JP2004148373A - 金属箔用の超音波溶接装置 - Google Patents

金属箔用の超音波溶接装置 Download PDF

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Abstract

【課題】銅箔とアルミニウム製のシートなど、複数の金属製の長尺シートからなる積層シートを、皺を生じさせることなく連続的に溶接して製造できる超音波溶接装置を提供すること。
【解決手段】超音波溶接ユニット40内に重ねられた状態で送り込まれたアルミシートW1および銅箔W2を、ホーン41とアンビル42とで挟み、加圧して連続的に接合する超音波溶接装置において、アルミシートW1および銅箔W2の溶接ユニット40内への送り方向と、溶接ユニット40からの送り出し方向とが一致するように重ねられたアルミシートW1及び銅箔W2を支持するサポート手段48a,48bと、銅箔W2に幅方向のテンションを付与するスキューローラ47aと、ホーン41の外周面の周速度を銅箔W2の送り速度に同調させるスリップクラッチ44とを備える。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば銅やアルミニウム等からなる箔や長尺シートなど、複数の金属製のシートを接合する超音波溶接装置に関し、特に、複数の金属製のシートを連続的に溶接するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
銅箔などの金属製のシート状物は、電子機器やその部品の製造において広く用いられている。例えば、電子機器で用いられるプリント配線板では、ガラス繊維強化樹脂プリプレグやポリマーフィルムなどの絶縁基板上に銅箔を積層した銅張積層板が用いられている。しかし、銅箔などの金属箔は例えば皺が入りやすいなど、その取扱いは必ずしも容易でない。そこで、例えば銅張積層板の製造にあっては、積層前の銅箔をアルミニウム製のシートなどのキャリアに接着させた状態(積層シートの状態)で取扱っている。このような状態で取扱えば、銅箔における皺の発生や埃の付着を防止できる。
【0003】
ところで、銅箔とキャリアとが接合されてなる積層シートの製造方法としては、例えば、接着剤を用いる方法がある(例えば、特許文献1参照)。しかし、この方法で製造された積層シートを用いた場合、所定の位置に銅箔を載置し、あるいは貼付けなどを行ってキャリアを剥がしたときに、銅箔側に接着剤すなわち有機物質が残ることがある。銅箔に有機物質が残存していると、その後、例えば配線パターン形成のために行われるエッチング処理の際にエッチング不良が生ずるなどの不具合が生ずるおそれがある。また、積層シート使用後に回収されるキャリアの表面に接着剤が付着していると、これをリサイクルしたときに得られる金属の純度が低下する。純度が低下すると再利用の用途が制限されるなど好ましくない。接着剤を用いる方法以外にも、例えば、積層させた銅箔とキャリアとに折り曲げ加工を施して機械的に接合させる方法等があるが、機械的手段は剥れやすいなど、接合に関する信頼性は必ずしも高くない。
【0004】
このような問題点を解決するために提案された接合方法として、超音波溶接による方法がある(例えば、特許文献2参照)。この方法は、概略的には、長尺の銅箔およびキャリア(アルミニウム製のシート)を、例えば両端が整列一致するように重ね合わせ、この状態で、重ねられた銅箔とキャリアの端部を超音波溶接ユニットを通過させて連続的に溶接する方法である。超音波溶接ユニットの内部には、円盤形状の振動体であるホーンと、ホーンに対向して設置される円盤形状のアンビルとが設けられており、積層された銅箔とキャリアをホーンとアンビルとで挟み加圧して連続溶接できるようになっている。このようにすれば、接着剤を用いずに、銅箔とキャリアとからなる長尺の積層シートを連続的に製造できる。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第5,153,050号明細書
【特許文献2】
特開平10−291080号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、プリント配線板などで用いられる銅箔とそのキャリアとを積層させた積層シートのように箔状の金属を含む積層シートを、従来の超音波溶接装置で連続的に製造することは極めて困難である。銅箔などの金属箔は皺が入りやすい素材であり、従来の装置においては溶接工程を含む製造過程で発生する皺を防止できないからである。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、銅箔とアルミニウム製のシートなど、複数の金属製の長尺シートからなる積層シートを、皺を生じさせることなく連続的に溶接して製造できる超音波溶接装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するため、本発明の発明者等は、皺が発生する原因について検討した。その結果、特に皺を生じさせやすい部分が存在することが解った。例えばホーンとアンビルとで重ね合わせた長尺シートを挟んで加圧し、これにより超音波溶接する部分などである。そこで、皺が発生しやすい部分の装置構造を検討し、次のような発明をするに至った。
【0009】
