JP2004150037A - 廻り階段を含む階段用の化粧枠構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】踏板および蹴込板と階段側壁との角度が種々に異なる廻り階段部における化粧枠構造の部品点数を削減し、その分だけ階段全体の構築に要するコストと手間を削減できるようにする。
【解決手段】踏板2の側端上面を覆う横幅木22と、蹴込板3の側端前面を覆う傾斜補正体23と、踏板2の側端前面に被せ付けられて、横幅木22と傾斜補正体23の端部を覆うサイドキャップ24を含んで化粧枠構造を構成する。サイドキャップ24は、横幅木22の端部上面側を覆う上壁16と、踏板2の出鼻下面を覆う下壁17と、上壁26と下壁17とを階段側壁Wに対して傾斜する状態で繋ぐ傾斜端壁18とを一体に備えている。以て、踏板2と階段側壁Wとの交差角度が異なる廻り階段部Tにおいて、各踏板2にサイドキャップ24を流用して部品を共通化する。
【選択図】 図1
【解決手段】踏板2の側端上面を覆う横幅木22と、蹴込板3の側端前面を覆う傾斜補正体23と、踏板2の側端前面に被せ付けられて、横幅木22と傾斜補正体23の端部を覆うサイドキャップ24を含んで化粧枠構造を構成する。サイドキャップ24は、横幅木22の端部上面側を覆う上壁16と、踏板2の出鼻下面を覆う下壁17と、上壁26と下壁17とを階段側壁Wに対して傾斜する状態で繋ぐ傾斜端壁18とを一体に備えている。以て、踏板2と階段側壁Wとの交差角度が異なる廻り階段部Tにおいて、各踏板2にサイドキャップ24を流用して部品を共通化する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廻り階段を含む階段において、踏板および蹴込板と階段側壁との交差部分に沿って設けられる階段用の化粧枠構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
踏板および蹴込板を左右一対の側枠に組み付けた状態において、踏板および蹴込板と階段側壁との間に隙間が生じる。さらに、踏板を側枠に締結するためのビスや釘の頭部が、踏板の左右側端の表面に露出する。このような隙間やビス頭などを覆い隠すために、踏板および蹴込板と階段側壁との交差部分を化粧枠で覆うことは公知である(例えば特許文献1、および特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−159219号公報(段落番号0008、図1)
【特許文献2】
特開2001−27025号公報(段落番号0010、図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般の家屋における階段の殆どは、建物における階段の占める空間量をできるだけ少なくするために、階段の方向が90度、あるいは180度異なる廻り階段を採用することが多い。廻り階段に踊場を設けることもある。この種の廻り階段には、2段廻り、3段回りなどいくつかの種類があり、踏板と階段側壁との角度は必ずしも一定していない。そのため、踏板および蹴込板と階段側壁との交差部分を化粧枠で覆って仕上げる場合には、交差部分の角度が異なる踏板ごとに専用の化粧枠を用意しなければならず、仕上げ作業に多くの手間とコストが掛かってしまう。専用の化粧枠を事前に工場で加工しておくことは容易であるが、化粧枠の部品点数が増え作業が煩雑化しやすい。
【0005】
本発明の目的は、踏板および蹴込板と階段側壁との角度が種々に異なる廻り階段部でも共通して使用でき、従って、廻り階段部の化粧仕上げに要する化粧枠の部品点数を削減し、その分だけ階段全体の構築に要するコストと手間を削減できる階段用の化粧枠構造を提供することにある。本発明の目的は、直線階段部と廻り階段部のいずれにも共通して使用することができ、その分だけ階段全体の化粧仕上げに要するコストと手間を削減できるうえ、廻り階段部と、廻り階段部の上下に連なる直線階段部との化粧枠のデザインを統一できる階段用の化粧枠構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の階段用の化粧枠構造は、廻り階段部Tと、廻り階段部Tの上下に連続する直線階段部Sとを備えた階段に適用されて、踏板2および蹴込板3と階段側壁Wとの交差部分に沿って配置される。廻り階段部Tにおける化粧枠構造は、踏板2の側端上面を覆う横幅木22と、蹴込板3の側端前面を覆う傾斜補正体23と、踏板2の側端前面に被せ付けられて、横幅木22と傾斜補正体23の端部を覆うサイドキャップ24を含んで構成する。サイドキャップ24は、横幅木22の端部上面側を覆う上壁16と、踏板2の出鼻下面を覆う下壁17と、上壁16と下壁17とを階段側壁Wに対して傾斜する状態で繋ぐ傾斜端壁18とを一体に備えている。以て、踏板2と階段側壁Wとの交差角度が異なる廻り階段部Tにおいて、サイドキャップ24を各踏板2に流用できることを特徴とする。
【0007】
