドキーと前記アウターカムとの間に弾設された前記第1コンプレッションスプリングよりも弱い弾力を持つ第2コンプレッションスプリングと、前記スライドキーに取り付けられた押釦とを有し、通常時は前記スライダーカムのカム部の凸部を前記スライドキーによって回転を阻止されている前記インナーカムの係止凸部と係合させているが、前記押釦に対し押圧操作を行うことにより、前記スライドキーの係止部と前記インナーカムの係合凸部との係合状態を解離して前記スライダーカムを前記ケース体と共に回転させるように構成したことを特徴とする。
【0011】
その際にこの発明は、前記インナーカムを、前記スライドキーの係止部とその回転を阻止するために係合する変形挿通孔と、前記スライドキーの係止部の回転を許容する円形挿通孔と、この円形挿通孔内の係止部の軸方向の移動をその回転角度によって阻止するために設けられた段部とで構成することができる。
【0012】
そしてこの発明は、前記スライドキーを前記シャフトに対し回転を拘束された状態で軸方向への摺動を許容する手段を、該スライドキーを半径方向に貫通して軸方向に設けられた長孔と、この長孔と係合する前記シャフトに取り付けられたピンとし、同時に前記アウターカムを前記シャフトへ固定する手段を、前記ピンとすることができる。
【0013】
この発明はまた、電子機器として、互いに開閉可能に連結される第1の部材と第2の部材の連結部に上記各構成の電子機器用ヒンジを用いたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明を電子機器の一例である携帯電話機に実施した場合について説明するが、この発明はその他に例えばポケットコンピュータ、ノート型パソコン、その他の電子機器の例えば第1部材を構成するキーボード部と第2の部材を構成するディスプレイ装置とを相対的に開閉可能に連結するヒンジとして応用できる。
【0015】
図面はこの発明の一実施の形態を示し、図1において、指示記号1で示されたものは、電子機器の一種である携帯電話機の送話部であり、第1の部材を構成する。その表面にはマイクロフォン部2aやキーボード部2bが設けられている。指示記号3で示されたものは同じく電子機器の一種である携帯電話機の受話部であり、第2の部材を構成する。その表面にはイヤホーン部4aや例えば液晶を用いたディスプレイ装置4bが設けられている。送話部1と受話部2の各端部には連結部を構成する取付筒部1a,1dと3aが設けられ、これらの各取付筒部1aと3aは、この発明に係るプッシュオープンタイプの電子機器用ヒンジAによって、互いに相対的に開閉可能に連結されている。尚、指示記号4cは、アンテナである。
【0016】
次に、この発明に係るプッシュオープンタイプの電子機器用ヒンジAの構造について説明する。図2乃至図22は、この電子機器用ヒンジAの構造及びその部品を示し、図面において、指示記号5で示されたものは例えば真鍮製のシャフトである。このシャフト5は一端部に鍔部5aを有するものであり、外周に凸状部と凹状部から成る回り止め手段6aを有するケース体6の側壁6bに設けた軸受孔6cに軸受係止されつつ該ケース体6の中心部軸方向を貫通している。ケース体6は受話部3の取付筒部3aに設けた取付孔3bに挿入され、とくに図6に示したように、回り止め手段6aを該取付孔3bに設けた凹状部と凸状部から成る係合部3cと係合させることにより、取付筒部3aと共に回転するように構成されれている。シャフト5はこの取付筒部3aに設けた隔壁3eにワッシャー18とEリング7によって係止されている。
【0017】
シャフト5のケース体6の開放端より突出した自由端側には、とくに図3に示したように、その中心部軸方向に設けた挿通孔8aへ該シャフト5の先端を受け入れつつ軸方向へ摺動可能にスライドキー8が該シャフト5に回転を拘束されつつ取り付けられている。このスライドキー8をシャフト5に回転を拘束された状態で取り付ける手段は、とくに図2と図3に示したように、スライドキー8の半径方向と軸方向に設けた長孔8b,8bと、この長孔8b,8bに係合してシャフト5に取り付けたピン9から成るものであり、このピン9と長孔8b,8bによって、スライドキー8は軸方向へ限定された距離摺動可能である。このスライドキー8には、とくに図8乃至図10に示したように、さらにその一端部外周に180°間隔で係止部8c,8cが設けられ、他端部には鍔部8dが設けられている。
【0018】
スライドキー8の係止部8c,8cを設けた側を内部へ摺動可能かつ回転可能に受け入れて、外周に図11乃至図13に示したように、凸状部と凹状部から成る回り止め手段10aを設けたアウターカム10が前記したスライドキー8を係止するピン9を連結孔10cへ挿通させることによってシャフト5へ固定されつつ設けられている。このアウターカム10は送話部1の取付筒部1aに設けた取付孔1bに挿入され、その回り止め手段10aを取付孔1bの内側に設けた凹状部と凸状部から成る係合部1cと係合させることにより、送話部1の取付筒部1aと共に回転するように構成されている。このアウターカム10にはまた、各一対の凸部11aと凹部11bから成るカム部11が設けられている。尚、このアウターカム10の構成は図11乃至図14に詳しく示されている。
