JP2004149417A - 染毛剤、その製造法およびそれを用いた染毛方法 - Google Patents

染毛剤、その製造法およびそれを用いた染毛方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の染料(b)を配合した染毛料(ヘアマニキュア)などと同等の染毛効果を有する上、堅牢性が高く、肌に付いても肌が染まり難く、肌にやさしく、頭皮や毛髪に対する刺激や損傷がない染毛剤、その製造法および毛髪方法の提供。
【解決手段】イオン性を持たない直接染料(a)、陰イオンに電荷した直接染料(b)および陽イオンに電荷した直接染料(c)が塩基性水溶液中に安定に乳化分散してなる1剤式染毛剤であって、前記染料(a)〜(c)が同一水溶液に溶解しても反応しない濃度で、ノニオン系界面活性剤を用いてそれぞれ独立して乳化分散してなる染毛剤により課題を解決できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、堅牢性に優れた美しい染毛ができるが、人間の皮膚に対しては非常に染着しにくい1剤式の染毛剤、その製造法およびそれを用いた染毛方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、イオン性を持たない直接染料(a)は、分子構造内にニトロ基を有しており、分子量が小さいため皮膚への染着が少ないにもかかわらず毛髪のコルテックスの内部まで浸透し、染色するという特徴を持っており、この染料(a)はイオン性を持たないために毛髪内部でイオン結合を起こすこともなく、直接染料であるために酸化重合を起こすこともないため、堅牢性が悪く、染毛後、シャンプーなどの物理的な刺激によって容易に染料(a)自体が毛髪外部へ流出し褪色してしまうという問題があった(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
また、陰イオンに電荷した直接染料(b)は、ヘアマニキュアなどとして使用されているが、皮膚への染着が非常に多く、肌に付くと肌が染まってしまい、落とすことが困難であるという問題があり、堅牢性が悪く、例えば陽イオンに電荷した界面活性剤を用いたトリートメントで毛髪を処理することで容易に毛髪外部へ流出してしまう問題があった(例えば、非特許文献2参照)。
【0004】
また、陽イオンに電荷した直接染料(c)は、堅牢性が悪く、例えば陰イオンに電荷した界面活性剤を用いたシャンプーで毛髪を処理することで容易に毛髪外部へ流出してしまうという問題があった(例えば、非特許文献3参照)。
【0005】
【非特許文献1】
発行人:長尾明美、編集人:千葉 茂「MARCEL(マルセル)」発行所:新美容出版株式会社、7月号、2001年7月1日発行、(これだけ知っておきたい*化粧品規制緩和の基礎知識、p.70〜73)
【非特許文献2】
発行人:津野田勲、編集人:茂利文夫「FRAGRANCE JOURNAL(フレグランス ジャーナル)、発行所:フレグランス ジャーナル社、2001−8、最近の一時染毛料・半永久染毛料の機能と開発動向、p.33〜38
【非特許文献3】
発行人:津野田勲、編集人:茂利文夫「FRAGRANCE JOURNAL(フレグランス ジャーナル)、発行所:フレグランス ジャーナル社、2002−6、染毛剤におけるセラミド系成分の効果、p.54〜59
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、従来の陰イオンに電荷した直接染料(b)を配合した染毛料(ヘアマニキュア)などと同等の染毛効果を有する上、堅牢性が高く、肌に付いても肌が染まり難く、万一肌が染まっても容易に落とすことができ、肌にやさしく、頭皮や毛髪に対する刺激や損傷がない新規な1剤式染毛剤を提供することである。
本発明の第2の目的は、そのような染毛剤を容易に製造する製造法を提供することである。
【0007】
本発明の第3の目的は、そのような染毛剤を用いて毛髪を染色する方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、従来技術の問題点や欠点を改善すべく鋭意研究を重ねた結果、毛髪のコルテックスの内部深くまで浸透することのできるイオン性を持たない直接染料(a)と、陰イオンに電荷した、コルテックスの浅い層までしか浸透しない直接染料(b)と、陽イオンに電荷した、コルテックスの浅い層までしか浸透しない直接染料(c)の塩基性水溶液を、特定の界面活性剤を用いて乳化分散した1剤式染毛剤を用いることにより、課題を解決できることを見出し、本発明を成すに到った。