直線階段部Sにおける化粧枠構造は、踏板2の側端上面を覆う横幅木10と、蹴込板3の側端前面を覆う縦幅木11と、踏板2の側端前面に被せ付けられて、横幅木10と縦幅木11の端部を覆うサイドキャップ12を含んで構成する。直線階段部Sにおけるサイドキャップ12と、廻り階段部Tにおけるサイドキャップ24とは同一部材からなる。
【0008】
直線階段部Sにおける横幅木10と縦幅木11、および廻り階段部Tにおける横幅木22は、それぞれ同じ帯状材を所定長さに切断して形成する。
【0009】
傾斜補正体23は断面直角三角形状の上下に長い柱状体で形成する。以て、階段側壁Wに対する交差角度が異なる複数の蹴込板3において、傾斜補正体23を共用する。
【0010】
【発明の作用効果】
本発明の廻り階段においては、踏板2の側端上面を覆う横幅木22と、蹴込板3の側端前面を覆う傾斜補正体23と、踏板2の側端前面に被せ付けられるサイドキャップ24などで化粧枠構造を構成し、踏板2と階段側壁Wとの交差角度が異なる廻り階段部Tにおいて、サイドキャップ24を各踏板2に流用できるようにした。詳しくは、上壁16と下壁17とを、階段側壁Wに対して敢えて傾斜させた傾斜端壁18で繋いで、踏板2と階段側壁Wとの交差角度が種々に異なる場合にも、サイドキャップ24を踏板2に対して支障なく装着できるようにし、しかも、各踏板2に装着したサイドキャップ24の見かけの印象が同じになるようにした。従って、本発明の化粧枠構造によれば、サイドキャップ24を流用できる分だけ化粧仕上げに要する部品点数を削減して、階段全体の構築に要するコストと手間を削減できる。
【0011】
直線階段部Sと廻り階段部Tとで同じサイドキャップ12・24を使用すると、化粧枠構造の構成部品点数をさらに削減して、階段全体の化粧仕上げに要するコストを削減できるうえ、廻り階段部Tと直線階段部Sとの化粧枠のデザインを調和させて、統一された印象のものとして階段全体の体裁を向上できる。
【0012】
直線階段部Sと廻り階段部Tにおける各幅木10・11・22を、それぞれ同じ帯状材を素材にして、所定長さに切断して形成した化粧枠構造によれば、化粧枠構造の要素部品点数を削減して、階段の化粧仕上げに要するコストをさらに削減できる。
【0013】
断面直角三角形状の上下に長い柱状体で形成した傾斜補正体23を、上下に反転して蹴込板3に固定することにより、階段側壁Wに対する交差角度が異なる複数の蹴込板3において、傾斜補正体23を共用できるようにした化粧枠構造によれば、傾斜補正体23を共用する分だけ、化粧枠構造の要素部品点数を削減して、階段の化粧仕上げに要するコストをさらに削減できる。
【0014】
【実施例】
図1ないし図8は、本発明に係る廻り階段構造の実施例を示す。図2において符号Tは廻り階段部、Sは廻り階段部Tの上下に連続する直線階段部である。廻り階段部Tは3段廻り構造になっており、下側の直線階段部Sから順に第1階段T1、第2階段T2、第3階段T3を経て、上側の直線階段部Sに連続している。第1〜第3階段T1、T2、T3における各踏板2の前縁の挟み角度は30度である。
【0015】
図3ないし図5において階段は、階段側壁Wに沿って固定した左右一対の側枠1と、側枠1に対して交互に締結固定される踏板2および蹴込板3と、踏板2および蹴込板3と階段側壁Wとの交差部分に配置される化粧枠構造とで構成してある。建物躯体に固定される側枠1は厚み寸法が20mm前後の木板からなり、垂直の縦受部4と水平の横受部5とが交互に形成してある。踏板2は側枠1と同程度の厚みを持つ木板からなり、その前部下面に蹴込板3を嵌め込むための溝6が長手方向の全長にわたって形成され、後部上隅に次段の蹴込板3の下端を受け止める段部7が切り欠き形成してある。
【0016】
化粧枠構造は、上下の直線階段部Sに設けられる化粧枠構造と、廻り階段部の第2階段T2と第3階段T3に設けられる化粧枠構造とに大別される。なお、第1階段T1の化粧枠構造は直線階段部Sに設けられる化粧枠構造と同じであるが、横幅木22の長さが異なる。図3および図4に示すように前者の化粧枠構造は、踏板2の側端上面を覆う横幅木10と、蹴込板3の側端前面を覆う縦幅木11と、踏板2の側端前面に被せ付けられて横幅木10の前端と縦幅木11の上端を覆うサイドキャップ12と、横幅木10の後端と縦幅木11の下端を覆うコーナーカバー13と、階段の始端および終端に配置されるエンドピース14とで構成する。
【0017】
横幅木10および縦幅木11は、片面の一側縁が丸めてある木製またはプラスチック製の帯状材からなり、長尺の帯状材を踏板2および蹴込板3の長さに応じて切断して形成するが、踏板2および蹴込板3の表面から大きく出っ張らない厚み寸法にして、つまずきや引っ掛かりの原因を避ける、いわゆるバリアフリーを満足できるものとしてある。横幅木10および縦幅木11は予め所定の長さに切断して、踏板2や蹴込板3などの階段構成部品とともにキット化した状態で供給される。図1に示すように横幅木10は、丸められていない側の側縁が階段側壁Wに密着する状態で踏板2に接着固定する。そのために各幅木10・11の片面に予め接着材層を形成しておくことができる。あるいは隠し釘で固定してもよい。縦幅木11も同様にして蹴込板3に固定する。