【0019】
次に、とくに図2乃至図3に示されたように、その変形挿通孔10d内へシャフト5と共にスライドキー8の係止部8c,8cの部分を摺動可能に挿通させたアウターカム10の円形挿通孔10b内にインナーカム12が回転可能に収納されている。このインナーカム12にはさらにアウターカム10のカム部11の方向に突出する一対の係止凸部12a,12aが設けられている。即ち、インナーカム12の断面略ひょうたん型を呈した変形挿通孔12bの部分は、常時スライドキー8の係止部8c,8cと係合してその回転を制止されているが、後述する押釦13を介してスライドキー8を後述する第2コンプレッションスプリング17の弾力に抗して押すと、スライドキー8の係止部8c,8cとインナーカム12の変形挿通孔12bとの係合が外れ、係止部8c,8cが変形挿通孔12bに続いて設けられた円形挿通孔12cの部分に移動し、インナーカム12は自由にどちらの方向へも回転が可能となる。このインナーカム12が円形挿通孔12c内で回転すると、スライドキー8の係止部8c,8cが変形挿通孔12bと円形挿通孔12cの間に設けた段部12dと係合し、そのままでは元位置、つまり変形挿通孔12bと係合する位置には戻らない。尚、このインナーカム12の構成は、図15乃至図18に詳しく示されている。
【0020】
次に、同じくとくに図2乃至図3に示したように、このインナーカム12及びアウターカム10と対向させて、その中心部軸方向に設けた挿通孔15aへシャフト5を挿通させつつスライダーカム15が設けられている。尚、このスライダーカム15の構成は図19乃至図22に詳しく示されている。このスライダーカム15は、インナーカム12とアウターカム10と対向する側に凸部16aと凹部16bから成るカム部16が設けられると共に、その外周に設けた凸状部と凹状部から成る回り止め手段16cをケース体6の内周軸方向に設けた凹状部と凸状部から成る係合部6dに係合させることによって、軸方向へ摺動可能であるが、回転はケース体6に拘束されるように構成されている。
【0021】
そして、スライダーカム15とケース体6の側壁6bとの間には、図2乃至図3に示したように、シャフト5に還巻きさせて第1コンプレッションスプリング14が弾設され、スライドキー8の鍔部8dとアウターカム10との間には、スライドキー8に還巻きさせて第1コンプレッションスプリング14よりも弾力の弱い第2コンプレッションスプリング17が弾設されている。このことにより、スライダーカム15は常にインナーカム12とアウターカム10の方向つまり図1において左方向に摺動附勢され、スライドキー8は常に図2において右方向へ摺動附勢されている。尚、指示記号18はワッシャーである。
【0022】
したがって、第1の部材である送話部1に対して第2の部材である受話部3を閉じた状態においては、図23に示したように、スライダーカム15が右方向へ移動しており、そのカム部16の凸部16aがアウターカム10のカム部11の凸部11aとインナーカム12の係止凸部12aとの間に該係止凸部12aによって係止されており、この状態においてインナーカム12は右側から見て時計方向へ回動附勢されているが、スライドキー8の係止部8c,8cとその変形挿通孔12bが係合しているので、ロック状態を保っている。即ち、スライドキー8はピン9によってアウターカム10と連結されており、アウターカム10はその回り止め手段10aによって第1の部材である送話部1の取付筒部1aと係合しているので、回転を阻止されており、この回転を阻止されているスライドキー8の係止部8c,8cとインナーカム12の変形挿通孔12bが係合しているので、上述したようにスライダーカム15に押されて時計方向へ回動附勢されているインナーカム12は回転を阻止され、その係止凸部12a,12aでカムスライダー15のカム部16の凸部16a,16aを係止ロックしている。
【0023】
この状態から押釦13を第2コンプレッションスプリング17の弾力に抗して図中右側へ押すと、共にスライドキー8が図中右方向へ摺動することによって、このスライドキー8の係止部8c,8cがインナーカム12の変形挿通孔12bより離脱して円形挿通孔12cの側へ移動するので、インナーカム12が回転可能となり、スライダーカム15の凸部16aに対する係止を解くので、該スライダーカム15は第1コンプレッションスプリング14の弾力によって図中左方向へ押圧されつつアウターカム10のカム部11の凸部11aの傾斜案内部11cに案内されることによって回転トルクが発生し、図2の右側から見て時計方向へ回転しつつアウターカム10のカム部11の凹部11bへ落ち込む。その際に、スライダーカム15はケース体6に回転を拘束されており、ケース体6は第2の部材である受話部3の取付筒部3aに回転を拘束されているので、受話部3はインナーカム12と共に時計方向へ回転して自動的に開かれることになる。この自動角度は実施の形態のもので約160°である。図2と図3はこの状態のものを示している。この開成角度の範囲において、スライドキー8の係止部8c,8cは、インナーカム12の段部12dに係止され、該インナーカム12の回転を許容する。