【0009】
上記課題を解決するため請求項1記載の染毛剤は、イオン性を持たない直接染料(a)、陰イオンに電荷した直接染料(b)および陽イオンに電荷した直接染料(c)が塩基性水溶液中に安定に乳化分散してなる1剤式染毛剤であって、前記染料(a)〜(c)が同一水溶液に溶解しても反応しない濃度で、ノニオン系界面活性剤を用いてそれぞれ独立して乳化分散してなることを特徴とする。
【0010】
本発明の染毛剤は、同一水溶液中に溶解しても反応しない濃度で塩基性水溶液中に溶解した前記直接染料(a)〜(c)が、ノニオン系界面活性剤を用いてそれぞれ独立して安定に乳化分散してなる1剤式の染毛剤である。本発明の染毛剤においては、直接染料(b)および直接染料(c)が直接接触して反応することがないので、水不溶性のコンプレクッスが生成されることがなく、安定性、取り扱い性、貯蔵性などに優れている。本発明の染毛剤のpHを塩基性に設定することで、毛髪を膨潤するので、各染料や各種添加物の毛髪内部への浸透を促進でき、良好な染毛効果を得ることができる。また直接染料(b)は酸性下で皮膚への染着が非常に激しい染料であるが、塩基性下であるためその発色を抑制でき、肌への染着がない。本発明の染毛剤は構成が簡単で安価であり、肌にやさしく、頭皮や毛髪に対する刺激や損傷がない。
【0011】
本発明の請求項2記載の染毛剤は、請求項1記載の染毛剤において、塩基性アミノ酸およびアミンオキサイドから選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする。
【0012】
塩基性アミノ酸は、アルカリ性下で毛髪に対する吸着能力に優れており、毛髪に補うことによりやさしいアルカリ剤としての効果と毛髪修復効果を得ることができる上、染色性の向上、シャンプーによる褪色を抑える効果がある。
アミンオキサイドを添加することで、シャンプー時に色のついた泡や水の発生を抑制できる。
【0013】
本発明の請求項3は、同一水溶液に溶解しても反応しない濃度のイオン性を持たない直接染料(a)、陰イオンに電荷した直接染料(b)および陽イオンに電荷した直接染料(c)を添加して均一に溶解した水相に、ノニオン系界面活性剤を添加、攪拌して均一に乳化分散することを特徴とする請求項1記載の染毛剤の製造法である。
【0014】
同一水溶液に溶解しても反応しない濃度で塩基性水溶液中に、直接染料(b)と直接染料(c)とを溶解するので、非水溶性のコンプレクッスの生成を抑えることができる。次いで、ノニオン系界面活性剤を添加するが、ノニオン系界面活性剤は(−)の電荷を有する直接染料(b)や(+)の電荷を有する直接染料(c)と反応することがないので、直接染料(a)〜(c)などが均一に乳化分散したエマルジョンを得ることができる。本発明の製造法により請求項1記載の染毛剤を容易に製造できる。
【0015】
本発明の請求項4は、同一水溶液に溶解しても反応しない濃度のイオン性を持たない直接染料(a)、陰イオンに電荷した直接染料(b)および陽イオンに電荷した直接染料(c)、および塩基性アミノ酸およびアミンオキサイドから選択される少なくとも1種を添加して均一に溶解した水相に、ノニオン系界面活性剤を添加、攪拌して均一に乳化分散することを特徴とする請求項2記載の染毛剤の製造法である。
【0016】
同一水溶液に溶解しても反応しない濃度の水溶液中に、直接染料(b)と直接染料(c)とを溶解するので、非水溶性のコンプレクッスの生成を抑えることができる。次いで、ノニオン系界面活性剤を添加するが、ノニオン系界面活性剤は(−)の電荷を有する直接染料(b)や(+)の電荷を有する直接染料(c)と反応することがないので、直接染料(a)〜(c)や塩基性アミノ酸、アミンオ キサイドなどが均一に乳化分散したエマルジョンを得ることができる。本発明の製造法により請求項2記載の染毛剤を容易に製造できる。
【0017】
本発明の請求項5は、請求項1あるいは請求項2記載の染毛剤を毛髪に均一に塗布してイオン性を持たない直接染料(a)を毛髪のコルテックスの深い層まで浸透させ、加温することで、陰イオンに電荷した直接染料(b)および陽イオンに電荷した直接染料(c)をキューティクルの内側からコルテックスの浅い層にわたって浸透させると同時に反応させて、非水溶性のコンプレックスからなる褪色防止層を形成させることを特徴とする染毛方法である。
【0018】