【0018】
図5においてサイドキャップ12は、縦断面がコ字状のプラスチック成形品からなり、横幅木10の端部上面を覆う台形状の上壁16と、踏板2の出鼻下面を覆う台形状の下壁17と、上壁16と下壁17との傾斜辺部同士を繋ぐ傾斜端壁18とを一体に備えている。換言すると、図4に示すように上壁16と下壁17とは、階段側壁Wに対して斜めに傾斜する傾斜端壁18で繋がれている。それぞれ台形状に形成される上壁16および下壁17の底辺と傾斜端壁18が挟む角度は45度である。
【0019】
下壁17は上壁16より前後に長く形成してあり、その内面に切断を容易化するための溝19が3箇所形成してある。この溝19の意味については、後述する廻り階段部Tの化粧枠構造を説明する際に改めて詳述する。サイドキャップ12は、上下両壁16・17を横幅木10と、踏板2の出鼻下面とに接着することにより固定され、取り付け状態においては、図4に示すように傾斜端壁18が階段側壁Wと踏板2の前面との交差隅部を斜めに覆い隠している。傾斜端壁18の内部の空間を利用してLEDなどの照明具を収容することができる。
【0020】
コーナーカバー13は縦断面がL字状のプラスチック成形品からなり、一側面に接当壁20がL字状に張出してある。接当壁20を除くコーナーカバー13の左右幅は縦横の幅木10・11の幅寸法より僅かに大きく設定してある。エンドピース14は、ひとつの隅が丸めてある正方形状のプラスチック成形品からなり、その厚み寸法は、サイドキャップ12、およびコーナーカバー13の端部の厚み寸法に一致させてある。内面には補強リブが格子状に設けてある。コーナーカバー13およびエンドピース14は、それぞれ接着によって固定される。
【0021】
図1および図6において、廻り階段部の第2階段T2と第3階段T3に設けられる化粧枠構造は、踏板2の側端上面を覆う横幅木22と、蹴込板3の側端前面を覆う傾斜補正体23と、踏板2の側端前面に被せ付けられて、横幅木22と傾斜補正体23の端部を覆うサイドキャップ24と、横幅木22の後端と傾斜補正体23の下端を覆うコーナーカバー13とで構成する。コーナーカバー13は先に説明したコーナーカバー13と同一品である。横幅木22は、先に説明した横幅木10と同じ帯状材を必要な長さに切断して形成するが、第2階段においては階段側壁Wが直角に連続するので、2個の横幅木22で踏板2と階段側壁Wとの隙間を塞ぐ(図2参照)。
【0022】
第2階段T2および第3階段T3における踏板2および蹴込板3は、階段側壁Wに対してそれぞれ傾斜する状態で側枠1に取り付けられる。そのため、第2階段T2および第3階段T3における、踏板2および蹴込板3と階段側壁Wとの交差部分には三角形状の隙間が生じる。前者の交差角度は60度であり、後者の交差角度は120度である。この隙間を埋めて、サイドキャップ24を収まりよく装着するために木製の傾斜補正体23が用いられる。
【0023】
図1において傾斜補正体23は、互いに直交する第1辺部23aおよび第2辺部23bと、傾斜する第3辺部23cとを有する、横断平面視が直角三角形状の縦長の柱状体からなり、第2辺部23bの左右幅がサイドキャップ24の左右幅とほぼ同じに設定してある。第2辺部23bと第3辺部23cで挟まれる頂部の角度30度であり、この頂部は取り扱い時の欠落などを避けるために第1辺部23aと平行に切り落としてある。図7に示すように、第2階段T2においては、第1辺部23aが階段側壁Wと接合し、第3辺部23cが蹴込板3の前面に接合する状態で、傾斜補正体23を蹴込板3に接着固定する。図8に示すように第3階段T3においては、切り落とされた頂部が階段側壁Wと接合し、第3辺部23cが蹴込板3の前面に接合する状態で、傾斜補正体23を蹴込板3に接着固定する。つまり、第2階段T2と第3階段T3では、傾斜補正体23を上下に反転して使用する。
【0024】
サイドキャップ24は、先に説明したサイドキャップ12と同一品であるが、その使用形態が若干異なる。第2階段T2においては、図1に示すように手を加えない状態のサイドキャップ24を踏板2の側端前面に被せ付けて接着固定し、横幅木22の前端と、傾斜補正体23の上端を覆い隠す。従って、横幅木22は、その前端を踏板2の傾斜角度に合致して斜めに切り落とす必要はなく、直線階段S用の横幅木10と同様に直角に切断してあればよい。この取り付け状態において、傾斜端壁18は図7に示すように踏板2の前面から大きく突出して、階段側壁Wと踏板2の前面との交差隅部を斜めに覆い隠している。下壁17の後端は傾斜補正体23の前面に接当している。
【0025】