本発明は、回転可能に設置される円盤形状の振動体であるホーンと、当該ホーンに対向する状態で回転可能に設置される円盤形状のアンビルとを有する超音波溶接ユニットを備えており、超音波溶接ユニット内に重ねられた状態で送り込まれた複数の金属製の長尺シートをホーンとアンビルとで挟み、加圧して連続的に接合する超音波溶接装置において、超音波溶接ユニット内に送り込まれる重ねられた状態の複数の長尺シートの送り方向と、超音波溶接ユニットから溶接されて送り出される積層シートの送り方向とが一致するようにこれらのシートを支持するサポート手段と、重ねられた複数の長尺シート中の両外層に配置される2つの長尺シートのうちの少なくとも一方の第1長尺シートを、幅方向のテンションが付与された状態で挟み、加圧できるようにする張力付与手段と、長尺シートに接するホーンの外周面の周速度を長尺シートの送り速度に同調させる手段と、を有することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る超音波溶接装置では、重ね合せた複数の長尺シートを超音波溶接ユニット(以下、「溶接ユニット」とも称する)内に送り込む前に、一旦、溶接ユニットの送り方向上流側に設置される上流側のサポート手段で支持している。サポート手段としては、例えば長尺シートの送り経路に沿って設けられるローラなどを用いることができる。サポート手段を設置すると、まず、長尺シートの溶接ユニット内への送り込み方向が安定するという利点がある。そして、複数の長尺シートは、溶接ユニット内において所定位置をホーンとアンビルとで挟まれ加圧されて超音波溶接され、これにより複数の長尺シートが溶接された積層シートが得られる。この積層シートは、溶接ユニットの送り方向下流側に設置される下流側のサポート手段で一旦支持され、さらに下流に送られる。このようにすると、積層シートの溶接ユニットからの送り出し方向が安定する。なお、積層シートは、その後、必要に応じた方向に送り出され、切断される(パネル化される)。例えば、積層シートの長手方向に延びる両側端部を連続的に溶接する場合、その後の切断によって得られる長方形のパネルは、4辺のうち相対向する2辺が溶接されたものである。
【0011】
また、サポート手段は、溶接ユニットに対する複数の長尺シートの送り込み方向と送り出し方向とを一致させることができるように、所定位置に設置されている。例えば、上流側のサポート手段は、重ねられた複数の長尺シートを全幅に亘って支持しており、下流側のサポート手段は超音波溶接により得られた積層シートを全幅に亘って支持している。各サポート手段をこのように設置すると、重ねられた複数の長尺シート、あるいは積層シートは、幅方向の中央部に弛み等を生ずることなく水平に広がった状態で超音波ユニットに送り込まれ、また超音波溶接から送り出される。つまり、両サポート手段は、両サポート手段に挟まれた区間(溶接ユニット設置区間)において、長尺シートが同一平面に沿って送られるように設置される。このようにするには、例えば、溶接ユニットを取り外した状態での溶接ユニット設置区間における長尺シートの送り経路面と、溶接ユニットを設置してそのホーンとアンビルで長尺シートを挟んで加圧する位置における当該ホーンおよび/またはアンビルの外周面の接触面(接線)とが、同一平面上に位置するように、溶接ユニットおよび両サポート手段の相対位置を定める。このようにすると、重ねた複数の長尺シートを、送り方向や幅方向の曲がり弛みを生じさせることなく(平面状態を維持したまま)、ホーンとアンビルトで挟み加圧して超音波溶接できる。複数の長尺シートを平面状態を維したまま超音波溶接できれば皺の発生が抑制される。なお、例えば先に挙げたローラをサポート手段として用いる場合、サポート手段として用いられる専用のローラを設置する必要はなく、長尺シートに送りをかけるフィードローラや案内用の送りローラなど、他の機能のために設置されているローラに兼用させることが可能である。
【0012】
また、本発明に係る装置では、少なくとも第1長尺シート(最外層に配置される長尺シートの一方)の溶接される位置に幅方向のテンションを付与した状態で、重ねた複数の長尺シートを加圧して超音波溶接する。第1長尺シートに幅方向のテンションを付与する張力付与手段としては、例えば、溶接ユニットの送り方向上流側の位置であって、かつ第1長尺シートの溶接される位置を幅方向の両側から挟む位置に、第1長尺シート表面に接する一組(または複数組)のスキューローラを有するものを挙げることができる。各スキューローラは、送り方向下流側が外側に向くように設置される。つまり、両スキューローラは、送り方向下流側ほどローラ相互の間隔が広がるように、略ハ字状になる(末広がり状態になる)ように設置される。さらに別言すれば、各スキューローラは、各スキューローラの回転軸の延長線の交差位置が少なくともスキューローラと第1長尺シートとの接触位置よりも送り方向下流側になるように取り付けられている。なお、ここでいう交差位置とは、両延長線が文字通り交差する位置の他、いずれか一方の回転軸およびその延長線を鉛直方向(長尺シートに直交する方向)に平行移動させたときに得られる交差位置を含む(いわゆる立体交差する状態を含む)。
【0013】
このようなスキューローラの組を有する張力付与手段を設置すると、第1長尺シートは、溶接ユニットに送り込まれる前にスキューローラと接触する。組みをなす各スキューローラは、送り方向下流側が外側に向くように設置されており、第1長尺シートのうちの両スキューローラに挟まれた領域すなわち溶接される位置を含む領域に、幅方向のテンション(張力)が付与される。そして、第1長尺シートは幅方向のテンションを付与された状態で溶接ユニットに送り込まれる。最外層に配置された長尺シートである第1長尺シートは皺を生じやすいが、幅方向のテンションを付与した状態で超音波溶接すれば皺の発生が抑制される。
【0014】
各スキューローラの好ましい向きは、例えば長尺シートの厚さや送り速度等の条件によって変動するものであるが、テストや検討の結果によれば、スキューローラの回転軸方向と長尺シートの幅方向とのなす角度は5°〜30°が好ましい。
【0015】