本発明の染毛剤を毛髪に、刷毛などで擦って均一に塗布し、手で揉み込むなどの刺激を与えることで物理的に乳化が破壊され染毛剤中の染料(a)が毛髪のコルテックスの深い層へ浸透する。そして、加温することで、分子の大きい染料(b)と染料(c)も毛髪内部のキューテイクルの内側からコルテックスの浅い層にわたり浸透することで、2成分の濃度が高くなり、2成分は反応して、キューテイクルの内側からコルテックスの浅い層にわたって非水溶性コンプレクッスからなる褪色防止層が形成される。この褪色防止層は大きな分子により構成されているので例えシャンプーなどの物理的刺激を与えても毛髪の外部に流出することがない上、毛髪内部に浸透した染料(a)が毛髪の外部に流出するのを防止することで、堅牢性が向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
図1の(イ)、(ロ)は本発明の染毛方法により染毛された毛髪の断面を模式的に説明する説明図である。
図1(イ)は染毛する前の毛髪1Aの断面を模式的に説明する説明図であり、毛髪1Aは、表面層にキューテイクル(毛小皮)2があり、その内部にコルテックス(毛皮質)3やメデユラ(毛髄質)4などを備えている。図1(ロ)は、染毛後の毛髪1Bの断面を模式的に説明する説明図であり、毛髪1Bのキューテイクル2やコルテックス3などは(a)染料により染毛されている。そして、キューテイクル2からキューテイクル2内側(コルテックス3の浅い層)にわたって非水溶性のコンプレクッスからなる褪色防止層5が形成されている。褪色防止層5は毛髪1B内部深くに浸透して染毛した染料(a)が毛髪1Bの外部に流出するのを防止し、例えばシャンプーなどの物理的刺激を与えても染料(a)が毛髪1Bの外部に流出しない。
【0020】
本発明で用いる(a)染料は、公知のものを使用することができる。本発明で用いる染料(a)は分子が非常に小さく(例えば分子量約150〜400程度)、イオン性もないため、毛髪に浸透しやすく、キューテイクルを経てコルテックス内に容易に浸透する。しかし、逆に、染毛後、毛髪の外部に出やすく、例えばシャンプーなどの物理的刺激によって毛髪の外部に流出してしまう欠点があるが、皮膚への染色が少ないという長所もある。本発明においては、この染料(a)を染毛のための主要染料として用いる。
【0021】
本発明で用いる染料(a)としては、例えば、イオン性を持たない分子量150〜400の(a)染料であり、構造内にニトロ基を有し、毛髪のコルテックスの内部まで浸透することのできる直接染料から選択される1種以上を挙げることができる。具体例としては、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、塩酸ニトロパラフェニレンジアミン、ニトロパラフェニレンジアミン、パラニトロオルトフェニレンジアミン、ピクラミン酸、ピクラミン酸ナトリウム、硫酸2−アミノ−5−ニトロフェノール、硫酸ニトロパラフェニレンジアミン、硫酸パラニトロメタフェニレンジアミン、硫酸パラニトロオルトフェニレンジアミン、4−ヒドロキシプロピルアミノ−3−ニトロフェノール、HC BLUE NO.2、HC BLUE NO.4、HC BLUE NO.5、HC BLUE NO.6、HC BLUE NO.9、HC BLUE NO.11、HC BLUE NO.12、HC ORANGE NO.2、HC ORANGE NO.3、HC RED N O.3、HC RED NO.7、HC RED NO.10、HC RED NO.13、HC VIOLET NO.1、HC VIOLE T NO.2、HC YELLOW NO.2、HC YELLOW NO.4、HC YELLOW NO.5、HC YELLOW NO.9、HC YELLOW NO.10、HC YELLOW NO.11、HC YELLOW NO.12、HC YELLOW NO.14およびHC YELLOW NO.15、などを挙げることができる。これらの染料(a)は単独で使用することも、2種以上混合して使用することもできる。
【0022】
本発明で用いる染料(a)の分子量が150未満であると、市販されていて入手が容易で安価な染料がない恐れがあり、分子量が400を超えると、毛髪に浸透し難くなり、キューテイクルを経てコルテックス内に浸透しない恐れがある。
【0023】