第3階段T3においては、図6に示すように下壁17の一部を切り落とした状態でサイドキャップ24を使用するが、この切断作業を容易化するために下壁17に溝19を設けている。下壁17の切断長さは踏板2の傾斜角度によって異なり、本実施例においては、後端寄りの溝19に沿って下壁17を切断した。このように、予め溝19を設けておくことにより、下壁17の切断を簡便に行えるうえ、切断位置がばらつくこともない。サイドキャップ24を踏板2の側端前面に被せ付けて接着固定した状態では、上壁16および下壁17によって、横幅木22の前端と傾斜補正体23の上端とが覆い隠され、下壁17の切断縁が傾斜補正体23の前面に接当しており、傾斜端壁18は階段側壁Wと踏板2の前面との交差隅部を斜めに覆い隠している。この場合の傾斜端壁18の踏板前面に対する傾き角度は、第2階段T2における傾斜端壁18の踏板前面に対する傾き角度より充分に小さい。
【0026】
以上のように構成した化粧枠構造によれば、直線階段部Sに設けられる化粧枠構造と、廻り階段部に設けられる化粧枠構造とで、サイドキャップ24およびコーナーカバー13を共用できるうえ、同じ帯条材から横幅木10・22、および縦幅木11を形成できる。従って、踏板2および蹴込板3と階段側壁Wとの角度が種々に異なる廻り階段部分において化粧枠構造を共通して使用できるのはもちろん、化粧枠構造の構成部品の多くを直線階段と廻り階段のいずれにも使用することができるので、その分だけ階段全体の化粧仕上げに要するコストと手間を削減できる。廻り階段と、廻り階段の上下に連なる直線階段部分との化粧枠のデザインを統一できる利点もある。
【0027】
図9は、廻り階段部Tが2段廻り構造である場合の化粧枠構造の実施例を示す。そこでは、廻り階段部Tが第1階段T1と、第2階段T2とで構成される。第1階段T1は直線階段部Sと同じ化粧枠構造で仕上げるが、その横幅木22の長さが異なる。第2階段T2における化粧枠構造は、先の実施例と同様に横幅木22と、傾斜補正体23と、サイドキャップ24と、コーナーカバー13とで構成するが、踏板2の前面が階段側壁Wの内隅に対して45度の角度で交差するので、傾斜補正体23の断面構造が先に説明した傾斜補正体23とは異なる。
【0028】
具体的には、傾斜補正体23は、互いに直交する第1辺部23aおよび第2辺部23bと、傾斜する第3辺部23cとを有する、横断平面視が二等辺直角三角形状の縦長の木片からなり、第2辺部23bの左右幅がサイドキャップ24の左右幅とほぼ同じに設定してある。第2辺部23bと第3辺部23cで挟まれる頂部は、第1辺部23aと平行に切り落としてある。図9に示すように、第2階段T2においては、切り落とした頂部が階段側壁Wと接合し、第3辺部23cが蹴込板3の前面に接合する状態で、傾斜補正体23を蹴込板3に接着固定する。
【0029】
この実施例においては、先の実施例の第3階段T3と同様に、下壁17の一部を切り落とした状態でサイドキャップ24を使用する。サイドキャップ24を踏板の側端前面に被せ付けて接着固定した状態では、傾斜端壁18と踏板2の前面の傾き角度とが一致するので、傾斜端壁18の内面は踏板2の前面に密着する。他は先の実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付して、その説明を省略する。次の実施例においても同様に扱うこととする。
【0030】
図10は直線階段部分に使用されるサイドキャップ12の別実施例を示す。そこでは、上壁16および下壁17をそれぞれ長方形状に形成して、これら両壁16・17を階段壁面Wに対して直交する端壁28で繋ぐようにした。このように、直線階段部分S用のサイドキャップ12を専用部品で形成すると、その分だけ化粧枠構造の部品点数が増えるが、踏板2の側端をその前側面と平行に覆い隠して、化粧枠構造の外観上の印象をすっきりとしたものとすることができる。
【0031】
上記の実施例以外に、廻り階段は踊り場を含んでいてもよく、右廻り左廻りのいずれであってもよい。傾斜補正体23はプラスチック成形品やプレス成形品で形成できる。サイドキャップ12の下壁17は、溝19およびリブと周縁リブなどを省略して、平坦壁で形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】廻り階段要部の分解斜視図である。
【図2】廻り階段全体の平面図である。
【図3】直線階段部の始端側の縦断側面図である。
【図4】直線階段部の終端側の斜視図である。
【図5】サイドキャップおよびコーナーカバーの斜視図および断面図である。
【図6】第3階段における化粧枠構造の分解斜視図である。
【図7】第2階段における化粧枠構造の横断平面図である。
【図8】第3階段における化粧枠構造の横断平面図である。
【図9】化粧枠構造の別実施例を示す廻り階段の平面図である。
【図10】サイドキャップの別実施例を示す直線階段の縦断側面図である。
【符号の説明】
1 側枠
2 踏板
3 蹴込板
10 横幅木
11 縦幅木
12 サイドキャップ
13 コーナーカバー
16 上壁
17 下壁
18 傾斜端壁
22 横幅木
23 傾斜補正体
24 サイドキャップ
W 階段側壁
【発明の属する技術分野】
本発明は、廻り階段を含む階段において、踏板および蹴込板と階段側壁との交差部分に沿って設けられる階段用の化粧枠構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