対をなすスキューローラの設置位置、特にシート幅方向についての位置は、第1長尺シートの溶接される位置を両スキューローラで幅方向両側から挟める位置であれば、特に限定されることはないが、シートの両側端位置に接するように対をなすスキューローラを設ければ(図6参照)、一対のスキューローラで全ての溶接される位置に幅方向のテンションを付与できる。また、長尺シートには基本的に送り方向のテンションが付与されているので、スキューローラとの協働で長尺シート等を挟む別のローラ等の補助手段を設置しなくても、スキューローラを設置して第1長尺シートに接触させさえすれば、第1長尺シートからスキューローラへの反力が生じ、第1長尺シートに幅方向のテンションを付与することが可能である。補助手段を設ける必要がなければ、簡単な構造でよく好ましい。ただし、ローラ等の補助手段を設置してスキューローラとの協働によって長尺シートを挟みつけつつ幅方向のテンションを付与するようにすれば、より大きな幅方向のテンションを付与できるなどの利点がある。
【0016】
また、第1長尺シートに幅方向のテンションを付与する張力付与手段として、超音波溶接に用いられるホーンを用いることが可能である。例えばホーンを2つ以上備えていれば、それらのうちの2つのホーンを一組の張力付与手段として用いることができる。
【0017】
例えば、設置された2つのホーンを張力付与手段として用いる場合、両ホーンを、スキューローラの設置状態と同様に、すなわち送り方向下流側ほど間隔が広がるように、いわばハ字状(末広がり状態)になるように、またスキューローラについて別言した状態になるように設置する。
【0018】
このようにホーンを設置することで、このホーンを張力付与手段として用いると、第1長尺シートに幅方向のテンションを付与しつつ、当該第1長尺シートを含む複数の長尺シートをホーンとアンビルで加圧して超音波を加えることができる。そして、このようにすると、第1長尺シートにおける皺の発生を抑制しつつ複数の長尺シートを超音波溶接でき、加圧後、溶接完了時には皺のない積層シートが得られる。
【0019】
なお、ホーンを張力付与手段として用いる場合、ホーンの回転軸方向と長尺シートの幅方向とのなす角度を0.286°〜1.146°に設定するのが好ましい。ホーンを張力付与手段として用いると、スキューローラを別途設ける必要がないという利点がある。
【0020】
さらに、本発明に係る装置は、長尺シートに接するホーンの外周面の周速度を長尺シートの送り速度に同調させる手段を有する。例えば、ホーンに回転力を付与するモータ等の駆動手段と、この駆動手段からホーンに回転力を伝達する区間に設置されるクラッチあるいはトルクリミッタ等の伝達動力制限手段とを備える動力伝達機構を設けることにより、両速度を同調させることができる。速度同調の対象であるホーンは、超音波溶接の際、皺が発生しやすい第1長尺シートに接するものである。したがって、ホーンの周速度と長尺シートの送り速度とが同調していれば、第1長尺シートにおける皺の発生が抑制される。なお、アンビルの外周面の周速度についても、ホーン同様、長尺シートの送り速度に同調させておくのが好ましい。このようにすると、ホーン、アンビルおよび長尺シートの相互間でスリップすることがなく、確実に超音波溶接が行われるからである。
【0021】
以上の説明から解るように、本発明の超音波溶接装置では、サポート手段によって長尺シートを水平に広がる状態に保持すると共に長尺シートの溶接ユニットへの送り込み方向および送り出し方向を安定させ、張力付与手段によって第1長尺シートに幅方向のテンションを付与し、上記速度同調手段によってホーンの外周面の周速度を長尺シートの送り速度に同調させた状態で、複数の長尺シートを超音波溶接しており、このようにすると、複数の長尺シートを皺の発生を抑制しつつ接合でき、皺のない積層シートを製造できる。
【0022】
ところで、重ねた複数の長尺シートを溶接ユニットに対して相対移動させる方法としては、例えば、複数の長尺シートを重ねた状態で所定位置に固定し、固定した長尺シートの長手方向に沿って溶接ユニットを移動させる方法や、固定した溶接ユニットに長尺シートを通す方法などがある。両者を比較すると、後者のような方法は、長尺シートを連続的に送る方法であるので、前者に比べて溶接効率が高く、送り速度を高くすることで比較的容易に溶接効率を高くできるという利点を有する。ところが、後者のような方法では、長尺シートに送りをかける箇所で皺が発生しやすい。長尺シートに送りをかける手段とは、例えばフィーダーのような手段(フィード手段)である。そこで、皺の発生を防止する観点でフィード手段について検討した結果、次のような手段を用いるのが好ましいことを見出した。
【0023】
すなわち、超音波溶接装置が、接合対象である長尺シートを巻ロールから引き出して超音波溶接ユニット側に送る上流側のフィード手段と、超音波溶接ユニットで溶接されて得られた積層シートを超音波溶接ユニットから引き出す下流側のフィード手段とを有しており、下流側のフィード手段は、積層された複数の長尺シートを挟む対をなすフィードローラを有するものであって、これらのフィードローラを回転させることで複数の長尺シートに送りをかけるものであり、対をなすフィードローラのうち、少なくとも第1長尺シートに接する一方のフィードローラは、第1長尺シートに外周面にて転がり接触する円筒部を複数備えるものであり、各円筒部は、他方のフィードローラとの協働によって積層シートに連続的に形成されている溶接部分を挟むことができる位置に配置されているのが好ましい。
【0024】
溶接ユニットを固定し、長尺シートに送りをかけて連続的に複数の長尺シートを超音波溶接する場合は、上述したように、溶接ユニットの送り方向上流側と下流側に少なくとも1つずつフィーダなどのフィード手段を設置するのが好ましい。両フィーダの作動状態のバランスをとることで、溶接ユニットの位置における長尺シートの長手方向のテンションを安定させることができ、これにより皺の発生を抑制しつつ連続的に長尺シートを溶接できるからである。
【0025】