本発明で用いる染料(b)としては、例えば、陰イオンに電荷した分子量350〜1050の染料であり、キューティクルの内側からコルテックスの浅い層までしか浸透しない、直接染料から選択される1種以上を挙げることができる。具体例としては、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号、青色2号、赤色201号、赤色227号、赤色230号の(1)、赤色230号の(2)、赤色231号、赤色232号、橙色205号、橙色207号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)、黄色203号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、青色202号、青色203号、青色205号、褐色201号、赤色401号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色506号、橙色402号、黄色402号、黄色403号の(1)、黄色406号、黄色407号、緑色401号、緑色402号、紫色401号および黒色401号、などを挙げることができる。これらの染料(b)は単独で使用することも、2種以上混合して使用することもできる。
【0024】
本発明で用いる染料(b)の分子量が350未満であると、市販されていて入手が容易で安価な染料がない恐れがあり、分子量が1050を超えると、毛髪に浸透し難くなる恐れがある。
【0025】
本発明で用いる染料(c)としては、例えば、陽イオンに電荷した分子量250〜500の染料であり、キューティクルの内側からコルテックスの浅い層までしか浸透しない、直接染料から選択される1種以上を挙げることができる。具体例としては、ローダミンB、ローダミンBアセテート、BASIC BLUE 3、BASIC BLUE 6、BASIC BLUE 7、BASIC BLUE 9、BASIC BLUE 26、BASIC BLUE 41、BASICBLUE 99、BASIC BROWN 16、BASIC BROWN 17、BASIC GREEN 1、BASIC GREEN 4、BASIC ORANGE 1、BASIC RED 1、BASIC RED 2、BASIC RED 22、BASIC RED 46、BASIC RED 51、BASIC RED 76、BASIC RED 118、BASIC VIOLET 2、BASIC VIOLET 3、BASIC VIOLET 4、BASIC VIOLET 14、BASIC VIOLET 16、BASIC YELLOW 11、BASIC YELLOW 28、BASIC YELLOW 40、BASIC YELLOW 57およびBASIC YELLOW 87、などを挙げることができる。これらの染料(c)は単独で使用することも、2種以上混合して使用することもできる。
【0026】
本発明で用いる染料(c)の分子量が250未満であると、市販されていて入手が容易で安価な染料がない恐れがあり、分子量が500を超えると、毛髪に浸透し難くなる恐れがある。
【0027】
本発明者等は、染毛した毛髪中の染料(a)の流出を防止するためには、シリコン、各種ポリマーなどでキューテイクルの外側を被覆する方法を試みたが、シャンプーなどの物理的刺激に対して弱く、染料(a)の流出を防止することはできなかった。そこで本発明においてはキューテイクルの内側でコルテックスの外側辺りに褪色防止層を形成することを考案した。
【0028】
先ず、化粧品規制緩和以前から化粧品染料として使用可能であった前記染料(b)(タール色素)(昭和41年旧厚生省より告示された「医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令」に定められた染料(b))を用いることを試みた。
この染料(b)は、マイナス(−)の電荷をもち、分子量が大きいので、キューテイクルの内側には浸透できるが、毛髪のコルテックスの部位までは浸透することができない。その上、この染料(b)は水溶性であるためにヘアトリートメント、ヘアコンデイショナーのようなカチオン成分が多く含まれるヘアケア剤や、汗などに非常に弱く、毛髪外部へ容易に流出し、色落ちが激しいことが知られている。そこでこの水溶性の染料(b)を毛髪内部に滞留させ流出し難くするために非水溶性とすることを検討した。
【0029】
そこで染料(a)と同じく、化粧品規制緩和後から日本で使用可能となった前記染料(c)を用いることを試みた。この染料(c)はプラス(+)の電荷をもち、染料(b)とほぼ同等の大きい分子量を有し、キューテイクルの内側には浸透できるが、毛髪のコルテックスの部位までは浸透することができない。
【0030】
そして染料(c)はプラス(+)の電荷をもつので、マイナス(−)の電荷をもつ染料(b)水溶液と染料(c)水溶液を染料(c)と染料(b)とが反応を起こすような濃度以上の濃度となる条件で混合するだけで、非水溶性のコンプレックスが形成され、一度このコンプレックスが形成されると二度と水に溶解しないことが見いだされた。この非水溶性コンプレックスをキューテイクルとコルテックスとの間辺りに形成できれば、毛髪内の染料(a)の流出を防止し、堅牢性が向上できると考えた。その後、鋭意研究を重ねた結果、本発明によりその目的を達成することができた。