踏板および蹴込板を左右一対の側枠に組み付けた状態において、踏板および蹴込板と階段側壁との間に隙間が生じる。さらに、踏板を側枠に締結するためのビスや釘の頭部が、踏板の左右側端の表面に露出する。このような隙間やビス頭などを覆い隠すために、踏板および蹴込板と階段側壁との交差部分を化粧枠で覆うことは公知である(例えば特許文献1、および特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−159219号公報(段落番号0008、図1)
【特許文献2】
特開2001−27025号公報(段落番号0010、図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般の家屋における階段の殆どは、建物における階段の占める空間量をできるだけ少なくするために、階段の方向が90度、あるいは180度異なる廻り階段を採用することが多い。廻り階段に踊場を設けることもある。この種の廻り階段には、2段廻り、3段回りなどいくつかの種類があり、踏板と階段側壁との角度は必ずしも一定していない。そのため、踏板および蹴込板と階段側壁との交差部分を化粧枠で覆って仕上げる場合には、交差部分の角度が異なる踏板ごとに専用の化粧枠を用意しなければならず、仕上げ作業に多くの手間とコストが掛かってしまう。専用の化粧枠を事前に工場で加工しておくことは容易であるが、化粧枠の部品点数が増え作業が煩雑化しやすい。
【0005】
本発明の目的は、踏板および蹴込板と階段側壁との角度が種々に異なる廻り階段部でも共通して使用でき、従って、廻り階段部の化粧仕上げに要する化粧枠の部品点数を削減し、その分だけ階段全体の構築に要するコストと手間を削減できる階段用の化粧枠構造を提供することにある。本発明の目的は、直線階段部と廻り階段部のいずれにも共通して使用することができ、その分だけ階段全体の化粧仕上げに要するコストと手間を削減できるうえ、廻り階段部と、廻り階段部の上下に連なる直線階段部との化粧枠のデザインを統一できる階段用の化粧枠構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の階段用の化粧枠構造は、廻り階段部Tと、廻り階段部Tの上下に連続する直線階段部Sとを備えた階段に適用されて、踏板2および蹴込板3と階段側壁Wとの交差部分に沿って配置される。廻り階段部Tにおける化粧枠構造は、踏板2の側端上面を覆う横幅木22と、蹴込板3の側端前面を覆う傾斜補正体23と、踏板2の側端前面に被せ付けられて、横幅木22と傾斜補正体23の端部を覆うサイドキャップ24を含んで構成する。サイドキャップ24は、横幅木22の端部上面側を覆う上壁16と、踏板2の出鼻下面を覆う下壁17と、上壁16と下壁17とを階段側壁Wに対して傾斜する状態で繋ぐ傾斜端壁18とを一体に備えている。以て、踏板2と階段側壁Wとの交差角度が異なる廻り階段部Tにおいて、サイドキャップ24を各踏板2に流用できることを特徴とする。
【0007】
直線階段部Sにおける化粧枠構造は、踏板2の側端上面を覆う横幅木10と、蹴込板3の側端前面を覆う縦幅木11と、踏板2の側端前面に被せ付けられて、横幅木10と縦幅木11の端部を覆うサイドキャップ12を含んで構成する。直線階段部Sにおけるサイドキャップ12と、廻り階段部Tにおけるサイドキャップ24とは同一部材からなる。
【0008】
直線階段部Sにおける横幅木10と縦幅木11、および廻り階段部Tにおける横幅木22は、それぞれ同じ帯状材を所定長さに切断して形成する。
【0009】
傾斜補正体23は断面直角三角形状の上下に長い柱状体で形成する。以て、階段側壁Wに対する交差角度が異なる複数の蹴込板3において、傾斜補正体23を共用する。
【0010】
【発明の作用効果】
本発明の廻り階段においては、踏板2の側端上面を覆う横幅木22と、蹴込板3の側端前面を覆う傾斜補正体23と、踏板2の側端前面に被せ付けられるサイドキャップ24などで化粧枠構造を構成し、踏板2と階段側壁Wとの交差角度が異なる廻り階段部Tにおいて、サイドキャップ24を各踏板2に流用できるようにした。詳しくは、上壁16と下壁17とを、階段側壁Wに対して敢えて傾斜させた傾斜端壁18で繋いで、踏板2と階段側壁Wとの交差角度が種々に異なる場合にも、サイドキャップ24を踏板2に対して支障なく装着できるようにし、しかも、各踏板2に装着したサイドキャップ24の見かけの印象が同じになるようにした。従って、本発明の化粧枠構造によれば、サイドキャップ24を流用できる分だけ化粧仕上げに要する部品点数を削減して、階段全体の構築に要するコストと手間を削減できる。
【0011】
直線階段部Sと廻り階段部Tとで同じサイドキャップ12・24を使用すると、化粧枠構造の構成部品点数をさらに削減して、階段全体の化粧仕上げに要するコストを削減できるうえ、廻り階段部Tと直線階段部Sとの化粧枠のデザインを調和させて、統一された印象のものとして階段全体の体裁を向上できる。
【0012】