また、下流側のフィード手段のフィードローラのうち第1長尺シートに接する一方のフィードローラを複数の円筒部で構成し、各円筒部と他方のフィードローラとの協働によって積層シートの溶接部分を挟むようにすると好ましいが、これは、下流側のフィード手段を通過することで積層シートに皺が発生するようなことを抑制できるからである。この点についてより詳細に説明する。既に説明したように、積層シートとは、重ねた複数の長尺シートを超音波溶接したものであるが、例えば銅張積層板の製造に用いられる銅箔とアルミ製等のキャリアシートとが超音波溶接されてなるキャリア付銅箔などの積層シートは、複数の長尺シートの両側端部だけが溶接されたものである。換言すれば、例えば両側端寄りの位置にそれぞれ1つずつ帯状の溶接部分を有するものである。このように、一部しか溶接されていない積層シートでは、何らかの理由(例えば各長尺シートに付与されているテンションの相互バランスの悪さなど)で、非溶接部に弛みが生ずることがある。積層シートに弛みがあると、対をなすフィードローラで積層シートを挟んだときに、フィードローラによって弛みが押しつぶされて皺が発生しやすい。特に、溶接部分から離れた領域(例えば積層シートの中央領域)ほど大きな弛みが生じやすく、皺を発生しやすい。
【0026】
この点、本発明に係る超音波溶接装置では、上述したように、下流側のフィード手段の対をなすフィードローラのうち、少なくとも第1長尺シートに接する一方のフィードローラとして、第1長尺シートに外周面にて転がり接触する円筒部を複数備えており、しかも各円筒部が、他方のフィードローラとの協働によって溶接部分を挟む位置に配置されている。このようにすれば、フィード手段で積層シートを挟んで引っ張り力を付与する際、弛みを生じていることがある積層シートの非溶接部をフィードローラで挟みつけることを回避できる。非溶接部を挟みつけることを回避できれば、弛みが生じていると否とに拘わらず、弛みに起因する皺の発生が抑制される。
【0027】
なお、上流側のフィード手段の設置位置は、溶接ユニットの上流側であれば特に限定されることはない。ただし、重ねられた複数の長尺シートを挟んで引っ張り力を付与するとシート間でスリップが生ずることがある。また、接合対象である各長尺シート毎に上流側のフィード手段を設けると、各長尺シートに与えられた引っ張り力(テンション)のバランスをとることが難しい場合がある。このようなことから、上流側のフィード手段の設置位置は、長尺シートが重ねられる位置よりも上流側であって、複数の長尺シートのうち最も厚い第2長尺シートに引っ張り力を付与して送りをかけることができる位置が好ましい。このようにすれば、長尺シート間のスリップを防止でき、引っ張り力のバランスをとる必要もない。また、最も厚い第2長尺シートは、テンションに対して最も大きい強度を有しており変形等の問題が生じないという利点がある。なお、第2長尺シートおよびその他の長尺シートの巻きローラの支持軸に、一定のトルクを付与しあるいはトルクを安定させるトルク制御手段を取り付けてもよい。このようなトルク制御手段を設けると、各巻きローラからの各長尺シートの引き出される量が安定し、弛み等が生じ難くなり、ひいては皺の発生がより抑制される。
【0028】
また、以上の説明から解るように、本発明に係る超音波溶接装置によれば、接着剤が不要であるので、銅箔に有機物質が残存するようなことがない。したがって、例えばパターン形成のためのエッチング処理の際に有機物質の残存を原因とするエッチング不良が生ずることがない。また、例えば銅箔とアルミニウム製のシートとからなるキャリア付き銅箔などの積層シートの場合、シート表面に接着剤が付着していることがないので、使用済みのアルミニウムシートや銅箔のスクラップを回収する際に、接着剤を除去する作業等は不要である。したがって、銅箔やキャリアシートだけを効率良く回収できる。
【0029】
なお、超音波溶接対象である金属箔は、溶接の難易はあるものの、特に限定されるものではない。ただし、いわゆる軟質の金属、より具体的には、銅、アルミニウム、貴金属である金、銀、 プラチナ、パナジウム等は最も超音波溶接しやすい金属である。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る超音波溶接装置の好適な実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0031】
図1に示される超音波溶接装置1は、接合対象であるアルミニウム(A3004P−H19、JIS H 4000)製のキャリアW1(第2長尺シート、250μm厚)、銅箔W2(18μm厚)および銅箔W3(18μm厚)を超音波溶接して積層シートSを製造する装置であり、概略的には、キャリアW1のロール(巻ロール)R1を支持する第1ロール支持ユニット10と、ロールR1から引き出されたキャリアW1のカールを矯正するディカーラーユニット20と、複数の銅箔ロールR2,R3を支持する第2ロール支持ユニット30と、各ロールR1,R2,R3から引き出されたキャリアW1、下側の銅箔W2、上側の銅箔W3を積層状態に溶接する2つの超音波溶接ユニット40,50(以下、「溶接ユニット」)と、超音波溶接により得られた帯状の積層シートSを切断するカッターユニット60と、切断により得られた四角形(枚葉)のパネルPをストックするパイリングユニット70とを有する。
【0032】
また、超音波溶接装置1は、ロールからキャリアW1などの長尺シートを引き出して、送り方向T(図1など参照)の下流側に送る駆動部を有している。具体的には、ディカーラーユニット20と第2ロール支持ユニット30との間に第1駆動部(上流側のフィード手段)80が設置されており、第2溶接ユニット50の下流側に、第2駆動部(下流側のフィード手段)90が設置されている。これらの駆動手段によって、キャリアW1、銅箔W2,W3あるいは積層シートSに送りをかけるようになっている。
【0033】
以下、超音波溶接装置1の各部分について、キャリアW1の送り方向Tの上流側から順を追って説明する。
【0034】