なお、染料(c)と染料(b)とが反応を起こすような濃度とは、例えば、常温の同一水溶液100gに(b)染料0.5g以上、(c)染料2.0g以上を溶解すると反応して非水溶性のコンプレックスが形成される。したがって例えば、常温の水溶液100gに(b)染料0.2g未満、(c)染料1.0g未満では両者は反応しない。もちろん四季折々の温度などによってこれらの濃度が変化するので、両者が反応しない濃度を適宜選定するなどの必要がある。
【0031】
本発明の染毛剤には、各種の公知の添加剤を添加することができる。たとえば塩基性アミノ酸およびアミンオキサイドから選択される少なくとも1種を添加することが好ましい。
【0032】
塩基性アミノ酸としては、L−Arg、L−LysおよびL−Hisがあるが、これらの中でもL−Argはアルカリ剤として働くこともあるが、pHが高い条件での毛髪修復効果が優れているので、好ましく使用でき、毛髪にやさしいアルカリ剤としての効果と毛髪修復効果を得ることができる上、染毛後のシャンプーによる褪色を抑える効果もある。
【0033】
アミンオキサイドは、シャンプー時に色のついた泡や水の発生を抑制する効果がある。アミンオキサイドの中でもラウリルアミンオキサイドはその効果が強く、色のついた泡や水の発生を抑制する。
【0034】
染料水溶液のpHを塩基性領域(塩基性領域とはpH7以上であり、好ましくは7.5〜10、より好ましくは7.8〜10)にすることにより、毛髪を膨潤させることができ、染料などの毛髪内部への浸透を促進できる。また、染料水溶液のpHを塩基性領域にすることにより、酸性領域で皮膚への染着の激しい(b)染料が発色しないようにすることができる。さらに、染料水溶液のpHを塩基性領域にすることにより、上記L−Argをより多く毛髪内部に浸透させることができる。
【0035】
本発明で用いるノニオン系界面活性剤としては、ノニオン系であればエーテル型でもエステル型でもよく特に限定されるものではなく、具体的には、例えば、;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール、ソルビタン、ショ糖のエステル(ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル)、グリセリン誘導体のモノグリセリドなどを挙げることができる。これらは単独でも2種以上混合しても使用できる。
【0036】
本発明においては付加価値を高める目的で油剤やカチオン系界面活性剤をさらに配合することができる。油剤としては、特に限定されるものではなく、具体的には、例えば、ラノリン、ミンク油、馬油、アーモンド油、ヒマシ油、ホホバ油、メドフォード油、オリーブ油などの動・植物油脂類;コレステリン、ラノリンアルコール、フィトステロールなどの動・植物由来のステロール類、及びそれらの誘導体;固形パラフィン、セレシン、鯨ロウ、ミツロウ、カルナウバロウなどの鉱物、動・植物由来のワックス類;流動パラフィン、スクアランなどの炭化水素油;ラウリルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコールなどの高級アルコール類;ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸などの高級脂肪酸類;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、イソオクタン酸セトステアリル、イソステアリン酸アルキルエステルなどの合成油などを挙げることができ、これらは単独でも2種以上混合しても使用できる。
【0037】
その他に、本発明の染毛剤には、その作用効果を損なわない範囲において、ノニオン系界面活性剤以外のアニオン系あるいは両性系界面活性剤、グリセリン、ソルビット、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールなどの多価アルコール類;エタノールなどの低級アルコール類;ヒアルロン酸塩、ピロリドンカルボン酸塩、加水分解コラーゲン、加水分解ケラチン、加水分解シルク、トレハロースなどの保湿剤;塩化アルキルトリメチルアンモニウム、カチオン化デキストランなどのカチオン化製剤類;アロエ、カミツレ、甘草、クロレラ、コンフリー、シナモン、しいたけ、ジャスミン、セージ、ニンジン、ニンニク、茶、ペパーミント、マリーゴールド、ラベンダー、ローズマリー、海藻などの植物成分、ショ糖、ブドウ糖、果糖、オリゴ糖などの糖類などの増