直線階段部Sと廻り階段部Tにおける各幅木10・11・22を、それぞれ同じ帯状材を素材にして、所定長さに切断して形成した化粧枠構造によれば、化粧枠構造の要素部品点数を削減して、階段の化粧仕上げに要するコストをさらに削減できる。
【0013】
断面直角三角形状の上下に長い柱状体で形成した傾斜補正体23を、上下に反転して蹴込板3に固定することにより、階段側壁Wに対する交差角度が異なる複数の蹴込板3において、傾斜補正体23を共用できるようにした化粧枠構造によれば、傾斜補正体23を共用する分だけ、化粧枠構造の要素部品点数を削減して、階段の化粧仕上げに要するコストをさらに削減できる。
【0014】
【実施例】
図1ないし図8は、本発明に係る廻り階段構造の実施例を示す。図2において符号Tは廻り階段部、Sは廻り階段部Tの上下に連続する直線階段部である。廻り階段部Tは3段廻り構造になっており、下側の直線階段部Sから順に第1階段T1、第2階段T2、第3階段T3を経て、上側の直線階段部Sに連続している。第1〜第3階段T1、T2、T3における各踏板2の前縁の挟み角度は30度である。
【0015】
図3ないし図5において階段は、階段側壁Wに沿って固定した左右一対の側枠1と、側枠1に対して交互に締結固定される踏板2および蹴込板3と、踏板2および蹴込板3と階段側壁Wとの交差部分に配置される化粧枠構造とで構成してある。建物躯体に固定される側枠1は厚み寸法が20mm前後の木板からなり、垂直の縦受部4と水平の横受部5とが交互に形成してある。踏板2は側枠1と同程度の厚みを持つ木板からなり、その前部下面に蹴込板3を嵌め込むための溝6が長手方向の全長にわたって形成され、後部上隅に次段の蹴込板3の下端を受け止める段部7が切り欠き形成してある。
【0016】
化粧枠構造は、上下の直線階段部Sに設けられる化粧枠構造と、廻り階段部の第2階段T2と第3階段T3に設けられる化粧枠構造とに大別される。なお、第1階段T1の化粧枠構造は直線階段部Sに設けられる化粧枠構造と同じであるが、横幅木22の長さが異なる。図3および図4に示すように前者の化粧枠構造は、踏板2の側端上面を覆う横幅木10と、蹴込板3の側端前面を覆う縦幅木11と、踏板2の側端前面に被せ付けられて横幅木10の前端と縦幅木11の上端を覆うサイドキャップ12と、横幅木10の後端と縦幅木11の下端を覆うコーナーカバー13と、階段の始端および終端に配置されるエンドピース14とで構成する。
【0017】
横幅木10および縦幅木11は、片面の一側縁が丸めてある木製またはプラスチック製の帯状材からなり、長尺の帯状材を踏板2および蹴込板3の長さに応じて切断して形成するが、踏板2および蹴込板3の表面から大きく出っ張らない厚み寸法にして、つまずきや引っ掛かりの原因を避ける、いわゆるバリアフリーを満足できるものとしてある。横幅木10および縦幅木11は予め所定の長さに切断して、踏板2や蹴込板3などの階段構成部品とともにキット化した状態で供給される。図1に示すように横幅木10は、丸められていない側の側縁が階段側壁Wに密着する状態で踏板2に接着固定する。そのために各幅木10・11の片面に予め接着材層を形成しておくことができる。あるいは隠し釘で固定してもよい。縦幅木11も同様にして蹴込板3に固定する。
【0018】
図5においてサイドキャップ12は、縦断面がコ字状のプラスチック成形品からなり、横幅木10の端部上面を覆う台形状の上壁16と、踏板2の出鼻下面を覆う台形状の下壁17と、上壁16と下壁17との傾斜辺部同士を繋ぐ傾斜端壁18とを一体に備えている。換言すると、図4に示すように上壁16と下壁17とは、階段側壁Wに対して斜めに傾斜する傾斜端壁18で繋がれている。それぞれ台形状に形成される上壁16および下壁17の底辺と傾斜端壁18が挟む角度は45度である。
【0019】
下壁17は上壁16より前後に長く形成してあり、その内面に切断を容易化するための溝19が3箇所形成してある。この溝19の意味については、後述する廻り階段部Tの化粧枠構造を説明する際に改めて詳述する。サイドキャップ12は、上下両壁16・17を横幅木10と、踏板2の出鼻下面とに接着することにより固定され、取り付け状態においては、図4に示すように傾斜端壁18が階段側壁Wと踏板2の前面との交差隅部を斜めに覆い隠している。傾斜端壁18の内部の空間を利用してLEDなどの照明具を収容することができる。
【0020】
コーナーカバー13は縦断面がL字状のプラスチック成形品からなり、一側面に接当壁20がL字状に張出してある。接当壁20を除くコーナーカバー13の左右幅は縦横の幅木10・11の幅寸法より僅かに大きく設定してある。エンドピース14は、ひとつの隅が丸めてある正方形状のプラスチック成形品からなり、その厚み寸法は、サイドキャップ12、およびコーナーカバー13の端部の厚み寸法に一致させてある。内面には補強リブが格子状に設けてある。コーナーカバー13およびエンドピース14は、それぞれ接着によって固定される。
【0021】