【0024】
開いた受話部3を閉じる際には、一方の手で送話部1を支え、もう一方の手で受話部3を反時計方向へ押して閉じると、ケース体6と共にスライダーカム15が共に反時計方向へ回転し、その凸部16aでインナーカム12の係止凸部12aを同じ方向に押して同じく反時計方向へ回転させつつ、アウターカム10の傾斜案内部11cを登りつつ第1コンプレッションスプリング14の弾力に抗して図中右方向へ摺動する。受話部3の送話部1に対する閉成位置近くになると、スライドキー8の係止部8c,8cの位置がインナーカム12の変形挿通孔12bの位置と合致することから該インナーカム12が元位置に戻りロックされるが、スライダーカム15の回転力によって、そのカム部16の凸部16aがインナーカム12の係止凸部12aを乗り越えて図23に示したように該インナーカム12の係止凸部12aとアウターカム10のカム部11の凸部11aとの間に嵌入することによって係止される。このようにして、第1の部材である送話部1と第2の部材である受話部3は閉じられ、閉成状態でロックされることになる。
【0025】
尚、以上の実施の形態は、第1の部材である送話部に対し、第2の部材である受話部が160°まで自動的に開かれる場合について説明したが、この自動開成角度に限定はなく、これを例えば90°まで自動的に開かしめて、後はフリーストップに手動で開閉できるように構成しても良い。また、全開角度の160°は、一例であってこの開成角度に限定されない。さらに、以上の実施の形態は、電子機器用ヒンジを1個用いただけであるが、送話部1の右側の取付筒部1dと受話部3の取付筒部3aにもう1個別の構成のヒンジを用いることができ、そのようなヒンジは、所定の開成角度からフリクショントルクを発生させるヒンジ、その他のヒンジとすることができる。
【0026】
次に、押釦13を押圧操作することなく、受話部3を送話部1に対して開こうとする場合には、手指を用いて受話部3を送話部1に対して開く方向へ押したり、引いたりすると、スライダーカム15のカム部16の凸部16aがその回転を阻止されているインナーカム12の係止凸部12a,12aを第1コンプレッションスプリング14の押圧力に抗して図中右側へ摺動して乗り越えることによって、受話部3の送話部1に対する開成動作が許容され、後は上述したように自動的に160°まで自動的に開かれることになる。このような状態で、受話部3と送話部1を閉じると、インナーカム12はスライドキー8によってロックされたままであるのでスライダーカム15の回転によってインナーカム12は共に回転はしないが、スライダーカム15のカム部16の凸部16aがロック状態のインナーカム12の係止凸部12a,12aを乗り入れることにより、該係止凸部12a,12aとアウターカム10のカム部11の凸部11a,11a間に係止ロックされる。
【0027】
【発明の効果】
この発明は以上のように構成したので、次のような効果を奏し得る。
【0028】
請求項1のように構成すると、カムスライダーがケース体の中に収納され、ケース体を送話部に対する第1の部材の連結部である取付筒部の取付孔へ係止させたことにより、開閉操作時の応力緩和を図ることができたものであり、第1コンプレッションスプリングをケース体内に収納できたので、該第1コンプレッションスプリングにメッキ等の錆止めを行うことを省略したり、ゴミ等が付着して故障が生ずるのを有効に阻止することができるという効果を奏し得る。
【0029】
さらに、スライドキーがシャフトに密着しているので、摺動時に傾きがなくなることから、押釦の操作がスムーズとなり、かつ、傾きによる耐久性が劣化するのを防止できる効果を有するものである。
【0030】
請求項2のように構成すると、インナーカムの係止凸部によるスライダーカムのカム部の凸部のロック及び解除を効率良く行うことができ、かつ、ロック解除後の元位置への復帰動作をスムーズに行うことができるという効果を奏し得る。
【0031】
請求項3のように構成すると、シャフトに取り付けた1本のピンによって、スライドキーをシャフトに回転を拘束させた状態で摺動させ、かつ、アウターカムをシャフトに連結固定でき、構造を簡単にすることができるという効果を奏し得る。
【0032】
請求項4のように構成すると、押釦の片手による押圧操作によって、ワンタッチで第1の部材に対し第2の部材を必要な開成角度まで開くことができ、手動で閉じた際に閉成状態で互いをロックすることができる上に、手動によっても第2の部材を第1の部材に対して開くことができるという効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る電子機器用ヒンジを用いた携帯電話機の送話部と受話部を開いて見た平面図である。