量剤および/または賦型剤、グアガム、海藻抽出精製エキスなどの植物成分、またシルクプロテインを始めとする動物由来の増粘成分、セルロース類、アルギネート及び多糖類の群からなる増粘成分、特に、メチルセルロース類、エチルセルロース類、ヒドロキシエチルセルロール類、メチルヒドロキシエチルセルロース類、メチルヒドロキシプロピルセルロース類、カルボキシメチルセルロース類、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カルシウム、アラビアゴム、キサンタンガム、カラギーナン、並びにそれらのカチオン性の誘導体からなる群から選ばれる増粘成分、経時安定性を高めるためパラベン類、安息香酸塩などの殺菌剤、防腐剤および/または酸化防止剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、キレート剤から選ばれる添加剤などを添加することができる。
【0038】
パラベン類、安息香酸塩などの殺菌剤、防腐剤および/または酸化防止剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、キレート剤などの添加剤の添加量は本発明の染毛剤の所期の効果を損なわない範囲であれば特に限定されないが、通常染毛剤全体に対して0.01〜1.0質量%の範囲である。0.01質量%未満では経時安定性が得られない恐れがあり、1.0質量%を超えて添加してもそれ以上の経時安定性が得られず不経済となる。
【0039】
また、本発明の染毛剤は、香料を適量添加することができる。香料は製品を魅力的にし、商品価値を高めるうえにも、また他成分の悪臭をマスキングするうえにも重要な成分である。
【0040】
本発明において、水、染料(a)、染料(b)、染料(c)、ノニオン系界面活性剤、油剤の配合割合は目的に応じて変化させることがきるので特に限定されず、たとえば本発明の染毛剤100質量%中に水凡そ65質量%以上、染料(a)、染料(b)、染料(c)(例えば、染料(a):染料(b):染料(c)の質量比=60〜70:〜20:〜50)の合計で2質量%以下、ノニオン系界面活性剤1〜10質量%、油剤1〜10質量%、カチオン系界面活性剤1〜10質量%、その他の添加剤少量である例を挙げることができる。
【0041】
本発明の染毛剤の形態は特に限定されないが、通常はクリーム状が好ましく、安定性、取り扱い性、貯蔵性などに優れている形態が好ましい。
【0042】
本発明の染毛剤は、例えば、水分を透過しないプラスチックフィルム袋、チューブあるいはガラス瓶などを用いて包装して貯蔵、輸送、保存しておき、使用時に中の染毛剤を取り出しそのまま使用する。
【0043】
次に本発明の染毛剤を用いて染毛する本発明の染毛方法の実施形態について説明する。
本発明の染毛剤を毛髪に必要量だけ適用し、刷毛などを用いて毛髪に均一に塗布する。
染毛条件は、特に限定されないが、例えば、毛髪に均一に塗布した後、約35〜45℃で加温しながら10〜15分放置して染料(a)を毛髪内部へ浸透させると同時に、染料(b)と染料(c)も毛髪内部のキューテイクル内側辺りまで浸透することで、2成分の濃度が高くなり、2成分は反応して、キューテイクル内側からコルテックスの浅い層にわたって非水溶性コンプレクッスからなる褪色防止層が形成される。このようにして染毛した後、毛髪を水で濯ぎ、乾燥し、仕上げる。染毛剤の濃度、温度、染毛時間を決めることにより濃淡を調整でき、色調の広さを広げることができる。
【0044】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0045】
(実施例1)
表1に示した配合の本発明の染毛剤を調製し、本発明の染毛剤を約1gの人毛束をブリーチして脱色した試料毛髪に必要量だけ刷毛を用いて均一に塗布した後、約35〜45℃で加温しながら10〜15分放置して染毛した後、毛髪を水で濯ぎ、乾燥し、仕上げた。そして、下記の評価方法で製品(染毛剤)の安定性、色の濃さ(染毛力)、持続性(堅牢性)、シャンプー時の泡や水の色つき、色の質感を評価した。評価結果を表1に示す。
【0046】
[製品の安定性]:経時試験(40℃)により製品の安定性を判定する。
◎:3ヶ月以上安定である
○:1ヶ月以上安定である
△:1週間以上安定である
×:染毛剤の形状を成さない
【0047】
[色の濃さ(染毛力)]:目視により色の濃さを判定する。
◎:かなり濃い
○:濃い
△:薄い
×:ほとんど色がつかない
【0048】
[持続性(堅牢性)]:染毛後、シャンプー10〜20回行い、シャンプー10回後の褪色の程度を判定する。