図1および図6において、廻り階段部の第2階段T2と第3階段T3に設けられる化粧枠構造は、踏板2の側端上面を覆う横幅木22と、蹴込板3の側端前面を覆う傾斜補正体23と、踏板2の側端前面に被せ付けられて、横幅木22と傾斜補正体23の端部を覆うサイドキャップ24と、横幅木22の後端と傾斜補正体23の下端を覆うコーナーカバー13とで構成する。コーナーカバー13は先に説明したコーナーカバー13と同一品である。横幅木22は、先に説明した横幅木10と同じ帯状材を必要な長さに切断して形成するが、第2階段においては階段側壁Wが直角に連続するので、2個の横幅木22で踏板2と階段側壁Wとの隙間を塞ぐ(図2参照)。
【0022】
第2階段T2および第3階段T3における踏板2および蹴込板3は、階段側壁Wに対してそれぞれ傾斜する状態で側枠1に取り付けられる。そのため、第2階段T2および第3階段T3における、踏板2および蹴込板3と階段側壁Wとの交差部分には三角形状の隙間が生じる。前者の交差角度は60度であり、後者の交差角度は120度である。この隙間を埋めて、サイドキャップ24を収まりよく装着するために木製の傾斜補正体23が用いられる。
【0023】
図1において傾斜補正体23は、互いに直交する第1辺部23aおよび第2辺部23bと、傾斜する第3辺部23cとを有する、横断平面視が直角三角形状の縦長の柱状体からなり、第2辺部23bの左右幅がサイドキャップ24の左右幅とほぼ同じに設定してある。第2辺部23bと第3辺部23cで挟まれる頂部の角度30度であり、この頂部は取り扱い時の欠落などを避けるために第1辺部23aと平行に切り落としてある。図7に示すように、第2階段T2においては、第1辺部23aが階段側壁Wと接合し、第3辺部23cが蹴込板3の前面に接合する状態で、傾斜補正体23を蹴込板3に接着固定する。図8に示すように第3階段T3においては、切り落とされた頂部が階段側壁Wと接合し、第3辺部23cが蹴込板3の前面に接合する状態で、傾斜補正体23を蹴込板3に接着固定する。つまり、第2階段T2と第3階段T3では、傾斜補正体23を上下に反転して使用する。
【0024】
サイドキャップ24は、先に説明したサイドキャップ12と同一品であるが、その使用形態が若干異なる。第2階段T2においては、図1に示すように手を加えない状態のサイドキャップ24を踏板2の側端前面に被せ付けて接着固定し、横幅木22の前端と、傾斜補正体23の上端を覆い隠す。従って、横幅木22は、その前端を踏板2の傾斜角度に合致して斜めに切り落とす必要はなく、直線階段S用の横幅木10と同様に直角に切断してあればよい。この取り付け状態において、傾斜端壁18は図7に示すように踏板2の前面から大きく突出して、階段側壁Wと踏板2の前面との交差隅部を斜めに覆い隠している。下壁17の後端は傾斜補正体23の前面に接当している。
【0025】
第3階段T3においては、図6に示すように下壁17の一部を切り落とした状態でサイドキャップ24を使用するが、この切断作業を容易化するために下壁17に溝19を設けている。下壁17の切断長さは踏板2の傾斜角度によって異なり、本実施例においては、後端寄りの溝19に沿って下壁17を切断した。このように、予め溝19を設けておくことにより、下壁17の切断を簡便に行えるうえ、切断位置がばらつくこともない。サイドキャップ24を踏板2の側端前面に被せ付けて接着固定した状態では、上壁16および下壁17によって、横幅木22の前端と傾斜補正体23の上端とが覆い隠され、下壁17の切断縁が傾斜補正体23の前面に接当しており、傾斜端壁18は階段側壁Wと踏板2の前面との交差隅部を斜めに覆い隠している。この場合の傾斜端壁18の踏板前面に対する傾き角度は、第2階段T2における傾斜端壁18の踏板前面に対する傾き角度より充分に小さい。
【0026】
以上のように構成した化粧枠構造によれば、直線階段部Sに設けられる化粧枠構造と、廻り階段部に設けられる化粧枠構造とで、サイドキャップ24およびコーナーカバー13を共用できるうえ、同じ帯条材から横幅木10・22、および縦幅木11を形成できる。従って、踏板2および蹴込板3と階段側壁Wとの角度が種々に異なる廻り階段部分において化粧枠構造を共通して使用できるのはもちろん、化粧枠構造の構成部品の多くを直線階段と廻り階段のいずれにも使用することができるので、その分だけ階段全体の化粧仕上げに要するコストと手間を削減できる。廻り階段と、廻り階段の上下に連なる直線階段部分との化粧枠のデザインを統一できる利点もある。
【0027】
図9は、廻り階段部Tが2段廻り構造である場合の化粧枠構造の実施例を示す。そこでは、廻り階段部Tが第1階段T1と、第2階段T2とで構成される。第1階段T1は直線階段部Sと同じ化粧枠構造で仕上げるが、その横幅木22の長さが異なる。第2階段T2における化粧枠構造は、先の実施例と同様に横幅木22と、傾斜補正体23と、サイドキャップ24と、コーナーカバー13とで構成するが、踏板2の前面が階段側壁Wの内隅に対して45度の角度で交差するので、傾斜補正体23の断面構造が先に説明した傾斜補正体23とは異なる。
【0028】