【図2】図1に対応したこの発明に係る電子機器用ヒンジの使用状態を説明する一部断面平面図である。
【図3】図2に対応し、この発明に係る電子機器用ヒンジの使用状態を説明する平面断面図である。
【図4】図1に示した電子機器用ヒンジの右側断面図である。
【図5】図1に示した電子機器用ヒンジの押釦を取り外して見た左側面図である。
【図6】図1のA−A線断面図である。
【図7】図1のB−B線断面図である。
【図8】スライドキーの平面図である。
【図9】スライドキーの右側面図である。
【図10】スライドキーの正面図である。
【図11】アウターカムの平面図である。
【図12】アウターカムの右側面図である。
【図13】アウターカムの正面図である。
【図14】アウターカムのカム部の展開図である。
【図15】インナーカムの平面図である。
【図16】インナーカムの右側面図である。
【図17】インナーカムの正面図である。
【図18】インナーカムのカム部の展開図である。
【図19】スライダーカムの平面図である。
【図20】スライダーカムの左側面図である。
【図21】スライダーカムの正面図である。
【図22】スライダーカムのカム部の展開図である。
【図23】この発明に係る電子機器用ヒンジの動作を説明する説明図である。
【符号の説明】
A 電子機器用ヒンジ
1 第1の部材−送話部
1a 取付筒部
1d 取付筒部
3 第2の部材−受話部
3a 取付筒部
5 シャフト
6a 回り止め手段
8 スライドキー
8c 係止部
10 アウターカム
10a 回り止め手段
10b 円形挿通孔
10d 変形挿通孔
11 カム部
11a 凸部
12 インナーカム
12a 係止凸部
12b 変形挿通孔
12c 円形挿通孔
14 第1コンプレッションスプリング
15 スライダーカム
16a 凸部
17 第2コンプレッションスプリング

Claims (4)

  1. 第1の部材と第2の部材を互いに開閉可能に連結するヒンジであって、外周に回り止め手段を有し前記第1の部材か第2の部材のいずれか一方の取付筒部に挿入係止されるケース体と、このケース体の中心部軸方向を貫通して一端部側を該ケース体に係止して取り付けられたシャフトと、このシャフトの他端部側に該シャフトに回転を拘束されつつ軸方向へ摺動可能に取り付けられた一端部に係止部を有するスライドキーと、外周に回り止め手段を有し前記第1の部材か第2の部材のいずれか他方の取付筒部に挿入係止され前記スライドキーを内部軸方向へ摺動可能に収装しつつ前記シャフトに回転を拘束されて設けられたアウターカムと、その中心部軸方向へ前記シャフトと共に前記スライドキーの先端部を挿通させるアウターカム内に軸方向へ摺動可能に収装され前記スライドキーの係止部と回転角度によって係合解離を行う係合凸部を有するインナーカムと、このインナーカム及び前記アウターカムと対向しその中心部軸方向へ前記シャフトを貫通させつつ前記ケース体内に回転を拘束されつつ軸方向へ摺動可能に取り付けられたスライダーカムと、このスライダーカムと前記ケース体との間に弾設された第1コンプレッションスプリングと、前記スライドキーと前記アウターカムとの間に弾設された前記第1コンプレッションスプリングよりも弱い弾力を持つ第2コンプレッションスプリングと、前記スライドキーに取り付けられた押釦とを有し、通常時は前記スライダーカムのカム部の凸部で前記スライドキーによって回転を阻止されている前記インナーカムの係止凸部と係合させているが、前記押釦に対し押圧操作を行うことにより、前記スライドキーの係止部と前記インナーカムの係合凸部との係合状態を解離して前記スライダーカムを前記ケース体と共に回転させるように構成したことを特徴とする、電子機器用ヒンジ。
  2. 前記インナーカムは、前記インナーカムの係止部とその回転を阻止するために係合する変形挿通孔と、前記インナーカムの係止部の回転を許容する円形挿通孔と、この円形挿通孔内の係止部の軸方向の移動をその回転角度によって阻止するために設けられた段部とを有することを特徴とする、請求項1に記載の電子機器用ヒンジ。
  3. 前記スライドキーを前記シャフトに対し回転を拘束された状態で軸方向への摺動を許容する手段が、該スライドキーを半径方向に貫通して軸方向に設けられた長孔と、この長孔と係合する前記シャフトに取り付けられたピンであり、同時に前記アウターカムを前記シャフトへ固定する手段が、前記ピンであることを特徴とする、請求項1乃至2のいずれかに記載の電子機器用ヒンジ。
  4. 互いに開閉可能に連結される第1の部材と第2の部材の連結部に、請求項1乃至3のいずれかに記載の電子機器用ヒンジを用いたことを特徴とする、電子機器。
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