○:ほとんど褪色しない
△:褪色が見られる
×:褪色している
【0049】
[シャンプー時の泡や水の色つき]:染毛後、シャンプー時の泡や水の色つきを、目視により判定する。
○:色がつかない
△:少し色つきが見られた
×:非常に濃く色つきが見られた
【0050】
[色の質感]
◎:かなり自然色に近い
○:自然色に近い
△:やや人工的な色
×:人工的な色
【0051】
(比較例1〜5)
表1に示した配合の比較のための染毛剤を調製した以外は実施例1と同様にして染毛した後、毛髪を水で濯ぎ、乾燥し、仕上げ、製品(染毛剤)の安定性、色の濃さ(染毛力)、持続性(堅牢性)、シャンプー時の泡や水の色つき、色の質感を評価した。評価結果を表1に示す。
【0052】
(比較例6)
(a)染料や(c)染料を配合せず、(b)染料を配合した従来の染毛料(ヘアマニキュア)(商品名:リアルハーブカラー<6OB>、リアル化学社製)を用いた以外は実施例1と同様にして染毛した後、毛髪を水で濯ぎ、乾燥し、仕上げ、製品(染毛剤)の安定性、色の濃さ(染毛力)、持続性(堅牢性)、シャンプー時の泡や水の色つき、色の質感を評価した。評価結果を前記実施例1の結果とともに表2に示す。
【0053】
【表1】
Figure 2004149417
【0054】
【表2】
Figure 2004149417
【0055】
表1から本発明の染毛剤は、製品(染毛剤)の安定性、色の濃さ(染毛力)、持続性(堅牢性)、シャンプー時の泡や水の色つき、色の質感のいずれにも優れていることが判る。
それに対して、比較例1の染毛剤は色の濃さ(染毛力)、持続性(堅牢性)および色の質感に劣り、比較例2の染毛剤は持続性(堅牢性)およびシャンプー時の泡や水の色つきに劣り、比較例3の染毛剤は持続性(堅牢性)、シャンプー時の泡や水の色つきおよび色の質感に劣り、比較例4の染毛剤は製品(染毛剤)の安定性、持続性(堅牢性)、シャンプー時の泡や水の色つきおよび色の質感に劣り、比較例5の染毛剤は色の濃さ(染毛力)、持続性(堅牢性)、シャンプー時の泡や水の色つき、色の質感のいずれにも劣る。
表2から本発明の染毛剤は、従来の(b)染料を配合した染毛料(ヘアマニキュア)と同等の製品の安定性、染毛効果を有する上、より堅牢性が高く、色調の広がりの広い色の質感に優れた、染毛ができることが判る。
【0056】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載の染毛剤は、イオン性を持たない直接染料(a)、陰イオンに電荷した直接染料(b)および陽イオンに電荷した直接染料(c)が水溶液中に安定に乳化分散してなる1剤式染毛剤であって、前記染料(a)〜(c)が同一水溶液に溶解しても反応しない濃度で、ノニオン系界面活性剤を用いてそれぞれ独立して乳化分散してなることを特徴とする1剤式の染毛剤であり、構成が簡単で安価であり、肌にやさしく、頭皮や毛髪に対する刺激や損傷がない上、染料(b)および染料(c)が直接接触して反応することがないので、水不溶性のコンプレクッスが生成されることがなく、安定性、取り扱い性、貯蔵性などに優れており、毛髪に塗布、適用すると、毛髪に接した反応しない程度の濃度の水溶液が毛髪を膨潤するので、各染料や各種添加物の毛髪内部への浸透を促進でき、良好な染毛効果を得ることができるという顕著な効果を奏する。
また、染料(b)は酸性下で皮膚への染着が非常に激しい染料であるが、反応しない程度の濃度の水溶液中に溶解して乳化分散しているためその発色を抑制でき、肌への染着がない。
【0057】
本発明の請求項2記載の染毛剤は、請求項1記載の染毛剤において、塩基性アミノ酸およびアミンオキサイドから選択される少なくとも1種を含むことを特徴とするので、塩基性アミノ酸はアルカリ性下で毛髪に対する吸着能力に優れており、毛髪に補うことによりやさしいアルカリ剤としての効果と毛髪修復効果を得ることができる上、染色性の向上、シャンプーによる褪色を抑える効果があり、アミンオキサイドを添加することで、シャンプー時に色のついた泡や水の発生を抑制することが可能となるというさらなる顕著な効果を奏する。
【0058】
本発明の請求項3は、同一水溶液に溶解しても反応しない濃度のイオン性を持たない直接染料(a)、陰イオンに電荷した直接染料(b)および陽イオンに電荷した直接染料(c)を添加して均一に溶解した水相に、ノニオン系界面活性剤を添加、攪拌して均一に乳化分散することを特徴とするので、非水溶性のコンプレクッスの生成を抑えることができ、ノニオン系界面活性剤を添加するが、ノニオン系界面活性剤は(−)の電荷を有する直接染料(b)や(+)の電荷を有する直接染料(c)と反応することがないの で、直接染料(a)〜(c)などが均一に乳化分散したエマルジョンを得ることができ、請求項1記載の染毛剤を容易に製造できるという顕著な効果を奏する。