具体的には、傾斜補正体23は、互いに直交する第1辺部23aおよび第2辺部23bと、傾斜する第3辺部23cとを有する、横断平面視が二等辺直角三角形状の縦長の木片からなり、第2辺部23bの左右幅がサイドキャップ24の左右幅とほぼ同じに設定してある。第2辺部23bと第3辺部23cで挟まれる頂部は、第1辺部23aと平行に切り落としてある。図9に示すように、第2階段T2においては、切り落とした頂部が階段側壁Wと接合し、第3辺部23cが蹴込板3の前面に接合する状態で、傾斜補正体23を蹴込板3に接着固定する。
【0029】
この実施例においては、先の実施例の第3階段T3と同様に、下壁17の一部を切り落とした状態でサイドキャップ24を使用する。サイドキャップ24を踏板の側端前面に被せ付けて接着固定した状態では、傾斜端壁18と踏板2の前面の傾き角度とが一致するので、傾斜端壁18の内面は踏板2の前面に密着する。他は先の実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付して、その説明を省略する。次の実施例においても同様に扱うこととする。
【0030】
図10は直線階段部分に使用されるサイドキャップ12の別実施例を示す。そこでは、上壁16および下壁17をそれぞれ長方形状に形成して、これら両壁16・17を階段壁面Wに対して直交する端壁28で繋ぐようにした。このように、直線階段部分S用のサイドキャップ12を専用部品で形成すると、その分だけ化粧枠構造の部品点数が増えるが、踏板2の側端をその前側面と平行に覆い隠して、化粧枠構造の外観上の印象をすっきりとしたものとすることができる。
【0031】
上記の実施例以外に、廻り階段は踊り場を含んでいてもよく、右廻り左廻りのいずれであってもよい。傾斜補正体23はプラスチック成形品やプレス成形品で形成できる。サイドキャップ12の下壁17は、溝19およびリブと周縁リブなどを省略して、平坦壁で形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】廻り階段要部の分解斜視図である。
【図2】廻り階段全体の平面図である。
【図3】直線階段部の始端側の縦断側面図である。
【図4】直線階段部の終端側の斜視図である。
【図5】サイドキャップおよびコーナーカバーの斜視図および断面図である。
【図6】第3階段における化粧枠構造の分解斜視図である。
【図7】第2階段における化粧枠構造の横断平面図である。
【図8】第3階段における化粧枠構造の横断平面図である。
【図9】化粧枠構造の別実施例を示す廻り階段の平面図である。
【図10】サイドキャップの別実施例を示す直線階段の縦断側面図である。
【符号の説明】
1 側枠
2 踏板
3 蹴込板
10 横幅木
11 縦幅木
12 サイドキャップ
13 コーナーカバー
16 上壁
17 下壁
18 傾斜端壁
22 横幅木
23 傾斜補正体
24 サイドキャップ
W 階段側壁
Claims (4)
- 廻り階段部Tと、廻り階段部Tの上下に連続する直線階段部Sとを備えた階段に適用されて、踏板2および蹴込板3と階段側壁Wとの交差部分に沿って配置される化粧枠構造であって、
廻り階段部Tにおける化粧枠構造が、踏板2の側端上面を覆う横幅木22と、蹴込板3の側端前面を覆う傾斜補正体23と、踏板2の側端前面に被せ付けられて、横幅木22と傾斜補正体23の端部を覆うサイドキャップ24を含んで構成されており、
サイドキャップ24が、横幅木22の端部上面側を覆う上壁16と、踏板2の出鼻下面を覆う下壁17と、上壁16と下壁17とを階段側壁Wに対して傾斜する状態で繋ぐ傾斜端壁18とを一体に備えており、
踏板2と階段側壁Wとの交差角度が異なる廻り階段部Tにおいて、サイドキャップ24を各踏板2に流用できることを特徴とする、廻り階段を含む階段用の化粧枠構造。 - 直線階段部Sにおける化粧枠構造が、踏板2の側端上面を覆う横幅木10と、蹴込板3の側端前面を覆う縦幅木11と、踏板2の側端前面に被せ付けられて、横幅木10と縦幅木11の端部を覆うサイドキャップ12を含んで構成されており、
直線階段部Sにおけるサイドキャップ12と廻り階段部Tにおけるサイドキャップ24とが同一部材からなる請求項1記載の廻り階段を含む階段用の化粧枠構造。 - 直線階段部Sにおける横幅木10と縦幅木11、および廻り階段部Tにおける横幅木22が、それぞれ同じ帯状材を所定長さに切断して形成してある請求項1または2記載の廻り階段を含む階段用の化粧枠構造。
- 傾斜補正体23が断面直角三角形状の上下に長い柱状体で形成されており、
階段側壁Wに対する交差角度が異なる複数の蹴込板3において、傾斜補正体23を共用している請求項3記載の廻り階段を含む階段用の化粧枠構造。
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-
2002
- 2002-10-28 JP JP2002313358A patent/JP2004150037A/ja active Pending
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