第1ロール支持ユニット10は、図1に示されるように、支持軸11によってロールR1を回転可能に支持するものである。そして、支持軸11には、所定の大きさのトルクを加え、その大きさを制御するトルク制御装置(不図示)が取り付けられている。本実施形態では、パウダクラッチを用いた。トルクの向きは、ロールR1からのキャリアW1の引き出しを阻止する向きであり、これにより、ロールR1から引き出されたキャリアW1に、所定の大きさの送り方向のテンションが付与される。ロールR1から引き出されたキャリアW1は、テンションを受けた状態で下流側のディカーラーユニット20に送り込まれる。なお、第1ロール支持ユニット10および後述の第2ロール支持ユニット30は、750mm以下の幅寸法のシートを設置できる。
【0035】
ディカーラーユニット20は、従来から用いられているものである。本実施形態のものは、連続して並ぶ4つのローラ21,22,23,24を有する。このユニット20内では、キャリアW1は、その上面または下面にローラ21,22,23,24が交互に接触する状態で通される。各ローラ21,22,23,24は独立して上下位置を調節できるようになっており、キャリアW1は、S字状に波を打ちながらユニット20内を通過する。これにより、キャリアW1についているカールが矯正される。
【0036】
第1駆動部80は、モータ81で回転される第1フィードローラ82と、この第1フィードローラ82との協働でキャリアW1を挟む第2フィードローラ83とを有する。両フィードローラ82,83は円筒形状であり、キャリアW1にその全幅に亘って接触する。モータ81を作動させて両フィードローラ82,83を回転させると、キャリアW1に、送り方向Tの下流側に引っ張る力が加わり、当該方向Tへの送りがかかる。なお、モータ81は回転数の調節手段を備えている。当該調節手段は、キャリアシートW1の送り速度の調節などに用いられる。
【0037】
第2ロール支持ユニット30は、2つのロールR2,R3(銅箔W2,W3用)を回転可能に支持しており、第1ロール支持ユニット10のと同様、各支持軸32,33にはトルク制御装置(不図示)が取り付けられている。このトルク制御装置によって各支持軸32,33に所定の大きさのトルクを加えると、引き出された銅箔W2,W3に送り方向のテンションが付与される。
【0038】
第2ロール支持ユニット30の下流側には、各ロールR2,R3から引き出された銅箔W2,W3を支持するローラが複数設置されている。これらのローラのうち、第1溶接ユニット40の直ぐ上流側に設置されているローラ39は、下側の銅箔W2をキャリアW1の下側に重ね合わせる手段としても機能している。
【0039】
第1溶接ユニット40は、図2に示されるように、銅箔W2の下側に設置される円盤形状の振動体であるホーン41と、キャリアW1の上方に設置される円盤形状のアンビル42とを備える溶接手段40aを有する。そして、図3に示されるように、第1溶接ユニット40は、キャリアW1の両側端部に対応する位置に1つずつ、都合2つの溶接手段40aを有する。各ホーン41およびアンビル42は、それぞれの支持軸によって回転可能に支持されており、モータ43の動力で回転される。
【0040】
モータ43の回転は、スリップクラッチ(送り速度を同調させる手段)44、プーリ45a、ベルト45bあるいはギア46a〜46cなどの動力伝達機構を介して各ホーン41およびアンビル42に伝達される。このように、回転伝達経路中にスリップクラッチを介在させておくと、必要以上の回転力がホーン41およびアンビル42に伝達されなくなり、ホーン41およびアンビル42を、これらの外周面の周速とキャリアW1の送り速度とを常に一致させつつ回転させることができる。両速度を一致させることができれば、溶接時、ホーン41やアンビル42からキャリアW1や銅箔W2に、不要な引っ張り力や無理な力が付与されることを防止でき、ひいては皺の発生がより確実に抑制される。
【0041】
2対のホーン41およびアンビル42は、積層されたキャリアW1および銅箔W2の両側端寄りの位置を回転しながら挟み、加圧できるように対向設置されている(図4および図5参照)。なお、図示していないが、アンビル42の支持軸はアームを介してユニットに支持されている。このアームは一端が回転可能に固定されており、他端にアンビル42の支持軸が取り付けられた構造になっている。また、このアームにはアーム回転方向の付勢力を付与できるようになっている。したがって、アンビル42の重量および付与される付勢力によって、ホーン41とアンビル42とによりキャリアW1や銅箔W2,W3を挟み付けることができる。
【0042】
また、各ホーン41には、トランスデューサ(不図示)を介してキャリアW1の幅方向の機械振動が与えられる。ホーン41に備わる環状の外周面は、全周に亘って滑らかに加工されており、図4および図5に示されるように、その外周部は、環状の外周面の断面形状が凸状の円弧面(曲面)になるように成形されている。このようなホーン41に振動を与えると、銅箔W2に接するホーン41の外周面が振動し、積層されたキャリアW1および銅箔W2の、ホーン41とアンビル42とによって挟まれた位置が超音波溶接され、帯状の溶接部分Se(図4において交差する斜線で示される領域)が形成される。
【0043】
そして、図2に示されるように、溶接手段40aの上流側には、スキューローラ(張力付与手段)47aと、スキューローラ47aとの協働によってキャリアW1および銅箔W2を挟むアシストローラ47bとからなるローラの組みが設置されている。なお、図3ではスキューローラ47a等の図示を省略した。図2に示されるように、スキューローラ47aはアーム47cに回転可能に支持されており、スキューローラ47aの外周面はゴム(弾性体)で覆われている。したがって、スキューローラ47aを銅箔W2に押しつけたときに効果的にニップ力を銅箔W2に付与できる。
【0044】