【0059】
本発明の請求項4は、同一水溶液に溶解しても反応しない濃度のイオン性を持たない直接染料(a)、陰イオンに電荷した直接染料(b)および陽イオンに電荷した直接染料(c)、および塩基性アミノ酸およびアミンオキサイドから選択される少なくとも1種を添加して均一に溶解した水相に、ノニオン系界面活性剤を添加、攪拌して均一に乳化分散することを特徴とするので、非水溶性のコンプレクッスの生成を抑えることができ、次いで、ノニオン系界面活性剤を添加するが、ノニオン系界面活性剤は(−)の電荷を有する直接染料(b)や(+)の電荷を有する直接染料(c)と反応することがないので、直接染料(a)〜(c)や塩基性アミノ酸、アミンオキサイドなどが均一に乳化分散したエマルジョンを得ることができ、請求項2記載の染毛剤を容易に製造できるという顕著な効果を奏する。
【0060】
本発明の請求項5は、請求項1あるいは請求項2記載の染毛剤を毛髪に均一に塗布してイオン性を持たない直接染料(a)を毛髪のコルテックスの深い層まで浸透させ、その後、加温することで、陰イオンに電荷した直接染料(b)および陽イオンに電荷した直接染料(c)をキューティクルの内側からコルテックスの浅い層にわたって浸透させると同時に反応させて、非水溶性のコンプレックスからなる褪色防止層を形成させることを特徴とする染毛方法であり、毛髪に、刷毛などで擦って均一に塗布し、手で揉み込むなどの刺激を与えることで物理的に乳化が破壊され染毛剤中の染料(a)が毛髪のコルテックスの深い層へ浸透し、そして、加温することで、分子の大きい染料(b)と染料(c)も毛髪内部のキューティクルの内側からコルテックスの浅い層にわたり浸透することで、2成分の濃度が高くなり、2成分は反応して、キューテイクルの内側からコルテックスの浅い層にわたって非水溶性コンプレクッスからなる褪色防止層が形成され、この褪色防止層は大きな分子により構成されているので例えシャンプーなどの物理的刺激を与えても毛髪の外部に流出することがない上、毛髪内部に浸透した染料(a)が毛髪の外部に流出するのを防止することで、堅牢性が向上するという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)は染毛する前の毛髪の断面を模式的に説明する説明図であり、
(ロ)は、染毛後の毛髪の断面を模式的に説明する説明図である。
【符号の説明】
1A 染毛する前の毛髪
1B 染毛後の毛髪
2 キューテイクル
3 コルテックス
4 メデユラ
5 褪色防止層

Claims (5)

  1. イオン性を持たない直接染料(a)、陰イオンに電荷した直接染料(b)および陽イオンに電荷した直接染料(c)が塩基性水溶液中に安定に乳化分散してなる1剤式染毛剤であって、前記染料(a)〜(c)が同一水溶液に溶解しても反応しない濃度で、ノニオン系界面活性剤を用いてそれぞれ独立して乳化分散してなることを特徴とする染毛剤。
  2. 褪色防止効果を高める目的で、塩基性アミノ酸およびアミンオキサイドから選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1記載の染毛剤。
  3. 同一水溶液に溶解しても反応しない濃度のイオン性を持たない直接染料(a)、陰イオンに電荷した直接染料(b)および陽イオンに電荷した直接染料(c)を添加して均一に溶解した水相に、ノニオン系界面活性剤を添加、攪拌して均一に乳化分散することを特徴とする請求項1記載の染毛剤の製造法。
  4. 同一水溶液に溶解しても反応しない濃度のイオン性を持たない直接染料(a)、陰イオンに電荷した直接染料(b)および陽イオンに電荷した直接染料(c)、および塩基性アミノ酸およびアミンオキサイドから選択される少なくとも1種を添加して均一に溶解した水相に、ノニオン系界面活性剤を添加、攪拌して均一に乳化分散することを特徴とする請求項2記載の染毛剤の製造法。
  5. 請求項1あるいは請求項2記載の染毛剤を毛髪に均一に塗布してイオン性を持たない直接染料(a)を毛髪のコルテックスの深い層まで浸透させ、加温することで、陰イオンに電荷した直接染料(b)および陽イオンに電荷した直接染料(c)をキューティクルの内側からコルテックスの浅い層にわたって浸透させると同時に反応させて、非水溶性のコンプレックスからなる褪色防止層を形成させることを特徴とする染毛方法。
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