また、図6に示されるように、スキューローラ47aとアシストローラ47bの組(図6にはスキューローラ47aのみ図示)は、キャリアW1の両側端部寄りの位置にそれぞれ一組ずつ設置されている。そして、スキューローラ47aは、送り方向Tの下流側が幅方向外側に向くように、斜めに取り付けられている。このようなスキューローラ47aを送り方向Tの下流側に送られている銅箔W2に押しつけると、各スキューローラ47aから銅箔W2に、幅方向外側に引っ張る力Fが付与される。両スキューローラ47aから付与される引張り力Fの向きは相反する向きであり、銅箔W2のうち、両引っ張り力Fが付与されるスキューローラ間には幅方向のテンションが付与される。また、図6に示されるように、両スキューローラ47aの位置は、溶接部分Seよりもシートの側端寄りであり、溶接される位置を挟む事ができる位置に設置されている。したがって、スキューローラ47aによって確実に溶接される位置に幅方向のテンションを付与できる。幅方向のテンションを付与した状態で超音波溶接を行うと皺の発生が抑制される。なお、スキューローラ47aを支持するアーム47dにはアクチュエータ47eが接続されており(図2参照)、押しつけ力を調節できるようになっている。また、本実施形態では、キャリアW1及び銅箔W2を挟んでスキューローラ47aに対向する位置にアシストローラ47bが設置されており、スキューローラ47aを銅箔W2に押しつけたときに銅箔W2に力Fが効果的に付与されるようになっている。ただし、アシストローラ47bはなくてもよい。スキューローラ47aを銅箔W2に押しつけると、テンションが付与されたキャリアW1からの反力が生じ、アシストローラ47bとキャリアW1とで銅箔W2を挟むことができ、スキューローラ47aから銅箔W2に力Fを付与してテンションを与えることができるからである。なお、この実施形態では、スキューローラ47aの向きは、送り方向Tとのなす角度が10°になるように設定した。
【0045】
さらに、図2に示されるように、第1溶接ユニット40の送り方向上流側および下流側には、重ねられた状態のキャリアW1と銅W2を支えるサポートローラ(サポート手段)48a,48bが設置されている。これらのサポートローラ48a,48bを設置すると、長尺シートの第1溶接ユニット40内への送り込みおよび送り出しが安定する。また、両サポートローラ48a,48bは、その上端で銅箔W2に接しているが、ホーン41と銅箔W2との接触位置と同じ高さ位置で銅箔W2に接触できるように設置されている。両サポートローラ48a,48bをこのような位置に設置すると、両サポートローラ48a,48b間(第1溶接ユニット設置区間)において、キャリアW1および銅箔W2を一平面に沿って送ることができる。このように、実施形態の装置では、キャリアW1および銅箔W2の、第1溶接ユニット40に対する送り込み方向と送り出し方向が一致するようになっている。
【0046】
第2溶接ユニット50は、第1溶接ユニット40下流側に設置されており、ローラ49の位置でキャリアW1の上に重ね合わせられた上側の銅箔W3をキャリアW1に超音波溶接するものである。この第2溶接ユニット50では、ホーン51は銅箔W3の上側に設置されており、アンビル52はキャリアW1の下側に設置されている。このように、各部材の配置は第1溶接ユニット40とは上下逆であるが、設置される部材や動作は同じである。したがって、その動作について詳説を省略する。図2において、符号「55a」はプーリ、「55b」は動力伝達用のベルト、「56a」〜「56c」はギア、「57a」はスキューローラ、「57b」はアシストローラ、「58a」は第2溶接ユニット50の送り方向上流側に設置されたサポートローラ、「58b」は下流側に設置されたサポートローラである。なお、平面図を省略したことから、モータおよびスリップクラッチの図示を省略した。
【0047】
第2駆動部90は、図1に示されるように、第1駆動部80と同様、モータ91および一対のフィードローラ92,93を有する。そして、モータ91を作動させると、両フィードローラ92,93が回転して、両フィードローラ92,93に挟まれた積層シートSに送りをかけることができ、これにより積層シートSを溶接ユニット40,50から引き出して送り方向下流側のカッターユニット60等に送るようになっている。このように第2駆動手段90は、第1駆動部80と同様の基本構造を有するが、フィードローラ92,93の形状およびサポート手段を備えている点で、第1駆動部と異なっている。
【0048】
図7の(a)、(b)に示されるように、第2駆動部90の一方のフィードローラ92は回転可能に支持される軸体92aを有しており、軸体92aには分割フィードローラ(円筒部)92bが2つ取り付けられている。各分割フィードローラ92bは、それぞれ、積層シートSの側端寄りにある溶接部分Se(図4も参照)に対応する位置に配置されている。また、このフィードローラ92と同様に、他方のフィードローラ93も回転可能に支持される軸体93aと、軸体93aに取り付けられた2つの分割フィードローラ93bとを有しており、各分割フィードローラ93bは、それぞれ、積層シートSの溶接部分Seに対応する位置に配置されている。このように、第2駆動部90は、両分割フィードローラ92b,93bの協働によって積層シートSの一部分である溶接部分Seを挟んで積層シートSに引っ張り力を付与し、積層シートSに送りをかけるものである。つまり、第2駆動部90は、溶接部分Se以外の領域(非溶接領域)をフィードローラ92,93で挟まずに積層シートSに送りをかけることができる。積層シートSの非溶接領域は積層シートSを構成する各シートどうしが接合されていない領域であるので、いずれかのシートが弛んだ状態になることがあるが、第2駆動部90のように非溶接領域を挟まずに送りをかけることができれば、弛みが生じていると否とに拘わらず、弛みに起因する皺(弛んだ部分を挟みつけることで生ずる皺)の発生が最小限に抑制される。なお、各分割フィードローラ92b,93bは、ねじ(不図示)を締めつけることで各軸体92a,93aに固定できるようになっている。
【0049】
そして、上記説明から解るように、第2駆動部90の各フィードローラ92,93は、いずれも、分割フィードローラ92b,93bを複数備えるものである。積層シートSは、キャリアW1の両面(両外層)に銅箔W1,W2が溶接されてなるものであり、いずれのフィードローラ92,93とも溶接された銅箔W2,W3に接するものだからである(図7(C)参照)。なお、実施形態の各分割フィードローラ92b,93bは、それぞれ独立して着脱可能なものであるが、一体的に形成されたものでもよい。
【0050】
また、図2に示されるように、第2駆動部90の送り方向上流側および下流側には、サポートローラ(サポート手段)94a,94bが設置されている。これらのサポートローラ94a,94bは、第1溶接ユニット40等に設置されるサポートローラ48a,48bと同様のものであり、詳細な説明は省略する。これらのサポートローラ94a,94bを設置すると、第2駆動部90に引き込まれ、送り出される積層シートSを一平面に沿って移動させることができる。積層シートSを平面状に維持すると、曲げることで生ずる弛みの発生が抑制され、第2駆動部90を通過する際の、弛みに起因する皺の発生が抑制される。
【0051】
カッターユニット60は、図1に示されるように、従来から用いられている装置であり、第2溶接ユニット50および第2駆動部90の下流側に設置されている。このカッターユニット60は、送り込まれた長尺の積層シートSを四角形のパネルPに切断するシェアカッターを有する。これにより、4辺のうちの2辺だけが超音波溶接されたパネルPが得られる。カッターユニット60では、第2駆動部90を経て送られてきた長尺の積層シートSの送りを一旦停止させて、積層シートSの切断部をカッターユニット60に対して固定した状態で、長尺の積層シートSの所望の位置を切断する。すると、パネルPが製造される。
【0052】
また、図1に示されるように、超音波溶接装置1は、第2駆動部90とカットーユニット60との間に、長尺の積層シートSを貯留できるバッファ領域Bを備えている。このような構造にすると、カッターユニット60において積層シートSの送りを一時的に停止させたときに、第2駆動部90から送り込まれる積層シートSをバッファ領域Bに貯留できる。したがって、カッターユニット60における切断動作中も、溶接ユニットを停止させることなく、連続して長尺の積層シートSを製造できる。これによりパネルPの生産性が向上する。なお、符号「59」の装置は、積層シートSの弛みの状態を検知するセンサを備えており、センサからの信号等に基づいて、キャリアシートW1や銅箔W2,W3の送り速度やカッターユニット60の動作間隔を制御できるようなっている。
【0053】
パイリングユニット70は、カッターユニット60の下流側に設置されている。このパイリングユニット70は、カッターユニット60で切断されて得られたパネルPが載置されるテーブルを有する。このテーブル71はパンタグラフ状の脚部72を備えており、パネルPが積まれる毎に、徐々に下方に移動するようになっている。したがって、同じ位置にパネルPをフィードするだけで、パネルPを積層できるようになっている。なお、パイリングユニット70は各種のパネル製造装置において広く用いられているものであり、その詳細な説明を省略する。
【0054】
このような超音波溶接装置1を用いてパネルを製造する手順を説明する。
【0055】
まず、各支持ユニット10,30にロールR1,R2,R3を設置し、各ロールR1,R2,R3から引き出したキャリアW1及び銅箔W2,W3を所定の経路に沿って這わせる。そして、両駆動部80,90のモータ81,91を作動させて、キャリアW1、銅箔W2,W3をロールR1,R2,R3から連続的に引き出し、送りをかける。このとき、製造条件等に応じて、両駆動部80,90の調節手段を用いてモータの回転数等を調節して、キャリアシートW1や銅箔W2,W3の送り速度の調節や、両駆動部間に位置するキャリアシートW1や銅箔W2,W3のテンションを調節する。送り速度は、特に限定されるものではないが、本実施形態では6m/分とした。
【0056】
ロールR1から引き出されたキャリアW1は、まずディカーラーユニット20に送り込まれ、ここでカールを矯正される。その後、キャリアW1は、ローラ39の位置で銅箔W2と重ね合わせられて、第1溶接ユニット40に送り込まれる。第1溶接ユニット40に送り込まれたキャリアW1および銅箔W2は、ここで両側端部寄りの位置を超音波溶接され、帯状の溶接部分Se(図4,図5において交差する斜線で示される領域)が連続的に形成される。なお、第1溶接ユニット40では、溶接条件等に応じて入力電圧等の条件を適宜設定した。本実施形態では、第1溶接ユニット40として出力600W(入力電圧200V、振動数約19kHz)のユニットを用い、入力電圧をスライダックを用いて110V〜115Vに調節して超音波溶接を行った。また、ホーンとアンビルトでキャリアW1および銅箔W2を挟みつけるための荷重として10kgを加えた。
【0057】
キャリアシートW1および銅箔W2は、ローラ39とローラ49の間(第1溶接ユニット設置区間)では一平面に沿って送られており、ホーン41の上流側に設置されるスキューローラ47aによって幅方向のテンションが付与されている。また、ホーン41およびアンビル42の外周面の周速度は、上述したようにキャリアW1および銅箔W2の送り速度と一致されている。このような状態の第1溶接ユニット40によって超音波溶接を行うと、溶接時に銅箔W2に皺が発生することが抑制される。
【0058】
続いて、第2溶接ユニット50において、第1溶接ユニット40と同様、キャリアW1および銅箔W3の両側端部よりの位置を連続的に超音波溶接する。キャリアシートW1および銅箔W3は、ローラ49とローラ58の間(第2溶接ユニット設置区間)で一平面に沿って送られており、ホーン41の上流側に設置されるスキューローラ57aによって幅方向のテンションが付与されている。また、ホーン51およびアンビル52の外周面の周速度は、第1溶接ユニット40と同様、キャリアW1および銅箔W3の送り速度に一致されている。このような状態の第2溶接ユニット50によって超音波溶接を行うと、溶接時に銅箔W3に皺が発生することが抑制される。なお、第2溶接ユニット40における溶接条件は第1溶接ユニット40と同様であるので、その説明を省略する。
【0059】
両溶接ユニット40,50における超音波溶接によって製造された積層シートSは、その後、第2駆動部90によって第2溶接ユニット50から引き出されてカッターユニット60に送られる。なお、第2駆動部90は、積層シートSの溶接部分Seを分割フィードローラ92b,93bで挟んで積層シートSに送りをかけるものである。したがって、溶接されていない非接合領域に仮に弛みが生じていたとしても、本実施形態の第2駆動部90で、弛みが生じている部分を挟むことはなく、弛みに起因する皺の発生が防止される。カッターユニット60に送られた積層シートSは、ここで所定の大きさのパネルPにカットされる。なお、本実施形態では、750mm幅の長尺の積層シートSを750mm毎に切断して正方形のパネルPを得た。得られたパネルPはパイリングユニット70に送られ、ここに積み重ねられてストックされる。
【0060】
このようにしてパネルPを製造したところ、皺のないパネルPを製造できた。また、入力電圧やホーンとアンビルとの間の荷重等を調節することで、引き剥がし強度を調節できることが解った。例えば、これらを代表とする溶接条件を調節することで、8g(グラム)から13gの引き剥がし強度を有する溶接部を得ることができた。なお、本実施形態の装置で製造される四角形のパネルPは四辺のうちの二辺を超音波溶接されたものであるが、実施形態の超音波溶接装置を用いればシートに皺が生じていないパネルPを製造できるので、溶接されていない辺の側端部からシート間に埃等が侵入するようなことは最小限に抑制される。なお、必要に応じて、超音波溶接されていない辺の側端部を、例えばスポット溶接などを用いて接合しておいてもよい。このようにすれば、シート間への埃等の侵入がより確実に防止される。
【0061】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る超音波溶接装置を用いれば、銅箔などの箔状金属を含む複数の金属製の長尺シートを、積層させた状態で、皺を生じさせることなく、しかも容易かつ確実に接合できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の超音波溶接装置の概略の全体構造を示す側面図。
【図2】溶接ユニットと第2駆動部を示す側面図。
【図3】第1超音波溶接ユニットを示す平面図。
【図4】超音波溶接により得られた溶接部分を示す平面図。
【図5】図4の矢印B方向から見た溶接部分を示す正面図。
【図6】図2の矢印A方向から見たスキューローラの位置を示す平面図。
【図7】第2駆動部のフィードローラを示す斜視図および積層シートの構造を示す断面図。
【符号の説明】
1 超音波溶接装置
10 第1ロール支持ユニット
20 ディカーラーユニット
30 第2ロール支持ユニット
40,50 溶接ユニット(溶接ユニット)
41,51 ホーン
42,52 アンビル
44 スリップクラッチ(送り速度を同調させる手段)
47a,57a スキューローラ(張力付与手段)
48a,48b,58a,58b サポートローラ(サポート手段)
60 カッターユニット
70 パイリングユニット
80 第1駆動部(上流側のフィード手段)
90 第2駆動部(下流側のフィード手段)
92,93 フィードローラ
92b,93b 分割フィードローラ(円筒部)
94a,94b サポートローラ(サポート手段)
T 送り方向
R1,R2,R3 ロール(巻きロール)
W1 キャリア(第2長尺シート)
W2,W3 銅箔(第1長尺シート)
S 積層シート
Se 溶接部分
P パネル

Claims (2)

  1. 回転可能に設置される円盤形状の振動体であるホーンと、当該ホーンに対向する状態で回転可能に設置される円盤形状のアンビルとを有する超音波溶接ユニットを備えており、超音波溶接ユニット内に重ねられた状態で送り込まれた複数の金属製の長尺シートをホーンとアンビルとで挟み、加圧して連続的に接合する超音波溶接装置において、
    超音波溶接ユニット内に送り込まれる重ねられた状態の複数の長尺シートの送り方向と、超音波溶接ユニットから溶接されて送り出される積層シートの送り方向とが一致するようにこれらのシートを支持するサポート手段と、
    重ねられた複数の長尺シート中の両外層に配置される2つの長尺シートのうちの少なくとも一方の第1長尺シートを、幅方向のテンションが付与された状態で挟み、加圧できるようにする張力付与手段と、
    長尺シートに接するホーンの外周面の周速度を長尺シートの送り速度に同調させる手段と、
    を有することを特徴とする金属箔用の超音波溶接装置。
  2. 接合対象である長尺シートを巻ロールから引き出して超音波溶接ユニット側に送る上流側のフィード手段と、超音波溶接ユニットで溶接されて得られた積層シートを超音波溶接ユニットから引き出す下流側のフィード手段とを有しており、
    下流側のフィード手段は、積層された複数の長尺シートを挟む対をなすフィードローラを有するものであって、これらのフィードローラを回転させることで複数の長尺シートに送りをかけるものであり、
    対をなすフィードローラのうち、少なくとも第1長尺シートに接する一方のフィードローラは、第1長尺シートに外周面にて転がり接触する円筒部を複数備えるものであり、
    各円筒部は、他方のフィードローラとの協働によって積層シートに連続的に形成されている溶接部分を挟むことができる位置に配置されている請求項1に記載の金属箔用の超音波溶接装置。
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